(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の動作モードにおいて、前記第1のアクチュエータは、前記ベースから組成物を分配するために前記第1の分配システムを作動させ、前記第2の動作モードにおいて、第2のアクチュエータは、前記リフィルから前記組成物を分配するために前記リフィルの第2の分配システムを作動させる、請求項3に記載の分配装置。
前記第1の分配システムは、電子式分配システム、機械式分配システム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された分配システムとして構成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の分配装置。
前記第1のアクチュエータは、機械式アクチュエータ、電子式アクチュエータ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたアクチュエータとして構成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の分配装置。
前記第2のアクチュエータは、機械式アクチュエータ、電子式アクチュエータ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたアクチュエータとして構成される、請求項3、4または6のいずれか一項に記載の分配装置。
前記ベースは、前記第1の分配システムと流体連通するノズルを更に備え、前記ノズルは前記第1のアクチュエータの上方に配置される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の分配装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で開示される分配装置の構造、機能、製造及び使用の原理が全体的に理解されるように、本開示の様々な非限定的かつ例示的な構成についてこれから説明することにする。これらの非限定的かつ例示的な構成の1つ以上の例が添付の図面に例示されている。本明細書で説明され、かつ添付の図面で例示される分配装置が非限定的かつ例示的な構成であること、そして本開示の様々な非限定的な構成の範囲が特許請求の範囲によってのみ定義されることが、当業者には理解されよう。1つの非限定的かつ例示的な構成に関連して例示又は説明される特徴は、他の非限定的かつ例示的な構成の特徴と組み合わされてもよい。そのような修正及び変形は、本開示の範囲内に含まれるよう意図されている。
【0011】
本開示は分配装置を含む。分配装置は、ベースと、ベースと着脱可能に連結可能なリフィルとを含む。リフィルは、洗浄又はパーソナルケア用の組成物を収容するように構成され得る。分配装置は、第1の動作モード及び第2の動作モードで選択的に動作可能となり得る。第1の動作モードでは、ユーザは、リフィルが装置のベースと連結されている間に、片手での動作を用いてベースから一定量の洗浄又はパーソナルケア用の組成物を分配することが可能である。第2の動作モードでは、ユーザは、ベースからリフィルを迅速に取り外し、直接リフィルから所望量の洗浄又はパーソナルケア用の組成物を分配することが可能である。
【0012】
本開示の分配装置は、液体、ゲル、フォーム、スプレー、ムース、ミストなどの形態をなす広範な流体組成物を分配するために使用され得る。組成物は、例えば液体と気体とを含む多相組成物であってもよい。例えば、本開示の分配装置は、皿洗い組成物、手洗い組成物、洗濯組成物、硬質表面洗浄組成物、及び個人用洗浄組成物を含む洗剤又は石鹸などの組成物を分配することが可能である。本分配装置はまた、様々な他の洗浄及びパーソナルケア用の組成物を分配するために使用され得る。本分配装置は、種々様々な粘度の液体、ゲル、フォーム、スプレー、及びミストを分配するように構成され得る。分配装置から分配される組成物の形態は、リフィル内に収容される組成物の形態と異なり得ることは理解されよう。例えば、リフィル内に収容される組成物は液体の形態をなしてもよく、分配装置から分配される組成物はフォームの形態をなしてもよい。本開示は、洗浄組成物を分配するための分配装置の使用法について説明するものであるが、様々な組成物が本明細書で開示される分配装置と共に使用され得ることは理解されよう。
【0013】
