(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1チョークコイル、第2チョークコイル、第3チョークコイル、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、第5スイッチング素子、第6スイッチング素子、第7スイッチング素子、第8スイッチング素子、第9スイッチング素子、第10スイッチング素子、及び、コンデンサ、
を備え、
第1チョークコイルの第1端子と、第9スイッチング素子の第1端子と、第4スイッチング素子の第1端子とが接続され、
前記第1チョークコイルの第2端子と、第1スイッチング素子の第1端子と、第6スイッチング素子の第1端子とが接続され、
第2チョークコイルの第1端子と、前記第5スイッチング素子の第1端子と、第10スイッチング素子の第1端子とが接続され、
前記第2チョークコイルの第2端子と、第2スイッチング素子の第1端子と、第7スイッチング素子の第1端子とが接続され、
前記第9スイッチング素子の第2端子と、第3チョークコイルの第1端子と、前記第10スイッチング素子の第2端子とが接続され、
前記第3チョークコイルの第2端子と、第3スイッチング素子の第1端子と、第8スイッチング素子の第1端子とが接続され、
前記第6スイッチング素子の第2端子と、前記第7スイッチング素子の第2端子と、前記第8スイッチング素子の第2端子と、前記コンデンサの第1端子と、負荷の第1端子とが接続され、
前記第1スイッチング素子の第2端子と、前記第2スイッチング素子の第2端子と、前記第3スイッチング素子の第2端子と、前記コンデンサの第2端子と、前記第4スイッチング素子の第2端子と、前記第5スイッチング素子の第2端子と、前記負荷の第2端子とが接続され、
前記第1チョークコイルの第1端子と前記第2チョークコイルの第1端子に対して交流電力が入力される、
力率改善回路と、
前記力率改善回路における第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、及び、第3スイッチング素子を少なくとも制御し、前記第1スイッチング素子と前記第3スイッチング素子とを位相が180度ずれた制御信号で制御する制御部と、
を備える力率改善システム。
前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第6スイッチング素子、前記第7スイッチング素子、前記第8スイッチング素子、前記第9スイッチング素子、及び、前記第10スイッチング素子のそれぞれは、トランジスタスイッチである、
請求項1に記載の力率改善システム。
前記第1スイッチング素子、前記第2スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、前記第5スイッチング素子、前記第9スイッチング素子、及び、前記第10スイッチング素子のそれぞれは、トランジスタスイッチであり、
前記第6スイッチング素子、前記第7スイッチング素子、及び、前記第8スイッチング素子のそれぞれは、ダイオードである、
請求項1に記載の力率改善システム。
第1チョークコイル、第2チョークコイル、第3チョークコイル、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、第5スイッチング素子、第6スイッチング素子、第7スイッチング素子、第8スイッチング素子、第9スイッチング素子、第10スイッチング素子、及び、コンデンサ、を備え、第1チョークコイルの第1端子と、第9スイッチング素子の第1端子と、第4スイッチング素子の第1端子とが接続され、前記第1チョークコイルの第2端子と、第1スイッチング素子の第1端子と、第6スイッチング素子の第1端子とが接続され、第2チョークコイルの第1端子と、前記第5スイッチング素子の第1端子と、第10スイッチング素子の第1端子とが接続され、前記第2チョークコイルの第2端子と、第2スイッチング素子の第1端子と、第7スイッチング素子の第1端子とが接続され、前記第9スイッチング素子の第2端子と、第3チョークコイルの第1端子と、前記第10スイッチング素子の第2端子とが接続され、前記第3チョークコイルの第2端子と、第3スイッチング素子の第1端子と、第8スイッチング素子の第1端子とが接続され、前記第6スイッチング素子の第2端子と、前記第7スイッチング素子の第2端子と、前記第8スイッチング素子の第2端子と、前記コンデンサの第1端子と、負荷の第1端子とが接続され、前記第1スイッチング素子の第2端子と、前記第2スイッチング素子の第2端子と、前記第3スイッチング素子の第2端子と、前記コンデンサの第2端子と、前記第4スイッチング素子の第2端子と、前記第5スイッチング素子の第2端子と、前記負荷の第2端子とが接続され、前記第1チョークコイルの第1端子と前記第2チョークコイルの第1端子に対して交流電力が入力される、力率改善回路と、前記力率改善回路における第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、及び、第3スイッチング素子を少なくとも制御する制御部と、を備える力率改善システムの制御方法であって、
前記第1スイッチング素子と前記第3スイッチング素子とを位相が180度ずれた制御信号で制御することを含む力率改善システムの制御方法。
