(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
所定のパターンが記憶された記憶部を有し、複数のエリアを有し且つプレイヤに関連付けられた第一ゲーム空間及び複数のエリアを有し且つ相手プレイヤに関連付けられた第二ゲーム空間において、前記プレイヤによる行動ターンと相手プレイヤによる行動ターンとが繰り返されるゲームを提供するコンピュータを制御して、
複数のオブジェクトと、各オブジェクトによる第一の行動の対象エリアパターンとを関連付けて前記記憶部に記憶するステップと、
前記第一ゲーム空間の複数のエリアに、前記記憶されたオブジェクトから選択された複数のオブジェクトを前記プレイヤのオブジェクトとして配置するとともに、前記第二ゲーム空間の複数のエリアに、前記記憶されたオブジェクトから選択された複数のオブジェクトを前記相手プレイヤのオブジェクトとして配置するステップと、
前記プレイヤによる行動ターンにおいて、前記プレイヤによる指定に応じて、前記プレイヤのオブジェクトの内の何れかが配置されたエリアを選択するステップと、
前記エリアが選択されたことに応じて前記選択されたエリアを選択済みエリアとして保持し、かつ前記選択されたエリアに基づいて、前記選択されたエリアに配置されたオブジェクトに、当該オブジェクトに関連付けられた対象エリアパターンによって定められるエリアに配置された、当該オブジェクトとは異なるオブジェクトに対し、第一の行動を実行させるとともに、今回保持された前記選択済みエリアと、すでに保持された選択済みエリアとの配置パターンが前記記憶部に記憶された所定のパターンと一致する場合にオブジェクトに第二の行動を実行させるステップと、
を実行させることを特徴とする方法。
前記第二の行動を実行させるステップでは、前記コンピュータは、プレイヤにとって前記ゲームを有利に展開させる効果を発生させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
前記エリアを選択するステップでは、前記コンピュータは、戦闘不能状態になったオブジェクトが配置されているエリアを除いてエリアを選択する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
前記プレイヤの入力操作に応じて前記第一ゲーム空間において前記プレイヤの各オブジェクトが配置されたエリアのそれぞれに識別子を設定するステップを前記コンピュータにさらに実行させ、
前記エリアを選択するステップでは、前記コンピュータは、前記プレイヤの各オブジェクトが配置されたエリアのうち未選択でありかつ特定の識別子に対応するエリアを選択する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
前記設定するステップでは、前記コンピュータは、前記第一ゲーム空間において前記プレイヤの各オブジェクトが配置されたエリアのそれぞれに重複を許して識別子を設定する、請求項6または7に記載の方法。
複数のエリアを有し且つプレイヤに関連付けられた第一ゲーム空間及び複数のエリアを有し且つ相手プレイヤに関連付けられた第二ゲーム空間において、前記プレイヤによる行動ターンと相手プレイヤによる行動ターンとが繰り返されるゲームを提供するコンピュータであって、
所定のパターンを記憶するとともに、複数のオブジェクトと、各オブジェクトによる第一の行動の対象エリアパターンとを関連付けて記憶する記憶部と、
前記第一ゲーム空間の複数のエリアに、前記記憶されたオブジェクトから選択された複数のオブジェクトを前記プレイヤのオブジェクトとして配置するとともに、前記第二ゲーム空間の複数のエリアに、前記記憶されたオブジェクトから選択された複数のオブジェクトを前記相手プレイヤのオブジェクトとして配置する配置部と、
前記プレイヤによる行動ターンにおいて、前記プレイヤによる指定に応じて、前記プレイヤのオブジェクトの内の何れかが配置されたエリアを選択する選択部と、
前記エリアが選択されたことに応じて前記選択されたエリアを選択済みエリアとして保持し、かつ前記選択されたエリアに基づいて、前記選択されたエリアに配置されたオブジェクトに、当該オブジェクトに関連付けられた対象エリアパターンによって定められるエリアに配置された、当該オブジェクトとは異なるオブジェクトに対し、第一の行動を実行させるとともに、今回保持された前記選択済みエリアと、すでに保持された選択済みエリアとの配置パターンが前記記憶部に記憶された所定のパターンと一致する場合にオブジェクトに第二の行動を実行させる実行部と、
を備えることを特徴とするコンピュータ。
所定のパターンが記憶された記憶部を有し、複数のエリアを有し且つプレイヤに関連付けられた第一ゲーム空間及び複数のエリアを有し且つ相手プレイヤに関連付けられた第二ゲーム空間において、前記プレイヤによる行動ターンと相手プレイヤによる行動ターンとが繰り返されるゲームを提供するコンピュータのプログラムであって、前記コンピュータを、
複数のオブジェクトと、各オブジェクトによる第一の行動の対象エリアパターンとを関連付けて前記記憶部に記憶する記憶手段と、
前記第一ゲーム空間の複数のエリアに、前記記憶されたオブジェクトから選択された複数のオブジェクトを前記プレイヤのオブジェクトとして配置するとともに、前記第二ゲーム空間の複数のエリアに、前記記憶されたオブジェクトから選択された複数のオブジェクトを前記相手プレイヤのオブジェクトとして配置する配置手段と、
前記プレイヤによる行動ターンにおいて、前記プレイヤによる指定に応じて、前記プレイヤのオブジェクトの内の何れかが配置されたエリアを選択する選択手段と、
