(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、遊技球の管理システムの一実施形態について説明する。
図1に示すように、遊技球の管理システム10は、第1供給システム11と、第2供給システム15と、を備える。第1供給システム11及び第2供給システム15は、遊技機の一例であるパチンコ遊技機Pに対して、遊技媒体の一例である遊技球を供給する。
【0012】
第1供給システム11について説明する。
第1供給システム11は、複数の島設備12を備える。島設備12は、パチンコ遊技機Pを遊技場などに設置するための設備である。島設備12は、供給設備の一例である。島設備12には、それぞれ複数のパチンコ遊技機Pが並ぶように固定される。複数の島設備12には、遊技球を計数して返却するための計数装置Cが併設されていてもよい。
【0013】
本実施形態では、島設備12として、3つの島設備12a,12b,12cを備えた一例について説明するが、これに限らず、第1供給システム11は、4つ以上の島設備12を含んで構成されてもよい。以下の説明では、島設備12a〜12cを区別しないとき、単に島設備12と示す。本実施形態では、所定方向に沿って、島設備12a、島設備12b、及び島設備12cの順に併設されている。以下の説明では、島設備12が並ぶ方向を併設方向Dと示す。また、併設方向Dのうち、一方の方向を第1方向D1と示し、第1方向D1の反対方向を第2方向D2と示す。島設備12a及び島設備12cは、第1供給システム11において、併設方向Dのうち一方側に他の島設備12が存在する一方、他方側には島設備12が存在しない。即ち、島設備12a,12cは、所謂「末端島」である。詳しくは後述するが、島設備12cは、第1供給システム11としては末端島であるものの、第2供給システム15を構成する島設備と遊技球を交換可能に接続されることから、実質的に末端島ではない。
【0014】
図2及び
図3に示すように、島設備12a〜12cは、遊技球を貯留する球タンクとして、第1球タンク21及び第2球タンク22を有する。球タンク21,22は、複数のパチンコ遊技機Pが並ぶ方向(島設備12の幅方向)に沿って延在する四角箱状である。第1球タンク21及び第2球タンク22は、遊技球を貯留する内部空間の形状及び大きさ(容量)が同一である。第1球タンク21の底面21aは、長手方向における第1端部E1から反対側の第2端部E2へ向かって下るように傾斜する。第1球タンク21は、第2端部E2に開口する第1供給口21cと、第1供給口21cを開閉する第1タンク開閉機構21dと、を有する。第1タンク開閉機構21dは、シャッタなどを備えており、第1供給口21cを閉じた閉鎖状態と、遊技球が通過可能となるように第1供給口21cを開いた開放状態と、に動作可能である。第1タンク開閉機構21dは、所定のアクチュエータ(不図示)を備え、当該アクチュエータの動力により動作する。
【0015】
第1球タンク21は、長手方向に沿って延在する側壁21bに配設された全部で9個の第1下センサX1〜X9を有する。この第1下センサX1〜X9は、第1球タンク21内の遊技球を検知する第1センサの一例である。第1下センサX1〜X5は、第2端部E2側から第1端部E1に向かって、第1下センサX1→X2→X3→X4→X5の順に、底面21aに沿って並ぶ。第1下センサX6〜X9は、第1端部E1側から第2端部E2に向かって、第1下センサX6→X7→X8→X9の順に、底面21aから上方に離間した位置に並ぶ。つまり、第1下センサX1〜X9は、第1下センサX1→X2→X3→X4→X5→X6→X7→X8→X9の順に、後述の堆積ルートRuに沿って並んでいる。
【0016】
また、第2球タンク22の底面22aは、長手方向における第1端部E1から反対側の第2端部E2へ向かって下るように傾斜する。第2球タンク22は、第2端部E2に開口する第2供給口22cと、第2供給口22cを開閉する第2タンク開閉機構22dと、を有する。第2タンク開閉機構22dは、シャッタなどを備えており、第2供給口22cを閉じた閉鎖状態と、遊技球が通過可能となるように第2供給口22cを開いた開放状態と、に動作可能である。第2タンク開閉機構22dは、所定のアクチュエータ(不図示)を備え、当該アクチュエータの動力により動作する。
【0017】
第2球タンク22は、長手方向に沿って延在する側壁22bに配設された全部で9個の第2下センサY1〜Y9を有する。この第2下センサY1〜Y9は、第2球タンク22内の遊技球を検知する第2センサの一例である。第2下センサY1〜Y5は、第2端部E2側から第1端部E1に向かって、第2下センサY1→Y2→Y3→Y4→Y5の順に、底面21aに沿って並ぶ。第2下センサY6〜Y9は、第2端部E2側から第1端部E1に向かって、第2下センサY6→Y7→Y8→Y9の順に、底面21aから上方に離間した位置に並ぶ。つまり、第2下センサY1〜Y9は、第2下センサY1→Y2→Y3→Y4→Y5→Y6→Y7→Y8→Y9の順に、後述の堆積ルートRuに沿って並んでいる。
【0018】
島設備12a〜12cは、幅方向の略中央に、遊技球の揚送装置13を備える。揚送装置13は、幅方向において、第1球タンク21と第2球タンク22との間にある。つまり、各球タンク21,22の第1端部E1は、揚送装置13とは反対側の端部であり、第2端部E2は、揚送装置13側の端部である。揚送装置13は、遊技球を取り込んで揚送する揚送機構部13aと、揚送機構部13aが揚送する遊技球が流入する上球タンク13bと、を有する。揚送機構部13aは、スプロケットを回転させて遊技球を押し上げるように揚送する揚送装置であってもよく、スクリューの回転により遊技球を揚送する揚送装置であってもよい。上球タンク13bには、当該上球タンク13b内の遊技球を検知する上センサS1が設けられている。
