(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ポリエチレンオキシド、前記1つまたは複数の担持重合体、ならびに治療剤、洗浄剤、および/もしくは加工助剤から選択される前記1つまたは複数の活性薬剤を含む無水組成物を押出、射出成形、および、または圧縮成形することを含む、請求項1から8のいずれか1項に記載の浸食性無水フィルムの製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
それ故、PEOおよび他の活性薬剤の基板表面への持続性かつ着実な放出、ならびにPEOおよび他のスキンケア剤の分解を低減するコンフォートストリップを製造する方法の必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、PEOおよび他の活性薬剤の基板表面への持続性かつ着実な放出が可能である浸食性無水フィルム、かかるフィルムを調製するのに有用な組成物および方法、ならびにフィルムを含む物品およびデバイスを提供する。本浸食性無水フィルムにおいて、PEOは、活性薬剤、例えば、滑沢剤および緩和剤、他の活性薬剤の輸送を促進する浸食性担体、分散剤、フィルム形成剤などとして機能を果たしながら、複数の1次的および補助的機能を果たす。
1つの態様において、本発明は、ポリエチレンオキシド、および1つまたは複数の担持重合体を含む浸食性無水フィルムを形成するための無水組成物を対象とする。1つの実施形態は、例えば、(i)約2.5質量%〜約50質量%の量で存在するポリエチレンオキシド;(ii)1つまたは複数の担持重合体;および(iii)1つまたは複数の無水溶媒を含む無水液体組成物であって、溶媒が取り除かれたとき、浸食性無水フィルムを形成する無水液体組成物を提供する。いくつかの他の実施形態において、(i)無水組成物の総質量に基づき、約4質量%〜約80質量%、例えば、約40または50質量%〜約70または80質量%の量のポリエチレンオキシド、および(ii)1つまたは複数の担持重合体を含み、別の溶媒、すなわち、無水非溶媒組成物をほとんどないし全く含有しない、浸食性無水フィルムを形成するための無水組成物が提供される。
【0006】
典型的には、1つまたは複数の担持重合体は、アクリレート共重合体およびメタクリレート共重合体、酢酸ビニル重合体および/もしくは共重合体、ポリビニルアルコール重合体および/もしくは共重合体、ビニルエーテル共重合体、ポリウレタン、ビニルピロリドン共重合体を含むビニルピロリドン重合体、無水マレイン酸共重合体、スチレン重合体もしくは共重合体、ポリオレフィンもしくはポリオレフィン共重合体、ABSのような前記重合体もしくは共重合体を含むブレンド、またはその組み合わせ、例えば、(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体のような共重合体、ポリメチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のモノアルキルエステル、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ベヘニルメタクリレート/t−ブチルメタクリレート共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体を、単独あるいは組み合わせで含む。(メタ)アクリレートは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。1つまたは複数の担持重合体は、約5質量%〜約40質量%の量で無水液体組成物に典型的には存在する。別の溶媒をほとんどないし全く含有しない無水組成物において、1つまたは複数の担持重合体は、約6質量%〜約45質量%の量で典型的に存在する。
【0007】
無水液体組成物中の1つまたは複数の溶媒は、約15質量%〜約55質量%の量で存在してもよい。好ましくは、1つまたは複数の溶媒は、1つもしくは複数のC
2−C
12アルコール、すなわち、C
2−C
12直鎖アルコールもしくはその異性体、テトラヒドロフランのような、エーテル、または1つもしくは複数のC
5−C
20アルカンまたはアルケン、すなわち、C
5−C
20直鎖アルカンまたはアルケン、あるいはその異性体を含む。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の溶媒は、エタノール、イソプロパノール、またはイソドデカンを含む。
【0008】
浸食性無水フィルムを形成するための無水組成物は、活性薬剤、洗浄剤、加工助剤、またはその組み合わせをさらに含んでもよい。好ましくは、活性薬剤は、治療上活性な薬剤であり、アロエ、ビタミン、保水剤、緩和剤、保湿剤、凝固剤、抗擦過剤、香料、脱毛剤、エッセンシャルオイル、酸化防止剤、アルファ−ヒドロキシ酸、アルファ−ケト酸、抗菌剤、抗真菌剤、抗微生物剤、抗ウイルス剤、鎮痛剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、抗刺激剤、抗悪性腫瘍剤、免疫ブースト剤、免疫抑制剤、抗ニキビ剤、抗老化剤、麻酔薬、防腐剤、防虫剤、皮膚冷却化合物、皮膚加温化合物、皮膚保護剤、皮膚浸透増強剤、スクラブ剤、滑沢剤、もしくはその組み合わせの1つまたは複数を含む。好ましくは、洗浄剤は、脱脂剤、界面活性剤、酵素、柔軟剤、抗微生物剤、抗菌剤、抗真菌剤、またはその組み合わせを含む。加工助剤は、乳化剤、可塑剤、可溶化剤、軟化剤、レオロジー調節剤、充填剤、またはその組み合わせを含んでもよい。様々な実施形態において、加工助剤は、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタレングリコール、グリセリン、もしくはその組み合わせを含む可塑剤;シリコーン樹脂、ワックス、エラストマー、ポリアミド、もしくはその組み合わせを含む軟化剤;および/または窒化ホウ素、グラファイト、タルク、粘土、ケイ酸塩(silicates)、珪藻土、もしくはその組み合わせを含む充填剤である。いくつかの実施形態において、無水組成物は、組成物の総質量に基づき、約5質量%未満の量で水をさらに含む。
【0009】
無水液体組成物は、無水液体組成物の総質量に基づき、約4.5質量%〜約45質量%の量のポリエチレンオキシド;アクリレートもしくはメタクリレート重合体、アクリレート共重合体、メタクリレート共重合体、酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール共重合体、ビニルエーテル共重合体、ポリウレタン、ビニルピロリドン共重合体を含むビニルピロリドン重合体、無水マレイン酸共重合体、およびその組み合わせを含む1つまたは複数の担持重合体;ならびにC
