(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記画像生成部は、前記視点位置取得部によって取得される前記ユーザーの前記視点の位置が上下方向上側にいくにつれて、前記表示面において、前記使用領域の前記位置を、前記虚像領域が上下方向上側となる方向に決定し、且つ、前記使用領域の前記大きさを、前記虚像領域の上下方向に対応する方向に大きく決定する一方で、
前記画像生成部は、前記視点位置取得部によって取得される前記ユーザーの前記視点の位置が下側にいくにつれて、前記表示面において、前記使用領域の前記位置を、前記虚像領域が下側となる方向に決定し、且つ、前記使用領域の前記大きさを、前記虚像領域の上下方向に対応する方向に小さく決定する、請求項1に記載の車両用表示装置。
前記画像生成部は、上下方向における前記ユーザーの前記視点の位置の変化に影響されることなく、前記ユーザーが前記透光部材越しに見える風景のうち前記虚像領域が重畳する風景の路面における距離の範囲が一定となるように、前記表示面において、前記使用領域の前記位置及び前記大きさを決定する、請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
前記使用領域は、前記虚像領域のうち第1虚像領域に対応する第1使用領域と、前記第1虚像領域より下側に位置して視認される第2虚像領域に対応する第2使用領域と、を少なくとも含み、
前記画像生成部は、前記視点位置取得部によって取得される上下方向における前記ユーザーの前記視点の位置に応じて、前記第1使用領域の位置及び大きさを決定すると共に、
前記画像生成部は、前記視点位置取得部によって取得される上下方向における前記ユーザーの前記視点の位置に応じて、前記第2使用領域の位置を決定する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
前記使用領域は、前記虚像領域のうち第1虚像領域に対応する第1使用領域と、前記第1虚像領域より下側に位置して視認される第2虚像領域に対応する第2使用領域と、を少なくとも含み、
前記画像生成部は、前記視点位置取得部によって取得される上下方向における前記ユーザーの前記視点の位置に応じて、前記第1使用領域の位置及び大きさを決定すると共に、
前記画像生成部は、前記視点位置取得部によって取得される鉛直方向における前記ユーザーの前記視点の位置に応じて、前記第2使用領域の位置及び大きさを決定し、
前記第2使用領域の前記ユーザーの前記視点の位置の変化に応じた変化率は、前記第1使用領域の前記変化率よりも小さくする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、適宜図面を参照しながら、本発明の実施例を詳細に説明する。但し、既によく知られた事項や実質的に同一な構成に対する詳細な説明は省略する場合がある。なお、本発明の要旨は、添付図面および以下の説明に限定されるものではなく、本発明を逸脱することなく様々の変更が可能である。
【0017】
《第1実施形態》
図1A、
図1B及び
図1Cを参照して、本発明の車両用表示装置10の全体の構成の例を説明する。以下の説明を容易にするために、
図1Aに示されるように、実空間において、例えば、車両1の進行方向を車両前方向とした車両前後方向にz軸を規定し、上下方向(車両1が走行する路面が水平である場合、鉛直方向)にy軸を規定し、車両前方向を向いて左右方向(車両左右方向)にx軸を規定する。このとき、x軸正方向は車両左方向を表し、y軸正方向は鉛直方向上側(実空間上における上方向)を表し、z軸正方向は車両前方向を表す。
【0018】
図1Aに示されるように、車両用表示装置10は、画像表示部20と画像生成部30と視点位置取得部40と投影部50と前方情報取得部60とを備える。
【0019】
画像表示部20は、
図1Bに示されるように、画像を表示可能な表示面21を有する。表示面21のうち、画像を表示可能な領域210を、例えば表示領域210という。表示面21の一例は、
図1Bに示されるように、例えば、複数の画素22を有する液晶パネル21である。液晶パネル21において、表示領域210は、例えば、液晶パネル21全体の画素22である。画像表示部20の一例は、例えば液晶パネル21と液晶パネル21の駆動回路26とを有する液晶パネルモジュール20である。
【0020】
画像表示部20は、例えば、画像生成部30によって生成される画像を表す信号を入力したときに、表示面21の使用領域210のうち、入力した信号に応じて表示面21の少なくとも一部の画素22を用いて画像を表示する。なお、以下の説明において、適宜、画像表示部20の例として液晶パネルモジュール20を用いて説明するが、画像表示部20は他の表示機器であってもよい。例えば、画像表示部20は、有機EL(Electro Luminescence)素子等の自発光表示パネルモジュールであってもよく、DMD(Digital Micromirror Device)、LCoS(Liquid Crystal on Silicon)(登録商標)等の反射型表示パネルモジュールであってもよく、レーザー光を走査する走査型表示装置等であってもよい。なお、画像表示部20が、反射型表示パネルモジュールや走査型表示装置などの投射型表示デバイスであった場合、表示面21は、投射型表示デバイスからの投射光により画像が生成されるスクリーンが該当する。
【0021】
以下の説明を容易にするために、
図1Bに示されるように、画像表示部20の表示面21を正面から見た視点において、例えば、表示面21の横方向にIx軸を規定し、表示面21の縦方向にIy軸を規定する。このとき、Ix軸正方向は表示面21の左方向を表し、Iy軸正方向は表示面21の上方向を表す。また、表示面21におけるIx軸正方向は、例えば上述したx軸正方向、すなわち実空間上における車両左方向に対応する。同様に、表示面21におけるIy軸正方向は、例えば上述したy軸正方向、すなわち実空間上における鉛直方向上側(鉛直上方向)に対応する。
【0022】
