(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
タッチパネルを備えるコンピュータによって実行され、そのタッチパネルにユーザインタフェースとなるソフトウエアキーボードを実現するソフトウエアキーボードプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記タッチパネルに表示されると共に、仮名文字を入力可能なキーを備えた文字入力部を有すると共に、前記仮名文字を入力した場合には前記文字入力部の少なくとも1つの文字についてフリック入力を行うことが可能に設定されたキー配列部と、
前記タッチパネルに表示された前記ソフトウエアキーボードに対する入力に応じて、前記タッチパネルの文字表示部への文字の出力を制御する出力制御手段、
として機能させると共に、
前記キー配列部は、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ま」行、および「ら」行の仮名文字のフリック入力が設定されている前記キーについて、仮名文字を入力する際に最初に押圧手段で押圧すると、その押圧した行の「あ」段清音の仮名文字を認識するための当初認識領域を設定し、前記キー配列部は、それぞれ異なる4つのフリック方向のそれぞれに、フリック領域を設定し、それぞれのフリック領域に、フリック文字として「い」段清音の仮名文字と、「う」段清音の仮名文字と、「え」段清音の仮名文字と、「お」段清音の仮名文字を設定し、
前記当初認識領域の中心から前記フリック領域の中心に向かう軸をフリック軸とし、
前記フリック領域から、タッチ状態を維持したまま、前記押圧手段が最初にタッチした前記当初認識領域およびその周囲に向けて、最初にキーにタッチした位置を基点とした前記フリック軸上のスライド距離を縮める方向にスライドの向きを変えて戻った場合に認識する戻り認識領域を設定し、
その戻り認識領域は、1つか、互いに重なり合わない領域として2つか3つのいずれかの個数に設定され、
前記キー配列部は、前記戻り認識領域に、それぞれ異なる4つのフリック方向に設定されたフリック文字とは異なる2文字以上の文字列を設定し、
前記押圧手段を前記タッチパネルから離さずにスライドさせて、前記フリック領域を経由して、その後に他の仮名文字を認識するための領域を経由せず前記戻り認識領域に至るスライド操作を、戻り清音スライドと称呼し、
前記出力制御手段は、前記戻り認識領域の2文字以上の文字列の最初の1文字を、前記戻り清音スライドの場合は、前記フリック領域に設定された前記フリック文字とし、
前記出力制御手段は、前記戻り清音スライドの操作に応じて、前記戻り認識領域に設定された2文字以上の文字列を入力対象として指定すると共に、
前記戻り認識領域同士については前記押圧手段がタッチを継続したまま当該戻り認識領域を通過しても、他の戻り認識領域に至らない限り、前記入力対象が保持された状態を継続し、
前記押圧手段でのタッチが解除された場合には、前記入力対象を出力するように制御し、
前記キー配列部は、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ま」行、および「ら」行の仮名文字のフリック入力が設定されている前記キーについて、「い」段の仮名文字が設定されている第1のフリック方向の前記フリック領域に前記押圧手段がスライドした場合に、3つの前記戻り認識領域を設定し、
それぞれの前記戻り認識領域に設定する文字列を、「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ゃ」、「ゅ」、「ょ」のいずれかの仮名文字を伴う「い」段の拗音として設定し、
前記出力制御手段は、
前記戻り認識領域に設定した前記「い」段の拗音の1文字目の「い」段の仮名文字を、
前記戻り清音スライドの場合は、「い」段清音の仮名文字として設定し、
前記出力制御手段は、前記戻り清音スライドの操作に応じて、前記戻り認識領域に設定された前記「い」段の拗音を入力対象として指定すると共に、前記戻り認識領域で前記押圧手段でのタッチが解除された場合には、前記入力対象を出力するように制御し、
前記「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ゅ」の仮名文字を伴う「い」段の拗音を設定した戻り認識領域を、「ゅ」戻り認識領域と称呼し、
前記「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ょ」の仮名文字を伴う「い」段の拗音を設定した戻り認識領域を、「ょ」戻り認識領域と称呼し、
前記キー配列部は、
前記出力制御手段が前記「ゅ」戻り認識領域または前記「ょ」戻り認識領域に至った場合、前記戻り認識領域の外部に、外部認識領域を設定し、
前記外部認識領域には、前記出力制御手段が前記「ゅ」戻り認識領域または前記「ょ」戻り認識領域にて前記入力対象として指定した前記「い」段の拗音の末尾に、「う」または「ー」を加えた3文字の仮名文字を設定し、
前記外部認識領域と前記「ゅ」戻り認識領域との間には、他の前記戻り認識領域が存在しない状態とし、かつ、前記外部認識領域と前記「ょ」戻り認識領域との間には、他の前記戻り認識領域が存在しない状態とし、
前記出力制御手段は、前記戻り清音スライドで前記「ゅ」戻り認識領域または前記「ょ」戻り認識領域に至り、さらに前記押圧手段を前記タッチパネルから離さずに前記外部認識領域にスライドさせて前記外部認識領域における前記押圧手段での押圧を検出することで、当該外部認識領域に設定された前記3文字の仮名文字を前記入力対象として指定する共に、前記外部認識領域で前記押圧手段でのタッチが解除された場合には、前記入力対象を出力するように制御する、
ことを特徴とするソフトウエアキーボードプログラム。
タッチパネルを備えるコンピュータによって実行され、そのタッチパネルにユーザインタフェースとなるソフトウエアキーボードを実現するソフトウエアキーボードプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記タッチパネルに表示されると共に、仮名文字を入力可能なキーを備えた文字入力部を有すると共に、前記仮名文字を入力した場合には前記文字入力部の少なくとも1つの文字についてフリック入力を行うことが可能に設定されたキー配列部と、
前記タッチパネルに表示された前記ソフトウエアキーボードに対する入力に応じて、前記タッチパネルの文字表示部への文字の出力を制御する出力制御手段、
として機能させると共に、
前記キー配列部は、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ま」行、および「ら」行の仮名文字のフリック入力が設定されている前記キーについて、仮名文字を入力する際に最初に押圧手段で押圧すると、その押圧した行の「あ」段清音の仮名文字を認識するための当初認識領域を設定し、前記キー配列部は、それぞれ異なる4つのフリック方向のそれぞれに、フリック領域を設定し、それぞれのフリック領域に、フリック文字として「い」段清音の仮名文字と、「う」段清音の仮名文字と、「え」段清音の仮名文字と、「お」段清音の仮名文字を設定し、
前記当初認識領域の中心から前記フリック領域の中心に向かう軸をフリック軸とし、
前記フリック領域から、タッチ状態を維持したまま、前記押圧手段が最初にタッチした前記当初認識領域およびその周囲に向けて、最初にキーにタッチした位置を基点とした前記フリック軸上のスライド距離を縮める方向にスライドの向きを変えて戻った場合に認識する戻り認識領域を設定し、
その戻り認識領域は、1つか、互いに重なり合わない領域として2つか3つのいずれかの個数に設定され、
前記キー配列部は、前記戻り認識領域に、それぞれ異なる4つのフリック方向に設定されたフリック文字とは異なる2文字以上の文字列を設定し、
前記押圧手段を前記タッチパネルから離さずにスライドさせて、前記フリック領域を経由して、その後に他の仮名文字を認識するための領域を経由せず前記戻り認識領域に至るスライド操作を、戻り清音スライドと称呼し、
前記出力制御手段は、前記戻り認識領域の2文字以上の文字列の最初の1文字を、前記戻り清音スライドの場合は、前記フリック領域に設定された前記フリック文字とし、
前記出力制御手段は、前記戻り清音スライドの操作に応じて、前記戻り認識領域に設定された2文字以上の文字列を入力対象として指定すると共に、
前記戻り認識領域同士については前記押圧手段がタッチを継続したまま当該戻り認識領域を通過しても、他の戻り認識領域に至らない限り、前記入力対象が保持された状態を継続し、
前記押圧手段でのタッチが解除された場合には、前記入力対象を出力するように制御し、
前記キー配列部は、「か」行、「さ」行、「た」行、および「は」行の仮名文字のフリック入力が設定されている前記キーについて、フリック入力を行ったフリック方向における前記フリック領域および前記当初認識領域の外側に、前記フリック領域に設定した清音の仮名文字に濁点を付与した濁音の仮名文字を認識するための濁点認識領域を設定し、
その濁点認識領域は、前記フリック領域に対し、前記当初認識領域の中心から前記フリック領域の中心に向かうフリック軸方向とは直交する第1直交方向の一方側に存在し、
前記出力制御手段は、前記押圧手段を前記タッチパネルから離さずにスライドさせて、前記フリック領域を経由して、前記濁点認識領域における前記押圧手段での押圧を検出することで、経由した前記フリック領域に設定した仮名文字に濁点を付与した濁音の仮名文字を入力対象として指定すると共に、
前記濁点認識領域で前記押圧手段でのタッチが解除された場合には、前記入力対象を出力するように制御し、
前記戻り認識領域は、前記濁点認識領域から、タッチ状態を維持したまま、前記押圧手段が最初にタッチした前記当初認識領域およびその周囲に向けて、最初にキーにタッチした位置を基点とした前記フリック軸上のスライド距離を縮める方向にスライドの向きを変えて戻った場合に認識するように設定されており、
前記戻り認識領域は、前記濁点認識領域とは別領域であり、
前記フリック領域を経由して、さらに前記濁点認識領域を経由し、その後に他の仮名文字を認識するための領域を経由せず前記戻り認識領域に至るスライド操作を、戻り濁音スライドと称呼し、
前記出力制御手段は、前記戻り認識領域の2文字以上の文字列の最初の1文字を、前記戻り濁音スライドの場合は、前記フリック領域に設定された前記フリック文字に濁点を付与した濁音の仮名文字とし、
前記出力制御手段は、前記戻り清音スライド、前記戻り濁音スライドのそれぞれの操作に応じて、前記戻り認識領域に設定された2文字以上の文字列を入力対象として指定し、
前記キー配列部は、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ま」行、および「ら」行の仮名文字のフリック入力が設定されている前記キーについて、「い」段の仮名文字が設定されている第1のフリック方向の前記フリック領域に前記押圧手段がスライドした場合に、3つの前記戻り認識領域を設定し、
それぞれの前記戻り認識領域に設定する文字列を、「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ゃ」、「ゅ」、「ょ」のいずれかの仮名文字を伴う「い」段の拗音として設定し、
前記出力制御手段は、
前記戻り認識領域に設定した前記「い」段の拗音の1文字目の「い」段の仮名文字を、
前記戻り清音スライドの場合は、「い」段清音の仮名文字とし、
前記戻り濁音スライドの場合は、「い」段濁音の仮名文字として設定し、
前記出力制御手段は、前記戻り清音スライド、前記戻り濁音スライドの操作に応じて、前記戻り認識領域に設定された前記「い」段の拗音を入力対象として指定すると共に、前記戻り認識領域で前記押圧手段でのタッチが解除された場合には、前記入力対象を出力するように制御し、
前記「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ゅ」の仮名文字を伴う「い」段の拗音を設定した戻り認識領域を、「ゅ」戻り認識領域と称呼し、
前記「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ょ」の仮名文字を伴う「い」段の拗音を設定した戻り認識領域を、「ょ」戻り認識領域と称呼し、
前記キー配列部は、
前記出力制御手段が前記「ゅ」戻り認識領域または前記「ょ」戻り認識領域に至った場合、前記戻り認識領域の外部に、外部認識領域を設定し、
前記外部認識領域には、前記出力制御手段が前記「ゅ」戻り認識領域または前記「ょ」戻り認識領域にて前記入力対象として指定した「い」段の拗音の末尾に、「う」または「ー」を加えた3文字の仮名文字を設定し、
前記外部認識領域と前記「ゅ」戻り認識領域との間には、他の前記戻り認識領域が存在しない状態とし、かつ、前記外部認識領域と前記「ょ」戻り認識領域との間には、他の前記戻り認識領域が存在しない状態とし、
前記出力制御手段は、前記戻り清音スライド、または前記戻り濁音スライドで前記「ゅ」戻り認識領域または前記「ょ」戻り認識領域に至り、さらに前記押圧手段を前記タッチパネルから離さずに前記外部認識領域にスライドさせて前記外部認識領域における前記押圧手段での押圧を検出することで、当該外部認識領域に設定された前記3文字の仮名文字を前記入力対象として指定する共に、前記外部認識領域で前記押圧手段でのタッチが解除された場合には、前記入力対象を出力するように制御する、
ことを特徴とするソフトウエアキーボードプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明のソフトウエアキーボードプログラムと、そのソフトウエアキーボードプログラムを実装した文字入力装置と、そのソフトウエアキーボードプログラムに関する文字入力方法との実施の形態について説明する。
【0032】
<1.ソフトウエアキーボードプログラムを実装した文字入力装置の構成について>
