特許第6875562号(P6875562)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6875562
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】不連続接着剤を有する圧縮性液体シール
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/10 20060101AFI20210517BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20210517BHJP
   B32B 25/00 20060101ALI20210517BHJP
   B32B 7/022 20190101ALI20210517BHJP
   B32B 5/18 20060101ALI20210517BHJP
   C09J 201/00 20060101ALI20210517BHJP
   F16J 15/14 20060101ALI20210517BHJP
【FI】
   F16J15/10 H
   B32B27/00 M
   B32B25/00
   B32B7/022
   B32B27/00 C
   B32B5/18 101
   B32B27/00 101
   C09J201/00
   F16J15/14 B
   F16J15/10 Y
【請求項の数】16
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2019-569223(P2019-569223)
(86)(22)【出願日】2017年10月4日
(65)【公表番号】特表2020-523536(P2020-523536A)
(43)【公表日】2020年8月6日
(86)【国際出願番号】US2017055114
(87)【国際公開番号】WO2018231268
(87)【国際公開日】20181220
【審査請求日】2020年2月3日
(31)【優先権主張番号】62/520,421
(32)【優先日】2017年6月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(73)【特許権者】
【識別番号】391018178
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエーツ,ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100093665
【弁理士】
【氏名又は名称】蛯谷 厚志
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ガードナー
(72)【発明者】
【氏名】アマデウス ビーゼマン
【審査官】 山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】 実開平05−011499(JP,U)
【文献】 米国特許第04857668(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0012070(US,A1)
【文献】 特開2015−058895(JP,A)
【文献】 特開2015−059203(JP,A)
【文献】 特開2015−058893(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/00−15/14
B32B 5/18
B32B 7/022
B32B 25/00
B32B 27/00
C09J 201/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮性シールであって、
第1表面と第2表面とを有する、エラストマーを含むエラストマーマトリックスを含む圧縮性ボディと、
前記圧縮性ボディの前記エラストマーマトリックスの前記第1表面又は前記第2表面のうちの少なくとも一方に結合された接着剤から形成された不連続接着領域のパターンと
を含んでなり
前記圧縮性ボディが前記第1表面又は第2表面に対して垂直な方向に圧縮されたときに、前記圧縮性ボディは流体侵入を防止するために前記不連続接着領域のパターンの周りに追従するように作用することができ、さらに前記圧縮性ボディは第1厚を有しており、1MPaの圧縮応力下で前記第1厚の少なくとも15%圧縮するように作用することができ、かつ、前記不連続接着領域のパターンの厚さは前記第1厚の15%未満である、圧縮性シール。
【請求項2】
前記不連続接着領域のパターンが、前記圧縮性ボディの前記エラストマーマトリックスの前記第1表面及び前記第2表面に結合されている、請求項1に記載の圧縮性シール。
【請求項3】
前記不連続接着領域のパターンが複数の円形接着ドットを含む、請求項1又は2に記載の圧縮性シール。
【請求項4】
前記不連続接着領域のパターンが複数の正方形接着領域を含む、請求項1又は2に記載の圧縮性シール。
【請求項5】
前記不連続接着領域のパターンは円形ドットを含み、前記円形ドットは直径が約0.2〜5mmであり、各ドットと次の最も近いドットとのエッジ間間隔が約0.5〜25mmであり、そして厚さが約10μm〜約100μmである、請求項1〜のいずれか1項に記載の圧縮性シール。
【請求項6】
前記不連続接着領域のパターンの各接着領域の厚さが10〜50μmである、請求項1〜のいずれか1項に記載の圧縮性シール。
【請求項7】
前記不連続接着領域のパターンの各接着領域の厚さが100μm以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載の圧縮性シール。
【請求項8】
前記接着剤が、液体形態又はホットメルト形態で堆積することができる感圧接着剤(PSA)であって、シリコーン、アクリル、ブチルゴム、エチレン−ビニルアセテート、天然ゴム、ニトリル、スチレンブロックコポリマー、ポリウレタン、又はこれらの任意の適宜の組み合わせの混合物を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の圧縮性シール。
【請求項9】
前記接着剤が2成分混合型シリコーン接着剤を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の圧縮性シール。
【請求項10】
前記接着剤がアクリル接着剤を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の圧縮性シール。
【請求項11】
前記不連続接着領域のパターンがUV硬化性接触接着剤から形成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の圧縮性シール。
【請求項12】
前記不連続接着領域のパターンが、穴パターンを含有する型に前記接着剤を通して前記圧縮性ボディ上へ着けることによって形成される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の圧縮性シール。
【請求項13】
前記不連続接着領域のパターンが、前記圧縮性ボディ上に前記接着剤を印刷することにより形成される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の圧縮性シール。
【請求項14】
圧縮性ボディが、エラストマーを含むエラストマーマトリックスを含み、前記エラストマーマトリックスが、
前記エラストマーによって画定された複数のガス充填セルを含む発泡領域と、
前記エラストマーを少なくとも部分的に吸収させた孔の相互接続ネットワークを有する多孔質層を含む補強領域とを含む、
請求項1〜13のいずれか1項に記載の圧縮性シール。
【請求項15】
前記圧縮性ボディが発泡ゴム又はBuna-N発泡体のうちの一方を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の圧縮性シール。
【請求項16】
圧縮性シールを形成する方法であって、前記方法が、
圧縮性ボディが、第1表面を有する、エラストマーを含むエラストマーマトリックスを含む状態で、
接着剤から形成された不連続接着領域のパターンを前記圧縮性ボディの前記エラストマーマトリックスの前記第1表面に、接着剤厚まで被着することを含み、前記接着剤厚は、前記圧縮性シールの未圧縮ボディ厚と比較して、前記圧縮性ボディが圧縮時に前記不連続接着領域のパターンの周りに追従するように作用するのに充分に薄く、さらに前記圧縮性ボディは第1厚を有しており、1MPaの圧縮応力下で前記第1厚の少なくとも15%圧縮するように作用することができ、かつ、前記不連続接着領域のパターンの厚さは前記第1厚の15%未満である、
圧縮性シールを形成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2017年6月15日付けで出願された米国仮出願第62/520,421号の優先権を主張する。この全体の開示内容はあらゆる目的でその全体を参照することにより本明細書中に援用される。
【0002】
本開示は一般に圧縮性シールに関する。より具体的には、本開示は、シールを所定の位置に固定する不連続接着剤を有する、結合部をシールするための圧縮性シールに関する。
【背景技術】
【0003】
多くの業界は、製品又は構造内の物理的エレメント間の液体侵入を防止するためにシーラントを採用する。一般的なシーラントは、塗料、コーキング、ポリマー材料、Oリング、及びガスケット又はこれに類するものを含み、そして具体的な用途に応じて様々である。航空業界は具体的には、例えば水又は化学薬品の侵入に起因する腐食及び表面劣化を防止するために、種々の界面を保護するシーラントを採用する。
【0004】
航空機業界によってしばしば採用される材料の1つは2成分液体ポリスルフィド材料である。この材料は、種々の界面を腐食及び表面劣化から保護する能力を高めるために使用される。このやり方は数ある集成体の中でも、設置されたブラケットを機体に沿って保護するために用いることができる。例えば、航空機のフレームの区分に、ボルト又はリベットを使用して材料(例えばアルミニウム、繊維強化プラスチック、又は炭素複合体)を取り付けることができる。設置者は、結合された部分間に液体シーラントを被着し、そしてファスナを使用してブラケットをフレームに取り付けることができる。ファスナが締め付けられるのに伴って、ファスナヘッドからの圧力がシーラントを広げる。シーラントはシーラントの等級に応じて、典型的には長時間、例えば72時間以上にわたって室温で硬化させておかなければならない。このプロセスは多大な時間を費やし、注意深い混合・被着技術を必要とし、そして典型的には個人用防護具(PPE)、及び放出される揮発性有機化合物(VOCs)に起因して通気を必要とする。
【0005】
「乾式シーリング」材料、Oリング、ガスケット、又は他の可撓性構造を利用する伝統的な設計は、効果的であるために正確な配置及び圧力を必要とし、化学的攻撃に基づき時間とともに劣化を被ることがある。化学的攻撃に抵抗することができる乾式シーリング材料はしばしば、低温作業温度及び追従性(conformability)レベルの欠陥を有する。特異的な界面ジオメトリに対してより容易に追従し得る液体シーラントは、難解な設置手順という欠陥があり、また、シールを破断することなしに、ひとたび調節されたら容易に取り外すことができない。さらに、ポリスルフィド液体シーラントは単独ではしばしば、リン酸エステル液圧流体のような特定の苛酷な化学薬品に対する長期にわたる暴露後には効果的ではあり得ないことがしばしばある。従って、耐久性又は耐化学的攻撃性を犠牲にすることなしに、様々な界面プロフィールにおいて役立つシーリング技術が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
1実施態様では、本開示は支持型エラストマー発泡体に関する。支持型エラストマー発泡体は、エラストマーから形成されたエラストマーマトリックスを含む。エラストマーマトリックスは、発泡領域と補強領域とを含む。発泡領域は、エラストマー内に画定された複数のガス充填セルを含み、そして補強領域は、エラストマーを少なくとも部分的に吸収させた孔の相互接続ネットワークを有する多孔質層を含む。ある特定の実施態様では、補強領域は、エラストマーで含浸された延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フィルム又はメンブレンから形成することができる。種々の実施態様では、補強領域は、任意の適宜の多孔質ポリマー層、例えば製織ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、又はこれに類するものから形成することもできる。種々の他の実施形態では、補強領域は、任意の適宜の多孔質層、例えばガラス繊維の織布又は不織布層から形成することもできる。
【0007】
いくつかの実施態様によれば、多孔質層にエラストマーを完全に吸収させることができる。いくつかの実施態様によれば、補強領域は第1補強領域であってよく、そしてエラストマー発泡体は、エラストマーを少なくとも部分的に吸収させた孔の第2相互接続ネットワークを有する第2多孔質層を含む第2補強領域を含むことができる。第1補強領域と第2補強領域とは、発泡領域の相対する側に位置決めすることができる。
【0008】
いくつかの実施態様によれば、補強領域はガス充填セルをほとんど含まない。例えば、いくつかの実施態様によれば、補強領域内に埋め込まれた多孔質層の孔サイズは、発泡領域内のガス充填セルを形成するために使用される発泡剤の粒子サイズよりも小さく、これにより発泡剤が補強領域内で浸透して膨張するのが防止されるようになっている。いくつかの実施態様では、エラストマーマトリックスは複数のエラストマーを含むことができ、これらのエラストマーはエラストマーマトリックスを形成するように混合することができる。閉じたガス充填セルの平均セルサイズは直径で見て約5μm〜約700μmであってよい。
【0009】
