(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第3の電流経路または前記第4の電流経路または前記第5の電流経路に設けられたリセッタブルスイッチをさらに備える、請求項1または2に記載の導通チェッカー。
前記第5の端子、前記第6の端子、前記第7の端子、および前記第8の端子は、ばねの復元力によって前記第1の端子、前記第2の端子、前記第3の端子、および前記第4の端子にそれぞれ押し付けられるように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導通チェッカー。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、各実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない。
【0018】
<実施の形態1>
図1は、本開示の導通チェッカーが適用される負荷開閉ユニットを備えたスマートメーターの構成を模式的に示すブロック図である。以下では、一般住宅向けの単相3線式の配電線に設けられたスマートメーターを例に挙げて説明する。しかし、本開示の技術は、この例のみに適用されるものではない。他の方式の単相配電線に取り付けられたスマートメーターにも本開示の技術を適用可能であるし、大電力設備に電力を供給するための3相3線式の配電線に取り付けられたスマートメーターにも本開示の技術を適用することができる。
【0019】
[スマートメーターの概略構成]
図1を参照して、スマートメーター100は、取り付け部材130と、通信ユニット131と、電力量計ユニット132と、負荷開閉ユニット160と、カバー部材(不図示)とを備える。通信ユニット131、電力量計ユニット132、および負荷開閉ユニット160は、取り付け部材130に着脱自在に取り付けられている。カバー部材は、通信ユニット131、電力量計ユニット132、および負荷開閉ユニット160を覆うように取り付け部材130に取り付けられる。
【0020】
取り付け部材130は端子台133を有する。端子台133は、単相変圧器110の2次巻線112から引き出された配電線113R,113N,113Tに接続されるとともに、負荷側の電気機器120と接続するための配電線121R,121N,121Tに接続される。端子台133は、さらに、取り付け部材130に内蔵された配線(
図3の150〜152)を介して通信ユニット131、電力量計ユニット132、および負荷開閉ユニット160と接続される。
【0021】
単相変圧器110は、架空配電線の場合には柱上変圧器とも称する。単相変圧器110は、3相3線式の配電線のいずれかの相間電圧(たとえば、6600V)を低電圧(たとえば、200V)に変換する。
図1の例では、単相変圧器110の1次巻線111は、3配電線(U相、V相、W相)のうちのU−V相間に接続される。ここで、単相3線式の場合、2次巻線112の中点から中性線(配電線113N)が引き出される。この明細書では、2次巻線112の両側の相をR相、T相と称し、中性線の相をN相と称する。
【0022】
通信ユニット131は、通信装置を内蔵し、インターネットなどの広域ネットワークを介して電力会社のサーバーなどと接続可能である。通信ユニット131は、さらに、住宅内のLAN(Local Area Network)などを介して、住宅内のコントローラおよび通信端末装置などとも接続可能である。
【0023】
電力量計ユニット132は、負荷側の電気機器120によって消費された電力量を計測する。電力量計ユニット132の計測結果は、内蔵のメモリ(不図示)に記憶されるとともに、通信ユニット131を介して外部のサーバーなどに送信される。
【0024】
負荷開閉ユニット160は、単相変圧器110と負荷側の電気機器120との間の配電線を開閉するためのノーマリークローズの開閉器(
図4の170T,170R)を備える。負荷開閉ユニット160は、これらの内蔵の開閉器を開閉するための開閉指令を、通信ユニット131を介して受信する。負荷開閉ユニット160は、受信した開閉指令に従って内蔵の開閉器をオンオフさせる。このような遠隔操作によって、負荷側の電気機器120への電力供給を停止したり、再開したりすることができる。
【0025】
なお、従来のアナログ式の電力量計をスマートメーター100に取り替える場合、コスト抑制の観点から、初期状態では上記の負荷開閉ユニット160に代えて直結ユニットが設けられている。直結ユニットは、単相変圧器110と負荷側の電気機器120との間の配電線を常時接続状態にするものであり、遠隔操作による開閉機能を有していない。
【0026】
