(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。なお、以下において本発明の実施の形態における生体情報表示装置として、生体情報モニタを一例にとって説明するが、これ以外の生体情報が表示されるその他の装置も本発明の範囲に含まれる。
【0020】
<1.生体情報モニタ全体概要>
図1を参照して、本発明の実施の形態における生体情報モニタ1について説明する。生体情報モニタ1は、
図1(a)に示すように、主としてタッチパネルディスプレイを備えたタブレット型のコンピュータにより構成される。生体情報モニタ1は、
図1(b)に示すように、支持台3に取り付けられ、支持台3に支持される。
【0021】
検知装置インターフェース2は、例えば、生体情報検知装置に対して接続コネクタ部2aを介して接続される。生体情報検知装置は、被験者の生体に関する状態を検知して、その状態に対応する生体信号を出力するものである。生体情報検知装置として、たとえば、心臓の活動電位を検知するための心電電極、血圧を検知するための血圧検知装置、体温を検知するための体温計、SpO2を検知するためのSpO2検知装置(例えば、パルスオキシメーター)等が挙げられる。
【0022】
生体情報モニタ1及び検知装置インターフェース2それぞれには、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子1b,2bが設けられ、USBケーブルを介して接続される。なお、検知装置インターフェース2と生体情報モニタ1との接続態様は、データを生体情報モニタ1に送ることができれば、IEEE1394等のシリアルバス方式、SCSI(Small Computer System Interface)等のパラレルバス方式等を用いた有線通信接続態様、又は、RFID(Radio Frequency Identifier)、NFC (Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)等を用いた無線通信接続であってもよい。また、検知装置インターフェース2は、例えば、
図1(b)に示すように、支持台3に取り付けられ、支持台3に支持される。
【0023】
次に、
図2を参照して生体情報モニタ1、及び、検知装置インターフェース2の構成について説明する。生体情報モニタ1は、例えば、制御部10と、タッチパネルディスプレイ11と、接続コネクタ12と、アンテナ13と、スピーカ14と、バッテリ15とを備える。制御部10は、生体情報モニタ1内の各制御を行うものである。
【0024】
制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、記憶媒体104、無線通信インターフェース105、有線通信インターフェース106、操作入力インターフェース107、表示制御部108と、音声制御部109と、発光制御部110とを備える。なお、
図2においてインターフェースは、I/Fと表記される。
【0025】
CPU101は、生体情報モニタ1内の全体の処理を司るものであり、作業領域としてRAM102を使用する。ROM103には、例えば、生体情報モニタ1を起動させるためのプログラムや、その他のCPU101で実行される基本的なプログラムが書き込まれている。記憶媒体104は、例えば、ソリッドステートドライブ(solid state drive:SSD)やフラッシュメモリ等により構成される。記憶媒体104には、例えば、生体情報モニタ1の基本的な動作を実現するオペレーティングシステム(Operating System:OS)や、そのオペレーティングシステムに依存するプログラムが書き込まれる。また、記憶媒体104は、供給されるデータの保存場所として機能する。
【0026】
無線通信インターフェース105は、例えば、外部装置との間で無線通信により送受信されるデータの変換処理(変調・復調)等を行うものであり、アンテナ13と接続される。アンテナ13は、外部から送信されるデータを受信して無線通信インターフェース105へ送る。また、アンテナ13は、無線通信インターフェース105から供給されるデータを外部へ送信する。無線通信インターフェース105として、例えば、RFID、NFC、Bluetooth(登録商標)等を用いたものが一例として挙げられる。
【0027】
有線通信インターフェース106は、例えば、外部装置との間で有線通信により送受信されるデータの変換処理等を行うものであり、接続コネクタ12と接続される。有線通信インターフェース106として、例えば、USB等のシリアルバス規格を用いたものが挙げられるが、これに限定されるものではない。その他の有線通信インターフェース106として、IEEE1394等のシリアルバス方式、SCSI等のパラレルバス方式を採用したいずれのものであってもよい。