図1は、本発明の一実施の形態に係る、文字入力装置(コンピュータの一例に対応)としての携帯情報端末1の外観形状を示す図である。なお、携帯情報端末1としては、たとえばスマートフォン、タブレット型情報端末等が挙げられる。そのスマートフォン、タブレット型情報端末は、後述するように、タッチパネルを備えている。ただし、文字入力装置(コンピュータ)としては、これら以外のものであっても良い。たとえば、ノート型パーソナルコンピュータ、タッチパネルを用いたATM装置等を始め、種々のものが該当する。
【0033】
携帯情報端末1は、平面視したときの形状が矩形状の筐体10を有する。筐体10の正面側には、タッチパネルが配されている。タッチパネルは、ディスプレイ11と、ディスプレイ11に重ねられるタッチセンサ12とを備えている。
【0034】
ディスプレイ11は、不図示の液晶パネルと、この液晶パネルを照明する不図示のバックライトとにより構成される液晶ディスプレイである(
図2参照)。ディスプレイ11は、画像を表示すると共に外部から表示画像等を視認可能な表示面11aを有している。なお、ディスプレイ11は、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイ等、他の表示装置であってもよい。
【0035】
タッチセンサ12は、表示面11aの上に配されており、表示面11aに対する入力位置を検出する。タッチセンサ12は透明なシート状に形成されており、タッチセンサ12を透して表示面11aを見ることができる。タッチセンサ12は、静電容量式のタッチセンサであり、マトリクス状に配された第1透明電極、第2透明電極およびカバーを備えている。タッチセンサ12は、第1および第2透明電極間の静電容量の変化を検出することによって、ユーザが触れた表示面11a上の位置を入力位置として検出し、この入力位置に応じた位置信号を後述のCPU20へ出力する。
【0036】
なお、ユーザは、自身の指またはタッチペンなどの押圧手段(簡単のため、以下、単に「指」と言う。)によってタッチセンサ12を触れることにより、タップ、スライド、フリック、スワイプ、ロングタップ等の各種操作を行うことができる。ここで、タッチセンサ12は、静電容量式のタッチセンサ12に限られず、超音波式、感圧式、抵抗膜式、光検知式等のタッチセンサ12であってもよい。
【0037】
図1に示すように、タッチパネルの下方には、ホーム画面を表示面11aに表示させるホームボタン等を始めとするキー操作部13が設けられている。なお、キー操作部13は、ホームボタンのみ存在していても良く、その他のボタン(たとえば各種の設定を行う設定ボタン等)が設けられていても良い。
【0038】
図2は、携帯情報端末1の全体構成を示すブロック図である。この携帯情報端末1は、CPU20、メモリ21、画像処理回路22、キー入力回路23、通信モジュール24を備える。
【0039】
画像処理回路22は、CPU20から入力された制御信号に従って、ディスプレイ11に表示される画像を生成し、画像データを画像処理回路22に備えられているVRAM22aに記憶させる。この画像処理回路22は、不図示のLCDコントローラを備え、このLCDコントローラによりVRAM22aに記憶された画像データを含む画像信号を、ディスプレイ11へ出力する。
【0040】
キー入力回路23は、キー操作部13の押下に応じた信号をCPU20へ出力する。
【0041】
通信モジュール24は、通話や通信のための電波を送受信するアンテナを備える。通信モジュール24は、CPU20から入力される信号を無線信号に変換し、変換された無線信号を、アンテナを介して、基地局や他の通信装置等の通信先へ送信する。また、通信モジュール24は、アンテナを介して受信した無線信号をCPU20が利用できる形式の信号へ変換し、変換された信号をCPU20へ出力する。
【0042】
メモリ21は、ROMおよびRAMを含む。メモリ21には、CPU20に制御機能を付与するための制御プログラムと、各種のアプリケーションが記憶されている。たとえば、メモリ21には、
図3に示すようなキーボードの画面表示(以下、かかるキーボードの画面表示をキーボード表示30とする。)を表示面11aに表示させて、キー入力の受付を可能とするためのアプリケーションソフトウエア(文字入力プログラムに対応)も記憶されている。
【0043】
また、メモリ21には、通話、電子メール、ウェブブラウザ等の各種のプログラムが記憶されているが、それらの各種のプログラムには、ソフトウエアキーボードに対応するソフトウエアキーボードプログラムがある。なお、ソフトウエアキーボードプログラムに基づいてCPU20にて処理することで、タッチパネルに表示されたソフトウエアキーボードに対する入力に応じて、タッチパネルの文字表示部32への文字の出力を制御する出力制御手段も実現され、さらにディスプレイ11への表示を制御する表示制御手段も実現される。また、メモリ21は、アプリケーションの実行の際には、一時的に利用または生成される各種のデータを記憶するワーキングメモリとしても使用される。
【0044】
なお、ソフトウエアキーボートに対応するアプリケーションソフトウエアは、CPU20での制御に基づいて、表示面11aに上述したキーボード表示30を表示させる。このとき、キーボード表示30には、複数のキー表示31が表示される。そのキー表示31の中には、仮名文字のあ行〜わ行が割り当てられている4段3列または3段4列の文字入力用のキー表示31も含まれている。ここで、仮名文字は、4段3列または3段4列の文字入力用のキー表示31のうち10個のキー表示31に割り当てられているが、それ以上のキー表示31に割り当てられていても良い。また、4段3列または3段4列の文字入力用のキー表示31は、仮名文字ではなく、数字やアルファベット26文字が割り当てられているものとしても良く、仮名文字と共に数字やアルファベット26文字が割り当てられるものとしても良い。
【0045】
加えて、ソフトウエアキーボードに対応するアプリケーションソフトウエアは、表示の他に、CPU20での制御に基づいて、タッチセンサ12のうちキー表示31に重ねられている領域を指で触れた際に生成される位置信号に基づいて、対応する文字を表示面11aの文字表示部32に表示させる。
【0046】
図3は、CPU20が、ソフトウエアキーボードのキーボード表示30を表示面11aに表示させて、キー入力の受付を可能とする状態を示す図である。それぞれのキー表示31には、
図3で示すような1つの文字のみならず、複数の文字が割り当てられている。そして、あるキー表示31に重ねられている(対応する)タッチセンサ12上で、指を滑らす場合、滑らせた向きに文字が割り当てられている場合には、その割り当てられている文字が文字表示部32に表示される。
【0047】
また、ソフトウエアキーボードに対応するアプリケーションソフトウエアは、CPU20において、それぞれ異なる4つのフリック方向のフリック領域441に向かうフリック操作に応じてフリック判定が認識されたとき(フリック入力の際に)、
図4に示すような、フリック入力をガイドするための入力ガイドウィンドウ33を表示させる。入力ガイドウィンドウ33は、フリック入力を行っている部位とは少し離れた位置に表示される。したがって、入力ガイドウィンドウ33は、キーボード表示30と重なるように表示されても良いことは勿論である。
【0048】
入力ガイドウィンドウ33は、指などの押圧手段が触れているキー表示31(キー50)に関する入力ガイドである。具体的には、
図4に示すように、入力ガイドウィンドウ33の中央部分には、最初に触れたキー表示31(キー50)に対応する当初キー表示331が表示され、その当初キー表示331から上側、下側、右側および左側に、それぞれフリック文字表示領域332が表示される。なお、いずれかのフリック操作を行った場合、その方向に該当するフリック文字表示領域332は、強調表示される。その強調表示は、たとえば、該当するフリック文字表示領域332を目立たせるように、色の濃淡を他の部分から変更したり、文字の太さを変更したり、該当するフリック文字表示領域332を囲む部分の色を変更する等が挙げられるが、その他の強調表示を行っても良いのは勿論である。
【0049】
また、入力ガイドウィンドウ33の角部には、フリック操作の後の操作によって入力することが可能な文字や記号が表示されている。具体的には、
図5に示す例では、清音の仮名文字に付加される濁点に関する濁点マーク333が示されていて、
図6に示す例では、上述した濁点マーク333の他に、は行の仮名文字に付加される半濁点マーク334が示されている。
【0050】
なお、上述したような入力ガイドウィンドウ33が表示されるので、フリック入力を行う部位を示すためのフリック入力表示(後述するフリック入力部44を表示させたものに対応)は表示されない状態となっている。すなわち、フリック入力表示は表示されないものの、機能として、後述するフリック入力部44は存在している。しかしながら、上述したフリック入力表示が、入力ガイドウィンドウ33と共に表示される構成としても良い。
【0051】
以上のように、ソフトウエアキーボードプログラムは、CPU20での制御に基づいて、タッチセンサ12における、キー表示31に対応するキー領域での入力を受け付ける機能と、タッチセンサ12におけるそれぞれのキー領域が押されたときに、その押されたキー領域に応じた出力制御を行う機能とを有している。また、その出力制御に基づいた文字・記号を文字表示部32に表示させる機能を有し、さらに入力ガイドウィンドウ33を文字表示部32やキーボード表示30と重ねて表示させる機能を有している。
【0052】
以下の説明では、キー表示31からなるキーボード表示30と、タッチセンサ12を触れたときにその入力を受け付けてキー表示31に対応する文字・記号を文字表示部32に表示させる機能を有するものを、単にソフトウエアキーボード40とも表記し、そのソフトウエアキーボード40を構成する個々のキー表示31を、キー50とも表記する。このソフトウエアキーボード40は、入力ガイドウィンドウ33を表示する機能を有するものも該当する。ここで、文字表示部32に表示されたフリック入力表示33と、タッチセンサ12を触れたときにその入力を受け付けてフリック入力表示33の各部位に対応する文字・記号を文字表示部32やキーボード表示30と重ねて表示させる機能を有するものを、単にフリック入力部44とも表記する。フリック入力部44は、指などの押圧手段のスライドによって、実際にフリック入力を行うための部分を伴っている。
【0053】
なお、上述した入力ガイドウィンドウ33は、単に表示機能のみを有していて、タッチセンサ12を触れても、入力を受け付ける機能を有していない。しかしながら、入力ガイドウィンドウ33は、入力を受け付ける機能を有するものとしても良い。
【0054】
CPU20は、制御プログラムに従って、不図示のマイク、通信モジュール24、ディスプレイ11、不図示のスピーカ等、各構成要素を制御することにより、各種のアプリケーションソフトウエアを実行する。
【0055】
<2.ソフトウエアキーボード40のキー配列例について>
次に、ソフトウエアキーボード40のキー配列例について説明する。
図7は、ソフトウエアキーボード40におけるキー配列の一例を示す図である。この
図7に示すように、ソフトウエアキーボード40は、キー配列部41を有している。
【0056】
キー配列部41は、各種のキーが配列されている部分である。このキー配列部41には、文字キー配列部42と、機能キー配列部43とが設けられている。文字キー配列部42は、文字を入力するためのキーが配列されている部分である。
図7に示す構成例では、文字キー配列部42には、仮名文字を入力するためのキー50が合計10個設けられている。その他に、キー524には、通常は、たとえば濁音または半濁音が選択可能な状態で割り当てられている。しかしながら、キー524には、濁音または半濁音の割り当てが存在しないものとしても良い。また、キー524ではなく、他のキー50に濁音または半濁音の割り当てが存在していても良い。また、キー544には、通常は、句読点が割り当てられている。しかしながら、キー544ではなく、他のキー50に、句読点が割り当てられていても良い。なお、文字キー配列部42は文字入力部に対応するが、キー配列部41が文字入力部に対応するものと解しても良い。
【0057】
ここで、仮名入力を行う場合、キー配列部41内のそれぞれのキー50には、複数の仮名文字が割り当てられていて(設定されていて)、フリック入力を行うことで、いずれかの仮名文字を選択可能となっている。いわば、キー50には、フリック入力を行う際の文字等も割り当てられている。
【0058】
図8は、フリック入力のイメージを示す図であり、「は」の仮名文字に対応するキー542においてフリック入力を行う場合を示すものである。なお、上述したように、フリック入力表示は表示されない状態であるので、フリック入力部44は、指等の押圧手段が触れたときの感知部位となっている。
【0059】
図8で示すような、フリック入力を行う場合、キー配列部41には、フリック入力部44が設定され、そのフリック入力部44では、指等の押圧手段が最初に触れた部分(
図8ではキー542の所定位置)を中心とし、そこから上下左右に向かい十字状に、それぞれフリック領域441が設定されている。以下の説明では、フリック入力部44において、指等の押圧手段が最初に触れた部分を、当初認識領域442とし、フリック領域441は、この当初認識領域442を囲むように配置されている。ここで、フリック領域441は、
図8に示すものよりも大きい領域であっても良く、小さい領域であっても良い。
【0060】
なお、当初認識領域442は、
図8に示すように、指等の押圧手段が触れたキー50(
図8ではキー542)の一部でも良いが、指等の押圧手段が触れたキー50の全体でも良い。また、当初認識領域442は、指等の押圧手段が隣り合うキー50の間の境界付近に触れた場合には、隣り合うキー50に跨っていても良い。このような例を、
図9に示す。
【0061】
図9においては、隣り合うキー50の間の境界付近に、指等の押圧手段が触れたときの、当初認識領域442およびフリック領域441を有するフリック入力部44が示されている。
