(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
(第1実施形態)
第1実施形態では、半導体集積回路装置は複数のスタンダードセルを備えており、この複数のスタンダードセルのうち少なくとも一部は、フィン型トランジスタを用いているものとする。
【0017】
図1は実施形態に係る半導体集積回路装置が備える回路ブロックのレイアウト例を示す模式平面図である。
図1の回路ブロック1では、X方向(図面横方向、第1方向に相当する)に並ぶ複数のセルCが、セル列CRを構成している。そして、複数のセル列CRが、Y方向(図面縦方向、第2方向に相当する)に並べて配置されている。なお、
図1では、各セルCについて、そのセル枠のみを示しており、ゲート、フィン等の内部の構成要素については図示を省略している。
【0018】
図1のレイアウトでは、回路ブロック1は、外形形状が矩形であり、複数のセル列CRは、X方向における両端の位置が揃っている。そして複数のセル列CRは、それぞれ、両方の端部に、セル列終端セル(EndCapセルともいう)CEが配置されている。
図1では、セル列終端セルCEにハッチを付している。ここで、「セル列終端セル」は、回路ブロック1の論理機能に寄与せず、セル列CRを終端させるために用いられるセルのことをいう。セル列終端セルCEを配置することによって、セル列CRにおけるウェル領域をX方向において十分に広げることができる。これにより、セル列終端セルCEより内側にある論理機能に寄与するセルのトランジスタをウェル端から遠ざけて、ウェル端近傍におけるトランジスタ特性の変動を回避することができる。
【0019】
そして、
図1のレイアウトでは、セル列終端セルCEとして、X方向における寸法であるセル幅が互いに異なっている、第1セル列終端セルCEaと第2セル列終端セルCEbとが配置されている。なお、回路ブロック1には、セル列終端セルCE以外にも、例えばフィラーセルなど、回路ブロック1の論理機能に
寄与しないセルが含まれていてもかまわない。
【0020】
図2は本実施形態における
図1の部分Wの拡大図である。
図2では、セル枠(破線で示す)に加えて、フィン10、並びに、ゲート20およびダミーゲート25を含むゲート構造を図示している。ただし、メタル配線など、その他の構成要素については図示を省略している。ここで、「ダミーゲート」とは、フィン10の上には形成されておらず、フィン型トランジスタを構成しないゲートのことをいう。
図2では、図の見やすさのために、フィン10にハッチを付している(
図3〜
図4、
図8でも同様)。C1〜C7は回路ブロック1の論理機能に寄与するセルである。図面上側のセル列は、セルC1,C2を含み、図面右側の端部に第1セル列終端セルCEaが配置されている。図面中央のセル列は、セルC3,C4を含み、図面右側の端部に第2セル列終端セルCEbが配置されている。図面下側のセル列は、セルC5〜C7を含み、図面右側の端部に第1セル列終端セルCEaが配置されている。
【0021】
図2において、フィン10はX方向に延びるように配置されており、ゲート20およびダミーゲート25はY方向に延びるように配置されている。フィン10とその上に形成されたゲート20とによって、フィン型トランジスタが構成される。各セル列において、APはP型トランジスタ領域、ANはN型トランジスタ領域である。上から1列目および3列目のセル列では、上部はP型トランジスタ領域AP、下部はN型トランジスタ領域ANであり、上から2列目のセル列では、P型トランジスタ領域APとN型トランジスタ領域ANとが上下逆になっている。P型トランジスタ領域APおよびN型トランジスタ領域ANでは、それぞれ、フィン10は4本ずつ並列に配置されている。また、セル端にはダミーゲート25が配置されており、ゲート20およびダミーゲート25を含むゲート構造は、均一なピッチPで配置されている。そして、第1セル列終端セルCEaのセル幅はP×3であり、第2セル列終端セルCEbのセル幅はP×4である。
【0022】
図3は第1セル列終端セルCEaの構成例を示す図であり、(a)はレイアウト構成を示す平面図、(b)は(a)の構成の線IIIb−IIIbにおける断面図である。CFはセル枠である。P型トランジスタ領域APに4本のフィン11aが形成されており、N型トランジスタ領域ANに4本のフィン11bが形成されている。セル内には、2本のゲート構造20a,20bが形成されており、また、X方向における両側のセル端にそれぞれ、ダミーゲートとなるゲート構造25a,25bが形成されている。
