特許第6874933号(P6874933)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社メガチップスの特許一覧

特許6874933超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路
<>
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000004
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000005
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000006
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000007
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000008
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000009
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000010
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000011
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000012
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000013
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000014
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000015
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000016
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000017
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000018
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000019
  • 特許6874933-超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路 図000020
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6874933
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路
(51)【国際特許分類】
   G06T 3/40 20060101AFI20210510BHJP
   H04N 1/387 20060101ALI20210510BHJP
   H04N 7/01 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   G06T3/40 735
   H04N1/387
   H04N7/01 170
【請求項の数】8
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2017-68714(P2017-68714)
(22)【出願日】2017年3月30日
(65)【公開番号】特開2018-169948(P2018-169948A)
(43)【公開日】2018年11月1日
【審査請求日】2019年11月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】591128453
【氏名又は名称】株式会社メガチップス
(74)【代理人】
【識別番号】100125704
【弁理士】
【氏名又は名称】坂根 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 弘
【審査官】 秦野 孝一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−504523(JP,A)
【文献】 特開2007−280202(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/033619(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00−9/40
H04N 1/38−1/393
H04N 7/00−7/088
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原画像LL(0)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して1階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータLL(1)、HL(1)、LH(1)、および、HH(1)を取得し、さらに、サブバンドデータLL(1)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して2階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)、LH(2)、および、HH(2)を取得するサブバンド分割部と、
前記原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)のサブバンドデータであって、前記原画像LL(0)と同一階層のサブバンドデータHL(0)、LH(0)、および、HH(0)の予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)を取得する予測部であって、(A)同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)およびサブバンドデータHL(1)から導出される所定の物理量に基づいて、前記サブバンドデータHL(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HL(0)を用いて予測処理を行うことで、前記予測サブバンドデータHL’(0)を取得し、(B)同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータLH(2)およびサブバンドデータLH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、前記サブバンドデータLH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_LH(0)を用いて予測処理を行うことで、前記予測サブバンドデータLH’(0)を取得し、(C)同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHH(2)およびサブバンドデータHH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、前記サブバンドデータHH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HH(0)を用いて予測処理を行うことで、前記予測サブバンドデータHH’(0)を取得する前記予測部と、
前記原画像LL(0)と、前記予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)とを用いてサブバンド合成処理を行うことで、前記原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)を取得するサブバンド合成部と、を備える超解像画像生成装置。
【請求項2】
前記原画像LL(0)および前記サブバンドデータLL(1)から、復元率を取得する復元率取得部であって、前記サブバンドデータLL(1)を仮の原画像として、前記サブバンド分割部、前記予測部、および、前記サブバンド合成部と同様の処理を実行し、前記サブバンドデータLL(1)の超解像画像LL’(0)を取得し、取得した前記超解像画像LL’(0)と前記原画像LL(0)とを比較することで前記復元率を取得する前記復元率取得部をさらに備える、
請求項1に記載の超解像画像生成装置。
【請求項3】
前記予測部は、(A)前記サブバンドデータHL(2)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(HL(2))と、前記サブバンドデータHL(1)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(HL(1))とを取得し、
HL=Emean(HL(1))/Emean(HL(2))により、係数kHLを取得し、
HL’(0)=kHL×tmp_HL(0)に相当する処理を実行することで、前記予測サブバンドデータHL’(0)を取得し、(B)前記サブバンドデータLH(2)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(LH(2))と、前記サブバンドデータLH(1)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(LH(1))とを取得し、
LH=Emean(LH(1))/Emean(LH(2))により、係数kHLを取得し、
LH’(0)=kLH×tmp_LH(0)に相当する処理を実行することで、前記予測サブバンドデータLH’(0)を取得し、(C)前記サブバンドデータHH(2)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(HH(2))と、前記サブバンドデータHH(1)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(HH(1))とを取得し、
HH=Emean(HH(1))/Emean(HH(2))により、係数kHHを取得し、
HL’(0)=kHL×tmp_HL(0)に相当する処理を実行することで、前記予測サブバンドデータHH’(0)を取得する、
請求項1又は2に記載の超解像画像生成装置。
【請求項4】
サブバンド領域内に小領域を設定する小領域設定部をさらに備え、
前記予測部は、(A)サブバンドデータHL(2)に相当する前記小領域である小領域R(HL(2))と、サブバンドデータHL(1)に相当する前記小領域である小領域R(HL(1))とから導出される所定の物理量に基づいて、前記単純拡張サブバンドデータtmp_HL(0)の小領域であって、サブバンドデータHL(0)のサブバンド領域に対応する小領域R(HL(0))のデータの予測処理を行い、当該予測処理により取得されたデータに基づいて、前記予測サブバンドデータHL’(0)を取得し、(B)サブバンドデータLH(2)に相当する前記小領域である小領域R(LH(2))と、サブバンドデータLH(1)に相当する前記小領域である小領域R(LH(1))とから導出される所定の物理量に基づいて、前記単純拡張サブバンドデータtmp_LH(0)の小領域であって、サブバンドデータLH(0)のサブバンド領域に対応する小領域R(LH(0))のデータの予測処理を行い、当該予測処理により取得されたデータに基づいて、前記予測サブバンドデータLH’(0)を取得し、(C)サブバンドデータHH(2)に相当する前記小領域である小領域R(HH(2))と、サブバンドデータHH(1)に相当する前記小領域である小領域R(HH(1))とから導出される所定の物理量に基づいて、前記単純拡張サブバンドデータtmp_HH(0)の小領域であって、サブバンドデータHH(0)のサブバンド領域に対応する小領域R(HH(0))のデータの予測処理を行い、当該予測処理により取得されたデータに基づいて、前記予測サブバンドデータHH’(0)を取得する、
請求項1又は2に記載の超解像画像生成装置。
【請求項5】
前記小領域は、矩形領域により設定される、
請求項4に記載の超解像画像生成装置。
【請求項6】
同一のサブバンド領域内に第1小領域および第2小領域が含まれ、
前記第1小領域のサイズは、前記第2小領域のサイズと異なる、
請求項4又は5に記載の超解像画像生成装置。
【請求項7】
原画像LL(0)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して1階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータLL(1)、HL(1)、LH(1)、および、HH(1)を取得し、さらに、サブバンドデータLL(1)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して2階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)、LH(2)、および、HH(2)を取得するサブバンド分割ステップと、
前記原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)のサブバンドデータであって、前記原画像LL(0)と同一階層のサブバンドデータHL(0)、LH(0)、および、HH(0)の予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)を取得する予測ステップであって、(A)同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)およびサブバンドデータHL(1)から導出される所定の物理量に基づいて、前記サブバンドデータHL(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HL(0)を用いて予測処理を行うことで、前記予測サブバンドデータHL’(0)を取得し、(B)同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータLH(2)およびサブバンドデータLH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、前記サブバンドデータLH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_LH(0)を用いて予測処理を行うことで、前記予測サブバンドデータLH’(0)を取得し、(C)同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHH(2)およびサブバンドデータHH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、前記サブバンドデータHH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HH(0)を用いて予測処理を行うことで、前記予測サブバンドデータHH’(0)を取得する前記予測ステップと、