第1チョークコイル、第2チョークコイル、第3チョークコイル、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、第5スイッチング素子、第6スイッチング素子、第7スイッチング素子、第8スイッチング素子、第9スイッチング素子、第10スイッチング素子、及び、コンデンサ、を備え、第1チョークコイルの第1端子と、第9スイッチング素子の第1端子と、第4スイッチング素子の第1端子とが接続され、前記第1チョークコイルの第2端子と、第1スイッチング素子の第1端子と、第6スイッチング素子の第1端子とが接続され、第2チョークコイルの第1端子と、前記第5スイッチング素子の第1端子と、第10スイッチング素子の第1端子とが接続され、前記第2チョークコイルの第2端子と、第2スイッチング素子の第1端子と、第7スイッチング素子の第1端子とが接続され、前記第9スイッチング素子の第2端子と、第3チョークコイルの第1端子と、前記第10スイッチング素子の第2端子とが接続され、前記第3チョークコイルの第2端子と、第3スイッチング素子の第1端子と、第8スイッチング素子の第1端子とが接続され、前記第6スイッチング素子の第2端子と、前記第7スイッチング素子の第2端子と、前記第8スイッチング素子の第2端子と、前記コンデンサの第1端子と、負荷の第1端子とが接続され、前記第1スイッチング素子の第2端子と、前記第2スイッチング素子の第2端子と、前記第3スイッチング素子の第2端子と、前記コンデンサの第2端子と、前記第4スイッチング素子の第2端子と、前記第5スイッチング素子の第2端子と、前記負荷の第2端子とが接続され、前記第1チョークコイルの第1端子と前記第2チョークコイルの第1端子に対して交流電力が入力される、力率改善回路と、前記力率改善回路における第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、及び、第3スイッチング素子を少なくとも制御する制御部と、を備える力率改善システムのコンピュータに、
前記第1スイッチング素子と前記第3スイッチング素子とを位相が180度ずれた制御信号で制御することを実行させるプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態による力率改善システム2の構成と動作について説明する。
力率改善システム2は、
図1に示すように、力率改善回路1と、制御部10と、を備える。
力率改善回路1は、チョークコイルL1、チョークコイルL2、チョークコイルL3、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q2、スイッチング素子Q3、ダイオードD1、ダイオードD2、ダイオードD3、ダイオードD4、ダイオードD5、ダイオードD6、ダイオードD7及びコンデンサC1を備える。
【0013】
入力AC電源の第1端子と、チョークコイルL1の第1端子と、ダイオードD6のアノードと、ダイオードD1のカソードとが接続される。
【0014】
チョークコイルL1の第2端子と、スイッチング素子Q1のドレインと、ダイオードD3のアノードとが接続される。入力AC電源の第2端子と、チョークコイルL2の第1端子と、ダイオードD7のアノードとが接続される。チョークコイルL2の第2端子と、スイッチング素子Q2のドレインと、ダイオードD4のアノードとが接続される。
【0015】
ダイオードD6のカソードと、チョークコイルL3の第1端子と、ダイオードD7のカソードとが接続される。
【0016】
チョークコイルL3の第2端子と、スイッチング素子Q3のドレインと、ダイオードD5のアノードとが接続される。
【0017】
ダイオードD3のカソードと、ダイオードD4のカソードと、ダイオードD5のカソードと、コンデンサC1の第1端子と、負荷の第1端子とが接続される。
【0018】
スイッチング素子Q1のソースと、スイッチング素子Q2のソースと、スイッチング素子Q3のソースと、コンデンサC1の第2端子と、ダイオードD1のアノードと、ダイオードD2のアノードと、負荷の第2端子とが接続される。
【0019】
入力AC電源のライン1側が+、ライン2側が−の場合、制御部10は、スイッチング素子Q2が常にオン状態となるように、スイッチング素子Q2を制御する。制御部10は、スイッチング素子Q1と、スイッチング素子Q3とがスイッチングし、出力コンデンサC1の両端の電圧が一定にし、かつ、チョークコイルL1に流れる電流を正弦波状に制御する。
【0020】
スイッチング素子Q1がオン状態になると、チョークコイルL1、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q2、チョークコイルL2を流れる電流ループと、チョークコイルL1、スイッチング素子Q1、ダイオードD2を流れる電流ループとが生じる。このとき、チョークコイルL1にエネルギーが蓄積される。
【0021】
また、制御部10がスイッチング素子Q1とスイッチング素子Q3とを制御し、
図2に示すように、スイッチング素子Q1とスイッチング周期が同一で、かつ、位相が180度ずれたスイッチングを行うスイッチング素子Q3がオン状態になる。すると、ダイオードD6、チョークコイルL3、スイッチング素子Q3、スイッチング素子Q2、チョークコイルL2を流れる電流ループと、ダイオードD6、チョークコイルL3、スイッチング素子Q3、ダイオードD2を流れる電流ループとが生じする。このとき、チョークコイルL3にエネルギーが蓄積される。
【0022】