【0023】
ここで、フィン11aは、図面左側の端部101がゲート構造25aの手前にあり、図面右側の端部102がゲート構造20bの下にある。すなわち、端部101は、ゲート構造25aの近傍で、ゲート構造25aと平面視で重なりを持たない位置にある一方、端部102は、ゲート構造20bと平面視で重なりを持つ位置にある。また同様に、フィン11bは、図面左側の端部103がゲート構造25aの手前にあり、図面右側の端部104がゲート構造20bの下にある。すなわち、端部103は、ゲート構造25aの近傍で、ゲート構造25aと平面視で重なりを持たない位置にある一方、端部104は、ゲート構造20bと平面視で重なりを持つ位置にある。なお、第1セル列終端セルCEaは、
図1および
図2に示すように、セル列CRの図面右側の端部に配置されるため、
図3において、図面左側は回路ブロック1内部側に相当し、図面右側は回路ブロック1外部側に相当する。
【0024】
なお、第2セル列終端セルCEbは、第1セル列終端セルCEaと対比すると、セル幅がゲート構造の1ピッチP分大きくなっている。ただし、基本的な構成は
図3と同様である。
【0025】
図2に戻り、図面上側のセル列において、セルC2は、第1セル列終端セルCEaの図面左側に隣接している。セルC2は、
P型トランジスタ領域APにおいて、X方向に延びる複数(ここでは4本)のフィン15aを備えている。そして、複数のフィン15aは、第1セル列終端セルCEaが有する複数のフィン11aとそれぞれ対向している。また、複数のフィン15aは、対向するフィン11aとの間の間隔D1が同一である。また、セルC2は、
N型トランジスタ領域ANにおいて、X方向に延びる複数(ここでは4本)のフィン15bを備えている。そして、複数のフィン15bは、第1セル列終端セルCEaが有する複数のフィン11bとそれぞれ対向している。また、複数のフィン15bは、対向するフィン11bとの間の間隔D1が同一である。図面中央のセル列におけるセルC4と第2セル列終端セルCEbとの関係、および、図面下側のセル列におけるセルC7と第1セル列終端セルCEaとの関係も、これと同様である。
【0026】
ここで、フィンの端部とゲート構造との位置関係について、補足説明する。
【0027】
フィンの端部の終端位置のパターンとしては、大きく分けて、1)ゲート構造の手前で終端させる、2)ゲート構造の下で終端させる、の2種類がある。
図2のレイアウトでは、ほとんどのフィンの端部は、パターン1)すなわちゲート構造の手前で終端しており、ゲート構造と平面視で重なりを有していない。ただし、セル列終端セルCEa,CEbにおいて、回路ブロック外部側(図では右側)の端部は、パターン2)すなわちゲート構造の下で終端している。
【0028】
パターン1)の場合、フィン端部同士の間は、ゲートを1本挟むだけであり、その間隔はゲートピッチよりも小さい微少距離になる。このため、パターン1)を採用すると、回路ブロックの小面積化が図れるとともに、隣接するセル同士でフィンが同一の微少間隔で対向するため、トランジスタ特性の予測精度が高くなる。一方、パターン2)の場合には、フィン端部同士の間隔は、ゲートピッチ、または、ゲートピッチの整数倍となり、比較的大きくなる。このため、パターン2)を採用すると、回路ブロックの小面積化の妨げになるとともに、隣接するセル同士でフィン間距離が不確定になる場合があり、トランジスタ特性の予測が困難になる。
【0029】
一方、製造プロセスでは、フィンは、まず回路ブロック全面に形成された後に、不要な部分がマスクを用いて除去される。このとき、パターン2)の部分は、フィン間隔が大きいため、精度高くフィンを除去することができる。一方、パターン1)の部分は、フィン間隔が狭小であるため、精度が低く、ばらつきが大きくなる。すなわち、フィン形状に製造ばらつきが生じやすい。
【0030】
したがって、
図3に示すような構成のセル列終端セルCEaを用いることによって、次のような作用効果が得られる。すなわち、第1セル列終端セルCEaが備えている複数のフィン11a,11bは、回路ブロック1内部側の端部101,103が、セル端に配置されたゲート構造25aの近傍で、ゲート構造25aと平面視で重なりを持たない位置にある。これにより、第1セル列終端セルCEaは、隣りのセルC2との間に余分なスペースを持つことなく、隣接して配置することができるので、回路ブロック1の面積をより小さく抑えることができる。また、
