(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記供給路が、長手方向中心線と、経路長と、流れ領域を規定していて、前記経路長は前記長手方向中心線に沿っており、前記流れ領域は、前記側壁によって区画されるとともに、前記長手方向中心線に垂直な平面内にあり、前記供給路の前記流れ領域は直径を有し、その直径に対する前記距離の比が約2.5〜約3.5である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
前記試薬ボリュームの中に配置された試薬容器をさらに備え、該試薬容器が、サンプル中の複数のレポータ分子と反応して信号の発生を促進するよう調製された試薬を収容している、請求項8に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0044】
操作したベクター(ウイルスベクターを含む)および/または形質導入粒子を用いて標的細胞(例えば細菌)を検出および/または同定するためのシステムと方法を本明細書で説明する。いくつかの実施態様では、装置はハウジングとアクチュエータを含んでいる。ハウジングは、試薬容器を受け入れることのできる試薬ボリュームを規定しており、反応室に取り外し可能にカップルさせることができる。ハウジングの供給部は、ハウジングが反応室にカップルしたとき、試薬ボリュームと反応室の間に供給路を規定する。供給路は突起を含んでいるため、供給路は不連続な内面を有する。アクチュエータを移動させて試薬を試薬容器から供給路を通じて反応室の中に運ぶことができる。
【0045】
いくつかの実施態様では、装置はハウジングとアクチュエータを含んでいる。ハウジングは、反応室に取り外し可能にカップルする構成にされていて、中に試薬を収容することのできる試薬ボリュームを規定する。ハウジングは側壁を含んでいて、ハウジングが反応室にカップルするとき、その側壁が試薬ボリュームと反応室の間に供給路を規定する。側壁は、供給路内に突起を含んでいる。アクチュエータは、操作することで試薬を試薬容器から供給路を通じて反応室の中に運ぶ構成にされている。
【0046】
いくつかの実施態様では、装置はハウジングとアクチュエータを含んでいる。ハウジングは、反応室に取り外し可能にカップルする構成にされていて、試薬を収容する構成の試薬ボリュームを規定している。ハウジングは、側壁と端面を有する供給部を含んでいる。側壁は、ハウジングが反応室にカップルするとき、試薬ボリュームと反応室の間に供給路を規定する。端面は出口開口部を規定していて、試薬の出口流が供給路を出るとき、その出口を通って運ばれる。アクチュエータは、操作することで試薬の出口流を生じさせる構成にされている。ハウジングの供給部は、試薬の出口流がプルームを形成して供給部の端面から離れる構成にされている。
【0047】
試薬を供給する方法をここに説明する。いくつかの実施態様では、ある1つの方法は、試薬モジュールをサンプル容器にカップルさせ、試薬モジュールの端面が、サンプル容器によって規定される反応室を覆うようにする。反応室にはサンプルが収容される。試薬モジュールは、試薬を収容した試薬ボリュームを規定するハウジングを含んでいる。ハウジングは側壁を含んでいて、ハウジングが反応室にカップルするとき、その側壁が試薬ボリュームと反応室の間に供給路を規定する。側壁は、供給路内に突起を含んでいる。カップリング後、サンプル容器の少なくとも遠位端部分が、ある器具の中に配置される。その後、その器具を作動させることでa)試薬モジュールに力を及ぼしてサンプル容器の少なくとも遠位端部分を器具の検出ボリュームの中に入れ;b)サンプル容器の遠位端部分が検出ボリュームの中にあるときに試薬モジュールを操作して試薬を試薬ボリュームから供給路を通じて反応室の中に運ぶ。
【0048】
本明細書に記載した「遺伝子」、「DNA」、「ヌクレオチド」という用語は、標的細菌またはベクターの遺伝配列の全体または一部を意味する。
【0049】
本明細書に記載した「プラスミド」という用語は、調節要素と、標的遺伝子と相同な核酸配列と、生きた細胞の中で、および/または細胞内分子が標的分子の中に存在しているときにレポータ分子を発現させるためのさまざまなレポータコンストラクトとを含むベクターに含まれる操作した遺伝子、および/または操作した配列、および/または操作した分子を意味する。
【0050】
「形質導入粒子」は、非ウイルス核酸分子を細胞の中に供給することのできるウイルスを意味する。そのウイルスとして、バクテリオファージ、アデノウイルスなどが可能である。「非複製形質導入粒子」は、非ウイルス核酸分子を細胞の中に供給できるが、自身の複製されたウイルスゲノムを形質導入粒子の中にパッケージすることはないウイルスを意味する。そのウイルスとして、バクテリオファージ、アデノウイルスなどが可能である。
【0051】
本明細書では、「レポータ核酸分子」は、DNA分子またはRNA分子を含むヌクレオチド配列を意味する。レポータ核酸分子として、天然分子、または人工分子、または合成分子が可能である。いくつかの実施態様では、レポータ核酸分子は宿主細胞にとって外来性であり、宿主細胞の中に外来性核酸分子(プラスミドやベクターなど)の一部として導入することができる。いくつかの実施態様では、レポータ核酸分子は、細胞内の標的遺伝子と相補的なものが可能である。別の実施態様では、レポータ核酸分子は、レポータ分子(例えばレポータ酵素、レポータタンパク質)をコードするレポータ遺伝子を含んでいる。いくつかの実施態様では、レポータ核酸分子を「レポータコンストラクト」または「核酸レポータコンストラクト」と呼ぶ。
【0052】
本明細書では、「レポータ分子」または「レポータ」は、検出可能な表現型または選択可能な表現型を生物に与える分子(例えば核酸またはタンパク質)を意味する。検出可能な表現型として、例えば比色、蛍光、ルミネセンスが可能である。レポータ分子は、ルミネセンス反応を媒介する酵素をコードしているレポータ遺伝子(luxA、luxB、luxAB、luc、rue、nluc)、比色反応を媒介する酵素をコードしている遺伝子(lacZ、HRP)、蛍光タンパク質をコードしている遺伝子(GFP、eGFP、YFP、RFP、CFP、BFP、mCherry、近赤外蛍光タンパク質)、アフィニティペプチドをコードしている核酸分子(His−タグ、3X−FLAG)、選択マーカーをコードしている遺伝子(ampC、tet(M)、CAT、erm)から発現させることができる。レポータ分子をマーカーとして用いて核酸分子または外来性配列(プラスミド)を細胞の中にうまく取り込むことができる。レポータ分子は、本明細書に記載したように、標的遺伝子、標的核酸分子、標的細胞内分子、細胞いずれかの存在を示すのにも使用できる。あるいはレポータ分子がレポータ核酸分子そのもの(アプタマーやリボザイムなど)になることができる。
【0053】
いくつかの実施態様では、レポータ核酸分子は、機能できるようにプロモータに結合される。別の側面では、プロモータは、特定の細胞(例えば特定の種)内でのプロモータの活性(他の細胞内でのプロモータの活性ではない)に基づいてレポータ系の反応性と交差反応性に寄与するように選択または設計することができる。いくつかの側面では、レポータ核酸分子は複製起点を含んでいる。別の側面では、標的分子内でのレポータ核酸分子の複製が、特定の細胞(例えば特定の種)内での複製起点の活性(他の細胞内での複製起点の活性ではない)に基づくレポータ信号の発生に寄与するとき、または必要とされるとき、複製起点の選択が、レポータ系の反応性と交差反応性に同様に寄与する可能性がある。いくつかの実施態様では、レポータ核酸分子は、ウイルス複製の間に子孫ウイルスの中に鎖状DNAとしてパッケージすることのできるレプリコンを形成する。
【0054】
本明細書では、単数形の「1つの」、「その」は、文脈から明らかに異なることがわかる場合を除き、複数形を含んでいる。したがって例えば「1つの部材」は、単数の部材を意味するか、複数のメンバーの組み合わせを意味し、「1つの材料」は、1つ以上の材料を意味するか、それらの組み合わせを意味する。
【0055】
本明細書では、多数の要素またはその部分に言及する用語は、文脈から明らかに異なることがわかる場合を除き、第1の要素、またはその第1の部分、および/または第2の要素、またはその第2の部分を意味するものとする。したがって例えば「穿孔部」という用語は、「第1の穿孔部」および/または「第2の穿孔部」を意味するものとする。
【0056】
本明細書では、「約」、「ほぼ」という用語は、一般に、記載されている数値の±10%を意味する。例えば約0.5は0.45と0.55を含むと考えられ、約10は9と11を含むと考えられ、約1000は900〜1100を含むと考えられる。
【0057】
「流体密封」という用語は、気密シール(すなわち気体が透過しないシール)のほか、液体が透過しないシールを含むと理解される。「実質的に」という用語は、「流体密封」および/または「気体非透過性」および/または「液体非透過性」の関連で用いるときには、完全な流体非透過性が望ましいとはいえ、製造誤差または他の実際的な考慮事項(例えばシールに加える圧力および/または流体内の圧力)が原因で、「実質的に流体密封」であるシールでさえ、最低限のわずかな漏れが起こる可能性があることを意味する。したがって「実質的に流体密封」なシールは、そのシールが一定の位置かつ約5psig未満の流体圧力に維持されるとき、流体(気体、および/または液体、および/またはスラリーを含む)の通過を阻止するシールを含む。同様に、「実質的に流体密封」なシールは、そのシールが一定の位置に維持され、かつ約5psig未満の流体圧力に曝されるとき、液体(例えば液体サンプルや試薬)の通過を阻止するシールを含む。
【0058】
いくつかの実施態様では、容器組立体は、光信号(例えば本明細書に示して説明したタイプの基質)の発生を促進する、または触媒する、または開始させるように調製された試薬を、その光信号を測定しやすいように反応室の中に供給する構成にすることができる。例えばいくつかの実施態様では、レポータ分子を検出する方法は、レポータ分子を発現しているサンプルに基質を添加することによって始まるルミネセンス反応の強度(または強さ)を検出することを含んでいる。より具体的には、いくつかの実施態様では、発現したレポータ分子と基質をまとめて調製し、サンプルにその基質を添加することに応答するフラッシュ反応を起こさせる。フラッシュ反応はルミネセンス反応であり、この反応では、基質の添加後に極めて迅速に(例えば実質的に瞬間的に、および/または数秒以内に、および/または1分以内に)明確なピーク強度が生じる。フラッシュ反応によって(例えば少量の検出には有利な)非常に高感度の結果を生み出すことができるが、そのような一過性反応の正確かつ繰り返し可能な測定は難しい。
【0059】
いくつかの実施態様では、容器組立体は、光信号を測定しやすいように試薬(基質とも呼ぶ)を反応室に供給する構成にすることができる。より具体的には、いくつかの実施態様では、容器組立体は、基質を供給するとき、その基質がサンプルと十分に混合する一方で、サンプルの通気、泡の発生、過剰なスプラッシングなど(これらはすべて、基質の供給と同時に、または基質の供給後数秒以内に完了させるべき光学的検出にとって有害である可能性がある)が最少になる構成にすることができる。例えばいくつかの実施態様では、容器組立体は、突起(本明細書では伸長した突起、または羽根、または流れ部材とも呼ぶ)を含む流体路を規定することができ、その突起は、流体路の長軸に実質的に平行に配置されている。この配置により、反応室の側壁に試薬および/または基質が付着することを減らしつつ、サンプルに試薬および/または基質を供給することが可能になる。言い換えると、伸長した突起は、試薬および/または基質の流れをサンプルに向かわせることで、低い信号レベルにおいてさえ、より一貫して繰り返すことのできる反応を起こさせる。
【0060】
さらに、伸長した突起は、試薬および/または基質のスプレーを制御することで、サンプル中のレポータ分子が少ない場合でさえ、試薬および/または基質がサンプルと十分に素早く混合して検出可能なフラッシュ反応が起こるようにする。それに加え、伸長した突起は、試薬および/または基質のスプレーの挙動を制御することで、サンプルの通気、泡の発生、過剰なスプラッシングを最少にし、フラッシュ反応の検出が中断されないようにする。通気を最少にすることで、試薬をサンプルと混合することが可能になり、検出器によって検出される信号の質が向上する。例えばいくつかの実施態様では、容器組立体を、レポータ系と試薬(例えば基質)をまとめて調製したものと組み合わせて用いることで、レポータ分子が発現しているサンプルに基質を添加することに応答するフラッシュ反応を起こさせることができる。そのような実施態様では、容器組立体の供給部をこのように配置することで、基質がサンプルと十分に混合する一方で、サンプルの通気、泡の発生、過剰なスプラッシングなど(これらはすべて、基質の供給と同時に、または基質の供給後短時間(例えば数秒以内)のうちに完了させるべき光学的検出にとって有害である可能性がある)が最少になるようにできる。別の実施態様では、容器組立体は、湾曲した流体路、および/またはアーチ状流体路、および/または螺旋形流体路を規定することができる。さらに別の実施態様では、容器組立体は、通気を最大および/または最少にするため、溝、リブ、スロットや、他の任意の流れ調節形状を含む流体路を規定することができる。
【0061】
図1と
図2は、一実施態様による容器組立体700が第1の配置(
図1)と第2の配置(
図2)にある模式図を示している。容器組立体700は、検出器212を含む器具100とともに用いてその器具100で操作することができる。本明細書に記載してあるように、容器組立体700と本明細書に記載した任意の容器組立体を使用し、本明細書に記載した任意の方法に従ってサンプル中の標的細胞(例えば細菌)を検出および/または同定することができる。例えばいくつかの実施態様では、容器組立体700を使用し、容器と外側領域の間の流体隔離を維持しつつ、試薬RをサンプルSの中に配置すること、および/または試薬RをサンプルSの中に混合することができる。このようにして、細胞同定法を閉鎖系および/またはホモジニアスアッセイで実施することができる。言い換えると、いくつかの実施態様では、細胞を同定および/または検出するために容器組立体700から内容物を取り出すこと、および/または容器組立体700の中で内容物を分離すること、および/または容器組立体700の中で内容物を洗浄すること、および/または容器組立体700の中で内容物をリンスすることを含まない方法において容器組立体700を使用する。器具100とともに用いること、または器具100によって操作することを図示して説明したが、別の実施態様では、容器組立体700と本明細書に記載した任意の容器組立体は、アメリカ合衆国特許出願公開第2014/0272928号(「’928公開」)と国際特許出願公開第WO2015/164746号に記載されている任意の器具および/または任意の要素とともに用いること、またはそれらによって操作することができる。
【0062】
容器組立体700は、ハウジング741とアクチュエータ750を含んでいる。ハウジング741、アクチュエータ750、その中の試薬Rは、本明細書では、試薬モジュール710(試薬組立体)とも呼ぶ。ハウジング741は、サンプル容器(例えばサンプル管など)によって規定された反応室732に取り外し可能にカップルされている。例えばいくつかの実施態様では、ハウジング741は、反応室732に挿入してカップルさせることができる。別の実施態様では、ハウジング741と反応室732は、ハウジング741を反応室732にカップルさせる締まり嵌めを形成することができる。このようにすると、試薬モジュール710と反応室732をカップルしていない配置(例えばサンプル回収キットまたはサンプル処理キットの一部として)で保管することができる。検査サンプルSを反応室732の中に配置すること、ハウジング741を反応室732とカップルさせて容器組立体700を形成することができる。
【0063】
反応室732は、サンプルSおよび/または他の試薬を収容する構成にされており、適切な任意の材料(例えばガラス、プラスチック(例えばポリプロピレン)、アクリルなど)から形成することができる。いくつかの実施態様では、反応室732は、軽量および/または堅固および/または不活性な材料から形成することができる。反応室732の少なくとも一部(例えば遠位端部分)を少なくとも部分的に透明にして、検出器212によって反応室732の内部ボリュームを見られるようにすること、および/またはその内部ボリュームに光学的にアクセスできるようにすること、および/またはその内部ボリュームを検出することができる。いくつかの実施態様では、反応室732の遠位端部分を研磨して光の最適な透過を促進することができる。いくつかの実施態様では、反応室732は、実質的に平坦な側面または底面を有することができる。その側面または底面は、サンプルSの光学的分析を繰り返して実施しやすくするため検出器212と揃っている。サンプルSが収容されている状態が図示されているが、いくつかの実施態様では、反応室732は、液体形態および/または乾燥形態の1つ以上の溶液/試薬(例えば細菌栄養溶液、および/または緩衝液、および/または界面活性剤、および/または形質導入粒子、および/または着色剤、および/または抗生物質)を含むことができる。例えばいくつかの実施態様では、反応室732は、1つ以上の形質導入粒子、および/またはサンプル中の1つ以上のレポータ分子と反応して信号を発生させるよう、および/または信号の発生を促進するように調製された試薬、および/または栄養素、および/または抗生物質、および/または溶解試薬、および/または殺菌試薬、および/または着色剤などを収容することができる。
【0064】
図1と
図2に示したように、ハウジング741は試薬ボリューム742を規定していて、その中に試薬Rが収容される。ハウジング741は側壁774を含むとともに端面745を有する。端面745は、試薬モジュール710またはハウジング741が反応室732にカップルしたとき反応室732を覆う。言い換えると、端面745は、中にサンプルSが収容される反応室732の境界の一部を形成する。側壁774は、試薬ボリューム742と反応室732の間に供給路771を規定する。下に説明するように、アクチュエータ750を操作すると、試薬Rが供給路771と(端面745によって規定される)出口開口部746を通って反応室732の中に運ばれる。
【0065】
供給路771は、長手方向中心線CLを規定していて、長さLとサイズDを有する。供給路771は、適切な任意のサイズおよび/または形を有することができ、その中を通過する望む任意の流速の試薬Rを受け入れることができる。例えばいくつかの実施態様では、供給路771は、適切な任意の流速、例えば1ml/秒、2ml/秒、3ml/秒、4ml/秒、5ml/秒を受け入れることができる。いくつかの実施態様では、供給路を長手方向中心線CLに垂直な平面に沿って切断した断面形状は実質的に円形であり、サイズDは直径である。言い換えると、いくつかの実施態様では、供給路771の流れ領域は実質的に円形であり、直径Dを有する。本明細書では、本明細書に記載した任意の供給路(その中には、供給路771、または本明細書に記載した他の任意の供給路または流路が含まれる)の「流れ領域」は、ある構造(例えば側壁)によって区画された領域を意味する。区画されたその領域は、供給路の中を運ばれる流体の公称流れ方向に対して実質的に垂直な平面内にある。公称流れ方向は、一般に、供給路によって規定される長手方向中心線に平行である。したがって供給路(例えば供給路771、または本明細書に記載した他の任意の供給路)の流れ領域は、供給路を規定する側壁によって区画されるとともに、供給路によって規定される長手方向中心線に対して実質的に垂直な平面内にある領域を含んでいる。本明細書では、「実施的に円形」は、少なくとも約300度の回転に関して中心点のまわりに円形である形を意味する。したがって実施的に円形な供給路は、周囲約60度以下にまたがる1つ以上の突起(例えば下に説明する突起776)または不連続部を含むことができる。供給路771のサイズDに対する長さLの比は、試薬Rの出口流の望ましい特性を生じさせる適切な任意の値が可能である。例えばいくつかの実施態様では、供給路771のサイズDに対する長さLの比は、約2〜約4である。別の実施態様では、供給路771のサイズDに対する長さLの比は、約2.5〜約3.5である。
【0066】
側壁774は、供給路771の中に突起776(伸長した突起、羽根、流れ構造、流れ部材とも呼ぶ)を含んでいる。突起776は、供給路771を通過する試薬Rの流れの中にある、および/またはその流れに影響を与える、内向きに突起した部分を含んでいる。突起776は、試薬Rの出口流の望む特性を生み出す適切な任意のサイズおよび/または形を有することができる。例えば突起776は、適切な任意の長さL
Pを有することができる。いくつかの実施態様では、突起長L
Pは供給路771の長さLよりも短くすることができる。例えばいくつかの実施態様では、突起長L