いくつかの実施態様によれば、補強領域内の多孔質層は種々の材料から形成することができる。例えば、いくつかの実施態様では、多孔質層は、織布材料、不織布材料、ポリマーメンブレン、又は非ポリマー多孔質材料のうちのいずれか1種、又は任意の適宜の組み合わせを含むことができる。いくつかの実施態様によれば、多孔質層は延伸フルオロポリマーフィルム、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)織布、PEEK不織布、ガラス繊維織布、ガラス繊維不織布、又は他の適宜の多孔質材料を含むことができる。いくつかの特定の実施態様によれば、多孔質層は、厚さ8〜35μm、又は1〜100μmの厚さのePTFEフィルムを含むことができる。
【0010】
いくつかの実施態様によれば、支持型エラストマー発泡体は種々の厚さ又は形態で形成することができる。例えばいくつかの実施態様によれば、発泡体は厚さ85〜2000μmのシートとして形成することができる。このシートはロールとして形成されてよい。
【0011】
いくつかの実施態様によれば、エラストマーマトリックスは、シリコーン、フルオロシリコーン、ペルフルオロポリエーテルエラストマーのうちの1種又は2種以上を含むことができる。いくつかの実施態様によれば、エラストマーはフルオロエラストマーを含むことができる。発泡領域は、任意の適宜のエラストマーと発泡剤、例えばエラストマーに添加された化学的発泡剤、熱活性化型乾式発泡剤、又は熱活性化型膨張性ポリマー球体とを含む発泡混合物から形成することができる。いくつかの実施態様によれば、発泡領域の厚さは90μm〜1850μmである。
【0012】
いくつかの実施態様によれば、発泡体は16MPaの応力下で最大85%の歪みまで圧縮することができる。種々の実施態様によれば、発泡体は、25%の初期歪みを被ったときに11%以下の圧縮永久歪みを呈する。発泡体は、化学薬品、例えば燃料に対してほぼ不活性であることができ、そして圧縮下で燃料密なシールを形成することができる。例えば、いくつかの実施態様によれば、発泡体は、圧縮を伴って20時間にわたって浸漬されたときに2.0質量%未満のJP−8燃料を吸収し、そして15%以下の圧縮歪みを受けたときの液体侵入試験によれば、発泡体が界面内へ挿入されているときに液体侵入を防止することができる。いくつかの実施態様によれば、発泡体は、−50℃から少なくとも100℃までの温度範囲で、液体侵入に抗して界面をシールするように作用し続けることができる。
【0013】
種々の実施態様によれば、支持型エラストマー発泡体は、補強領域及び発泡領域のうちの一方に取り外し可能に結合された剥離ライナーを含むことができ、そして補強領域及び発泡領域のうちの他方に取り外し可能に結合された第2剥離ライナーを含むことができる。
【0014】
種々の実施態様によれば、支持型エラストマー発泡体は一方の表面又は両方の表面上に接着処理剤を含むことができる。接着処理剤は、エラストマーマトリックスの第1表面又は第2表面のうちの少なくとも一方に結合された不連続接着領域のパターンを含むことができる。エラストマー発泡体がいずれかの表面に対して垂直な方向に圧縮されたときに、エラストマーマトリックスは、流体侵入を防止するために接着領域の周りに追従するように作用することができる。圧縮下のエラストマー発泡体の変形は、シール内部の接着領域を流体による侵入に対して遮蔽する。このことは、接着材料とは反応性であり得るがしかしエラストマー発泡体とは反応性でない流体から接着領域を保護する。種々の実施態様によれば、本明細書中に記載されたエラストマー発泡体のいずれかを乾式シーリングガスケット、乾式シーリングワッシャ、又は乾式シーリングデバイスの他の形態として使用することができる。
【0015】
別の実施態様では、本開示は、乾式シーラント発泡体を形成する方法に関する。この方法は、孔の相互接続ネットワークを有する多孔質層を用意し、そしてエラストマーと発泡剤との液体混合物を多孔質層と一緒にキャスティングすることを含む。液体混合物は多孔質層内に少なくとも部分的に、又はいくつかの実施態様では完全に吸収される。発泡剤は、前記液体混合物中に複数の閉じたセルを形成するように活性化される。少なくとも部分的に液体混合物を吸収させた多孔質層と、複数の閉じたセルを有する発泡領域との集成体を硬化することにより、多孔質層を含む補強領域と、複数の閉じたセルを含有する発泡領域とを含有するエラストマーマトリックスを形成する。
【0016】
いくつかの実施態様によれば、本明細書中に記載された方法は、孔の第2相互接続ネットワークを含む第2多孔質層を用意し、前記液体混合物が第2多孔質層を湿潤するように、第2多孔質層を前記液体混合物の第1の側とは反対の第2の側に位置決めし、そして、第2多孔質層を含む第2補強領域を含有するエラストマーマトリックスを形成するように、エラストマーを硬化することを含むことができる。
【0017】
種々の実施態様によれば、エラストマーマトリックスの第1表面及び第2表面のうちの少なくとも一方に接着剤を被着することができる。接着剤を被着することは、第1表面及び第2表面のうちの少なくとも一方に、不連続接着領域のパターンを被着することを含む。いくつかの実施態様によれば、接着剤の被着は、第1表面及び第2表面のうちの少なくとも一方に、全面にわたる接着剤を被着することを含むこともできる。
【0018】
いくつかの実施態様によれば、エラストマーは熱硬化性フルオロエラストマーを含むことができ、そして発泡剤は熱活性化型発泡剤を含むことができ、これにより、発泡剤を活性化することは、液体混合物を活性化温度まで加熱して、加熱サイクルが複数の閉じたガス充填セルを劇的に拡大するようにすることを含む。活性化温度は100℃〜約160℃であってよく、そして活性化工程は、液体混合物を活性化温度まで1〜10分間にわたって加熱することを含むことができる。いくつかの事例では、活性化工程はエラストマーマトリックスを部分的に硬化することもできる。後続の硬化工程が、液体混合物を約75℃〜125℃の硬化温度まで5〜180分間にわたって加熱することを含むことができる。
【0019】
別の実施態様では、本開示は、圧縮性ボディと、圧縮性ボディの第1表面又は第2表面のうちの少なくとも一方に結合された接着剤から成る不連続接着領域のパターンとを含む、圧縮性シールに関する。いくつかの実施態様によれば、圧縮性ボディはエラストマー発泡体であり、エラストマー発泡体は、補強領域を含む又は含まない、上記発泡エラストマーで形成されたエラストマーマトリックスを含んでよい。圧縮性ボディは、接着領域のパターンの周りに追従するように作用することにより、圧縮性シールが第1表面又は第2表面に対して垂直方向に圧縮されたときに流体がパターンを介して侵入するのを防止することができる。
【0020】
いくつかの実施態様によれば、圧縮性ボディは第1厚を有しており、1MPa未満の圧縮応力下で第1厚の少なくとも15%だけ圧縮するように作用することができ、そして接着領域のパターンの厚さは第1厚の15%未満である。
【0021】
種々の実施態様によれば、不連続接着領域のパターンは種々の特定のジオメトリを有することができる。これらのジオメトリの一例としては、円形接着ドット又は正方形接着領域の配置のうちのいずれか1つ又は組み合わせが挙げられる。いくつかの特定の実施態様によれば、不連続接着領域のパターンは、直径が約1mmであり、各ドットと次の最も近いドットとのエッジ間間隔が約2.2mmであり、そして厚さが約0.03mmである円形ドットを含む。実施態様に基づいて種々の具体的な範囲が可能である。例えば、接着領域の直径(又は正方形の場合には辺長)は約0.2mm〜約5mm、約0.2mm〜約1mm、又は約1mm〜約5mmであってよい。接着領域パターンの各接着領域は、約0.5mm〜約25mm、例えば約1mm〜20mm、又は約2〜5mmの距離だけ互いに離隔していてよい。種々の実施態様では、接着領域の厚さは100μm以下、50μm以下、25μm以下、又は10μm以下であってよい。いくつかの特定の実施態様によれば、接着領域の厚さは約10μm〜約100μm、又はいくつかの実施態様では約10μm〜約50μm、又は約20μm〜約50μmであってよい。
【0022】
種々の実施態様によれば、接着剤は種々の特定の形態の接着剤を含むことができる。これらの接着剤の一例としては、下記実施例において説明するような感圧接着剤(PSA)が挙げられる。一般に、適宜の接着剤は液体形態又はホットメルト形態、又は同等の形態で堆積することができる。いくつかの実施態様によれば、接着剤のタイプは2成分混合型シリコーン感圧接着剤であってよい。さらなる実施態様によれば、接着剤タイプはUV硬化性アクリル感圧接着剤であってよい。さらなる実施態様は、一例としてシリコーン、アクリル、ブチルゴム、エチレン−ビニルアセテート、天然ゴム、ニトリル、スチレンブロックコポリマー、ポリウレタン、又は上記接着材料の任意の適宜の混合物を含む別の接着材料を含むこともできる。接着剤は、例えば、穴パターンを含有する型を通して接着剤を圧縮性ボディ上へ着けること、又は圧縮性ボディ上に接着剤を印刷することを含む任意の適宜の手段に基づいて、パターンを成して被着することができる。
【0023】
種々の実施態様によれば、圧縮性ボディは種々の特定の形態を含むことができる。これらの形態は、例えばエラストマーによって画定された複数のガス充填セルを含む発泡領域と、エラストマーを少なくとも部分的に吸収させた孔の相互接続ネットワークを有する多孔質層を含む補強領域とを含むエラストマー発泡体、無補強発泡体又は気泡ゴム、又は同等の圧縮性シーラントを含む。
【0024】
別の実施態様において、本開示は、圧縮性シールを形成する方法であって、接着剤から形成された不連続接着領域のパターンを圧縮性ボディの第1表面に、接着剤厚まで被着することを含み、接着剤厚は、圧縮性シールの発泡体厚と比較して、圧縮性シールが圧縮時に不連続接着領域のパターンの周りに追従するように作用するのに充分に薄い、圧縮性シールを形成する方法に関する。いくつかの実施態様によれば、不連続接着領域のパターンを被着することは、圧縮性ボディに型を取り外し可能に当て付けることを含む。型は、不連続接着領域のパターンと合致するように形成された穴パターンを有している。接着剤は、型に被着し、そして型の穴パターンを通して第1表面に被着することができる。いくつかの別の実施態様によれば、不連続接着領域のパターンを被着することは、第1表面上に不連続接着領域のパターンを印刷することを含むことができる。いくつかの実施態様によれば、接着領域のパターンは、接着剤に熱処理を施すことにより、或いは接着剤にUV光処理を施すことによって硬化することができる。
【0025】
これらの、そしてその他の実施態様をこれらの利点及び特徴の多くと一緒に、下記説明及び添付の図面との関連においてさらに詳しく説明する。
【0026】
添付の非制限的な図面を見れば、本開示がよりよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、支持型エラストマー発泡体の実施態様を示す側方断面図である。
図2図2は、支持型エラストマー発泡体を生成するための工程の例を示す側方断面図である。
図3図3は、支持型エラストマー発泡体の第2実施態様を示す側方断面図である。
図4A図4Aは、接着剤をドット状に有する支持型エラストマー発泡体の実施態様を示す側方断面図である。
図4B図4Bは、接着層を有する支持型エラストマー発泡体の実施態様を示す側方断面図である。
図5図5は、単一の補強メンブレンを有する支持型エラストマー発泡体の第1実施例を示す走査電子顕微鏡写真(SEM)画像である。
図6図6は、2つの補強メンブレンを有する支持型エラストマー発泡体の第2実施例を示すSEM画像である。
図7A図7Aは、2つの補強メンブレンを有する支持型エラストマー発泡体の第3実施例を示すSEM画像である。
図7B図7Bは、図7Aの支持型エラストマー発泡体をより詳細に示すSEM画像である。
図8図8は、不連続接着剤をドット状に有する支持型エラストマー発泡体の実施例を示す顕微鏡画像である。
図9図9は、図8の支持型エラストマー発泡体及び不連続接着剤の側面を示す顕微鏡画像である。
図10図10は、圧縮を受ける不連続接着層を有する支持型エラストマー発泡体の実施態様を示す側方断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下のものは種々の改変形及び代替形が可能ではあるが、特定の実施態様が非制限的な例として図示されており、これらを以下に詳細に説明する。説明はそのあらゆる改変形、等価形、及び代替形に範囲が及ぶ。
【0029】
本明細書中に開示された種々の実施態様は一般に、例えば航空機機体構造又は同等の構造における機械的界面を保護するための乾式シーラントに関する。特定の実施態様では、支持型エラストマー発泡体から乾式シーラントを形成することができる。好適なエラストマー発泡体は液体が界面に浸透する可能性を制限することにより、腐食、液体侵入、又は他の問題点を防止することができる。エラストマー発泡体は、水、ジェット燃料、液圧流体(リン酸エステル系を含む)、油、除氷剤、又は他の材料による侵入を防止するための化学的に不活性の材料から形成することができる。
【0030】
支持型エラストマー発泡体の特定の実施態様は、発泡領域と補強領域とを画定するエラストマーを含むエラストマーマトリックスを含んでいる。補強領域は、多孔質又は微孔質材料内の孔の相互接続ネットワークによって画定される多孔質層を含む。孔にはエラストマーを少なくとも部分的に吸収させている。種々の実施態様によれば、全ての孔がエラストマーで充填されないとしても、エラストマーが多孔質層の厚さに浸透するまで、多孔質層にエラストマーを吸収させることができる。いくつかの実施態様によれば、孔の全てがエラストマーで充填されるまで、多孔質層にエラストマーを完全に吸収させることができる。種々の実施態様によれば、多孔質層はフルオロポリマーの多孔質ポリマー、例えば多孔質メンブレン、例えば延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)メンブレン、織布、不織布、又は他の適宜の多孔質層であってよい。いくつかの実施態様によれば、多孔質層は多孔質ガラス繊維層、例えばガラス繊維織布、又はガラス繊維不織布であってよい。発泡領域は、エラストマーと、エラストマー内の複数の閉じたガス充填セルとから形成されている。補強領域と発泡領域とは、エラストマーによって互いに結合されており、複合構造を形成している。補強領域は、支持型エラストマー発泡体の構造全体に増大した強度を提供する一方、発泡領域は、高い作業範囲を有するシーリング能力を提供するべく荷重下で収縮するように作用することができ、すなわち、広範囲の締め付け圧力で界面内のギャップをシールし、又は凹凸面間をシールすることができる。