図9に示す例では、指等の押圧手段が触れた押圧部位P1をハッチング付きの丸印で示しているが、その丸印が当初認識領域442の中心となっている。また、丸印は、フリック入力部44の中心ともなっている。したがって、フリック入力部44は、指等の押圧手段が触れた部位を中心とする任意の位置に、設定される構成となっている。しかしながら、フリック入力部44は、あるキー50に触れたときには、そのキー50の中心をフリック入力部44の中心とするように設定することで、任意の位置にフリック入力部44の中心が来ないように設定しても良い。
【0062】
図8および
図9に示すように、フリック領域441には、仮名文字が割り付けられていて、その仮名文字が割り付けられているフリック領域441に指等の押圧手段をスライドさせ、当該押圧手段をタッチセンサ12から離すと、該当する仮名文字が入力される。たとえば、キー542の左隣のフリック領域441に指をスライドさせ、その左隣のフリック領域441で指を離すと、仮名文字の「ひ」が入力される。
【0063】
ここで、キー50に指を押し当てつつ上側にスライドさせる場合を「上フリック」、下側にスライドさせる場合を「下フリック」、左側にスライドさせる場合を「左フリック」、右側にスライドさせる場合を「右フリック」として説明する。
【0064】
なお、フリック入力の設定は、
図8に示すものには限られず、別途の形態であっても良い。また、
図8等から明らかなように、当初認識領域442は、キー50よりも小さく設定することができるので、キー50から外に押圧部位が移動しなくても、フリック入力を行える場合がある。特に、携帯情報端末1を縦置きではなく横置きにした場合には、ソフトウエアキーボード40も横長になり、それぞれのキー50も横長になる。特にこのような場合には、押圧部位のキー50内に、フリック領域441が収まるように設定しても良い。
【0065】
また、
図7に示すように、機能キー配列部43は、文字入力以外の各種の機能を実現するためのキー50が配列されている部分である。このような機能としては、たとえば、数字を入力するためのソフトウエアキーボードへの切り替え(キー511)、カーソル等を左側へ移動させるための矢印キー(キー512)、アルファベットを入力するためのソフトウエアキーボードへの切り替え(キー513)、記号を入力するためのソフトウエアキーボードへの切り替え(キー514)がある。さらに、上述の機能としては、カーソルの左側等で入力された文字や記号を削除するための削除キー(キー551)、カーソル等を右側へ移動させるための矢印キー(キー552)、空白を入力するためのスペースキー(キー553)、改行や確定等を行うためのリターンキー(キー554)等がある。
【0066】
<3.文字入力の出力制御について>
次に、上述したソフトウエアキーボード40において文字入力を行う場合、ソフトウエアキーボードプログラムに基づいてCPU20にて処理を経ることで、以下のような出力制御を行うことが可能となっている。以下、その詳細について説明する。
【0067】
(1)濁音および半濁音の仮名文字の入力について
最初に、本実施の形態の文字入力の基本的な出力制御について説明するが、先ずは、現状、広く普及している文字入力の制御について説明する。現状、仮名入力においては、濁音または半濁音を入力したい場合について、
図10に示す。
図10に示すように、現状のフリック入力では、いずれかの仮名文字に対応したキー50を先ずは押下する。
図10では、キー542が押下された場合が示されている。
【0068】
このとき、指等の押圧手段が触れた部分である当初認識領域442を中心として、十字状となるように、フリック入力部44を構成するフリック領域441が、上下左右にそれぞれ向かうように、合計4つ設定される。以下の説明では、必要に応じて、中心のキー50に対応する当初認識領域442に対して左側に位置するフリック領域441をフリック領域441a、上側に位置するフリック領域441をフリック領域441b、右側に位置するフリック領域441をフリック領域441c、下側に位置するフリック領域441をフリック領域441dと称呼する。
【0069】
また、文字表示部32またはソフトウエアキーボード40上には、入力ガイドウィンドウ33も表示される。この入力ガイドウィンドウ33は、フリック入力部44とは異なり、触れることによって文字入力を行う部分ではないが、フリック入力部44が指等で隠れることによって、キー50が視認し難くなるのを防ぐため、フリック入力部44とは別途で表示される部分である。
【0070】
そして、
図10に示す状態から、所定のフリック方向へ指等の押圧手段をスライドさせるフリック入力を行うと、入力ガイドウィンドウ33においては、そのフリック方向に対応するフリック文字表示領域332の文字表示が強調表示される。以下では、文字表示が強調された部分を、
図11で示すように強調表示部335と称呼する。なお、この強調表示部335は、フリック文字表示領域332に存在していても良いが、入力ガイドウィンドウ33にて強調される文字に応じて、
図15、
図16、
図17、
図20および
図21にて示される例のように、違う箇所や違う大きさで存在しても良い。
【0071】
図11は、フリック入力部44の「ひ」を示すフリック領域441aに指がスライドしたときのフリック入力部44と入力ガイドウィンドウ33の状態を示す図である。
図11に示す状態では、入力ガイドウィンドウ33において、仮名文字の「ひ」が強調表示された強調表示部335が存在している。
【0072】
また、フリック領域441aに指等の押圧手段がスライドした場合、フリック入力部44には、新たに濁点認識領域45が設定される。後述するように、濁点認識領域45に指等の押圧手段が触れると、清音の仮名文字に代えて、濁音の仮名文字が入力対象となる。さらに、入力ガイドウィンドウ33においても、濁点マーク333が表示される。
【0073】
ここで、
図11に示す例では、濁点認識領域45は、フリック領域441aの下方のスペース部47に設定されている。すなわち、当初認識領域442の中心からフリック領域441aの中心に向かうフリック軸方向を考えると、濁点認識領域45は、フリック軸方向に直交する第1直交方向における下側(一方側)のスペース部47に位置している。なお、フリック領域441aの下側のスペース部47は、フリック領域441dの左側に位置している。なお、たとえば濁点認識領域45の形状や大さにより、
図11に示される濁点認識領域45が存在するスペース部47が、隙間なく濁点認識領域45によって覆われる構成を採用してもよい。
【0074】
また、濁点マーク333も、「ひ」の仮名文字を表示しているフリック文字表示領域332(これをフリック文字表示領域332aとする)の下方に表示されている。すなわち、最初に触れたキー50の当初認識領域442の中心から見て濁点認識領域45が位置する第1方位を、入力ガイドウィンドウ33に当てはめたとき、入力ガイドウィンドウ33の中心から見て第1方位が最も近い角部に、濁点認識領域45を示す濁点マーク333を表示している。なお、この濁点マーク333は、認識領域ガイドに対応する。
【0075】
いわば、濁点認識領域45がフリック入力部44内で存在している位置と、濁点マーク333が入力ガイドウィンドウ33で存在している位置とは、対応関係にあるので、ユーザは、濁音の仮名文字の入力に違和感を生じさせない状態としている。
【0076】
なお、フリック軸方向は、当初認識領域442の中心からフリック領域441aの中心に向かう方向のみならず、当初認識領域442の中心から、それぞれフリック領域441bの中心、フリック領域441cの中心、およびフリック領域441dの中心に向かう方向も、フリック軸方向に該当する。
【0077】
そして、
図11に示す状態で、指等の押圧手段をタッチセンサ12から離すと、仮名文字の「ひ」が文字表示部32に出力される。一方、
図11に示す状態に至っても、指等の押圧手段をタッチセンサ12から離さずに、濁点認識領域45に指等の押圧手段をスライドさせる。すると、入力ガイドウィンドウ33では、濁点マーク333が強調表示されると共に、フリック文字表示領域332a内の仮名文字が、濁音の仮名文字を表示する状態へと変更される。
【0078】
図12は、このような濁点認識領域45に指等の押圧手段が触れた状態を示す図である。
図12では、フリック領域441aから濁点認識領域45に指等の押圧手段がスライドすることで、仮名文字の「び」が強調表示されている強調表示部335が出現する。なお、
図12では、強調表示部335は、フリック文字表示領域332aと重なった位置に出現しているが、フリック文字表示領域332aに対して少なくとも一部が異なる位置であっても良い(この点は、後述する他の強調表示部335であっても同様である)。また、
図12では、濁点マーク333も強調表示されている。
【0079】
そして、
図12に示す状態で、指等の押圧手段をタッチセンサ12から離すと、濁音の仮名文字の「び」が文字表示部32に出力される。また、
図12に示すように、濁点認識領域45に指等の押圧手段がスライドした場合、フリック入力部44には、新たに半濁点認識領域46が設定される。後述するように、半濁点認識領域46に指等の押圧手段が触れると、それまでの濁音の仮名文字に代えて、半濁音の仮名文字が入力対象となる。さらに、入力ガイドウィンドウ33においても、半濁点マーク334が表示される。
【0080】
ここで、
図12に示す例では、半濁点認識領域46は、フリック領域441aの上方に表示されている。すなわち、当初認識領域442の中心からフリック領域441aの中心に向かうフリック軸方向を考えると、半濁点認識領域46は、フリック軸方向に直交する第1直交方向における上側(他方側)に位置している。
【0081】
また、半濁点マーク334も、「ひ」または「び」の仮名文字を表示しているフリック文字表示領域332aの上方に表示されている。すなわち、最初に触れたキー50の当初認識領域442の中心から見て半濁点認識領域46が位置する第2方位を、入力ガイドウィンドウ33に当てはめたとき、入力ガイドウィンドウ33の中心から見て第2方位が最も近い角部に、半濁点認識領域46を示す半濁点マーク334を表示している。なお、この半濁点マーク334も、認識領域ガイドに対応する。
【0082】
この場合も、半濁点認識領域46がフリック入力部44内で存在している位置と、半濁点マーク334が入力ガイドウィンドウ33で存在している位置とは、対応関係にあるので、ユーザは、濁音の仮名文字の入力に違和感を生じさせない状態としている。
【0083】
ここで、
図12に示す状態に至っても、指等の押圧手段をタッチセンサ12から離さずに、半濁点認識領域46に指等の押圧手段をスライドさせる。すると、入力ガイドウィンドウ33では、半濁点マーク334が強調表示されると共に、フリック文字表示領域332a内の仮名文字が、半濁音の仮名文字を表示する状態へと変更される。
【0084】
図13は、このような半濁点認識領域46に指等の押圧手段が触れた状態を示す図である。
図13では、濁点認識領域45から半濁点認識領域46に指等の押圧手段がスライドすることで、入力ガイドウィンドウ33においては、仮名文字の「ぴ」が強調表示されている強調表示部335が、フリック文字表示領域332aと重なった位置に出現した状態が示されている。また、
図13では、半濁点マーク334も強調表示されている。
【0085】
ここで、フリック入力部44において、濁音および半濁音を入力するための指等の押圧手段の軌道を、
図14に示す。なお、
図14では、「は」行の仮名文字について、濁音の仮名文字および半濁音の仮名文字を入力する場合について述べていて、実線の矢印で示す軌道は、濁音の仮名文字を入力する場合の指等の押圧手段の軌道を示し、破線の矢印で示す軌道は、半濁音の仮名文字を入力する場合の指等の押圧手段の軌道を示している。ここで、「は」行の仮名文字のうち、「ひ」、「ふ」、「へ」および「ほ」の濁音および半濁音の仮名文字の入力のための軌道については、それぞれの実線の矢印で示す軌道の終端付近には、濁点認識領域45がそれぞれ存在している。また、それぞれの破線の矢印で示す軌道の終端付近には、半濁点認識領域46がそれぞれ存在している。
【0086】
また「は」行の仮名文字のうち、「は」の濁音および半濁音の仮名文字の入力のための軌道に関してであるが、実線の矢印で示す軌道の終端付近には、「あ」段濁音認識領域45Aが設定されていて、また破線の矢印で示す軌道の終端付近には、「ぱ」認識領域46Aが、それぞれ設定されている。
【0087】
なお、「は」行以外の仮名文字(「か」行の仮名文字、「さ」行の仮名文字、「た」行の仮名文字)については、
図14に示す状態から、半濁音の仮名文字の入力が存在しない状態(すなわち、実線の矢印で示す軌道のみが存在し、破線の矢印で示す軌道が存在しない状態)となるが、濁音の仮名文字の入力については、
図14の場合と同様に行うことが可能である。
【0088】
図14に示すように、「は」行の仮名文字のうち、「ひ」、「ふ」、「へ」および「ほ」の半濁音の仮名文字の入力に関しては、当初認識領域442からフリック領域441、濁点認識領域45を経て、半濁点認識領域46に至るまでの指の軌道は、いわば数字の「7」を描くような軌道となっている。
【0089】
また、「ひ」の濁音の仮名文字を入力するための濁点認識領域45は、フリック領域441aの下側かつフリック領域441dの左側のスペース部47に出現する。また、「ふ」の濁音の仮名文字を入力するための濁点認識領域45は、フリック領域441aの上側かつフリック領域441bの左側のスペース部47に出現する。また、「へ」の濁音の仮名文字を入力するための濁点認識領域45は、フリック領域441cの下側かつフリック領域441dの右側のスペース部47に出現する。また、「ほ」の濁音の仮名文字を入力するための濁点認識領域45は、「へ」と同様に、フリック領域441cの下側かつフリック領域441dの右側のスペース部47に出現する。
【0090】
