(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記管理装置は、前記カート端末から、GPS情報を受信して、前記カートが前記所定の場所に戻されたことを検知する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の駐車場管理システム。
前記管理装置は、前記所定の場所に設けられているICタグリーダから、前記カートに設けられているICタグの情報を読み取った情報を受信して、前記カートが前記所定の場所に戻されたことを検知する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の駐車場管理システム。
駐車場の複数の駐車区画に駐車した車両を撮像して前記車両のプレート番号と前記駐車区画の区画番号を取得する撮像装置、前記駐車区画に駐車した前記車両の搭乗者である顧客が利用可能である複数のカートに搭載されているカート端末、及び、前記駐車場における駐車状況を表示する表示装置と通信する駐車場管理装置であって、
前記撮像装置から、前記プレート番号と前記駐車区画の区画番号とを取得して、駐車情報として記憶し、
前記カート端末から、前記カートを利用する前記顧客の前記車両の前記駐車情報を特定可能な情報と前記カート端末の識別番号とを取得して、前記カート端末の識別番号を前記駐車情報に対応付けて記憶し、
前記カートが所定の位置に戻されたことを検知して、前記駐車区画が開放されるまでの予測時間を算出し、
前記予測時間に基づいて、前記表示装置の表示を更新する、駐車場管理装置。
駐車場の複数の駐車区画に駐車した車両を撮像して前記車両のプレート番号と前記駐車区画の区画番号を取得する撮像装置と、前記駐車区画に駐車した前記車両の搭乗者である顧客が利用可能である複数のカートに搭載されているカート端末と、前記駐車場における駐車状況を表示する表示装置と、前記撮像装置、前記カート端末、及び前記表示装置と通信する管理装置と、を備える、駐車場管理システムにおける駐車場管理方法であって、
前記管理装置により、前記撮像装置から、前記プレート番号と前記駐車区画の区画番号とを取得して、駐車情報として記憶するステップと、
前記管理装置により、前記カート端末から、前記カートを利用する前記顧客の前記車両の前記駐車情報を特定可能な情報と前記カート端末の識別番号とを取得して、前記カート端末の識別番号を前記駐車情報に対応付けて記憶するステップと、
前記管理装置により、前記カートが所定の位置に戻されたことを検知して、前記駐車区画が開放されるまでの予測時間を算出するステップと、
前記管理装置により、前記予測時間に基づいて、前記表示装置の表示を更新するステップと、を備える駐車場管理方法。
駐車場の複数の駐車区画に駐車した車両を撮像して前記車両のプレート番号と前記駐車区画の区画番号を取得する撮像装置と、前記駐車区画に駐車した前記車両の搭乗者である顧客が利用可能である複数のカートに搭載されているカート端末と、前記駐車場における駐車状況を表示する表示装置と、前記撮像装置、前記カート端末、及び前記表示装置と通信する管理装置と、を備える、駐車場管理システムにおいて、前記管理装置によって実行される駐車場管理方法をコンピュータに実行させる駐車場管理プログラムであって、
前記撮像装置から、前記プレート番号と前記駐車区画の区画番号とを取得して、駐車情報として記憶するステップと、
前記カート端末から、前記カートを利用する前記顧客の前記車両の前記駐車情報を特定可能な情報と前記カート端末の識別番号とを取得して、前記カート端末の識別番号を前記駐車情報に対応付けてするステップと、
前記カートが所定の位置に戻されたことを検知して、前記駐車区画が開放されるまでの予測時間を算出するステップと、
前記予測時間に基づいて、前記表示装置の表示を更新するステップと、を備える駐車場管理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本開示を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
【0013】
(第1の実施形態)
以下、本開示の第1の実施形態について説明する。
【0014】
まず、
図1を用いて、第1の実施形態にかかる駐車場管理システム100の構成を説明する。