2−C
12アルコールを含む1つまたは複数の溶媒を含んでもよい。
【0010】
無水液体組成物のいくつかの実施形態において、1つまたは複数の担持重合体はシクロアルキルメタクリレート共重合体を含み、溶媒はイソドデカンを含む。
別の態様において、本発明は、(i)浸食性無水フィルムの総質量に基づき、約4質量%〜約80質量%、例えば、約40、または50質量%〜約70または80質量%の量のポリエチレンオキシド、および(ii)アクリレートもしくはメタクリレート重合体、アクリレート共重合体、メタクリレート共重合体、酢酸ビニル重合体もしくは共重合体、ポリビニルアルコール重合体もしくは共重合体、ビニルエーテル共重合体、ポリウレタン、ビニルピロリドン共重合体を含むピロリドン重合体、無水マレイン酸共重合体、スチレン重合体もしくは共重合体、ポリオレフィンもしくはポリオレフィン共重合体、前記重合体もしくは共重合体を含むブレンド、またはその組み合わせを含む、約5質量%〜約45質量%の1つあるいは複数の担持重合体を含む、浸食性無水フィルムを対象とする。
【0011】
例えば、1つまたは複数の担持重合体は、(メタ)アクリレート重合体もしくは共重合体、酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール共重合体、ビニルエーテル共重合体、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン共重合体、無水マレイン酸共重合体、耐衝撃性スチレン重合体、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)重合体、またはその組み合わせを含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の担持重合体は、(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体のような共重合体、ポリメチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のモノアルキルエステル、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ベヘニルメタクリレート/t−ブチルメタクリレート共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体を、単独あるいはその組み合わせで、例えば、(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、または酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート共重合体を含む。
典型的には、ポリエチレンオキシドは、約40または50質量%〜約70または80質量%の量で存在し、1つまたは複数の担持重合体は、浸食性無水フィルムの総質量に基づき、約5、6、もしくは9質量%〜約25、29、35、もしくは40質量%、例えば、6〜29、35、もしくは40質量%の量で存在する。
浸食性無水フィルムは、活性薬剤、洗浄剤、加工助剤、およびその組み合わせをさらに含んでもよい。好ましくは、活性薬剤は治療上活性な薬剤であり、アロエ、ビタミン、保水剤、緩和剤、保湿剤、凝固剤、抗擦過剤、香料、脱毛剤、エッセンシャルオイル、酸化防止剤、アルファ−ヒドロキシ酸、アルファ−ケト酸、抗菌剤、抗真菌剤、抗微生物剤、抗ウイルス剤、鎮痛剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、抗刺激剤、抗悪性腫瘍剤、免疫ブースト剤、免疫抑制剤、抗ニキビ剤、抗老化剤、麻酔薬、防腐剤、防虫剤、皮膚冷却化合物、皮膚加温化合物、皮膚保護剤、皮膚浸透増強剤、スクラブ剤、滑沢剤、もしくはその組み合わせの1つまたは複数を含む。好ましくは、洗浄剤は、脱脂剤、界面活性剤、酵素、柔軟剤、抗微生物剤、抗菌剤、抗真菌剤、またはその組み合わせを含む。加工助剤は、乳化剤、可塑剤、可溶化剤、軟化剤、レオロジー調節剤、充填剤、またはその組み合わせを含んでもよい。好ましくは、可塑剤は、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタレングリコール、グリセリン、またはその組み合わせを含む。好ましくは、軟化剤は、シリコーン樹脂、ワックス、エラストマー、ポリアミド、またはその組み合わせを含む。好ましくは、充填剤は、窒化ホウ素、グラファイト、タルク、粘土、ケイ酸塩、珪藻土、またはその組み合わせを含む。
【0013】
いくつかの実施形態において、浸食性無水フィルムは、多層化フィルムを形成するために浸食性無水フィルムの1つまたは複数の層を含む。いくつかの実施形態において、浸食性無水フィルムは、基板をさらに含むか、または基板に接着する。
なお別の態様において、本発明は、スキンケアワイプ、創傷ケアデバイス、ヘアケアデバイス、除毛デバイス、および布(fabric)ケアデバイスの一部であってもよい、浸食性無水フィルムを対象とする。
【0014】
なお別の態様において、本発明は、本発明の浸食性無水フィルムを含む浸食性シェービング補助材を対象とする。好ましくは、治療剤は、アロエ、ビタミン、保水剤、緩和剤、保湿剤、凝固剤、抗擦過剤、香料、脱毛剤、エッセンシャルオイル、酸化防止剤、アルファ−ヒドロキシ酸、アルファ−ケト酸、抗菌剤、抗真菌剤、抗微生物剤、抗ウイルス剤、鎮痛剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、抗刺激剤、抗悪性腫瘍剤、免疫ブースト剤、免疫抑制剤、抗ニキビ剤、抗老化剤、麻酔薬、防腐剤、防虫剤、皮膚冷却化合物、皮膚加温化合物、皮膚保護剤、皮膚浸透増強剤、スクラブ剤、滑沢剤、もしくはその組み合わせの1つまたは複数を含む。シェービング補助材の浸食性無水フィルムは、可塑剤、可溶化剤、軟化剤、レオロジー調節剤、充填剤、またはその組み合わせを含む加工助剤をさらに含んでもよい。
さらになお別の態様において、本発明は、前述の浸食性シェービング補助材を含む除毛デバイスを対象とする。
【0015】
さらになお別の態様において、本発明は、(i)ポリエチレンオキシド、(ii)1つまたは複数の担持重合体;および(iii)治療剤もしくは洗浄剤を含む1つまたは複数の活性薬剤を含む、上記の浸食性無水フィルムを含むデバイスを用意するステップ;水または水蒸気への曝露により、デバイスを活性化するステップ;ならびにポリエチレンオキシド、および1つまたは複数の活性薬剤が、表面に放出されるように、表面を活性化されたデバイスと接触させるステップを含む、活性薬剤を表面に送達する方法を対象とする。
【0016】