直結ユニットを負荷開閉ユニット160に交換する場合には、まず、端子台133の端子間をバイパスすることによって、単相変圧器110側の配電線113R,113N,113Tと、負荷側の配電線121R,121N,121Tとを直結する。この状態で、直結ユニットを負荷開閉ユニット160に交換することによって負荷側を停電させずに取り替え工事を行うことができる。また、負荷開閉ユニット160に内蔵されているノーマリークローズの開閉器が、負荷開閉ユニット160の運搬中の衝撃によってオープン状態となっている場合が稀にあるので、負荷開閉ユニット160の取り付け前に負荷開閉ユニット160の導通検査が行われる。
【0027】
[負荷開閉ユニットの外観]
図2は、
図1の負荷開閉ユニットの外観を示す斜視図である。
図3は、
図1の取り付け部材のうち、負荷開閉ユニットが取り付けられる部分を拡大して示す図である。
【0028】
図2および
図3を参照して、負荷開閉ユニット160の筐体165からは、板状端子161R,162R,161T,162T,163N,163Rが突出している。板状端子161Rと板状端子162Rとの間には、後述するノーマリークローズの開閉器(
図4の170R)が接続される。板状端子161Tと板状端子162Tとの間には、後述するノーマリークローズの開閉器(
図4の170T)が接続される。板状端子163R,163Nには、負荷開閉ユニット160の駆動するための交流電圧が入力される。
【0029】
負荷開閉ユニット160を取り付け部材130の対応する部分140に取り付けた場合、板状端子161R,162R,161T,162T,163N,163Rは、コネクタ141R,142R,141T,142T,143N,143Rにそれぞれ接続される。
【0030】
図3に示すように、コネクタ141R,141Tは、配線150R,150Tをそれぞれ介して電力量計ユニット132と接続される。コネクタ142R,142Tは、配線152R,152Tを介して端子台133の対応するR相およびT相の端子とそれぞれ接続される。コネクタ143R,143N,143Tは、端子台133の端子のうち、単相変圧器110側のR相、N相、およびT相の端子とそれぞれ接続されるとともに、電力量計ユニット132と配線151R,151N,151Tをそれぞれ介して接続される。なお、端子台133の負荷側のN相の端子は、配線150Nを介して電力量計ユニット132と直接接続される。
【0031】
[負荷開閉ユニットの構造]
図4は、負荷開閉ユニットの内部構造を模式的に示すブロック図である。
図4を参照して、負荷開閉ユニット160は、板状端子161R,162R,161T,162T,163R,163Nと、ノーマリークローズの開閉器170R,170Tと、通信装置171と、制御装置172と、電源装置173とを備える。これらの要素は筐体165の内部に収納される。
【0032】
開閉器170Rは、板状端子161Rと板状端子162Rとの間に接続される。開閉器170Tは、板状端子161Tと板状端子162Tとの間に接続される。
【0033】
通信装置171は、LANケーブル174を介して通信ユニット131と接続される。通信装置171は、通信ユニット131から受けた開閉器170R,170Tの開閉指令を制御装置172に送信する。
【0034】
制御装置172は、通信装置171を介して受けた開閉指令に従って、開閉器170R,170Tを開閉するための制御信号を出力する。制御装置172は、たとえば、プロセッサとメモリとを含むマイクロコンピュータによって構成してもよいし、FPGA(Field Programmable Gate Array)によって構成してもよいし、専用の回路によって構成してもよい。
【0035】
電源装置173は、板状端子163R,163Nを介して受けた交流電圧に基づいて、通信装置171、制御装置172、および開閉器170R,170Tを駆動するための直流電圧を生成する。なお、負荷開閉ユニット160には、R相のコネクタ143Rと接続するための板状端子163Rに代えて、T相のコネクタ143Tと接続するための板状端子163Tが設けられていてもよい。この場合、電源装置173は、板状端子163T,163Nを介して受けた交流電圧に基づいて、通信装置171、制御装置172、および開閉器170R,170Tを駆動するための直流電圧を生成する。
【0036】
[導通チェッカーの構成]
既に説明したように、
図4で説明した負荷開閉ユニット160をスマートメーター100の取り付け部材130に取り付ける際には、需要家に意図しない停電をもたらさないように、ノーマリークローズの開閉器170R,170Tが導通状態となっているかを確認する必要がある。本開示は、この作業を簡便に行うための専用の導通チェッカーを提供する。
【0037】
図5は、導通チェッカーの外観を示す正面図である。
図6は、実施の形態1の導通チェッカーの内部回路の構成図である。
【0038】
図5および