【0019】
揚送装置13は、第1方向D1に隣り合う他の島設備に対して遊技球を送り出す第1送出部Kを有する。第1送出部Kは、第1送出口K1と、第1送出口開閉機構K2と、を有する。第1送出口開閉機構K2は、シャッタなどを備えており、第1送出口K1を閉じた閉鎖状態と、遊技球が通過可能となるように第1送出口K1を開いた開放状態と、に動作可能である。第1送出口開閉機構K2は、所定のアクチュエータ(不図示)を備え、当該アクチュエータの動力により動作する。揚送装置13は、第2方向D2に隣り合う他の島設備に対して遊技球を送り出す第2送出部Lを有する。第2送出部Lは、第2送出口L1と、第2送出口開閉機構L2と、を有する。第2送出口開閉機構L2は、シャッタなどを備えており、第2送出口L1を閉じた閉鎖状態と、遊技球が通過可能となるように第2送出口L1を開いた開放状態と、に動作可能である。第2送出口開閉機構L2は、所定のアクチュエータ(不図示)を備え、当該アクチュエータの動力により動作する。
【0020】
揚送装置13は、第1方向D1に隣り合う他の島設備から送り出された遊技球(以下、渡り球と示す)を受け入れる第1受入部Mと、第2方向D2に隣り合う他の島設備から送り出された遊技球を受け入れる第2受入部Nと、を有する。送出部K,L及び受入部M,Nは、揚送装置13のうち上側の部分に設けられている。第1送出部Kは、第1方向D1に隣り合う他の島設備の揚送装置13が有する第2受入部Nと、島渡樋20を用いて接続されている。第1送出部Kから送り出された遊技球は、島渡樋20を渡って他の島設備の第2受入部Nに流入する(矢印AK参照)。第2送出部Lは、第2方向D2に隣り合う他の島設備の揚送装置13が有する第1受入部Mと、島渡樋20を用いて接続されている。第2送出部Lから送り出された遊技球は、島渡樋20を渡って他の島設備の第1受入部Mに流入する(矢印AL参照)。なお、末端島である島設備12aは、接続先が存在しない送出部(送出口)が封止されている、又は、接続先が存在しない送出部(送出口)を備えていない。
【0021】
揚送装置13は、遊技球を集合して所定の球タンクに案内する案内部24を有する。島設備12a〜12cの揚送装置13において、案内部24には、上球タンク13bが満杯となって溢れ出る遊技球(以下、オーバーフロー球と示す)、及び渡り球が流入する。案内部24に流入した遊技球は、各球タンク21,22の第2端部E2側に流入するように案内される(矢印A6参照)。島設備12a〜12cは、遊技球が転動可能な下島内樋14bを備える。第1球タンク21の第1供給口21cが開放状態に制御されると、遊技球は、下島内樋14bに流入する。第2球タンク22の第2供給口22cが開放状態に制御されると、遊技球は、下島内樋14bに流入する(矢印A7参照)。
【0022】
また、揚送機構部13aに取り込まれた遊技球は、当該揚送機構部13aによって揚送され、上球タンク13bに流入する(矢印A1参照)。島設備12a〜12cは、遊技球が転動可能な上島内樋14aを備える。上球タンク13bに流入した遊技球は、上島内樋14aに流入する(矢印A2参照)。上島内樋14aに流入した遊技球は、各パチンコ遊技機Pに供給される(矢印A3参照)。各パチンコ遊技機Pから排出される遊技球は、下島内樋14bに流入する(矢印A4参照)。下島内樋14bに流入した遊技球は、揚送機構部13aに向かって転動し、球タンク21,22から供給される遊技球とともに、揚送機構部13aから取り込まれる(矢印A5,A7参照)。揚送機構部13aから取り込まれた遊技球は、再び上球タンク13bへ揚送される(矢印A1参照)。
【0023】
第2供給システム15について説明する。
図1に示すように、第2供給システム15は、複数の島設備16を備える。島設備16は、供給設備の一例である。以下、島設備16の説明に関して、既に説明した島設備12と同様の構成については、同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略化する。本実施形態では、島設備16として、3つの島設備16a,16b,16cを備えた一例について説明するが、これに限らず、第2供給システム15は、4つ以上の島設備16を含んで構成されてもよい。以下の説明では、島設備16a〜16cを区別しないとき、単に島設備16と示す。
【0024】
本実施形態では、併設方向Dに沿って、島設備16a、島設備16b、及び島設備16cの順に併設されている。島設備16a及び島設備16cは、第2供給システム15において、併設方向Dのうち一方側に他の島設備16が存在する一方、他方側には島設備16が存在しない末端島である。なお、島設備16aは、第2供給システム15としては末端島であるものの、第1供給システム11を構成する島設備12cと遊技球を交換可能に接続されることから、実質的に末端島ではない。
【0025】
島設備16bは、遊技球を貯留する球タンクとして、第3球タンク30を備える。一方、島設備16a,16cは、第3球タンク30を備えない。即ち、第2供給システム15では、一部の島設備16のみが第3球タンク30を備える。第3球タンク30は、第1球タンク21及び第2球タンク22よりも容量が大きい(一例として2倍)。第3球タンク30の詳細については後述する。
