(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明に係る第1、第2の実施の形態及び変形例を順に詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1〜
図6を参照して、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。まず、
図1、
図2を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。
図1(a)は、本実施の形態の端末管理システム1を示すシステム構成図である。
図1(b)は、ハンディターミナル10の外観図である。
図2は、ハンディターミナル10の機能構成を示すブロック図である。
【0016】
図1(a)に示す端末管理システム1は、複数の情報端末としてのハンディターミナル10と、アクセスポイント2と、サーバ3と、を備える。ハンディターミナル10は、スーパーマーケット、量販店などの店舗や、商品を格納する倉庫などの導入先に導入され、当該導入先の店員、管理担当者などの操作者に操作される情報端末である。ハンディターミナル10は、少なくとも、シンボルのスキャン機能、無線LAN通信機能を有する。しかし、ハンディターミナル10は、キッティング前には、通信設定が完了していないため、アクセスポイントを介する無線LAN通信を行うことはできない。
【0017】
アクセスポイント2は、無線LAN通信の中継器である。サーバ3は、ハンディターミナル10にインストールするための業務用などのアプリ(アプリケーションプログラム)を提供可能な装置であり、アクセスポイント2にネットワーク接続されている。アクセスポイント2、サーバ3は、各1台がある構成を記載したが、それぞれ、複数台がある構成としてもよい。
【0018】
また、
図1(b)に示すように、ハンディターミナル10は、操作者の各種情報の入力を受け付ける操作部12と、各種情報を表示する表示部14と、を備える。操作部12は、スキャンのトリガキー、カーソルキー、数字、文字などの入力キー、ファンクションキーなどの機能キーを含む。表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどで構成される。
【0019】
ハンディターミナル10は、導入先に応じて、複数台が導入される。ハンディターミナル10の導入時には、(1)無線LANなどの通信設定、(2)スキャナ部などのデバイス設定、(3)オートパワーオフ時間、セキュリティなどの端末設定、(4)端末IDなど、各ハンディターミナルの個別設定、(5)業務向けアプリ(アプリケーションプログラム)のコピー及びインストール、といった一連のキッティングが実行される。本実施の形態では、複数のハンディターミナル10のうち1台をキッティングの親機として、他の残りを子機として扱い、親機が子機のキッティングを行う構成とする。ただし、各ハンディターミナル10は、親機にも子機にも使用できる構成とする。
【0020】
ついで、
図2を参照して、ハンディターミナル10の内部の機能構成を説明する。
図2に示すように、ハンディターミナル10は、提供手段、取得手段、登録手段としてのCPU(Central Processing Unit)11と、操作部12と、RAM(Random Access Memory)13と、提供手段としての表示部14と、記憶部15と、提供手段、取得手段としての無線通信部16と、取得手段としての撮像部17と、ROM(Read Only Memory)18と、を備える。ハンディターミナル10の各部は、バス19を介して接続されている。
【0021】
CPU11は、ハンディターミナル10の各部を制御する。CPU11は、記憶部15に記憶されているシステムプログラム及びアプリケーションプログラムのうち、指定されたプログラムを読み出してRAM13に展開し、当該展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
【0022】
操作部12は、各種キーを有し、操作者からのキー入力を受け付け、その操作情報をCPU11に出力する。操作部12は、表示部14の表示画面に設けられ、操作者からのタッチ入力を受け付けるタッチパネルを含むものとしてもよい。
【0023】
RAM13は、揮発性のメモリであり、各種のデータやプログラムを一時的に格納するワークエリアを形成する。表示部14は、CPU11から指示された表示情報に従い、LCDなどの表示画面に各種表示を行う。
【0024】
記憶部15は、情報を読み出し及び書き込み可能なフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶部である。記憶部15には、各種データ及びプログラムが記憶されている。特に、記憶部15には、後述する第1の親機処理を実行するための第1の親機処理プログラムP1と、第1の子機処理を実行するための第1の子機処理プログラムP2と、が記憶されているものとする。
【0025】
無線通信部16は、アンテナ、変復調回路、信号処理回路などを有し、Wi−Fi(登録商標)などの無線LAN通信の通信方式の通信部である。CPU11は、無線通信部16を介して、アクセスポイントとの無線送受信を行い、当該アクセスポイントにネットワーク接続された通信先の機器と情報の送受信を行う。
【0026】
撮像部17は、光学系及び撮像素子を有するデジタルカメラ部であり、CPU11の指示に従い、被写体を撮像してその画像データを生成する。特に、撮像部17は、バーコードやQR(Quick Response)コード(登録商標)などの2次元コードのシンボルを撮像する。CPU11は、撮像部17により撮像されたシンボルの画像データをデコードして当該2次元コードに含まれるデータを取得する。
【0027】
ROM18は、情報を読み出し可能な不揮発性の記憶部である。ROM18には、自機のハンディターミナル10の製造時に固定的に付与された、個体ごとにユニークな個体識別番号としてのシリアル番号などの情報が記憶されている。
【0028】
ハンディターミナル10には、図示しないが電池などの電源部を備え、他にも、レーザ式のスキャナ部、NFC(Near Field Communication)などの近距離通信部、ワイヤレスWAN(Wide Area Network)の無線通信部、USB(Universal Serial Bus)などの有線通信部などを備える構成としてもよい。
【0029】
つぎに、
図3を参照して、ハンディターミナル10に記憶される情報を説明する。
