特許第6875019号(P6875019)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6875019
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20210510BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G01C21/26 P
【請求項の数】10
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2019-162860(P2019-162860)
(22)【出願日】2019年9月6日
(65)【公開番号】特開2021-43511(P2021-43511A)
(43)【公開日】2021年3月18日
【審査請求日】2019年9月6日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】518388498
【氏名又は名称】株式会社MaaS Tech Japan
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】日高 洋祐
【審査官】 菊池 伸郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−069017(JP,A)
【文献】 特開2017−096636(JP,A)
【文献】 特開2004−126892(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3088334(JP,U)
【文献】 特表2018−515847(JP,A)
【文献】 特開2009−098781(JP,A)
【文献】 特開2019−128171(JP,A)
【文献】 特開2013−080342(JP,A)
【文献】 特許第6542943(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G01C 21/26−21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの移動履歴情報と、当該移動履歴情報に基づき得られるユーザの移動に関する嗜好及び行動傾向に関するユーザ嗜好情報を記憶する記憶手段を備えるコンピュータを、
第一場所情報を含むユーザの第一スケジュールと、当該第一スケジュールよりも後の当該ユーザの第二スケジュールであって、前記第一場所情報とは異なる第二場所情報を含む第二スケジュールと、当該第二場所情報が示す場所での目的情報と、を受け付ける受付手段、
前記第一スケジュールの第一場所情報が示す場所から、前記第二スケジュールの第二場所情報が示す場所までの移動経路であって、当該第一スケジュールと当該第二スケジュールの間で移動可能な移動経路を検索する検索手段
記検索手段の検索結果が複数存在する場合、前記ユーザ嗜好情報又は前記目的情報に基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出して前記ユーザに提案する提案手段、
として機能させ
前記目的情報は、ユーザの職務に関するユーザ職務情報を含み、
前記提案手段は、前記ユーザ職務情報が設定されていない場合、又は前記ユーザ職務情報が前記検索結果を抽出するために十分な内容でない場合、前記ユーザ嗜好情報に基づいて前記検索結果を抽出するプログラム。
【請求項2】
前記ユーザ職務情報は、ユーザの勤務場所、勤務時間、及び通勤経路のうち少なくとも1つの情報を含む
求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
記目的情報は、目的が職務関連か私的関連かをさらに含み、
前記提案手段は、前記目的情報により特定される目的が職務関連である場合に移動の確実性がより高い移動経路を抽出する一方、前記目的情報により特定される目的が私的関連である場合に移動料金がより安い移動経路を選択する、
請求項又はに記載のプログラム。
【請求項4】
前記目的情報は、目的の重要度及び移動経費の負担者をさらに含み、
前記提案手段は、前記目的情報により特定される目的の重要度が低く前記移動経費の負担者がユーザである場合に、移動経費がより安い移動経路を選択する、
請求項1乃至3の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、
前記提案手段による提案に対して前記ユーザの承認が得られた場合に前記検索手段の検索結果を、前記第一スケジュールと前記第二スケジュールとの間の前記ユーザの移動スケジュールとして前記記憶手段に記憶する追加手段としてさらに機能させる、
請求項1乃至4の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、
前記検索結果が複数存在する場合、複数のユーザのスケジュールに基づき、複数の検索結果に係る移動経路の混雑状況を予測する予測手段、
としてさらに機能させ、
前記提案手段は、前記予測手段が予測した各移動経路の混雑状況に基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出する、
請求項1乃至の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記提案手段は、複数の検索結果の中から提案した一つの検索結果に対して前記ユーザの承認が得られなかった場合に、当該複数の検索結果を当該ユーザに提案する、
請求項1乃至の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータを、
前記提案手段による提案に対して前記ユーザの承認が得られた場合に当該ユーザに報酬を付与する付与手段としてさらに機能させる
求項1乃至7の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記受付手段は、通信ネットワークを介して前記記憶手段とは異なる他の記憶手段から前記ユーザのスケジュールを取得して、前記第一スケジュール又は前記第二スケジュールとして受け付け、
前記検索手段は、前記受付手段が前記他の記憶手段から前記ユーザのスケジュールを取得したときに、前記移動経路を検索する、
請求項乃至の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
ユーザの移動履歴情報と、当該移動履歴情報に基づき得られるユーザの移動に関する嗜好及び行動傾向に関するユーザ嗜好情報を記憶する記憶手段と、
第一場所情報を含むユーザの第一スケジュールと、当該第一スケジュールよりも後の当該ユーザの第二スケジュールであって、前記第一場所情報とは異なる第二場所情報を含む第二スケジュールと、当該第二場所情報が示す場所での目的情報と、を受け付ける受付手段と、
前記第一スケジュールの第一場所情報が示す場所から、前記第二スケジュールの第二場所情報が示す場所までの移動経路であって、当該第一スケジュールと当該第二スケジュールの間で移動可能な移動経路を検索する検索手段と
記検索手段の検索結果が複数存在する場合、前記ユーザ嗜好情報又は前記目的情報に基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出して前記ユーザに提案する提案手段と、
を備え
前記目的情報は、ユーザの職務に関するユーザ職務情報を含み、
前記提案手段は、前記ユーザ職務情報が設定されていない場合、又は前記ユーザ職務情報が前記検索結果を抽出するために十分な内容でない場合、前記ユーザ嗜好情報に基づいて前記検索結果を抽出する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザに混雑回避経路を提供する情報処理システムが知られている。
【0003】