【0028】
操作入力インターフェース107は、外部からの操作をCPU101へ伝えるものである。表示制御部108は、タッチパネルディスプレイ11にCPU101からの命令に従った表示をさせるものである。音声制御部109は、スピーカ14へCPU101からの命令に従った音声の出力を行うものである。発光制御部110は、CPU101からの命令に従って発光部16,17のオン・オフを行うものである。発光制御部110は、例えば、CPU101から生体情報に関する報知信号を受けて、発光部16,17の両方、又は、いずれか一方を発光させる。また、発光制御部110は、例えば、CPU101から生体情報に関する報知解除信号を受けて、発光部16,17の両方、又は、いずれか一方を消灯又は、上記とは別態様で発光させる。
【0029】
タッチパネルディスプレイ11は、表示及び操作入力の受け付けを行うものである。上記操作入力の受け付けは、タッチパネルディスプレイ11の表示面に直接指等でタッチ操作を行うことによって実現される。タッチ操作として、例えば、タップ、ダブルタップ、スクロール、ピンチイン、ピンチアウト、スライド等のジェスチャ操作が挙げられるが、これに限定されるものではなく、その他の全てのジェスチャ操作も含まれる。タッチ操作を行うと、操作入力インターフェース107は、そのタッチ操作に対応する操作信号をCPU101へ伝える。バッテリ15は、充電可能な蓄電池であり、生体情報モニタ1内の各部に電力を供給する。なお、バッテリ15は、充電可能に外部電源と接続されるように構成されるとよい。
【0030】
検知装置インターフェース2は、生体情報モニタ1と接続線2cを通じて接続される。また、検知装置インターフェース2は、たとえば、複数の生体情報検知装置のそれぞれの規格に適合するコネクタを備えており、生体情報検知装置のそれぞれと接続される。そして、検知装置インターフェース2は、接続線2cを通じて複数の生体情報検知装置のそれぞれから供給される生体信号に対して生体情報モニタ1で処理可能なよう所定の処理を行うインターフェースとしての役割を果たす。具体的に検知装置インターフェース2は、例えば、接続線2cを通じて複数の生体情報検知装置のそれぞれから供給される生体信号に基づいて、生体情報モニタ1で処理可能な生体情報を生成して生体情報モニタ1へ出力する。すなわち、検知装置インターフェース2は、生体情報検知装置と共に生体情報の測定装置として機能する。なお、上記生体情報モニタ1で処理可能な生体情報として、例えば、心臓の活動電位に対応する心電信号、心拍数、血中酸素濃度、血圧等が一例として挙げられるが、これに限定されるものではなく、その他の生体情報も含まれる。検知装置インターフェース2は、上記説明した有線通信接続態様、又は、無線通信接続態様によって生体情報モニタ1と接続される。
【0031】
生体情報検知装置は、上記説明したように、例えば、心臓の活動電位を検知するための心電電極、血圧を検知するための血圧検知装置、体温を検知するための体温計、SpO2を検知するためのSpO2検知装置等が挙げられる。なお、以上の生体情報検知装置は一例であって、本発明において生体情報検知装置は、被験者からその他の生体信号を検知するものであってもよい。
【0032】
<2.装置機能ブロック>
次に、
図3を参照して生体情報モニタ1の機能構成について説明する。生体情報モニタ1は、生体情報に関する波形(以下、生体情報波形と呼ぶ。)を含む生体情報のデータをディスプレイに表示させるものであり、生体情報データ生成部200と、背景データ生成部201と、生体情報ページ画面生成部202と、情報保持部203と、印刷データ生成部204と、データ転送部205と、アンチエイリアス処理部206と、解像度処理部207と、表示部208と、印刷操作部210と、表示処理操作部211と、データ転送操作部209と、タッチパネルディスプレイ11とを備える。
【0033】
生体情報データ生成部200は、生体情報波形を含む生体情報データを生成するものである。生体情報データ生成部200は、例えば、
図2に示す測定装置インターフェース2を介して生体情報測定装置から送られてくる測定データに基づいて、生体情報波形等を生成する。
【0034】
背景データ生成部201は、生体情報波形の背景に配置される背景データを生成するものである。なお、従来、生体情報波形において、例えば、心電図は、心電図の縦軸方向及び横軸方向に複数の罫線を有する方眼紙上に予め印刷されていた。一方、本実施形態では、白紙となる用紙に印刷するため、心電図等の生体情報波形の背景に縦軸方向及び横軸方向に複数の罫線を含める。背景データ生成部201は、心電図等の生体情報波形の縦軸方向及び横軸方向に延びる複数の罫線を背景データとして生成する。