図3は、管理台帳リスト30を示す図である。
【0030】
管理台帳リスト30は、主として複数のハンディターミナル10の端末IDとシリアル番号とを紐づける情報を含み、各ハンディターミナル10の設定された情報を有するCSV(Comma Separated Value)ファイルなどのリストデータである。管理台帳リスト30は、キッティング実行後の親機のハンディターミナル10の記憶部15に記憶され、子機のハンディターミナル10には記憶されないものとする。
【0031】
管理台帳リスト30は、端末ID31、シリアル番号32、所属グループ33、無線AP(Access Point)34、無線設定35、認証コード36、サーバIP(Internet Protocol)37、サーバフォルダ38などのフィールドを有する。
【0032】
端末ID31は、キッティングする際の親機及び子機として導入する全てのハンディターミナル10にそれぞれ顧客(操作者)により任意に付与される識別情報である。シリアル番号32は、端末ID31に対応するハンディターミナル10の製造時に固定的に付与された個体でユニークなシリアル番号である。
【0033】
所属グループ33は、端末ID31に対応するハンディターミナル10が所属するグループである。ここでは、所属グループ33は、例えば「Group A」、「Group B」、「Group C」があるものとする。同じ所属グループでは、管理台帳リスト30の設定情報(無線AP34〜)が同じに設定されるものとし、異なる所属グループでは、管理台帳リスト30の設定情報が異なるものとするが、これに限定されるものではない。
【0034】
無線AP34は、端末ID31に対応するハンディターミナル10の通信が設定され使用可能な無線LAN通信のアクセスポイントの名称である。無線設定35は、端末ID31に対応するハンディターミナル10による無線AP34のアクセスポイントを介する無線LAN通信の暗号化、認証などの方式の情報である。
【0035】
認証コード36は、端末ID31に対応するハンディターミナル10による無線AP34のアクセスポイントへの通信接続の認証に必要な情報である。サーバIP37は、端末ID31に対応するハンディターミナル10にインストールするアプリを提供するサーバのIPアドレスである。サーバフォルダ38は、サーバIP37に対応するサーバにおいて、端末ID31に対応するハンディターミナル10に提供されるアプリを格納するフォルダの場所情報である。
【0036】
つぎに、
図4〜
図6を参照して、ハンディターミナル10の動作を説明する。
図4は、スキャンによるハンディターミナル10A〜10Eのキッティングを示す図である。
図5は、第1の親機処理を示すフローチャートである。
図6は、第1の子機処理を示すフローチャートである。
【0037】
複数のハンディターミナル10を所定の導入先に導入するケースを考える。この複数のハンディターミナル10のうち1台をキッティングの親機として、他の残りを子機として扱いキッティングを行う。親機は、子機のキッティングを行い、管理台帳リスト30が生成され記憶される。
【0038】
ここで、
図4に示すように、複数のハンディターミナル10を、親機としてのハンディターミナル10Aと、子機としてのハンディターミナル10B,10C,10D,10Eと、に分けることとする。
【0039】
工場出荷された箱BOからハンディターミナル10A〜10Eが取り出され、キッティングが行われる。まず、親機としてのハンディターミナル10Aのキッティングの処理が行われる。操作者(導入する設定者)は、複数のハンディターミナル10から親機としてハンディターミナル10Aを選択したものとする。ハンディターミナル10Aにおいて、操作部12を介して操作者から、親機のキッティング処理の実行指示が入力されたことをトリガとして、CPU11は、記憶部15に記憶された親機のキッティング処理のプログラム(図示略)に従い、親機のキッティング処理を実行する。親機は、複数のハンディターミナル10から任意に選択されるため、親機のキッティング処理のプログラムは、全てのハンディターミナル10の記憶部15に記憶されている。
【0040】
まず、親機のCPU11は、操作部12を介して、操作者から親機の設定情報の入力を受け付け、入力された親機の設定情報を自機に適用する。親機の設定情報は、親機の端末ID、所属グループ、アクセスポイント2の無線AP、無線設定、認証コード、アプリ(アプリケーションプログラム)を提供するサーバ3のサーバIP、サーバフォルダなどの情報である。なお、親機の設定情報は、設定情報を有する設定ファイルの形態としてもよい。さらに、設定ファイルがPCなどの外部機器で予め生成され、当該設定ファイルが親機のハンディターミナル10Aに送信されて入力される構成としてもよい。
【0041】
そして、親機のCPU11は、自機のシリアル番号をROM18から読み出す。そして、親機のCPU11は、設定した自機の設定情報と読み出したシリアル番号とを対応付けて、管理台帳リスト30の1レコードに格納し、管理台帳リスト30を記憶部15に記憶する。そして、親機のCPU11は、無線AP、無線設定、認証コードの情報を用いて、無線通信部16を介して、対象のアクセスポイント2と無線LAN通信を確立する。そして、親機のCPU11は、設定情報のサーバIP、サーバフォルダなどに応じて、無線通信部16を介して、アプリなどを、アクセスポイント2にネットワーク接続されたサーバ3(のフォルダ)から受信して記憶部15に記憶してインストールし、親機のキッティングを終了する。
【0042】
このようにして、予め、親機としてのハンディターミナル10Aには、キッティングの設定情報が設定され、親機のレコードが格納された管理台帳リスト30が記憶部15に記憶され、アプリもインストールされているものとする。ハンディターミナル10Aの端末IDは、「SAXX_001」とする。
【0043】
ついで、
図5を参照して、親機のハンディターミナル10Aが、子機のハンディターミナル10B〜10Eをキッティングする処理を説明する。
【0044】
キッティング済の親機のハンディターミナル10Aにおいて、操作部12を介して、操作者から第1の親機処理の実行指示が入力されたことをトリガとして、親機のCPU11は、記憶部15に記憶された第1の親機処理プログラムP1に従い、第1の親機処理を実行する。
【0045】