これに関し、特許文献1には、公共交通機関を利用する最適経路と、それよりも車両混雑度が低い低混雑経路と、を探索してユーザに提示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018−155498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、所要時間、乗り換え等の異動の煩雑さ、混雑度といった情報から客観的に合理的と考えられる複数の経路情報をユーザに提供することができる。しかしながら、ユーザ個人の移動に関する嗜好や行動傾向にはばらつきがあり、客観的に合理的と考えられる経路情報が提供されたとしても、必ずしもそれを選択するとは限らず、また、同一地点間の移動であってもその時の状況によって異なる経路を選択することもある。特許文献1に記載の技術では、このようなユーザ個人の移動に関する嗜好や行動傾向に合致した経路情報を提供することができていないという問題がある。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、ユーザ個人の移動に関する嗜好や行動傾向に合致した経路情報を提供することができるプログラム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係るプログラムは、ユーザの移動履歴情報と、当該移動履歴情報に基づき得られるユーザの移動に関する嗜好及び行動傾向に関するユーザ嗜好情報を記憶する記憶手段を備えるコンピュータを、任意の2つの場所の指定を受け付ける受付手段、前記指定された2つの場所のうち、1の場所から他の場所までの移動可能な移動経路を検索する検索手段、前記検索手段の検索結果を前記ユーザに提案する提案手段であって、前記検索結果が複数存在する場合、前記ユーザ嗜好情報に基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出して前記ユーザに提案する提案手段、として機能させる。
【0008】
本発明の第二態様に係るプログラムでは、前記受付手段は、第一場所情報を含むユーザの第一スケジュールと、当該第一スケジュールよりも後の当該ユーザの第二スケジュールであって、前記第一場所情報とは異なる第二場所情報を含む第二スケジュールと、当該第二場所情報が示す場所での目的情報とを受け付けて前記記憶手段に記憶し、 前記検索手段は、前記第一スケジュールの第一場所情報が示す場所から、前記第二スケジュールの第二場所情報が示す場所までの移動経路であって、当該第一スケジュールと当該第二スケジュールの間で移動可能な移動経路を検索し、前記提案手段は、前記検索結果が複数存在する場合、前記第二場所情報が示す場所での目的情報に基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出して前記ユーザに提案する。
【0009】
また、本発明の第三態様に係るプログラムでは、前記提案手段による提案に対して前記ユーザの承認が得られた場合に前記検索手段の検索結果を、前記第一スケジュールと前記第二スケジュールとの間の前記ユーザの移動スケジュールとして前記記憶手段に記憶する追加手段を有する。
【0010】
また、本発明の第四態様に係るプログラムでは、前記第二場所情報が示す場所での目的情報は、目的が職務関連か私的関連か、内容種別、重要度、移動経費負担者のうち少なくとも1つの情報を含んでいる。
【0011】
また、本発明の第五態様に係るプログラムでは、前記受付手段は、ユーザの勤務場所、勤務時間、通勤経路のうち少なくとも1つの情報を含むユーザ職務情報を受け付けて前記記憶手段に記憶しており、前記提案手段は、前記検索結果が複数存在する場合、前記第二場所情報が示す場所での目的情報又は前記ユーザ職務情報に基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出して前記ユーザに提案する。
【0012】
また、本発明の第六態様に係るプログラムでは、前記提案手段は、前記検索結果が複数存在する場合、前記第二場所情報が示す場所での目的情報、前記ユーザ職務情報又は前記ユーザ嗜好情報と、前記第一場所から前記第二場所への移動時間帯、移動日時、当日の天候情報のうち少なくとも1つの情報とに基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出して前記ユーザに提案する。
【0013】
また、本発明の第七態様に係るプログラムは、前記コンピュータを、前記検索結果が複数存在する場合、複数のユーザのスケジュールに基づき、複数の検索結果に係る移動経路の混雑状況を予測する予測手段、として機能させ、前記提案手段は、前記予測手段が予測した各移動経路の混雑状況に基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出する。
【0014】
また、本発明の第八態様に係るプログラムでは、前記提案手段は、前記検索結果が複数存在する場合、複数の検索結果の中から一つの検索結果を前記ユーザに提案し、前記ユーザの承認が得られなかった場合に、当該複数の検索結果を当該ユーザに提案する。
【0015】
また、本発明の第九態様に係るプログラムは、前記コンピュータを、前記提案手段による提案に対して前記ユーザの承認が得られた場合に当該ユーザに報酬を付与する付与手段、として機能させる。
【0016】
また、本発明の第十態様に係るプログラムでは、前記受付手段は、通信ネットワークを介して前記記憶手段とは異なる他の記憶手段から前記ユーザのスケジュールを取得して、前記第一スケジュール又は前記第二スケジュールとして受け付け、前記検索手段は、前記受付手段が前記他の記憶手段から前記ユーザのスケジュールを取得したときに、前記移動経路を検索する。
【0017】
また、本発明の第十一態様に係る情報処理装置は、ユーザの移動履歴情報と、当該移動履歴情報に基づき得られるユーザの移動に関する嗜好及び行動傾向に関するユーザ嗜好情報を記憶する記憶手段と、任意の2つの場所の指定を受け付ける受付手段と、
前記指定された2つの場所のうち、1の場所から他の場所までの移動可能な移動経路を検索する検索手段と、前記検索手段の検索結果を前記ユーザに提案する提案手段であって、前記検索結果が複数存在する場合、前記ユーザ嗜好情報に基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出して前記ユーザに提案する提案手段と、を備える。
また、本発明の第十二態様に係る情報処理装置では、前記受付手段は、第一場所情報を含むユーザの第一スケジュールと、当該第一スケジュールよりも後の当該ユーザの第二スケジュールであって、前記第一場所情報とは異なる第二場所情報を含む第二スケジュールと、当該第二場所情報が示す場所での目的情報とを受け付けて前記記憶手段に記憶し、前記検索手段は、前記第一スケジュールの第一場所情報が示す場所から、前記第二スケジュールの第二場所情報が示す場所までの移動経路であって、当該第一スケジュールと当該第二スケジュールの間で移動可能な移動経路を検索し、前記提案手段は、前記検索結果が複数存在する場合、前記第二場所情報が示す場所での目的情報に基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出して前記ユーザに提案する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ユーザ個人の移動に関する嗜好や行動傾向に合致した経路情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第一実施形態に係るスケジュール管理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2図1に示すサーバ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】サーバ装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図4】スケジュール管理システムにおいてユーザのスケジュールを追加する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5A】端末装置に表示されるスケジュール一覧ページの一例を示す説明図である。
図5B】ユーザのスケジュールに第二スケジュールが追加された場合に、図5Aに示す状態から変遷した後のスケジュール一覧ページの一例を示す説明図である。
図5C】移動スケジュールが追加された場合に、図5Bに示す状態から変遷した後のスケジュール一覧ページの一例を示す説明図である。
図6】スケジュール管理システムにおいてユーザのスケジュール間の移動経路を検索し提案する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7】端末装置に表示される確認ページの一例を示す説明図である。
図8】端末装置に表示される提案ページの一例を示す説明図である。