好ましくは、デバイスを用意するステップは、ヘアケアデバイス、除毛デバイス、創傷ケアデバイス、布ケアデバイス、またはスキンケアワイプの1つを用意することを含む。
好ましくは、浸食性無水フィルムを含むデバイスを用意するステップにおいて、治療剤は、アロエ、ビタミン、緩和剤、保湿剤、凝固剤、抗擦過剤、香料、脱毛剤、エッセンシャルオイル、酸化防止剤、アルファ−ヒドロキシ酸、アルファ−ケト酸、抗菌剤、抗真菌剤、抗微生物剤、抗ウイルス剤、鎮痛剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、抗刺激剤、抗悪性腫瘍剤、免疫ブースト剤、免疫抑制剤、抗ニキビ剤、抗老化剤、麻酔薬、防腐剤、防虫剤、皮膚冷却化合物、皮膚加温化合物、皮膚保護剤、皮膚浸透増強剤、スクラブ剤、滑沢剤、またはその組み合わせを含む。好ましくは、浸食性無水フィルムを含むデバイスを用意するステップにおいて、洗浄剤は、脱脂剤、界面活性剤、酵素、柔軟剤、抗微生物剤、抗菌剤、抗真菌剤、またはその組み合わせを含む。好ましくは、浸食性無水フィルムを含むデバイスを用意するステップにおいて、浸食性無水フィルムは、乳化剤、可塑剤、可溶化剤、軟化剤、レオロジー調節剤、充填剤、またはその組み合わせを含む加工助剤をさらに含む。
好ましくは、表面を接触させるステップは、ケラチン表面、硬い表面、または布に接触させることを含む。
【0017】
本発明の浸食性無水フィルムを、ポリエチレンオキシド、および1つまたは複数の担持重合体を含む無水組成物から、無水組成物の配合、および最終使用に依存して、フィルム流延、射出成形、圧縮成形、スプレー塗装、カレンダ押出、共押出などのような周知の処理技術を使用して、調製することができる。例えば、浸食性無水フィルムは、上記の溶媒を含む無水液体組成物から流延することにより、あるいは溶媒をほとんど含まないか、もしくは全く含まない非溶媒無水組成物の押出、圧縮成形、または射出成形により、調製されてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態は、本明細書において記載される発明の特徴および/またはステップ、ならびに本明細書において記載されるか、あるいはそうでなければ当業者により理解されるであろう、追加もしくは任意の構成要素、成分、ステップ、または制限のいずれかを含み、からなり、ならびに本質的にからなることができる。本明細書において開示される全ての濃度は、別段示されないなら、特定された組成物の総質量に基づく質量パーセント(質量%)によるものであることは理解されるべきである。適切な場合には、構成要素/成分のINCI(化粧品原料の国際命名法)名が使用される。
本発明は、PEOおよび活性薬剤の浸食性無水フィルムを介した着実かつ持続放出の必要を強調する。本明細書において記載される、浸食性無水フィルムならびに関連する実施形態は、単に例えば、様々な適用において、PEOおよび/または他のスキンケア剤を皮膚に送達する実質的に改良された方法を提供することを含む、PEOならびにかかる活性薬剤の放出速度を制御する際に非常に有効である。ある種の実施形態において、例えば、かみそりのコンフォートストリップにおける浸食性無水フィルムの使用において、PEOの、そこに含有される他の治療剤と一緒の放出は、処置される表面へのPEO輸送によりもたらされる潤滑と関連し得る。
【0019】
本発明の「無水組成物」および「無水液体組成物」は、5質量%以下の水、典型的には、5質量%未満の水、例えば、2質量%以下の水を含有する。本発明の「浸食性無水フィルム」は、「無水組成物」または「無水液体組成物」から調製され、それ故、調製された通り、5質量%以下の水、典型的には、2質量%以下の水も含有する。頻繁には、浸食性無水フィルムが、少量の水を含有する本発明の無水組成物から調製されるとき、例えば、フィルム流延により、最大5質量%の水を含む無水液体組成物から調製されるとき、産生された浸食性無水フィルムは、フィルムが、乾燥されるか、またはそうでなければ処理されながら、水の全てでないならいくらかが、取り除かれるであろうから、前駆組成物より少ない水を含むだろう。
【0020】
多くの最終使用において、浸食性無水フィルムが、そのデザインされた機能の一部として、例えば、使用者の皮膚に接触させる直前の水への曝露により膨張する、かみそりのコンフォートストリップとして、水に曝露され、吸収するだろうことは、当然理解される。しかしながら、浸食性無水フィルム自体、およびフィルムを含む物品、例えば、コンフォートストリップは、5質量%以下の水を含む製品をもたらすだろう。
本発明により提供される無水フィルムは、「浸食性」であり、これは、標準的使用の条件下で、フィルムを表面と接触させることにより引き起こされる機械的摩耗に起因して、フィルムが、質量を増すか、または低下させることを意味する。表面に接触させる、フィルムの必須の成分、例えば、PEO、担持重合体、他の活性薬剤、洗浄剤、加工助剤などの全てが、表面に一緒に輸送されるように、フィルムは全体として浸食される。接触後に残るフィルムは、接触に先立ち存在する、同一の関連する組成の成分を維持する。例えば、残るフィルム中の担持重合体の量は、PEOと担持重合体の両方が、接触表面と組み合わせて直接輸送されるので、使用中にPEOの量と関連して増大しない。
【0021】
単離物におけるフィルムのそれぞれの個々の成分が、浸食性とみなされるであろうことは言うまでもない。例えば、本発明フィルムのある種の活性成分は、水に容易に溶解することができ、フィルムから失われるが、かかる成分は、標準的使用条件下で、本浸食性無水フィルムのPEO/担持重合体マトリックスにおいて同伴されたままである。逆に、本発明において有用な担持重合体のいくつか、例えば、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、耐衝撃性ポリスチレンのようなスチレン、他の重合体、およびABSのようなブレンドは、典型的には、皮膚または毛髪との接触の際に浸食するとみなされないだろうが、本発明により本浸食性無水フィルムに処理されたとき、これらの重合体は、それらが、構造上の担持をフィルムに提供することができるが、フィルムマトリックスの残りと一緒に、接触されている表面に輸送される様式で、バルクPEO組成物を通じて分散される。
【0022】
