(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記連携部は、前記利用開始予定時刻から所定のキャンセル時間が経過するまでに前記物品管理装置から前記設備関連物品の取り出しが無かった場合、前記予約を取り消す旨を前記利用者に通知し、かつ、前記スケジュール管理部に前記予約を取り消させる
請求項1に記載の予約管理システム。
前記連携部は、前記利用開始予定時刻よりも所定の第2事前通知時間前に、前記設備関連物品が前記物品管理装置に返却されていない場合、設備関連物品が返却されていない旨を前記利用者に通知する、
請求項1に記載の予約管理システム。
前記物品管理装置は、1つの前記設備に対して複数の前記設備関連物品を格納しており、かつ、複数の前記設備関連物品のうち一部のみが取り出された場合、警報を出力する、
請求項1から3の何れか一項に記載の予約管理システム。
前記連携部は、前記予約における利用終了予定時刻から所定の返却督促時間経過後に前記設備関連物品が前記物品管理装置に返却されていない場合、利用者に返却の督促を通知し、かつ、前記スケジュール管理部に、前記設備の新規予約の登録を停止させる、
請求項1から5の何れか一項に記載の予約管理システム。
前記物品管理装置は、1つの前記設備に対して複数の前記設備関連物品が取り出されており、かつ、複数の前記設備関連物品のうち一部のみが返却された場合、警報を出力する、
請求項1から6の何れか一項に記載の予約管理システム。
ある設備の設備関連物品が、利用終了予定時刻よりも前に前記物品管理装置に返却され、かつ、当該利用終了予定時刻から後、所定の繰上げ対象時間以内に、当該設備の次の予約が登録されている場合、前記連携部は、当該設備を繰上げ利用可能である旨を当該次の予約における利用者に通知する、
請求項1から7の何れか一項に記載の予約管理システム。
前記連携部は、前記物品管理装置からの前記設備関連物品の取出し履歴および返却履歴に基づいて、前記設備が実際に利用された日時の情報を含む利用履歴情報を生成する、
請求項1から6の何れか一項に記載の予約管理システム。
設備の予約における利用開始予定時刻より所定の第1事前通知時間前に、前記設備を利用するための設備関連物品が物品管理装置に存在することを検知した場合に、前記設備関連物品が取り出し可能になった旨を設備の予約における利用者に通知し、かつ、前記物品管理装置に対して前記利用者が前記設備関連物品を取出し可能な設定にするよう指示することを含む
予約管理方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係る予約管理システムの装置構成を示す概略構成図である。
図1に示すように、予約管理システム1は、グループウェアサーバ装置100と、物品管理装置200と、連携装置300とを備える。
【0020】
グループウェアサーバ装置100と連携装置300とは、内部ネットワーク500を介して通信接続される。物品管理装置200と連携装置300とも、内部ネットワーク500を介して通信接続される。さらに、グループウェアサーバ装置100とグループウェアクライアント装置400とも、内部ネットワーク500を介して通信接続される。また、連携装置300と携帯端末装置800とは、内部ネットワーク500、ゲートウェイ装置600および外部ネットワーク700を介して通信接続される。
グループウェアクライアント装置400、内部ネットワーク500、ゲートウェイ装置600、および、携帯端末装置800のうち何れか1つ以上(全てでもよい)が、予約管理システム1に含まれていてもよい。
【0021】
予約管理システム1は、会議室や社用車など共用の設備の利用予約、および、これらの設備の鍵など設備を利用するための物品の貸出を管理する。以下では、予約管理システム1で予約対象となっている設備を利用するための物品を設備関連物品と称する。また、ある設備を利用するための設備関連物品を、当該設備の設備関連物品と称する。
以下では、予約管理システム1が会社で用いられる場合を例に説明するが、予約管理システム1の適用対象は会社に限定されない。例えば、予約管理システム1が役場等の公的機関に適用されていてもよい。
【0022】
グループウェアサーバ装置100は、設備の利用予約を管理する。具体的には、グループウェアサーバ装置100は、設備の利用予約に重複(いわゆるオーバーブッキング)が生じないように、利用予約をスケジュール管理にて管理する。以下では、利用予約を単に予約とも称する。また、利用予約を示す情報を予約情報と称する。
【0023】
以下では、グループウェアサーバ装置100がグループウェア(複数人による作業の協調を支援する仕組み)の1機能として設備の予約管理を行う場合を例に説明するが、これに限定されない。例えば、予約管理システム1が、グループウェアサーバ装置100に代えて設備予約管理専用のサーバ装置を備えるようにしてもよい。
グループウェアサーバ装置100は、例えばワークステーション(Workstation;WS)またはパソコン(Personal Computer;PC)などのコンピュータを用いて構成される。
【0024】
物品管理装置200は、設備関連物品を管理する。予約管理システム1が備える物品管理装置200の数は、1つ以上であればよい。
連携装置300は、グループウェアサーバ装置100と物品管理装置200とを連携させる。具体的には、連携装置300は、グループウェアサーバ装置100が管理する予約における設備利用スケジュールに従って、物品管理装置200が利用者に設備利用のタイミングに応じて設備関連物品を貸し出すように制御する。ここでいう利用者は、設備を利用する者として設備の予約に登録されている者である。
【0025】
また、連携装置300は、利用者に対して利用開始予定時刻が近づいた旨の予告通知など各種通知を行う。
さらに、連携装置300は、物品管理装置200による設備関連物品の貸出実績に基づいて、設備の利用履歴情報およびその統計情報を生成する。
連携装置300は、例えばワークステーションまたはパソコンなどのコンピュータを用いて構成される。
【0026】
グループウェアクライアント装置400は、グループウェアサーバ装置100のユーザ端末として機能する。特に、予約管理システム1のユーザは、グループウェアクライアント装置400にて設備の予約を行う。グループウェアクライアント装置400は、例えば予約管理システム1のユーザである各社員に割り当てられたパソコンなどのコンピュータを用いて構成される。
【0027】
内部ネットワーク500は、例えば社内ネットワーク等のLAN(Local Area Network)である。内部ネットワーク500は、グループウェアサーバ装置100、物品管理装置200、連携装置300、グループウェアクライアント装置400、および、ゲートウェイ装置600の間で通信を伝送する。
ゲートウェイ装置600は、内部ネットワーク500と外部ネットワーク700との間で通信を伝送する。
【0028】
外部ネットワーク700は、ゲートウェイ装置600と携帯端末装置800との間で通信を伝送する。外部ネットワーク700は、例えばインターネット(Internet)および携帯電話網(通信事業者がスマートフォン等の携帯電話端末装置用に提供する通信ネットワーク)の組み合わせにて構成される。
内部ネットワーク500、ゲートウェイ装置600および外部ネットワーク700の組み合わせにて、連携装置300と携帯端末装置800との間で通信を伝送する。
【0029】
携帯端末装置800は、連携装置300からのメッセージを受信して表示することで、利用者にメッセージを通知する。
携帯端末装置800として、例えば予約管理システム1のユーザが所持する携帯電話端末装置が用いられる。あるいは、携帯端末装置800は、予約管理システム1専用の装置として構成されていてもよい。
【0030】
連携装置300が、携帯端末装置800に加えて、あるいは代えて、グループウェアクライアント装置400にメッセージを送信し、グループウェアクライアント装置400がメッセージを表示するようにしてもよい。
なお、グループウェアサーバ装置100と連携装置300とは、
図1のように別々の装置として構成されていてもよいし、一体に(すなわち、1つの装置として)構成されていてもよい。
【0031】
グループウェアシステムを新規導入する場合、グループウェアサーバ装置100と連携装置300とを同一のサーバ装置上に一体に構成することで、ハードウェアコストを低減させることができる。
一方、既存のグループウェアシステムを用いて予約管理システム1を構成する場合、グループウェアサーバ装置100と連携装置300とを別々の装置として構成することで、既存のグループウェアサーバ装置100にはほぼ手を加える必要なしに、予約管理システム1を構築することができる。
【0032】
図2は、グループウェアサーバ装置100の機能構成を示す概略構成図である。
図2に示すように、グループウェアサーバ装置100は、グループウェア側通信部110と、グループウェア側記憶部180と、グループウェア側制御部190とを備える。グループウェア側制御部190は、スケジュール管理部191を備える。
グループウェア側通信部110は、内部ネットワーク500を介して他の機器と通信を行う。特に、グループウェアサーバ装置100は、グループウェアクライアント装置400と通信接続し、グループウェアクライアント装置400をグループウェアサーバ装置100のユーザ端末として機能させる。
【0033】
グループウェア側記憶部180は、設備の予約情報など各種データを記憶する。グループウェア側記憶部180は、グループウェアサーバ装置100が備える記憶デバイスを用いて構成される。
グループウェア側制御部190は、グループウェアサーバ装置100の各部を制御して各種処理を実行する。グループウェア側制御部190は、グループウェアサーバ装置100が備えるCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、物品管理側記憶部212からプログラムを読み出して実行することで構成される。
【0034】
スケジュール管理部191は、設備の予約を管理する。特に、スケジュール管理部191は、予約管理システム1のユーザがグループウェアクライアント装置400にて行うユーザ操作に基づいて、予約の登録、更新および削除を行う。
以下では、予約の登録、更新および削除の何れかのユーザ操作を行うものを予約操作者と称する。予約操作者のうち、予約の登録のユーザ操作を行うものを登録者と称する。
予約の登録に関し、スケジュール管理部191は、グループウェアクライアント装置400でのユーザ操作による予約の登録要求を受けると、登録済みの予約とのスケジュールの重複の有無を判定する。スケジュールの重複する予約が無いと判定した場合、登録要求された予約をグループウェア側記憶部180に記憶させることにより、予約の登録を行う。
【0035】
一方、登録済みの予約のうち、スケジュールの少なくとも一部が重複しているものがあると判定した場合、スケジュール管理部191は、予約の登録を行わない。この場合、スケジュール管理部191は、登録要求された予約のスケジュールが、既存の予約のスケジュールとの重複しているために登録できない旨のメッセージを、グループウェアクライアント装置400に表示させる。ここでいう予約のスケジュールは、予約における設備利用のスケジュールである。
【0036】