分配装置のベースは、供給管とノズルとを有し得る。分配装置は、ベースから組成物を分配するためにベースの供給管と流体連通する第1の分配システムを含み得る。分配装置は、第1の分配システムと連通可能に連結された第1のアクチュエータを含み得る。分配装置のリフィルは、側壁とオリフィスとを有するリザーバを備え得る。リフィルはまた、リフィルのオリフィスと流体連通する第2の分配システムと、第2の分配システムと連通可能に連結された第2のアクチュエータとを備え得る。
【0014】
第1の分配システムは、電子式分配システム又は機械式分配システムとして構成されてよい。第2の分配システムは、電子式分配システム又は機械式分配システムとして構成されてよい。
【0015】
第1の分配システムは電子式分配システムとして構成されてよく、第2の分配システムは機械式分配システムとして構成されてよい。
【0016】
第1の動作モードでは、リフィルのオリフィスはベースの供給管と流体連通する。第1の動作モードでは、第1のアクチュエータを作動させると、リフィルから組成物を分配するために第1の分配システムが起動される。第2の動作モードでは、リフィルのオリフィスはベースの供給管から分離される。第2の動作モードでは、第2のアクチュエータを作動させると、リフィルから組成物を分配するためにリフィルの第2の分配システムが起動される。
【0017】
第1のアクチュエータは、電子式アクチュエータ又は機械式アクチュエータとして構成されてよい。第2のアクチュエータは、電子式アクチュエータ又は機械式アクチュエータとして構成されてよい。いくつかの例示的な構成では、第1のアクチュエータは光学センサを備える。いくつかの例示的な構成では、第2のアクチュエータはリフィルの側壁を含む。そのような構成では、リフィルの側壁を圧縮すると、流体組成物がオリフィスを通じて放出される。
【0018】
分配装置
図1に示すように、分配装置100は、ベース102と、ベース102と解放可能に連結可能であるリフィル104とを含んでいる。
図1〜3を参照すると、リフィル104は、一定量の組成物を収容するように構成されたリザーバ106を含んでいる。リザーバ106は側壁108を含んでいる。側壁108は、一方の端部では底壁110において、反対側の端部では上壁112において終端し得る。またリザーバ106は、リフィル104から組成物を放出するためのオリフィス114を含んでいる。
図1に示すように、リザーバは、分配された洗浄組成物の体積を空気で置換して真空を導くのを防止するためのエアベント116を含んでもよい。ベース102は、リフィル104とベース102との間の流体連通をもたらすためにリフィル104のオリフィス114と連結するように構成された供給管118を含んでもよい。ベース102はまた、ベース102を通じて組成物を分配するためのノズル120を有してもよい。
【0019】
図1及び2を参照すると、ベース102は第1のアクチュエータ122を含んでおり、リフィル104は第2のアクチュエータ124を含んでもよい。以下で更に詳細に説明するように、第1の動作モードでは、リフィル104はベース102と連結され、組成物は、第1のアクチュエータ122を作動させることによってノズル120から分配され得る。第2の動作モードでは、リフィル104はベース102から取り外され得、第2のアクチュエータ124が、直接リフィル104のオリフィス114から組成物を分配するために作動され得る。
【0020】
図1〜4Aを参照すると、第1のアクチュエータ122は、第1の分配システム130と連通可能に連結され得る。第1のアクチュエータ122を作動させると、ベース102のノズル120から一定量の組成物を分配するために、第1の分配システム130が起動される。第1のアクチュエータ122は、第1の分配システム130と電気又は機械連通し得る。
図1〜4Bを参照すると、第2のアクチュエータ124は、第2の分配システム132と連通可能に連結され得る。第2のアクチュエータ124を作動させると、リフィル104から一定量の組成物を分配するために、第2の分配システム132が起動される。第2のアクチュエータ124は、機械式及び電気式を含めて、様々な方式で第2の分配システム132と連通可能に連結され得る。
【0021】
第1及び第2の分配システム130、132は、分配装置100内に収容された組成物の流動を制御するために、1つ以上の弁及び/又はポンプを含んでもよい。例えば、
図1及び4Aを参照すると、第1の分配システム130は、ノズル120からの組成物の放出を制御するために、ベース102のノズル120に隣接して配設された弁128を含んでもよい。
図1及び4Bを参照すると、第2の分配システム132は、リザーバ106からの組成物の放出を制御するために、リフィル104のオリフィス114に隣接して配設された弁126を含んでもよい。いくつかの例示的な構成では、第2の分配システム132の弁126は、オリフィス114に隣接してリフィル102の内部に配設されてもよい。