水または他の溶媒への広範な曝露は、浸食性無水フィルムを溶解するか、もしくはフィルムの成分を溶解し、浸出させることができるが、本明細書から容易に集めることができる通り、これは「標準的使用」と一般にみなされないだろうことは注意されるべきである。例えば、本発明の多くの実施形態において、浸食性無水フィルムは、表面に接触させる間、または直前に、水に曝露される。例えば、かみそり、およびそれ上のコンフォートストリップを、皮膚に接触させる前に典型的には湿らし;スポンジまたは洗浄布も、皮膚、毛髪、もしくは調理台、皿、車のボンネットのような硬い表面などに接触させる前に湿らせるだろう。高分子量PEOは、シェービング中のような、水に曝露されたとき、膨張するであろうし、表面に接触されたとき、滑らかなフィルムを与えるだろう。しかしながら、フィルムの不正な処理、例えば、フィルムを水に長期間にわたり浸すことは、分解に起因してPEOの喪失を最終的に導くだろう。しかしながら、これは、使用の標準的条件とみなされないだろう。
【0023】
それ故、多くの実施形態における本発明の浸食性無水フィルムについての標準的使用の条件は、表面を接触させることに先立ち、フィルムを湿らされるか、またはフィルムによる水の吸収を可能にするのに十分な時間フィルムを水に曝露することを含んでもよいが、大抵の実施形態において、フィルムは、完全またはほぼ完全な分解、およびフィルム成分の水への浸出を可能にするであろう時間、水と接触させたままではないだろう。上で提示された通り、特定の最終使用のためフィルムを湿らせるのに要求される水曝露の時間量は、本発明の浸食性無水フィルムが意図される、一般的な最終使用製品の多くの詳しくない使用者でさえ十分知識の範囲内である。必要とみなされるなら、浸食性無水フィルム、またはフィルムを含む物品の使用についての指示書も提供することができる。浸食性無水フィルムの非標準的使用が想定されるが、フィルムが使用される、標準的最終使用条件は、フィルムが、フィルムを湿らせるため、または水吸収に起因した膨張、続く、湿ったフィルムの表面への接触を介してフィルムを活性化させるため短い時間フィルムを水に曝露させた後に表面に接触されるものである。
【0024】
少量の水、および十分な圧力の存在下で、浸食性無水フィルムは、例えば、湿ったシェービング中、皮膚に対して接触されるとき、その寸法および構造的完全性を維持しながら、着実かつ十分なレベルのPEOならびに他の活性薬剤を送達することができる。本明細書において使用される「寸法の完全性」は、接触している表面において衣服に起因した厚さの減少以外の浸食性無水フィルムの寸法を指すことは理解されるべきであるように、本発明の浸食性無水フィルムは、それが標的化基板に接触するとき、塊をフィルムの表面から移動させる。本明細書において開示されるテクノロジーを利用して、浸食性無水フィルムを、消費者による使用の回数を制御して、満足な量のPEOまたは他の活性薬剤(例えば、シェービング補助もしくは除毛補助材)を送達するように、製造してもよい。例えば、浸食性無水フィルムは、浸食性コンフォートストリップとして使用されるとき、約1〜約24回の使用、または40回の使用の間でさえ有効であることが期待される。この範囲内のほぼ任意の回数の使用、例えば、2〜約40回の使用、2〜12回、2〜5回、4〜12回、5〜12回、または5〜10回の使用をやり遂げることができる。浸食性無水フィルムの厚さおよび組成を調節することにより、このテクノロジーにより送達され得る、使用の「ダイヤルイン」回数を可能にする。例えば、浸食性無水フィルムの厚さは、最終製品におけるその使用に依存するであろうが、浸食性無水フィルムは、約0.1mm〜約75mmの厚さを有することが期待される。例えば、いくつかの実施形態において、本発明の浸食性無水フィルムは、約0.1mm、0.25mm、または0.5mm〜約10mmまたは25mm、例えば、約0.25〜約5mm、例えば、1mm、1.5mm、2mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mmなどの厚さを有するだろう。
【0025】
本明細書において開示される通り、サイズ、厚さ、および化学組成を、様々な組み合わせで、所望の目的を果たすように調整することができる。それ故、非常に有利には、浸食性無水フィルムの多様性は、例えば、ひげそり中に放出されるPEOの持続かつ着実な量、ならびにコンフォートストリップが送達することができる、ひげそりの回数を制御する能力を合わせる。
【0026】
1つの実施形態において、浸食性無水フィルムは、PEO、1つもしくは複数の担持重合体、ならびにPEOおよび担持重合体を分散させるための溶媒を含むか、または本質的にからなってもよい、液体組成物として出発する。PEOおよび担持重合体が、溶媒において分散されると、それらは、均質まで混合され、溶媒が、PEOおよび担持重合体を含むか、またはからなる実質的に均一な乾燥フィルムを形成させるために取り除かれるとすぐに、処理される。活性薬剤および加工助剤のような追加の成分が、レオロジーを変化させるか、または得られたフィルム品質を改善するために層を混合する間に加えられてもよい。次に、分散系が流延され、溶媒が取り除かれ、浸食性無水フィルムが残る。次に、浸食性無水フィルムは、適当なサイズ、および意図される最終使用に適した形に一般にカットされる。
【0027】
フィルムの溶媒流延を、PEO、担持重合体、および次にさらなる処理または成形の対象にされる中間体として他の任意の成分を含む製剤化された組成物を生じるための手段として使用することも可能である。例えば、固体流延フィルムを挽いて、顆粒または粉末を産生し、次に、それは、追加のプロセス成分が、PEO、組成物を含有する浸食性無水フィルムに加えられてもよい間に、押出、射出成形、圧縮成形、または他の一般的な処理方法により最終品に形成される。
【0028】
別の実施形態において、浸食性無水フィルムは、本発明のPEO、1つもしくは複数の担持重合体、および他の追加の任意の成分を含むか、または本質的にからなる固体製剤あるいは主に固体製剤から調製され、次に、その固体または主に固体製剤が、追加処理、例えば、押出、射出成形、もしくは圧縮成形の対象にされて、最終浸食性無水フィルムが形成される。固体もしくは主に固体製剤を調製するための、様々な混合またはブレンド技術が、当該技術分野において公知である。本発明において有用な成形技術は、組成物が、処理中に液体溶融状態であるか、またはいくつかのプロセス、例えば、ある種の圧縮成形プロセスにおいて、密に混合されるが、固体または主に固体組成物が、分解もしくは溶融することなく、本発明の浸食性無水フィルムに形成される、溶融処理技術を含んでもよい。
【0029】
ポリエチレンオキシド
前述の通り、浸食性無水フィルムのPEOは、シェービング助剤コンフォートストリップのような得られた製品の潤滑性を確実にすることを助けるために、約2,000,000ダルトン〜8,000,000ダルトン、もしくは〜10,000,000ダルトンさえもの数平均分子量を有する、1つまたは複数のポリエチレンオキシドを含む。1つより多くのポリエチレンオキシド材料が使用されてもよく、フィルムに存在する、PEOの全て、またはPEOの一部分は、高分子量材料を含んでもよく、一方、いくつかの実施形態において、PEOの一部分は、2,000,000ダルトン未満の、より低い分子量を有する材料であってもよい。