図1は、第1の実施形態にかかる駐車場管理システムの構成を示した図である。駐車場管理システム100は、第1の撮像装置10、第2の撮像装置20、表示装置30、カート40、管理装置50を備える。ここでは、ショッピングセンタなどの店舗の駐車場を管理する例について説明する。店舗には、カート40が設けられている。つまり、顧客が車両で来店して、カート40を用いてショッピングを行う。ショッピングが終了すると、顧客はカート40をカート返却エリアに返却する。そして、カートを返却した顧客は、車両に搭乗して、帰宅する。また、車両は顧客が搭乗できる物であればよく、例えば、自転車やオートバイなどでも適用可能である。
【0015】
駐車場管理システム100の各装置は、駐車場内に設けられている。装置の一部が駐車場外に設けられてもよい。カート40は、店舗で使用される。ここで、駐車場管理システム100が設置される駐車場の駐車階は、複数あってもよい。本実施形態では、1階から4階までが駐車場となっている。駐車場における各階の駐車スペースは、入場車が駐車できる駐車区画(例えば、駐車区画D1〜D18)をそれぞれ設けている。1階は駐車区画A1〜A18を備えており、4階は駐車区画D1〜D18を備えている。もちろん、駐車場の階数、及び駐車区画の数は特に限定されるものではない。
第1の撮像装置10は、駐車場入口ゲート又はその近傍に設置される。第2の撮像装置20は、駐車場内における各駐車区画にそれぞれ設置される。表示装置30は、駐車場入口ゲート又はその近傍、及び駐車場内に1又は複数設置される。カート40は、店舗内で顧客に使用される。管理装置50は、駐車場入口ゲート又はその近傍に設置される。管理装置50は、店舗内に設置されてもよい。管理装置50は、駐車場管理システムを制御する装置である。管理装置50は、リモートで遠隔地から操作してもよい。
【0016】
続いて、駐車場管理システム100の動作を説明する。第1の撮像装置10は、入場車を撮像して管理装置50に送信する。管理装置50は、そのプレート番号を入場車情報として記憶する。次に、第2の撮像装置20は、駐車区画に駐車した入場車を撮像して管理装置50に送信する。管理装置50は、そのプレート番号と駐車区画の区画番号とを対応付けて駐車情報として記憶し、その駐車情報に基づいて表示装置30の表示を更新する。カート40に搭載されているカート端末は、車両のプレート番号が入力されると、入力された車両のプレート番号を自身の識別番号と共に管理装置50に送信し、管理装置50は、駐車情報の車両のプレート番号とカート40のカート端末の識別番号とを対応付けて記憶する。さらに、管理装置50は、カート40が所定の位置に戻されたことを検知すると、カート40の利用者が駐車した駐車区画の位置とその所定の位置に基づいて駐車区画が開放される(車両が出庫される)までの時間である予測時間を算出して、予測時間に基づく表示を表示装置30に行わせる。
【0017】
次に、
図2を用いて、第1の実施形態にかかる駐車場管理システム100の具体的な構成について説明する。
図2は、第1の実施形態にかかる駐車場管理システムの構成を具体的に示した図である。
【0018】
第1の撮像装置10は、車両のプレート番号を撮像する。第1の撮像装置10は、車両が駐車場に入場する際や駐車場から退場する際に車両のナンバープレートを撮像する。第1の撮像装置10は、撮像されたナンバープレートを解析し、プレート番号(第1のプレート番号)を取得する。第1の撮像装置10は、第1のプレート番号を、管理装置50に送信する。なお、第1の撮像装置10は、撮像画像を管理装置50に送信してもよい。そして、管理装置50が画像解析を行うことで、プレート番号を取得してもよい。
【0019】
第2の撮像装置20は、所定の駐車区画における駐車の有無を判定する。また、第2の撮像装置20は、駐車した車両のプレート番号を取得する。画像によって、駐車区画における駐車の有無を判定することに替えて、駐車区画のそれぞれに光電センサ等を備え、駐車区画における車両の有無を判定するようにしてもよい。駐車区画において車両がない場合、その駐車区画の駐車ステータスが「空」となる。一方、駐車区画に車両がある場合、駐車ステータスが「満」となる。
第2の撮像装置20は、所定の駐車区画に車両が駐車した際に車両のナンバープレートを撮像する。第2の撮像装置20は、撮像されたナンバープレートを解析し、プレート番号(第2のプレート番号)を取得する。
そして、第2の撮像装置20は、駐車区画に予め設定されている区画番号を、第2のプレート番号、及び駐車ステータスに対応させて、管理装置50に対して送る。これにより、駐車区画とプレート番号が対応付けられる。