Pは、供給路771の長さLの少なくとも10%にすることができる。別の実施態様では、突起長L
Pは、供給路771の長さLの少なくとも約50%にすることができる。さらに別の実施態様では、突起長L
Pは、供給路771の長さLと同じにすること、または供給路771の長さLよりも長くすることができる。さらに、突起776は、供給路771の中の適切な任意の位置に存在することができる。例えば
図1に示したように、突起776は、出口開口部746の中に位置することができ、出口開口部746の外に延ばすことさえできる。このようにして、突起776は、試薬Rの出口流をガイドするスプレーまたは流れ、または試薬Rの出口流に影響を与えるスプレーまたは流れとして作用することができる。例えばいくつかの実施態様では、突起776は、試薬Rの出口流を偏向させて反応室732の壁から離すことができる。
【0067】
突起776は、供給路771の内側に向かって適切な任意の量だけ延ばすこともできる。例えばいくつかの実施態様では、突起776を供給路の中にある距離だけ延ばし、供給路771のサイズDに対するその距離の比を約0.1〜約0.2にすることができる。さらに、突起が1つだけ含まれるように図示されているが、別の実施態様では、ハウジングは、適切な任意の数の突起776、例えば2個、3個、4個、またはそれ以上の突起を含むことができる。
【0068】
アクチュエータ750はハウジング741にカップルされていて、試薬Rを試薬ボリューム742から供給路771と出口開口部746を通って反応室732の中に運ぶことができる。アクチュエータ750として、本明細書に記載したように、試薬ボリューム742の中に圧力を発生させるか、試薬Rの流れを別のやり方で生じさせる適切な任意の機構が可能である。例えばいくつかの実施態様では、アクチュエータ750として、試薬ボリューム742の中を移動することで試薬Rを押して供給路771を通過させるプランジャが可能である。いくつかの実施態様では、アクチュエータ750は、力を発生させて、試薬ボリューム742と供給路771の間にあるシールを破ること、またはそのシールに穿孔することができる。別の実施態様では、アクチュエータ750として、変形したときに試薬ボリューム742の中に圧力を発生させるスクイーズバルブまたは他の変形可能な膜が可能である。さらに別の実施態様では、アクチュエータ750として、作動させたときに試薬Rの流れを生じさせるエネルギー貯蔵膜(例えば電動アクチュエータ、磁性部材など)が可能である。
【0069】
試薬ボリューム742は、全体または一部を適切な任意の試薬Rまたは物質で満たすことができる。例えば試薬ボリューム742は、標的細胞(例えば細菌)が1つ以上のレポータ分子を生成させるように操作した核酸を含む形質導入粒子を収容することができる。いくつかの実施態様では、試薬ボリューム742は、複製(例えば溶解性複製、溶原性複製)ができないように操作した1つ以上の形質導入粒子を収容することができる。例えばいくつかの実施態様では、試薬ボリューム742は、本明細書と国際特許公開第WO2014/160418号または国際特許公開第WO2015/164746号に記載されている任意の形質導入粒子を収容することができる。
【0070】
いくつかの実施態様では、試薬ボリューム742は、1つ以上のレポータ分子と反応して信号を発生させる、および/または信号の発生を促進するように調製した試薬を収容することができる。別の一例として、試薬ボリューム742は、レポータ分子と相互作用することができて測定可能な信号を例えばルミネセンス反応を通じて発生させる基質(トリデカナールなど)を含むことができる。トリデカナール溶液として例えばCAS番号10486−19−8が可能であり、これは、25℃での密度0.835g/ml、動粘度0.0002323Pa秒を有する。さらに別の一例として、いくつかの実施態様では、試薬ボリューム742は、栄養素、および/または抗生物質(例えばβ−ラクタム、基質特異性拡張型β−ラクタム、アミノグリコシド、アンサマイシン、カルバセフェム、カルバペネム、あらゆる世代のセファロスポリン、糖ペプチド、リンコサミド、リポペプチド、マクロライド、モノバクタム、ニトロフラン、オキサゾリドノン、ペニシリン、ポリペプチド、キノロン、フルオロキノロン、スルホンアミド、テトラサイクリン、ミコバクテリア抗生物質、クロラムフェニコール、ムピロシン)、および/または溶解試薬、および/または殺菌試薬、および/または着色剤などを含むことができる。
【0071】
サンプルSは、使用するとき、反応室732の中に運ばれる。試薬モジュール710を反応室732に組み込んだ後、この組立体を器具の中に配置する。具体的には、反応室732の遠位部分を検出器212の近傍に移動させる。アクチュエータ750を操作して試薬Rの流れを流路771の中に発生させ、出口開口部746を通過させて反応室732の中に入れる。アクチュエータ750は適切な任意の機構によって操作することができる。例えばいくつかの実施態様では、アクチュエータ750は器具100の一部(例えば把持部、プランジャなど)によって操作することができる。別の実施態様では、アクチュエータ750は手動(例えば手で)操作することができる。
図2に示したように、反応室732の中に入る試薬Rの流れはプルーム(ストリームまたはジェットとも呼ぶ)である。試薬ボリューム742の内容物が供給路771を通って供給されるとき、突起776が試薬プルームの挙動を制御し、供給路771を制御された状態および/または繰り返し可能な状態で出ていくようにする。言い換えると、スプレーの幾何学的形状は、突起776、試薬の特性、試薬Rが中を通って移動する流路のいずれかの影響を受ける可能性がある。内容物のスプレーが制御されないと、その内容物が反応室732の壁に付着してその内容物の少なくとも一部が徐々にしかサンプルSに到達しないか、サンプルSにまったく到達しない可能性がある。検出可能なフラッシュ反応は、試薬Rがサンプルに迅速に、かつ制御された状態で到達することを必要とするため、制御されないスプレーによって一貫性のない結果、および/またはレポータ分子がサンプル中に存在するという偽陰性が生じる可能性がある。それに加え、内容物のスプレーが制御されないと、サンプルの通気、泡の発生、スプラッシングが起こる可能性があるため、反応の可視性が低下したり、反応が遅くなって常に検出可能ではないレベルになったりする可能性がある。すなわちサンプルS中のレポータ分子が所与のレベルであるとき、信号SIG(
図2参照)が繰り返し可能でなくなったり、一貫性のないものになったりする可能性がある。
【0072】
突起776に試薬Rの流れ(例えばプルーム、ストリーム、ジェット)を制御させることのできる多くの機構がある。例えば突起776は試薬Rを遠位へと方向づけて反応室732の中のサンプルSに向かわせることにより、内容物が反応室732の端面745または壁に付着するのを減らすことができる。突起776は試薬Rの流れをサンプルSに向かわせるとともにプルームまたはジェットを制御するため、サンプルS中のレポータ分子が少数である場合でさえ、試薬Rがサンプルと十分に迅速に混合して検出可能な信号SIGがフラッシュ反応から発生することになろう。それに加え、突起776は内容物のスプレーを制御するため、サンプルの通気、泡の発生、スプラッシングが最少になり、フラッシュ反応の検出が乱されなくなる。
【0073】
いくつかの実施態様では、例えば試薬のストリームまたはプルームは最大幅Wを有することができる。供給路771のサイズDに対する最大幅Wの比は、例えば反応室の壁に試薬Rが付着するのを制限する適切な任意の値が可能である。いくつかの実施態様では、供給路771のサイズDに対する最大幅Wの比は、約2未満にすることができる。別の実施態様では、供給路771のサイズDに対する最大幅Wの比は、約4未満にすることができる。
【0074】
それに加え、試薬および/または基質Rは、混合を促進する、および/または乱流を減らす速度および/または流速で運ぶことができる。例えばルシフェラーゼ反応における1つの工程は、ルシフェラーゼとフラビンモノヌクレオチドの間で複合体を最初に形成することを含んでいる。適切なアルデヒド(すなわち基質R)が不在だと、この複合体はルシフェラーゼ反応を進めることができない。ルシフェラーゼ反応は、アルデヒドが添加されたときに進行して光を出す。理想的には、複合体となったすべてのルシフェラーゼが同時にフォトンを出すようにすることが好ましい。そうすれば大量のフォトンが短時間の間に放出されること、すなわち(
図2に信号SIGによって示した)光のフラッシュが発生することになるため、それを検出器212によって容易に検出できる。しかし本明細書に提示した試験結果に支持されるように、試薬および/または基質が反応室に大きすぎる速度で運ばれる場合には、検出される光の量は減少するであろう、および/または複製から検出される光の量は変動が大きくなり、その結果として光検出に関係する変動係数は大きくなるであろう。この性能低下は、試薬および/または基質が高速で運ばれるときに起こる可能性のある溶液中のスプラッシングおよび/または泡の形成と関係している。したがって試薬および/または基質の混合を制御することで、望む光出力性能にすることができる。例えばいくつかの実施態様では、試薬および/または基質の混合は、アクチュエータ750を約63mm/秒〜約81mm/秒の速度で直線的に移動させて試薬および/または基質を反応室の中に運ぶことを含んでいる。
【0075】
別の実施態様では、試薬および/または基質の混合は、アクチュエータ750を約30mm/秒〜約50mm/秒の速度で直線的に移動させて試薬および/または基質を反応室の中に運ぶことを含んでいる。速度をより小さくすると出口開口部746に試薬Rの層流を発生させることができる。試薬Rの層流は、本明細書で議論してあるように、基質の繰り返し可能な供給をより促進することができる。供給路771などの内部チャネルの中での流れに関する性質(すなわち層流対乱流)は、レイノルズ数を評価することによって評価できることがわかる。
【0077】
式中、ρは流体の密度であり、μは流体の粘度であり、νはチャネル内の流体の速度であり、Dはチャネル(例えば供給路771)の直径(または水力直径)である。レイノルズ数を制御する(すなわち小さくする)ことにより、出口流を層流として維持することができる。したがっていくつかの実施態様では、供給路771のサイズD、試薬Rの動粘度(動粘度はμ/ρである)、作動速度を、試薬Rの出口流が層流であるような値にすることができる。突起776を含めることで、例えば供給路771の特徴的な(または水力)直径Dを小さくし、そのことによってレイノルズ数を、突起776のない供給路771の場合の値と比べて小さくすることができる。
【0078】
いくつかの実施態様では、ハウジング(または試薬モジュール)は、その試薬モジュールを作動させる前に試薬Rを流体として隔離された状態に維持するため、試薬ボリューム(例えば試薬ボリューム742)と供給路(例えば供給路771)の間にシールを含むことができる。例えばいくつかの実施態様では、試薬モジュール710は、試薬ボリューム742と供給路771の間に、アクチュエータ750を操作するときに破れる薄くて破断可能なフィルムを含むことができる。別の実施態様では、試薬モジュールは、破壊されて、または穿孔されて、または破られて中にある試薬を供給路と連通させる別の試薬容器を含むことができる。例えば
図3〜
図5は、一実施態様による容器組立体1700が第1の配置(
図3)、第2の配置(
図4)、第3の配置(
図5)にある模式図を示している。容器組立体1700は、本明細書、またはアメリカ合衆国特許出願公開第2014/0272928号と国際特許公開第WO2015/164746号に記載されている適切な任意の器具(例えば検出器具100)および/または任意の要素とともに用いて操作することができる。このように、容器組立体1700と本明細書に記載されている任意の容器組立体を使用し、サンプル中の標的細胞(例えば細菌)を本明細書または’928公開に記載されている任意の方法に従って検出および/または同定することができる。例えばいくつかの実施態様では、容器組立体1700を使用し、容器と外側領域の間の流体隔離を維持しつつ、試薬をサンプルの中に配置すること、および/または試薬RをサンプルSの中に混合することができる。このようにして、細胞同定法を閉鎖系および/またはホモジニアスアッセイで実施することができる。言い換えると、いくつかの実施態様では、細胞を同定および/または検出するために容器組立体1700から内容物を取り出すこと、および/または容器組立体1700の中で内容物を分離すること、および/または容器組立体1700の中で内容物を洗浄すること、および/または容器組立体1700の中で内容物をリンスすることを含まない方法において容器組立体1700を使用する。
【0079】
容器組立体1700は、ハウジング1741と、アクチュエータ1750と、サンプル容器(例えばサンプル管など)によって規定される反応室1732を含んでいる。ハウジング1741と、アクチュエータ1750と、ハウジング1741に保管されている試薬を、試薬モジュール1710と呼ぶ。ハウジング1741(および/または試薬モジュール1710)は、反応室1732に取り外し可能にカップルされている。例えばいくつかの実施態様では、ハウジング1741は、反応室1732に挿入してカップルさせることができる。別の実施態様では、ハウジング1741と反応室1732は、ハウジング1741を反応室1732にカップルさせる締まり嵌めを形成することができる。ハウジング1741は、試薬容器1780を受け入れる構成の試薬ボリューム1742を規定する。ハウジング1741は、穿孔部1792と供給部1770を含んでいる。いくつかの実施態様では、ハウジング1741、および/または供給部1770、および/または穿孔部1792をモノリシックに構成することができる。別の実施態様では、ハウジング1741、および/または供給部1770、および/または穿孔部1792を別々に形成した後、互いに接合することができる。
【0080】
穿孔部1792は、試薬容器1780のフランジブル部分1788に穿孔して(例えば亀裂を入れて)試薬を試薬容器1780から反応室1732の中に運ぶ構成にされている。
図3に示したように、穿孔部1792は、試薬容器1780に穿孔する構成の単一の尖った点で終わる構造を含んでいる。単一の尖った点を含むように図示されているが、別の実施態様では、穿孔部は、試薬容器に穿孔する構成の尖った縁部(例えば直線状縁部)および/または一連の突起を含むことができる。いくつかの実施態様では、図示していないが、穿孔部1792は、試薬ボリューム1742と連通する移送経路を含むことができる。したがって穿孔部1792が試薬容器1780に穿孔すると、移送経路は、試薬容器1780の内容物が供給部1770の中に流入できるようにする経路を提供することができる。
【0081】
供給部1770は、試薬容器1780および/または試薬ボリューム1742からの内容物を反応室1732の中に供給しやすくする構成にされている。したがって図示されているように、供給部1770は、試薬容器1780および/または試薬ボリューム1742の中に配置されている形質導入粒子および/または試薬を反応室1732の中に供給するための適切なあらゆる経路および/または機構を提供することができる。特に供給部1770は、試薬ボリューム1742と反応室1732の間に供給路1771を規定する。供給路1771は、適切な任意のサイズおよび/または形を有することができ、その中を通過する望む任意の流速を受け入れることができる。例えばいくつかの実施態様では、供給路1771は、適切な任意の流速、例えば1ml/秒、2ml/秒、3ml/秒、4ml/秒、5ml/秒を受け入れることができる。供給路は、長さと断面サイズを有する。いくつかの実施態様では、供給路を長手方向中心線に垂直な平面に沿って切断した断面形状は実質的に円形であり、(
図6に示したように)供給路1771のサイズは直径Dである。供給路1771の断面サイズ(例えば直径D)に対する長さの比は、その中を通過する試薬の出口流の望む特性を生じさせるのに適切な任意の値にすることができる。例えばいくつかの実施態様では、供給路1771のサイズ(例えば直径D)に対する長さの比は、約2〜約4である。別の実施態様では、供給路1771のサイズ(例えば直径D)に対する長さの比は、約2.5〜約3.5である。
【0082】
供給路1771は、その供給路1771の長軸に対して実質的に平行に延びた突起1776(伸長した突起、羽根、流れ構造、流れ部材とも呼ぶ)を含んでいる。
図3の線X−Xに沿った断面図である
図6に示したように、供給路1771は、3つの突起1776を含んでいる。しかし供給路1771は、適切な任意の数の突起1776、例えば1個の突起、または2個の突起、または4個の突起を含むことができる。突起1776は、供給路1771の近位端から供給路1771の遠位端まで配置されているように図示してあるが、1個、または数個、またはすべての突起が供給路1771の長さの一部だけに延びている(例えば供給路の遠位側半分だけに延びている)ように配置することができる。例えばいくつかの実施態様では、突起長は、供給路1771の長さの少なくとも10%にすることができる。別の実施態様では、突起長は、供給路1771の長さの少なくとも約50%にすることができる。さらに別の実施態様では、突起長は、供給路1771の長さと同じにすること、またはそれよりも長くすることが可能である。例えば突起1776は、完全にハウジング1741の出口開口部の中に存在することや、その出口開口部の外側に延びることができる。このようにして、突起1776は、スプレーまたはストリームのガイドとして機能して試薬の出口流に影響を与えることができる。
【0083】
図6に示したように、突起1776は、内向きに突起した鋭い縁部1761を含んでいる。突起1776は、内向きに延びて供給路1771の中に適量H
P(例えば突起1776の高さ)だけ入ることもできる。例えばいくつかの実施態様では、突起1776は、供給路1771のサイズDに対する高さH
Pの比が約0.1〜約0.2となるような距離だけ供給路の中に延びることができる。
【0084】
アクチュエータ1750は、試薬ボリューム1742の中に配置されたプランジャ部1754と、嵌合部1752を有する。アクチュエータ1750の嵌合部1752は、操作することにより試薬ボリューム1742の中でプランジャ部1754を移動させ、試薬容器1780を変形させる構成にされている。このようにして、プランジャ部1754が移動することで試薬容器1780のフランジブル部分1788を穿孔部1792に対して押し当て、フランジブル部分1788に穿孔する、および/または亀裂を入れる。アクチュエータ1750のプランジャ部1754とハウジング1741の一部が合わさって、ハウジング1741の外部のボリュームから試薬ボリューム1742を流体的および/または光学的に隔離するシールを規定することができる。
【0085】
試薬容器1780は、全体または一部を適切な任意の試薬または物質で満たすことができる。例えば試薬容器1780は、標的細胞(例えば細菌)が1つ以上のレポータ分子を生成させるように操作した核酸を含む形質導入粒子を収容することができる。いくつかの実施態様では、試薬容器1780は、複製(例えば溶解性複製、溶原性複製)ができないように操作した1つ以上の形質導入粒子を収容することができる。例えばいくつかの実施態様では、試薬容器1780は、本明細書と国際特許公開第WO2014/160418号または国際特許公開第WO2015/164746号に記載されている任意の形質導入粒子を収容することができる。
【0086】
いくつかの実施態様では、試薬容器は、1つ以上のレポータ分子と反応して信号を発生させる、および/または信号の発生を促進するように調製した試薬を収容することができる。別の一例として、試薬容器1780は、レポータ分子と相互作用することができて測定可能な信号を例えばルミネセンス反応を通じて発生させる基質(トリデカナールなど)を含むことができる。トリデカナール溶液として例えばCAS番号10486−19−8が可能であり、これは、25℃での密度0.835g/ml、動粘度0.0002323Pa秒を有する。さらに別の一例として、いくつかの実施態様では、試薬ボリューム1742は、栄養素、および/または抗生物質(例えばβ−ラクタム、基質特異性拡張型β−ラクタム、アミノグリコシド、アンサマイシン、カルバセフェム、カルバペネム、あらゆる世代のセファロスポリン、糖ペプチド、リンコサミド、リポペプチド、マクロライド、モノバクタム、ニトロフラン、オキサゾリドノン、ペニシリン、ポリペプチド、キノロン、フルオロキノロン、スルホンアミド、テトラサイクリン、ミコバクテリア抗生物質、クロラムフェニコール、ムピロシン)、および/または溶解試薬、および/または殺菌試薬、および/または着色剤などを含むことができる。
【0087】