図5に示すように、まず、親機のCPU11は、操作部12を介して操作者から全ての子機の設定用情報の入力を受け付ける(ステップS11)。子機の設定用情報は、全ての子機の端末ID、所属グループ、無線AP、無線設定、認証コード、サーバIP、サーバフォルダなどである。ただし、子機の設定用情報の端末IDなどの情報は、可変パラメータで表現される。例えば、全ての子機に、端末IDとして「SAXX_002」、「SAXX_003」…を付与する場合に、設定用情報の端末IDを「SAXX_%03d」とし、「%03d」が2から始まり1ずつインクリメントされる可変パラメータとする。
【0046】
なお、子機の設定情報は、親機のハンディターミナル10Aに設定されている親機の設定情報が一旦コピーされ、操作部12を介する操作者の編集入力に応じてコピーされた親機の設定情報が編集されることにより、子機の設定用情報が生成される構成としてもよい。
【0047】
そして、親機のCPU11は、ステップS11で入力された設定用情報に基づき、可変パラメータを実際の数値にした1つの子機の設定情報を生成する(ステップS12)。1つの子機の設定情報は、選択中の1つの子機の端末ID、所属グループ、無線AP、無線設定、認証コードなどである。
【0048】
そして、親機のCPU11は、ステップS12で生成された1つの子機の設定情報を含む2次元コードの画像データを生成する(ステップS13)。そして、親機のCPU11は、ステップS13で生成された2次元コードの画像データを表示部14に表示する(ステップS14)。ステップS14では、例えば、
図4のハンディターミナル10Aの表示画面のように、2次元コードの画像データとともに、自機の端末ID、所属グループが表示される。ステップS14の後、操作者は、後述するように、子機のハンディターミナル10の撮像部17を、親機のハンディターミナル10Aに表示された2次元コードに向けてスキャンする。例えば、初回のステップS14の後に、親機のハンディターミナル10Aに表示された2次元コードが、子機のハンディターミナル10Bにより表示される。
【0049】
そして、親機のCPU11は、第1の親機処理の終了指示、又は直前のステップS14の2次元コードがスキャンされた子機のハンディターミナル10に表示された2次元コードのスキャン指示の入力を受け付ける(ステップS15)。そして、親機のCPU11は、ステップS15で、親機設定処理の終了指示が入力されたか否かを判別する(ステップS16)。親機設定処理の終了指示が入力された場合(ステップS16;YES)、親機設定処理が終了する。
【0050】
親機設定処理の終了指示が入力されていない場合(ステップS16;NO)、親機のCPU11は、ステップS15で、直前のステップS14の2次元コードがスキャンされた子機のハンディターミナル10に表示された2次元コードのスキャン指示が入力されたか否かを判別する(ステップS17)。直前のステップS14の2次元コードがスキャンされた子機のハンディターミナル10に表示された2次元コードのスキャン指示を入力した場合に、操作者は、親機のハンディターミナル10の撮像部17を、当該子機のハンディターミナル10に表示された2次元コードに向ける。
【0051】
子機の2次元コードのスキャン指示が入力されていない場合(ステップS17;NO)、ステップS15に移行される。子機の2次元コードのスキャン指示が入力された場合(ステップS17;YES)、親機のCPU11は、操作部12を介する操作者からのトリガキーの押下入力に応じて、撮像部17により、直前のステップS14の2次元コードがスキャンされた子機のハンディターミナル10に表示された、シリアル番号を含む2次元コードを撮像し、撮像した画像データをデコードしてスキャンデータを取得することによりスキャンし、当該スキャンデータから当該子機のハンディターミナル10のシリアル番号を抽出して取得する(ステップS18)。そして、親機のCPU11は、ステップS12で生成した子機のハンディターミナル10の設定情報に、ステップS18で抽出されて取得されたシリアル番号を追加する(ステップS19)。
【0052】
そして、親機のCPU11は、ステップS19でシリアル番号が追加された設定情報を、記憶部15に記憶されている管理台帳リスト30の1レコードとして追加し(ステップS20)、ステップS12に移行する。
【0053】
ついで、
図6を参照して、子機のハンディターミナル10が、第1の親機処理に対応して、自機をキッティングする処理を説明する。
【0054】
親機のハンディターミナル10Aで第1の親機処理が実行されている状態において、操作者は、任意の未キッティングのハンディターミナル10を子機として選択する。ここでは、説明を簡単にするため、ハンディターミナル10Bが子機として選択された場合を説明する。子機のハンディターミナル10Bにおいて、操作部12を介して、操作者から第1の子機処理の実行指示が入力されたことをトリガとして、子機のCPU11は、記憶部15に記憶された第1の子機処理プログラムP2に従い、第1の子機処理を実行する。
【0055】
図6に示すように、まず、子機のCPU11は、操作部12を介する操作者からの、第1の子機処理の終了指示、親機スキャン後の次の処理としての残りのキッティング処理への移行指示、又は親機のハンディターミナル10Aのスキャン指示の入力を受け付ける(ステップS31)。ステップS31において、子機のハンディターミナル10Bでは、例えば、
図4のハンディターミナル10D,10Eの表示画面のように、親機のスキャンを促す旨の表示情報が表示部14に表示される。
【0056】
そして、子機のCPU11は、ステップS31で、第1の子機処理の終了指示が入力されたか否かを判別する(ステップS32)。第1の子機処理の終了指示が入力された場合(ステップS32;YES)、第1の子機処理が終了する。
【0057】
第1の子機処理の終了指示が入力されていない場合(ステップS32;NO)、子機のCPU11は、ステップS31で、残りのキッティング処理への移行指示が入力されたか否かを判別する(ステップS33)。残りのキッティング処理への移行指示が入力されていない場合(ステップS33;NO)、子機のCPU11は、
図5の第1の親機処理のステップS14に対応して、ステップS31で、親機のハンディターミナル10Aのスキャン指示が入力されたか否かを判別する(ステップS34)。親機のハンディターミナル10Aに表示された2次元コードのスキャン指示を入力した場合に、操作者は、子機のハンディターミナル10Bの撮像部17を、親機のハンディターミナル10Aに表示された2次元コードに向ける。
【0058】
