特許第6874960号(P6874960)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6874960輻射式空調ユニット及びこれを用いた輻射式空調装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6874960
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】輻射式空調ユニット及びこれを用いた輻射式空調装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/0047 20190101AFI20210510BHJP
   F24F 5/00 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   F24F1/0047
   F24F5/00 K
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-202550(P2016-202550)
(22)【出願日】2016年10月14日
(65)【公開番号】特開2018-63095(P2018-63095A)
(43)【公開日】2018年4月19日
【審査請求日】2019年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】591078929
【氏名又は名称】菊川工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080090
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 邦男
(72)【発明者】
【氏名】宇津野 嘉彦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 秋雄
【審査官】 久島 弘太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−225517(JP,A)
【文献】 国際公開第99/026027(WO,A1)
【文献】 特開2014−134301(JP,A)
【文献】 特開平11−337109(JP,A)
【文献】 特開2014−190687(JP,A)
【文献】 特開2004−271171(JP,A)
【文献】 国際公開第95/019528(WO,A1)
【文献】 特開平10−019310(JP,A)
【文献】 特開平06−159704(JP,A)
【文献】 米国特許第04492086(US,A)
【文献】 特開平09−250783(JP,A)
【文献】 特開平05−044965(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0047
F24F 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱性を有する上面板若しくは断熱性を有する天井板で構成された上壁面と、
断熱性を有し、熱媒体空気の放出孔が設けられた左右一組の側壁面と、
断熱性を有し、該左右一対の側壁面に直交する一組の前壁面及び後壁面と、
底面を構成する金属板で成形された輻射パネルと、
該輻射パネルと、前記上壁面と、前記左右一組の側壁面と、前記前壁面及び後壁面によって構成される送風路に前記熱媒体空気を導入するための熱媒体空気導入管とを有し、
少なくとも、前記上壁面と前記前壁面又は前記後壁面のいずれかの壁面に前記熱媒体空気導入管が設けられ、前記送風路に面した側の前記輻射パネル表面であって、前記熱媒体空気導入管の導入口に対向する位置に断熱性を有する断熱ボードが貼り付けられている輻射式空調ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の輻射式空調ユニットにおいて、
前記輻射パネル面のうち、前記送風路に面していない側の面が珪藻土クロス部材で覆われている輻射式空調ユニット。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の輻射式空調ユニットにおいて、
前記輻射パネルの表面には2以上の凹又は凸若しくは凹凸が形成されている輻射式空調ユニット。
【請求項4】
請求項1、請求項2又は請求項3のいずれか1項に記載の輻射式空調ユニットにおいて、前記輻射パネル中央部は前記送風路外側へ膨らんでいる輻射式空調ユニット。
【請求項5】
請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4のいずれか1項に記載の輻射式空調ユニットにおいて、
断熱性を有する増設上壁面と、
断熱性を有し、前記熱媒体空気の放出孔が設けられた左右一組の増設側壁面と、
断熱性を有し、該左右一対の側壁面に直交する一組の増設前壁面及び増設後壁面と、
底面を構成する金属板で成形された増設輻射パネルと、を備える増設輻射式空調ユニットを有し、
前記増設輻射パネルと、前記増設上壁面と、前記左右一組の増設側壁面と、前記増設前壁面及び増設後壁面が増設送風路を構成し、