PEOと担持重合体の組み合わせは、本発明の無水液体組成物から形成されるフィルムの機能および有効性に重大である。乾燥浸食性無水フィルムにおいて、この組み合わせは、担持重合体の浸食を所望の速度で促し、PEOを着実かつ持続した速度で放出させる。さらに、PEOは、実質的に連続する浸食性無水フィルムを製造するための液体組成物における主な粘度調節剤として作用する。液体組成物におけるPEOの存在なく、許容フィルムを、容易に形成することはできない。PEOが、50質量%より上の量で存在するとき、液体組成物は、不所望に粘性であり、再度、実質的に連続するフィルムを形成するのが困難である。
【0030】
その終わりに、液体組成物は、液体組成物が、実質的に均一な厚さの実質的に連続するフィルムを形成するよう流れることができる、理想の粘度を有するべきである。理想的には、液体組成物の粘度は、約1000〜約6000センチポアズ(cPs)、およびより好ましくは、約2000〜約5000cPsである。液体組成物の粘度は、Brookfield LV粘度計により便宜的に測定され、例えば、本出願において、粘度は、Brookfield LV粘度計を用いて、25℃において、2番のスピンドルで、2rpmにおいて決定された。フィルムを乾燥させた後、フィルムの外端は、厚さが、受け入れ難いほど、フィルムの中心の一部分未満である範囲を取り除くために整えられてもよい。
【0031】
液体組成物において、PEOは、好ましくは、液体組成物の総質量に基づき、約2.5質量%〜約50質量%の量で存在する。液体組成物の好ましい実施形態において、PEOは、約4または4.5質量%〜約45質量%、およびより好ましくは、約30質量%〜約40質量%存在する。溶媒を液体組成物から取り除き、浸食性無水フィルムを形成させた後、PEOは、乾燥浸食性無水フィルムの総質量に基づき、約20質量%〜約80質量%、およびより好ましくは、約40または50質量%〜約70または80質量%の量で存在する。
浸食性無水フィルムが最終製品において使用される方法に依存することは、液体組成物において使用されるPEOの粒子サイズを決定するだろう。PEOは、異なる供給源から異なる粒子サイズで入手可能であるので、当業者は、実験を行うことなく、特定の適用のため必要な粒子サイズを決定することができる。PEOは、粒子サイズ約50μm〜約700μmにて容易に入手可能である。
【0032】
同様に、PEOと浸食性担持重合体の組み合わせは、別の溶媒をほとんどないし全く含有しない組成物から形成される浸食性無水フィルムの機能および有効性において有意な役割を果たす。流延溶液の粘度は、これらの実施形態において要因でない一方、例えば、許容可能な融点および取り扱い特徴を有する製剤成分、ならびに使用される処理条件下で滑らかに変形する混合物を産生することが望ましい。
さらに、最終製品はまた、浸食性無水フィルムを形成する際にPEOの分子量を決定してもよい。ただ例として、分子量200万〜1000万を有するPEOは、滑らかなシェービング助剤として特に有用である。異なる分子量の混合物を有するPEOはまた、他のケラチン表面を処理する際に有用であり得る。
PEOは、様々な分子量および粒子サイズで、The Dow Chemical Company、Midland、MichiganからPOLYOX(登録商標)として商業上入手可能であり得る。産業、およびPOLYOX(登録商標)商業上の文献における参照において公知の通り、本明細書において使用されるもののようなPOLYOX(登録商標)ポリエチレンオキシドの分子量は、粘度データにより大部分決定される。
【0033】
PEOと類似の形で機能することができる他の成分、例えば、PEOと類似の潤滑性特徴を有することが公知の、ポリビニルピロリドン、および様々なグリセロール、ならびにポリアルキレングリコール材料も存在してもよいが、本発明の浸食性無水フィルムは、より容易に形成され、PEOの存在に起因してより制御され、かつ有効な様式で果たす。例えば、いくつかの実施形態において、PEO、ポリビニルピロリドン、および/またはグリセロール、および/またはポリアルキレングリコールの組み合わせが存在する。
【0034】
担持重合体
担持重合体は、本発明の別の必須要件である。担持重合体は、PEOと適合可能であるべきであり、PEOと組み合わされたとき、高品質のフィルムを形成する能力があるべきであり、使用中にPEOと一緒に浸食されるべきである。無水液体組成物において使用されるとき、担持重合体は、許容可能な浸食性無水フィルムを産生するように非水性溶媒において溶解性/分散性であるべきである。それは、浸食性無水フィルムにおけるPEOおよび他の成分のための担持体を生じる際に補助するように機能する。担持重合体は、固体だが浸食性のフィルム形成することを助け、PEOおよび他の成分が、十分量の水と接触したとき、浸食性無水フィルムから放出されることを可能にし、PEOの膨張を制御し、得られた浸食性無水フィルムの寸法および構造的完全性を維持する。好ましくは、担持重合体は、PEOおよび他の活性薬剤の所望の表面への制御された送達をサポートすることができる。好ましくは、この重合体は、高い温度安定性を有し、有効なフィルム流延のため液体組成物中の合理的な粘度をもたらし、滑らかで、ねばつかない、得られた浸食性無水フィルムをもたらす。
【0035】
液体組成物の好ましい実施形態において、担持重合体は、全て、液体組成物の総質量に基づき、約5質量%〜約40質量%、およびより好ましくは、約7.5質量%〜約35質量%、および最も好ましくは、約10質量%〜約30質量%の量で存在する。溶媒が液体組成物から取り除かれた後、担持重合体は、全て、浸食性無水フィルムの総質量に基づき、約6質量%〜約40質量%、しばしば、約6質量%〜約29質量%、およびより好ましくは、約9質量%〜約25質量%の量で浸食性無水フィルムに存在する。別の溶媒をほとんどないし全く含有しない無水組成物において、担持重合体は、浸食性無水フィルムにおいて見られるものと類似の量で存在する。
【0036】
本明細書において期待される適当な担持重合体の例は、アクリレートまたはメタクリレート重合体、アクリレート共重合体、メタクリレート共重合体、酢酸ビニル重合体もしくは共重合体、ポリビニルアルコール重合体もしくは共重合体、ビニルエーテル共重合体、ポリウレタン、ビニルピロリドン共重合体を含むピロリドン重合体、無水マレイン酸共重合体、スチレン重合体もしくは共重合体、ポリオレフィンもしくはポリオレフィン共重合体、前記重合体もしくは共重合体を含むブレンド、またはその組み合わせを含む。
