特許第6875502号(P6875502)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーの特許一覧

特許6875502発泡性組成物、エアゾール製品、及び皮膚への感覚的な利益を改善するためのそれらの使用方法
<>
  • 特許6875502-発泡性組成物、エアゾール製品、及び皮膚への感覚的な利益を改善するためのそれらの使用方法 図000019
  • 特許6875502-発泡性組成物、エアゾール製品、及び皮膚への感覚的な利益を改善するためのそれらの使用方法 図000020
  • 特許6875502-発泡性組成物、エアゾール製品、及び皮膚への感覚的な利益を改善するためのそれらの使用方法 図000021
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6875502
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】発泡性組成物、エアゾール製品、及び皮膚への感覚的な利益を改善するためのそれらの使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/34 20060101AFI20210517BHJP
   A61K 8/67 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/64 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/42 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/60 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/31 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/58 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/02 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/41 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/46 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20210517BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20210517BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20210517BHJP
【FI】
   A61K8/34
   A61K8/67
   A61K8/64
   A61K8/42
   A61K8/44
   A61K8/86
   A61K8/37
   A61K8/60
   A61K8/31
   A61K8/58
   A61K8/19
   A61K8/02
   A61K8/41
   A61K8/46
   A61K8/49
   A61Q19/00
   A61K8/36
【請求項の数】17
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2019-512620(P2019-512620)
(86)(22)【出願日】2017年9月15日
(65)【公表番号】特表2019-526586(P2019-526586A)
(43)【公表日】2019年9月19日
(86)【国際出願番号】US2017051688
(87)【国際公開番号】WO2018053213
(87)【国際公開日】20180322
【審査請求日】2019年3月4日
(31)【優先権主張番号】15/268,905
(32)【優先日】2016年9月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/268,922
(32)【優先日】2016年9月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/275,908
(32)【優先日】2016年9月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/275,945
(32)【優先日】2016年9月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ ハリー ジャンセン
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ マイケル ズコウスキ
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ マックス スンケル
【審査官】 駒木 亮一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2006−526570(JP,A)
【文献】 特表2004−536839(JP,A)
【文献】 特表2014−532717(JP,A)
【文献】 特開2006−036763(JP,A)
【文献】 特開2001−048742(JP,A)
【文献】 特開2001−048730(JP,A)
【文献】 福島正二 他,セトステアリルアルコール-非イオン界面活性剤−水系中に生成する液晶,油化学,1980年,29(2),106-110
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00−8/99
A61Q 1/00−90/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から選択される、0.5重量%〜7重量%の界面活性剤と、
ベヘニルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、及びこれらの混合物から選択される、1重量%〜15重量%の脂肪族アルコールと、
12重量%〜25重量%のスキンケア活性剤であって、ナイアシンアミド、ヘキシルデカノール、ペプチド、パンテノール、ウンデシレノイルフェニルアラニン、レチニルプロピオネート、及びこれらの混合物から選択される、スキンケア活性剤と、
水と、
を含む、液体発泡性組成物。
【請求項2】
20重量%〜92重量%の水を更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
5重量%〜50重量%のポリオール保湿剤を更に含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ポリオール保湿剤が、少なくとも50%のグリセリンを含有する、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤であり、かつセテアリルグルコシド、ステアリン酸、PEG−100ステアレート、グリセリルモノステアレート、及びこれらの混合物から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
炭化水素(A46、A70)、ハイドロフルオロオレフィン、二酸化炭素、及びこれらの混合物から選択される噴射剤を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記噴射剤が、0.5%〜10%の濃度で存在する炭化水素である、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記噴射剤が、0.5%〜35%の濃度で存在するハイドロフルオロオレフィンである、請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
前記噴射剤が、0.5%〜20%の濃度で存在する二酸化炭素である、請求項6に記載の組成物。
【請求項10】
前記界面活性剤及び前記脂肪族アルコールが集まって、液晶構造を形成し、前記液晶構造が、双連続キュービック、ヘキサゴナル、逆キュービック、ラメラゲル、ミセルキュービック、逆ヘキサゴナルカラムナー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される相の液晶構造である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記液体発泡性組成物が、増粘剤を含まない、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記脂肪族アルコールが、25℃以上の融点を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記界面活性剤が、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ベヘントリモニウムメトサルフェート、ベヘニルアミドプロピルジメチルアミン、ステアリルエチルヘキシルジモニウムメトサルフェート、ジセチルジモニウムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの混合物からなる群から選択される四級アンモニウム化合物である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