【0035】
生体情報ページ画面生成部202は、上記生体情報データを表示するページ画面である生体情報ページ画面を生成するものである。また、背景データ生成部201で背景データが生成される場合、生体情報ページ画面には、生体情報波形と共に背景データも重なった状態で配置される。
【0036】
生体情報データ生成部200、背景データ生成部201及び生体情報ページ画面生成部202は、例えば、ROM103や記憶媒体104等に記憶されるプログラムをCPU101が実行することによって実現される。
【0037】
情報保持部203は、生体情報データ生成部200で生成される生体情報データを保持するものである。生体情報データは、例えば、対応する測定日時と関連付けて保持される。また、情報保持部203は、背景データ生成部201で生成される背景データを保持するように構成させてもよい。また、情報保持部203は、生体情報ページ画面生成部202で生成される生体情報ページ画面を保持するように構成させてもよい。上記のような場合、生体情報データ生成部200、背景データ生成部201及び生体情報ページ画面生成部202は、例えば、生成した生成物を情報保持部203に保持させ、その後、各機能において必要に応じて情報保持部203から対応する生成物を取得するように構成される。
【0038】
情報保持部203は、例えば、生体情報データや背景データをROM103又は記憶媒体104に記憶されるプログラムに従ってCPU101が処理して、その結果を記憶媒体104に記憶させることにより実現される。
【0039】
印刷データ生成部204は、生体情報データが表示される生体情報ページ画面の全部又は一部を、特定の装置のプラットフォームに依存しない汎用形式(環境非依存形式)の印刷データ(電子上のファイルフォーマット)として生成するものである。結果、この印刷データは、外部の汎用印刷装置に送信されることにより、印刷出力できる。特定の装置のプラットフォームに依存しない汎用形式の印刷データとは、例えば、Windows(登録商標)、MacOSX(登録商標)、Linux(登録商標)をはじめとする各種オペレーティングシステムのいずれを通じてでも印刷装置によって印刷可能な印刷データを言う。
【0040】
そのような印刷データのファイル形式としてとして、例えば、PDF(Portable Document Format)ファイル、又はXPS(XML Paper Specification)ファイル、又は、汎用形式の画像ファイルとして生成されたものが一例として挙げられるが、これに限定されるものではなく、その他のISO(International Organization for Standardization)等の国際標準化機構で策定される印刷可能なその他のファイル形式であってもよい。汎用形式の画像ファイルとして、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)ファイル、GIF(Graphics Interchange Format)ファイル、PNG(Portable Network Graphics)ファイル、BMP(bitmap image)ファイル、TIFF(Tagged Image File Format)ファイル、PICT(QuickDraw Picture)ファイル、EPS(Encapsulated PostScript)ファイル、PSD(Photoshop Data)ファイル等が一例として挙げられる。
【0041】
また、印刷データ生成部204が生成する印刷データは、特定の装置のプラットフォームに依存しないディスプレイに表示可能な汎用形式の表示データであることが好ましい。なお、一般的に、環境非依存タイプの電子ファイルフォーマットは、様々な環境のディスプレイに表示可能である。このように、印刷データを、生体情報モニタ1のタッチパネルディスプレイ11に表示させることができれば、印刷前に内容を確認することができる。また、例えば、上記印刷データを外部へ転送するデータ転送部205によって他の装置へ転送した場合に、上記印刷データを他の装置のディスプレイにも表示可能とさせることができる。このように構成すれば、他の装置でも印刷前に内容を確認することができる。なお、印刷データが上記例示したようなファイル形式であれば、印刷データは、特定の装置のプラットフォームに依存しないディスプレイに表示可能な表示データとなる。
【0042】
印刷データ生成部204は、例えば、ROM103や記憶媒体104等に記憶されるプログラムをCPU101が実行することによって実現される。