親機の2次元コードのスキャン指示が入力されていない場合(ステップS34;NO)、ステップS31に移行される。親機の2次元コードのスキャン指示が入力された場合(ステップS34;YES)、子機のCPU11は、操作部12を介する操作者からのトリガキーの押下入力に応じて、撮像部17により、親機のハンディターミナル10Aに表示された2次元コードを撮像し、撮像した画像データをデコードしてスキャンデータを取得することによりスキャンする(ステップS35)。
【0059】
そして、子機のCPU11は、ステップS35で取得されたスキャンデータから子機の設定情報を抽出する(ステップS36)。そして、子機のCPU11は、ステップS36で取得された子機の設定情報を自機に適用する(ステップS37)。そして、子機のCPU11は、ステップS37での子機の設定情報の適用が正常に完了したか否かを判別する(ステップS38)。
【0060】
設定情報の適用が正常に完了した場合(ステップS38;YES)、子機のCPU11は、自機のシリアル番号をROM18から読み出す(ステップS39)。そして、子機のCPU11は、ステップS39で読み出された自機のシリアル番号を含む2次元コードの画像データを生成する(ステップS40)。そして、子機のCPU11は、ステップS40で生成された2次元コードの画像データを表示部14に表示し(ステップS41)、ステップS31に移行する。ステップS41では、例えば、
図4のハンディターミナル10B,10Cの表示画面のように、2次元コードの画像データとともに、ステップS38の設定情報の正常設定完了の旨の情報(例えば、「正常終了」)が表示される。ステップS41の後、操作者は、親機のハンディターミナル10Aにより、子機のハンディターミナル10Bに表示された2次元コードをスキャンする。
【0061】
設定情報の適用が正常に完了していない場合(ステップS38;NO)、子機のCPU11は、ステップS38の子機の設定情報の適用が正常に完了していない旨のエラー情報を表示部14に表示し(ステップS42)、ステップS31に移行する。
【0062】
残りのキッティング処理への移行指示が入力された場合(ステップS33;YES)、子機のCPU11は、残りのキッティング処理を行い(ステップS43)、第1の子機処理を終了する。残りのキッティング処理のうち、アプリのインストールについて、子機のCPU11は、ステップS37で設定された設定情報の無線AP、無線設定、認証コードなどの情報に応じて、無線通信部16を介して、対応するアクセスポイント2との無線LAN通信を行い、同じく設定情報のサーバIP、サーバフォルダなどに応じて、アプリなどを、当該アクセスポイント2にネットワーク接続されたサーバ3(のフォルダ)から受信して記憶部15に記憶して自動的にインストールする。なお、残りのキッティング処理は、操作部12を介する操作者からの情報入力に応じて、手動でアプリなどをサーバ3から受信して記憶部15に記憶してインストールする構成としてもよい。
【0063】
第1の親機処理、第1の子機処理により、
図4に示すように、親機のハンディターミナル10Aで子機の設定情報を含む2次元コードが表示され、子機のハンディターミナル10Bが親機のハンディターミナル10Aの2次元コードをスキャンして得られた子機の設定情報を自機に適用する。子機のハンディターミナル10Bで自機のシリアル番号を含む2次元コードが表示され、親機のハンディターミナル10Aで子機のハンディターミナル10Bの2次元コードをスキャンして得られたシリアル番号が子機の設定情報とともに管理台帳リスト30に格納される。
【0064】
こうして、子機のハンディターミナル10Bのキッティングが完了すると、親機のハンディターミナル10Aにより、子機のハンディターミナル10C,10D,10Eが順にキッティングされる。全ての子機のハンディターミナル10B〜10Eのキッティング後、親機のハンディターミナル10Aが有する管理台帳リスト30は、親機のハンディターミナル10Aと、子機のハンディターミナル10B〜10Eとの、紐づけられた端末ID及びシリアル番号と、各設定情報と、が格納された状態となる。
【0065】
以上、本実施の形態によれば、親機のハンディターミナル10Aは、子機のハンディターミナル10が適用するための設定情報を子機のハンディターミナル10に提供し、設定情報を提供した子機のハンディターミナル10から当該子機のハンディターミナル10のシリアル番号を取得し、取得した子機のハンディターミナル10のシリアル番号を、子機のハンディターミナル10に提供した設定情報と対応付けて管理台帳リスト30に登録する。親機のハンディターミナル10Aは、子機のハンディターミナル10に提供した設定情報に基づいて子機のハンディターミナル10が表示させたシンボル(2次元コード)を読み取ることによりシリアル番号を取得する。
【0066】
このため、アクセスポイント及びサーバを用いなくてよく、当該アクセスポイントのような中継機器を用いる通信を確立しなくてよく、設定情報のバーコード印刷も不要として、複数のハンディターミナル10に対して設定した情報と各ハンディターミナル10個体との対応を容易に管理できる。管理台帳リスト30を用いれば、ハンディターミナル10の端末IDを検索すれば、どの所属グループか、どのような設定がなされているかなどの情報が取得でき、管理台帳リスト30を、様々な保守用途(使用者、導入日時、修理履歴など)の情報の管理にも利用できる。
【0067】
また、シンボルをスキャンする動作により、操作者が、子機からのシリアル番号の取得の工程を直感的に理解でき、管理台帳リスト30をより容易に生成できる。なお、シンボルは、バーコードとしてもよい。
【0068】
また、親機のハンディターミナル10Aは、設定情報に基づいたシンボル(2次元コード)を子機のハンディターミナル10が読み取り可能に表示することにより、前記設定情報を子機のハンディターミナル10に提供する。このため、シンボルをスキャンする動作により、操作者が、子機への設定情報の提供の工程を直感的に理解でき、管理台帳リスト30をより容易に生成できる。加えて、シンボルを2次元コードにすることにより、含める情報量が多くなるので、スキャン動作が多くなることを抑制でき、管理台帳リスト30をより容易かつより短時間に生成できる。
【0069】
(第2の実施の形態)
図7〜
図9を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態では、二次元コードを用いてハンディターミナル10の親機−子機間の情報のやり取りを行って、子機のキッティングを行う構成としたが、本実施の形態では、直接の無線LAN通信により親機−子機間の情報のやり取りを行って、子機のキッティングを行う。
