特許第6875245号(P6875245)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6875245
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】遊技場用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20210510BHJP
【FI】
   A63F7/02 350Z
【請求項の数】5
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-190762(P2017-190762)
(22)【出願日】2017年9月29日
(65)【公開番号】特開2019-63197(P2019-63197A)
(43)【公開日】2019年4月25日
【審査請求日】2020年6月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内藤 慎之介
(72)【発明者】
【氏名】小島 紹広
【審査官】 平井 隼人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−129547(JP,A)
【文献】 特開2013−034573(JP,A)
【文献】 特開2013−106792(JP,A)
【文献】 特開2016−112324(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機に対応して設けられ、当該遊技機に関する遊技情報を表示可能な表示手段を備えた遊技場用システムであつて、
遊技機側から遊技信号を入力することにより遊技情報を特定可能な遊技情報特定手段と、
遊技者による開始操作を受付可能な操作手段と、
前記開始操作を受付けることにより成立する開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまでの遊技期間において前記遊技情報特定手段により特定された遊技情報を示すマイデータを管理可能なマイデータ手段と、
遊技機が非稼動状態から稼動状態となることを特定可能な稼動状態特定手段と、を備え、
前記表示手段は、対応する遊技機が非稼動状態から稼動状態となった旨が特定された場合に、前記開始操作を促すためのマイデータ促進表示を行うことを特徴とする遊技場用システム。
【請求項2】
前記表示手段は、前記遊技期間中に対応する遊技機が非稼動状態から稼動状態となった旨が特定された場合は、マイデータ促進表示を抑制することを特徴とする請求項1に記載した遊技場用システム。
【請求項3】
前記表示手段は、前記遊技期間中に対応する遊技機が非稼動状態から稼動状態となった旨が特定された場合に、前記遊技期間中である旨の表示と、前記終了条件を成立させるための案内表示とを行うことを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技場用システム。
【請求項4】
前記表示手段は、複数の遊技情報表示を切替えて表示するローテーション表示を可能とし、
前記ローテーション表示の切替対象には、前記マイデータ促進表示が含まれることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載した遊技場用システム。
【請求項5】
前記操作手段は、遊技情報の切替表示を抑制するための遊技者による抑制操作を受付可能であり、
前記表示手段は、前記抑制操作が受付けられた場合に表示中の遊技情報表示を次の遊技情報表示に切替える表示処理を抑制可能であり、
前記ローテーション表示の切替対象には、前記抑制操作の案内表示が含まれることを特徴とする請求項4に記載した遊技場用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では遊技者へのサービスとして遊技者の遊技期間における遊技情報(マイデータと称する)を提供しており、例えば特許文献1では釦操作や携帯端末の近接等により遊技期間の開始と終了とを特定してマイデータを提供している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−129547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のサービス提供方法では、例えば上記特許文献1の図2に示されるようなマイデータの開始操作を行わない限りマイデータの利用を促す報知を行っていなかったため、マイデータの開始操作を忘れる遊技者や、マイデータのサービスが提供されていることすら認識していない遊技者等が多数見受けられ、結果としてマイデータの利用率が今一歩高まらなかった。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技者の遊技期間における遊技情報の利用率等を向上可能な遊技場用システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
対応する遊技機が非稼動状態から稼動状態となった旨が特定された場合に開始操作を促すためのマイデータ促進表示を行うため、遊技者がマイデータの開始操作を忘れる等のマイデータの利用率が低下する虞を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態における遊技場用システムの全体構成図
図2】遊技機の正面図
図3】表示装置の正面図
図4】表示装置の機能ブロック図
図5】(a)〜(c)は、マイデータに関する表示例を示す図
図6】(a)と(b)は、非稼動中における表示例を示す図
図7】ローテーション表示の一部を例示する図(その1)