【0031】
図面を参照すれば開示内容をよりよく理解することができる。図面において同様の部材は同様の符号を有している。
【0032】
図1は、支持型エラストマー発泡体100の実施態様を示す側方断面図である。エラストマー発泡体100は、補強領域104と発泡領域106とを含むエラストマーマトリックス102から形成されている。図示のように、発泡領域106は補強領域104に隣接し、且つ補強領域104の上部に位置決めされてはいるものの、発泡領域及び補強領域は一般に、互いに任意の適宜の形態を採用することができる。例えば補強領域が発泡領域の上側又は下側に位置するか、発泡領域内に埋め込まれるか、又は複数の補強領域が発泡領域をサンドイッチするか、又は発泡領域内の様々な深さに位置決めされた形態を採用することができる。補強領域104は大まかに言えば、任意にはポリマーメンブレンの形態を成して、ポリマーから形成された多孔質層を含む。多孔質層は孔のネットワーク、任意にはノードとフィブリルとから成る、又はフィブリルだけから成る相互接続マトリックスを有している。このネットワーク中に、エラストマーマトリックス102を形成するエラストマーが少なくとも部分的に吸収される。発泡領域106は、エラストマー内の一連の閉じたセルであるガス充填ボイド108を介して膨張させられる。これらのボイドは、エラストマーマトリックスを形成するエラストマー中又はエラストマー前駆体中の発泡剤を介して形成される。いくつかの実施態様では、発泡領域を膨張させるために使用される発泡剤は、エラストマーと混合され、そして補強領域104内に位置決めされた多孔質層の孔サイズよりも大きい粒子から形成される。従って、発泡剤は概ね補強領域104から排除され、補強領域内部のボイド108の膨張を防止する。こうしてボイド108は補強領域104と境を接しはするものの、補強領域は、発泡剤によって形成された大きいボイドを実質的に欠いたままとなる。閉じたセルであるガス充填ボイドのサイズは、選択された発泡剤に応じて変化し得る。いくつかの実施態様によれば、ボイドの平均セルサイズは、SEM断面によって測定して直径約5μm〜700μmである。ある特定の実施態様によれば、ボイド108の平均セルサイズは直径で見て5μm〜100μm、又は5μm〜50μmであってよい。好適な発泡剤は熱活性型膨張性ポリマー球体、中空球体充填剤、熱活性化型化学的発泡剤、ガス注入発泡剤、又はこれに類するものを含むことができる。
【0033】
支持型エラストマー発泡体100の総厚114は、補強領域104に相当する第1厚110と発泡領域106に相当する第2厚112とを含むことができる。ある特定の実施態様によれば、圧力約0.5kPaにおける総厚114は約100μm〜約2000μm(2.0mm)、例えば200μm〜600μm、又は220μm〜380μmであってよい。総厚114に対する補強領域104の第1厚110は任意には、総厚の1%〜50%、例えば2%〜20%、又は4%〜8%であってよい。
【0034】
いくつかの実施態様によれば、補強領域104はフルオロポリマーメンブレンを含む。いくつかの特定の実施態様では、補強領域は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)メンブレンを含む。このようなePTFEメンブレンは強力であり且つ耐化学薬品性があるので有利である一方、エラストマーマトリックス102を形成するために液体エラストマー又はエラストマー前駆体を吸収するのに充分に多孔質である。いくつかの特定の実施態様では、好適なePTFEメンブレンは厚さが1μm〜100μm、例えば4μm〜40μmのオーダー、又は約34μm、密度が0.02〜1.5g/cm3、例えば0.1〜0.5g/cm3のオーダー、又は約0.27g/cm3、有孔率が30%〜98%、例えば80%〜95%のオーダー、又は約88%、そしてマトリックス引張強度が第1方向において30MPa〜1500MPa、例えば240MPa〜440MPa、又は少なくとも320MPaであり、第2方向において少なくとも30MPa〜1500MPa、例えば130MPa〜350MPa、又は少なくとも160MPaであってよい。本明細書中に記載されるマトリックス引張強度は、孔構造又は総断面積ではなくポリマーだけの断面積を参照することにより定義されるフィルム上の直交方向を意味する。大まかに言えば、マトリックス引張強度は、最大強度方向における強度と、その最大強度方向に対して直交方向の強度とを意味する。種々の実施態様によれば、好適なePTFEメンブレンの厚さは約8μm以下まで減少させることができるとともに、密度は約0.18g/cm3まで減少させることができる。好適なePTFEメンブレンは、米国特許第3,953,566号明細書において論じられている方法に基づく実施態様に従って形成することができる。前記明細書は参照することにより本明細書中に援用される。別の実施態様では、補強領域104は、非ePTFE多孔質層、例えば別の多孔質ポリマーメンブレン、織布又は不織布繊維マット、ガラス繊維織布又は不織布、又はこれに類するものを含むこともできる。例えば、いくつかの実施態様では、補強領域104は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)織布である。1つの好適なPEEK織布は耐高温化学薬品性PEEKメッシュ、例えばPEEKメッシュ、部品番号9289T12 (米国カリフォルニア州Santa Fe Springs 在McMaster-Carr)である。このPEEKメッシュは、直径60〜80μm、例えば約65〜75μm又は約71μm、及び開口率12〜32%、例えば15〜29%、又は約22%のプラスチックワイヤから成る製織メッシュの形態でPEEKプラスチックから形成されている。しかしながら、種々の他のPEEK織布、不織布、又は他の同様の多孔質ポリマー層が使用されてもよい。
【0035】
いくつかの実施態様によれば、支持型エラストマー発泡体100は、発泡体だけでは界面を跨ぐのに充分には厚くない場合に界面をシールするために付加的な発泡体エレメント又はスペーサと一緒に積み重ねることができる。例えば、支持型エラストマー発泡体100の第1及び/又は第2面120,118はスペーサ、ワッシャ、又は付加的なエラストマー発泡複合体と結合することができる。いくつかの事例では、第1及び/又は第2面120,118は、エラストマー発泡体と、シールされた構成部分との結合状態を改善するために、例えば接着剤又は他の材料で処理することができる。
【0036】
図2は、支持型エラストマー発泡体を生成するための工程の例を示す側方断面図である。いくつかの実施態様によれば、最終的に形成される支持型エラストマー発泡体内の補強領域となる多孔質層204が、第1プロセス工程200aにおいて、多孔質微細構造を有する状態で提供又は調製され、液体エラストマー混合物202と合体される。多孔質層204は、この層が液体エラストマー混合物202と一緒にキャスティングされる前に平らな、皺のない状態になるまで、例えばフレーム内に伸長した状態で配置することができる。液体エラストマー混合物202は、発泡剤を含むことができる。発泡剤は、混合物全体を通して拡散された化学的発泡剤であってよく、又はエラストマー202全体にわたって混合された粉末状の乾燥発泡剤206であってもよい。いくつかの実施態様では、発泡剤206とエラストマー202とは、混合時に各成分を計量することによって、目標質量分率まで混合される。発泡剤206は異なる特性を有する異なる発泡剤、例えば異なるサイズの気孔を生成するように構成された発泡剤の組み合わせを含むことができる。第2補強領域が特定の支持型エラストマー発泡体のために使用される場合には、第2多孔質層を伸長させ、次いで液体エラストマー混合物202の上側に置き、そして液体エラストマー混合物が第2多孔質層の孔内へ吸収されるまで、液体エラストマー混合物と一緒にキャスティングさせておくことができる。
【0037】
液体エラストマー混合物202は伸長された多孔質層204と一緒にキャスティングされ、そして多孔質層が少なくとも部分的にエラストマーを吸収する(すなわち充填される)まで、すなわち多孔質層の厚さ全体にわたる少なくともいくつかの孔がエラストマー混合物を充填されるまで、多孔質層のいくらか又は全てを湿潤又は充填させておき(補強層の多孔質構造内のあるとしても僅かな隔絶されたガスポケットはそのままにする)、或いは多孔質層に完全に吸収させる(この場合には多孔質層204の孔内にはガスは残らない)。ひとたび集成されたら、補強領域と液体エラストマー層とは任意には、処理工程の任意の適宜の組み合わせによって所定の厚さにされる。これらの処理工程の一例としては、選択された塗布方法(ローリング、ブラッシング、噴霧)、液体エラストマー除去(例えば集成体をツールギャップに通すことによる)、又はプロセスパラメータ(例えばライン速度、ツールギャップなど)が挙げられる。次いで、第2プロセス工程200bにおいて、組成物に第1の発泡加熱サイクル208を施すことにより、発泡剤206を活性化する。発泡加熱サイクル208の特定のパラメータは、使用される発泡剤の濃度、及び熱暴露の程度及び継続時間に応じて、組成物の最終厚に影響を与えることもできる。選択された発泡剤に応じて、第1加熱サイクル208は、接触又は室温発泡剤の場合、或いは発泡剤が支持型発泡体全体のための硬化温度で完全に活性化するように作用することができる場合、スキップするか室温で実施してよい。いくつかの実施態様の場合、発泡剤206を活性化するために特定の加熱サイクルが必要となることがある。例えば、いくつかの事例では、集成体は125〜175℃の温度、例えば約150℃で、1〜10分間にわたって熱サイクルを施すことができる。いくつかの実施態様によれば、第1の発泡加熱サイクル208は、エラストマーマトリックスを少なくとも部分的に硬化することができる。いくつかの事例では、発泡加熱サイクル208の種々のパラメータは、亀裂形成、変形、又は他の問題点を回避するために、発泡プロセス中に部分的に硬化されるエラストマーの少なくともある程度の移動性を維持するように調節することができる。
【0038】
ひとたび液体エラストマー混合物が、埋め込まれた発泡剤206を介して膨張させられたら、第3プロセス工程200cにおいて、硬化熱サイクル210を介してエラストマーを所定の位置に硬化することにより、エラストマー混合物を固化してエラストマー発泡体マトリクスにすることができる。選択された特定の発泡剤及び液体エラストマー混合物に応じて、硬化ステップは、室温を上回る温度を必要としない場合がある。しかしながら、いくつかの事例では、硬化工程は特定のエラストマーによって決定づけられる異なる行為、例えばUV暴露を必要とし得る。いくつかの実施態様によれば、硬化工程は、5〜180分間にわたって約75℃〜125℃の硬化温度まで液体混合物を加熱することを含むことができる。別の実施態様では、複数のメンブレンを加えることにより、複数の補強領域、例えば図3を参照しながら論じられる複合体の両側に位置する補強領域を形成することもできる。
【0039】
図3は、2つの補強領域304,306を有する支持型エラストマー発泡体300の第2実施態様を示す側方断面図である。各補強領域304,306は、図1を参照しながら上述した補強領域104と同様に形成されるとともに、介在する発泡領域308も発泡領域106と同様に形成される。エラストマーマトリックス302が補強領域304,306の両方の全体にわたって、そして発泡領域308全体にわたって浸透する。発泡領域308は、図1を参照しながら上述したボイド108と同様に、閉じたセルであるガス充填ボイド310,312によって膨張させられる。注目すべきは、ボイド310,312は異なるサイズのボイドを含み得ることである。これらのボイドは、エラストマーと混合された異なる発泡剤を使用して形成されてよい。図示のように、より大きいボイド310は、より小さなボイド312と一緒に散在させることができる。大型ボイドと小型ボイド310,312との混合物を使用して、大型ボイド及び小型ボイドの配列によってもたらされる発泡領域308のより完全な膨張を促進することができる。この配列は、ボイドが膨張中に相互作用するのに伴って、充填構造内に形成されるように自然に配向することになる。エラストマーマトリックス302の総厚324は、第1補強領域304及び第2補強領域306のそれぞれの第1厚318及び第2厚320と、発泡領域308の第3厚322とを含む。いくつかの実施態様によれば、第1厚318及び第2厚320は約1μm〜100μm、例えば約4μm〜40μm、又は約34μmであってよい。いくつかの特定の実施態様によれば、総厚324は約100μm〜2000μmであってよい。いくつかの実施態様によれば、支持型エラストマー発泡体300の第1面316又は第2面314は、支持型エラストマー発泡体によって保護することができる総厚を得るために、スペーサ、ワッシャ、又は付加的なエラストマー発泡複合体と結合することができる。いくつかの事例では、第1面316又は第2面314は、エラストマー発泡体と、シールされた構成部分との結合状態を改善するために、例えば接着剤又は他の材料で処理することができる。
【0040】
図4Aは、複数の接着領域412をドット状に有する支持型エラストマー発泡体400Aの実施態様を示す側方断面図である。支持型エラストマー発泡体400Aは、実施態様によれば、そして上記のように、補強領域404と、閉じたセルであるボイド408を全体にわたって含有する発泡領域406とから形成されたエラストマーマトリックス402を含む。接着領域412は、支持型エラストマー発泡体400Aの任意の適宜の表面410に沿って印刷、キャスティング、又は他の形式で個別に堆積することができる。この表面は、補強領域404に隣接する表面、発泡領域406に隣接する表面、又は両方を含む。発泡領域をサンドイッチする2つの補強領域を採用する支持型エラストマー発泡体の別の実施態様では、接着領域412は一方又は両方の補強領域に隣接して位置決めされてよい。使用中、接着領域412は、支持型エラストマー発泡体400Aが圧縮されると接着領域412はエラストマーマトリックス402内に押し込まれるので、接着領域とエラストマーマトリックスとは互いに、そして界面と概ね面一にされる。たとえ小さなエアポケットが接着領域412に直接的に隣接して形成されるとしても、接着領域間の介在空間が、支持型エラストマー発泡体400Aに沿って横方向に液体が浸入するのを抑制する。従って、液体侵入は接着領域412のほとんどないしは全てにおいて抑制されるか又は防止され、接着領域の化学的攻撃を防止する。
