特許第6875119号(P6875119)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6875119制御装置、制御システム、制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6875119
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】制御装置、制御システム、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/523 20060101AFI20210510BHJP
【FI】
   H04M3/523
【請求項の数】5
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-247881(P2016-247881)
(22)【出願日】2016年12月21日
(65)【公開番号】特開2018-101941(P2018-101941A)
(43)【公開日】2018年6月28日
【審査請求日】2019年12月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102717
【氏名又は名称】NTTテクノクロス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】新美 和彦
(72)【発明者】
【氏名】河村 誠司
【審査官】 山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−142897(JP,A)
【文献】 米国特許第06480599(US,B1)
【文献】 特開2012−195856(JP,A)
【文献】 特開2010−134556(JP,A)
【文献】 特開2015−050723(JP,A)
【文献】 特開平10−042047(JP,A)
【文献】 特開2008−118511(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 19/00
G06Q 10/00−10/10
30/00−30/08
50/00−50/20
50/26−99/00
H04M 1/00
1/24− 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00− 7/16
11/00−11/10
99/00
H04Q 3/58− 3/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の第1の端末装置と、複数のグループに分類される複数の第2の端末装置とが接続され、前記第1の端末装置と前記第2の端末装置との接続を制御する制御装置であって、
前記第1の端末装置からの問合せ内容と、該問合せ内容に応じた接続先を推定するための制御情報とに基づいて、前記複数の第2の端末装置が分類される複数のグループのうちのいずれのグループを接続先とするかを推定する推定手段と、
前記推定手段により推定されたグループに分類される前記第2の端末装置に接続要求を送信する要求手段と、
前記接続要求を受信した前記第2の端末装置における受電操作又は転送操作に応じて、前記制御情報を更新する更新手段と、
を有する制御装置。
【請求項2】
前記第1の端末装置から受信した音声を認識して、文字列を取得する音声認識手段を有し、
前記推定手段は、
前記音声認識手段により取得された文字列が示す問合せ内容と、前記制御情報とに基づいて、前記複数のグループのうちのいずれのグループを接続先とするかを推定する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
1以上の第1の端末装置と、複数のグループに分類される複数の第2の端末装置と、前記第1の端末装置と前記第2の端末装置との接続を制御する制御装置とを有する制御システムであって、
前記第1の端末装置からの問合せ内容と、該問合せ内容に応じた接続先を推定するための制御情報とに基づいて、前記複数の第2の端末装置が分類される複数のグループのうちのいずれのグループを接続先とするかを推定する推定手段と、
前記推定手段により推定されたグループに分類される前記第2の端末装置に接続要求を送信する要求手段と、
前記接続要求を受信した前記第2の端末装置における受電操作又は転送操作に応じて、前記制御情報を更新する更新手段と、
を有する制御システム。
【請求項4】
1以上の第1の端末装置と、複数のグループに分類される複数の第2の端末装置とが接続され、前記第1の端末装置と前記第2の端末装置との接続を制御する制御装置に用いられる制御方法であって、
前記第1の端末装置からの問合せ内容と、該問合せ内容に応じた接続先を推定するための制御情報とに基づいて、前記複数の第2の端末装置が分類される複数のグループのうちのいずれのグループを接続先とするかを推定する推定手順と、
前記推定手順により推定されたグループに分類される前記第2の端末装置に接続要求を送信する要求手順と、
前記接続要求を受信した前記第2の端末装置における受電操作又は転送操作に応じて、前記制御情報を更新する更新手順と、
を有する制御方法。
【請求項5】
1以上の第1の端末装置と、複数のグループに分類される複数の第2の端末装置とが接続され、前記第1の端末装置と前記第2の端末装置との接続を制御する制御装置を、