図8】ローテーション表示の残部を例示する図(その2)
図9】(a)は固定表示案内の例、(b)は図8(a)の画面の固定例を示す図
図10】情報表示処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して遊技装置2及び情報表示装置3が設けられている。これら遊技機1、遊技装置2及び情報表示装置3は、中継装置4及びLAN5を介して管理装置6と接続されている。また、遊技場にはPOSや残高精算機(何れも図示略)も設置されており、これらPOSや残高精算機も、LAN5を介して管理装置6と接続されている。尚、図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となっている。
【0009】
管理装置6は、遊技場内の例えば事務室などに設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード7、モニタ8が接続されると共に、図示しないマウスやプリンタ等が接続されている。管理装置6は、遊技機側(遊技機1、遊技装置2など)から出力される遊技信号を入力することで、遊技機1毎の遊技データ等を管理する。
【0010】
遊技機1は、CR(カードリーダ)パチンコ機であり、図2に示すように、盤面1aに玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル10、上受皿11、下受皿12を有し、盤面1aに、普図入賞口13、普図表示部14、普図保留表示部15、特図表示部(液晶表示部16)、第1保留数表示部17a、第2保留数表示部17b、一般入賞口18、第1始動口19a、第2始動口19b、大入賞口20を有する。また、遊技機1における上受皿11上面には残高表示部11a、貸出釦11b、返却釦11cを有する。
【0011】
遊技機1は以下に示すように動作する。
(1)第1始動口19aは入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口19bは入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。各始動口19a,19bへの入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を行い、抽選結果を液晶表示部16にて行う図柄変動(単位遊技)にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。
【0012】
(2)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。尚、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されず、第2始動口19bに保留がある場合は第1始動口19aの保留に優先して保留している図柄変動を実行する。
【0013】
(3)大当り抽選の当選確率(大当り確率)は1/319.68で、大当りが発生すると、振分けられたラウンド(R)分だけ大入賞口20を開放する。1Rの上限入賞数は9個、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数または上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。尚、ラウンドの振分は、4Rが50%、6Rが30%、9Rが20%となっている。
【0014】
(4)大当りが終了すると確変(以下「ST」(Special Time)という場合もある)となり、ST中は大当り確率が1/74に向上すると共に、第2始動口19bの入賞率が高くなる時短状態となる。尚、STは次回大当りが発生するか150回の図柄変動が行われるまで継続し、大当りが発生しない場合、その後、通常状態となる。
【0015】
尚、一般入賞口18は、ST中に盤面1aの右側を狙って打つ、所謂右打ちを行った場合であっても入賞可能な位置に設けられており、一般入賞口18に入賞(一般入賞)した場合には10個の賞球はあるが、図柄変動等は行われない。
【0016】
(5)第2始動口19bは普図入賞口13への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普図1回の変動時間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。また、開放時間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口19bの入賞率が高くなる。
【0017】
上記構成の遊技機1は、機種Aを例とするものであるが、例示した値や発生し得る特別状態等のスペックは、例えば機種Bであればラウンドの振分が異なるといったように機種に応じて様々となる。
【0018】
遊技機側からは、遊技者による玉の打込みや各始動口19a,19bへの始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下の遊技信号を出力する。
・アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機1から出力される信号でもよい。
【0019】
・セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。尚、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としてもよい。また、玉を実際に払い出した際に出力される実セーフ信号と、入賞に応じて払い出しが予約された場合に出力される入賞セーフ信号とがあるが、入賞から出力までのタイムラグを極力省くため後者を採用することが望ましい。
