【課題を解決するための手段】
【0013】
当該装置に関する課題は、請求項1に記載の圧縮機を用いる発明によって解決される。
【0014】
冒頭で述べた種類の圧縮機は、特に自動車の圧縮空気供給設備のために圧縮空気を生成するために、
−ブラシ付直流電気モータ(BDC電気モータ)として電気モータを有し、
−当該電気モータによって駆動可能であるコンプレッサを有する。この場合、
−制御装置が、当該電気モータの駆動電流を制限するように当該電気モータを制御するためにこの電気モータに割り当てられている。
【0015】
本発明は、基本的に、電気モータが、この電気モータの駆動電流を制限するために制御装置によって有益に制御されなければならないという思想に基づく。
【0016】
この場合、本発明の思想は、ブラシ付直流電気モータとしての電気モータが基本的に非常に有益であることに基づく。このことは、特に自動車の圧縮空気供給設備に対して、すなわち特に当該圧縮空気供給設備の圧縮空気供給部内で圧縮空気を生成するために圧縮機を使用する場合に非常に有益であることが実証されている。したがって、基本的に有益な方法では、本発明の思想は、例えば国際公開第2010/045993号パンフレットに記載されているようなリレー駆動部に関連する欠点がさらに排除されているブラシ付直流電気モータ(BDCモータ)の駆動に基づく。
【0017】
本発明によれば、請求項1の特徴事項に記載の特徴がさらに提唱されている。すなわち、
−−特にフライバック経路内の−電気式の電流制限素子が、当該制御装置に割り当てられていて、この電流制限素子は、駆動電流(IB)を可変に制限するように構成されていて、
−スイッチング制御部が、当該制御装置に割り当てられていて、このスイッチング制御部は、当該電気モータに対するオン期間(t_ON)及び/又はオフ期間(t_OFF)を可変にプリセットするように構成されていることがさらに提唱されている。特に、PWM制御のようにオン期間(t_ON)及び/又はオフ期間(t_OFF)を有するが、PWM制御とは違ってオン期間(t_ON)及び/又はオフ期間(t_OFF)を可変にプリセットする制御が実行される。
【0018】
さらに留意すべきは、技術的な観点から、確かに、特に制御装置が、電流を制限するものの、ここと以下とでは特にフライバック経路内の電流制限素子を電流制限素子と呼ぶ点である。
【0019】
本発明の思想は、請求項21に記載の圧縮空気供給設備と請求項22に記載の空気圧システムとにも基づく。
【0020】
方法に関する課題は、ブラシ付直流電気モータ(BDCモータ)としての電気モータによって圧縮機を駆動させるための方法を用いた請求項23に記載の特徴にしたがう発明によって解決される。
【0021】
制御装置が、電気モータの駆動電流を制限するためにこの電気モータに割り当てられている。換言すると、例えば、時間に依存しない駆動電流の制限だけが、当該ブラシ付直流電気モータの時間遷移する駆動に対して提供されない。
【0022】
本発明によれば、
−−特にフライバック経路内の−電気式の電流制限素子が、当該制御装置に割り当てられていて、駆動電流(IB)が、当該制御装置又は当該フライバック経路によって可変に制限され、
−スイッチング制御部(901)が、当該制御装置(900,900′)に割り当てられていて、当該電気モータ(500)に対するオン期間(t_ON)及び/又はオフ期間(t_OFF)が、当該制御装置(900,900′)又は当該スイッチング制御部(901)によって可変にプリセットされる。当該プリセットは、好ましくはオンランプ及び/又はオフランプに対して適用されることが提唱されている。
【0023】
制御要素用の電気モータの駆動電流又は駆動電圧の振幅及びランプが、−特にフライバック経路内の−電気式の電流制限素子によって制限され得ることを、本発明は確認した。当該電流制限素子は、当該制御装置の過負荷又は破壊を阻止するために有益である。電流制限素子、特にフライバック経路内の特にフライバック回路が存在しないと、特にターンオフエネルギーが非常に高くなり得る。特にフライバック回路内の−特にフライバック経路内の−当該電気式の電流制限素子内の吸収すべきエネルギーが減少されるように、すなわち当該構成要素の破壊が阻止されるように、フライバック電流(t_OFF)の期間が調整され得ることに、本発明はさらに寄与する。基本的に、当該調整は、電子制御モジュールによってプリセットされる駆動電流の制限に加えて、又は場合によっては電子制御モジュールによってプリセットされる駆動電流の制限の代わりに実行され得る。
【0024】
したがって、スイッチング制御部が、本発明の思想による制御装置に割り当てられている。オン期間が、このスイッチング制御部によって可変にプリセットされ得る。当該制御装置は、当該オン期間によって、電気モータの特に起動時の駆動電流の振幅及び/又はランプを有益に可変にプリセットし得る。