例えば、1つまたは複数の担持重合体は、(メタ)アクリレート重合体もしくは共重合体、酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール共重合体、ビニルエーテル共重合体、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン共重合体、無水マレイン酸共重合体、耐衝撃性スチレン重合体、ポリプロピレン、ABS、またはその組み合わせを含む。
ある実施形態において、1つまたは複数の担持重合体は、(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体のような共重合体、ポリメチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のモノアルキルエステル、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ベヘニルメタクリレート/t−ブチルメタクリレート共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体を、単独またはその組み合わせで、例えば、(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、もしくは酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート共重合体を含む。
【0037】
典型的には、担持重合体は、浸食性無水フィルムにおいて、浸食性無水フィルムの総質量に基づき、約5、6または9質量%〜約25、29、35または40質量%、例えば、6〜29、または6〜35質量%の量で存在する。
本発明において有用なビニルピロリドン共重合体は、例えば、Ashland Inc.、Covington、Kentuckyから例えば、商品名GAFQUAT(登録商標)の下、商業上入手可能である。例えば、GAFQUAT(登録商標)734は、エタノール中ジエチル硫酸塩で四級化されたビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体である。
【0038】
本発明において有用なビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体は、例えば、ポリメチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のモノアルキルエステルとして、Ashland Inc.から例えば、商品名GANTREZ(登録商標)の下、商業上入手可能である。これらは、アルコール溶液中のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のエチル、ブチル、イソプロピルエステルを含む。別のかかる共重合体は、Ashland Inc.から商品名OMNIREZ(登録商標)の下、入手可能なポリメチルビニルエーテル/無水マレイン酸のモノエチルエステルである。
【0039】
本発明において有用なアクリレートならびにメタクリレート重合体および共重合体は、アルキルおよびシクロアルキルアクリレートならびにメタクリレート重合体、例えば、C
1-24アルキルもしくはC
5-12シクロアルキルアクリレートまたはメタクリレートモノマー、そのモノマーは、ヒドロキシル、アルコキシ、またはアミノ基で置換されていてもよい;かかるアクリレートおよび/またはメタクリレートモノマーの混合物から作られるアクリレートならびにメタクリレート共重合体、アクリレートおよび/またはメタクリレートモノマーのアクリルおよび/またはメタクリル酸モノマーとの混合物から作られる共重合体;ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体のような、非アクリレートまたはメタクリレートモノマーとの共重合体などを、単独または組み合わせで含む。これらのアクリレート担持重合体は、例えば、単独または組み合わせで、商品名、EVONIKから入手可能なEUDRAGIT(登録商標);Phoenix Chemical Inc.、Somerville、New Jerseyから入手可能なGIOVAREZ(登録商標);Ashland Inc.からまた入手可能なADVANTAGE(登録商標)PLUSの下、商業上入手可能である。例えば、無水液体組成物において有用なアクリレートならびにメタクリレート重合体および共重合体は、GIOVAREZ(登録商標)5099Mとして販売されるシクロアルキルメタクリレートのイソドデカン溶液、またはGIOVAREZ(登録商標)BTB−50として販売されるイソドデカン(および)ベヘニルメタクリレート/t−ブチルメタクリレート共重合体を含む。ADVANTAGE(登録商標)PLUSは、エタノール中の酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体である。
【0040】
化粧用およびパーソナルケア組成物において有用なポリウレタン、例えば、ポリエーテル、ポリエステル、および/またはポリカプロラクトンポリオールベースのポリウレタンが、公知であり、本発明において使用することができる。ある種の特定の実施形態は、テトラヒドロフランまたは他の有機溶媒のような溶媒に溶解性のポリウレタン重合体を用いる。1つの実施形態において、THF、溶解性ポリウレタン、およびPEOを含む無水液体組成物が、調製され、流延されて、本発明の浸食性無水フィルムが形成される。
ポリプロピレンのような熱可塑性重合体、耐衝撃性ポリスチレン、ABSなども、担持重合体として使用することができる。かかる重合体は、熱可塑性物質の粒子または小さい部分が、大部分PEO基板内に分散される、浸食性無水フィルムを形成する際に特に有用である。このタイプのフィルムは、重合体、PEO、および他の任意の活性成分を含む、十分にブレンドされた組成物、例えば、固体のブレンドされた混合物、または溶融されたPEOおよび固体重合体を含む混合物の圧縮成形により便宜上作られる。押出、射出成形などを含む、他の処理技術がまた、使用されてもよい。
【0041】
溶媒
溶媒は、液体組成物の必須の構成要素であり、本明細書において開示される浸食性無水フィルムを形成する際に補助する。溶媒は、非水性であるべきであり、担持重合体を好ましくは溶解する。それは、PEOを溶解すべきでないが、PEOが、液体組成物において十分に分散されることを可能にする。加えて、それは、室温、例えば、約25セ氏温度(℃)〜約200℃において揮発性であるべきである。好ましくは、加工助剤の分散も許容可能であるが、溶媒は、本明細書において記載される加工助剤の1つまたは複数を溶解することができるだろう。溶媒は、選択される担持重合体の選択に依存して、好ましくは、アルコール、エーテル、または炭化水素のいずれかである。他の溶媒は、上記基準を満たす限り、使用することができる。本明細書において開示される担持重合体のいくつかは、好ましい溶媒において商業上入手可能である。