【0020】
スタート信号=遊技機1から出力される始動入賞(S入賞)により変動(作動)する液晶表示部16(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)及びスタート(スタート処理数)を特定可能な信号。図柄変動確定時に出力されるので、信号入力に応じてスタート処理を特定する。尚、始動口19a,19bへ入賞したことを示すS入賞信号により代用してもよい。
【0021】
・大当り信号=遊技機1から出力される大当り期間を特定可能な信号。大当り中にレベル出力される状態信号なので大当り信号入力中を大当り中として特定する。
・特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号。第2始動口19bの入賞率が向上する特別状態中(時短状態中(確変時を含む))にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。また、大当り中にも出力する信号でもよく、その場合は、特別状態信号は入力するが大当り信号は入力しない期間を甘中と判定すればよい。尚、大当り確率が向上する確変中にレベル出力される状態信号(確変信号)であってもよい。また、大当り信号と特別状態信号の何れも入力していない期間を通常状態として特定する。
【0022】
図1に示す遊技装置2は、所謂各台計数機能付の貸出機であり、遊技機1の遊技状態を示す状態表示灯2a、貨幣が投入される貨幣投入口21、タッチパネル式の液晶表示部22、持玉を払出すための払出釦23、払出された玉が通過する払出ノズル24、一般カード(持玉券)や会員カードといったICカード(図示しない記録媒体)が挿入されるカード挿入口25、遊技機1の下受皿12の下方に位置する計数受皿26等を有する。
【0023】
遊技装置2は、以下に示すように動作する。
(1)貨幣を受付けすると(貨幣受付処理)と、遊技機1と遊技装置2の双方に入金額を残高に加算して表示させる。残高がある状態で遊技機1の貸出釦11bが押下(貸出操作、付与操作)されると、貸出1単位分の貸出玉(対価付与価値)を遊技機1から払い出させ(対価付与処理)、レートに応じた対価分を残高から引き落とす。貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
【0024】
(2)計数玉を受付けした場合は計数玉を持玉として特定し、その持玉を払出釦23の押下に応じて払戻す払戻処理(持玉の再プレイ処理)を可能とし、払戻した場合にはその対価分(例えば払戻した玉数と同数)の持玉を減算する。残高や持玉が残存する状態で遊技機1の返却釦11cが押下される(発行操作を受付ける)と、遊技装置2にストックされていた残高や持玉を特定可能な持玉券を発行する。尚、持玉の一部や残高のみを発行対象とする分割発行も可能とする。また、持玉券を受付けた場合は、その残高や持玉を引継ぐ。
【0025】
(3)中継装置4とのシリアル通信により管理装置6にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、及び持玉券の受付や発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としてもよい。尚、貸出処理上の通信については中継装置4を介さず、遊技機1と遊技装置2とで直接通信を行ってもよい。
【0026】
図3は、情報表示装置3を拡大して示す正面図である。情報表示装置3は、対応する遊技機1の上側の位置に配置され、当該遊技機1に関する遊技情報を表示可能な表示手段である。
【0027】
情報表示装置3には、遊技者が従業員を呼出すための呼出釦30、その呼出釦30での呼出表示時や特別状態中等にイルミネーション演出を行うLEDで構成されたイルミネーション部31、各種遊技情報等を表示する表示領域32、及び表示領域32の表示内容を変更する場合等に操作される各種操作釦33が設けられている。
【0028】
表示領域32は、正面から見て左方側のセグメント表示部34と、右方側の液晶表示部35とに区分されている。セグメント表示部34は、7個の発光部を有して「0」〜「9」の数字を表示する7セグメントディスプレイにより、大当り回数やスタート回数等を表示する複数の表示部で構成されている。液晶表示部35は、フルカラー表示可能なLCD(Liquid Cristal Display)からなり、後述する棒グラフやキャラクタ等、数字以外にも様々な表示が可能で、又、多様な表示態様での表示が可能である。
【0029】
情報表示装置3は、図4の機能ブロック図で示すように、制御部36(表示手段、遊技情報特定手段、マイデータ手段、稼動状態特定手段に相当する)を有する。制御部36は、CPU36a、ROM36b、RAM36c、I/O36d等を有するマイクロコンピュータにより構成されており、ROM36b等に記憶されているコンピュータプログラムに基づいて情報表示装置3の動作を制御する。制御部36は、信号を入出力するI/F(送受信部)37を介して中継装置4に接続されており、遊技機側からの遊技信号や管理装置6側からの遊技情報を中継装置4を介して入力する。こうして、制御部36は、遊技機側から遊技信号を入力することにより遊技情報を特定可能で、例えば対応する遊技機1からI/F37を介して入力される大当たり信号に基づき、当該対応する遊技機1での大当たり状態の発生回数を特定する。また、制御部36は、I/F37を介して入力される特定の遊技信号(例えばアウト信号)に基づいて、当該対応する遊技機1が非稼動状態から稼動状態となること等も特定可能である。
【0030】