【0070】
まず、本実施の形態の装置構成は、第1の実施の形態と同様に、複数のハンディターミナル10を用いる。ただし、各ハンディターミナル10の記憶部15には、第1の親機処理プログラムP1、第1の子機処理プログラムP2に代えて、後述する第2の親機処理を行うための第2の親機処理プログラム、第2の子機処理を行うための第2の子機処理プログラムが記憶されているものとする。
【0071】
さらに、各ハンディターミナル10の記憶部15には、端末間でダイレクトの無線LAN通信を行うための無線LAN用プログラムが記憶されているものとする。無線LAN用プログラムとして、「Wi−Fi Direct(登録商標) Soft AP」のプログラムを用いるものとする。「Soft AP」は、端末を無線LAN通信音のアクセスポイントとして機能させることを意味する。具体的には、親機のハンディターミナル10をアクセスポイントとして機能させ、子機のハンディターミナル10をアクセスポイントと通信するクライアントとして機能させる。このため、各ハンディターミナル10の記憶部15には、「Wi−Fi Direct Soft AP」のアクセスポイント(AP)用のプログラムと、クライアント用のプログラムとが記憶されているものとする。
【0072】
つぎに、
図7〜
図9を参照して、ハンディターミナル10の動作を説明する。
図7は、無線LAN通信によるハンディターミナル10a〜10eのキッティングを示す図である。
図8は、第2の親機処理を示すフローチャートである。
図9は、第2の子機処理を示すフローチャートである。
【0073】
複数のハンディターミナル10を所定の導入先に導入するケースを考える。この複数のハンディターミナル10のうち1台をキッティングの親機として、他の残りを子機として扱いキッティングを行う。親機は、子機のキッティングを行い、管理台帳リスト30が生成され記憶される。
【0074】
ここで、
図7に示すように、複数のハンディターミナル10を、親機としてのハンディターミナル10aと、子機としてのハンディターミナル10b,10c,10d,10eと、に分けることとする。
【0075】
工場出荷された箱BOからハンディターミナル10a〜10eが取り出され、キッティングが行われる。先ず、親機としてのハンディターミナル10aのキッティングの処理が行われる。親機としてのハンディターミナル10aのキッティングの処理は、第1の実施の形態のハンディターミナル10Aのキッティングと同様である。
【0076】
このようにして、予め、親機としてのハンディターミナル10aには、キッティングの設定情報が設定され、親機のレコードが格納された管理台帳リスト30が記憶部15に記憶され、アプリもインストールされているものとする。ハンディターミナル10aの端末IDは、「SAXX_001」とする。
【0077】
ついで、
図8を参照して、親機のハンディターミナル10aが、子機のハンディターミナル10b〜10eをキッティングする処理を説明する。
【0078】
キッティング済の親機のハンディターミナル10aにおいて、操作部12を介して、操作者から第2の親機処理の実行指示が入力されたことをトリガとして、親機のCPU11は、記憶部15に記憶された第2の親機処理プログラムに従い、第2の親機処理を実行する。
【0079】
図8に示すように、ステップS51が実行される。ステップS51は、
図5の第1の親機処理のステップS11と同様である。そして、親機のCPU11は、記憶部15に記憶されたWi−Fi Direct Soft APのAP用のプログラムを起動し、アクセスポイントとして機能し、ダイレクトの無線LAN通信を開始する(ステップS52)。
【0080】
そして、親機のCPU11は、無線通信部16を介して、任意の子機のハンディターミナル10からダイレクトの無線LAN通信の接続があるか否かを判別する(ステップS53)。子機のハンディターミナル10からダイレクトの無線LAN通信の接続がない場合(ステップS53;NO)、ステップS53に移行される。
【0081】
子機のハンディターミナル10からダイレクトの無線LAN通信の接続がある場合(ステップS53;YES)、ステップS54が実行される。ステップS54は、
図5のステップS12と同様である。
【0082】
そして、親機のCPU11は、無線通信部16を介して、ステップS54で生成された子機の設定情報を、ステップS53の接続先の子機のハンディターミナル10に送信する(ステップS55)。そして、親機のCPU11は、無線通信部16を介して、ステップS53の接続先の子機のハンディターミナル10のシリアル番号を、当該子機のハンディターミナル10から受信する(ステップS56)。
【0083】
そして、親機のCPU11は、ステップS54で生成した子機のハンディターミナル10の設定情報に、ステップS56で受信されたシリアル番号を追加する(ステップS57)。そして、親機のCPU11は、ステップS57でシリアル番号が追加された設定情報を、記憶部15に記憶されている管理台帳リスト30の1レコードとして追加し(ステップS58)、ステップS53に移行する。
【0084】
ついで、
図9を参照して、子機のハンディターミナル10が、第2の親機処理に対応して、自機をキッティングする処理を説明する。
【0085】
親機のハンディターミナル10aで第2の親機処理が実行されている状態において、操作者は、任意の未キッティングのハンディターミナル10を子機として選択する。ここでは、説明を簡単にするため、ハンディターミナル10bが子機として選択された場合を説明する。子機のハンディターミナル10bにおいて、操作部12を介して、操作者から第2の子機処理の実行指示が入力されたことをトリガとして、記憶部15に記憶された第2の子機処理プログラムに従い、第2の子機処理を実行する。
【0086】
図9に示すように、まず、子機のCPU11は、
図8の第1の子機処理のステップS52,S53に対応して、記憶部15に記憶されたWi−Fi Direct Soft APのクライアント用のプログラムを起動し、クライアントとして機能し、ダイレクトの無線LAN通信を開始し、アクセスポイントとして機能する親機のハンディターミナル10aに通信接続する(ステップS61)。ステップS61において、子機のハンディターミナル10bでは、例えば、
図7のハンディターミナル10d,10eの表示画面のように、Wi−Fi Direct Soft APのクライアント用のプログラムが起動中である旨の表示情報が表示部14に表示される。