図9】本発明の第二実施形態に係るスケジュール管理システムのサーバ装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図10】本発明の第二実施形態に係るスケジュール管理システムにおいて、ユーザ端末からの始点・終点場所の指定を受けて、始点・終点間の移動経路を検索し提案する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら本発明の複数の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0021】
−−−第一実施形態−−−
まず、第一実施形態について説明する。
<全体構成>
図1は、本発明の第一実施形態(以下、適宜、「本実施形態」という。)に係るスケジュール管理システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、スケジュール管理システム1は、サーバ装置10と、一又は複数の端末装置12と、を備える。これらの装置は、インターネットや電話回線網等の通信ネットワークNTを介して互いに通信可能に構成されている。
【0022】
サーバ装置10は、一又は複数のユーザのスケジュールを管理する情報処理装置(コンピュータ)である。このサーバ装置10は、端末装置12を介したユーザの指示に基づき、当該ユーザのスケジュールを閲覧可能にしたり、スケジュール間の移動経路を提案したりする。
【0023】
端末装置12は、ユーザが操作する装置である。ユーザは、この端末装置12を操作してサーバ装置10にアクセスする。端末装置12としては、例えば、携帯電話やスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等が挙げられる。なお、端末装置12には、GPS(Global Positioning System)等の端末装置12の減殺位置情報を取得する機能を備えていることが好ましい。
【0024】
<ハードウェア構成>
図2は、図1に示すサーバ装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
図2に示すように、サーバ装置10は、制御装置20と、通信装置26と、記憶装置28と、を備える。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)22及びメモリ24を主に備えて構成される。
【0026】
制御装置20では、CPU22がメモリ24或いは記憶装置28等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能手段として機能する。この機能手段の詳細については後述する。
【0027】
通信装置26は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置26は、例えば、端末装置12との間で各種の情報を送受信する。
【0028】
記憶装置28は、ハードディスク等で構成される。記憶装置28は、制御装置20における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0029】
なお、サーバ装置10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、サーバ装置10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図2は、サーバ装置10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、サーバ装置10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。また、複数の端末装置12のハードウェア構成も、例えば操作手段や表示装置等を備える他は、サーバ装置10と同様の構成を備えることができる。
【0030】
<機能的構成>
図3は、図1に示すサーバ装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0031】
図3に示すように、サーバ装置10は、機能的構成として、記憶手段50と、受付手段52と、判定手段54と、検索手段56と、予測手段58と、提案手段60と、追加手段62と、付与手段64と、変更手段66と、を備える。記憶手段50は、一又は複数の記憶装置28で実現される。記憶手段50以外の機能的構成は、記憶装置28等に格納されたプログラムを制御手段20が実行することにより実現される。
【0032】
記憶手段50は、例えば、ウェブページ50Aと、経路情報50Bと、ユーザ情報50Cと、スケジュール50Dとを記憶する機能手段である。
【0033】
ウェブページ50Aは、ユーザのスケジュールを一覧可能なスケジュール一覧-エージやログインページ等、複数のウェブページを含む。経路情報50Bは、例えば日本全国における電車やバス等の移動手段の各経路の名称や、各経路における交通手段の出発時間、到着時間、料金等を含む。ユーザ情報50Cは、各ユーザの識別情報(ユーザID)に対応付けて、ユーザそれぞれのログインIDや、パスワード、ユーザ名、生年月日、性別、年齢、住所、連絡先等に加えて、ユーザの職務に関する情報(ユーザの勤務場所、勤務時間、通勤経路等を含み、「ユーザ職務情報」と総称する)、ユーザの移動に関する嗜好や行動傾向に関する情報(「ユーザ嗜好情報」と総称する)、ユーザの移動履歴情報を含んでいる。
スケジュール50Dは、ユーザ毎に設けられ、場所情報や、場所情報が示す場所での目的情報(目的が職務関連か私的関連か、内容種別、重要度、移動経費負担者などの情報を含む)、目的情報が示す目的の開始時間情報及び終了時間情報を含む。また、スケジュール50Dは、ユーザのスケジュール間の移動スケジュールを含む。この経路情報は、電車やバス等の名前や料金等を含む。
【0034】
受付手段52は、ユーザのスケジュールを受け付けて記憶手段50に記憶する機能手段である。具体的には、受付手段52は、第一場所情報を含むユーザの第一スケジュールと、当該第一スケジュールよりも後の当該ユーザの第二スケジュールであって、第一場所情報とは異なる第二場所情報を含む第二スケジュールを端末装置12から受け付けて当該ユーザのスケジュール50Dの一部として記憶手段50に記憶する。また、受付手段52は、通信ネットワークNTを介して記憶手段50とは異なる他の記憶手段(外部の記憶手段)からユーザのスケジュールを取得して、第一スケジュール又は第二スケジュールとして受け付けてもよい。第一スケジュールと第二スケジュールは、同日のスケジュールであっても、異なる日のスケジュールであってもよいが、同日のスケジュールであることが好ましい。なお、第一スケジュールは、第一場所情報の他、例えば、第一場所情報が示す場所での目的情報、目的情報が示す目的の開始時間情報、目的情報が示す目的の終了時間情報を含む。同様に、第二スケジュールは、第二場所情報の他、例えば、第二場所情報が示す場所での目的情報、目的情報が示す目的の開始時間情報、目的情報が示す目的の終了時間情報を含む。
【0035】
判定手段54は、検索開始条件を満たしたか否かを判定する機能手段である。この検索開始条件としては、例えば、端末装置12からの検索指示操作があるという条件や、第一スケジュール又は/及び第二スケジュールを受付手段52が受け付けたという条件、受付手段52が他の記憶手段からユーザのスケジュールを取得したという条件等が挙げられる。
【0036】
検索手段56は、判定手段54が肯定判定した場合に、記憶手段50に記憶されているユーザのスケジュール50Dの中から第一スケジュール及び第二スケジュールを取得し、経路情報50Bに基づき、第一スケジュールの第一場所情報が示す場所から、第二スケジュールの第二場所情報が示す場所までの移動経路であって、第一スケジュールと第二スケジュールの間で移動可能(出発から到着まで可能)な移動経路を検索する機能手段である。すなわち、検索手段56は、第一場所情報が示す場所を出発地とし、第二場所情報が示す場所を到着地とし、第一スケジュールの終了時間より後であって、第二スケジュールの開始時間より前の時間を出発時間及び到着時間として、移動経路を検索する。例えば、検索手段56は、第二スケジュールを受付手段52が受け付けたという条件を満たした場合、移動経路を検索する。また、例えば、検索手段56は、受付手段52が他の記憶手段からユーザのスケジュールを取得したという条件を満たした場合、言い換えれば、受付手段52が他の記憶手段からユーザのスケジュールを取得したときに、移動経路を検索する。なお、検索手段56は、ユーザのスケジュール50Dが3つ以上存在する場合、新たに追加されたスケジュールを第一スケジュール又は第二スケジュールとして取得し、新たに追加されたスケジュールの開始時間情報又は終了時間情報が示す時間が最も近い既存のスケジュールを、新たに追加されたスケジュールとは異なる第一スケジュール又は第二スケジュールとして取得してもよい。また、検索手段56は、開始時間情報又は終了時間情報が示す時間が最も近い組を第一スケジュール及び第二スケジュールとして取得したり、スケジュール間の間に他のスケジュールがない組を第一スケジュール及び第二スケジュールとして取得したりしてもよい。