つまり、稼動状態は例えば、アウト信号等の遊技信号を入力した場合に特定し、非稼動状態は例えば、遊技信号を入力してから次の遊技信号を、予め設定された非稼動基準期間(2分)入力しない場合に特定することができる。この他、遊技装置2にてICカードを受付けていたり、持玉が残存する等、何れも周知の稼動特定方法、或いは非稼動特定方法を採用すれることができる。こうして、特定された各種の遊技情報は、制御部36により管理され、RAM36c等の記憶手段に記憶される。
【0031】
また、図4に示すように、制御部36には、操作手段としての各種操作釦33、呼出釦30が接続されると共に、イルミネーション部31としてのLED、セグメント表示部34、液晶表示部35等が接続されている。制御部36は、各種操作釦33等での操作入力や前記の特定した遊技情報等に基づいて、イルミネーション部31、セグメント表示部34、液晶表示部35の表示制御を実行することで、図3に示す画面や図5以降に示す様々な画面を表示させることができる。
【0032】
そして、上記した情報表示装置3により管理可能で且つ表示可能な遊技情報には、マイデータが含まれる。ここで、マイデータとは、各種操作釦33で開始操作を受付けることにより成立する開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまでの遊技期間において、制御部36により特定された遊技情報を示す。つまり、マイデータは、遊技者による開始操作を受付可能な各種操作釦33で後述する特定の開始操作を行った時点以降の、当該遊技者の遊技情報であり、その遊技者が遊技開始時に開始操作を行うことで、当該時点より前の遊技者の遊技分等を除外したデータである。尚、情報表示装置3において、遊技情報は、遊技者の識別情報(前記会員カードの会員ID等)と対応付けた管理・表示が可能であるが、係るマイデータは、必ずしも遊技者の識別情報と対応付けたものでなくともよい。
【0033】
以下では、先ずマイデータを表示する前の「1.情報表示装置における通常表示」について説明した後、液晶表示部35での「2.マイデータに関連する表示と非稼動中の表示」「3.マイデータ促進表示を含むローテーション表示」「4.ローテーション表示の固定」について順に説明する。
【0034】
<1.情報表示装置における通常表示>
図3に示すように、情報表示装置3は通常状態時の表示として、左側のセグメント表示部34に大当り回数やスタート回数等を表示する一方、右側の液晶表示部35に、メイン表示部35Mと複数のサブ表示部35a〜35eとを区分して表示する。
【0035】
図3の表示例において、メイン表示部35Mは、「連続グラフ」として差玉(=セーフ−アウト)の変動を、本日を含めて3日分折れ線グラフで示している。第1サブ表示部35aは、「大当り」数や通常状態にて発生した大当りである「初当り」数を該当期間(営業日)単位で示すと共に、大当り中の出玉(=セーフ−アウト)と基準値(例えば1000玉)とを比較して大当りを「超」「中」「小」の3つに区分して、その発生回数を「大当内訳」として示している。
【0036】
第2サブ表示部35bは、スタートに対する大当り確率や初当り確率を示し、第3サブ表示部35cは、獲得玉数(売上玉−差玉、又は計数機にて計数した持玉)を示し、第4サブ表示部35dは、大当り単位のスタートをグラフ化した所謂スタート履歴グラフを示している。第3,第4サブ表示部35c,35dでは、これらの表示に代えて、各種操作釦33の案内や遊技場からのお知らせ等を表示する場合がある。
【0037】
第5サブ表示部35eは、対応する遊技機1の機種名や遊技場からの案内等を示している。尚、図3は、セグメント表示部34と液晶表示部35を含む情報表示装置3全体の例示であり、上記した例示内容に代えて例えば、液晶表示部35での区分を変更して情報表示し、或いは後述のローテーション表示を実行する等、殊に液晶表示部35では様々な表示を可能としている。以下の図5図9では、マイデータに関し、液晶表示部35を特化して示すものとする。
【0038】
<2.マイデータに関連する表示と非稼動中の表示>
図5(a)〜(c)は、マイデータに関連する表示を示しており、このうち図5(a)は、遊技機1の稼動開始時に表示されるマイデータ促進表示を示している。
【0039】
即ち、情報表示装置3の制御部36は、上記した遊技機側からの遊技信号に基づき、対応する遊技機1が非稼動状態から稼動状態となった旨を特定した場合に、図5(a)に示すマイデータ促進表示画面51を表示する。マイデータ促進表示画面51は、そのメイン表示部35Mにて、「マイデータを開始して あなたの遊技データを見よう」との表示と、「ボタン長押しでマイデータ開始」との表示を当該長押しするボタン(マイデータ開始用の各種操作釦33)と共に示すことで、開始操作を促すためのマイデータ促進表示を行う。
【0040】
更に、マイデータ促進表示画面51には、マイデータのサービスを利用するためのアプリの紹介と、そのダウンロードページのURLを示す識別表示(同図(a)の2次元コード51aの表示)とがなされる。また、例えば終了操作のような別途操作を受付けた場合にマイデータに対応する2次元コード51aを表示し、遊技者により自身が携帯するスマートフォン(携帯端末)のカメラ機能(撮像手段)で2次元コード51aを取込んで係るURLにアクセスすることで、自身のマイデータを携帯端末で閲覧することができる。即ち、情報表示装置3から管理装置6等を経由して外部(遊技場外)の管理サーバにマイデータを識別情報と対応付けて送信することで、管理サーバでもマイデータが管理されるようになっている。この管理サーバのマイデータについて、遊技者の携帯端末で取込んだ2次元コード51aに基づき特定されるURLへのアクセスに応じて当該携帯端末に送信することで、遊技者に自身のマイデータを提供することができる。