【0022】
機械弁又は電子弁を含めて、任意のタイプの弁が第1及び第2の分配システム130、132において使用されてよい。例示的な機械弁には、エラストマー弁、機械逆止め弁、スリット付きエラストマー膜、ダックビル弁、アンブレラ弁などが挙げられる。第1及び第2の分配システム130、132の弁は、分配装置のリフィル又はノズルからの組成物の放出を制御するために、開構成と閉構成とを有している。
【0023】
図4A及び5Aを参照すると、リフィル104がベース102と連結されているとき、ベース102の供給管118は、リフィル104とベース102との間の流体連通をもたらすために、第2の分配システム132の弁126と係合し得る。そのような例示的な構成では、第2の分配システム132の弁126は、分配装置100からの組成物の放出を制御し得る。
図4B及び5Bを参照すると、リフィル104がベース102から分離されているとき、第2の分配システム132の弁126は、リフィル104からの組成物の放出を制御し得る。
【0024】
第1の分配システム130は、電子式分配システム又は機械式分配システムとして構成され得る。第1の分配システム130のために電子式分配システムを備える構成では、
図6に示すような電子式分配システムは電気モータ134を含んでもよい。電気モータ134は、電子式ポンプ138、又はリフィル104からの組成物の流動を制御するように構成された電子弁に動力を供給し得る。電気モータ134は、電源136によって給電される。電源136は、電池であっても、AC差し込み口であってもよい。
【0025】
電子式分配システムは様々な方式で構成され得る。
図1〜4A及び6を参照すると、いくつかの例示的な構成では、電子式分配システムは、リフィル104からノズル120に組成物を送給するための電子式ポンプ138を備えていてもよい。そのような例示的な構成では、第1のアクチュエータ122が作動されると、電気モータ134がオンになり、電子式ポンプ138がリフィル104からノズル120へと組成物を押しやる。ダイヤフラム、ギヤ、ピストンポンプ、蠕動ポンプ、ローリングベローポンプ(rolling bellow pump)などを含めて、様々な電子式ポンプが使用されてよい。
【0026】
図7に示す例示的な構成では、組成物は、重力によってリフィル104からノズル120に流動し得る。そのような例示的な構成では、分配装置100は電子弁又は電子式ポンプを含んでもよい。
図4C及び7を参照すると、電子弁を備える例示的な構成では、第1のアクチュエータ122が作動されると、モータ134がオンになり、弁128を開放させ、その後に組成物をノズル120の外へ流出させる。
【0027】
電子分配システムは、プリント回路基板(PCB)などの回路基板を備えてもよい。プリント回路基板は、分配装置に付加的な機能性をもたらし得る。例えば、PCBは、電力消費量の最適化、定時分配の有効化、光源の制御などのために使用され得る。PCBはまた、第1のアクチュエータ、モータ、及び電源を接続するための便利な機構を提供し得る。PCBはまた、交換リフィルがベースと共に動作するように構成されていることを確実にするために、特定のリフィル構成を認識するように構成された電子部材を含んでもよい。
【0028】
図8に示す構成では、電子式分配システムは、電子式分配システムへの電力を制御することが可能である電源スイッチ140を備えている。電源スイッチ140は、例えば、トグルスイッチ、プッシュボタンスイッチ、又はソフトタッチスイッチとして構成され得る。電源スイッチ140は、電子式分配システムへの電気の流動を制御するために、「オン」又は「オフ」ポジションに変えられ得る。電源スイッチ140を備える例示的な構成では、電源スイッチ140が「オン」ポジションにあるとき、ベース102の第1のアクチュエータ122を作動させるだけで、リフィル104から組成物を分配するために電子式分配システムが起動されることになる。
【0029】
いくつかの例示的な構成では、第1の分配システム130は、機械式分配システムとして構成されてもよい。機械式分配システムは様々な方式で構成され得る。例えば、第1の分配システム130の弁128は機械弁として構成されてもよい。例示的な機械弁には、エラストマー弁、機械逆止め弁、スリット付きエラストマー膜、ダックビル弁、アンブレラ弁などが挙げられる。機械式分配システムは機械式ポンプを含んでもよい。例示的な機械式ポンプには、機械操作ピストンポンプが挙げられる。しかしながら、流体を圧送するための任意の機械式ポンプが使用されてよい。