少なくとも、前記輻射式空調ユニットの前記前壁面又は前記後壁面のいずれかに開口部を設けてジョイント部を構成し、
更に、少なくとも、前記増設輻射式空調ユニットの前記増設前壁面又は前記増設後壁面のいずれかに増設開口部を設けて増設ジョイント部を構成し、
前記ジョイント部と前記増設ジョイント部が連結されて、前記輻射式空調ユニットと前記増設輻射式空調ユニット間にジョイント送風路が形成され、
該ジョイント送風路にて、前記熱媒体空気の通路断面積が絞られている輻射式空調装置。
【請求項6】
請求項5に記載の輻射式空調装置において、
前記ジョイント部における前記輻射パネル端部は、前記送風路側に折り返されて前記開口部を構成し
前記増設ジョイント部における前記増設輻射パネル端部は、前記増設送風路側に折り返されて前記増設開口部を構成している輻射式空調装置。
【請求項7】
請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4のいずれか1項に記載の輻射式空調ユニット若しくは、請求項5又は請求項6に記載の輻射式空調装置において、
前記熱媒体空気の送風先を分岐する送風切り替え分岐ダンパーと、断熱ダクトと、床下空間とを有し、
前記断熱ダクトは前記送風切り替え分岐ダンパーと前記床下空間の間に空気送風路を構成し、
前記送風切り替え分岐ダンパーを切替えることによって、前記熱媒体空気の送風先を前記熱媒体空気導入管又は前記断熱ダクト若しくは、前記熱媒体空気導入管と前記断熱ダクトの両方に送風することを可能とする輻射式空調装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は輻射式空調ユニット及びこれを用いた輻射式空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアコンは冷風又は温風の吹き出しが直接、人に当たって不快を感じさせることがある。また、サーモスイッチにより、自動的にエアコンが入り切りされると、これに伴って、室温が上下して不快を感じる場合もある。また、エアコンスイッチのオンオフは、無駄な電力消費にもつながる。一方、冷水や温水を熱媒体として輻射パネルを冷却若しくは加熱する空調装置もある。
【0003】
これは冷却されたパネルが遠赤外線を吸収し、又は加熱されたパネルが遠赤外線を放出することによって冷房と暖房を行うものである。しかし、これは熱媒体たる冷水若しくは温水を導水管で送る設備が必要であるといった課題がある。また、室内の人が快適さを感じるには遠赤外線といった輻射熱だけでなく、若干の冷温空気が肌に触れる必要もある。
【0004】
そこで、エアコンの放出する冷温空気を熱媒体として、輻射パネルを冷却又は加熱する輻射式空調装置も提案されている。たとえば、特許文献1に記載の輻射パネルユニットと輻射式空調装置は、天井から輻射パネルを懸架し、その輻射パネルと天井の間の空間を熱媒体としての空気の送風路として用いている。
【0005】
輻射パネルには多数のスリット孔が設けられていて、エアコンから吹出された冷温空気は、輻射パネルを冷却、又は加熱しながら、パネル中に設けられたスリット孔から室内に放出される。室内に放出された空気は再びエアコンに取り込まれる。このような空調装置は、冷水又は温水を導入する管は不要で、現場での設置工数は軽減されている。
【0006】
一方、特許文献2には、輻射パネルと送風路を一体化して輻射パネル付ダクトとする構成を有する輻射式冷暖房装置が記載されている。同装置は、天井側と左右側面の3方面を断熱性ある壁とし、下面をアルミ製の板で輻射パネルとする、輻射ダクト構造を採っている。更に同装置では、輻射パネルの送風路側に、ついたて状のアルミ製伝熱部材が設けられている。これは、送風路内を冷温空気が素通りせずに、輻射パネルを効率的に冷却し、又は、加熱するための構造である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2013−190183号公報
【特許文献2】特開2012−225517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献1には、次の課題がある。すなわち、天井へ格子状にフレームを渡して、懸架具を取り付け、更に、輻射パネルをこれに懸架するという、現場での工数が要求される。よって、現場での工数を更に減らしたいという要求がある。また、同輻射式空調装置は輻射パネルに多数の孔が開いているため、送風路内で結露が生じたときに輻射パネルを通って、居住空間内に結露水が落ちる可能性があるという課題がある。
【0009】
一方、特許文献2に記載の輻射式冷暖房装置は、冷温空気が室内に放出されないので、若干の冷温空気が肌に触れるという快適さを得ることができないという課題がある。また、輻射ダクトには、輻射パネル内部に伝熱部材が設けられているために、該輻射ダクトにある程度の高さ(厚み)が必要であり、伝熱部材の分だけ重量が重くなるという課題がある。
【0010】