予約の更新に関し、スケジュール管理部191は、グループウェアクライアント装置400でのユーザ操作による予約の延長要求を受け、かつ、要求された延長期間の予約が無い場合、延長要求に従って予約を延長する。要求された延長期間の予約が無い場合とは、登録済みの他の予約のいずれも、要求された延長期間にかかっていないことである。
【0037】
図3は、グループウェアクライアント装置400が表示する予約登録画面の例を示す図である。
図3に示す予約登録画面には、利用日時欄と、設備欄と、内容欄と、参加者欄と、登録者欄とが設けられている。
利用日時欄は、設備を利用する予定日時の入力欄である。
設備欄は、予約したい設備の入力欄である。
図3の例では登録者が、設備欄の三角マーク(「▼」)を押す(例えば、マウスクリックする)と、設備の一覧が表示される。登録者は、予約したい設備をマウスクリック等で選択する。あるいは、登録者は、設備欄に設備名を入力することでも設備の選択を行える。
【0038】
内容欄は、例えば設備の利用目的など利用内容の入力欄である。
参加者欄は、設備利用時の参加者の入力欄である。
図3の例では登録者が、参加者欄の三角マークを押すと、社員の一覧(参加者の候補の一覧)が表示される。登録者は、一覧から参加者をマウスクリック等で選択して追加ボタンを押すことで、参加者の入力を行える。あるいは、登録者は、参加者欄に参加者の氏名を入力することでも参加者の入力を行える。
【0039】
予約管理システム1は、参加者欄に入力された参加者を利用者(共同利用者)として扱う。例えばいずれの参加者も、設備の利用時に物品管理装置200から設備関連物品を取り出すことができる。
登録者欄は、設備の利用予約を登録した者(登録する者)を示す欄である。
図3の例では、予約の登録のためにグループウェアクライアント装置400にログインした者の氏名が登録者の氏名として登録者欄に示されている。
利用者が予約登録画面に必要事項を入力して登録ボタンを押すと、グループウェアクライアント装置400は、予約登録要求をグループウェアサーバ装置100へ送信する。
【0040】
図4は、グループウェアクライアント装置400が表示する予約一覧画面の例を示す図である。
図4の例では、第一会議室、第二会議室等の設備別、かつ、日別に予約が示されている。時間が重複していなければ、同一の設備かつ同日に複数の予約を設定可能である。
図4の例では、8月3日における第一会議室の予約が複数登録されている。
【0041】
図5は、物品管理装置200の機能構成を示す概略ブロック図である。
図5に示すように、物品管理装置200は、物品管理側表示部31と、物品管理側操作部32と、カードリーダ33と、保持部41と、収納部42と、カバーロック機構61と、全閉検出センサ62と、物品管理側制御部211と、物品管理側記憶部212と、報知音発生部213と、物品管理側通信部221とを備える。保持部41は、鍵ロック機構76と、表示ランプ81と、操作ボタン82と、ICタグリーダ85とを備える。収納部42は、表示ランプ81と、操作ボタン82と、引出ロック機構92と、押込検出センサ98と、有無検出センサ99とを備える。
また、
図5には、ICタグリーダ85に用いられるICタグ73と、カードリーダ33に用いられるIDカード34とが示されている。
物品管理装置200は、設備関連物品を格納する。上記のように、設備関連物品は、予約管理システム1で予約対象になっている設備を利用するための物品である。
【0042】
図6は、物品管理装置200の前カバーを開いた状態を示す正面図である。
以下の説明において、「前」は前後方向の前側つまり利用者から見て手前側であり、「後」は前後方向の後側つまり利用者から見て奥側であり、「左」は利用者から見て左側であり、「右」は利用者から見て右側である。
【0043】
図6に示すように、物品管理装置200は、
図5に示す各部に加えて前カバー13と、ヒンジ23とを備える。
装置本体12は、前面側が、その右側部分よりも左側部分の方が後側に位置するように段差状をなしている。装置本体12は、中央から左側部分が、前カバー13で開閉される開閉部21となっており、開閉部21よりも前側に突出する右側部分は、前カバー13で開閉されずに常時露出する前面構成部22となっている。前カバー13は、装置本体12の左端縁部に設けられたヒンジ23を介して一端側が装置本体12に回動可能に連結されており、開閉部21の前面を開閉する。
【0044】
装置本体12には、右側の前面構成部22の前面の上部に、日時、操作状況、アラーム情報およびガイダンス等を表示する液晶ディスプレイからなる物品管理側表示部31が設けられており、その下側に、物品管理装置200の利用者による数字やカタカナ、アルファベット等の文字の入力操作がなされる物品管理側操作部32(入力部,設定部)が設けられている。
【0045】
また、これらの右側に、
図5に示すIDカード34が走査されると、このIDカード34からデータを読み取るカードリーダ33が設けられている。なお、物品管理側表示部31と物品管理側操作部32とをタッチパネルとして一体に構成してもよい。
IDカード34は、ICチップを有する電子カードや磁気カード等からなるもので、物品管理装置200の利用が許可された全ての担当者にそれぞれ個別に準備されて他との識別のための個別の利用者識別情報等が記憶されている。
【0046】
装置本体12の前カバー13で開閉される開閉部21には、その前面位置に、物品を取出および返却可能に保管する複数の保持部41(保管部)と複数の収納部42(保管部)とが設けられている。保持部41は、上下方向の位置を合わせて左右方向に複数、具体的には10カ所並べられ、このように10カ所並べられた保持部41が、上下つまり高さ方向に複数段、具体的には2段並べられている。収納部42は、全ての保持部41よりも下側に配置されており、上下方向の位置を合わせて左右方向に複数、具体的には10カ所並べられている。但し、物品管理装置200が備える保持部41の数および配置は、
図6に示すものに限定されない。
【0047】
図7は、鍵本体、鍵ホルダーおよび保持部を示す斜視図である。
物品管理装置200は、
図7に示すように、一対一で対応する鍵本体51を保持する鍵ホルダー52を有しており、保持部41は、それぞれが一対一で対応する鍵ホルダー52を着脱可能に支持する。保持部41は、対応する鍵ホルダー52を取り外し不可となるようにロック状態で保持する。
【0048】
連結された鍵本体51および鍵ホルダー52が、鍵53を構成する。保持部41は、その保持の対象物品である保持対象物品(言い換えれば管理対象物品)としての鍵ホルダー52すなわち鍵53を保持する。
保持部41は、会議室の鍵53および社用車の鍵53など、グループウェアサーバ装置100で予約対象となっている設備の鍵53を保持する。これらの鍵53は、設備関連物品の例に該当する。
【0049】
図6に示すように、装置本体12は、装置本体12の開閉部21の前面側に、前カバー13が閉状態にあるときに前カバー13に設けられた図示略の係合部をロックする電磁駆動式のカバーロック機構61を上下2カ所に有している。また、装置本体12は、装置本体12の開閉部21の前面側に、前カバー13が閉状態にあるときに前カバー13の図示略の検知部を検出することで前カバー13が全閉状態にあるか否かを検出する全閉検出センサ62を有している。カバーロック機構61は、前カバー13が閉じられたことを全閉検出センサ62が検出したことを条件に、係合部をロックして前カバー13を閉状態でロックする。また、カバーロック機構61は、駆動されて係合部のロックを解除する。
【0050】
図7に示すように、鍵ホルダー52は、着脱部材71と、この着脱部材71に鍵本体51を連結する連結部材72とからなっている。着脱部材71は、鍵ホルダー52を他の鍵ホルダー52と識別するための個別のホルダー識別情報が記憶された
図5に示すICタグ73を有している。
【0051】
図7に示すように、複数の保持部41は、それぞれ、鍵本体51に連結された鍵ホルダー52の着脱部材71が抜き差しされる個別の挿入穴75を有している。着脱部材71は、保持部41に対し着脱可能であって装着状態でロックされる。複数の保持部41は、それぞれ、挿入穴75に着脱部材71が差し込まれるとこれをロックして支持し、またロック解除可能な電磁駆動式の
図5に示す鍵ロック機構76を有している。
【0052】
また、
図7に示すように、複数の保持部41は、それぞれ、表示ランプ81が一体化された操作ボタン82を有している。操作ボタン82は、同じ保持部41を構成する挿入穴75と左右方向の位置を合わせて上下に近接している。操作ボタン82は、それぞれ同じ保持部41を構成する
図5に示す鍵ロック機構76によるロックを解除する際に押圧される操作ボタンであり、表示ランプ81は、消灯、点灯および点滅することで操作を案内する。
【0053】
保持部41において、例えば、グループウェアサーバ装置100が管理する予約情報に基づいて、取出可能となっている鍵53を保持している保持部41の表示ランプ81が点灯して、取出可能な鍵53を案内する。
点灯している表示ランプ81と一体となっている操作ボタン82が押されると、この操作ボタン82が設けられた保持部41の鍵ロック機構76のロックが解除され、この保持部41から鍵ホルダー52が取り外される処理が行われる。
【0054】
また、複数の保持部41は、それぞれが、装着された着脱部材71の
図5に示すICタグ73と通信可能であって通信状態から非通信状態への切り替えで鍵ホルダー52すなわち鍵53の取出を検出し非通信状態から通信状態への切り替えで鍵53の返却を検出する物品検出手段としての
図5に示すICタグリーダ85を有している。このように、ICタグリーダ85は、管理対象物品としての鍵ホルダー52を含む鍵53の取出および返却を検出する。
【0055】
図8は、収納部42の斜視図である。
図8に示すように、複数の収納部42は、引き出し式であり、それぞれ、前方に引き出し可能であって後方に押し込み可能な引出部材91と、押し込まれた引出部材91を引き出し不可にロックし、またロック解除可能な電磁駆動式の
図5に示す引出ロック機構92とを有している。引出部材91は、上方に開口する箱形であり、鍵ホルダー52に取り付け不可あるいは取り付け可能であっても鍵ホルダー52に取り付けての保持部41への保持が不適な収納物を収納する。
【0056】
収納部42は、例えば社用車への給油の際に利用可能な法人用クレジットカードである給油カードおよびETC(登録商標)カードなど、予約対象となっている設備を利用する際に利用される物品を収納する。これらの物品は、設備関連物品の例に該当する。
以下では、物品管理装置200が保管する物品が設備関連物品のみである場合を例に説明するが、物品管理装置200が、設備関連物品以外の物品も保管するようにしてもよい。設備関連物品以外の物品の例として、グループウェアサーバ装置100での予約対象外の設備を利用するための物品、および、特定の設備とは独立に利用される物品を挙げることができる。
【0057】
複数の収納部42は、それぞれ、表示ランプ81が一体化された操作ボタン82を有している。操作ボタン82は、同じ収納部42を構成する引出部材91と左右方向の位置を合わせて上下に近接している。操作ボタン82は、それぞれ同じ収納部42を構成する引出ロック機構92によるロックを解除する際に押圧される操作ボタンであり、表示ランプ81は、消灯、点灯および点滅することで操作を案内可能となっている。