前記エリアが選択されたことに応じて前記選択されたエリアを選択済みエリアとして保持し、かつ前記選択されたエリアに基づいて、前記選択されたエリアに配置されたオブジェクトに、当該オブジェクトに関連付けられた対象エリアパターンによって定められるエリアに配置された、当該オブジェクトとは異なるオブジェクトに対し、第一の行動を実行させるとともに、今回保持された前記選択済みエリアと、すでに保持された選択済みエリアとの配置パターンが前記記憶部に記憶された所定のパターンと一致する場合にオブジェクトに第二の行動を実行させる実行手段と、
として機能させることを特徴とするプログラム。
サーバ装置と端末装置とを備え、複数のエリアを有し且つプレイヤに関連付けられた第一ゲーム空間及び複数のエリアを有し且つ相手プレイヤに関連付けられた第二ゲーム空間において、前記プレイヤによる行動ターンと相手プレイヤによる行動ターンとが繰り返されるゲームを提供するゲームシステムであって、
前記サーバ装置は、
所定のパターンを記憶するとともに、複数のオブジェクトと、各オブジェクトによる第一の行動の対象エリアパターンとを関連付けて記憶する記憶部と、
前記第一ゲーム空間の複数のエリアに、前記記憶されたオブジェクトから選択された複数のオブジェクトを前記プレイヤのオブジェクトとして配置するとともに、前記第二ゲーム空間の複数のエリアに、前記記憶されたオブジェクトから選択された複数のオブジェクトを前記相手プレイヤのオブジェクトとして配置する配置部と、
前記プレイヤによる行動ターンにおいて、前記プレイヤによる指定に応じて、前記プレイヤのオブジェクトの内の何れかが配置されたエリアを選択する選択部と、
前記エリアが選択されたことに応じて前記選択されたエリアを選択済みエリアとして保持し、かつ前記選択されたエリアに基づいて、前記選択されたエリアに配置されたオブジェクトに、当該オブジェクトに関連付けられた対象エリアパターンによって定められるエリアに配置された、当該オブジェクトとは異なるオブジェクトに対し、第一の行動を実行させるとともに、今回保持された前記選択済みエリアと、すでに保持された選択済みエリアとの配置パターンが前記記憶部に記憶された所定のパターンと一致する場合にオブジェクトに第二の行動を実行させる実行部と、を有し、
前記端末装置は、
前記サーバ装置に接続する通信部と、
前記ゲームに関する画像を表示する表示部と、
前記プレイヤによるエリアの指定を受付ける入力部と、を有する、
ことを特徴とするコンピュータ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のゲーム装置のように、従来の技術では、例えば、スキル攻撃などの特殊な攻撃が発動するのは確率的であり、戦略性や駆け引きの要素を持たせるなどユーザが介入したバトル展開をすることができない。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、ゲームに戦略性や駆け引きの要素を持たせ、ユーザが介入したバトル展開を可能とするサーバ装置、その制御方法、プログラム及びゲームシステムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るコンピュータは、マトリックス状に並んだ複数のエリアに配置された複数のオブジェクトを用いて、ユーザが対戦相手と攻守を繰り返し行う、対戦ゲームを提供するサーバ装置であって、複数のエリアから、ユーザにエリアを選択させ、当該選択されたエリアを選択済みエリアとして保持する選択部と、選択されたエリアに配置されたオブジェクトに、第一の行動を実行させる、第一実行部と、すでに選択済みのエリアと今回選択されたエリアとの並びが、マトリックスの縦、横、斜めの少なくともいずれか一列に一致するか否かを判定する判定部と、判定部が、いずれか一列に一致すると判定した際に、オブジェクトに第二の行動を実行させる第二実行部とを備える。
【0007】
「オブジェクト」は、ゲームに用いられるユーザが視認可能なものを指す。例えば人間やモンスターに模したキャラクタなどが挙げられるがこれに限られるものではない。
【0008】
選択部は、すでに選択済みのエリアを除いたエリアから、ユーザにエリアを選択させるために、1つ以上のエリアを選択肢として提示するものであることが望ましい。
【0009】
また、第一の行動は、攻撃、防御、回復、能力向上のうちの少なくともいずれか1つであることが望ましい。
【0010】
また、第二の行動は、上記第一の行動を強化した行動であることが望ましい。
【0011】
また、オブジェクトは、第一の行動を実行する対象となるエリアの数を行動範囲として有するものであって、第一実行部は、対戦相手のエリアのうち、オブジェクトの行動範囲のエリア数を、ユーザのオブジェクトの第一の行動の実行対象とするものであってもよい。
【0012】
また、第一実行部は、選択されたエリアに配置されたオブジェクトが複数のエリアにまたがって配置されている際に、当該複数のエリアに対して、第一の行動を実行させることができる。
【0013】
また、本発明に係る情報処理方法は、制御部を備える情報処理装置において実施される、マトリックス状に並んだエリアに配置された複数のオブジェクトを用いて、ユーザが対戦相手と攻守を繰り返し行う、対戦ゲームを提供する方法であって、コンピュータが、複数のエリアから、ユーザにエリアを選択させ、当該選択されたエリアを選択済みエリアとして保持するステップと、選択されたエリアに配置されたオブジェクトに、第一の行動を実行させる、ステップと、すでに選択済みのエリアと今回選択されたエリアとの並びが、マトリックスの縦、横、斜めの少なくともいずれか一列に一致するか否かを判定するステップと、判定するステップが、所定のパターンに一致すると判断した際に、オブジェクトに第二の行動を実行させるステップとを実行する。
【0014】