ところで、同文献の輻射冷暖房装置は熱媒体空気が密閉されていて、多数の前記伝熱部材に空気中の埃が溜まる虞は少ないといえる。しかし、若干の冷温空気が肌に触れるという快適さを得るために、前記熱媒体空気が室内も循環するようにすると、送風路内に多数のついたてがある構造は、内部に埃が溜まりやすく除去し難いという課題も生じる。
【0011】
そこで、本発明の目的、すなわち解決しようとする第1の技術的課題は、熱媒体たる冷温空気の送風路をダクトで構成しながらも、冷温空気が室内に放出可能で、しかも、送風路内の結露水が室内に落下しない輻射式空調ユニットを備えた空調装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そこで、請求項1の発明を、断熱性を有する上面板若しくは断熱性を有する天井板で構成された上壁面と、断熱性を有し、熱媒体空気の放出孔が設けられた左右一組の側壁面と、断熱性を有し、該左右一対の側壁面に直交する一組の前壁面及び後壁面と、底面を構成する金属板で成形された輻射パネルと、該輻射パネルと、前記上壁面と、前記左右一組の側壁面と、前記前壁面及び後壁面によって構成される送風路に前記熱媒体空気を導入するための熱媒体空気導入管とを有し、少なくとも、前記上壁面と前記前壁面又は前記後壁面のいずれかの壁面に前記熱媒体空気導入管が設けられ、前記送風路に面した側の前記輻射パネル表面であって、前記熱媒体空気導入管の導入口に対向する位置に断熱性を有する断熱ボードが貼り付けられている輻射式空調ユニットとしたことにより、上記課題を解決した。
【0013】
また、請求項2の発明を、請求項1に記載の輻射式空調ユニットにおいて、前記輻射パネル面のうち、前記送風路に面していない側の面が珪藻土クロス部材で覆われている輻射式空調ユニットとしたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は請求項2に記載の輻射式空調ユニットにおいて、前記輻射パネルの表面には2以上の凹又は凸若しくは凹凸が形成されている輻射式空調ユニットとしたことにより、上記課題を解決した。
【0014】
請求項4の発明を、請求項1、請求項2又は請求項3のいずれか1項に記載の輻射式空調ユニットにおいて、前記輻射パネル中央部は前記送風路外側へ膨らんでいる輻射式空調ユニットとしたことにより、上記課題を解決した。
【0015】
請求項5の発明を、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4のいずれか1項に記載の輻射式空調ユニットにおいて、断熱性を有する増設上壁面と、断熱性を有し、前記熱媒体空気の放出孔が設けられた左右一組の増設側壁面と、断熱性を有し、該左右一対の側壁面に直交する一組の増設前壁面及び増設後壁面と、底面を構成する金属板で成形された増設輻射パネルと、を備える増設輻射式空調ユニットを有し、前記増設輻射パネルと、前記増設上壁面と、前記左右一組の増設側壁面と、前記増設前壁面及び増設後壁面が増設送風路を構成し、少なくとも、前記輻射式空調ユニットの前記前壁面又は前記後壁面のいずれかに開口部を設けてジョイント部を構成し、更に、少なくとも、前記増設輻射式空調ユニットの前記増設前壁面又は前記増設後壁面のいずれかに増設開口部を設けて増設ジョイント部を構成し、前記ジョイント部と前記増設ジョイント部が連結されて、前記輻射式空調ユニットと前記増設輻射式空調ユニット間にジョイント送風路が形成され、該ジョイント送風路にて、前記熱媒体空気の通路断面積が絞られている輻射式空調装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0016】
請求項6の発明を、請求項5に記載の輻射式空調装置において、前記ジョイント部における前記輻射パネル端部は、前記送風路側に折り返されて前記開口部を構成し前記増設ジョイント部における前記増設輻射パネル端部は、前記増設送風路側に折り返されて前記増設開口部を構成している輻射式空調装置としたことにより、上記課題を解決した。
【0017】
請求項7の発明を、請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4のいずれか1項に記載の輻射式空調ユニット若しくは、請求項5又は請求項6に記載の輻射式空調装置において、前記熱媒体空気の送風先を分岐する送風切り替え分岐ダンパーと、断熱ダクトと、床下空間とを有し、前記断熱ダクトは前記送風切り替え分岐ダンパーと前記床下空間の間に空気送風路を構成し、前記送風切り替え分岐ダンパーを切替えることによって、前記熱媒体空気の送風先を前記熱媒体空気導入管又は前記断熱ダクト若しくは、前記熱媒体空気導入管と前記断熱ダクトの両方に送風することを可能とする輻射式空調装置としたことにより、上記課題を解決した。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明では、輻射式空調ユニットを構成する、左右一組の側壁面に熱媒体空気の放出孔が設けられているので、送風路をダクトで構成しながらも、冷温空気が室内に放出可能であるという効果がある。しかも、前記放出孔は輻射パネルが構成する底面よりも高い位置に設けられているために、前記送風路内の結露水が生じても室内に落下しないという効果がある。