【0058】
収納部42において、例えば、グループウェアサーバ装置100が管理する予約情報に基づいて、取出可能となっている収納物を保持している収納部42の表示ランプ81が点灯して、取出可能な収納物を案内する。
点灯している表示ランプ81と一体となっている操作ボタン82が押されると、この操作ボタン82が設けられた収納部42の
図5に示す引出ロック機構92のロックが解除され、この収納部42から引出部材91が引き出し可能となる。この状態で引出部材91が引き出されて収納物が取り出され、その後、引出部材91が押し込まれる。
【0059】
複数の収納部42は、それぞれが、引出部材91が押し込まれた状態にあるか否かを検出する
図5に示す押込検出センサ98を有している。収納部42は、その保持対象物品としての収納物を保持する。複数の収納部42は、それぞれが、引出部材91に収納された収納物の有無を検出する物品検出手段としての
図5に示す有無検出センサ99を有している。有無検出センサ99は、光路が遮光されることで引出部材91に収納物があることを検出するフォトセンサや、引出部材91の底部上の重量変化を検出することで引出部材91に収納物があることを検出する重量センサ等である。
【0060】
物品管理装置200は、押込検出センサ98および有無検出センサ99の検出に基づいて管理対象物品としての収納物の取出および返却を検出する。すなわち、押込検出センサ98が引出部材91が押し込まれた状態にあることを検出し、有無検出センサ99がこの引出部材91内に収納物があることを検出している状態から、押込検出センサ98が引出部材91が押し込まれた状態にあることを検出し、有無検出センサ99がこの引出部材91内に収納物がないことを検出する状態になると、収納物が取り出されたことを検出する。また、この状態から、押込検出センサ98が引出部材91が押し込まれた状態にあることを検出し、有無検出センサ99がこの引出部材91内に収納物があることを検出する状態になると、収納物が返却されたことを検出する。
【0061】
図5に示す物品管理側記憶部212は、各種データを記憶する。物品管理側記憶部212は、物品管理装置200が備える記憶デバイスを用いて構成される。
物品管理側制御部211は、物品管理装置200の各部を制御して各種処理を行う。物品管理側制御部211は、例えば、物品管理装置200が備えるCPUが、物品管理側記憶部212からプログラムを読み出して実行することで構成される。物品管理側制御部211及び物品管理側記憶部212が、例えばマイコン(Microcomputer)などのコンピュータを用いて構成されていてもよい。あるいは、物品管理側制御部211が、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を用いて構成されるなど、物品管理装置200専用のハードウェアとして構成されていてもよい。
【0062】
報知音発生部213は、報知音を発生する。
物品管理装置200は、1つの設備に対して複数の設備関連物品を格納しており、かつ、複数の設備関連物品のうち一部のみが取り出された場合、物品管理側表示部31でのメッセージ表示および報知音発生部213からの報知音の発生により警報を出力する。例えば、物品管理装置200が、1台の社用車の鍵および給油カードを格納しており、鍵のみが取り出された場合、物品管理側表示部31が、給油カードが取り出されていない旨のメッセージを表示し、報知音発生部213が報知音を発生する。
これにより、設備関連物品の取出漏れが生じる可能性を低減させることができる。
【0063】
また、物品管理装置200は、1つの設備に対して複数の設備関連物品が取り出されており、かつ、複数の設備関連物品のうち一部のみが返却された場合、物品管理側表示部31でのメッセージ表示および報知音発生部213からの報知音の発生により警報を出力する。例えば、1台の社用車の鍵および給油カードが貸出中の状態にあり、これらのうち鍵のみが返却された場合、物品管理側表示部31が、給油カードが返却されていない旨のメッセージを表示し、報知音発生部213が報知音を発生する。
これにより、設備関連物品の返却漏れが生じる可能性を低減させることができる。
【0064】
物品管理装置200が警報を出力する方法は、物品管理側表示部31と報知音発生部213との組み合わせによる方法に限定されない。例えば、報知音発生部213からの報知音の発生無しに、物品管理側表示部31がメッセージを表示するようにしてもよい。あるいは、物品管理側表示部31によるメッセージの表示無しに、報知音発生部213が報知音を発生するようにしてもよい。あるいは、物品管理装置200が、または、物品管理装置200からの通知を受けた連携装置300が、利用者の携帯端末装置800に電子メール等のメッセージを送信するようにしてもよい。
【0065】
物品管理側通信部221は、他の機器と通信を行う。特に、物品管理側通信部221は、物品取出許可通知を連携装置300から受信する。物品取出許可通知は、予約情報に基づいて物品管理装置200から取出可能な設備関連物品、および、当該設備関連物品を取出可能な利用者を示す情報を含む。
また、物品管理側通信部221は、連携装置300からの要求に応じて物品取出情報および物品返却情報等の物品保管状況に関する情報を連携装置300へ送信する。例えば、物品取出情報は、物品管理装置200から取り出された設備関連物品、取出者、および取出日時を示す情報である。物品返却情報は、物品管理装置200に返却された設備関連物品、返却者、および返却日時を示す情報である。
【0066】
図9は、物品管理側操作部32の正面図である。
物品管理側操作部32は、
図9に示すように、いずれも押圧操作されると入力を検出する、文字キー231と、上キー232と、下キー233と、左キー234と、右キー235と、ENTERキー236と、複数のキーからなる文字入力キー群237と、CEキー238とを有している。
【0067】
上キー232、下キー233、左キー234および、右キー235は、物品管理側表示部31に表示されたカーソルや矢印表示をそれぞれの方向に移動させる際等に押圧操作される。ENTERキー236は入力確定時等に押圧操作される。文字入力キー群237は、数字、カタカナおよびアルファベット等の文字を入力する際に押圧操作される。CEキー238は入力した文字を消去する際および表示画面を前に戻す際等に押圧操作される。文字キー231は、文字入力キー群237を数字入力用とカタカナ入力用とアルファベット入力用とに切り替える際に押圧操作される。
【0068】
次に、物品管理装置200における設備関連物品の貸出(取出)および返却の手順について説明する。
予約管理システム1では、物品管理装置200に利用者登録されている者は、いつでも物品管理装置200の前カバー13を開くことができ、いつでも設備関連物品を返却できる設定になっている。
【0069】
一方、予約管理システム1では、ユーザは、グループウェアサーバ装置100に設備の利用予約を登録した後、物品管理装置200から設備関連物品を取り出して設備を利用する運用となっている。このため、物品管理装置200に利用者登録されている者のうち、グループウェアサーバ装置100が管理する予約にて設備の利用者として登録された者のみが、物品管理装置200から設備関連物品を取り出せる設定になっている。
上述したように、予約を登録した者だけでなく、予約において設備を利用する者として登録された者も利用者に該当し、物品管理装置200から設備関連物品を取り出せる。なお、設備を代理で予約する場合など、予約を登録した者(登録者)が利用者に含まれない予約も可能である。
【0070】
物品管理装置200が、前カバー13の閉じた待機状態にあるとき、物品管理側制御部211は、物品管理側表示部31にIDカード34のカードリーダ33への走査を促す待機表示画面を表示させている。
待機状態で、IDカード34が走査されると、カードリーダ33は、IDカード34からこれに予め記憶されている、他の利用者との識別のための個別の利用者識別情報を読み出す。
【0071】
物品管理側制御部211は、このIDカード34から読み出した利用者識別情報を、物品管理側記憶部212に予め記憶されている利用可能者リストと照らし合わせる。利用可能者リストは、物品管理装置200を利用可能な利用者の識別情報(利用者識別情報)を示すリストである。
この照合により、物品管理側制御部211は、設備関連物品の取出時および返却時に利用者(取出者および返却者)を特定する。カードリーダ33、物品管理側制御部211、および、物品管理側記憶部212の組み合わせは、ユーザ特定部の例に該当する。
【0072】
IDカード34から読み出した利用者識別情報と同じ利用者識別情報が利用可能者リストの利用者識別情報になければ、物品管理側制御部211は、物品管理側表示部31に、物品管理装置200を利用不可である旨を表示させると共に報知音発生部213に所定時間アラーム音を発生させて待機状態に戻る。
【0073】
IDカード34から読み出した利用者識別情報と同じ利用者識別情報が利用可能者リストの利用者識別情報にあると、物品管理側制御部211は、カバーロック機構61のロックを解除して前カバー13を開けるようにする。そして、物品管理側制御部211は、保持対象物品である鍵53あるいは収納物の取出であるか返却であるかの入力を促す表示画面を物品管理側表示部31に表示させて、選択入力を待つ。
【0074】
取出が選択された場合、物品管理側制御部211は、利用者識別情報で識別した利用者に対して物品取出許可通知で取出を許可されている鍵53を保持している保持部41の表示ランプ81を点灯させる。また、物品管理側制御部211は、利用者識別情報で識別した利用者に対して物品取出許可通知で取出を許可されている収納物を収納している収納部42の表示ランプ81を点灯させる。当該利用者は、表示ランプ81が点灯している保持部41または収納部42あるいはそれら両方から、鍵53または収納物あるいはそれら両方を取り出すことができる。
一方、利用者識別情報で識別した利用者に対して物品取出許可通知で取出を許可されている鍵53も収納物もない場合、物品管理側制御部211は、いずれの表示ランプ81も点灯させない。この場合、当該利用者は、鍵53または収納物を物品管理装置200から取り出すことはできない。
【0075】
選択入力待ちの状態から返却が選択された場合、物品管理側制御部211は、鍵53が未返却の保持部41の表示ランプ81、および、物品が未返却の収納部42の表示ランプ81を点灯させる。利用者は、表示ランプが点灯している保持部41または収納部42に設備関連物品(鍵53または収納物)を返却することができる。
【0076】
図10は、連携装置300の機能構成を示す概略ブロック図である。
図10に示すように、連携装置300は、連携側通信部310と、連携側表示部320と、連携側操作部330と、連携側記憶部360と、連携側制御部370とを備える。連携側制御部370は、連携部380と、履歴情報生成部391と、統計情報生成部392とを備える。連携部380は、事前通知処理部381と、繰上げ処理部382と、取出通知処理部383と、取消予告処理部384と、取消処理部385と、返却通知処理部386と、返却遅延処理部387とを備える。
【0077】