視点位置取得部40は、例えば、車室内画像取得部41と車室内画像解析部42とを含む。視点位置取得部40は、車両1の運転席に座るユーザーの視点の位置100を取得する。以下、車両1の運転席に座るユーザーの視点の位置100を、ユーザー視点位置100とも呼ぶ。視点位置取得部40は、少なくともy軸方向におけるユーザー視点位置100を取得可能に構成される。
【0023】
車室内画像取得部41は、例えば、車室内の画像を撮像する車内カメラである。車室内画像取得部41は、例えば、車両盗難等を防止する目的で取り付けられる共用の車内カメラ等であってもよく、車両用表示装置10専用の車内カメラ等であってもよい。車室内画像取得部41は、ユーザー視点位置100をユーザー視点位置100よりも鉛直方向下側から撮像することが好ましく、例えばダッシュボード4等に取り付けられていてもよい。また、車室内画像取得部41は、車室内が暗いときであってもユーザー視点位置100を取得できるように赤外線撮像が可能であることが好ましい。車室内画像取得部41は、例えば、取得した車室内の画像を車室内画像解析部42に出力する。
【0024】
車室内画像解析部42は、例えば、公知の画像処理、パターンマッチング手法等を用いて、入力した車室内の画像を解析する。車室内画像解析部42は、入力した車両前方の画像を解析した結果、入力した車室内の画像に運転席に座るユーザーの顔が含まれているときは、ユーザー視点位置100の例えば実空間における座標(y)を特定することによって、ユーザー視点位置100を取得する。車室内画像解析部42は、例えば、取得したユーザー視点位置100を、CAN(Controller Area Network)バス通信等のバス5を介して、画像生成部30に出力する。ここで、車室内画像解析部42は、例えば、車内カメラの中に含まれて設けられていてもよく、画像生成部30が車室内画像解析部42の機能を含んでもよい。また、画像生成部30は、バス5を介さずに車室内画像解析部42からユーザー視点位置100を直接入力してもよい。
【0025】
前方情報取得部(道路形状情報取得部)60は、例えば、前方画像取得部61と前方画像解析部62とを含む。前方情報取得部60は、例えば、車両前方向の道路の形状、車両前方向に存在する他の車両及び障害物等の位置情報、車両前方向の道路標識の情報等の車両前方の情報等を取得する。
【0026】
前方画像取得部61は、例えば、車両前方の画像を撮像する車外カメラである。前方画像取得部61は、例えば、ドライブレコーダー等に用いられている共用の車外カメラ等であってもよく、車両用表示装置10専用の車外カメラ等であってもよい。また、車外カメラは、単眼カメラであってもよいが、車両前方に存在する物体と自車両1との距離を正確に取得するために、車外カメラはステレオカメラであることが好ましい。また、車外カメラは、車両前方が暗いときであっても車両前方の画像を撮像できるように、赤外線撮像が可能であってもよい。前方画像取得部61は、例えば、取得した車両前方の画像を前方画像解析部62に出力する。
【0027】
前方画像解析部62は、例えば、公知の画像処理、パターンマッチング手法等を用いて、入力した車両前方の画像を解析する。前方画像解析部62は、入力した車両前方の画像を解析することによって、車両前方の道路形状に関する道路形状情報(車線、白線、停止線、横断歩道、道路の幅員、車線数、交差点、カーブ、分岐路等)を取得する。また、前方画像解析部62は、入力した車両前方の画像を解析することによって、車両前方に存在する他の車両、障害物等の位置、大きさ、自車両1との距離、自車両1との相対速度等の障害物情報を取得する。前方画像解析部62は、例えば、取得した前方情報をバス5を介して、画像生成部30に出力する。ここで、前方画像解析部62は、例えば、車外カメラの中に含まれて設けられていてもよく、画像生成部30が前方画像解析部62の機能を含んでもよい。また、画像生成部30は、バス5を介さずに前方画像解析部62から道路形状情報を含む前方情報を直接入力してもよい。
【0028】
また、前方情報取得部60は、前方画像取得部61の代わりに、又は前方画像取得部61と併せて、レーザーレーダー、ミリ波レーダー、超音波センサ、又は他の公知のセンサ等を有してもよい。このとき、前方画像解析部62は、車両前方の画像の代わりに、又は車両前方の画像と併せて、レーザーレーダー、ミリ波レーダー、超音波センサ、又は公知のセンサ等が出力するデータを入力して解析することによって、上述したような前方情報を取得してもよい。
【0029】
さらに、
図1Aでは、車室内画像取得部41及び前方画像取得部61が、車両1の別の場所に取り付けられているように表されているが、必ずしもこの限りではなく、車室内画像取得部41及び前方画像取得部61が車両1の同じ場所に取り付けられていてもよい。また、車室内画像取得部41及び前方画像取得部61は1つの同じ筐体に設けられていてもよい。
【0030】
なお、本発明における車両1の前方の道路形状情報を取得する道路形状情報取得部60は、車両1の位置情報を元に、車両1の前方の道路形状情報を自身で記憶し読み出し可能またはネットワークにより取得可能なナビゲーション装置で代替されてもよく、上述した画像解析による手段と組み合わせて構成されてもよい。
【0031】
画像生成部30は、処理部31と記憶部32とを含む。処理部31は、例えば、1又は複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、任意の他のIC(Integrated Circuit)等を有する。記憶部32は、例えば、書き換え可能なRAM(Random Access Memory)、読み出し専用のROM(Read Only Memory)、消去不能なプログラム読み出し専用のEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、不揮発性メモリであるフラッシュメモリ等のプログラム及び/又はデータを記憶可能な1又は複数のメモリを有する。
【0032】
画像生成部30は、視点位置取得部40から入力するユーザー視点位置100に応じて、画像表示部20の表示面21の表示領域210のうち画像の表示に使用する部分である使用領域220を決定する。使用領域220は、例えば、