前記第1の端末装置からの問合せ内容と、該問合せ内容に応じた接続先を推定するための制御情報とに基づいて、前記複数の第2の端末装置が分類される複数のグループのうちのいずれのグループを接続先とするかを推定する推定手段、
前記推定手段により推定されたグループに分類される前記第2の端末装置に接続要求を送信する要求手段、
前記接続要求を受信した前記第2の端末装置における受電操作又は転送操作に応じて、前記制御情報を更新する更新手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、制御システム、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コールセンタシステム等では、発信者のダイヤル操作に応じて録音メッセージを再生する自動音声応答(IVR:Interactive Voice Response)と呼ばれる技術が用いられている。
【0003】
IVRを用いたコールセンタでは、例えば、「○○に関する問合せは、ダイヤル△△番を押して下さい。」等の録音メッセージを数回繰り返することで、問合せ内容を絞ること(例えば、料金に関する問合せなのか、故障に関する問合せなのか等)が行われている。
【0004】
一方で、IVRを用いたコールセンタでは、例えば、「その他に関する問合せは、ダイヤル××番を押して下さい。直接オペレータにお繋ぎ致します。」等の録音メッセージが初回に再生され、問合せ内容が絞れないままオペレータに接続されてしまう場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−304612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これに対して、例えば、「問合せ内容をお話し下さい。」等の録音メッセージを初回に再生した上で、音声認識の技術を用いて発信者が発した音声を認識することで、問合せ内容に応じた適切なオペレータに接続されるように接続先を制御する技術がある。
【0007】
しかしながら、上記の技術では、適切でないオペレータに接続されてしまう場合があった。例えば、音声認識の結果、「料金に関する問合せ」であったため料金担当のオペレータに繋いだものの、正しくは、スマートフォンの料金表示画面の「操作に関する問合せ」であったような場合である。
【0008】
そこで、開示の技術は、接続先制御の精度を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
開示の技術は、1以上の第1の端末装置と、複数のグループに分類される複数の第2の端末装置とが接続され、前記第1の端末装置と前記第2の端末装置との接続を制御する制御装置であって、前記第1の端末装置からの問合せ内容と、該問合せ内容に応じた接続先を推定するための制御情報とに基づいて、前記複数の第2の端末装置が分類される複数のグループのうちのいずれのグループを接続先とするかを推定する推定手段と、前記推定手段により推定されたグループに分類される前記第2の端末装置に接続要求を送信する要求手段と、前記接続要求を受信した前記第2の端末装置における操作に応じて、前記制御情報を更新する更新手段と、を有する。
【発明の効果】
【0010】
接続先制御の精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る接続先制御システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係る接続先制御システムの機能構成の一例を示す図である。
図3】接続先を制御する処理の一例を示すシーケンス図である。
図4】制御情報の一例を示す図である。
図5】オペレータ画面の一例を示す図である。
図6】制御情報の学習の一例を説明する図である。
図7】オペレータ情報の一例を示す図である。
図8】接続先を制御する処理の他の例を示すシーケンス図である。
図9】制御情報の学習の他の例を説明する図である。
図10】履歴情報の一例を示す図である。
図11】制御情報の他の例を示す図である。
図12】オペレータ画面の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
<システム構成>
まず、本実施形態に係る接続先制御システム1のシステム構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る接続先制御システム1のシステム構成の一例を示す図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係る接続先制御システム1は、コールセンタ等におけるシステム環境Eと、複数の利用者端末30とを有する。システム環境Eには、制御装置10と、複数のオペレータ端末20とが含まれる。また、システム環境Eと、利用者端末30とは、電話網Nを介して通信可能に接続されている。
【0015】
利用者端末30は、コールセンタの利用者が用いる固定電話、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、通話アプリケーション等がインストールされたPC(パーソナルコンピュータ)等である。コールセンタの利用者は、利用者端末30を用いて、例えば携帯電話の料金に関する問合せや製品内容に関する問合せ、製品の故障に関する問合せ、製品の操作方法に関する問合せ等を行うことができる。
【0016】
オペレータ端末20は、コールセンタのオペレータが用いるPC等である。オペレータは、オペレータ端末20を用いて、コールセンタの利用者からの問合せに対応する。
