(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6874958
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】包装容器及び包装容器の輸送方法
(51)【国際特許分類】
B65D 85/34 20060101AFI20210510BHJP
B65D 81/05 20060101ALI20210510BHJP
B65D 1/24 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
B65D85/34 110
B65D85/34 150
B65D81/05
B65D1/24
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-200441(P2016-200441)
(22)【出願日】2016年10月11日
(65)【公開番号】特開2018-62359(P2018-62359A)
(43)【公開日】2018年4月19日
【審査請求日】2019年7月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】593025619
【氏名又は名称】トーホー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(72)【発明者】
【氏名】阿部 政男
【審査官】
武内 大志
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3204455(JP,U)
【文献】
特開2004−276954(JP,A)
【文献】
特開2015−40050(JP,A)
【文献】
特開2012−101837(JP,A)
【文献】
実開平4−27730(JP,U)
【文献】
実開昭57−29583(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/34
B65D 1/24
B65D 81/02−81/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
果実が詰められたパックを収容するための輸送箱と、前記輸送箱に収容される複数の前記パックとを含む包装容器であって、
前記輸送箱は、底板と、前記底板の周囲から上方へのびる側壁と、前記パックのフランジ部の4つの角部を下方から支持するための複数の支持部とを含み、
全ての前記支持部間には、空気が流通可能な空間部が形成され、
前記輸送箱の前記底板の上面と前記パックの底部との間には、隙間を有し、
前記パックは、前記フランジ部の4つの角部のみで支持され、
前記支持部は、前記側壁に沿って配される側壁側支持部と、前記側壁に接しない中央側支持部とを含み、
前記中央側支持部は、その中央に、有底孔を有することを特徴とする包装容器。
【請求項2】
前記底板、前記側壁及び前記支持部は、発泡樹脂によって形成される請求項1に記載の包装容器。
【請求項3】
前記底板は、空気の流通を遮断する密封構造を有する請求項1又は2に記載の包装容器。
【請求項4】
前記側壁は、空気が流通可能な通気部を有する請求項1乃至3のいずれかに記載の包装容器。
【請求項5】
平面視において、前記中央側支持部は、略十字形状である請求項1乃至4のいずれかに記載の包装容器。
【請求項6】
前記側壁側支持部と前記中央側支持部との間に形成された前記空間部の前記底板の上面位置での長さは、前記側壁の内面から前記中央側支持部の中心までの距離の35%以上である請求項1乃至5のいずれかに記載の包装容器。
【請求項7】
前記支持部は、支持面から上方に突出するリブを有する請求項1乃至6のいずれかに記載の包装容器。
【請求項8】
前記リブは、直線状に形成される請求項7に記載の包装容器。
【請求項9】
前記パックは、複数の前記果実を個別に保持するための果実保持部と、前記果実保持部から横方向外側に突出する前記フランジ部とを含む請求項1乃至8のいずれかに記載の包装容器。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載の包装容器の輸送方法であって、
複数の包装容器を上下方向に積み上げ、最上部の前記包装容器には、その上に蓋が載置されていることを特徴とする包装容器の輸送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、果実が詰められたパックを収容するための輸送箱及び包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、りんごや梨、桃といった果実は、衝撃吸収性を有する専用の中敷を含む輸送箱に個別に並べられて目的地に輸送され、目的地の店頭で販売用の透明なパックに詰め替えられていた。しかしながら、店頭での詰め替え作業は、煩雑であり、その作業の際に果実が傷むといった問題があった。
【0003】
そこで、果実を、予め販売用のパックに詰め、該パックを、例えば、段ボール箱等に収容して輸送することが提案されている。しかしながら、販売用のパックは、衝撃吸収性が低く、輸送時の衝撃により、果実が傷むといった問題があった。
【0004】