【0030】
図7に示す例示的な構成では、分配装置100の第1の分配システム130は、機械弁を有する機械式分配システムとして構成されてもよい。そのような例示的な構成では、組成物は、重力によってリフィル104からノズル120に流動し得る。第1のアクチュエータ122を作動させると、第1の分配システム130の機械弁を開放させ、組成物をノズル120から分配させ得る。
【0031】
第2の分配システム132は、電子式分配システム又は機械式分配システムとして構成され得る。例えば、第2の分配システム132は、機械式分配システムとして構成されてもよい。機械式分配システムは様々な方式で構成され得る。例えば、第2の分配システム132の弁126は機械弁として構成されてもよい。例示的な機械弁には、エラストマー弁、機械逆止め弁、スリット付きエラストマー膜、ダックビル弁、アンブレラ弁などが挙げられる。機械式分配システム132はまた、機械式ポンプを含んでもよい。例示的な機械式ポンプには、機械操作ピストンポンプ、蠕動ポンプ、ローリングベローポンプなどが挙げられる。しかしながら、流体を圧送するための任意の機械式ポンプが使用されてよい。
【0032】
図2を参照すると、リフィル104は、リフィル104がベース102から分離されているとき、中に収容された組成物がリフィル104から注がれ得るように構成され得る。例えば、組成物は、リザーバ106からオリフィス114を通じて標的表面の上へと、自在に流動し得る。そのような例示的な構成では、第2の分配システムは、リフィル内に収容された組成物が弁に圧力を加える力によって開放する機械弁を含んでもよい。リフィルがベースから分離されているときに組成物がリフィルから自在に流動することが可能である別の例示的な構成では、第2の分配システムは、組成物がリフィルのオリフィスから流出することを制限されないように、弁を備えていなくてもよい。
【0033】
第2の分配システム132は、電子式分配システムを含んでもよい。電子式分配システムは電気モータを含んでもよい。電気モータは、電子ポンプ、又はリフィルからの組成物の流動を制御するように構成された電子弁に動力を供給し得る。電気モータは、電源によって給電され得る。電源は、電池又はAC差し込み口を含み得る。
【0034】
電子式分配システムは様々な方式で構成され得る。いくつかの例示的な構成では、電子式分配システムは、リフィルからノズルに組成物を送給するための電子式ポンプを備えていてもよい。そのような例示的な構成では、ベースの第2のアクチュエータが作動されると、モータがオンになり、電子式ポンプがリフィルから組成物を押しやる。ダイヤフラム、ギヤ、ピストンポンプなどを含めて、様々な電子式ポンプが使用されてよい。いくつかの例示的な構成では、第2の分配システムの弁は、リフィルからの組成物の流動を制御するために電子弁として構成されてもよい。
【0035】
電子分配システムは、プリント回路基板(PCB)などの回路基板を備えてもよい。
【0036】
分配装置100の第1及び第2のアクチュエータ122、124は、様々な方式で構成され得る。例えば、第1のアクチュエータ122は、
図1及び7に示すような機械式アクチュエータとして構成されてもよく、あるいは
図9に示すような電子式アクチュエータとして構成されてもよい。例示的な機械式アクチュエータには、レバー、プッシュボタン、スイッチなどが挙げられる。例示的な電子式アクチュエータには、光学センサ、運動センサ、光センサ、圧力センサ、熱センサなどのセンサが挙げられる。第1のアクチュエータ122は、ベース102及びノズル120に対して様々な位置に配置され得る。例えば、第1のアクチュエータ122は、ノズル120の上方に配置されても、下方に配置されてもよい。
図1に示すような例示的な構成では、第1のアクチュエータ122はノズル120の下方に配置される。そのような例示的な構成では、ユーザは、第1のアクチュエータ122を作動させ、片手のみを用いて洗浄用具の上に又はユーザの手の中に組成物を分配することが可能となり得る。
【0037】
第2のアクチュエータ124は様々な方式で構成され得る。例えば、第2のアクチュエータ124は、
図1に示すような機械式アクチュエータとして構成されてもよい。他の例示的な構成では、第2のアクチュエータは電子式アクチュエータとして構成されてもよい。例示的な機械式アクチュエータには、レバー、プッシュボタン、スイッチなどが挙げられる。他の例示的な構成では、側壁108は軟質であってもよく、第2のアクチュエータ124は、リザーバ106の軟質な側壁108を含んでもよい。そのような例示的な構成では、側壁108を圧縮すると、第2の分配システム132の弁126を開放させ、組成物を弁126から分配させることになる。例示的な電子式アクチュエータには、光学センサ、運動センサ、光センサ、圧力センサ、熱センサなどのセンサが挙げられる。