発泡体が、0.6未満の比重を有する、請求項6、7、8、又は9に記載の組成物。
【請求項15】
皮膚に塗布されるスキンケア活性剤の用量の増加方法であって、有効量の請求項1〜14のいずれか一項に記載の液体発泡性組成物を、ヒトの皮膚に塗布することを含む、方法。
【請求項16】
前記発泡体が、0.12〜0.6の比重を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記発泡体が0.16〜0.4の比重を有する、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、発泡性組成物、エアゾール製品、及び、消費者の皮膚への感覚的な利益を改善するためのそれらの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
市販されているか又は別様に当該技術分野において既知である多くの種類のスキンケア製品が存在し、また、消費者がそのような製品を探しているときに消費者の購入意思に寄与し得る多くの要因が存在する。これらの要因の中でも重要なのは、スキンケア製品が提供することができるスキンケア活性剤及び感覚的な利益の送達である。スキンケア活性剤は、急性的にかつ慢性的に皮膚の外観を改善する様々な化合物を含む。スキンケア製品中の活性剤の量が増加すると、皮膚への利益が増加する。しかし、活性剤の送達量が増加すると、消費者への感覚的経験が減少する。このようにして、より多くの量のスキンケア活性剤を送達し、消費者へのポジティブな感覚的経験を改善する新しい方法を開発する、一貫した要望がある。
【0003】
スキンケア製品は、レオロジー特性を管理し、性能利益を促進する方法としてポリマー(しばしば増粘剤)を用いることが多い。しかしながら、こられのポリマーの中には、所望の感覚的な利益を提供するように最適化されていないものがある。例えば、蒸発する流体に対して、ポリマーの濃度を高くすると、製品の塗布及びそれに続く乾燥中に皮膚上に留まる流体が高粘度になり、その結果、高粘着、高抵抗、高粘性、又は他の否定的な感覚的側面がもたらされ得る。更に、そのような否定的な側面は、発汗及び湿度変動の結果として、乾燥段階の後も継続し得る。
【0004】
発泡性組成物を使用することは、ポリマーの使用を低減又は排除するための1つの方法である。例えば、発泡体は、製品を増粘させるために、ポリマーの代わりに空気を使用することができる。よって、発泡体は、ポリマーの使用に伴う否定的な感覚的側面を低減又は排除しながら、所望のリッチでクリーミーな審美性を提供することができる。更に、発泡体は、流体に迅速に分解されることができるので、皮膚に容易に吸収されることができる。しかしながら、特定の発泡性組成物は、別様においてはポリマーを有するスキンケア製品によって提供され得る、安定性を欠く場合がある。必要な安定性を欠く発泡体を塗布することもまた、消費者にとって否定的な感覚的経験をもたらす結果となり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、要望されているのは、しっかりとした安定性と所望の感覚的な利益を提供する能力とを有する、発泡性組成物の形態のスキンケア製品である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例に従って、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、約0.5重量%〜約7重量%の界面活性剤を含む液体発泡性組成物が提供される。更に、約1重量%〜約15重量%の脂肪族アルコール、及び約5重量%〜約30重量%のスキンケア活性剤を含む。スキンケア活性剤は、好ましくは、ナイアシンアミド、ヘキシルデカノール、ペプチド、パンテノール、ウンデシレノイル(undeylenoyl)フェニルアラニン、レチニルプロピオネート、及びこれらの混合物からなる群から選択される。水はまた、好ましくは約20重量%〜約92重量%の濃度で存在する。
【0007】
界面活性剤及び脂肪族アルコールが集まって、液晶構造を形成し、その液晶構造は、双連続キュービック、ヘキサゴナル、逆キュービック、ラメラゲル、ミセルキュービック、逆ヘキサゴナルカラムナー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される相の液晶構造である。好ましくは、液晶構造体は、ラメラゲル相の液晶構造である。
【0008】
本発明の更に別の態様において、約5重量%〜約50重量%のポリオール保湿剤が提供され、そのポリオール保湿剤は、好ましくは、少なくとも50%のグリセリンを含有し、より好ましくは、ポリオール保湿剤は、少なくとも75%のグリセリンを含有する。非イオン性界面活性剤は、存在する場合、好ましくは、セテアリルグルコシド、ステアリルアルコール、ステアリン酸、PEG−100ステアレート、グリセリルモノステアレート、及びこれらの混合物からなる群から選択される。カチオン性界面活性剤は、存在する場合、好ましくは、四級アンモニウム化合物からなる群から選択され、好ましくは、四級アンモニウム化合物が、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ベヘントリモニウムメトサルフェート、ベヘニルアミドプロピルジメチルアミン、ステアリルエチルヘキシルジモニウムメトサルフェート、ジセチルジモニウムクロリド、及びジタロージメチルアンモニウムクロリドのうちの1つ以上を含む。脂肪族アルコールは、好ましくは、約25℃以上の融点を有し、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、バチルアルコール、ステアリルアルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0009】
本発明は、好ましくは、炭化水素(A46、A70)、ハイドロフルオロオレフィン、二酸化炭素、及びこれらの混合物からなる群から選択される噴射剤を含む。液体発泡性組成物は、好ましくは、増粘剤を実質的に含まない。また好ましくは、発泡体は0.6未満の比重を有する。
【0010】
本発明の発泡性組成物は、感覚的なアピールを低下させることなく、最大3倍のスキンケア活性剤の送達濃度を可能にする。本発明は、やはり消費者の感覚的経験を低下させることなく、ポリマー増粘剤及びレオロジー改質剤の除去を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施例による、容器に取り付けられた組み立てられたバルブの部分断面側面図を示す。
図2】別の実施例による、容器内に収容されている内袋の概略断面図を示す。
図3図2の内袋の正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
I.定義
本明細書で使用するとき、以下の用語は後に指定される意味を有するものとする。
【0013】
「不揮発性」とは、少なくとも脂肪族アルコール及びシリコーンに関する場合、0.1MPa(1.0気圧)で、約260℃以上、約275℃以上、又は約300℃以上の沸点を有することを指すことができる。
【0014】
「ポリマー」とは、1種のモノマーの重合によって形成される、又は2種類以上のモノマーの重合によって形成される(即ち、コポリマー)材料を指すことができる。
【0015】
「水溶性」とは、25℃で水(蒸留又は同等)中0.1%の濃度で、肉眼に対して実質的に透明である溶液を形成するのに十分な水溶性であることを指すことができる。ポリマーは、水中0.5%の濃度で実質的に透明である溶液を形成するのに十分な可溶性であり得、水中1.0%の濃度で実質的に透明な溶液を形成する可能性が高い。
【0016】
II.発泡性組成物
驚くことに、発泡性組成物中での界面活性剤と脂肪酸とのブレンドの使用により、所望の高いレベルのスキンケア活性剤と、高いレベルの感覚的な利益とを提供するしっかりとした安定結果を有する、非常にリッチでクリーミーな発泡性組成物が達成され得ることが見出された。発泡性組成物は、液体発泡性組成物と噴射剤との組み合わせから形成することができる。液体組成物は、概して、気体(例えば、二酸化炭素)を取り込む又は捕捉する能力を有する場合には、発泡性である。液体発泡性組成物は、スキンケア活性剤と、カチオン性界面活性剤(例えば、典型的には四級アンモニウム化合物)と、非イオン性界面活性剤と、脂肪族アルコールとの組み合わせに基づく場合がある。
【0017】
必須成分、及び任意成分の非排他的なリストを以下に記載する。
【0018】
A.液体発泡性組成物
液体発泡性組成物は、カチオン性界面活性剤(例えば、典型的には四級アンモニウム化合物)、非イオン性界面活性剤、スキンケア活性剤、脂肪族アルコール、水、及び他の任意成分(例えば、グリセリン、超吸収性ポリマー)を含み得る。これら構成成分の具体的な種類及び範囲は本明細書に記載される。
【0019】
カチオン性界面活性剤