図1Bに示される画像表示部20の例において、液晶パネル21の画素22全体である表示領域210のうち画像の表示に使用する画素22の範囲220である。
【0033】
例えば、画像生成部30の記憶部32には、ユーザー視点位置100と、そのユーザー視点位置100に対応した使用領域220を決定するためのパラメータとが対応付けられたテーブルが記憶されている。画像生成部30は、例えば、処理部31がテーブルを参照することによって、入力するユーザー視点位置100に対応した使用領域220を決定する。
【0034】
また、例えば、画像生成部30の記憶部32には、ユーザー視点位置100に対応した使用領域220を決定するための演算式が記憶されている。画像生成部30は、例えば、処理部31が演算式を演算することによって、入力するユーザー視点位置100に対応した使用領域220を決定する。ユーザー視点位置100とユーザー視点位置100に対応した使用領域220との関係については、後述する。
【0035】
また、画像生成部30は、前方情報取得部60から入力する車両前方の道路形状に関する道路形状情報に応じて、視認される虚像領域300における上端が下端に近づくように短くなるように使用領域220のサイズを補正する。道路形状に応じて使用領域220のサイズを補正する処理については後述する。
【0036】
投影部50は、画像表示部20が表示する画像を、車両1のフロントウィンドウシールド2等の透光部材2に向けて投影する。投影された画像を構成する光80は、フロントウィンドウシールド2によって車室内に反射される。以下、画像を構成する光80を画像光80とも呼ぶ。投影部50は、フロントウィンドウシールド2によって反射される画像光80が、ユーザー視点位置100に向かって入射するように、画像を投影する。また、車両1の透光部材2は、車両1に設けられるコンバイナであってもよい。
【0037】
運転席に座るユーザーは、画像光80がユーザー視点位置100に入射することによって、フロントウィンドウシールド2を基準にして車両前方側に生成される仮想的な虚像領域300上に虚像310(
図2参照)を視認することができる。ユーザーは、例えば、フロントウィンドウシールド2越しに見える景色の少なくとも一部と、虚像領域300とが、重畳した状態で虚像領域300上の虚像310を視認することができる。この虚像領域300には、例えば、画像表示部20の表示面21に表示される前記画像の虚像である虚像310が視認される。
【0038】
図1Cを用いて、投影部50の構造の例を説明する。投影部50は、例えば、筐体51の内部に、平面鏡54及び凹面鏡55等の光学系と、アクチュエータ56とを収納する。筐体51は、例えば、車両1のダッシュボード4の中に配置され、黒色の遮光性合成樹脂等で形成される上ケース52及び下ケース53を含む。上ケース52のz軸方向略中間には、上ケース開口部52aが設けられている。上ケース開口部52aは、例えば、透明の透光性合成樹脂等で形成される透明カバー57によって覆われている。下ケース53の車両後方側には、例えば、下ケース開口部53aが設けられている。下ケース開口部53aは、例えば、筐体51の外部に取り付けられる画像表示部20の表示面21から発せられる画像光80が入射可能に、下ケース53に設けられている。
【0039】
平面鏡54は、例えば、図示されていない取り付け部材を介して下ケース53の車両後方側に取り付けられている。平面鏡54は、例えば、下ケース開口部53aから入射する表示面21から発せられる画像光80を車両前方向に向けて反射するように、その取り付け位置及びその取り付け角度が固定されている。
【0040】
凹面鏡55は、例えば、アクチュエータ56を介して下ケース53の平面鏡54より車両前方側に取り付けられている。凹面鏡55は、アクチュエータ56によって、例えばx軸を回転軸として取り付け角度が回転させられ得る。凹面鏡55は、例えば、平面鏡54によって反射される画像光80を入射するように位置が固定され、入射する画像光80をフロントウィンドウシールド2に向かって反射するように、取り付け角度が微調整される。なお、取り付け角度に応じて、例えば、画像生成部30の記憶部32が記憶するユーザー視点位置100と、そのユーザー視点位置100に対応した使用領域220を決定するためのテーブル又は演算式が補正される。
【0041】
アクチュエータ56は、例えば、いずれも図示されていないモータ、減速機構、凹面鏡回転部材及び凹面鏡55の支持部材を含む。アクチュエータ56は、例えば、図示されていない取り付け部材を介して凹面鏡55の鉛直方向下側に下ケース53に取り付けられている。アクチュエータ56は、図示されていないアクチュエータ制御部から入力する信号に応じてモータを回転させ、減速機構によってモータの回転を減速して、凹面鏡回転部材に伝達し、凹面鏡55を回転させる。なお、アクチュエータ56は、必ずしも設けられている必要はない。
【0042】
また、
図1Cの筐体51の上ケース52において、上ケース開口部52aと平面鏡54との間には、遮光部52bが設けられている。遮光部52bは、例えば、上ケース開口部52aから入射する筐体51外部からの光が画像表示部20へ進行することを防止するために設けられる。
図1Cを参照して説明した投影部50の構造の例は、一例に過ぎず、車両用表示装置10の投影部50の構造を何ら制限するものではない。
【0043】
図2には、車両1の運転席に座るユーザーが、フロントウィンドウシールド2越しに見える風景及び虚像310の例が示されている。
図2に示される例において、フロントウィンドウシールド2越しに見える風景の例として、車両前方に延びる3車線道路(道路91)及び車両前方に存在する他の車両(前方車両92)が示されている。
図2に示されるフロントウィンドウシールド2越しに見える風景の例において、虚像310が重畳する重畳対象物90は、道路91や前方車両92である。
図2に示される例において、虚像310は、道路91に重畳されて視認されるナビゲーションマーク311と、前方車両1と重畳されてユーザーに視認される報知マーク312である。