このため、「ひ」、「ふ」、「へ」および「ほ」の4つの仮名文字について、濁音を入力するために濁点認識領域45が出現する部分は、4つのスペース部47のうちの3つが用いられている。これら3つのスペースは、
図14では、左下のスペース部47a、左上のスペース部47b、右下のスペース部47dとなっている。しかし、4つのスペース部47のうちの1つである、フリック領域441bの右側かつフリック領域441cの上側のスペース部47cは、「ひ」、「ふ」、「へ」および「ほ」の濁点認識領域45が出現しないようにしている。しかしながら、このスペース部47cには、「は」の濁音を認識する「あ」段濁音認識領域45Aが出現するようにしている。以下、かかる点について詳述する。
【0091】
「ば」を入力するための「あ」段濁音認識領域45Aと、「ぶ」や「べ」等といった他の「は」行の濁音の仮名文字を入力するための濁点認識領域45とが、4つのスペース部47のうち同じスペース部47に存在する場合には、
図26から
図28に基づいて説明したような、誤入力が多発してしまう。すなわち、濁音の「ば」を入力するための軌道と、濁音の「ぶ」や「べ」を入力するための軌道とが近似してしまい、これらの間で意図せぬ誤入力が多発してしまう。
【0092】
すなわち、「は」の濁音の仮名文字である「ば」の入力を意図する場合でも、「ば」を認識する濁点認識領域45が存在するのと同じスペース部47に、「ぶ」を認識する濁点認識領域45や「べ」を認識する濁点認識領域45が存在すると、これらの認識領域にいたる過程で、いずれかのフリック領域441を指等の押圧手段が若干でも通過してしまうと、通過したフリック領域441に対応する仮名文字に濁点を付与した仮名が入力対象となってしまう。具体的には、指等の押圧手段がフリック領域441bを若干でも通過した場合には「ぶ」が入力対象となり、同じく指等の押圧手段がフリック領域441cを若干でも通過した場合には「べ」が入力対象となる。そして実際の操作では、若干でもフリック領域441をかすめることが多く、上述したような意図せぬ誤入力が発生してしまう。
【0093】
これに対して、本実施の形態では、4つのスペース部47のうちの1つのスペース部47cについては、他の「は」行の濁音の仮名文字を入力するための濁点認識領域45は割り当てずに、「ば」を入力するための「あ」段濁音認識領域45Aのみを割り当てている。したがって、上述したような軌道の近似による、意図せぬ誤入力を防ぐ構成としている。
【0094】
また、「は」行の濁音の仮名文字を入力するための「あ」段濁音認識領域45Aにいたるまでに、フリック領域441を通過すると、通過段階ではフリック領域441の仮名が入力対象となる。しかしながら、その後に、「は」行の濁音の仮名文字を入力するための「あ」段濁音認識領域45Aにいたれば、仮名文字の「ば」に入力対象が切替えられる設定としても良い。このようにすれば、軌道が途中でカーブしても最終的には「ば」を入力できるので、さらによく誤入力を防ぐことができる。
【0095】
なお、
図14に示す例では、スペース部47cに「ば」を入力するための「あ」段濁音認識領域45Aを割り当てている。しかしながら、スペース部47cではなく、スペース部47a,47b,47dのいずれかに、「ば」を入力するための「あ」段濁音認識領域45Aを割り当てるようにしても良い。このように、スペース部47c以外のスペース部47a,47b,47dのいずれかに、「ば」を入力するための「あ」段濁音認識領域45Aを割り当てる場合には、「ば」を入力するための「あ」段濁音認識領域45Aが割り当てられたスペース部47では、他の「は」行の濁音の仮名文字を入力するための濁点認識領域45は割り当てないものとする。
【0096】
また、
図14に示す例では、「は」の半濁音の仮名文字である「ぱ」を入力するための「ぱ」認識領域46Aは、フリック領域441aの上側かつフリック領域441bの左側のスペース部47bに出現している。しかしながら、この「ぱ」認識領域46Aについては、フリック領域441cの下側かつフリック領域441dの右側のスペース部47dに出現するようにしても良い。
【0097】
上述した
図14の説明に基づいて、仮名文字の「ば」を入力する場合について、
図15に示す。
図15は、濁音の仮名文字の「ば」を入力する場合の指等の押圧手段の軌道と、入力ガイドウィンドウ33の表示状態を示す図である。なお、
図15では、「ふ」のフリック領域441bと「へ」のフリック領域441cのフリック領域同士が接し合っている辺があるが、この部分に隙間を設け、どちらのフリック領域441も通過せず、当初認識領域442から「ば」の「あ」段濁音認識領域45Aにスライドできる構成としても良い。
【0098】
図15に示すように、指等の押圧手段が、当初認識領域442から、仮名文字の「ば」を入力するための「あ」段濁音認識領域45Aにスライドすると、仮名文字の「ば」が入力対象となる。そのとき、入力ガイドウィンドウ33には、仮名文字の「ば」が強調表示されている強調表示部335が出現している。ただし、強調表示部335の出現位置は、入力ガイドウィンドウ33の角部(
図15では右上部)となっている点で、
図11〜
図13に示されている強調表示部335とは異なっている。しかしながら、仮名文字の「ば」が強調表示されている強調表示部335を、たとえば当初キー表示331と重なる位置としても良い。
【0099】
なお、
図15に示す状態では、強調表示部335が入力ガイドウィンドウ33の角部に出現しているので、入力ガイドウィンドウ33には、濁点マーク333は表示されない状態となっている。
【0100】
図16は、半濁音の仮名文字の「ぱ」を入力する場合の指等の押圧手段の軌道と、入力ガイドウィンドウ33の表示状態を示す図である。
図16に示すように、仮名文字の「ば」を入力するための「あ」段濁音認識領域45Aから、仮名文字の「ぱ」を入力するための「ぱ」認識領域46Aに指等の押圧手段がスライドすることで、入力ガイドウィンドウ33においては、仮名文字の「ぱ」が強調表示されている強調表示部335が出現している。ただし、強調表示部335の出現位置は、
図15に示す位置から移動して、入力ガイドウィンドウ33の角部(
図16では左上部)となっている。しかしながら、仮名文字の「ば」が強調表示されている強調表示部335を、たとえば当初キー表示331と重なる位置としても良く、
図15に示すような入力ガイドウィンドウ33の右上の角部のままとしても良い。
【0101】
また、
図16に示す状態においても、強調表示部335が入力ガイドウィンドウ33の角部に出現しているので、入力ガイドウィンドウ33には、半濁点マーク334は表示されない状態となっている。
【0102】
なお、スペース部47c以外のスペース部47a,47b,47dのいずれかに、「ば」を入力するための「あ」段濁音認識領域45Aが割り当てられた場合には、その割り当てられたスペース部47a,47b,47dに対して上下または左右で隣接するスペース部47に、「ぱ」を入力するための「ぱ」認識領域46Aを割り当てることができる。
【0103】
なお、上述した例では、「あ」段濁音認識領域45A、「ぱ」認識領域46A、濁点認識領域45および半濁点認識領域46は、スペース部47内において特定の領域に固定的に存在しても良い。しかしながら、指等の押圧手段の押圧位置に応じて、「あ」段濁音認識領域45A、「ぱ」認識領域46A、濁点認識領域45および半濁点認識領域46の位置が移動する構成としても良い。この場合、たとえば、当初認識領域442から指等の押圧手段が外れた時点で、押圧部位を囲むような「あ」段濁音認識領域45Aを設けるようにすることができる。同様に、「あ」段濁音認識領域45Aから指等の押圧手段が外れた時点で、押圧部位を囲むような「ぱ」認識領域46Aを設けるようにすることができる。また、同様に、フリック領域441から指等の押圧手段が外れた時点で、押圧部位を囲むような濁点認識領域45を設けるようにすることができ、さらには、濁点認識領域45から指等の押圧手段が外れた時点で、押圧部位を囲むような半濁点認識領域46を設けるようにすることができる。また、スペース部47やその近傍での押圧部位の移動にしたがって、「あ」段濁音認識領域45A、「ぱ」認識領域46A、濁点認識領域45および半濁点認識領域46の領域も移動する構成とすることができる。
【0104】
以上のようなソフトウエアキーボードプログラム、文字入力装置および文字入力方法によれば、コンピュータを、タッチパネルに表示されると共に、仮名文字を入力可能なキー50を備えた文字キー配列部42(文字入力部)を有すると共に、仮名文字を入力した場合には文字キー配列部42の少なくとも1つの文字についてフリック入力を行うことが可能に設定されたキー配列部41と、タッチパネルに表示されたソフトウエアキーボード40に対する入力に応じて、タッチパネルの文字表示部32への文字の出力を制御する出力制御手段、として機能させる。
【0105】
また、キー配列部41は、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ま」行、および「ら」行の仮名文字のフリック入力が設定されているキー50について、仮名文字を入力する際に最初に押圧手段で押圧すると、その押圧した行の「あ」段清音の仮名文字を認識するための当初認識領域442を設定する。また、キー配列部41は、それぞれ異なる4つのフリック方向のそれぞれに、フリック領域441を設定し、それぞれのフリック領域441に、フリック文字として「い」段清音の仮名文字と、「う」段清音の仮名文字と、「え」段清音の仮名文字と、「お」段清音の仮名文字を設定する。
【0106】
そして、キー配列部41は、「か」行、「さ」行、「た」行、および「は」行の仮名文字のフリック入力が設定されているキー50について、フリック入力を行ったフリック方向におけるフリック領域441および当初認識領域442の外側に、フリック領域441に設定した清音の仮名文字に濁点を付与した濁音の仮名文字を認識するための濁点認識領域45を設定する。その濁点認識領域45は、フリック領域441に対し、当初認識領域442の中心からフリック領域441の中心に向かうフリック軸方向とは直交する第1直交方向の一方側に存在する。
【0107】
また、出力制御手段は、押圧手段をタッチパネルから離さずにスライドさせて、フリック領域441を経由して、濁点認識領域45における押圧手段での押圧を検出することで、経由したフリック領域441に設定した仮名文字に濁点を付与した濁音の仮名文字を入力対象として指定すると共に、濁点認識領域45で押圧手段でのタッチが解除された場合には、入力対象を出力するように制御する。
【0108】
このため、濁音の仮名文字を出力する場合に、清音の仮名文字から濁音の仮名文字に切り替えるための専用のキー50を押下せずに済む。したがって、一筆書きの状態で、素早く濁音の仮名文字を入力することができる。
【0109】
また、キー配列部41は、「は」行の仮名文字のフリック入力が設定されているキー50について、濁点認識領域45に押圧手段が差し掛かった際に、経由したフリック領域に設定された「は」行の清音の仮名文字に半濁点を付与した仮名文字を認識するための半濁点認識領域46を設定し、その半濁点認識領域46は、濁点認識領域45よりも第1直交方向の他方側に存在する。また、出力制御手段は、押圧手段をタッチパネルから離さずにフリック領域441を経由し、さらに濁点認識領域45を経由した後に、半濁点認識領域46における押圧手段での押圧を検出することで、経由したフリック領域441に設定された「は」行の仮名文字に半濁点を付与した半濁音の仮名文字を入力対象として指定する。そして、半濁点認識領域46で押圧手段でのタッチが解除された場合には、入力対象の半濁音の仮名文字を出力するように制御する。
【0110】
ここで、濁音の仮名文字を入力する軌道と、半濁音の仮名文字を入力する場合の軌道が左右対称で同時に表示される場合には、一瞬で、濁音の仮名文字と半濁音の仮名文字が、左右どちらにスライドすればいいのかを判別するのが難しく、間違った入力を生じがちとなる。しかしながら、本実施の形態では、濁音の仮名文字を入力する際の指等の押圧手段の軌道と、半濁音の仮名文字を入力する際の指等の押圧手段の軌道は、左右対称とはならずに、それぞれ異なるものとなる。特に、半濁音の仮名文字を入力するための指等の押圧手段の軌道は、たとえば数字の「7」を描くような軌道となる。このため、濁音の仮名文字を入力するための指等の押圧手段の軌道の区別が容易となり、意図せぬ誤入力を低減することができる。
【0111】
また、本実施の形態では、半濁音の仮名文字を出力する場合でも、清音の仮名文字から濁音の仮名文字を経由して、半濁音の仮名文字を出力することができるので、濁音や半濁音の仮名文字に切り替えるための専用のキー50を、たとえば2度押下せずに済む。ここで、現状のソフトウエアキーボードでは、半濁音の仮名文字の「ぴ」を入力する場合、「は」のキーを押下した後にフリックして「ひ」に切り替え、その後に、濁音や半濁音に切り替えるためのキーを2度押下し、合計3度キーを押下している。しかしながら、本実施の形態では、一筆書きの状態で、素早く半濁音の仮名文字を入力することができ、従来のソフトウエアキーボードのように、半濁音の仮名文字を入力する場合、キーを3度押下する必要がなくなる。
【0112】
また、本実施の形態では、キー配列部41は、4つのフリック領域441を十字状に配置し、その十字状の配置の4つのフリック領域441を含む矩形領域において、十字状の4つのフリック領域441を除いた4つの角部(スペース部47に対応)のうちの3つに対して、「い」段、「え」段、「う」段および「お」段の清音の仮名文字に濁点を付与した仮名文字を認識するための濁点認識領域45を設定している。そして、4つの角部(スペース部47)のうち残りの1つに対し、「あ」段の清音の仮名文字に濁点を付与した仮名文字を認識するための「あ」段濁音認識領域45Aを設定する。
【0113】
そして、出力制御手段(CPU20)は、押圧手段をタッチパネルから離さずにスライドさせて、「あ」段濁音認識領域45Aにおける押圧手段での押圧を検出することで、「あ」段清音の仮名文字に濁点を付与した濁音の仮名文字を入力対象として指定する。そして、「あ」段濁音認識領域45Aで押圧手段でのタッチが解除された場合には、入力対象を出力するように制御する。