【0041】
支持型エラストマー発泡体の実施態様は接着フィルム又は全面処理を採用することもできる。例えば、図4Bは、接着層414を有する支持型エラストマー発泡体400Bの実施態様を示す側方断面図である。接着層414は、支持型エラストマー発泡体の表面全体410を覆っている。接着層414は、支持型エラストマー発泡体400Bの任意の適宜の表面410に沿って印刷、キャスティング、又は他の形式で堆積することができる。この表面は、補強領域404に隣接する表面、発泡領域406に隣接する表面、又は両方を含む。発泡領域をサンドイッチする2つの補強領域を採用する支持型エラストマー発泡体の別の実施態様では、接着領域414は一方又は両方の補強領域に隣接して位置決めされてよい。いくつかの実施態様によれば、接着剤は転写テープ、貼り合わせ、又は他の同等の手段を介して支持型エラストマー発泡体の全面に被着することができる。他の適宜の接着剤は、ARSEAL 8026(ペンシルベニア州Glen Rock在Adhesives Research)であり、この接着剤は、堅固な手の圧力又は貼り合わせ圧力によって転写テープを介して被着することができる。
【0042】
支持型エラストマー発泡体の実施態様が、図5〜7において走査電子顕微鏡写真(SEM)画像に詳細に示されている。
【0043】
図5は、単一の補強メンブレン510と、発泡領域506とを有する支持型エラストマー発泡体502の第1実施例を示す走査電子顕微鏡写真(SEM)画像500である。発泡領域506は多くのガス充填ボイド508を含有している。ガス充填ボイドは、支持型エラストマー発泡体502の総厚514のほとんどを満たしている。補強領域504の第1厚510は約25μmであり、支持型エラストマー発泡体502の総厚514は約270μmであり、そして補強領域506の第2厚512は約245μmである。
【0044】
図6は、支持型エラストマー発泡体602の第2実施例を、2つの補強領域604,606が発泡領域608をサンドイッチしている状態で示す倍率250XのSEM画像600である。上記のように、発泡領域608は多くのガス充填ボイドを全体にわたって含有している。補強領域604,606はそれぞれ約50μm及び52μmの第1厚612及び第2厚614によって形成されている。発泡領域608の第3厚616は約275μmであり、結果として支持型エラストマー発泡体602の総厚618は約377μmとなる。
【0045】
図7A及び7Bは、支持型エラストマー発泡体702の第3実施例を示す異なる図である。図7Aは支持型エラストマー発泡体702を、多くのガス充填ボイド710を含有する発泡領域708を2つの補強領域704,706がサンドイッチする状態で示す第3SEM画像700Aである。図7B図7Aの支持型エラストマー発泡体702をより詳細に示す第4SEM画像700Bである。この図では、第1及び第2補強領域702,706の第1厚712及び第2厚714(約45μm)が視認できる。発泡領域708の第3厚716は約368μmであり、第1厚、第2厚、及び第3厚は合計して約377μmの支持型エラストマー発泡体702の総厚718となる。
【0046】
図4A及び4Bを参照しながら上述したように、接着層は、集成体の製造中にシールの配置を助けるために、圧縮性シールの一方又は両方の面に被着することができる。種々の実施態様によれば、接着層は、エラストマー発泡体から形成された圧縮性シール、例えば上記支持型エラストマー発泡体から形成された圧縮性シールに被着するか、又は別の適宜の圧縮性材料から形成されたシールとともに被着することができる。シールとともに接着剤を使用することは、技術者がさもなければシールが落下するおそれのある取り付け場所にシールを取り付け、次いでシールに係合面を固定し、そして任意のファスナを締め付けるのを可能にするという、設置中の利点を提供することができる。図4Aに示されているように、不連続接着剤(412)を加えることにより、シールの液体相容性を損なうことなしにこれらの利点を達成することができる。連続的な接着層(図4Bに示されている接着層414)の場合、接着層及びエラストマー発泡体のエッジはチャレンジ流体に暴露される。接着剤がエラストマー発泡体よりも化学的相容性が低い場合には、接着層が流体内で溶解して流体と置換されるようになることにより、或いは他のメカニズムにより、チャレンジ流体が接着層内へウィッキングするのを可能にすることによって、接着剤は湿潤して界面内に入ることがあり得る。対照的に、不連続接着層(例えば図4Aに示されているような接着領域412)を利用することによって、シールされる界面内のエラストマー発泡体がチャレンジ流体に対する液密シールを形成することになる。それというのもバルク発泡体はチャレンジ流体中で化学的に安定であるからである。従って、シールのエッジにおいて暴露される個別の接着剤区分だけが、流体侵入を可能にし、バルクエラストマー発泡体は接着剤が流体から保護されるのを可能にする。種々の実施態様によれば、界面をシールするために使用されるときにエラストマー発泡体を固定するために、本明細書中に記載された任意の適宜のエラストマー発泡体を表面接着剤と組み合わせることができる。いくつかの別の実施態様によれば、支持型エラストマー発泡体以外のタイプの圧縮性乾式シーラント、例えば圧縮性ゴムシーラント、ガスケット、発泡体、又はこれに類するものに不連続接着領域を被着することができる。いくつかの実施態様によれば、エラストマー発泡体は、図4に関連して上述されたように、被着された不連続接着領域、すなわち接着「ドット」を含むことができ、シーリング作用にこれらのドットを使用することについては図8〜10を参照しながら下述する。
【0047】
図8は、シール802を倍率10Xで撮影した上面画像800である。ドットパターンを有する感圧接着剤804がシール802の表面に付着されている。パターン状接着剤804は、それぞれの接着「ドット」を示しており、ドットは直径が約0.97mmであり、各ドットと次の最も近いドットとのエッジ間間隔が約2.19mmである。実施態様によれば、シール802は、発泡領域をサンドイッチする2つの補強領域を有する支持型エラストマー発泡体ではあるものの、不連続パターン状接着剤804は任意の適宜のエラストマー発泡体に(例えば1つの補強領域で)、又は別の圧縮性シーリング材料に同様に被着されてもよい。パターン状接着剤804の形態は、ドット直径808及び単位セル幅810に関して特徴付けすることができ、そしてシール802のパーセント被覆率は、以下の等式の基づいてこれらの値から判定することができる。Uは単位セル幅810を表し、そしてDは「ドット」幅を表す。
【数1】
【0048】
図9は、不連続接着領域908を備えた(図8の発泡体800に相当する)支持型エラストマー発泡体900を、倍率57Xで撮影した断面画像である。断面に関しては、画像化前の断面を保存しようと、液体窒素浸漬型の鋼カミソリ刃で試料を切断した。この試料に対応する支持型エラストマー発泡体900は、各面に1つずつ、2つの補強領域902,906を含み、そしてそれらの面の一方にドットパターン状の不連続感圧接着剤908を含んでいる。2つの支持領域902,906のそれぞれは、初期厚が約16μmであり且つ初期密度が約0.23g/cm3であるePTFE多孔質層を利用する。ペルフルオロポリエーテルエラストマーであるSIFEL 2618をエラストマーとして選択し、そして発泡剤としてのEXPANCEL 920 DU 20膨張性ポリマー球体と、6.5:01(13:02)の混合質量比で混合した。混合物を補強領域902,906のePTFE多孔質層の両方内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化してエラストマーの硬化を開始する前に、0.076mmのツールギャップでドローダウンした。次いで複合体を60分間にわたって100℃で熱処理することにより、硬化を完成し、支持型エラストマー発泡体900を形成した。不連続接着剤908がそれを通って被着される貫通孔のパターンを備えた約0.025mm厚のステンレス鋼板を使用して支持型エラストマー発泡体900に、感圧接着剤のパターンを被着した。このパターンのために使用される特定の接着剤は、PSA-16 (米国オハイオ州Cuyahoga Falls在、Silicone Solutions)であった。PSA-16接着剤は2成分混合物を含み、2種の成分Aと成分Bとを16:01質量比で混合することによって調製された。混合されたPSA-16を鋼板の上側に被着し、鋼の下側の支持型エラストマー発泡体を液体接着剤で選択的に塗布した。次いで、接着剤で塗布されたエラストマー発泡体900を75分間にわたって125℃で熱処理することにより接着剤を硬化させた。接着剤で塗布されたエラストマー発泡体900の最終寸法は、約12〜13μmの補強領域902,906の補強領域厚910,912と、約251μmの発泡領域厚914とを含む。不連続接着剤908の厚さ916は約30μmである。使用中、接着剤で塗布されたエラストマー発泡体900は加圧下で変形することができるので、不連続接着剤908はエラストマーマトリックスによって取り囲まれ、図10を参照しながら下で示すように、接着剤に対する流体侵入を防止する。
【0049】
図10は、圧縮を受ける不連続接着領域1012,1014を有する支持型エラストマー発泡体1002の実施態様を示す側方断面図である。第1の見圧縮形態1000aでは、支持型エラストマー発泡体1002は2つの剛性表面1020,1022の間に位置決めされているが、しかしこれらの剛性表面によって接触させられてはいない。支持型エラストマー発泡体1002は一方の側に沿って位置決めされた補強領域1004と、反対側に沿って位置決めされた発泡領域1006とを含み、これとともに、圧縮性を与えるために発泡領域全体にわたってボイド1008が形成されている。不連続接着領域1012の第1集合が、支持型エラストマー発泡体1002の第1表面1016上に配置されており、そして不連続接着領域1014の第2集合が、支持型エラストマー発泡体の第2表面1018上に配置されている。圧縮前には、補強領域1004及び発泡領域1006のそれぞれは初期厚1032a,1034aを有している。これらの初期厚の合計が初期総厚1030aとなる。
【0050】
支持型エラストマー発泡体1002が圧縮されると、第2の圧縮形態100bにおいて、第1表面1016及び第2表面1018の部分は加圧されて第1剛性表面1020及び第2剛性表面1022と接触する一方、接着領域1006のそれぞれの周りに小さなポケット1036が形成され、接着領域はエラストマー発泡体内へ押し込まれる。第1表面1016及び第2表面1018と第1剛性表面1020及び第2剛性表面1022との接触は、これらの表面に沿った液体侵入に抗するシールを形成する。圧縮後、補強領域1004及び発泡領域1006のそれぞれは、圧縮厚1032b,1034bを有しており、これらの圧縮厚の合計は、初期の未圧縮厚1030aよりも小さな圧縮総厚1030bとなる。大まかに言えば、発泡領域1006は補強領域1004よりも大きい程度に圧縮されることになる。
【0051】
本開示に関するさらなる詳細を下記実施例との関連において説明する。
【0052】
支持型エラストマー発泡体の実施例
実施例1
第1実施例によれば、発泡領域を一方の側で支持する補強領域を形成するために、初期厚が約34μmであり密度が約0.27g/cm3である単一のePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。ペルフルオロポリエーテルエラストマーSIFEL 2618 (日本国東京在、信越化学工業株式会社)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 951 DU 120 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)と、15:01混合質量比で混合した。混合物をePTFE多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、1.321mmのツールギャップでドローダウンした。ひとたび膨張したら、複合体を100℃で60分間にわたって硬化させた。
【0053】
実施例2
第2実施例によれば、発泡領域を一方の側で支持する補強領域を形成するために、初期厚が約34μmであり密度が約0.27g/cm3である単一のePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。ペルフルオロポリエーテルエラストマーSIFEL 2618 (日本国東京在、信越化学工業株式会社)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 920 DU 20 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)と、10:01混合質量比で混合した。混合物をePTFE多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、0.229mmのツールギャップでドローダウンした。ひとたび膨張したら、複合体を100℃で60分間にわたって硬化させた。
【0054】
実施例3
第3実施例によれば、発泡領域を一方の側で支持する補強領域を形成するために、初期厚が約34μmであり密度が約0.27g/cm3である単一のePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。ペルフルオロポリエーテルエラストマーSIFEL 2618 (日本国東京在、信越化学工業株式会社)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 951 DU 120及びEXPANCEL 920 DU 40 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)の組み合わせと、10:01混合質量比で混合した。951 DU 120と920 DU 40との質量比は1:2であった。混合物をePTFE多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、0.178mmのツールギャップでドローダウンした。ひとたび膨張したら、複合体を100℃で60分間にわたって硬化させた。
