特許第6875360号(P6875360)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6875360
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20210517BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20210517BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20210517BHJP
【FI】
   G06F3/041 602
   G06F3/041 480
   G09F9/00 366A
   G09F9/30 308Z
   G09F9/30 338
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-240524(P2018-240524)
(22)【出願日】2018年12月25日
(65)【公開番号】特開2020-102065(P2020-102065A)
(43)【公開日】2020年7月2日
【審査請求日】2018年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】渡部 一貴
(72)【発明者】
【氏名】太田 貴之
【審査官】 木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−033616(JP,A)
【文献】 特開2015−156775(JP,A)
【文献】 国際公開第2017/068955(WO,A1)
【文献】 特開2009−098899(JP,A)
【文献】 特開2018−200353(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G09F 9/00
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストレッチャブルディスプレイと、
前記ストレッチャブルディスプレイの表示面側から操作可能に配置された機械式スイッチと、
前記機械式スイッチの押圧の力を検知する前記機械式スイッチの下のセンサー基板と、
前記ストレッチャブルディスプレイと前記機械式スイッチとの間のアクチュエーター層と、を備え、
前記アクチュエーター層は、
同一平面上に配置された複数のプレートと、
前記複数のプレートを定められた単位ごとに水平方向に拘束し、または、解放する駆動素子と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記機械式スイッチは、行列状に配列された複数の押下スイッチであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記機械式スイッチは、ラバードームを有するスイッチであることを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記プレートは略矩形形状を有し、隣接するものの辺同士が嵌合構造を有することを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記嵌合構造は、凹凸の嵌合構造であることを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記駆動素子は、高分子アクチュエーター、または、機械アクチュエーターまたはこれらの組み合わせであることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
ストレッチャブルディスプレイと、
前記ストレッチャブルディスプレイの表示面側から操作可能に配置された機械式スイッチと、
前記機械式スイッチの押圧の力を検知する前記機械式スイッチの下のセンサー基板と、
前記機械式スイッチの下方に、前記機械式スイッチを前記ストレッチャブルディスプレイに向かって伸縮させる、伸縮ユニットと、を備え、
前記機械式スイッチは、スライド式、ダイアル式、または、レバー式スイッチのいずれか1のスイッチ、または、いずれかの組み合わせであり、
前記伸縮ユニットは、
第1電極と、
該第1電極に接続される導電性高分子と、
該導電性高分子を中央に位置させて離間して配置される円筒状の第2電極と、
前記導電性高分子と前記第2電極を含む空間を覆うラバーフィルムと、
前記ラバーフィルムで覆われた前記空間に満たされる電解液と、
前記ラバーフィルムを覆い、上部に開口部を有する硬質のカバーと、を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項8】