【0042】
溶媒の選択は、その引火点に依存してもよい。好ましくは、引火点は、安全性についてのOSHA条件を満たすよう十分に低いが、所望されるなら、フィルムのより高い乾燥温度を扱うのに十分に高い。当業者は、産生目的のため、溶媒を最適化する方法を知っているだろう。
溶媒として選択されるアルコールは、好ましくは、C
2−C
12アルコールまたはその異性体である。例は、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、およびそれらの異性体を含む。好ましいアルコールは、単独または組み合わせの、エタノール、イソプロパノールである。THFのような、エーテルをまた、液体組成物を調製する際に使用することができる。炭化水素溶媒は、好ましくは、C
5−C
20アルカン、C
5−C
20アルケン、またはその異性体であり、例えば、1つの実施形態において、炭化水素溶媒はイソドデカンである。
好ましくは、溶媒は、実質的に連続するフィルムを形成するのに適当かつ所望の一貫性をもたらすのに十分な量または質で液体組成物において存在する。例えば、溶媒は、約15質量%〜約55質量%の量、例えば、約20質量%〜約50質量%の量で存在する。
【0043】
任意の成分−活性薬剤および加工助剤
所望される通り、液体組成物、非溶媒組成物、すなわち、溶媒をほとんどないし全く含有しない本発明の組成物、および得られた浸食性無水フィルムは、本明細書において記載される他の成分を含むことができる。重要な基準は、追加の成分自体が、組成物および得られた浸食性無水フィルムの無水性質を保存するように、水(痕跡量以外)を含有しないことである。
【0044】
PEOに加え、浸食性無水フィルムのパフォーマンスおよび快適さを増強する活性薬剤を、そこに組み込むことができる。これらの活性薬剤は、少なくとも部分的に、溶媒において溶解性であるか、溶媒と混和性であるか、もしくは溶媒において分散性であるか、または浸食性無水フィルムを非溶媒組成物から形成させることが、浸食性無水フィルムの形成を妨げるべきでなく、所望の表面に送達可能であるように十分な量の水の存在下で浸食性無水フィルムから放出されるべきであるとき利用される処理条件と適合可能であるかのいずれかであるべきである。
ケラチン表面に対する治療である活性薬剤の例は、アロエ、ビタミン(例えば、A、CまたはE)、保水剤、緩和剤、保湿剤、凝固剤、抗擦過剤、香料、脱毛剤、エッセンシャルオイル、酸化防止剤、アルファ−ヒドロキシ酸、アルファ−ケト酸、抗菌剤、抗真菌剤、抗微生物剤、抗ウイルス剤、鎮痛剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、抗刺激剤、抗悪性腫瘍剤、免疫ブースト剤、免疫抑制剤、抗ニキビ剤、抗老化剤、麻酔薬、防腐剤、防虫剤、皮膚冷却化合物、皮膚加温化合物、皮膚保護剤、皮膚浸透増強剤、スクラブ剤、滑沢剤などを含む。
【0045】
浸食性無水フィルムが除毛デバイスに組み込まれるとき、本発明の組成物および浸食性無水フィルムは、かみそりと皮膚の間のけん引力を低減するための平滑剤のようなかかるシェービング助剤;かみそり刃がひげを非常に容易に通り抜けることを可能にするよう毛髪の化学的構造を調節し得る、脱毛剤;ひげおよび皮膚片が、シェービング中にかみそり部分からより容易に洗浄されることを可能にする、界面活性剤または洗浄剤;医薬剤;柔らかくし、滑らかにし、調整し、冷却し、温めるか、または皮膚のトーンもしくはテクスチャーを改善するための化粧用剤;傷および切り傷から生じ得る、出血を抑えるための血液凝固剤;ならびに血管を収縮させ、それにより、シェービング中に刺激された皮膚から浸出し得る、リンパ液のような体液の流れをせき止めるための収斂剤を含んでもよい。
【0046】
パーソナルケア製品を除く浸食性無水フィルムについて、活性薬剤は、硬いおよび軟らかい表面のための洗浄剤、脱脂剤、界面活性剤、酵素、柔軟剤、水軟化剤、抗微生物剤、抗菌剤、抗真菌剤などを含むが、これらに限定されない。界面活性剤は、陰イオン、陽イオン、非イオン、または両性イオンであることができる。
浸食性無水フィルム自体の加工性、溶解性、柔軟性、粘度、もしくはパフォーマンスを補助するか、または改善する、加工助剤は、液体もしくは非溶媒組成物の製剤化または処理中に加えることができる。これらは、水溶性であっても、または水溶性でなくてもよいが、浸食性無水フィルムの一部を形成する。これらの加工助剤の例は、乳化剤、可塑剤、可溶化剤、軟化剤、レオロジー調節剤、充填剤などである。これらの添加剤は、約0.5質量%〜約15質量%、例えば、約1〜約10質量%、または1〜約5質量%の量で浸食性無水フィルムにおいて存在する。
【0047】
当業者により理解されるであろう通り、加工助剤の以下の具体例は、非限定的である。これらは、本明細書において開示される浸食性無水フィルムにおいて有用である、構成要素の幅広さをさらに解説し、説明するために含まれる。当業者により理解されるであろう通り、いくつかの構成要素は、1つより多くの機能を果たすことができることが可能である。
【0048】
有用な可塑剤の例は、分子量200〜20,000を有するポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタレングリコール、またはグリセリンを含む。有用な軟化剤の例は、シリコーン樹脂、ワックス、エラストマー、ポリアミドなどを含む。好ましいシリコーン樹脂は、Momentive Performance Materials Inc.、Waterford、New YorkのSILFORM(登録商標)樹脂である。好ましい群のポリアミド重合体は、Arizona Chemical、Jacksonville、Tennesseeから商品名SYLVACLEAR(登録商標)の下、商業上入手可能である。有用なエラストマーの例は、イソデシルネオペンタノエート(および)ジメチコン/ビス−イソブチルPPG−20クロスポリマー;シクロペンタシロキサン(および)ジメチコンクロスポリマー(および)ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー(および)ジメチコノールのようなシリコンエラストマーゲルを含む。両方が、Dow Corning Corporation、Midland、Michiganから商業上入手可能である。
2重目的の添加剤の非限定的な例は、可塑剤としても作用する、イソステアリルネオペンタノエートのような緩和剤であってもよい。かかる緩和剤は、Ashland Inc.から、商品名CERAPHYL(登録商標)の下、商業上入手可能である。