連携側通信部310は、他の機器と通信を行う。特に、連携側通信部310は、グループウェアサーバ装置100から設備の予約情報を取得(受信)する。また、連携側通信部310は、物品管理装置200から設備関連物品を取り出せるようにするための指示を、当該物品管理装置200に送信する。また、連携側通信部310は、物品管理装置200における設備関連物品の取出(貸出)および返却の実績情報を受信する。
【0078】
連携側表示部320は、例えば液晶パネル等の表示画面を備え、各種画像を表示する。特に、連携側表示部320は、グループウェアサーバ装置100と物品管理装置200とを連携させるための設定を行う設定画面、および、当該設定の一覧画面を表示する。
連携側操作部330は、例えばキーボードおよびマウス等の入力デバイスを備え、ユーザ操作を受ける。特に、連携側操作部330は、グループウェアサーバ装置100と物品管理装置200とを連携させるための設定を行うユーザ操作を受ける。
連携側表示部320および連携側操作部330が、連携装置300と別筐体の端末装置として構成されていてもよい。あるいは、グループウェアクライアント装置400が連携装置300の端末装置として構成され連携側表示部320および連携側操作部330として機能するようにしてもよい。
【0079】
連携側記憶部360は、各種データを記憶する。例えば、連携側記憶部360は、グループウェアサーバ装置100と物品管理装置200とを連携させるための各種情報を記憶する。連携側記憶部360が記憶する、グループウェアサーバ装置100と物品管理装置200とを連携させるための情報の例として、利用者管理情報、設備管理情報、利用状況管理情報、および、システム運用設定情報が挙げられる。また、連携側記憶部360には、グループウェアサーバ装置100から取得した予約情報が記憶される。
【0080】
図11は、連携側表示部320による利用者管理情報の表示例を示す図である。利用者管理情報は、グループウェアサーバ装置100におけるログイン名と、物品管理装置200における利用者IDとを対応付ける情報である。
ログイン名は、グループウェアサーバ装置100が利用者を識別するために用いられる識別情報であり、1人の利用者に1つのログイン名が割り当てられる。
図11に示す利用者管理情報では、利用者名欄に示される利用者の氏名と、ログイン名欄に示されるログイン名とが一対一に対応付けられている。
【0081】
利用者IDは、物品管理装置200が、物品管理装置の利用者を識別するために用いられる識別情報であり、物品管理装置200毎に、1人の利用者に1つの利用者IDが割り当てられる。
図11に示す利用者管理情報では、利用者毎に利用可能な物品管理装置200が示され、物品管理装置の利用者毎かつ物品管理装置200毎に1つの利用者IDが示されている。
連携側記憶部360が利用者管理情報を記憶しておくことで、予約における利用者と、物品管理装置200から設備関連物品を取り出そうとしている者とか同一か否かを判定することができる。具体的には、連携装置300は、グループウェアサーバ装置100から予約情報を取得すると、設備の利用予定時間に応じたタイミングで、利用予定の設備の設備関連情報の取出しを可能にさせる指示を、物品管理装置200に送信する。その際、連携装置300は、利用者を示す利用者IDを利用者管理情報から読出し、読み出した利用者IDを指示に含めて送信する。
【0082】
図12は、連携側表示部320による設備管理情報の表示例を示す図である。設備管理情報は、設備と、当該設備を利用するために用いられる設備関連物品の格納場所とを対応付ける情報である。
図12に示す設備管理情報では、設備毎に設備コードと、当該設備を利用するために用いられる設備関連物品が格納されている物品管理装置名およびホルダーNo.が示されている。設備コードは、設備を識別する識別情報であり、1つの設備に1つの設備コードが示されている。
【0083】
また、ホルダーNo.は、物品管理装置200内でホルダー(保持部41または収納部42)を特定する情報である。物品管理装置名とホルダーNo.との組み合わせにより、設備関連物品の格納場所が一意に特定される。
図12に示す設備管理情報では、設備毎に、当該設備を利用するために用いられる設備関連物品の数だけ、物品管理装置名とホルダーNo.との組み合わせが示されている。
連携側記憶部360が設備管理情報を記憶しておくことで、連携装置300は、予約情報に示される設備に応じて、当該設備を利用するために用いられる設備関連物品の格納場所を特定することができる。そして、連携装置300は、特定した格納場所から設備関連物品を取出可能にさせる指示を、物品管理装置200に送信することができる。
【0084】
図13は、連携側表示部320による利用状況管理情報の例を示す図である。利用状況管理情報は、設備関連物品が物品管理装置200にあるか(返却されているか)否かを示す情報である。
図13に示す利用状況管理情報では、設備毎に、当該設備を識別する設備コードと、当該設備を利用するために用いられる設備関連物品の格納場所を示す物品管理装置名およびホルダーNo.と、当該設備関連物品が返却されているか否かのホルダー状況とが示されている。さらに、設備関連物品が返却されている場合は、その設備関連物品の最終利用者(直近の設備利用者)および最終利用日時が示されている。最終利用者および最終利用日時として、例えば、設備関連物品の返却者および返却日時を用いることができる。
設備関連物品が返却されていない場合(ホルダー状況が「取出」の場合)、最終利用者および最終利用日時として、設備管理物品を物品管理装置200から取り出した者、および取出日時を用いるようにしてもよい。
【0085】
連携側記憶部360が利用状況管理情報を記憶しておくことで、連携装置300は、設備関連物品の返却の有無に応じた処理を行うことができる。例えば、次の予約における利用開始予定時刻が近づいたとき、連携装置300は、設備関連物品が返却されている場合は、当該設備関連物品を次の予約における利用者が取出可能にするように、物品管理装置200に指示する。一方、連携装置300は、設備関連物品が返却されていない場合は、当該設備関連物品が返却されていないことを次の予約における利用者に通知する。
【0086】
図14は、連携側表示部320によるシステム運用設定画面の表示例を示す図である。
図14に示すシステム運用設定画面には、メール送信有無欄と、事前取出時間欄と、キャンセル時間欄と、終了予告時間欄と、返却督促時間欄とが設けられている。
メール送信有無欄では、連携装置300が利用者に対して各種通知メールを送信するか否かの設定を行う。
【0087】
事前取出時間欄では、事前取出時間の設定を行う。利用者は、予約における設備の利用開始時刻の事前取出時間前から、設備関連物品を物品管理装置200から取り出せる。
キャンセル時間欄では、予約の自動キャンセルを行うか否か、および、予約の自動キャンセルを行う場合のキャンセル予告時間と、キャンセル時間との設定を行う。
【0088】
予約の自動キャンセルを行うように設定されている場合、連携装置300は、予約における利用開始予定時刻からキャンセル予告時間経過時に、予約されている設備の設備関連物品が既に物品管理装置200から取り出されているか否かを判定する。設備関連物品が取り出されていないと判定した場合、連携装置300は、予約のキャンセルの予告通知をメールにて利用者の携帯端末装置800へ送信する。
【0089】
さらに、連携装置300は、予約における利用開始予定時刻からキャンセル時間経過時に、予約されている設備の設備関連物品が既に物品管理装置200から取り出されているか否かを判定する。設備関連物品が取り出されていないと判定した場合、連携装置300は、予約をキャンセルする(取り消す)。
【0090】
連携装置300が予約をキャンセルすることで、予約されていた時間帯でも、他の利用者が新たな予約を設定することができる。新たに設定された予約における利用者が、当該設備を利用可能になる点で、設備の利用率の向上を図ることができる。
【0091】
終了予告時間欄では、終了予告時間が設定される。連携装置300は、予約における利用終了予定時刻の終了予告時間前に、利用終了予定時刻が近づいている旨のメッセージをメールにて利用者に送信する。
利用者は、このメールを参照して適切に行動することができる。例えば、設備が会議室であり利用者が会議を行っている場合、利用終了予定時刻が近づいている旨のメッセージを参照した利用者は、会議を早く終了させるよう、進行を速めることができる。また、設備が社用車であり渋滞に巻き込まれている場合、利用者は、利用終了予定時刻までに帰社できるか否かを判定し、利用終了予定時刻までに帰社できないと判定した場合は遅れる旨を会社に連絡することができる。
【0092】
連携側制御部370は、連携装置300の各部を制御して各種処理を実行する。連携側制御部370は、例えば連携装置300が備えるCPUが、連携側記憶部360からプログラムを読み出して実行することで構成される。
連携部380は、グループウェアサーバ装置100と物品管理装置200とを連携させるための処理を行う。
事前通知処理部381は、利用開始予定時刻よりも所定の事前通知時間前に、設備関連物品が物品管理装置200に返却されていない場合、設備関連物品が返却されていない旨を利用者にメールで通知する。ここでいう事前通知時間は、利用開始予定時刻に先立って利用者に通知を行うタイミングを示す所定時間として予め設定される。例えば、利用開始予定時刻の5分前にユーザに通知を行う場合、事前通知時間は5分に設定される。
【0093】
図15は、事前通知処理部381が送信する貸出中メールの例を示す図である。貸出中メールは、設備関連物品が返却されていない旨を通知するメールである。
図15に示すメールで、事前通知処理部381は、予約されている第一会議室の鍵が返却されていない旨を利用者に通知している。さらに、事前通知処理部381は、このメールで利用可能な他の設備を利用者に案内している。
この通知を受けた利用者は、設備関連物品を取り出そうと物品管理装置200に出向いて時間および労力が無駄になることを回避し得る。また、このメールを受けた利用者は、例えば他の設備を予約し直すといった対応を行うことができる。
【0094】
一方、事前通知処理部381は、利用開始予定時刻よりも所定の通知時間前に、設備関連物品が物品管理装置200に返却されている場合、設備を利用可能になった旨を利用者にメールで通知する。
この通知を受けた利用者は、物品管理装置200から設備関連物品を取り出して、設備の利用を開始することができる。
【0095】
繰上げ処理部382は、ある設備の設備関連物品が、利用終了予定時刻よりも前に物品管理装置に返却され、かつ、当該利用終了予定時刻から後、所定の繰上げ対象時間以内に、当該設備の次の予約が登録されている場合、当該設備を繰上げ利用可能である旨を当該次の予約における利用者にメールで通知する。
【0096】
図16は、繰上げ処理部382が送信する繰上げ利用可能メールの例を示す図である。繰上げ利用可能メールは、設備を繰上げ利用可能である旨を通知するメールである。
図16に示すメールで、繰上げ処理部382は、予約されている第一会議室を繰上げ利用可能である旨を利用者に通知している。
ここで、利用者など予約の登録者は、直前の予約に合わせて利用開始予定時刻を設定しており、直前の予約が無ければ利用開始予定時刻を早めたかった可能性がある。この場合、通知を受けた利用者は、希望に沿って設備(第一会議室)の利用を早めに開始することができる。
【0097】