図6を参照して、導通チェッカー200は、略直方体状の形状のケースに回路部品が内蔵された構造を有する。ケースは、正面側の板状部201と、側面および裏面側の樹脂部材202とを有する。
【0039】
板状部201には、導通検査時に負荷開閉ユニット160の板状端子161R,162R,161T,162Tがそれぞれ挿入される開口211R,212R,211T,212Tが形成されている。板状端子161R,162R,161T,162Tは、開口211R,212R,211T,212Tに挿入されることによって、内部回路に設けられた端子221R,222R,221T,222Tにそれぞれ接触する。導通検査が1度にできるように、開口211R,212R,211T,212Tおよび端子221R,222R,221T,222Tは、負荷開閉ユニット160の板状端子161R,162R,161T,162Tのそれぞれ対応する位置に形成されている。
【0040】
なお、良好な電気的接触を得るために、内部回路に設けられた端子221R,222R,221T,222Tは、ばねの復元力によってそれぞれ板状端子161R,162R,161T,162Tに押し付けられるように構成されているのが望ましい。
【0041】
板状部201には、さらに、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)234,235からの光を取り出すための開口が設けられている。また、ケースの側面部には、作業者が作業服等に装着できるようにフックを取り付けるためのリング203が設けられている。
【0042】
板状部201には開口213Nがさらに形成されている。開口213Nは、導通検査時に負荷開閉ユニット160の電源供給用の板状端子163Nを挿入するためのものである。板状端子163Nの導通検査を行う必要はないが、板状端子161R,162R,161R,162Tと板状端子163Nが近接している場合には、開口213Nを設けることによって、板状端子163Nと導通チェッカー200のケースとが干渉しないようにすることができる。
【0043】
図6を参照して、導通チェッカー200は、内部回路として、端子221R,222R,221T,222Tと、発光ダイオード234,235と、抵抗素子236,237と、着脱可能な電池232と、リセッタブルスイッチ(RSW:Resettable Switch)233とを備える。
【0044】
リセッタブルスイッチ233は、過電流が流れると抵抗値が増大することによって、電子回路を過電流から保護するための素子である。リセッタブルスイッチ233は、電流が減少すると元の抵抗値に戻る。リセッタブルスイッチ233の例としてPPTC(Polymer Positive Temperature Coefficient)素子、バイメタルなどを挙げることができる。
【0045】
発光ダイオード234および抵抗素子236は、節点230と端子221Tとの間を接続する電流経路241上に設けられる。発光ダイオード235および抵抗素子237は、節点231と端子221Rとの間を接続する電流経路242上に設けられる。節点230と端子222Rとは電流経路243によって接続される。節点231と端子222Tは電流経路244によって接続される。リセッタブルスイッチ233および電池232は、節点230と節点231との間を接続する電流経路245上に設けられる。リセッタブルスイッチ233は、電流経路243または電流経路244上に設けてもよい。
【0046】
なお、電池232の正極を節点230の側に接続し、電池232の負極を節点231の側に接続した場合、発光ダイオード234は、節点230から端子221Tの方向が順方向となるように接続され、発光ダイオード235は、端子221Rから節点231の方向が順方向となるように接続される。
【0047】
[導通チェッカーの動作]
次に、導通チェッカー200の動作について説明する。
図6の回路図では、
図4の負荷開閉ユニット160が正常状態の場合が示されている。より詳細には、板状端子161R,162Rを介して端子221Rと端子222Rとの間に接続された開閉器170R(
図4参照)は導通状態(導通A)であり、板状端子161T,162Tを介して端子221Tと端子222Tとの間に接続された開閉器170Tが導通状態(導通B)である。
【0048】
この場合、実線の矢印で示すように、端子222R、開閉器170R、端子221R、電流経路242、電流経路245、電流経路243の順に電流が流れる。さらに、破線の矢印で示すように、端子221T、開閉器170T、端子222T、電流経路244、電流経路245、電流経路241の順に電流が流れる。したがって、発光ダイオード234,235が発光することによって、ノーマリークローズの開閉器170R,170Tが正常に導通状態(導通A,B)であることが確認できる。
【0049】