【0044】
また、
図2に示される例において、領域300は、画像表示部20の表示面21における使用領域220に対応する虚像310の表示に使用される領域である。以下、画像表示部20の表示面21における使用領域220に対応する領域300を虚像領域300とも呼ぶ。すなわち、虚像領域300は、ユーザーが虚像310を視認可能な領域である。
【0045】
また、
図1Bの画像表示部20の表示面21におけるIx軸正方向は、例えば、虚像領域300においてx軸正方向、すなわち車両左方向に対応する。同様に、
図1Bの画像表示部20の表示面21におけるIy軸正方向は、例えば、虚像領域300においてy軸正方向、すなわち鉛直方向上側に対応する。
【0046】
図3を参照して、車両用表示装置10の動作の例を説明する。車両用表示装置10の動作は、例えば、車両1の電源がONされたとき、図示されていないエンジンが駆動されたとき、又は、車両1の電源がONもしくはエンジンが駆動されたときから所定待機時間が経過した後等に開始される。
【0047】
ステップS01では、前方情報取得部60が前方情報(道路形状情報や障害物情報)を取得する。ステップS02では、視点位置取得部40がユーザー視点位置100を取得する。なお、ステップS01及びステップS02は、必ずしもこの順番である必要はなく、順番が入れ替わってもよい。
【0048】
ステップS03では、画像生成部30は、ステップS01で前方情報取得部60によって取得された前方情報に応じて、例えば、報知マーク、ナビゲーションマーク及び他のマーク等を含ませた画像を生成する。
【0049】
ステップS04では、画像生成部30は、ステップS02で視点位置取得部40によって取得されたユーザー視点位置100に応じて、画像表示部20の表示面21の表示領域210のうち使用領域220を決定する。なお、ステップS03及びステップS04は、必ずしもこの順番である必要はなく、順番が入れ替わってもよい。また、画像生成部30は、ステップS01で前方情報取得部60によって取得された道路形状情報に応じて、使用領域220の大きさを補正する。
【0050】
ステップS05では、画像表示部20は、ステップS04で画像生成部30によって決定された使用領域220内の画素22の総数を用いて、ステップS03で生成された画像を表示する。ステップS05の処理を実行すると、フローはStartに戻る。ここで、
図3に示されるフローチャートが、予め設定された所定間隔毎に繰り返して実行されるように、ステップS05の処理の実行が終了した後フローがStartに戻るまでの間に、所定の待機時間が挿入されていてもよい。
【0051】
図4A、
図4B、
図4C、
図4D、
図4E及び
図5を参照して、ユーザー視点位置100とユーザー視点位置100に対応した使用領域220との関係について説明する。
図4A、
図4B、
図4C、
図4D及び
図4Eの左側には、実空間上のy軸及びz軸におけるユーザー視点位置100を表す座標軸が示される。また、
図4A、
図4B、
図4C、
図4D及び
図4Eの右側には、実空間上のy軸及びz軸におけるユーザー視点位置100に対応して、画像表示部20の表示面21の表示領域210のうち、画像生成部30によって決定される、画像の表示に使用される使用領域220が示されている。
【0052】
図5は、車両用表示装置10において、鉛直方向におけるユーザー視点位置100と、虚像領域300と、虚像領域300内が重畳する風景の道路91における距離の範囲との関係を説明するための模式的な図である。なお、
図5は、鉛直方向におけるユーザー視点位置100と、虚像領域300と、虚像領域300内が重畳する風景の道路91における距離の範囲との関係を分かりやすく説明するために、ユーザー視点位置100の変化量を誇張して表現している。具体的に、
図5に示される、ユーザー視点位置100rとユーザー視点位置100u、ユーザー視点位置100rとユーザー視点位置100dの鉛直方向における距離は、実際にはもっと近い。その結果、虚像領域300rと虚像領域300uと虚像領域300dとはいずれも重なっている部分がないように、
図5に示されている。しかしながら、
図4B及び
図4Cに示されているように、実際は、少なくとも、虚像領域300r及び虚像領域300u、虚像領域300r及び虚像領域300dはその一部が重なる。虚像領域300内が重畳する風景の道路91における距離の範囲を、以下、重畳距離範囲400とも呼ぶ。
【0053】
図5には、
図4Aに示されるユーザー視点位置100rのときの虚像領域300rと、
図4Bに示されるユーザー視点位置100uのときの虚像領域300uと、
図4Cに示されるユーザー視点位置100dのときの虚像領域300dとが示されている。また、
図5には、ユーザー視点位置100rのときにフロントウィンドウシールド2越しに見える風景のうち、虚像領域300rと重畳する風景の道路91における距離の範囲である重畳距離範囲400rと、ユーザー視点位置100uのときにフロントウィンドウシールド2越しに見える風景のうち、虚像領域300uと重畳する風景の道路91における距離の範囲である重畳距離範囲400uと、ユーザー視点位置100dのときにフロントウィンドウシールド2越しに見える風景のうち、虚像領域300dと重畳する風景の道路91における距離の範囲である重畳距離範囲400dとが示されている。
【0054】
まず、鉛直方向におけるユーザー視点位置100と鉛直方向におけるユーザー視点位置100に対応した使用領域220との関係について説明する。
図4Aに示されるユーザー視点位置100rは、
図4Aに示される座標軸において、y軸とz軸との交差点に表されている。以下、
図4Aに示されるユーザー視点位置100rを基準ユーザー視点位置100rとも呼ぶ。例えば、
図3に示されるステップS02で取得されるユーザー視点位置100が基準ユーザー視点位置100rであるとき、
図3に示されるステップS04で、画像生成部30は、画像表示部20の表示面21の表示領域210のうち使用領域220を
図4Aに示される使用領域220rに決定する。以下、