【0020】
表示装置30は、入場車に対して、各駐車区画における駐車状況を表示する。表示装置30は、各駐車区画において駐車状況を、空車、満車、空車予定の3種類の表示で表すことができる。ここで、空車予定とは、後述する予測時間内に空車になることが予想される状況である。また、表示装置30は、空車又は空車予定の駐車区画までの道順を入場車に対して表示することができる。表示装置30は、液晶ディスプレイなどを用いることができる。あるいは、各駐車区画に設けられたLEDの表示色を変えることで、駐車状況を表示してもよい。例えば、空車は緑色、満車は赤色、空車予定は黄色となるように表示装置30が表示色を変えてもよい。
【0021】
カート40は、顧客が利用する移動可能なカートである。例えば、カート40は、顧客がショッピングの際に利用するカートである。カート40は、管理装置50と無線通信を行うカート端末41を備えている。本実施の形態では、カート40が返却エリアに返却されたことを検知する。そして、カートの返却が検知された場合に、返却したカート40を利用する顧客の車両が駐車する駐車区画が、空車予定として表示される。
【0022】
カート端末41は、管理装置50と無線通信する。カート端末41は、個体ごとに識別番号であるカート番号を有している。そのため、管理装置50は、無線通信の際にカート番号を管理することによって、カート端末41を識別することができる。
【0023】
カート端末41は、例えばGPS(Global Positioning System)を備えており、自身の位置情報を取得する。カート端末41は、一定期間ごとにその位置情報を取得し、管理装置50に対して送信する。カート端末41は、取得期間や送信間隔を任意に設定可能である。
【0024】
カート端末41は、タッチパネル付きディスプレイ等の入出力装置を備えており、ユーザに対して情報を出力し、また、ユーザからの情報を入力する。カート端末41は、利用者が車両の4桁のプレート番号を入力できる入力機能を有している。そして、カート端末41は、入力または選択されたプレート番号を、カート番号とともに管理装置50に対して送信する。
【0025】
管理装置50は、第1の撮像装置10、第2の撮像装置20、表示装置30、カート端末41と通信を行い、駐車場管理システム100全体を管理する。管理装置50は、制御部51、及び管理DB52を備える。なお、管理装置50は、管理装置50が接続されているネットワークに属する外部機器と、無線方式または有線方式で通信を行う。具体的には、管理装置50は、第1の撮像装置10、第2の撮像装置20、及び表示装置30と有線方式で通信を行う。管理装置50は、これらの装置と無線方式で通信を行ってもよい。また、管理装置50は、カート端末41と無線方式で通信を行う。
【0026】
管理装置50の制御部51は、第1の撮像装置10、第2の撮像装置20、及びカート端末41と通信を行う。例えば、制御部51は、第1の撮像装置10、第2の撮像装置20、及びカート端末41から情報を取得し、それぞれ管理DB52の入場車情報テーブル52A、及び駐車情報テーブル52Bに記憶する。また、制御部51は、管理DB52の駐車情報テーブル52Bから取得した駐車情報を表示装置30に表示させる。
【0027】
管理DB52は、入場車情報テーブル52A、及び駐車情報テーブル52Bを記憶する。入場車情報テーブル52Aは、駐車ID、第1のプレート番号、入場時刻、及び退場時刻を項目に含む。駐車情報テーブル52Bは、区画番号、第2のプレート番号、駐車ステータス、及びカート番号を項目に含む。
【0028】
続いて、
図3、
図4、及び
図5を用いて、駐車場管理システム100の動作について詳細に説明する。
図3、
図4、及び
図5は、管理装置50の制御部51が実行する処理を示したフローチャートである。
【0029】
管理装置50の制御部51は、駐車場に入場車があったか否かを判定する(S101)。第1の撮像装置10は、車両が駐車場に入場した際に車両を撮像して、第1のプレート番号を取得する。第1の撮像装置10は、第1のプレート番号を、入場車があった際に割り当てられる駐車IDに対応させて管理装置50に対して送信する。管理装置50の制御部51は、これを一時的に記憶する。管理装置50の制御部51は、駐車場に入場車があったか否かを判定し、あった場合(S101 YES)、ステップ102に移行する。管理装置50の制御部51は、入場車がなかった場合(S101 NO)、ステップ103に移行する。