前記原画像LL(0)と、前記予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)とを用いてサブバンド合成処理を行うことで、前記原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)を取得するサブバンド合成ステップと、を備える超解像画像生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項8】
原画像LL(0)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して1階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータLL(1)、HL(1)、LH(1)、および、HH(1)を取得し、さらに、サブバンドデータLL(1)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して2階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)、LH(2)、および、HH(2)を取得するサブバンド分割部と、
前記原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)のサブバンドデータであって、前記原画像LL(0)と同一階層のサブバンドデータHL(0)、LH(0)、および、HH(0)の予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)を取得する予測部であって、(A)同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)およびサブバンドデータHL(1)から導出される所定の物理量に基づいて、前記サブバンドデータHL(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HL(0)を用いて予測処理を行うことで、前記予測サブバンドデータHL’(0)を取得し、(B)同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータLH(2)およびサブバンドデータLH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、前記サブバンドデータLH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_LH(0)を用いて予測処理を行うことで、前記予測サブバンドデータLH’(0)を取得し、(C)同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHH(2)およびサブバンドデータHH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、前記サブバンドデータHH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HH(0)を用いて予測処理を行うことで、前記予測サブバンドデータHH’(0)を取得する前記予測部と、
前記原画像LL(0)と、前記予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)とを用いてサブバンド合成処理を行うことで、前記原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)を取得するサブバンド合成部と、を備える集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力画像信号の解像度を高めて出力画像信号を生成する技術である超解像技術に関する。
【背景技術】
【0002】
動画像の解像度を向上させる処理として、フレーム内だけで解像度を向上させるフレーム内超解像度処理と、フレーム内超解像度処理にさらにフレーム間処理を行うフレーム間解像度処理とがある。
【0003】
フレーム内超解像処理では、静止画での画質向上を実現させる処理と同様に、1フレームごとに輪郭補正やドットノイズ消去といった処理を実行するだけであり、複数のフレームを用いた時間軸方向の演算処理は実行しない。そして、フレーム内超解像度処理では、主として輝度信号を処理対象として処理が実行される。
【0004】
例えば、単純に線形フィルタを用いて、フレーム内の各画素を線形補間することで、解像度を向上させる処理を実行した場合、この処理により取得される高解像度画像は、ぼやけた画質の画像となる。つまり、線形補間により解像度を向上させる処理では、新たに挿入された画素(線形補間により挿入された画素)の画素値は、当該画素を挿入するときに用いた当該画素の周辺の画素(原画像に存在する画素)の画素値を平均化した値となる。したがって、線形補間により解像度を向上させる処理により取得される高解像度画像は、ぼやけた画質の画像となる。このような手法による高解像度化処理は、真の高解像度処理とはいえない。
【0005】
そこで、例えば、画像のテクスチャ部分、エッジ部分、平坦部分等を抽出し、抽出した部分に対して、それぞれ、異なる画像処理(処理強度の異なる高域成分強調処理)を施すことで、高解像度画像を取得する技術が開発されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0006】
例えば、品質の高い高解像度画像を取得する処理として、以下のような処理が考えられる。
【0007】
原画像を、(1)細部が細かく変化するテクスチャ部、(2)テクスチャ部の輪郭部、(3)画素の画素値の変化が乏しい平坦部の3つに分けて、テクスチャ部には何らかの画質改善処理を施し、輪郭部にはエッジ強調処理を、平坦部には何も処理を行わずそのままにする。
【0008】
つまり、この処理では、(1)細部が細かく変化するテクスチャ部、(2)テクスチャ部の輪郭部、(3)画素の画素値の変化が乏しい平坦部に対して、異なる操作を行うことで、遠近感を高めた高解像度画像(高品質の高解像度画像)を取得することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第WO2011/033619号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記のような処理では、所定の性質の画像領域を抽出し、抽出した所定の性質を有する画像領域ごとに、異なる処理を実行する必要があり、処理が非常に煩雑になる。つまり、上記のような処理では、場合分け処理を行う必要があるので、処理が非常に煩雑になる。また、上記のような処理では、抽出した所定の性質を有する画像領域ごとのパラメータの設定(高域成分強調処理の処理強度の調整等)を行う必要があり、適切なパラメータ設定がなされないと、高精度の高解像度画像が取得できないとという問題もある。
【0011】
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、場合分け処理を行うことなく、シンプルなアルゴリズムで、常に高精度の高解像度画像を取得する超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、第1の発明は、サブバンド分割部と、予測部と、サブバンド合成部と、を備える超解像画像生成装置である。
【0013】
サブバンド分割部は、原画像LL(0)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して1階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータLL(1)、HL(1)、LH(1)、および、HH(1)を取得し、さらに、サブバンドデータLL(1)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して2階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)、LH(2)、および、HH(2)を取得する。
【0014】
予測部は、原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)のサブバンドデータであって、原画像LL(0)と同一階層のサブバンドデータHL(0)、LH(0)、および、HH(0)の予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)を取得する。そして、予測部は、以下の処理を行う。
(A)予測部は、同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)およびサブバンドデータHL(1)から導出される所定の物理量に基づいて、サブバンドデータHL(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HL(0)を用いて予測処理を行うことで、予測サブバンドデータHL’(0)を取得する。
(B)予測部は、同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータLH(2)およびサブバンドデータLH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、サブバンドデータLH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_LH(0)を用いて予測処理を行うことで、予測サブバンドデータLH’(0)を取得する。
(C)予測部は、同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHH(2)およびサブバンドデータHH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、サブバンドデータHH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HH(0)を用いて予測処理を行うことで、予測サブバンドデータHH’(0)を取得する。
【0015】
サブバンド合成部は、原画像LL(0)と、予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)とを用いてサブバンド合成処理を行うことで、原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)を取得する。
【0016】
この超解像画像生成装置では、サブバンド分割処理(サブバンド符号化処理)により取得される同種のサブバンドであって、階層が異なるサブバンド同士は相関性が高いことを利用して、原画像LL(0)の解像度を2倍に拡張した超解像画像LL(−1)を取得するために必要となる、サブバンドデータHL(0)、LH(0)、HH(0)の予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、HH’(0)を取得する。
【0017】
つまり、この超解像画像生成装置では、予測部が、予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、HH’(0)を取得するために、同種のサブバンドであって、階層が異なるサブバンド同士の所定の物理量に相関性がある(例えば、平均エネルギーの比が略一定になる)という事実に基づいて、単純拡張サブバンドデータtmp_HL(0)、tmp_LH(0)、tmp_HH(0)から、予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、HH’(0)を取得する。
【0018】
そして、この超解像画像生成装置では、サブバンド合成部が、原画像LL(0)と、予測部により取得された予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、HH’(0)とを用いてサブバンド合成処理を行うことで、高精度の超解像画像LL(−1)を取得する。
【0019】
したがって、この超解像画像生成装置では、従来技術のように場合分け処理を行うことなく、シンプルなアルゴリズムで、常に高精度の高解像度画像を取得することができる。
【0020】
なお、「所定の物理量」とは、例えば、電力、エネルギー、あるいは、それらに準ずる物理量である。
【0021】
第2の発明は、第1の発明であって、原画像LL(0)およびサブバンドデータLL(1)から、復元率を取得する復元率取得部であって、サブバンドデータLL(1)を仮の原画像として、サブバンド分割部、予測部、および、サブバンド合成部と同様の処理を実行し、サブバンドデータLL(1)の超解像画像LL’(0)を取得し、取得した超解像画像LL’(0)と原画像LL(0)とを比較することで復元率を取得する復元率取得部をさらに備える。
【0022】
これにより、この超解像画像生成装置では、復元率取得部により復元率を取得することができる。
【0023】
第3の発明は、第1または第2の発明であって、予測部は、以下の処理を行う。
(A)予測部は、サブバンドデータHL(2)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(HL(2))と、サブバンドデータHL(1)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(HL(1))とを取得し、
HL=Emean(HL(1))/Emean(HL(2))
により、係数kHLを取得し、
HL’(0)=kHL×tmp_HL(0)
に相当する処理を実行することで、予測サブバンドデータHL’(0)を取得する。