前記伸縮ユニットは、高分子アクチュエーターであることを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記ストレッチャブルディスプレイは、
一の方向に延びる軸線の周りに螺旋状に巻回された導体配線を備えた複数の伸縮配線と、
複数の表示素子と、
前記伸縮配線と前記表示素子が埋設された、伸縮性を備える基板と、を備え、
前記伸縮配線は前記表示素子に接続されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示素子は、LEDであることを特徴とする請求項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記センサー基板は、
前記機械式スイッチに対応する単位ユニットと、
前記単位ユニットに接続し互いに交差するX信号ラインとY信号ラインと、
前記X信号ラインに接続されるシフトレジスターと、
前記Y信号ラインに接続される検知回路と、
を含む請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記単位ユニットは、
前記機械式スイッチの押圧の力を反映する可変抵抗と、
前記可変抵抗の一端に接続される電源と、
前記可変抵抗の他端に接続されるMOSゲートと、
を含む請求項11に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タブレット、スマートフォン等のモバイル機器、ノート型のパーソナルコンピューター、カーナビゲーターなどにおいて、表示機能と入力機能とを兼用するタッチセンサを備えた表示装置が普及している。表示装置にタッチセンサが搭載されることにより、様々なアプリケーションにおける入力機構を画面上に自由に構成することが可能となっている。
しかし、タッチセンサは、キーボードやトグルスイッチ、つまみなどの機械式スイッチとは異なり、凹凸がなく、機械的な上下左右の動きやバネやラバーなどによる反発が伴わない。そのため、スイッチを操作するとき、スイッチの位置をその都度目視で確認することが必要であり、カーナビゲーター等の車載ディスプレイに望ましい、指の感覚を操作の補助として利用することができないという問題がある。
【0003】
特許文献1では、タッチセンサのタッチ面において、指による押圧荷重をモニターし、タッチ面に対して押圧荷重に基づいた周波数の振動を与え、押しボタンスイッチを操作した場合と近似したクリック触感を呈示できる入力装置を開示している。しかしながら、特許文献1に記載された方法で指先に振動を与えたとしても、実際の凹凸感や、スイッチを押し込んだ感触までは再現するのが難しいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−34148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、機械式スイッチと同等の感触を得ることができ、目視確認しなくても入力操作可能な表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の表示装置は、ストレッチャブルディスプレイと、前記ストレッチャブルディスプレイの表示面側から操作可能に配置された機械式スイッチと、を備えることを特徴とする。
上記のような構成によれば、ストレッチャブルディスプレイの表面側から機械式スイッチを操作するので、機械式スイッチの操作感を得ることができる。
【0007】
本発明の一態様においては、前記機械式スイッチは、行列状に配列された複数の押下スイッチであることを特徴とする。
このような構成によれば、表示面から操作可能なある自由度をもった入力装置を備えた表示装置を実現できる。
【0008】
本発明の一態様においては、前記機械式スイッチは、ラバードームを有するスイッチであることを特徴とする。
このような構成によれば、表示装置上でキーボード等と近似の操作感をもつ入力装置を備えた表示装置を実現できる。
【0009】
本発明の一態様においては、前記ストレッチャブルディスプレイと前記機械式スイッチとの間に、アクチュエーター層を備え、前記アクチュエーター層は、同一平面上に配置された複数のプレートと、前記複数のプレートを定められた単位ごとに拘束し、または、解放する駆動素子と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、スイッチの押圧面を任意に構成することができ、スイッチ構成の自由度が向上する。
【0010】
本発明の一態様においては、前記プレートは略矩形形状を有し、隣接するものの辺同士が嵌合構造を有することを特徴とする。