【0114】
ここで、
図26および
図27に基づいて説明したように、特許文献1に開示のようなカーブフリックの場合には、たとえば、濁音の「ぶ」を入力するための軌道と、濁音の「ば」を入力するための軌道と、半濁音の「ぺ」を入力するための軌道とは、近接した状態で設定されているので、指がスライドする軌道が少し乱れるだけで、別の軌道に基づく文字が入力されてしまう。そのため、ユーザが入力を意図したのとは異なる文字が出力されてしまい、誤入力となってしまう。
【0115】
これに対して、本実施の形態では、上記の4つの角部(スペース部47)のうち、1つの角部(スペース部47)が、「あ」段清音の仮名文字に濁点を付与した濁音の仮名文字の入力のために、「あ」段濁音認識領域45Aが割り付けられているので、「あ」段清音の仮名文字に濁点を付与した濁音の仮名文字の誤入力を防ぐことができる。
【0116】
また、本実施の形態では、「は」行の仮名文字のフリック入力が設定されているキー50について、キー配列部41は、「は」の仮名文字に半濁点を付与した「ぱ」の仮名文字を認識するための「ぱ」認識領域46Aを設定する。この「ぱ」認識領域46Aは、上述した十字状のフリック領域441のうち、「あ」段濁音認識領域45Aに隣接するフリック領域441のフリック軸に対し、「あ」段濁音認識領域45Aが一方側に存在するとしたときの他方側に存在している。
【0117】
そして、出力制御手段(CPU20)は、押圧手段をタッチパネルから離さずにスライドして、「あ」段の清音の仮名文字「は」に濁点を付与した仮名文字「ば」を認識するための「あ」段濁音認識領域45Aを経由して、「ぱ」認識領域46Aで押圧手段でのタッチが解除された場合に、「ぱ」の仮名文字を文字表示部32へ出力するように制御している。
【0118】
このため、半濁音の仮名文字の「ぱ」を入力する場合に、濁音の仮名文字の「ば」と容易に区別して入力することができ、意図せぬ誤入力を防止することができる。また、濁音の仮名文字や半濁音の仮名文字を区別するために、長めの指のスライド等を強要されずに済むので、良好な操作性を確保することができる。
【0119】
さらに、本実施の形態では、コンピュータを、出力制御手段(CPU20)での制御に基づいて、文字表示部32とは別途で、四角形の入力ガイドウィンドウ33を最初にタッチしたキー50の上方に表示させる表示制御手段(CPU20)として機能させる。そして、表示制御手段(CPU20)は、指等の押圧手段が最初に触れたキー50から、それぞれ異なる4つのフリック方向のフリック領域441に向かうフリック操作に応じてフリック判定が認識されたとき、入力ガイドウィンドウ33の中心よりもフリック操作でのスライド方向にスライドした位置にフリック文字表示領域332を設ける。
【0120】
そのフリック文字表示領域332には、フリック領域441に設定されたフリック文字を強調表示する。したがって、フリック入力部44において指を動かし、そのフリック入力部44に入力をガイドする入力ガイドが表示され、その入力ガイドが指等の下に隠れてしまっても、入力ガイドウィンドウ33の強調表示部335を視認することができる。そのため、フリック入力のスライド操作中に、濁音と半濁音のいずれを入力しているのかを、容易に確認することができるので、それらの間の取り違えを防止することができる。
【0121】
また、本実施の形態では、表示制御手段(CPU20)は、入力ガイドウィンドウ33内の強調表示部335以外の領域に、(A)濁点認識領域45が設定された場合は濁点マーク333を、(B)半濁点認識領域46が設定された場合は半濁点マーク334を、認識領域ガイドとして表示する。したがって、これらの濁点マーク333や半濁点マーク334にしたがって、濁音の仮名文字や半濁音の仮名文字を容易に入力することができる。
【0122】
さらに、本実施の形態では、表示制御手段(CPU20)は、濁点認識領域45が設定された場合、最初に触れたキー50の当初認識領域442の中心から見て濁点認識領域45が位置する第1方位を、入力ガイドウィンドウ33の中心から見た方位に当てはめたとき、入力ガイドウィンドウ33の中心から見て第1方位が最も近い角部に、濁点認識領域45を示す認識領域ガイド(濁点マーク333)を表示する。また、半濁点認識領域46が設定された場合、最初に触れたキー50の当初認識領域442の中心から見た半濁点認識領域46が位置する第2方位を、入力ガイドウィンドウ33の中心から見た方位に当てはめたとき、入力ガイドウィンドウ33の中心から見て第2方位が最も近い角部に、半濁点認識領域46を示す認識領域ガイド(半濁点マーク334)を表示する。
【0123】
したがって、フリック入力部44における濁点認識領域45や半濁点認識領域46の位置と、入力ガイドウィンドウ33における濁点マーク333や半濁点マーク334の位置が対応しているので、濁音の仮名文字や半濁音の仮名文字の入力のイメージが行い易くなり、それらの仮名文字の入力が容易となる。
【0124】
(2)戻り認識領域48を用いた仮名文字の入力について
次に、戻り認識領域48を用いた仮名文字の入力について説明する。なお、以下に説明する戻り認識領域48を用いた拗音の仮名文字の入力は、(1)で述べた濁音および半濁音の仮名文字の入力と共に行っても良く、(1)で述べた濁音および半濁音の仮名文字の入力をせずに行っても良い。
【0125】
まず、清音の「い」段の仮名文字の拗音を入力する場合について説明する。
図17では、「か」行の仮名文字の場合が例示されていて、「か」のキー50に押圧手段が触れた場合を示している。なお、
図17においては、指等の押圧手段で触れている部位を、押圧部位P1としている。押圧部位P1の周囲には、上述した当初認識領域442が設定され、さらに当初認識領域442を囲むようにフリック領域441も設定される。
【0126】
次に、押圧部位P1を、「い」段の仮名文字のフリック領域441aに向かって指等の押圧手段をスライドさせる。
図18は、押圧部位P1を「い」段の仮名文字のフリック領域441aにスライドさせた状態を示す図である。すると、
図18に示すように、フリック入力部44には、最初にタッチした当初認識領域442を中心とした、戻り認識領域48が設定される。すなわち、フリック領域441b,441c,441dの設定が終わり、戻り認識領域48が設定される。
【0127】
この戻り認識領域48は、拗音の仮名文字(たとえば、「きゃ」、「きゅ」、「きょ」など)を入力するための部分である。拗音の仮名文字は、上記のように3つ存在するので、この戻り認識領域48には、小さな仮名文字「ゅ」を伴う拗音(
図18では「きゅ」)を入力するための第1戻り認識領域48aと、小さな仮名文字「ょ」を伴う拗音(
図18では「きょ」)を入力するための第2戻り認識領域48bと、小さな仮名文字「ゃ」を伴う拗音(
図18では「きゃ」)を入力するための第3戻り認識領域48cとが存在している。
【0128】
なお、第1戻り認識領域48aは「ゅ」戻り認識領域に対応し、第2戻り認識領域48bは「ょ」戻り認識領域に対応し、第3戻り認識領域48cは「ゃ」戻り認識領域に対応する。
【0129】
また、
図18に示すように、入力ガイドウィンドウ33においても、フリック文字表示領域332が表示されなくなり、その代わりに、3つの捨て仮名表示領域336が表示されている。これらの仮名表示領域336のうち、上側の捨て仮名表示領域336には、拗音の仮名文字の末尾の1文字である「ゅ」が表示されている。また、下側の捨て仮名表示領域336には、拗音の仮名文字の末尾の1文字である「ょ」が表示されている。また、右側の捨て仮名表示領域336には、拗音の仮名文字の末尾の1文字である「ゃ」が表示されている。
【0130】
なお、これらの捨て仮名表示領域336は、認識領域ガイドに対応する。また、捨て仮名表示領域336が表示される部位は、入力ガイドウィンドウ33の辺の中央部に近接する部位である。すなわち、最初に触れたキー50の当初認識領域442の中心から見た戻り認識領域48が位置する方位(第3方位;
図18では3つの第3方位)を、入力ガイドウィンドウ33の中心から見た方位に当てはめたとき、当該第3方位に最も近い入力ガイドウィンドウ33の辺の中央部に近接する位置に、戻り認識領域48を示す捨て仮名表示領域336を表示している。
【0131】
図18に示す例では、これらの第1戻り認識領域48a、第2戻り認識領域48bおよび第3戻り認識領域48cは、当初認識領域442であった部分の一部を含んでいる。したがって、これら3つの戻り認識領域48は、
図18に示す例では、ホームベースに類するような形態となっている。また、第1戻り認識領域48aと第2戻り認識領域48bとは、入力ガイドウィンドウ33と直列(上下方向)に並んでいる。一方、第3戻り認識領域48cは、フリック領域441aから最も遠い側に位置しており、このフリック領域441aと左右方向(上下方向に直交する方向)に並んでいる。
【0132】
なお、
図18に示す例では、フリック領域441aも、戻り認識領域48と同様に、ホームベースに類するような形態に変更されている。しかしながら、フリック領域441aは、元の形態であっても良い。また、フリック領域441aへの押圧手段のスライドにより、「い」段の仮名文字へ入力対象が切り替わったので、その切り替わりによって、フリック領域441aから別の機能の領域に切り替わったとしても良い。また、押圧部位P1がフリック領域441aにスライドして、「い」段の仮名文字を入力対象に設定した後には、もはやフリック領域441aが存在しないものとしても良い。
【0133】
なお、戻り認識領域48は、
図18に示すものには限られない。たとえば、戻り認識領域48は、単純な矩形状となるように設定しても良い。また、
図19に示すように、ホームベース型の先端部分が切り欠かれた形態であっても良い。
図19に示す形態では、3つの戻り認識領域48と、1つのフリック領域441aで囲まれた部位には、キャンセル領域49が設けられている。このキャンセル領域49は、フリック入力をキャンセルする機能を有している。具体的には、フリック領域441aに押圧部位P1が移動すると、「い」段の仮名文字が入力対象となるが、その後に、キャンセル領域49に押圧部位P1が移動すると、「い」段の仮名文字が入力対象からキャンセルされ、「あ」段の仮名文字が入力対象となる。
【0134】
すなわち、誤って「い」段の仮名文字に対応するフリック領域441aにスライドした後に、「あ」段の仮名文字に復帰できる部分が、キャンセル領域49となっている。なお、キャンセル領域49に戻った後に、再びフリック領域441や当初認識領域442が設定されて、上述したフリック入力が行えるものとすることができる。なお、フリック領域441aから第3戻り認識領域48cに押圧手段がスライドする途中でキャンセル領域49を通過するケースでは、通過中にキャンセルが有効とならないように、押圧部位P1がキャンセル領域49の領域内に数ミリ秒間停止した場合にキャンセルが有効となるように制御してもよい。
【0135】
なお、3つの戻り認識領域48と、1つのフリック領域441aで囲まれた部位には、キャンセル領域49が設けられる構成とはせずに、指等の押圧手段が触れても反応がない無反応領域としても良い。
【0136】
戻り認識領域48に基づいたフリック入力に話を戻すと、
図18に示すように、押圧部位P1がフリック領域441aに位置し、押圧を継続した状態で、いずれかの戻り認識領域48に指等の押圧手段をスライドさせると、押圧された戻り認識領域48に設定されている拗音の仮名文字が入力対象となる。
図20では、押圧部位P1が拗音の「きょ」を入力するための第2戻り認識領域48bに位置している場合が示されている。この状態で、指等の押圧手段をタッチセンサ12から離すと、拗音の仮名文字の「きょ」が入力される。
【0137】
なお、
図20に示す例では、第2戻り認識領域48bを押圧することにより、拗音の仮名文字の「きょ」が入力される場合について説明している。しかしながら、押圧部位P1がフリック領域441aに位置し、押圧を継続した状態で、第1戻り認識領域48aまたは第3戻り認識領域48cに指等の押圧手段をスライドした場合には、拗音の仮名文字の「きゅ」または「きゃ」が入力対象となる。この状態で指等の押圧手段をタッチセンサ12から離すと、拗音の仮名文字の「きゅ」または「きゃ」が入力される。また、上述の例では、「き」を含む拗音の仮名文字について説明したが、「き」以外の「し」、「ち」、「に」、「ひ」、「み」、「り」等の「い」段の清音の仮名文字についても、同様に入力可能なことは勿論である。なお、このような「い」段の清音の仮名文字を入力対象とした後に、他の仮名文字を認識するための領域(濁点認識領域45を含む)を経由せずに戻り認識領域48に至るスライド操作を、戻り清音スライドと称呼する。
【0138】
また、「ぎ」、「じ」、「ぢ」、「び」等の「い」段の濁音の仮名文字に関しては、押圧部位P1がフリック領域441aに位置し、押圧を継続した状態で、上述した濁点認識領域45を経由して戻り認識領域48に至った場合に、拗音かつ濁音(拗濁音)を入力することができる。このように、「い」段の仮名文字を入力するためのフリック領域441aを経由し、さらに濁点認識領域45を経由し、その後に、他の仮名文字を認識するための領域を経由せずに戻り認識領域48に至るスライド操作を、戻り濁音スライドと称呼する。
【0139】
また、「い」段の半濁音の仮名文字である「ぴ」に関しては、押圧部位P1がフリック領域441aに位置し、押圧を継続した状態で、上述した濁点認識領域45および半濁点認識領域46を経由して戻り認識領域48に至った場合に、拗音かつ半濁音(拗半濁音)を入力することができる。このように、「い」段の仮名文字を入力するためのフリック領域441aを経由し、濁点認識領域45を経由し、さらに半濁点認識領域46を経由し、その後に、他の仮名文字を認識するための領域を経由せずに戻り認識領域48に至るスライド操作を、戻り半濁音スライドと称呼する。
