(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
最近では、太陽光発電、風力発電等の小規模で環境汚染を伴わない各種のクリーンな発電システムが実用化されている。その中で、風力発電においては、導入時の初期コストが比較的安価な電磁石発電装置を用いた風力発電装置の導入が必要となっている。
【0003】
通常、電磁石型の発電機は、励磁コイル部を定格電力で励磁し、その励磁電力によって発生する電磁石の磁界を回転させ、その磁界に近接させた発電コイルによって起電力を得ることができる。したがって、発電を開始するためには、まず、励磁コイルに電流を流し、励磁する電力を与え、電磁石を生成しなければならない。
【0004】
このような電磁石発電装置を自然エネルギーの発電に使用した際に、たとえば、風力発電の場合を考える。この場合、風の無いときに励磁コイルに電流を流すと、電力の無駄になる。このため、風が吹いて風車が回転して発電できるときに限り、励磁コイルに電流を流して、発電を行わせたい要求が多い。特に、蓄電式の発電装置においては、蓄電部の電力を、無風時に、励磁電流によって無駄に消費してしまうと、最悪、蓄電部の電力が無くなるおそれがある。この場合には、次に風が吹いても、励磁電流を流すことができないため、発電不可能に陥るおそれもあった。
【0005】
そのため、無風時の消費電力を極力抑え、風が吹いて風車が発電可能な状態になった場合に、励磁電流を流す従来技術がある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1では、風力計を用いて発電可能な所望の風速が吹いたことを検知し、その後、一旦励磁コイルにパルス電流を流し、多相電機子から得られるパルス周波数によって励磁コイル回転数を検知し、励磁の継続可否を判断している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
都市部などの一般生活環境下で用いられる、電磁石発電装置を使用した風力発電機は、通常の風量において、常時翼を回転させることが難しいという問題があった。また、このような風力発電機は、一旦翼の回転が停止した失速状態では、回転の再開を検出することが難しいという問題もあったこのため、回転の再開による発電のためには、比較的大きな励磁コイルへの電流供給が必要になっていた。
【0008】
そして、停止した翼の回転の再開を検出するためには、風速計による風速値、または風力計による風力値の測定により、風の検出が必要であった。しかしながら、風の測定のためには、風速計または風力計の動作電源が必要であり、電力消費が発生していた。
【0009】
また、回転検出部からの信号で動作するウエイクアップ部を用いる構成においては、回転数が閾値ぎりぎりの場合には、ウエイクアップ部がON/OFFを繰り返す場合があった。また、風が無くなることでウエイクアップ部が直ぐにOFFされると、次の風で発電可能な状態であっても、ウエイクアップの時間まで発電できない場合があった。
【0010】
また、風速計または風力計によって測定された風速値が、あらかじめ設定された値を超えたときには、回転検出のために、一時的な励磁コイルへの電流供給を行うことが望ましい。従って、このような一時的な励磁コイルへの電流供給により、さらなる電力消費が発生していた。
【0011】
また、一時的な励磁コイルへの電流供給によって、励磁コイル部に磁力が発生するため、コギングトルク、および発電による負荷トルクが発生する。この結果、たとえば微風時にせっかく回転し始めた状態であっても、その発生したトルクによって回転数が低下し、発電できなくなる場合もあった。
【0012】
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、電力消費を抑制して安定した発電を行うことができる電磁石発電装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る電磁石発電装置は、回転部に接続され、電流を流すことで磁力を発生する励磁コイル部と、励磁コイル部に励磁電流を供給する励磁部と、励磁コイル部に近接して配置され、発電のための多相電機子巻線からなる発電コイル部と、励磁部の駆動をする制御部と、制御部への電源を供給する蓄電部と、