液体発泡性組成物に用いるのに好適なカチオン性界面活性剤は、アミノ部分又は四級アンモニウム部分を含み得る。追加の好適なカチオン性界面活性剤は、全て参照により本明細書に組み込まれる以下の文献に開示されている:M.C.Publishing Co.,McCutcheon’s,Detergents & Emulsifiers,(North American edition 1979);Schwartzら、Surface Active Agents,Their Chemistry and Technology,New York,Interscience Publishers,1949;米国特許第3,155,591号(Hilfer)、1964年11月3日発行;米国特許第3,929,678号(Laughlinら)、1975年12月30日発行;米国特許第3,959,461号(Baileyら)、1976年5月25日発行;及び米国特許第4,387,090号(Bolich,Jr.)、1983年6月7日発行。
【0020】
好適な四級アンモニウム化合物は、次の一般式のものを含むことができる。
[NR1,R2,R3,R4]・X
式中、R1〜R4は、独立して、約1〜約22個の炭素原子の脂肪族基、又は約1〜約22個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基であり得、Xは、ハロゲンラジカル(例えば、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、酢酸塩ラジカル、クエン酸塩ラジカル、乳酸塩ラジカル、グリコール酸塩ラジカル、リン酸塩ラジカル、硝酸塩ラジカル、硫酸塩ラジカル、及びアルキル硫酸塩ラジカルから選択されるもの等の塩形成アニオンであり得る。
【0021】
そのような脂肪族基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル結合、又はアミノ基などのその他の基を含有してよい。より長鎖の脂肪族基(例えば、炭素数が約12個以上のもの)は、飽和であっても不飽和であってもよい。モノ−長鎖アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としては、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、セチルトリメチルアンモニウム塩、及び水素添加タローアルキルトリメチルアンモニウム塩を挙げることができる。ジ長鎖(例えば、ジC12〜C22、C16〜C18、脂肪族、アルキル)及びジ単鎖(例えば、C〜Cアルキル、C〜Cアルキル)アンモニウム塩を使用することも可能である。カチオン性界面活性剤として有用な他の好適な四級アンモニウム塩は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,936,798号に記載されている。
【0022】
第一級、第二級、及び第三級脂肪族アミンの塩も、好適なカチオン性界面活性材料であり得る。そのようなアミンのアルキル基は、約12個〜約22個の炭素原子を有し、置換又は非置換であってもよい。そのようなアミンとしては、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ベヘニルアミドプロピルジメチルアミノ、ジエチルアミノエチルステアラミド、ジメチルステアラミン、ジメチル大豆アミン、大豆アミン、ミリスチルアミン、トリデシルアミン、エチルステアリルアミン、N−タロープロパンジアミン、エトキシル化(5モルのE.O.)ステアリルアミン、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、及びアラキジルベヘニルアミンを挙げることができる。好適なアミン塩としては、ハロゲン、酢酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、及びアルキル硫酸塩を挙げることができる。このような塩としては、ステアリルアミン塩酸塩、大豆アミンクロリド、ステアリルアミンホルメート、N−タロープロパンジアミンジクロリド、及びステアラミドプロピルジメチルアミンシトレートを挙げることができる。液体発泡性組成物にとって好適なカチオン性アミン界面活性剤は、参照により本明細書に組み込まれる、1981年6月23日に発行された米国特許第4,275,055号(Nachtigalら)に開示されている。特定の実施例では、好適なカチオン性界面活性剤としては、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルエチルヘキシルジモニウムメトサルフェート、ジセチルジモニウムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムクロリド、GENAMIN(登録商標)CTAC(即ち、セチルトリメチルアンモニウムクロリド)、エステルクォート(例えば、テトラデシルベタインエステルクロリド)、ジエステルクォート(例えば、ジパルミチルエチルジメチルアンモニウムクロリド、Akzo(Germany)のARMOCARE(登録商標)VGH70)、又はジステアロイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートとセテアリルアルコールとの混合物(Henkel(Germany)のDEHYQUART(登録商標)F−75))を挙げることができる。
【0023】
特定の実施例では、カチオン性界面活性剤(例えば、四級アンモニウム化合物)は、液体発泡性組成物の約0.05重量%〜約5重量%、特定の実施例では、液体発泡性組成物の約1重量%〜約4重量%の濃度レベルで含まれ得る。四級アンモニウム化合物は、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ベヘントリモニウムメトサルフェート(「BTMS」)、ベヘニルアミドプロピルジメチルアミン、ステアリルエチルヘキシルジモニウムメトサルフェート、ジセチルジモニウムクロリド、及びジタロージメチルアンモニウムクロリドのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0024】
非イオン性界面活性剤
本発明において有用な界面活性剤はまた、非イオン性界面活性剤から選択されてもよい。本明細書で有用な非イオン性界面活性剤には、長鎖アルコール、例えば、C8〜C30アルコールと、糖又はデンプンポリマーとの縮合生成物、即ち、グルコシドとして広く定義され得るものがある。これらの化合物は、式(S)−O−Rにより表わされることができ、式中、Sは、グルコース、フルクトース、マンノース、及びガラクトースなどの糖部分であり、nは、約1〜約1000の整数であり、Rは、C8〜30アルキル基である。アルキル基を誘導することのできる長鎖アルコールの例としては、デシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール等を挙げられる。これらの界面活性剤の好ましい例としては、Sがグルコース部分であり、RがC8〜20アルキル基であり、nが約1〜約9の整数であるものが挙げられる。これらの界面活性剤の市販の例としては、デシルポリグルコシド(HenkelからAPG 325 CSとして入手可能)及びラウリルポリグルコシド(HenkelからAPG 600 CS及び625 CS)として入手可能)が挙げられる。
【0025】
他の有用な非イオン性界面活性剤としては、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(即ち、脂肪酸のアルキレンオキシドエステル)が挙げられる。これらの材料は、一般式RCO(X)OHを有し、式中、Rは、C10〜30アルキル基であり、Xは、−OCHCH−(即ち、エチレングリコール若しくはエチレンオキシドから誘導される)又は−OCHCHCH−(即ち、プロピレングリコール若しくはプロピレンオキシドから誘導される)であり、nは、約6〜約200の整数である。その他の非イオン性界面活性剤は、アルキレンオキシドと2モルの脂肪酸との縮合生成物(即ち、脂肪酸のアルキレンオキシドジエステル)である。これらの材料は、一般式、RCO(X)OOCRを有し、式中、Rは、C10〜C30アルキル基であり、Xは、−OCHCH−(即ち、エチレングリコール若しくはエチレンオキシドから誘導される)又は−OCHCHCH−(即ち、プロピレングリコール若しくはプロピレンオキシドから誘導される)であり、nは、約6〜約100の整数である。他の非イオン性界面活性剤は、アルキレンオキシドと脂肪族アルコールとの縮合生成物(即ち、脂肪族アルコールのアルキレンオキシドエーテル)である。これらの材料は、一般式R(X)OR’を有し、式中、Rは、C10〜C30アルキル基であり、Xは、−OCHCH−(即ち、エチレングリコール若しくはエチレンオキシドから誘導される)又は−OCHCHCH−(即ち、プロピレングリコール若しくはプロピレンオキシドから誘導される)であり、nは、約6〜約100の整数であり、R’は、H又はC10〜C30アルキル基である。更に他の非イオン性界面活性剤は、アルキレンオキシドと脂肪酸及び脂肪族アルコール両方の縮合生成物である[即ち、ポリアルキレンオキシド部分は、その一端で脂肪酸でエステル化され、もう一方の端で脂肪族アルコールでエーテル化(即ちエーテル結合を介して結合)される]。これらの材料は、一般式RCO(X)OR’を有し、式中、R及びR’は、C10〜30アルキル基であり、Xは、−OCHCH(即ち、エチレングリコール若しくはエチレンオキシドから誘導される)又は−OCHCHCH−(プロピレングリコール若しくはプロピレンオキシドから誘導される)であり、nは、約6〜約100の整数である。これらのアルキレンオキシドから誘導される非イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、セテス−6、セテス−10、セテス−12、セテアレス−6、セテアレス−10、セテアレス−12、ステアレス−6、ステアレス−10、ステアレス−12、PEG−6ステアレート、PEG−10ステアレート、PEG−100ステアレート、PEG−12ステアレート、PEG−20グリセリルステアレート、PEG−80グリセリルタローエート、PEG−10グリセリルステアレート、PEG−30グリセリルココエート、PEG−80グリセリルココエート、PEG−200グリセリルタローエート、PEG−8ジラウレート、PEG−10ジステアレート、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0026】