また、本発明に係るプログラムは、マトリックス状に並んだエリアに配置された複数のオブジェクトを用いて、ユーザが対戦相手と攻守を繰り返し行う、対戦ゲームを提供するプログラムであって、コンピュータを、複数のエリアから、ユーザにエリアを選択させ、当該選択されたエリアを選択済みエリアとして保持する手段と、選択されたエリアに配置されたオブジェクトに、第一の行動を実行させる、手段と、すでに選択済みのエリアと今回選択されたエリアとの並びが、マトリックスの縦、横、斜めの少なくともいずれか一列に一致するか否かを判定する手段と、判定する手段が、所定のパターンに一致すると判断した際に、オブジェクトに第二の行動を実行させる手段として機能させる。
【0015】
また、本発明に係るゲームシステムは、マトリックス状に並んだエリアに配置された複数のオブジェクトを用いて、ユーザが対戦相手と攻守を繰り返し行う、対戦ゲームを提供するゲームシステムであって、複数のエリアから、ユーザにエリアを選択させ、当該選択されたエリアを選択済みエリアとして保持する選択部と、選択されたエリアに配置されたオブジェクトに、第一の行動を実行させる、第一実行部と、すでに選択済みのエリアと今回選択されたエリアとの並びが、マトリックスの縦、横、斜めの少なくともいずれか一列に一致するか否かを判定する判定部と、判定部が、所定のパターンに一致すると判断した際に、オブジェクトに第二の行動を実行させる第二実行部とを有するサーバ装置と、サーバ装置に接続する通信部と、対戦ゲームに関する画像を表示する表示部と、ユーザが選択したエリアを受け付ける入力部とを有する端末装置とを備える。
また、本発明に係る方法は、プレイヤ同士が行動ターンを繰り返す対戦ゲームを提供するコンピュータを制御して、各プレイヤに割り当てられた複数のエリアに配置される1以上のオブジェクトを各プレイヤによる指定に応じて選択する第一の選択ステップと、各プレイヤの複数のエリアに1以上のオブジェクトを配置する配置ステップと、複数のエリアのうちで1以上のオブジェクトが配置されているエリアの一部を、行動ターンの開始前に初期選択エリアとして予め選択する第二の選択ステップと、初期選択エリアを除いた複数のエリアの中から、各プレイヤの行動ターンごとに、未選択のエリアを選択する第三の選択ステップと、第二及び第三の選択ステップにて選択されたエリアをコンピュータの記憶部に記憶させる記憶ステップと、新たに選択されたエリアに配置されている一方のプレイヤのオブジェクトに、他方のプレイヤの複数のエリアに配置されている他方のプレイヤのオブジェクトに対して、第一の行動を実行させる第一の実行ステップと、記憶部に記憶されているエリアの配置パターンに応じてオブジェクトに第二の行動を実行させる第二の実行ステップと、を実行させる。
また、本発明に係る方法において、第二の選択ステップでは、コンピュータは、1以上のオブジェクトが配置されているエリアの中からプレイヤの入力操作に応じて初期選択エリアを選択することが好ましい。
また、本発明に係る方法において、第二の選択ステップでは、コンピュータは、1以上のオブジェクトが配置されているエリアの中から初期選択エリアをランダムに選択することが好ましい。
また、本発明に係る方法において、第二の選択ステップでは、コンピュータは、対戦ゲームが開始されてからの期間の長さに基づいて、初期選択エリアの個数を変化させることが好ましい。
また、本発明に係る方法において、第一の行動は、攻撃、防御、回復、能力向上のうちの少なくともいずれか1つであることが好ましい。
また、本発明に係る方法において、第二の行動は、第一の行動を強化した行動であることが好ましい。
また、本発明に係る方法において、第二の実行ステップでは、コンピュータは、第二の行動を実行させるプレイヤにとって対戦ゲームを有利に展開させる効果を発生させることが好ましい。
また、本発明に係る方法において、第三の選択ステップでは、コンピュータは、1以上のオブジェクトのいずれかが戦闘不能状態になった場合に、当該オブジェクトが配置されているエリアを除いて未選択のエリアを選択することが好ましい。
また、本発明に係る方法において、複数のエリアのそれぞれにランダムに識別子を設定するステップをコンピュータにさらに実行させ、第三の選択ステップでは、コンピュータは、複数のエリアのうち未選択でありかつ特定の識別子に対応するエリアを選択することが好ましい。
また、本発明に係る方法において、プレイヤの入力操作に応じて複数のエリアのそれぞれに識別子を設定するステップをコンピュータにさらに実行させ、第三の選択ステップでは、コンピュータは、複数のエリアのうち未選択でありかつ特定の識別子に対応するエリアを選択することが好ましい。
また、本発明に係る方法において、設定するステップでは、コンピュータは、複数のエリアのそれぞれに重複を許して識別子を設定することが好ましい。
また、本発明に係るコンピュータは、プレイヤ同士が行動ターンを繰り返す対戦ゲームを提供するコンピュータであって、各プレイヤに割り当てられた複数のエリアに配置される1以上のオブジェクトを各プレイヤによる指定に応じて選択する第一選択部と、各プレイヤの複数のエリアに1以上のオブジェクトを配置する配置部と、複数のエリアのうちで1以上のオブジェクトが配置されているエリアの一部を、行動ターンの開始前に初期選択エリアとして予め選択する第二選択部と、初期選択エリアを除いた複数のエリアの中から、各プレイヤの行動ターンごとに、未選択のエリアを選択する第三選択部と、第二選択部及び第三選択部により選択されたエリアを記憶する記憶部と、新たに選択されたエリアに配置されている一方のプレイヤのオブジェクトに、他方のプレイヤの複数のエリアに配置されている他方のプレイヤのオブジェクトに対して、第一の行動を実行させる第一実行部と、記憶部に記憶されているエリアの配置パターンに応じてオブジェクトに第二の行動を実行させる第二実行部と、を備える。