試薬容器1780は、試薬ボリューム1742の実質的に内側に配置される形とサイズにすることができる。試薬容器1780は、中に収容される物質(例えば形質導入粒子、基質、抗生物質、緩衝液、界面活性剤、または検出アッセイで使用できる他のあらゆる試薬)と外部環境に実質的に透過することのない材料、および/または中に収容される物質と外部環境にとって実質的に化学的に不活性な材料から構成することができる。試薬容器1780の少なくとも一部(例えばフランジブル部分1788)は、望む特性と完全性が所定の温度よりも上で維持されるようなある温度特性を有する材料(例えばポリマーフィルム(任意の形態のポリプロピレンなど))から構成することができる。例えばいくつかの実施態様では、試薬および/または基質を収容した試薬容器1780を冷やした条件で保管することが望ましい可能性がある。いくつかの実施態様では、試薬容器1780の一部を二軸延伸ポリプロピレン(BOP)から構成することができる。いくつかの実施態様では、試薬容器1780の一部をアルミニウムから構成することができる。いくつかの実施態様では、試薬容器1780の一部をポリ塩化ビニル(PVC)、および/またはエチレンビニルアルコール(EVOH)、および/またはポリエチレン(PE)、および/またはポリクロロトリフルオロエテン(PCTFEまたはPTFCE)から構成することができる。
【0088】
反応室1732は、サンプルおよび/または他の試薬を収容する構成にされていて、適切な任意の材料(例えばガラス、プラスチック(例えばポリプロピレン)、アクリルなど)から形成することができる。いくつかの実施態様では、反応室1732は、軽量および/または堅固および/または不活性な材料から形成することができる。反応室1732の少なくとも一部(例えば遠位端部分)を少なくとも部分的に透明にして、検出器(例えば検出器212や適切な他の任意の検出器)によって反応室1732の内部ボリュームを見られるようにすること、および/またはその内部ボリュームに光学的にアクセスできるようにすること、および/またはその内部ボリュームを検出できるようにすることが可能である。いくつかの実施態様では、反応室1732の遠位端部分を研磨して光を透過させやすくすることができる。反応室1732は丸底を有する円筒形として図示してあるが、別の実施態様では、適切な他の任意の形、例えば正方形、長方形、楕円、多角形、長円形、円錐形などを有することができる。例えばいくつかの実施態様では、反応室1732は実質的に平坦な底面を有することができる。いくつかの実施態様では、反応室1732は、12mmの直径と75mmの高さを有することができる。いくつかの実施態様では、容器組立体1700には、反応室1732の中にあらかじめ配置した液体形態および/または乾燥形態の1つ以上の溶液/試薬(例えば細菌栄養溶液、および/または緩衝液、および/または界面活性剤、および/または形質導入粒子、および/または着色剤、および/または抗生物質)を提供することができる。いくつかの実施態様では、反応室1732は適切な任意の試薬および/または基質を収容することができる。例えばいくつかの実施態様では、反応室1732は、1つ以上の形質導入粒子、および/またはサンプル中の1つ以上のレポータ分子と反応して信号を発生させる、および/または信号の発生を促進するよう調製された試薬、および/または栄養素、および/または抗生物質、および/または溶解試薬、および/または殺菌試薬、および/または着色剤などを収容することができる。
【0089】
図3に示したように、容器組立体1700は第1の配置である。第1の配置では、アクチュエータ1750は、ハウジング1741の中に配置された試薬容器1780が実質的に変形していない位置にある。言い換えると、アクチュエータ1750は、穿孔部1792が試薬容器1780に穿孔することのない位置にある。したがって容器組立体1700は、第1の配置では「準備」状態にある。いくつかの実施態様では、容器組立体1700は、操作者が望むまでアクチュエータ1750がハウジング1741に対して動くことを阻止および/または制限するための安全機構(図示せず)を含むことができる。
【0090】
容器組立体1700を作動させるためアクチュエータ1750の嵌合部1752に力を加えると、アクチュエータ1750が
図4の矢印AAで示したように移動する。
図4に示したように、容器組立体1700は、第2の(すなわち「中間」)配置である。第2の配置では、アクチュエータ1750は、試薬容器1780が部分的に変形している位置にある。言い換えると、アクチュエータ1750は、力の少なくとも一部が試薬容器1780に伝えられた位置にある。そのため試薬容器1780の少なくとも一部が変形した状態にある。いくつかの場合には、第2の配置では、穿孔部1792は、試薬容器1780の一部(例えばフランジブル部分1788)に少なくとも部分的に穿孔し、そのことによって試薬容器1780の内部ボリュームを供給路1771と連通した状態にする。
【0091】
図5に示したように、容器組立体1700は、第3の(すなわち「配備された」)配置である。第3の配置では、アクチュエータ1750は、試薬容器1780が実質的に変形された位置にある。言い換えると、アクチュエータ1750は、力の少なくとも一部が試薬容器1780に伝えられた位置にある。このような配置では、穿孔部1792が試薬容器1780(例えばフランジブル部分1788)に穿孔し終わっているため、制御されたプルームAで示したように、試薬容器の内容物が試薬容器1780を実質的に出て供給部1770と反応室1732に入っている。
【0092】
使用するとき、アクチュエータ1750(例えば嵌合部1752)を操作してハウジング1741の中でプランジャ部1754を移動させると、そのプランジャ部1754が試薬容器1780の接触部(
図3〜
図5では同定できない)と嵌合し、試薬容器1780を部分的に変形させて第1の配置から第2の配置にする。プランジャ部1754が試薬容器1780の接触部と嵌合するとき、穿孔部1792が試薬容器1780の一部(例えばフランジブル部分1788)に穿孔して内容物を試薬容器1780から反応ボリューム1742、および/または供給部1770、および/または反応室1732の中に運ぶ。第2の配置から第3の配置へは、アクチュエータ1750を操作してハウジング1741の中でプランジャ部1754を移動させることで、そのプランジャ部1754を試薬容器1780の接触部と嵌合させて試薬容器1780を変形させ、第2の配置から第3の配置にする。試薬容器1780が変形して第2の配置から第3の配置になると、その内容物の実質的のすべてが試薬容器1780から反応ボリューム1742、および/または供給部1770、および/または反応室1732の中に運ばれるため、試薬容器1780の中の「無駄なボリューム」が制限される。このようにして、試薬容器1780から反応室1732への内容物の実質的に繰り返し可能な供給を実現できる。例えばいくつかの実施態様では、第1の時点での第1の試薬容器の変形と、第1の時点の後の第2の時点での第2の試薬容器の変形を実質的に同じにできるため、第1の時点と第2の時点に試薬容器1780から内容物の実質的にすべてを移すことができる。さらに、この配置は、試薬容器1780に穿孔することから生じる可能性のある凝集または閉塞を制限できるため、試薬容器1780の内容物の繰り返し可能な供給がより促進される。
【0093】
試薬容器1780および/または反応ボリューム1742の内容物が供給部1770の供給路1771を通じて供給されるとき、突起1776が内容物の挙動を制御し、その内容物は制御されたプルームA(内容物および/または試薬のストリームまたはジェットとも呼ぶ)となって供給路1771を出る。言い換えると、スプレーの幾何学的形状は、突起1776、試薬の特性、試薬が中を通って移動する流路のいずれかの影響を受ける可能性がある。内容物のスプレーが制御されないと、その内容物が反応室1732の壁に付着してその内容物の少なくとも一部が徐々にしかサンプルに到達しないか、サンプルにまったく到達しない可能性がある。検出可能なフラッシュ反応は、試薬がサンプルに迅速に制御された状態で到達することを必要とするため、制御されないスプレーによって一貫性のない結果、および/またはレポータ分子がサンプル中に存在するという偽陰性が生じる可能性がある。それに加え、内容物のスプレーが制御されないと、サンプルの通気、泡の発生、スプラッシングが起こる可能性があるため、反応の可視性が低下したり、反応が遅くなって常に検出可能ではないレベルになったりする可能性がある。すなわち信号は、サンプル中のレポータ分子が所与のレベルであるとき、繰り返し可能でなくなったり、一貫性がなくなったりする可能性がある。
【0094】
突起1776に試薬の流れ(例えばプルーム、ストリーム、ジェット)を制御させることのできる多くの機構がある。例えば突起1776は、試薬を遠位へと方向づけて反応室1732の中のサンプルに向かわせることにより、内容物がハウジングの端面1745または反応室1732の壁に付着するのを減らすことができる。突起1776は試薬の流れをサンプルに向かわせるとともにプルームまたはジェットを制御するため、サンプル中のレポータ分子が少数である場合でさえ、試薬がサンプルと十分に迅速に混合して検出可能な信号がフラッシュ反応から発生することになろう。それに加え、突起1776は内容物のスプレーを制御するため、サンプルの通気、泡の発生、スプラッシングが最少になり、フラッシュ反応の検出が乱されなくなる。
【0095】
いくつかの実施態様では、例えば試薬のストリームまたはプルームは最大幅Wを有することができる。供給路1771のサイズDに対する最大幅Wの比は、例えば反応室1732の壁に試薬が付着するのを制限する適切な任意の値が可能である。いくつかの実施態様では、供給路1771のサイズDに対する最大幅Wの比は、約2未満にすることができる。別の実施態様では、供給路1771のサイズDに対する最大幅Wの比は、約4未満にすることができる。
【0096】
それに加え、試薬および/または基質は、混合を促進する、および/または乱流を減らす速度および/または流速で運ぶことができる。例えばルシフェラーゼ反応における1つの工程は、ルシフェラーゼとフラビンモノヌクレオチドの間で複合体を最初に形成することを含んでいる。適切なアルデヒド(すなわち基質R)が不在だと、この複合体はルシフェラーゼ反応を進めることができない。ルシフェラーゼ反応は、アルデヒドの添加によって進行して光を出す。理想的には、複合体となったすべてのルシフェラーゼがフォトンを同時に出すようにすることが好ましい。こうすることで、大量のフォトンが短時間の間に放出されること、すなわち光のフラッシュが発生することになるため、それを検出器(例えば検出器212)によって容易に検出できる。しかし本明細書に提示した試験結果によって支持されるように、試薬および/または基質が反応室に大きすぎる速度で運ばれる場合には、検出される光の量は減少するであろう、および/または複製から検出される光の量は変動が大きくなり、その結果として光検出に関係する変動係数は大きくなるであろう。この性能低下は、試薬および/または基質が高速で運ばれるときに起こる可能性のある溶液中のスプラッシングおよび/または泡の形成と関係している。したがって試薬および/または基質の混合を制御することで、望む光出力性能にすることができる。例えばいくつかの実施態様では、試薬および/または基質の混合は、アクチュエータ1750を約63mm/秒〜約81mm/秒の速度で直線的に移動させることによって試薬および/または基質を反応室に運ぶことを含んでいる。
【0097】
別の実施態様では、試薬および/または基質の混合は、アクチュエータ1750を約30mm/秒〜約50mm/秒の速度で直線的に移動させることによって試薬および/または基質を反応室に運ぶことを含んでいる。速度をより小さくすると出口開口部に試薬の層流を発生させることができる。試薬Rの層流は、本明細書で議論してあるように基質の繰り返し可能な供給をより促進することができる。供給路1771などの内部チャネルの中での流れに関する性質(すなわち層流対乱流)は、レイノルズ数を評価することによって評価できることがわかる。
【0099】
式中、ρは流体の密度であり、μは流体の粘度であり、νはチャネル内の流体の速度であり、Dはチャネル(例えば供給路1771)の直径(または水力直径)である。レイノルズ数を制御する(すなわち小さくする)ことにより、出口流を層流として維持することができる。したがっていくつかの実施態様では、供給路1771のサイズD、試薬Rの動粘度(動粘度はμ/ρである)、作動速度を、試薬Rの出口流が層流であるような値にすることができる。突起1776を含めることで、例えば供給路1771の特徴的な(または水力)直径Dを小さくし、そのことによってレイノルズ数を、突起のない供給路1771の場合の値と比べて小さくすることができる。
【0100】
図7と
図8は、それぞれ、一実施態様による容器組立体2700の透視図と、容器組立体2700の分解組立図を示している。容器組立体2700は、器具2100とともに、または本明細書またはアメリカ合衆国特許出願公開第2014/0272928号と国際特許公開第WO2015/164746号に記載されている適切な任意の器具および/または任意の要素とともに用いて操作することができる。
図9に示し、かつ以下に詳細に説明するように、容器組立体2700は、器具2100の検出ボリューム2234の中に配置することができる。検出ボリューム2234は、検出器2212を含む検出モジュール2200に光学的にカップルさせることができる。使用するとき、容器組立体2700を作動させてその中のサンプルに1つ以上の試薬を添加して光反応(例えばフラッシュ反応)を誘導し、検出モジュール2200および/または検出器212によってその光反応を検出する。さらに、容器組立体2700と本明細書に記載した任意の容器組立体を使用し、サンプル中の標的細胞(例えば細菌)を本明細書または’928公開に記載されている任意の方法に従って検出および/または同定することができる。例えばいくつかの実施態様では、容器組立体2700を使用し、容器と外側領域の間の流体隔離を維持しつつ、試薬をサンプルの中に配置すること、および/または試薬をサンプルの中に混合することができる。このようにして、細胞同定法を閉鎖系および/またはホモジニアスアッセイで実施することができる。言い換えると、いくつかの実施態様では、細胞を同定および/または検出するために容器組立体2700から内容物を取り出すこと、および/または容器組立体2700の中で内容物を分離すること、および/または容器組立体2700の中で内容物を洗浄すること、および/または容器組立体2700の中で内容物をリンスすることを含まない方法において容器組立体2700を使用する。
【0101】
容器組立体2700は、ハウジング2741と、第1のアクチュエータ2750と、第2のアクチュエータ2760と、サンプル容器(例えばサンプル管など)によって規定される反応室2732を含んでいる。ハウジング2741は、第1の試薬容器2780を受け入れる構成の第1の試薬ボリューム2742と、第2の試薬容器2790を受け入れる構成の第2の試薬ボリューム2744を規定する。ハウジング2741、第1のアクチュエータ2750、第1の試薬容器2780、第2のアクチュエータ2760、第2の試薬容器2790からなる組立体は、キャップ組立体または試薬組立体(または試薬モジュール)2710と呼ぶことができる。ハウジング2741(および/またはキャップ組立体)は、反応室2732に取り外し可能にカップルされる。試薬モジュール2710と反応室2732は、カップルしていない配置(例えばサンプル回収キットまたはサンプル処理キットの一部として)で保管することができる。検査サンプルを反応室2732の中に配置し、ハウジング2741を反応室2732にカップルさせて容器組立体2700を形成することができる。例えば
図8に示したように、ハウジング2741を反応室2732の近位部に挿入してカップルさせることができる。別の実施態様では、ハウジング2741と反応室2732は、ハウジング2741を反応室2732にカップルさせる締まり嵌めを形成することができる。したがってハウジング2741(またはキャップ組立体)は、反応室2732とは別々に保管すること、および/または反応室2732から離して保管することができる。このようにして、利用者は、その後、本明細書(と’928公開)に記載されている方法に従ってサンプルを反応室2732の中に配置し、次いでハウジング2741(またはキャップ組立体)を反応室2732(または「管」)に取り付け、本明細書に記載した細胞同定のための工程を完了させることができる。
【0102】
図10〜
図12は、それぞれ、ハウジング2741の内部の図、
図10の線Y−Yに沿って切断した側方断面図、
図11に示した側方断面図の詳細図である。図示されているように、ハウジング2741は、第1の試薬容器2780(図示せず)を受け入れる構成の第1の試薬ボリューム2742と、第2の試薬容器2790(図示せず)を受け入れる構成の第2の試薬ボリューム2744を規定する。ハウジング2741は、第1の穿孔部2792と、第2の穿孔部2794と、第1の供給部2770と、第2の供給部2772を含んでいる。いくつかの実施態様では、ハウジング2741、および/または第1の供給部2770、および/または第2の供給部2772、および/または第1の穿孔部2792、および/または第2の穿孔部2794をモノリシックに構成することができる。別の実施態様では、ハウジング2741、および/または第1の供給部2770、および/または第2の供給部2772、および/または第1の穿孔部2792、および/または第2の穿孔部2794を別々に形成した後、互いに接合することができる。それに加え、図示されているように、第1の供給部2770は、第1の穿孔部2792と連通する第1の供給路2771を規定する。同様に、第2の供給部2772は、第2の穿孔部2794と連通する第2の供給路2773を規定する。供給路2771、2773のそれぞれは、長手方向中心線CLを規定し、長さLとサイズDを有する。供給路2773について長手方向中心線CL、長さL、サイズDを
図12に示してあるが、供給路2771も長さ、サイズ、中心線を有することがわかる。供給路2771、2773のそれぞれは、実質的に円形の断面形状(すなわち流れ領域)を有するように図示されているが、適切な任意のサイズおよび/または形を有することができ、その中を通過する望む任意の流速の試薬Rを受け入れることができる。例えばいくつかの実施態様では、供給路2771、2773のそれぞれは、適切な任意の流速、例えば1ml/秒、2ml/秒、3ml/秒、4ml/秒、5ml/秒を受け入れることができる。供給路2771、2773それぞれのサイズDに対する長さLの比は、その中を通過する試薬の出口流の望む特性を生じさせるのに適切な任意の値にすることができる。例えばいくつかの実施態様では、供給路2771または供給路2773のサイズDに対する長さLの比は、約2〜約4である。別の実施態様では、供給路2771または供給路2773のサイズDに対する長さの比は、約2.5〜約3.5である。
【0103】
側壁2774は、供給路2771の中の第1の突起セット2776(伸長した突起、または羽根、または流れ部材とも呼ぶ)と、供給路2773の中の第2の突起セット2778(伸長した突起、または羽根、または流れ部材とも呼ぶ)を含んでいる。
図14と
図15は、供給路2773を規定する側壁2774の一部と、その供給路2773の中にある第1の突起セット2776の拡大図を示している。第1の突起セット2776は、
図14と
図15に示し、かつ以下に説明する第2の突起セット2778と形、サイズ、設計を似たものにすることができる。図示されているように、第1の供給路2771は、その第1の供給路2771の周囲に等間隔に配置された3つの第1の突起2776を含み、第2の供給路2773は、第2の供給路2773の周囲に等間隔に配置された3つの第2の突起2778を含んでいる。しかし第1の供給路2771と第2の供給路2773は、適切な任意の数の第1の突起2776と第2の突起2778、例えば1個の突起、または2個の突起、または4個の突起を第1の供給路2771と第2の供給路2773のそれぞれに含むことができる。それに加え、第1の突起2776と第2の突起2778は、第1の供給路2771と第2の供給路2773のそれぞれに任意の間隔で配置することができる。例えば第1の突起2776は、3つの第1の突起2776のすべてが第1の供給路2771の一方の側に来るような間隔で配置することや、2つの第1の突起2776が第3の第1の突起2776と比べてより近くなるような間隔で配置することができる。
【0104】
第2の突起2778は、供給路2773の近位端から供給路2773の遠位端まで配置されているように図示されているが、1個、または数個、またはすべての突起が供給路2773の長さの一部だけに延びている(例えば供給路の遠位側半分だけに延びている)ように配置することができる。いくつかの実施態様では、突起長L
Pは、供給路2773の全長Lよりも短くすることができる。例えばいくつかの実施態様では、突起長L
Pは、供給路2773の長さの少なくとも10%にすることができる。別の実施態様では、突起長L
Pは、供給路2773の長さの少なくとも約50%にすることができる。さらに別の実施態様では、突起長L