【0019】
さらに、請求項1に係る発明では、熱媒体空気導入管を通じて、輻射パネルに吹き付けられる冷却された空気が冷たすぎたとしても、同輻射パネルへの吹き付け面に貼られた断熱ボードの機能により結露を防げるという効果がある。請求項2に係る発明では、輻射式空調ユニット外面、すなわち、送風路に面していない側の輻射パネル面に結露が生じる場合でも、この輻射パネル面を覆う、珪藻土クロスが水分を吸湿するので、結露水が室内に落下しないという効果がある。
【0020】
請求項3に係る発明では、輻射パネル表面に凹凸を設けることで表面積が増し、輻射効率が上がるという効果がある。請求項4に係る発明では、輻射パネルの中央部が送風路外側へやや膨らんでいるために、遠赤外線等の輻射線が放射状に拡散し、受け側の範囲を広げる効果がある。
【0021】
請求項5に係る発明では、ジョイント部を介して、輻射式空調ユニットに増設輻射式空調ユニットを接続して輻射式空調装置を構成することで、室内の天井面積及び室内容積に最適な空調装置を構築できる効果がある。さらに、前記ジョイント部では、ジョイント送風路にて、熱媒体空気の通路断面積が絞られるため、風速が増強され、前記増設輻射式空調ユニット内でも輻射パネルを効率的に冷却若しくは加熱することができるという効果がある。
【0022】
請求項6に係る発明では、ジョイント部での輻射パネル及び増設輻射パネルの折り返しにより、熱媒体空気の送風路が乱され乱流が発生する。これにより、輻射パネル及び増設輻射パネル全体が効率的に冷却若しくは加熱される効果がある。特許文献2に記載されている輻射式空調装置では、ダクト内部に複数設けられたついたて状の伝熱部材によって、同ダクト内部に乱流を作り出している。
【0023】
一方、請求項6に係る本発明では、このような伝熱部材を設ける必要がないため、輻射式空調ユニットを軽量かつ、薄く作ることが可能であるという効果がある。請求項6に係る軽量な輻射式空調ユニットは、懸架する天井への負担を軽くする効果がある。また、請求項6に係る薄い輻射式空調ユニットは、天井に懸架しても天井が低くならないという効果がある。
【0024】
請求項7に係る発明では、天井又は床、若しくは天井と床の両方から冷暖房を行うことができる。特に、冷房時には、天井に据付けた輻射式空調ユニットに冷却空気を送って冷房することができる。そして、暖房時には床下空間に加熱空気を送って暖房することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】は本発明の一実施形態である輻射式空調ユニット及びこれを用いた輻射式空調装置の図であって、(A)は前記輻射式空調装置を構成した例を示す断面を有する斜視図、(B)は(A)のα部拡大図である。
図2】は本発明の第1実施形態に係る例であって、(A)は輻射式空調ユニットの一部の斜視図、(B)は同輻射式空調ユニットのZ1−Z1矢視断面図、(C)は同輻射式空調ユニットの側面図、(D)は(C)のY1−Y1矢視断面図、(E)は軽鉄下地に据付具を取り付け、未だ同輻射式空調ユニットを据付けていない図である。
図3】は本発明の第2実施形態に係る輻射式空調ユニットの例であって、(A)は同輻射式空調ユニットの断面図、(B)は同ユニットを据付けるための据付具の図である。
図4】は本発明の第3実施形態に係る輻射式空調ユニットの例であって、同輻射式空調ユニットの断面図である。
図5】は本発明の第4実施形態に係る輻射式空調ユニットの例であって、(A)は輻射パネルに凹凸加工が施されている場合の側面断面図、(B1)は輻射パネルの中央部が膨らんでいる場合の側面断面図、(B2)は輻射パネルの中央部の膨らみを誇張して表した側面断面図である。
図6】は本発明の第5実施形態の例であって、(A)は軽鉄下地に懸架された輻射式空調装置の側面図、(B)は同輻射式空調装置のジョイント部の断面図である。
図7】は本発明の第6実施形態の例であって、(A)は軽鉄下地に懸架された輻射式空調装置の側面図、(B)は同輻射式空調装置に係る輻射式空調ユニット同士のジョイント部の断面図、(C)は同ジョイント部を含む輻射式空調装置の斜視図。
図8】(A)は第7実施形態に係る輻射式空調装置の側面図、(B)は同装置を天井裏から俯瞰した図(軽鉄下地は省略)、(C)は同装置の側面断面図のZ2−Z2矢視断面拡大図である。
図9】は本発明の第8実施形態に係る輻射式空調装置の例であって、(A)は床空調装置を備えた部屋の天井に第5実施形態又は第6実施形態の空調装置を設置した図、(B)は同空調装置において、天井裏に設置されるエアコンと送風切替え分岐ダンパーと熱媒体空気導入管及び断熱ダクトの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[第1実施形態]