【0017】
ここで、オペレータ端末20は、担当する問合せ内容に応じて複数のグループに分類される。例えば、オペレータ端末20は、「料金に関する問合せ」を担当するグループ#1と、「製品内容に関する問合せ」を担当するグループ#2と、「故障に関する問合せ」を担当するグループ#3と、「操作方法に関する問合せ」を担当するグループ#4とに分類される。
【0018】
以降では、オペレータ端末20は、グループ#1〜グループ#4の4つグループに分類されるものとして説明する。ただし、これに限られず、オペレータ端末20は、任意の数のグループに分類されても良い。
【0019】
また、以降では、グループ#1、グループ#2、グループ#3及びグループ#4に分類されるオペレータ端末20をそれぞれ「オペレータ端末20−1」、「オペレータ端末20−2」、「オペレータ端末20−3」及び「オペレータ端末20−4」とも表す。
【0020】
制御装置10は、利用者端末30からの問合せ内容に応じて、当該利用者端末30と接続する接続先を制御する。
【0021】
すなわち、制御装置10は、利用者端末30からの問合せ内容に応じて、機械学習等の人工知能(AI:Artificial Intelligence)の技術を用いて、グループ#1〜グループ#4のいずれに分類されるオペレータ端末20を接続先とするかを推定する。そして、制御装置10は、推定されたグループに分類されるオペレータ端末20に接続要求を送信する。
【0022】
また、制御装置10は、オペレータ端末20の操作(受電操作又は転送操作)に応じて、機械学習等の人工知能の技術を用いて、接続先推定の学習を行う。
【0023】
<機能構成>
次に、本実施形態に係る接続先制御システム1の機能構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る接続先制御システム1の機能構成の一例を示す図である。
【0024】
図2に示すように、本実施形態に係る利用者端末30は、通話処理部301を有する。通話処理部301は、利用者端末30にインストールされた1以上のプログラムが、当該利用者端末30のCPU(Central Processing Unit)に実行させる処理により実現される。
【0025】
通話処理部301は、音声通話に関する各種処理を行う。例えば、通話処理部301は、利用者の架電操作(電話番号の入力等)の入力を受け付けて、電話番号に応じた通信先との間で音声通話による通信を行う。
【0026】
図2に示すように、本実施形態に係るオペレータ端末20は、入力受付部201と、表示制御部202と、通話処理部203とを有する。これら各部は、オペレータ端末20にインストールされた1以上のプログラムが、当該オペレータ端末20のCPUに実行させる処理により実現される。
【0027】
入力受付部201は、オペレータからの各種操作の入力を受け付ける。例えば、入力受付部201は、受電操作や転送操作の入力を受け付ける。なお、受電操作とは、制御装置10に接続応答を送信して、オペレータ端末20が利用者端末30との間で音声通話による通信を開始するための操作である。また、転送操作とは、他のグループに分類されるオペレータ端末20に接続要求を転送するための操作である。
【0028】
表示制御部202は、各種画面を表示する。例えば、表示制御部202は、制御装置10から受信した接続要求に応じて、オペレータが受電操作や転送操作を行うための画面(オペレータ画面)を表示する。
【0029】
通話処理部203は、音声通話に関する各種処理を行う。例えば、通話処理部203は、オペレータの受電操作に応じて、制御装置10に接続応答を送信し、当該利用者端末30との間で音声通話による通信を行う。また、例えば、通話処理部203は、オペレータの転送操作に応じて、制御装置10に転送要求を送信する。
【0030】
図2に示すように、本実施形態に係る制御装置10は、自動応答部101と、音声認識部102と、接続先推定部103と、接続制御部104とを有する。これら各部は、制御装置10にインストールされた1以上のプログラムが、当該制御装置10のCPUに実行させる処理により実現される。
【0031】
また、本実施形態に係る制御装置10は、記憶部105を有する。記憶部105は、制御装置10の記憶装置(例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等)を用いて実現可能である。
【0032】
自動応答部101は、予め決められた音声を自動で応答する。例えば、自動応答部101は、利用者端末30との間で音声通話による通信が開始されると、問合せ内容を促す音声を応答する。問合せ内容を促す音声には、例えば、「問合せ内容をお話し下さい」等が挙げられる。
【0033】
音声認識部102は、自動応答部101による応答に応じて利用者から発せられた音声を認識する。すなわち、音声認識部102は、利用者から発せられた問合せ内容を認識する。そして、音声認識部102は、音声の認識結果として、当該音声が示す文字列(テキスト)を出力する。
【0034】
接続先推定部103は、音声認識部102による認識結果と、記憶部105に記憶されている制御情報400とに基づいて、人工知能の技術を用いて、接続先となるグループを推定する。
【0035】
また、接続先推定部103は、オペレータ端末20から受信した接続応答や転送要求に応じて、接続先推定の学習を行う。接続先推定の学習とは、制御情報400を更新することで、接続先となるグループの推定精度を向上させるための処理である。
