特許第6874884号(P6874884)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6874884情報取得装置、情報取得方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6874884
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】情報取得装置、情報取得方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20210510BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20210510BHJP
   G01C 21/36 20060101ALI20210510BHJP
   G08G 1/005 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   H04M1/00 R
   G01C21/26 P
   G01C21/36
   G08G1/005
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2020-60397(P2020-60397)
(22)【出願日】2020年3月30日
(62)【分割の表示】特願2016-71086(P2016-71086)の分割
【原出願日】2016年3月31日
(65)【公開番号】特開2020-110012(P2020-110012A)
(43)【公開日】2020年7月16日
【審査請求日】2020年4月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】橋本 章吾
【審査官】 吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−205210(JP,A)
【文献】 特開2007−147340(JP,A)
【文献】 特開2015−201794(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C21/00−21/36
23/00−25/00
G08B23/00−31/00
G08G1/00−99/00
H04B7/24−7/26
H04M1/00
1/24−3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
99/00
H04W4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報取得装置であって、
他の端末が有する前記他の端末の移動予定の経路情報を含む移動予定情報に対する変更情報を、当該情報取得装置と前記他の端末がすれ違った際に取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した前記変更情報が所定の条件を満たす場合に報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする情報取得装置。
【請求項2】
前記変更情報は、前記移動予定に対する遅れに関する情報、及び又は前記経路情報からのルート変更情報、であることを特徴とする請求項1に記載の情報取得装置。
【請求項3】
情報取得装置が実行する情報取得方法であって、
他の端末が有する前記他の端末の移動予定の経路情報を含む移動予定情報に対する変更情報を、当該情報取得装置と前記他の端末がすれ違った際に取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した前記変更情報が所定の条件を満たす場合に報知する報知ステップと、
を含むことを特徴とする情報取得方法。
【請求項4】
情報取得装置のコンピュータを、
他の端末が有する前記他の端末の移動予定の経路情報を含む移動予定情報に対する変更情報を、当該情報取得装置と前記他の端末がすれ違った際に取得する取得手段、
前記取得手段により取得した前記変更情報が所定の条件を満たす場合に報知する報知手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報取得装置、情報取得方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、災害等の異変があった場合に、情報を提供することが行われている。例えば、特許文献1に記載の技術では、異変発生時に該当する端末に、公衆回線網を利用して、異変に関する情報と地図情報を送信する技術がある。また、特許文献1に記載の技術では、特定の場所の情報を先取りして表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−111872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載される技術では、登山等のインターネット通信ができないような状況下では、例えば、災害による登山道の封鎖、雨による地面のぬかるみ等の移動先の情報を先取りして知ることができなかった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、インターネット通信が行えない状況下であっても、移動先の情報を取得することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報取得装置は、他の端末が有