【0037】
また、検索手段56は、第二スケジュールよりも後のユーザのスケジュールが存在しない場合に、経路情報50B及びユーザ情報50Cに基づき、第二スケジュールの場所情報が示す場所からユーザの自宅や勤務先等(予め定められた住所)までの移動経路を検索してもよい。また、検索手段56は、第一スケジュールよりも前のユーザのスケジュールが存在しない場合に、経路情報50B及びユーザ情報50Cに基づき、ユーザの自宅や勤務先等(予め定められた住所)から第一スケジュールの場所情報が示す場所までの移動経路を検索してもよい。この場合、後述する追加手段62は、検索結果を出発スケジュール又は帰宅スケジュールとしてユーザのスケジュール50Dに追加する。
【0038】
また、検索手段56は、第一スケジュールと第二スケジュールとの間の時間が長い場合、検索結果が多くなるので、検索結果を抑制するという観点から、検索条件とする出発時間は、第一スケジュールの終了時間情報が示す時間より第一設定時間以上後にすることが好ましい。また、検索手段56は、検索条件とする到着時間は、第二スケジュールの開始時間情報が示す時間より第二設定時間以上前にすることが好ましい。また、検索手段56は、第一場所情報が示す場所から予め定められた距離の範囲内にある駅やバス停を抽出し、その駅やバス停を用いて検索を行ってもよい。
【0039】
予測手段58は、検索手段56の検索結果が複数存在する場合、複数のユーザのスケジュール50Dに基づき、複数の検索結果に係る移動経路の混雑状況を予測する機能手段である。例えば、予測手段58は、検索に係るユーザ以外の他のユーザのスケジュール50Dにおいて検索結果に係る移動経路を通ることが把握できた場合、当該移動経路の利用人数をインクリメントする。そして、移動経路の利用人数が閾値を超えない場合、その移動経路の混雑状況を「少」として予測し、移動経路の利用人数が閾値を超えた場合、その移動経路の混雑状況を「多」として予測する。
【0040】
提案手段60は、検索手段56の検索結果をユーザに提案する機能手段である。具体的には、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、ユーザの交通に係る嗜好情報に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出してもよい。嗜好情報は、ユーザのスケジュール50Dの履歴(特に移動スケジュールの移動履歴)に基づいて提案手段60が判定してもよいし、ユーザからの入力操作により、ユーザ情報50Cの一部として記憶していてもよい。例えば、提案手段60は、ユーザの移動履歴に基づき、月に10回以上タクシーを利用しているから、嗜好情報として、このユーザはタクシーを使用することを好むと判定したり、安くいける電車の乗換を月に1回も利用してないので、嗜好情報として、このユーザは早く行くことを好むと判定したりする。
【0041】
また、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、ユーザの移動スケジュールの履歴、すなわち移動経路の履歴に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出してもよい。例えば、提案手段60は、ユーザのバスの利用が他の移動手段よりも閾値以上高い場合、複数の検索結果の中からバスを利用するものを抽出してもよい。また、提案手段60は、ユーザの各駅停車の電車よりも所定駅を通過する電車を所定回数以上利用している場合、複数の検索結果の中から所定駅を通過する電車を利用するものを抽出してもよい。また、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、第一スケジュールと第二スケジュールの間の時間帯の天候情報に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出する。例えば、提案手段60は、天候情報が雨を示す場合、バスよりもタクシーを利用するものを抽出したり、値段が高くても乗換が少ない電車を抽出したりする。なお、天候情報は、通信ネットワークNTを介して外部のサーバ装置から取得される。
【0042】
また、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、第二場所情報が示す場所の種類に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出してもよい。例えば、提案手段60は、第二場所情報が示す場所が会社関連の場所である場合には、遅れないようにタクシーを利用するものを抽出する。また、例えば、提案手段60は、第二場所情報が示す場所が遊園地等の遊戯関連の場所である場合には、乗換が多くても安く行けるものを抽出する。
【0043】
また、提案手段60は、予測手段58が予測した各移動経路の混雑状況に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出してもよい。例えば、提案手段60は、予測手段58が予測した混雑状況が、他の移動経路と比較して混雑していない移動経路を抽出する。また、例えば、提案手段60は、予測手段58が予測した混雑状況(利用人数)が閾値以下の移動経路を抽出する。
【0044】
また、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、複数の検索結果の中からユーザに最適な一つの検索結果をユーザの端末装置12に提案(出力)し、ユーザの承認が得られなかった場合に、複数の検索結果を当該ユーザの端末装置12に提案(出力)してもよい。
【0045】
さらに、提案手段60は、複数の検索結果の中からユーザに最適な一つの検索結果を決定するにあたり、第二場所情報が示す場所における目的情報を参照する。目的情報には、目的が職務関連か私的関連か、内容種別、重要度、移動経費負担者などの情報が含まれている。例えば、目的が職務関連である場合、要注意の内容種別である場合、重要度が高い場合については、より確実な移動経路(より遅延しにくいバスよりも電車による移動など)を含む検索結果を最適なものと判断する。また、複数の検索結果の中でも、時間に余裕を持って到着できるもの(例えば、予定開始時間よりも所定時間以上前に到着するもの)を優先的に選択するのが好ましい。一方で、目的が私的関連であったり、重要度が低い場合には、やや不確実ながらも費用の安い移動経路を選択するようにしてもよい。また、目的が職務関連であって移動経費負担者が勤務先である場合は、費用が高くてもより早く確実な移動経路(タクシー等)を含む検索結果を最適なものと判断することもできる。一方で、目的の重要度が低く移動経費負担者がユーザである場合などは、やや不確実であったり時間かかかっても費用の安い移動経路を選択するようにしてもよい。
【0046】
上記のように第二場所情報が示す場所における目的情報が設定されていない場合、あるいは、設定されていても複数の検索結果の中からユーザに最適な一つの検索結果を決定するために十分な内容でなかった場合、提案手段60は、複数の検索結果の中からユーザに最適な一つの検索結果を決定するにあたり、ユーザ毎に記憶されている、ユーザ職務情報を参照する。ユーザ職務情報に含まれる、ユーザの勤務場所、勤務時間、通勤経路等の情報と、移動時間帯との関係、さらには当日の天候情報(予報情報含む)に基づいて、最適な検索結果を決定する。例えば、平日でユーザの勤務時間内の移動であれば、職務関連の目的のための移動と推定し、移動経費の安さよりも早さや確実さを優先した選択をする。一方で、ユーザの勤務時間外であったり休日であれば、私的関連の目的のための移動と推定し、やや不確実であったり時間かかかっても費用の安い移動経路を選択するようにしてもよい。また、ユーザの通勤経路をなるべく通るようにして、移動経費を軽減したり、ユーザにとって移動が楽になるような選択をするようにしてもよい。さらには、当日の天候情報を参照し、例えば、悪天候の場合には、重要な目的のための移動であれば、交通機関の乱れに左右されにくいより確実な移動経路を優先的に選択し、かつ、時間に余裕を持って到着できるものを優先的に選択するのが好ましい。