図1図2を参照しながら、本発明の輻射式空調ユニットの第1実施形態の説明をする。第1実施形態に係る輻射式空調ユニットは、後記する輻射式空調装置の最小構成である。そして内部には送風路が形成されている。この他、後記する増設輻射式空調ユニットは、後記するジョイント部を介して、前記輻射式空調ユニットに増設されるものである。説明の便宜上増設輻射式空調ユニットと命名するものであり、本質的には、増設輻射式空調ユニットはこれから説明する輻射式空調ユニットと同じ構成である。また、本件では、前記ジョイントを介して輻射式空調ユニットと増設輻射式空調ユニットが結合されたものを輻射式空調装置と称している。
【0027】
図2(A)は同輻射式空調ユニットの斜視図である。偏平な略六面体形状である。図示の便宜上、薄くは描かれていないが、実際には高さ方向は、例えば、100mm程度に薄く構成することができる。同輻射式空調ユニットは、空調の対象となる室内の天井に据付けられる。同輻射式空調ユニットはエアコン7で冷却又は加熱された空気を、熱媒体空気導入管15を通じて、その内部に構成されている送風路に導入する。
【0028】
導入された熱媒体空気は、同輻射式空調ユニットに設けられた放出孔121から室内へ放出される。室内へ放出された熱媒体空気は図示しない、前記エアコン7の吸入口から再びエアコン7に取り込まれて、冷却若しくは加熱される。エアコン7から同輻射式空調ユニット導入された空気の圧力が高くなり過ぎないようにするには、同輻射式空調ユニットに導入される単位時間当たりの空気量よりも多くの空気を放出できる必要がある。放出孔121の大きさと、その個数は、同輻射式空調ユニットに導入される単位時間当たりの空気量に応じて適宜決定されるべきである。
【0029】
図2(B)は同輻射式空調ユニットのZ1−Z1矢視断面図、(C)は同輻射式空調ユニットの側面図である。上面板としての上壁面11と、左右一組の側壁面12、12と、該側壁面12に直交する壁面の内、前壁面13と後壁面14は断熱部材で形成されている。つまり、同輻射式空調ユニットの六面の内5面までが、断熱部材で構成されている。そして、上壁面11が天井に面して懸架される。後記するように、断熱天井ボードを上壁面11として利用し、上壁面11を省略する構成もある。しかし、図2に示す例では、上壁面11を備える構成を例として説明する。
【0030】
図2に示した例では、図示しないエアコン7から冷却若しくは加熱された空気を導入する熱媒体空気導入管15は上方から斜め45度の角度で、上壁面11に設けられている。これは、天井裏に設置されたエアコン7から冷温空気を導入する場合の構成である。エアコン7が天井下に懸架されている場合には、前記熱媒体空気導入管15は後壁面14に設けられる。上壁面11と、側壁面12と、前壁面13及び後壁面14は、断熱性のある塩化ビニール樹脂で形成してもよい。
【0031】
また、側壁面12と、前壁面13及び後壁面14は金属で形成して表面に断熱部材で塗装してもよい。図2(D)はY1−Y1矢視断面図であって、同輻射式空調ユニットを軽鉄下地Cに据付ける例を示している。軽鉄下地とは、室内に面した天井板を貼り付けるための補強軽鉄材である。まず、軽鉄下地Cに据付具41をアンカーボルト43で固定する。据付具41には複数のボルト貫通孔が設けられている。
【0032】
同ボルト貫通孔と、同輻射式空調ユニット側壁面12の上部に設けられたボルト孔に対して、ダクトボルト42を締め付けることにより、同輻射式空調ユニットを軽鉄下地Cに据付ける(図2(D)参照)。ダクトボルト42は室内から見えないような留め方をしてもよいし、そのような留め方をしても本発明の技術的範囲内である。図2(E)は、軽鉄下地Cに固定された据付具41の斜視図である。これは未だ同輻射式空調ユニットが据付けられていない状態を示している。
【0033】
同輻射式空調ユニットの底面2は、例えば、アルミニウム等の金属板で形成された輻射パネル21で構成されている。そして、同輻射式空調ユニットの内部である、輻射パネル21には部分的に断熱ボード22が貼り付けられている。これは熱媒体空気導入管15の導入口に対向する位置に貼り付けるのが効果的である。この断熱ボード22を貼り付ける構成は、特に冷房時に有効である。
【0034】
オフィスなどの室内の温度が20度以上の場合、輻射パネル21は15℃以上の温度になっている。この状態で15℃に満たない低温空気が、熱媒体空気導入管15を通じて同輻射式空調ユニット内に送り込まれて、前記輻射パネル21を冷やしすぎると、室内側の面で結露してしまう。そこで、このように結露しがちな場所に予め断熱ボード22を貼り付けておけば結露を防止することができる。前記低温空気は徐々に15℃以上まで暖められる。そうすると、輻射パネル21に触れても室内側の面で結露しなくなる。断熱ボード22は、例えば、断熱性のある塩化ビニール樹脂を用いることができる。
【0035】
更に、同輻射式空調ユニットの底面2は、輻射パネル21の面であって、同輻射式空調ユニット外面が珪藻土クロス23で覆われている。珪藻土クロスは水分を吸湿する部材である。この構成にしたので、輻射式空調ユニット外面、すなわち、送風路に面していない輻射パネル面に結露が生じる場合でも、この輻射パネル面を覆う、珪藻土クロスが水分を吸湿するので、結露水が室内に落下しないという効果がある。珪藻土クロスとは珪藻土を使った壁紙のことである。
【0036】