【0041】
遊技者は、マイデータ促進表示画面51に示されるように、開始操作として各種操作釦33を長押しする。このとき、制御部36は、その開始操作(各種操作釦33での操作入力)を受付けることにより開始条件が成立したと判定すると、図5(b)のマイデータ表示画面52に遷移する。
【0042】
図5(b)に示すように、マイデータ表示画面52には、ログイン中つまり遊技者自身の遊技情報の利用・閲覧が可能な状態にあって、制御部36により収集されたマイデータ(「大当り」「大当内訳」「総スタート」等)と、前画面51と同様の2次元コード51aとが表示される。また、マイデータ表示画面52には、「ボタン長押しでマイデータ終了」との表示を当該長押しするボタン(マイデータ終了用の各種操作釦33)と共に示すことでマイデータ表示の終了操作の表示52aをしている。
【0043】
図5(c)は、マイデータに係るログイン中に対応する遊技機1が非稼動状態となり、その後、稼動状態に切替わった場合に表示されるマイデータ案内表示画面53である。つまり、制御部36によって、ログイン中に対応する遊技機1が非稼動状態から稼動状態となった旨が特定された場合は、マイデータ促進表示を抑制すべく当該促進表示画面51を表示することなくマイデータ案内表示画面53を表示する。
【0044】
図5(c)のマイデータ案内表示画面53には、「只今マイデータログイン中です。新たに始める場合は、一度マイデータを終了してから、再度開始してね」との表示53aと、前画面52と同様の終了操作の表示52aとがなされる。換言すれば、マイデータ促進表示画面51と異なり、案内表示画面53では、マイデータに係るログイン中である旨の表示53aと、その表示を終了させるための(終了条件を成立させるための)案内表示52aとを行う。
【0045】
マイデータ案内表示画面53が表示されるケースとして、以下の2つが想定される。1つ目は、マイデータに係るログイン中に遊技者が一旦離席する等して非稼動状態となり、その後、同遊技者が遊技を再開するケースである。このケースにおいて、遊技を再開する遊技者は、マイデータ案内表示画面53でマイデータに係るログインが継続していることを確認することができる。
【0046】
2つ目は、遊技者がマイデータに係るログイン後にその終了操作を行わずに遊技を終了して(空台となってから)、新たな遊技者が遊技を開始するケースである。このケースにおいて、新たな遊技者は、マイデータ案内表示画面53を見て、係るログインに身に覚えがないことから、終了操作の表示52aに従い各種操作釦33を長押しすると、図5(a)のマイデータ促進表示画面51に遷移する。このように、制御部36は、終了操作(各種操作釦33での操作入力)を受付けることにより、所定の終了条件が成立したと判定して、ログアウトし、新たな遊技者向けの画面51を表示する。
【0047】
このように、本実施形態では、制御部36によって、上記した開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの遊技期間(マイデータ期間)の遊技情報をマイデータとして、他の遊技情報と区別可能に管理しており、マイデータ期間中をログイン中として扱う。
【0048】
上記した開始操作や終了操作は、図5(a)〜(c)の何れかの画面51〜53を表示した状態でなくとも受付可能となっている。また、図5(a)(b)の画面51,52は、各種操作釦33での操作によるマイデータ表示操作(後述する図10のS10参照)によっても表示可能であり、このマイデータ表示操作が行われた場合も、マイデータに係るログイン中であれば図5(b)の画面52、ログイン中でなければ図5(a)の画面51が表示される。
【0049】
これに対し、上記したように稼動開始時に図5(a)の画面51を表示する場合、所定の表示期間(例えば15秒)画面51表示がなされ、効果音も併せて出力可能となっており、その表示期間経過後は、後述するローテーション表示(図7図8参照)となる。尚、図5(a)〜(c)の各画面51〜53の表示期間は、夫々異なる期間に設定してもよい。また、図5(a)の画面51が、マイデータ表示操作時並びに稼動開始時の何れでも表示されるものとしても、マイデータ表示操作時と稼動開始時とで、画面51の表示期間を異ならせるように設定してもよい。
【0050】
図6(a)(b)は、対応する遊技機1の非稼動中に、液晶表示部35に表示される非稼動中表示画面61,62を示している。このうち、図6(a)の非稼動中表示画面61は、非稼動中に何ら各種操作釦33が操作されていない場合に表示される、対応する遊技機1のスペックを示すスペック表示画面を例示している。この画面61の表示中に、遊技者により各種操作釦33での切替操作が行われると、図6(b)の画面62に遷移する。尚、図6(b)の画面62は、遊技機1の稼動状態中でも表示可能な、上記した履歴グラフのような一般的な遊技情報を例示しているだけであり、これ以外の遊技情報も表示可能である。
【0051】
ここで、図6(a)(b)の画面61,62と図5(a)(c)の画面51,53を比較すると,図6の画面61,62ではメイン表示部35Mの区分がない一方、図5の画面51,53ではマイデータに関連した表示を行うメイン表示部35Mを区分している。即ち、図5の画面51,53では、液晶表示部35における表示領域のレイアウトを変更して、マイデータの促進等を行う一方、遊技情報の表示もサブ表示部35a〜35eで併せて行っている(図3図5参照)。
【0052】
<3.マイデータ促進表示を含むローテーション表示>