次に、制御部10がスイッチング素子Q1を制御し、スイッチング素子Q1がオフ状態になると、チョークコイルL1に蓄えられたエネルギーは、ダイオードD3を通してコンデンサC1に流れる。そのコンデンサC1に流れるエネルギーの一部は、スイッチング素子Q2とチョークコイルL2を通って、入力AC電源に戻る。また、そのコンデンサC1に流れるエネルギーの残りの部分は、ダイオードD2を通して入力AC電源に戻る。
【0023】
制御部10がスイッチング素子Q3がオフ状態になるように制御した場合も同様に、チョークコイルL3に蓄えられたエネルギーは、ダイオードD5を通して出力コンデンサC1に流れる。そのコンデンサC1に流れるエネルギーの一部は、スイッチング素子Q2とチョークコイルL2を通って、入力AC電源に戻る。また、そのコンデンサC1に流れるエネルギーの残りの部分は、ダイオードD2を通って入力AC電源に戻る。
【0024】
上述のように、リターン電流としてスイッチング素子Q2とチョークコイルL2とを流れる電流ループ、及び、ダイオードD2を流れる電流ループとが生じる。このとき、チョークコイルL2は、周波数が高くなるとインピーダンスが高くなる。そのため、商用周波数50Hz/60Hzの電流成分は、スイッチング素子Q2とチョークコイルL2とを流れる。また、スイッチング周波数の電流成分は、ダイオードD2を流れる。
【0025】
入力AC電源のライン1側が−、ライン2側が+の場合の力率改善回路1の動作は、上記の説明においてスイッチング素子Q1をスイッチング素子Q2、スイッチング素子Q2をスイッチング素子Q1、ダイオードD3をダイオードD4、ダイオードD2をダイオードD1、ダイオードD6をダイオードD7にそれぞれ置き換えた場合の動作になる。
なお、力率改善回路1がこのような動作を行う場合、力率改善回路1における波形は、
図2に示すように、信号振幅の大きい出力信号を生成するときには、デューティ比の大きい制御信号の波形とし、信号振幅の小さい出力信号を生成するときには、デューティ比の小さい制御信号の波形となる。
【0026】
以上、本発明の第1の実施形態による力率改善システム2について説明した。力率改善システム2において、力率改善回路1は、チョークコイルL1、チョークコイルL2、チョークコイルL3、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q2、スイッチング素子Q3、ダイオードD1、ダイオードD2、ダイオードD3、ダイオードD4、ダイオードD5、ダイオードD6、ダイオードD7、及び、コンデンサC1を備える。入力AC電源の第1端子と、チョークコイルL1の第1端子と、ダイオードD6のアノードと、ダイオードD1のカソードとが接続される。チョークコイルL1の第2端子と、スイッチング素子Q1のドレインと、ダイオードD3のアノードとが接続される。入力AC電源の第2端子と、チョークコイルL2の第1端子と、ダイオードD7のアノードとが接続される。チョークコイルL2の第2端子と、スイッチング素子Q2のドレインと、ダイオードD4のアノードとが接続される。ダイオードD6のカソードと、チョークコイルL3の第1端子と、ダイオードD7のカソードとが接続される。チョークコイルL3の第2端子と、スイッチング素子Q3のドレインと、ダイオードD5のアノードとが接続される。ダイオードD3のカソードと、ダイオードD4のカソードと、ダイオードD5のカソードと、コンデンサC1の第1端子と、負荷の第1端子とが接続される。スイッチング素子Q1のソースと、スイッチング素子Q2のソースと、スイッチング素子Q3のソースと、コンデンサC1の第2端子と、ダイオードD1のアノードと、ダイオードD2のアノードと、負荷の第2端子とが接続される。制御部10は、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q2、スイッチング素子Q3のそれぞれを制御する。
【0027】
図9に記載の比較対象の力率改善回路は、チョークコイルL1、チョークコイルL2、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、ダイオードD1、ダイオードD2、ダイオードD3、ダイオードD4、ダイオードD11、ダイオードD12、及び、コンデンサC1、を備える。
【0028】
チョークコイルL1の第1端子と、ダイオードD1のカソードと、ダイオードD6のアノードとが接続される。
チョークコイルL1の第2端子と、第1スイッチング素子Q1のドレインと、ダイオードD3のアノードとが接続される。
チョークコイルL2の第1端子と、ダイオードD2のカソードと、ダイオードD12のアノードとが接続される。
チョークコイルL2の第2端子と、第2スイッチング素子Q2のドレインと、ダイオードD4のアノードとが接続される。
ダイオードD3のカソードと、ダイオードD4のカソードと、ダイオードD11のカソードと、ダイオードD12のカソードとが接続される。
第1スイッチング素子Q1のソースと、第2スイッチング素子Q2のソースと、ダイオードD1のアノードと、ダイオードD2のアノードとが接続される。
なお、入力AC電源の第1端子は、チョークコイルL1の第1端子に接続され、入力AC電源の第2端子は、チョークコイルL2の第1端子に接続されている。
また、コンデンサC1の第1端子は、ダイオードD3のカソードに接続され、コンデンサC1の第2端子は、第1スイッチング素子Q1のソースに接続されている。
【0029】