【0140】
以上のように、指等の押圧手段をスライドさせ、押圧部位P1が戻り認識領域48に至った後に、その戻り認識領域48で指等の押圧手段を離すと、押圧していた部位の戻り認識領域48に割り付けられた拗音の仮名文字が入力される。
【0141】
なお、戻り認識領域48の設定は、上述したようなものには限られない。その他の例を、以下に説明する。
【0142】
図21は、別の戻り認識領域48を設定するイメージを示す図である。この場合、指等の押圧手段が押圧している押圧部位P1が移動すると、フリック領域441a内での押圧部位P1の移動に伴って、戻り認識領域48が設定される。この戻り認識領域48の設定は、次のようになされる。具体的には、
図21に示すように指等の押圧手段がスライドしたとする。このときのスライドの軌道を軌道K1とする。また、
図21においてフリックしたフリック領域441aは、フリック領域441bの中心とフリック領域441dの中心を結ぶフリック軸L1に対して、直交する方向に延伸している。
【0143】
このとき、軌道K1がフリック領域441a内において、フリック軸L1から最も離れた最大フリック位置M1を基準(基準位置)として、戻り認識領域48(
図21では二点鎖線の領域)を設定する。そして、最大フリック位置M1からフリック軸L1側に戻り、その押圧部位P1の到達地点が、設定された戻り認識領域48内であり、その部位にて、指等の押圧手段をタッチセンサ12から離せば、戻り認識領域48に設定されている仮名文字が入力される。
【0144】
なお、戻り認識領域48は、最大フリック位置M1を基準として設定するものでなくても良い。他の設定の例としては、たとえば指等の押圧手段のスライドの軌道長さを基準にするものが挙げられる。また、戻り認識領域48は、上述した基準位置を設定の基準とする場合、その基準位置からどの程度離れた位置に戻り認識領域48を設定するのか、戻り認識領域48の大きさをどの程度とするのか等は、任意に設定することができる。
【0145】
このように、押圧部位P1が、最大フリック位置M1よりもフリック軸L1側に位置するときに、押圧部位P1を基準として戻り認識領域48が設定されることで、任意の位置に、戻り認識領域48を設定することができる。
【0146】
なお、
図21に示す戻り認識領域48を濁点認識領域45と区別して設けたい場合もある。この場合、たとえば、押圧部位P1がフリック軸L1から特定距離よりも離れたときには、戻り認識領域48を設定しないが、特定距離以内であれば戻り認識領域48を設定する等することで、濁点認識領域45と戻り認識領域48を区別することができる。
【0147】
また、
図21に示す場合においても、複数の戻り認識領域48を設定することができる。この場合も、上述した基準位置等の設定の基準に応じて、複数の戻り認識領域48を適宜の位置に設定することができる。
【0148】
また、戻り認識領域48は、拗音の仮名文字を入力するものには限られない。すなわち、他の仮名文字等を入力する場合にも、戻り認識領域48を設定するようにしても良い。そのような場合の代表例を、
図22および
図23に示す。
図22では、指等の押圧手段が、当初認識領域442から、仮名文字の「こ」を入力するためのフリック領域441dにスライドして、仮名文字の「こ」が入力対象となった様子が示されている。なお、
図22および
図23は、例示であるので、「こ」に代えて、他の「お」段の仮名文字を入力しても良いのは勿論である。
【0149】
このとき、入力ガイドウィンドウ33には、仮名文字の「こ」が強調表示されている強調表示部335が出現している。また、押圧部位P1は、フリック領域441aの中心とフリック領域441cの中心を結ぶフリック軸L2に対して、離れる方向にスライドしている。また、フリック入力部44には、戻り認識領域48が設定される。
図22では、第4戻り認識領域48d、第5戻り認識領域48e、第6戻り認識領域48fが設定された状態が示されている。これらのうち、第4戻り認識領域48dは、
図22のフリック入力部44の右側に設定されているが、この位置は、
図18に示すフリック入力部44の第3戻り認識領域48cに対応する位置となっている。
【0150】
この第4戻り認識領域48dは、仮名文字の「こ」に続いて、仮名文字の「う」を入力するための部分である。また、
図22では、他にも、仮名文字の「く」に変更して入力する場合の第5戻り認識領域48eと、数字の「2」を入力するための第6戻り認識領域48fも設けられている。
【0151】
なお、
図22では、入力ガイドウィンドウ33には、連母音表示領域337と、変更表示領域338と、数字表示領域339とが表示されている。連母音表示領域337は、上述した第4戻り認識領域48dに対応して仮名文字の「う」を表示させるための部分である。また、変更表示領域338は第5戻り認識領域48eに対応して仮名文字の「く」を表示させるための部分である。また、数字表示領域339は、第6戻り認識領域48fに対応して数字の「2」を入力するための部分である。これら連母音表示領域337、変更表示領域338および数字表示領域339は、認識領域ガイドに対応する。
【0152】
このような
図22に示す状態から、
図23に示すようにスライドする。このときのスライドの軌道を軌道K2とする。
図23では、軌道K2において、フリック軸L2から最も離れた最大フリック位置M2から、フリック軸L2側に戻る。すると、その戻った押圧部位P1を基準として、戻り認識領域48が設定される。すると、入力ガイドウィンドウ33には、2文字の仮名文字の「こう」が強調表示されている強調表示部335が出現している。
【0153】
すなわち、
図23においては、戻り認識領域48に、連母音を構成する仮名文字の「こう」が割り付けられている。たとえば、「こ」といったお段の仮名文字では、その後に、「う」が連続することで、連母音を構成することが多い。したがって、連母音の入力を早く行えるようにするために、
図23に示すように、戻り認識領域48に、連母音を構成する2文字目が母音「う」である仮名文字の「こう」を割り付けている。
【0154】
なお、連母音を構成する2文字目の母音は、仮名文字の「う」に限られるものではない。たとえば、「けい」のように、「え」段の仮名文字の場合には、戻り認識領域48に、仮名文字の「い」を末尾とする文字列を割り付けることができ、また、たとえば「すう」のように、「う」段の仮名文字の場合には、戻り認識領域48に、仮名文字の「う」を末尾とする文字列を割り付けることもできる。また、戻り認識領域48は、1つのみ設けるようにすることもでき、拗音の仮名文字を入力する場合のように、複数の戻り認識領域48を設けるようにすることもできる。
【0155】
また、連母音を構成するものとして、上述した「こ」のような「お」段の仮名文字と共に、仮名文字の「う」ではなく長音符の「ー」を伴うものを、戻り認識領域48に設定しても良い。
【0156】
以上のように、本実施の形態によると、フリック領域441、または濁点認識領域45から、タッチ状態を維持したまま、指等の押圧手段が最初にタッチした当初認識領域442およびその周囲に向けて、最初にキー50にタッチした位置を基点としたフリック軸上のスライド距離(すなわち押圧部位P1と、押圧部位P1がフリック方向に進んだ時のフリック軸に対して直交するフリック軸L1またはL2とを、最短で結んだ距離)を縮める方向にスライドの向きを変えて戻った場合に認識する戻り認識領域48を設定する。この戻り認識領域48は、濁点認識領域45とは別領域であり、その戻り認識領域48は、1つか、互いに重なり合わない領域として2つか3つのいずれかの個数に設定されている。
【0157】
また、キー配列部41は、戻り認識領域48に、それぞれ異なる4つのフリック方向に設定されたフリック文字とは異なる1文字以上の文字列を設定する。また、出力制御手段(CPU20)は、指等の押圧手段をタッチパネルから離さずにスライドして、戻り認識領域48における押圧手段でのタッチを検出することで、戻り認識領域48に設定された1文字以上の文字列を入力対象として指定する。これと共に、その押圧手段がタッチを継続したまま戻り認識領域48を通過しても、他の戻り認識領域48に至らない限り、入力対象が保持された状態を継続し、押圧手段でのタッチが解除された後に、入力対象を出力するように制御する。
【0158】
このため、戻り認識領域48を経由することで、その戻り認識領域48に割り当てられている1文字以上の文字列を入力対象として指定可能となる。たとえば、仮名文字の「ひ」のフリック領域441を少なくとも経由した場合(濁点認識領域45を経由した場合には仮名文字の「び」となり、半濁点認識領域46を経由した場合には、仮名文字の「ぴ」となる)、さらに3つの戻り認識領域48に「ゅ」、「ょ」、「ゃ」のいずれかを伴う拗音が割り当てられている場合、いずれかの戻り認識領域48を経由することで、拗音の仮名文字(濁点認識領域45を経由した場合には拗濁音の仮名文字となり、半濁点認識領域46を経由した場合には半拗濁音の仮名文字となる)を出力することができる。
【0159】
このように、戻り認識領域48に「ゅ」、「ょ」、「ゃ」のいずれかを伴う拗音が割り当てられた場合、従来のように何度もキー50をタッチせずに、一筆書きの状態で、拗音の仮名文字を容易に入力することができる。
【0160】
また、本実施の形態では、押圧手段をタッチパネルから離さずにスライドさせて、フリック領域441を経由して、その後に他の仮名文字を認識するための領域を経由せず戻り認識領域48に至るスライド操作を、戻り清音スライドと称呼する。また、フリック領域441を経由して、さらに濁点認識領域45を経由し、その後に他の仮名文字を認識するための領域を経由せず戻り認識領域48に至るスライド操作を、戻り濁音スライドと称呼する。また、フリック領域441を経由して、さらに濁点認識領域45を経由し、さらに半濁点認識領域46を経由して、戻り認識領域48に至るスライド操作を、戻り半濁音スライドと称呼する。
【0161】
そして、キー配列部41は、戻り認識領域48に2文字以上の文字列を設定し、出力制御手段(CPU20)は、戻り認識領域48の2文字以上の文字列の最初の1文字を、戻り清音スライドの場合は、フリック領域441に設定されたフリック文字とする。また、戻り濁音スライドの場合は、フリック領域441に設定されたフリック文字に濁点を付与した濁音の仮名文字とする。また、戻り半濁音スライドの場合は、フリック領域441に設定されたフリック文字に半濁点を付与した半濁音の仮名文字とする。そして、出力制御手段(CPU20)は、戻り清音スライド、戻り濁音スライド、戻り半濁音スライドのそれぞれの操作に応じて、戻り認識領域48に設定された2文字以上の文字列を入力対象として指定すると共に、戻り認識領域48で押圧手段でのタッチが解除された場合には、入力対象を出力するように制御する。
【0162】
したがって、たとえば拗音(または拗濁音または半拗濁音)の仮名文字のような、2文字以上の仮名文字の文字列を、一筆書き状のスライドにて、容易に入力可能となる。
【0163】
また、本実施の形態では、キー配列部は、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ま」行、および「ら」行の仮名文字のフリック入力が設定されているキー50について、「い」段の仮名文字が設定されている第1のフリック方向のフリック領域441に押圧手段がスライドした場合に、3つの戻り認識領域48を設定している。そして、それぞれの戻り認識領域48に設定する文字列を、「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ゃ」、「ゅ」、「ょ」のいずれかの仮名文字を伴う「い」段の拗音として設定している。
【0164】
また、出力制御手段(CPU20)は、戻り認識領域48に設定した「い」段の拗音の1文字目の「い」段の仮名文字を、戻り清音スライドの場合は、「い」段清音の仮名文字とし、戻り濁音スライドの場合は、「い」段濁音の仮名文字とし、戻り半濁音スライドの場合は、「い」段半濁音の仮名文字として設定している。また、出力制御手段(CPU20)は、戻り清音スライド、戻り濁音スライド、戻り半濁音スライドのそれぞれの操作に応じて、戻り認識領域48に設定された「い」段の拗音を入力対象として指定すると共に、戻り認識領域48で押圧手段でのタッチが解除された場合には、入力対象を出力するように制御している。
【0165】
このため、3つの戻り認識領域48のいずれかを経由することで、拗音(または拗濁音または半拗濁音)の仮名文字を、一筆書き状にて容易に入力することが可能となる。また、拗音の入力のために、別途のキー50を押下せずに済み、拗音の仮名文字を素早く入力することが可能となる。たとえば「ぎょ」のような2文字の仮名文字を、一筆書き状のスライドにて、容易に入力可能となる。この場合、現状では「き」のフリック入力、濁点化のキーの押圧、「よ」のフリック入力、小文字化のキーの押圧、というように、スライド動作を伴うフリック入力を2回、その他のキーの押圧(濁点化や小文字化)を2回、合計4回のキーのスライドや押圧を行っており、入力に時間がかかるものとなっている。しかしながら、上述のように、1筆書き状のスライドにて、たとえば「ぎょ」のような2文字の仮名文字も入力できるので、入力速度を向上させることができる。
【0166】
また、本実施の形態では、キー配列部41は、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ま」行、および「ら」行の仮名文字のフリック入力が設定されているキーについて、「お」段の仮名が設定されている第2のフリック方向のフリック領域441dに押圧手段がスライドした場合に、戻り認識領域48を設定する。そして、戻り認識領域48に設定する文字列を、「お」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目を「う」または「ー」のいずれかの仮名文字とした2文字の仮名文字として設定する。
【0167】