【0043】
また、生体情報モニタ1は、生体情報波形の表示に関する処理を行う。そして、上記表示に関する処理は、例えば、アンチエイリアス処理部206及び解像度処理部207が行う。
【0044】
アンチエイリアス処理部206は、生体情報波形に対してアンチエイリアス処理を施すものである。アンチエイリアス処理とは、ディスプレイに表示される物体の輪郭に発生するジャギー等を低減させて、物体の輪郭に発生するドットに起因するガタツキを目立たなくさせる処理を言う。この処理によって、本来の半径ノイズと、解像度に起因するガタツキを混同することを回避する。
【0045】
解像度処理部207は、少なくとも生体情報波形の解像度を調整するものである。解像度処理部207は、生体情報波形に付随する背景データの解像度も併せて調整するように構成されることが好ましい。解像度処理部207によって生体情報波形の解像度を上げることができれば、生体情報波形の視認性を向上させることができる。これによっても、低解像に起因した波形のガタツキと、生体情報波形そのもののノイズによるガタツキを、混同することを回避する。
【0046】
アンチエイリアス処理部206及び解像度処理部207によれば、印刷データをタッチパネルディスプレイ11に表示させた場合、及び、印刷データを紙に印刷出力した場合の双方において、視認性に優れたものをユーザに提供することができる。
【0047】
アンチエイリアス処理部206及び解像度処理部207は、例えば、ROM103や記憶媒体104等に記憶されるプログラムをCPU101が実行することによって実現される。
【0048】
表示部208は、生体情報データが配置される生体情報ページ画面をタッチパネルディスプレイ11に表示させるものである。また、表示部208は、背景データも生体情報データと共にタッチパネルディスプレイ11に表示させる。
【0049】
表示部208は、主として記憶媒体104等に記憶されるプログラムをCPU101が実行して、その結果出される命令を表示制御部108が実行することによって実現される。
【0050】
データ転送操作部209は、印刷データの転送を要求する操作を外部から受け付けて、データ転送部205に印刷データを転送するよう指示するものである。印刷データの転送要求操作には、転送先アドレスの指定操作も含まれる。なお、転送先アドレスの指定操作として、例えば、転送先アドレスの入力操作や転送先フォルダへのファイル移動操作が一例として挙げられる。データ転送部205は、上記指示を受けると、転送先アドレスへ印刷データを転送する。この転送は、いわゆる電子メールの添付ファイル形式であることが好ましい。
【0051】
データ転送操作部209は、主としてタッチパネルディスプレイ11及び操作入力インターフェース107で実現可能である。データ転送部205は、主として、操作入力インターフェース107から操作信号を受けたCPU101が主としてROM103や記憶媒体104等に記憶されるプログラムを実行して、その結果出される命令を有線通信インターフェース106又は無線通信インターフェース108等が実行することにより実現される。
【0052】
印刷操作部210は、印刷データの印刷要求に対応する操作を外部から受け付けて、(図示しない)印刷装置に印刷データを送信し、印刷指示するものである。印刷装置は、上記指示を受けると、印刷データを印刷する。
【0053】
表示処理操作部211は、生体情報波形に対する上記表示に関する処理要求に対応する操作を外部から受け付けて、アンチエイリアス処理部206又は解像度処理部207に対応する処理を指示するものである。アンチエイリアス処理部206又は解像度処理部207は、上記指示を受けると、対応する表示に関する処理を行う。具体的には、解像度の設定や、アンチエイリアスのオン・オフ等を設定できるようになっている。
【0054】
印刷操作部210及び表示処理操作部211は、主としてタッチパネルディスプレイ11及び操作入力インターフェース107で実現可能である。
【0055】
<3.生体情報ページ画面>
図4を参照してタッチパネルディスプレイ11に表示される生体情報ページ画面300の一例について説明する。生体情報ページ画面300には、
図4に示すように、様々な種類の生体情報の一覧が示される。様々な種類の生体情報の一覧は、生体情報ページ画面300の第1特定領域301、及び、第2特定領域306に配置される。
【0056】
生体情報ページ画面300の第1特定領域301には、生体情報波形が配置される。生体情報波形は、1つであっても複数であってもよい。また、生体情報波形は、現在測定されるものが反映され、リアルタイムに更新される。また、生体情報波形は、過去のものが第1特定領域301に配置されることもある。そして、第1特定領域301の横軸は時間軸305aであり、縦軸は電位(心電図)等の生体情報に関する値を表す軸305bである。そのような第1特定領域301に、