【0030】
管理装置50の制御部51は、第1の撮像装置10から駐車ID、及びプレート番号のセットを取得し、入場車情報テーブル52Aに、駐車IDと入場車のプレート番号(第1のプレート番号)とを記録して、ステップS103に移行する(S102)。一時的に記憶していた第1の撮像装置10からの情報は、削除する。なお、駐車IDは、管理装置50の制御部51で付与するようにしてもよい。この時、管理装置50の制御部51は、車両の入場時刻を、第1のプレート番号と駐車IDのセットに対応させて、管理DB52の入場車情報テーブル52Aに記憶する。駐車IDは、例えば車両の入場順に応じた連続番号となっていてもよい。
【0031】
続いて、管理装置50の制御部51は、駐車区画への入場車の駐車があったかどうかの判定を行う(S103)。第2の撮像装置20は、駐車区画に駐車した車両を撮像し、車両の第2のプレート番号を取得する。そして、第2の撮像装置20は、駐車区画に予め設定されている区画番号を、第2のプレート番号、及び駐車ステータス「満」に対応させて、管理装置50に対して送信する。管理装置50の制御部51は、これを一時的に記憶する。管理装置50の制御部51は、駐車区画への入場車の駐車があったか否か判定し、駐車区画への入場車の駐車があった場合(S103 YES)、ステップS104に移行する。駐車区画への入場車の駐車がなかった場合(S103 NO)、ステップS106に移行する。
【0032】
管理装置50の制御部51は、駐車情報テーブル52Bに、駐車した車両の駐車区画の区画番号、プレート番号(第2のプレート番号)、及び駐車ステータス「満」を記憶して、駐車情報を更新し、ステップ105に移行する(S104)。一時的に記憶していた第2の撮像装置20からの情報は、削除する。
【0033】
管理装置50の制御部51は、表示装置30の表示の更新を行って、ステップS106に移行する。(S105)。管理装置50の制御部51は、管理DB52の駐車情報テーブル52Bから区画番号、及び駐車ステータスを取得する。管理装置50の制御部51は、それらの情報から駐車区画における最新の駐車状況を後述する表示方法で表示装置30に表示させる。
【0034】
続いて、管理装置50の制御部51は、駐車区画から出た車両があったか否かを判定する(S106)。第2の撮像装置20は、駐車区画から出る車両を撮像し、車両の第2のプレート番号を取得する。そして、第2の撮像装置20は、駐車区画に予め設定されている区画番号を、第2のプレート番号、及び駐車ステータス「空」に対応させて、管理装置50に対して送信する。管理装置50の制御部51は、これを一時的に記憶する。管理装置50の制御部51は、駐車区画から出る車両があったか否か判定し、駐車区画から出た車両があった場合(S106 YES)、ステップ107に移行する。駐車区画から出る車両がなかった場合(S106 NO)、ステップ109に移行する。
【0035】
管理装置50の制御部51は、駐車情報テーブル52Bにおいて、駐車区画から出る車両のプレート番号及び駐車区画の区画番号が一致する駐車情報の駐車ステータスを「空」に更新して、ステップ108に移行する(S107)。一時的に記憶していた第2の撮像装置20からの情報は、削除する。
【0036】
管理装置50の制御部51は、ステップ107において更新した駐車情報テーブル52Bに基づいて、表示装置30の表示の更新を行って、ステップ109に移行する(S108)。管理装置50の制御部51は、管理DB52の駐車情報テーブル52Bから区画番号、及び駐車ステータスを取得する。管理装置50の制御部51は、それらの情報から駐車区画における最新の駐車状況を後述する表示方法で表示装置30に表示させる。
【0037】
管理装置50の制御部51は、駐車場に駐車している車両のプレート番号と紐づけるカート端末があったか否かを判定する(S109)。つまり、駐車場を利用している顧客が、カートを利用するか否かを判定する。カート40のカート端末41は、
図6に示すように、カート40の利用者である顧客に対して4桁のプレート番号を入力させる画面を表示する。