【0055】
実施例4
第4実施例によれば、発泡領域を一方の側で支持する補強領域を形成するために、初期厚が約34μmであり密度が約0.27g/cm3である単一のePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。シリコーンエラストマーSS-156 (米国オハイオ州Cuyahoga Falls在、Silicone Solutions)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 920 DU 20 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)と、10:01混合質量比で混合した。混合物をePTFE多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、0.229mmのツールギャップでドローダウンした。ひとたび膨張したら、複合体を110℃で30分間にわたって硬化させた。
【0056】
実施例5
第5実施例によれば、発泡領域を一方の側で支持する補強領域を形成するために、初期厚が約34μmであり密度が約0.27g/cm3である単一のePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。シリコーンエラストマーSS-2600 (米国オハイオ州Cuyahoga Falls在、Silicone Solutions, Ltd.)をエラストマーとして選択した。このエラストマーは予混合された発泡剤を含む。混合物をePTFE多孔質層内に吸収させ、そして1.321mmのツールギャップでドローダウンした。キャスティング集成体を室温で120分間にわたって発泡させ硬化させておいた。
【0057】
実施例6
第6実施例によれば、発泡領域を一方の側で支持する補強領域を形成するために、初期厚が約8μmであり密度が約0.18g/cm3である単一のePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。ペルフルオロポリエーテルエラストマーSIFEL 2618 (日本国東京在、信越化学工業株式会社)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 951 DU 120及びEXPANCEL 920 DU 40 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)の組み合わせと、10:01混合質量比で混合した。951 DU 120と920 DU 40との質量比は1:2であった。混合物をePTFE多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、0.178mmのツールギャップでドローダウンした。ひとたび膨張したら、複合体を100℃で60分間にわたって硬化させた。
【0058】
実施例7
第7実施例によれば、発泡領域を一方の側で支持する補強領域を形成するために、初期厚が約71μmであり開口率が約22%であるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製織多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。ペルフルオロポリエーテルエラストマーSIFEL 2618 (日本国東京在、信越化学工業株式会社)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 951 DU 120 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)と、15:01混合質量比で混合した。混合物を多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、1.321mmのツールギャップでドローダウンした。ひとたび膨張したら、複合体を100℃で60分間にわたって硬化させた。補強領域の多孔質層の下側で、両加熱サイクルの前に複合体に剥離ライナーを被着することにより、液体混合物が硬化される前に多孔質層を通って滴下するのを防止した。
【0059】
実施例8
第8実施例によれば、発泡領域を両方の側でサンドイッチ形態を成して支持する2つの補強領域を形成するために、それぞれ初期厚が約8μmであり密度が約0.18g/cm3である2つのePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。ペルフルオロポリエーテルエラストマーSIFEL 2618 (日本国東京在、信越化学工業株式会社)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 951 DU 120及びEXPANCEL 920 DU 40 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)の組み合わせと、10:01混合質量比で混合した。951 DU 120と920 DU 40との質量比は1:2であった。混合物を両ePTFE多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、0.178mmのツールギャップでドローダウンした。ひとたび膨張したら、複合体を100℃で60分間にわたって硬化させた。
【0060】
実施例9
第9実施例によれば、発泡領域を両方の側でサンドイッチ形態を成して支持する2つの補強領域を形成するために、それぞれ初期厚が約34μmであり密度が約0.27g/cm3である2つのePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。ペルフルオロポリエーテルエラストマーSIFEL 2618 (日本国東京在、信越化学工業株式会社)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 920 DU 20 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)と、10:01混合質量比で混合した。混合物を両ePTFE多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、0.229mmのツールギャップでドローダウンした。ひとたび膨張したら、複合体を100℃で60分間にわたって硬化させた。
【0061】
実施例10
第10実施例によれば、発泡領域を両方の側でサンドイッチ形態を成して支持する2つの補強領域を形成するために、それぞれ初期厚が約34μmであり密度が約0.27g/cm3である2つのePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。シリコーンエラストマーSS-156 (米国オハイオ州Cuyahoga Falls在、Silicone Solutions, Ltd.)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 920 DU 20 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)と、10:01混合質量比で混合した。混合物を両ePTFE多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、0.229mmのツールギャップでドローダウンした。ひとたび膨張したら、複合体を110℃で30分間にわたって硬化させた。
【0062】
実施例11
第11実施例によれば、発泡領域を両方の側でサンドイッチ形態を成して支持する2つの補強領域を形成するために、それぞれ初期厚が約8μmであり密度が約0.18g/cm3である2つのePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。ペルフルオロポリエーテルエラストマーSIFEL 2661 (日本国東京在、信越化学工業株式会社)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 951 DU 120及びEXPANCEL 920 DU 40 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)の組み合わせと、10:01混合質量比で混合した。951 DU 120と920 DU 40との質量比は1:2であった。混合物をePTFE多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、0.178mmのツールギャップでドローダウンした。ひとたび膨張したら、複合体を100℃で60分間にわたって硬化させた。
【0063】
実施例12
第12実施例によれば、発泡領域を両方の側でサンドイッチ形態を成して支持する2つの補強領域を形成するために、それぞれ初期厚が約34μmであり密度が約0.27g/cm3である2つのePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。シリコーンエラストマーSS-2600 (米国オハイオ州Cuyahoga Falls在、Silicone Solutions, Ltd.)をエラストマーとして選択した。このエラストマーは予混合された発泡剤を含む。混合物を両ePTFE多孔質層内に吸収させ、そして1.321mmのツールギャップでドローダウンした。キャスティング集成体を室温で120分間にわたって発泡させ硬化させておいた。
【0064】
実施例13
第13実施例によれば、発泡領域を両方の側でサンドイッチ形態を成して支持する2つの補強領域を形成するために、それぞれ初期厚が約34μmであり密度が約0.27g/cm3である2つのePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。FL 60-9201(米国ミシガン州Auburn在Dow Corning Co.)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 920 DU 20 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)と、10:01混合質量比で混合した。エラストマーと発泡剤との混合物にメチルエチルケトン(MEK)を溶媒として添加し、混合物を17質量%のMEKにすることにより、混合物の粘度を低下させ、そして基体の孔への含浸プロセスを容易にした。混合物を両ePTFE多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、0.229mmのツールギャップでドローダウンし、次いで2分間にわたって乾燥させておいた。ひとたび膨張したら、複合体を100℃で60分間にわたって硬化させた。
【0065】
実施例14
第14実施例によれば、発泡領域を一方の側で支持する補強領域を形成するために、初期厚が約34μmであり密度が約0.27g/cm3である単一のePTFE多孔質層を使用して、支持型エラストマー発泡体を形成した。ペルフルオロポリエーテルエラストマーSIFEL 2618 (日本国東京在、信越化学工業株式会社)をエラストマーとして選択し、そしてこれを、発泡剤としてのEXPANCEL 951 DU 120及びEXPANCEL 920 DU 40 膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)の組み合わせと、10:01混合質量比で混合した。951 DU 120と920 DU 40との質量比は1:2であった。混合物をePTFE多孔質層内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化する前に、0.178mmのツールギャップでドローダウンした。ひとたび膨張したら、複合体を100℃で60分間にわたって硬化させた。エラストマーマトリックスが硬化された後、複合体の支持側に接着剤を被着した。シリコーン感圧接着剤PSA-16(米国オハイオ州Cuyahoga Falls在、Silicone Solutions, Ltd.)の円形ドットを複合体の面に液体として被着し、次いで熱を用いて硬化させた。液体接着剤を基剤:触媒比16:1まで混合し、複合体に被着し、次いで約2分間にわたって150℃まで加熱することにより硬化させた。
【0066】
支持型エラストマー発泡体の種々の例を、実施例1〜14を参照しながら上述してきた。上記実施例のいずれも接着材料、例えばドット状接着剤、印刷型接着剤、又は接着フィルムと組み合わせることにより、表面との結合を促すことができる。エラストマー発泡体の例を、下で参照する試験法に基づいて試験することにより、物理的属性、例えば部分の厚さ及び密度、性能基準、例えば圧縮性(すなわち種々異なる印加応力における圧縮歪み)、及び内部構造特性、例えば多孔質層厚と総構造厚との比(パーセント支持率)を判定する。参照される例に対する選択性能メトリクスを、表1〜4を参照しながら以下に論じる。
【0067】
試験方法
厚さ、密度、及びパーセント圧縮率
物理的厚さ、密度、及びパーセント圧縮率メトリクスを試験するために、下記手順を実施した。先ず、支持型エラストマー発泡体の各試料をパンチで2.263cm直径に切断し、精密スケール上で秤量し、次いでINSTRON 5565 動的機械分析装置(米国マサチューセッツ州在Instron Tool Works)のプラテン上に置いた。試料の上側に1.786cm直径の圧縮ディスクを置いた。圧縮応力歪み試験を開始した。ここで分析装置ヘッドは0.74Nの荷重に達するまで、歪み速度0.06mm/minで動く。圧縮ディスクの質量及びサイズとともに、これは3.45kPaの試料に対する圧力をもたらした。試料の厚さは、ロードセルのノイズフロアをちょうど上回る0.48kPaで抽出された。この厚さ、及び前に測定された質量を用いて、各試料の密度を計算した。分析装置は0.74Nに達したら、歪み速度0.6mm/minで試料を圧縮し続ける一方で、そのロードセルの荷重データを取得することによって応力歪み曲線を作成した。試料の圧縮歪みはこの曲線を表すために1MPa及び16MPaの圧力で抽出した。