【0036】
接続制御部104は、接続先推定部103により推定されたグループに分類されるオペレータ端末20に接続要求を送信する。また、接続制御部104は、オペレータ端末20から接続応答を受信すると、当該オペレータ端末20と利用者端末30とを接続させる。
【0037】
更に、接続制御部104は、オペレータ端末20から転送要求を受信すると、当該転送要求に指定されたグループに分類されるオペレータ端末20に接続要求を送信する。
【0038】
記憶部105は、制御情報400と、オペレータ情報500と、履歴情報600とを記憶する。
【0039】
制御情報400は、音声認識部102による認識結果(問合せ内容)と、オペレータ端末20が分類されるグループ毎の確率(問合せに対して適切なグループである確率)とが関連付けられた情報である。オペレータ情報500は、各オペレータ端末20に関する情報(オペレータ端末20を識別する端末ID、当該オペレータ端末20を使用するオペレータの情報等)である。履歴情報600は、接続先推定の学習が行われた履歴に関する情報である。これらの情報の具体例については、後述する。
【0040】
なお制御情報400と、オペレータ情報500と、履歴情報600とは、同一の記憶装置内に記憶されている必要はなく、例えば、それぞれが異なる記憶装置内に記憶されていても良い。
【0041】
<処理の詳細>
次に、本実施形態に係る接続先制御システム1の処理の詳細について説明する。
【0042】
以降では、利用者端末30がコールセンタに架電した後、利用者の問合せ内容に応じて制御装置10が接続先を制御する処理について説明する。
【0043】
(転送操作が行われない場合)
まず、コールセンタのオペレータが転送操作を行わない場合について、図3を参照しながら説明する。図3は、接続先を制御する処理の一例を示すシーケンス図である。
【0044】
まず、利用者端末30は、利用者によるコールセンタへの架電操作に応じて、コールセンタのシステム環境Eに音声通話による通信要求を送信する(ステップS301)。これにより、利用者端末30と、システム環境Eの制御装置10との間で、音声通話による通信が開始される。
【0045】
制御装置10の自動応答部101は、利用者端末30との間で音声通話による通信が開始されると、問合せ内容を促す音声を応答する(ステップS302)。例えば、自動応答部101は、「お電話ありがとうございます。問合せ内容をお話し下さい。」との音声を応答する。
【0046】
利用者端末30の通話処理部301は、利用者から発せられた問合せ内容を示す音声を制御装置10に送信する(ステップS303)。例えば、通話処理部301は、「えーっと、先月の電話代がすごく高くて・・・」との問合せ内容を示す音声を制御装置10に送信する。
【0047】
制御装置10の音声認識部102は、利用者端末30から受信した音声を認識する(ステップS304)。すなわち、音声認識部102は、問合せ内容を示す音声を認識して、認識結果として、当該問合せ内容を示す文字列(テキスト)を出力する。
【0048】
次に、制御装置10の接続先推定部103は、音声認識部102による認識結果(すなわち、問合せ内容を示す文字列)と、記憶部105に記憶されている制御情報400とに基づいて、接続先となるグループを推定する(ステップS305)。
【0049】
ここで、制御情報400の一例について、図4を参照しながら説明する。図4は制御情報400の一例を示す図である。
【0050】
図4に示すように、制御情報400には、問合せ内容と、当該問合せ内容に対して適切なグループである確率とが関連付けられている。例えば、問合せ内容「先月の電話代が高い」と、グループ#1が適切である確率「50%」と、グループ#2が適切である確率「15%」と、グループ#3が適切である確率「10%」と、グループ#4が適切である確率「25%」とが関連付けられている。
【0051】
これにより、接続先推定部103は、音声認識部102による認識結果(問合せ内容を示す文字列)と、制御情報400とに基づいて、例えば、確率が最も高いグループを接続先として推定すれば良い。例えば、問合せ内容を示す文字列が「えーっと、先月の電話代がすごく高くて・・・」である場合、接続先推定部103は、当該文字列に類似する問合せ内容「先月の電話代が高い」から、接続先となる確率が最も高いグループ#1を接続先と推定する。以降では、接続先推定部103により推定された接続先が「グループ#1」であるものとして説明を続ける。
【0052】
なお、制御情報400には、更に、例えば、性別、年齢層(若年、中年、高齢)等が関連付けられていても良い。この場合、接続先推定部103は、利用者の性別や年齢層に応じて接続先となる適切なグループを推定することができる。利用者の性別や年齢層等は、種々の方法を用いて特定又は推定することができる。例えば、既存の音声認識技術を用いて利用者の音声から音声認識部102が推定しても良いし、利用者の電話番号(発信元の電話番号)から特定しても良い。
【0053】
図3に戻る。ステップS304に続いて、制御装置10の自動応答部101は、例えば、「担当者にお繋ぎします。しばらくお待ちください。」との音声を利用者端末30に応答する(ステップS306)。
【0054】
次に、制御装置10の接続制御部104は、接続先推定部103により推定されたグループ#1に分類されるオペレータ端末20−1に接続要求を送信する(ステップS307)。接続要求には、上記のステップS304で認識された認識結果が含まれる。
【0055】