【0026】
図1、
図4及び
図5に示すように、島設備16bの揚送装置13において、受入部M,Nから受け入れられた遊技球(渡り球)は、案内部24に流入する(矢印AK1,AL1参照)。島設備16bにおいて、上球タンク13bから溢れ出たオーバーフロー球は、案内部24へ流入する。案内部24に流入した遊技球は、全て第3球タンク30の第2端部E2側に流入するように案内される(矢印A6参照)。また、島設備16bでは、上球タンク13bに貯留されている遊技球が送出部K,Lから島設備16a,16cに送り出される(矢印AK2,AL2参照)。
【0027】
図1に示すように、島設備16aにおいて、上球タンク13bから溢れ出たオーバーフロー球は、第2送出部Lから島設備16bに送り出される(矢印AL1参照)。島設備16aにおいて、第2受入部Nから受け入れられた遊技球は、上球タンク13bに流入する(矢印AK2参照)。島設備16aにおいて、第1受入部Mから受け入れられた遊技球は、案内部24に流入する(矢印AL3参照)。島設備16cにおいて、上球タンク13bから溢れ出たオーバーフロー球は、第1送出部Kから島設備16bに送り出される(矢印AK1参照)。島設備16cにおいて、第1受入部Mから受け入れられた遊技球は、上球タンク13bに流入する(矢印AL2参照)。なお、島設備16cは末端島であるため、第2受入部Nが封止されている、又は備えられていない。
【0028】
遊技球の管理システム10において、第1供給システム11と、第2供給システム15とは、相互に遊技球を受け渡し可能に構成されている。即ち、第1供給システム11を構成する島設備12のうち、最も第2供給システム15側にある島設備12cの第2送出部Lは、第2供給システム15の島設備16aの第1受入部Mと、島渡樋20を用いて接続されている。また、島設備16cの第1送出部Kは、島設備12cの第2受入部Nと、島渡樋20を用いて接続されている。
【0029】
第3球タンク30について詳しく説明する。
図6(a)〜
図6(c)に示すように、第3球タンク30は、複数のパチンコ遊技機Pが並ぶ方向(島設備16の幅方向)に沿って延在する四角箱状である。第3球タンク30の底面31は、長手方向における第1端部E1から反対側の第2端部E2へ向かって下るように傾斜する。第3球タンク30は、第2端部E2側の壁面に開口する第3供給口32と、第3供給口32を開閉する第3タンク開閉機構33と、を有する。第3タンク開閉機構33は、シャッタなどを備えており、第3供給口32を閉じた閉鎖状態と、遊技球が通過可能となるように第3供給口32を開いた開放状態と、に動作可能である。第3タンク開閉機構33は、所定のアクチュエータ(不図示)を備え、当該アクチュエータの動力により動作する。
【0030】
第3球タンク30は、長手方向に沿って延在する側壁34に配設された全部で18個の第3センサとして、第1下センサX1〜X9及び第2下センサY1〜Y9を有する。第3球タンク30が有する下センサX1〜X9,Y1〜Y9は、第3球タンク30内の遊技球を検知する第3センサの一例である。第3センサの数は、第1センサの一例である第1下センサX1〜X9の数と第2センサの一例である第2下センサY1〜Y9の数とを合計した数に対応した数である。より詳細には、第3センサには、第1センサに対応しており、第1センサと同数のセンサと、第2センサに対応しており、第2センサと同数のセンサと、がある。第3球タンク30において、下センサX1〜X9,Y1〜Y9は、堆積ルートRuに沿って、下センサX1→Y1→X2→Y2→X3→Y3→X4→Y4→X5→Y5→X6→Y6→X7→Y7→X8→Y8→X9→Y9の順に並んでいる。
【0031】
ここで、堆積ルートRuについて説明する。堆積ルートRuは、球タンク21,22,30において、それぞれ第2端部E2から第1端部E1まで底面21a,22a,31に沿って進み、さらに底面から上方向に離間しつつ折り返して再び第2端部E2に向かうルートである。球タンク21,22,30では、第2端部E2側に流入した遊技球は、それぞれの供給口に向かって転動し、徐々に積み重なる。その結果、積み重なった遊技球が形成する上境界面は、堆積ルートRuが延びる方向に対して交差しつつ、位置T1→T2→T3→T4→T5の順に変化する。即ち、堆積ルートRuは、球タンク21,22,30内において遊技球が積み上がり、堆積していく方向に沿って延びる。
【0032】
このため、第1球タンク21において、第1下センサX1〜X9は、遊技球が堆積ルートRuに沿って積み上がることに伴って、第1下センサX1→X2→X3→X4→X5→X6→X7→X8→X9の順に遊技球を検知してオンとなる。第2球タンク22において、第2下センサY1〜Y9は、遊技球が堆積ルートRuに沿って積み上がることに伴って、第2下センサY1→Y2→Y3→Y4→Y5→Y6→Y7→Y8→Y9の順に遊技球を検知してオンとなる。第3球タンク30における下センサX1〜X9,Y1〜Y9は、遊技球が堆積ルートRuに沿って積み上がることに伴って、下センサX1→Y1→X2→Y2→X3→Y3→X4→Y4→X5→Y5→X6→Y6→X7→Y7→X8→Y8→X9→Y9の順に遊技球を検知してオンとなる。
【0033】