Pは、供給路2773の長さと同じにすること、またはそれよりも長くすることが可能である。例えば突起2778は、完全にハウジング2741の出口開口部の中に存在することや、その出口開口部の外側に延びることができる。このようにして、突起2778は、スプレーまたはストリームのガイドとして機能して試薬の出口流に影響を与えることができる。
【0105】
図14に示したように、突起2778は、内向きに突起した鋭い縁部2762を含んでいる。突起2778は、内向きに延びて供給路2773の中に適量H
P(例えば突起2778の高さ)だけ入ることもできる。例えばいくつかの実施態様では、突起2778は、供給路2773のサイズDに対する高さH
Pの比が約0.1〜約0.2となるような距離だけ供給路の中に延びることができる。第1の突起2776と第2の突起2778は、内向きに突起した鋭い縁部(例えば縁部2762)を有するように図示してあるが、第1の突起2776と第2の突起2778は、流れの中に突出を作り出す適切な任意の形および/または構造(例えば丸くなった内向きの突起)を含むことができる。
【0106】
第1の穿孔部2792および/または第2の穿孔部2794は、第1の試薬容器2780(
図10には示さず。
図8と
図12を参照のこと)の第1のフランジブル部分2788と、第2の試薬容器2790(
図10には示さず。
図8と
図12を参照のこと)の第1のフランジブル部分のそれぞれに穿孔して(例えば亀裂を入れて)、試薬を第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790から反応室2732の中に運ぶ構成にされている。したがって穿孔部2792と穿孔部2794は、それぞれ、第1の試薬容器2780と第2の試薬容器2790のそれぞれに穿孔するため、図示したように鋭い点、および/または鋭い縁部、および/または突起を含んでいる。さらに、第1の穿孔部2792は、第1の試薬ボリューム2742と連通する一連の第1の移送路2793を規定し、第2の穿孔部2794は、第2の試薬ボリューム2744と連通する一連の第2の移送路2795を規定している。特に、一連の第1の移送路2793と一連の第2の移送路2795のそれぞれは、それぞれの穿孔部の中心点のまわりにほぼ90度の間隔で離した4つのチャネルを含んでいる。したがって図示したように、一連の第1の移送路2793および/または一連の第2の移送路2795を含めることで、第1の穿孔部2792と第2の穿孔部2794のそれぞれに不連続な断面形状を作り出す。第1の穿孔部2792が第1の試薬容器2780に穿孔すると、一連の第1の移送路2793は、第1の試薬容器2780の内容物が流れることのできる経路を提供する。同様に、第2の穿孔部2794が第2の試薬容器2790に穿孔すると、一連の第2の移送路2795は、第2の試薬容器2790の内容物が流れることのできる経路を提供する。さらに、一連の第1の移送路2793の配置、および/または一連の第2の移送路2795の配置、および/または第1の穿孔部2792の断面形状、および/または第2の穿孔部2794の断面形状が、穿孔で生じる可能性のある凝集または閉塞を制限し、したがって第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790の内容物を繰り返し可能に供給することをより促進することができる。
【0107】
図示したように、穿孔部2792および/または穿孔部2794は、試薬ボリューム2742と試薬ボリューム2744それぞれの軸方向中心線に沿って、および/または揃えて配置されている。言い換えると、穿孔部2792と穿孔部2794は、第1の試薬容器2780と第2の試薬容器2790それぞれの中心に位置する。このような配置により、本明細書に記載したように、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790からの内容物の実質的に完全な供給を繰り返し可能にすることが促進される。しかし別の実施態様では、穿孔部2792および/または穿孔部2794を試薬ボリューム2742と試薬ボリューム2744それぞれの軸方向中心線からずらすことができる。このような実施態様では、例えば第1の供給部2770、および/または第2の供給部2772、および/または反応室2732の形、および/またはサイズ、および/または傾き、および/または配置に基づいてずらすことができる。
【0108】
一連の第1の移送路2793と一連の第2の移送路2795の断面形状は、
図10では湾曲しているように、および/または半円であるように図示してあるが、別の実施態様では、一連の第1の移送路2793および/または一連の第2の移送路2795は、適切な任意の形と配置、例えば螺旋形および/またはテーパー形などを有することができる。さらに、一連の第1の移送路2793および/または一連の第2の移送路2795の形および/またはサイズは、
図11では鉛直方向を向いていて一定の直径を有する(断面領域、流れ領域)ように図示してあるが、別の実施態様では、一連の第1の移送路2793および/または一連の第2の移送路2795は、適切な任意の方向、配置、サイズを有することができる。例えばいくつかの実施態様では、一連の第1の移送路2793および/または一連の第2の移送路2795は、(例えば穿孔部の先端からの距離の関数として)変化する断面(または流れ)領域および/または鉛直方向ではない向き(例えば傾斜した向き)を有することができる。このようにして、一連の第1の移送路2793および/または一連の第2の移送路2795は、中を通過して流れる物質が制御された流速および/または望む流速になることを促進する構成にできる。さらに、一連の第1の移送路2793と一連の第2の移送路2795は、それぞれが
図10では4つのチャネルを規定するように図示されているが、別の実施態様では、移送路は適切な任意の数の移送チャネルを規定することができる。
【0109】
図11と
図12は、それぞれ、ハウジング2741の断面図と、ハウジング2741で
図11に領域Zとして示した部分の拡大断面図を示している。図示されているように、第1の供給路2771は、一連の第1の移送路2793、第1の試薬ボリューム2742、ハウジング2741の接続部2743の内部ボリュームと連通している。同様に、第2の供給路2773は、一連の第2の移送路2795、第2の試薬ボリューム2744、ハウジング2741の接続部2743と連通している。そのため一連の第1の移送路2793と一連の第2の移送路2795は、反応室2732を第1の供給路2771と第2の供給路2773のそれぞれと連通させるとともに、試薬ボリューム2742と試薬ボリューム2744のそれぞれと連通させる構成になっている。このようにして、第1の試薬容器2780の内容物をこの第1の試薬容器2780から試薬ボリューム2742、および/または一連の第1の移送路2793、および/または第1の供給路2771を通じて反応室2732に運ぶことができる。同様に、第2の試薬容器2790の内容物をこの第2の試薬容器2790から試薬ボリューム2744、および/または一連の第2の移送路2795、および/または第2の供給路2773を通じて反応室2732に運ぶことができる。
【0110】
さらに、ハウジング2741は一連の第1の移送路2793と一連の第2の移送路2795を有するように図示されているが、別の実施態様では、ハウジング2741は、適切な任意の数の移送路および/または一連の移送路を有する(または規定する)ことができる。図示していないが、いくつかの実施態様では、一連の第1の移送路2793(またはその一部)と一連の第2の移送路2795(またはその一部)を互いに連通させることができる。例えばいくつかの実施態様では、一連の第1の移送路2793と一連の第2の移送路2795を、反応室2732と連通した移送ヘッダー路(図示せず)を通じて互いに連通させることができ、ここでは移送ヘッダー路は反応室2732と連通する。このような実施態様では、例えば第1の試薬容器2780の内容物を第2の試薬容器2790の内容物と連通させ(例えば混合し)た後に反応室2732またはその一部に到達させることができる。このような配置により、いくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790からの内容物を混合すること、および/または通気、および/または過剰なスプレー、および/または望ましくない乱流を最少にすることができる。それに加え、移送ヘッダー路は、一連の第1の移送路2793と一連の第2の移送路2795からの流体をガイドするため第1の突起2776および/または第2の突起2778と似た突起を含むことができる。
【0111】
図8と
図17〜
図19を参照すると、第1のアクチュエータ2750は、第1の試薬ボリューム2742の中に配置された第1のプランジャ部2754と、第1の嵌合部2752を有する。(
図16には示されていない)第2のアクチュエータ2760は、第2の試薬ボリューム2744の中に配置された第2のプランジャ部2756と、第2の嵌合部2753を有する。説明が容易であるという理由で本明細書では
図17に示したアクチュエータがアクチュエータ2750であるとして説明するが、第1のアクチュエータ2750について説明したあらゆる特徴が、第2のアクチュエータ2760にも当てはまること、あるいは代わりに第2のアクチュエータ2760に当てはまること、そして逆も同様であることを理解すべきである。
【0112】
第1のアクチュエータ2750の第1の嵌合部2752は、操作することにより第1の試薬ボリューム2742の中で第1のプランジャ部2754を移動させ、第1の試薬容器2780を変形させる構成にされている。第2のアクチュエータ2760の第2の嵌合部2753は、操作することにより第2の試薬ボリューム2744の中で第2のプランジャ部2756を移動させ、第2の試薬容器2790を変形させる構成にされている。このようにして、プランジャ部2754が移動することで第1の試薬容器2780のフランジブル部分2788を穿孔部2792に押し当て、そのフランジブル部分2788に穿孔する、および/または亀裂を入れる。同様に、プランジャ部2756が移動することで第2の試薬容器2790のフランジブル部分2789を穿孔部2794に押し当て、そのフランジブル部分2789に穿孔する、および/または亀裂を入れる。アクチュエータ2750のプランジャ部2754と、ハウジング2741の一部は、合わさって、試薬ボリューム2742をハウジング2741の外部のボリュームから流体的および/または光学的に隔離するシールを規定することができる。同様に、アクチュエータ2760のプランジャ部2756と、ハウジング2741の一部は、合わさって、試薬ボリューム2744をハウジング2741の外部のボリュームから流体的および/または光学的に隔離するシールを規定することができる。
【0113】
さらに、
図17に示したプランジャ部2754は、第1の試薬容器2780と接触する実質的に平坦な面を有するが、別の実施態様では、プランジャ部2754は、適切な任意の形、および/またはサイズ、および/または配置にすることができる。例えばいくつかの実施態様では、プランジャ部2754は、第1の試薬容器2780(例えば試薬容器の接触部)および/または穿孔部2792に対応する(例えば似た形を共有する、協働して機能する)ようにできる。例えばいくつかの実施態様では、プランジャ部2754を(例えば凹状に)湾曲させ、第1の試薬容器2780の湾曲した(例えば凹状の)部分に合致させることができる。このようにして、プランジャ部2754と第1の試薬容器2780は合わさって、および/または協働して機能して、無駄なボリュームを制限することができる。さらに、このような協働(例えば合致)により、第1の試薬容器2780の内容物の繰り返し可能な供給を促進することができる。同様に、いくつかの実施態様では、例えばプランジャ部2754を湾曲させて穿孔部2792の湾曲した部分に合致させることができる。このようにして、プランジャ部2754と穿孔部2792は合わさって、および/または協働して機能して、無駄なボリュームを制限することができる。さらに、このような協働(例えば合致)により、試薬容器2780の内容物の繰り返し可能な供給を促進することができる。
【0114】
図16に示したように、第1の試薬容器2780は、第1のフランジブル部分2788と側壁2786を含んでおり、これらが合わさって内部ボリュームを規定する。内部ボリュームは、本明細書に記載したように、全体または一部を試薬および/または物質で満たすことができる。それに加え、第1の試薬容器2780は、裾部2781(「第1の裾部」と呼ぶ)と接触部2782(「第1の接触部」と呼ぶ)を有する。裾部2781は第1のフランジブル部分2788の少なくとも一部を取り囲んでいる。いくつかの実施態様では、側壁2786も壊れやすくすることができる。第2の試薬容器2790は、第2のフランジブル部分2789と、裾部2791(「第2の裾部」と呼ぶ)と、接触部2784(「第2の接触部」と呼ぶ)を有する。第2の裾部2791は、第2のフランジブル部分2789の少なくとも一部を取り囲んでいる。説明が容易であるという理由で
図16に示した試薬容器が試薬容器2780であるとして説明するが、試薬容器2780に関して説明するあらゆる特徴が、試薬容器2790にも当てはまること、あるいは代わりに試薬容器2790に当てはまること、そして逆も同様であることに注意すべきである。
【0115】
第1の裾部2781および/または第2の裾部2791は、適切な任意のサイズおよび/または形にすることができ、適切な任意の設計(例えば滑らか、粗いなど)の表面を含むことができる。例えばいくつかの実施態様では、第1の裾部2781および/または第2の裾部2791は、ハウジング2741の一部に対応するサイズおよび/または形にすることができる。第1の試薬容器2780の第1の接触部2782および/または第2の試薬容器2790の第2の接触部2784は、適切な任意のサイズおよび/または形にすることができる。例えばいくつかの実施態様では、第1の接触部2782および/または第2の接触部2784は、それぞれ、第1のアクチュエータ2750および/または第2のアクチュエータ2760に対応するサイズおよび/または形にすることができる。例えばそのような実施態様では、第1の接触部2782および/または第2の接触部2784は凹状部を含むことができ、第1のアクチュエータ2750および/または第2のアクチュエータ2760は、それぞれ、第1の接触部2782の凹状部および/または第2の接触部2784の凹状部に対応するサイズおよび/または形にすることができる。このようにして、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、穿孔されたとき、そのそれぞれの内容物(例えば試薬、物質など)が実質的に完全に供給されることを促進する構成、および/または好ましい経路を内容物が第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790から移動するのを促進する構成にすることができる。
【0116】
第1の試薬容器2780は、第1の試薬ボリューム2742の実質的に内側に配置される形とサイズにされる。第2の試薬容器2790は、第2の試薬ボリューム2744の実質的に内側に配置される形とサイズにされる。
図18と
図19から最もよくわかるように、第1の試薬容器2780は、第1の裾部2781とハウジング2741の一部の間の締まり嵌めによって望む位置に維持することができる。同様に、第2の試薬容器2790は、第2の裾部2791とハウジング2741の一部の間の締まり嵌めによって望む位置に維持することができる。このようにして、使用している間を通じ、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790をハウジング2741に対して望む位置に実質的に維持することができる。
【0117】
いくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780を、ロック部材(図示せず)によってと、第1の裾部2781とハウジング2741の一部および/またはロック部材の一部の間の締まり嵌めによって、望む位置に維持することができる。同様に、このような実施態様では、第2の試薬容器2790を、ロック部材(図示せず)によってと、第2の裾部2791とハウジング2741の一部および/またはロック部材の一部の間の締まり嵌めによって、望む位置に維持することができる。
【0118】
第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、適切な任意のサイズおよび/またはボリュームを有することができる。例えばいくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、膨張した配置になったとき、約400μlの内部ボリュームを有することができる。そのような実施態様では、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、最初に、本明細書に記載した任意の試薬を約300μl〜約350μl(より具体的には約325μl)収容することができる。したがって第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、それぞれが膨張した配置になったとき、充填率が約75%〜約88%である。第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、それぞれのプランジャおよびハウジングの一部と合わさって、それぞれが潰れた配置になったとき、供給されたボリュームが約250〜約300μl(より具体的には約285μl)となる構成である。言い換えると、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、それぞれが潰れた配置になったとき、供給率が約76%〜が92%である。
【0119】
第1の試薬容器2780と第2の試薬容器2790は、全体または一部を適切な任意の試薬または物質で満たすことができる。いくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780と第2の試薬容器2790は、同じ内容物(例えば同じ試薬)を含むことができる。別の実施態様では、第1の試薬容器2780と第2の試薬容器2790は、異なる内容物を含むことができる(例えば第1の試薬容器2780は第1の試薬を収容し、第2の試薬容器2790は、第1の試薬とは異なる第2の試薬を収容する)。いくつかの実施態様では、例えば第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、標的細胞(例えば細菌)が1つ以上のレポータ分子を生成させるように操作した核酸を含む形質導入粒子を収容することができる。いくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、複製(例えば溶解性複製、溶原性複製)できないように操作した1つ以上の形質導入粒子を収容することができる。例えばいくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、本明細書と国際特許公開第WO2014/160418号または国際特許公開第WO2015/164746号に記載されている任意の形質導入粒子を収容することができる。
【0120】
いくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、1つ以上のレポータ分子と反応して信号を発生させる、および/または信号の発生を促進するように調製した試薬を含むことができる。別の一例として、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、レポータ分子(例えばルシフェラーゼ)と相互作用することができて測定可能な信号を例えばルミネセンス反応を通じて発生させる基質(トリデカナールなど)を含むことができる。トリデカナール溶液として例えばCAS番号10486−19−8が可能であり、これは、25℃での密度0.835g/ml、動粘度0.0002323Pa秒を有する。さらに別の一例として、いくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、栄養素、および/または抗生物質(例えばβ−ラクタム、基質特異性拡張型β−ラクタム、アミノグリコシド、アンサマイシン、カルバセフェム、カルバペネム、あらゆる世代のセファロスポリン、糖ペプチド、リンコサミド、リポペプチド、マクロライド、モノバクタム、ニトロフラン、オキサゾリドノン、ペニシリン、ポリペプチド、キノロン、フルオロキノロン、スルホンアミド、テトラサイクリン、ミコバクテリア抗生物質、クロラムフェニコール、ムピロシン)、および/または溶解試薬、および/または殺菌試薬、および/または着色剤などを含むことができる。
【0121】