する前記他の端末の移動予定の経路情報を含む移動予定情報に対する変更情報を、当該情報取得装置と前記他の端末がすれ違った際に取得する取得手段と、前記取得手段により取得した前記変更情報が所定の条件を満たす場合に報知する報知手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る情報取得方法は、情報取得装置が実行する情報取得方法であって、他の端末が有する前記他の端末の移動予定の経路情報を含む移動予定情報に対する変更情報を、当該情報取得装置と前記他の端末がすれ違った際に取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得した前記変更情報が所定の条件を満たす場合に報知する報知ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、情報取得装置のコンピュータを、他の端末が有する前記他の端末の移動予定の経路情報を含む移動予定情報に対する変更情報を、当該情報取得装置と前記他の端末がすれ違った際に取得する取得手段、前記取得手段により取得した前記変更情報が所定の条件を満たす場合に報知する報知手段、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、インターネット通信が行えない状況下であっても、移動先の情報を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報共有システムSのシステム構成を示すシステム構成図である。
図2】本発明の一実施形態に係る携帯端末1のハードウェアの構成を示すブロック図である。
図3図2の携帯端末1の機能的構成のうち、移動管理処理及びすれ違い処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
図4図3の機能的構成を有する図2の携帯端末1が実行する移動管理処理の流れを説明するフローチャートである。
図5図3の機能的構成を有する図2の携帯端末1が実行するすれ違い処理の流れを説明するフローチャートである。
図6】情報共有システムSにおける他の運用例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、情報共有システムSのシステム構成を示すシステム構成図である。
情報共有システムSは、図1に示すように、移動の推移や状況を取得可能な複数の携帯端末1,1’・・・により構成されている。
【0011】
携帯端末1は、位置や姿勢変化をセンシングして移動履歴を管理する履歴管理機能と、他の携帯端末1’との間で近距離無線通信を行う通信機能と、他の携帯端末1’から取得した移動履歴と自己の移動予定とを比較して、移動先の異変を察知する移動予定管理機能と、異変を報知する報知機能と、を有する。
【0012】
このように構成される情報共有システムSでは、移動履歴を蓄積・移動予定から異変を記録し<step1>、(近距離)通信範囲内で互いの情報を交換し<step2>、交換した情報に基づいて異変を報知・移動予定に異変を反映する<step3>。
即ち、情報共有システムS携帯端末1同士が通信可能範囲の近距離に位置することで、携帯端末1の各々で保有している移動履歴の情報を交換して共有する。携帯端末1では、取得した移動履歴を移動予定の移動先の状況を判断する情報として利用し、移動先に異変があった場合には、移動予定を変更したり、移動先の情報を提示したりする。
【0013】
情報共有システムSは、例えば、登山をする登山者が携帯端末1を携行して利用するシーンを想定することができる。
具体的には、情報共有システムSでは、登山者が登山道をすれ違う場合、登山をしている人と下山している人であるため、すれ違いの際に互いの移動履歴を交換して、交換した移動履歴を提示等して今後の移動に利用する。
登山している人が下山している人と交換した移動履歴は、登山している人がこれから移動する先の情報を含んでいるため、下山している人の移動履歴が登山している人にとって有効な情報として利用することができる。
一方、下山している人が登山している人と交換した移動履歴もまた、下山している人がこれから移動する先の情報を含んでいるため、登山している人の移動履歴が下山している人にとって有効な情報として利用することができる。
取得した移動履歴は、移動先の状況を把握するために用い、例えば、移動予定の変更や遅延等の異変箇所がある場合には、移動予定の変更(例えば、経路の変更)や異変箇所の報知等を行うことに利用することができる。
【0014】
図2は、本発明の一実施形態に係る携帯端末1のハードウェアの構成を示すブロック図である。
携帯端末1は、例えば、トレッキング用の携帯端末として構成される。
【0015】
携帯端末1は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、センサ部16と、入力部17と、出力部18と、記憶部19と、通信部20と、ドライブ21と、を備えている。
【0016】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部19からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0017】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0018】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、センサ部16、入力部17、出力部18、記憶部19、通信部20及びドライブ21が接続されている。