また、本発明に係るプログラムは、プレイヤ同士が行動ターンを繰り返す対戦ゲームを提供するコンピュータのプログラムであって、コンピュータを、各プレイヤに割り当てられた複数のエリアに配置される1以上のオブジェクトを各プレイヤによる指定に応じて選択する第一の選択手段と、各プレイヤの複数のエリアに1以上のオブジェクトを配置する配置手段と、複数のエリアのうちで1以上のオブジェクトが配置されているエリアの一部を、行動ターンの開始前に初期選択エリアとして予め選択する第二の選択手段と、初期選択エリアを除いた複数のエリアの中から、各プレイヤの行動ターンごとに、未選択のエリアを選択する第三の選択手段と、第二及び第三の選択手段にて選択されたエリアを記憶する記憶手段と、新たに選択されたエリアに配置されている一方のプレイヤのオブジェクトに、他方のプレイヤの複数のエリアに配置されている他方のプレイヤのオブジェクトに対して、第一の行動を実行させる第一の実行手段と、記憶手段に記憶されているエリアの配置パターンに応じてオブジェクトに第二の行動を実行させる第二の実行手段として機能させる。
また、本発明に係るゲームシステムは、サーバ装置と端末装置とを備え、プレイヤ同士が行動ターンを繰り返す対戦ゲームを提供するゲームシステムであって、サーバ装置は、各プレイヤに割り当てられた複数のエリアに配置される1以上のオブジェクトを各プレイヤによる指定に応じて選択する第一選択部と、各プレイヤの複数のエリアに1以上のオブジェクトを配置する配置部と、複数のエリアのうちで1以上のオブジェクトが配置されているエリアの一部を、行動ターンの開始前に初期選択エリアとして予め選択する第二選択部と、初期選択エリアを除いた複数のエリアの中から、各プレイヤの行動ターンごとに、未選択のエリアを選択する第三選択部と、第二選択部及び第三選択部により選択されたエリアを記憶する記憶部と、新たに選択されたエリアに配置されている一方のプレイヤのオブジェクトに、他方のプレイヤの複数のエリアに配置されている他方のプレイヤのオブジェクトに対して、第一の行動を実行させる第一実行部と、記憶部に記憶されているエリアの配置パターンに応じてオブジェクトに第二の行動を実行させる第二実行部と、を有し、端末装置は、サーバ装置に接続する通信部と、対戦ゲームに関する画像を表示する表示部と、プレイヤによるオブジェクトの指定を受け付ける入力部と、を有する。
【0016】
「ゲームシステム」は、情報処理装置等から構成される、特定の機能をユーザに提供するためのシステムをいう。例えば、サーバ装置、クラウドコンピューティング形態のもの、ASP(Application Service Provider)、クライアントサーバモデルのもの、などにより構成されるが、これに限られるものではない。
【0017】
また、本発明のプログラムは、CD−ROM等の光学ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種の記録媒体を通じて、又は通信ネットワークなどを介してダウンロードすることにより、コンピュータにインストール又はロードすることができる。
【0018】
また、本明細書等において、「部」とは、単に物理的構成を意味するものではなく、その構成が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、2つ以上の構成の機能が1つの物理的構成により実現されてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明のゲームシステムが、マトリックス状に並んだ複数のエリアに配置された複数のオブジェクトを用いて、ユーザが対戦相手と攻守を繰り返し行う、対戦ゲームを提供するサーバ装置であって、複数のエリアから、ユーザにエリアを選択させ、当該選択されたエリアを選択済みエリアとして保持する選択部と、選択されたエリアに配置されたオブジェクトに、第一の行動を実行させる、第一実行部と、すでに選択済みのエリアと今回選択されたエリアとの並びが、マトリックスの縦、横、斜めの少なくともいずれか一列に一致するか否かを判定する判定部と、判定部が、いずれか一列に一致すると判定した際に、オブジェクトに第二の行動を実行させる第二実行部とを備えることによって、ゲームに戦略性や駆け引きの要素を持たせることができ、ユーザが介入したバトルの展開が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態を
図1乃至
図9を用いて説明する。
【0022】
図1は、本実施形態に係るゲームシステム10のシステム構成図を示している。
図1に示すように、ゲームシステム10は、サーバ装置100及び携帯端末200A〜200D(以下、携帯端末200A〜200Dを総称して携帯端末200という。)を含む。サーバ装置100は、インターネットや専用線等のネットワーク300に接続されたサーバ用コンピュータである。また、このサーバ装置100と同じく、ネットワーク300に有線または無線で接続された端末装置である携帯端末200が、互いに通信可能に設定されることによりゲームシステム10が構成される。なお、本実施形態において、ゲームシステム10は、サーバ装置100と携帯端末200を含むものとして説明するが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームシステム10は、クラウドコンピューティング形式のシステムとして構成されてもよい。この場合、ユーザは、ゲームシステム10のコンピュータ処理をネットワーク経由でサービスとして利用する。また、ゲームシステム10は、ASPのサーバを含むシステムとして構成されてもよい。
【0023】
携帯端末200は、ネットワーク300を介してサーバ装置100と通信する機能を備えた情報処理装置である。具体的には、携帯電話やスマートフォン、ノートPC、PDA等が挙げられる。
図1には図示しないが、携帯端末200は、CPU及びメモリを含む主制御部、ネットワーク300と接続するための通信部、ユーザからの操作を受け付けるタッチパネル等の入力部、カードやデッキを表示する表示部、などを備えていることが好ましい。なお、本実施形態ではユーザがサーバ装置100にアクセスするために用いる端末を携帯端末200としているが、これに限定されるものでなく、例えば、可搬性を有さないデスクトップPCなどの端末装置であってもよい。