(B)予測部は、サブバンドデータLH(2)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(LH(2))と、サブバンドデータLH(1)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(LH(1))とを取得し、
LH=Emean(LH(1))/Emean(LH(2))
により、係数kHLを取得し、
LH’(0)=kLH×tmp_LH(0)
に相当する処理を実行することで、予測サブバンドデータLH’(0)を取得する。
(C)予測部は、サブバンドデータHH(2)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(HH(2))と、サブバンドデータHH(1)に相当するサブバンド領域の平均エネルギーEmean(HH(1))とを取得し、
HH=Emean(HH(1))/Emean(HH(2))
により、係数kHHを取得し、
HL’(0)=kHL×tmp_HL(0)
に相当する処理を実行することで、予測サブバンドデータHH’(0)を取得する。
【0024】
これにより、この超解像画像生成装置では、同種で階層が異なるサブバンド領域の平均エネルギーの比に基づいて、係数kHL、kLH、kHHを取得でき、当該係数を用いてサブバンド合成処理を実行することができる。したがって、この超解像画像生成装置では、高精度の超解像画像が取得できる。
【0025】
第4の発明は、第1または第2の発明であって、サブバンド領域内に小領域を設定する小領域設定部をさらに備える。
【0026】
そして、予測部は、以下の処理を行う。
(A)予測部は、サブバンドデータHL(2)に相当する小領域である小領域R(HL(2))と、サブバンドデータHL(1)に相当する小領域である小領域R(HL(1))とから導出される所定の物理量に基づいて、単純拡張サブバンドデータtmp_HL(0)の小領域であって、サブバンドデータHL(0)のサブバンド領域に対応する小領域R(HL(0))のデータの予測処理を行い、当該予測処理により取得されたデータに基づいて、予測サブバンドデータHL’(0)を取得する。
(B)予測部は、サブバンドデータLH(2)に相当する小領域である小領域R(LH(2))と、サブバンドデータLH(1)に相当する小領域である小領域R(LH(1))とから導出される所定の物理量に基づいて、単純拡張サブバンドデータtmp_LH(0)の小領域であって、サブバンドデータLH(0)のサブバンド領域に対応する小領域R(LH(0))のデータの予測処理を行い、当該予測処理により取得されたデータに基づいて、予測サブバンドデータLH’(0)を取得する。
(C)予測部は、サブバンドデータHH(2)に相当する小領域である小領域R(HH(2))と、サブバンドデータHH(1)に相当する小領域である小領域R(HH(1))とから導出される所定の物理量に基づいて、単純拡張サブバンドデータtmp_HH(0)の小領域であって、サブバンドデータHH(0)のサブバンド領域に対応する小領域R(HH(0))のデータの予測処理を行い、当該予測処理により取得されたデータに基づいて、予測サブバンドデータHH’(0)を取得する。
【0027】
これにより、この超解像画像生成装置では、同種で階層が異なるサブバンド領域の対応する小領域の所定の物理量(例えば、平均エネルギーの比)に基づいて、予測サブバンドデータLH’(0)、HL’(0)、HH’(0)が取得でき、当該予測サブバンドデータを用いてサブバンド合成処理を実行することができる。したがって、この超解像画像生成装置では、高精度の超解像画像が取得できる。
【0028】
第5の発明は、第4の発明であって、小領域は、矩形領域により設定される。
【0029】
これにより、この超解像画像生成装置では、小領域を矩形領域に設定することができる。
【0030】
なお、小領域は、矩形領域に限らず、円形領域、楕円領域等に設定してもよい。
【0031】
第6の発明は、第4または第5の発明であって、同一のサブバンド領域内に第1小領域および第2小領域が含まれ、第1小領域のサイズは、第2小領域のサイズと異なる。
【0032】
これにより、この超解像画像生成装置では、サイズの異なる小領域を用いて、超解像画像生成処理を実行することができる。
【0033】
第7の発明は、第4の発明であって、小領域設定部は、復元率に基づいて、小領域のサイズを調整する。
【0034】
これにより、この超解像画像生成装置では、復元率に基づいて、小領域のサイズを調整することができる。そして、復元率が良好な状態となったことを確認した後、超解像画像を取得することで、より精度の高い超解像画像を取得することができる。
【0035】
第8の発明は、第7の発明であって、復元率取得部は、サブバンドデータHL(1)と予測サブバンドデータHL’(1)とに基づいて、第1サブバンド復元率を取得し、サブバンドデータLH(1)と予測サブバンドデータLH’(1)とに基づいて、第2サブバンド復元率を取得し、サブバンドデータHH(1)と予測サブバンドデータHH’(1)とに基づいて、第3サブバンド復元率を取得する。
【0036】
小領域設定部は、第1サブバンド復元率、第2サブバンド復元率、および、第3サブバンド復元率に基づいて、小領域のサイズを調整する。
【0037】
これにより、この超解像画像生成装置では、サブバンド領域ごとの復元率である第1〜第3サブバンド復元率に基づいて、サブバンド内の小領域の大きさを調整することができる。そして、この超解像画像生成装置では、画像全体の復元率と、サブバンド領域の復元率とを考慮することで、最適なサブバンド内の小領域を設定することができ、設定されたサブバンド内の小領域を用いて、超解像画像生成処理を行うことで、高精度な超解像画像を取得することができる。
【0038】
第9の発明は、第4から第8のいずれかの発明であって、原画像LL(0)は、Y成分画像信号、Cb成分画像信号、および、Cr成分画像信号から形成され、復元率取得部は、Y成分画像信号、Cb成分画像信号、および、Cr成分画像信号のそれぞれについて、復元率を取得する。
【0039】
小領域設定部は、Y成分画像信号について取得された復元率に基づいて、Y成分画像信号により形成されるY成分画像に対してサブバンド分割処理を実行することで取得されるサブバンド内の小領域のサイズを調整する。
【0040】
また、小領域設定部は、Cb成分画像信号について取得された復元率に基づいて、Cb成分画像信号により形成されるCb成分画像に対してサブバンド分割処理を実行することで取得されるサブバンド内の小領域のサイズを調整する。
【0041】
また、小領域設定部は、Cr成分画像信号について取得された復元率に基づいて、Cr成分画像信号により形成されるCr成分画像に対してサブバンド分割処理を実行することで取得されるサブバンド内の小領域のサイズを調整する。
【0042】
これにより、この超解像画像生成装置では、YCbCr色空間の画像信号についても、Y成分画像、Cb成分画像、Cr成分画像ごとに、最適な大きさに調整されたサブバンド内の小領域をもちいて、超解像画像生成処理を実行することができる。その結果、この超解像画像生成装置では、高精度な超解像画像を取得することができる。
【0043】
なお、Y成分画像、Cb成分画像、Cr成分画像ごとに、それぞれ復元率が最良となるように、Y成分画像についての小領域のサイズ、Cb成分画像についての小領域のサイズ、Cr成分画像についての小領域のサイズを設定することが好ましい。
【0044】
また、Y成分画像、Cb成分画像、Cr成分画像についての設定される小領域は、それぞれ、異なるサイズ、形状であってもよい。
【0045】
第10の発明は、第2から第9の発明であって、小領域設定部は、超解像画像LL’(0)と、原画像LL(0)とを比較することで取得した復元率が最良の値となるように、小領域のサイズを調整する。
【0046】
これにより、この超解像画像生成装置では、画像全体の復元率が最良となるようにサブバンド領域を分割することができる(サブバンド領域内の小領域を設定することができる)。
【0047】
第11の発明は、超解像画像生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0048】
超解像画像生成方法は、サブバンド分割ステップと、予測ステップと、サブバンド合成ステップと、を備える。
【0049】
サブバンド分割ステップは、原画像LL(0)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して1階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータLL(1)、HL(1)、LH(1)、および、HH(1)を取得し、さらに、サブバンドデータLL(1)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して2階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)、LH(2)、および、HH(2)を取得する。
【0050】
予測ステップは、原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)のサブバンドデータであって、原画像LL(0)と同一階層のサブバンドデータHL(0)、LH(0)、および、HH(0)の予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)を取得する。そして、予測ステップは、以下の処理を行う。
(A)予測ステップは、同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)およびサブバンドデータHL(1)から導出される所定の物理量に基づいて、サブバンドデータHL(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HL(0)を用いて予測処理を行うことで、予測サブバンドデータHL’(0)を取得する。
(B)予測ステップは、同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータLH(2)およびサブバンドデータLH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、サブバンドデータLH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_LH(0)を用いて予測処理を行うことで、予測サブバンドデータLH’(0)を取得する。
(C)予測ステップは、同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHH(2)およびサブバンドデータHH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、サブバンドデータHH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HH(0)を用いて予測処理を行うことで、予測サブバンドデータHH’(0)を取得する。
【0051】
サブバンド合成ステップは、原画像LL(0)と、予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)とを用いてサブバンド合成処理を行うことで、原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)を取得する。
【0052】
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する超解像画像生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを実現することができる。
【0053】
第12の発明は、サブバンド分割部と、予測部と、サブバンド合成部と、を備える集積回路である。
【0054】
サブバンド分割部は、原画像LL(0)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して1階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータLL(1)、HL(1)、LH(1)、および、HH(1)を取得し、さらに、サブバンドデータLL(1)に対してサブバンド分割処理を実行し、原画像LL(0)に対して2階層下のサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)、LH(2)、および、HH(2)を取得する。
【0055】
予測部は、原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)のサブバンドデータであって、原画像LL(0)と同一階層のサブバンドデータHL(0)、LH(0)、および、HH(0)の予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)を取得する。そして、予測部は、以下の処理を行う。
(A)予測部は、同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHL(2)およびサブバンドデータHL(1)から導出される所定の物理量に基づいて、サブバンドデータHL(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HL(0)を用いて予測処理を行うことで、予測サブバンドデータHL’(0)を取得する。
(B)予測部は、同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータLH(2)およびサブバンドデータLH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、サブバンドデータLH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_LH(0)を用いて予測処理を行うことで、予測サブバンドデータLH’(0)を取得する。
(C)予測部は、同種であり、かつ、階層の異なるサブバンドデータであるサブバンドデータHH(2)およびサブバンドデータHH(1)から導出される所定の物理量に基づいて、サブバンドデータHH(1)からアップサンプリング処理およびフィルタ処理を行った取得される単純拡張サブバンドデータtmp_HH(0)を用いて予測処理を行うことで、予測サブバンドデータHH’(0)を取得する。