【0047】
上記のようにユーザ職務情報が設定されていない場合、あるいは、設定されていても複数の検索結果の中からユーザに最適な一つの検索結果を決定するために十分な内容でなかった場合、提案手段60は、複数の検索結果の中からユーザに最適な一つの検索結果を決定するにあたり、ユーザ毎に記憶されている、ユーザ嗜好情報を参照する。ここで、ユーザ嗜好情報は、ユーザの移動履歴情報から分析されるユーザの移動に関する嗜好や行動傾向である。十分な移動履歴情報の蓄積があれば、機械学習などの手法により、ユーザ嗜好情報を生成することができる。提案手段60は、複数の検索結果を各々について、ユーザ嗜好情報との合致度を判定し、最も合致度が高いものを最適な一つの検索結果として決定する。
【0048】
追加手段62は、検索手段56の検索結果を、第一スケジュールと第二スケジュールとの間のユーザの移動スケジュールとして記憶手段50のスケジュール50Dに記憶(追加)する機能手段である。例えば、追加手段62は、提案手段60による提案に対してユーザの承認が得られた場合に検索手段56の検索結果を記憶する。
【0049】
付与手段64は、提案手段60による提案に対してユーザの承認が得られた場合に当該ユーザに報酬を付与する機能手段である。報酬としては、他の価値媒体に変換可能なポイントや、バスチケット、タクシーチケット等が挙げられる。
【0050】
変更手段66は、ユーザの第一スケジュールや第二スケジュールに変更があった場合に、その間の移動スケジュールも、変更後の一スケジュールや第二スケジュールに基づき、変更する機能手段である。
【0051】
<処理の流れ>
図4は、スケジュール管理システム1においてユーザのスケジュールを追加する処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下のステップの順番及び内容は、適宜変更することができる。
【0052】
(ステップSP10)
端末装置12は、ユーザの操作に基づき、ログインページのページ要求をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0053】
(ステップSP12)
サーバ装置10は、端末装置12からページ要求を受信する。これに応答して、サーバ装置10の受付手段52は、ウェブページ50Aの中からログインページを取得し、取得したログインページを要求元の端末装置12に送信する。そして、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0054】
(ステップSP14)
端末装置12は、サーバ装置10からログインページを受信する。これに応答して、端末装置12は、ログインページを表示する。このログインページにおいて、端末装置12は、ユーザの入力操作に基づき、ログインIDやパスワード等のログイン情報を受け付ける。続いて、端末装置12は、ユーザの送信操作に基づき、ログイン情報をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0055】
(ステップSP16)
サーバ装置10は、端末装置12からログイン情報を受信する。これに応答して、サーバ装置10は、ログイン情報とユーザ情報50Cとに基づき、ログイン処理を実行する。ログイン処理が成功すると、処理は、ステップSP18の処理に移行する。なお、端末装置12に、スケジュール管理システム1のアプリケーションがインストールされている場合、当該アプリケーションの起動と同時に、ユーザの入力操作なしに自動的にログイン処理が実行されてもよい。
【0056】
(ステップSP18)
サーバ装置10の受付手段52は、サーバ装置10以外の外部のサーバ装置、特に運営元が異なる外部のサーバ装置(他の記憶手段)にユーザのカレンダー(外部カレンダー)がある場合、当該外部カレンダーを検索する。この場合、受付手段52は、外部カレンダーにアクセスするためのIDやパスワードをユーザ情報50Cから取得する。そして、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0057】
(ステップSP22)
受付手段52は、外部カレンダーからユーザのスケジュールを外部のサーバ装置から取得し、取得したスケジュールがスケジュール50Dに記憶されていない場合、取得したスケジュールを第一スケジュール又は第二スケジュールとして受け付けてユーザのスケジュール50Dの一部に記憶する。そして、処理は、ステップSP24の処理に移行する。
【0058】
(ステップSP24)
受付手段52は、ウェブページ50A及びユーザのスケジュール50Dに基づき、ユーザのスケジュール一覧ページを生成し、生成したスケジュール一覧ページを端末装置12に送信する。そして、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
【0059】
(ステップSP26)
端末装置12は、サーバ装置10からスケジュール一覧ページを受信する。これに応答して、端末装置12は、受信したスケジュール一覧ページを表示する。
【0060】
図5Aは、端末装置12に表示されるスケジュール一覧ページ100の一例を示す説明図である。
【0061】
図5Aに示すように、スケジュール一覧ページ100には、カレンダーの表示欄102と、一日のスケジュールの表示欄104とが設けられている。表示欄102には、例えば本日を含む一週間の日にちが記述されている。表示欄104には、ある一日のユーザのスケジュール50Dが記述されている。図5Aでは、スケジュール50Dとして例えば第一スケジュール106が目的と場所と時間(開始時間と終了時間)が把握できる形で記述されている。
【0062】
図4に戻って、処理は、ステップSP28の処理に移行する。
【0063】
(ステップSP28)
端末装置12は、上記のスケジュール一覧ページ100において、表示欄104のスケジュール50Dがない空き枠がタップ等の操作がされると、サーバ装置10からスケジュール入力ページを取得して、取得したスケジュール入力ページを表示する。そして、処理は、ステップSP30の処理に移行する。
【0064】
(ステップSP30)
端末装置12は、スケジュール入力ページにおいて、ユーザによるスケジュールの入力を受け付ける。続いて、端末装置12は、受け付けたスケジュールをサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP32の処理に移行する。
【0065】
(ステップSP32)
サーバ装置10の受付手段52は、端末装置12からスケジュールを受信することで受け付け、受け付けたスケジュールをユーザのスケジュール50Dの一部に記憶(追加)する。
【0066】
図5Bは、ユーザのスケジュール50Dに第二スケジュールが追加された場合に、図5Aに示す状態から変遷した後のスケジュール一覧ページ100の一例を示す説明図である。
【0067】
図4に戻って、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0068】
(ステップSP34)
サーバ装置10の判定手段54は、ユーザの終了操作があった等、終了条件を満たしたか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には図4に示す一連の処理が終了し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP24の処理に戻る。
【0069】
図6は、スケジュール管理システム1においてユーザのスケジュール間の移動経路を検索し提案する処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下のステップの順番及び内容は、適宜変更することができる。
【0070】
(ステップSP40)
サーバ装置10は、検索開始条件を満たしたか否かを判定する。本実施形態では、検索開始条件が、受付手段52が他の記憶手段からユーザのスケジュールを取得したという条件である。そして、上記判定が肯定判定された場合には処理はステップSP42の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理は図6に示す一連の処理が終了する。