このような構成によれば、押圧面を任意に構成したスイッチを、容易に簡素に構成することができる。
【0011】
本発明の一態様においては、前記嵌合構造は、凹凸の嵌合構造であることを特徴とする。
このような構成によれば、目的の嵌合構造を構成することができる。
【0012】
本発明の一態様においては、前記駆動素子は、高分子アクチュエーター、または、機械アクチュエーターまたはこれらの組み合わせであることを特徴とする。
このような構成によれば、上記のような表示装置を適切に実現可能である。
【0013】
本発明の一態様においては、前記機械式スイッチは、スライド式、ダイアル式、または、レバー式スイッチのいずれか1のスイッチ、または、いずれかの組み合わせであることを特徴とする。
このような構成によれば、多種多様なスイッチ操作が可能な表示装置を提供できる。
【0014】
本発明の一態様においては、前記機械式スイッチの下方に、前記機械式スイッチをストレッチャブルディスプレイに向かって伸縮させる、伸縮ユニットを有することを特徴とする。
このような構成によれば、スイッチ入力の必要なときだけ、スイッチ類をストレッチャブルディスプレイにむけて突出させることができる。
【0015】
また、本発明の表示装置は、ストレッチャブルディスプレイと、該ストレッチャブルディスプレイの表示面側から操作可能に配置された感圧層と、前記ストレッチャブルディスプレイの一部を変形させるように伸縮させる複数の伸縮ユニットと、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、画面下のスイッチを突出させることができ、入力操作が容易となる。
【0016】
本発明の一態様においては、前記感圧層は同一平面上に配置された複数の感圧素子で構成されることを特徴とする。
このような構成によれば、画面からの入力を効率よく感知できるようにできる。
【0017】
本発明の一態様においては、前記伸縮ユニットは、それぞれ、前記感圧素子のそれぞれに対応して複数配置されていることを特徴とする。
このような構成によれば、各伸縮ユニットに対応した入力を感知できるようにできる。
【0018】
本発明の一態様においては、前記伸縮ユニットの上方、かつ、前記ストレッチャブルディスプレイの下に位置し、前記ストレッチャブルディスプレイに対して伸縮自在に駆動される複数のピンを備えたピン構造を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、各伸縮ユニットごとにピンのパターンに差異をつけることができる。
【0019】
本発明の一態様においては、前記伸縮ユニットは、高分子アクチュエーターであることを特徴とする。
このような構成によれば、上記のような表示装置を適切に実現可能である。
【0020】
本発明の一態様においては、前記伸縮ユニットは、第1電極と、該第1電極に接続される導電性高分子と、該導電性高分子を中央に位置させて離間して配置される円筒状の第2電極と、前記導電性高分子と、前記第2電極を含む空間を覆うラバーフィルムと、前記ラバーフィルムで覆われた空間に満たされる電解液と、前記ラバーフィルムを覆う上部に開口部を有する硬質のカバーを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、上記のような表示装置を適切に実現可能である。
【0021】
本発明の一態様においては、前記ストレッチャブルディスプレイは、一の方向に延びる軸線の周りに螺旋状に巻回された導体配線を備えた複数の伸縮配線と、複数の表示素子と、前記伸縮配線と前記表示素子が埋設された、伸縮性を備える基板と、を備え、前記伸縮配線は前記表示素子に接続されていることを特徴とする。
このような構成によれば、上記のような表示装置を適切に実現可能である。
【0022】
本発明の一態様においては、前記表示素子は、LEDであることを特徴とする。
このような構成によれば、上記のような表示装置を適切に実現可能である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、機械式スイッチと同等の感触を得ることができ、目視確認しなくても入力操作可能な表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第1実施形態における表示装置の、(a)は表示装置を搭載したカーナビゲーター、(b)は拡大平面図、(c)は側断面図である。
図2図1のストレッチャブルディスプレイに備えられているLEDマトリックスの模式図である。
図3図1のセンサー基板の模式図である。