図7図8は、液晶表示部35にて行われるローテーション表示を例示している。この場合、図7(a)の画面71、図7(b)の画面72、図7(c)の画面73、図8(a)の画面81、図8(b)の画面82をワンサイクル分として、その画面71〜73,81,82の順に、夫々の画面を所定期間(例えば何れも8秒の表示期間)表示する。このように、液晶表示部35では、複数の遊技情報表示を構成する表示画面71〜73,81,82を順次自動的に切替えて表示するローテーション表示を可能としている。
【0053】
図7図8に示すように、ローテーション表示画面71〜73,81,82は相互に異なり、図8(b)の画面82表示の後、図7の画面71表示に切替わるようにして、その画面71〜73,81,82表示を繰り返す。ここで、ローテーション表示画面71〜73,81,82には、図8(b)と図5(a)との対比から明らかなように、マイデータ促進表示画面51が含まれる。このように、図7図8のローテーション表示の切替対象には、マイデータ促進表示が含まれ、係るローテーション画面82として、図5(a)の画面51を例示しているが、マイデータに係るログイン中であれば、その画面51に代えて、図5(b)のマイデータ表示画面52又は図5(c)のマイデータ案内表示画面53が表示される。
【0054】
即ち、詳しくは図10のフローチャートで説明するように、対応する遊技機1の非稼動中には図6(a)の画面61を表示する一方、その遊技機1が稼動開始した場合には、図5(a)、(c)の画面51、53の何れかを表示してから図7図8のローテーション表示を行う。そして、その稼動開始時にはログイン中でなければマイデータ促進表示画面51が表示される一方、ログイン中であればマイデータ案内表示画面53が表示され、以降、該当する何れかの画像51〜53を含むローテーション表示が行われる。それ故、ログイン中もローテーション表示が行われ、非稼動状態にならなければ、マイデータ促進表示画面51のようなマイデータに関する表示画面を含むローテーション表示が行われることとなる。ここで、図7図8等から明らかな通り、マイデータに関する表示画面はローテーション表示される遊技情報画面よりも表示順の優先度が低くなっている。このような表示順が予め設定されることにより、ローテーション表示の対象となる遊技情報を選択する設定を行い、マイデータに関する表示画面を表示する旨を設定すれば、マイデータに関する表示画面の表示順を別途設定する必要なく、上記した通りのローテーション表示が行われるため、その設定操作を簡易化できる。また、図7図8(a)の画面71〜73,81をワンサイクルの遊技情報画面とし、そのワンサイクル分のローテーション表示が終了するとマイデータに関する表示画面を表示するものともいえる。
【0055】
<4.ローテーション表示の固定>
各種操作釦33は、上記したローテーション表示たる遊技情報の切替表示を抑制するための遊技者による抑制操作(固定表示操作)を受付可能であり、制御部36は、その固定表示操作が受付けられた場合に表示中の遊技情報表示(画面71〜73,81,82の何れか)を固定表示することで、当該表示中の遊技情報表示を次の遊技情報表示に切替える表示処理を抑制可能である。
【0056】
具体的には、図9(b)は、図8(a)のローテーション表示画面81の表示中に、各種操作釦33で固定表示操作が行われたときの固定表示画面92を示している。固定表示画面92は、ローテーション時の8秒の切替タイミングが経過しても次の画面82を表示せず、所定の解除条件が成立するまで固定表示のままとする。固定表示画面92では、固定表示した旨を表すために、図9(b)に示すような固定マーク92aを表示する。尚、ローテーション表示中に、各種操作釦33で前記切替操作を行うことで、そのローテーション表示画面71〜73,81,82を切替えた場合、その切替えにより表示させる画面は所定期間(例えば10秒)でローテーション表示に復帰するが、当該所定期間内に固定表示操作を行うことで、当該表示させる画面を固定表示のままとすることができる。
【0057】
ここで、図9(a)は、固定表示案内画面91を示している。固定表示案内画面91では、各種操作釦33のうちの「情報ボタン(各種操作釦33)を長押しすると、表示されている画面で固定できます」と表示して固定表示操作の案内表示91aがなされると共に、「固定を解除するには、もう一度情報ボタンを長押しするか、他のボタン画面を切替えてください」と表示して、固定表示の解除条件を成立させるための案内表示91bがなされる。尚、固定表示の解除条件(終了条件)は、同案内表示91bに示す特定の操作や切替操作(マイデータ表示操作等も含む)が行われた場合に成立するが、他に管理装置6からの解除操作や、対応する遊技機1が稼動状態から非稼動状態となった場合にも成立するものとする。
【0058】
固定表示案内画面91は、上記した5つの画面71〜73,81,82のローテーション表示から例えば120秒経過したとき、その時点の表示画面の表示期間が終了した後8秒間表示され、この8秒の表示期間が終了すると、ローテーション表示の続きとなる次の表示画面に切替わり、更に120秒経過したときに再度表示されるといったように、ローテーション表示の切替対象には、固定表示操作の案内表示となる画面91と、上記したマイデータのログイン案内表示となる画面82(図5の画面51,53参照)とが含まれる。また、上記したように、固定表示操作を案内する画面91の表示間隔は、ログインを案内する画面82の表示間隔に比して長く設定することで、両画面91,82の表示間隔を異ならせている。
【0059】
尚、図6(a)の画面61を表示した非稼動状態においても、上記した各種操作釦33での切替操作を行うことにより各種画面の表示が可能で、当該各種画面も固定表示操作を行うことにより固定表示となるが、非稼動状態では固定表示操作から60秒経過した場合に元の画面61に復帰する。また、係る各種画面の表示について、その固定表示操作がなければ、稼動状態と同じ所定期間(例えば10秒)で、つまり固定表示操作をした場合よりも短い期間で、元の画面61に復帰する。