【0038】
図1及び7は2つの例示的な分配装置100を示しているが、分配装置の構成要素は多数の異なる方式で構成され得ることが明らかとなろう。例えば、分配装置100のベース102は様々な方式で構成され得る。分配装置100のベース102は、調理台などの硬質表面上に載るように構成されてもよい。ベース102は、第1の分配システム130などの分配装置100の構成要素を収容するように、またリフィル104を支持するように構成されてもよい。ベース102とリフィル104は、互いに対して異なる構成で配置され得る。例えば、
図1に示すように、ノズル120と第1のアクチュエータ122は、リフィル104との隣り合わせの構成をなして配置される。
図7に示すような他の例示的な構成では、リフィル104は、ベース102の上部に載せられてもよく、またノズル120及び第1のアクチュエータ122はリフィル104の下方に配置されてもよい。他の例示的な構成では、リフィル104は、ノズル120及び第1のアクチュエータ122の下方に配置されてもよい。
図7に示す分配装置100のリフィル104がベース102と着脱可能に連結可能であることは理解されよう。
【0039】
図1に示すように、ベース102は、一定量の組成物を収容するためのバッファリザーバ152を含んでもよい。例えば、バッファリザーバ152は、第1の分配システムを使用してリフィル104から分配される組成物の一部分を保持するために使用されてもよい。バッファリザーバ152を有する分配装置では、リフィル104がベース102から分離されている間、一定量の組成物がベース102から分配され得る。
【0040】
ベース102は、様々な材料からなり得る。例えば、ベース102は、ポリプロピレンなどの硬質なポリマー材料、金属、又はそれらの組み合わせを含む硬質材料からなり得る。
【0041】
図1に示す構成では、ベース102は、硬質表面上に着座するベース102の安定性を改善するために、1つ以上の脚部142を備えている。更に、脚部142は、ベース102の動きを制限するために、またベース102の底部によって硬質表面を引っ掻くことを防止するために、パッド付きにされてもよい。
【0042】
図1及び2を参照すると、リザーバ106は様々な方式で構成され得る。いくつかの例示的な構成では、底壁110及び/又は上壁112は、リザーバ106の側壁108と着脱可能に連結可能であってもよい。
【0043】
リザーバ106は、2種類以上の組成物を別々に収容することが可能である二室型又は多室型のリザーバとして構成されてもよい。
【0044】
リザーバ106は、組成物がオリフィスから上向きの方向に放出される縦型構成で構成されてもよい。リザーバ106はまた、組成物がオリフィスから下向きの方向に放出される下向き構成で構成されてもよい。
【0045】
リフィル104のリザーバ106は様々な材料からなり得る。例えば、リザーバ106は、ポリエチレン又はポリプロピレンなどの硬質又は半硬質のポリマー材料からなり得る。リザーバ106は、例えば金属又はガラスなどの他の材料からなり得る。いくつかの例示的な構成では、リザーバ106はポリバッグとして構成されてもよい。リザーバは、多層ラミネートパウチ又はバッグインボトルとして構成されてもよい。
【0046】
リフィルは、バッグインボトルシステムとして構成されてもよい。バッグインボトルシステムは、内側の変形可能なリザーバと、外側の硬質なリザーバとを含み得る。内側のリザーバは、空気のない環境に組成物を収容するように構成されるものであり、したがって従来のリフィルリザーバのようにエアベントを必要としない。空気は内側のリザーバと外側のリザーバとの間の空間に導入され、それによって、内側のリザーバの周りの空気圧を増大させ、内側のリザーバを圧縮し、そこから組成物を分配し得る。組成物はまた、減圧(underpressure)を用いて組成物を吸引することによって、バッグインボトルシステムから分配されてもよい。バッグインボトルシステムは、ブロー成形技術を用いて形成され得る。
【0047】
リフィル104は、ベース102から独立してベース102の硬質表面上に直立するように構成されてもよい。例えば、リザーバ106の底壁110は、硬質表面上に安定に載るように、平坦であってもよい。
【0048】