図6は、第1の実施形態にかかるカート端末41の入力画面の例を示した図である。カート端末41に4桁のプレート番号が入力されると、カート端末41は、入力された4桁のプレート番号を、カート番号とともに管理装置50に対して送信する。管理装置50の制御部51は、これを一時的に記憶する。管理装置50の制御部51は、駐車場に駐車している車両のプレート番号と紐付けられるカートがあった場合(S109 YES)、ステップS110に移行する。駐車情報と紐付けられるカートがなかった場合(S109 NO)、ステップS111に移行する。なお、カート端末41に4桁のプレート番号を入力することに替えて、駐車区画の区画番号を入力するようにしてもよい。なお、プレート番号、及び駐車区画の区画番号は、車両の駐車情報を特定可能な情報である。
【0038】
そして、管理装置50の制御部51は、駐車情報テーブル52Bにおいて、カート端末41から受信したプレート番号とプレート番号が一致する駐車情報に対応させて、カート番号を記憶し、ステップS111に移行する(S110)。一時的に記憶していたカート端末41からの情報は、削除する。
【0039】
続いて、管理装置50の制御部51は、カート40の返却があったどうか(利用が終了したか)の判定を行う(S111)。カート40の返却があったとの判定は、以下の場合に行われる。カート端末41に表示された「終了」のボタンが入力された場合である。カート端末41は、「終了」のボタンが入力されたとの情報を管理装置50に送信する。また、管理装置50の制御部51が、カート40がカート返却エリアに進入したことを検知した場合も、カート40の返却があったと判定する。具体的には、管理装置50の制御部51は、カート40に設けられたカート端末41のGPSの位置情報から、カート40がカート返却エリアに進入したことを検知する。
【0040】
管理装置50の制御部51は、カート40の返却があったと判定した場合(S111 YES)、ステップS112に移行する。カート40の返却がなかったと判定した場合(S111 NO)、ステップS101に移行する。続いて、管理装置50の制御部51は、利用者の車両の駐車区画が開放されるまでの予測時間を算出して駐車情報テーブル52Bに記憶し、ステップS113に移行する(S112)。具体的には、管理装置50の制御部51は、カート40の利用者が、カート40の返却位置から車両の駐車区画まで移動するのに必要な時間を算出する。管理装置50の制御部51は、カート40のGPSの位置情報からカート40の現在位置を特定する。管理装置50の制御部51は、管理DB52の駐車情報テーブル52Bからカート40の利用者の駐車区画を取得する。管理装置50の制御部51は、カート40の現在位置と駐車区画の位置とに基づいて、予測時間を算出する。予測時間算出には、例えば、標準的な人の歩行速度を用い、利用者が、駐車区画から車両を出すのに要する時間(例えば5分)を加える。管理装置50の制御部51は、算出した予測時間を、管理DB52の駐車情報テーブル52Bにおいて、カート番号が一致する駐車情報に対応させて記憶する。
【0041】
そして、管理装置50の制御部51は、更新した駐車情報テーブル52Bに基づいて、表示装置30の表示を更新し、ステップS101に移行する(S113)。管理装置50の制御部51は、管理DB52の駐車情報テーブル52Bから区画番号、予測時間、及び駐車ステータスを取得する。管理装置50の制御部51は、それらの情報から駐車区画における最新の駐車状況を、後述する表示方法で表示装置30に表示させる。
【0042】
上記の説明では、顧客がカート端末41にプレート番号を入力することで、プレート番号とカート番号とが対応付けられていたが、他の手法により、プレート番号とカートとを対応付けてもよい。例えば、カート40のカート端末41は、
図7に示すように、カート40のカート端末41と対応付けられていないプレート番号の一覧を利用者に対して表示して、選択させることもできる。
図7は、第1の実施形態にかかるカート端末41の入力画面の例を示した図である。
ここで、カート40のカート端末41と対応付けられていないプレート番号の一覧とは、例えば管理DB52のプレート番号の一覧である。管理装置50の制御部51は、カート端末41と対応付けられていないプレート番号の一覧をカート端末41に送信する。カート端末41は、プレート番号の一覧を受信して表示する。ユーザが自身の車両のプレート番号を選択する。カート端末41は、プレート番号が選択されると、プレート番号とカート番号とを対応付けて管理装置50に送信する。
なお、
図7に示すように、カート端末41に表示するプレート番号の一覧には、そのプレート番号を有する車両が駐車している駐車区画、及び駐車階を表示するようにしてもよい。
【0043】
続いて、
図8、