【0068】
パーセント支持率
下記手順に従って、支持型エラストマー発泡体の断面を視覚的に検査することにより、総厚に対する各補強領域の相対的な厚さを測定した。断面された表面を保存しようと、液体窒素浸漬型の鋼カミソリ刃で試料を切断した。切断されたこれらの試料を接着剤に取り付け、測定のためにSEM内に置いた。各試料の総厚及び各支持層の総厚を測定した。各補強領域の厚さを各試料の総厚で割り算することにより、パーセント支持率を計算した。各試料の発泡領域内で生成されたボイドのサイズを、選択ボイドの断面積が目に見える断面された表面を視覚的に検査することによって見極めることができる。
【0069】
ヒステリシス
各試料を所定の直径約8mmにパンチで切断し、RS17動的機械分析装置(米国デラウェア州New Castle在TA Instruments)のプラテン上に置いた。試料を目標歪み(下述)まで圧縮することにより「ローディング」する一方、応力歪みローディング曲線を生成するために応力を測定した。次いで圧縮ディスクを持ち上げて元の位置に戻すことにより、試料を「アンローディング」する一方、応力歪みアンローディング曲線を生成するために応力を測定した。典型的には、アンローディング曲線は、0パーセント歪みに達する前に公称歪みにおいて無視し得る応力又はゼロ応力を測定した。アンローディング曲線生成中にもはや圧縮応力がなくなったときに試料にまだ印加される圧縮歪みの量を、試料のメトリックとして抽出した。このアンローディング歪みメトリックを求め、これを試料のピーク圧縮歪みで割り算することにより、圧縮永久歪みが計算される。ローディング曲線及びアンローディング曲線の総エネルギー差を、繰り返し圧縮中に熱として失われるのではなく各試料によって貯えて戻すことができる機械エネルギー量の指標として使用した。各ローディング曲線における総機械エネルギーは、0パーセント歪みと試料によって到達されたピーク歪みとの間の定積分値を概算することにより計算した。各アンローディング曲線における総機械エネルギーは、試料によって到達されたピーク歪みと、ゼロ応力に達したときの歪み(圧縮永久歪み)との間の定積分値を概算することにより計算した。パーセント歪みエネルギー維持率は、アンローディング曲線から積分値を求め、そしてこれをローディング曲線からの積分値で割り算することにより計算した。
【0070】
応力緩和
各試料を所定の直径約8mmにパンチで切断し、RS17動的機械分析装置(米国デラウェア州New Castle在TA Instruments)のプラテン上に置いた。各試料を目標歪みまで圧縮する一方、材料係数を動的に測定した。この目標歪みで保持しながら、試料をアンローディングする前の予め設定された時間長にわたって材料係数を連続的にモニタリングした。目標歪みに到達した5分後に測定された係数を、目標歪みに到達した瞬間に測定された係数で割り算することによって、パーセント応力保持率を計算した。
【0071】
液体侵入/シーリング及び質量ピックアップ
各侵入試料をプレス内のダイで、中心の穴を備えた正方形に切断した。この切断試料を秤量し、浸漬前の質量として取得した。各切断試料を試料と同じ面積寸法を有するステンレス鋼板と、研磨されたプレキシガラス板との間で圧縮した。各スタックアップをマシンボルト及びロックナットによって一緒に保持した。試料なしのスタックアップ高さのマイクロメーター測定値を、未圧縮試料及び圧縮済試料を有する状態で測定された値と比較することにより、各試料のパーセント圧縮率を計算した。ひとたび目標パーセント圧縮率に達したら、各スタックアップをガラス板の側方まで、JP8ジェット燃料中に浸漬し、上方からガラスを通して撮影することにより、20時間にわたって流体浸透に関して視覚的に検査した。この期間後、ボルト締結された界面から試料を取り出し、表面の液体をペーパータオルで軽く乾かし、そして試料を再び秤量し、浸漬後の質量として取得した。%質量ピックアップ率は、浸漬後と浸漬前との試料質量の%差である。次いで、パーセント圧縮率を上記応力歪みの関係と比較することにより、侵入シールにおける応力を推定する。
【0072】
試験データ
表1は、上記実施例1〜14のそれぞれの例の構造的特徴に言及する。約0.5kPaの標準印加圧力で、比較例とともに、実施例の厚さ及び密度を得た。比較例は、比較例1:ポリスルフィド液体シーラントPR-1782 B2 (米国ペンシルベニア州Pittsburgh在PPG Industries, Inc.)、比較例2:ショアA硬度50デュロメーター、公称1mm厚のフルオロシリコーンシーラントFLUOROSILICONE 50A、及び比較例3:部品番号SQ-S PTFEシートガスケットとして入手可能な0.5mm厚の単純なePTFEメンブレンINTERTEX ePTFE(米国カリフォルニア州Monterey Park在Inertech, Inc.)を含む。比較例はCE−1、CE−2、及びCE−3として示される。
【表1】
【0073】
図1に示されているように、実施例の支持型エラストマー発泡体は、厚さが約246μm〜最大約1.85mm、そして許容圧縮歪みが約16〜48%(1MPa)、又は約31〜71%(16MPa)であり、これは実施例発泡体の圧縮性が極めて高度であり、且つ材料組成によって圧縮性を調節し得ることを示している。実施態様によれば、支持型エラストマー発泡体は約20〜80%(16MPa)で圧縮することができる。表1において、「N/A」は、16MPaにおいて塑性変形し始めるか、又は損傷の兆候を呈する試料を意味する。別の材料から形成された比較シーラント層(すなわち液体シーラント、ePTFE層)が同じ厚さ概算範囲内で調製されたが、しかし注目すべきなのは、これらの比較シーラントは、1MPa範囲における圧縮値において同等の圧縮歪みを呈しなかったことである。充分に密なエラストマーシートであるフルオロシリコーン比較例CE−1は荷重下でほぼ4%しか圧縮せず、従ってこれは良好な作業範囲を有することができない。ポリスルフィド比較例CE−2も同様に、16MPaにおいてほぼ8%しか圧縮しなかったので、この作業範囲も低い。ePTFE比較例CE−3は、16MPaにおいて51%と、フルオロシリコーン又はポリスルフィドの比較例よりも著しく大きく圧縮する。しかしながら、ePTFE比較例は48%の圧縮永久歪みを成し(表2参照)、このことは圧縮後の回復力が弱いことを示す。
【0074】
表2は、選択試料の歪み回復のためのヒステリシス値に言及する。ヒステリシス値は、25%〜30%歪みにおける圧縮後のパーセント歪みエネルギー維持率及びパーセント圧縮永久歪み率を含む。%歪みエネルギー保持率は、複合体を最初に変形させるために用いられる量と比較して、回復中にどれほど多くの戻し力を複合体が付与するかの尺度であり、試料のローディング中に得られた応力歪み曲線の下側の面積と比較した、試料のアンローディング中に得られた応力歪み曲線の下側の面積に基づいて計算される。具体的には、%歪みエネルギー保持率は、試料のアンローディング中(変形後)に測定された歪みエネルギーを、試料の初期ローディング中に測定された歪みエネルギーによって割り算したものと定義することができる。圧縮永久歪みは、歪みが印加された後の試料の永久変形の尺度であり、試料の完全なアンロード後の最終歪みを測定し、そしてこの値を元のたわみ又はピーク歪みで割り算することによって測定される。
【表2】
【0075】
表2に示されているように、被験支持型エラストマー発泡体のほとんどは圧縮後にほぼ完全な回復を達成した。ほとんどの実施例で圧縮永久歪みは11〜24%(歪み印加率%に基づく)のオーダーであり、実施例13では44%であった。実施例13は表2に挙げられた他の試料よりも補強領域厚が大きく、完全な吸収を施した補強領域ではなく、部分的に吸収を施した補強領域(約20〜60%の充填)を有する点で、他の実施例とは異なる。ここで「*」は、30%以上の印加歪みを意味する。比較例は、14%(フルオロシリコーン)〜48%(ePTFE層)の圧縮永久歪みを示した。具体的には、CE−1、CE−2は、良好な圧縮永久歪み特性を有するはずのゴムシーラントである。ゴム比較例の値は、14%(フルオロシリコーン)〜29%(ポリスルフィド)の圧縮永久歪みを示した。このことは、支持型エラストマー発泡体が圧縮永久歪みに関して比較例ゴムシーラントと少なくとも比較可能に、又は比較例ゴムシーラントよりも良好に機能したことを示す。ePTFE比較例CE−3は、比較例ゴムシーラントほどには満足のゆく圧縮永久歪み特性を呈さず、48%と示されたが、しかし、16MPaにおける圧縮率が51%(表1参照)と示され、CE−1及びCE−2よりも著しく大きく圧縮する。支持型エラストマー発泡体はゴムシーラント及びePTFEシーラントの望ましい特性を組み合わせ、良好の圧縮永久歪み特性及び高度な歪みまでの圧縮能力の両方を示す。従って、実施例エラストマー発泡体は良好な圧縮永久歪み挙動を呈する一方で、優れた圧縮範囲をも呈する。実施例によって示されたような高い歪みエネルギー保持率は、これらの実施例が(低い圧縮永久歪みによって示されるように)良好に回復するという理由から良好な動的シールを形成する一方で、その回復中に(シーリングに必要な)良好な戻し力をも維持することを示唆している。このように、歪みエネルギー保持率に関するこれらの値は、実施例エラストマー発泡体が経時的に良好なシール完全性を維持することを示唆する。
【0076】
表3は、一定歪み中、5分間にわたる緩和後に選択試料中のパーセント応力保持率に言及している。試料上に保持された歪みは、印加された歪みがより低い(例えば16%未満の歪み)、「*」によって示された選択例を除けば18%〜25%の歪みであった。この値は、ピーク歪みが印加されるとすぐに、そして所定の時間経過後に各試料の係数を測定し、そしてピーク歪みから5分経過後の係数を、ピーク歪み時点の係数で割り算することにより得られた。
【表3】
【0077】
なお、*は、16%以下の試料歪みを意味する。表3に示されているように、実施例支持型エラストマー発泡体は、45〜95%オーダーの応力保持比によって示されているように、典型的には、一定圧縮中に高いパーセンテージの戻し力を保持した。この戻し力保持は、締め付けられた集成体にとっては極めて重要であり、例えば経時的なボルト上のより高い保持トルク及びリベット上のより高い保持圧縮圧力に関連することも可能である。
【0078】
表4は、選択例に関して、支持型エラストマー発泡体によって保護されたセル内へのジェット燃料侵入に抗する、選択支持型エラストマー発泡体の圧縮シーリング能力及び質量ピックアップに言及する。支持型エラストマー発泡体例を、透明な上側部分を含むセル内へローディングし、15%未満の歪みに達するための公称圧力まで圧縮した。次いで、試料をJP8燃料の染色済溶液へ導入し、ローディングされた発泡体内へのジェット燃料浸透に関して視覚的に評価し、次いで(ジェット燃料の)質量ピックアップに関してサンプリングした。
【表4】
【0079】
ジェット燃料を実際の作業液として使用することにより、攻撃的なチャレンジ流体から界面をシールする際の支持型エラストマー発泡体の上記実施態様の効果を実証した。表4に示されているように、代表的な支持型エラストマー発泡体は液体侵入を防止する際に効果的であり、比較的低い印加歪みでジェット燃料の吸収を最小限に抑えた。いくつかの事例では、約15%の歪みで開始して、連続的に減少する1つ又は2つの印加歪みにおいて試験装置をリセットし、そして可視のジェット燃料侵入が観察されるまで試験装置によって試験した。染色済JP8中に20時間にわたって浸された後、JP8の最小(すなわち<1%)可視侵入量が観察されたときに、「合格」が記された。このことは、選択された試料が選択された%圧縮歪み率で侵入シールを形成したことを示す。侵入シールを達成した一連の被験歪みのうちの最小歪みにおける各試料上の応力が、侵入シールの印加歪みを参照しながら列挙される。しかしながら、各実施例は、「合格」を達成した最小被験応力/歪みを下回る歪みでシールすることもできる。実施例2及び9に基づく支持型エラストマー発泡体を含む試験集成体はジェット燃料を少量しか吸収しなかった。その結果、吸収量は各支持型エラストマー発泡体の質量の約0.6%であった。実施例14の支持型エラストマー発泡体を使用する試験集成体は実際に、おそらくは1つ又は2つ以上の接着ドットが試験集成体の周囲でジェット燃料と接触し、接着剤の劣化を通して質量を失うことに起因して、少量の質量を失った。このように、実施例2の支持型エラストマー発泡体は10%以下の圧縮歪み及び0.59MPaの圧縮応力で、JP8ジェット燃料に対する侵入シールを形成し、実施例9の発泡体は11.5%以下の圧縮歪み及び0.88MPaの圧縮応力で侵入シールを形成し、そして実施例14の発泡体は13.7%以下の圧縮歪み及び0.11MPaの圧縮応力で侵入シールを形成した。
【0080】
具体的な支持型エラストマー発泡体及び他の構造的ファクター、例えば界面の表面粗さなどに応じて、支持型エラストマー発泡体は10%以下の歪みで侵入を防止することができる。いくつかの実施態様では、エラストマー発泡体は、印加された圧力に応じて、50%以上、60%以上、又は70%以上の量だけ変形することができ、そしてエラストマー発泡体は任意の適宜の印加圧力レベルで液体侵入を防止することになる。このように、支持型エラストマー発泡体は、極めて広い作業範囲全体にわたって、すなわち10%以下から70%超までの歪みで界面をシールするように作用することができる。
【0081】
接着剤実施例
シーラントのための不連続接着被膜の利点を実証するために、(支持型エラストマー発泡体を含む)シーラントのいくつかの実施例を形成し、そして試験した。
【0082】