【0056】
サブバンド合成部は、原画像LL(0)と、予測サブバンドデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)とを用いてサブバンド合成処理を行うことで、原画像LL(0)の水平解像度を2倍にし垂直解像度を2倍にした超解像画像LL(−1)を取得する。
【0057】
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する集積回路を実現することができる。
【発明の効果】
【0058】
本発明によれば、場合分け処理を行うことなく、シンプルなアルゴリズムで、常に高精度の高解像度画像を取得する超解像画像生成装置、プログラム、および、集積回路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】第1実施形態に係る超解像画像生成装置100の概略構成図。
図2】第1実施形態に係る超解像画像生成装置100のサブバンド分割部1の概略構成図。
図3】第1実施形態に係る第2分割部12の概略構成図。
図4】第1実施形態に係る予測部2の概略構成図。
図5】サブバンド分割処理、サブバンド合成処理を説明するための図。
図6】予測部2で実行される予測処理を説明するための図。
図7】LL(0),HL’(0),LH’(0),HH’(0)を含む周波数領域のスペクトルデータData_freq_spectrum4と、スペクトルデータData_freq_spectrum4に対して、サブバンド合成部3によりサブバンド合成処理(逆ウェーブレット変換)を実行して取得した超解像画像LL(−1)(=画像データDout)を示す図。
図8】第2実施形態に係る超解像画像生成装置200の概略構成図。
図9】第1実施形態に係る予測部2の概略構成図。
図10】予測部2Aで実行される予測処理を説明するための図。
図11】第3実施形態に係る超解像画像生成装置300の概略構成図。
図12】第3実施形態に係る復元率取得部5の概略構成図。
図13】復元率取得処理を説明するための図。
図14】第3実施形態の変形例に係る超解像画像生成装置300の概略構成図。
図15】第3実施形態の変形例に係る復元率取得部5の概略構成図。
図16】第3実施形態の変形例に復元率取得処理を説明するための図。
図17】CPUバス構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0060】
[第1実施形態]
第1実施形態について、図面を参照しながら、以下、説明する。
【0061】
<1.1:超解像画像生成装置の構成>
図1は、第1実施形態に係る超解像画像生成装置100の概略構成図である。
【0062】
図2は、第1実施形態に係る超解像画像生成装置100のサブバンド分割部1の概略構成図である。
【0063】
図3は、第1実施形態に係る第2分割部12の概略構成図である。
【0064】
図4は、第1実施形態に係る予測部2の概略構成図である。
【0065】
図5は、サブバンド分割処理、サブバンド合成処理を説明するための図である。
【0066】
超解像画像生成装置100は、図1に示すように、サブバンド分割部1と、予測部2と、サブバンド合成部3とを備える。
【0067】
サブバンド分割部1は、図2に示すように、第1分割部11と、第2分割部12とを備える。
【0068】
サブバンド分割部1は、画像データDinを入力し、画像データDinに対して、サブバンド分割処理(サブバンド符号化処理)を実行し、サブバンド符号化データD1を取得する。そして、サブバンド分割部1は、取得したサブバンド符号化データD1を予測部2に出力する。
【0069】
なお、画像データDinにより形成される原画像をLL(0)と表記し、原画像LL(0)に対してサブバンド分割処理(サブバンド符号化処理)を1回行ったときに取得されるサブバンド画像をLL(1)、HL(1)、LH(1)、HH(1)と表記する。
【0070】
つまり、図5に示すように、ウェーブレット変換(例えば、離散ウェーブレット変換)を行ったときの周波数領域のデータと同様に、水平方向の低域成分を有し垂直方向の低域成分を有するサブバンドデータをLL(1)とし、水平方向の高域成分を有し垂直方向の低域成分を有するサブバンドデータをHL(1)とし、水平方向の低域成分を有し垂直方向の高域成分を有するサブバンドデータをLH(1)とし、水平方向の高域成分を有し垂直方向の高域成分を有するサブバンドデータをHH(1)と表記する。
【0071】
また、サブバンド符号化の回数を括弧の中に記載して表記する。
【0072】
したがって、図5に示すように、サブバンド分割処理(サブバンド符号化処理)を2回行ったときに取得される水平方向の低域成分を有し垂直方向の低域成分を有するサブバンドデータはLL(2)と、水平方向の高域成分を有し垂直方向の低域成分を有するサブバンドデータをHL(2)と、水平方向の低域成分を有し垂直方向の高域成分を有するサブバンドデータをLH(2)と、水平方向の高域成分を有し垂直方向の高域成分を有するサブバンドデータをHH(2)と、それぞれ表記される。
【0073】
第1分割部11は、画像データDin(LL(0))を入力し、画像データDin(LL(0))に対して、サブバンド分割処理(サブバンド符号化処理)を実行し、第1サブバンド符号化データLL(1)、HL(1)、LH(1)、HH(1)を取得する。そして、第1分割部11は、第1サブバンド符号化データLL(1)を第2分割部12に出力し、第1サブバンド符号化データHL(1)、LH(1)、HH(1)を予測部2に出力する。
【0074】
第1分割部11は、図2に示すように、垂直ローパスフィルタ部LPF_v1と、垂直ハイパスフィルタ部HPF_v1と、垂直ダウンサンプリング部Dv11、Dv12とを備える。
【0075】
また、第1分割部11は、図2に示すように、水平ローパスフィルタ部LPF_h11、LPF_h13と、水平ハイパスフィルタ部HPF_h12、HPF_h14と、水平ダウンサンプリング部Dh11、Dh12、Dh13、Dh14とを備える。
【0076】
垂直ローパスフィルタ部LPF_v1は、2次元画像の垂直方向のローパスフィルタである。
【0077】
垂直ハイパスフィルタ部HPF_v1は、2次元画像の垂直方向のハイパスフィルタである。
【0078】
垂直ダウンサンプリング部Dv11、Dv12は、2次元画像の垂直方向のダウンサンプリング処理、すなわち、水平方向に配置されている画素(行データ(水平ライン))の間引き処理を行う。
【0079】
水平ローパスフィルタ部LPF_h11、LPF_h13は、2次元画像の水平方向のローパスフィルタである。
【0080】
水平ハイパスフィルタ部HPF_h12、HPF_h14は、2次元画像の水平方向のハイパスフィルタである。
【0081】
水平ダウンサンプリング部Dh11、Dh12、Dh13、Dh14は、2次元画像の垂直方向のダウンサンプリング処理、すなわち、垂直方向に配置されている画素(列データ)の間引き処理を行う。
【0082】
第2分割部12は、図3に示すように、第1サブバンド符号化データLL(1)を入力し、第1サブバンド符号化データLL(1)に対して、サブバンド符号化処理を実行し、第2サブバンド符号化データLL(2)、HL(2)、LH(2)、および、HH(2)を取得する。そして、第2分割部12は、取得した第2サブバンド符号化データHL(2)、LH(2)、および、HH(2)を、予測部2に出力する。
【0083】
第2分割部12は、図3に示すように、垂直ローパスフィルタ部LPF_v2と、垂直ハイパスフィルタ部HPF_v2と、垂直ダウンサンプリング部Dv21、Dv22とを備える。
【0084】
また、第2分割部12は、図3に示すように、水平ローパスフィルタ部LPF_h21、LPF_h23と、水平ハイパスフィルタ部HPF_h22、HPF_h24と、水平ダウンサンプリング部Dh21、Dh22、Dh23、Dh24とを備える。
【0085】
垂直ローパスフィルタ部LPF_v2は、2次元画像の垂直方向のローパスフィルタである。
【0086】
垂直ハイパスフィルタ部HPF_v2は、2次元画像の垂直方向のハイパスフィルタである。
【0087】
垂直ダウンサンプリング部Dv21、Dv22は、2次元画像の垂直方向のダウンサンプリング処理、すなわち、水平方向に配置されている画素(行データ(水平ライン))の間引き処理を行う。
【0088】
水平ローパスフィルタ部LPF_h21、LPF_h23は、2次元画像の水平方向のローパスフィルタである。
【0089】
水平ハイパスフィルタ部HPF_h22、HPF_h24は、2次元画像の水平方向のハイパスフィルタである。
【0090】
水平ダウンサンプリング部Dh21、Dh22、Dh23、Dh24は、2次元画像の垂直方向のダウンサンプリング処理、すなわち、垂直方向に配置されている画素(列データ)の間引き処理を行う。
【0091】
なお、図2に示すように、サブバンド分割部1から出力されるデータHL(2)、LH(2)、HH(2)、HL(1)、LH(1)、および、HH(1)を、データD1と表記する。
【0092】
予測部2は、サブバンド分割部1から出力されるデータD1を入力する。予測部2は、データD1に基づいて、予測処理を実行し、原画像Din(LL(0))を2倍の解像度に拡張した超解像画像LL(−1)に対してサブバンド分割処理(サブバンド符号化処理)を実行したときのサブバンド画像HL(0)、LH(0)、HH(0)の予測サブバンド画像HL’(0)、LH’(0)、HH’(0)を取得する。そして、予測部2は、取得した予測サブバンド画像HL’(0)、LH’(0)、HH’(0)を、データD_estとして、サブバンド合成部3に出力する。
【0093】
予測部2は、図4に示すように、第1係数取得部21と、水平アップサンプリング部Uh21と、水平ハイパスフィルタ部HPFu_h21と、垂直アップサンプリング部Uv21と、垂直ローパスフィルタ部LPFu_h21と、乗算器Mx21とを備える。
【0094】
また、予測部2は、第2係数取得部22と、水平アップサンプリング部Uh22と、水平ローパスフィルタ部LPFu_h22と、垂直アップサンプリング部Uv22と、垂直ハイパスフィルタ部HPFu_h22と、乗算器Mx22とを備える。
【0095】
また、予測部2は、第3係数取得部23と、水平アップサンプリング部Uh23と、水平ハイパスフィルタ部HPFu_h23と、垂直アップサンプリング部Uv23と、垂直ハイパスフィルタ部HPFu_h22と、乗算器Mx23とを備える。
【0096】
第1係数取得部21は、サブバンド分割部1から出力されるデータHL(1)、HL(2)を入力し、データHL(1)、HL(2)に基づいて、第1係数kHLを取得する。そして、第1係数取得部21は、取得した第1係数kHLを乗算器Mx21に出力する。
【0097】
水平アップサンプリング部Uh21は、データHL(1)(サブバンド符号化処理により取得された画像データHL(1))に対して、水平方向の1:2のアップサンプリング処理を行う。つまり、水平ダウンサンプリング部Dh21は、画像データHL(1)に対して、水平解像度が2倍となるように、1列の画素群に対して、新たに1列の画素群を挿入する。
【0098】
なお、挿入する1列の画素群の画素値は、例えば、(1)水平方向に隣接する画素の画素値(垂直方向の位置は同一の画素の画素値)と同一値(サンプルホールド挿入)、あるいは、(2)挿入する1列を挟む水平方向に隣接する2つの画素列に含まれる2つの画素(垂直方向の位置は同一の画素)の平均値、あるいは、(3)画素値を「0」とすればよい(ゼロ挿入)。
【0099】
水平アップサンプリング部Uh21は、水平方向の1:2のアップサンプリング処理後のデータを水平ハイパスフィルタ部HPFu_h21に出力する。
【0100】
水平ハイパスフィルタ部HPFu_h21は、水平アップサンプリング部Uh21からのデータを入力し、入力されたデータに対して、2次元画像の水平方向のローパスフィルタ処理を行う。そして、水平ハイパスフィルタ部HPFu_h21は、処理後のデータを、垂直アップサンプリング部Uv21に出力する。
【0101】
垂直アップサンプリング部Uv21は、水平ハイパスフィルタ部HPFu_h21から出力されるデータを入力する。垂直アップサンプリング部Uv21は、入力されたデータに対して、垂直方向の1:2のアップサンプリング処理を行う。つまり、垂直ダウンサンプリング部Dv21は、入力されたデータにより形成される画像に対して、垂直解像度が2倍となるように、1行の画素群(1つの水平ライン)に対して、新たに1行の画素群(水平ライン)を挿入する。
【0102】
なお、挿入する1行の画素群の画素値は、例えば、(1)垂直方向に隣接する画素の画素値(水平方向の位置は同一の画素の画素値)と同一値(サンプルホールド挿入)、あるいは、(2)挿入する1行を挟む垂直方向に隣接する2つの水平ラインに含まれる2つの画素(水平方向の位置は同一の画素)の平均値、あるいは、(3)画素値を「0」とすればよい(ゼロ挿入)。
【0103】
垂直アップサンプリング部Uv21は、処理後のデータを、垂直ローパスフィルタ部LPFu_h21に出力する。
【0104】
垂直ローパスフィルタ部LPFu_v21は、垂直アップサンプリング部Uv21から出力されるデータを入力とし、入力されたデータに対して、2次元画像の垂直方向のローパスフィルタ処理を行う。そして、垂直ローパスフィルタ部LPFu_v21は、処理後のデータを、乗算器Mx21に、データtmp_HL(0)として、出力する。
【0105】
乗算器Mx21は、垂直ローパスフィルタ部LPFu_v21から出力されるデータtmp_HL(0)と、第1係数取得部21から出力される第1係数kHLを入力する。乗算器Mx21は、データtmp_HL(0)と、第1係数kHLとを用いて、乗算処理を行い、当該乗算処理の結果を、データHL’(0)として、サブバンド合成部3に出力する。
【0106】
第2係数取得部22は、サブバンド分割部1から出力されるデータLH(1)、LH(2)を入力し、データLH(1)、LH(2)に基づいて、第2係数kLHを取得する。そして、第2係数取得部22は、取得した第2係数kLHを乗算器Mx22に出力する。
【0107】