なお、接続制御部104により接続要求がオペレータ端末20−1に送信されると共に、制御装置10とオペレータ端末20−1との間では呼転送が行われる。また、上記のステップS304における音声認識及びステップS305における接続先推定は、当該呼を識別する識別情報(コールID等)をキーにして行われる。
【0056】
また、接続制御部104は、接続先推定部103により推定されたグループに分類される複数のオペレータ端末20のうち、例えば、通話中でないオペレータ端末20に接続要求を送信すれば良い。ただし、接続制御部104は、接続先推定部103により推定されたグループに分類される複数のオペレータ端末20のうち、例えば、通話中でない全てのオペレータ端末20に接続要求を送信しても良い。
【0057】
また、接続制御部104は、例えば、接続先推定部103により推定されたグループに分類される複数のオペレータ端末20が全て通話中である場合、確率が次に高いグループを接続先とすれば良い。
【0058】
オペレータ端末20−1の表示制御部202は、制御装置10から接続要求を受信すると、受電操作や転送操作を行うためのオペレータ画面700を表示する(ステップS308)。
【0059】
ここで、オペレータ画面700について、図5を参照しながら説明する。図5は、オペレータ画面700の一例を示す図である。
【0060】
図5に示すように、オペレータ画面700には、音声認識部102による認識結果が表示される問合せ内容欄710と、転送ボタン720と、受電ボタン730とが含まれる、また、転送ボタン720には、グループ#1に転送するための転送ボタン721と、グループ#2に転送するための転送ボタン722と、グループ#3に転送するための転送ボタン723と、グループ#4に転送するための転送ボタン724とが含まれる。各転送ボタン720の下には、当該転送ボタン720に対応する転送先のグループが適切である確率が表示されている。
【0061】
なお、自身が属するグループに転送するための転送ボタンは、非表示又は操作不可となっていても良い。例えば、グループ#1のオペレータ端末20−1の表示制御部202が表示したオペレータ画面700では、転送ボタン721が非表示又は操作不可となっていても良い。
【0062】
以降では、オペレータ端末20−1のオペレータは、受電ボタン730を押下して、受電操作を行ったものとして説明する。
【0063】
図3に戻る。ステップS308に続いて、オペレータ端末20−1の入力受付部201は、オペレータによる受電操作の入力を受け付ける(ステップS309)。
【0064】
次に、オペレータ端末20−1の通話処理部203は、入力受付部201により受電操作の入力を受け付けると、接続応答を制御装置10に送信する(ステップS310)。接続応答には、グループ#1のオペレータ端末20−1が受電したことを示す情報「受電#1」が含まれる。
【0065】
制御装置10の接続制御部104は、オペレータ端末20−1から接続応答を受信すると、当該オペレータ端末20−1と、利用者端末30とを接続する。これにより、当該オペレータ端末20−1と、当該利用者端末30との間で、音声通話による通信が開始される(ステップS311)。なお、利用者端末30とオペレータ端末20との間で音声通話による通信が開始されることで、利用者端末30は、例えば、通話状態となる。
【0066】
また、制御装置10の接続先推定部103は、オペレータ端末20−1から受信した接続応答に応じて、制御情報400を更新することで、接続先推定の学習を行う(ステップS312)。
【0067】
ここで、接続応答を受信した場合における制御情報400の学習の一例について、図6(a)及び図6(b)を参照しながら説明する。図6(a)及び図6(b)は、制御情報の400の学習の一例を説明する図である。
【0068】
まず、図6(a)に示すように、学習前の制御情報400には、問合せ内容「先月の電話代が高い」と、グループ#1の確率「50%」と、グループ#2の確率「15%」と、グループ#3の確率「10%」と、グループ#4の確率「25%」とが関連付けられていたとする。
【0069】
このとき、グループ#1のオペレータ端末20−1が受電した場合、図6(b)に示すように、接続先推定部103は、接続応答に含まれる情報「受電#1」に基づいて、各グループの確率を更新する。すなわち、接続先推定部103は、例えば、グループ#1の確率を「55%」、グループ#2の確率を「13%」、グループ#3の確率を「9%」、グループ#4の確率を「23%」に更新する。
【0070】
また、接続先推定部103は、制御情報400の更新結果を示す履歴情報600を作成して、記憶部105に記憶させる。履歴情報600の詳細については後述する。
【0071】
このように、接続先推定部103は、例えば、あるグループのオペレータ端末20が受電した場合、当該グループの確率を上げると共に、他のグループのうちの少なくとも1つのグループの確率を下げる。これにより、接続先推定部103は、例えば、同様の問合せがなされた場合における接続先の推定精度を向上させることができる。
【0072】
各グループの確率の変動量(確率をどの程度上げるか又はどの程度下げるか)は、オペレータ情報500を参照して、受電操作を行ったオペレータに応じて決定しても良い。ここで、オペレータ情報500について、図7を参照しながら説明する。図7は、オペレータ情報500の一例を示す図である。
【0073】