図4Aに示される、基準ユーザー視点位置100rに対応する使用領域220rを基準使用領域220rとも呼ぶ。
【0055】
図4Bに示されるユーザー視点位置100uは、基準ユーザー視点位置100rと比較して鉛直方向上側に位置するユーザー視点位置100の例である。例えば、
図3に示されるステップS02で取得されるユーザー視点位置100がユーザー視点位置100uであるとき、
図3に示されるステップS04で、画像生成部30は、画像表示部20の表示面21の表示領域210のうち使用領域220を
図4Bに示される使用領域220uに決定する。
【0056】
図4Bに示される使用領域220uは、基準使用領域220rと比較して、Iy軸正方向側に位置する。また、
図4Bに示される使用領域220uにおけるIy軸方向の長さ221uは、基準使用領域220rにおけるIy軸方向の長さ221rと比較して、長くなっている。その結果、
図5に示されるように、使用領域220uに対応する虚像領域300uは、基準使用領域220rに対応する虚像領域300rと比較して、実空間上の鉛直方向上側に位置し、且つ、実空間上の鉛直方向の長さが長くなる。なお、使用領域220uは、基準使用領域220rの一部と重なっている。
【0057】
すなわち、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向上側にいくにつれて、表示面21の使用領域220の位置がIy軸正方向側に位置するように決定される。また、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向上側にいくにつれて、表示面21の使用領域220のIy軸方向の長さが長くなるように決定される。その結果、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向上側にいくにつれて、虚像領域300は、実空間上の鉛直方向上側に位置し、且つ、実空間上の鉛直方向の長さが長くなる。
【0058】
図4Cに示されるユーザー視点位置100dは、基準ユーザー視点位置100rと比較して鉛直方向下側に位置するユーザー視点位置100の例である。例えば、
図3に示されるステップS02で取得されるユーザー視点位置100がユーザー視点位置100dであるとき、
図3に示されるステップS04で、画像生成部30は、画像表示部20の表示面21の表示領域210のうち使用領域220を
図4Cに示される使用領域220dに決定する。
【0059】
図4Cに示される使用領域220dは、基準使用領域220rと比較して、Iy軸負方向側に位置する。また、
図4Cに示される使用領域220dにおけるIy軸方向の長さ221dは、基準使用領域220rにおけるIy軸方向の長さ221rと比較して、短くなっている。その結果、
図5に示されるように、
図4Cに示される使用領域220dに対応する虚像領域300dは、基準使用領域220rに対応する虚像領域300rと比較して、実空間上の鉛直方向下側に位置し、実空間上の鉛直方向の長さが短い。なお、使用領域220dは、基準使用領域220rの一部と重なっている。
【0060】
すなわち、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向下側にいくにつれて、表示面21の使用領域220の位置がIy軸負方向側に位置するように決定される。また、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向下側にいくにつれて、表示面21の使用領域220のIy軸方向の長さが短くなるように決定される。その結果、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向下側にいくにつれて、虚像領域300は、実空間上の鉛直方向下側に位置し、且つ、実空間上の鉛直方向の長さが短くなる。
【0061】
ここで、
図5を参照すると、重畳距離範囲400rと重畳距離範囲400uと重畳距離範囲400dとが一致している。
図5に示される例のように、ユーザー視点位置100の鉛直方向における変化量に対して、虚像領域300の鉛直方向における変化量が小さくなる。そうすると、例えば、ユーザー視点位置100が鉛直方向上側にいくにつれて、ユーザーが虚像領域300を見る視線と水平面との角度が大きくなる。その一方で、例えば、ユーザー視点位置100が鉛直方向下側にいくにつれて、ユーザーが虚像領域300を見る視線と水平面との角度が小さくなる。
【0062】
その結果、鉛直方向におけるユーザー視点位置100に影響されることなく重畳距離範囲400を一定にするためには、ユーザー視点位置100が鉛直方向上側にいくにつれて、虚像領域300の鉛直方向の位置を鉛直方向上側にするだけでなく、鉛直方向の長さを長くする必要がある。同様に、鉛直方向におけるユーザー視点位置100に影響されることなく重畳距離範囲400を一定にするためには、ユーザー視点位置100が鉛直方向下側にいくにつれて、虚像領域300の鉛直方向の位置を鉛直方向下側にするだけでなく、鉛直方向の長さを短くする必要がある。
【0063】
すなわち、鉛直方向におけるユーザー視点位置100に応じて、使用領域220のIy軸における位置及びIy軸における長さを適切に決定することによって、鉛直方向におけるユーザー視点位置100に影響されることなく、重畳距離範囲400を一定にすることができる。重畳距離範囲400が一定になることによって、ユーザーが視認する虚像310が重畳される風景内の対象がずれることに対処することができる。
【0064】
続いて、車両前後方向におけるユーザー視点位置100と車両前後方向におけるユーザー視点位置100に対応した使用領域220との関係について説明する。
図4Dに示されるユーザー視点位置100fは、基準ユーザー視点位置100rと比較して車両前方向に位置するユーザー視点位置100の例である。例えば、
図3に示されるステップS02で取得されるユーザー視点位置100がユーザー視点位置100fであるとき、
図3に示されるステップS04で、画像生成部30は、画像表示部20の表示面21の表示領域210のうち使用領域220を
図4Dに示される使用領域220fに決定する。