図4】本発明の第1実施形態におけるストレッチャブルディスプレイの構造を説明するための図であって、(a)は、機械式スイッチ1個分の平面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(a)の拡大平面図、(d)は(b)の拡大断面図、(e)は(d)の拡大断面図、(f)は(e)のLEDデバイスの模式的回路図である。
図5】本発明の第1実施形態を示す模式図である。
図6】本発明の第2実施形態における表示装置の、(a)は拡大断面図、(b)は(a)のアクチュエーター層の斜視図、(c)は(a)のアクチュエーター層を駆動している図である。
図7】アクチュエーター層で利用されている導電性高分子の性質を説明するための図である。
図8】本発明の第3実施形態における表示装置の、(a)は拡大断面図、(b)は(a)の伸縮ユニットの配列の模式的な斜視図である。
図9図8(a)の拡大断面図である。
図10】本発明の第3実施形態における伸縮ユニットが突出動作をしている図である。
図11】本発明の第3実施形態の変形例を示す図である。
図12】本発明の第4実施形態を示す図である。
図13】本発明の第4実施形態の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1(a)は、第1実施形態におけるカーナビゲーター10の表示装置11を示しており、図1(b)は、図1(a)画面11の矩形部Aの拡大平面図であり、図1(c)は、図1(b)の側断面図である。
表示装置11は、ストレッチャブルディスプレイ12と、ストレッチャブルディスプレイ12の表面側から操作可能に配置されたラバードーム式の機械式スイッチ13を備えている。本発明におけるストレッチャブルディスプレイとは、少なくとも一部が伸縮可能である。また、本実施形態においてラバードームとは、キーを押し戻す力を与える部材であり、押したときの触感を調整することができる。機械式スイッチ13はセンサー基板14上に配列されている。ストレッチャブルディスプレイ12は、LEDマトリックス15を備えている。
図2は、図1のストレッチャブルディスプレイ12に備えられているLEDマトリックス15の模式図である。LEDマトリックス15は、1画素あたり、LED画素21とMOSゲート22を備えた複数の画素の配列で構成されており、各画素のMOSゲート22のゲート電極にXゲートライン23が、ソース電極にYソースライン24が接続されている。各LED画素21は、一端をMOSゲート22のドレイン電極に、他端を共通電極25に接続されている。各LED画素21は、一端に接続されているMOSゲート22がXゲートライン23によってオン状態になると、それぞれのMOSゲート22のソース電極に接続されているYソースライン24の電圧レベルで制御されてLED画素21を点灯させる。
【0026】
図3は、図1に示すセンサー基板14の模式図である。センサー基板14上では、1個のラバードーム式の機械式スイッチ13に、1個の単位ユニット31が対応しており、単位ユニット31は、機械式スイッチ13の押圧の力を反映する可変抵抗32と可変抵抗32の一端に接続される電源33と、可変抵抗32の他端に接続されるMOSゲート34を備えている。基本単位ユニット31は、センサー基板14上に機械式スイッチ13の配列に対応して配置されている。センサー基板14は、複数の単位ユニット31の配列の端部にシフトレジスター35と検出回路36を備えている。各単位ユニット31には、シフトレジスター35に制御される複数のX信号ライン37が、各単位ユニット31のMOSゲート34のゲート電極に接続され、各MOSゲート34のソース電極が複数のY信号ライン38を介して検知回路36に接続されている。
【0027】
機械式スイッチ13の押圧の力を反映する可変抵抗32は、スイッチが押されると低抵抗となり、スイッチが押されていないときは高抵抗となる。シフトレジスター35は、X信号ライン37を順次MOSゲート34がオンする電圧で、図示しない制御クロックに基づいてスキャンする。具体的には例えば、Xから順次X、X、・・・と一定時間オン電圧を与えその後オフ状態となるパルスをX信号ライン37に与える。
任意のXn(n=1、2、・・・)がオン電圧となるとき、該当するX信号ライン37に接続されているMOSゲート34がオン状態となり、オン状態となったMOSゲート34に対応する機械式スイッチ13が押圧されているときは可変抵抗32は低抵抗となり、MOSゲート34のソース電極に電源33の電圧レベルが印可され対応するY信号ライン38を介して論理“H”が検知回路36に送信され、検知回路36は、該当する機械式スイッチが押圧されていることを検知する。