励磁コイル部の残留磁気によって発電コイル部の多相電機子のいずれかの相に現れる電圧を使用して、蓄電部から制御部へ電源が供給される回路を通電状態とするためのDC電源を生成する電源生成部と、電源生成部により生成されたDC電源をもとに通電状態に切り替わることで、蓄電部から制御部へ電源を供給するウエイクアップ部と、を備え、電源生成部とウエイクアップ部との間に接続され、電源生成部によって生成されたDC電源に基づいて回転部の回転数に応じた情報をウエイクアップ部に対して出力する回転検出部をさらに備え、回転検出部は、電源生成部とウエイクアップ部との間に接続された第1の抵抗と、第1の抵抗とウエイクアップ部との接続線に一端が接続され、他端がグランドに接続された第2の抵抗とで構成され、第1の抵抗および第2の抵抗のそれぞれは、所望の回転数でウエイクアップ部が通電状態に切り替わるような抵抗値を有し、ウエイクアップ部は、回転検出部から出力された情報をもとに通電状態に切り替わることで、蓄電部から制御部へ電源を供給するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、翼が発電可能な所望回転数であるか否かを、外部からの電源供給なく容易に検出し、制御部をウエイクアップさせることができる構成を備えている。この結果、電力消費を抑制して安定した発電を行うことができる電磁石発電装置を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の電磁石発電装置の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。
【0017】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る電磁石発電装置の全体構成図である。
図1に示した電磁石発電装置は、励磁コイル部21、発電コイル部22、P端子(発電波形出力端子)23、電源生成部24、回転検出部25、ウエイクアップ部26、制御部27、蓄電部28、励磁部29、および回転部30を備えて構成されている。
【0018】
P端子23は、多相電機子のいずれかの相に接続された端子である。電源生成部24は、多相電機子のいずれかの相に現れる電圧を使用して、DC電源を生成する。回転検出部25は、多相電機子のいずれかの相に現れる電圧に基づいて、回転を検出する。
【0019】
ウエイクアップ部26は、回転検出部25からの情報をもとに、制御部27の電源をON/OFF制御する。制御部27は、電磁石発電装置を制御するコントローラである。蓄電部28は、ウエイクアップ部26を介して制御部27への電源を供給する。励磁部29は、励磁コイル部21の励磁制御を行う。さらに、回転部30は、励磁コイル部21を回転させる。
【0020】
ここで、励磁コイル部21について説明する。励磁コイル部21は、通常、励磁電流を流して電磁石を構成し、その磁力によってできる磁界、およびその回転によってできる発電コイル部への磁界の変化により、発電を行う。また、励磁部29により一旦励磁が行われると、励磁コイル部21は、電磁石によって、コイルが巻かれている磁性体に残留磁気が残る。したがって、出荷試験時あるいは設置時において発電確認動作などで励磁コイル部21が励磁されると、その後、励磁電流を流さなくても、励磁コイル部21には、ある程度の磁力が残留していることとなる。
【0021】
そして、励磁電流を流さない状態で励磁コイル部21が回転すると、励磁電流を流した状態から比べれば、その電圧は低いが、発電コイル部22の多相電機子から電圧が出力される。この出力電圧の波形は、サイン波に近い波形である。
図2は、本発明の実施の形態1における発電コイル部22の出力波形の一例を示した図である。
図2では、一例として、200rpm時の出力電圧波形を示している。
【0022】
また、
図3は、本発明の実施の形態1における多相電機子の各端子から出力される電圧と、発電機回転数との関係を示した図である。発電電圧は、回転数に応じて、多相電機子の各端子から、
図3のような電圧値として出力される。この電圧は、発電コイル部22から出力されるものである。この発電コイル部22のコイル自体のインピーダンスは低いため、ICなどの微小電力には充分使用できる程度の電力を取ることができる。
【0023】
そこで、本発明では、発電コイル部22から出力されるこの電力に着目し、回転数を検出するための電源と、制御部27をウエイクアップさせるためのウエイクアップ部26の電源との両方に、この多相電機子のいずれかの相に現れる電圧を使用することを技術的特徴としている。
【0024】
まず、電源生成部24は、多相電機子のいずれかの相に現れる電圧を整流して、DC電圧に変換する。変換されたDC電圧は、コンデンサなどの蓄電装置に貯められ、ウエイクアップ部26の電源として使用される。
【0025】
図4、
図5は、本発明の実施の形態1においてAC入力をDC電圧に変換する際に用いられる代表的な整流回路を示した図である。一般的に、AC入力をDC電圧に変換する際には、
図4に示すような、ダイオードとコンデンサの回路で実現する。また、もう少し高い電圧を得たい場合には、
図5に示すような、2逓倍回路を使用してもよい。
【0026】
例えば、AC1Vが、
図5に示した2逓倍回路に入力されると、整流された2逓倍電圧DC2Vが出力される。この構成を増やしていけば、3倍、4倍と電圧をあげることが可能であり、状況に応じて適切な回路構成を用いることとなる。
【0027】