第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、適切な任意の大きさを有する適切な任意の材料から構成することができる。第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790の側壁の厚みは、例えば約0.010インチ〜0.020インチが可能である。さらに、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、中に収容される物質(例えば形質導入粒子、基質、抗生物質、緩衝液、界面活性剤、または検出アッセイで使用できる他のあらゆる試薬)と外部環境に実質的に透過することのない材料、および/または中に収容される物質と外部環境にとって実質的に化学的に不活性な材料から構成することができる。第1の試薬容器2780の少なくとも一部(例えばフランジブル部分2788)および/または第2の試薬容器2790の少なくとも一部(例えばフランジブル部分2789)は、望む特性と完全性が所定の温度よりも上で維持されるような所定の温度特性を有する材料(例えばポリマーフィルム(任意の形態のポリプロピレンなど))から構成することができる。例えばいくつかの実施態様では、試薬および/または基質を収容した第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790を冷やした条件で保管することが望ましい可能性がある。いくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780の一部および/または第2の試薬容器2790の一部を二軸延伸ポリプロピレン(BOP)から構成することができる。いくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780の一部および/または第2の試薬容器2790の一部をアルミニウムから構成することができる。いくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780の一部および/または第2の試薬容器2790の一部をポリ塩化ビニル(PVC)、および/またはエチレンビニルアルコール(EVOH)、および/またはポリエチレン(PE)、および/またはポリクロロトリフルオロエテン(PCTFEまたはPTFCE)、および/または医薬品グレードのコポリマー、および/または環式オレフィンコポリマーフィルム、および/またはTekniflex、および/またはCOC P12P、および/またはPCTFEフィルムラミネーション、および/またはTekniflex VA10200から構成することができる。
【0122】
例えばいくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、ポリエチレンEVOHのラミネートを側壁の内面に有するPVCから構成することができる。このようにすると、ラミネートは、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790の中に収容される試薬を保護するための酸素障壁として機能することができる。いくつかの実施態様では、外面は、水分障壁として機能するPCTFE被覆を含むことができる。いくつかの実施態様では、フランジブル部分2788および/またはフランジブル部分2789を側壁に溶接して密封する。さらに、いくつかの実施態様では、フランジブル部分2788および/またはフランジブル部分2789に被覆をなくし、繰り返し可能な操作のための十分な「穿孔性」または最小の破断強度を提供することができる。別の実施態様では、フランジブル部分2788および/またはフランジブル部分2789は、ラッカー被覆を含むことができる。
【0123】
反応室2732は、ハウジング2741に取り外し可能にカップルさせることができる。図示したように、ハウジング2741は反応室2732に挿入されてカップルしている。しかし別の実施態様では、反応室2732は、その反応室2732をハウジング2741にカップルさせるための締まり嵌めを形成することができる。このようにすると、試薬モジュール2710と反応室2732をカップルしていない配置(例えばサンプル回収キットまたはサンプル処理キットの一部として)で保管することができる。検査サンプルを反応室2732の中に配置すること、ハウジング2741を反応室2732とカップルさせて容器組立体2700を形成することができる。
【0124】
反応室2732は、側壁部2734と遠位部(底面を含む)2736を含んでいる。反応室2732として可能なのは、臨床サンプル(例えば患者サンプル)を収容するための適切な任意の空間であり、その空間では、器具(例えば検出器212を備える器具100)を通じてサンプル中の標的細胞(例えば細菌)をモニタすること、および/または同定すること、および/または検出することが可能になっている。いくつかの実施態様では、反応室2732の少なくとも一部(例えば遠位部分2736)を少なくとも部分的に透明にして、その中に収容されている内容物を見られるようにすること、および/または光学的にモニタできるようにすることが可能である。いくつかの実施態様では、反応室2732の一部(遠位部)を実質的に透明にする一方で、その反応室2732の残部を実質的に不透明にすることができる。このようにすると、反応室2732は、この反応室2732の実質的に透明な部分は光が通過するが、この反応室2732の実質的に不透明な部分では光を阻止する構成にすることができる。いくつかの実施態様では、反応室2732の側壁部2734は、この反応室2732の遠位部2736を光が光学的に透過できる被覆を含むことができる。いくつかの実施態様では、被覆として、光を阻止および/または反射する構成の適切な任意の材料(例えばラベル)が可能である。特に、いくつかの実施態様では、ラベルとして、光を反射する白いラベルが可能である。さらに、いくつかの実施態様では、反応室2732の遠位部2736を研磨して、その中を光が透過しやすくすることができる。
【0125】
図7に示したように、反応室2732の遠位部は、実質的に平坦な底面を含んでいる。平坦な底面は、その面を通って光が実質的に一様に供給されやすくする。具体的には、使用するとき、光は遠位部を実質的に一様に伝わって検出器(例えば
図9に示した検出器2212)に到達する。言い換えると、この配置により、検出器2212または適切な他の検出器で容器組立体2700の「底部を読み取ること」が可能になる。さらに、使用するとき、遠位部2736がこのように実質的に平坦になっていることで、容器組立体2700を器具2100の光学的検出ウインドウに安定してより近づけて配置すること、および/または接触させることができる。このように、この配置により、信号発生と信号検出を隔てる信号伝達路の距離を最小にすること、および/または信号伝達路内にある誘電性媒体相互間のインターフェイスを最小にすることができる。その距離とインターフェイスの両方が、例えば光の散乱および/または光の屈折が原因でセンサーに到達する信号の損失に寄与する可能性がある。さらに、いくつかの実施態様では、例えば第1の面が光学的検出ウインドウと接触する構成にすることができる。
【0126】
反応室2732は、適切な任意の材料(例えばガラス、プラスチック(例えばポリプロピレン)、アクリルなど)から形成することができる。いくつかの実施態様では、反応室2732をガンマ線で殺菌することができる。いくつかの実施態様では、反応室2732として、市販されている容器、例えば遠心分離管、Eppendorf(登録商標)管、ガラス製バイアル、平底バイアル/試験管、丸底バイアル/試験管、または適切な他の任意の容器が可能である。反応室2732を
図7と
図8では先が細くなる形で示してあるが、反応室2732は、その反応室2732の近位端からその反応室2732の遠位端まで一定の直径を有する形にすることができる。さらに、反応室2732は、出口軸EEと出口軸FFがこの反応室の側壁と交差しないような形態にして、内容物が第1の供給路2771と第2の供給路2773からサンプルに直接流れるようにすることができる。
【0127】
使用するとき、サンプルが適切な任意の機構によって反応室2732の中に運ばれる。サンプルは、例えば国際特許公開第WO2015/164746号に記載されているようなスワブで回収することができる。次に試薬モジュール2710を反応室2732に取り付ける。具体的には、図示されているように、ハウジング2741を反応室2732に挿入してカップルさせて容器組立体2700を形成する。次に容器組立体2700を器具(例えば
図9に示した器具2100)の中に配置して容器組立体2700を操作し、サンプル中の標的分子を検出する。例えばいくつかの実施態様では、器具2100は、反応室の中にあるサンプルを加熱する構成の加熱モジュール(図示せず)を含むことができる。すると細胞の複製が促進され、その結果としてレポータ分子の生成がより多くなり、例えば最小信号閾値よりも大きな信号が発生する。
【0128】
容器組立体2700で実施する加熱操作、および/またはインキュベーション操作、および/またはあらゆる混合操作は、容器組立体2700が適切な任意の配置にあるとき、器具2100によって実施することができる。例えばいくつかの実施態様では、加熱操作、および/またはインキュベーション操作、および/または混合操作のすべてを、容器組立体2700が初期(または第1の)配置であって第1のアクチュエータ2750と第2のアクチュエータ2760の両方が初期位置にあるときに実施することができる。別の実施態様では、加熱操作、および/またはインキュベーション操作、および/または混合操作のすべてを、容器組立体2700が最終配置であって第1のアクチュエータ2750と第2のアクチュエータ2760が最終(または第2の)配置にあるときに実施することができる。そのとき第1のアクチュエータ2750と第2のアクチュエータ2760は両方とも最終位置にあり、試薬は反応室2732の中に供給され終えている。さらに別の実施態様では、加熱操作、および/またはインキュベーション操作、および/または混合操作のすべてを、容器組立体2700が初期(または第1の)配置と最終(または第2の)配置の間の適切な任意の中間配置にあるときに実施することができる。
【0129】
図18と
図19は容器組立体2700の一部の側方断面図を示しており、それぞれ、初期(または第1の)配置(
図18)と最終(または第2の)配置(
図19)にある。第1の配置では、第1のアクチュエータ2750と第2のアクチュエータ2760は、ハウジング2741の中に配置されている第1の試薬容器2780と第2の試薬容器2790が実質的に変形していない位置にある。言い換えると、第1のアクチュエータ2750と第2のアクチュエータ2760は、穿孔部2793と穿孔部2794がそれぞれ第1の試薬容器2780と第2の試薬容器2790に穿孔していない位置にある。したがって容器組立体2700は、第1の配置では「準備」状態にある。いくつかの実施態様では、容器組立体2700は、操作者が望むまで第1のアクチュエータ2750および/または第2のアクチュエータ2760がハウジング2741に対して動くことを阻止および/または制限するための安全機構(図示せず)を含むことができる。
【0130】
いくつかの実施態様では、レポータ分子の生成を容易にするため、反応室2732の中で(例えば第1の試薬容器2780から)第1の試薬をサンプルの中に運ぶことができる。この操作は、器具2100によって実施される混合操作、加熱操作、インキュベーション操作いずれかの実施前、または実施中、または実施後に実施することができる。容器組立体2700を作動させるため、力を第1のアクチュエータ2750の嵌合部2752に加え、そのことによって
図18の矢印GGによって示したように第1のアクチュエータ2750を移動させる。力は、器具2100(例えば’928公開に図示されて説明されているような器具)の中の適切な任意の機構によって加えることができる。より具体的には、第1のアクチュエータ2750を(例えば第1の嵌合部2752の位置で)操作してハウジング2741の中で第1のプランジャ部2754を移動させ、第1のプランジャ部2754を第1の試薬容器2780の接触部2782と嵌合させて第1の試薬容器2780を部分的に変形させることで、第1の配置から第2の配置にする。第1のプランジャ部2754が第1の試薬容器2780と嵌合するとき、第1の穿孔部が第1の試薬容器2780の一部(例えばフランジブル部分2788)に穿孔して試薬を第1の試薬容器2780から第1の試薬ボリューム2742、および/または第1の供給部2770、および/または反応室2732の中に運ぶ。
【0131】
器具2100は、望むときに容器組立体2700を操作してサンプル中の標的分子の存在を(例えばレポータ分子を通じて)検出することができる。このような操作には、例えば力を容器組立体2700および/または試薬モジュール2710に及ぼして反応室2732の遠位端部分を器具2100の検出ボリューム2234の中に入れることが含まれる(例えば
図9参照)。いくつかの実施態様では、力を維持して反応室2732の遠位端部分が検出器2212に対して一定の位置および/または繰り返し可能な位置に維持されるようにすることができる。次に容器組立体2700を第2の時点で作動させて第2の試薬を反応室2732に供給し、検出操作が容易になるようにする。いくつかの実施態様では、検出器2212は、反応室2732の遠位端部分が検出ボリューム2234の中に入った後に信号(例えば「読み取り」)を受け取り始め、試薬を添加する前と、添加中と、添加後にその信号を受け取り続けることができる。別の実施態様では、容器組立体2700を検出操作中の任意の時点で作動させることができる。
【0132】
容器組立体2700を第2の時点で作動させるため、力を第2のアクチュエータ2760の嵌合部2753に加え、そのことによって第2のアクチュエータ2760を
図18に矢印HHで示したように移動させる。この力は、器具2100(例えば’928公開に図されて説明されているような器具)の中の適切な任意の機構によって加えることができる。より具体的には、第2のアクチュエータ2760を(例えば第2の嵌合部2753の位置で)操作してハウジング2741の中で第2のプランジャ部2756を移動させ、第2のプランジャ部2756を第2の試薬容器2790の第2の接触部2784と嵌合させて第2の試薬容器2790を部分的に変形させることで、第1の配置から第2の配置にする。第2のプランジャ部2756が第2の試薬容器2790と嵌合するとき、第1の穿孔部が第1の試薬容器2780の一部(例えばフランジブル部分2789)に穿孔して試薬を第2の試薬容器2790から第2の試薬ボリューム2744、および/または第2の供給部2772、および/または反応室2732の中に運ぶ。
【0133】
図19、および
図19で領域Wとして示されている部分をより詳細に示す
図20は、最終(または第2の)配置にある容器組立体2700を示す。第2の配置では、第1のアクチュエータ2750と第2のアクチュエータ2760は、第1の試薬容器2780と第2の試薬容器2790が実質的に変形した、および/または潰れた位置にある。言い換えると、第1のアクチュエータ2750と第2のアクチュエータ2760は、それぞれの力の少なくとも一部がそれぞれ第1の試薬容器2780と第2の試薬容器2790に伝わる位置にある。このような配置では、図示したように、第1の穿孔部2792は第1の試薬容器2780に穿孔し終えていて第1の試薬容器2780の望む量の内容物が第1の試薬容器2780から実質的に出て、矢印IIで示したように第1の供給部2770および/または反応室2732に入っている。同様に、第2の穿孔部2794は第2の試薬容器2790に穿孔し終えていて第2の試薬容器2790の望む量の内容物が第2の試薬容器2790から実質的に出て、矢印JJで示したように第2の供給部2772および/または反応室2732に入っている。第1のアクチュエータ2750と第2のアクチュエータ2760は、2つの異なる時点で作動させることを上に記載したが、いくつかの実施態様では、望むアッセイが何であるかに応じて実質的に同時に作動させることができる。
【0134】
いくつかの実施態様では、容器組立体2700をアッセイと組み合わせて利用し、ルシフェラーゼとフラビンモノヌクレオチドの間で複合体を形成することを含むルシフェラーゼ反応を起こさせることができる。適切なアルデヒド(すなわち試薬R、基質とも呼ぶ)が不在だと、この複合体はルシフェラーゼ反応を進めることができない。ルシフェラーゼ反応は、アルデヒドの添加によって進行して光を出す。理想的には、複合体となったすべてのルシフェラーゼがフォトンを同時に出すようにすることが好ましい。したがって検出操作中に試薬(例えばトリデカナール)を第2の試薬容器2790から運ぶことによって大量のフォトンを短時間の間に放出させることができる。言い換えると、第2の試薬容器2790から試薬を添加すると光のフラッシュを容易に発生させることができ、それを検出器2212によって容易に検出することができる。
【0135】
しかし本明細書に提示した試験結果によって支持されるように、試薬および/または基質が反応室に大きすぎる速度で運ばれる場合には、検出される光の量は減少するであろう、および/または複製から検出される光の量は変動が大きくなり、その結果として光検出に関係する変動係数は大きくなるであろう。この性能低下は、試薬および/または基質が高速で運ばれるときに起こる可能性のある溶液中のスプラッシングおよび/または泡の形成と関係している。逆に、試薬および/または基質が反応室に小さすぎる速度で運ばれる場合には、発生する光はゆっくりと増加するため、正確な検出のためのピークレベルに到達しない可能性がある。光出力のこのような低下は、試薬のゆっくりとした供給と関係している可能性がある。そのように試薬が供給されると、サンプルとの迅速な混合が容易でなくなったり、試薬がハウジング2741および/または反応室2732の壁に付着し(てサンプルに到達しなくなっ)たりする。したがって試薬および/または基質の混合を制御することで、望む光出力性能にすることができる。
【0136】
突起776と突起1776に関して上に説明したように、第1の突起セット2776と第2の突起セット2778は、第1の試薬容器2780、および/または第2の試薬容器2790、および/または第1の反応ボリューム2742、および/または第2の反応ボリューム2744の内容物の挙動を、その内容物が第1の供給部2770および/または第2の供給部2772の中をそれぞれ移動するときに制御する。言い換えると、スプレーまたはジェットの幾何学的形状は、突起2776、2778、試薬の特性、試薬が中を通って移動する流路のいずれかの影響を受ける可能性がある。内容物のスプレーが制御されないと、その内容物が反応室2732の壁に付着して(第1の試薬容器2780または第2の試薬容器2790からの)試薬の少なくとも一部が徐々にしかサンプルに到達しないか、サンプルにまったく到達しない可能性がある。検出可能なフラッシュ反応は、試薬がサンプルに迅速に制御された状態で到達することを必要とするため、制御されないスプレーによって一貫性のない結果、および/またはレポータ分子がサンプル中に存在するという偽陰性が生じる可能性がある。それに加え、内容物のスプレーが制御されないと、サンプルの通気、泡の発生、スプラッシングが起こる可能性があるため、反応の可視性が低下したり、反応が遅くなって常に検出可能ではないレベルになったりする可能性がある。すなわちルシフェラーゼ反応によって生じる信号は、サンプル中のレポータ分子が所与のレベルであるとき、繰り返し可能でなくなったり、一貫性がなくなったりする可能性がある。
【0137】
試薬モジュール2710を作動させたときに突起2776、2778に試薬の流れ(例えばプルーム、ストリーム、ジェット)を制御させることのできる多くの機構がある。例えば第1の突起セット2776および/または第2の突起セット2778は、反応室2732の中で試薬をサンプルに向かわせることにより、内容物が反応室2732の端面2745または壁に付着するのを減らすことができる。それは、例えば
図19に矢印IIとJJで示されている。第1の突起セット2776および/または第2の突起セット2778は、試薬の流れをサンプルに向かわせるとともにプルームまたはジェットを制御するため、サンプル中のレポータ分子が少数である場合でさえ、試薬(例えばトリデカナール)がサンプルと十分に迅速に混合して検出可能な信号がフラッシュ反応から発生することになろう。それに加え、第1の突起セット2776および/または第2の突起セット2778は内容物のスプレーを制御することができるため、サンプルの通気、泡の発生、スプラッシングが最少になり、フラッシュ反応の検出が乱されなくなる。
【0138】