機械式スイッチ13が押圧されていないときは可変抵抗32は高抵抗となり、MOSゲート34のソース電極には電源33の電圧レベルが印可されず対応するY信号ライン38は、例えば論理“L”の電圧レベルをイニシャル値として検知回路36により与えられており、この場合はY信号ライン38を介して論理“L”が検知回路36に送信され、検知回路36は、該当する機械式スイッチが押圧されていないことを検知する。
なお、ここでは図示していないが、制御用素子などによる信号処理により、ON/OFFの閾値や感度などを変更しても良い。また、本実施形態においては、機械式スイッチ13の状態を検知するために可変抵抗32を採用しているが、これに限定されず、単純にON/OFF状態を検知するスイッチ素子を使用することも可能である。
【0028】
図4を参照して、ストレッチャブルディスプレイ12について説明する。図4(a)は、ストレッチャブルディスプレイ12の機械式スイッチ13の1個分の拡大平面図で、図4(b)は図4(a)の側面図である。図4(c)は、図4(a)の矩形部Bの拡大平面図である。図4(d)は、図4(b)の矩形部Cの拡大断面図で、図4(e)は、図4(d)の矩形部Dの拡大断面図でLEDデバイス1個を示している。図4(f)は、図4(e)のLEDデバイスの模式的回路図を表している。
ストレッチャブルディスプレイ12は、その本体の基板41が、エラストマーなどの延伸性と弾性復元力を持ったフィルム状の材料で構成され、この基板41の中にLED素子42がマトリックス状に配置され、埋設されている。それぞれのLED素子42は、伸縮自在ならせん状の導体配線43で、連結され表示装置として必要な信号を供給されている。
【0029】
個々のLED素子42は、RGBの発光ダイオードチップ44−1、44−2、44−3とリフレクタ45を備え、スイッチング回路部46によってその発光を制御される。発光ダイオードチップ44−1、44−2、44−3を含む模式的な回路は、図4(f)に示されるように、共通電極Mと44−1、44−2、44−3のスイッチングに寄与する電極R、G、Bを備え、これらの電極の接続がスイッチング回路部46によって制御されている。
【0030】
上述したように、図1図4に示されているストレッチャブルディスプレイ12は、その本体の基板41をエラストマーなどの延伸性と弾性復元力を持った材料で構成されている。このストレッチャブルディスプレイ12は、図5に示すように、人間の指50などでその表面から押圧すると、その加えられた力の方向に従って、伸縮変形することができ、ストレッチャブルディスプレイ12の背後に配列された機械式スイッチを押すことが可能である。この動作により、指は物理的な上下方向に押し込む感覚と、機械式スイッチ13によるクリック触感を得ることができる。この作用により、本実施例の表示装置11は、タッチパネル式の表示装置と同等のスイッチ構成の自由度に加え、タッチパネル式表示装置では得られないスイッチの操作感覚を得ることができる。
本実施形態では、機械式スイッチ13をラバードーム式として説明しているがこれに限定されず、バネ式のスイッチなど、上下に可動する機械式スイッチであれば、いずれのスイッチでも実施することができる。
【0031】
(第2実施形態)
次に、図6図7を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態においては、上記第1実施形態と共通する構成については、図中に同符号を付してその説明を省略する。
図6(a)は、本実施形態に係る表示装置60の拡大断面図である。表示装置60は、ストレッチャブルディスプレイ12と、機械式スイッチ13と、センサー基板14を備え、ストレッチャブルディスプレイ12と機械式スイッチ13との間に、アクチュエーター層61を備えている。アクチュエーター層61は、同一平面上に配置された複数のプレート62と駆動素子63を備えている。複数のプレート62は、その一端に凸部62−1、他端に凹部62−2を備える嵌合構造を有している。駆動素子63は、その上下に薄いラバー層64を備え、導電性高分子層66が電解液層65でサンドイッチされて構成されている。図6(b)は図6(a)のアクチュエーター層61の斜視図を示しており、アクチュエーター層の同一平面上に配置された複数のプレート62と駆動素子63が示されている。
【0032】
図7を参照して、この駆動素子63における導電性高分子層66の性質について説明する。図7(a)、図7(b)では、ビーカー71に電解液72が満たされ、ビーカー71内では、電極73と導電性高分子74が、電解液72に浸されている。図7(a)は、導電性高分子74に対して、プラス電圧を印加している状態を示しており、図7(b)は、マイナス電圧を印加している状態を示している。導電性高分子74は、プラス電圧を印加されると電解液からマイナスイオン75を取り込んで、膨張する。逆に、導電性高分子74は、マイナス電圧を印加されると電解液にマイナスイオン75を放出し、収縮する。