したがって、第3球タンク30において、遊技球は、第1貯留量から第2貯留量になる迄の間、所定方向の一例として、堆積ルートRuに沿って積み重なるように貯留されるようになっている。第1貯留量は、一例として、零(貯留なし)であり、第2貯留量は、一例として、第2下センサY9が遊技球を検知する貯留量である。そして、第3球タンク30において、第1センサに対応する第3センサ(一例として第1下センサX1〜X9)、及び第2センサに対応する第3センサ(一例として第2下センサY1〜Y9)は、少なくとも遊技球の貯留量が第1貯留量から第2貯留量になる迄の範囲で前記所定方向に沿って交互に並んでいるといえる。
【0034】
供給システム11,15の電気的構成について説明する。
図7に示すように、第1供給システム11は、制御装置50を備える。制御装置50は、各種の処理を実行可能な第1制御部50aと、第1制御部50aが実行するプログラム及び第1制御部50aによる処理結果を示す情報(一例としてフラグ及びタイマ)を記憶する第1記憶部50bと、を有する。原則として、制御装置50は、第1供給システム11を構成する複数の島設備12を制御対象としている。詳しくは後述するが、制御装置50は、第2供給システム15を構成する島設備16の一部もあわせて制御する。一方、第2供給システム15は、制御装置60を備える。制御装置60は、各種の処理を実行可能な第2制御部60aと、制御部60aが実行するプログラム及び第2制御部60aによる処理結果を示す情報を記憶する第2記憶部60bと、を有する。制御装置60は、第2供給システム15を構成する複数の島設備16を制御対象としている。
【0035】
制御装置50は、各島設備12の電気部品と接続されている。制御装置50は、各島設備12の第1送出口開閉機構K2と接続されている。第1制御部50aは、島設備12ごとに、第1送出口K1の開閉を制御可能である。制御装置50は、各島設備12の第2送出口開閉機構L2と接続されている。第1制御部50aは、島設備12ごとに、第2送出口L1の開閉を制御可能である。制御装置50は、各島設備12の第1タンク開閉機構21dと接続されている。第1制御部50aは、島設備12ごとに、第1球タンク21の第1供給口21cの開閉を制御可能である。制御装置50は、各島設備12の第2タンク開閉機構22dと接続されている。第1制御部50aは、島設備12ごとに、第2球タンク22の第2供給口22cの開閉を制御可能である。第1制御部50aは、各島設備12の揚送機構部13aと接続されている。第1制御部50aは、島設備12ごとに揚送機構部13aによる遊技球の揚送及び停止を制御可能に構成されている。
【0036】
第1制御部50aは、各島設備12が有する第1球タンク21の第1下センサX1〜X9、及び、各島設備12が有する第2球タンク22の第2下センサY1〜Y9と接続されている。第1制御部50aは、各下センサX1〜X9,Y1〜Y9が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能である。第1制御部50aは、各島設備12が有する上センサS1と接続されている。第1制御部50aは、上センサS1が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能である。
【0037】
また、制御装置50は、第2供給システム15を構成する島設備16の電気部品の一部とも接続されている。制御装置50は、島設備16bにおいて、第3球タンク30が有する第1下センサX1〜X9及び第2下センサY1〜Y9と接続されている。第1制御部50aは、第3球タンク30の下センサX1〜X9,Y1〜Y9が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能である。つまり、第1供給システム11の制御装置50は、第2供給システム15が有するセンサの検知信号も入力可能に接続されている。制御装置50は、島設備16aの第1送出口開閉機構K2と接続されている。第1制御部50aは、島設備16aの第1送出口K1の開閉を制御可能に構成されている。
【0038】
一方、制御装置60は、各島設備16が有する揚送機構部13aと接続されている。第2制御部60aは、島設備16ごとに、揚送機構部13aによる遊技球の揚送及び停止を制御可能に構成されている。制御装置60は、各島設備16が有する上センサS1と接続されている。第2制御部60aは、上センサS1が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能である。制御装置60は、各島設備16が有する第1送出口開閉機構K2と接続されている。第2制御部60aは、島設備16ごとに、第1送出口K1の開閉を制御可能である。制御装置60は、各島設備16a,16bが有する第2送出口開閉機構L2と接続されている。第2制御部60aは、島設備16a,16bごとに、第2送出口L1の開閉を制御可能である。制御装置60は、第3タンク開閉機構33と接続されている。第2制御部60aは、第3供給口32の開閉を制御可能に構成されている。
【0039】
以下、第1制御部50aが行う制御について説明する。
第1制御部50aは、各島設備12の球タンク21,22毎に、下センサX1〜X9,Y1〜Y9からの検知信号に基づいて、各球タンクにおける遊技球の貯留量に対応する貯留レベルを特定する。具体的に、第1制御部50aは、第1下センサX1〜X9がオンのとき、第1球タンク21の貯留レベルLp=9と特定し、第1下センサX1〜X8がオンのとき、第1球タンク21の貯留レベルLp=8と特定し、以下同様に、下センサX1,Y1がオンのとき、第1球タンク21の貯留レベルLp=1と特定する。同様に、第1制御部50aは、第2下センサY1〜Y9の検知信号に基づいて、第2球タンク22の貯留レベルLqを特定する。第1制御部50aは、島設備12ごとに、第1球タンク21の貯留レベルLpと、第2球タンク22の貯留レベルLqとを合計した合計レベルLaと、第1球タンク21の貯留レベルLpと、第2球タンク22の貯留レベルLqとの差である島内レベル差Lbと、隣り合う島設備12における合計レベルLaの差である島間レベル差Lcと、を演算する。