また、出力制御手段(CPU20)は、戻り認識領域48に設定する2文字の仮名文字の、1文字目の「お」段の仮名文字を、戻り清音スライドの場合は、「お」段清音の仮名文字とし、戻り濁音スライドの場合は、「お」段濁音の仮名文字とし、戻り半濁音スライドの場合は、「お」段半濁音の仮名文字として設定する。また、出力制御手段(CPU20)は、戻り清音スライド、戻り濁音スライド、戻り半濁音スライドのそれぞれの操作に応じて、戻り認識領域48に設定された2文字の仮名文字を入力対象として指定すると共に、戻り認識領域48で押圧手段でのタッチが解除された場合には、入力対象を出力するように制御する。
【0168】
このため、たとえば「こう」といった連母音や、たとえば「コート」といった言葉のうち「コー」という長音符の部分を、素早く入力することが可能となる。すなわち、1文字目の仮名文字と、2文字目の「う」の仮名文字または「ー」の長音符を伴う2文字につき、別途のキー50を押下することなく、一筆書き状にて、素早く入力することができる。
【0169】
また、本実施の形態では、表示制御手段(CPU20)は、「い」段のフリック文字表示領域を、1文字以上の文字列を表示する強調表示部335として設定し、押圧手段が「い」段のフリック領域からのタッチを維持したまま、戻り認識領域48に至った場合、戻り認識領域48において入力対象として指定された文字列を強調表示部に強調表示する。したがって、フリック入力部44において指を動かし、そのフリック入力部44に入力をガイドする入力ガイドが表示され、その入力ガイドが指等の下に隠れてしまっても、入力ガイドウィンドウ33の強調表示部335を視認することができる。そのため、フリック入力のスライド操作中に、戻り認識領域48で入力しているのか否か、また複数の戻り認識領域48が存在する場合にはどの戻り認識領域48で入力しているのかを、容易に確認することができる。したがって、誤入力を防止することができる。
【0170】
また、本実施の形態では、表示制御手段(CPU20)は、入力ガイドウィンドウ33内の入力対象文字を強調する強調表示部335以外の領域には、戻り認識領域48が設定された場合は、戻り認識領域48に設定された文字列の末尾の1文字を、認識領域ガイドとして表示している。そして、押圧手段がフリック領域441からのタッチを維持したまま、戻り認識領域48に至った場合は、その戻り認識領域48を示す認識領域ガイド(捨て仮名表示領域336)を強調表示するように制御している。
【0171】
したがって、フリック入力部44において指を動かし、そのフリック入力部44に入力をガイドする入力ガイドが表示され、その入力ガイドが指等の下に隠れてしまっても、入力ガイドウィンドウ33の認識領域ガイド(捨て仮名表示領域336)を視認することができる。このように、フリック入力のスライド操作中に、捨て仮名表示領域336を視認することで、いずれの戻り認識領域48に割り付けられている文字列を入力しているのかを、容易に確認することができるので、それらの間の取り違えを防止することができる。
【0172】
また、本実施の形態では、表示制御手段(CPU20)は、戻り認識領域48が設定された場合、最初に触れたキー50の当初認識領域442の中心から見た戻り認識領域48が位置する第3方位を、入力ガイドウィンドウ33の中心から見た方位に当てはめたとき、当該第3方位に最も近い入力ガイドウィンドウ33の辺の中央部に近接する位置に、戻り認識領域48を示す認識領域ガイド(捨て仮名表示領域336)を表示している。
【0173】
したがって、フリック入力部44における戻り認識領域48の位置と、入力ガイドウィンドウ33における認識領域ガイド(捨て仮名表示領域336)の位置が対応しているので、戻り認識領域48を用いた仮名文字の入力のイメージが行い易くなり、それらの仮名文字の入力が容易となる。
【0174】
なお、上述したように、戻り認識領域48に関する入力は、(1)で述べた濁音および半濁音の仮名文字の入力と共に行っても良いが、(1)で述べた濁音および半濁音の仮名文字の入力をせずに行っても良い。さらに(2)で述べた戻り濁音スライドや戻り半濁音スライドと共に行っても良いが、(2)で述べた戻り濁音スライドや戻り半濁音スライドをせずに行っても良い。なお、本発明のソフトウエアキーボードプログラムの一つの形態として、半濁音の仮名文字を入力せず、また戻り半濁音スライドをしないで行う場合の形態は、次のようになる。なお、この発明の形態には、本明細書に記載の他の事項が従属しても良い(他の構成や制御、動作等と組み合わせても良い)のは勿論である。
タッチパネルを備えるコンピュータによって実行され、そのタッチパネルにユーザインタフェースとなるソフトウエアキーボードを実現するソフトウエアキーボードプログラムであって、前記コンピュータを、前記タッチパネルに表示されると共に、仮名文字を入力可能なキーを備えた文字入力部を有すると共に、前記仮名文字を入力した場合には前記文字入力部の少なくとも1つの文字についてフリック入力を行うことが可能に設定されたキー配列部と、前記タッチパネルに表示された前記ソフトウエアキーボードに対する入力に応じて、前記タッチパネルの文字表示部への文字の出力を制御する出力制御手段、として機能させると共に、
前記キー配列部は、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ま」行、および「ら」行の仮名文字のフリック入力が設定されている前記キーについて、仮名文字を入力する際に最初に押圧手段で押圧すると、その押圧した行の「あ」段清音の仮名文字を認識するための当初認識領域を設定し、前記キー配列部は、それぞれ異なる4つのフリック方向のそれぞれに、フリック領域を設定し、それぞれのフリック領域に、フリック文字として「い」段清音の仮名文字と、「う」段清音の仮名文字と、「え」段清音の仮名文字と、「お」段清音の仮名文字を設定し、
前記キー配列部は、「か」行、「さ」行、「た」行、および「は」行の仮名文字のフリック入力が設定されている前記キーについて、フリック入力を行ったフリック方向における前記フリック領域および前記当初認識領域の外側に、前記フリック領域に設定した清音の仮名文字に濁点を付与した濁音の仮名文字を認識するための濁点認識領域を設定し、
その濁点認識領域は、前記フリック領域に対し、前記当初認識領域の中心から前記フリック領域の中心に向かうフリック軸方向とは直交する第1直交方向の一方側に存在し、
前記出力制御手段は、前記押圧手段を前記タッチパネルから離さずにスライドさせて、前記フリック領域を経由して、前記濁点認識領域における前記押圧手段での押圧を検出することで、経由した前記フリック領域に設定した仮名文字に濁点を付与した濁音の仮名文字を入力対象として指定すると共に、
前記濁点認識領域で前記押圧手段でのタッチが解除された場合には、前記入力対象を出力するように制御し、
前記フリック領域、または前記濁点認識領域から、タッチ状態を維持したまま、前記押圧手段が最初にタッチした前記当初認識領域およびその周囲に向けて、最初にキーにタッチした位置を基点とした前記フリック軸上のスライド距離を縮める方向にスライドの向きを変えて戻った場合に認識する戻り認識領域を設定し、
その戻り認識領域は、前記濁点認識領域とは別領域であり、
その戻り認識領域は、1つか、互いに重なり合わない領域として2つか3つのいずれかの個数に設定され、
前記キー配列部は、前記戻り認識領域に、それぞれ異なる4つのフリック方向に設定されたフリック文字とは異なる2文字以上の文字列を設定し、
前記押圧手段を前記タッチパネルから離さずにスライドさせて、前記フリック領域を経由して、その後に他の仮名文字を認識するための領域を経由せず前記戻り認識領域に至るスライド操作を、戻り清音スライドと称呼し、
前記フリック領域を経由して、さらに前記濁点認識領域を経由し、その後に他の仮名文字を認識するための領域を経由せず前記戻り認識領域に至るスライド操作を、戻り濁音スライドと称呼し、
前記出力制御手段は、前記戻り認識領域の2文字以上の文字列の最初の1文字を、前記戻り清音スライドの場合は、前記フリック領域に設定された前記フリック文字とし、前記戻り濁音スライドの場合は、前記フリック領域に設定された前記フリック文字に濁点を付与した濁音の仮名文字とし、
前記出力制御手段は、前記戻り清音スライド、前記戻り濁音スライドのそれぞれの操作に応じて、前記戻り認識領域に設定された2文字以上の文字列を入力対象として指定すると共に、
前記戻り認識領域同士については前記押圧手段がタッチを継続したまま当該戻り認識領域を通過しても、他の戻り認識領域に至らない限り、前記入力対象が保持された状態を継続し、
前記押圧手段でのタッチが解除された場合には、前記入力対象を出力するように制御する、
ことを特徴とするソフトウエアキーボードプログラム。
【0175】
なお、本発明の文字入力装置、および文字入力方法についても、上記のソフトウエアキーボードプログラムの発明の一つの形態に対応したもの、と理解することができる。また、これらとはさらに別の発明の形態としても良い。
【0176】
(3)外部認識領域60を用いて「う」等を加える場合の入力について
次に、外部認識領域60を用いて「う」等の仮名文字を加えた文字列を入力対象とする場合について説明する。なお、以下の説明は、上述した(1)の濁音および半濁音の仮名文字の入力や、(2)の拗音の仮名文字の入力とは別個独立して行っても良く、これら(1)や(2)の少なくとも1つと組み合わせても良い。
【0177】
図20に基づいて説明したように、「い」段の仮名文字のフリック領域441aから、戻り認識領域48に指等の押圧手段がスライドした場合、拗音の仮名文字が入力対象となる。この中で、たとえば「きゅ」や「きょ」といった拗音の仮名文字は、「きゅう」や「きょう」のように母音の「う」の仮名文字を伴うことが多い。
【0178】
しかしながら、戻り認識領域48から仮名文字の「う」を入力するために、別のキー50に移動した後にフリック入力するのでは、入力に時間がかかる。そこで、本実施の形態では、次のようにして、仮名文字の「う」を拗音の仮名文字に続けて入力することを可能としている。
【0179】
図24は、拗音の仮名文字の「きょ」が指定された場合において、外部認識領域60が出現した状態を示す図である。本実施の形態では、外部認識領域60は、フリック軸L1から離れる方向であって、フリック領域441aから第2戻り認識領域48bに向かうのとは逆向きにスライドする位置に設けられている。
図24では、外部認識領域60は、スペース部47aに設けられている。そのため、当初認識領域442からフリック領域441aを経由し、第2戻り認識領域48bを経由し、最後に外部認識領域60に至るまでの、指等の押圧手段がスライドした軌道が、アルファベットの「Z」を左右対称にしたような軌道となっている。
【0180】
また、
図24に示すように、入力ガイドウィンドウ33においては、外部認識領域60に対応する、仮名文字の「う」の入力ガイドとしての外部表示領域340も表示されている。外部表示領域340は、入力ガイドウィンドウ33内において、次のような位置に表示されている。すなわち、フリック入力部44において外部認識領域60が設定された場合、最初に触れたキー50の当初認識領域442の中心から見た外部認識領域60が位置する第4方位を、入力ガイドウィンドウ33の中心から見た方位に当てはめたとき、入力ガイドウィンドウ33の中心から見て第4方位において最も近い角部(
図24では右下の部位)に、外部表示領域340を表示するように制御している。なお、外部表示領域340は、認識領域ガイドに対応する。
【0181】
図24において、上述したような軌道を描いて、外部認識領域60に至ると、拗音を含む仮名文字の「きょう」が入力対象となる。この状態で、タッチセンサ12から指等の押圧手段を離すと、拗音を含む仮名文字の「きょう」が入力される。また、入力ガイドウィンドウ33内では、「きょう」が強調表示部335として表示される。
【0182】
なお、拗音の仮名文字の「きゅ」が指定された場合において、外部認識領域60が出現した状態を、
図25に示す。この場合、当初認識領域442からフリック領域441aにスライドし、次に第1戻り認識領域48aにスライドし、さらに外部認識領域60にスライドする。このときも、外部認識領域60は、フリック領域441aから第1戻り認識領域48aに向かうのとは逆向きにスライドする位置に設けられている。この外部認識領域60が設定される位置は、
図24とは異なり、スペース部47bとなっている。そのため、当初認識領域442からフリック領域441aを経由し、第1戻り認識領域48aを経由し、最後に外部認識領域60に至るまでの、指等の押圧手段がスライドした軌道が、アルファベットの「Z」を逆から描くような軌道となっている。
【0183】
また、
図25では、仮名文字の「う」の入力ガイドとしての外部表示領域340(認識領域ガイドに対応)は、入力ガイドウィンドウ33の右上の部位に表示されている。この場合も、フリック入力部44において外部認識領域60が設定された場合、最初に触れたキー50の当初認識領域442の中心から見た外部認識領域60が位置する第4方位を、入力ガイドウィンドウ33の中心から見た方位に当てはめたとき、入力ガイドウィンドウ33の中心から見て第4方位において最も近い角部(
図25では右上の部位)に、外部表示領域340を表示するように制御している。
【0184】
なお、
図24および
図25は、清音の「い」段の仮名文字を含む拗音と、仮名文字の「う」を含む仮名文字を入力する場合について説明している。しかしながら、濁音の「い」段の仮名文字を含む拗音と、仮名文字の「う」を含む仮名文字を入力する場合については次のようになる。すなわち、当初認識領域442からフリック領域441aを経由し、続いて濁点認識領域45を経由し、次に戻り認識領域48を経由し、さらに外部認識領域60を経由する。すると、濁音の「い」段の仮名文字を含む拗音と、仮名文字の「う」を含む仮名文字を入力することができる。
【0185】