リフィル104は、様々な方式でベース102と連結され得る。例えば、リフィル104は、ベース102とスライド可能に又は螺合可能に連結され得る。いくつかの例示的な構成では、リフィル104は、締結具、ピン、ラッチ、キーとキー溝などを用いて、ベース102と連結し得る。
【0049】
リフィル104は、ユーザに提供されるとき、組成物を充填されていてもよい。組成物がリフィル104から枯渇すると、リフィルは廃棄され、組成物の新規供給を有するリフィル104と交換され得る。あるいは、リフィル104は、ユーザによる別途の供給によって、組成物を補充されてもよい。そのような例示的な構成では、リフィル104は、リザーバを組成物で再充填するための充填ポートを含んでもよい。いくつかの例示的な構成では、リザーバの上壁112又は底壁110は、リザーバ106を再充填する目的で側壁108から着脱可能であってもよい。
【0050】
図2及び3を参照すると、エアベント116を備えるリフィルの構成では、エアベント116は様々な方式で構成され得る。いくつかの例示的な構成では、エアベント116は、アンブレラ弁などの弁150を備えてもよい。アンブレラ弁は、リフィル104の内側の圧力が大気圧よりも低い場合に作動され、大気がアンブレラ弁を押しのけ、リフィル104に通気することを引き起こす。組成物がリフィル104から能動的に分配されていないとき、アンブレラ弁は閉鎖され、組成物はアンブレラ弁を通じて流出することができない。エアベント116と供給管118との間の最小距離が、リフィル104から流出する組成物中への気泡の吸込みを防止することが理解されよう。エアベント116は種々の箇所に配置され得る。
図2に示すように、エアベントは、リザーバ106の底壁110に配置されてもよい。他の例示的な構成では、エアベント116は、リザーバ106の上壁112又は側壁108に配置されてもよい。エアベント116は、ベース102のエアベント部材119と嵌合してもよい。エアベント116は、リフィル104がベース102から分離されているとき、閉構成で構成されてよいことが理解されよう。リフィル104がベース102と連結されているとき、ベース102のエアベント部材119は、エアベント116を開放して空気をリザーバに進入させるように構成され得る。
【0051】
上述のように、また
図1に示すように、ベース102は、組成物を分配するためのノズル120を含んでもよい。組成物の物理的性質に応じて、任意のタイプのノズルが用いられてよい。例えば、ノズルは、組成物をストリーム、ミスト、又はスプレーとして分配するように構成されてもよい。ノズルは、組成物の所望の流速と調和するように寸法を定められてもよい。
【0052】
図1に示すように、分配装置100はまた、洗浄用具154を保持するための洗浄用具ホルダー146を備えてもよい。洗浄用具ホルダー146は、スポンジ、ブラシ、タオルなどの様々な洗浄用具を保持するように構成されてよい。洗浄用具は、例えばスポンジとブラシとを含む組み合わせの洗浄用具として構成されてもよい。洗浄用具ホルダー146は、1つ以上の洗浄用具を保持するように構成されてもよい。洗浄用具ホルダー146は、分配装置のベースに対して様々な位置に配置されてよい。洗浄用具ホルダー146は、ベースのうちの、ユーザが分配装置の前方に立っているときに届きやすいエリアに配設されてよい。洗浄用具ホルダー146は、ベース102と一体的に形成されてもよく、あるいはベース102に取り付けられる別個の構成要素であってもよい。洗浄用具ホルダー146は、ベース102と同じ材料からなっていてもよく、あるいはベース102とは異なる材料であってもよい。
【0053】
組成物を分配する方法
図1〜5Bを参照すると、分配装置100は、洗浄及びパーソナルケア用の組成物など、様々な組成物を分配する方法において使用され得るものである。アクセスを容易にするために、分配装置100は、調理台又はシンクなどの硬質表面上に置かれてもよい。時に、ユーザは、ユーザの手の中に又は洗浄用具の上に、組成物144を分配することを望むことがある。そのような状況では、リフィル104がベース102と連結された状態で、ユーザは、ベース102から一定量の組成物144を分配するために、分配装置100の第1のアクチュエータ122を作動させ得る。いくつかの例示的な構成では、第1のアクチュエータ122を作動させると、第1の分配システム130に、リフィル104からベース102のノズル120を通じて一定量の組成物144を分配させ得る。
【0054】
いくつかの例では、ユーザは一方の手で洗浄用具を保持してもよく、また同じ手を用いて第1のアクチュエータ122を作動させてもよい。したがって、分配装置100は、片手での分配に対応するように構成され得る。
【0055】