下記特許文献1には、パック自体が衝撃吸収性能を有する材料で構成される包装容器が記載されている。この特許文献1の包装容器は、衝撃吸収性を有する発泡樹脂によって形成される容器本体と、透明な樹脂によって形成されるふた部とを組み合わせている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−055218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の包装容器は、衝撃吸収性が容器本体の材質や厚さ等に依存している。このため、十分な衝撃吸収性を実現するためには、コストが増大するとともに、包装容器が大きくかつ重くなるという問題があった。
【0007】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、パックに詰められた果実を、傷つけることなく輸送可能な輸送箱及び包装容器を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、果実が詰められたパックを収容するための輸送箱であって、底板と、前記底板の周囲から上方へのびる側壁と、前記パックのフランジ部の4つの角部を下方から支持するための複数の支持部とを含み、全ての前記支持部間には、空気が流通可能な空間部が形成されることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る輸送箱において、前記底板、前記側壁及び前記支持部は、発泡樹脂によって形成されるのが望ましい。
【0010】
本発明に係る輸送箱において、前記底板は、空気の流通を遮断する密封構造を有するのが望ましい。
【0011】
本発明に係る輸送箱において、前記側壁は、空気が流通可能な通気部を有するのが望ましい。
【0012】
本発明に係る輸送箱において、前記支持部は、前記側壁に沿って配される側壁側支持部と、前記側壁に接しない中央側支持部とを含むのが望ましい。
【0013】
本発明に係る輸送箱において、平面視において、前記中央側支持部は、略十字形状であるのが望ましい。
【0014】
本発明に係る輸送箱において、前記中央側支持部は、その中央に、有底孔を有するのが望ましい。
【0015】
本発明に係る輸送箱において、前記支持部は、支持面から上方に突出するリブを有するのが望ましい。
【0016】
本発明は、包装容器であって、上述の輸送箱と、前記輸送箱に収容される複数の前記パックとを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明に係る包装容器において、前記パックは、複数の前記果実を個別に保持するための果実保持部と、前記果実保持部から横方向外側に突出する前記フランジ部とを含むのが望ましい。
【0018】
本発明に係る包装容器において、前記輸送箱の前記底板の上面と前記パックの底部との間には、隙間を有するのが望ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明の輸送箱は、底板と、前記底板の周囲から上方へのびる側壁と、前記パックのフランジ部の4つの角部を下方から支持するための複数の支持部とを含んでいる。このような輸送箱は、パックがフランジ部の4つの角部のみで支持されるので、輸送中の衝撃が果実に伝達され難い。このため、輸送箱は、その内部に収容された果実を、傷つけることなく輸送させることができる。また、パックには、通常の販売時に用いられるパックを採用することができるので、コストを低減することができる。
【0020】
本発明の輸送箱において、全ての支持部間には、空気が流通可能な空間部が形成されている。このため、輸送箱の内部は、適度な空気の循環により、収容された果実に適した環境に維持され得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の包装容器の一実施形態を示す斜視図である。
【
図11】包装容器の
図7と同じ位置での断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき詳細に説明される。
図1は、本実施形態の包装容器1を示す斜視図である。
図1に示されるように、本実施形態の包装容器1は、果実F(
図11に示す)が詰められた複数のパック2と、パック2が収容される輸送箱3とを含んでいる。
【0023】
パック2は、複数の(本実施形態では2つの)果実Fを詰めることができる。パック2は、透明な樹脂によって形成されるのが望ましい。このようなパック2には、通常の果実Fの販売時に用いられるパック2を採用することができるので、コストを低減することができる。
【0024】
図2は、パック2の斜視図である。
図2に示されるように、パック2は、複数の果実F(
図11に示す)を個別に保持するための果実保持部4と、果実保持部4から横方向外側に突出するフランジ部5とを含んでいるのが望ましい。本実施形態のフランジ部5は、平面視において、略矩形状であり、4つの角部5a(
図2では3つの角部5aが示されている)を有している。
【0025】
本実施形態のパック2は、果実Fが詰められるパック本体部2Aと、果実Fの上方からかぶせられるパック蓋部2Bとが、連結部2Cで連結された一体構造を有している。パック本体部2Aは、本体部側果実保持部4Aと本体部側フランジ部5Aとを含んでいるのが望ましい。また、パック蓋部2Bは、蓋部側果実保持部4Bと蓋部側フランジ部5Bとを含んでいるのが望ましい。