図2に示すように、隣りのセルC2は、フィン15aが第1セル列終端セルCEaのフィン11aと対向し、フィン15bが第1セル列終端セルCEaのフィン11bと対向している。これにより、セルC2のフィン型トランジスタの特性が安定する。一方、第1セル列終端セルCEaが備えている複数のフィン11a,11bは、回路ブロック1外部側の端部102,104が、ゲート構造20bと平面視で重なりを持つ位置にある。これにより、フィン形状の製造ばらつきが抑えられる。同様の作用効果は、第2セル列終端セルCEbによっても得ることができる。
【0031】
なお、
図2および
図3では、セル列CRの図面右側の端部に配置するセル列終端セルのレイアウト構成例を示したが、セル列CRの図面左側の端部に配置するセル列終端セルは、例えばこれらを左右反転させればよい。
【0032】
図4はセル列終端セルのレイアウト構成の他の例であって、セル列CRの図面左側の端部に配置されるセル列終端セルの構成を示している。
図4では、図面左側は回路ブロック1外部側に相当し、図面右側は回路ブロック1内部側に相当する。
【0033】
図4(a)の構成は、
図3(a)の構成を左右反転させたものに相当する。すなわち、P型トランジスタ領域APに4本のフィン11aが形成されており、N型トランジスタ領域ANに4本のフィン11bが形成されている。セル内には、2本のゲート構造20a,20bが形成されており、また、X方向における両側のセル端にそれぞれ、ゲート構造25a,25bが形成されている。そして、フィン11a,11bは、図面右側の端部がゲート構造25aの手前にあり、図面左側の端部がゲート構造20bの下にある。
【0034】
図4(b)の構成は、
図4(a)の構成のセル幅をゲート構造の1ピッチP分大きくしたものである。すなわち、P型トランジスタ領域APに4本のフィン12aが形成されており、N型トランジスタ領域ANに4本のフィン12bが形成されている。セル内には、3本のゲート構造21a,21b,21cが形成されており、また、X方向における両側のセル端にそれぞれ、ゲート構造26a,26bが形成されている。そして、フィン12a,12bは、図面右側の端部がゲート構造26aの手前にあり、図面左側の端部が
ゲート構造21cの下にある。
【0035】
また本実施形態では、
図1に示すように、複数のセル列CRの一方の端部にそれぞれ配置されたセル列終端セルCEは、セル幅が全て同じではなく、セル幅が異なる複数種類のセル列終端セルCEa,CEbが混在している。このため、セル列終端セルCEと隣りのセルとの境界の位置が、X方向において同一ではなく、ばらついている。これにより、製造プロセスにおいて、フィンを除去する狭小な部分がセル列終端セルCEと隣りのセルとの境界においてY方向に連続して延びる長さを、過剰に長くならないように抑えることができる。したがって、フィン形状の製造ばらつきを抑制することができる。
【0036】
また、
図1に示すように、第1セル列終端セルCEaとセル幅が異なる第2セル列終端セルCEbを、所定数のセル列おきに(例えば5列おきに)、配置してもよい。これにより、レイアウトの規則性が増すため、製造ばらつきをより抑制することができる。なお、第2セル列終端セルCEbの配置は、一定間隔でなくてもかまわない。
【0037】
(第2実施形態)
第2実施形態では、半導体集積回路装置は複数のスタンダードセルを備えており、この複数のスタンダードセルのうち少なくとも一部は、ナノワイヤFETを用いているものとする。
【0038】
図10はナノワイヤFETの基本構造例を示す模式図である(全周ゲート(GAA:Gate All Around)構造ともいう)。ナノワイヤFETとは、電流が流れる細いワイヤ(ナノワイヤ)を用いたFETである。ナノワイヤは例えばシリコンによって形成される。
図10に示すように、ナノワイヤは、基板上において、水平方向すなわち基板と並行して延びるように形成されており、その両端が、ナノワイヤFETのソース領域およびドレイン領域となる構造物に接続されている。本願明細書では、ナノワイヤFETにおいて、ナノワイヤの両端に接続されており、ナノワイヤFETのソース領域およびドレイン領域となる構造物のことを、パッドと呼ぶ。