更に他の有用な非イオン性界面活性剤としては、次の構造式に相当するポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤が挙げられる。
【0027】
【化1】
式中、Rは、H、C〜Cアルキル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ−プロピル、好ましくはC〜Cアルキル、より好ましくはメチル又はエチル、最も好ましくはメチルであり;Rは、C〜C31アルキル又はアルケニル、好ましくはC〜C19アルキル又はアルケニル、より好ましくはC〜C17アルキル又はアルケニル、最も好ましくはC11〜C15アルキル又はアルケニルであり;Zは、少なくとも3個のヒドロキシルが鎖に直接結合した直鎖状ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル部分、又はそのアルコキシル化(好ましくはエトキシル化又はプロポキシル化)誘導体である。Zは、好ましくは、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノース、キシロース、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖部分である。上記の構造に相当する特に好ましい界面活性剤は、ココナッツアルキルN−メチルグルコシドアミド(即ち、式中、RCO−部分は、ココナッツ油脂肪酸から誘導される)である。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドを含有する組成物を製造するためのプロセスが、例えば、英国特許第809,060明細書(Thomas Hedley & Co.,Ltd.、1959年2月18日公開)、米国特許第2,965,576号(E.R.Wilson、1960年12月20日発行)、米国特許第2,703,798号(A.M.Schwartz、1955年3月8日発行)、及び米国特許第1,985,424号(Piggott、1934年12月25日発行)に開示されており、当該特許文献は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。非イオン性界面活性剤の中でも好ましいのは、ステアレス−21、セテアレス−20、セテアレス−12、スクロースココエート、ステアレス−100、PEG−100ステアレート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものである。
【0028】
本明細書で使用するのに好適な他の非イオン性界面活性剤としては、糖エステル及びポリエステル、アルコキシル化糖エステル及びポリエステル、C1〜C30脂肪族アルコールのC1〜C30脂肪酸エステル、C1〜C30脂肪族アルコールのC1〜C30脂肪酸エステルのアルコキシル化誘導体、C1〜C30脂肪族アルコールのアルコキシル化エーテル、C1〜C30脂肪酸のポリグリセリルエステル、ポリオールのC1〜C30エステル、ポリオールのC1〜C30エーテル、アルキルホスフェート、ポリオキシアルキレン脂肪族エーテルホスフェート、脂肪酸アミド、アシルラクチレート、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。こうしたシリコン非含有乳化剤の非限定的な例としては、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート(ポリソルベート20)、ポリエチレングリコール5大豆ステロール、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ポリソルベート80、セチルホスフェート、カリウムセチルホスフェート、ジエタノールアミンセチルホスフェート、ポリソルベート60、グリセリルステアレート、ポリオキシエチレン20ソルビタントリオレエート(ポリソルベート85)、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン4ラウリルエーテルナトリウムステアレート、ポリグリセリル−4イソステアレート、ラウリン酸ヘキシル、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、PEG−100ステアレート、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0029】
脂肪族アルコール
液体発泡性組成物は脂肪族アルコールを含み得る。例えば、液体発泡性組成物は、一価の飽和直鎖脂肪族アルコール、例えばベヘニルアルコール、セチルアルコール、及びステアリルアルコールのうちの1つ以上などと、融点が約25℃以上、又は約45℃以上の他のワックス状の脂肪族アルコールとを、液体発泡性組成物の約10重量%以下、及び液体発泡性組成物の約4重量%以下の濃度で含み得る。
【0030】
特定の実施例では、脂肪族アルコールは、不揮発性であってもよく、低融点を有してもよい。例えば、そのような脂肪族アルコールは、30℃以下、約25℃以下、又は約22℃以下の融点を有し得る。不飽和脂肪族アルコールもまた、不揮発性であってもよい。好適な脂肪族アルコールとしては、不飽和一価直鎖脂肪族アルコール、飽和分枝鎖脂肪族アルコール、飽和C〜C12直鎖脂肪族アルコール、及びこれらの混合物を挙げることができる」。不飽和直鎖脂肪族アルコールは、典型的に、不飽和度が1であり得る。ジ−及びトリ−不飽和アルケニル鎖が、低濃度で、即ち、不飽和直鎖脂肪族アルコール全重量の約5%未満、不飽和直鎖脂肪族アルコールの全重量の約2%未満、及び不飽和直鎖脂肪族アルコールの全重量の約1%未満で存在してもよい。不飽和の直鎖脂肪族アルコールの脂肪族鎖寸法は、特定の実施例ではC12〜C22、特定の実施例ではC12〜C18、特定の実施例ではC16〜C18であり得る。この種の代表的なアルコールとしては、オレイルアルコール及びパルミトレインアルコールを挙げることができる。
【0031】
分枝鎖アルコールの脂肪族鎖寸法は、典型的に、特定の実施例ではC12〜C22、C14〜C20、特定の実施例ではC16〜C18であり得る。好適な分枝鎖アルコールとしては、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、及びオクチルデカノールを挙げることができる。
【0032】
飽和C〜C12直鎖アルコールの例としては、オクチルアルコール、カプリルアルコール、デシルアルコール、及びラウリルアルコールを挙げることができる。低融点を有する脂肪族アルコールは、液体発泡性組成物の約0.1重量%〜約10重量%、特定の実施例では液体発泡性組成物の約0.2重量%〜約5重量%、特定の実施例では液体発泡性組成物の約0.5重量%〜約3重量%の濃度で含まれてもよい。
【0033】
これらのコンディショニング効果のためにワックス状の脂肪族アルコールを使用するのが望ましい場合がある。しかしながら、ワックス状の脂肪族アルコール及び液体脂肪族アルコールの両方が存在する場合には、液体脂肪族アルコールとワックス状の脂肪族アルコールとの重量比は、特定の実施例では、約0.25以下、特定の実施例では、約0.15以下、及び特定の実施例では約0.10以下であってもよい。
【0034】
液体発泡性組成物中の脂肪族アルコールの総量は、約1重量%〜約10重量%、約2重量%〜約8重量%、及び約3重量%〜約6重量%であってもよい。特定の実施例では、脂肪族アルコールとカチオン性界面活性剤との比は、約2部:約1部であり得る。そのような実施例では、脂肪族アルコールとカチオン性界面活性剤が集まって、ラメラゲル相の液晶構造を形成することができる。脂肪族アルコールとカチオン性界面活性剤との比が低い(即ち、カチオン性界面活性剤の量を脂肪族アルコールの量に対して増加させる)実施例では、液晶構造は小胞の形態であり得る。特定の実施例では、液晶構造は、例えば、双連続キュービック、ヘキサゴナル、逆キュービック、ミセルキュービック、逆ヘキサゴナルカラムナー、及びこれらの組み合わせなどの任意の各種の好適な相の液晶構造であり得る。液晶構造の例は、米国特許第8,470,305号、及びPCT国際公開第2010/060131号に更に記載されており、これら特許文献は共に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0035】
スキンケア活性剤