【0060】
図示は省略するが、上記した固定表示中に大当りが発生した場合、その大当りに対応した大当り表示を行い、その後の確変中には確変に対応した確変表示を行う。即ち、ローテーション表示は通常状態に対応した情報表示であり、制御部36は、この通常状態の情報表示よりも大当り表示等の特別表示の方を優先して表示する。もっとも、特別表示に優先して、或いは大当り表示は優先するが確変表示は優先しない等、特別表示の種類等に応じて、通常状態の情報表示に優先するか否かを適宜設定してもよい。また、呼出釦30の操作に伴う呼出表示や不正検出表示(何れも図示略)等は、固定表示に優先して表示してもよいし、固定表示の方を優先して表示してもよい。
【0061】
続いて、上記構成の作用について、図10も参照しながら説明する。図10は、制御部36により所定周期で実行される情報表示処理の流れを示すフローチャートである。
制御部36は、液晶表示部35にて図6(a)の非稼動中表示画面61の表示中か(S1:YES)、稼動条件成立か(S21:NO)を判定する待機フローを実行している。制御部36は、対応する遊技機1が非稼動状態から稼動状態となって稼動条件が成立したと判定すると(S21:YES)、マイデータに係るログイン中であることを示すマイデータフラグが1かを判定する(S22)。
【0062】
制御部36は、マイデータフラグが1でなく、ログイン中でないと判定すると(S22:NO)、図5(a)のマイデータ促進表示画面51を表示する(S26)一方、マイデータフラグが1でログイン中と判定すると(S22:YES)、図5(c)のマイデータ案内表示画面53を表示する(S23)。
【0063】
制御部36は、図5(c)の画面53の表示期間中に、各種操作釦33での終了操作がないと判定すると(S24:NO)、次のローテーション表示の画面71の表示を開始する(S28、図7(a)〜の稼動中表示を開始する)一方、終了操作があって終了条件が成立したと判定すると(S24:YES)、ログインを終了して(ログアウトによりマイデータフラグを0に設定して)、図5(a)のマイデータ促進表示画面51を表示する(S25、S26)。
【0064】
次いで、制御部36は、図5(a)の画面51の表示期間中に、各種操作釦33での開始操作がないと判定すると(S27:NO)、次のローテーション表示の画面71の表示を開始する(S28)一方、開始操作があったと判定すると(S27:YES)、ログインして(マイデータフラグを1に設定して)、図5(b)のマイデータ表示画面52を表示し(S17、S18)、ローテーション表示(稼動中表示)に移行する。
【0065】
稼動中表示にあっては、制御部36は、図6(a)の非稼動中表示画面61の表示中か(S1:NO)、図9(b)の画面92のように固定表示中か(S2:NO)、各種操作釦33での固定表示操作があったか(S3:NO)、ローテーション表示の所定期間経過したか(S7:NO)、マイデータ表示操作があったか(S10:NO)、マイデータフラグが0か(S13:YES)、開始操作があったか(S16:NO)、非稼動条件成立か(S19:NO)を判定する稼動待機フローを実行する。
【0066】
ここで、制御部36は、前記S3にて各種操作釦33での固定表示操作があったと判定すると(S3:YES)、現時点における画面の固定表示を開始し(S4)、図6(a)の画面61の表示中か(S1:NO)、画面の固定表示中か(S2:YES)、固定表示の終了条件成立か(S5:NO)、マイデータ表示操作があったか(S10:NO)、マイデータフラグが0か(S13:YES)、開始操作があったか(S16:NO)、非稼動条件成立か(S19:NO)を判定する固定待機フローを実行する。
【0067】
そして、制御部36は、固定表示の終了条件が成立したと判定すると(S5:YES)、固定表示した画面の固定表示を終了して(S6)、固定待機フローから稼動待機フローに戻ることとなる。この固定待機フロー及び稼動待機フローは、何れもマイデータに係るログイン中でない場合に対応し、ログイン中(マイデータフラグが1)であれば(S13:NO)、各種操作釦33での終了操作があったか(S14)を判定する。
【0068】
ここで、マイデータ表示画面52を表示させるために各種操作釦33での開始操作等が行われた場合や非稼動条件が成立した場合にも固定表示の終了条件が成立するが、前記S5(YES)では終了操作のようなそれ以外の固定表示の終了条件の成立を示し、前記S10(YES)、前記S16(YES)、前記S19(YES)にて固定表示の終了条件が成立した場合も固定表示を終了した上で、ローテーション表示を再開する。
【0069】
即ち、制御部36は、上記した稼動待機フローに戻り、ローテーション表示の所定期間が経過したと判定すると(S7:YES)、ワンサイクル分のローテーション表示が終了していなければ(S8:NO)、次のローテーション表示の画面の表示を開始する(S9)。一方、制御部36は、ワンサイクル分のローテーション表示が終了しており(S8:YES)、マイデータフラグが1であれば(S11:YES)、図5(b)のマイデータ表示画面52を表示し(S12)、マイデータフラグが1でなければ(S11:NO)、図5(a)のマイデータ促進表示画面51を表示する(S26)。尚、固定表示中は、前記S7の判断ステップが省略される。
【0070】