いくつかの実施態様では、例えば第1の突起セット2776および/または第2の突起セット2778は、試薬がそれぞれ第1の供給路2771と第2の供給路2773を通って流れるとき、試薬の渦度(すなわち「渦巻き運動」)を制限することができる。流れの非長手方向の速度を制限することにより、プルーム(ジェットまたはストリームとも呼ぶ)を狭くできるが、高速のストリームが反応室の中に運ばれる。試薬のストリームまたはプルームは、容器組立体700と容器組立体1700の作動に関して示して上に説明した最大幅Wと同様の最大幅を有することができる。供給路2771のサイズD(または供給路2773のサイズD)に対する最大幅の比は、例えば試薬が反応室2732の壁に付着するのを制限するのに適切な任意の値が可能である。いくつかの実施態様では、供給路2771および/または供給路2773のサイズDに対する最大幅の比は、約2未満にすることができる。別の実施態様では、供給路2771および/または供給路2773のサイズDに対する最大幅の比は、約4未満にすることができる。
【0139】
それに加え、試薬および/または基質は、試薬モジュール2710から、混合を促進する、および/または乱流を減らす速度および/または流速で運ぶことができる。乱流を減らすことにより、本明細書に記載したように、流路から出るプルーム、ジェット、ストリームは、制限された非長手方向の速度成分を有することができ、したがってサンプルとより効率的に混じり合うことができる。例えばいくつかの実施態様では、試薬および/または基質の混合は、第1のアクチュエータ2750および/または第2のアクチュエータ2760を約20mm/秒〜約90mm/秒の速度で直線的に移動させて試薬および/または基質を反応室の中に運ぶことを含んでいる。第1の試薬容器2780の内容物(例えば形質導入粒子)を運ぶ供給速度は、混合条件やタイミングなどが異なるという理由で、第2の試薬容器2790の内容物(例えば基質)を運ぶ供給速度とは異なる可能性がある。いくつかの実施態様では、例えば第1のアクチュエータ2750を約10mm/秒〜約30mm/秒の速度で移動させることができる。そのような実施態様における移動長は約8mm/秒〜約10mmが可能であるため、試薬を第1の試薬容器2780から運ぶ供給時間は約0.25秒〜約1.0秒が可能である。下に説明するように、試薬(例えば形質導入粒子)の供給ボリュームは約0.3mlが可能であるため、供給の流量は約0.3ml/秒〜約1.2ml/秒が可能である。いくつかの実施態様では、第2のアクチュエータ2760を約30mm/秒〜約50mm/秒の速度で移動させることができる。特に、いくつかの実施態様では、第2のアクチュエータ2760を約38mm/秒の速度で移動させることができる。そのような実施態様における移動長は約8mm/秒〜約10mmが可能であるため、試薬を第2の試薬容器2790から運ぶ供給時間は約0.2秒〜約0.26秒が可能である。別の実施態様では、試薬を第2の試薬容器2790から運ぶ供給時間は約0.2秒〜約0.3秒が可能である。本明細書に記載したように、供給時間をより短くすると、サンプルの通気、泡の発生、スプラッシングが起こる可能性がある。これらはすべて、フラッシュ反応の検出を混乱させる可能性がある。下に記載するように、試薬(例えば基質)の供給ボリュームは約0.3mlが可能であるため、供給の流量は約1.1ml/秒〜約1.5ml/秒が可能である。別の実施態様では、供給の流量は約0.5ml/秒〜約1.5ml/秒が可能である。
【0140】
上記のように、いくつかの実施態様では、出口開口部で試薬の層流を発生させることが望ましい。試薬Rの層流は、本明細書に記載したように(例えば非長手方向流れ成分を制限することにより)基質の繰り返し可能な供給をより促進することができる。内部チャネル(例えば供給路2771および/または供給路2773)の流れに関する流れ特性(すなわち層流対乱流)は、レイノルズ数を評価することによって評価できることがわかる。
【0142】
式中、ρは流体の密度であり、μは流体の粘度であり、νはチャネル内の流体の速度であり、Dはチャネル(例えば供給路2771、2773)の直径(または水力直径)である。レイノルズ数を制御する(すなわち小さくする)ことにより、出口流を層流として維持することができる。したがっていくつかの実施態様では、供給路2771、2773のサイズD、試薬の動粘度(動粘度はμ/ρである)、作動速度を、試薬Rの出口流が層流であるような値にすることができる。突起2776、2778を含めることで、例えば供給路の特徴的な(または水力)直径Dを小さくし、そのことによってレイノルズ数を、突起のない供給路の場合の値と比べて小さくすることができる。
【0143】
第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790が変形すると、望む量の内容物が反応室2732の中に運ばれ、「無駄なボリューム」が制限される、および/または実質的に消える。本明細書では、「無駄なボリューム」は、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790から供給されるが、反応室2732の中には運ばれない試薬のボリュームである。無駄なボリュームは、例えば供給路と移送路のボリュームを含むことができる。いくつかの実施態様では、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、その中の無駄なボリュームが、組立体2700を作動させるときに制限される構成にすることができる。例えばいくつかの実施態様では、接触部2782および/または接触部2784は、アクチュエータ2750とアクチュエータ2760それぞれの対応する嵌合部と合わさって、無駄なボリュームが減るように制御された状態で変形する構成にすることができる。このようにして、第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790は、その内容物(例えば試薬)の一貫性を持った供給および/または繰り返し可能な供給を促進する構成にすることができる。
【0144】
いくつかの実施態様では、キャップ組立体(すなわち第1の試薬容器2780および/または第2の試薬容器2790と、それに対応するそれぞれのプランジャとハウジングの部分)は、「無駄なボリューム」が約30μl〜約50μlとなる構成にされる。いくつかの実施態様では、キャップ組立体は、「無駄なボリューム」が約40μl±9μlとなる構成にされる。部品ごとの無駄なボリュームの変動を小さくすることにより、試薬供給の精度、したがってアッセイの精度を向上させることができる。いくつかの実施態様では、例えばキャップ組立体は、供給されるボリュームが約285μlで、変動係数が約3%である構成にされる。
【0145】
第1の供給路2771の第1の突起2776と第2の供給路2773の第1の突起2778は、それぞれ、第1の供給路2771と第2の供給路2773の長軸と平行に延びる突起として示されているが、突起2776、2778は、第1の供給路2771または第2の供給路2773の長手方向中心軸を取り巻く螺旋形配置の形にすることもできる。そのような実施態様は、(例えばサンプルとの混合に影響を及ぼすため)例えば渦巻き速度成分または回転速度成分が望ましい場合に有用である可能性がある。例えば
図21は、容器組立体3700の模式図である。容器組立体3700は、本明細書と、アメリカ合衆国特許出願公開第2014/0272928号および国際特許公開第WO2015/164746号に記載されている任意の器具および/または任意の要素とともに用いて操作することができる。このように、容器組立体3700と本明細書に記載されている任意の容器組立体を使用し、サンプル中の標的細胞(例えば細菌)を本明細書または’928公開に記載されている任意の方法に従って検出および/または同定することができる。例えばいくつかの実施態様では、容器組立体3700を使用し、容器と外側領域の間の流体隔離を維持しつつ、試薬をサンプルの中に配置すること、および/または試薬をサンプルの中に混合することができる。このようにして、細胞同定法を閉鎖系および/またはホモジニアスアッセイで実施することができる。言い換えると、いくつかの実施態様では、細胞を同定および/または検出するために容器組立体3700から内容物を取り出すこと、および/または容器組立体3700の中で内容物を分離すること、および/または容器組立体3700の中で内容物を洗浄すること、および/または容器組立体3700の中で内容物をリンスすることを含まない方法において容器組立体3700を使用する。
【0146】
容器組立体3700は、ハウジング3741と、アクチュエータ3750と、サンプル容器(例えばサンプル管など)によって規定される反応室3732を含んでいる。ハウジング3741は、反応室3732に取り外し可能にカップルされている。例えばいくつかの実施態様では、ハウジング3741を反応室3732に挿入してカップルさせることができる。別の実施態様では、ハウジング3741と反応室3732は、ハウジング3741を反応室3732にカップルさせる締まり嵌めを形成することができる。ハウジング3741は、試薬容器3780を受け入れる構成の試薬ボリューム3742を形成する。ハウジング3741は、穿孔部3792と供給部3770を含んでいる。いくつかの実施態様では、ハウジング3741、および/または供給部3770、および/または穿孔部3792をモノリシックに構成することができる。別の実施態様では、ハウジング3741、および/または供給部3770、および/または穿孔部3792を別々に形成した後、互いに接合することができる。供給部3770は、試薬ボリューム3742および/または試薬容器3780の内容物を反応室3732に移送するための供給路3771を含んでいる。供給路3771は、その供給路3771の長手方向中心軸のまわりに巻き付く形にされた螺旋状突起3776(伸長した突起、羽根、流れ構造、流れ部材とも呼ぶ)を含んでいる。供給路3771は、連続的な螺旋状突起3776を1つだけ含むように図示して説明してあるが、適切な任意の数(例えば1個または4個)の螺旋状突起3776を含むことができる。それに加え、螺旋状突起3776は、供給路3771の近位端から供給路3771の遠位端まで延びるように図示されているが、供給路3771の一部だけを延びることが可能である。1つの突起を含むように
図21に示して説明しているが、別のいくつかの実施態様では、ハウジング3741は、
図1と
図2に示した実施態様と同様、突起を含む必要がない。
【0147】
アクチュエータ3750は、試薬ボリューム3742の中に配置されたプランジャ部3754と、嵌合部3752を有する。アクチュエータ3750の嵌合部3752は、操作することにより試薬ボリューム3742の中でプランジャ部3754を移動させ、試薬容器3780を変形させる構成にされている。このようにして、プランジャ部3754が移動することで試薬容器3780のフランジブル部分3788を穿孔部1792に押し当て、フランジブル部分3788に穿孔する、および/または亀裂を入れる。アクチュエータ3750のプランジャ部3754とハウジング3741の一部が合わさって、ハウジング3741の外部のボリュームから試薬ボリューム3742を流体的および/または光学的に隔離するシールを規定することができる。容器組立体3700の要素は、螺旋状突起3776を除いて上に記載した容器組立体1700の構造および機能と同様であるため、本明細書ではこれ以上説明しない。
【0148】
使用するとき、アクチュエータ3750(例えば嵌合部3752)を操作してハウジング3741の中でプランジャ部3754を移動させると、そのプランジャ部3754が試薬容器3780の接触部(
図16では同定できない)と嵌合し、試薬容器3780を部分的に変形させて(
図16に示した)第1の配置から第2の配置(図示せず)にする。プランジャ部3754が試薬容器3780の接触部と嵌合するとき、穿孔部3792が試薬容器3780の一部(例えばフランジブル部分3788)に穿孔して内容物(例えば試薬)を試薬容器3780から反応ボリューム3742、および/または供給部3770、および/または反応室3732の中に運ぶ。第2の配置から第3の配置(図示せず)へは、アクチュエータ3750を操作してハウジング3741の中でプランジャ部3754を移動させることで、そのプランジャ部3754を試薬容器3780の接触部と嵌合させて試薬容器3780を変形させ、第2の配置から第3の配置にする。試薬容器3780が変形して第2の配置から第3の配置になると、実質的にすべての内容物が試薬容器3780から反応ボリューム3742、および/または供給部3770、および/または反応室3732の中に運ばれるため、試薬容器3780の中の「無駄なボリューム」が制限される。このようにして、試薬容器3780から反応室3732への内容物の実質的に繰り返し可能な供給を実現できる。例えばいくつかの実施態様では、第1の時点での第1の試薬容器の変形と、第1の時点の後の第2の時点での第2の試薬容器の変形を実質的に同じにできるため、第1の時点と第2の時点に試薬容器3780から実質的にすべての内容物を移すことができる。さらに、この配置は、試薬容器3780に穿孔することから生じる可能性のある凝集または閉塞を制限できるため、試薬容器3780の内容物の繰り返し可能な供給がより促進される。
【0149】
試薬容器3780および/または反応ボリューム3742の内容物が供給部3770の供給路3771を通じて供給されるとき、螺旋状突起3776が内容物の挙動を制御し、その内容物は制御されたプルームとなって供給路3771を出る。供給路3771に突起がない場合には、
図3〜
図5の点線Bを参照して上に説明したように、内容物は、供給路3771の出口近傍に存在する圧力勾配により、広くて制御されていないスプレーとして供給路3771から出ていく可能性がある。内容物のスプレーが制御されないと、その内容物が反応室3732の壁に付着してその内容物の少なくとも一部が徐々にしかサンプルに到達しないか、サンプルにまったく到達しない可能性がある。検出可能なフラッシュ反応は、試薬がサンプルに迅速に制御された状態で到達することを必要とするため、制御されないスプレーによって一貫性のない結果、および/またはレポータ分子がサンプル中に存在するという偽陰性が生じる可能性がある。それに加え、内容物のスプレーが制御されないと、サンプルの通気、泡の発生、スプラッシングが起こる可能性があるため、反応の可視性が低下したり、反応が遅くなって常に検出可能ではないレベルになったりする可能性がある。螺旋状突起3776は、試薬を遠位へと方向づけて反応室3732の中のサンプルに向かわせることにより、内容物が反応室3732の壁に付着するのを減らす。螺旋状突起3776は内容物の挙動を制御し、レポータ分子が存在するとき、たとえ信号レベルが低くとも、実質的に繰り返し可能なフラッシュ反応が起こるようにする。言い換えると、螺旋状突起3776は、内容物の流れをサンプルに向かわせるとともにスプレーを制御するため、サンプル中のレポータ分子が少数である場合でさえ、試薬および/または基質がサンプルと十分に迅速に混合して検出可能なフラッシュ反応が起こることになろう。それに加え、螺旋状突起3776は内容物のスプレーを制御するため、サンプルの通気、泡の発生、スプラッシングが最少になり、フラッシュ反応の検出が乱されなくなる。
【0150】
容器組立体1700、2700、3700は、供給路を含んでいてその供給路の出口で流体を放出するように図示されているが、別の実施態様では、ハウジングおよび/または容器組立体は、供給路を通って延びていて内容物の流れを試薬ボリュームおよび/または試薬容器から反応室の中へと向かわせる導管を含むことができる。例えば
図22と
図23は、本明細書に記載した任意の容器組立体(例えば
図7と
図8に示した容器組立体2700)とともに使用するためのハウジング4741の上方からの透視図と断面図を示している。
【0151】
ハウジング4741は、(
図25に示した)第1の試薬容器4780を受け入れる構成の第1の試薬ボリューム4742と、(
図25に示した)第2の試薬容器4790を受け入れる構成の第2の試薬ボリューム4744を規定している。ハウジング4741は、第1の穿孔部4792と、第2の穿孔部4794と、第1の供給部4770と、第2の供給部4772を含んでいる。いくつかの実施態様では、ハウジング4741、および/または第1の供給部4770、および/または第2の供給部4772、および/または第1の穿孔部4792、および/または第2の穿孔部4794をモノリシックに構成することができる。別の実施態様では、ハウジング4741、および/または第1の供給部4770、および/または第2の供給部4772、および/または第1の穿孔部4792、および/または第2の穿孔部4794を別々に形成した後、互いに接合することができる。それに加え、図示したように、第1の供給部4770は、第1の穿孔部4792と連通した第1の供給路4771を規定する。同様に、第2の供給部4772は、第2の穿孔部4794と連通した第2の供給路4773を規定する。
【0152】
第1の穿孔部4792および/または第2の穿孔部4794は、それぞれ、第1の試薬容器4780の(
図25に示した)第1のフランジブル部分4788と、第2の試薬容器4790の(
図25に示した)第2のフランジブル部分4789に穿孔し、第1の試薬容器4780および/または第2の試薬容器4790から試薬を(
図25に示した)反応室4732の中に運ぶ構成にされている。したがって第1の穿孔部4792と第2の穿孔部4794は、第1の試薬容器4780と第2の試薬容器4790のそれぞれに穿孔するため、図示したように、鋭い点、および/または鋭い縁部、および/または突起を含んでいる。さらに、第1の穿孔部4792は、第1の試薬ボリューム4742と連通した一連の第1の移送路4793を規定し、第2の穿孔部4794は、第2の試薬ボリューム4744と連通した一連の第2の移送路4795を規定する。特に、一連の第1の移送路4793と一連の第2の移送路4795のそれぞれは、それぞれの穿孔部の中心点のまわりにほぼ90度の間隔で離した4つのチャネルを含んでいる。したがって図示したように、一連の第1の移送路4793および/または一連の第2の移送路4795を含めることで、第1の穿孔部4792と第2の穿孔部4794のそれぞれにおいて不連続な断面形状を作り出す。第1の穿孔部4792が第1の試薬容器4780に穿孔すると、一連の第1の移送路4793は、第1の試薬容器4780の内容物が流れることのできる経路を提供する。同様に、第2の穿孔部4794が第2の試薬容器4790に穿孔すると、一連の第2の移送路4795は、第2の試薬容器4790の内容物が流れることのできる経路を提供する。さらに、一連の第1の移送路4793の配置、および/または一連の第2の移送路4795の配置、および/または第1の穿孔部4792の断面形状、および/または第2の穿孔部4794の断面形状が、穿孔で生じる可能性のある凝集または閉塞を制限し、したがって第1の試薬容器4780および/または第2の試薬容器4790の内容物を繰り返し可能に供給することを促進することができる。一連の第1の移送路4793と一連の第2の移送路4795は、設計と機能が上に説明した容器組立体2700の一連の第1の移送路2793および一連の第2の移送路2795と同様であるため、本明細書ではこれ以上説明しない。
【0153】
図23と
図24は、それぞれ、
図22に示したハウジング4741について、
図22の線Z−Zに沿って切断した断面図と、
図23の領域Vによって示した部分の拡大断面図を示している。
図23からわかるように、ハウジング4741は、このハウジング4741と反応室4732を接続するための接続部4743を含んでいる。第1の供給路4771は第1の導管4777を含み、第2の供給路4773は第2の導管4779を含んでいる。第1の導管4777と第2の導管4779は、遠位方向に延びて接続部4743の内部ボリュームの中に入る。第1の導管4777と第2の導管4779は、適切な任意の長さにすることができる。第1の導管4777と第2の導管4779は、一部だけが接続部4743の内部ボリュームへと延びるように図示してあるが、第1の導管4777と第2の導管4779は、接続部4743の内部ボリュームの長さを貫通して延びるように形成することや、接続部4743の内部ボリュームを超えて延びるように形成することができる。それに加え、第1の導管4777と第2の導管4779は円筒形で示してあるが、適切な任意の形、例えば湾曲した形、螺旋形にすることや、三角形の断面を有するようにすることができる。第1の導管4777と第2の導管4779は、適切な任意の方法で(例えば溶接または接着によって)ハウジング4741に取り付けることができる。容器組立体1700、2700、3700を参照して上に説明した突起1776、2776、2778、3776と同様、いくつかの実施態様では、第1の導管4777と第2の導管4779は、その第1の導管4777と第2の導管4779の内面に突起を含むことができる。
【0154】