【0040】
第1制御部50aは、所定の島設備12において、上センサS1から検知信号を入力しなくなると、前記所定の島設備12が有する揚送機構部13aを駆動させ、遊技球を揚送させる。第1制御部50aは、揚送機構部13aの駆動を開始させてから所定時間Tが経過しても、上センサS1から検知信号を入力しないことで供給条件が成立すると、供給口21c,22cのうち少なくとも一方を開放状態に制御する。具体的に、第1制御部50aは、前記所定の島設備12における島内レベル差Lbが所定レベル差(一例として3レベル)未満であるとき、供給口21c,22cの両方を開放状態に制御する。一方、第1制御部50aは、前記所定の島設備12における島内レベル差Lbが所定レベル差以上であるとき、供給口21c,22cのうち、貯留レベルが高い方の球タンクの供給口のみを開放状態に制御する。これにより、貯留量が多い球タンクから優先的に遊技球が供給され、島内レベル差Lbが小さくなる。即ち、第1球タンク21及び第2球タンク22における貯留レベルが平均化される。第1制御部50aは、予め定めた終了条件が成立すると、供給口21c,22cのうち開放状態に制御した供給口を閉鎖状態に制御する。終了条件は、島内レベル差Lbが所定レベル差未満となったことであってもよく、予め定めた規定時間が経過したことであってもよく、予め定めた規定量の遊技球を供給したことであってもよい。以下の説明では、第1球タンク21及び第2球タンク22の間において貯留レベルを平均化するための上記制御を「島内平均化制御」と示す。なお、供給条件は、下島内樋14bを流通する遊技球を検知するセンサがオンせず、当該センサから検知信号を入力しないことであってもよい。
【0041】
第1制御部50aは、併設方向Dに沿って隣り合う2つの島設備12における島間レベル差Lcが所定レベル差(一例として3レベル)以上であるとき、送出口K1,L1のうち、合計レベルLaが高い方の島設備12の送出口を開放状態に制御する。これにより、隣り合う島設備12間において、合計レベルLaが高い島設備12から、合計レベルLaが低い島設備12へと遊技球が供給され、島間レベル差Lcが小さくなる。即ち、隣り合う島設備12間において、合計レベルLaが平均化される。第1制御部50aは、予め定めた終了条件が成立すると、送出口K1,L1のうち開放状態に制御した送出口を閉鎖状態に制御する。終了条件は、島間レベル差Lcが所定レベル差未満となったことであってもよく、予め定めた規定時間が経過したことであってもよく、予め定めた規定量の遊技球を供給したことであってもよい。以下の説明では、島設備間において合計レベルLaを平均化するための上記制御を「島間平均化制御」と示す。
【0042】
ここで、第1制御部50aは、第3球タンク30が有する第1下センサX1〜X9及び第2下センサY1〜Y9と接続されている。第1制御部50aは、第3球タンク30の下センサX1〜X9,Y1〜Y9から入力する検知信号に関して、島設備12,16の何れからの信号であるかを区別しない。このため、第1制御部50aは、第3球タンク30の下センサX1〜X9,Y1〜Y9が出力する検知信号に基づいて貯留レベルLp,Lq、即ち、第2供給システム15に関する見かけ上の貯留レベルLp,Lqを特定する。第1制御部50aは、特定した見かけ上の貯留レベルLp,Lqを用いて、第2供給システム15に関する見かけ上の島内レベル差Lbを演算し、当該島内レベル差Lbに基づいて上述の島内平均化制御を実行可能である。
【0043】
ここで、第3球タンク30の下センサX1〜X9,Y1〜Y9の個数は、第1球タンク21の第1下センサX1〜X9、及び第2球タンク22の第2下センサY1〜Y9の個数と同数である。したがって、第1制御部50aは、第3球タンク30からの信号線数(接続ポート数)が島設備12と異なることがなく、第2供給システム15の全体を1つの島設備12と同等に取り扱うことが可能になる。さらに、第3球タンク30の下センサX1〜X9,Y1〜Y9は、第1球タンク21の第1下センサX1〜X9、及び第2球タンク22の第2下センサY1〜Y9と同様に、堆積ルートRuに沿って交互に並んでいる。その結果、第3球タンク30が有する下センサX1〜X9,Y1〜Y9の検知結果に基づいて特定される見かけ上の貯留レベルLp,Lqは、常時、同じ貯留レベル又は略同じ貯留レベルとなり、島内レベル差Lbが所定レベル差に達しないように構成されている。なお、第1制御部50aは、第3タンク開閉機構33と接続されておらず、第3供給口32が島内レベル差Lbに基づいた島内平均化制御によって、開放状態に制御されないようになっている。これに限らず、第1制御部50aは、島内平均化制御において、供給口21c,22cに代えて、第3供給口32を開放状態に制御するように構成されていてもよい。
【0044】