【0087】
そして、子機のCPU11は、
図8のステップS55に対応して、無線通信部16を介して、子機の設定情報を、ステップS61の接続先の親機のハンディターミナル10aから受信する(ステップS62)。そして、子機のCPU11は、ステップS62で受信された子機の設定情報を自機に適用する(ステップS63)。ステップS63において、子機のハンディターミナル10bでは、例えば、
図7のハンディターミナル10bの表示画面のように、Wi−Fi Direct Soft APのクライアント用のプログラムが起動中である旨の表示情報とともに、自機の端末ID及び所属グループの表示情報が表示部14に表示される。
【0088】
そして、子機のCPU11は、自機のシリアル番号をROM18から読み出す(ステップS64)。そして、子機のCPU11は、
図8のステップS56に対応して、無線通信部16を介して、ステップS64で読み出された自機のシリアル番号を、ステップS61の接続先の親機のハンディターミナル10aに送信する(ステップS65)。
【0089】
そして、子機のCPU11は、残りのキッティング処理を行い(ステップS66)、第2の子機処理を終了する。ステップS66は、
図6の第1の子機処理のステップS43と同様である。
【0090】
第2の親機処理、第2の子機処理により、
図7に示すように、親機のハンディターミナル10aで子機の設定情報がダイレクトの無線LAN通信により子機のハンディターミナル10bに送信され、子機のハンディターミナル10bで、受信した子機の設定情報を自機に適用する。子機のハンディターミナル10bで、自機のシリアル番号がダイレクトの無線LAN通信により親機のハンディターミナル10aに送信され、親機のハンディターミナル10aで受信されたシリアル番号が子機の設定情報とともに管理台帳リスト30に格納される。
【0091】
こうして、子機のハンディターミナル10bのキッティングが完了すると、親機のハンディターミナル10aにより、子機のハンディターミナル10c,10d,10eが順にキッティングされる。全ての子機のハンディターミナル10b〜10eのキッティング後、親機のハンディターミナル10aが有する管理台帳リスト30は、親機のハンディターミナル10aと、子機のハンディターミナル10b〜10eとの、紐づけられた端末ID及びシリアル番号と、各設定情報と、が格納された状態となる。
【0092】
以上、本実施の形態によれば、親機のハンディターミナル10aは、子機のハンディターミナル10が適用するための設定情報を子機のハンディターミナル10に提供し、設定情報を提供した子機のハンディターミナル10から当該子機のハンディターミナル10のシリアル番号を取得し、取得した子機のハンディターミナル10のシリアル番号を、子機のハンディターミナル10に提供した設定情報と対応付けて管理台帳リスト30に登録する。親機のハンディターミナル10aは、子機のハンディターミナル10に提供した設定情報に基づいて子機のハンディターミナル10が無線発信させたダイレクトの無線LAN通信の無線信号を受信することによりシリアル番号を取得する。
【0093】
このため、アクセスポイント及びサーバを用いなくてよく、当該アクセスポイントのような中継機器を用いる通信を確立しなくてよく、設定情報のバーコード印刷も不要として、ハンディターミナル10の任意の端末IDと、シリアル番号とを紐づけた管理台帳リスト30を容易かつ短時間に生成できる。また、ハンディターミナル間のダイレクトの無線通信として、Bluetooth(登録商標)を用いる場合に混信のおそれがあるが、ダイレクトの無線LAN通信として、WiFi Directを用いることにより、混信を避けることができる。また、操作者が、子機からのシリアル番号の取得を作業なしに実行でき、管理台帳リスト30をより容易に生成できる。
【0094】
また、親機のハンディターミナル10aは、設定情報に基づいたダイレクトの無線LAN通信の無線信号を子機のハンディターミナル10が無線受信可能に無線発信することにより、前記設定情報を子機のハンディターミナル10に提供する。このため、操作者が、子機への設定情報の提供を作業なしに実行でき、管理台帳リスト30をより容易に生成できる。
【0095】
(変形例)
上記第1、第2の実施の形態の変形例を説明する。上記第1の実施の形態では、親機のハンディターミナル10Aが、設定情報を含む2次元コードを表示して設定情報を子機のハンディターミナル10に提供し、子機のハンディターミナル10が、設定情報を含む2次元コードをスキャンすることにより設定情報を取得し、自機のシリアル番号を含む2次元コードを表示することにより親機のハンディターミナル10に提供し、親機のハンディターミナル10Aが、子機のシリアル番号を含む2次元コードをスキャンすることによりシリアル番号を取得する構成であった。
【0096】
上記第2の実施の形態では、親機のハンディターミナル10Aが、ダイレクトの無線LAN通信により、設定情報を子機のハンディターミナル10に送信し、子機のハンディターミナル10が、当該設定情報を受信して取得し、自機のシリアル番号を親機のハンディターミナル10に送信して提供し、親機のハンディターミナル10Aが、子機のシリアル番号を受信することにより取得する構成であった。
【0097】
本変形例では、第1の実施の形態の2次元コードのスキャンと、第2の実施の形態のダイレクトの無線LAN通信と、の2つの情報提供及び取得方法を用いることが可能であり、当該2つの情報提供及び取得方法のうちのいずれか一方を選択的に用いる構成である。
【0098】
まず、本変形例では、端末管理システム1を用いるものとする。ハンディターミナル10の記憶部15には、第1の親機処理プログラムP1、第1の子機処理プログラムP2、第2の親機処理プログラム、第2の子機処理プログラムが記憶されているものとする。そして、複数のハンディターミナル10から親機のハンディターミナル10Aが選択され、子機のハンディターミナル10B…が選択されたものとする。
【0099】
まず、親機のハンディターミナル10Aにおいて、親機のCPU11は、操作部12を介して、操作者からの情報提供及び取得方法(2次元コードのスキャン又はダイレクトの無線LAN通信)の選択情報の入力を受け付ける。
【0100】
親機のCPU11は、入力された選択情報の情報提供及び取得方法が2次元コードのスキャンである場合に、
図5の第1の親機処理と同様の処理を行い、入力された選択情報の情報提供及び取得方法がダイレクトの無線LAN通信である場合に、