ここで、同輻射式空調ユニットの冷房機能について説明する。室内を冷房するに際しては、エアコン7で冷却された空気を同輻射式空調ユニット内に送り込む。すると、冷却された空気は同輻射式空調ユニット内の空間、すなわち、送風路を循環する。同輻射式空調ユニット内部の5面は断熱部材で形成されているため冷却空気は暖められることはない。しかし、底面である輻射パネル21は金属板なので、冷却された空気との間で熱交換が生じる。すなわち、輻射パネル21は冷却され、前記冷却された空気は程よく温まる。
【0037】
冷却された輻射パネル21が天井に張り巡らされている状況になっている。すると、天井付近の空気は輻射パネル21で冷やされ、冷えた空気は比重が重くなって下方へ沈む。この作用により、室内に静かな空気の対流が起こる。また、人は絶えず遠赤外線を四方八方に放出していて、上方にも放出している。このような状況で、天井からも遠赤外線による熱放射を受けたり、自らが放出した熱放射が天井で反射して再び自分に向けて放射されたりすると熱さを感じる。しかし、輻射パネル21により天井が冷やされていれば、天井からの熱放射を受けることが無く、暑さを感じることが無い。しかし、輻射パネル21で天井を冷却することによる冷房効果は、特許文献2に記載のダクトによる輻射式冷暖房装置の有する効果と同じである。
【0038】
しかし、本発明に係る輻射式空調ユニットは、特許文献2に記載の輻射式冷暖房装置にない構成として、左右一組の側壁面12,12には熱媒体空気の放出孔121が設けられている(図2(C)参照)。エアコン7により冷却された空気が常時、同輻射式空調ユニット内に送り込まれると空間内の圧が高まる。すると、前記放出孔121から、前述のように程よく暖められた冷却空気が室内へ放出される。
【0039】
これが室内に静かな空気の揺らぎをもたらす。人は絶えず放熱しているため、自らの放熱で熱せられた空気を身にまとった状態である。このような状態では、天井を冷却して、上方からの遠赤外線放射を無くしただけでは快適性は得られない。しかし、本発明に係る輻射式空調ユニットは前述のように天井を冷却するのに加えて、静かな空気の揺らぎをもたらす。これによって、身にまとった熱い空気が除去されるので快適な冷房を実現できるのである。
【0040】
特許文献1に記載の輻射式空調ユニットと輻射式空調装置も天井を冷却し、冷却された空気を室内に放出する。しかし、特許文献1の装置は、輻射パネル自体に下向きの放出孔(スリット125)が多数開けられている。この構成では、同輻射式空調ユニット内に結露が生じた場合に、そのまま室内へ落下してしまう虞がある。一方、本発明の輻射式空調ユニットは、放出孔121が側壁面12に設けられている。したがって、仮に輻射パネル21に結露が生じても、同輻射パネル21よりも高位にある放出孔121を通じて室内に結露水が落下することが無い。
【0041】
次に、本発明の第1実施形態に係る輻射式空調ユニットの暖房機能について説明する。室内を暖房するに際しては、エアコン7で加熱された空気を同輻射式空調ユニット内に送り込む。すると、加熱された空気は底面である輻射パネル21を加熱する。そして加熱されていた空気は程よく冷める。そして、放出孔121を通じて室内に静かに放出され、室内に静かな空気の揺らぎをもたらす。以上の理由により。加熱された輻射パネル21が天井に張り巡らされている状況になっている。すると、輻射パネル21から放出される遠赤外線である熱放射が室内の人に到達し、暖められることとなる。併せて、放出された空気が作り出す静かな揺らぎが快適な暖房を実現する。
【0042】
請求項1に係る発明では、エアコン7空気が直接人にあたることによる不快感を防止することができる。更に、輻射式空調ユニットを軽鉄下地Cに懸架してエアコン7の空気を、熱媒体空気導入管を通じて導入するだけで、輻射式空調装置を構築できる効果がある。更に、輻射式空調ユニットを構成する、左右一組の側壁面に熱媒体空気の放出孔が設けられているので、送風路をダクトで構成しながらも、冷温空気が室内に放出可能であるという効果がある。しかも、前記放出孔は輻射パネルが構成する底面よりも高い位置に設けられているために、前記送風路内の結露水が生じても室内に落下しないという効果がある。
【0043】
[第2実施形態]
次に、図3に基づいて本発明の輻射式空調ユニットの第2実施形態を説明する。図3は、第2実施形態に係る輻射式空調ユニットの断面図である。同輻射式空調ユニットは、断熱天井ボードDに十分な断熱性のある場合の実施形態である。同輻射式空調ユニットには断熱性を有する上壁面は存在せず、断熱性ある断熱天井ボードDがこれを兼ねている。図3(B)は、同輻射式空調ユニットを断熱天井ボードDに据付けるための据付具41を固定した状態を示す図である。同図では、未だ同輻射式空調ユニットは据付けられていない。据付けに際しては、第1実施形態の場合と同様に、アンカーボルト43で据付具41を断熱天井ボードDに取り付けた後に、ダクトボルト42で、同輻射式空調ユニットを据付具41に据付ける。同輻射式空調ユニットは上壁面がないために、それだけ軽く、薄く構成することができるという効果がある。
【0044】
[第3実施形態]