多種多様なスキンケア活性剤及び任意成分が、液体発泡性組成物内に含まれ得る。そのような活性剤としては、他のコンディショニング剤(例えば、ベタイン、カルニチンエステル、クレアチン、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、及びビタミン);ビタミン誘導体(例えば、酢酸トコフェニル、ナイアシンアミド、パンテノール);毛髪保持ポリマー;UVフィルター(例えば、p−メトキシケイ皮酸イソアミルエステル、親油性ケイ皮酸エステル、サリチル酸エステル、ベンゾフェノン又は3−ベンジリデンカンファーの4−アミノ安息香酸誘導体又は親水性スルホン酸誘導体);酸化防止剤(例えば、トコフェロール)、防腐剤(例えば、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、及びイミダゾリジニル尿素);ポリビニルアルコール;エチルアルコール;pH調整剤(例えば、クエン酸、ギ酸、グリオキシル酸、酢酸、乳酸、ピルビン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、及び炭酸ナトリウム);塩(例えば、酢酸カリウム及び塩化ナトリウム);抗菌剤;保湿剤(例えば、ソルビトール);キレート化剤(例えば米国特許第5,487,884号(Bissetらに発行)に記載されているものなど);日焼け止め剤;剥離活性物質(例えば、米国特許第5,681,852号及び同第5,652,228号(Bissetに発行)に記載されているもの);抗しわ活性物質/萎縮防止活性物質(例えば、N−アセチル誘導体、チオール、ヒドロキシ酸、フェノール);皮膚鎮静剤/皮膚回復剤(例えば、パンテノール酸誘導体、アロエベラ、アラントイン);皮膚ライトニング剤(例えば、コウジ酸、アルブチン、アスコルビン酸誘導体);日焼け剤(例えば、ジヒドロキシアセトン);抗ニキビ薬剤;精油、感覚剤、着色剤;香料、金属イオン封鎖剤(例えば、エチレンジアミン4酢酸二ナトリウム);及びポリマー可塑剤(例えば、グリセリン、アジピン酸ジイソブチル(disobutyl adipate)、ステアリン酸ブチル、及びプロピレングリコール)を挙げることができる。そのような皮膚活性剤の他のそのような好適な実施例は、米国特許出願公開第2012/0009285号に記載されている。
【0036】
そのような任意成分は、一般に、特定の実施例では、液体発泡性組成物の約0.01重量%〜約10.0重量%、特定の実施形態では、液体発泡性組成物の約0.05重量%〜約5.0重量%のレベルで個別に使用され得る。
【0037】
その他の構成成分
液体発泡性組成物は、水が液体発泡性組成物の残部となり得るような量で、水を含むことができる。このため、液体発泡性組成物は、約50重量%〜約98重量%、約50重量%〜約80重量%、又は約70重量%〜約75重量%の水を含み得る。
【0038】
特定の実施例では、水は、低級アルキルアルコール(例えば、C〜Cアルキル一価アルコール)、例えばC〜Cアルキルアルコールなどのような、他の液状、水混和性、又は水溶性の溶媒を含んでもよい。しかしながら、液体脂肪族アルコールは、液体発泡性組成物の水性部分に混和性でなければならない。脂肪族アルコールは、水性部分に本来混和性であることができ、又は共溶媒又は界面活性剤の使用により混和性にすることができる。
【0039】
液体発泡性組成物はまた、かかる組成物をより化粧上又は審美的に許容される状態にするか、又はそれらに追加の利用効果を与えるのに好適な、様々な他の任意成分を含有してもよい。そのような従来の任意成分は当業者に周知であり得る。
【0040】
例えば、液体発泡性組成物は、アボカド油、脂肪酸、ヘキシルデカノール、ミリスチン酸イソプロピル、ラノリン、リンゴワックス、蜜ワックス又はホホバ油、リン脂質(例えば、レシチン又はセラミド)、ワセリン不揮発性炭化水素、及び炭化水素エステルからなる群から選択されるもの等の1つ以上の更なるコンディショニング剤も含み得る。INCI Quaternium−87(Witco(Germany)のREWOQUAT(登録商標)W 575)のようなイミダゾリジニル誘導体もまた有用であり得る。
【0041】
特定の実施例では、液体発泡性組成物は、超吸収性ポリマーを含み得る。好適な超吸収性ポリマーとしては、ポリアクリレート(例えば、ポリアクリル酸ナトリウムデンプン)及びポリアクリル酸ポリマーを挙げることができる。好適な物質は、例えば、PCT特許出願第07/047598号、同第07/046052号、同第2009/155265号、及び同第2009/155264号に記載されており、これら特許文献は全て参照により本明細書に組み込まれる。特定の実施例では、好適な超吸収性ポリマー粒子は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2006/083584号に記載されているプロセスのような、現在最先端の製造プロセスによって得ることができる。超吸収性ポリマーは、内部で架橋されてもよく(即ち、重合は、ポリマー網状組織へとフリーラジカル的に共重合され得る2つ以上の重合性基を有する化合物の存在下で行われ得る)、外部で表面架橋されてもよく、又は後架橋されてもよい。追加の好適な超吸収性ポリマーは、それぞれ参照により本明細書に組み込まれる、米国特許公開第2013/0243836号及びPCT国際出願第PCT/US2013/032922号に記載されている。
【0042】
特定の実施例では、液体発泡性組成物は、液体発泡性組成物に噴射剤が添加されたときに泡の安定化を促進するために、1種以上の増粘剤を更に含んでもよい。しかしながら、特定の実施例では、液体発泡性組成物は増粘剤を実質的に含まなくてもよい。増粘剤の非限定的な部類としては、カルボン酸ポリマー、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、多糖類、及びガムから選択されるものが挙げられる。それぞれの好適な例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第2003/0049212号に記載されている。加えて、好適な増粘剤としては、同様に参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,444,716号に記載されている水溶性ポリマーを挙げることができる。液体発泡性組成物は、約0.1重量%〜約2重量%、約0.2重量%〜約1重量%;及び約0.5重量%〜約1重量%のポリマー増粘剤を含み得る。
【0043】
B.噴射剤
様々な従来の噴射剤(例えば、ガス)を使用して、液体発泡性組成物を発泡性組成物に変換することができる。そのような噴射剤は、二酸化炭素及び亜酸化窒素を含み得る。特定の実施例では、噴射剤は、1種のみの化合物であってもよく、他の実施例では、噴射剤は化合物の混合物であってもよい。例えば、一実施例では、噴射剤として二酸化炭素のみを使用してもよい。特定の実施例では、噴射剤は空気を含んでもよい。噴射剤を形成するために、他の化合物を全噴射剤の最大約1重量%の量で更に含んでもよい。こうした追加噴射剤化合物としては、プロパン、ブタン、イソブタン、ジメチルエーテル、及びNOを挙げることができる。こうした追加噴射剤化合物は、不利益を与えることなく存在し得る。特定の実施例では、発泡性組成物は、100部当たり約20部の噴射剤を含み得る。
【0044】
バルブ付き袋型システムでは、例えば、噴射剤は、噴射剤が内袋を取り囲むように容器内に保持され得る。本明細書に記載するように、バルブ付き袋型システムで使用される噴射剤は、液体発泡性組成物又は発泡性組成物との相互作用が最小限か全くなくてもよい。結果として、バルブ付き袋型システムで使用することができる噴射剤の種類は、噴射剤と液体発泡性組成物又は発泡性組成物との間の相互作用がより大きい実施例で使用される種類よりも制限が少ない場合がある。バルブ付き袋型システムに使用される好適な噴射剤としては、例えば、炭化水素又は任意の各種の好適な噴射剤を挙げることができる。
【0045】
発泡性組成物において、二酸化炭素は、特定の実施例では、約0.5重量%〜約20.0重量%、特定の実施例では、約1.0重量%〜約3.0重量%、特定の実施例では、約1.5重量%〜約2.5重量%の濃度で含まれ得る。
【0046】
III.エアゾール製品
エアゾール製品は、液体発泡性組成物と、噴射剤と、パッケージとを含み得る。特定の実施例では、液体発泡性組成物及び噴射剤はパッケージの中に収納されることができ、このパッケージは容器とバルブとを含んでいてもよく、液発泡性組成物及び噴射剤が集まって泡として分配されることができるようになっている。特定の実施例では、発泡性組成物はパッケージの中に収納され得る。
【0047】
容器は、当該技術分野において既知の任意の様々なエアゾール容器又は類似のタイプの容器であってよい。例えば、容器は、単室の容器であるか又はバリア容器であってよい。単室容器の非限定的な例としては、プラスチック製、ガラス製、アルミニウム製、又は鋼製の容器を挙げることができ、これらはエポキシフェノール樹脂類、オルガノゾル、及びポリアミドイミドなどの材料で裏打ちされていても裏打ちされていなくてもよい。かかる単室容器では、図1に示すように、液体発泡性組成物と噴射剤とは、単室内で混合されることができる。バリア容器は、容器内で液体発泡性組成物を噴射剤から物理的に分離して保存することができる。バリア容器の非限定的な例としては、ピストン容器及びバルブ付き袋型容器を挙げることができ、これらは米国特許公開第2012/0288465号に記載されている。
【0048】