図8の第2の親機処理と同様の処理を行う。
【0101】
子機のハンディターミナル10において、子機のCPU11は、
図9の第2の子機処理のステップS61を実行する。操作者は、親機のハンディターミナル10に設定情報を含む2次元コードが表示された場合に、操作部12を介して親機のスキャン指示を入力する。
【0102】
子機のCPU11は、無線通信部16を介して、ダイレクトの無線LAN通信により、設定情報を親機のハンディターミナル10Aから受信開始したか否かを判別する。設定情報を受信開始した場合に、子機のCPU11は、
図9のステップS62〜S66を実行する。設定情報を受信開始していない場合に、子機のCPU11は、操作部12を介して操作者から親機のスキャン指示が入力されたか否かを判別する。親機のスキャン指示が入力された場合に、子機のCPU11は、
図6のステップS35〜S42を実行し、ついでステップS31〜S33,S43を実行する。親機のスキャン指示が入力されていない場合に、子機のCPU11は、設定情報を親機のハンディターミナル10Aから受信開始したか否かの判別に戻る。
【0103】
以上、本変形例によれば、親機のハンディターミナル10Aは、子機のハンディターミナル10が適用するための設定情報を子機のハンディターミナル10に複数の提供手段(表示部14又は無線通信部16)のうちの何れかの提供手段により提供制御するとともに、設定情報を提供した子機のハンディターミナル10から当該子機のハンディターミナル10のシリアル番号を複数の取得手段(撮像部17又は無線通信部16)のうちの何れかの取得手段により取得制御し、取得した子機のハンディターミナル10のシリアル番号を、前記提供手段により子機のハンディターミナル10に提供した設定情報と対応付けて管理台帳リスト30に登録する。親機のハンディターミナル10Aは、子機のハンディターミナル10のシリアル番号を取得する際は、設定情報を子機のハンディターミナル10に提供した際の提供手段に対応する取得手段によりシリアル番号を取得する。このため、操作者の選択入力により、好ましい情報提供及び取得方法を任意に選択して適用でき、複数の子機のハンディターミナル10に対して設定した設定情報と各シリアル番号との対応をさらに容易に管理できる。
【0104】
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶部を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD−ROM、メモリカードなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【0105】
なお、上記各実施の形態及び変形例における記述は、本発明に係る情報端末及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
【0106】
例えば、上記各実施の形態及び変形例では、操作者が1名で、親機が1台のハンディターミナル10Aの例を説明したが、これに限定されるものではない。操作者が複数名で、親機も同数台のハンディターミナル10を用いる構成としてもよい。この構成では、全ての子機のキッティングが完了した後に、全親機の管理台帳リスト30を合成して1つの管理台帳リスト30とすることができる。また、キッティングが完了した子機のハンディターミナル10を親機として使用する構成としてもよい。
【0107】
また、上記各実施の形態及び変形例では、親機のハンディターミナル10Aにおいて、子機のハンディターミナル10に対する、設定情報の提供方法と、シリアル番号の取得方法とが、同一(2次元コードのスキャン又はダイレクトの無線LAN通信)である構成としたが、これに限定されるものではなく、設定情報の提供方法とシリアル番号の取得方法とが異なる構成としてもよい。子機のハンディターミナル10は、親機の設定情報の提供方法とシリアル番号の取得方法とに対応して、親機のハンディターミナル10Aに対する、設定情報の取得と、シリアル番号の提供とを行う。
【0108】
また、上記各実施の形態及び変形例では、情報処理装置としての親機として子機と同じハンディターミナル10を用いる構成としたが、これに限定されるものではない。親機として、自機のキッティング不要のタブレットPCなどの情報端末を用いて、子機のハンディターミナル10をキッティングする構成としてもよい。
【0109】
また、上記各実施の形態及び変形例では、情報端末としてハンディターミナル10をキッティングする構成としたが、これに限定されるものではない。ハンディターミナル以外のスマートフォンなどの情報端末をキッティングする構成としてもよい。
【0110】
また、上記各実施の形態及び変形例における端末管理システム1の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0111】
本発明の各実施の形態及び変形例を説明したが、本発明の範囲は、上述の各実施の形態及び変形例に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
他の情報端末が適用するための設定情報を前記他の情報端末に提供する提供手段と、
前記提供手段により前記設定情報を提供した前記他の情報端末から当該他の情報端末の個体識別情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した前記他の情報端末の個体識別情報を、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報と対応付けて管理台帳情報として登録する登録手段と、
を備え、
前記取得手段は、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報に基づいて前記他の情報端末が表示させた第1のシンボルを読み取ることにより前記個体識別情報を取得することを特徴とする情報端末。
<請求項2>
他の情報端末が適用するための設定情報を前記他の情報端末に提供する提供手段と、
前記提供手段により前記設定情報を提供した前記他の情報端末から当該他の情報端末の個体識別情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した前記他の情報端末の個体識別情報を、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報と対応付けて管理台帳情報として登録する登録手段と、
を備え、