また、この場合、繰上げ処理部382が、次の予約(例えば、
図16のメールの対象になっている予約)における利用開始予定時刻を繰上げるようにしてもよい。これにより、利用者は、予約の変更操作を行う必要なしに、設備をより早い時刻から利用することができる。
繰上げ処理部382が、利用開始予定時刻を自動的に繰上げた場合、利用者に不利にならないよう、予約のキャンセルについては当初の利用開始予定時刻を基準にするようにしてもよい。
【0098】
あるいは、繰上げ処理部382が、次の予約(例えば、
図16のメールの対象になっている予約)における利用者以外の者による、次の予約以前の、当該設備の予約の新規登録を停止するよう、グループウェアサーバ装置100に指示するようにしてもよい。
これにより、次の予約における利用者が設備の利用を繰上げようとしたときに、別の予約が登録されているために繰上げを行えない事態を回避することができる。
【0099】
あるいは、繰上げ処理部382が、次の予約(例えば、
図16のメールの対象になっている予約)における利用者が、直ちに(利用開始予定時刻の所定時間前を待たずに)設備関連物品を取り出せるようにするよう、物品管理装置200に指示するようにしてもよい。
これにより、次の予約における利用者は、予約の変更操作を行う必要なしに、設備をより早い時刻から利用することができる。
【0100】
取出通知処理部383は、予約における利用者が複数であり、かつ、物品管理装置200から設備関連物品が取り出された場合、複数の利用者のうち少なくとも物品管理装置200が特定した取出者以外の者に、設備関連物品が取り出された旨をメールで通知する。
図17は、取出通知処理部383が送信する取出済み通知メールの例を示す図である。取出済み通知メールは、設備関連物品が取り出された旨を通知するメールである。
【0101】
図17に示すメールで、取出通知処理部383は、予約されている第一会議室の鍵が取り出された旨を通知している。
この通知を受けた利用者は、設備関連物品を物品管理装置200から取り出そうとすることなく、設備(
図17の例では、第一会議室)へ向かうことができる。これにより、利用者が設備関連物品を物品管理装置200から取り出そうとして時間および労力が無駄になることを回避し得る。
【0102】
取消予告処理部384は、利用開始予定時刻から、キャンセル時間よりも短い所定のキャンセル予告時間が経過するまでに物品管理装置200から設備関連物品の取出が無かった場合、利用者に予約の取消の予告をメールで通知する。
図18は、取消予告処理部384が送信するキャンセル予告メールの例を示す図である。キャンセル予告メールは、予約の取消を予告するメールである。
【0103】
図18に示すメールで、取消予告処理部384は、所定時間が経過するまでに設備関連物品が取り出されない場合は予約をキャンセルする旨を利用者に通知している。
この通知を受けた利用者は、指定された時間以内に設備関連物品をグループウェアサーバ装置100から取り出す、あるいは、予約を変更するといった対応を行うことができる。
【0104】
取消処理部385は、設備の予約における利用開始予定時刻から所定のキャンセル時間が経過するまでに物品管理装置200から設備関連物品の取出が無かった場合、グループウェアサーバ装置100のスケジュール管理部191に予約を取り消させる。
取消処理部385が予約をスケジュール管理部191にキャンセルさせることで、予約されていた時間帯でも、他の利用者が新たな予約を設定することができる。新たな予約を設定した利用者が、当該設備を利用可能になる点で、設備の利用率の向上を図ることができる。
【0105】
取消予告処理部384および取消処理部385は、利用開始予定時刻からキャンセル時間が経過するまでに、予約時間の範囲内で利用開始予定時刻が更新された場合、更新前の利用開始予定時刻に基づく処理を中止し、更新後の利用開始予定時刻に基づいて処理を行う。
従って、利用者は、利用開始予定時刻を遅らせることで、予約のキャンセルを回避し得る。
【0106】
返却通知処理部386は、予約における利用者が複数であり、かつ、物品管理装置200に設備関連物品が返却されあた場合、複数の利用者のうち少なくとも物品管理装置200が特定した返却者以外の者に、設備関連物品が返却された旨を通知する。
図19は、返却通知処理部386が送信する返却済み通知メールの例を示す図である。返却済み通知メールは、設備関連物品が返却された旨を通知するメールである。
図19に示すメールで、返却通知処理部386は、予約されている第一会議室の鍵が返却された旨を通知している。
この通知を受けた利用者は、設備関連物品が返却されたことを確認することができる。
【0107】
返却遅延処理部387は、予約における利用終了予定時刻から所定の返却督促時間経過後に設備関連物品が物品管理装置200に返却されていない場合、利用者に返却の督促を通知し、かつ、グループウェアサーバ装置100のスケジュール管理部191に、当該設備の新規予約の登録を停止させる。
図20は、返却遅延処理部387が送信する返却督促メールの例を示す図である。返却督促メールは、設備関連物品の返却を督促するメールである。
【0108】
図20に示すメールで、返却遅延処理部387は、第一会議室の鍵を返却するよう利用者に促している。
この通知を受けた利用者が、設備関連物品を早急に物品管理装置200に返却することが期待される。
また、返却遅延処理部387がスケジュール管理部191に、当該設備の新規予約の登録を停止させることで、利用者は、利用できない可能性が比較的高い当該設備を避け、他の設備を予約することができる。
【0109】
履歴情報生成部391は、物品管理装置200からの設備関連物品の取出し履歴および返却履歴に基づいて、設備の利用履歴情報を生成する。
図21は、連携側表示部320が表示する利用履歴情報の表示画面の例を示す図である。
図21に示す画面には、対象期間、ホルダーグループ、設備、物品管理装置の各欄が設けられている。また、これらの欄よりも下側に、利用履歴の表示領域が設けられている。
【0110】
対象期間欄は、利用履歴の表示対象の期間を指定する欄である。
ホルダーグループ欄は、利用履歴の表示対象をホルダーグループで指定する場合の、ホルダーグループ名の入力欄である。ここでいうホルダーグループは、物品管理装置200における1つ以上のホルダーを1つのグループに纏めたものである。
設備欄は、利用履歴の表示対象を設備で指定する場合の、設備名の入力欄である。
物品管理装置欄は、利用履歴の表示対象とする物品管理装置を指定する場合の、物品管理装置名の入力欄である。
利用履歴を参照したい者は、これらの欄全てを埋める必要は無く、範囲指定したい欄のみ入力し、出力ボタンを押せばよい。
【0111】
利用履歴の表示領域に示される利用履歴では、各行が1つの予約情報における利用履歴情報を示している。予約情報毎に、ホルダーグループ名と、物品管理装置名と、ホルダーNo.と、設備名と、取出日時と、返却日時と、組織名と、設備利用者名とが示されている。
物品管理装置名とホルダーNo.との組み合わせで、設備関連物品の格納場所が示される。設備名にて利用された設備が示される。また、物品管理装置200での設備関連物品の取出日時および返却日時が示されることで、予約における利用予定ではなく、実際に設備が利用された日時が示される。組織名と設備利用者名との組み合わせにて設備利用者が示される。
ここでの設備利用者は、利用者全員(設備を利用した者全員)であってもよいし、設備関連物品の取出者または返却者など、利用者のうち一部の者であってもよい。
なお、利用履歴において、予約における利用開始予定時刻および利用終了予定時刻と、物品管理装置200での設備関連物品の取出日時および返却日時とを対応付けて示すようにしてもよい。予約時間と設備の実際の利用時間とを比較し、これらの差分を取ることで実際には使われていない余分な予約時間を把握することができる。連携装置300が、このような傾向が高い利用者を特定し、適正な予約を促すように当該利用者の携帯端末装置800に電子メール等のメッセージで通知するようにしてもよい。
【0112】
統計情報生成部392は、設備の利用履歴の統計情報を生成する。
例えば、統計情報生成部392は、設備の個人別利用統計を生成する。
図22は、連携側表示部320による設備の個人別利用統計の表示例を示す図である。
図22に示す利用統計では、設備毎かつ個人毎に、1カ月間の利用時間の合計、利用回数、および1回あたりの平均利用時間が示されている。また、これらの部門毎の値、および、設備毎の全ての利用での値が示されている。
【0113】
利用率欄には、その設備の全利用時間に対する個人または組織の利用時間の割合がパーセントで表示されている。
このように、統計情報生成部392が設備の利用履歴の統計情報を生成することで、設備の管理者は、この統計情報を参照して設備の利用状況を把握することができる。設備の管理者は、設備の利用状況を把握し、例えば利用率の低い設備について、利用率の改善または設備の廃止を計るなどの対策を行うことができる。
また、統計情報生成部392が生成する設備の利用履歴の統計情報を参照することで、会議時間の短縮など業務の効率化のポイントを検討することができる。
【0114】
統計情報生成部392が生成する設備の利用履歴の統計情報には、
図22に示す個人別の統計情報に限らず、いろいろな物とすることができる。
例えば、統計情報生成部392が、設備の組織別利用統計を生成するようにしてもよい。
【0115】
図23は、連携側表示部320による設備の組織別利用統計の表示例を示す図である。
図23に示す利用統計では、設備毎かつ組織毎に、1カ月間の利用時間の合計、利用回数、および1回あたりの平均利用時間が示されている。
図23に示す利用統計における表示項目は、個人を特定するための項目(例えば、個人の氏名)が無い点以外は、
図22の場合と同様である。
このように、統計情報生成部392が設備の組織別利用統計を生成することで、設備の利用率に応じて利用料を組織の経費に計上する等の課金対応が可能である。また、
図22の場合と同様、会議時間の短縮など業務の効率化のポイントを検討することができる。
【0116】
あるいは、統計情報生成部392が、設備のホルダーグループ別利用統計を生成するようにしてもよい。
図24は、連携側表示部320による設備のホルダーグループ別利用統計の表示例を示す図である。
図24に示す利用統計では、設備が「本社会議室」、「本社社用車」、「本社自転車」、「本社その他」とのホルダーグループに分類されて表示されている。
例えば、第一会議室と第二会議室とが本社会議室に分類され、これらの利用統計が続けて表示されている。さらに、第一会議室との利用統計と第二会議室の利用統計とを纏めた統計が、本社会議室の利用統計として示されている。
【0117】
ホルダーグループは、ユーザによって設定される。
図25は、連携側表示部320によるホルダーグループの設定画面の表示例を示す図である。
図25に示すホルダーグループの設定画面には、ホルダーグループID欄と、ホルダーグループ名欄と、表示順欄とが示され、さらに、対象設備の選択欄として設備グループ欄と、物品管理装置欄と、設備欄とが示されている。
【0118】
ホルダーグループID欄には、ホルダーグループIDを入力する。ホルダーグループIDは、ホルダーグループの識別情報として用いられる。