制御部36は、前記S10にてマイデータ表示操作があったと判定すると(S10:YES)、上記と同様にマイデータフラグが1か否かに応じて図5(a)の画面51と図5(b)の画面52との何れかを表示する(S12,S26)。また、制御部36は、前記S16にて開始操作があったと判定すると(S16:YES)、マイデータフラグを1に設定してログイン中となり(S17)、図5(b)の画面52を表示する一方、前記S14にて終了操作があったと判定すると(S14:YES)、マイデータフラグを0に設定してログアウトする(S15)。
【0071】
そして、制御部36は、非稼動条件が成立したと判定すると(S19:YES)、図6(a)の非稼動中表示画面61の表示を開始して(S20)、待機フローに戻ることとなる。
【0072】
以上に説明した様に本実施形態によれば、次に示す効果を得ることができる。
稼動開始した場合に開始操作を促すためのマイデータ促進表示画面51の表示を行うため、遊技者がマイデータの開始操作を忘れる等のマイデータの利用率が低下する虞を低減できる。
【0073】
マイデータのログイン中に稼動開始した場合にはマイデータ促進表示画面51の表示が抑制されるため、無用な促進表示によりシステム側が受付けられないような開始操作が行われる虞を低減でき、遊技者が勘違いにより開始操作したことにより生じ得るトラブルが生ずる虞を低減できる。
【0074】
マイデータのログイン中に稼動開始した場合にはマイデータ案内表示画面53の表示を行うため、前の遊技者がログインしたまま退席して次の遊技者が遊技を開始する場合に、その遊技者がマイデータ案内画面53の表示によりログイン中である旨を確認することで、身に覚えにないログインがされていることに気付いた遊技者により、終了操作が行われるよう誘導でき、適切なマイデータが特定できなくなる虞を低減できる。
【0075】
ローテーション表示にてマイデータ促進表示画面51の表示を行うため、稼動開始時だけでなく遊技中においてもマイデータの存在を遊技者にアピールできるようになり、稼動開始時のマイデータ促進表示画面51に気付かなかった遊技者がローテーション表示によりマイデータ促進表示画面51に気付くことにより、マイデータの利用率向上が期待できる。
【0076】
ローテーション表示は複数の遊技情報表示を切替えて表示するため、切替操作に疎い遊技者にとっては遊技情報を多角的に把握でき非常に有意だが、遊技者の中には特定の遊技情報にて留めて表示したいと考える遊技者もおり、そのような遊技者に固定表示の存在等を把握させることで、マイデータだけでなく固定表示の利用率も向上させられる。
【0077】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。尚、以下に列挙する各変形例を適宜組み合わせてもよい。
情報表示装置3における各設定値は、遊技場の管理者が管理装置6での操作入力により任意に設定しても、予め管理装置6の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部等)の管理サーバから設定情報をダウンロードして設定してもよい。尚、この場合も管理サーバにて操作入力により入力された設定値となる。また、情報表示装置3の各設定値は、過去の遊技情報を基準値として設定しても勿論よい。
【0078】
例示した全ての遊技情報は入力した信号により直接的に特定しても演算式を利用して間接的に特定してもよい。また、遊技信号としてパルス信号を例示したがシリアル通信によるデータ信号のような他の信号入力としてもよい。
【0079】
対応する遊技機1にて稼動開始した際に、情報表示装置3にてマイデータに係るログイン中であった場合、図5(a)のマイデータ促進表示画面51に代えて図5(c)のマイデータ案内表示画面53を表示したが、図5(a)の画面51を表示しないだけとしてもよい。また、図5(a)の画面51の表示抑制として図5(c)の画面53を表示してから図5(a)の画面51を表示することを例示したが、図5(c)の画面53を表示するだけで、その後に図5(a)の画面51を表示しないようにしてもよい。このようにマイデータ促進表示画面51の表示抑制としては、何れの態様をも採用することができる。
【0080】
ローテーション表示における優先的な表示順は、上記のように予め規定されているため、非稼動によりリセット(その表示順で最初から表示)してもよいし、リセットせずに続きから表示してもよい。
【0081】
第5サブ表示部35e等に表示した機種としては、例えばレート別やフロア別に機種をグループ化する等、どのような区分により構成してもよい。また、操作手段は、各種操作釦33に限らず、タッチパネル式の液晶表示部を採用してもよく、上記した開始操作等をタッチパネルのタッチ操作で行うようにしてもよい。
【0082】
数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用してもよい。また、表示手段の表示出力については、印字による印刷出力を含む多様な表示形態が想定される。
対象となる遊技機1としては遊技媒体をデータのみで管理する所謂封入式といった例示したパチンコ機以外のパチンコ機や、スロットマシン等にも採用できる。尚、所謂封入式を考慮して遊技媒体は必要に応じて遊技価値と表現することもできる。
【0083】
情報表示装置3が行う処理の一部を中継装置4、遊技装置2、或いは管理装置6等にて行うといったように、どのように構成してもよい。更に例示した構成は変形例も含めて、どのように組合わせてもよいし、適宜、採用しない構成を設けてもよい。
【符号の説明】
【0084】
図面中、1は遊技機、3は情報表示装置(表示手段)、33は各種操作釦(操作手段)、36は制御部(表示手段、遊技情報特定手段、マイデータ手段、稼動状態特定手段)である。
図1
図2
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図10