別の例示的な状況では、ユーザは、汚れた皿又は衣料品などの表面の上に直接、組成物144を分配することを望み得る。そのような状況では、ユーザは、直接リフィル104から一定量の組成物を分配するために、リフィル104をベース102から分離し、第2のアクチュエータ124を作動させ得る。いくつかの例示的な構成では、第2のアクチュエータ124を作動させると、第2の分配システム132に、直接リフィル104から一定量の組成物144を分配させ得る。リフィル104は、調理台上に置かれ得るか又は種々様々な分配目的でユーザの手の中に容易に保持され得る柔軟な設計をユーザにもたらし得る。
【0056】
第1の動作モードが電子式分配システムの使用を伴う例示的な構成では、
図1〜5Bを参照すると、リフィル104はベース102の供給管118と連結される。第1のアクチュエータ122を作動させると、電子回路を閉鎖して、電気モータ134を始動させることになる。
図4に示すような電子式ポンプ138を備える例示的な構成では、電気モータ134は、リフィル104から供給管118の中に組成物を押しやるために、電子式ポンプ138を駆動する。供給管118から、組成物144は、電子式ポンプ138を通じてベース102の中に、そしてノズル120の外へと流動する。電子分配システムが作動されると、ノズル120に隣接する弁128は、開放して組成物をノズル120の外に流出させるように構成されている。
【0057】
第2の動作モードが機械式分配システムの使用を含む例示的な構成では、リフィル104はベースから分離される。第2のアクチュエータ124がリザーバ106の側壁108を含む、
図1に示すような例示的な構成では、ユーザは側壁108を圧縮し、それによって第2の分配システム132の弁126は開放するように強いられ、組成物はオリフィスの外へ流出するように強いられる。
【0058】
第1の分配システム130は、第1のアクチュエータ122の1回の作動で、所定量の組成物144を投与するように構成されてもよい。第2の分配システム132は、第2のアクチュエータ124が1回作動する間にリフィル104から投与される組成物144の量を制御することが可能となるように構成されてもよい。例えば、ユーザは、一定の時間にわたって第2のアクチュエータ124を押し下げることによって、1回の使用でリフィル104から投与される組成物の量を制御し得る。つまり、第2のアクチュエータ124が作動される時間が長くなるにつれて、リフィル104から分配される組成物144はより多くなる。他の例示的な構成では、第2のアクチュエータ124の1回の作動で、リフィル104から所定量の組成物144が投与され得る。
【0059】
分配装置100は、標的表面の上に組成物を分配するために使用されてもよい。標的表面は、ユーザの手、洗浄用具、又は汚れた表面を含めて、任意の表面であり得る。
図7〜9に示すように、標的表面は洗浄用具154であってもよい。標的表面が、
図7〜9に示すような洗浄用具154であるとき、第1のアクチュエータ122は、洗浄用具154によって又はユーザの手によって作動され得る。
【0060】
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限られるとして理解されるべきではない。それよりむしろ、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0061】
相互参照される又は関連する任意の特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許などの、本明細書に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全容が本明細書に援用される。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(1乃至複数)と組み合わせたときに、そのような発明全てを教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書での用語の任意の意味又は定義の範囲が、参照により組み込まれた文書中の同一の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
【0062】
本開示の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正が可能であることは当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲によって網羅されることが意図される。