次に、図4に基づいて本発明の輻射式空調ユニットの第3実施形態を説明する。図4は、第3実施形態に係る輻射式空調ユニットの断面図である。同図に示されているように、同輻射式空調ユニットでは、上壁面11のみが、例えば、塩化ビニール等の断熱部材で形成されている。そして、それ以外、すなわち、輻射パネル21と、側壁面12と、前壁面12及び後壁面14(図示せず)が同一の金属で構成されている。
【0045】
更に、上壁面11を除く全ての壁面の、室内に面している面には珪藻土クロス23が貼り付けられている。そのうえ、側壁面12と、前壁面12及び後壁面14の内側、すなわち、送風路に面している側には断熱材料24が塗布されている。このように、同輻射式空調ユニットの全6面のうち5面が一体的に形成されることにより、製造効率を上げる効果がある。
【0046】
[第4実施形態]
図5に基づいて、第4実施形態に係る輻射式空調ユニットの説明をする。同輻射式空調ユニットは、第1実施形態における輻射式空調ユニットの輻射パネル21の表面に2以上の凹又は凸若しくは凹凸が形成されているものを輻射パネル21Bとして用いた輻射式空調ユニットである(図5(A))。輻射パネル21Bのように、表面に凹凸を設ける、いわゆるエンボス加工を施すことにより、表面積を増大し、輻射パネルとしての輻射効率を向上させる効果を発揮する。
【0047】
また、これとは別に、図5(B1)に示すように、輻射パネル21Cの中央部は下方にやや膨らませて形成されることもできる。水平線Hと比較するとこの様子が分かる。図5(B2)には、この膨らみが誇張して表現されている。このような構成とすることで、遠赤外線等の輻射線8が放射状に拡散し、受け側の範囲を広げる効果がある。以上、表面に凹凸を有する輻射パネル12Bと、中央部下方がやや膨らんだ輻射パネル21Cを別個に実施してもよいし、両者を組み合わせて実施してもよい。更に、これらとは別に、輻射パネル21,21B及び21C上に蓄熱材Fを置いて、該輻射パネル21,21B及び21Cの温度の安定化を図ることもできる〔 図5(B2)参照〕。
【0048】
[第5実施形態]
次に、図6を参照しながら、本発明の輻射式空調装置としての第5実施形態を説明する。本発明の輻射式空調装置は、第1実施形態又は第4実施形態に係る輻射式空調ユニットの2つ以上をジョイントで連結したものを言う。連結された各輻射式空調ユニットの内の幾つかに熱媒体空気導入管15が設けられていてもよいが、いずれか1つの輻射式空調ユニットのみに設けられていてもよい。
【0049】
第1実施形態又は第4実施形態に係る輻射式空調ユニットに連結するための開口とジョイント部を設け、これに連結される輻射式空調ユニットを説明の便宜上増設輻射式空調ユニットと称する場合もある。しかし、これは、第1実施形態又は第4実施形態に係る輻射式空調ユニットに連結するための開口とジョイント部を設けた物に他ならない。また、増設輻射式空調ユニットの中には、熱媒体空気導入管15が設けられていないものもある。これは、前記ジョイント部の開口を通じて熱媒体空気の供給を受けるので、熱媒体空気導入管15が不要だからである。
【0050】
説明の便宜上、第3実施例に係る輻射式空調ユニットを符号A、増設輻射式空調ユニットを符号Bで表す。図6(A)に示すように、輻射式空調ユニットAと増設輻射式空調ユニットBからなる輻射式空調装置は、軽鉄下地Cに懸架されている。輻射式空調ユニットAと増設輻射式空調ユニットBはジョイント3で連結されている。ジョイント3は、輻射式空調ユニットAに設けられたジョイント部31と、増設輻射式空調ユニットBに設けられたジョイント部31が連結して、輻射式空調ユニットAと増設輻射式空調ユニットB間にジョイント送風路が確立して成立する。
【0051】
図6(B)は本発明の輻射式空調装置に係るジョイントの例の断面図である。輻射式空調ユニットA及び増設輻射式空調ユニットBの前壁面13又は後壁面14には開口部と共にジョイント部31を設けることができる。輻射式空調ユニットAと増設輻射式空調ユニットBのジョイント連結部はジョイント弾性部材32で密閉されていて、ここから室内へは空気が漏れないようになっている。また、ジョイント弾性部材32が確保するジョイント送風路は、輻射式空調ユニットAと増設輻射式空調ユニットB内の送風路よりも断面積が小さく、絞られている。このジョイント部での送風路の絞込みが、熱媒体空気の送風速度を増強することとなり、増設輻射式空調ユニットB内でも、輻射パネル21が効率的に冷却され、又は加熱されることとなる。
【0052】
以上、本発明の第5実施形態として説明したように、第1実施形態若しくは第4実施形態に係る輻射式空調ユニットをジョイント3で連結すれば天井の広さに応じて拡張できる効果がある。また、ジョイント3で熱媒体空気の送風路が絞り込まれることで送風速度が増強される。この増強により、増設輻射式空調ユニット内の輻射パネル21を効率よく冷却又は加熱することができる効果がある。また、増設輻射空調ユニットBの前壁面13と後壁面14とは、いずれも同様の構造をしているので区別は不要である。そして、増設輻射空調ユニットBの前壁面13と後壁面14の両方にジョイント部31を設けて、更に、増設輻射空調ユニットBを追加する拡張も可能である。