バルブは、任意の様々なエアゾールバルブであってもよく、又は類似のタイプのバルブ(例えば、APTAR(登録商標)によって供給される任意の各種バルブ)であってもよい。特定の実施例では、バルブはパウダーバルブであってもよい。パウダーバルブは、バルブステム上に1つ以上のオリフィス(通常は1つ又は2つのオリフィス)を含むことができる。オリフィスの各々は、同じか又は異なるオリフィス直径を有することができ、任意の様々な形状(例えば、円形、正方形等)の形態であることができる。オリフィス直径及びオリフィス形状は共に、液体発泡性組成物に使用される粒子状物質の寸法及び形状に基づいて選択され得る。更に、パウダーバルブなどの特定のバルブは、バルブが開口位置から閉鎖位置まで動くときにオリフィス開口部をシーリングガスケットと反対方向に拭い取ることによって、エアゾール製品の目詰まりを防止するのに役立つことができる。好適なパウダーバルブの構成の非限定的な例は、米国特許第3,773,064号、同第5,975,378号、同第6,394,321号、及び同第8,580,725号に詳細に記載されている。
【0049】
図1は、一実施例による、バルブが取り付けられた容器110の一部を示す。バルブアセンブリ111は、概して、ディップチューブ112と、バルブハウジング114と、バルブ閉鎖用コイルバネ116と、バルブ本体118とを含むことができる。バルブ本体118は、そこから上方に延びる中空のバルブステム120を有することができ、かつ、バルブステム120の内側に入る少なくとも1つのオリフィス122を含むことができる。シーリングガスケット124は、ゴム又は他の好適な弾力材から作製されることができ、バルブが閉鎖位置にあるときにバルブステム120を包囲してオリフィス122を密封することができる。ノズル128を有する作動装置126は、バルブステム120の頂部に取り付けられて示されている。作動装置126をバネ116の力に逆らって下方に押し下げると、バルブは開口位置に移動し、オリフィス122はシーリングガスケット124の下を通ることができ、これにより、容器内の液体発泡性組成物は、噴射剤の影響によって、ディップチューブ112を通ってバルブ本体118の方へ上がり、オリフィス122を通ってバルブステム120の中に入り、作動装置126に入った後、ノズル128を通って分配され得る。作動装置126を解放すると、バルブは閉鎖位置に戻ることができ、これにより、バネ116がバルブステム120とオリフィス122とをシーリングガスケット124に逆らって上方に押し上げ、残りの液体発泡性組成物をバルブステム120のオリフィス122から拭い取ることで、オリフィス122の目詰まりを防止し、液体発泡性組成物の流れを遮断しないようにすることができる。
【0050】
作動装置126は、当該技術分野で既知の任意の様々な作動装置であることができる。例えば、作動装置は、作動装置がバルブステムと正確に整合し得る限り、前面が蝶番で連結された作動装置、背面が蝶番で連結された作動装置、又は蝶番のない作動装置であることができる。好適な蝶番で連結された作動装置の非限定的な例としては、SEAQUIST(登録商標)Perfect Dispensingから縦型容器用の商標名S30、S25、S20、及びAllegraとして、並びに転置容器用の商標名S16及びS4として入手可能なものを挙げることができる。蝶番のない作動装置は、それらがエアゾール製品の作動中に横圧をほとんど発現しない傾向があり得ることから使用可能である。好適な蝶番のない作動装置の非限定的な例としては、Precision Valveから商標名City Spout、Hercules Spoutとして入手可能なもの、並びにSEAQUIST(登録商標)Perfect Dispensingから商標名S2として入手可能なものを挙げることができる。作動装置、バルブ、容器、並びに他の関連部品及び装備としては、例えば、APTAR(登録商標)、Precision Valve、及びSummit Packaging Systemsから入手可能なものを挙げることができる。
【0051】
別の実施例では、容器は、本明細書で述べたように、また図2及び3に示されるように、バルブ付き袋型システムを含むことができる。図2は、例えば、発泡性組成物又は液体発泡性組成物で充填され得る内袋213と、内袋213を密閉することができる外容器215とを有する容器210とを含むバルブ付き袋型システムを示す。バルブアセンブリ211は、開口位置と閉鎖位置との間で垂直に移動可能であり、内袋213に取り付けられることができる。
【0052】
バルブアセンブリ211は、ハウジング214と、バルブステム220と、バネ216と、バルブプレート232と、内側密封部234と、外側密封部236とを含むことができる。バルブステム220は、1つ以上の横方向開口部238を含むことができる。バネ216は、バルブステム220の下端部240とハウジング214との間に配設されることができ、ハウジング214の上端部に配設され得るバルブプレート232に向かってバルブステム220を上方に付勢することができる。バルブプレート232は、バルブプレート32の円周方向に延在する、2つの同軸に配置された凹部242、244を含むことができる。図2は、内側凹部242の中心部分に設置された軸方向開口部246を示す。内側密封部234は、内側凹部242内に配設され、バルブプレート232に取り付けられることができ、バルブステム220の横方向開口部238が、それぞれ覆われ、遮断されるように、バルブステム220と係合するように適合され得る。外側密封部236は、バルブプレート232の第2の、即ち外側の凹部244内に配設され得る。バルブステム220は、その中心軸部分に通路248を含むことができ、この通路248は、片側が横方向開口部238に接続され、反対側はディスペンサーキャップの対応する通路に接続可能であり得る。閉鎖位置において、ハウジング214の内部空間からバルブステム220に沿って横方向開口部238を通る流路は、内側密封部234によって遮断され得る。
【0053】
バルブアセンブリ211は、バルブアセンブリ211のハウジング214の下端が、内袋213の上縁部によって気密に被覆され得るように、内袋213の上端部に固定され得る。更に、内袋213及びバルブアセンブリ211は、外容器215の上端部が、バルブプレート232の外側密封部236と気密に係合することができるように、外容器215に取り付けられ得る。したがって、内袋213の内部及び外容器215と内袋213との間の空間は、それぞれ独立して密封されることができる。
【0054】
作動装置を有するディスペンサーキャップ(図示せず)は、作動装置がバルブステム220と係合することができるように、バルブプレート232に取り付けられることができる。作動装置をバネ216の力に逆らって下方に押し下げると、バルブアセンブリ211は開口位置に移動することができる。バルブステム220は、静止していてもよい内側密封部234と接触しながら、内側密封部234内で移動する。内側密封部234による覆いを横方向開口部238から取り除くことができたら、バルブハウジング214から横方向開口部238まで通じる流路を開くことができる。よって、内袋213の内部とバルブハウジング214内の流路とがつながるので、内袋213内の発泡性組成物/液体発泡性組成物は、流路を通り、かつ、内袋213を包囲していてもよい噴射剤/圧縮ガスの圧力によってディスペンサーキャップの外へと分配されることができる。
【0055】
図3に示すように、内袋213は、平坦な側縁部250と底部折り曲げ部252とを有することができ、底部折り曲げ部252は、制御された圧潰を可能にするために、内袋213の上端部に向けられていてよい。内袋213は、底部折り曲げ部252の近くに、2つの平坦な三角形部分254を有していてもよく、該部分はそれぞれ約45度の角度で底縁部256から側縁部250まで延在する。これにより、(図2に示すように)外容器215内の噴射剤の圧力によって内袋213が圧縮されたときに、内袋213の圧潰を更に容易にすることができる。上述したように、外容器215は、各種噴射剤又は任意の他の好適な圧縮ガスを含み得る。内袋213の内容物をできるだけ完全に、安定して吐出させるために、噴射剤の圧力は、約0.3〜約1.0MPa、又は約0.3〜約0.8MPaに設定することができる。
【0056】
内袋は可撓性であり得、任意の様々な好適な材料から製造され得る。特定の実施例では、内袋は、内袋内の噴射剤に対して本質的に不浸透性であり得る材料の層で形成することができる。特定の実施例では、保管中に組成物が混ざらないことが要求され得る場合には、内袋は、袋の外側の噴射剤に対して本質的に不浸透性であり得る材料の層で形成することができる。発泡性組成物/液体発泡性組成物の特性又は任意の様々な他の理由によっては、内袋内の噴射剤と袋の外側の噴射剤とを混合するのが不適切な場合がある。しかしながら、これは、泡を分配するためのバルブがトリガされて、発泡性組成物/液体発泡性組成物を分配する際に、内袋内の噴射剤と袋の外側の噴射剤とを混合することができる可能性を否定するものではない。例えば、そのような場合には、必要に応じて、混合通路(図示せず)又は他の適切な手段を用いて、それぞれの噴射剤を混合することができる。
【0057】
IV.使用方法
発泡性組成物は、皮膚への感覚的な利益を改善するために、従来の方法で使用され得る。これは、一般に、有効量の発泡性組成物を、ユーザーの皮膚の一部に塗布することを含む。例えば、エアゾール缶又は類似の容器若しくはパッケージから発泡性組成物を分配することができ、また、ユーザーの皮膚の所望の部分に発泡性組成物を適用して擦り付けることができる。「有効量」とは、例えば、リッチでクリーミーな外観及び好ましい「感触」を含み得る所望の感覚的な利益を提供するのに十分な量を指すことができる。