図4(a)では、心電図波形302と、脈波303が時間軸305a方向へ延びるように2行に分けて配置される。
【0057】
また、生体情報ページ画面300の第2特定領域306には、生体情報が種類毎に個別に示される個別表示区域307a〜307eが設けられる。個別表示区域307a〜307eには、様々な種類の生体情報が配置される。個別表示区域307aには、心拍数(HR)に関する生体情報が配置される。個別表示区域307bには、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)に関する生体情報が配置される。個別表示区域307cには、非観血血圧(NIBP)に関する生体情報が配置される。個別表示区域307dには、呼吸(RESP)に関する生体情報が配置される。個別表示区域307eには、体温(TEMP)に関する生体情報が配置される。
【0058】
なお、生体情報ページ画面300において第2特定領域306に設けられる個別表示区域の数は、
図4(a)に示すように、5つであるが、これに限定されるものではなく、その他の数であってもよい。また、個別表示区域に配置される生体情報は、心拍数(HR)、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)、非観血血圧(NIBP)、呼吸(RESP)、体温(TEMP)に限定されるものではなく、その他の生体情報であってもよい。
【0059】
個別表示区域307a〜307eに配置される生体情報としては、例えば、最新の測定値(単位)、最新の測定日時、生体情報の上限閾値、下限閾値、生体情報波形、生体情報の健全度合いを表すバーグラフ表示等が挙げられる。個別表示区域307a〜307eに配置される生体情報は、上記の全てであってもよいし、個別表示区域307a〜307eに対応するそれぞれの生体情報毎に適当なものを上記から選択してもよい。
【0060】
生体情報ページ画面300は、生体情報モニタ1を起動させた際に最初にタッチパネルディスプレイ11に表示されるトップ画面とすることが好ましい。すなわち、生体情報モニタ1を起動させると、第1特定領域301に心電図波形、脈波等のリアルタイムに測定される生体情報が生体情報波形として表示され、第2特定領域の個別表示区域307a〜307eには、例えば、数値化される生体情報や第2生体情報波形等の生体情報が配置された状態の生体情報ページ画面300がトップ画面として表示されることが好ましい。
【0061】
上記説明した生体情報ページ画面300から別のページ画面に移るために、
図4(a)に示すように、生体情報ページ画面300の最下段に各種のメニューボタン1〜メニューボタン8を配置させてもよい。メニューボタン1〜メニューボタン8それぞれに対応するページ画面が割り当てられる。メニューボタン1〜メニューボタン8に対してタッチ操作を行うと、それぞれに割り当てられる別のページ画面がタッチパネルディスプレイ11に表示される。
【0062】
ここで、例えば、
図4(a)に示すように、タッチパネルディスプレイ11におけるメニューボタン4の表示面に対して指でタッチ操作(例えば、ワンタップ操作、ダブルタップ操作等)を行って、生体情報の過去の情報に関する(図示しない)検索画面をポップアップウインドウとして出現させる。そして、
図4(b)に示すように、検索結果としての過去の生体情報に関する情報を生体情報ページ画面300中に呼び出す。
図4(b)に示すように、呼び出した生体情報の日時部分304bには、「2016:04:01 12:54:30」と表示されている。したがって、呼び出した過去の生体情報の日時は、2016年4月1日12時54分30秒である。また、
図4(a),4(b)に示すように、現在の日時部分304aには、「2016:04:06 12:34:56」と表示されている。したがって、現在の日時は、2016年4月6日12時34分56秒である。
【0063】
検索結果としての過去の生体情報に関する情報を生体情報ページ画面300中に呼び出した後に、例えば、タッチパネルディスプレイ11におけるメニューボタン5の表示面に対して指でタッチ操作を行うと、
図4(b)に示すような呼び出した過去の生体情報が配置される生体情報ページ画面300そのものが印刷データとして生成されて、印刷データ表示画面がタッチパネルディスプレイ11に表示される。なお、印刷データ表示画面については後述する。
【0064】
<4.印刷データの別態様>
次に、
図5を参照して印刷データの別態様について説明する。印刷データとして生成されるのは、