図7は、実施の形態1の導通チェッカーにおいて、負荷開閉ユニットの短絡状態を検知した場合について説明するための図である。
【0050】
まず、
図4の負荷開閉ユニット160の板状端子161Rと板状端子161Tとの間が短絡している場合について説明する。この場合、
図7の一点鎖線の矢印で示すように、導通チェッカー200において、端子222R、端子222T、電流経路244、電流経路245、電流経路243の順に短絡電流Aが流れる。そうすると、リセッタブルスイッチ233に過電流が流れるためにリセッタブルスイッチ233が高抵抗となる。発光ダイオード234,235には電流が流れないので、これらの発光ダイオード234,235は発光しない。したがって、正常状態の場合と区別することができる。
【0051】
次に、
図4の負荷開閉ユニット160の板状端子162Rと板状端子162Tとの間が短絡している場合について説明する。この場合、
図7の二点鎖線の矢印で示すように、導通チェッカー200において、端子221T、端子221R、電流経路242、電流経路245、電流経路241の順に短絡電流Bが流れる。そうすると、2個の抵抗素子236,237が直列に接続されることになるので、短絡電流Bは正常状態の場合の導通電流よりも小さくなる。この結果、発光ダイオード234,235をほとんど発光しないようにすることができ、正常状態の場合と区別することができる。
【0052】
なお、
図7において、端子222Rと端子221Tとの間が短絡している場合、または端子221Rと端子222Tとの間が短絡している場合には、電流経路上に電池232が配置されていないので短絡電流は流れない。このため、発光ダイオード234,235は発光せず、正常状態の場合と区別することができる。
【0053】
一方、
図6のようにノーマリークローズの開閉器170R,170Tが正常に導通している場合と、
図7に示すような負荷開閉ユニット160の短絡状態の場合とが両方とも発生している場合には、発光ダイオード234,235は発光しない。したがって、この場合も、負荷開閉ユニット160の端子間の短絡が生じていない正常な場合と区別することができる。
【0054】
表1は、
図6および
図7において、端子221R,222R,221T,222Tの相互間の接続状態に応じた発光ダイオード234,235の発光状態をまとめたものである。
【0056】
図6および
図7と表1とを参照して、導通Aのみが生じている場合は、発光ダイオード235のみが発光する。導通Bのみが生じている場合は、発光ダイオード234のみが発光する。導通Aと導通Bが生じておりかつ短絡がない正常な場合は、発光ダイオード234,235の両方が発光する。
【0057】
一方、短絡Aのみが生じている場合、短絡Bのみが生じている場合、導通Aおよび導通Bと短絡Aおよび短絡Bの少なくとも一方とが共存している場合のいずれの場合も、発光ダイオード234,235はいずれも発光しない。したがって、導通Aおよび導通Bが生じておりかつ短絡が生じていない正常な場合を、他の場合と区別することができる。
【0058】
[効果]
以上のとおり、実施の形態1の導通チェッカー200によれば、負荷開閉ユニット160の板状端子161Rと板状端子161Tとの間が短絡状態の場合、および板状端子162Rと板状端子162Tとの間が短絡状態の場合と区別して、ノーマリークローズの開閉器170R,170Tが正常に導通しているか否かを判別することができる。
【0059】
また、負荷開閉ユニット160に設けられた板状端子161R,162R,161T,162Tを、対応する導通チェッカー200の開口211R,212R,211T,212Tに1度に1回のみ挿入するだけで正常か否かを判定することができるので、導通検査に要する時間を短縮することができる。実際に導通検査時間を測定したところ、従来の汎用テスターを用いて負荷開閉ユニット160の導通検査を行った場合には、平均で75秒の検査時間を要した。これに対して、本実施の形態の導通チェッカー200を用いて負荷開閉ユニット160の導通検査を行った場合には平均で3秒の検査時間であった。
【0060】
<実施の形態2>
実施の形態2では、
図6で説明した実施の形態1の導通チェッカー200の内部回路をより一般的な形態に拡張した場合について説明する。
【0061】
図8は、実施の形態2の導通チェッカーの内部回路の構成図である。前提として
図4で説明したように、負荷開閉ユニット160は、第1の配電線(R相)を開閉するための第1の開閉器170Rと、第1の開閉器170Rの両端にそれぞれ接続された第1の端子161Rおよび第2の端子162Rとを備える。負荷開閉ユニット160は、さらに、第2の配電線(T相)を開閉するための第2の開閉器170Tと、第2の開閉器170Tの両端にそれぞれ接続された第3の端子161Tおよび第4の端子162Tとを備える。