【0071】
(ステップSP42)
検索手段56は、ユーザのスケジュール50Dの中に、受付手段52が取得したスケジュールよりも前にスケジュールがある場合、受付手段52が取得したスケジュールを第二スケジュールとし、その前のスケジュールのうち最も近いスケジュールを第一スケジュールとして取得する。一方で、ユーザのスケジュール50Dの中に、受付手段52が取得したスケジュールよりも後にスケジュールがある場合、受付手段52が取得したスケジュールを第一スケジュールとし、その後のスケジュールのうち最も近いスケジュールを第二スケジュールとして取得する。続いて、検索手段56は、経路情報50Bに基づき、取得した第一スケジュールの第一場所情報が示す場所から、取得した第二スケジュールの第二場所情報が示す場所までの移動経路であって、当該第一スケジュールと当該第二スケジュールの間で移動可能な移動経路を検索する。そして、処理は、ステップSP44の処理に移行する。
【0072】
(ステップSP44)
提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、ユーザの嗜好情報、ユーザの移動経路の履歴、天候情報、第二場所情報が示す場所の種類、目的情報、及び/又は、予測手段58が予測した各移動経路の混雑状況に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する一又は複数の検索結果を抽出する。本実施形態では、提案手段60は、ユーザに最適な一つの検索結果を抽出する。そして、処理は、ステップSP46の処理に移行する。
【0073】
(ステップSP46)
提案手段60は、確認ページを端末装置12に送信する。そして、処理は、ステップSP48の処理に移行する。
【0074】
(ステップSP48)
端末装置12は、サーバ装置10から確認ページを受信する。これに応答して、端末装置12は、受信した確認ページを表示する。
【0075】
図7は、端末装置12に表示される確認ページ110の一例を示す説明図である。
【0076】
図7に示すように、確認ページ110には、お勧めの移動を表示するか問い合わせる欄112と、OKボタン114と、キャンセルボタン116と、が設けられている。
【0077】
図6に戻って、処理は、ステップSP50の処理に移行する。
【0078】
(ステップSP50)
端末装置12は、確認ページ110においてどのボタンが押下されたか否かを判定する。そして、OKボタン114が押下されたと判定された場合には処理はステップSP52の処理に移行し、キャンセルボタン116が押下されたと判定された場合には処理は図6に示す一連の処理が終了する。
【0079】
(ステップSP52)
端末装置12は、提案ページのページ要求をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP54の処理に移行する。
【0080】
(ステップSP54)
サーバ装置10は、端末装置12からページ要求を受信する。これに応答して、提案手段60は、抽出した検索結果に基づき、提案ページを生成する。そして、処理は、ステップSP56の処理に移行する。
【0081】
(ステップSP56)
提案手段60は、生成した提案ページを端末装置12に送信する。そして、処理は、ステップSP58の処理に移行する。
【0082】
(ステップSP58)
端末装置12は、サーバ装置10から提案ページを受信する。これに応答して、端末装置12は、受信した提案ページを表示する。
【0083】
図8は、端末装置12に表示される提案ページ120の一例を示す説明図である。
【0084】
図8に示すように、提案ページ120には、例えば、提案する移動経路の地図情報122と、提案する移動経路の経路情報124と、承認ボタン126と、キャンセルボタン128と、が設けられている。経路情報124には、例えば、移動手段の名前、出発場所、到着場所、料金、出発時間、到着時間等が記述されている。
【0085】
図6に戻って、処理は、ステップSP60の処理に移行する。
【0086】
(ステップSP60)
端末装置12は、提案ページ120におけるユーザの操作内容(承認ボタン126を押下したという操作内容、キャンセルボタン128を押下したという操作内容)をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP62の処理に移行する。
【0087】
(ステップSP62)
サーバ装置10は、端末装置12から操作内容を受信する。これに応答して、サーバ装置10の判定手段54は、操作内容に基づき、承認ボタン126が押下されたか否か、すなわち提案が承認されたか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP70の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP64の処理に移行する。
【0088】
(ステップSP64)
提案手段60は、検索手段56が検索した検索結果を全て含む(提案する)選択ページを生成し、端末装置12に送信する。そして、処理は、ステップSP66の処理に移行する。
【0089】
(ステップSP66)
端末装置12は、サーバ装置10から選択ページを受信する。これに応答して、端末装置12は、受信した選択ページを表示する。この選択ページは、検索手段56の全ての検索結果の中から一つの検索結果(移動経路)を選択するためのページである。そして、処理は、ステップSP68の処理に移行する。
【0090】
(ステップSP68)
端末装置12は、ユーザの操作に基づき、選択ページにおいて、検索結果の中から一つの検索結果の選択を受け付け、選択結果をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP70の処理に移行する。ユーザが選択ページにおいていずれの検索結果も選択しない場合、あるいはキャンセル操作をした場合には処理は図6に示す一連の処理が終了する。
【0091】
(ステップSP70)
サーバ装置10の追加手段62は、端末装置12から受信した選択結果が示す移動経路、又は、ユーザに承認された移動経路を移動スケジュールとしてユーザのスケジュール50Dに追加(記憶)する。
【0092】
図5Cは、移動スケジュール109が追加された場合に、図5Bに示す状態から変遷した後のスケジュール一覧ページ100の一例を示す説明図である。
【0093】
図5Cに示すように、第一スケジュール106と第二スケジュール108の間に移動スケジュール109が追加されていることが把握できる。
【0094】
<効果>
以上、本実施形態では、プログラムが、記憶手段50を備えるコンピュータを、第一場所情報を含むユーザの第一スケジュール106と、当該第一スケジュール106よりも後の当該ユーザの第二スケジュール108であって、第一場所情報とは異なる第二場所情報を含む第二スケジュール108と、当該第二場所情報が示す場所での目的情報とを受け付けて記憶手段50に記憶する受付手段52、第一スケジュール106の第一場所情報が示す場所から、第二スケジュール108の第二場所情報が示す場所までの移動経路であって、当該第一スケジュール106と当該第二スケジュール108の間で移動可能な移動経路を検索する検索手段56、前記検索手段の検索結果を前記ユーザに提案する提案手段であって、前記検索結果が複数存在する場合、前記第二場所情報が示す場所での目的情報に基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出して前記ユーザに提案する提案手段60、前記提案手段による提案に対して前記ユーザの承認が得られた場合に前記検索手段の検索結果を、前記第一スケジュールと前記第二スケジュールとの間の前記ユーザの移動スケジュールとして前記記憶手段に記憶する追加手段62、として機能させる。
【0095】
この構成によれば、移動経路の複数の検索結果の中から、第二場所情報が示す場所における目的の内容や重要度に応じたものが自動機に選択され提案されるので、修正なく移動スケジュール109を追加でき、移動経路を検索する際のユーザの手間を抑制することができる。
【0096】
また、本実施形態では、第二場所情報が示す場所での目的情報は、目的が職務関連か私的関連か、内容種別、重要度、移動経費負担者のうち少なくとも1つの情報を含んでいる。
【0097】