ホルダーグループ名欄には、ホルダーグループ名を入力する。連携装置300は、入力されたホルダーグループ名を、
図24に例示されるホルダーグループ別利用統計画面等の表示に用いる。
【0119】
表示順欄には、ホルダーグループの表示順(他のホルダーグループとの上下関係)を入力する。表示順の値が小さいほどホルダーグループ別利用統計での表示順が上になる。
設備グループ欄は、グループウェアで既に設備のグループ分けが行われている場合に、そのグループ分けに従って設備を選択するための欄である。
物品管理装置欄は、既に物品管理装置に設備を登録済みである場合に、物品管理機器に基づいて設備を選択するための欄である。
設備欄は、設備名から直接設備を選択するための欄である。
ユーザは、これら3つの欄の何れかを用いて設備を選択すればよく、3つの欄全てに入力を行う必要は無い。
【0120】
図26は、連携側表示部320によるホルダーグループ管理画面の表示例を示す図である。ホルダーグループ管理画面では、登録済みのホルダーグループのホルダーグループ名と、ホルダーグループIDと、表示順とが一覧表示されている。
ホルダーグループ名の各々はマウスクリック等で選択可能になっている。いずれかのホルダーグループが選択されると、連携側表示部320は、ホルダーグループ登録画面に選択されたホルダーグループの情報を含めて表示する。この状態で連携装置300は、表示中のホルダーグループの更新を受け付ける。また、ホルダーグループ管理画面の新規登録ボタンが押されると、連携側表示部320は、ホルダーグループ登録画面を表示して新たなホルダーグループの登録を受け付ける。
【0121】
図27は、連携側表示部320による、利用が多い設備の情報の表示例を示す図である。
図27の例で連携側表示部320は、利用時間が多い順に3つの設備として第一会議室、第二会議室、および、社用車1の情報を示している。表示項目は
図24の場合と同じくホルダーグループ、物品管理装置名、ホルダーNo.、設備名、利用時間、利用率、利用回数および平均利用時間である。
【0122】
図28は、連携側表示部320による、利用が少ない設備の情報の表示例を示す図である。
図27の例で連携側表示部320は、利用時間が少ない順に上位3つの設備として自転車B、セミナールーム、および、自転車Aの情報を示している。表示項目は
図24の場合と同じくホルダーグループ、物品管理装置名、ホルダーNo.、設備名、利用時間、利用率、利用回数および平均利用時間である。
【0123】
次に
図29〜37を参照して予約管理システム1の動作について説明する。
図29は、予約管理システム1が設備の予約を受けて設備関連物品の取出に対応する処理手順の例を示すシーケンス図である。
図29の処理で、ユーザがグループウェアクライアント装置400にてグループウェアの設備予約画面で設備予約操作を行い(シーケンスS111)、グループウェアサーバ装置100が予約情報を登録している(シーケンスS112)。
【0124】
また、グループウェアサーバ装置100は、連携装置300からの要求に応じて予約情報を連携装置300に送信する(シーケンスS113)。連携装置300は、グループウェアサーバ装置100から受信した予約情報を連携側記憶部360に記憶し、記憶された予約情報を監視する。連携装置300は、予約情報における利用開始予定時刻の事前通知時間前が到来したことを検知すると(シーケンスS114)、物品管理装置200における設備関連物品の取出状況を検知する(シーケンスS115)。
図29の例では、連携装置300は、物品管理装置200に設備関連物品が存在していること(返却されていること)を検知している。
シーケンスS114における事前通知時間を第1事前通知時間と称する。
【0125】
連携装置300は、
図13を参照して説明した利用状況管理情報を参照して設備関連物品の取出状況を検知する。例えば、設備関連物品の取出または返却がある毎に、物品管理装置200が連携装置300に設備管理物品の取出または返却をリアルタイムで通知する。連携装置300は、物品管理装置200からの通知に応じて利用状況管理情報をリアルタイムで更新する。これにより、利用状況管理情報を参照することで設備関連物品の取出状況を検知できる。
【0126】
設備関連物品があることを検知した連携装置300は、準備完了メールを利用者として登録されている全員の携帯端末装置800へ送信する(シーケンスS116)。ここでいう準備完了メールは、設備関連物品が取り出し可能になったことを通知するメールである。利用者の誰でも設備関連物品を物品管理装置200から取り出すことができるので、連携装置300は、利用者全員に準備完了メールを送信する。
利用者の携帯端末装置800は、受信した準備完了メールを表示する(シーケンスS117)。なお、準備完了メールは、予約情報における利用開始予定時刻の事前通知時間前から利用終了予定時刻までの間で、かつ、物品管理装置200に設備関連物品が存在していることを検知したタイミングで送信される。つまり、利用開始予定時刻を過ぎてから準備完了メールが通知される場合もあり得る。
【0127】
また、連携装置300は、物品管理装置200に対して利用者が設備関連物品を取り出し可能な設定にするよう指示する(シーケンスS118)。物品管理装置200は、連携装置300からの指示に従って、利用者が設備関連物品を取り出し可能な設定にする(シーケンスS119)。具体的には、利用者は、物品管理装置200に自らの利用者IDを入力し、IDカードをカードリーダに通すことで認証を受ける。認証を受けることで物品管理装置200の扉を開けることができ、予約した設備の設備関連物品を取り出し可能になる。
【0128】
利用者が設備関連物品を物品管理装置200から取り出すと(シーケンスS120)、物品管理装置200が連携装置300に対して設備関連物品の取出を通知する。これにより、連携装置300は、設備関連物品の取出を検知する(シーケンスS121)。
設備関連物品の取出を検知した連携装置300は、取出済み通知メールを利用者全員に送信する(シーケンスS122)。ここでいう取出済み通知メールは、設備関連物品が取り出されたことを通知するメールである。
あるいは、連携装置300が、利用者のうち取出者(設備関連物品を取り出した者)以外に取出済み通知メールを送信するようにしてもよい。
利用者の携帯端末装置800は、受信した取出済み通知メールを表示する(シーケンスS117)。
【0129】
図30は、利用開始予定時刻よりも事前通知時間前になったときに設備関連物品が返却されていない場合の処理手順の例を示すシーケンス図である。
図30のシーケンスS161〜S164は、
図29のシーケンスS111〜S114と同様である。シーケンスS164の後、連携装置300は、
図29のシーケンスS115と同様、物品管理装置200における設備関連物品の取出状況を検知する(シーケンスS165)。但し、
図29の場合と異なり、ここでは連携装置300は設備関連物品が無いことを検知している。
シーケンスS164における事前通知時間を第2時間通知時間と称する。第2事前通知時間は第1事前通知時間と同じ時間であってもよいし、異なる時間であってもよい。
【0130】
設備関連物品が無いことを検知した連携装置300は、貸出中メールを利用者として登録されている全員の携帯端末装置800へ送信する(シーケンスS166)。ここでいう貸出中メールは、前の設備利用者が設備関連物品を返却していない旨を通知するメールである。この場合、利用者が物品管理装置200を操作しても設備関連物品を取り出すことはできない。利用者は、貸出中メールを参照して物品管理装置200に無駄足を運ぶことを回避できる。また、利用者は、予約していた設備を使えないことを知り、他の設備を予約する等の代替策を講じることができる。
利用者の携帯端末装置800は、受信したメールを表示する(シーケンスS117)。
【0131】
図31は、グループウェアサーバ装置100が設備予約をキャンセルするに至る処理手順の第1例を示すシーケンス図である。
図31では、予告なしに設備予約をキャンセルする設定の場合の例を示している。
図31の処理は、例えば
図29のシーケンスS119の後など、設備を利用可能だが設備関連物品が物品管理装置200から取り出されていない状態からの処理を示している。
【0132】
図31の処理で、連携装置300は、利用開始予定時刻(または利用開始予定時刻を過ぎて準備完了メールが通知された場合は準備完了メール通知時)から所定のキャンセル時間が経過した旨を検知すると(シーケンスS211)、物品管理装置200における設備関連物品の取出状況を検知する(シーケンスS212)。
図31の例では、連携装置300は、設備関連物品があることを検知している。従って、利用者は、まだ物品管理装置200から設備関連物品を取り出していない。
【0133】
物品管理装置200に設備関連物品があることを検知した連携装置300は、キャンセル通知メールを利用者として登録されている全員の携帯端末装置800へ送信する(シーケンスS213)。ここでいうキャンセル通知メールは、予約を取り消す旨を通知するメールである。
利用者の携帯端末装置800は、受信したキャンセル通知メールを表示する(シーケンスS214)。
【0134】
また、連携装置300は、グループウェアサーバ装置100に対して予約をキャンセルするよう指示する(シーケンスS215)。
グループウェアサーバ装置100は、連携装置300からの指示に従って予約をキャンセルする(シーケンスS216)。
また、連携装置300は、物品管理装置200に対して設備関連物品を利用者が取出可能にしている設定を解除するよう指示する(シーケンスS217)。
物品管理装置200は、連携装置300からの指示に従って設備関連物品を利用者が取り出し可能にしている設定を解除する(シーケンスS218)。
【0135】
図32は、グループウェアサーバ装置100が設備予約をキャンセルするに至る処理手順の第2例を示すシーケンス図である。
図32では、予告後に設備予約をキャンセルする設定の場合の例を示している。
図32の処理は、例えば
図29のシーケンスS119の後など、設備を利用可能だが設備関連物品が物品管理装置200から取り出されていない状態からの処理を示している。
【0136】
図32の処理で、連携装置300は、利用開始予定時刻からキャンセル予告時間が経過した旨を検知すると(シーケンスS261)、物品管理装置200における設備関連物品の取出状況を検知する(シーケンスS262)。ここでのキャンセル予告時間は、キャンセル時間よりも短い時間に設定される。
図32の例では、連携装置300は、設備関連物品があることを検知している。従って、利用者は、まだ物品管理装置200から設備関連物品を取り出していない。
【0137】
物品管理装置200に設備関連物品があることを検知した連携装置300は、キャンセル予告メールを利用者として登録されている全員の携帯端末装置800へ送信する(シーケンスS263)。ここでいうキャンセル予告メールは、予約の取り消しを予告するメールである。
利用者の携帯端末装置800は、受信したキャンセル予告メールを表示する(シーケンスS264)。
シーケンスS265〜S272は、
図31のシーケンスS211〜S218と同様である。
【0138】