図4(b)に示すような呼び出した過去の生体情報が配置される生体情報ページ画面300全部に限るものではない。印刷データとして生成されるのは、例えば、
図5(a)に示すように、第1特定領域301における生体情報波形(心電図波形302と、脈波303)のみであってもよい。勿論、個別表示区域307a〜307eに表示される他の生体情報の波形データのみを印刷データとして生成しても良い。なお、第1特定領域301における生体情報波形が印刷データとして生成される際は、生体情報波形の背景である罫線308も生体情報波形と共に印刷データとして生成されることが好ましい。
【0065】
また、生体情報モニタ1は、タッチパネルディスプレイ11に表示させる生体情報波形に対してアンチエイリアス処理を施すことができる。このため、アンチエイリアス処理を施した生体情報波形を印刷データとして生成してもよいし、印刷データ化した生体情報波形に対して、更にアンチエイリアス処理を施してもよい。
【0066】
また、印刷データとして生成されるのは、例えば、第2特定領域306のみ、第1特定領域301内の特定区域のみ、個別表示区域307a〜307eの全部又は一部のみ等様々な部分であってもよい。また、生体情報モニタ1は、印刷データとして生成される生体情報ページ画面300中の領域を選択可能な態様とすれば、必要とする部分のみを印刷データとして生成することができる。
【0067】
また、生体情報モニタ1は、印刷データに表示させる生体情報波形の解像度を上げることができる。印刷データに表示させる生体情報波形の解像度を上げると、同じ情報量であれば、その表示面積を小さくできる。例えば解像度を上げた場合、印刷される紙面に表示される生体情報波形又は印刷データをタッチパネルディスプレイ11に表示させた場合の生体情報波形は、
図4(b)や
図5(a)に示すような2行表示から、
図5(b)に示すような1行表示にしてグラフの縦軸を2倍に拡大できる。なお、2行表示を維持すれば、2倍の情報量を表示させることもできる。このように、生体情報ページ画面300に含めることのできる生体情報の量が増え、その結果、印刷データに含めることができる生体情報の量も増やすことができる。
【0068】
<5.印刷データ表示画面>
次に、
図6を参照してタッチパネルディスプレイ11上の印刷データ表示画面400について説明する。印刷データ表示画面400は、印刷データとして生成されるものをタッチパネルディスプレイ11に表示させるページ画面である。上記<3.生体情報ページ画面>の項で説明したように、所定の操作を行うことにより印刷データ表示画面400は呼び出される。
【0069】
印刷データ表示画面400には、
図6に示すように、印刷データや操作ボタン等を含む様々な種類の情報が配置される。印刷データ表示画面400の第3特定領域401に印刷データが配置され、印刷データ表示画面400の第4特定領域402に各種操作ボタンが配置され、印刷データ表示画面400の第5特定領域403に、リアルタイムの心電図波形404及び心拍数405が配置される。印刷作業中にも監視を継続するためである。
【0070】
印刷データ表示画面400の第3特定領域401に配置される印刷データは、
図4(b)に示す過去の生体情報ページ画面300を印刷データとしたものである。また、印刷データは、上記説明したように、特定の装置のプラットフォームに依存しないディスプレイに表示可能な汎用形式の表示データでもある。したがって、印刷データ表示画面400の第3特定領域401内の表示内容がそのまま(図示しない)印刷装置において印刷される。
【0071】
なお、印刷データとして生成される生体情報ページ画面300の範囲が異なれば、
図5に示す印刷データ表示画面400の第3特定領域401内の表示は変わる。
【0072】
印刷データ表示画面400の第4特定領域402に配置される各種操作ボタンは、例えば、Printボタン410、E−mailボタン411、FullDisclosureボタン413、Exitボタン414、Backボタン415等様々なものがある。
【0073】
Printボタン410が選択されると、印刷要求を外部から受け付けたものと生体情報モニタ1に認識される。結果、生体情報モニタ1は(図示しない)印刷装置に印刷データを印刷させるよう指示する。その指示を受けて(図示しない)印刷装置は印刷データを印刷する。
【0074】
E−mailボタン411が選択されると、印刷データの転送要求に対応する操作を外部から受け付けたものと生体情報モニタ1に認識される。結果、生体情報モニタ1におけるデータ転送部205は、印刷データを転送する。
【0075】