水平アップサンプリング部Uh22は、データLH(1)(サブバンド符号化処理により取得された画像データLH(1))に対して、水平方向の1:2のアップサンプリング処理を行う。そして、水平アップサンプリング部Uh22は、水平方向の1:2のアップサンプリング処理後のデータを水平ローパスフィルタ部LPFu_h22に出力する。
【0108】
水平ローパスフィルタ部LPFu_h22は、水平アップサンプリング部Uh22からのデータを入力し、入力されたデータに対して、2次元画像の水平方向のローパスフィルタ処理を行う。そして、水平ローパスフィルタ部LPFu_h22は、処理後のデータを、垂直アップサンプリング部Uv22に出力する。
【0109】
垂直アップサンプリング部Uv22は、水平ローパスフィルタ部LPFu_h21から出力されるデータを入力する。垂直アップサンプリング部Uv22は、入力されたデータに対して、垂直方向の1:2のアップサンプリング処理を行う。そして、垂直アップサンプリング部Uv22は、処理後のデータを、垂直ハイパスフィルタ部HPFu_h22に出力する。
【0110】
垂直ハイパスフィルタ部HPFu_v22は、垂直アップサンプリング部Uv22から出力されるデータを入力とし、入力されたデータに対して、2次元画像の垂直方向のハイパスフィルタ処理を行う。そして、垂直ハイパスフィルタ部HPFu_v22は、処理後のデータを、乗算器Mx22に、データtmp_LH(0)として、出力する。
【0111】
乗算器Mx22は、垂直ハイパスフィルタ部HPFu_v22から出力されるデータtmp_LH(0)と、第2係数取得部22から出力される第2係数kLHを入力する。乗算器Mx22は、データtmp_LH(0)と、第2係数kLHとを用いて、乗算処理を行い、当該乗算処理の結果を、データLH’(0)として、サブバンド合成部3に出力する。
【0112】
第3係数取得部23は、サブバンド分割部1から出力されるデータHH(1)、HH(2)を入力し、データHH(1)、HH(2)に基づいて、第3係数kHHを取得する。そして、第3係数取得部23は、取得した第3係数kHHを乗算器Mx23に出力する。
【0113】
水平アップサンプリング部Uh23は、データHH(1)(サブバンド符号化処理により取得された画像データHH(1))に対して、水平方向の1:2のアップサンプリング処理を行う。そして、水平アップサンプリング部Uh23は、水平方向の1:2のアップサンプリング処理後のデータを水平ハイパスフィルタ部HPFu_h23に出力する。
【0114】
水平ハイパスフィルタ部HPFu_h23は、水平アップサンプリング部Uh23からのデータを入力し、入力されたデータに対して、2次元画像の水平方向のハイパスフィルタ処理を行う。そして、水平ハイパスフィルタ部HPFu_h23は、処理後のデータを、垂直アップサンプリング部Uv23に出力する。
【0115】
垂直アップサンプリング部Uv23は、水平ハイパスフィルタ部HPFu_h23から出力されるデータを入力する。垂直アップサンプリング部Uv23は、入力されたデータに対して、垂直方向の1:2のアップサンプリング処理を行う。そして、垂直アップサンプリング部Uv23は、処理後のデータを、垂直ハイパスフィルタ部HPFu_h23に出力する。
【0116】
垂直ハイパスフィルタ部HPFu_v23は、垂直アップサンプリング部Uv23から出力されるデータを入力とし、入力されたデータに対して、2次元画像の垂直方向のハイパスフィルタ処理を行う。そして、垂直ハイパスフィルタ部HPFu_v23は、処理後のデータを、乗算器Mx23に、データtmp_HH(0)として、出力する。
【0117】
乗算器Mx23は、垂直ハイパスフィルタ部HPFu_v23から出力されるデータtmp_HH(0)と、第3係数取得部23から出力される第3係数kHHを入力する。乗算器Mx23は、データHH(0)と、第3係数kHHとを用いて、乗算処理を行い、当該乗算処理の結果を、データHH’(0)として、サブバンド合成部3に出力する。
【0118】
サブバンド合成部3は、画像データDin(LL(0))と、予測部2から出力されるデータD_estとを入力する。サブバンド合成部3は、画像DinおよびデータD_estに基づいて、原画像Din(LL(0))に対して、2倍の解像度に拡張した超解像画像LL(−1)を画像データDoutとして取得する。
【0119】
<1.2:超解像画像生成装置の動作>
以上のように構成された超解像画像生成装置100の動作について、以下、説明する。
【0120】
以下では、図4の原画像LL(0)が、画像データDinとして、超解像画像生成装置100に入力され、超解像画像生成装置100で処理される場合(一例)について、説明する。
【0121】
画像データDin(原画像LL(0))が、サブバンド分割部1に入力される。より具体的には、画像データDin(原画像LL(0))は、サブバンド分割部1の第1分割部11の垂直ローパスフィルタ部LPF_v1および垂直ハイパスフィルタ部HPF_v1に入力される。
【0122】
垂直ローパスフィルタ部LPF_v1は、入力画像データDin(原画像LL(0))に対して、垂直ローパスフィルタ処理を実行し、垂直ローパスフィルタ処理後のデータ(画像データ)を垂直ダウンサンプリング部Dv11に出力する。
【0123】
垂直ダウンサンプリング部Dv11は、垂直ローパスフィルタ部LPF_v1から出力されるデータ(画像データ)に対して、2:1の垂直ダウンサンプリング処理を実行する。つまり、垂直ダウンサンプリング部Dv11は、垂直ローパスフィルタ部LPF_v1から出力されるデータ(画像データ)の水平ライン(行データ)を2本に1本の割合で間引く処理を実行する。そして、垂直ダウンサンプリング部Dv11は、2:1の垂直ダウンサンプリング処理後の画像データを、水平ローパスフィルタ部LPF_h11および水平ハイパスフィルタ部HPF_h12に出力する。
【0124】
水平ローパスフィルタ部LPF_h11は、入力された画像データに対して水平ローパスフィルタ処理を施し、水平ローパスフィルタ処理後の画像データを水平ダウンサンプリング部Dh11に出力する。
【0125】
水平ダウンサンプリング部Dh11は、水平ローパスフィルタ部LPF_h11からの画像データに対して、2:1の水平ダウンサンプリング処理を実行する。つまり、水平ダウンサンプリング部Dh11は、水平ローパスフィルタ部LPF_h11から出力されるデータ(画像データ)の垂直方向に配置されている画素列(列データ)を2列に1列の割合で間引く処理(2:1の水平ダウンサンプリング処理)を実行する。そして、水平ダウンサンプリング部Dh11は、2:1の水平ダウンサンプリング処理後の画像データを、画像データLL(1)として、第2分割部12に出力する。
【0126】
水平ハイパスフィルタ部HPF_h12は、入力された画像データに対して水平ハイパスフィルタ処理を施し、水平ハイパスフィルタ処理後の画像データを水平ダウンサンプリング部Dh12に出力する。
【0127】
水平ダウンサンプリング部Dh12は、水平ハイパスフィルタ部HPF_h12からの画像データに対して、2:1の水平ダウンサンプリング処理を実行する。そして、水平ダウンサンプリング部Dh12は、2:1の水平ダウンサンプリング処理後の画像データを、画像データHL(1)として、予測部2に出力する。
【0128】
垂直ハイパスフィルタ部HPF_v1は、入力画像データDin(原画像LL(0))に対して、垂直ハイパスフィルタ処理を実行し、垂直ハイパスフィルタ処理後のデータ(画像データ)を垂直ダウンサンプリング部Dv12に出力する。
【0129】
垂直ダウンサンプリング部Dv12は、垂直ローパスフィルタ部LPF_v1から出力されるデータ(画像データ)に対して、2:1の垂直ダウンサンプリング処理を実行する。そして、垂直ダウンサンプリング部Dv12は、2:1の垂直ダウンサンプリング処理後の画像データを、水平ローパスフィルタ部LPF_h13および水平ハイパスフィルタ部HPF_h14に出力する。
【0130】
水平ローパスフィルタ部LPF_h13は、入力された画像データに対して水平ローパスフィルタ処理を施し、水平ローパスフィルタ処理後の画像データを水平ダウンサンプリング部Dh13に出力する。
【0131】
水平ダウンサンプリング部Dh13は、水平ローパスフィルタ部LPF_h13からの画像データに対して、2:1の水平ダウンサンプリング処理を実行する。そして、水平ダウンサンプリング部Dh13は、2:1の水平ダウンサンプリング処理後の画像データを、画像データLH(1)として、予測部2に出力する。
【0132】
水平ハイパスフィルタ部HPF_h14は、入力された画像データに対して水平ハイパスフィルタ処理を施し、水平ハイパスフィルタ処理後の画像データを水平ダウンサンプリング部Dh14に出力する。
【0133】
水平ダウンサンプリング部Dh14は、水平ハイパスフィルタ部HPF_h14からの画像データに対して、2:1の水平ダウンサンプリング処理を実行する。そして、水平ダウンサンプリング部Dh14は、2:1の水平ダウンサンプリング処理後の画像データを、画像データHH(1)として、予測部2に出力する。
【0134】
サブバンド画像データLL(1)は、図2図3に示すように、第1分割部11から、第2分割部12の水平ローパスフィルタ部LPF_v2および水平ハイパスフィルタ部HPF_v2に入力される。
【0135】
垂直ローパスフィルタ部LPF_v2は、入力される画像データLL(1)に対して、垂直ローパスフィルタ処理を実行し、垂直ローパスフィルタ処理後のデータ(画像データ)を垂直ダウンサンプリング部Dv21に出力する。
【0136】
垂直ダウンサンプリング部Dv21は、垂直ローパスフィルタ部LPF_v2から出力されるデータ(画像データ)に対して、2:1の垂直ダウンサンプリング処理を実行する。そして、垂直ダウンサンプリング部Dv21は、2:1の垂直ダウンサンプリング処理後の画像データを、水平ローパスフィルタ部LPF_h21および水平ハイパスフィルタ部HPF_h22に出力する。
【0137】
水平ローパスフィルタ部LPF_h21は、入力された画像データに対して水平ローパスフィルタ処理を施し、水平ローパスフィルタ処理後の画像データを水平ダウンサンプリング部Dh21に出力する。
【0138】
水平ダウンサンプリング部Dh21は、水平ローパスフィルタ部LPF_h21からの画像データに対して、2:1の水平ダウンサンプリング処理を実行する。つまり、水平ダウンサンプリング部Dh21は、水平ローパスフィルタ部LPF_h21から出力されるデータ(画像データ)の垂直方向に配置されている画素列(列データ)を2列に1列の割合で間引く処理(2:1の水平ダウンサンプリング処理)を実行する。そして、水平ダウンサンプリング部Dh21は、2:1の水平ダウンサンプリング処理後の画像データを、画像データLL(2)として取得する。
【0139】
水平ハイパスフィルタ部HPF_h22は、入力された画像データに対して水平ハイパスフィルタ処理を施し、水平ハイパスフィルタ処理後の画像データを水平ダウンサンプリング部Dh22に出力する。
【0140】
水平ダウンサンプリング部Dh22は、水平ハイパスフィルタ部HPF_h22からの画像データに対して、2:1の水平ダウンサンプリング処理を実行する。そして、水平ダウンサンプリング部Dh22は、2:1の水平ダウンサンプリング処理後の画像データを、画像データHL(2)として、予測部2に出力する。
【0141】
垂直ハイパスフィルタ部HPF_v2は、入力される画像データLL(1)に対して、垂直ハイパスフィルタ処理を実行し、垂直ハイパスフィルタ処理後のデータ(画像データ)を垂直ダウンサンプリング部Dv22に出力する。
【0142】
垂直ダウンサンプリング部Dv22は、垂直ローパスフィルタ部LPF_v2から出力されるデータ(画像データ)に対して、2:1の垂直ダウンサンプリング処理を実行する。そして、垂直ダウンサンプリング部Dv22は、2:1の垂直ダウンサンプリング処理後の画像データを、水平ローパスフィルタ部LPF_h23および水平ハイパスフィルタ部HPF_h24に出力する。
【0143】
水平ローパスフィルタ部LPF_h23は、入力された画像データに対して水平ローパスフィルタ処理を施し、水平ローパスフィルタ処理後の画像データを水平ダウンサンプリング部Dh23に出力する。
【0144】
水平ダウンサンプリング部Dh23は、水平ローパスフィルタ部LPF_h23からの画像データに対して、2:1の水平ダウンサンプリング処理を実行する。そして、水平ダウンサンプリング部Dh23は、2:1の水平ダウンサンプリング処理後の画像データを、画像データLH(2)として、予測部2に出力する。
【0145】
水平ハイパスフィルタ部HPF_h24は、入力された画像データに対して水平ハイパスフィルタ処理を施し、水平ハイパスフィルタ処理後の画像データを水平ダウンサンプリング部Dh24に出力する。
【0146】
水平ダウンサンプリング部Dh24は、水平ハイパスフィルタ部HPF_h24からの画像データに対して、2:1の水平ダウンサンプリング処理を実行する。そして、水平ダウンサンプリング部Dh24は、2:1の水平ダウンサンプリング処理後の画像データを、画像データHH(2)として、予測部2に出力する。
【0147】
上記のようにして取得されたデータD1(HL(1)、LH(1)、HH(1)、HL(2)、LH(2)、HH(2))(図5の右側に示したデータData_freq_spectrum2を参照)は、サブバンド分割部1から、予測部2に出力される。
【0148】
予測部2は、データD1に基づいて、予測処理を実行し、原画像Din(LL(0))の解像度を2倍に拡張した超解像画像LL(−1)に対してサブバンド分割処理(サブバンド符号化処理)を実行したときのサブバンド画像HL(0)、LH(0)、HH(0)の予測サブバンド画像HL’(0)、LH’(0)、HH’(0)を取得する。
【0149】
予測部2で実行される予測処理について、図6を用いて説明する。
【0150】
図6は、予測部2で実行される予測処理を説明するための図である。図6の左図は、データD1、すなわち、原画像Din(LL(0))に対して、2回サブバンド分割処理(サブバンド符号化処理)を実行して取得される周波数領域のスペクトルデータ(ウェーブレット変換による周波数領域のスペクトルデータ)である。図6の右図は、データD1を拡張した周波数領域のスペクトルデータData_freq_spectrum3を示す図である。つまり、周波数領域のスペクトルデータData_freq_spectrum3に対して、サブバンド合成処理(逆ウェーブレット変換)を施すことで、原画像Din(LL(0))の2倍の解像度の画像LL(−1)が取得される。