【0025】
−特にフライバック経路内の−電流制限素子によるエネルギー散逸が、追加の又は代わりのプリセットされているオフ期間によって有益に少なく保持され得ることを、本発明はさらに確認した。したがって、圧縮機を駆動させるための電気モータの動特性が、制御装置によって比較的僅かに制限され、他方では当該エネルギー散逸が少なく保持される。
【0026】
したがって、制御装置とスイッチング制御部とを組み合わせた本発明の思想は、相反する利点同士の葛藤を解消する、すなわち一方では、特に起動挙動時の駆動電流と当該駆動電流のランプとを少なく保持できる利点と、他方では、それにもかかわらず、非常に高いエネルギー散逸によって負担をかけない又は過渡に負担をかけない比較的良好な構成要素を提供できる利点との葛藤を解消する。本発明の思想は、プリセットされているオフ期間によって−特にフライバック経路内の−電流制限素子に制御された、すなわち調整された負荷をかけることである。
【0027】
したがって、本発明の思想は、オン期間とオフ期間との目的に適合し且つ適切な仕様設計又は制御に基づく。したがって、一定にPWM制御された駆動電流の制御によって、過剰なエネルギー散逸と動特性の制限が引き起こされると、圧縮機が妨害される。−特にフライバック経路内の−電流制限素子の仕様設計は、その特別な用途を考慮して、過剰寸法を回避しつつ適切に実行され得る。
【0028】
本発明の好適なその他の構成は、従属請求項に記載されていて、上記の思想を課題の範囲内で且つその他の利点に関して実現できる好適な可能性が詳しく記載されている。
【0029】
当該思想のその他の構成は、
−−特にフライバック経路内の−当該電流制限素子のエネルギー散逸、特に熱吸収が十分に制限されるように、当該電気モータに対するオフ期間(t_OFF))がプリセットされることを提唱する。
【0030】
好ましくは独立した電気経路内の−特にフライバック経路内の−当該電気式の電流制限素子は、フライバックダイオード(D)及び電力トランジスタ(FET)、特に内蔵されたフライホイールダイオードを有するMOSFETを備える。当該トランジスタは、逆バイアス時に、特にフライバック経路内の当該電流制限素子を遮断するために、すなわち当該ダイオードを保護するために非常に有益であることが実証されている。
【0031】
すなわち、−特にフライバック経路内の−電流制限素子が、主に電力トランジスタとフライバックダイオードとを有するか、又はこの電力トランジスタとこのフライバックダイオードとから成ることが有益であることが実証されている。この電流制限素子は、例えば、直列に接続されたフライバックダイオードを有する電力トランジスタとして構成され得る。場合によってはこの電力トランジスタにさらに並列に接続された、そのフライホイールダイオードに対して逆向きに配線されている基板ダイオードが、結果として逆バイアス時の遮断を起こさせない。この電流制限素子は、
図5の場合のように構成されてもよい。制限すべき一般的な100アンペアの駆動電流の場合、電力散逸を100ワット未満に制限し、他方では、構成要素の加熱を全ての構造部品に対して100℃未満に保持するためには、約3mΩの抵抗の電力トランジスタが適している。当該フライホイールダイオードと組み合わせた当該電力トランジスタが、この電流制限素子を逆電圧から保護するために有益であることが実証されている。
【0032】
したがって、下記の駆動の遮断に関しては、制御装置に割り当てられたスイッチング制御部を用いて電気モータに対するオン期間(t_ON)及び/又はオフ期間(t_OFF)にしたがって駆動エネルギーを可変に遮断することができる。
【0033】
本発明の方法に関しては、電気モータに対するオン期間(t_ON)及び/又はオフ期間(t_OFF)が、好ましくはスイッチング制御部によって、可変に且つ当該電気モータ(500)に対する駆動電流及び/又は駆動電圧に応じてプリセットされる。
【0034】
このため、好ましくは圧縮機に関連して、当該制御装置と当該スイッチング制御部とが、調整及び/又は制御ループ内で結合され得る。
【0035】
特に、当該制御装置と当該スイッチング制御部とから成る当該調整及び/又は制御ループは、
−当該電気モータに対する駆動電流及び/又は駆動電圧を、特に当該制御装置及び/又は当該電気モータから当該スイッチング制御部内に入力するように、
−当該オン期間(t_ON)及び/又は当該オフ期間(t_OFF)を、特に制御信号によって、当該スイッチング制御部から特に当該制御装置及び/又は当該電気モータに出力するように構成されている。
【0036】
好ましくは、特にスイッチング制御部を用いることで、オン期間(t_ON)及び/又はオフ期間(t_OFF)が、電気モータに対する駆動電流及び/又は駆動電圧に依存して、