実施例15は、ePTFEフィルム支持型エラストマー発泡体から形成されたシーラントである。支持型エラストマー発泡体は、各面に1つずつ、2つの補強領域を含み、さらにそれらの面の一方にドットパターン状感圧接着剤を含む。2つの補強領域のそれぞれは、W. L. Gore and Associatesによって製造された、厚さ約16μm、初期密度約0.28g/cm3の埋め込み型多孔質ePTFE層を利用する。Shin-EtsuのペルフルオロポリエーテルエラストマーSIFEL 2661 (日本国東京在、信越化学工業株式会社)をエラストマーとして選択し、そして発泡剤としてのEXPANCEL 920 DU 20膨張性ポリマー球体(スウェーデン国Sundsvall在、Expancel)と、6.7:01の混合質量比で混合した。混合物をePTFE多孔質層の両方内に吸収させ、そして150℃で10分間にわたって熱処理することにより発泡剤を活性化してエラストマーの硬化を開始する前に、0.076mmのツールギャップでドローダウンした。次いで複合体を60分間にわたって100℃で熱処理することにより、硬化を完成した。穴パターンを備えた約0.025mm厚のステンレス鋼板から形成された型を使用して、2成分感圧接着剤PSA-16(米国オハイオ州Cuyahoga Falls在、Silicone Solutions, Ltd.)のパターンを被着した。PSA-16感圧接着剤は、成分Aと成分Bとを16:01質量比で混合することによって調製された。混合されたPSA-16接着剤を鋼板の上側に被着し、鋼の下側の支持型エラストマー発泡体を液体接着剤で選択的に塗布した。次いで、接着剤で塗布された複合体を75分間にわたって125℃で熱処理することにより接着剤を硬化させた。この実施例シーラントは図8及び9の両方に示されている。図8は倍率10Xで撮影された上面画像を示し、図9は倍率57Xで撮影された断面画像を示す。断面に関しては、断面された表面を保存しようと、液体窒素浸漬型の鋼カミソリ刃で試料を切断した。接着パターンは直径が約0.97mmであり、各ドットと次の最も近いドットとのエッジ間間隔が約2.19mmである接着「ドット」を採用する。各接着ドットの厚さは約0.031mmである。
【0083】
実施例16は、実施例15と同様の支持型エラストマー発泡体から形成されたシーラント、すなわちSIFEL 2661系支持型エラストマー発泡体であるが、しかしSIFELとEXPANCEL発泡剤との混合質量比は07:01であり、同じ接着剤ジオメトリを使用したが、しかし異なる接着剤を利用した。接着剤を硬化するために熱処理を必要とした実施例15とは異なり、実施例16はUV硬化性感圧アクリル接着剤SP-7555(米国ミネソタ州St. Paul在3M Inc.)を使用する。実施例16のUV硬化性感圧アクリル接着剤をDymax Bluewave 75高強度UV光源(米国コネティカット州Torrington 在Dymax, Inc.)を使用して、複合体の面から0.5〜3インチの距離のところで少なくとも30秒間にわたって硬化した。
【0084】
実施例17は、実施例15と同様の支持型エラストマー発泡体と感圧接着剤とを使用して形成されたシーラント、すなわちSIFEL 2661系支持型エラストマー発泡体であり、接着剤ジオメトリが異なる。実施例17では、PSA-16感圧接着剤は緩い間隔を置いた不連続の正方形の形態を成して被着される。正方形は互いに約4.24mm離隔し、そして約1mmの寸法を有する。
【0085】
いくつかの実施態様によれば、不連続接着剤は、支持型エラストマー発泡体以外の圧縮性シーラント層に被着されてもよい。これに相応して、実施例18は、部品番号1887T32としてMcMaster-Carr(米国カリフォルニア州Santa Fe Springs 在McMaster-Carr)から入手可能な、商業的に入手可能なBuna-N発泡体(アクリロニトリルブタジエン)から形成されたシーラントである。実施例18では、1/16インチ発泡体(1.5875mm)を、実施例15に関連して上記したものと同じ接着剤及び接着剤ジオメトリ、すなわち直径が約0.97mmであり、各ドットと次の最も近いドットとのエッジ間間隔が約2.19mmであるPSA-16感圧接着剤の接着「ドット」を採用する接着パターンとともに使用する。各接着ドットの厚さは約0.031mmである。
【0086】
シーラント実施例15及び18(不連続接着領域)の性能を、連続接着被膜を有する比較例シーラントの性能と比較して測定した。
【0087】
比較例CE−4及びCE−5は、被験試料において使用された2つのシールタイプ、すなわち接着被覆体のないフィルム支持型Sifel 2661発泡体(CE−4)及びBune-N発泡体(CE−5)のベースライン性能を示している。上記方法による最良の結果は、浸漬後に僅かに正の%質量変化を有することである。このことは、複合材料がチャレンジ流体中に全く溶解されず、極めて僅かにしかシール内へ浸透されないことを示す。CE−4は0.3%の値を示す。このことはこの説明に合致している。CE−5はより高い値16.4%を示す。このことは少量のチャレンジ流体がシール内へ浸透した可能性はあるが、しかし材料が溶解しなかったことを意味する。
【0088】
CE−6及びCE−7はそれぞれCE−4及びCE−5と同様の構造を採用するとともに、連続接着被膜を加えた。これらの例を使用して、連続接着層を加えることが、シールが侵入を制限する能力にどのように影響を及ぼすかを推定し、そして接着剤劣化量を特徴付けることができる。比較例CE−6は、実施例15〜17と同様の支持型エラストマー発泡体、すなわちSIFEL 2661系支持型エラストマー発泡体から形成されたシーラントであり、異なる接着ジオメトリを有する。例CE−6の場合、PSA-16接着剤は厚さが約0.025mmの連続被膜の形態を成して被着される。
【0089】
比較例CE−7は、実施例18及びCE−5と同様のBuna-N発泡体から形成されたシーラントであり、異なる接着ジオメトリを有する。実施例CE−7では、PSA-16接着剤は、厚さが約0.025mmの連続被膜の形態を成して被着される。
【0090】
比較例CE−6及びCE−7は連続接着被膜を含み、連続接着被膜と不連続接着被膜とのシール性能及び化学的相容性の差を示す。注目すべきは、CE−6及びCE−7の両方が、JP−8中に圧縮浸漬された後に、著しい負の質量変化を被ることである。このことは連続接着剤上の化学的攻撃を示す。Buna-N発泡体を使用する例の全ては、McMaster-Carrの1/16インチ厚の発泡体シート部品番号1887T32を使用する。PSA-16シリコーンPSAを使用する例の全ては、実施例15において記載されたものと同様の被着・効果工程を用いる。3M SP-7555 UV硬化性アクリル感圧接着剤を使用する例の全ては、実施例15に記載されたものと同様の被着工程を用いるが、しかしDymax Bluewave 75高強度UV光源を使用して、表面から0.5〜3インチの距離のところで少なくとも30秒間にわたって硬化した。
【0091】
表5は、選択例に関して、発泡体によって保護されるセル内へのジェット燃料侵入に対する、選択接着剤塗布済支持型エラストマー発泡体、及びBuna-N発泡体の圧縮質量ピックアップに言及する。接着剤塗布済発泡体例を、透明な上側部分を含むセル内へローディングし、そして10〜25%の圧縮歪みに達するための公称圧力まで圧縮した。次いで、試料をJP8燃料の染色済溶液へ導入し、そして(JP8ジェット燃料の)質量ピックアップに関してサンプリングした。
【表5】
【0092】
ジェット燃料を実際の作業液として使用することにより、攻撃的なチャレンジ流体からもたらされる劣化に抵抗する際の不連続パターン状の接着領域の上記実施態様の効果を実証した。使用される2つのタイプのシール、すなわち支持型エラストマー発泡体及びBuna-N発泡体のそれぞれはJP8ジェット燃料中で安定である。使用されるPSA-16感圧接着剤はJP8ジェット燃料中で安定ではない。上記のように、連続被膜の場合、接着剤のカットエッジは燃料と接触しており、燃料が界面内へ侵入して接着剤を劣化させるのを可能にする。接着剤の不連続パターンの場合には、シールの圧縮性ボディは各接着領域の周りで圧縮して、接着領域を化学的攻撃から保護することができる。表5に示されているように、支持型エラストマー発泡体に関して、不連続接着パターンを有する実施例15は、−0.6%質量ピックアップを有する最小の接着剤劣化エビデンスを示す。しかしながら、連続接着被膜を有する同様のシールである例CE−6の質量ピックアップは−13.6%であり、このことは著しく多くの劣化及び侵入を示唆する。同様に、Buna-N発泡体試料に関しても、連続接着被膜例であるCE−7は、不連続接着パターンを有する実施例18の14.0%と比較して、−4.6%という、著しく負の質量ピックアップを示した。各圧縮性基体、すなわちBuna-N発泡体並びに支持型エラストマー発泡体に対する対照試験を実施した。ここでは、接着剤を有していないそれぞれのシーラントだけを使用して、質量ピックアップ・ジェット燃料侵入試験を実施した。エラストマー発泡体の対照試験の質量ピックアップは0.3%であった。Buna-N発泡体の対照試験の質量ピックアップは16.4%であった。表6は、対照試料である例CE−4及びCE−5に対して正規化されたデータとして表された、同じ圧縮浸漬試験結果を示す。両シーラントタイプの場合、密なドット状の接着剤パターンを加えると、%質量ピックアップ値は僅かに、すなわち支持型エラストマー発泡体に関しては0.9%だけ、そしてBuna-Nに関しては2.4%だけ減少する。このことは、カットエッジの近くのドットが僅かに劣化することを示している。やはり両シーラントタイプの場合、接着剤連続被膜を加えると、%質量ピックアップ値は劇的に、すなわち支持型エラストマー発泡体に関しては13.9%だけ、そしてBuna-Nに関しては21.0%だけ減少する。このことは、ドットパターン状の不連続接着剤よりも、連続接着剤の劣化が著しく大きいことを示す。
【0093】
両シールタイプ(すなわち支持型エラストマー発泡体及びBuna-N発泡体)の場合、ジェット燃料中で化学的に安定でない連続接着層を被着すると、%質量変化率は、接着剤がジェット燃料と接触すると溶解するのに起因して、著しく負の値になる。同じ接着剤を不連続接着被膜の形で被着すると、%質量変化率の規模が著しく減少する。それというのも、接着領域のほとんどが、ジェット燃料中で、安定した追従性のシール材料によって燃料との接触からシールされるからである。正規化された圧縮データを下記表6に示す。表6は、不連続接着剤を有する同等の材料と、連続接着剤を有する同等の材料との間の質量変化の差を示している。
【表6】
【0094】
明確さ及び理解のために本発明を詳述してきた。しかしながら添付の請求項の範囲の中である特定の変更形及び改変形を実施し得ることは当業者には明らかである。
【0095】
前記の記述内容において、説明を目的として、本発明の種々の実施態様を理解できるように数多くの詳細を示した。しかしながら当業者には明らかなように、これらの詳細のいくつかを伴わずに、又は付加的な詳細と一緒に、ある特定の実施態様を実施することもできる。さらに、1実施態様を参照しながら説明した特定の材料及び材料特性を組み合わせてよく、或いは、明示的に禁忌とされている場合を除いて、他の実施態様に記載された材料の代わりに使用してもよい。
【0096】
いくつかの実施態様を開示したが、当業者には明らかなように、これらの実施態様の思想を逸脱することなしに、種々の変更形、別の構造、及び同等物が用いられてよい。加えて、本発明を不要に不明瞭にするのを避けるために、数多くのよく知られたプロセス及びエレメントについては記載していない。従って、上記説明は、本発明又は請求項の範囲を制限するものとして見なすべきではない。
【0097】
値の範囲が提供されている場合、文脈が他のことを明示しない限り、その範囲の上限及び下限の間に介在する、下限の最小単位分数までの各介在値も具体的に開示される。任意の提示値間の任意のより狭い範囲、又は提示範囲内の非提示の介在値、及びその提示範囲内の任意の他の提示値又は介在値も含まれる。これらのより小さな範囲の上限及び下限は独立してその範囲内に包含又は除外されてよく、そしてそのより小さな範囲内に限界の一方が包含されるか、両方とも包含されないか、又は両方とも包含される各範囲も、提示範囲内の何らかの具体的に除外された限界次第で、本発明に含まれる。提示範囲が限界の一方又は両方を包含する場合、これらの包含された限界の一方又は両方を除外する範囲も包含される。
【0098】
本明細書中及び添付の請求項に使用される単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が他のことを明示しない限り、複数形を含む。また、「含む(comprise)」、「含む(comprising)」、「含む(contains)」、「含む(containing)」、「含む(include)」、「含む(including)」及び「含む(includes)」という語は、本明細書中及び下記請求項中で使用する場合には、提示された特徴、整数、構成部分、又は工程を特定しようと意図されるものであって、1つ又は2つ以上の他の特徴、整数、構成部分、行為、又は群の存在又は付加を除外するものではない。
【0099】
開示内容の理解を容易にするために、以下にさらなる実施例を記述する。
【0100】
E1. 支持型エラストマー発泡体が、発泡領域と補強領域とを含むエラストマーマトリックスを含む。発泡領域は、エラストマーと、エラストマーによって画定された複数のガス充填セルとを含み、そして補強領域は、エラストマーを少なくとも部分的に吸収させた孔の相互接続ネットワークを有する多孔質層を含む。
【0101】
E2. 多孔質層にエラストマーを完全に吸収させている、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0102】
E3. 補強領域が第1補強領域であり、さらに、エラストマーを少なくとも部分的に吸収させた孔の第2相互接続ネットワークを有する第2多孔質層を含む第2補強領域を含み、第1補強領域が発泡領域の第1の側に位置決めされており、そして第2補強領域が発泡領域の第1の側とは反対側の第2の側に位置決めされている、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0103】
E4. 補強領域がガス充填セルをほとんど含まない、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0104】
E5. エラストマーが第1エラストマーであり、エラストマーマトリックスがさらに第2エラストマーを含み、第1エラストマーと第2エラストマーとが、エラストマーマトリックスを形成するように混合される、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0105】