入力AC電源のライン1側が+、ライン2側が−の場合、スイッチング素子Q2は常時オン状態に制御される。この状態でスイッチング素子Q1はパルス幅制御され、入力電流が正弦波状になる。スイッチング素子Q1がオン状態に制御される場合、電流はチョークコイルL1、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q2、チョークコイルL2を流れるループと、チョークコイルL1、スイッチング素子Q1、ダイオードD2を流れるループとができる。また、スイッチング素子Q1がオフ状態の場合、チョークコイルL1、ダイオードD3、コンデンサC1、スイッチング素子Q2、チョークコイルL2を流れるループと、チョークコイルL1、ダイオードD3、コンデンサC1、ダイオードD2を流れるループとができる。スイッチング素子Q2、インダクタL2側を流れるループは、商用周波数(50Hz/60Hz)の電流が流れるループである。また、ダイオードD2側を流れるループは、スイッチング素子Q1による高周波の電流成分(リップル電流)が流れるループである。
したがって、スイッチング素子Q1のスイッチングによって流れるリップル電流は、チョークコイルL1のインダクタ値を決定する要因となる。その結果、ブリッジダイオードを有する力率改善回路で使用されるチョークコイルと同様の比較的大きなインダクタンス値で、かつ、比較的大きな定格電流の特性を有する2つのチョークコイルが必要となる。
【0030】
一方、上述のようにすれば、スイッチング素子Q1とスイッチングの位相が180度ずれたスイッチング素子Q3を含めた回路を本発明の第1の実施形態による力率改善回路1のように構成することができ、チョークコイルL1に流れる電流は、2分の1になり、かつ、入力AC電源のライン1とライン2に流れるリップル電流が
図9に示す力率改善回路と同一であると仮定すると、チョークコイルL1、チョークコイルL2、チョークコイルL3のそれぞれのインダクタンス値も1/2になる。したがって、チョークコイルL1、チョークコイルL2、チョークコイルL3のそれぞれの小型化を図ることができる。また、コンデンサC1に流れるリップル電流は、
図9に示す力率改善回路におけるコンデンサC1に流れるリップル電流に比べ位相が180度ずれ、波高値が2分の1になる。そのため、本発明の力率改善回路では、許容リップル電流の小さなコンデンサを使用することができ、コンデンサC1の小型化を図ることができる。
【0031】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態による力率改善回路1の構成について説明する。
本発明の第2の実施形態による力率改善回路1は、
図3に示すように、チョークコイルL1、チョークコイルL2、チョークコイルL3、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q2、スイッチング素子Q3、スイッチング素子Q4、スイッチング素子Q5、スイッチング素子Q6、スイッチング素子Q7、ダイオードD3、ダイオードD4、ダイオードD5、コンデンサC1、及び、制御部10を備える。
【0032】
図3に示す本発明の第2の実施形態による力率改善回路1は、本発明の第1の実施形態による力率改善回路1におけるダイオードD1をスイッチング素子Q4に変更し、ダイオードD2をスイッチング素子Q5に変更し、ダイオードD6をスイッチング素子Q6に変更し、ダイオードD7をスイッチング素子Q7に変更した構成である。また、制御部10は、
図4に示すタイミングチャートのように、入力ACのライン1が+、ライン2が−のときには、スイッチング素子Q5とスイッチング素子Q6をオン状態に制御し、スイッチング素子Q4とスイッチング素子Q7をオフ状態に制御する。また、制御部10は、ライン1が−、ライン2が+のときには、スイッチング素子Q4とスイッチング素子Q7をオン状態に制御し、スイッチング素子Q5とスイッチング素子Q6をオフ状態に制御する。他の動作は、本発明の第1の実施形態による力率改善回路1と同様である。
このようにすれば、本発明の第2の実施形態による力率改善回路1は、本発明の第1の実施形態による力率改善回路1におけるダイオードを導通損失の少ないスイッチング素子に置き換えることにより、本発明の第1の実施形態による力率改善回路1に比べて損失を低減することができる。
【0033】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態による力率改善回路1の構成について説明する。
本発明の第3の実施形態による力率改善回路1は、
図5に示すように、チョークコイルL1、チョークコイルL2、チョークコイルL3、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q2、スイッチング素子Q3、スイッチング素子Q4、スイッチング素子Q5、スイッチング素子Q6、スイッチング素子Q7、スイッチング素子Q8、スイッチング素子Q9、スイッチング素子Q10、コンデンサC1、及び、制御部10を備える。
【0034】
図5に示す本発明の第3の実施形態による力率改善回路1は、本発明の第2の実施形態による力率改善回路1におけるダイオードD3をスイッチング素子Q8に変更し、ダイオードD4をスイッチング素子Q9に変更し、ダイオードD5をスイッチング素子Q10に変更した構成である。また、制御部10は、
図6に示すタイミングチャートのように、スイッチング素子Q8、スイッチング素子Q9、スイッチング素子Q10のそれぞれをスイッチング素子Q1、スイッチング素子Q2、スイッチング素子Q3のそれぞれに対して反転動作させる制御を行う。