【0024】
まず、ゲームシステム10の概要について、オブジェクトを用いたゲームの一例として、キャラクタを用いたゲームを例に説明する。サーバ装置100は、マトリックス状に並んだ複数のエリアに配置された複数のキャラクタを用いて、ユーザが対戦相手とターンごとに攻守を交互に繰り返し行う、対戦ゲームを提供する。
【0025】
このゲームシステム10のユーザは、ネットワーク300に接続した携帯端末200を用いて、サーバ装置100に接続することでゲームの提供を受ける。サーバ装置100に接続すると、ユーザは、自身が所有しているキャラクタを用いて、このゲームで対戦を行う。本実施形態では、対戦は、ゲームシステム10が提供する敵キャラクタ(モンスター等)とユーザとが対戦するものとして説明するが、ユーザ同士が対戦するものとしてもよい。この対戦は、ユーザがキャラクタを用いて攻撃を行える攻撃ターンと、対戦相手または敵キャラクタの攻撃をユーザが防ぐ防御ターンとから成る。
【0026】
ユーザは、自分が所有しているキャラクタを、任意の位置に配置して、キャラクタのセットを構成する。このキャラクタが配置されたセットを、デッキという。ユーザは、対戦の前に、キャラクタの配置を決定し、デッキを作成する。このデッキは、全体として1つの攻撃力、防御力、体力、属性などのパラメータを備えることが望ましい。対戦において、デッキ全体の体力が0になれば負け、としてもよいし、デッキ上のいずれか1つのキャラクタの体力が0になれば負け、としてもよい。
【0027】
キャラクタが配置される、デッキ上の場所をエリアと呼ぶ。ユーザは、各キャラクタの特性に従って、エリアにキャラクタを配置し、デッキを構成する。例えば、配置するのに縦3列のエリアが必要なキャラクタや、配置するのに横3列のエリアが必要なキャラクタなどがゲームに用いられるものとしてもよい。この配置するのに必要なエリア数をキャラクタの配置範囲という。
【0028】
デッキに含まれるエリアの数及び位置は、ゲームごとにシステムの管理者が任意に設定することができる。本実施形態では、エリアは、3行×3列のマトリックス状に配置されるが、これに限定されない。たとえば、4行×5列などであってもよい。また、対戦ゲームで用いることができるデッキは1つに限定されない。たとえば1の敵キャラクタと対戦する際に、複数のユーザが複数のデッキを用いて行うものとしてもよい。さらに、一人のユーザが複数のデッキを用いて対戦を行うものとしてもよい。
【0029】
各エリアには、番号が識別子として割り当てられ、携帯端末200の画面上に表示されるように制御されている。この識別子は、番号に限定されず、例えば、色や記号などとして表示されてもよい。また、同じ識別子が複数のエリアに割り当てられるものとしてもよい。たとえば、識別子が数字である場合、「1」と割り当てられるエリアが、デッキ内に複数あるものとしてもよい。さらに、敵キャラクタのデッキに割り振られる識別子を、サーバ装置100がランダムに決定することや、ユーザが任意に決定することも可能である。ただし、たとえば複数のエリアに重複して同じ識別子を割り当てることで、デッキ内に存在しない識別子がある場合には、その存在しない識別子が後述する選択部111Aの処理によって選ばれた際には、ユーザは攻撃等の行動を行うことができない。また、たとえばエリアにユーザが識別子を割り当てる場合、デッキ内の全エリアに「1」という識別子を割り当てると、後述する選択部111Aの処理によって「1」が選択されると、すべてのエリアが選択済みになり、複数の列で後述するビンゴが一度に成立することになる。ただし、一方で、「1」以外の識別子が選択部111Aによって選択されると、ユーザは攻撃等の行動をすることができない。
【0030】
ユーザは、攻撃ターンの度に、デッキに配置されたエリアを選択し、キャラクタに行動(第一の行動)を行わせていく。そして、すでに選択済みのエリアと今回選択されたエリアとの配置が所定のパターンと一致した場合、サーバ装置100は、特殊な行動(第二の行動)をキャラクタにさせることができる。このすでに選択済みのエリアと今回選択されたエリアとの配置が所定のパターンと一致することをビンゴする、という。なお、デッキには、はじめから選択済みの状態となっている開封済みエリアが配置されるものとしてもよい。この開封済みエリアは、対戦ゲーム開始時にユーザが選択して決定するものとしてもよいし、ランダムに決定されるものとしてもよい。さらに、たとえば、ゲームを開始してからの期間、ユーザの履歴情報等のユーザ情報に基づいて、開封済みのエリアの有無や数を変更してもよい。
【0031】
次に、
図2を用いて、このようなゲームシステム10を実現するための、サーバ装置100の各構成について説明する。
図2は、サーバ装置100のブロック図である。
図2に示すように、サーバ装置100は、制御部110と、入力部120と、記憶部130と、通信部140とを備えている。
【0032】
制御部110は、CPUやMPUなどの演算処理部111、画像処理部112及びRAMなどのメモリ113を備えている。演算処理部111は、各種入力に基づき、記憶部130に記録されたプログラムを実行することで、各種機能部を動作させるものである。このプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記憶され、もしくはネットワーク300を介して配布され、コンピュータにインストールされるものであってもよい。メモリ113は、サーバ用プログラム及びゲームプログラム、ならびに、これらのプログラムにおいて処理の実行中に、演算等に必要な各種データを、一時的に記憶するためのものである。
【0033】
画像処理部112は、ユーザの携帯端末200に送信する画像を生成するように構成される。画像処理部112が、生成する画像として、具体的には、キャラクタの画像、後述するカードの画像、デッキの画像、などが挙げられる。