また、第1制御部50aは、特定した見かけ上の貯留レベルLp,Lqに基づいて、島設備16aの合計レベルLaを演算し、さらに島設備12cの合計レベルLaとともに、島間レベル差Lcを演算する。第1制御部50aは、この島間レベル差Lcに基づいて、島設備12cと島設備16aとの間で、上述の島間平均化制御を実行する。第1制御部50aは、島設備12の合計レベルLaが、第2供給システム15に関する見かけ上の合計レベルLaより低い場合、島間平均化制御において、島設備16aの第1送出口K1を開放状態に制御し、遊技球を島設備12cへ送り出す。第1制御部50aは、島設備12の合計レベルLaが、第2供給システム15に関する見かけ上の合計レベルLaより高い場合、島間平均化制御において、島設備12cの第2送出口L1を開放状態に制御し、遊技球を島設備16aへ送り出す。
【0045】
以上のように、制御装置50は、遊技球の供給に関する制御として、第1球タンク21における貯留量及び第2球タンク22における貯留量を合計した総貯留量と、第3球タンク30における貯留量と、の差が小さくなるように、第1供給システム11から第2供給システム15へ遊技球を供給する第1供給制御を実行可能である。同様に、制御装置50は、遊技球の供給に関する制御として、第2供給システム15から第1供給システム11へ遊技球を供給する第2供給制御を実行可能である。なお、本実施形態において、貯留量は、貯留量に関する情報としての貯留レベルとして取り扱われる。制御装置50は、第1センサの一例である第1下センサX1〜X9、第2センサの一例である第2下センサY1〜Y9、及び第3センサの一例である下センサX1〜X9,Y1〜Y9による検知結果に基づいて、遊技球の供給に関する制御を行うようになっている。
【0046】
第2制御部60aが行う制御について説明する。
第2制御部60aは、島設備16a,16cにおいて、上センサS1から検知信号を入力しなくなると、上センサS1から検知信号を入力しなくなった島設備の揚送機構部13aを駆動させ、遊技球を揚送させる。第2制御部60aは、揚送機構部13aの駆動を開始させてから所定時間Tが経過しても、上センサS1から検知信号を入力しないことで供給条件が成立すると、島設備16bの送出口K1,L1を開放状態に制御する。例えば、第2制御部60aは、島設備16aにて供給条件が成立すると、第1送出口K1を開放状態に制御する。例えば、第2制御部60aは、島設備16cにて供給条件が成立すると、第2送出口L1を開放状態に制御する。第2制御部60aは、予め定めた終了条件が成立すると、島設備16bが有する送出口K1,L1のうち開放状態に制御した送出口を閉鎖状態に制御する。終了条件は、上センサS1から検知信号を入力したことであってもよく、予め定めた規定時間が経過したことであってもよく、予め定めた規定量の遊技球を供給したことであってもよい。
【0047】
第2制御部60aは、島設備16bにおいて、上センサS1から検知信号を入力しなくなると、島設備16bの揚送機構部13aを駆動させ、遊技球を揚送させる。第2制御部60aは、揚送機構部13aの駆動を開始させてから所定時間Tが経過しても、上センサS1から検知信号を入力しないことで供給条件が成立すると、第3球タンク30の第3供給口32を開放状態に制御する。また、第2制御部60aは、予め定めた終了条件が成立すると、第3供給口32を閉鎖状態に制御する。終了条件は、上センサS1から検知信号を入力したことであってもよく、予め定めた規定時間が経過したことであってもよく、予め定めた規定量の遊技球を供給したことであってもよい。
【0048】
次に、管理システム10の構築方法(製造方法)について説明する。
最初に、新規に管理システム10を構築(製造)する第1方法について説明する。
遊技場などの設置対象場所に、島設備12a〜12cを併設するとともに、島設備16a〜16cを併設する。次に、島渡樋20を用いて、隣り合う島設備同士を接続する。このとき、第1供給システム11の島設備12cと、第2供給システム15の島設備16aと、についても、島渡樋20を用いて相互に接続する。各島設備12が有する送出口開閉機構K2,L2、タンク開閉機構21d,22d、揚送機構部13a、及び上センサS1を、制御装置50(第1制御部50a)に接続する。各島設備12が有する下センサX1〜X9,Y1〜Y9、及び島設備16bが有する第3球タンク30の下センサX1〜X9,Y1〜Y9を、制御装置50に接続する。島設備16aの第1送出口開閉機構K2を、制御装置50に接続する。その後、第1方法を終了する。
【0049】
次に、設置済みの第2供給システム15に対して、第1供給システム11を追加して、又は、設置済みの第2供給システム15を構成する島設備16の一部を第1供給システム11に置き換えて、管理システム10を構築(製造)する第2方法について説明する。
【0050】
遊技場などの設置対象場所に、島設備12a〜12cを新たに併設する、又は、設置済みである島設備16の一部を撤去し、島設備12a〜12cを新たに併設する。次に、島設備16bの第3球タンク30に対して、第1下センサX1〜X9及び第2下センサY1〜Y9を上述した構成のように設置する。次に、第1供給システム11の島設備12cと、第2供給システム15の島設備16aとを、島渡樋20を用いて相互に接続する。各島設備12が有する送出口開閉機構K2,L2、タンク開閉機構21d,22d、揚送機構部13a、及び上センサS1を、制御装置50(第1制御部50a)に接続する。各島設備12が有する下センサX1〜X9,Y1〜Y9、及び島設備16bが有する第3球タンク30の下センサX1〜X9,Y1〜Y9を、制御装置50に接続する。島設備16aの第1送出口開閉機構K2を、制御装置50に接続する。その後、第2方法を終了する。