通常、ダイオードは、順方向にVf(V)の順方向電圧が発生し、整流回路では、そのVf分、ロスが発生する。しかしながら、今回のようなICを駆動する程度の微小電流を流す場合には、Vf電圧は小さく、Vfのロスの影響は、非常に少ない。
【0028】
図6は、本発明の実施の形態1における回転検出部25およびウエイクアップ部26の具体的な回路構成を示した図である。
図6において、回転検出部25は、2つの抵抗R1、R2で構成されており、ウエイクアップ部26は、2つのトランジスタTR1、TR2で構成されている。
【0029】
この
図6の構成によれば、TR2のベースに微小の電流を流すことで、TR2の電流増幅率倍のコレクタ電流がTR2のコレクタに流れる。このTR2のコレクタ電流は、TR1のベース電流として流れ、TR1のコレクタには、TR1の電流増幅率倍の電流が流れる。
【0030】
TR1のコレクタ電流は、制御部27の電子回路を駆動するための電流であり、制御マイコンを含めて数100mA程度となる場合がある。しかしながら、一般的なトランジスタの電流増幅率は、数百程度あり、100とした場合でも、TR1のベース電流=TR2のコレクタ電流は、数mAで、さらにTR2のベース電流は、その100分の1でよいことになる。よって、電
源生成部からTR2のベースに、ごくわずかな電流を流すことができれば、TR2は、通電状態になり、制御部27をウエイクアップさせることが可能である。
【0031】
また、先の
図3に示したように、回転数に応じて発電コイル部22の多相電機子のいずれかの相に現れる電圧は、概ね回転数に比例する。このため、発電開始の所望回転数時に発生する電機子の電圧で、TR2のベースに電流が流れ始めるように、たとえば、
図6に示した回転検出部25の構成を採用することができる。
【0032】
この構成のように、2つの抵抗R1、R2によって、TR2のベースに流れ始める電圧を規定すれば、所望の回転数のときにウエイクアップ部26を動作させ、制御部27に通電することが可能である。この場合、電源生成部24の発生電圧Va(v)が下式(1)のときに、TR2がONして、ウエイクアップ部26が動作する。
Va(v)=((R1+R2)/R2)×VFtr2 (1)
ここで、VFtr2(V)は、TR2のVFである。
【0033】
以上のように、実施の形態1によれば、励磁コイル部の残留磁気によって発電コイル部の多相電機子のいずれかの相に現れる微小な電圧を使用して電源生成を行う回路構成を採用している。このような構成を採用することで、外部電源をまったく使用せず、制御部をウエイクアップさせることができる。さらに、蓄電部の蓄電を消費することなく、また、無風時にはまったく電気を使用しない発電機を実現することができる。
【0034】
なお、本実施の形態1では、蓄電部28と制御部27との間に存在し、制御部27の電力をON/OFFするウエイクアップ部26を用いる回路構成を採用した。ただし、このような回路構成に代えて、制御部にスリープ機能を有したICを使用し、そのスリープ端子を、電源生成部24の発生電圧で駆動する方法を採用しても良く、同様の効果を実現できる。
【0035】
実施の形態2.
本実施の形態2では、制御部27により、ウエイクアップ部26の制御を行う場合について、
図1、
図6を用いて説明する。先の実施の形態1では、制御部27のウエイクアップ後に励磁コイル部21の回転数が低下、あるいは回転が停止することで、電源生成部24の発生電圧Va(v)がTR2をOFFする電圧に低下すると、ウエイクアップ部26は、動作を停止し、蓄電部28から制御部27への通電は、遮断される。
【0036】
これに対して、本実施の形態2では、
図6に示すように、回転検出部25からの出力と、制御部27からの制御信号とをORすることにより、回転検出部25がTR2をOFFする電圧に低下した場合でも、制御部27からの制御信号により、ウエイクアップ部26の動作を継続させることが可能となる。
【0037】
OR回路の一例として、
図6では、ダイオードD1、D2を使用した回路例を示している。このようなOR回路を使用することにより、励磁コイル部21の回転数低下あるいは停止により発電が停止した場合でも、制御部27からの制御信号により、蓄電部28から制御部27への通電を継続することができる。
【0038】
この構成により、次の風で発電が可能な場合には、ウエイクアップの時間を待たずに発電が可能となる。また、励磁コイル部21の回転数低下または停止により発電が停止した後、発電停止時間が長くなることで蓄電部28の蓄電量が低下する場合には、制御部27により、蓄電部28から制御部27への通電を遮断することができる。
【0039】
以上のように、実施の形態2によれば、回転検出部およびウエイクアップ部を用いて蓄電部から制御部への電力供給を開始した後、励磁コイル部が低回転となり、発電コイル部の発電が行われなくなった場合でも、制御部からの制御信号により、ウエイクアップ部を用いた蓄電部から制御部への電力供給の継続、および電力遮断が可能となる。
【0040】
実施の形態3.