【0065】
図4Dに示される使用領域220fにおけるIx軸方向の長さ222f及びIy軸方向の長さ221fの双方は、基準使用領域220rにおけるIx軸方向の長さ222r及びIy軸方向の長さ221rと比較して、短くなっている。その結果、
図4Dに示される使用領域220fに対応する虚像領域300は、基準使用領域220rに対応する虚像領域300と比較して、実空間上の車両左右方向の長さ及び鉛直方向の長さの双方が短い。
【0066】
すなわち、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が車両前方向にいくにつれて、表示面21の使用領域220のIx軸方向の長さ及びIy軸方向の長さの双方が短くなるように決定される。その結果、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が車両前方向にいくにつれて、虚像領域300は、実空間上の車両左右方向の長さ及び鉛直方向の長さの双方が短くなる。
【0067】
図4Eに示されるユーザー視点位置100bは、基準ユーザー視点位置100rと比較して車両後方向に位置するユーザー視点位置100の例である。例えば、
図3に示されるステップS02で取得されるユーザー視点位置100がユーザー視点位置100bであるとき、
図3に示されるステップS04で、画像生成部30は、画像表示部20の表示面21の表示領域210のうち使用領域220を
図4Eに示される使用領域220bに決定する。
【0068】
図4Eに示される使用領域220bにおけるIx軸方向の長さ222b及びIy軸方向の長さ221bの双方は、基準使用領域220rにおけるIx軸方向の長さ222r及びIy軸方向の長さ221rと比較して、長くなっている。その結果、
図4Eに示される使用領域220bに対応する虚像領域300は、基準使用領域220rに対応する虚像領域300と比較して、実空間上の車両左右方向の長さ及び鉛直方向の長さの双方が長い。
【0069】
すなわち、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が車両後方向にいくにつれて、表示面21の使用領域220のIx軸方向の長さ及びIy軸方向の長さの双方が長くなるように決定される。その結果、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が車両後方向にいくにつれて、虚像領域300は、実空間上の車両左右方向の長さ及び鉛直方向の長さの双方が長くなる。
【0070】
例えば、虚像領域300が一定であるとすると、ユーザー視点位置100と虚像領域300との距離(車両前後方向の距離)が近いほど、ユーザー視点位置100からフロントウィンドウシールド2越しに見える風景のうち、虚像領域300内と重畳する風景の範囲は広くなる。その一方で、ユーザー視点位置100と虚像領域300との距離(車両前後方向の距離)が遠いほど、ユーザー視点位置100からフロントウィンドウシールド2越しに見える風景のうち、虚像領域300内と重畳する風景の範囲は狭くなる。
【0071】
その結果、車両前後方向におけるユーザー視点位置100に影響されることなく虚像領域300内と重畳する風景の範囲を一定にするためには、ユーザー視点位置100が車両前方向にいくにつれて、虚像領域300の車両左右方向の長さ及び鉛直方向の長さの双方を短くする必要がある。同様に、車両前後方向におけるユーザー視点位置100に影響されることなく虚像領域300内と重畳する風景の範囲を一定にするためには、ユーザー視点位置100が車両後方向にいくにつれて、虚像領域300の車両左右方向の長さ及び鉛直方向の長さの双方を長くする必要がある。
【0072】
すなわち、車両前後方向におけるユーザー視点位置100に応じて、使用領域220のIx軸における長さ及びIy軸における長さを適切に決定することによって、車両前後方向におけるユーザー視点位置100に影響されることなく、重畳する風景の範囲を一定にすることができる。重畳する風景の範囲が一定になることによって、ユーザーが視認する虚像310が重畳される風景内の対象がずれることに対処することができる。
【0073】
次に、
図6A、
図6B、
図6C及び
図7を参照して、ユーザー視点位置100と前方情報取得部60によって取得された道路形状情報を含む前方情報に対応した使用領域220との関係について説明する。
図6A、
図6B、
図6Cの左側には、実空間上のy軸及びz軸におけるユーザー視点位置100を表す座標軸が示される。また、
図6A、
図6B、
図6Cの右側には、実空間上のy軸及びz軸におけるユーザー視点位置100に対応して、画像表示部20の表示面21の表示領域210のうち、画像生成部30によって決定される、画像の表示に使用される使用領域220が示されている。画像生成部30は、ユーザー視点位置100によって決定された使用領域220を、ステップS01で前方情報取得部60によって取得された道路形状を含む前方情報に応じて、虚像領域300における上端が下端に近づくように短く補正して補正使用領域221とする。具体的には、画像生成部30は、ステップS01で前方情報取得部60によって取得された道路形状情報より、車両1の前方の道路形状がカーブやT字路等であり、虚像領域300の一部が道路に重畳しないと判定した場合、その道路と重畳しない虚像領域300の上端側に対応する使用領域220の領域を、画像を表示しない不使用領域222に設定し、それ以外の領域を、画像を表示可能な補正使用領域221に設定する。
【0074】
図7は、車両用表示装置10において、鉛直方向におけるユーザー視点位置100と、車両1の前方の道路形状によって補正された補正虚像領域301と、この補正虚像領域301が重畳する風景の道路91における距離の範囲との関係を説明するための模式的な図である。なお、
図7は、鉛直方向におけるユーザー視点位置100と、補正虚像領域301と、補正虚像領域300が重畳する風景の道路91における距離の範囲との関係を分かりやすく説明するために、ユーザー視点位置100の変化量を誇張して表現している。
【0075】
図7には、