【0053】
[第6実施形態]
次に、図7に基づいて、本発明の第6実施形態に係る輻射式空調装置の説明をする。第6実施形態に係る輻射式空調装置はジョイント部の構成を除いては、第5実施形態に係る輻射式空調装置若しくは輻射式空調ユニットと同様の構成である。図7(A)は第6実施形態に係る輻射式空調装置の側面図、(B)は輻射式空調装置のジョイント部断面図、(C)は同輻射式空調装置を構成する輻射式空調ユニット間を接続するジョイント部31B含めた輻射式空調ユニットAの斜視図である。
【0054】
図7(B)に示されているように、ジョイント部31Bでは、輻射パネル21の端部が折り返されて、パネル返し211が形成されている。ジョイント31Bから熱媒体空気が送り出されていく側のパネル返し211について説明する。これは、ジョイント開口から流出しようとする熱媒体空気の障害物となり乱流が発生する。熱媒体空気の乱流は輻射パネル21に該熱媒体空気を吹付けることになるので、輻射パネル21を効率的に冷却または加熱できる効果がある。
【0055】
以上説明したように、本発明の第6実施形態に係る輻射式空調装置は、ジョイント部31Bに形成されているパネル返し211により、熱媒体空気に乱流を起こすものである。特許文献2に記載の輻射ダクトには、輻射パネル内部に複数のついたて(伝熱部材)を設けて、熱媒体空気の乱流を起こしている。しかし、本発明の第6実施形態に係る輻射式空調装置は、輻射パネル上面に多数のついたて構造を設けることは不要であり、そのため、より軽量に輻射式空調ユニットを構成することができるという効果がある。
【0056】
軽量であるということは、軽鉄下地に懸架するに際して、軽鉄下地への負担が少ないという効果がある。また、ユニット内部についたてを設ける必要がないので、輻射式空調ユニットの高さ(厚さ)を低く(薄く)構成することができる。厚さが薄いということは、輻射式空調装置を軽鉄下地に懸架しても、天井が低くならないという効果がある。また、本発明の第6実施形態に係る輻射式空調装置は、輻射パネル21上についたて状の障害物が無いので、埃が溜まることを防止できる効果もある。
【0057】
[第7実施形態]
次に図8に基づいて本発明の第7実施形態に係る輻射式空調装置の説明をする。図8(A)は第7実施形態に係る輻射式空調装置の側面図、(B)は同装置を天井裏から俯瞰した図(軽鉄下地は省略)、(C)は同装置の側面断面図のZ2−Z2矢視断面拡大図である。同輻射式空調装置は、2つの輻射式空調ユニットAがジョイント部31Bで連結されたもの2組が、並列に並べられたものである。合計4つの熱媒体空気導入管15には、メインダクト16を介して、1つのエアコン7による冷温空気が送られる。該エアコン7は軽鉄下地Cの上に設置されていて、該軽鉄下地Cを避けて、前記4つの熱媒体空気導入管15が4つの輻射式空調ユニットに導入されている。エアコン7には、室内空気を吸い込むためのエアコン吸入口9が接続されている。
【0058】
このように、全ての輻射式空調ユニットAに熱媒体空気導入管15を通して直接熱媒体空気を導入する構成として、輻射式空調装置を構成することができる。このような構成にすると、輻射式空調ユニットA毎にほぼ同様な温度の熱媒体空気が導入されて、部屋全体を均等に冷房又は暖房することができるという効果がある。
【0059】
[第8実施形態]
次に図9(A)と(B)に基づいて、本発明の第8実施形態に係る輻射式空調装置の例を説明する。図9において、(B)に示す天井裏のエアコン7からは、熱媒体空気導入管15へ通じる送風管において、該熱媒体空気導入管15に至る手前に送風切替え分岐ダンパー5が設けられている。そして、該送風切替え分岐ダンパー5は送風先を、熱媒体空気導入管15及び断熱ダクト51としたり、いずれか一方にしたりすることができる。
【0060】
このような構成にすることで、天井側と床側から冷房又は暖房をすることができる。又は、この構成により、冷却空気を、熱媒体空気導入管15を通して同輻射式空調装置に送ることによって、天井から冷房したり、加熱空気を、断熱ダクト51を通して床下空間6に送って、床暖房したりすることができる。また、エアコン7には、室内空気を吸い込むためのエアコン吸入口9が接続されている。
【符号の説明】
【0061】
A…輻射式空調ユニット、B…増設輻射式空調ユニット、C…軽鉄下地、
D…断熱天井ボード、E…天井ボード、F…蓄熱材、11…上壁面、12…側壁面、
121…放出孔、13…前壁面、14…後壁面、15…熱媒体空気導入管、
16…メインダクト、2…底面、21…輻射パネル、211…パネル返し、
22…断熱ボード、23…珪藻土クロス、24…断熱材料、3…ジョイント、
31,31B…ジョイント部、32…ジョイント弾性部材、41…据付具、
42…ダクトボルト、43…アンカーボルト、5…送風切替え分岐ダンパー、
51…断熱ダクト、6…床下空間、7…エアコン、8…輻射線、9…エアコン吸入口。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9