【0151】
ここで、m画素×n画素からなるサブバンド画像B(サブバンド領域B)に含まれる画素の画素値をCijとし、サブバンド画像B(サブバンド領域B)の平均エネルギーをEmeanとすると、サブバンド画像B(サブバンド領域B)の平均エネルギーをEmeanは、下記数式により算出される。
【数1】

abs(x):xの絶対値をとる関数
予測部2の第1係数取得部21は、データHL(1)からEmean(HL(1))を算出する。なお、このとき、上式のサブバンド領域Bは、図5の右図のサブバンド領域HL(1)である。
【0152】
また、予測部2の第1係数取得部21は、データHL(2)からEmean(HL(2))を算出する。なお、このとき、上式のサブバンド領域Bは、図5の右図のサブバンド領域HL(2)である。
【0153】
そして、第1係数取得部21は、係数kHL
HL=Emean(HL(1))/Emean(HL(2))
により取得する。
【0154】
そして、第1係数取得部21は、取得した係数kHLを乗算器Mx21に出力する。
【0155】
予測部2の第2係数取得部22は、データLH(1)からEmean(LH(1))を算出する。なお、このとき、上式のサブバンド領域Bは、図5の右図のサブバンド領域LH(1)である。
【0156】
また、予測部2の第2係数取得部22は、データLH(2)からEmean(LH(2))を算出する。なお、このとき、上式のサブバンド領域Bは、図5の右図のサブバンド領域LH(2)である。
【0157】
そして、第2係数取得部22は、係数kLH
LH=Emean(LH(1))/Emean(LH(2))
により取得する。
【0158】
そして、第2係数取得部22は、取得した係数kLHを乗算器Mx22に出力する。
【0159】
予測部2の第3係数取得部23は、データHH(1)からEmean(HH(1))を算出する。なお、このとき、上式のサブバンド領域Bは、図5の右図のサブバンド領域HH(1)である。
【0160】
また、予測部2の第3係数取得部23は、データHH(2)からEmean(HH(2))を算出する。なお、このとき、上式のサブバンド領域Bは、図5の右図のサブバンド領域HH(2)である。
【0161】
そして、第3係数取得部23は、係数kHH
HH=Emean(HH(1))/Emean(HH(2))
により取得する。
【0162】
そして、第3係数取得部23は、取得した係数kHHを乗算器Mx23に出力する。
【0163】
予測部2では、データHL(1)に対して、水平アップサンプリング部Uh21で水平アップサンプリング処理が実行され、水平ハイパスフィルタ部HPFu_h21で水平ハイパスフィルタ処理が実行され、垂直アップサンプリング部Uv21で垂直アップサンプリング処理が実行され、さらに、垂直ローパスフィルタ部LPFu_h21で垂直ローパスフィルタ処理が実行されることで、データtmp_HL(0)が取得される。
【0164】
そして、乗算器Mx21は、
HL’(0)=kHL×tmp_HL(0)
に相当する処理を実行することで、データHL’(0)を取得する。なお、上記数式に相当する処理とは、サブバンド領域tmp_HL(0)の各画素の画素値に係数kHLを乗算した値を、サブバンド領域HL’(0)の各画素の画素値とする処理を意味している。
【0165】
図6の右図に示すように、サブバンド領域HL(2)とサブバンド領域HL(1)との相関性は、サブバンド領域HL(1)とサブバンド領域HL(0)との相関性と類似すると考えられる。
【0166】
したがって、サブバンド領域HL(2)のエネルギーの平均値Emean(HL(2))とサブバンド領域HL(1)のエネルギーの平均値Emean(HL(1))の比は、サブバンド領域HL(1)のエネルギーの平均値Emean(HL(1))とサブバンド領域HL(0)のエネルギーの平均値Emean(HL(1))の比と類似すると考えられる。つまり、
mean(HL(1))/Emean(HL(2))=Emean(HL(0))/Emean(HL(1))=kHL
と近似することができる。
【0167】
したがって、データHL(1)に対して、アップサンプリング処理、フィルタ処理を施して取得したデータtmp_HL(0)に係数kHLを乗算することで取得したデータHL’(0)は、データHL(0)の予測データとして高い精度を有するものとなる。
【0168】
予測部2では、データLH(1)に対して、水平アップサンプリング部Uh22で水平アップサンプリング処理が実行され、水平ローパスフィルタ部LPFu_h22で水平ローパスフィルタ処理が実行され、垂直アップサンプリング部Uv22で垂直アップサンプリング処理が実行され、さらに、垂直ハイパスフィルタ部HPFu_h22で垂直ハイパスフィルタ処理が実行されることで、データtmp_LH(0)が取得される。
【0169】
そして、乗算器Mx22は、
LH’(0)=kLH×tmp_LH(0)
に相当する処理を実行することで、データLH’(0)を取得する。なお、上記数式に相当する処理とは、サブバンド領域tmp_LH(0)の各画素の画素値に係数kLHを乗算した値を、サブバンド領域LH’(0)の各画素の画素値とする処理を意味している。
【0170】
図6の右図に示すように、サブバンド領域LH(2)とサブバンド領域LH(1)との相関性は、サブバンド領域LH(1)とサブバンド領域LH(0)との相関性と類似すると考えられる。
【0171】
したがって、サブバンド領域LH(2)のエネルギーの平均値Emean(LH(2))とサブバンド領域LH(1)のエネルギーの平均値Emean(LH(1))の比は、サブバンド領域LH(1)のエネルギーの平均値Emean(LH(1))とサブバンド領域LH(0)のエネルギーの平均値Emean(LH(1))の比と類似すると考えられる。つまり、
mean(LH(1))/Emean(LH(2))=Emean(LH(0))/Emean(LH(1))=kLH
と近似することができる。
【0172】
したがって、データLH(1)に対して、アップサンプリング処理、フィルタ処理を施して取得したデータtmp_LH(0)に係数kLHを乗算することで取得したデータLH’(0)は、データLH(0)の予測データとして高い精度を有するものとなる。
【0173】
予測部2では、データHH(1)に対して、水平アップサンプリング部Uh23で水平アップサンプリング処理が実行され、水平ハイパスフィルタ部HPFu_h23で水平ハイパスフィルタ処理が実行され、垂直アップサンプリング部Uv23で垂直アップサンプリング処理が実行され、さらに、垂直ハイパスフィルタ部HPFu_h23で垂直ハイパスフィルタ処理が実行されることで、データtmp_HH(0)が取得される。
【0174】
そして、乗算器Mx23は、
HH’(0)=kLH×tmp_HH(0)
に相当する処理を実行することで、データHH’(0)を取得する。なお、上記数式に相当する処理とは、サブバンド領域tmp_HH(0)の各画素の画素値に係数kHHを乗算した値を、サブバンド領域HH’(0)の各画素の画素値とする処理を意味している。
【0175】
図6の右図に示すように、サブバンド領域HH(2)とサブバンド領域HH(1)との相関性は、サブバンド領域HH(1)とサブバンド領域HH(0)との相関性と類似すると考えられる。
【0176】
したがって、サブバンド領域HH(2)のエネルギーの平均値Emean(HH(2))とサブバンド領域HH(1)のエネルギーの平均値Emean(HH(1))の比は、サブバンド領域HH(1)のエネルギーの平均値Emean(HH(1))とサブバンド領域HH(0)のエネルギーの平均値Emean(HH(1))の比と類似すると考えられる。つまり、
mean(HH(1))/Emean(HH(2))=Emean(HH(0))/Emean(HH(1))=kHH
と近似することができる。
【0177】
したがって、データHH(1)に対して、アップサンプリング処理、フィルタ処理を施して取得したデータtmp_HH(0)に係数kHHを乗算することで取得したデータHH’(0)は、データHH(0)の予測データとして高い精度を有するものとなる。
【0178】
上記処理により取得されたデータHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)は、予測部2から、サブバンド合成部3に出力される。
【0179】
サブバンド合成部3は、画像データDin(LL(0))と、予測部2から出力されるデータD_est、すなわち、データHL’(0)、LH’(0)、および、HH’(0)とを用いて、サブバンド合成処理(逆ウェーブレット変換)を行い、超解像画像LL(−1)を取得する。つまり、サブバンド合成部3は、
LL(−1)=Sbd−1{LL(0),HL’(0),LH’(0),HH’(0)}
に相当する処理を実行し、原画像Din(LL(0))に対して、2倍の解像度に拡張した超解像画像LL(−1)(=画像データDout)を取得する。
【0180】
なお、サブバンド画像x1,x2,x3,x4を用いてサブバンド合成する処理を、Sbd−1{x1,x2,x3,x4}と表記する。
【0181】
図7は、LL(0),HL’(0),LH’(0),HH’(0)を含む周波数領域のスペクトルデータData_freq_spectrum4と、スペクトルデータData_freq_spectrum4に対して、サブバンド合成部3によりサブバンド合成処理(逆ウェーブレット変換)を実行して取得した超解像画像LL(−1)(=画像データDout)を示している。
【0182】
図7から分かるように、超解像画像生成装置100で上記処理を行うことで、高品質な超解像画像LL(−1)(=画像データDout)が取得される。
【0183】
以上のように、超解像画像生成装置100では、サブバンド分割処理(サブバンド符号化処理)により取得される同種のサブバンドであって、階層が異なるサブバンド同士は相関性が高いことを利用して、原画像Din(LL(0))の解像度を2倍に拡張した超解像画像LL(−1)を取得するために必要となる、サブバンド画像HL(0)、LH(0)、HH(0)の予測サブバンド画像HL’(0)、LH’(0)、HH’(0)を取得する。
【0184】
つまり、超解像画像生成装置100では、予測部2が、予測サブバンド画像HL’(0)、LH’(0)、HH’(0)を取得するために、同種のサブバンドであって、階層が異なるサブバンド同士の平均エネルギーの比が略一定になると仮定して係数kHL、kHL、kHHを取得する。そして、予測部2は、係数kHL、kHL、kHHと、サブバンド画像データHL(1)、LH(1)、HH(1)からアップサンプリング、フィルタ処理を施して取得したサブバンド画像データtmp_HL(1)、tmp_LH(1)、tmp_HH(1)とを用いて乗算処理を行うことで、予測サブバンド画像HL’(0)、LH’(0)、HH’(0)を取得する。
【0185】
そして、超解像画像生成装置100では、サブバンド合成部3が、原画像LL(0)と、予測部2により取得された予測サブバンド画像HL’(0)、LH’(0)、HH’(0)とを用いてサブバンド合成処理を行うことで、高精度の超解像画像LL(−1)を取得する。
【0186】
したがって、超解像画像生成装置100では、従来技術のように場合分け処理を行うことなく、シンプルなアルゴリズムで、常に高精度の高解像度画像を取得することができる。
【0187】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
【0188】
なお、上記実施形態と同様の部分については、同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0189】
図8は、第2実施形態に係る超解像画像生成装置200の概略構成図である。
【0190】
図9は、第1実施形態に係る予測部2の概略構成図である。
【0191】
図10は、予測部2Aで実行される予測処理を説明するための図である。図10の左図は、データD1、すなわち、原画像Din(LL(0))に対して、2回サブバンド分割処理(サブバンド符号化処理)を実行して取得される周波数領域のスペクトルデータ(ウェーブレット変換による周波数領域のスペクトルデータ)である。図10の右図は、データD1を拡張した周波数領域のスペクトルデータData_freq_spectrum3を示す図である。
【0192】
第2実施形態の超解像画像生成装置200は、図8に示すように、第1実施形態の超解像画像生成装置100において、予測部2を予測部2Aに置換し、さらに小領域設定部4を追加した構成を有している。
【0193】
小領域設定部4は、サブバンド領域内に小領域Rを設定し、設定した小領域Rの情報Info_Rを予測部2Aに出力する。
【0194】
予測部2Aは、図9に示すように、第1実施形態の予測部2において、第1係数取得部21を第1係数取得部21Aに置換し、第2係数取得部22を第2係数取得部22Aに置換し、第3係数取得部23を第3係数取得部23Aに置換し、さらに、乗算器Mx21を乗算処理部Mx21Aに置換し、乗算器Mx22を乗算処理部Mx22Aに置換し、乗算器Mx23を乗算処理部Mx23Aに置換した構成を有している。
【0195】
第1係数取得部21Aは、サブバンド分割部1から出力されるデータHL(1)、HL(2)と、小領域設定部4から出力される小領域Rの情報Info_Rの中に含まれるサブバンド領域HL内に設定された小領域R(HL)の情報とを入力する。第1係数取得部21Aは、データHL(1)、HL(2)と、小領域R(HL)の情報とに基づいて、第1係数kHLを取得する。
【0196】
ここで、本実施形態の超解像画像生成装置200では、サブバンド領域B内に小領域(局所領域)Rが設定される。
【0197】
そして、超解像画像生成装置200では、サブバンド領域B内に設定された小領域(局所領域)Rごとに、平均エネルギーEmeanが算出され、算出された平均エネルギーEmeanのサブバンドの階層間の比に基づいて、係数kHL(R)、kLH(R)、kHH(R)が算出される。
【0198】
つまり、第1実施形態の超解像画像生成装置100では、サブバンド領域B全体で、平均エネルギーEmeanが算出していたが、第2実施形態の超解像画像生成装置200では、サブバンド領域B内に設定された小領域(局所領域)Rごとに、平均エネルギーEmeanが算出される。この点が相違する。