【0062】
図8を参照して、実施の形態2の導通チェッカー200Aは、上記の第1の端子161R、第2の端子162R、第3の端子161T、および第4の端子162Tにそれぞれ接触させるための第5の端子221R、第6の端子222R、第7の端子221T、および第8の端子222Tと、第1の節点230および第2の節点231とを備える。
【0063】
導通チェッカー200Aは、さらに、第1の電流経路241と、第2の電流経路242と、第3の電流経路243と、第4の電流経路244と、第5の電流経路245とを備える。第1の電流経路241は、第1の節点230と第7の端子221Tとの間を接続する。第2の電流経路242は、第2の節点231と第5の端子221Rとの間を接続する。第3の電流経路243は、第1の節点230と第6の端子222Rとの間を接続する。第4の電流経路244は、第2の節点231と第8の端子222Tとの間を接続する。第5の電流経路245は、第1の節点230と第2の節点231との間を接続する。
【0064】
ここで、第5の電流経路245には電池232が接続可能である。第1の電流経路241の抵抗値R1および第2の電流経路242の抵抗値R2の各々は、第3の電流経路243の抵抗値R3および第4の電流経路244の抵抗値R4のいずれよりも大きいとする。
【0065】
導通チェッカー200Aは、さらに、負荷開閉ユニット160の第1の開閉器170Rの開閉状態、第2の開閉器170Tの開閉状態、第1の端子161Rと第3の端子161Tとの間の短絡の有無、および第2の端子162Rと第4の端子162Tとの間の短絡の有無によって生じる電流または電圧の相違を検知することが可能な検知器205,206を備える。
図8の場合、検知器205は第1の電流経路241に設けられ、検知器206は第2の電流経路242に設けられる。検知器205は、
図6の発光ダイオード234に対応し、検知器206は
図6の発光ダイオード235に対応する。なお、以下の説明では簡単のために検知器205および検知器206の各々の内部抵抗は無視できるものとする。
【0066】
まず、第1の開閉器170Rが閉状態であるために第5の端子221Rと第6の端子222Rとの間が導通状態(導通A)であり、第2の開閉器170Tが閉状態であるために第7の端子221Tと第8の端子222Tとの間が導通状態(導通B)である場合について説明する。電池232の電圧をVとすると(電流経路245の抵抗値は無視する)、検知器205を流れる電流I1はV/(R1+R4)であり、検知器206を流れる電流I2はV/(R2+R3)である。
【0067】
次に、負荷開閉ユニット160の第2の端子162Rと第4の端子162Tとの間が短絡しているために第6の端子222Rと第8の端子222Tとの間が短絡状態(短絡A)の場合について説明する。この場合、検知器205,206の各々を流れる電流I3は0である。
【0068】
次に、負荷開閉ユニット160の第1の端子161Rと第3の端子161Tとの間が短絡状態のために第5の端子221Rと第7の端子221Tとの間が短絡状態(短絡B)の場合について説明する。この場合、検知器205,206の各々を流れる電流I4は、V/(R1+R2)である。R1,R2>R3,R4の関係があるので、I1,I2>I4>I3=0の関係が成り立つ。この電流レベルの相違を区別することによって、ノーマリークローズの開閉器170R,170Tが導通しているか否かを判別することができ、さらに、第1の端子161Rと第3の端子161Tとの間の短絡の有無、および第2の端子162Rと第4の端子162Tとの間の短絡の有無を判別することができる。
【0069】
ところで、検知器205,206がそれぞれ発光ダイオード234,235に対応する場合、発光ダイオード234,235は印加電圧が閾値電圧を超えているときに発光する。よって、この場合の検知器205,206は、端子221R,221T,222R,222Tの相互間の接続状態の相違によって生じる電圧の相違を検知する。
【0070】
なお、第1の電流経路241に代えて第4の電流経路244に検知器205を設け、第2の電流経路242代えて第3の電流経路243に検知器206を設けてもよい。この場合、第1の開閉器170Rが閉状態(導通A)でありかつ第2の開閉器170Tが閉状態(導通B)のとき、検知器205を流れる電流I1はV/(R1+R4)となり、検知器206を流れる電流I2はV/(R2+R3)となる。また、第6の端子222Rと第8の端子222Tとの間が短絡状態(短絡A)の場合に、検知器205,206の各々を流れる電流I3はV/(R1+R2)である。第7の端子221Tと第8の端子222Tとの間が導通状態(導通B)である場合に、検知器205,206の各々を流れる電流I4は0である。したがって、I3>(I1+I2)>I4=0の関係が成り立つ。よって、この電流レベルの相違を区別することによって、開閉器170R,170Tの開閉状態、第1の端子161Rと第3の端子161Tとの間の短絡の有無、および第2の端子162Rと第4の端子162Tとの間の短絡の有無を判定することができる。