この構成によれば、移動経路の複数の検索結果の中から、第二場所情報が示す場所における目的の内容や重要度をユーザ職務との関連から正確に判定して、より最適な移動経路を提案できる。
【0098】
また、本実施形態では、受付手段52は、ユーザの勤務場所、勤務時間、通勤経路のうち少なくとも1つの情報を含むユーザ職務情報を受け付けて記憶手段50に記憶しており、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、第二場所情報が示す場所での目的情報又はユーザ職務情報に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出してユーザに提案する。
【0099】
この構成によれば、第二場所情報が示す場所での目的情報が利用できない場合でも、ユーザ職務情報を参照して、移動経路の複数の検索結果の中から、より最適な移動経路を提案できる。
【0100】
また、本実施形態では、受付手段52は、ユーザの移動履歴情報と、当該移動履歴情報に基づき得られるユーザの移動に関する嗜好及び行動傾向に関するユーザ嗜好情報とを受け付けて記憶手段50に記憶しており、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、第二場所情報が示す場所での目的情報、ユーザ職務情報又はユーザ嗜好情報に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出してユーザに提案する。
【0101】
この構成によれば、第二場所情報が示す場所での目的情報やユーザ職務情報が利用できない場合でも、ユーザの移動履歴情報とユーザ嗜好情報を参照して、移動経路の複数の検索結果の中から、より最適な移動経路を提案できる。
【0102】
また、本実施形態では、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、第二場所情報が示す場所での目的情報、ユーザ職務情報又はユーザ嗜好情報と、第一場所から第二場所への移動時間帯、移動日時、当日の天候情報のうち少なくとも1つの情報とに基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出してユーザに提案する。
【0103】
この構成によれば、第一場所から第二場所への移動時間帯、移動日時、当日の天候情報といった情報を付加的に利用することにより、移動経路の複数の検索結果の中から、さらに最適な移動経路を提案できる。
【0104】
また、本実施形態では、検索結果が複数存在する場合、複数のユーザのスケジュールに基づき、複数の検索結果に係る移動経路の混雑状況を予測する予測手段58、として機能させ、提案手段60は、予測手段58が予測した各移動経路の混雑状況に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出する。
【0105】
この構成によれば、実際にユーザが移動スケジュール109に沿って移動する際に、ユーザはスムーズに移動できる。
【0106】
また、本実施形態では、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、複数の検索結果の中から一つの検索結果をユーザに提案し、ユーザの承認が得られなかった場合に、当該複数の検索結果を当該ユーザに提案する。
【0107】
この構成によれば、提案内容を選択する必要がなく、承認するだけでよいので、ユーザの手間を一層抑制することができる。
【0108】
また、本実施形態では、プログラムがコンピュータを、提案手段60による提案に対してユーザの承認が得られた場合に当該ユーザに報酬を付与する付与手段64として機能させる。
【0109】
この構成によれば、ユーザに対して、積極的に移動スケジュール109を承認し、追加させることができる。
【0110】
また、本実施形態では、受付手段52は、通信ネットワークNTを介して記憶手段50とは異なる他の記憶手段からユーザのスケジュールを取得して、第一スケジュール又は第二スケジュールとして受け付け、検索手段56は、受付手段52が他の記憶手段からユーザのスケジュールを取得したときに、移動経路を検索する。
【0111】
この構成によれば、ユーザの検索操作なしに、自動的に検索が開始するので、ユーザの手間を一層抑制できる。
【0112】
<変形例>
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記の実施形態に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、上記実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0113】
例えば、上記実施形態では、提案手段60は、ユーザの移動経路の履歴に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出する場合を説明したが、第一スケジュール106の前のスケジュールや、第二スケジュール108の後のスケジュールに基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出してもよい。
【0114】
また、上記実施形態では、変更手段66は、第一スケジュール106や第二スケジュール108に変更があった場合に移動スケジュール109を変更する場合を説明したが、移動スケジュール109に係る移動経路の遅延状況を、通信ネットワークNTを介して監視し、移動経路において遅延が予測される場合には、移動スケジュール109を他の移動経路に変更してもよい。
【0115】
また、ユーザが或るグループに所属している場合、提案手段60は、当該グループに所属している他のユーザの移動スケジュールに基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出してもよい。例えば、第一スケジュール106と第二スケジュール108の間に他のユーザの移動スケジュール109が存在する場合、その移動スケジュール109が示す移動経路と同一の又は異なる移動経路を抽出する。同一のスケジュールを抽出すれば、他のユーザと一緒に移動ができる。異なるスケジュールを抽出すれば、他のユーザと会わずに移動ができる。
【0116】
−−−第二実施形態−−−
次に、第二実施形態について説明する。
<全体構成>
本発明の第二実施形態(以下、適宜、「本実施形態」という。)に係るスケジュール管理システムは、第一実施形態と同様、図1に示すサーバ装置と、一又は複数の端末装置と、を備える。これらの構成及び動作は、上記で説明した第一実施形態のものと同様である。
【0117】
<ハードウェア構成>
本実施形態のスケジュール管理システムにおけるサーバ装置は、第一実施形態と同様、図2に示すハードウェア構成を備えている。
【0118】
<機能的構成>
図9は、本実施形態のスケジュール管理システムにおけるサーバ装置機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0119】
図9に示すように、サーバ装置は、機能的構成として、記憶手段50と、受付手段52と、判定手段54と、検索手段56と、提案手段60と、を備える。記憶手段50は、一又は複数の記憶装置28で実現される。記憶手段50以外の機能的構成は、記憶装置28等に格納されたプログラムを制御手段20が実行することにより実現される。
【0120】
記憶手段50は、例えば、ウェブページ50Aと、経路情報50Bと、ユーザ情報50Cと、スケジュール50Dとを記憶する機能手段である。これらの記憶内容については、第一実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0121】
受付手段52は、ユーザの端末装置から、任意の2つの場所(始点と終点)の指定を受け付けて記憶手段50に記憶する機能手段である。指定される場所は、典型的には、駅、バス停、施設などであるがこれらに限定されない。
【0122】
判定手段54は、検索開始条件を満たしたか否かを判定する機能手段である。ユーザの端末装置から、指定された2つの場所の間の経路検索の指示操作があった場合、検索開始条件を満たしたことになる。
【0123】
検索手段56は、判定手段54が肯定判定した場合に、記憶手段50に記憶されている指定された2つの場所を取得し、経路情報50Bに基づき、始点の場所から終点の場所までの移動可能(出発から到着まで可能)な移動経路を検索する機能手段である。
【0124】