【0199】
具体的に、図10を参照しながら、サブバンド領域HL(2)、HL(1)、HL(0)に設定された小領域R(HL(2))、R(HL(1))、R(HL(0))を用いて係数kHL(R)を算出する処理について説明する。
【0200】
小領域設定部4は、サブバンド領域HL(2)内にN個(N:自然数)の小領域R(HL(2))(K:自然数、1≦K≦N)を設定する。小領域R(HL(2))の形状は任意の形状(例えば、矩形、円形、楕円形)であってもよく、そのサイズも任意である。
【0201】
なお、同種のサブバンド領域において設定される小領域は、当該小領域が含まれるサブバンド領域B内の相対的な位置関係は、同じである。
【0202】
つまり、図10の右図に示すように、サブバンド領域HL(2)と、サブバンド領域HL(2)に設定された小領域R(HL(2))との位置関係、サイズの関係は、サブバンド領域HL(1)と、サブバンド領域HL(1)に設定された小領域R(HL(1))との位置関係、サイズの関係と同じである。
【0203】
また、サブバンド領域HL(1)と、サブバンド領域HL(1)に設定された小領域R(HL(1))との位置関係、サイズの関係は、サブバンド領域HL(0)と、サブバンド領域HL(0)に設定された小領域R(HL(0))との位置関係、サイズの関係と同じである。
【0204】
そして、上記のように設定された小領域R内の平均エネルギーは、下記数式により取得される。
【数2】
Num(R):小領域Rに含まれる画素cijの数
第1係数取得部21Aは、上記数式により、サブバンド領域HL(2)の小領域R(HL(2))の平均エネルギーEmean(R(HL(2)))と、サブバンド領域HL(1)の小領域R(HL(1))の平均エネルギーEmean(R(HL(1)))と算出する。
【0205】
そして、第1係数取得部21Aは、係数kHL(R)を、
HL(R)=Emean(R(HL(1)))/Emean(R(HL(2)))
により取得する。なお、上記数式の分母Emean(R(HL(2)))が極端に小さいとき、係数kHL(R)が大きな値になってしまうので、このような場合、第1係数取得部21Aは、クリップ処理を行い、係数kHL(R)が上限値を超えないようにしてもよい。
【0206】
そして、第1係数取得部21Aは、取得した係数kHL(R)を乗算処理部Mx21Aに出力する。
【0207】
乗算処理部Mx21Aは、垂直ローパスフィルタ部LPFu_v21から出力されるデータtmp_HL(0)と、小領域設定部4から出力される小領域Rの情報Info_Rの中に含まれるサブバンド領域HL内に設定された小領域R(HL)の情報と、入力する。また、乗算処理部Mx21Aは、第1係数取得部21Aから出力される小領域Rのための係数kHL(R)を入力する。そして、乗算処理部Mx21Aは、サブバンド領域HL(0)内に設定された小領域R(HL(0))に対して、係数kHL(R)を用いて乗算処理を行う。
【0208】
つまり、乗算処理部Mx21Aは、
HL’(0)=kHL(R)×tmp_HL(0)
に相当する処理を実行することで、データHL’(0)を取得する。なお、上記数式に相当する処理とは、サブバンド領域tmp_HL(0)の小領域Rに含まれる各画素の画素値に係数kHLを乗算した値を、サブバンド領域HL’(0)の小領域Rに含まれる各画素の画素値とする処理を意味している。
【0209】
図10の右図に示すように、サブバンド領域HL(2)内の小領域R(HL(2))とサブバンド領域HL(1)内の小領域R(HL(1))との相関性は、サブバンド領域HL(1)内の小領域R(HL(1))とサブバンド領域HL(0)内の小領域R(HL(0))との相関性と類似すると考えられる。
【0210】
したがって、上記のように、サブバンド領域を小領域ごとに分割して、相関性を考慮した係数kHL(R)を用いた処理を行うことで、より精度の高い予測サブバンド画像HL’(0)を取得することができる。
【0211】
なお、予測部2Aにおいて、図9に示すように、データHL(2)、HL(1)から、予測サブバンド画像HL’(0)を取得する系の処理、および、データHH(2)、HH(1)から、予測サブバンド画像HH’(0)を取得する系の処理についても、上記の処理(データLH(2)、LH(1)から、予測サブバンド画像LH’(0)を取得する系の処理)と同様である。
【0212】
以上のように、超解像画像生成装置200では、サブバンド分割処理(サブバンド符号化処理)により取得される同種のサブバンドであって、階層が異なるサブバンド同士は相関性が高いことを利用して、原画像Din(LL(0))の解像度を2倍に拡張した超解像画像LL(−1)を取得するために必要となる、サブバンド画像HL(0)、LH(0)、HH(0)の予測サブバンド画像HL’(0)、LH’(0)、HH’(0)を取得する。
【0213】
そして、超解像画像生成装置200では、サブバンド領域内に設定した小領域ごとに、階層が異なる同種のサブバンド間の相関性を考慮した係数により、予測サブバンド画像HL’(0)、LH’(0)、HH’(0)を取得するので、さらに高精度な処理を実現することができる。
【0214】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
【0215】
なお、上記実施形態と同様の部分については、同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0216】
図11は、第3実施形態に係る超解像画像生成装置300の概略構成図である。
【0217】
図12は、第3実施形態に係る復元率取得部5の概略構成図である。
【0218】
図13は、復元率取得処理を説明するための図である。
【0219】
第3実施形態の超解像画像生成装置300は、第2実施形態の超解像画像生成装置200において、さらに復元率取得部5を追加した構成を有している。
【0220】
復元率取得部5は、図11図12に示すように、画像データDin(LL(0))とサブバンド分割部1から出力されるデータD11(サブバンド画像LL(1))とを入力する。また、復元率取得部5は、小領域設定部4により設定されたサブバンド内の小領域Rの情報Info_Rと、予測部2Aで取得された係数kHL(R)、kLH(R)、kHH(R)についての情報(データ)k_Rとを入力する。
【0221】
そして、復元率取得部5は、画像データDin(LL(0))と、データD11(サブバンド画像LL(1))とに基づいて、復元率Rate_restoreを取得し、取得した復元率Rate_restoreを小領域設定部4に出力する。
【0222】
復元率取得部5は、図12に示すように、サブバンド分割部51と、予測部52と、サブバンド合成部53と、復元率算出部54とを備える。
【0223】
サブバンド分割部51は、サブバンド分割部1と同様の構成を有している。
【0224】
予測部52は、予測部2Aと同様の構成を有している。
【0225】
サブバンド合成部53は、サブバンド合成部3と同様の構成を有している。サブバンド合成部53は、予測部52から出力されるデータD5_est(サブバンドデータHL’(1)、LH’(1)、および、HH’(1)を含むベクトルデータ)と、サブバンド分割部1から出力されるサブバンドデータLL(1)とを入力する。サブバンド合成部53は、サブバンドデータLL(1)、HL’(1)、LH’(1)、および、HH’(1)を用いてサブバンド合成処理を行い、画像データLL’(0)を取得する。そして、サブバンド合成部53は、取得した画像データLL’(0)を復元率算出部54に出力する。
【0226】
復元率算出部54は、画像データDin(LL(0))と、サブバンド合成部53から出力されるサブバンド画像データLL’(0)とを入力する。復元率算出部54は、復元率Rate_restoreを、
Rate_restore=diff(LL’(0),LL(0))
により、取得する。なお、diff(LL’(0),LL(0))は、画像LL’(0)と画像LL(0)とにおいて、同一座標位置の画素の画素値の差の絶対値を、画像全体について、総和をとったものである。つまり、画像LL’(0)と画像LL(0)とが完全同一であれば、diff(LL’(0),LL(0))の値は「0」になる。
【0227】
復元率算出部54は、上記により取得した復元率Rate_restoreを小領域設定部4に出力する。
【0228】
第3実施形態の超解像画像生成装置300では、復元率Rate_restoreを算出し、当該復元率が所定の値よりも小さい場合の係数kHL(R)、kLH(R)、kHH(R)を採用することで、さらに高精度な超解像画像LL(−1)を取得する。
【0229】
超解像画像(LL(−1))は、原画像(LL(0))から生成したものであり、存在しない画像を生成しているので、正しい超解像画像(LL(−1))を観念することができない。
【0230】
そこで、本実施形態の超解像画像生成装置300では、図13に示すように、原画像(LL(0))をサブバンド分割処理して取得されるサブバンド画像LL(1)を仮の原画像とみなし、仮の原画像(LL(1))に対して、予測部2Aで実行される処理と同様の処理(係数kHL(R)、kLH(R)、kHH(R)を用いた処理)を、復元率取得部5で実行し、仮の原画像(LL(1))から、超解像画像LL’(0)を取得する。そして、復元率取得部5では、上記のようにして取得した超解像画像LL’(0)と、原画像(LL(0))との差がどれくらいであるかを示す復元率Rate_restoreを取得する。
【0231】
そして、超解像画像生成装置300では、復元率Rate_restoreが所定の値よりも大きい場合、例えば、サブバンド内の小領域Rの大きさを変化させ、上記処理を繰り返し実行する。そして、復元率Rate_restoreが所定の値以下となった場合、そのときの係数kHL(R)、kLH(R)、kHH(R)により取得された超解像画像LL(−1)を、超解像画像生成装置300から出力するようにする。
【0232】
このように処理することで、超解像画像生成装置300では、復元率Rate_restoreが所定の値以下となる、高精度な超解像画像LL(−1)を取得することができる。
【0233】
したがって、超解像画像生成装置300では、従来技術のように場合分け処理を行うことなく、シンプルなアルゴリズムで、常に高精度の高解像度画像を取得することができる。
【0234】
≪変形例≫
次に、第3実施形態の変形例について、説明する。
【0235】
上記実施形態と同様の部分については、同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0236】
図14は、第3実施形態の変形例に係る超解像画像生成装置300Aの概略構成図である。
【0237】
図15は、第3実施形態の変形例に係る復元率取得部5Aの概略構成図である。
【0238】
図16は、第3実施形態の変形例の復元率取得処理を説明するための図である。
【0239】
第3実施形態の変形例の超解像画像生成装置300Aは、第3実施形態の超解像画像生成装置300において、復元率取得部5を復元率取得部5Aに置換し、小領域設定部4を小領域設定部4Aに置換した構成を有している。
【0240】
復元率取得部5Aは、図14図15に示すように、画像データDin(LL(0))とサブバンド分割部1から出力されるデータD11A(サブバンド画像LL(1)、HL(1)、LH(1)、HH(1))とを入力する。また、復元率取得部5Aは、小領域設定部4Aにより設定されたサブバンド内の小領域Rの情報Info_Rと、予測部2Aで取得された係数kHL(R)、kLH(R)、kHH(R)についての情報(データ)k_Rとを入力する。
【0241】
そして、復元率取得部5Aは、画像データDin(LL(0))と、データD11A(サブバンド画像LL(1)、HL(1)、LH(1)、HH(1))とに基づいて、復元率Rate_restoreおよびサブバンド復元率Rate_restore_sub(Rate_rstr_HL、Rate_rstr_LH、および、Rate_rstr_HHを含むベクトルデータ)を取得し、取得した復元率Rate_restoreおよびサブバンド復元率Rate_restore_subを小領域設定部4Aに出力する。
【0242】
復元率取得部5は、図15に示すように、サブバンド分割部51と、予測部52と、サブバンド合成部53と、復元率算出部54と、第1サブバンド復元率算出部55と、第2サブバンド復元率算出部56と、第3サブバンド復元率算出部57と、を備える。
【0243】
サブバンド分割部51、予測部52、サブバンド合成部53、および、復元率算出部54は、第3実施形態のものと同様である。
【0244】
第1サブバンド復元率算出部55は、サブバンド分割部1から出力されるサブバンドデータHL(1)(サブバンド画像HL(1))と、予測部52から出力されるサブバンドデータサブバンドデータHL’(1)とを入力する。
【0245】
第1サブバンド復元率算出部55は、第1サブバンド復元率Rate_rstr_HLを、
Rate_rstr_HL=diff(HL’(1),HL(1))
により、取得する。なお、diff(HL’(1),HL(1))は、サブバンド画像HL’(1)とサブバンド画像HL(1)とにおいて、同一座標位置の画素の画素値の差の絶対値を、サブバンド画像全体について、総和をとったものである。つまり、サブバンド画像HL’(1)とサブバンド画像HL(1)とが完全同一であれば、diff(HL’(1),HL(1))の値は「0」になる。例えば、図16に示した、サブバンド画像HL’(1)とサブバンド画像HL(1)とを用いて、diff(HL’(1),HL(1))が算出される。
【0246】
第1サブバンド復元率算出部55は、上記により取得した第1サブバンド復元率Rate_rstr_HLを小領域設定部4Aに出力する。
【0247】
第2サブバンド復元率算出部56は、サブバンド分割部1から出力されるサブバンドデータLH(1)(サブバンド画像LH(1))と、予測部52から出力されるサブバンドデータサブバンドデータLH’(1)とを入力する。
【0248】
第2サブバンド復元率算出部56は、第2サブバンド復元率Rate_rstr_LHを、
Rate_rstr_LH=diff(LH’(1),LH(1))