−直接当該電気モータに可変にプリセットされ、及び/又は
−最初に当該制御装置に可変にプリセットされ、特に当該制御装置によって補正され、特に当該電気モータにプリセットされる。
【0037】
さらに、圧縮機に関しては、
−駆動電流及び/又は駆動電圧の実際値を、制御装置及び/又はスイッチング制御部に出力するように、及び/又は
−当該制御装置の目標値にしたがう、特に制御信号にしたがう駆動電流及び/又は駆動電圧を、当該スイッチング制御部から当該制御装置及び/又は当該電気モータ(500)に入力するように、−特にフライバック経路内の−電流制限素子が、電気モータに対して並列に接続され得る。
【0038】
特に、スイッチング制御部は、オン期間(t_ON)及び/又はオフ期間(t_OFF)を、
−変数として、しかし一定に、又は
−変数として且つ動的に変更可能にプリセットするように構成され得る。
【0039】
特にスイッチング制御部を用いることで、特に、
−オフ期間(t_OFF)が、減少する値によって、すなわち電気モータの増大する駆動期間によって、及び/又は当該電気モータ用の増大する駆動電流/駆動電圧に対して、変数として、しかし一定にプリセットされ得、及び/又は
−オン期間(t_ON)が、増大する値によって、すなわち当該電気モータの増大する駆動期間によって、及び/又は、特に当該電気モータ(500)の駆動の開始の直後の当該電気モータ(500)用の増大する駆動期間に対して、変数として、しかし一定にプリセットされ得る。
【0040】
一般に、スイッチング制御部(901)は、
−電気モータ(500)用の駆動電流を、I_max=30Aの最大スタート電流未満の値に保持するように、及び/又は
−電気モータ(500)用の駆動電流の勾配を、G_max=300A/sの電流の最大限界勾配未満の値に保持するように構成されていることが有益であると実証されている。
【0041】
一般に、スイッチング制御部(901)は、
−−特にフライバック経路内の−電流制限素子中の相対温度上昇を、40℃未満、特に35℃未満、特に20℃未満の値に保持するように、及び/又は
−絶対温度を、140℃未満、特に130℃未満の値に保持し、及び/又は−特にフライバック経路内の−接合温度を、180℃未満、特に170℃未満に保持するように構成されていることも有益であると実証されている。
【0042】
一般に、スイッチング制御部は、オン期間(t_ON)及び/又はオフ期間(t_OFF)を、1000μs未満、特に800μs未満、600μs未満、400μs未満及び/又は200μs未満に保持するように構成されていることが有益であると実証されている。
【0043】
別の構成によれば、特に、電気モータに対するオン期間(t_ON)は、駆動電流が制限されるようにプリセットされる。
【0044】
さらに、本発明では、−特に(CSS、コンプレッサソフトスタート)とも呼ばれるソフトスタートのために適する−電子制御モジュールがさらに改良され得ることが認識されている。特に、当該電子制御モジュール(CSS制御モジュール)は、論理部を有する構成要素を備えるマイクロコントローラ等のような制御器と、実行可能なプログラムモジュールとを有する。
【0045】
好ましくは、制御装置は、電子制御モジュールを有する。この場合、この制御装置の電子制御モジュール(910)を用いることで、電気モータが、この電気モータの駆動電流(IB)を制限するために制御可能である。この場合、
−当該電子制御モジュールは、制御器と実行可能なプログラムモジュールとを有する。この場合、この電子制御モジュールは、当該駆動電流を時間可変に制限するように構成されている。
【0046】
したがって、電子制御モジュールは、例えば、駆動電流を制限する閾値電流(IS)を時間可変にプリセットするように構成され得る。
【0047】
したがって、好ましくは、駆動電流制限が、時間の関数として様々にプリセットされ得る。特に、互いに異なる第1閾値電流と第2閾値電流とがプリセットされ得る。したがって、本発明の思想は、最大閾値電流のプリセットを可能にするだけではなくて、−当該駆動電流を制限する閾値電流の時間可変なプリセットによって−当該駆動電流に対する勾配のプリセットもさらに可能にする。
【0048】
ブラシ付直流電気モータ(BDCモータ)に基づく本発明のこの別の構成の思想は、ブラシ付直流電気モータ(BDCモータ)の優位性と利点とを保持しつつ、このブラシ付直流電気モータの駆動電流を改良された方法で制限することを可能にする。当該駆動電流の絶対値の制限だけではなくて、その勾配の制限も、本発明の当該思想に基づいて有益に可能である。
【0049】
当該電子制御モジュールに関しては、特に独国特許出願公開第102012024400号明細書を参照のこと。本出願明細書には、この電子制御モジュールの内容が、引用によって完全に記載されている。