図10では、シリコン基板の上にSTI(Shallow Trench Isolation)が形成されているが、ナノワイヤの下方(ハッチを付した部分)では、シリコン基板が露出している。なお実際には、ハッチを付した部分は熱酸化膜等で覆われている場合があるが、
図10では簡略化のため、図示を省略している。
【0039】
ナノワイヤは、その周囲が、シリコン酸化膜等の絶縁膜を介して、例えばポリシリコンからなるゲート電極によってぐるりと囲まれている。パッドおよびゲート電極は、基板表面上に形成されている。この構造により、ナノワイヤのチャネル領域は、上部、両側部、および、下部が全てゲート電極に囲まれているため、チャネル領域に均一に電界がかかり、これにより、FETのスイッチング特性が良好になる。
【0040】
なお、パッドは、少なくともナノワイヤが接続されている部分はソース/ドレイン領域となるが、ナノワイヤが接続されている部分よりも下の部分は、必ずしもソース/ドレイン領域とはならない場合もある。また、ナノワイヤの一部(ゲート電極に囲まれていない部分)が、ソース/ドレイン領域となる場合もある。
【0041】
また、
図10では、ナノワイヤは、縦方向すなわち基板と垂直をなす方向において、2本配置されている。ただし、縦方向に配置するナノワイヤの本数は、2本に限られるものではなく、1本でもよいし、3本以上を縦方向に並べて配置してもよい。また、
図10では、最も上のナノワイヤの上端とパッドの上端とは、高さがそろっている。ただし、これらの高さをそろえる必要はなく、パッドの上端が最も上のナノワイヤの上端よりも高くてもかまわない。
【0042】
また、
図11に示すように、基板の上面にBOX(Buried Oxide)が形成されており、このBOXの上にナノワイヤFETが形成される場合もある。
【0043】
そして、本実施形態に係る半導体集積回路装置について、回路ブロックのレイアウト例は、上述の
図1の模式平面図に示されている。
【0044】
図5は本実施形態における
図1の部分Wの拡大図である。
図5では、セル枠(破線で示す)に加えて、ナノワイヤ50およびパッド60、並びに、ゲート20およびダミーゲート25を含むゲート構造を図示している。ただし、メタル配線など、その他の構成要素については図示を省略している。ここで、「ダミーゲート」とは、ナノワイヤ50の周囲には形成されておらず、ナノワイヤFETを構成しないゲートのことをいう。C1〜C7は回路ブロック1の論理機能に寄与するセルである。図面上側のセル列は、セルC1,C2を含み、図面右側の端部に第1セル列終端セルCEaが配置されている。図面中央のセル列は、セルC3,C4を含み、図面右側の端部に第2セル列終端セルCEbが配置されている。図面下側のセル列は、セルC5〜C7を含み、図面右側の端部に第1セル列終端セルCEaが配置されている。
【0045】
図5において、ナノワイヤ50はX方向に延びるように配置されており、その両側にパッド60が設けられている。また、ゲート20およびダミーゲート25はY方向に延びるように配置されている。ナノワイヤ50とその周囲に形成されたゲート20とによって、ナノワイヤFETが構成される。各セル列において、APはP型トランジスタ領域、ANはN型トランジスタ領域である。上から1列目および3列目のセル列では、上部はP型トランジスタ領域AP、下部はN型トランジスタ領域ANであり、上から2列目のセル列では、P型トランジスタ領域APとN型トランジスタ領域ANとが上下逆になっている。P型トランジスタ領域APおよびN型トランジスタ領域ANでは、それぞれ、ナノワイヤ50は平面視で4本ずつ、縦方向に2本ずつ、計8本ずつ並列に配置されている。また、セル端にはダミーゲート25が配置されており、ゲート20およびダミーゲート25を含むゲート構造は、均一なピッチPで配置されている。そして、第1セル列終端セルCEaのセル幅はP×3であり、第2セル列終端セルCEbのセル幅はP×4である。
【0046】