により、取得する。なお、diff(LH’(1),LH(1))は、サブバンド画像LH’(1)とサブバンド画像LH(1)とにおいて、同一座標位置の画素の画素値の差の絶対値を、サブバンド画像全体について、総和をとったものである。つまり、サブバンド画像LH’(1)とサブバンド画像LH(1)とが完全同一であれば、diff(LH’(1),LH(1))の値は「0」になる。例えば、図16に示した、サブバンド画像LH’(1)とサブバンド画像LL(1)とを用いて、diff(LH’(1),LH(1))が算出される。
【0249】
第2サブバンド復元率算出部56は、上記により取得した第2サブバンド復元率Rate_rstr_LHを小領域設定部4Aに出力する。
【0250】
第3サブバンド復元率算出部57は、サブバンド分割部1から出力されるサブバンドデータHH(1)(サブバンド画像HH(1))と、予測部52から出力されるサブバンドデータサブバンドデータHH’(1)とを入力する。
【0251】
第3サブバンド復元率算出部57は、第3サブバンド復元率Rate_rstr_HHを、
Rate_rstr_HH=diff(HH’(1),HH(1))
により、取得する。なお、diff(HH’(1),HH(1))は、サブバンド画像HH’(1)とサブバンド画像HH(1)とにおいて、同一座標位置の画素の画素値の差の絶対値を、サブバンド画像全体について、総和をとったものである。つまり、サブバンド画像HH’(1)とサブバンド画像HH(1)とが完全同一であれば、diff(HH’(1),HH(1))の値は「0」になる。例えば、図16に示した、サブバンド画像HH’(1)とサブバンド画像HH(1)とを用いて、diff(HH’(1),HH(1))が算出される。
【0252】
第3サブバンド復元率算出部57は、上記により取得した第3サブバンド復元率Rate_rstr_HHを小領域設定部4Aに出力する。
【0253】
小領域設定部4Aは、復元率取得部5Aから出力される復元率Rate_restoreと、サブバンド復元率Rate_restore_sub(Rate_rstr_HL、Rate_rstr_LH、および、Rate_rstr_HHを含むベクトルデータ)とを入力する。
【0254】
そして、小領域設定部4Aは、例えば、閾値をTh1、Th2、Th3とすると、復元率Rate_restoreと、サブバンド復元率Rate_restore_sub(Rate_rstr_HL、Rate_rstr_LH、および、Rate_rstr_HHを含むベクトルデータ)とが以下の条件を満たすか否かを判定する。
(1)Rate_restore<Th1
(2)Rate_rstr_HL<Th2
(3)Rate_rstr_LH<Th3
(4)Rate_rstr_HH<Th4
小領域設定部4Aは、上記条件を満たすと判定した場合、設定されている係数kHL(R)、kLH(R)、kHH(R)を最適係数として設定する。
【0255】
そして、超解像画像生成装置300Aは、上記最適係数kHL(R)、kLH(R)、kHH(R)により取得される超解像画像LL(−1)を、超解像画像生成装置300から出力するようにする。
【0256】
一方、上記条件を満たさない場合、小領域設定部4Aは、例えば、サブバンド内の小領域Rの大きさを変化させ、上記処理を繰り返し実行する。
【0257】
なお、上記条件は、例えば、以下の条件に置換してもよい。
(1)Rate_restore<Th1
(2)Rate_rstr_HL+Rate_rstr_LH+Rate_rstr_HH<Th5
Th5:閾値
また、上記条件は、例えば、以下の条件に置換してもよい。
(1)Rate_restore<Th1
(2)Ave(Rate_rstr_HL,Rate_rstr_LH,Rate_rstr_HH)<Th6
Th6:閾値
Ave(x,y,z):x,y,zの平均値をとる関数
以上のように、超解像画像生成装置300Aでは、画像全体の復元率である復元率Rate_restoreと、サブバンド領域ごとの復元率であるサブバンド復元率Rate_restore_sub(Rate_rstr_HL、Rate_rstr_LH、および、Rate_rstr_HHを含むベクトルデータ)とに基づいて、サブバンド内の小領域Rの大きさを調整する。そして、超解像画像生成装置300Aでは、復元率Rate_restoreと、サブバンド復元率Rate_restore_subとを考慮することで、最適なサブバンド内の小領域Rを設定することができ、設定されたサブバンド内の小領域Rを用いて、超解像画像生成処理を行うことで、超解像画像生成装置300Aでは、高精度な超解像画像LL(−1)を取得することができる。
【0258】
[他の実施形態]
上記実施形態を組み合わせて、超解像画像生成装置を構成するようにしてもよい。
【0259】
また、上記実施形態において、係数kHL、kLH、kHH、または、係数kHL(R)、kLH(R)、kHH(R)を算出する処理において、サブバンド領域、あるいは、サブバンド領域の小領域の平均エネルギー値を、各画素の画素値(スペクトル値)の絶対値の平均値を求めることで取得したが、これに限定されることはなく、例えば、サブバンド領域、あるいは、サブバンド領域の小領域の平均エネルギー値を、各画素の画素値(スペクトル値)の平方根、2乗値、あるいは、それらの平均値として、取得するようにしてもよい。
【0260】
また、第1実施形態において、係数kHL、kLH、kHHを、同種のサブバンド領域の階層間の平均エネルギーの比により算出する場合について説明したが、これに限定されることはなく、例えば、以下のようにして、係数kHL、kLH、kHHを取得するようにしてもよい。
【0261】
例えば、サブバンド領域HL(2)に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(HL(2))とし、サブバンド領域HL(1)に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(HL(1))とし、非線形関数non_f(x,y)とすると、
HL=non_f(Phy(HL(1)),Phy(HL(2)))
として、係数kHLが取得されるものであってもよい。なお、non_f(x,y)は、同種のサブバンド領域の階層間の相関性を示す値を返す非線形の関数である。
【0262】
サブバンド領域LH(2)に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(LH(2))とし、サブバンド領域LH(1)に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(LH(1))とし、非線形関数non_f(x,y)とすると、
LH=non_f(Phy(LH(1)),Phy(LH(2)))
として、係数kLHが取得されるものであってもよい。
【0263】
サブバンド領域HH(2)に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(HH(2))とし、サブバンド領域HH(1)に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(HH(1))とし、非線形関数non_f(x,y)とすると、
HH=non_f(Phy(HH(1)),Phy(HH(2)))
として、係数kHHが取得されるものであってもよい。
【0264】
また、第2実施形態において、小領域R内の画素に対する処理に適用する係数kHL(R)、kLH(R)、kHH(R)を、同種のサブバンド領域の階層間の対応する小領域Rの平均エネルギーの比により算出する場合について説明したが、これに限定されることはなく、例えば、以下のようにして、係数kHL(R)、kLH(R)、kHH(R)を取得するようにしてもよい。
【0265】
例えば、サブバンド領域HL(2)の小領域R(HL(2))に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(R(HL(2)))とし、サブバンド領域HL(1)の小領域R(HL(1))に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(R(HL(1)))とし、非線形関数non_f(x,y)とすると、
HL(R)=non_f(Phy(R(HL(1))),Phy(R(HL(2))))
として、係数kHL(R)が取得されるものであってもよい。なお、non_f(x,y)は、同種のサブバンド領域の階層間の相関性を示す値を返す非線形の関数である。
【0266】
サブバンド領域LH(2)の小領域R(LH(2))に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(R(LH(2)))とし、サブバンド領域LH(1)の小領域R(LH(1))に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(R(LH(1)))とし、非線形関数non_f(x,y)とすると、
LH(R)=non_f(Phy(R(LH(1))),Phy(R(LH(2))))
として、係数kLH(R)が取得されるものであってもよい。
【0267】
サブバンド領域HH(2)の小領域R(HH(2))に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(R(HH(2)))とし、サブバンド領域HH(1)の小領域R(HH(1))に含まれる画素の画素値から導出される所定の物理量をPhy(R(HH(1)))とし、非線形関数non_f(x,y)とすると、
HH(R)=non_f(Phy(R(HH(1))),Phy(R(HH(2))))
として、係数kHH(R)が取得されるものであってもよい。
【0268】
また、上記実施形態では、超解像画像生成装置において、輝度信号についてのみ処理を行う場合について、説明したが、これに限定されることはなく、RGB色空間の画素値、YUV色空間の画素値等について、超解像画像を取得する処理を実行するようにしてもよい。
【0269】
また、上記実施形態において、サブバンド分割処理で用いられるローパスフィルタ処理の伝達関数G(z)、ハイパスフィルタ処理の伝達関数H(z)、および、サブバンド合成処理で用いられるローパスフィルタ処理の伝達関数P(z)、ハイパスフィルタ処理の伝達関数Q(z)は、例えば、以下のようなものであってもよい。
G(z)=(1+z−1)/sqrt(2)
H(z)=(1−z−1)/sqrt(2)
P(z)=(1+z−1)/sqrt(2)
H(z)=(1−z−1)/sqrt(2)
sqrt(x):xの平方根を返す関数
なお、サブバンド分割処理で用いられるローパスフィルタ処理の伝達関数G(z)、ハイパスフィルタ処理の伝達関数H(z)、および、サブバンド合成処理で用いられるローパスフィルタ処理の伝達関数P(z)、ハイパスフィルタ処理の伝達関数Q(z)は、他の特性のものであってもよい。
【0270】
また、上記実施形態で説明した超解像画像生成装置において、各ブロックは、LSIなどの半導体装置により個別に1チップ化されても良いし、一部又は全部を含むように1チップ化されても良い。
【0271】
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0272】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
【0273】
また、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、プログラムにより実現されるものであってもよい。そして、上記各実施形態の各機能ブロックの処理の一部または全部は、コンピュータにおいて、中央演算装置(CPU)により行われる。また、それぞれの処理を行うためのプログラムは、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に格納されており、ROMにおいて、あるいはRAMに読み出されて実行される。
【0274】
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア(OS(オペレーティングシステム)、ミドルウェア、あるいは、所定のライブラリとともに実現される場合を含む。)により実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。
【0275】
例えば、上記実施形態(変形例を含む)の各機能部を、ソフトウェアにより実現する場合、図17に示したハードウェア構成(例えば、CPU、ROM、RAM、入力部、出力部等をバスBusにより接続したハードウェア構成)を用いて、各機能部をソフトウェア処理により実現するようにしてもよい。
【0276】
また、上記実施形態における処理方法の実行順序は、必ずしも、上記実施形態の記載に制限されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、実行順序を入れ替えることができるものである。
【0277】
前述した方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明の範囲に含まれる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、大容量DVD、次世代DVD、半導体メモリを挙げることができる。
【0278】
上記コンピュータプログラムは、上記記録媒体に記録されたものに限られず、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送されるものであってもよい。
【0279】
また、文言「部」は、「サーキトリー(circuitry)」を含む概念であってもよい。サーキトリーは、ハードウェア、ソフトウェア、あるいは、ハードウェアおよびソフトウェアの混在により、その全部または一部が、実現されるものであってもよい。
【0280】
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
【符号の説明】
【0281】
100、200、300、300A 超解像画像生成装置
1 サブバンド分割部
2、2A 予測部
3 サブバンド合成部
4 小領域設定部
5、5A 復元率取得部
54 復元率算出部
55 第1サブバンド復元率算出部
56 第2サブバンド復元率算出部
57 第3サブバンド復元率算出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17