【0058】
特定の実施形態では、発泡性組成物は、より軽い製品に付随する迅速な吸収及び塗布の容易さを提供しながら、より重い製品に付随するリッチでクリーミーな外観並びに保湿及び保護能力を提供することができる。更に、発泡性組成物は、否定的な感覚的経験(例えば、高粘着、高抵抗、高粘性など)に関連する特徴を低減又は排除することができる。
【0059】
V.試験方法
基材上生理活性剤用量
カウンター上用量試験は、製品を黒色積層基材上に伸ばす際に単位面積当たりに投与される、生理活性剤(ナイアシンアミド及びグリセリン)の量を定量化するために使用される技術的試験である。試験は、積層基材上に製品の0.05mLを投与する。次いで、試験員は、製品が伸びなくなるまで、長方形の可能な限り大きな表面領域を被覆して、製品を伸ばす。次いで、製品中の生理活性剤の濃度と、伸ばす間に被覆された領域とに基づいて、単位面積当たりの生理活性剤の量を算出することができる。
【0060】
顔面上生理活性剤用量
顔面上用量試験は、製品を顔面上の半分に伸ばす際に投与される、生理活性剤の量を定量化するために使用される技術的試験である。試験員は、秤量用ボート内に特定の量の製品を付与される。次いで、試験員は、試験員の顔面の半分(顔面の半分の面にわたって、顎から鼻、額まで)を被覆するのに必要とされる可能な限り多くの製品を投与することを要求される。次いで、秤量用ボートを再び計量して、製品がどの程度使用されたかを決定する。次いで、投与された製品の量及び製品中の生理活性剤の濃度を用いて、顔面の半分当たりの、投与された生理活性剤の量を算出することができる。
【0061】
また、より多数の試験員で顔面全体への塗布を試験する顔面上用量方法がある。試験員は、秤量用ボート内に特定の量の製品を付与され、次いで、試験員の顔面の全体を被覆するのに必要とされる可能な限り多くの製品を投与することを要求される。製品の塗布後に秤量用ボートを計量して、製品がどの程度使用されたかを決定する。次いで、投与された製品の量及び製品中の生理活性剤の濃度を用いて、投与された生理活性剤の総量を計算する。
【0062】
記述分析パネル(Descriptive Analysis Panel、DAP)
記述分析パネル(DAP)は、製品の摩擦と審美特性を定量化するために使用される技術的パネルである。DAPは、直径が約5センチメータ(およそ2インチ)又は20cmである円形領域に、約0.15mLの製品を投与する。DAPは、摩擦抵抗、冷却、光沢、粘着、及び複数の時点の抵抗等の特質を評価する。
【0063】
比重(Specific Gravity、SG)
比重を、ピクノメータを使用して測定する。最初に、空のピクノメータの質量を測定する。次に、水を加えたピクノメータの質量を測定し、ピクノメータを洗浄し及び乾燥させる。最後に、製品を加えたプラスピクノメータの質量を測定する。次いで、比重を以下の式を用いて算出する。
【0064】
【数1】
【実施例】
【0065】
実施例1〜5
以下の代表的な実施例は、本開示による組成物を例示する。実施例1〜5の組成物は、まず、容器内で水相成分を合わせ、およそ90℃まで加熱しながら均一になるまで混合することにより調製される。次いで、脂肪族アルコール及び界面活性剤を水相に添加してから、温度を、混合しながら90℃まで上げ戻す。次いで、組成物を、混合を継続しながらおよそ40℃まで冷却する。バッチがおよそ40℃に達すると、保存剤及びレチノイドパッケージ材料を(存在する場合は)添加する。組成物を混合しながら冷却を継続する。
【0066】
【表1】
Seppicからの、ウンデシレノイルフェニルアラニン
Silabからの、水及び加水分解セラトニア・シリクア種子抽出物
Silabからの、水及びナスタートリウム・オフィキナーレ抽出物
Sederma(フランス)からの、水、グリセリン、デシルグルコシド、乳酸、ベンジルアルコール、及びパルミトイルジペプチド−7
Sederma(フランス)からの、水、グリセリン、PEG−100ステアレート、ベンジルアルコール、パルミトイルペンタペプチド−3
BASFからの、セテアリルグルコシド及びセテアリルアルコール
Symriseからの、1,2−ヘキサンジオール及びカプリリルグリコール
Lonzaからの、DMDMヒダントイン、ブタン−1,3−ジオール、ヨードプロピニルブチルカルバメート、水
【0067】
実施例6〜12−生理活性剤用量への発泡体の影響
実施例6〜12は、比重に基づいて生理活性剤投与濃度を正規化したとき、発泡体が、典型的な乳液製品と比較して、単位面積当たりにより多くの生理活性剤を堆積したことを論証する。
【0068】
実施例6〜12の組成物は、上記の実施例1〜5で記述される同様の方法で生成された。発泡体は、200グラムの製品を計量し、ステンレス鋼ホイップクリームキャニスタに入れ、次いで、2つの8グラムCOカートリッジを加えて、発泡体を一晩充填することで生成された。
【0069】
【表2】
【0070】
次いで、カウンター上用量試験が、上記の実施例6及び7で実施された。データは、実施例6−水と比較して、実施例7−発泡体が2.75倍多くのナイアシンアミド及びグリセリンを投与したことを示した。異なる形態の広がりが等しい場合、活性剤用量は6と7との間で同じになるであろう。
【0071】
実施例6−水
0.05mL×1SG×20mgナイアシンアミド=1mgナイアシンアミド
0.05mL×1SG×20mgグリセリン=1mgグリセリン
【0072】
【表3】
【0073】
実施例7−発泡体
0.05mL×0.16SG×130mgナイアシンアミド=1mgナイアシンアミド
0.05mL×0.16SG×130mgグリセリン=1mgグリセリン
【0074】
【表4】
【0075】
次いで、顔面上用量試験が、上記の実施例6及び7で実施された次いで実施された。データは、実施例6−水と比較して、実施例7−発泡体が2.8倍多くのナイアシンアミド及びグリセリンを投与したことを示した。この試験により、試験員が「必要なだけ」使用することを可能にし、現実生活条件下での消費者の使用が用量を低減しないことを確認した。
【0076】
【表5】
【0077】
実施例8及び9
【0078】
【表6】
【0079】
次いで、カウンター上用量試験が、上記の実施例8及び9で実施された。データは、実施例8−水と比較して、実施例9−発泡体が3倍多くのナイアシンアミド及び2.8倍多くのグリセリンを投与したことを示した。
【0080】
実施例8−水
0.05mL×1SG×52.5mgナイアシンアミド=2.6mgナイアシンアミド
0.05mL×1SG×105mgグリセリン=5.3mgグリセリン
【0081】
【表7】
【0082】
実施例9−発泡体
0.05mL×0.16SG×219mgナイアシンアミド=2.6mgナイアシンアミド
0.05mL×0.16SG×438mgグリセリン=5.3mgグリセリン
【0083】
【表8】
【0084】
実施例10及び11
【0085】
【表9】
【0086】
次いで、カウンター上用量試験が、上記の実施例10及び11で実施された。データは、実施例10−水と比較して、実施例11−発泡体が2倍多くのナイアシンアミド及び1.9倍多くのグリセリンを投与したことを示した。
【0087】
実施例10−水
0.05mL×1SG×52.5mgナイアシンアミド=2.6mgナイアシンアミド
0.05mL×1SG×105mgグリセリン=5.3mgグリセリン
【0088】
【表10】
【0089】
実施例11−発泡体
0.05mL×0.16SG×219mgナイアシンアミド=2.6mgナイアシンアミド
0.05mL×0.16SG×438mgグリセリン=5.3mgグリセリン
【0090】
【表11】
【0091】
実施例12
【0092】
【表12】
【0093】
大規模な顔面(顔面全体)上用量試験が、Olay Total Effects(商標)に対する実施例12−発泡体で実施された。試験員の使用データに基づいて、実施例12−発泡体は、1.8倍多くのナイアシンアミド及び2.6倍多くのグリセリンを堆積した。
【0094】
【表13】
【0095】
実施例13〜15−発泡体の感覚的な影響
実施例13〜15は、DAP試験を使用して、従来の水製品に対する発泡体よって示される、速い吸収と、冷却の不足とを論証する。実施例13〜15はまた、高濃度のスキンケア活性剤を有する製品の使用に対する、発泡が有した製品の審美性の重要性を論証する。
【0096】
以下の実施例13〜15の組成物は、上記の実施例1〜5で記述された同様の方法で生成された。実施例14の発泡体は、200グラムの製品を計量し、ステンレス鋼ホイップクリームキャニスタに入れ、次いで、2つの8グラムCO2カートリッジを加えて、発泡体を一晩充填させることで生成された。
【0097】
【表14】
【0098】
以下に詳細に示されるDAPデータは、実施例13−濃縮物及び実施例15−水の両方と比較して、実施例14−発泡体がより低い冷却及び光沢、並びにより速い摩擦(摩擦抵抗特質)を有したことを示す。DAPデータはまた、実施例14−発泡体及び実施例15−水と比較して、実施例13−濃縮物がより高い粘着、残留、及び抵抗を示した。統計は、90%の信頼区間を有するスチューデントのt試験を使用して実施されたことに留意されたい。
【0099】
【表15】
【0100】
組み合わせ/実施例
A.
カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、約0.5重量%〜約7重量%、好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の界面活性剤と、
約1重量%〜約15重量%、好ましくは約2重量%〜約7重量%の脂肪族アルコールと、
約5重量%〜約30重量%、好ましくは約12重量%〜約25重量%のスキンケア活性剤であって、好ましくは、ナイアシンアミド、ヘキシルデカノール、ペプチド、パンテノール、ウンデシレノイルフェニルアラニン、レチニルプロピオネート、及びこれらの混合物からなる群から選択される、スキンケア活性剤と、
水と、を含む、液体発泡性組成物。
B.約20重量%〜約92重量%、好ましくは約40重量%〜約90重量%、より好ましくは約50重量%〜約85重量%の水を更に含む、パラグラフAに記載の液体発泡性組成物。
C.約5重量%〜約50重量%のポリオール保湿剤を更に含み、ポリオール保湿剤が、好ましくは、少なくとも50%のグリセリンを含有し、より好ましくは、ポリオール保湿剤が、少なくとも75%のグリセリンを含有する、パラグラフA又はBに記載の液体発泡性組成物。
D.界面活性剤が非イオン性であり、かつ、好ましくは、セテアリルグルコシド、セテアリルアルコール、ステアリン酸、PEG−100ステアレート、グリセリルモノステアレート、及びこれらの混合物から選択される、パラグラフA〜Cのいずれか1つに記載の液体発泡性組成物。
E.好ましくは、炭化水素(A46、A70)、ハイドロフルオロオレフィン、二酸化炭素、及びこれらの混合物から選択される噴射剤を更に含む、パラグラフA〜Dのいずれか1つに記載の液体発泡性組成物。
F.噴射剤が、約0.5%〜約10%、好ましくは約1%〜約5%の濃度で存在する炭化水素である、パラグラフEに記載の液体発泡性組成物。
G.噴射剤が、約0.5%〜約35%、好ましくは約5%〜約25%の濃度で存在するハイドロフルオロオレフィンである、パラグラフEに記載の液体発泡性組成物。
H.噴射剤が、約0.5%〜約20%、好ましくは約2%〜約10%、より好ましくは約4%〜約8%の濃度で存在する二酸化炭素である、パラグラフEに記載の液体発泡性組成物。
I.界面活性剤及び脂肪族アルコールが集まって、液晶構造を形成し、液晶構造が、双連続キュービック、ヘキサゴナル、逆キュービック、ラメラゲル、ミセルキュービック、逆ヘキサゴナルカラムナー、及びこれらの組み合わせから選択される相の液晶構造であり、好ましくは、液晶構造がラメラゲル相の液晶構造である、パラグラフA〜Hのいずれか1つに記載の液体発泡性組成物。
J.液体発泡性組成物が、増粘剤を実質的に含まない、パラグラフA〜Iのいずれか1つに記載の液体発泡性組成物。
K.脂肪族アルコールが、約25℃以上の融点を有し、好ましくは脂肪族アルコールが、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、バチルアルコール、ステアリルアルコール、及びこれらの混合物から選択される、パラグラフA〜Jのいずれか1つに記載の液体発泡性組成物。
L.界面活性剤が、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ベヘントリモニウムメトサルフェート、ベヘニルアミドプロピルジメチルアミン、ステアリルエチルヘキシルジモニウムメトサルフェート、ジセチルジモニウムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの混合物からなる群から選択される四級アンモニウム化合物である、パラグラフA〜Kのいずれか1つに記載の液体発泡性組成物。
M.発泡体が、0.6未満、好ましくは0.4未満、更により好ましくは0.3未満の比重を有する、パラグラフ5、6、7、又は8に記載の液体発泡性組成物。
N.有効量の液体発泡性組成物をヒトの皮膚へ塗布する工程を含む、高用量のスキンケア活性剤の塗布方法であって、液体発泡性組成物は、
カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から選択される、約0.5重量%〜約7重量%、好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の界面活性剤と、
約1重量%〜約15重量%、好ましくは約2重量%〜約7重量%の脂肪族アルコールと、
約5重量%〜約30重量%、好ましくは約12重量%〜約25重量%のスキンケア活性剤であって、好ましくは、ナイアシンアミド、ヘキシルデカノール、ペプチド、パンテノール、ウンデシレノイルフェニルアラニン、レチニルプロピオネート、及びこれらの混合物から選択される、スキンケア活性剤と、
水と、を含む、方法。
O.約20重量%〜約92重量%、好ましくは約40重量%〜約90重量%、より好ましくは約50重量%〜約85重量%の水を更に含む、パラグラフNに記載の方法。
P.約5重量%〜約50重量%のポリオール保湿剤を更に含み、ポリオール保湿剤が、好ましくは、少なくとも50%のグリセリンを含有し、より好ましくは、ポリオール保湿剤が、少なくとも75%のグリセリンを含有する、パラグラフN又はOに記載の方法。
Q.界面活性剤が、非イオン性であり、かつ、好ましくは、セテアリルグルコシド、ステアリルアルコール、ステアリン酸、PEG−100ステアレート、グリセリルモノステアレート、及びこれらの混合物から選択される、パラグラフN〜Pのいずれか1つに記載の方法。
R.好ましくは、炭化水素(A46、A70)、ハイドロフルオロオレフィン、二酸化炭素、及びこれらの混合物から選択される噴射剤を更に含む、パラグラフN〜Qのいずれか1つに記載の方法。
S.噴射剤が、約0.5%〜約10%、好ましくは約1%〜約5%の濃度で存在する炭化水素である、パラグラフRに記載の方法。
T.噴射剤が、約0.5%〜約35%、好ましくは約5%〜約25%の濃度で存在するハイドロフルオロオレフィンである、パラグラフ5に記載の高用量のスキンケア活性剤の塗布方法。
U.噴射剤が、約0.5%〜約20%、好ましくは約2%〜約10%、より好ましくは約4%〜約8%の濃度で存在する二酸化炭素である、パラグラフ5に記載の高用量のスキンケア活性剤の塗布方法。
V.界面活性剤及び脂肪族アルコールが集まって、液晶構造を形成し、液晶構造が、双連続キュービック、ヘキサゴナル、逆キュービック、ラメラゲル、ミセルキュービック、逆ヘキサゴナルカラムナー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される相の液晶構造であり、好ましくは、液晶構造がラメラゲル相の液晶構造である、パラグラフN〜Uのいずれか1つに記載の高用量のスキンケア活性剤の塗布方法。
W.液体発泡性組成物が、増粘剤を実質的に含まない、パラグラフN〜Vのいずれか1つに記載の高用量のスキンケア活性剤の塗布方法。
X.脂肪族アルコールが、約25℃以上の融点を有し、好ましくは脂肪族アルコールが、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、バチルアルコール、ステアリルアルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、パラグラフN〜Wのいずれか1つに記載の高用量のスキンケア活性剤の塗布方法。
Y.界面活性剤が、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ベヘントリモニウムメトサルフェート、ベヘニルアミドプロピルジメチルアミン、ステアリルエチルヘキシルジモニウムメトサルフェート、ジセチルジモニウムクロリド、ジタロージメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの混合物からなる群から選択される四級アンモニウム化合物である、パラグラフN〜Xのいずれか1つに記載の高用量のスキンケア活性剤の塗布方法。
Z.発泡体が、0.6未満、好ましくは0.4未満、更により好ましくは0.3未満の比重を有する、パラグラフ5、6、7、又は8に記載の高用量のスキンケア活性剤の塗布方法。
【0101】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に指示がない限り、そのような各寸法は、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することが意図される。例えば「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0102】
本明細書の全体を通して記載される全ての最大数値限定は、それよりも小さい全ての数値限定を、かかるより小さい数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように包含するものと理解すべきである。本明細書の全体を通して記載される全ての最小数値限定は、それよりも高い全ての数値限定を、かかるより高い数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように包含する。本明細書の全体を通して記載される全ての数値範囲は、かかるより広い数値範囲内に入るより狭い全ての数値範囲を、かかるより狭い数値範囲が全てあたかも本明細書に明確に記載されているかのように包含する。
【0103】
本開示の生成物及び方法/プロセスは、本明細書に記載される本発明の必須要素及び制限事項、並びに本明細書に記載されるいかなる追加若しくは任意成分、構成要素、工程、又は制限事項をも含み、これらからなり、かつこれらから本質的になることができる。
【0104】
あらゆる相互参照又は関連する特許又は出願を含む、本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の形で限定されない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いずれの文献の引用も、その文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを認めるものではなく、あるいはその文献が単独で、又は任意のその他の参照文献との任意の組み合わせにおいて、かかる発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示することを認めるものでもない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0105】
本発明の特定の実施例を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を行うことができることは当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。
図1
図2
図3