図示したように、第1の供給路4771は、一連の第1の移送路4793、第1の試薬ボリューム4742、第1の導管4777、接続部4743の内部ボリュームと連通している。同様に、第2の供給路4773は、一連の第2の移送路4795、第2の試薬ボリューム4744、第2の導管4779、接続部4743の内部ボリュームと連通している。そのため一連の第1の移送路4793と一連の第2の移送路4795は、反応室4732を、第1の供給路4771と第2の供給路4773のそれぞれと連通させるとともに、第1の試薬ボリューム4742と第2の試薬ボリューム4744のそれぞれと連通させる構成にされている。このようにして、第1の試薬容器4780の内容物を、試薬ボリューム4742、および/または一連の第1の移送路4793、および/または第1の供給路4771を通じて第1の試薬容器4780から反応室4732へと運ぶことができる。同様に、第2の試薬容器4790の内容物は、試薬ボリューム4744、および/または一連の第2の移送路4795、および/または第2の供給路4773を通じて第2の試薬容器4790から反応室4732へと運ぶことができる。
【0155】
図25と
図26は容器組立体4700の一部の側方断面図を示しており、それぞれ、第1の配置(
図25)と第2の配置(
図26)にある。容器組立体4700は、本明細書、またはアメリカ合衆国特許出願公開第2014/0272928号と国際特許公開第WO2015/164746号に記載されている任意の器具および/または任意の要素(例えば器具2100)とともに用いて操作することができる。このように、容器組立体4700と本明細書に記載されている任意の容器組立体を使用し、サンプル中の標的細胞(例えば細菌)を本明細書または’928公開に記載されている任意の方法に従って検出および/または同定することができる。例えばいくつかの実施態様では、容器組立体4700を使用し、容器と外側領域の間の流体隔離を維持しつつ、試薬をサンプルの中に配置すること、および/または試薬をサンプルの中に混合することができる。このようにして、細胞同定法を閉鎖系および/またはホモジニアスアッセイで実施することができる。言い換えると、いくつかの実施態様では、細胞を同定および/または検出するために容器組立体4700から内容物を取り出すこと、および/または容器組立体4700の中で内容物を分離すること、および/または容器組立体4700の中で内容物を洗浄すること、および/または容器組立体4700の中で内容物をリンスすることを含まない方法において容器組立体4700を使用する。
【0156】
容器組立体4700は、ハウジング4741と、第1のアクチュエータ4750と、第2のアクチュエータ4760と、反応室4732を含んでいる。
図23を参照して説明したように、ハウジング4741は、第1の試薬容器4780を受け入れる構成の第1の試薬ボリューム4742と、第2の試薬容器4790を受け入れる構成の第2の試薬ボリューム4744を規定する。ハウジング4741、第1のアクチュエータ4750、第1の試薬容器4780、第2のアクチュエータ4760、第2の試薬容器4790からなる組立体は、「キャップ組立体」または「試薬組立体」と呼ぶことができる。ハウジング4741(および/またはキャップ組立体)は、反応室4732に取り外し可能にカップルされる。例えば
図25と
図26に示したように、ハウジング4741は、接続部4743を通じて反応室2732の近位部に挿入してカップルさせることができる。別の実施態様では、ハウジング4741と反応室4732は、ハウジング4741を反応室4732にカップルさせる締まり嵌めを形成することができる。したがってハウジング4741(またはキャップ組立体)は、反応室4732とは別々に保管すること、および/または反応室4732から離して保管することができる。このようにして、利用者は、その後、本明細書(と’928公開)に記載されている方法に従ってサンプルを反応室4732の中に配置し、次いでハウジング4741(またはキャップ組立体)を反応室4732(または「管」)に取り付け、本明細書に記載した細胞同定のための工程を完了させることができる。反応室4732は、構造および機能が容器組立体2700を参照して説明した反応室2732と同様であるため、本明細書ではこれ以上説明しない。
【0157】
図26と
図27に示したように、第1のアクチュエータ4750は、第1の試薬ボリューム4742の中に配置された第1のプランジャ部4754と、第1の嵌合部4752を有する。第2のアクチュエータ4760は、第2の試薬ボリューム4744の中に配置された第2のプランジャ部4756と、第2の嵌合部4753を有する。第1のアクチュエータ4750と第2のアクチュエータ4760は、構造と機能が容器組立体2700を参照して上に説明した第1のアクチュエータ2750および第2のアクチュエータ2760と同様であるため、本明細書ではこれ以上説明しない。それに加え、第1のアクチュエータ4750について説明したあらゆる特徴が、第2のアクチュエータ4760にも当てはまること、あるいは代わりに第2のアクチュエータ4760に当てはまること、そして逆も同様であることを理解すべきである。
【0158】
第1のアクチュエータ4750の第1の嵌合部4752は、操作することにより第1の試薬ボリューム4742の中で第1のプランジャ部4754を移動させ、第1の試薬容器4780を変形させる構成にされている。第2のアクチュエータ4760の第1の嵌合部4754は、操作することにより第2の試薬ボリューム4744の中で第2のプランジャ部4756を移動させ、第2の試薬容器4790を変形させる構成にされている。このようにして、プランジャ部4754が移動することで第1の試薬容器4780のフランジブル部分4788を穿孔部4792に押し当て、そのフランジブル部分4788に穿孔する、および/または亀裂を入れる。同様に、プランジャ部4756が移動することで第2の試薬容器4790のフランジブル部分4789を穿孔部4794に押し当て、そのフランジブル部分4789に穿孔する、および/または亀裂を入れる。アクチュエータ4750のプランジャ部4754と、ハウジング4741の一部は、合わさって、試薬ボリューム4742をハウジング4741の外部のボリュームから流体的および/または光学的に隔離するシールを規定することができる。同様に、アクチュエータ4760のプランジャ部4756と、ハウジング4741の一部は、合わさって、試薬ボリューム4744をハウジング4741の外部のボリュームから流体的および/または光学的に隔離するシールを規定することができる。
【0159】
図25と
図26に示したように、第1の試薬容器4780は、側壁4786とフランジブル部分4788(「第1のフランジブル部分」と呼ぶ)を有しており、これらが合わさって内部ボリュームを規定する。内部ボリュームは、本明細書に記載したように、全体または一部を試薬および/または物質で満たすことができる。それに加え、第1の試薬容器4780は、接触部4782(「第1の接触部」と呼ぶ)を有する。第2の試薬容器4790は、側壁4787とフランジブル部分4789(「第2のフランジブル部分」と呼ぶ)を有する。それに加え、第2の試薬容器4790は接触部4784(「第2の接触部」と呼ぶ)を有する。第1の試薬容器4780と第2の試薬容器4790は、構造と機能が容器組立体2700を参照して上に説明した第1の試薬容器2780および第2の試薬容器2790と同様であるため、本明細書ではこれ以上説明しない。それに加え、試薬容器4780に関して説明するあらゆる特徴が、試薬容器4790にも当てはまること、あるいは代わりに試薬容器4790に当てはまること、そして逆も同様であることに注意すべきである。
【0160】
図25に示したように、容器組立体4700は第1の配置である。第1の配置では、第1のアクチュエータ4750と第2のアクチュエータ4760は、ハウジング4741の中に配置されている第1の試薬容器4780と第2の試薬容器4790が実質的に変形していない位置にある。言い換えると、第1のアクチュエータ4750と第2のアクチュエータ4760は、穿孔部4792と穿孔部4794がそれぞれ第1の試薬容器4780と第2の試薬容器4790に穿孔していない位置にある。したがって容器組立体4700は、第1の配置では「準備」状態にある。いくつかの実施態様では、容器組立体4700は、操作者が望むまで第1のアクチュエータ4750および/または第2のアクチュエータ4760がハウジング4741に対して動くことを阻止および/または制限するための安全機構(図示せず)を含むことができる。
【0161】
容器組立体4700を作動させるため、力を第1のアクチュエータ4750の嵌合部4752とアクチュエータ4760の嵌合部4753に加えると、そのことによって
図25のそれぞれ矢印OO、PPによって示したように第1のアクチュエータ4750と第2のアクチュエータ4760が移動する。力は、適切な任意の器具(例えば器具2100や、’928公開に図示して説明されているような器具)によって加えることができる。力は、望むアッセイが何であるかに応じ、実質的に同時に、または異なる時点で加えることができる。
【0162】
より具体的には、第1のアクチュエータ4750を(第1の嵌合部4752の位置で)操作してハウジング4741の中で第1のプランジャ部4754を移動させ、その第1のプランジャ部4754を第1の試薬容器4780の接触部4782と嵌合させて第1の試薬容器4780を部分的に変形させ、第1の配置から第2の配置にする。第1のプランジャ部4754が第1の試薬容器4780と嵌合するとき、第1の穿孔部4792が第1の試薬容器4780の一部(例えばフランジブル部分4788)に穿孔して試薬を第1の試薬容器4780から第1の試薬ボリューム4742、および/または第1の供給部4770、および/または反応室4732の中に運ぶ。同様に、第2のアクチュエータ4760を(第2の嵌合部4753の位置で)操作してハウジング4741の中で第2のプランジャ部4756を移動させ、その第2のプランジャ部4756を第2の試薬容器4790の第2の接触部4784と嵌合させて第2の試薬容器4790を部分的に変形させ、第1の配置から第2の配置にする。第2のプランジャ部4756が第2の試薬容器4790と嵌合するとき、第2の穿孔部4794が第2の試薬容器4790の一部(例えばフランジブル部分4789)に穿孔して試薬を第2の試薬容器4790から第2の試薬ボリューム4744、および/または第2の供給部4772、および/または反応室4732の中に運ぶ。
【0163】
図26と、
図26に示した領域Tを示すより詳細な
図27に示したように、容器組立体4700は第2の配置にある。第2の配置では、第1のアクチュエータ4750と第2のアクチュエータ4760は、第1の試薬容器4780と第2の試薬容器4790が実質的に変形した、および/または潰れた位置にある。言い換えると、第1のアクチュエータ4750と第2のアクチュエータ4760は、それぞれの力の少なくとも一部が第1の試薬容器4780と第2の試薬容器4790のそれぞれに伝わる位置にある。このような配置では、図示したように、第1の穿孔部4792は第1の試薬容器4780に穿孔し終えていて第1の試薬容器4780の望む量の内容物が第1の試薬容器4780から実質的に出て、矢印MMで示したように第1の供給部4770、および/または第1の導管4777、および/または反応室4732に入っている。同様に、第2の穿孔部4794は第2の試薬容器4790に穿孔し終えていて第2の試薬容器4790の望む量の内容物が第2の試薬容器4790から実質的に出て、矢印NNで示したように第2の供給部4772、および/または第2の導管4779、および/または反応室4732に入っている。
【0164】
第1の試薬容器4780および/または第2の試薬容器4790が変形すると、望む量の内容物が反応室4732の中に運ばれ、「無駄なボリューム」が制限される、および/または実質的に消える。本明細書では、「無駄なボリューム」は、第1の試薬容器4780および/または第2の試薬容器4790から供給されるが、反応室4732の中には運ばれない試薬のボリュームである。無駄なボリュームは、例えば供給路と移送路のボリュームを含むことができる。いくつかの実施態様では、第1の試薬容器4780および/または第2の試薬容器4790は、その中の無駄なボリュームが、組立体4700を作動させるときに制限される構成にすることができる。例えばいくつかの実施態様では、接触部4782および/または接触部4784は、アクチュエータ4750とアクチュエータ4760それぞれの対応する嵌合部と合わさって、無駄なボリュームが減るように制御された状態で変形する構成にすることができる。このようにして、第1の試薬容器4780および/または第2の試薬容器4790は、その内容物(例えば試薬)の一貫性を持った供給および/または繰り返し可能な供給を促進する構成にすることができる。
【0165】
いくつかの実施態様では、キャップ組立体(すなわち第1の試薬容器4780および/または第2の試薬容器4790と、それに対応するそれぞれのプランジャとハウジングの部分)は、「無駄なボリューム」が約30μl〜約50μlとなる構成にされる。いくつかの実施態様では、キャップ組立体は、「無駄なボリューム」が約40μl±9μlとなる構成にされる。部品ごとの無駄なボリュームの変動を小さくすることにより、試薬供給の精度、したがってアッセイの精度を向上させることができる。いくつかの実施態様では、例えばキャップ組立体は、供給されるボリュームが約285μlで、変動係数が約3%である構成にされる。
【0166】
さらに、第1の導管4777と第2の導管4779は、第1の試薬容器4780、および/または第2の試薬容器4790、および/または第1の反応ボリューム4742、および/または第2の反応ボリューム4744の内容物の挙動を、その内容物が第1の供給部4770および/または第2の供給部4772を通って反応室4732の中に入るときに制御する。内容物が第1の導管4777および/または第2の導管4779から供給されるとき、第1の導管4777および/または第2の導管4779は内容物の挙動を制御し、その内容物が制御されたプルームとなって第1の導管4777および/または第2の導管4779を出るようにする。第1の導管4777と第2の導管4779は、それぞれ、
図25に示したように、サンプルを収容した反応室4732の一部(例えば反応室4732の底部)に向けて延びる出口軸(それぞれ軸KKと軸LL)を規定する。このようにして、第1の導管4777と第2の導管4779は、試薬を遠位へと方向づけて反応室4732の中のサンプルに向かわせることにより、内容物が反応室4732の壁に付着するのを減らす。それに加え、第1の導管4777と第2の導管4779の遠位端開口部を(
図26に示した)近位壁4745から離すことにより、内容物の挙動は、近位壁4745の近傍に存在する可能性があって反応室4732の中で内容物の制御されないスプレーを生じさせる圧力勾配の影響をより受けにくくなるであろう。したがって第1の導管4777および/または第2の導管4779が内容物の挙動を制御するため、レポータ分子が存在するとき、たとえ信号レベルが低くとも、実質的に繰り返し可能なフラッシュ反応が起こる。言い換えると、第1の導管4777および/または第2の導管4779は、内容物の流れをサンプルに向かわせるとともにスプレーを制御するため、サンプル中のレポータ分子が少数である場合でさえ、試薬および/または基質がサンプルと十分に迅速に混合して検出可能なフラッシュ反応が起こることになろう。それに加え、第1の導管4777および/または第2の導管4779は、内容物が反応室4732の中で拘束のない自由空間を移動する距離を短くしてもいるため、サンプルの通気、泡の発生、スプラッシングが最少になり、フラッシュ反応の検出が乱されなくなる。そのため、内容物の乱流、スプラッシュ、泡の発生、通気などを制限することができ、その後の光学的読み取りを、サンプルがそのような泡、通気などを含んでいる場合と比べてより正確にすることができる。したがって、使用するとき、第1の試薬容器4780、および/または第2の試薬容器4790、および/または第1の反応ボリューム4742、および/または第2の反応ボリューム4744からの内容物は、第1の導管4777および/または第2の導管4779のそれぞれをサンプルに向かって流れることができ、繰り返し可能で検出可能なフラッシュ反応を生じさせる。
【0167】
ハウジング4741は、別々の円筒形の管として第1の供給路4771と第2の供給路4773から延びるように図示した第1の導管4777および/または第2の導管4779を通じて流体を供給するが、ハウジング4741は、その代わりに、第1の供給路と第2の供給路を規定する内部円筒形突起を含むことができる。例えば
図28〜
図30は、本明細書に記載した任意の容器組立体(例えば
図7と
図8に示した容器組立体2700)とともに用いるハウジング5741の断面図、下から見た透視図、底面図を示している。
【0168】
ハウジング5741は、第1の試薬容器(図示せず)を受け入れる構成の第1の試薬ボリューム5742と、第2の試薬容器(図示せず)を受け入れる構成の第2の試薬ボリューム5744を規定している。ハウジング5741は、第1の穿孔部5792と、第2の穿孔部5794と、第1の供給部5770と、第2の供給部5772を含んでいる。ハウジング5741は、接続部5743と内部円筒形突起5747も含んでいる。接続部5743は、反応室(図示せず)に取り外し可能にカップルさせることができる。例えばいくつかの実施態様では、接続部5743は、反応室に挿入してカップルさせることができる。別の実施態様では、接続部5743と反応室は、ハウジングの接続部5743を反応室にカップルさせる締まり嵌めを形成することができる。いくつかの実施態様では、ハウジング5741、および/または第1の供給部5770、および/または第2の供給部5772、および/または第1の穿孔部5792、および/または第2の穿孔部5794、および/または接続部5743、および/または内部円筒形突起5747をモノリシックに構成することができる。別の実施態様では、ハウジング5741、および/または第1の供給部5770、および/または第2の供給部5772、および/または第1の穿孔部5792、および/または第2の穿孔部5794、および/または接続部5743、および/または内部円筒形突起5747を別々に形成した後、互いに接合することができる。それに加え、図示したように、第1の供給部5770は、第1の穿孔部5792と連通した第1の供給路5771を規定する。同様に、第2の供給部5772は、第2の穿孔部5794と連通した第2の供給路5773を規定する。第1の供給路5771と第2の供給路5773は、ハウジング5741の内部円筒形突起5747によって規定される。
【0169】
第1の穿孔部5792および/または第2の穿孔部5794は、それぞれ、第1の試薬容器の第1のフランジブル部分と第2の試薬容器の第2のフランジブル部分に穿孔して(例えば亀裂を入れて)、試薬を第1の試薬容器および/または第2の試薬容器から反応室(図示せず)の中に運ぶ。第1の試薬容器および/または第2の試薬容器は、構造と機能が本明細書に記載した任意の試薬容器と同様にできるため、本明細書ではこれ以上説明しない。それに加え、反応室は、構造と機能が本明細書に記載した任意の反応室と同様にできるため、本明細書ではこれ以上説明しない。第1の穿孔部5792と第2の穿孔部5794は、それぞれ、第1の試薬容器と第2の試薬容器のそれぞれに穿孔するため、図示したような鋭い点、および/または鋭い縁部、および/または突起を含んでいる。さらに、第1の穿孔部5792は、第1の試薬ボリューム5742と連通する一連の第1の移送路5793を規定し、第2の穿孔部5794は、第2の試薬ボリューム5744と連通する一連の第2の移送路5795を規定している。一連の第1の移送路5793と一連の第2の移送路5795は、構造と機能が本明細書に記載した任意の一連の第1の移送路および/または一連の第2の移送路と同様にできるため、本明細書ではこれ以上説明しない。
【0170】
図示したように、第1の供給路5771は、一連の第1の移送路5793、第1の試薬ボリューム5742、接続部5743の内部ボリュームと連通している。同様に、第2の供給路5773は、一連の第2の移送路5795、第2の試薬ボリューム5744、接続部5743の内部ボリュームと連通している。ハウジング5741が反応室とカップルしている配置では、一連の第1の移送路5793と一連の第2の移送路5795は、試薬ボリューム5742と試薬ボリューム5744のそれぞれを、それぞれ第1の供給路5771と第2の供給路5773、ならびに反応室と連通させる構成である。このようにして、試薬容器5780の内容物を試薬容器5780から、試薬ボリューム5742、および/または一連の第1の移送路5793、および/または第1の供給路5771を通じて反応室に運ぶことができる。同様に、試薬容器5790の内容物を試薬容器5790から、試薬ボリューム5744、および/または一連の第2の移送路5795、および/または第2の供給路5773を通じて反応室に運ぶことができる。
【0171】