【0071】
<実施の形態3>
実施の形態3は、実施の形態1の導通チェッカー200の内部回路を変更することによって、
図6のようにノーマリークローズの開閉器170R,170Tが正常に導通している場合と、
図7に示すような負荷開閉ユニット160の短絡状態の場合と、それらが同時に発生している場合とを、区別できるようにしたものである。以下、図面を参照して具体的に説明する。
【0072】
[導通チェッカーの構成]
図9は、実施の形態3の導通チェッカーの内部回路の構成図である。前提となる負荷開閉ユニット160の構成および導通チェッカー200Bの外観については、実施の形態1の場合とほぼ同じであるので説明を繰り返さない。また、内部回路に設けられた端子221R,222R,221T,222Tの構成および配置等についても実施の形態1の場合と同じである。
【0073】
図9を参照して、導通チェッカー200Bは、内部回路として、端子221R,222R,221T,222Tと、発光ダイオード252,253,254と、抵抗素子255,256,257と、着脱可能な電池250,251とを備える。
【0074】
電池250は、節点230と端子221Rとの間を接続する電流経路261上に設けられる。電池250の正極は端子221Rの側に配置され、電池250の負極は節点230の側に配置される。
【0075】
電池251は、節点231と端子221Tとの間を接続する電流経路262上に設けられる。電池251の正極は節点231の側に配置され、電池251の負極は端子221Tの側に配置される。
【0076】
発光ダイオード252および抵抗素子255は、節点230と端子222Rとの間を接続する電流経路263上に設けられる。端子222Rから節点230の方向が、発光ダイオード252の順方向となる。
【0077】
発光ダイオード253および抵抗素子257は、節点231と端子222Tとの間を接続する電流経路264上に設けられる。節点231から端子222Tの方向が、発光ダイオード253の順方向となる。
【0078】
発光ダイオード254および抵抗素子256は、節点231と節点230との間を接続する電流経路265上に設けられる。節点231から節点230の方向が、発光ダイオード254の順方向となる。
【0079】
なお、発光ダイオード252,253は正常の場合に点灯し、発光ダイオード254は異常の場合に点灯する。したがって、発光ダイオード252,253は緑色のフィルターで覆い、発光ダイオード254は赤色のフィルターで覆うようにしてもよい。
【0080】
[導通チェッカーの動作]
次に、導通チェッカー200Bの動作について説明する。
図9の回路図では、
図4の負荷開閉ユニット160が正常状態の場合が示されている。具体的に、板状端子161R,162Rを介して端子221Rと端子222Rとの間に接続された開閉器170R(
図4参照)は導通状態(導通A)であり、板状端子161T,162Tを介して端子221Tと端子222Tとの間に接続された開閉器170Tが導通状態(導通B)である。
【0081】
図9の場合、実線の矢印で示すように、端子221R、開閉器170R、端子222R、電流経路263、電流経路261の順に電流が流れる。さらに、破線の矢印で示すように、端子222T、開閉器170T、端子221T、電流経路262、電流経路264の順に電流が流れる。したがって、発光ダイオード252,253が発光し、発光ダイオード254が発光しないことによって、ノーマリークローズの開閉器170R,170Tが正常に導通状態(導通A,B)であることが確認できる。
【0082】
図10は、実施の形態3の導通チェッカーにおいて、負荷開閉ユニットの導通状態と短絡状態とが同時に生じた場合について説明するための図である。
【0083】
具体的に
図10の場合には、板状端子161R,162Rを介して端子221Rと端子222Rとの間に接続された開閉器170R(
図4参照)は導通状態(導通A)であり、板状端子161T,162Tを介して端子221Tと端子222Tとの間に接続された開閉器170Tが導通状態(導通B)である。さらに、
図4の負荷開閉ユニット160の板状端子162Rと板状端子162Tとの間が短絡しているために、端子222Rと端子222Tとの間が短絡状態(短絡A)である。
【0084】