【0019】
センサ部16は、GPS(Global Positioning System)センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ等の各種センサにより構成される。センサ部16からは、位置情報、姿勢情報等の携帯端末1の移動に関する情報を取得することが可能となる。
【0020】
入力部17は、各種釦等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
【0021】
出力部18は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
【0022】
記憶部19は、ハードディスク或いはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種画像のデータを記憶する。
【0023】
通信部20は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信可能に構成され、他の携帯端末1’との間で行う通信を制御する。
【0024】
ドライブ21には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ21によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部19にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部19に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部19と同様に記憶することができる。
【0025】
図3は、図2の携帯端末1の機能的構成のうち、移動管理処理及びすれ違い処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態では、ユーザによって事前に計画された移動予定に基づいて登山を行った場合の利用例を説明する。
【0026】
移動管理処理は、自己の移動履歴を収集して、移動予定との比較から異変箇所を特定して記録して行く一連の処理をいう。
また、すれ違い処理は、他の携帯端末1’とすれ違った際に、移動履歴や異変箇所の情報を交換して、自己の移動予定に関連する情報を報知したり、移動予定の変更を行ったりする一連の処理をいう。
【0027】
即ち、情報共有システムSでは、ユーザが携帯端末1を所持して予め設定した移動予定に基づいて、登山を行っている場合において、移動管理処理が実行されることによって、移動履歴や異変箇所の管理が行われる。そして、移動管理処理と並行して、すれ違い処理が実行されて、他の携帯端末1’を所持する者とすれ違った場合に、携帯端末1と他の携帯端末1’との互いの情報を交換し合って共有し、共有した情報をこれからの移動に用いて、移動予定の変更や異変箇所の報知等を行う。
【0028】
移動管理処理を実行する場合には、図3に示すように、CPU11において、移動管理部51と、情報比較部52と、比較結果判定部53と、が機能する。
【0029】
また、記憶部19の一領域には、移動予定情報記憶部71と、移動履歴情報記憶部72と、遅延変更情報記憶部73とが設定される。
移動予定情報記憶部71には、ユーザによって決定された経路と通過時刻等からなる移動予定情報が記憶される。ユーザがこれから通過する予定の経路及び、経路を通過する予定時刻等の移動予定情報である。経路を通過する予定時刻は、例えば、経路の途中にあるチェックポイントを通過する時間である。チェックポイントの例として、スタート地点、休憩場所、景勝地、山頂、ユーザが任意に設定した場所等があげられる。このように、移動予定情報は、例えば、登山計画書のように行動予定の期間、行動経路等の情報が含まれる。
移動履歴情報記憶部72には、取得した位置情報を蓄積した移動履歴情報が記憶される。実際にユーザが経路を移動した移動履歴の情報である。実際に移動した経路の情報や、経路やチェックポイントを通過した時刻の履歴情報が含まれる。
遅延変更情報記憶部73には、移動予定からの遅れや移動予定の変更の情報(以下、「遅延変更情報」という。)が記憶される。
【0030】
移動管理部51は、移動履歴等を蓄積したり、移動予定からの遅延や移動予定の変更を管理したりする携帯端末1の移動管理を行う。
具体的には、移動管理部51は、センサ部16から位置情報を取得して、移動履歴情報記憶部72に記憶される移動履歴情報を更新して移動履歴を蓄積する。
また、移動管理部51は、遅れ情報やルート変更情報を遅延変更情報記憶部73に記憶する。
【0031】
情報比較部52は、移動履歴情報と、移動予定情報とを比較する。具体的には、情報比較部52は、移動履歴情報に含まれる移動してきた所定の経路の時間と、移動予定情報に含まれる該当経路の予定時間とを比較する。移動予定からの遅延情報が比較結果として、出力され、遅延の程度によっては移動予定のルートの変更がなされてルート変更情報が出力される。
【0032】
比較結果判定部53は、情報比較部52による比較結果を判定して、遅れやルート変更の有無を判定する。
【0033】
次に、すれ違い処理とは、他の携帯端末1’を検出し続けて、すれ違った際に互いの情報を共有して、これからの移動に関連する情報がある場合には、報知を行う一連の処理をいう。
【0034】