図33は、物品管理装置200が設備関連物品の取出漏れの警報を出力する処理手順の例を示すフローチャートである。設備関連物品の取出操作が行われた際、物品管理装置200は、取出漏れの有無を判定し、取出漏れがあると判定すると警報を出力する。特に物品管理装置200は、スケジュール予約されている設備の設備関連物品が複数ある場合に、これら複数の設備関連物品が全て取り出されたか否かを判定し、取出漏れがあると判定すると警報を出力する。以下では、ある設備の設備関連物品全てをセット(Set)と表記する。セットに含まれる設備関連物品は1つであってもよいし複数であってもよい。
【0139】
図33の処理で、物品管理装置200は、設備関連物品の取出状況を確認する(ステップS311)。具体的には、物品管理装置200は、物品管理装置200自らを操作した利用者の認証処理にて、当該利用者を特定している。また、物品管理装置200は、特定した利用者に対して取出を許可する設備関連物品の通知を、連携装置300から受けている。物品管理装置200は、連携装置300から通知された設備関連物品を取出可能な状態にして取出を待ち受ける。
【0140】
物品管理装置200自らの扉が閉じられると、物品管理装置200は、連携装置300から通知された設備関連物品の各々について、当該設備関連物品が取り出されたか否かを判定する。
そして、物品管理装置200は、連携装置300から通知された設備関連物品(セットの設備関連物品)が全て取り出されたか否かを判定する(ステップS312)。全て取り出されたと判定した場合(ステップS312:YES)、
図33の処理を終了する。
【0141】
一方、連携装置300から通知された設備関連物品のうち、取り出されていない設備関連物品があると判定した場合(ステップS312:NO)、物品管理装置200は、取出漏れの設備関連物品がある旨の警報を出力する(ステップS313)。ステップS313の後、
図33の処理を終了する。
【0142】
図34は、連携装置300が行う設備関連物品の返却時の処理の手順の第1例を示すシーケンス図である。
図34は、予約における利用終了予定時刻頃に設備関連物品が返却された場合の例を示している。
図34の処理で、連携装置300は、予約における利用終了予定時刻よりも終了予告時間前が到来したことを検知すると(シーケンスS411)、物品管理装置200における設備関連物品の取出状況を検知する(シーケンスS412)。
図34の例では、連携装置300は、設備関連物品が無い(物品管理装置200に返却されていない)ことを検知している。
【0143】
設備関連物品が物品管理装置200に返却されていないことを検知した連携装置300は、利用終了予定時刻前メールを利用者全員に送信する(シーケンスS413)。ここでいう利用終了予定時刻前メールは、利用終了予定時刻の終了予告時間前になったことを通知するメールである。
利用者の携帯端末装置800は、受信した利用終了予定時刻前メールを表示する(シーケンスS414)。
【0144】
その後、連携装置300は、設備関連物品の返却を監視する(シーケンスS415)。連携装置300は、設備関連物品が返却されたことを検知するまで監視を継続する。
図34の例の場合も、連携装置300は、設備関連物品が返却されたことを検知してシーケンスS417の処理を終了している。
なお、予約対象となっている設備について設備関連物品が複数貸し出されている場合、連携装置300は、複数の設備関連物品全ての返却を検知するまで監視を行う。
【0145】
設備関連物品が返却されたことを検知した連携装置300は、返却完了通知メールを利用者全員に送信する(シーケンスS416)。ここでいう返却完了通知メールは、設備関連物品が返却されたことを通知するメールである。
あるいは、連携装置300が、利用者のうち返却者(設備関連物品を返却した者)以外に返却完了通知メールを送信するようにしてもよい。
利用者の携帯端末装置800は、受信した返却完了通知メールを表示する(シーケンスS417)。
【0146】
また、連携装置300は、返却情報をグループウェアサーバ装置100に通知する(シーケンスS418)。ここでいう返却情報は、設備関連物品の返却を示す情報である。例えば、返却情報には、返却された設備関連物品、返却された日時、返却者の識別情報が含まれる。
グループウェアサーバ装置100は、連携装置300から受信した返却情報を記録する(シーケンスS419)。
【0147】
図35は、連携装置300が行う設備関連物品の返却時の処理の手順の第2例を示すシーケンス図である。
図35は、設備関連物品の返却が遅延した場合の例を示している。
図35の処理で、連携装置300は、設備関連物品の返却を監視する(シーケンスS461)。
図35の例では、利用終了予定時刻から返却督促時間経過するまでには設部関連物品は返却されていない。
【0148】
この場合、連携装置300は、返却督促メールを利用者全員に送信する(シーケンスS462)。ここでいう返却完了通知メールは、設備関連物品の返却を督促するメールである。
利用者の携帯端末装置800は、受信した返却督促メールを表示する(シーケンスS463)。
【0149】
また、連携装置300は、設備関連物品が返却されていない旨をグループウェアサーバ装置100に通知する(シーケンスS464)。
グループウェアサーバ装置100は、連携装置300からの通知に従って、設備関連物品が未返却となっている設備の予約の受付を停止する(シーケンスS465)。例えば、グループウェアサーバ装置100は、連携装置300から通知を受け取ってから1日以内の期間に利用開始予定時間がかかるスケジュールの予約の受付を停止する。
【0150】
また、連携装置300は、設備関連物品の返却を引き続き監視する(シーケンスS466)。上記のように、連携装置300は、設備関連物品の返却を検知するまで監視を継続する。シーケンスS466でも、連携装置300は、設備関連物品の返却を検知して監視を終了している。
設備関連物品が返却されたことを検知した連携装置300は、返却完了通知メールを利用者全員に送信する(シーケンスS467)。
利用者の携帯端末装置800は、受信した返却完了通知メールを表示する(シーケンスS468)。
【0151】
また、連携装置300は、返却情報をグループウェアサーバ装置100に通知する(シーケンスS469)。
グループウェアサーバ装置100は、連携装置300から受信した返却情報を記録する(シーケンスS470)。
さらに、グループウェアサーバ装置100は、シーケンスS465での予約受付停止を解除する(シーケンスS471)。
【0152】
図36は、連携装置300が行う設備関連物品の返却時の処理の手順の第3例を示すシーケンス図である。
図35は、設備関連物品が利用終了予定時刻前に返却された場合の例を示している。
図36の処理で、連携装置300は、設備関連物品の返却を監視する(シーケンスS511)。ここでは、連携装置300は、利用終了予定時刻前に設備関連物品の返却を検知している。
【0153】
設備関連物品の返却を検知した連携装置300は、返却完了通知メールを利用者全員に送信する(シーケンスS512)。あるいは、連携装置300が、利用者のうち返却者以外に返却完了通知メールを送信するようにしてもよい。
利用者の携帯端末装置800は、受信した返却完了通知メールを表示する(シーケンスS513)。
【0154】
返却情報を受信したグループウェアサーバ装置100は、当該返却情報を記録する(シーケンスS515)。
また、グループウェアサーバ装置100は、返却情報に応じてスケジュールを変更する(シーケンスS516)。具体的には、グループウェアサーバ装置100は、設備関連物品が返却された設備の予約における利用終了予定時刻を、設備関連物品が返却された時刻に繰上げる。
【0155】
また、連携装置300は、グループウェアサーバ装置100が管理するスケジュールを参照して、次の利用者の有無を確認(判定)する(シーケンスS517)。例えば、連携装置300は、繰上げ前の利用終了予定時刻から3時間以内のスケジュールの有無を確認する。
図36の例では、連携装置300は、次の利用者を検知している。
次の利用者を検知した連携装置300は、検知した次の利用者が設備関連物品を取出可能になる時刻を繰上げる(シーケンスS518)。
【0156】
繰上げられた時刻が到来すると、連携装置300は、取出可能通知メールを利用者全員に送信する(シーケンスS519)。ここでいう取出可能通知メールは、設備関連物品が取り出し可能になったことを通知するメールである。
利用者の携帯端末装置800は、受信した取出可能通知メールを表示する(シーケンスS520)。
【0157】
図37は、物品管理装置200が設備関連物品の返却漏れの警報を出力する処理手順の例を示すフローチャートである。設備関連物品の返却操作が行われた際、物品管理装置200は、返却漏れの有無を判定し、返却漏れがあると判定すると警報を出力する。特に物品管理装置200は、設備関連物品が複数ある場合に、複数の設備関連物品が全て返却されたか否かを判定し、返却漏れがあると判定すると警報を出力する。
【0158】
図37の処理で、物品管理装置200は、設備関連物品の返却状況を確認する(ステップS561)。ここで、物品管理装置200は、設備関連物品のうち利用者に対して取出可能にする設備関連物品の指示を連携装置300から受けている。物品管理装置200は、セットになっている設備関連物品の情報を連携装置300からの指示にて通知されている。
【0159】
物品管理装置200は、設備関連物品の返却を受け、物品管理装置200自らの扉が閉じられると、返却された設備関連物品とセットになっている設備関連物品の各々について、当該設備関連物品が返却されたか否かを判定する。
そして、物品管理装置200は、セットになっている設備関連物品が全て返却されたか否かを判定する(ステップS562)。全て返却されたと判定した場合(ステップS562:YES)、
図37の処理を終了する。
一方、セットになっている設備関連物品のうち、返却されていない設備関連物品があると判定した場合(ステップS562:NO)、物品管理装置200は、返却漏れの設備関連物品がある旨の警報を出力する(ステップS563)。ステップS563の後、
図37の処理を終了する。
【0160】
以上のように、物品管理装置200は、設備を利用するための設備関連物品(鍵等)を格納する。スケジュール管理部191は、設備の予約を管理する。連携部380は、設備の予約における利用開始予定時刻より所定の第1事前通知時間前に設備関連物品が物品管理装置200に存在することを検知した場合に、設備関連物品が取り出し可能になった旨を設備の予約における利用者に通知し、かつ、物品管理装置200に対して利用者が設備関連物品を取出し可能な設定にするよう指示する。
連携部380が、設備関連物品が物品管理装置200に存在することを検知して利用者に通知を行うことで、利用者は、設備の利用開始時刻が近づいたことを認識するとともに、設備を利用可能であることを把握できる。これにより、利用者が予約を忘れてしまい、予約された設備が使われないような事態の発生を防止することができる。また、利用者が、物品管理装置200から設備関連物品を取り出そうとしても設備関連物品が無く無駄足に終わってしまうことが無い点で、利用者の利便性が高まることが期待される。
予約管理システム1によれば、この点で、設定されたスケジュールに従って鍵等の物品の貸出を管理でき、かつ、貸出対象の利用率の向上を図ることができる。
【0161】
また、連携部380は、利用開始予定時刻から所定のキャンセル時間が経過するまでに物品管理装置200から設備関連物品の取り出しが無かった場合、予約を取り消す旨を利用者に通知し、かつ、スケジュール管理部191に予約を取り消させる。