E6. 多孔質層が織布材料を含む、実施例1〜5のいずれかに記載の発泡体。
【0106】
E7. 多孔質層が延伸フルオロポリマーフィルムを含む、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0107】
E8. 多孔質層が延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フィルムを含む、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0108】
E9. 多孔質層がポリエーテルエーテルケトン(PEEK)織布織布を含む、前記実施例1〜5のいずれかに記載の発泡体。
【0109】
E10. 多孔質層がガラス繊維材料を含む、前記実施例1〜5のいずれかに記載の発泡体。
【0110】
E11. 厚さ85〜2000μmのシートの形態を成す、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0111】
E12. ロールの形態を成す、前記実施例1〜10のいずれかに記載の発泡体。
【0112】
E13. 多孔質層が、厚さ8〜35μmのePTFEフィルムを含む、実施例1〜5のいずれかに記載の発泡体。
【0113】
E14. 多孔質層が、厚さ1〜100μmのePTFEフィルムを含む、実施例1〜5のいずれかに記載の発泡体。
【0114】
E15. ガス充填セルの平均セルサイズが直径で見て約5μm〜約700μmである、実施例1〜14のいずれかに記載の発泡体。
【0115】
E16. エラストマーがシリコーン、フルオロシリコーン、ペルフルオロポリエーテルを含む、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0116】
E17. エラストマーがフルオロエラストマーを含む、実施例1〜15のいずれかに記載の発泡体。
【0117】
E18. 発泡領域が、エラストマーと発泡剤とを含む発泡混合物から形成されている、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0118】
E19. 発泡領域が、エラストマーに添加された化学的発泡剤を介して形成されている、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0119】
E20. 発泡領域が、エラストマーと熱活性化型乾式発泡剤とを含む発泡混合物から形成されている、実施例1〜18のいずれかに記載の発泡体。
【0120】
E21. 発泡剤が熱活性化型膨張性ポリマー球体を含む、実施例20に記載の発泡体。
【0121】
E22. 発泡領域の厚さが90μm〜1850μmである、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0122】
E23. 発泡体が16MPaの応力下で最大85%の歪みまで圧縮する、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0123】
E24. 発泡体が、25%の初期歪みを被ったときに11%以下の圧縮永久歪みを呈する、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0124】
E25. 発泡体が、圧縮を伴って20時間にわたって浸漬されたときに、2.0質量%未満のJP−8燃料を吸収する、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0125】
E26. 発泡体が15%以下の圧縮歪みを受けたときの液体侵入試験によれば、発泡体は界面内へ挿入されているときに液体侵入を防止するように作用することができる、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0126】
E27. 発泡体は、−50℃から少なくとも100℃までの温度範囲で、液体侵入に抗して界面をシールするように作用することができる、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0127】
E28. さらに、補強領域及び発泡領域のうちの一方に取り外し可能に結合された第1剥離ライナーを含む、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0128】
E29. さらに、補強領域及び発泡領域のうちの他方に取り外し可能に結合された第2剥離ライナーを含む、実施例28に記載の発泡体。
【0129】
E30. さらに、前記エラストマーマトリックスの第1表面又は第2表面のうちの少なくとも一方に結合された不連続接着領域のパターンを含み、エラストマー発泡体が第1表面又は第2表面に対して垂直な方向に圧縮されたときに、前記エラストマーマトリックスは前記接着領域を介して流体が侵入するのを防止するために前記接着領域の周りに追従するように作用することができる、前記実施例のいずれかに記載の発泡体。
【0130】
E31. 前記実施例のいずれかに記載の発泡体を含む乾式シーリングガスケット。
【0131】
E32. 前記実施例のいずれかに記載の発泡体を含む乾式シーリングワッシャ。
【0132】
E33. 乾式シーラント発泡体を形成する方法であって、方法が、
孔の相互接続ネットワークを含む多孔質層を用意し、
エラストマーと発泡剤との液体混合物を多孔質層と一緒にキャスティングし、液体混合物が多孔質層を湿潤するように、多孔質層を液体混合物の第1の側に位置決めし、
液体混合物中に複数の閉じたガス充填セルを形成するように、発泡剤を活性化し、そして、
多孔質層を含む補強領域と、複数のガス充填セルを含有する発泡領域とを含有するエラストマーマトリックスを形成するように、エラストマーを硬化する
ことを含む、乾式シーラント発泡体を形成する方法。
【0133】
E34. 多孔質層が第1多孔質層であり、補強領域が第1補強領域であり、そしてさらに、
孔の第2相互接続ネットワークを含む第2多孔質層を用意し、
液体混合物が第2多孔質層を湿潤するように、第2多孔質層を液体混合物の第1の側とは反対の第2の側に位置決めし、そして、
第2多孔質層を含む第2補強領域を含有するエラストマーマトリックスを形成するように、エラストマーを硬化することを含む、
前記実施例のいずれかに記載の方法。
【0134】
E35. さらに、エラストマーマトリックスの第1表面及び第2表面のうちの少なくとも一方に接着剤を被着することを含む、前記実施例のいずれかに記載の方法。
【0135】
E36. 接着剤を被着することが、第1表面及び第2表面のうちの少なくとも一方に不連続接着領域のパターンを被着することを含む、実施例35に記載の方法。
【0136】
E37. 接着剤を被着することが、第1表面及び第2表面のうちの少なくとも一方に、全面にわたる接着剤を被着することを含む、実施例35に記載の方法。
【0137】
E38. 発泡剤が、孔のネットワークの孔サイズよりも大きい粒子サイズを有する乾式粒子状発泡剤を含む、前記実施例のいずれかに記載の方法。
【0138】
E39. 多孔質層が、厚さ約1〜100μmの高強度ePTFEメンブレンを含む、前記実施例のいずれかに記載の方法。
【0139】
E40. エラストマーが熱硬化性フルオロエラストマーを含み、そして発泡剤が熱活性化型発泡剤を含み、そして
発泡剤を活性化することが、発泡剤が複数の閉じたガス充填セルを形成するように、液体混合物を活性化温度まで加熱することを含む、
前記実施例のいずれかに記載の方法。
【0140】
E41. 活性化温度は100℃〜約160℃であり、そして活性化工程は、液体混合物を活性化温度まで1〜10分間にわたって加熱することを含む、前記実施例のいずれかに記載の方法。
【0141】
E42. 硬化工程が、液体混合物を約75℃〜125℃の硬化温度まで5〜180分間にわたって加熱することを含む、前記実施例のいずれかに記載の方法。
【0142】
E43. 圧縮性シールであって、第1表面及び第2表面を有する圧縮性ボディと、圧縮性ボディの第1表面又は第2表面のうちの少なくとも一方に結合された接着剤から成る不連続接着領域のパターンとを含み、圧縮性ボディが第1表面又は第2表面に対して垂直な方向に圧縮されたときに、圧縮性ボディは、例えばパターンを介した流体侵入を防止するために接着領域のパターンの周りに追従するように作用することができる、圧縮性シール。
【0143】
E44. 不連続接着領域のパターンが圧縮性ボディの第1表面及び第2表面に結合されている、前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0144】
E45. 圧縮性ボディが、エラストマーを含むエラストマーマトリックスを含む、前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0145】
E46. 圧縮性ボディは第1厚を有しており、1MPa未満の圧縮応力下で第1厚の少なくとも15%だけ圧縮するように作用することができ、そして接着領域のパターンの厚さは第1厚の15%未満である、前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0146】
E47. 不連続接着領域のパターンが複数の円形接着ドットを含む、前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0147】
E48. 不連続接着領域のパターンが複数の正方形接着領域を含む、実施例E43〜E46のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0148】
E49. 不連続接着領域のパターンは円形ドットを含み、円形ドットは直径が約0.2〜5mmであり、各ドットと次の最も近いドットとのエッジ間間隔が約0.5〜25mmであり、そして厚さが約10μm〜約100μmである、実施例E43〜E47のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0149】
E50. 接着領域のパターンの各接着領域の厚さが10〜50μmである、前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0150】
E51. 各接着領域の厚さが100μm以下、好ましくは50μm以下、25μm以下、又は10μm以下である、前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0151】
E52. 接着剤が感圧接着剤(PSA)であり、感圧接着剤は液体形態又はホットメルト形態で堆積することができ、接着剤は、シリコーン、アクリル、ブチルゴム、エチレン−ビニルアセテート、天然ゴム、ニトリル、スチレンブロックコポリマー、ポリウレタン、又は上記接着材料の任意の適宜の組み合わせの混合物を含む、前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0152】
E53. 接着剤が2成分混合型シリコーン感圧接着剤である、前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0153】
E54. 接着剤がアクリル接着剤を含む、実施例E43〜E52のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0154】
E55. 接着領域のパターンがUV硬化性接触接着剤から形成されている、前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0155】
E56. 接着領域のパターンが、穴パターンを含有する型に接着剤を通して圧縮性ボディ上へ着けることによって形成される、前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0156】
E57. 接着領域のパターンが、圧縮性ボディ上に接着剤を印刷することにより形成される、前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0157】
E58. 圧縮性ボディがエラストマーマトリックスを含み、エラストマーマトリックスが、
エラストマーによって画定された複数のガス充填セルを含む発泡領域と、
エラストマーを少なくとも部分的に吸収させた孔の相互接続ネットワークを有する多孔質層を含む補強領域とを含む、
前記実施例のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0158】
E59. 圧縮性ボディが発泡ゴムを含む、実施例E43〜E57のいずれかに記載の圧縮性シール。
【0159】
E60. 前記圧縮性ボディがBuna-N発泡体を含む、実施例E59に記載の圧縮性シール。
【0160】
E61. 圧縮性シールを形成する方法であって、この方法が、圧縮性ボディが第1表面を有する状態で、接着剤から形成された不連続接着領域のパターンを圧縮性ボディの第1表面に、接着剤厚まで被着することを含み、接着剤厚は、圧縮性シールの未圧縮ボディ厚と比較して、圧縮性ボディが圧縮時に不連続接着領域のパターンの周りに追従するように作用するのに充分に薄い、圧縮性シールを形成する方法。
【0161】
E62. 圧縮性ボディがエラストマー発泡体を含む、前記実施例のいずれかに記載の方法。
【0162】
E63. 不連続接着領域のパターンを被着することは、不連続接着領域のパターンと合致するように形成された穴パターンを有する型を第1表面に取り外し可能に被着し、接着剤を型に被着し、そして型の穴パターンを通して第1表面に被着し、そして第1表面から型を取り除くことを含む、前記実施例のいずれかに記載の方法。
【0163】
E64. 不連続接着領域のパターンを被着することは、不連続接着領域のパターンを第1表面上に印刷することを含む、前記実施例のいずれかに記載の方法。
【0164】
E65. さらに、接着剤に熱処理を施すことにより、接着領域のパターンを硬化することを含む、前記実施例のいずれかに記載の方法。
【0165】
E66. さらに、接着剤にUV光処理を施すことにより、接着領域のパターンを硬化することを含む、前記実施例のいずれかに記載の方法。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10