さらに、第1の供給路5771と第2の供給路5773は、それぞれ、第1の試薬ボリューム5742と反応室の間と、第2の試薬ボリューム5744と反応室の間の流体流の挙動を制御する。言い換えると、第1の供給路5771と第2の供給路5773は、第1の試薬容器、および/または第2の試薬容器、および/または第1の試薬ボリューム5742、および/または第2の試薬ボリューム5744の内容物の挙動を、その内容物が第1の供給部5770および/または第2の供給部5772を通って移動して反応室の中に入るときに制御する。内容物が第1の供給路5771および/または第2の供給路5773から供給されるとき、第1の供給路5771および/または第2の供給路5773が内容物の挙動を制御し、その内容物が第1の供給路5771および/または第2の供給路5773を制御されたプルームとなって出るようにする。第1の供給路5771と第2の供給路5773は、内容物を遠位へと方向づけてサンプルを収容した反応室の部分(例えば反応室の底部)に向かわせることにより、その内容物が反応室の壁に付着するのを減らす。それに加え、第1の供給路5771と第2の供給路5773の遠位端開口部を(
図28に示した)近位壁5745から離すことにより、内容物の挙動は、近位壁5745の近傍に存在する可能性があって反応室の中で内容物の制御されないスプレーを生じさせる圧力勾配の影響をより受けにくくなるであろう。したがって第1の導管5771および/または第2の導管5773は内容物の挙動を制御するため、レポータ分子が存在するとき、たとえ信号レベルが低くとも、実質的に繰り返し可能なフラッシュ反応が起こる。言い換えると、第1の導管5771および/または第2の導管5773は、内容物の流れをサンプルに向かわせるとともにスプレーを制御するため、サンプル中のレポータ分子が少数である場合でさえ、試薬および/または基質がサンプルと十分に迅速に混合して検出可能なフラッシュ反応が起こることになろう。それに加え、第1の導管5771および/または第2の導管5773は、内容物が、反応室4732の中で拘束のない自由空間を移動する距離を短くしてもいるため、サンプルの通気、泡の発生、スプラッシングが最少になり、フラッシュ反応の検出が乱されなくなる。そのため、内容物の乱流、スプラッシュ、泡の発生、通気などを制限することができ、その後の光学的読み取りを、サンプルがそのような泡、通気などを含んでいる場合と比べてより正確にすることができる。したがって、使用するとき、第1の試薬容器、および/または第2の試薬容器、および/または第1の反応ボリューム5742、および/または第2の反応ボリューム5744からの内容物は、第1の導管5771と第2の導管5773それぞれをサンプルに向かって流れることができ、繰り返し可能で検出可能なフラッシュ反応を生じさせる。
【0172】
基質の供給速度の分析
使用にあたって、上に説明した容器組立体(容器組立体1700、容器組立体2700、容器組立体3700、容器組立体4700、容器組立体5700が含まれる)は、いくつかの実施態様では、細菌ルシフェラーゼレポータ形質導入粒子を利用することができる。このレポータは、細菌ルシフェラーゼ(例えば生物A.fischeriからのルシフェラーゼ)を発現させる。細菌ルシフェラーゼは、LuxAタンパク質とLuxBタンパク質をコードしているluxA遺伝子とluxB遺伝子からなり、これらが合わさって活性なルシフェラーゼ酵素を形成する。LuxABは、酸素と、還元されたフラビンモノヌクレオチド(宿主細胞によって供給されるFMNH2)と、トリデカナールなどのアルデヒド(外部から供給されて、生きている細菌細胞に容易に侵入する)の存在下でルミネセンス反応を触媒する。
【0173】
したがってそのような方法またはアッセイの間、細菌ルシフェラーゼが発現し、ルシフェラーゼ分子はFMNH2分子と複合体を形成する。この複合体は蓄積し、アルデヒドが添加されると、蛍光反応が進行する。理想的には、複合体化したすべてのルシフェラーゼが同時にフォトンを出すようにすることが好ましい。このようにして、大量のフォトンが短時間に放出される。すなわち光のフラッシュが発生し、特に存在する標的細胞が少ないとき、容易に検出することができる。複合体化したルシフェラーゼが同期せずに光を出す場合には、フォトンは長期間にわたって放出されるため、フラッシュを発生させない。
【0174】
発光の動力学はアルデヒド(すなわち基質)の利用可能性に左右されるため、理想的には、アルデヒドを瞬間的に反応物の全ボリュームに供給することが望ましい。アルデヒドを反応物の中に高速で注入すると、この理想的な状況に近づけることができる。したがって注入速度をより速くすると、より適したフラッシュ反応になる。実際、アルデヒドの注入速度が光出力に及ぼす効果を調べた研究(2014TESTと記載する)から、注入速度を大きくすると、光発生のピーク値を測定するとき、光出力がより大きくなることが見いだされた。しかしある時点で、注入速度を大きくすると、光出力が低下すること、および/または結果の変動がより大きくなることが見いだされた。この現象はおそらく、発生した光の検出を乱したり妨げたりするスプラッシングと泡が反応物の中で形成されることが原因である。したがって、最大光出力を実現する注入速度(アクチュエータの速度として表わされる)の望ましい範囲が見いだされた。2014TESTの試験をプロトタイプの部品群で実施した。その部品群には、(本明細書に示したアクチュエータ2760と同様の)アクチュエータを有する容器組立体が含まれており、アクチュエータは、代表的な器具の中で作動させるのと同様に作動させた。具体的には、プロトタイプのアクチュエータをステッピングモータによって作動させ、異なるさまざまな速度設定点で移動させることにより、供給時間、供給流速、アクチュエータの速度が検出性能に及ぼす効果を求めた。
【0175】
2014TESTの試験結果を
図31にまとめてある。
図31は、アクチュエータの速度(すなわちアクチュエータの下向き速度)を変えてアルデヒドを注入した後に、ルシフェラーゼを発現している細胞から得られる平均最大信号出力(すなわち相対光単位またはRLU)を示す棒グラフである。速度は、ステッピングモータに与える速度設定点(すなわちコマンドで与える速度)として表わす。したがって例えば速度設定点が81.28mm/秒というのは、ステッピングモータを3,200ステップ/秒で移動させる入力コマンドに基づいている。ただし1ステップは0.0254mmである。RLU値は、本研究で得られた割合または最大RLU値として表示してあることに注意されたい。
【0176】
図示したように、この実験における最適なRLU出力は3,200ステップ/秒で観察され、そのときRLU値が最大になり、(変動係数として表わされる)光出力の変動が最少になった。さらなる試験により、最適な範囲が、いくつかのアッセイでは、約2,500ステップ/秒(63.5mm/秒)〜約3,200ステップ/秒(81.3mm/秒)であることが突き止められた。したがっていくつかの実施態様では、アクチュエータを直線的に約2,850ステップ/秒(72.4mm/秒)で移動させて基質を混合する。2014TESTにより、(供給される試薬の供給時間と流速に関係する)アクチュエータの速度には最適なRLU出力になる領域が存在することが確認される。言い換えると、検出性能は、試薬の供給が遅すぎたり速すぎたりすると低下する。
【0177】
しかし2014TESTで用いた装置の評価をさらに進めると、ステッピングモータが与えた設定点で移動していなかったと推測された。したがって、設定点は、アクチュエータを特定の速度(例えば81.28mm/秒)にするためであったとはいえ、おそらく試験中にステッピングモータに負荷がかかったことが原因で、ステッピングモータは実際にはより小さな速度で移動していたと推測された。さらに、アクチュエータの実際の速度は移動している間に変化していたため、アクチュエータは、移動期間のほんの一部しかほぼ一定の速度で移動しなかったと推測された。そのことを、アクチュエータの速度(y軸)をアクチュエータの移動距離(x軸)の関数としてプロットした
図32に概念的に示してある。
図32のプロットは実際のデータではなく、2014TESTの間のアクチュエータの可能な挙動を図示したものであることに注意されたい。
図32に示したように、アクチュエータの移動プロファイルは、長い加速相の後に長い減速相を含むと推測された。アクチュエータの移動プロファイルがこのようであれば、破断イベント(すなわち試薬容器2790と同様の試薬容器の破断)は、アクチュエータがよりゆっくりと移動しているとき(すなわち加速相の間)に起こるため、アクチュエータの速度がより大きいときに破断イベントが起こるときのように早く起こることはない。
【0178】
2014TESTを巡るこうした考察結果を考慮し、供給操作の間のアクチュエータの速度、および/または試薬供給時間、および/または試薬の流速に関する望ましい範囲を求めるため、追加の試験を実施した。具体的には、第2の研究(2015TESTと記載する)を実施し、3つの異なる試薬モジュールについて、アルデヒドの注入速度が光出力に及ぼす効果を調べた。試験した試薬モジュールに含まれていたのは、「標準」試薬モジュール(すなわち供給路の中に突起がない試薬モジュール;「0.025正常」モジュールと記載)と、試薬モジュール2710と同様の試薬モジュール(「0.030溝付き」モジュールと記載)と、設計が試薬モジュール4710と同様の試薬モジュール(すなわち、供給路を延びる第1の導管4777と同様の導管を有する試薬モジュール;「0.025伸長」モジュールと記載)であった。さらに、2015TESTの間、試薬モジュールのアクチュエータを作動させるのに用いたステッピングモータの実際の速度を、そのステッピングモータ上のシャフトエンコーダを通じて測定した。したがって試験中のアクチュエータの実際の運動がわかった。具体的に
図33に、アクチュエータの速度(モータのステップ数/秒を単位として測定;y軸)をアクチュエータが移動した距離(モータの全ステップ数を単位として測定;x軸)の関数として表わしたプロットを示す。
図33に示されているように、アクチュエータの移動プロファイルは、非常に短い加速相を含み、その後に長い一定速度相が続き、非常に短い減速相で終わっていた。アクチュエータの移動プロファイルがこのようなっているため、破断イベント(すなわち試薬容器2790と同様の試薬容器の破断)は、アクチュエータが安定して速く移動しているとき(すなわち一定速度相の間)に起こる可能性が大きい。
【0179】
2015TESTは、上記の3つの異なる試薬モジュールについて、試薬(すなわちアルデヒド)の供給速度が平均最大信号出力(すなわち相対光単位またはRLU)に及ぼす効果と、変動係数(CV)を評価することを含んでいた。この試験は、形質導入粒子をより早期に混合することが光学的検出操作に及ぼす効果を調べることを目的として、第1の試薬容器(例えば試薬容器2780と同様のもの)に収容された形質導入粒子の供給速度を評価することも含んでいた。一般に、望む性能は、RLU信号が最大になり、CV信号が最小になる領域で生じる。
図34と
図35は、試験した3つの試薬モジュールのそれぞれについて、アクチュエータをさまざまな速度にしてアルデヒドを注入した後に、ルシフェラーゼを発現している細胞から得られたRLUのプロットを示している。
図34と
図35は、それぞれの試薬モジュールに関するCVも含んでおり、それを点線で示してある。
図34は、形質導入粒子の供給が1900ステップ/秒の速度で起こるアッセイに関するデータであり、
図35は、形質導入粒子の供給が2400ステップ/秒の速度で起こるアッセイに関するデータである。
【0180】
図示したように、アクチュエータの速度を大きくすると、より大きなRLUにすることができる(例えば「0.030溝付き」モジュールに関するピーク出力を示す
図35を参照のこと)。しかしアクチュエータの速度を約1500ステップ/秒よりも大きくすると、RLU値が再び低下するが、一般にCVはより大きくなる可能性があることがわかった。したがって2015TESTにより、いくつかのアッセイに関して最適な範囲が約30mm/秒(約1200ステップ/秒)〜約50mm/秒(約1970ステップ/秒)であること、特に約38mm/秒(1500ステップ/秒)であることが突き止められた。本明細書に記載したように、試薬(例えば基質)の供給ボリュームは約0.33mlが可能であるため、そのようなアッセイでの供給の流速は約1.1ml/秒〜約1.5ml/秒にすることができる。
【0181】
試薬を供給して検出操作を実施する方法も本明細書に記載されている。例えば
図36は、一実施態様に従って試薬を供給する方法10のフローチャートである。方法10は、本明細書に記載したタイプのアッセイまたは分子診断検査の一部として実施することや、サンプル中のレポータ分子の存在を繰り返して検出することの一部として実施することができる。方法10は、本明細書に記載した任意の容器組立体と器具を用いて実施することができる。方法10は、例えば容器組立体700、容器組立体1700、容器組立体2700、容器組立体3700、容器組立体4700、容器組立体5700のいずれかを用いて実施することができる。方法10は、本明細書に記載した器具100または器具2100か、適切な他の任意の器具を用いて実施することができる。
【0182】
方法10は、12において、試薬モジュールをサンプル容器にカップルさせ、試薬モジュールの端面が、サンプル容器によって規定される反応室を覆うようにすることを含んでいる。反応室はサンプルを収容しており、試薬モジュールは、試薬を収容する試薬ボリュームを規定するハウジングを含んでいる。ハウジングは、試薬モジュールが反応室にカップルしたとき試薬ボリュームと反応室の間に供給路を規定する側壁を含んでいる。側壁は、供給路の中に突起を含んでいる。例えばいくつかの実施態様では、上に説明したように、試薬モジュールとして試薬モジュール2710が可能であり、サンプル容器として反応室2732が可能である。カップリングは、容器組立体2700に関して本明細書に記載したように、例えば試薬モジュールを容器に挿入してカップリングさせることによって実現でき、閉鎖系が作り出される。次に14において、サンプル容器の少なくとも遠位端部分を器具の中に配置する。その器具として、例えば上記の器具2100が可能である。サンプル容器は、適切な任意のやり方で器具の中に配置することができる。例えばいくつかの実施態様では、サンプル容器をラックまたはマガジンの中に配置した後、そのラックまたはマガジンを器具の中に装填することができる。別の実施態様では、サンプル容器をコンベア系に取り付けて、その容器を器具の中に「供給する」こと、または装填することができる。その後16においてその器具を作動させ、容器組立体(サンプル容器と試薬モジュールからなる組立体)に対して1つ以上の操作(またはマニピュレーション)を実施する。器具は、ボタンを押すことによって、またはプログラムを入力することによって、または適切な他の任意の方法によって作動させることができる。具体的には、16Aにおいて、器具を作動させて試薬モジュールに力を及ぼすことにより、サンプル容器の少なくとも遠位端部分をその器具の検出ボリュームの中に移動させ、16Bにおいて、サンプル容器の遠位端部分が検出ボリュームの中にあるとき、試薬モジュールを操作して試薬を試薬ボリュームから供給路を通じて反応室の中に運ぶ。いくつかの実施態様では、器具を作動させて試薬モジュールを操作することは、試薬ボリュームの中でアクチュエータ(例えば上記のアクチュエータ2760)を移動させて供給路の中に試薬の流れを生じさせることを含んでいる。このような実施態様では、その流れは、供給路を出たときに出口プルームを形成して反応室の中に入ることができ、その出口プルームは、試薬モジュールの端面から離すことができる。いくつかの実施態様では、器具を作動させて試薬モジュールを操作することは、試薬ボリュームの中でアクチュエータ(例えば上記のアクチュエータ2760)をある速度で移動させて供給路の中に試薬の流れを生じさせることを含んでいる。速度は、試薬の流れが層流になるように選択することができる。いくつかの実施態様では、アクチュエータの速度は、約30mm/秒〜約50mm/秒にすることができる。いくつかの実施態様では、この方法は、本明細書に示して説明したタイプのトリデカナール溶液を運ぶことを含むことができる。そのような実施態様では、器具を作動させて試薬モジュールを操作することは、試薬ボリュームの中でアクチュエータをある速度で移動させて供給路の中に試薬の流れを生じさせることを含んでいる。トリデカナールの層流が生じるような溶液の粘度、特徴的直径、速度となるようにシステムを配置し、方法を実施することができる。
【0183】
図37は、一実施態様に従って試薬を供給する方法20のフローチャートである。方法20は、本明細書に記載したタイプのアッセイまたは分子診断検査の一部として実施することや、サンプル中のレポータ分子の存在を繰り返して検出することの一部として実施することができる。方法20は、本明細書に記載した任意の容器組立体と器具を用いて実施することができる。方法20は、例えば容器組立体700、容器組立体1700、容器組立体2700、容器組立体3700、容器組立体4700、容器組立体5700のいずれかを用いて実施することができる。方法20は、本明細書に記載した器具100または器具2100か、適切な他の任意の器具を用いて実施することができる。
【0184】
方法20は、22において、試薬モジュールをサンプル容器にカップルさせ、試薬モジュールの端面が、サンプル容器によって規定される反応室を覆うようにすることを含んでいる。反応室はサンプルを収容しており、試薬モジュールは、試薬を収容する試薬ボリュームを規定するハウジングを含んでいる。ハウジングは、試薬モジュールが反応室にカップルするとき試薬ボリュームと反応室の間に供給路を規定する側壁を含んでいる。例えばいくつかの実施態様では、上に説明したように、試薬モジュールとして試薬モジュール2710が可能であり、サンプル容器として反応室2732が可能である。カップリングは、容器組立体2700に関して本明細書に記載したように、例えば試薬モジュールを容器に挿入してカップリングさせることによって実現でき、閉鎖系が作り出される。次に24において、サンプル容器の少なくとも遠位端部分を器具の中に配置する。その器具として、例えば上記の器具2100が可能である。サンプル容器は、適切な任意のやり方で器具の中に配置することができる。例えばいくつかの実施態様では、サンプル容器をラックまたはマガジンの中に配置した後、そのラックまたはマガジンを器具の中に装填することができる。別の実施態様では、サンプル容器をコンベア系に取り付けて、その容器を器具の中に「供給する」こと、または装填することができる。その後26において器具を作動させ、容器組立体(サンプル容器と試薬モジュールからなる組立体)に対して1つ以上の操作(またはマニピュレーション)を実施する。器具は、ボタンを押すことによって、またはプログラムを入力することによって、または適切な他の任意の方法によって作動させることができる。具体的には、26Aにおいて、器具を作動させて試薬モジュールに力を及ぼすことにより、サンプル容器の少なくとも遠位端部分を器具の検出ボリュームの中に移動させ、26Bにおいて、サンプル容器の遠位端部分が検出ボリュームの中にあるとき試薬モジュールを操作し、試薬を約0.2〜約0.3秒の時間内に試薬ボリュームから供給路を通じて反応室の中に運ぶ。いくつかの実施態様では、器具を作動させて試薬モジュールを操作することは、試薬ボリュームの中でアクチュエータ(例えば上記のアクチュエータ2760)を移動させて供給路の中に試薬の流れを生じさせることを含んでいる。そのような実施態様では、流れは、供給路を出たときに出口プルームを形成して反応室の中に入ることができ、その出口プルームは、試薬モジュールの端面から離すことができる。いくつかの実施態様では、器具を作動させて試薬モジュールを操作することは、試薬ボリュームの中でアクチュエータ(例えば上記のアクチュエータ2760)をある速度で移動させて供給路の中に試薬の流れを生じさせることを含んでいる。速度は、試薬の流れが層流になるように選択することができる。いくつかの実施態様では、アクチュエータの速度は、約30mm/秒〜約50mm/秒にすることができる。いくつかの実施態様では、方法20は、26Cにおいて、場合によっては器具を作動させ、その器具の光学的検出器に、上記の時間の間に検出ボリューム内の発光の大きさと関係する信号を受け取らせる。さまざまな実施態様を上に説明したが、それらは単なる例示であり、本発明を制限するものではないことを理解すべきである。上に説明した方法および/または模式図が所定の順番で起こるいくつかのイベントおよび/または流れパターンを示している場合、それらいくつかのイベントおよび/または流れパターンの順番を変えることができる。それに加え、いくつかのイベントは、可能な場合には並行したプロセスで同時に実施することや、順番に実施することができる。実施態様を具体的に示して説明してきたが、形態と詳細をいろいろと変更できることが理解されよう。さまざまな実施態様を、特定の特徴および/または要素の組み合わせを有するとして説明してきたが、上に議論した任意の実施態様からの任意の特徴および/または要素の組み合わせを有する他の実施態様が可能である。諸側面を分子診断装置の一般的な文脈で説明してきたが、進歩性のある側面は、分子診断装置での使用に必ずしも限定されない。例えばいくつかの実施態様では、本明細書に記載したどの容器組立体および/または試薬モジュールも、ハウジング2741に関して説明した任意の突起を含むことができる。