本実施の形態3では、先の実施の形態1で使用していたウエイクアップ部26の代わりに、ウエイクアップ部26aを採用する場合について説明する。
図7は、本発明の実施の形態3に係る電磁石発電装置の全体構成図である。先の
図1に示したウエイクアップ部26は、蓄電部28と制御部27との間に存在し、制御部27の電力をON/OFFする必要がある。このため、
図6に示したTR1には、大きめのスイッチング素子を使用する必要があった。
【0041】
これに対して、本実施の形態3では、制御部27内にマイコンが存在しており、ウエイクアップ部26aを用いる場合について説明する。通常のマイコンは、スリープ機能を有している。
【0042】
スリープ時には、マイコンにマイクロA単位の電流が流れる。使用環境上、マイクロA程度のスリープ電流が許容される場合も少なくない。その場合には、蓄電部28から制御部27に電源供給をした状態で、スリープさせておく。その後、発電機が回転し、先の実施の形態1と同様に、励磁コイル部21を励磁しない状態の残留磁気のみで、回転数に応じて発電コイル部22の多相電機子のいずれかの相に現れる電圧を、電源生成部24でDC電圧に変換する。
【0043】
そして、本実施の形態3におけるウエイクアップ部26aは、電源生成部24で変換されたDC電圧を用いて、制御部27内のマイコンのスリープ端子をアクティブにする機能を有する。ウエイクアップ部26aは、たとえば、汎用のリセットICを用い、所望回転数のときに発生する電源生成部24の電圧で、信号を発生するように構成することで、簡単に制御部27をウエイクアップさせることができる。
【0044】
この方法であれば、汎用のリセットICのみで制御部27をウエイクアップさせることができる。このため、ウエイクアップ部26aは、TR1のような比較的電流を流せる高価な大きな素子を使用しなくて済み、安価な発電機を提供できる。
【0045】
以上のように、実施の形態3によれば、安価で小型のIC等で構成されるウエイクアップ部から出力されるウエイクアップ信号を、制御部の起動開始信号とする構成を備えている。この結果、発電コイル部の発電が行われていないときは、制御部を休止させることが可能となる。さらに、ウエイクアップ部において高価で大きな素子を使用しなくて済み、安価な発電機を提供できる。
【0046】
実施の形態4.
本実施の形態4では、電源生成部24のDC出力電圧を利用してウエイクアップ後に発電機の回転検出を行う場合について説明する。
図8は、本発明の実施の形態4に係る電磁石発電装置の全体構成図である。先の
図3に示したように、回転数に応じて発電コイル部22の多相電機子のいずれかの相に現れる電圧は、概ね回転数に比例する。このため、電源生成部24のDC出力電圧も、回転数に応じた電圧となる。
【0047】
このDC電圧を制御部27のA/Dコンバータに入力する回路構成とすれば、そのA/D値に対応した回転数を得ることができる。この回路構成であれば、回転検出部25を別途設ける必要がなく、ウエイクアップ部26を流用して回転検出をすることができる。この結果、回路の兼用により、安価な発電機を提供することができる。
【0048】
以上のように、実施の形態4によれば、電源生成部のDC出力電圧は、回転数に応じた電圧となるため、特別な専用回路等を用いることなく、このDC電圧を制御部のA/Dコンバータに入力することによって、そのA/D値に対応した回転数を計測することが可能となる。
【0049】
実施の形態5.
本実施の形態5では、発電コイル部22の多相電機子のいずれかの相に現れる電圧波形を利用して、回転数検出を行う回転検出部25aを有する場合について説明する。
図9は、本発明の実施の形態5に係る電磁石発電装置の全体構成図である。先の実施の形態4では、制御部27内のA/D制御部のA/Dコンバータでアナログ電圧を取得し、その電圧をもとに回転数を検知する場合について説明した。しかしながら、このアナログ電圧は、固体ばらつきを含んでいる。このため、固定ばらつきがある分、回転数検出精度が低い場合があった。
【0050】
そこで、本実施の形態5において、回転検出部25aは、発電コイル部22の多相電機子のいずれかの相に現れる電圧波形を矩形波に成形して、制御部27のマイコンに入力する矩形波形成部に相当する。そして、制御部27は、その矩形波の周波数から、回転数を検出する。励磁コイル部の磁極が12極あり、全波整流を行わない場合には、発電コイル部22の多相電機子のひとつの端子には、1回転あたり6個の波形が出力される、回転数N(rpm)のときの周波数は、下式(2)になる。
周波数(Hz)=(N(rpm)×6)/60 (2)
【0051】
回転検出部25aは、上記のように発電コイル部22の多相電機子のひとつの端子から発生するサイン波に近い波形を、コンパレータなどで矩形波に変換し、制御部27内のマイコンに入力する。マイコンに入力される周波数は、上式(2)であり、周波数もそれほど高くない。このため、マイコンでの処理は、容易に行うことができ、具体的な処理方法については、説明を省略する。
【0052】
さらに、本実施の形態5によれば、矩形波の周波数で回転数を検出する。このため、より正確な回転数検出が可能になるとともに、矩形波の信号処理の特徴でもある耐ノイズ性の向上効果もある。
【0053】
なお、
図9では、回転検出部25aの入力は、電源生成部24の入力と同じ端子から接続されているが、回転検出部25aは、多相電機子のいずれかの相を入力としても、同じ性能を得ることができる。
【0054】
以上のように、実施の形態5によれば、発電コイル部の多相電機子のいずれかの相に現れる電圧波形を矩形波に成形して、制御部のマイコンに入力し、その矩形波の周波数から回転数を検出する構成を備えている。この結果、より精度の良い回転検出が可能となる。