すれ違い処理を実行する場合には、CPU11において、通信制御部54と、報知制御部55と、が機能する。
【0035】
通信制御部54は、通信部20を介して、近距離にある他の携帯端末1’との間で通信を行う。
具体的には、通信制御部54は、通信部20を介して、他の携帯端末1’が周囲にあるかのデバイスの検索を行う。また、通信制御部54は、発見した他の携帯端末1’と無線通信を行うように通信部20を制御する。また、通信制御部54は、遅延変更情報を他の携帯端末1’に送信するように通信部20を制御する。また、通信制御部54は、通信部20を介して、他の携帯端末1’の遅延変更情報を取得する。
【0036】
報知制御部55は、ユーザに移動先の遅延変更情報を報知するように出力部18を制御する。本実施形態においては、報知に際しては、全ての情報を報知するわけではなく、所定の条件を満たす場合のみ報知を行うように構成する。例えば、グループで登山している場合に携帯端末1のそれぞれにグループ情報を付加することで同じグループの携帯端末1からの情報は比重を低くしたり、登山レベルをユーザごとに付加することで、登山上級者の情報は比重を高くし、登山初級者の情報は比重を低くしたりして、一定の基準以上となった場合に所定の条件を満たすものとしてカウントする。
また、遅延やルート変更にも許容できる程度や異変に起因する遅延/ルート変更であったか等の情報を所定の条件とするように構成してもよい。
【0037】
具体的には、報知制御部55は、他の携帯端末1’から取得した遅延変更情報に、移動予定情報を参照して移動先に関連した情報が含まれているか否かを判定する。また、報知制御部55は、移動ルートに関連した情報が所定の条件を満たす場合には、注意を促すように報知するように出力部18を制御する。
【0038】
図4は、図3の機能的構成を有する図2の携帯端末1が実行する移動管理処理の流れを説明するフローチャートである。
移動管理処理は、ユーザによる入力部17への移動管理処理開始の操作により開始される。移動管理処理にあたり、移動予定情報記憶部71には、開始地点と終了地点等の情報に基づいて、移動予定情報が作成され、各ルートにおける予定通過時間や全ルートの所要時間が設定される。
【0039】
ステップS11において、移動管理部51は、センサ部16から位置情報を取得して、移動履歴情報記憶部72に記憶される移動履歴情報を更新して移動履歴を蓄積する。
【0040】
ステップS12において、情報比較部52は、移動履歴情報記憶部72に記憶される移動履歴情報と、移動予定情報記憶部71に記憶される移動予定情報とを比較する。比較の結果、移動予定と現在の移動とのズレを割り出す。例えば、移動予定の時刻よりも著しく遅/早かったりした等の場合には、ルート変更が必要となり、ルートを再設定(ルート変更)して、移動予定情報を更新する。
【0041】
ステップS13において、比較結果判定部53は、情報比較部52による比較結果から遅れが発生したり、ルート変更したりしたか否かを判定する。
遅れ/ルート変更が発生していない場合には、ステップS13においてNOと判定されて、移動管理処理は終了する。
これに対して、遅れが発生した場合には、ステップS13において[YES:遅れあり]と判定されて、処理はステップS14に進む。
【0042】
ステップS14において、移動管理部51は、遅れに関する遅延変更情報を遅延変更情報記憶部73に記憶させる。その後、処理はステップS16に進む。
【0043】
これに対して、ルート変更した場合には、ステップS13において[YES:ルート変更あり]と判定されて、処理はステップS15に進む。
【0044】
ステップS15において、移動管理部51は、ルート変更に関する遅延変更情報を遅延変更情報記憶部73に記憶させる。その後、移動管理処理は終了する。
【0045】
図5は、図3の機能的構成を有する図2の携帯端末1が実行するすれ違い処理の流れを説明するフローチャートである。
移動管理処理は、ユーザによる入力部17へのすれ違い処理開始の操作により開始される。
【0046】
ステップS31において、通信制御部54は、通信部20を介して、他の携帯端末1’が周囲にあるかのデバイスの検索を行う。
【0047】
ステップS32において、通信制御部54は、他の携帯端末1’が周囲にあったか否かのデバイスの発見の判定を行う。
デバイスの発見がない場合には、ステップS32においてNOと判定されて、処理はステップS31に戻る。
これに対して、デバイスの発見があった場合には、ステップS32においてYESと判定されて、処理はステップS33に進む。
【0048】
ステップS33において、通信制御部54は、発見した他の携帯端末1’と無線通信を行うように通信部20を制御する。その結果、他の携帯端末1’との間で通信が確立する。
【0049】
ステップS34において、通信制御部54は、遅延変更情報記憶部73を参照して、遅延変更情報が存在するか否かを判定する。
遅延変更情報が存在しない場合には、ステップS34においてNOと判定されて処理はステップS36に進む。
これに対して、遅延変更情報が存在する場合には、ステップS34においてYESと判定されて処理はステップS35に進む。
【0050】
ステップS35において、通信制御部54は、遅延変更情報を他の携帯端末1’に送信するように通信部20を制御する。
【0051】
ステップS36において、通信制御部54は、通信部20を介して、他の携帯端末1’の遅延変更情報を取得する。
【0052】