【0034】
入力部120は、サーバ装置100の管理者からの操作を受け付けるように構成され、キーボードやマウス、タッチパネル等によって実現することができる。
【0035】
記憶部130は、ハードディスク等の記憶装置によって構成され、制御部110における処理の実行に必要な各種プログラムや、各種プログラムの実行に必要なデータ等を記録しておくものである。具体的には、記憶部130は、ユーザ情報テーブル130A、キャラクタ情報テーブル130B、カード情報テーブル130C及びパターン情報テーブル130Dを有していることが望ましい。
【0036】
図3はユーザ情報テーブル130Aを示す図である。ユーザ情報テーブル130Aには、
図3に示すように、ユーザID、パスワード、ユーザのゲーム履歴である履歴情報(レベル、ステータス、プレイ時間、所有キャラクタ、所有カード)などのユーザ情報が格納されている。
【0037】
図4は、キャラクタ情報テーブル130Bを示す図である。キャラクタは、パラメータや範囲特性を備えることができる。キャラクタのパラメータには、属性、攻撃力、防御力、体力、希少性、などを設けてもよい。例えば希少性は、そのアイテムの希少価値に応じてランクがつけられるものであることが望ましい。さらに、キャラクタのパラメータとして、スピードを設けることもできる。例えば、スピードが速いキャラクタほど1ターンに行動できる回数が増加したり、先制攻撃を行うことができる、としてもよい。
【0038】
また、キャラクタの範囲特性として、第一の行動を実行する対象となるエリアの数を示す行動範囲、デッキに配置する際に必要なエリア数を示す配置範囲などを設けることができる。行動範囲の一例として、例えばキャラクタが攻撃を行う際に相手にダメージを与えることができるエリアの数である攻撃範囲などが挙げられる。攻撃範囲は、キャラクタの攻撃の種類や各種パラメータ、残りのHP(Hit Point)や残りのMP(Magic Point)に応じて決定されるものとしてもよい。キャラクタ情報テーブル130Bには、
図4に示すように、これらの範囲特性及び各キャラクタのパラメータ(属性、攻撃力、防御力、体力など)がキャラクタID、キャラクタ名と対応づけて格納されている。キャラクタのパラメータには、行動特性を含むことができる。行動特性は、キャラクタの攻撃、防御、回復、能力向上(スキル向上)、スピード等の行動のしやすさの傾向をいう。後述する実行部111Bは、この行動特性に基づいて、キャラクタに第一の行動を実行させることが望ましい。例えば、行動特性として魔法攻撃が定められたキャラクタである場合、魔法攻撃を行える回数を表すMPがある場合は、魔法攻撃を優先的に行い、MPが0になった場合には、魔法攻撃の次にしやすい行動として打撃攻撃を行うものとしてもよい。また、対戦相手とユーザ間でどちらが先に攻撃を行うかを、スピード等の行動特性に応じて決定するものとしてもよい。
【0039】
図5はカード情報テーブル130Cを示す図である。ここでいうカードとは、複数のエリアからユーザに任意のエリアを選択させるための選択肢が記載されたものをいう。本実施形態では、エリアの識別子が記載されたカードを選択肢として説明するが、これに限定されるものではない。
【0040】
カードには、エリアの識別子が記載されている。カードは、識別子が複数記載されているものとしてもよい。また、カードには、特殊効果を記載することができる。特殊効果の例として、カードに記載された識別子のエリアに配置されたキャラクタのスピードや攻撃力、防御力などのパラメータを強化するものが挙げられる。また、エリアに依存しない特殊効果として、全キャラクタが行動可能となるもの、HPが一定値以下の全キャラクタが行動可能となるもの、横一列または縦一列の全キャラクタが行動可能となるもの、などのカードが設けられてもよい。カード情報テーブル130Cには、
図5に示すように、このような特殊効果及びエリア識別子が、カードID、カード名と対応づけられて格納されている。
【0041】
図6は、パターン情報テーブル130Dを示す図である。パターンは、マトリックス状に配置されたエリアの所定の組合せをいう。パターンは例えば、横一列、縦一列、斜め一列などが挙げられる。
図6に示すように、パターン情報テーブル130Dには、このようなエリアの所定の組合せとパターンIDとが格納されている。
【0042】
図2に戻り、サーバ装置100の構成の続きを説明する。
【0043】
通信部140は、サーバ装置100をネットワーク300に接続するように構成される。例えば、通信部140は、LANカード、アナログモデム、ISDNモデム等、及び、これらをシステムバス等の伝送路を介して処理部と接続するためのインタフェースから実現することができる。
【0044】
さらに、
図2に示すように、演算処理部111は、機能部として、選択部111Aと、実行部111Bと、判定部111Cとを備えている。
【0045】
選択部111Aは、複数のエリアから選択されたエリアを選択済みエリアとして保持するように構成される。エリアの選択はユーザが行うものとしてもよいし、選択部111Aが行うものとしてもよい。選択部111Aは、選択済みエリアをメモリ113に一時的に記憶させることができる。また、選択部111Aは、デッキに開封済みエリアがある場合には、この開封済みエリアも選択済みエリアとして扱うことができる。
【0046】
選択部111Aは、すでに選択済みのエリアを除いたエリアから、ユーザにエリアを選択させるために、1つ以上のエリアを選択肢として提示することが望ましい。具体的には、選択部111Aは、1つ以上のエリアが記載されたカードを用いて、カードの束を作成し、束からユーザに任意のカードを引かせることができる。本実施形態では、対戦の際に、選択部111Aは、ユーザにカードの束から、エリアの識別子が記されたカードを3枚選択させ、選択されたカードを提示する。このカードは、ユーザが攻撃ターンごとに1枚ずつ選択することで使用される。使用される度にカードの束から、ユーザは新たなカードを引くことができる。ただし、配られるカードの枚数及び配られ方はこれに限定されるものではなく、例えばカードはサーバ装置100が、ユーザに対して、ランダムに配布するものとしてもよい。