この場合、実線の矢印で示すように、端子221R、開閉器170R、端子222R、電流経路263、電流経路261の順に電流が流れる。さらに、破線の矢印で示すように、端子222T、開閉器170T、端子221T、電流経路262、電流経路264の順に電流が流れる。さらに、一点鎖線の矢印で示すように、端子222R、端子222T、開閉器170T、端子221T、電流経路262、電流経路265、電流経路261、端子221R、開閉器170Rの順に短絡電流Aが流れる。この結果、発光ダイオード252,253が発光するとともに、発光ダイオード254が発光する。すなわち、発光ダイオード254の発光によって短絡状態を検知することができる。
【0085】
図11は、実施の形態3の導通チェッカーにおいて、負荷開閉ユニットが導通している場合でありかつ
図10の場合と異なる短絡状態が生じた場合について説明するための図である。
【0086】
具体的に
図11の場合には、板状端子161R,162Rを介して端子221Rと端子222Rとの間に接続された開閉器170R(
図4参照)は導通状態(導通A)であり、板状端子161T,162Tを介して端子221Tと端子222Tとの間に接続された開閉器170Tが導通状態(導通B)である。さらに、
図4の負荷開閉ユニット160の板状端子161Rと板状端子161Tとの間が短絡しているために、端子221Rと端子221Tとの間が短絡状態(短絡B)にある。
【0087】
この場合、実線の矢印で示すように、端子221R、開閉器170R、端子222R、電流経路263、電流経路261の順に電流が流れる。さらに、破線の矢印で示すように、端子222T、開閉器170T、端子221T、電流経路262、電流経路264の順に電流が流れる。さらに、二点鎖線の矢印で示すように、端子221R、端子221T、電流経路262、電流経路265、電流経路261の順に短絡電流Bが流れる。この結果、発光ダイオード252,253が発光するとともに、発光ダイオード254が発光する。すなわち、発光ダイオード254の発光によって短絡状態を検知することができる。
【0088】
図12は、実施の形態3の導通チェッカーにおいて、負荷開閉ユニットが導通していない場合でありかつ短絡状態にある場合について説明するための図である。
【0089】
具体的に
図12の場合には、
図4の負荷開閉ユニット160の板状端子162Rと板状端子162Tとの間が短絡しているために、端子222Rと端子222Tとの間が短絡状態(短絡A)にある。開閉器170R,170Tは非導通である。この場合、電池250,251を介した電流パスが存在しないため、発光ダイオード252,253,254のいずれにも短絡電流が流れない。この結果、発光ダイオード252,253,254がいずれも発光しないことによって、短絡状態であることを検知することができる。
【0090】
図13は、実施の形態4の導通チェッカーにおいて、負荷開閉ユニットが導通していない場合でありかつ
図12の場合と異なる短絡状態にある場合について説明するための図である。
【0091】
具体的に
図13の場合には、
図4の負荷開閉ユニット160の板状端子161Rと板状端子161Tとの間が短絡しているために、端子221Rと端子221Tとの間が短絡状態(短絡B)にある。開閉器170R,170Tは非導通である。
【0092】
この場合、二点鎖線の矢印で示すように、端子221R、端子221T、電流経路262、電流経路265、電流経路261の順に短絡電流Bが流れる。この結果、発光ダイオード252,253が発光しないが、発光ダイオード254が発光することによって短絡状態を検知することができる。
【0093】
表2は、
図9〜
図11において、端子221R,222R,221T,222Tの相互間の接続状態に応じた発光ダイオード252,253,254の発光状態をまとめたものである。
【0095】
図9〜
図12と表2とを参照して、導通Aのみが生じている場合は、発光ダイオード252のみが発光する。導通Bのみが生じている場合は、発光ダイオード253のみが発光する。導通Aと導通Bが生じておりかつ短絡がない正常な場合は、発光ダイオード252,253は両方とも発光し、発光ダイオード254は発光しない。
【0096】
一方、短絡Aのみが生じている場合は、発光ダイオード252,253,254のいずれも発光しない。短絡Bのみが生じている場合は、発光ダイオード252,253はいずれも発光しないが、発光ダイオード254が発光する。
【0097】
また、導通Aおよび導通Bと短絡Aおよび短絡Bの少なくとも一方とが共存している場合は、発光ダイオード252,253,254はすべて発光する。したがって、導通Aおよび導通Bが生じておりかつ短絡が生じていない正常な場合と、短絡Aまたは短絡Bのみが生じている場合と、導通Aおよび導通Bと短絡Aおよび短絡Bの少なくとも一方とが共存している場合とを区別することができる。
【0098】
[効果]