図6は第1セル列終端セルCEaの構成例を示す図であり、(a)はレイアウト構成を示す平面図、(b)は(a)の構成の線VIb−VIbにおける断面図である。CFはセル枠である。P型トランジスタ領域APに8本(平面視で4本、縦方向に2本)のナノワイヤ51aが形成されており、その両側にパッド61aが形成されている。N型トランジスタ領域ANに8本(平面視で4本、縦方向に2本)のナノワイヤ51bが形成されており、その両側にパッド61bが形成されている。セル内には、2本のゲート構造20a,20bが形成されており、また、X方向における両側のセル端にそれぞれ、ダミーゲートとなるゲート構造25a,25bが形成されている。
【0047】
ここで、パッド61aは、図面左側の端部601がゲート構造25aの手前にあり、図面右側の端部602がゲート構造20bの手前にある。すなわち、端部601は、ゲート構造25aの近傍で、ゲート構造25aと平面視で重なりを持たない位置にある一方、端部602は、ゲート構造20bの近傍で、ゲート構造20bと平面視で重なりを持たない位置にある。また同様に、パッド61bは、図面左側の端部603がゲート構造25aの手前にあり、図面右側の端部604がゲート構造20bの手前にある。すなわち、端部603は、ゲート構造25aの近傍で、ゲート構造25aと平面視で重なりを持たない位置にある一方、端部604は、ゲート構造20bの近傍で、ゲート構造20bと平面視で重なりを持たない位置にある。なお、第1セル列終端セルCEaは、
図1および
図5に示すように、セル列CRの図面右側の端部に配置されるため、
図6において、図面左側は回路ブロック1内部側に相当し、図面右側は回路ブロック1外部側に相当する。
【0048】
なお、第2セル列終端セルCEbは、第1セル列終端セルCEaと対比すると、セル幅がゲート構造の1ピッチP分大きくなっている。ただし、基本的な構成は
図6と同様である。
【0049】
図5に戻り、図面上側のセル列において、セルC2は、第1セル列終端セルCEaの図面左側に隣接している。セルC2は、
P型トランジスタ領域APにおいて、X方向に延びる複数(ここでは8本)のナノワイヤ55a、およびナノワイヤ55aと接続された複数のパッド65aを備えている。そして、複数のパッド65aは、第1セル列終端セルCEaが有する複数のパッド61aとそれぞれ対向している。また、複数のパッド65aは、対向するパッド61aとの間の間隔D1が同一である。また、セルC2は、
N型トランジスタ領域ANにおいて、X方向に延びる複数(ここでは8本)のナノワイヤ55b、およびナノワイヤ55bと接続された複数のパッド65bを備えている。そして、複数のパッド65bは、第1セル列終端セルCEaが有する複数のパッド61bとそれぞれ対向している。また、複数のパッド65bは、対向するパッド61bとの間の間隔D1が同一である。図面中央のセル列におけるセルC4と第2セル列終端セルCEbとの関係、および、図面下側のセル列におけるセルC7と第1セル列終端セルCEaとの関係も、これと同様である。
【0050】
図6に示すような構成の
第1セル列終端セルCEaを用いることによって、次のような作用効果が得られる。すなわち、第1セル列終端セルCEaが備えている複数のパッド61a,61bは、回路ブロック1内部側の端部601,603が、セル端に配置されたゲート構造25aの近傍で、ゲート構造25aと平面視で重なりを持たない位置にある。これにより、第1セル列終端セルCEaは、隣りのセルC2との間に余分なスペースを持つことなく、隣接して配置することができるので、回路ブロック1の面積をより小さく抑えることができる。
【0051】
図7はセル列終端セルのレイアウト構成の他の例であって、セル列CRの図面左側の端部に配置されるセル列終端セルの構成を示している。
図7では、図面左側は回路ブロック1外部側に相当し、図面右側は回路ブロック1内部側に相当する。
【0052】
図7(a)の構成は、
図6(a)の構成を左右反転させたものに相当する。すなわち、P型トランジスタ領域APに8本(平面視で4本、縦方向に2本)のナノワイヤ51aが形成されており、その両側にパッド61aが形成されている。N型トランジスタ領域ANに8本(平面視で4本、縦方向に2本)のナノワイヤ51bが形成されており、その両側にパッド61bが形成されている。セル内には、2本のゲート構造20a,20bが形成されており、また、X方向における両側のセル端にそれぞれ、ゲート構造25a,25bが形成されている。そして、パッド61a,61bは、図面右側の端部がゲート構造25aの手前にあり、図面左側の端部がゲート構造20bの手前にある。
【0053】
図7(b)の構成は、