【0047】
また、選択部111Aは、あらかじめ定められた順番でエリアの選択をすることも可能である。たとえば、選択部111Aは、ユーザがデッキにキャラクタを配置する前に、カードの束等で選択されるエリアの順番を提示し、この順にエリアを選択するものとしてもよい。これによって、ユーザは、ビンゴが成立しやすいエリアに、どのキャラクタを配置すべきか考えるようになる。
【0048】
さらに、選択部111Aは配置されているキャラクタのHPが0になったエリアや、対戦相手からの攻撃により戦闘不能状態となったキャラクタが配置されているエリアを自動的に選択済みエリアとすることもできる。これによって、ユーザは劣勢な状況に追い込まれるほど、ビンゴが成立しやすくなり、よりゲームの面白みを増すことができる。
【0049】
実行部111Bは、選択されたエリアに配置された、キャラクタに第一の行動を実行させる第一実行手段と、すでに選択済みのエリアと今回選択されたエリアとの並びが、マトリックスの縦、横、斜めの少なくともいずれか一列に一致する(つまり、ビンゴが成立した)と判定された際に、第二の行動を実行させる第二実行手段を有している。第一の行動は、攻撃、防御、回復、能力向上のうちの少なくともいずれか1つをいう。また、第二の行動は、第一の行動を強化した行動としてもよい。第二の行動は、例えば、通常の攻撃よりも攻撃力の高い特殊攻撃、属性攻撃、全回復、スキル向上などが挙げられる。具体的には、召喚獣を召喚して行う攻撃などとしてもよい。
【0050】
実行部111Bは、ユーザに選択されたカードに関する情報を受付けると、選択されたエリアに配置されたキャラクタについて、キャラクタ情報テーブル130Bに格納された範囲特性及び行動特性を参照し、キャラクタに第一の行動を実行させる。例えば、選択されたエリアに配置されたキャラクタが、複数のエリアにまたがって配置されている際に、実行部111Bは、これらの複数のエリアに対して、第一の行動を実行させることができる。また、実行部111Bは、対戦相手のデッキ上のエリアのうち、キャラクタの行動範囲のエリア数を、ユーザのキャラクタの第一の行動の実行対象とすることができる。実行部111Bは、行動範囲となるエリアの数や位置を、キャラクタの各種パラメータや、発動するスキルといった攻撃の種類に応じて決定するものとしてもよい。
【0051】
また、実行部111Bは、後述する判定部111Cの処理によって、複数の列でビンゴが成立したと判定された場合に、対戦ゲームを有利に展開させる効果を発生させることができる。対戦ゲームを有利に展開させる効果は、たとえば、キャラクタのスキルの向上や、ゲーム内で使用できるアイテムの付与、ゲーム内で使用できるアイテムと交換できるポイントの付与や対戦相手への攻撃力の増加、特別攻撃の発動、キャラクタの行動範囲のエリア数増加等を含む。
【0052】
判定部111Cは、すでに選択済みのエリアと今回選択されたエリアとの並びが、マトリックスの縦、横、斜めの少なくともいずれか一列に一致するか否か、つまりビンゴが成立したか否かを判定するように構成される。ビンゴが成立した場合、その旨を判定部111Cは実行部111Bに通知する。
【0053】
次に
図7を用いて、サーバ装置100の処理フローについて説明する。なお、以下に説明する処理のフローに含まれる各処理ステップは、処理内容に矛盾を生じない範囲で、任意に順番を変更して又は並列に実行することができるとともに、各処理ステップ間に他のステップを追加してもよい。また、便宜上1ステップとして記載されているステップは、複数ステップに分けて実行することができる一方、便宜上複数ステップに分けて記載されているものは、1ステップとして把握することができる。
【0054】
図7はサーバ処理の処理フローを示すフローチャートである。まず、サーバ装置100は、携帯端末200Aを用いたユーザからのアクセスを受け付ける(S101)。このとき、携帯端末200Aから演算処理部111に対して、ゲーム開始要求が送信されるが、ゲームを開始させる前に、ユーザIDやパスワード等のログイン情報の入力をサーバ装置100が求めることが望ましい。これによりサーバ装置100の演算処理部111が、そのログイン情報を認識すると、記憶部130のユーザ情報テーブル130AからそのユーザIDに紐付けられたユーザ固有の履歴情報を取得し、前回の続きからゲームを再開させることが可能となるからである。
【0055】
ユーザからのゲーム開始要求をサーバ装置100が受信すると、画像処理部112がユーザが所有しているキャラクタの一覧画面を表示する(S102)。一覧画面には、キャラクタの画像のほか、各キャラクタのパラメータ、各種特性、所有数などが表示されることが望ましい。これによって、ユーザはキャラクタのパラメータ等に基づいて、デッキを構成することが可能となる。
【0056】
ユーザがキャラクタ一覧画面から、デッキに配置したいキャラクタを選択し、デッキ上で配置するエリアをそれぞれのキャラクタについて決定する。
図8(A)が、このときユーザが配置したデッキであるとする。選択したキャラクタの配置特性に応じて、配置できるキャラクタ数及び配置できる組合せは変化する。ユーザが配置したデッキは、演算処理部111によって、メモリ113に一時的に格納される(S103)。
【0057】
演算処理部111は、このデッキで対戦を行うか否かの質問を携帯端末200Aに表示させ、ユーザが「行わない」を選択すると、S102に戻り、再度デッキ作成処理が開始される。
【0058】
ユーザが「対戦を行う」を選択すると、ユーザが作成したデッキと、敵キャラクタのデッキが携帯端末200Aの画面上に表示される。