ステップS37において、報知制御部55は、他の携帯端末1’から取得した遅延変更情報に、移動予定情報において移動先に関連した情報が含まれているか否かを判定する。
移動先に関連した情報が含まれていない場合には、ステップS37においてNOと判定されて、すれ違い処理は終了する。
これに対して、移動先に関連した情報が含まれている場合には、ステップS37においてYESと判定されて、処理はステップS38に進む。
【0053】
ステップS38において、報知制御部55は、移動先に関連した情報が所定の条件を満たす場合には、移動先に異変があるだろうと推定されたとして、注意を報知するように出力部18を制御する。また、遅延変更情報が所定の条件を満たす場合には、移動管理部51によって、ルート変更が行われ、報知制御部55では、ルート変更結果を報知するように出力部18を制御する。その後、すれ違い処理は終了する。
【0054】
<第1の変形例>
上述した実施形態において、すれ違った際に情報を交換した複数人の情報を加味して、遅延やルート変更の報知等を行うように構成してもよい。例えば、所定数の遅延やルート変更があった場合にのみ、異変と判定して、報知等を行うように構成することができる。例えば、すれ違った際に情報を交換した複数のユーザが、移動予定のAルートを通らずに別のルートを通っていた場合や、Bルートを通った場合に移動予定より所定時間以上遅れて移動していた場合、多くのユーザが通らないAルートや、移動に時間がかかるBルートに何かしらの異変があるとして報知等を行うように構成することができる。
しかし、例えば、グループで行動していた場合に、グループ固有の事情(グループのメンバーのうち歩くのが遅い人にペースを合わせたために移動予定より遅れてしまった・景勝地に寄ったためにルートを変更した等)で遅延やルート変更が生じたときには、条件上は異変として判定されてしまうが実際は上述のようなグループ固有の事情であるため異変ではない。
このような状況を回避するために、本例では、グループを事前登録しておいたり、または無線通信により一定時間同一の経路を進んでいる場合は同一のグループと認識したり、グループ毎に扱う。この場合、具体的には、固有のIDを保持することで、同一グループだった場合は複数の情報としてカウントしないことでグループの情報に引きずられないようにする。
【0055】
<第2の変形例>
また、上述した実施形態においては、移動予定にイベントに対応したチェックポイント等を登録しておくとする。
チェックポイントは、例えば、スタート地点、休憩場所、景勝地、山頂等の分類が考えられ、これらのチェックポイントで移動予定から遅れることがあった場合は、異変とする優先順位を下げ、これらのポイント以外の場所で遅れる場合があった場合は優先順位を上げる等の処理を行うことで、スタートが遅れてしまった場合や休憩を長めに取った場合の誤認識を避けることができる。
また、例えば、チェックポイントによって移動予定から遅れた場合をイベントとして扱うように構成してもよい。即ち、遅延した場所と、遅延に要した時刻を新たなイベント情報として扱うように構成してもよい。この場合、移動予定に新たなイベント情報を追加することにより以降の移動予定の時刻を変更することで、本遅延のイベントや以降の移動予定のイベントが異変として処理されなくなる。
【0056】
<第3の変形例>
図6は、情報共有システムSにおける他の運用例を説明するための模式図である。
情報共有システムSでは、図6(a)に示すように、同一のパーティを1グループとして、互いにID等で管理し、先頭の携帯端末1が他の携帯端末1’から情報を取得した場合に、後に続く通信可能な同一グループの携帯端末1に情報を送信する。情報を受信した携帯端末1は、後に続く通信可能な同一グループの携帯端末1に情報を送信し、先頭の携帯端末1から最後尾の携帯端末1までの全てのグループ内の携帯端末1で、先頭の携帯端末1が他の携帯端末1’から取得した情報をグループで共有するように構成することができる。なお、他の携帯端末1’から取得した情報を共有するだけでなく、例えば先頭の携帯端末1等の先を行く携帯端末1で入手した最先の情報を後続の携帯端末1に共有するように構成してもよい。
【0057】
また、情報共有システムSでは、図6(b)に示すように、先頭の携帯端末1が他の携帯端末1’に情報を送信する際に、グループ内で他の携帯端末1’にとって最新の情報を伝達して送信対象となる先頭の携帯端末1まで情報を伝達し合って、他の携帯端末1’に送信させる。他の携帯端末1’にとって最も先で新しい情報は、グループにおいて最後尾にいる携帯端末1が保有している情報であるため、当該情報をグループ内の携帯端末1に伝達し合って、先頭の携帯端末1に受け渡すように構成することができる。
このように先頭の携帯端末1が最後尾等のグループ内の携帯端末1の情報を取得することで、グループ内の情報を把握できたりする。
【0058】
したがって、携帯端末1では、登山におけるインターネット通信不可な状態が想定される場面において、登山中に計画していた経路に異変があり(災害による登山道の封鎖、雨による地面のぬかるみ等)、計画通りの時間で登山することができないといった情報を事前に知り得ることはできないという問題点があった。
そこで、携帯端末1のそれぞれがGPS、加速度センサ、ジャイロセンサ、無線モジュール等を搭載するトレッキング用デバイスの機能を有し、山道の道路ネットワークデータを保持することで、GPSにより受信した位置情報から自分の位置を道路ネットワーク上に補正するマップマッチング機能と、トレッキングを行う前にあらかじめ計画された行程表データ(移動予定)を保持することで、登山中に移動予定との差異を把握することができる機能を有するように構成した。