以上のとおり、実施の形態3の導通チェッカー200Bによれば、発光ダイオード252,253が点灯し、発光ダイオード254が点灯しないことによって、負荷開閉ユニット160の開閉器170R,170Tが導通状態であり、いずれの板状端子161R,162R,161T,162T間も短絡状態にないことを確認することができる。負荷開閉ユニット160が短絡状態の場合には、発光ダイオード254が点灯すること、または、発光ダイオード252,253,254のいずれも点灯しないことによって確認することができる。
【0099】
<実施の形態4>
実施の形態4では、
図9で説明した実施の形態3の導通チェッカー200Bの内部回路をより一般的な形態に拡張した場合について説明する。
【0100】
図14は、実施の形態4の導通チェッカーの内部回路の構成図である。前提として
図4で説明したように、負荷開閉ユニット160は、第1の配電線(R相)を開閉するための第1の開閉器170Rと、第1の開閉器170Rの両端にそれぞれ接続された第1の端子161Rおよび第2の端子162Rとを備える。負荷開閉ユニット160は、さらに、第2の配電線(T相)を開閉するための第2の開閉器170Tと、第2の開閉器170Tの両端にそれぞれ接続された第3の端子161Tおよび第4の端子162Tとを備える。
【0101】
図14を参照して、実施の形態4の導通チェッカー200Cは、上記の第1の端子161R、第2の端子162R、第3の端子161T、および第4の端子162Tにそれぞれ接触させるための第5の端子221R、第6の端子222R、第7の端子221T、および第8の端子222Tと、第1の節点230および第2の節点231とを備える。
【0102】
導通チェッカー200Cは、さらに、第1の電流経路261と、第2の電流経路263と、第3の電流経路262と、第4の電流経路264と、第5の電流経路265とを備える。第1の電流経路261は、第1の節点230と第5の端子221Rとの間を接続する。第2の電流経路263は、第1の節点230と第6の端子222Rとの間を接続する。第3の電流経路262は、第1の節点231と第7の端子221Tとの間を接続する。第4の電流経路264は、第1の節点231と第8の端子222Tとの間を接続する。第5の電流経路は、第1の節点230と第1の節点231との間を接続する。
【0103】
ここで、第1の電流経路261には、第1の節点230から第5の端子221Rの方向に電流を流す第1の電池250が接続可能であり、第3の電流経路262には、第7の端子221Tから第1の節点231の方向に電流を流す第2の電池251が接続可能である。
【0104】
導通チェッカー200Cは、さらに、第1の検知器270と、第2の検知器271と、第3の検知器272とを備える。第1の検知器270は、第2の電流経路263に設けられ、第1の開閉器170Rの開閉状態によって生じる電流または電圧の相違を検知可能である。第2の検知器271は、第4の電流経路264に設けられ、第2の開閉器170Tの開閉状態によって生じる電流または電圧の相違を検知可能である。第3の検知器272は、第5の電流経路265に設けられ、少なくとも第1の端子161Rと第3の端子161Tとの間の短絡の有無によって生じる電流または電圧の相違を検知可能である。第1の検知器270は
図9の発光ダイオード252に対応し、第2の検知器271は
図9の発光ダイオード253に対応し、第3の検知器272は発光ダイオード254に対応する。
【0105】
したがって、第1の検知器270および第2の検知器271によって電流を検知し、第3の検知器272によって電流を検知しないことによって、負荷開閉ユニット160の開閉器170R,170Tが導通状態であり、いずれの板状端子161R,162R,161T,162T間も短絡状態にないことを確認することができる。負荷開閉ユニット160が短絡状態の場合には、第3の検知器272によって電流を検知したこと、または、第1の検知器270、第2の検知器271、および第3の検知器272のいずれによっても電流を検知しないことによって確認することができる。
【0106】
ところで、検知器270,271,272がそれぞれ発光ダイオード252,253,254にそれぞれ対応する場合、発光ダイオード252,253,254は印加電圧が閾値電圧を超えているときに発光する。よって、この場合の検知器270,271,272は、端子221R,221T,222R,222Tの相互間の接続状態の相違によって生じる電圧の相違を検知する。
【0107】
なお、第1の検知器270は、第2の電流経路263に代えて第1の電流経路261に設けてもよい。第2の検知器271は、第4の電流経路264に代えて第3の電流経路262に設けてもよい。この場合も、上記と同様に負荷開閉ユニット160の導通状態および短絡状態を検知することができる。
【0108】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。