提案手段60は、検索手段56の検索結果をユーザに提案する機能手段である。具体的には、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、ユーザの交通に係る嗜好情報に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出する。嗜好情報は、ユーザのスケジュール50Dの履歴(特に移動スケジュールの移動履歴)に基づいて提案手段60が判定してもよいし、ユーザからの入力操作により、ユーザ情報50Cの一部として記憶していてもよい。例えば、提案手段60は、ユーザの移動履歴に基づき、月に10回以上タクシーを利用しているから、嗜好情報として、このユーザはタクシーを使用することを好むと判定したり、安くいける電車の乗換を月に1回も利用してないので、嗜好情報として、このユーザは早く行くことを好むと判定したりする。
【0125】
また、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、ユーザの移動スケジュールの履歴、すなわち移動経路の履歴に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出してもよい。例えば、提案手段60は、ユーザのバスの利用が他の移動手段よりも閾値以上高い場合、複数の検索結果の中からバスを利用するものを抽出してもよい。また、提案手段60は、ユーザの各駅停車の電車よりも所定駅を通過する電車を所定回数以上利用している場合、複数の検索結果の中から所定駅を通過する電車を利用するものを抽出してもよい。
【0126】
また、提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、複数の検索結果の中からユーザに最適な一つの検索結果をユーザの端末装置12に提案(出力)し、ユーザの承認が得られなかった場合に、複数の検索結果を当該ユーザの端末装置12に提案(出力)してもよい。
【0127】
あるいは、提案手段60は、複数の検索結果の中からユーザに最適な一つの検索結果を決定するにあたり、ユーザ毎に記憶されている、ユーザ嗜好情報を参照することができる。ここで、ユーザ嗜好情報は、ユーザの移動履歴情報から分析されるユーザの移動に関する嗜好や行動傾向である。十分な移動履歴情報の蓄積があれば、機械学習などの手法により、ユーザ嗜好情報を生成することができる。提案手段60は、複数の検索結果を各々について、ユーザ嗜好情報との合致度を判定し、最も合致度が高いものを最適な一つの検索結果として決定する。
【0128】
<処理の流れ>
図10は、本実施形態のスケジュール管理システムにおいて、ユーザ端末からの始点・終点場所の指定を受けて、始点・終点間の移動経路を検索し提案する処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下のステップの順番及び内容は、適宜変更することができる。
【0129】
(ステップSP80)
端末装置は、始点・終点場所をサーバ装置10に送信する。ここで、ユーザは、端末装置12において始点・終点場所を直接入力してもよいし、予め端末装置12に記憶している場所を選択してもよい。あるいは、ユーザが端末装置12のウェブブラウザ等を介して利用している外部の経路検索サービスに表示された始点・終点場所を指定して送信するようにしてもよい。そして、処理は、ステップSP82の処理に移行する。
【0130】
(ステップSP82)
サーバ装置10は、検索開始条件を満たしたか否かを判定する。本実施形態では、端末装置12から、始点・終点場所を受信した場合、検索開始条件を満たしたことになる。上記判定が肯定判定された場合には処理はステップSP84の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理は図10に示す一連の処理が終了する。
【0131】
(ステップSP84)
検索手段56は、経路情報50Bに基づき、取得した始点場所から、取得した終点場所までの移動可能な移動経路を検索する。そして、処理は、ステップSP86の処理に移行する。
【0132】
(ステップSP86)
提案手段60は、検索結果が複数存在する場合、ユーザの嗜好情報に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する一又は複数の検索結果を抽出する。本実施形態では、提案手段60は、ユーザに最適な一つの検索結果を抽出する。そして、処理は、ステップSP88の処理に移行する。
【0133】
(ステップSP88)
提案手段60は、抽出した検索結果に基づき、提案ページを生成する。そして、処理は、ステップSP90の処理に移行する。
【0134】
(ステップSP90)
提案手段60は、生成した提案ページを端末装置12に送信する。そして、処理は、ステップSP92の処理に移行する。
【0135】
(ステップSP92)
端末装置12は、サーバ装置10から提案ページを受信する。これに応答して、端末装置12は、受信した提案ページを表示する。表示される提案ページは、図8に示すものと同様である。そして、処理は、ステップSP94の処理に移行する。
【0136】
(ステップSP94)
端末装置12は、提案ページにおけるユーザの操作内容(承認ボタンを押下したという操作内容、キャンセルボタンを押下したという操作内容)をサーバ装置10に送信する。そして、処理は、ステップSP96の処理に移行する。
【0137】
(ステップSP96)
サーバ装置10は、端末装置12から操作内容を受信する。これに応答して、サーバ装置10の判定手段54は、操作内容に基づき、承認ボタンが押下されたか否か、すなわち提案が承認されたか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理は図10に示す一連の処理が終了する。当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP98の処理に移行する。
【0138】
(ステップSP98)
提案手段60は、検索手段56が検索した検索結果を全て含む(提案する)代替案ページを生成し、端末装置12に送信する。そして、処理は、ステップSP100の処理に移行する。
【0139】
(ステップSP100)
端末装置12は、サーバ装置10から代替案ページを受信する。これに応答して、端末装置12は、受信した代替案ページを表示する。その後、図10に示す一連の処理が終了する。
【0140】
<効果>
以上、本実施形態では、プログラムが、ユーザの移動履歴情報と、当該移動履歴情報に基づき得られるユーザの移動に関する嗜好及び行動傾向に関するユーザ嗜好情報を記憶する記憶手段50を備えるコンピュータを、任意の2つの場所の指定を受け付ける受付手段52、前記指定された2つの場所のうち、1の場所から他の場所までの移動可能な移動経路を検索する検索手段56、前記検索手段の検索結果を前記ユーザに提案する提案手段であって、前記検索結果が複数存在する場合、前記ユーザ嗜好情報に基づき、複数の検索結果の中から前記ユーザに提案する検索結果を抽出して前記ユーザに提案する提案手段60、として機能させる。
【0141】
この構成によれば、スケジュール管理システムにおけるスケジュール管理機能を利用しない場面においても、ユーザは任意の2つの場所の間の移動経路を検索し、最適な移動経路の提案を受けることができる。この際、スケジュール管理システムが蓄積しているユーザの過去の移動履歴から抽出される、ユーザの移動に関する嗜好や行動傾向に関する情報、すなわちユーザ嗜好情報に基づいて、移動経路の複数の検索結果の中から、ユーザの嗜好に適した移動経路を提案することが可能となっている。また、提案手段60は、ユーザ嗜好情報と、第二場所情報が示す場所での目的情報に基づき、複数の検索結果の中からユーザに提案する検索結果を抽出してユーザに提案してもよい。例えば、提案手段60は、ユーザ嗜好情報が早く行くことを好まないことを示す場合であっても、目的情報が会議であれば、タクシーを利用する移動経路を提案したり、ユーザ嗜好情報が早く行くことを好むことを示す場合であっても、目的情報が飲み等のプライベートであれば、電車やバスを利用する移動経路を提案してもよい。
【符号の説明】
【0142】
10…サーバ装置(コンピュータ)、52…受付手段、56…検索手段、60…提案手段、62…追加手段
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10