【0033】
上記性質を利用した本実施形態の高分子アクチュエーターは、図6の駆動素子63に、機械式スイッチ13ごとに、上下ラバー層64に隣接する電極を設け、(図示せず)任意の区画のサンドイッチされた導電性高分子層66に対してマイナス電圧を印加すると、導電性高分子層66は収縮し、同一平面上に配置された複数のプレート62は、図6(c)の区画Sで示されているように、その区画Sでひとかたまりに拘束される。その際、複数のプレート62は、凹凸の嵌合構造を有しているので、拘束された区画において、あるひとかたまりの大きさのスイッチを構成することができる。すなわち、入力装置として、大きさの違うスイッチを、指の感触で認知可能に任意の位置に形成することができ、種々のアプリケーションの入力装置としての自由度を向上することができる。ストレッチャブルディスプレイ12と、機械式スイッチ13と、センサー基板14の構成動作については、上記第1実施例と同様の構成を有し、同様の効果を奏することができる。
尚、本実施形態では、駆動素子63として高分子アクチュエーターを利用しているが、これに限定されず、複数のプレート62を拘束、解放可能な機構を有する機械アクチュエーターで構成しても良い。
【0034】
(第3実施形態)
次に、図8図10を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態においては、上記第1および第2実施形態と共通する構成については、図中に同符号を付してその説明を省略する。図8(a)は、本実施形態の拡大断面図である。本実施形態に係る表示装置80は、ストレッチャブルディスプレイ12と伸縮ユニット81の配列82と感圧層83を備えている。伸縮ユニット81の配列82は、ストレッチャブルディスプレイ12と感圧層83の間に伸縮ユニット81がマトリックス状に配置されており、各伸縮ユニット81はストレッチャブルディスプレイ12の一部を変形させるように伸縮することができる。但し、“伸縮”とは、“伸長”もしくは“収縮”のいずれか一方だけでも良く、両方でも良い。この伸縮によって、ストレッチャブルディスプレイ12の一部を突出させ、または、元の位置に戻すことが可能となる。
【0035】
図8(b)は、本実施形態のマトリックス状に配置された伸縮ユニット81の配列82の模式的な斜視図である。各伸縮ユニット81は共通電極84と各伸縮ユニットを制御するためのMOSゲート85のドレイン電極に接続されている。各伸縮ユニット81のMOSゲート85は、ゲート電極をX信号ライン86にソース電極をY信号ライン87に接続されている。伸縮ユニットは第2実施形態で使用されている導電性高分子の性質を利用して伸縮動作を行うことができ、X信号ライン86とY信号ライン87によって選択されてその伸縮状態を設定される。
【0036】
図9図8(a)の拡大断面図である。伸縮ユニット81は、第1電極91と、第1電極91に接続される導電性高分子92と、導電性高分子92を中央に位置させて離間して配置される円筒状の第2電極93と、導電性高分子92と、第2電極93を含む空間を覆うラバーフィルム94と、ラバーフィルム94で覆われた空間に満たされる電解液95と、ラバーフィルム94を覆う上部に開口部を有する硬質のカバー96を備えている。
また、各伸縮ユニット81は、MOSゲート85のドレイン電極に接続されており、MOSゲート85は、ゲート電極97−1、ゲート絶縁膜97−2、ソース電極97−3、ドレイン電極97−4、および、半導体97−5を備えている。
伸縮ユニット81の円筒状の第2電極93は、図8(b)における共通電極84(図示せず)に接続されており、MOSゲート85のドレイン電極97−4によって導電性高分子92に電圧を印可し、前述の第2実施形態で説明した導電性高分子の性質を利用して伸縮状態を設定する。
【0037】
感圧層83には、各伸縮ユニット81に対応する感圧素子98が設けられており、感圧素子98は、対向電極98−1、感圧層98−2、画素電極98−3、ポスト電極98−4、および、ドレイン電極98−5、ソース電極98−6、半導体98−7、ゲート絶縁膜98−8、ゲート電極98−9で構成されるMOSゲート99を備えている。