これにより、情報共有システムSを構築したことで、インターネット通信ができない登山環境において、それぞれのユーザが携帯している各種センサ搭載のデバイス同志が無線通信により、遅れが発生したまたルート変更された道路の区間情報(遅延変更情報)を交換することにより、インターネット通信することなく、事前に登山計画の変更を行ったり、注意を促したりすることができることとなった。
【0059】
よって、情報共有システムSにおいては、インターネット通信ができない環境において、当初想定されていた状況から変化(異変)があった場合に、直接的な原因はわからないが、上る/下る先(移動先)の計画に影響が出そうかどうかの判断ができるようになる。
また、情報共有システムSにおいては、携帯端末1を保持しているユーザがすれ違う度に、お互いにこれまでに受信した全ての遅れた区間とその時間情報やルート変更があった区間の情報(遅延変更情報)を交換することで、実際にすれ違うことが無いユーザの情報まで得ることができるようになる。
さらに、情報共有システムSにおいては、例えば、登山後に、遅延変更情報をサーバに送信することで、統計的に遅れやルート変更が発生しやすい場所を道路ネットワーク上に展開することができるようにもなる。
【0060】
以上のように構成される情報共有システムSは、無線通信により相互に情報の送受信可能な携帯端末1(第1の端末)と他の携帯端末1’(第2の端末)を含むシステムである。
情報共有システムSでは、携帯端末1(第1の端末)及び他の携帯端末1’(第2の端末)の夫々が移動予定の経路情報を含む移動予定情報を有するとともに、他の携帯端末1’(第2の端末)はさらに移動予定情報に基づいた移動の履歴を含む移動履歴情報を有する。
携帯端末1(第1の端末)は、通信制御部54と、報知制御部55と、を備える。
通信制御部54は、他の携帯端末1’(第2の端末)が有する移動予定情報及び移動履歴情報を、他の携帯端末1’(第2の端末)から受信するように通信部20を制御する。
報知制御部55は、受信された他の携帯端末1’(第2の端末)の移動予定情報に含まれる経路情報と、携帯端末1(第1の端末)が有する移動予定情報に含まれる経路情報との少なくとも一部が同一でかつ、受信された他の携帯端末1’(第2の端末)の移動予定情報と移動履歴情報とが予め定められた条件を満たすと判別した場合に、報知するように出力部18を制御する。
これにより、情報共有システムSにおいては、インターネット通信が行えない状況下であっても、移動先の情報をユーザに報知することができる。
【0061】
移動予定情報は、経路情報に基づいて移動する予定の時間を含む。
移動履歴情報は、経路情報に基づいて移動した結果の時間を含む。
これにより、情報共有システムSにおいては、移動する予定の時間と、移動した結果の時間に基づいて、移動先の情報をユーザに報知することができる。
【0062】
報知制御部55は、同一と判別された経路情報が、移動履歴情報に含まれる経路情報が存在しない場合と、同一と判別された経路情報において、他の携帯端末1’(第2の端末)の移動予定情報における予定の時間と移動履歴情報における移動の結果の時間とが差分が予め定められた時間以上の場合とのいずれか一方の場合に、予め定められた条件を満たすと判別する。
これにより、情報共有システムSにおいては、移動履歴情報に含まれる経路情報が存在しない場合と、予定の時間と移動履歴情報における移動の結果の時間とが差分が予め定められた時間以上の場合とを判別するだけで、簡単に報知の要不要を判断することができる。
【0063】
移動予定情報は、イベント情報を含む。
報知制御部55は、移動予定情報にイベント情報が含まれる場合、予め定められた条件を満たさないとする。
これにより、情報共有システムSにおいては、イベントを報知の判断に含めないとすることができる。
【0064】
携帯端末1(第1の端末)はさらに、出力部18により報知がなされた場合に、携帯端末1(第1の端末)が有する移動予定情報を変更する移動管理部51を備える。
これにより、情報共有システムSにおいては、報知によって移動予定を変更することができる。
【0065】
情報共有システムSにおいては、同一の移動予定となる複数の携帯端末1をグループとして扱う。
通信制御部54によって所定の時間内に取得したグループの携帯端末1における移動に関する情報は、同一の情報として扱う。
これにより、情報共有システムSにおいては、同一の目的で同じ時間帯に移動しているグループの情報を同一の情報として扱うことで、重複した情報を排除することができ、様々のユーザからの情報を取得することができる。
【0066】
複数の携帯端末1は、近距離無線通信により通信を行い、互いに自機の移動に関する情報を交換する。
これにより、情報共有システムSにおいては、実際に現地を歩いたユーザからその現地の直近の情報を得ることができるため、すれ違ったユーザからの信ぴょう性の高い情報を共有することができる。
【0067】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0068】
上述の実施形態では、異変に限らず、順調に移動予定を消化した情報を提示するように構成してもよい。
【0069】