図9、及び
図10を用いて、表示装置30の表示方法を詳細に説明する。
図8、
図9、及び
図10は、第1の実施形態にかかる表示装置30の表示例を示した図である。
【0044】
表示装置30は、
図8、
図9、及び
図10に示すように、管理装置50からの命令によって、駐車区画において駐車状況を、空車、満車、空車予定の3種類の表示で表すことができる。例えば、表示装置30は、空車を緑色、満車を赤色、空車予定を黄色として表示してもよい。上述の空車予定とは、算出された予測時間内に駐車区画が空車になることが予想されることを意味する。表示装置30は、管理装置50において、車両が駐車中の駐車区画の予測時間が算出されると、駐車区画の駐車状況を空車予定と表示する。なお、空車予定の駐車区画の色は、予測時間の長さによって異なって表示されてもよい。表示装置30が表示する色は、限定されない。また、表示装置30は、空車又は空車予定の駐車区画までの道順を入場車に対して表示することができる。さらに、表示装置30は、管理装置50が算出した予測時間を各駐車区画に表示することができる。
表示装置30は空車予定をオレンジ、黄色の2段階で表示してもよい。予測時間が一定時間以上である場合、オレンジとし、一定時間未満である場合は、黄色としてもよい。さらに、時間の経過に応じて空車予定の色を変化させてもよい。例えば、表示装置30は、カートを戻した時点からの経過時間と予測時間とに基づいて、表示色を変えてもよい。具体的には、予測時間が10分で、経過時間が5分未満の場合、オレンジとして、5分を越えたら黄色としてもよい。もちろん、空車予定を3段階以上に分類して、表示してもよい。予測時間や経過時間を表示してもよい。さらに、表示装置30は、予測時間に基づく待ち時間を表示してもよい。
【0045】
例えば駐車場における全ての駐車区画が満車の場合、表示装置30は、
図8に示すように、それぞれの駐車区画では、駐車状況を満車又は空車予定と表示している。ここで、満車の駐車区画は、例えば駐車区画D1である。また、空車予定の駐車区画は、駐車区画D8、及び駐車区画D15である。さらに、表示装置30は、空車予定の駐車区画D15までの道順を表示している。そして、駐車区画が空車になった場合、表示装置30は、
図9に示すように、空車になった駐車区画の駐車状況を空車に更新する。ここで、駐車区画D8が空車になっている。
【0046】
また、表示装置30は、
図10に示すように、駐車場の複数階の駐車状況を同時に表示してもよい。表示装置30は、どの駐車階に空車の駐車区画が存在するのか、入場車に提示することができる。
図10において、1階から3階において、駐車区画は、満車又は空車予定の駐車状況である。しかし、4階において、空車の駐車状況の駐車区画は、例えば、駐車区画D12など存在する。表示装置30は、このような情報を利用車に提示することができる。
【0047】
上述したように、駐車場管理システム100は、空いている駐車区画だけではなく、もうすぐ空く駐車区画、即ち、車両の出庫予定を入場車に対して案内することができる。
【0048】
(第2の実施形態)
以下、本開示の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態にかかる駐車場管理システム200は、
図11に示すように、第1の実施形態にかかる駐車場管理システム100の構成に加えて、発券機60を備えている。
【0049】
発券機60は、駐車IDを含んだ駐車券を発券する。発券機60が発券する駐車券は、例えばバーコードやQRコード(登録商標)が印刷された紙である。車両が駐車場に入場する際や駐車位置まで来た際、第2の実施形態にかかる第1の撮像装置10は、車両の第1のプレート番号を取得する。第1の撮像装置10は、第1のプレート番号を、駐車券に割り当てられる駐車IDに対応させて管理装置50に対して送る。駐車券にはプレート番号や駐車IDが印刷されていてもよく、あるいは、プレート番号や駐車IDを示すQRコード等が印刷されていてもよい。つまり、駐車券には、駐車情報を示す情報が印刷されている。車両の搭乗者である顧客は、発券機60から発券された駐車券を保持して、カート40を利用する。
【0050】
第2の実施形態にかかるカート40のカート端末41は、駐車券のバーコードやQRコードを読み取ることができる機能を有している。即ち、カート端末41は、スキャナやカメラを有しており、