【0051】
本実施形態の効果について説明する。
(1)本実施形態によれば、第1球タンク21及び第2球タンク22を供給設備(一例として島設備12)に備えた第1供給システム11と、より大容量の第3球タンク30を備えた第2供給システム15とで、遊技球を検知するセンサの総数を同数とし、各センサの検知結果に基づいて行う「遊技球の供給に関する制御」を共通化し易くできる。したがって、そもそも球タンクの数が対応しない複数の供給システム11,15について、制御装置50が行う制御を簡略化し、複数の供給システムを効率よく管理できる。なお、本実施形態では、遊技球の供給に関する制御として、島内平均化制御、及び島間平均化制御(第1供給制御及び第2供給制御)の一例を示した。
【0052】
(2)本実施形態によれば、第3球タンク30には、第1センサ及び第2センサに対応するセンサがそれぞれ同数ずつ設けられていることから、各センサの検知結果に基づいて行う「遊技球の供給に関する制御」をさらに共通化し易くできる。
【0053】
(3)本実施形態によれば、第1球タンク21及び第2球タンク22を備えた第1供給システム11と、より大容量の第3球タンク30を備えた第2供給システム15とにおいて、第1供給システム11から第2供給システム15への遊技球の移動、及び第2供給システム15から第1供給システム11への遊技球の移動のうち両方を行い易くできる。
【0054】
(4)本実施形態によれば、第1球タンク21及び第2球タンク22における遊技球の貯留量と、第3球タンク30における遊技球の貯留量とを、同じように検出することが可能になる。したがって、各センサの検知結果に基づいて行う「遊技球の供給に関する制御」を共通化し易くできる。
【0055】
(5)本実施形態によれば、第1供給システム11の制御装置50は、当該第1供給システム11が有するセンサ(一例として下センサX1〜X9,Y1〜Y9)の検知信号だけでなく、第2供給システム15が有するセンサの検知信号も入力可能に構成されている。このため、第1供給システムの制御装置50は、第1供給システムの球タンク21,22における貯留量に加えて、第2供給システムの第3球タンク30における貯留量を把握し、遊技球の供給に関する制御を行うことが可能になる。よって、複数の供給システムを効率よく管理できる。
【0056】
(6)本実施形態によれば、制御装置50は、管理システム10の全体的な遊技球の移動を制御し、制御装置60は、第2供給システム15内での遊技球の移動を制御する。したがって、管理システム10としての制御負担を分担し、円滑な遊技球の供給を実現できる。
【0057】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。なお、以下の説明では、本実施形態と異なる構成について詳細に説明する一方、本実施形態と同様の構成については、その説明を簡略化又は省略する。
【0058】
・本実施形態において、第1供給システム11と第2供給システム15とは、島設備の数に対する球タンクの数が異なっていたが、これに限らず、島設備の数に対する球タンクの数が同じであってもよい。例えば、第2供給システム15の島設備16は、島設備12と同様に、第1球タンク21と第2球タンク22とを備えた構成であってもよい。この場合、第2供給システム15における末端島としての島設備16aに関して、第1球タンク21の第1下センサX1〜X9、及び第2球タンク22の第2下センサY1〜Y9を、制御装置50に接続するとよい。このように構成しても、制御装置50,60によって、管理システム10にて発生する制御負担を分担し、円滑な遊技球の供給を実現できる。よって、複数の供給システムを効率よく管理できる。本変更例では、第1供給システム11の島設備12が有する球タンクの数と、第2供給システム15の島設備16が有する球タンクの数が同じである。本変更例では、第1供給システム11の島設備12が有するセンサの数と、第2供給システム15の島設備16が有するセンサの数が同じである。なお、ここでいうセンサとは、下センサX1〜X9,Y1〜Y9に例示されるように、球タンク内の遊技球を検知するセンサである。
【0059】
・本実施形態において、制御装置50は、第1供給制御及び第2供給制御の両方を実行可能に構成されたが、これに限らず、一方を実行可能な構成であってもよい。
・本実施形態において、制御装置50は、合計レベルLaを用いて島間レベル差Lcを演算し、当該島間レベル差Lcに基づいて、島間平均化制御を実行したが、これに限らない。制御装置50は、第1下センサX1〜X9の検知結果に基づく第1球タンク21の貯留レベルLp(第2供給システム15に関する見かけ上の貯留レベルLpを含む)の差として島間レベル差Lcを演算し、島間平均化制御を実行してもよい。また、制御装置50は、第2下センサY1〜Y9の検知結果に基づく第2球タンク22の貯留レベルLq(第2供給システム15に関する見かけ上の貯留レベルLqを含む)の差として島間レベル差Lcを演算し、島間平均化制御を実行してもよい。即ち、制御装置50は、遊技球の供給に関する制御の一例として、第1球タンク21における貯留量及び第2球タンク22における貯留量のうち少なくとも一方の貯留量と、第3球タンク30における貯留量と、の差が小さくなるように、上述の第1供給制御及び第2供給制御のうち少なくとも一方を実行可能であるとよい。
【0060】