図7に示すように、オペレータ情報500には、グループ毎に、当該グループに分類されるオペレータ端末20の端末情報が関連付けられている。また、端末情報には、オペレータ端末20を識別する端末IDと、当該オペレータ端末20を使用するオペレータのランクとが含まれる。
【0074】
そこで、接続先推定部103は、受電操作が行われたオペレータ端末20を使用するオペレータのランクに応じて、各グループの確率の変動量を決定しても良い。例えば、ランクAのオペレータが受電操作を行った場合、当該オペレータのオペレータ端末20が分類されるグループの確率を「10%」上げる一方で、ランクBのオペレータが受電操作を行った場合、当該オペレータのオペレータ端末20が分類されるグループの確率を「5%」上げる等である。
【0075】
これにより、例えば、ベテランのオペレータが受電操作を行った場合と、新人のオペレータが受電操作を行った場合とで、各グループの確率の変動量を異ならせることができる。言い換えれば、ベテランのオペレータの受電操作と、新人のオペレータの受電操作とで、接続先推定部103による学習の効果が異なるようにすることができる。
【0076】
(転送操作が行われる場合)
次に、コールセンタのオペレータが転送操作を行う場合について、図8を参照しながら説明する。図8は、接続先を制御する処理の他の例を示すシーケンス図である。なお、図8におけるステップS801〜ステップS808の処理は、図3におけるステップS301〜ステップS308とそれぞれ同様であるため、その説明を省略する。
【0077】
以降では、オペレータ端末20のオペレータは、図5に示すオペレータ画面700において、グループ#2に分類されるオペレータ端末20−2に接続要求を転送するための転送ボタン722を押下して、転送操作を行ったものとして説明する。
【0078】
なお、転送操作又は受電操作のいずれを行うかをオペレータが判断している間(又は、いずれの転送ボタン720を押下するかをオペレータが判断している間)、利用者端末30は、例えば、転送待ち状態となる。このとき、利用者端末30では、例えば「担当者にお繋ぎします。しばらくお待ちください。」との音声が流れたままとなる。このため、オペレータは、自身のオペレータ端末20に電話が転送されたことを利用者に認識させないで、例えば転送操作を行うことができる。
【0079】
ステップS808に続いて、オペレータ端末20−1の入力受付部201は、オペレータによる転送操作の入力を受け付ける(ステップS809)。
【0080】
次に、オペレータ端末20−1の通話処理部203は、入力受付部201により転送操作の入力を受け付けると、転送要求を制御装置10に送信する(ステップS810)。転送要求には、転送操作に応じた転送先を示す情報「転送#1⇒#2」が含まれる。
【0081】
なお、通話処理部203により転送要求が制御装置10に送信されると共に、制御装置10とオペレータ端末20−1との間では呼転送が行われる。また、上記のステップS804における音声認識及びステップS805における接続先推定は、当該呼を識別する識別情報(コールID等)をキーにして行われる。
【0082】
制御装置10の接続制御部104は、オペレータ端末20−1から転送要求を受信すると、当該転送要求に含まれる情報「転送#1⇒#2」に基づいて、グループ#2に分類されるオペレータ端末20−1に接続要求を送信する(ステップS811)。
【0083】
また、制御装置10の接続先推定部103は、オペレータ端末20−1から受信した転送要求に応じて、制御情報400を更新することで、接続先推定の学習を行う(ステップS812)。
【0084】
ここで、転送要求を受信した場合における制御情報400の学習の一例について、図9(a)及び図9(b)を参照しながら説明する。図9(a)及び図9(b)は、制御情報400の学習の一例を説明する図である。
【0085】
まず、図9(a)に示すように、学習前の制御情報400には、問合せ内容「先月の電話代が高い」と、グループ#1の確率「50%」と、グループ#2の確率「15%」と、グループ#3の確率「10%」と、グループ#4の確率「25%」とが関連付けられていたとする。
【0086】
このとき、グループ#1のオペレータ端末20−1がグループ#2への転送を行った場合、図9(b)に示すように、接続先推定部103は、転送要求に含まれる情報「転送#1⇒#2」に基づいて、各グループの確率を更新する。すなわち、接続先推定部103は、例えば、グループ#1の確率を「45%」、グループ#2の確率を「20%」に更新する。
【0087】
また、接続先推定部103は、制御情報400の更新結果を示す履歴情報600を作成して、記憶部105に記憶させる。履歴情報600の詳細については後述する。
【0088】
このように、接続先推定部103は、例えば、あるグループのオペレータ端末20が他のグループに転送した場合、転送元のグループの確率を下げる共に、転送先のグループの確率を上げる。これにより、接続先推定部103は、例えば、同様の問合せがなされた場合における接続先の推定精度を向上させることができる。
【0089】
言い換えれば、制御装置10から接続要求を受信したオペレータ端末20のオペレータは、転送操作を行うことにより、接続先の推定誤りや他のオペレータの転送誤り等を修正することができる。オペレータ端末20のオペレータは、利用者端末30の状態(転送待ち状態や通話状態等)に関わらず、転送操作を行うことができる。すなわち、オペレータ端末20のオペレータは、利用者との通話を開始する前であっても転送操作を行うことができる。
【0090】