図8(B)は、このときの敵キャラクタのデッキである。本実施形態において、ユーザの対戦相手は、サーバ装置100側で用意した敵キャラクタであるが、ユーザ同士が対戦を行うことも可能である。
【0059】
図8(A)に示すように、ユーザは、エリア1、2、4、5にキャラクタ501を、エリア7にキャラクタ502を、エリア3、6にキャラクタ503を、エリア8、9にキャラクタ504を配置している。また、
図8(B)に示すように、敵キャラクタは、エリア4にキャラクタ601を、エリア2にキャラクタ602を、エリア8、9にキャラクタ603を、エリア1、3、6、7にキャラクタ604を、エリア5にキャラクタ605を配置している。
図8(A)(B)に示すように、ユーザと敵キャラクタでは、デッキの各エリアの識別子の振られ方が異なっていることが望ましい。これによって、対戦相手にはビンゴさせず、自分のデッキのみをビンゴさせる、という駆け引きの要素をゲームに取り入れることができる。なお、敵キャラクタのエリアに割り振られる識別子は、サーバ装置100の演算処理部111がランダムに決定するとしてもよいし、ユーザが決定するものとしてもよい。
【0060】
これらの各キャラクタの特性やパラメータをキャラクタ情報テーブル130Bから抜粋したものが
図9である。キャラクタ501、キャラクタ604は、UID012のキャラクタである。また、キャラクタ502、キャラクタ601、キャラクタ602及びキャラクタ605はUID025のキャラクタ、キャラクタ504及びキャラクタ603はUID066のキャラクタ、キャラクタ503はUID010のキャラクタと対応している。
【0061】
このとき、ユーザのデッキのHPは、キャラクタ501〜504のHPの総和である750、敵キャラクタのデッキのHPはキャラクタ601〜604のHPの総和である750である。この対戦は、ユーザまたは敵キャラクタのいずれかのデッキのHPが0になったときに終了する。
【0062】
対戦が開始されると、選択部111Aは、カード情報テーブル130Cに格納されたカードからカードの束を構成し、この束からユーザに好きなカードを3枚選択させ、選択されたカードを提示する(S104)。このときユーザが引いた3枚のカードの一例を示すのが
図8(C)である。ユーザがカードを所有していた場合、選択部111Aの選択対象にその所有カードを含むことも可能である。
【0063】
図8(C)の例では、選択肢として、カード701〜703が提示されている。カード701にはエリア1が、カード702にはエリア7が、カード703には下段一行が選択肢として記載されている。ユーザが選択したカードは、演算処理部111によって受け付けられる(S105)。
【0064】
選択されたカードに基づいて、実行部111Bは各キャラクタに行動特性を参照し、第一の行動を実行させる(S106)。例えば、カード701が選択された場合、エリア1に配置されているユーザのキャラクタ501及び敵キャラクタのキャラクタ604が行動を実行する。キャラクタ501及びキャラクタ604は攻撃範囲がどちらも4エリア分なので、相手デッキの4つのエリアに配置されたキャラクタに攻撃をすることができる。このとき、どの4つのエリアに攻撃するかは任意に決められるものとしてもよいし、HPが最も高いキャラクタがいるエリアを含む4エリアとしてもよい。
【0065】
また、カード702が選択された場合、エリア7に配置されている、ユーザのキャラクタ502及び敵キャラクタのキャラクタ604が行動を実行する。キャラクタ502の攻撃範囲は2エリア分、キャラクタ604の攻撃範囲は4エリア分なので、この場合、ユーザの方が広大な範囲でダメージを受けることになる。
【0066】
カード703が選択された場合、エリアの識別子に関わらず、下段の1列に配置されたキャラクタが攻撃を行う。つまり、ユーザのキャラクタ502、504及び敵のキャラクタ603、605が攻撃を行う。このとき、キャラクタ502及びキャラクタ605の攻撃範囲は1エリア、キャラクタ504及びキャラクタ603の攻撃範囲は2エリアであるため、ユーザも敵キャラクタも計3エリア攻撃することができる。
【0067】
また、選択されたエリアに配置されたキャラクタのHPがすでに0になっていた場合、そのターンは攻撃できないものであることが望ましい。
【0068】
図7に戻り、フローの続きを説明する。選択されたカードに記載されていたエリアは、選択済みエリアとして対戦中一時的にメモリ113上に記憶される(S107)。
【0069】
カードが選択されるごとに、判定部111Cは、どちらかのデッキがビンゴになっていないか、メモリ113を参照し、それぞれの選択済みエリアがパターン情報テーブル130Dに記憶されたパターンと一致するか否か判定を行う(S108)。
【0070】
判定部111Cがビンゴであると判定した場合(S108:YES)、実行部111Bは、デッキに配置されたキャラクタに特殊行動を実行させる(S109)。この特殊行動は、例えば、攻撃力の高い攻撃や、属性攻撃、全回復、スキル向上などが挙げられる。また、この特殊行動が行えるキャラクタは、HPが残っているキャラクタに限定してもよいし、すでにHPが0になってしまったキャラクタも行えるものとしてもよい。
【0071】
このS104からS109までの処理を、どちらかのデッキのHPが0になるまで行う。
【0072】
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
【0073】
例えば、既述の実施形態において、携帯端末200は、ネットワーク300を介して、サーバ装置100と直接アクセスする構成になっている。しかし、例えば、通信システムがWebサーバを有する場合には、携帯端末200とのやりとりをWebサーバが中継する構成としてもよい。これによって、セキュリティ上のリスクを低減することが可能となる。