前記取得手段は、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報に基づいて前記他の情報端末が無線発信させた第1の無線信号を受信することにより前記個体識別情報を取得することを特徴とする情報端末。
<請求項3>
前記提供手段は、前記設定情報に基づいた第2のシンボルを前記他の情報端末が読み取り可能に表示することにより、前記設定情報を前記他の情報端末に提供することを特徴とする請求項1または2に記載の情報端末。
<請求項4>
前記提供手段は、前記設定情報に基づいた第2の無線信号を前記他の情報端末が無線受信可能に無線発信することにより、前記設定情報を前記他の情報端末に提供することを特徴とする請求項1または2に記載の情報端末。
<請求項5>
他の情報端末が適用するための設定情報を前記他の情報端末に提供する提供手段と、
前記提供手段により前記設定情報を提供した前記他の情報端末から当該他の情報端末の個体識別情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した前記他の情報端末の個体識別情報を、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報と対応付けて管理台帳情報として登録する登録手段と、
を備え、
前記取得手段は、
前記提供手段が、前記設定情報に基づいた第2のシンボルを前記他の情報端末が読み取り可能に表示することにより、前記設定情報を前記他の情報端末に提供した場合には、前記設定情報に基づいて前記他の情報端末が表示させた第1のシンボルを読み取ることにより、前記個体識別情報を取得し、
前記提供手段が、前記設定情報に基づいた第2の無線信号を前記他の情報端末が無線受信可能に無線発信することにより、前記設定情報を前記他の情報端末に提供した場合には、前記設定情報に基づいて前記他の情報端末が無線発信させた第1の無線信号を受信することにより、前記個体識別情報を取得することを特徴とする情報端末。
<請求項6>
他の情報端末が適用するための設定情報を前記他の情報端末に複数の提供手段のうちの何れかの提供手段により提供制御するとともに、前記提供手段により前記設定情報を提供した前記他の情報端末から当該他の情報端末の個体識別情報を複数の取得手段のうちの何れかの取得手段により取得制御する制御手段と、
前記取得手段により取得した前記他の情報端末の個体識別情報を、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報と対応付けて管理台帳情報として登録する登録手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記他の情報端末の個体識別情報を取得する際は、前記設定情報を前記他の情報端末に提供した際の提供手段に対応する取得手段により前記個体識別情報を取得することを特徴とする情報端末。
<請求項7>
情報端末のコンピュータを、
他の情報端末が適用するための設定情報を前記他の情報端末に提供する提供手段、
前記提供手段により前記設定情報を提供した前記他の情報端末から当該他の情報端末の個体識別情報を取得する取得手段、
前記取得手段により取得した前記他の情報端末の個体識別情報を、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報と対応付けて管理台帳情報として登録する登録手段、
として機能させ、
前記取得手段は、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報に基づいて前記他の情報端末が表示させた第1のシンボルを読み取ることにより前記個体識別情報を取得することを特徴とするプログラム。
<請求項8>
情報端末のコンピュータを、
他の情報端末が適用するための設定情報を前記他の情報端末に提供する提供手段、
前記提供手段により前記設定情報を提供した前記他の情報端末から当該他の情報端末の個体識別情報を取得する取得手段、
前記取得手段により取得した前記他の情報端末の個体識別情報を、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報と対応付けて管理台帳情報として登録する登録手段、
として機能させ、
前記取得手段は、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報に基づいて前記他の情報端末が無線発信させた第1の無線信号を受信することにより前記個体識別情報を取得することを特徴とするプログラム。
<請求項9>
情報端末のコンピュータを、
他の情報端末が適用するための設定情報を前記他の情報端末に提供する提供手段、
前記提供手段により前記設定情報を提供した前記他の情報端末から当該他の情報端末の個体識別情報を取得する取得手段、
前記取得手段により取得した前記他の情報端末の個体識別情報を、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報と対応付けて管理台帳情報として登録する登録手段、
として機能させ、
前記取得手段は、
前記提供手段が、前記設定情報に基づいた第2のシンボルを前記他の情報端末が読み取り可能に表示することにより、前記設定情報を前記他の情報端末に提供した場合には、前記設定情報に基づいて前記他の情報端末が表示させた第1のシンボルを読み取ることにより、前記個体識別情報を取得し、
前記提供手段が、前記設定情報に基づいた第2の無線信号を前記他の情報端末が無線受信可能に無線発信することにより、前記設定情報を前記他の情報端末に提供した場合には、前記設定情報に基づいて前記他の情報端末が無線発信させた第1の無線信号を受信することにより、前記個体識別情報を取得することを特徴とするプログラム。
<請求項10>
情報端末のコンピュータを、
他の情報端末が適用するための設定情報を前記他の情報端末に複数の提供手段のうちの何れかの提供手段により提供制御するとともに、前記提供手段により前記設定情報を提供した前記他の情報端末から当該他の情報端末の個体識別情報を複数の取得手段のうちの何れかの取得手段により取得制御する制御手段、
前記取得手段により取得した前記他の情報端末の個体識別情報を、前記提供手段により前記他の情報端末に提供した設定情報と対応付けて管理台帳情報として登録する登録手段、
として機能させ、
前記制御手段は、前記他の情報端末の個体識別情報を取得する際は、前記設定情報を前記他の情報端末に提供した際の提供手段に対応する取得手段により前記個体識別情報を取得することを特徴とするプログラム。