・本実施形態において、第1供給システム11は、末端島ではない島設備12bを複数備えてもよい。第1供給システム11において、複数の島設備12は、所定方向に沿って併設されている必要はなく、複数の島設備12が相互に遊技球を供給可能であればよい。即ち、本明細書において島設備12,16でいう「末端島」とは、遊技球の受け渡しを可能な他の島設備が1つしかない島設備を意味する。
【0061】
・本実施形態において、第1センサの一例として、9個の第1下センサを備えたが、これに限らず、第1センサとして、1個〜8個の第1下センサを備えてもよく、10個以上の第1下センサを備えてもよい。同様に、本実施形態において、第2センサの一例として、9個の第2下センサを備えたが、これに限らず、第2センサとして、1個〜8個の第2下センサを備えてもよく、10個以上の第1下センサを備えてもよい。また、第1センサの数と第2センサの数とは異なっていてもよい。本変更例において、第3球タンク30は、第1センサの数と第2センサの数とを合計した数と同数の第3センサを備えるとよい。
【0062】
・本実施形態において、第2供給システム15は、末端島としての島設備16a,16cと、第3球タンク30を備えた島設備16bとの間に、複数の島設備(以下、副島設備と示す)を備えてもよい。この場合、副島設備は、上球タンク13bを省いた構成であってもよい。
【0063】
・本実施形態において、第2供給システム15は、第3球タンク30を有する島設備16bを複数備えていてもよい。また、第3球タンク30は、島設備16に限定されず、島設備16とは異なる場所に設けられていてもよい。
【0064】
・本実施形態において、制御装置50は、遊技場の管理者などが視認可能な管理画面を備えていてもよい。第1制御部50aは、島間平均化制御、及び島内平均化制御を実行中であるか否か、及びこれらの平均化制御を行っている球タンクを特定可能な情報を表示するように、管理画面の表示内容を制御するとよい。
【0065】
・本実施形態において、第1センサに対応する第3センサ、及び第2センサに対応する第3センサは、堆積ルートRuのうち、少なくとも一部の範囲において交互に並んでおればよく、当該一部の範囲外では、堆積ルートRuに沿って交互に並んでいなくてもよい。また、第1貯留量は、零(貯留なし)であることに限定されず、遊技球が貯留されている状態であってもよい。
【0066】
・本実施形態において、第1センサに対応する第3センサ、及び第2センサに対応する第3センサは、同じ側壁34に設けられたが、これに限らず、相互に対向する側壁34,34のうち一方に、第1センサに対応する第3センサを設け、他方に第2センサに対応する第3センサを設けてもよい。この場合、第1センサに対応する第3センサと第1センサに対応する第3センサとは、側壁34と直交する方向から見たときに、同じ貯留レベルと特定されるセンサごとに相互に重なる位置にあるとよい。
【0067】
・本実施形態において、島設備12,16は、複数の揚送装置13を有してもよい。また、複数の島設備12又は島設備16によって、1つの揚送装置13を共有する構成であってもよい。つまり、島設備12,16は、揚送装置13を備えなくてもよい。
【0068】
・本実施形態において、島設備12,16に設置可能なパチンコ遊技機Pの数は、任意に変更してもよい。例えば、島設備12,16は、単数の遊技機を設置可能でもよい。
・本実施形態において、遊技機は、パチンコ遊技機Pであったが、これに限らず、遊技媒体として遊技球を用いる遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
【0069】
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(1)遊技球の管理システムにおいて、遊技球を供給する第1供給システムと、遊技球を供給する第2供給システムと、制御装置と、を備え、前記第1供給システムは、少なくとも1の供給設備を有しており、前記供給設備は、第1球タンクと、前記第1球タンク内の遊技球を検知する第1センサと、第2球タンクと、前記第2球タンク内の遊技球を検知する第2センサと、を有し、前記第2供給システムは、前記第1球タンク及び前記第2球タンクよりも容量が大きい第3球タンクと、前記第3球タンク内の遊技球を検知する第3センサと、を有し、前記制御装置は、前記第1センサ、前記第2センサ、及び前記第3センサによる検知結果に基づいて、遊技球の供給に関する制御を行うようになっており、前記第3センサの数は、前記第1センサの数と前記第2センサの数とを合計した数に対応した数であるとよい。
【0070】
(2)前記遊技球の供給に関する制御は、前記第1球タンクにおける貯留量及び前記第2球タンクにおける貯留量を合計した総貯留量と、前記第3球タンクにおける貯留量と、の差が小さくなるように、前記第1供給システムから前記第2供給システムへ遊技球を供給する第1供給制御、及び、前記第2供給システムから前記第1供給システムへ遊技球を供給する第2供給制御のうち少なくとも一方であるとよい。
【0071】
(3)前記遊技球の供給に関する制御は、前記第1球タンクにおける貯留量及び前記第2球タンクにおける貯留量のうち少なくとも一方の貯留量と、前記第3球タンクにおける貯留量と、の差が小さくなるように、前記第1供給システムから前記第2供給システムへ遊技球を供給する第1供給制御、及び、前記第2供給システムから前記第1供給システムへ遊技球を供給する第2供給制御のうち少なくとも一方であるとよい。