また、半濁音の「い」段の仮名文字を含む拗音と、仮名文字の「う」を含む仮名文字を入力する場合については次のようになる。すなわち、当初認識領域442からフリック領域441aを経由し、続いて濁点認識領域45を経由し、続いて半濁点認識領域46を経由し、次に戻り認識領域48を経由し、さらに外部認識領域60を経由する。すると、半濁音の「い」段の仮名文字を含む拗音と、仮名文字の「う」を含む仮名文字を入力することができる。
【0186】
なお、外部認識領域60には、仮名文字の「う」に代えて、長音符の「ー」を伴うものを設定しても良い。すなわち、清音の「い」段の仮名文字を含む拗音と長音符の「ー」を伴うもの、濁音の「い」段の仮名文字を含む拗音と長音符の「ー」を伴うもの、半濁音の「い」段の仮名文字を含む拗音と長音符の「ー」を伴うものを、外部認識領域60に設定するようにしても良い。
【0187】
以上のように、本実施の形態によると、「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ゅ」の仮名文字を伴う「い」段の拗音を設定した戻り認識領域48である第1戻り認識領域48a(「ゅ」戻り認識領域に対応)に至るか、または「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ょ」の仮名文字を伴う「い」段の拗音を設定した戻り認識領域48である第2戻り認識領域48b(「ょ」戻り認識領域に対応)に至った場合、戻り認識領域48の外部に、外部認識領域60を設定する。
【0188】
この外部認識領域60には、出力制御手段(CPU20)が第1戻り認識領域48aまたは第2戻り認識領域48bにて入力対象として指定した「い」段の拗音の末尾に、「う」または「ー」を加えた3文字の仮名文字を設定する。そして、外部認識領域60と第1戻り認識領域48a(「ゅ」戻り認識領域)との間には、他の戻り認識領域48が存在しない状態とする。かつ、外部認識領域60と第2戻り認識領域48b(「ょ」戻り認識領域)の間には、他の戻り認識領域48が存在しない状態とする。
【0189】
そして、出力制御手段(CPU20)は、戻り清音スライド、または戻り濁音スライド、または戻り半濁音スライドで第1戻り認識領域48a(「ゅ」戻り認識領域)または第2戻り認識領域48b(「ょ」戻り認識領域)に至り、さらに押圧手段をタッチパネルから離さずに外部認識領域60にスライドさせて外部認識領域60における押圧手段での押圧を検出することで、外部認識領域60に設定された3文字の仮名文字を入力対象として指定すると共に、外部認識領域60で押圧手段でのタッチが解除された場合には、入力対象を出力する。
【0190】
したがって、たとえば「きゅう」、「ぎょう」、「ぴゅう」といった3文字の仮名文字を、一筆書き状のスライドにて、容易に入力可能となる。特に、たとえば「ぎょう」を入力する場合には、現状では「き」のフリック入力、濁点化のキーの押圧、「よ」のフリック入力、小文字化のキーの押圧、「う」のフリック入力、というように、スライド動作を伴うフリック入力を3回、その他のキーの押圧(濁点化や小文字化)を2回、合計5回のキーのスライドや押圧を行っており、入力に時間がかかるものとなっている。しかしながら、上述のように、1筆書き状のスライドにて、たとえば「ぎょう」といった3文字の仮名文字も入力できるので、圧倒的に入力速度を向上させることができる。
【0191】
また、本実施の形態では、「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ゃ」の仮名文字を伴う「い」段の拗音を設定した戻り認識領域48を、第3戻り認識領域48c(
「ゃ」戻り認識領域)と称呼する。そして、キー配列部41は、第3戻り認識領域48c(「ゃ」戻り認識領域)は、「い」段のフリック軸L2の第1のフリック方向(
図19の左方向)とは逆方向側(
図19の右方向側)に設定する。また、第1戻り認識領域48a(「ゅ」戻り認識領域)と第2戻り認識領域48b(「ょ」戻り認識領域)は、「い」段のフリック軸L2(
図22参照)方向に対して、当初認識領域442の中心にて直交する直交方向の軸(フリック軸L1;
図21参照)の、一方と他方の方向にそれぞれ設定している。そして、外部認識領域60は、第1戻り認識領域48a(「ゅ」戻り認識領域)と第2戻り認識領域48b(「ょ」戻り認識領域)のそれぞれに対して異なった位置に設定し、かつその位置は、第1戻り認識領域48a(「ゅ」戻り認識領域)と第2戻り認識領域48b(「ょ」戻り認識領域)のそれぞれに対して、「い」段のフリック軸と平行をなす軸において、第1のフリック方向側(
図24、
図25参照)に設定している。
【0192】
このため、3つの拗音の仮名文字を、それぞれ確実に入力することができる。また、たとえば「きゅう」や「きょう」といった3文字の仮名文字を、
図24や
図25に示すように、指等の押圧手段を「Z」を反転したり逆さにしたような形態でスライドさせることで、入力することができる。この場合、指等の押圧手段が描く軌道が折り畳まれた形態となるので、指等の押圧手段のスライド範囲を、所定の範囲内に収めることができる。いわば、ある方向に向かって、指等の可動範囲を超えて大きくスライドしてしまわずに済み、3文字の仮名文字の入力を行い易いものとすることができる。
【0193】
また、本実施の形態では、表示制御手段(CPU20)は、「い」段のフリック文字表示領域を、1文字以上の文字列を表示する強調表示部335として設定し、押圧手段が「い」段のフリック領域からのタッチを維持したまま、戻り認識領域48に至った場合、戻り認識領域48において入力対象として指定された文字列を強調表示部に強調表示する。したがって、フリック入力部44において指を動かし、そのフリック入力部44に入力をガイドする入力ガイドが表示され、その入力ガイドが指等の下に隠れてしまっても、入力ガイドウィンドウ33の強調表示部335を視認することができる。そのため、フリック入力のスライド操作中に、戻り認識領域48で入力しているのか否か、また複数の戻り認識領域48が存在する場合にはどの戻り認識領域48で入力しているのかを、容易に確認することができる。したがって、誤入力を防止することができる。
【0194】
また、本実施の形態では、表示制御手段(CPU20)は、入力ガイドウィンドウ33内の入力対象文字を強調する強調表示部335以外の領域には、外部認識領域60が設定された場合は、外部認識領域60に設定された文字列の末尾の1文字を、認識領域ガイド(外部表示領域340)として表示している。そして、押圧手段がフリック領域441からのタッチを維持したまま、外部認識領域60に至った場合は、その外部認識領域60を示す認識領域ガイド(外部表示領域340)を強調表示するように制御している。
【0195】
したがって、フリック入力部44において指を動かし、そのフリック入力部44に入力をガイドする入力ガイドが表示され、その入力ガイドが指等の下に隠れてしまっても、入力ガイドウィンドウ33の認識領域ガイド(外部表示領域340)を視認することができる。このように、フリック入力のスライド操作中に、外部表示領域340を視認することで、外部認識領域60に割り付けられている文字列を、容易に確認することができるので、利便性が向上し、また誤入力を防止することができる。
【0196】
また、本実施の形態では、表示制御手段(CPU20)は、外部認識領域60が設定された場合、最初に触れたキー50の当初認識領域442の中心から見た外部認識領域60が位置する方位(第4方位)を、入力ガイドウィンドウ33の中心から見た方位に当てはめたとき、入力ガイドウィンドウ33の中心から見て第4方位において最も近い角部に、外部認識領域60を示す認識領域ガイド(外部表示領域340)を表示する。
【0197】
したがって、フリック入力部44における外部認識領域60の位置と、入力ガイドウィンドウ33における外部表示領域340の位置が対応しているので、濁音の仮名文字や半濁音の仮名文字の入力のイメージが行い易くなり、それらの仮名文字の入力が容易となる。
【0198】
なお、上述したように戻り認識領域48と外部認識領域60を組み合わせた場合の入力は、(1)で述べた濁音および半濁音の仮名文字の入力と共に行っても良いが、(1)で述べた濁音および半濁音の仮名文字の入力をせずに行っても良い。さらに(2)で述べた戻り濁音スライドや戻り半濁音スライドと共に行っても良いが、(2)で述べた戻り濁音スライドや戻り半濁音スライドをせずに行っても良い。戻り認識領域48と外部認識領域60を組み合わせた場合において、濁音および半濁音の仮名文字の入力をしない場合の、本発明のソフトウエアキーボードプログラムの一つの形態は、次のようになる。
タッチパネルを備えるコンピュータによって実行され、そのタッチパネルにユーザインタフェースとなるソフトウエアキーボードを実現するソフトウエアキーボードプログラムであって、前記コンピュータを、前記タッチパネルに表示されると共に、仮名文字を入力可能なキーを備えた文字入力部を有すると共に、前記仮名文字を入力した場合には前記文字入力部の少なくとも1つの文字についてフリック入力を行うことが可能に設定されたキー配列部と、前記タッチパネルに表示された前記ソフトウエアキーボードに対する入力に応じて、前記タッチパネルの文字表示部への文字の出力を制御する出力制御手段、として機能させると共に、
前記キー配列部は、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ま」行、および「ら」行の仮名文字のフリック入力が設定されている前記キーについて、仮名文字を入力する際に最初に押圧手段で押圧すると、その押圧した行の「あ」段清音の仮名文字を認識するための当初認識領域を設定し、前記キー配列部は、それぞれ異なる4つのフリック方向のそれぞれに、フリック領域を設定し、それぞれのフリック領域に、フリック文字として「い」段清音の仮名文字と、「う」段清音の仮名文字と、「え」段清音の仮名文字と、「お」段清音の仮名文字を設定し、
前記フリック領域、から、タッチ状態を維持したまま、前記押圧手段が最初にタッチした前記当初認識領域およびその周囲に向けて、最初にキーにタッチした位置を基点とした前記フリック軸上のスライド距離を縮める方向にスライドの向きを変えて戻った場合に認識する戻り認識領域を設定し、
その戻り認識領域は、互いに重なり合わない領域として設定され、
前記キー配列部は、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ま」行、および「ら」行の仮名文字のフリック入力が設定されている前記キーについて、「い」段の仮名文字が設定されている第1のフリック方向の前記フリック領域に前記押圧手段がスライドした場合に、3つの前記戻り認識領域を設定し、
それぞれの前記戻り認識領域に設定する文字列を、「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ゃ」、「ゅ」、「ょ」のいずれかの仮名文字を伴う「い」段の拗音として設定し、
前記出力制御手段は、前記押圧手段を前記タッチパネルから離さずにスライドして、前記戻り認識領域における前記押圧手段でのタッチを検出することで、
前記戻り認識領域に設定された前記「い」段の拗音を入力対象として指定すると共に、前記戻り認識領域同士については前記押圧手段がタッチを継続したまま当該戻り認識領域を通過しても、他の戻り認識領域に至らない限り、前記入力対象が保持された状態を継続し、前記押圧手段でのタッチが解除された場合には、前記入力対象を出力するように制御する、
と共に、
「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ゅ」の仮名文字を伴う「い」段の拗音を設定した戻り認識領域を、「ゅ」戻り認識領域と称呼し、
「い」段の仮名文字を1文字目とし、2文字目に「ょ」の仮名文字を伴う「い」段の拗音を設定した戻り認識領域を、「ょ」戻り認識領域と称呼し、
前記キー配列部は、
前記出力制御手段が前記「ゅ」戻り認識領域または「ょ」戻り認識領域に至った場合、前記戻り認識領域の外部に、外部認識領域を設定し、
前記外部認識領域には、前記出力制御手段が「ゅ」戻り認識領域または「ょ」戻り認識領域にて入力対象として指定した「い」段の拗音の末尾に、「う」または「ー」を加えた3文字の仮名文字を設定し、
前記外部認識領域と「ゅ」戻り認識領域との間には、他の前記戻り認識領域が存在しない状態とし、かつ、前記外部認識領域と「ょ」戻り認識領域との間には、他の前記戻り認識領域が存在しない状態とし、
前記押圧手段を前記タッチパネルから離さずにスライドさせて、前記フリック領域を経由して、「ゅ」戻り認識領域または「ょ」戻り認識領域に至り、さらに前記押圧手段を前記タッチパネルから離さずに前記外部認識領域にスライドさせて前記外部認識領域における前記押圧手段での押圧を検出することで、当該外部認識領域に設定された前記3文字の仮名文字を入力対象として指定する共に、前記外部認識領域で前記押圧手段でのタッチが解除された場合には、前記入力対象を出力するように制御する、
ことを特徴とするソフトウエアキーボードプログラム。
【0199】
<5.変形例>
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
【0200】
上述の実施の形態では、特定の仮名文字について、例示して説明している。しかしながら、特定の仮名文字のみならず、他の仮名文字についても、本発明が適用されるのは勿論である。たとえば、濁音の仮名文字に関する事項については、濁音の全ての仮名文字に適用可能であり、半濁音の仮名文字に関する事項については、半濁音の全ての仮名文字に適用可能である。また、拗音の仮名文字に関する事項については、拗音の全ての仮名文字に適用可能である。
【0201】
また、たとえば、「あ」行の仮名文字については、濁点認識領域45や「あ」段濁音認識領域45Aと同様の領域を利用した小文字化領域を設定し、その小文字化領域を経由した場合には、「あ」行の仮名文字が小文字化されるようにしても良い。また、戻り認識領域48については、上述した以外の仮名文字を割り付けるようにしても良い。