【0026】
図3は、輸送箱3の斜視図であり、
図4は、輸送箱3の平面図である。また、
図5は、
図4の部分拡大図である。
図3乃至
図5に示されるように、本実施形態の輸送箱3は、底板6と、底板6の周囲から上方へのびる4つの側壁7と、パック2のフランジ部5の4つの角部5aを下方から支持するための複数の支持部8とを含んでいる。
【0027】
このような輸送箱3は、パック2がフランジ部5の4つの角部5aのみで支持されるので、輸送中の衝撃が果実F(
図11に示す)に伝達され難い。このため、輸送箱3は、その内部に収容された果実Fを、傷つけることなく輸送させることができる。
【0028】
底板6、側壁7及び支持部8は、例えば、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン又は発泡ポリプロピレン等の発泡樹脂によって一体的に形成されている。発泡樹脂は、輸送中の衝撃を吸収する機能を有しているため、輸送箱3は、輸送中の衝撃が果実Fに伝達されることをより抑止し得る。また、このような輸送箱3は、その内部を、収容された果実Fに適した環境に維持することが容易である。
【0029】
図6は、輸送箱3の底面図であり、
図7は、
図4のA−A線の断面図である。
図4、
図6及び
図7に示されるように、底板6は、輸送箱3の内側に位置する上面6aと、輸送箱3の外側に位置する下面6bとを備えている。本実施形態の底板6は、空気の流通を遮断する密封構造を有している。すなわち、底板6には、上面6aと下面6bとを連通する通気部を有していない。
【0030】
このような底板6を有する輸送箱3は、例えば、積み重ねられて輸送されるとき(
図12に示す)に、下の輸送箱3に収容された果実F(
図11に示す)から発生するエチレンガス等が、その上の輸送箱3に収容された果実Fに直接接触するおそれがない。
【0031】
図8は、輸送箱3の正面図であり、
図9は、輸送箱3の側面図である。
図7乃至
図9に示されるように、本実施形態の底板6は、中央部が下方へ突出する段構造を採用している。このような底板6は、例えば、輸送箱3が積み重ねられて輸送されるときに、上の輸送箱3の底板6の段構造が下の輸送箱3の内部に嵌合するので、積み重ねられた輸送箱3がずれるおそれがない。
【0032】
図3に示されるように、側壁7は、輸送箱3の内側に位置する内面7aと、輸送箱3の外側に位置する外面7bとを備えている。側壁7は、空気が流通可能な通気部9を有しているのが望ましい。通気部9は、内面7aと外面7bとを連通している。このため、輸送箱3の内部は、外部からの空気を導入することができ、収容された果実F(
図11に示す)に適した環境に維持され得る。
【0033】
本実施形態の各側壁7は、それぞれ1つの通気部9を有している。通気部9は、例えば、各側壁7に複数ずつ形成されてもよい。通気部9の数及び大きさは、輸送箱3に収容される果実Fの種類に応じて、適宜決定され得る。
【0034】
図3、
図8及び
図9に示されるように、本実施形態の4つの側壁7は、長さが相対的に小さい一対の第1側壁7Aと、長さが相対的に大きい一対の第2側壁7Bとを含んでいる。
【0035】
本実施形態の第1側壁7Aは、その上部から凹状に形成された1つの第1通気部9Aを有している。本実施形態の第2側壁7Bは、その上部から凹状に形成された1つの第2通気部9Bを有している。すなわち、通気部9は、第1通気部9Aと第2通気部9Bとを含んでいる。各通気部9は、例えば、孔形状であってもよい。
【0036】
図3及び
図8に示されるように、各第1側壁7Aは、底板6との境界部分に凹部10を有している。凹部10は、輸送箱3を持ち運ぶときに、好適に利用され得る。
【0037】
図7に示されるように、本実施形態の支持部8は、底板6の上面6aから上方に向かってのびている。支持部8は、その上方の端部側に、底板6の上面6aに平行な支持面8aを備えているのが望ましい。底板6の上面6aから支持部8の支持面8aまでの高さH1は、例えば、側壁7の底板6の上面6aからの高さH2の40%〜60%である。
【0038】
図3及び
図5に示されるように、各支持部8は、支持面8aから上方に突出するリブ11を有しているのが望ましい。リブ11は、例えば、直線状に形成されている。このようなリブ11は、パック2のフランジ部5の直線部分に接触し、パック2の水平方向の動きを規制することができる。リブ11の支持面8aからの高さは、パック2のフランジ部5の端部の高さに等しいか、それよりもやや大きいのが望ましい。
【0039】
図3乃至
図5に示されるように、本実施形態の支持部8は、側壁7に沿って配される側壁側支持部12と、側壁7に接しない中央側支持部13とを含んでいる。
【0040】
図4に示されるように、側壁側支持部12は、例えば、第1側壁7Aにのみ接する第1側壁側支持部12Aと、第2側壁7Bにのみ接する第2側壁側支持部12Bと、第1側壁7A及び第2側壁7Bに接する第3側壁側支持部12Cとを含んでいる。
【0041】
平面視において、第1側壁側支持部12A及び第2側壁側支持部12Bは、略T字形状であるのが望ましい。このような第1側壁側支持部12A及び第2側壁側支持部12Bは、パック2のフランジ部5の4つの角部5a(