このようにすれば、本発明の第3の実施形態による力率改善回路1は、本発明の第2の実施形態による力率改善回路1におけるダイオードを導通損失の少ないスイッチング素子に置き換えることにより、本発明の第2の実施形態による力率改善回路1に比べて損失を低減することができる。
【0035】
本発明の実施形態による最小構成の力率改善回路1について説明する。
本発明の実施形態による最小構成の力率改善回路1は、
図7に示すように、第1チョークコイルL1、第2チョークコイルL2、第3チョークコイルL3、第1スイッチング素子SW1、第2スイッチング素子SW2、第3スイッチング素子SW3、第4スイッチング素子SW4、第5スイッチング素子SW5、第6スイッチング素子SW6、第7スイッチング素子SW7、第8スイッチング素子SW8、第9スイッチング素子SW9、第10スイッチング素子SW10、及び、コンデンサC1、を備える。
【0036】
第1チョークコイルL1の第1端子と、第9スイッチング素子SW9の第1端子と、第4スイッチング素子SW4の第2端子とが接続される。
第1チョークコイルL1の第2端子と、第1スイッチング素子SW1の第1端子と、第6スイッチング素子SW6の第1端子とが接続される。
第2チョークコイルL2の第1端子と、第10スイッチング素子SW10の第1端子とが接続される。
第2チョークコイルL2の第2端子と、第2スイッチング素子SW2の第1端子と、第7スイッチング素子SW7の第1端子とが接続される。
第9スイッチング素子SW9の第2端子と、第3チョークコイルL3の第1端子と、第10スイッチング素子SW10の第2端子とが接続される。
第3チョークコイルL3の第2端子と、第3スイッチング素子SW3の第1端子と、第8スイッチング素子SW8の第1端子とが接続される。
第6スイッチング素子SW6の第2端子と、第7スイッチング素子SW7の第2端子と、第8スイッチング素子SW8の第2端子と、コンデンサC1の第1端子と、負荷の第1端子とが接続される。
第1スイッチング素子SW1の第2端子と、第2スイッチング素子SW2の第2端子と、第3スイッチング素子SW3の第2端子と、コンデンサC1の第2端子と、第4スイッチング素子SW4の第2端子と、第5スイッチング素子SW5の第2端子と、負荷の第2端子とが接続される。
このようにすれば、力率改善回路1は、力率改善回路の小型化を図ることができる。
【0037】
なお、本発明の実施形態における記憶部や記憶装置(レジスタ、ラッチを含む)は、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部や記憶装置は、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0038】
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0039】
本発明の実施形態における記憶部のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0040】
本発明の実施形態について説明したが、上述の電源システム1、電源装置2、不具合判定装置30、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図8は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、
図8に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述の電源システム1、電源装置2、不具合判定装置30、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0041】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0042】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0043】
なお、本発明の実施形態における記憶部や記憶装置(レジスタ、ラッチを含む)は、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部や記憶装置は、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0044】
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0045】
本発明の実施形態における記憶部のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
【0046】
本発明の実施形態について説明したが、上述の電源システム1、電源装置2、不具合判定装置30、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図8は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、
図8に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述の電源システム1、電源装置2、不具合判定装置30、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0047】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0048】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、追加、種々の省略、置き換え、変更を行ってよい。