なお、あるグループのオペレータ端末20が他のグループに転送した場合、接続先推定部103は、転送先のグループの確率を上げると共に、転送先のグループ以外のグループのうちの少なくとも1つのグループの確率を下げるようにしても良い。
【0091】
また、各グループの確率の変動量は、オペレータ情報500を参照して、転送操作を行ったオペレータに応じて決定しても良い。これは、図7を参照しながら説明した通りであるため、その説明を省略する。
【0092】
図8に戻る。オペレータ端末20−2の表示制御部202は、制御装置10から接続要求を受信すると、受電操作や転送操作を行うためのオペレータ画面700を表示する(ステップS813)。
【0093】
以降では、オペレータ端末20−2のオペレータは、受電ボタン730を押下して、受電操作を行ったものとして説明する。
【0094】
オペレータ端末20−1の入力受付部201は、オペレータによる受電操作の入力を受け付ける(ステップS814)。
【0095】
次に、オペレータ端末20−2の通話処理部203は、入力受付部201により受電操作の入力を受け付けると、接続応答を制御装置10に送信する(ステップS815)。接続応答には、グループ#2のオペレータ端末20−2が受電したことを示す情報「受電#2」が含まれる。
【0096】
制御装置10の接続制御部104は、オペレータ端末20−2から接続応答を受信すると、当該オペレータ端末20−2と、利用者端末30とを接続する。これにより、当該オペレータ端末20−2と、当該利用者端末30との間で、音声通話による通信が開始される(ステップS816)。
【0097】
また、制御装置10の接続先推定部103は、オペレータ端末20−2から受信した接続応答に応じて、制御情報400を更新することで、接続先推定の学習を行う(ステップS817)。
【0098】
ここで、接続応答を受信した場合における制御情報400の学習の一例について、図9(b)及び図9(c)を参照しながら説明する。図9(b)及び図9(c)は、制御情報の400の学習の一例を説明する図である。
【0099】
まず、上述したように、転送要求を受信した場合における学習後の制御情報400は、図9(b)に示す通りであったとする。
【0100】
このとき、グループ#2のオペレータ端末20−2が受電した場合、図9(c)に示すように、接続先推定部103は、接続応答に含まれる情報「受電#2」に基づいて、各グループの確率を更新する。すなわち、接続先推定部103は、例えば、グループ#1の確率を「43%」、グループ#2の確率を「25%」、グループ#3の確率を「9%」、グループ#4の確率を「23%」に更新する。
【0101】
また、接続先推定部103は、制御情報400の更新結果を示す履歴情報600を作成して、記憶部105に記憶させる。履歴情報600の詳細については後述する。
【0102】
なお、各グループの確率の変動量は、オペレータ情報500を参照して、転送操作を行ったオペレータに応じて決定しても良い。これは、図7を参照しながら説明した通りであるため、その説明を省略する。
【0103】
ここで、グループ#1からグループ#2への転送操作が行われた後、グループ#2のオペレータ端末20−2が受電した場合における履歴情報600について、図10を参照しながら説明する。図10は、履歴情報600の一例を示す図である。
【0104】
図10に示すように、履歴情報600は、何回目に行われた操作であるかを示す回数と、操作内容と、更新による各グループの確率の変動量とが関連付けられている。
【0105】
例えば、回数「1」の操作内容「転送(#1⇒#2)」では、グループ#1「−5%」と、グループ#2「+5%」と、グループ#3「±0%」と、グループ#4「±0%」とが関連付けられている。これは、グループ#1からグループ#2への転送操作により、グループ#1の確率を「−5%」、グループ#2の確率を「+5%」したことを示している。
【0106】
同様に、回数「2」の操作内容「受電(#2)」では、グループ#1「−2%」と、グループ#2「+5%」と、グループ#3「−1%」と、グループ#4「−2%」とが関連付けられている。これは、グループ#2のオペレータ端末20−2での受信操作により、グループ#1の確率を「−2%」、グループ#2の確率を「+5%」、グループ#3の確率を「−1%」、グループ#4の確率を「−2%」したことを示している。
【0107】
このように、履歴情報600は、操作内容(受電操作又は転送操作)の履歴と、当該操作による制御情報400の更新結果の履歴とが関連付けられている。
【0108】
接続先推定部103は、履歴情報600を参照して、転送誤りを修正しても良い。例えば、「料金に関する問合せ」を担当するグループ#1のオペレータが、「製品内容に関する問合せ」であると判断して、グループ#2に転送したとする。そして、グループ#2のオペレータが受電して問合せ対応を行ったが、当該対応の結果、問合せ内容は「料金に関する問合せ」であったような場合である。
【0109】
このような場合、接続先推定部103は、履歴情報600を参照して、回数「1」及び操作内容「転送#1⇒#2」のレコードと、回数「2」及び「受電#1」のレコードとの更新結果を元に戻す更新を行う。具体的には、接続先推定部103は、制御情報400におけるグループ#1の確率を「+7%」、グループ#2の確率を「−10%」、グループ#3の確率を「+1%」、グループ#4の確率を「+2%」する。
【0110】