また、上述の実施形態では、交換する情報として、情報の交換頻度や他の携帯端末1’が周囲にあるかのデバイスの検索により発見された他の携帯端末1’の数等を用いることができる。この場合、ある場所や経路において、複数の他の携帯端末1’と情報を交換したり、検索結果で複数の他の携帯端末1’が発見されたりした場合、その場所や経路に複数の他の携帯端末1’を持った複数のユーザがいるとして、その場所や経路における混み具合を推測することができる。この混み具合の情報を異変に関する情報として用いても良いし、自然災害による登山道の封鎖のような危険な状態ではないとして異変に関係しない情報として用いても良い。
【0070】
また、上述の実施形態では、気圧、気温、湿度等の情報を取得して、天候等の環境の情報を蓄積して、交換するように構成してもよい。この天候等の環境の情報は位置情報や時間情報と関連付けて記憶しても良い。これにより、他の携帯端末1’から情報を受信した際に、移動先の環境情報を知ることができるため、計画していた経路に異変がありうるかの判断に用いることができる。例えば、雨が降った・降る等の環境情報から、移動先の場所や経路にぬかるみがありそうかといった異変(通常の地面の状態でない)の判断に用いることができる。
【0071】
また、上述の実施形態では、携帯端末1を保有する人の属性を加味して、取得した情報の異変を判定することができる。例えば、年齢、性別、経験値が自分と同等な人や自分よりも上の人から取得した情報の優先度を高くして積極採用したり、逆に下の人から取得した情報を採用しなかったり構成することができる。
【0072】
また、上述の実施形態では、携帯端末1を保有する人の生体情報を加味して取得した情報の異変を判定することができる。例えば、遅延が生じた場合に生体情報との比較において異変となり得るものか否かを判定したり、環境変化や路面の状況を生体情報と移動履歴を介して判定したりするように構成してもよい。具体的には、火山性のガスが発生しており、体調に変化が生じ、移動速度が遅くなったりした場合や急な降雨があって体温が低下し、移動速度が遅くなったりした場合、生体情報に異変が生じ、移動履歴にも変化が生じたりする。また、降雨により生じたぬかるみや川の氾濫等があり、ぬかるみや氾濫した川を横断するときに、無理な移動により体温や心拍が上昇し、移動速度も遅くなったりした場合、生体情報に異変が生じ、移動履歴にも変化が生じたりする。このような生体情報と移動履歴の変化を判定したりする。
【0073】
また、上述の実施形態では、近距離通信に限らず、公衆回線を介してインターネットを経由して、情報を交換するように構成してもよい。この場合、例えば、その場ですれ違ったことを契機に情報を交換するように構成する。
【0074】
また、上述の実施形態では、遅延変更情報が遅延変更情報記憶部73に存在する場合に遅延変更情報を他の携帯端末1’に送信することとしているが、遅延変更情報が遅延変更情報記憶部73に存在しない場合であっても、移動に関する情報(移動履歴情報等)を他の携帯端末1’に送信することとしても良い。
また、携帯端末1の遅延変更情報が他の携帯端末1’に送信されることとしているが、遅延変更情報ではなく、携帯端末1の移動履歴情報と移動予定情報を他の携帯端末1’に送信することとしても良い。即ち、報知の判断に関わる遅延変更情報の生成に係る処理を携帯端末1で行うように構成しているが、遅延変更情報の生成に必要な情報のみを送信して、他の携帯端末1’側で生成に係る処理を行うように構成してもよい。
【0075】
また、上述の実施形態では、本発明が適用される携帯端末1は、トレッキング用の携帯端末を例として説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、本発明は、移動管理処理及びすれ違い処理機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、プリンタ、テレビジョン受像機、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、スマートフォン、スマートウォッチ、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
【0076】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図3の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が携帯端末1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図3の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0077】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0078】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図2のリムーバブルメディア31により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア31は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu−ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図2のROM12や、図2の記憶部19に含まれるハードディスク等で構成される。