図12に示すように、駐車券のバーコードやQRコードを読み取り、駐車IDを読み取ることができる。管理装置50は、入場車情報テーブル52Aにおいて、読み取った駐車IDのプレート番号を、駐車情報テーブル52Bにおいて検索し、同一であるプレート番号の駐車情報にカート番号を記憶して紐づける。カート端末41は、顧客に駐車券のスキャンを促すようなメッセージを表示又は音声出力してもよい。もちろん、駐車券に駐車IDやプレート番号が印刷されている場合、カート端末41がこれを読み取るようにしてもよい。あるいは、カート端末41がカメラで駐車券を撮像して、撮像画像を管理装置50に送信し、管理装置50が撮像画像から、駐車IDやプレート番号を取得して、駐車情報とカート番号とを紐づけてもよい。なお、駐車ID、及びプレート番号は、車両の駐車情報を特定可能な情報である。
【0051】
なお、第1の実施形態又は第2の実施形態において、カート40がICタグを備え、カート返却エリアにICタグリーダを備えるようにしてもよい。この場合、ICタグリーダは、カート40のICタグを読み取ると、その識別情報であるカート番号を取得する。そして、ICタグリーダは、管理装置50に対してカート番号を送信する。管理装置50は、カート番号を受信することによって、カート40がカート返却エリアに返却されたことを検知することができる。なお、駐車場または駐車場の各駐車階とカート返却エリアとの間の距離を、管理装置50に記憶させておく。この場合、カート端末41は、GPSを備える必要はない。
【0052】
(第3の実施形態)
以下、本開示の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態にかかる駐車場管理システム300は、
図13に示すように、第1の実施形態の駐車場管理システム100及び第2の実施形態にかかる駐車場管理システム200の概略的な構成を有する。
図13は、駐車場管理システム300の構成を示す図である。駐車場管理システム300は、管理装置1、撮像装置2、カート3、及び表示装置4を備える。管理装置1は、後述する撮像装置2、カート3のカート端末、及び表示装置4と通信する。撮像装置2は、駐車場の複数の駐車区画に駐車した車両を撮像して、前記車両のプレート番号と前記駐車区画の区画番号を取得する。カート3は、カート端末を有し、駐車区画に駐車した車両の搭乗者である顧客が利用可能である。なお、カート3は、複数存在していてもよい。表示装置4は、前記駐車場における駐車状況を表示する。
【0053】
次に、駐車場管理システム300の動作を説明する。管理装置1は、撮像装置2から、プレート番号と駐車区画の区画番号とを取得して、駐車情報として記憶する。続いて、管理装置1は、カート端末から、カートを利用する顧客の車両の駐車情報を特定可能な情報と、カート端末の識別番号とを取得して、カート端末の識別番号を駐車情報に対応付けて記憶する。続いて、管理装置1は、カート3が所定の位置に戻されたことを検知して、前記駐車区画が開放されるまでの予測時間を算出し、予測時間に基づいて、表示装置4の表示を更新する。
【0054】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
【0055】
上述の実施形態における各構成は、ハードウェア又はソフトウェア、もしくはその両方によって構成され、1つのハードウェア又はソフトウェアから構成してもよいし、複数のハードウェア又はソフトウェアから構成してもよい。各装置の機能(処理)を、CPUやメモリ等を有するコンピュータにより実現してもよい。例えば、記憶装置に実施形態における方法を行うためのプログラムを格納し、各機能を、記憶装置に格納されたプログラムをCPUで実行することにより実現してもよい。
【0056】
これらのプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【解決手段】本開示にかかる駐車場管理システム100は、管理装置1と、撮像装置2と、カート3と、表示装置4と、を備える。管理装置1は、撮像装置2から、プレート番号と駐車区画の区画番号とを取得して、駐車情報として記憶する。続いて、管理装置1は、カート3が備えるカート端末から、カート3を利用する顧客の車両の駐車情報を特定可能な情報とカート端末の識別番号とを取得して、カート端末の識別番号を駐車情報に対応付けて記憶する。続いて、管理装置1は、カートが所定の位置に戻されたことを検知して、駐車区画が開放されるまでの予測時間を算出し、当該予測時間に基づいて、表示装置4の表示を更新する。