ストレッチャブルディスプレイ12の上面に加えられた圧力は、伸縮ユニット81を介して感圧素子98に伝えられ、感圧素子98は、加えられた圧力に応じて抵抗値が変化する感圧層98−2の抵抗値に基づき、前述の図3で説明した機械式スイッチ13のオン/オフを検知するセンサー基板14の方法と同様の動作で、伸縮ユニットが押されているか押されていないかを検知する。
【0038】
上述したように、伸縮ユニット81は、任意の伸縮ユニット81をストレッチャブルディスプレイ12に対して突出させることができるので、種々のアプリケーションにおける入力装置として、表示装置80を用いる場合、該当するスイッチの部分を図10の100の部分に示すごとく突出させることによって、スイッチの所在をその凸形状で強調することが可能となり、ストレッチャブルディスプレイ12のスイッチの表示と共にその凸部によって、指の触感をスイッチ操作の補助に使用できる。例えば、ドライブナビゲーターの画面にこのスイッチの構成を採用することにより、運転中の視界を確保しつつ、指の触感によるドライブナビゲーターへの入力が可能となるという好適な効果を奏する。
本実施形態では、ストレッチャブルディスプレイ12と感圧層83の間に伸縮ユニット81の配列82が配置されているが、これに限定されず、ストレッチャブルディスプレイ12と伸縮ユニット81の配列82の間に感圧層83を配置するように構成しても良い。この場合は、感圧層83もストレッチャブルディスプレイ12と同様に少なくとも一部が伸縮可能となるように構成される。
【0039】
(第3実施形態の変形例)
図11に第3実施形態の変形例を示す。図11に示されているのは、伸縮ユニット81の上端部分にさらに備えられる伸縮自在に駆動される複数のピン111を備えたピン構造110で、図11(a)がピンが出ていない状態で、図11(b)がピンが出ている状態を示している。この複数のピンによって種々の凹凸のパターンを伸縮ユニット81の上端部分に設定することにより、スイッチとして複数突出させた伸縮ユニットに割り当てられるスイッチをそれぞれ別の触感によって区別することが可能となる。例えば凹凸のパターンとして点字を表現しても良い。複数のピン111を備えたピン構造110の具体例としては、失明したコンピュータユーザーのために開発された点字ディスプレイ等で使用されているピン構造の出力装置をあげることができる。
【0040】
(第4実施形態)
図12に第4実施形態の表示装置120a、120b、120cを示す。ストレッチャブルディスプレイ12の表面側から操作可能に配置される機械式スイッチは、図12(a)に示すように、スライド式のものであっても、図12(b)に示すようにダイアル式のものであっても、図12(c)に示すようにレバー式のものであってもよい。またこれらを組み合わせて、アプリケーションの入力装置として最適のものを任意に選択することができる。
【0041】
(第4実施形態の変形例)
図13に第3実施形態の変形例を示す。図13に示されている表示装置130は、上述した機械式スイッチ131の下部に、機械式スイッチ131をストレッチャブルディスプレイ12に向かって伸縮させる、伸縮ユニット132を備えている。図13は、機械式スイッチを使用しない状態を示しており、機械式スイッチ131は、ストレッチャブルディスプレイ12を平面に保って隠されている。アプリケーション等でこのスイッチを使用する際には、伸縮ユニット132をストレッチャブルディスプレイ12にむけて突出させ、図12に示すように、その存在を目立たせるようにする。このことにより、機械式スイッチ131を使用しないときは、表示装置130を通常のディスプレイとして使用でき、表示装置130を様々な用途に使えるようになる。但し、伸縮ユニット132の“伸縮”とは、“伸長”もしくは“収縮”のいずれか一方だけでも良く、両方でも良い。
【符号の説明】
【0042】
11、60、80、120a、120b、120c、130 表示装置
12 ストレッチャブルディスプレイ
13 機械式スイッチ
41 基板
42 LED素子
43 らせん状の導体配線
44−1、44−2、44−3 発光ダイオードチップ
61 アクチュエーター層
62 プレート
62−1 凸部
62−3 凹部
63 駆動素子
66 導電性高分子層
74 導電性高分子
81 伸縮ユニット
82 伸縮ユニット81の配列
83 感圧層
91 第1電極
92 導電性高分子
93 第2電極
94 ラバーフィルム
95 電解液
96 硬質のカバー
98 感圧素子
110 ピン構造
111 ピン
131 機械式スイッチ
132 伸縮ユニット

図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図9
図10
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図13