これにより、接続先推定部103は、オペレータによる転送誤りによる制御情報400の学習を訂正することができる。なお、接続先推定部103は、履歴情報600を参照して、転送が巡回している場合も、制御情報400の学習を訂正しても良い。転送が巡回している場合とは、例えば、グループ#1からグループ#4に転送された後、グループ#4からグループ#1に再度転送された場合等である。また、転送が巡回している場合には、例えば、グループ#1からグループ#4に転送された後、グループ#4からグループ#2に転送され、グループ#2からグループ#1に転送された場合等を含めても良い。
【0111】
(制御情報400の他の例)
ここで、制御情報400の他の例について、図11を参照しながら説明する。図11は、制御情報400の他の例を示す図である。
【0112】
図11に示すように、制御情報400は、キーワードとなる単語の組み合わせと、当該単語の組み合わせに応じて適切なグループの確率とが関連付けられていても良い。例えば、単語1「電話代」及び単語2「高い」と、グループ#1が適切である確率「50%」と、グループ#2が適切である確率「15%」と、グループ#3が適切である確率「10%」と、グループ#4が適切である確率「25%」とが関連付けられている。
【0113】
同様に、例えば、例えば、単語1「電話代」及び単語2「確認方法」と、グループ#1が適切である確率「30%」と、グループ#2が適切である確率「20%」と、グループ#3が適切である確率「5%」と、グループ#4が適切である確率「45%」とが関連付けられている。
【0114】
これにより、接続先推定部103は、音声認識部102による認識結果(問合せ内容を示す文字列)に含まれる単語と、制御情報400とに基づいて、例えば、確率が最も高いグループを接続先として推定することができる。なお、図11では、一例として、単語の組み合わせは、単語1及び単語2の2つである場合を示したが、これに限られない。単語の組み合わせは、任意の数の単語を用いることができる。
【0115】
(オペレータ画面700の他の例)
次に、オペレータ画面700の他の例について、図12を参照しながら説明する。図12は、オペレータ画面700の他の例を示す図である。
【0116】
図12に示すように、オペレータ画面700の問合せ内容欄740では、音声認識部102による認識結果に含まれる単語(キーワードとなる単語)が強調表示される。図12に示す例では、キーワードとなる単語「電話代」と、キーワードとなる単語「高い」に対応する単語「高く」とが強調表示されている。なお、キーワードとなる単語の重要度に応じて、強調表示の態様を異ならせても良い。
【0117】
また、図12に示すように、オペレータ画面700には、転送経路750と、経過時間760とが含まれる。
【0118】
転送経路750には、当該オペレータ画面700が表示されるまでに転送されてきたグループが表示される。オペレータは、転送経路750を確認することで、転送が巡回するような事態を防止することができる。
【0119】
また、経過時間760には、利用者端末30の架電からの経過時間が表示される。オペレータは、経過時間760を確認することで、例えば、利用者を長時間待たせてしまうような事態を防止することができる。
【0120】
なお、接続先推定部103は、オペレータによる受電操作又は転送操作と、経過時間760に表示される経過時間とに基づいて、接続先推定の学習における各グループの確率の変動量を異なるようにしても良い。例えば、接続先推定部103は、利用者端末30の架電から時間が経過している程、変動量を少なくしても良い。また、例えば、接続先推定部103は、経過時間が0〜Tの場合は時間の経過に従って変動量を多くし、経過時間がT以降の場合は時間の経過に従って変動量を少なくしても良い。
【0121】
以上のように、本実施形態に係る接続先制御システム1では、コールセンタの利用者からの問合せ内容に応じて、当該問合せ内容を担当するグループを推定して、推定されたグループのオペレータ端末20に接続を要求する。これにより、本実施形態に係る接続先制御システム1によれば、利用者の問合せ内容に応じた適切なグループのオペレータ端末20に接続されるように、接続先を制御することができる。
【0122】
また、本実施形態に係る接続先制御システム1では、接続要求を受信したオペレータ端末20のオペレータによる受電操作や転送操作に応じて、グループの推定に用いる制御情報400の学習を行う。これにより、本実施形態に係る接続先制御システム1によれば、オペレータの受電操作や転送操作に応じて、接続先制御の精度を向上させることができる。
【0123】
なお、本実施形態に係る接続先制御システム1では、利用者端末30とオペレータ端末20との間で音声通話による通信を行う場合について説明したが、これに限られない、例えば、利用者端末30とオペレータ端末20との間で、テキストによる通信を行う場合(いわゆるテキストチャット等で問合せを行う場合)にも同様に適用され得る。
【0124】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0125】
1 接続先制御システム
10 制御装置
20 オペレータ端末
30 利用者端末
101 自動応答部
102 音声認識部
103 接続先推定部
104 接続制御部
201 入力受付部
202 表示制御部
203 通話処理部
301 通話処理部
400 制御情報
500 オペレータ情報
600 履歴情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12