図5に示す)を確実に支持することができる。また、このような第1側壁側支持部12A及び第2側壁側支持部12Bは、側壁7を補強する機能を有している。
【0042】
平面視において、第3側壁側支持部12Cは、略L字形状であるのが望ましい。このような第3側壁側支持部12Cは、パック2のフランジ部5の4つの角部5aを確実に支持することができる。また、第3側壁側支持部12Cは、側壁7を補強する機能を有している。
【0043】
平面視において、中央側支持部13は、略十字形状であるのが望ましい。このような中央側支持部13は、パック2のフランジ部5の4つの角部5aを確実に支持することができる。
【0044】
図10は、
図4のB−B線の断面図である。
図3乃至
図5及び
図10に示されるように、中央側支持部13は、その中央に、円形の有底孔14を有している。このような有底孔14は、中央側支持部13に支持されるパック2のフランジ部5の角部5aを持ち上げるときに利用可能であり、パック2を取り出し易くしている。また、中央側支持部13は、有底孔14により、過度の厚肉部が抑制されるので、材料を低減できるとともに、輸送箱3の品質をより均質にすることができる。
【0045】
図3、
図4、
図7及び
図10に示されるように、本実施形態の全ての支持部8間には、空気が流通可能な空間部15が形成されている。すなわち、空間部15は、側壁側支持部12間に形成されるとともに、側壁側支持部12と中央側支持部13との間及び中央側支持部13間に形成されている。このため、輸送箱3の内部は、適度な空気の循環により、収容された果実F(
図11に示す)に適した環境に維持され得る。
【0046】
図7に示されるように、第2側壁側支持部12Bと中央側支持部13との間に形成された空間部15の底板6の上面6a位置での長さL1は、第2側壁7Bの内面7aから中央側支持部13の中心までの距離P1の35%以上であるのが好ましい。長さL1が距離P1の35%よりも小さいと、輸送箱3の内部の横方向の空気の循環が、円滑に行われないおそれがある。
【0047】
第2側壁側支持部12Bと中央側支持部13との間に形成された空間部15の支持面8a位置での長さL2は、上記距離P1の40%以上であるのが好ましい。長さL2が距離P1の40%よりも小さいと、輸送箱3の内部の上下方向の空気の循環が、円滑に行われないおそれがある。
【0048】
図10に示されるように、中央側支持部13間に形成された空間部15の底板6の上面6a位置での長さL3は、隣接する中央側支持部13の中心間の距離P2の20%以上であるのが好ましい。長さL3が距離P2の20%よりも小さいと、輸送箱3の内部の横方向の空気の循環が、円滑に行われないおそれがある。
【0049】
中央側支持部13間に形成された空間部15の支持面8a位置での長さL4は、上記距離P2の35%以上であるのが好ましい。長さL4が距離P2の35%よりも小さいと、輸送箱3の内部の上下方向の空気の循環が、円滑に行われないおそれがある。
【0050】
第1側壁側支持部12Aと中央側支持部13との間に形成された空間部15及び側壁側支持部12間に形成された空間部15も、上述の空間部15と略等しい長さを有しているのが望ましい。このような空間部15は、輸送箱3の内部全体に空気を円滑に循環させることができる
【0051】
図11は、包装容器1の
図8と同じ位置での断面図である。
図1、
図5及び
図11に示されるように、本実施形態の包装容器1は、上述の輸送箱3と、輸送箱3に収容される複数のパック2とを含んでいる。本実施形態では、パック2のフランジ部5の4つの角部5aが、輸送箱3の支持部8の支持面8aに支持されている。
【0052】
本実施形態の包装容器1では、輸送箱3の底板6の上面6aとパック2の底部との間に、隙間16を有している。このため、包装容器1は、パック2の果実保持部4が輸送箱3に接触しないので、輸送中の衝撃が果実Fに伝達され難い。また、隙間16は、包装容器1の内部の空気の循環を促進している。
【0053】
本実施形態の包装容器1では、パック2のフランジ部5が、輸送箱3の支持部8のリブ11により、水平方向の動きが規制されている。このような包装容器1は、パック2の果実保持部4が輸送箱3に接触しないので、輸送中の衝撃が果実Fに伝達され難い。
【0054】
図12は、包装容器1の輸送方法を示す斜視図である。
図12に示されるように、本実施形態の包装容器1の輸送方法は、複数の包装容器1を上下方向に積み上げている。最上部の包装容器1には、その上に蓋17が載置されている。このような蓋17は、最上部の包装容器1の内部を、そこに収容された果実F(
図11に示す)に適した環境に維持している。
【0055】
積み上げられた包装容器1は、例えば、パレット18に載置され、輸送される。本実施形態の輸送方法では、3段に積み上げられた包装容器1のセットが、パレット18に4つ載置されている。このような輸送方法は、各輸送箱3の2つの通気部9が外部と接触しているので、いずれの包装容器1も、その内部に外部からの空気を導入することができる。
【0056】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。
【符号の説明】
【0057】
2 パック
3 輸送箱
5 フランジ部
5a 角部
6 底板
7 側壁
8 支持部
15 空間部