【0079】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段などより構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0080】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0081】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
無線通信により相互に情報の送受信可能な第1の端末と第2の端末を含む情報提供システムであって、
前記第1の端末及び前記第2の端末の夫々が移動予定の経路情報を含む移動予定情報を有するとともに、前記第2の端末はさらに前記移動予定情報に基づいた移動の履歴を含む移動履歴情報を有し、
前記第1の端末は、
前記第2の端末が有する前記移動予定情報及び前記移動履歴情報を、前記第2の端末から受信する受信手段と、
前記受信された前記第2の端末の前記移動予定情報に含まれる経路情報と、前記第1の端末が有する移動予定情報に含まれる経路情報との少なくとも一部が同一でかつ、前記受信された前記第2の端末の移動予定情報と前記移動履歴情報とが予め定められた条件を満たすと判別した場合に、報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする情報提供システム。
[付記2]
前記移動予定情報は、前記経路情報に基づいて移動する予定の時間を含み、
前記移動履歴情報は、前記経路情報に基づいて移動した結果の時間を含む、
ことを特徴とする付記1に記載の情報提供システム。
[付記3]
前記報知手段は、前記同一と判別された経路情報が、前記移動履歴情報に含まれる経路情報が存在しない場合と、前記同一と判別された経路情報において、前記第2の端末の移動予定情報における前記予定の時間と前記移動履歴情報における移動の結果の時間とが差分が予め定められた時間以上の場合とのいずれか一方の場合に、前記予め定められた条件を満たすと判別する、
ことを特徴とする付記2に記載の情報提供システム。
[付記4]
前記移動予定情報は、イベント情報を含み、
前記報知手段は、前記移動予定情報に前記イベント情報が含まれる場合、前記予め定められた条件を満たさないとする、
ことを特徴とする付記1乃至3の何れか1つに記載の情報提供システム。
[付記5]
前記第1の端末はさらに、前記報知手段により報知がなされた場合に、前記第1の端末が有する移動予定情報を変更する変更手段を備える、
ことを特徴とする付記1乃至4の何れか1つに記載の情報提供システム。
[付記6]
他の端末が有する移動予定の経路情報を含む移動予定情報及び当該移動予定情報に基づいた移動の履歴を含む移動履歴情報を、当該他の端末から取得する取得手段と、
前記取得された前記他の端末の前記移動予定情報に含まれる経路情報と、自機の移動予定情報に含まれる経路情報との少なくとも一部が同一でかつ、当該取得された当該他の端末の当該移動予定情報と当該移動履歴情報とが予め定められた条件を満たすと判別した場合に、報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする情報提供装置。
[付記7]
無線通信により相互に情報の送受信可能な第1の端末と第2の端末を含む情報提供システムで実行される情報提供方法あって、
前記第1の端末及び前記第2の端末の夫々が移動予定の経路情報を含む移動予定情報を有するとともに、前記第2の端末はさらに前記移動予定情報に基づいた移動の履歴を含む移動履歴情報を有し、
前記第1の端末では、
前記第2の端末が有する前記移動予定情報及び前記移動履歴情報を、前記第2の端末から受信する受信ステップと、
前記受信された前記第2の端末の前記移動予定情報に含まれる経路情報と、前記第1の端末が有する移動予定情報に含まれる経路情報との少なくとも一部が同一でかつ、前記受信された前記第2の端末の移動予定情報と前記移動履歴情報とが予め定められた条件を満たすと判別した場合に、報知する報知ステップと、
を含むことを特徴とする情報提供方法。
[付記8]
無線通信により相互に情報の送受信可能な第1の端末と第2の端末を含む情報提供システムであって、
前記第1の端末及び前記第2の端末の夫々が移動予定の経路情報を含む移動予定情報を有するとともに、前記第2の端末はさらに前記移動予定情報に基づいた移動の履歴を含む移動履歴情報を有し、
前記第1の端末を制御するコンピュータを、
前記第2の端末が有する前記移動予定情報及び前記移動履歴情報を、前記第2の端末から受信する受信手段、
前記受信された前記第2の端末の前記移動予定情報に含まれる経路情報と、前記第1の端末が有する移動予定情報に含まれる経路情報との少なくとも一部が同一でかつ、前記受信された前記第2の端末の移動予定情報と前記移動履歴情報とが予め定められた条件を満たすと判別した場合に、報知する報知手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0082】
1・・・携帯端末,11・・・CPU,12・・・ROM,13・・・RAM,14・・・バス,15・・・入出力インターフェース,16・・・センサ部,17・・・入力部,18・・・出力部,19・・・記憶部,20・・・通信部,21・・・ドライブ,31・・・リムーバブルメディア,51・・・移動管理部,52・・・情報比較部,53・・・比較結果判定部,54・・・通信制御部,55・・・報知制御部,71・・・移動予定情報記憶部,72・・・移動履歴情報記憶部,73・・・遅延変更情報記憶部,S・・・情報共有システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6