図7(a)の構成のセル幅をゲート構造の1ピッチP分大きくしたものである。すなわち、P型トランジスタ領域APに8本(平面視で4本、縦方向に2本)のナノワイヤ52aが形成されており、その両側にパッド62aが形成されている。N型トランジスタ領域ANに8本(平面視で4本、縦方向に2本)のナノワイヤ52bが形成されており、その両側にパッド62bが形成されている。セル内には、3本のゲート構造21a,21b,21cが形成されており、また、X方向における両側のセル端にそれぞれ、ゲート構造26a,26bが形成されている。そして、パッド62a,62bは、図面右側の端部がゲート構造26aの手前にあり、図面左側の端部が
ゲート構造21cの手前にある。
【0054】
本実施形態では、
図1に示すように、複数のセル列CRの一方の端部にそれぞれ配置されたセル列終端セルCEは、セル幅が全て同じではなく、セル幅が異なる複数種類のセル列終端セルCEa,CEbが混在している。このため、セル列終端セルCEと隣りのセルとの境界の位置が、X方向において同一ではなく、ばらついている。これにより、製造プロセスにおいて、ナノワイヤを形成しない狭小な部分がセル列終端セルCEと隣りのセルとの境界においてY方向に連続して延びる長さを、過剰に長くならないように抑えることができる。したがって、ナノワイヤFETの製造ばらつきを抑制することができる。
【0055】
また、
図1に示すように、第1セル列終端セルCEaとセル幅が異なる第2セル列終端セルCEbを、所定数のセル列おきに(例えば5列おきに)、配置してもよい。これにより、レイアウトの規則性が増すため、製造ばらつきをより抑制することができる。なお、第2セル列終端セルCEbの配置は、一定間隔でなくてもかまわない。
【0056】
なお、第1および第2実施形態では、セル列終端セルCEとして、セル幅がゲート構造のピッチPの3倍および4倍の2種類のセルを用いるものとしたが、本開示はこれに限られるものではない。例えば、セル幅が異なる3種類以上のセル列終端セルを用いてもよいし、ゲート構造のピッチPの3倍および4倍以外のセル幅を持つセル列終端セルを用いてもよい。
【0057】
また、セル列終端セルCEの内部構成は、第1および第2実施形態で示したものに限られるものではない。例えば、
図8は第1実施形態におけるセル列終端セルのレイアウト構成の他の例を示す平面図である。
図8(a)の構成は、セル幅はゲート構造のピッチPの4倍であるが、フィン13a,13bの長さが短く、図面右側(回路ブロック外部側)の端部が中央にあるゲート構造21bの下にある。
図8(b)の構成は、セル幅はゲート構造のピッチPの3倍であるが、フィン14a,14bの長さが長く、図面右側(回路ブロック外部側)の端部がセル端にあるゲート構造25bの下にあり、ゲート構造25bと平面視で重なりを持つ位置にある。
【0058】
なお、上述の第1および第2実施形態では、回路ブロック1において、複数のセル列CRは、それぞれ、その両側にセル列終端セルCEが配置されているものとした。ただし、本開示はこれに限られるものではなく、例えば、複数のセル列CRの一方の側にのみ、セル列終端セルCEが配置されていてもよいし、セル列終端セルCEが配置されていないセル列CRがあってもよい。すなわち、複数のセル列CRのうち少なくとも1つが、少なくとも一方の端部に、上述したようなセル列終端セルCEが配置されていればよい。
【0059】
また、上述の第1および第2実施形態では、回路ブロック1は、外形形状が矩形であり、複数のセル列CRはX方向における両端の位置が揃っているものとした。ただし、本開示はこれに限られるものではない。例えば、回路ブロックの形状はL字形であってもよい。この場合、回路ブロックは、X方向における両端の位置が揃っている複数のセル列からなる矩形領域を含んでおり、この矩形領域を構成する複数のセル列の一方の端部に、セル幅が互いに異なる複数種類のセル列終端セルが配置されていてもよい。これにより、上述の第1および第2実施形態と同様に、フィン形状またはナノワイヤFETの製造ばらつきを抑制することができる。なお、上述の第1および第2実施形態の場合には、回路ブロック1全体がこの矩形領域に対応する。
【0060】
また、回路ブロック1の、セル列終端セルCEが配置された方の側に、別の回路ブロックが隣接して配置されていてもよい。この場合には、別の回路ブロックの端部にもセル列終端セルが配置されていることが好ましい。