FullDisclosureボタン413が選択されると、印刷データのみがタッチパネルディスプレイ11全体に拡大して表示される。この際、印刷データは、印刷データ表示画面400において拡大して表示されてもよいし、印刷データ表示画面400とは別のページ画面において拡大して表示されてもよい。
【0076】
Exitボタン414が選択されると、印刷データ表示画面400が閉じられて、例えば、
図4(a)に示すような現在時刻の生体情報ページ画面300に戻る。また、Backボタン415が選択されると、例えば、印刷データ表示画面400が閉じられて、例えば、
図4(b)に示すような印刷データ表示画面400の直前に表示されていた生体情報ページ画面300がタッチパネルディスプレイ11に表示される。
【0077】
図6において印刷データ表示画面400の第5特定領域403には、心電図波形404及び心拍数405が配置されるが、これに限定されるものではなく、その他の生体情報が配置されてもよい。患者によって監視すべき情報が異なるからである。
【0078】
<6.印刷データ転送>
次に、
図7を参照して印刷データ転送操作について説明する。
図6に示すE−mailボタン411が選択されると、印刷データ表示画面400の第3特定領域401にデータ転送入力フォーム500が出現する。データ転送入力フォーム500は、宛先入力エリア501、CC(Carbon Copy)入力エリア502、件名入力エリア503、添付ファイル表示エリア504、メーッセージ入力エリア505を有する。なお、さらに、BCC(Blind Carbon Copy)入力エリアが追加されてもよい。
【0079】
宛先入力エリア501及びCC入力エリア502には、例えば、E−mailアドレスが入力される。添付ファイル表示エリア504には、転送する印刷データのファイル名及びファイルアイコンが表示され、例えば、E−mailボタン411が選択される直前に印刷データ表示画面400の第3特定領域401に表示されていた印刷データが表示される。さらに、添付ファイルを追加する場合、例えば、生体情報モニタ内に保持される印刷データを(図示しない)選択ページ画面等から選択して追加すればよい。件名入力エリア503、メーッセージ入力エリア505には、文書が入力される。
【0080】
以上の各エリアへの文字や数字等の入力は、外部入力装置としてのキーボードや、生体情報モニタ1内のソフトウエアキーボードのいずれかから入力することができる。また、選択は、外部入力装置としてのマウスによる操作や、タッチパネルディスプレイ11に対するタッチ操作により実現することができる。なお、宛先リストが予め登録されており、その中から選択して、自動的に宛先入力エリア501に宛先が設定されることが好ましい。
【0081】
以上の各エリアへの入力が終了した後に、送信ボタン510を選択すれば、印刷データは転送される。
【0082】
<7.印刷データ拡大表示>
次に、
図8を参照して印刷データの拡大表示操作について説明する。
図6に示すFullDisclosureボタン413が選択されると、
図8に示すように、
図6の印刷データ表示画面400の第3特定領域401に配置される印刷データが別のページ画面である印刷データの拡大ページ画面600に拡大されて表示される。これにより、印刷前に印刷データの細かい部分を大画面で事前チェックすることができる。
【0083】
なお、さらに、
図6に示す印刷データ表示画面400に戻る場合、拡大ページ画面600の下端部に設けられるBackボタン601を選択すればよい。
【0084】
なお、上記実施形態では、印刷データ中の波形データが2段程度となる場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、
図9に示すように、A4サイズの縦型のサイズに、多数段に亘って波形を含む印刷データが生成されるようにすることが好ましい。この場合、
図9に示される拡大ページ画面600中の左側の4段の波形データと右側の4段の波形データとが列状に並べられて、多数段に亘る波形を含むA4サイズの印刷データが構成されることが想定される。また、そのデータ量が変わるに伴って、表示段数が自動的に変更され、その背景である罫線も、自動変更させることが好ましい。
【0085】
以上の生体情報モニタ1等の生体情報表示装置のディスプレイに表示させる生体情報に関する表示を制御する生体情報表示制御装置も本発明に含まれる。すなわち、生体情報表示制御装置は、ディスプレイに接続され、そのディスプレイへの上記表示を制御するものである。
【0086】
尚、本発明の生体情報表示装置、及び、生体情報表示制御装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。