図6Aに示されるユーザー視点位置100rのときの補正虚像領域301rと、
図6Bに示されるユーザー視点位置100uのときの補正虚像領域301uと、
図6Cに示されるユーザー視点位置100dのときの補正虚像領域301dとが示されている。また、
図7には、ユーザー視点位置100rのときにフロントウィンドウシールド2越しに見える風景のうち、補正虚像領域301rと重畳する風景の道路91における距離の範囲である補正重畳距離範囲401rと、ユーザー視点位置100uのときにフロントウィンドウシールド2越しに見える風景のうち、補正虚像領域301uと重畳する風景の道路91における距離の範囲である補正重畳距離範囲401uと、ユーザー視点位置100dのときにフロントウィンドウシールド2越しに見える風景のうち、補正虚像領域301dと重畳する風景の道路91における距離の範囲である補正重畳距離範囲401dとが示されている。また、
図7には、ユーザー視点位置100rのときにフロントウィンドウシールド2越しに見える風景のうち、ユーザー視点位置100rにより決定された虚像領域300rのうち、車両1の前方の道路形状により虚像の表示を行わない風景の道路91における距離の範囲である非重畳距離範囲402rと、ユーザー視点位置100uのときにフロントウィンドウシールド2越しに見える風景のうち、ユーザー視点位置100uにより決定された虚像領域300uのうち、車両1の前方の道路形状により虚像の表示を行わない風景の道路91における距離の範囲である非重畳距離範囲402uと、ユーザー視点位置100dのときにフロントウィンドウシールド2越しに見える風景のうち、ユーザー視点位置100dにより決定された虚像領域300dのうち、車両1の前方の道路形状により虚像の表示を行わない風景の道路91における距離の範囲である非重畳距離範囲402dとが示されている。
【0076】
まず、鉛直方向におけるユーザー視点位置100と車両1の前方の道路形状に対応した使用領域220との関係について説明する。例えば、
図3に示されるステップS02で取得されるユーザー視点位置100が基準ユーザー視点位置100rであるとき、ステップS01で取得される車両1の前方の道路形状を示す前方情報に基づいて、道路と重畳しない虚像領域300rの一部に対応する使用領域220rの領域222rを、画像を表示しない不使用領域222rに設定し、それ以外の領域221rを、画像を表示可能な補正使用領域221rに設定する。以下、
図6Aに示される、基準ユーザー視点位置100rに対応する補正使用領域221rを基準補正使用領域221rとも呼び、不使用領域222rを基準不使用領域222rとも呼ぶ。
【0077】
図6Bに示されるユーザー視点位置100uは、基準ユーザー視点位置100rと比較して鉛直方向上側に位置するユーザー視点位置100の例である。例えば、
図3に示されるステップS02で取得されるユーザー視点位置100がユーザー視点位置100uであるとき、ステップS01で取得される車両1の前方の道路形状を示す前方情報に基づいて、道路と重畳しない虚像領域300uの一部に対応する使用領域220uの領域222uを、画像を表示しない不使用領域222uに設定し、それ以外の領域221uを、画像を表示可能な補正使用領域221uに設定する。
【0078】
図6Bに示される補正使用領域221uにおけるIy軸方向の長さ221uaは、基準補正使用領域221rにおけるIy軸方向の長さ221raと比較して、長くなっている。その結果、
図7に示されるように、実空間上の補正虚像領域301uの鉛直方向の長さが長くなる。
【0079】
すなわち、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向上側にいくにつれて、表示面21の補正使用領域221の位置がIy軸正方向側に位置するように決定される。また、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向上側にいくにつれて、表示面21の補正使用領域221のIy軸方向の長さが長くなるように決定される。その結果、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向上側にいくにつれて、補正虚像領域301は、実空間上の鉛直方向上側に位置し、且つ、実空間上の鉛直方向の長さが長くなる。
【0080】
図6Cに示されるユーザー視点位置100dは、基準ユーザー視点位置100rと比較して鉛直方向下側に位置するユーザー視点位置100の例である。例えば、
図3に示されるステップS02で取得されるユーザー視点位置100がユーザー視点位置100dであるとき、ステップS01で取得される車両1の前方の道路形状を示す前方情報に基づいて、道路と重畳しない虚像領域300dの一部に対応する使用領域220dの領域222dを、画像を表示しない不使用領域222dに設定し、それ以外の領域221dを、画像を表示可能な補正使用領域221dに設定する。
【0081】
図6Cに示される補正使用領域221dにおけるIy軸方向の長さ221daは、基準補正使用領域221rにおけるIy軸方向の長さ221raと比較して、短くなっている。その結果、
図7に示されるように、実空間上の補正虚像領域301dの鉛直方向の長さが短くなる。
【0082】
すなわち、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向下側にいくにつれて、表示面21の補正使用領域221の位置がIy軸負方向側に位置するように決定される。また、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向下側にいくにつれて、表示面21の補正使用領域221のIy軸方向の長さが短くなるように決定される。その結果、視点位置取得部40によって検出されるユーザー視点位置100が鉛直方向下側にいくにつれて、補正虚像領域301は、実空間上の鉛直方向下側に位置し、且つ、実空間上の鉛直方向の長さが短くなる。
【0083】