【0050】
本発明の特に好適な別の構成が、図面に基づいて説明されている実施の形態に記載されている。当該別の構成では、当該思想にしたがって、コンプレッサ用リレーが、マイクロコントローラによって制御される半導体スイッチと置換されていることが提唱されている。当該コンプレッサの起動要求時に、当該コンプレッサの許容消費電力が、このマイクロコントローラ内に格納されたプログラムモジュールによって制限される。スタート電流のピークとスタート電流の勾配(dI/dt)との双方が制御されるように、起動要求時の当該許容電力が、時間的に変更され得る。このことは、当該半導体スイッチの速い制御によって実行される。
【0051】
コンプレッサの停止要求時でも、当該コンプレッサの許容停止電流勾配が、マイクロコントローラ内に格納されたプログラムモジュールによって制限され得る。このことも、半導体スイッチの速い制御によって実行され得る。
【0052】
マイクロコントローラ内に格納されたプログラムモジュールによれば、(作動しているコンプレッサの)オン過程の終了後でも、負荷に依存する、特に圧力に依存する回転数の変化が、最小限にされ得るように、コンプレッサの電力消費が、可変なパルスデューティー比又は可変な周波数を用いたPWM制御によって制御され得る。
【0053】
駆動電流を制限する閾値電流を時間可変にプリセットするように、制御モジュールが、当該思想に基づいて構成され得る。特に好適な別の構成の範囲内では、プログラムモジュールは、当該駆動電流を制限するために、当該閾値電流の少なくとも1つの閾値電流限界関数を時間の関数としてプリセットするように構成されている。これにより、当該駆動電流を包絡線よりも下に正確に保持することが非常に良好に可能である。好ましくは、当該包絡線は、主に閾値電流限界関数によってプリセットされる。これにより、一般に、電気モータの駆動が、特に駆動電流及び/又は駆動電圧のような駆動エネルギーの供給を制限するために、さらに改良された方法で達成され得ることが、当該別の構成で認識されている。
【0054】
別の構成では、特に、電気モータの駆動−特に駆動エネルギーの供給、すなわち、特に駆動電流及び/又は駆動電圧を遮断するように、特に繰り返し短期間に遮断するように、制御器が構成されていることが提唱されている。このため、特に好ましくは、当該電気モータの駆動電圧が遮断され得る。特に、当該駆動電流が、少なくとも1つの閾値電流限界関数の閾値電流に達する場合に、特に上回るか又は下回る場合に、当該駆動が遮断され、−特に駆動エネルギーの供給が遮断され、すなわち、特に駆動電流及び/又は駆動電圧−が遮断される。例えば、コンプレッサを作動させるための当該電気モータの許容駆動電流が、プリセットされている時間関数にしたがって開始値から終了値まで増加され得るか又は減少され得る。
【0055】
好ましくは、スタート電流ピーク、及び/又は割り当てられたスタート時間区間及び/又は停止時間区間のフェーズ長、及び/又はスタート電流勾配が、本発明の思想に基づいて適切に制御され得る。これに加えて又はこの代わりに、このことは、停止電流ピークと停止電流勾配とに対しても成立する。別の構成では、特に、当該駆動電流の制限にもかかわらず、当該コンプレッサのスタート性能及び/又は停止性能が低下しないか又は大幅に低下しないことが可能である。このことは、主に、当該駆動電流を制限する閾値電流が時間可変にプリセットされるという事実に基づく。改良された停止挙動に関しては、特に、音響的にうるさくないコンプレッサの停止が達成可能である。
【0056】
ここで、以下において、同じく部分的に図示された従来技術と比較した図面に基づき、本発明の実施例を説明する。この図面は、必ずしも実施例を縮尺通りに図示しておらず、むしろ説明に役立つ場合、図面は、模式的な形及び/又は僅かに変形した形で図示されている。図面から直接認識できる教えの補足に関しては、関連する従来技術を参照されたい。この場合、実施構成の形状及び細部に関して、本発明の普遍的な考えから逸脱することなく、多様な修正及び変更を実施できることを考慮されたい。本明細書、図面及び請求項に開示された本発明の特徴は、個別的にも任意に組み合わせても、本発明の改善構成にとって重要である場合がある。さらに、本明細書、図面及び/又は請求項に開示された特徴の中の少なくとも2つの全ての組合せが本発明の範囲内に含まれる。本発明の普遍的な考えは、以下において図示して説明する有利な実施構成の正確な形状又は細部に限定されないか、又は請求項で権利を主張した対象と比べて限定された対象に限定されない。ここで示した大きさの範囲では、当該の限界内に有る値も限界値として開示されており、任意に採用して権利を主張することができる。本発明のさらに別の利点、特徴及び詳細は、以下における有利な実施例の記述から、並びに図面に基づき明らかとなる。