スケジュール管理部191が連携部380の指示に従って予約を取り消すことで、予約を取り消された時間帯にかかる予約を新たに登録して当該設備を利用することが可能となる。
予約管理システム1によれば、この点で、設定されたスケジュールに従って鍵等の物品の貸出を管理でき、かつ、貸出対象の利用率の向上を図ることができる。
【0162】
また、連携部380は、利用開始予定時刻から、キャンセル時間よりも短い所定のキャンセル予告時間が経過するまでに物品管理装置200から設備関連物品の取出が無かった場合、利用者に予約の取消の予告を通知する。
これにより、利用者が不意に予約を取り消されて不利益を受ける可能性を低減させることができる。予約の取消予告通知を受けた利用者は、例えば、予約が取り消される前に設備関連物品の取出を行う、あるいは、新たな予約を登録するといった対応を行うことができる。
【0163】
また、連携部380は、利用開始予定時刻からキャンセル時間が経過するまでに、予約時間の範囲内で利用開始予定時刻が更新された場合、更新前の利用開始予定時刻に基づく処理を中止し、更新後の利用開始予定時刻に基づいて処理を行う。
これにより、利用者は、利用開始予定時刻を繰り下げることで予約の取り消しを回避することができる。
【0164】
また、連携部380は、利用開始予定時刻よりも所定の第2事前通知時間前に、設備関連物品が物品管理装置200に返却されていない場合、設備関連物品が返却されていない旨を利用者に通知する。
設備関連物品が返却されていない場合、利用者が物品管理装置200に出向いても設備関連物品を取り出すことは出来ず無駄足になってしまう。これに対し、連携部380が、設備関連物品が返却されていない旨を利用者に通知することで、利用者は、物品管理装置200に出向く無駄を回避することができる。また、利用者は、予約した設備を利用できない対応策として、他の設備を予約する等の措置を講じることができる。
【0165】
また、物品管理装置200のユーザ特定部(カードリーダ33、物品管理側制御部211、および、物品管理側記憶部212の組み合わせ)は、設備関連物品の取出時に取出者を特定する。連携部380は、予約における利用者が複数であり、かつ、物品管理装置200から設備関連物品が取り出された場合、複数の利用者のうち少なくとも物品管理装置200が特定した取出者以外の者に、設備関連物品が取り出された旨を通知する。
これにより、利用者は設備関連物品が既に取り出されたことを把握することができる。利用者が、設備関連物品が既に取り出されたことを把握することで、自ら設備関連物品を取り出すために物品管理装置200に出向いて無駄足となる可能性を低減させることができる。
【0166】
また、物品管理装置200は、1つの設備に対して複数の前記設備関連物品を格納しており、かつ、複数の設備関連物品のうち一部のみが取り出された場合、警報を出力する。
これにより、設備関連物品の取出漏れが生じる可能性を低減させることができる。
【0167】
また、連携部380は、予約における利用終了予定時刻から所定の終了予告時間前に、利用終了予定時刻が近づいている旨を利用者に通知する。
利用者は、このメールを参照して適切に行動することができる。例えば、設備が会議室であり利用者が会議を行っている場合、利用終了予定時刻が近づいている旨のメッセージを参照した利用者は、会議を早く終了させるよう、進行を速めることができる。また、設備が社用車であり渋滞に巻き込まれている場合、利用者は、利用終了予定時刻までに帰社できるか否かを判定し、利用終了予定時刻までに帰社できないと判定した場合は遅れる旨を会社に連絡することができる。
【0168】
また、スケジュール管理部191は、予約の延長要求を受け、かつ、要求された延長期間の予約が無い場合、延長要求に従って予約を延長する。
これにより、利用者は設備の利用を継続することができる。予約管理システム1によればこの点で、設備の運用を柔軟に行うことができる。
【0169】
また、連携部380は、予約における利用終了予定時刻から所定の返却督促時間経過後に設備関連物品が物品管理装置200に返却されていない場合、利用者に返却の督促を通知し、かつ、スケジュール管理部191に、設備の新規予約の登録を停止させる。
連携部380が利用者に設備関連物品の返却を督促することで、設備関連物品が返却されることが期待される。また、スケジュール管理部191が、設備の新規予約の登録を停止することで、当該設備の予約を新規登録したが設備関連物品がされておらず利用できないという事態を回避することができる。ユーザは、当該設備に代えて他の設備の予約を行う等の対応策を講じることができる。
【0170】
また、物品管理装置200のユーザ特定部(カードリーダ33、物品管理側制御部211、および、物品管理側記憶部212の組み合わせ)は、設備関連物品の取出時に取出者を特定する。連携部380は、予約における利用者が複数であり、かつ、物品管理装置200に設備関連物品が返却された場合、複数の利用者のうち少なくとも物品管理装置200が特定した返却者以外の者に、設備関連物品が返却された旨を通知する。
これにより、利用者は設備関連物品が返却されたことを把握することができ、以後、設備関連物品の返却のフォローをする必要がない。この点で、利用者の負担を軽減することができる。
【0171】
また、物品管理装置200は、1つの設備に対して複数の設備関連物品が取り出されており、かつ、複数の設備関連物品のうち一部のみが返却された場合、警報を出力する。
これにより、設備関連物品の返却漏れが生じる可能性を低減させることができる。
【0172】
また、連携部380は、ある設備の設備関連物品が、利用終了予定時刻よりも前に物品管理装置200に返却され、かつ、当該利用終了予定時刻から後、所定の繰上げ対象時間以内に、当該設備の次の予約が登録されている場合、当該設備を繰上げ利用可能である旨を当該次の予約における利用者に通知する。
ここで、次の利用者は、既に予約が登録されていたために所望の時間帯よりも後ろ倒しの時間帯で設備を予約している可能性がある。この場合、設備を繰上げ利用可能である旨の通知を受けた次の利用者は、より好適な時間帯に繰上げて設備を利用することができる。
【0173】
また、連携部380は、次の予約における利用開始予定時刻を繰上げる。これにより、次の利用者は、時間帯繰上げのための手続きを行う必要無しに、より好適な時間帯に繰上げて設備を利用することができる。
【0174】
また、連携部380は、スケジュール管理部191に、当該次の予約における利用者以外の者による、次の予約以前の、当該設備の予約の新規登録を停止させる。
これにより、次の利用者が当該設備の利用開始予定時刻を繰上げようとしたときに、既に他の新たな予約が登録されていて繰上げを行えないという事態を回避することができる。
【0175】
また、連携部380は、物品管理装置200に、当該次の予約における利用者による当該次の予約における利用開始予定時刻前の、当該設備に関する設備関連物品の取出しを許可させる。
これにより、次の利用者は、時間帯繰上げのための手続きを行う必要無しに、より好適な時間帯に繰上げて設備を利用することができる。また、予約自体は変更されないことから、連携部380は、利用者の意に反して予約が取り消されることを回避するための処理を行う必要がなく、この点で連携部380の負荷が軽くて済む。
【0176】
ここで、スケジュール管理部191が自動的に利用開始予定時刻を繰上げる場合、それに伴って予約が自動的に取り消される時刻も繰上がると、かえって利用者の不利益となる可能性がある。この場合、連携部380(またはスケジュール管理部191)が、利用者の不利益が生じないように、予約の取消時刻を元のままにしておく等の処理を行う必要がある。
これに対し、上記の場合、予約自体は変更されないことから、連携部380は、利用者の意に反して予約が取り消されることを回避するための処理を行う必要がない。
【0177】
また、連携部380は、物品管理装置200からの設備関連物品の取出し履歴および返却履歴に基づいて、設備が実際に利用された日時の情報を含む利用履歴情報を生成する。
ここで、物品管理装置200からの設備関連物品の取出し履歴および返却履歴の方が、予約情報に示されるスケジュールよりも設備の利用実績をより反映していると考えられる。この点で、連携部380は、より精度の高い利用実績情報を生成することができる。
【0178】
また、連携部380は、設備の利用履歴の統計情報を生成する。
連携部380が、上記の利用実績情報に基づいて統計情報を生成することで、より精度の高い統計情報を生成することができる。
【0179】
なお、連携装置300が行う処理の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することで各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0180】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、以下のような変形例が考えられる。
(変形例1)
物品管理装置200は、社用車の鍵や、薬品や危険物等の保管庫の鍵等を取り出し可能にする場合に、有効な免許を有する者であることを確認できた場合にのみ、鍵を取り出し可能にするようにしてもよい。例えば、物品管理装置200は、社用車の鍵を取り出し可能にする前に、カードリーダ33にて運転免許証のICチップからデータを読み込み、有効である(有効期間内か、行政処分等で免停や取消になっていないかなど)と判断した場合に、鍵の取り出しを許可するように制御する。この確認の有無は、物品管理装置200の物品管理側記憶部212にホルダーNo.毎に設定情報として予め記憶しておいてもよいし、連携装置300からの指示を受けて行うようにしてもよい。
(変形例2)
また、上記実施形態では、物品管理装置200からある設備を利用するための設備関連物品を取り出す際には予約を行うことになるが、当該設備関連物品に対応する設備の予約が入っていない場合には、短時間利用(例えば10分間や30分間など)に限って予約手続き無しで物品管理装置200から設備関連物品を取り出し可能にしてもよい。この場合、物品管理装置200は、利用者により取り出そうとする設備関連物品にかかるホルダーNo.の指定を受けた場合に、連携装置300に当該ホルダーNo.にかかる設備関連物品に対応する設備について短時間利用が可能かどうか予約の有無を問い合わせる。連携装置300は、予約情報を確認して当該設備について予約が無い場合には短時間利用を許可する通知を物品管理装置200に送信する。物品管理装置200は、この許可通知を受けた場合に、指定されたホルダーNo.に対応する設備関連物品を取り出し可能にする。この短時間利用についても、上記実施形態と同様に、連携装置300は、物品管理装置200からの設備関連物品の取出し履歴および返却履歴に基づいて、設備の利用履歴情報を生成することが可能である。さらに、連携装置300は、物品管理装置200に短時間利用の許可通知を送信した場合に、グループウェアサーバ装置100にもその旨を通知するようにしてもよい。これにより、グループウェアサーバ装置100において、短時間利用についてもスケジュール管理にて管理することができるため、設備の利用予約に重複を生じないように管理することが可能になる。