すなわち、道路形状に応じて、虚像領域300の上端が下端に近づくように鉛直方向の長さを短くする(使用領域220のサイズを縮小した補正使用領域221に補正する)ことによって、道路91から外れた位置(例えば、路肩や道路周辺の壁など)に虚像310が表示されることで視認者が違和感を覚えることを防止することができる。また、ユーザー視点位置100に応じて、補正使用領域221のIy軸における位置及びIy軸における長さを適切に決定することによって、鉛直方向におけるユーザー視点位置100に影響されることなく、補正重畳距離範囲401を一定にすることができる。補正重畳距離範囲400が一定になることによって、ユーザーが視認する虚像310が重畳される風景内の対象がずれることに対処することができる。
【0084】
以上のように、本発明の車両用表示装置10の画像生成部30は、視点位置取得部40が取得するユーザー視点位置100に応じて、画像表示部20の表示面21の画像の表示に使用する使用領域220を決定する。その結果、使用領域220に対応する領域であり、ユーザーが虚像310を視認可能な領域である虚像領域300の位置を調整できるだけでなく、虚像領域300のサイズも調整可能である。したがって、車両用表示装置10は、例えば、投影部50の凹面鏡55の投影角度を変更することによって虚像領域300の位置のみが調整可能な車両用表示装置と比較して、ユーザー視点位置100が変わったときに、虚像310が重畳される風景内の対象がずれることが解消される。よって、本発明の車両用表示装置10は、ユーザー視点位置100に影響されることなく、ユーザーに適切な情報を提供することができる。
【0085】
ここで、画像生成部30は、鉛直方向におけるユーザー視点位置100のみに応じて使用領域220を決定してもよく、車両前後方向におけるユーザー視点位置100にのみに応じて使用領域220を決定してもよい。しかしながら、虚像310が重畳される風景内の対象がずれることについては、車両前後方向におけるユーザー視点位置100の変化よりも鉛直方向におけるユーザー視点位置100の変化の方が影響が大きい。したがって、画像生成部30は、少なくとも鉛直方向におけるユーザー視点位置100に応じて使用領域220を決定することが好ましい。
【0086】
そして、本発明の車両用表示装置10の画像生成部30は、道路形状情報取得部60によって取得される前記道路形状情報に応じて、虚像領域300の上端が下端に近づき虚像領域300の鉛直方向が短くなるように、使用領域220の長さを補正する。これにより、道路91から外れた位置(例えば、路肩や道路周辺の壁など)に虚像310が表示されることで視認者が違和感を覚えることを防止することができ、かつ、鉛直方向におけるユーザー視点位置100に影響されることなく、虚像310が表示される虚像領域300が道路91に重なる距離の範囲である補正重畳距離範囲401を一定にすることができる。
【0087】
また、上述した
図3に示されるステップS02及びステップS04は、必ず毎回実行される必要はない。例えば、車両1の電源がONされてから1回目に
図3に示されるフローが実行されるときのみ、ステップS02及びステップS04が実行されてもよい。その後、車両1の電源がONされてから2回目以降に
図3に示されるフローが実行されるときは、ステップS02及びステップS04の処理が省略されてもよい。例えば、車両1を運転するユーザーが変更されない間は、特に鉛直方向におけるユーザー視点位置100が大きく変更される可能性が低い。したがって、車両1の電源がONされた後に1回のみ車両1を運転するユーザー視点位置100を取得することによって、例えば、虚像310が重畳される風景内の対象がずれることに対処することと、車両用表示装置10の動作の高速化とが両立できる。
【0088】
以上が、本実施形態における車両用表示装置10の説明であるが、本発明は上記実施形態及び図面によって限定されるものではない。これらに変更(構成要素の削除も含む)を加えることができるのはもちろんである。以下に変形例の一例を示す。
【0089】
本発明における使用領域220は、
図8に示すように、虚像領域300のうち図示しない第1虚像領域に対応する第1使用領域230と、前記第1虚像領域より鉛直下側に位置して視認される図示しない第2虚像領域に対応する第2使用領域240と、を少なくとも含み、画像生成部30は、視点位置取得部40によって取得される鉛直方向におけるユーザー視点位置100に応じて、第1使用領域230の位置及び大きさを決定すると共に、視点位置取得部40によって取得される鉛直方向におけるユーザー視点位置100に応じて、第2使用領域240の大きさを変化させずに第2使用領域240の位置のみを決定してもよい。これによりユーザー視点位置100が鉛直方向に変化したときに、第2使用領域240に対応する実空間上の前記第2虚像領域の鉛直方向における大きさがほとんど変化しない。その結果、例えば、第2使用領域240に文字等で構成された画像を表示していた場合であっても、ユーザーの視点位置が鉛直方向に変化したときに、ユーザーが前記第2虚像領域に表示された虚像に表されている情報を認識し辛くなることを防ぐことができる。
【0090】
なお、視点位置取得部40によって取得される鉛直方向におけるユーザー視点位置100に応じて、第2使用領域240の大きさを変化させてもよい。この場合、第2使用領域240のユーザー視点位置100の変化に応じた変化率は、第1使用領域230の前記変化率よりも小さくする。これにより、第1使用領域230の大きさのみ変化させる場合に比べて、第1使用領域230の大きさの変化量を少なく抑えることができ、ユーザーの視点位置が鉛直方向に変化したときに、ユーザーが前記第1虚像領域に表示された虚像に表されている情報を認識し辛くなることを抑制することができる。
【0091】
また、表示領域210に表示される画像250は、
図9Aに示されるように、表示面21のIy軸正方向側から概ねIy軸方向に沿って並ぶ複数の画像251,画像252,画像253から構成され、道路形状情報に応じて、使用領域220のIy軸方向のサイズを、補正使用領域221に縮小補正する場合、
図9Bに示されるように、一部の画像251,画像252のみを補正使用領域221に表示するようにしてもよい。