【0049】
浸食性無水フィルムにおいて有用な充填剤の例は、窒化ホウ素、グラファイト、タルク、粘土、ケイ酸塩、珪藻土、またはその組み合わせを含む。
液体組成物の総質量に基づき、約5質量%未満、好ましくは、約1質量%未満の量の水が、粘度調節剤として液体組成物に加えることができてもよい。フィルムを乾燥させる際、水は、実質的に蒸発し、ごく少量が残り、もしあれば、水の量は、得られた浸食性無水フィルム中に残る。
【0050】
浸食性無水フィルム調製
本発明の浸食性無水フィルムを、溶媒流延、噴霧、カレンダ、押出、共押出、射出成形、ブロー成形、圧縮成形などを含む、様々な公知のフィルム形成技術により調製することができる。特定の処理技術は、浸食性無水フィルムの最終使用、および使用されている任意の活性成分を含む、特定の成分に依存するだろう。本発明の特定の実施形態は、溶媒流延、押出、射出成形、および圧縮成形により浸食性無水フィルムを形成すること、これらのプロセスの2つ以上の混合、例えば、溶媒流延、続いて、挽かれた流延フィルムの射出または圧縮成形を使用して、フィルムを形成すること、ならびにそれにより産生されるフィルムを含む。
1つの特定の実施形態において、浸食性無水フィルムは、溶媒流延、例えば、浸食性無水フィルムを無水液体組成物から流延させることを含むプロセスにより産生される。
【0051】
液体組成物を、発熱体およびスターラーを典型的に備えた、容器を溶媒で充填することにより、便宜的に調製することができる。撹拌しながら、液体組成物の成分、例えば、担持重合体、PEO、任意の活性成分などが、均一な分散が達成されるまで、溶媒に加えられる。加熱は、ある種の重合体、活性剤、または加工助剤のような特定の成分が、所望されるなら、溶媒において溶解されることを確かにすることが要求されてもよい。混合物がより高い分子量PEOを含有するとき、弱いせん断混合を一般に利用して、重合体の分子の完全性が保存され、分解が予防される。
【0052】
例えば、イソプロパノールを含有するビーカーに、1つまたは複数の可塑剤、例えば、SYLVACLEAR(登録商標)および/またはSILFORM(登録商標)樹脂が、可塑剤が溶解されるまで、例えば、約45℃まで加熱しながら加えられる。ビーカーを、イソプロパノールの蒸発を最小にするために覆うことができる。次に、溶液を室温まで冷却し、所望されるなら、より高く加熱された現在の温度において保持することができる。担持重合体、例えば、アクリレートもしくはメタクリレート重合体または共重合体は、混合しながら、加えられる。担持重合体に依存して、重合体は、溶媒において溶解されてもよいか、または懸濁されてもよい。重合体が懸濁されるなら、均一に分散された懸濁液が得られるまで、撹拌は継続されるべきである。次に、粉末化されたPEOが、PEOが、ほとんど凝固しないで、混合物に完全に分散されるまで、ゆっくり加えられる。次に、ポリエチレングリコール200、CERAPHYL(登録商標)375緩和剤のような任意の加工助剤および/または活性成分、アロエおよびビタミンEのようなスキンケア剤などを、個別にまたは別々に、撹拌しながら加えることができる。追加のイソプロパノールが、加熱中に蒸発された量と置き換わり、および/または粘度を約2000cPs〜約5000cPsに調整するのに十分な量で加えられる。
次に、液体組成物を基板に、または型に注ぎ、次に、典型的には加熱により、溶媒を蒸発させることにより、浸食性無水フィルムを形成させることができる。例えば、液体組成物を、ガラスまたは金属プレート、例えば、ステンレススチールもしくはアルミニウムプレートなどに注ぐことができ、上部側にシリコーン処理された剥離紙のシートを装着してもよい。次に、適当なドクターブレードを使用して、液体の水位を低下させて、所望の厚さを得ることができ、次に、一定重量が達成されるまで、例えば、コンベクションオーブンにおいて、約80℃〜約85℃で流延液体組成物を乾燥させることができる。明らかなことに、例えば、溶媒沸点に依存して、異なる温度が使用されてもよい。適当なドクターブレードを使用して、当業者は、1mm、1.5mm、2mmなどの厚さを有する乾燥浸食性無水フィルムを容易に産生することができ、次に、それを冷却し、所望のサイズにカットすることができる。
【0053】
液体組成物はまた、最終使用デバイス、もしくは最終使用デバイスを調製する際に使用される成分(component)に直接流延されるか、またはデバイスもしくはデバイス成分の穴に直接流延され、乾燥され、次に、そのまま使用されてもよい。
当業者は、液体組成物を適当な基板に流延して、フィルムの所望の厚さを達成する知識を有するだろう。本明細書において期待される基板は、組み上げられたおよび組み上げられていない基板、発泡体基板、接着剤付き基板、重合体基板、ならびに多層化フィルムを産生するための乾燥浸食性無水フィルム自体の層への流延を含む。流延分散液を、溶媒を揮発させ、フィルムを凝固させるのに十分な時間および温度に設定したオーブンにおいて、加熱することにより、または当業者に公知の他の手段により、溶媒を取り除くことができる。
【0054】
別の特定の実施形態において、浸食性無水フィルムが、成分のブレンドされた混合物の射出成形または圧縮成形を含むプロセスにより、産生される。かかるプロセスは、液体成分が、除かれるか、または少量で使用され、ブレンドされた混合物中の乾燥構成要素により吸収されるとき、典型的には最も成功である。単純乾燥ブレンド、高速混合、粉砕などを含む、浸食性無水フィルムの成分を混合するか、またはブレンドする任意のプロセスを使用することができる。上記由来の溶媒流延フィルムを粉砕するか、もしくは挽いて、成形されるか、または押し出される成分のブレンドされた混合物をもたらすことができる。
成分、例えば、PEO、担持重合体、任意の活性剤、および加工助剤などの単純なブレンドを使用して、射出成形および圧縮成形を達成することができるが、成分がまず熱的に処理、例えば、Brabender溶融混合もしくは押出、典型的には、続いて、顆粒化またはペレット化されるなら、より良好な結果がしばしば得られる。
【0055】
使用されるPEOおよび担持重合体に依存して、80〜230のバレル温度を有する1または2軸スクリュー押し出し機を使用して、追加の成形プロセスの前置きとして、または浸食性無水フィルムを直接形成させる手段としてのいずれかの押出を行うことができる。浸食性無水フィルムを射出成形するため、例えば、1軸スクリュー押し出し機を使用して、90℃〜200℃または220℃、例えば、120℃〜180℃、または100〜150℃の温度において、製剤化されたブレンドをペレットにまず押し出し、次に、ペレットを、ホットランナシステムを備えてもよい、単一材料成形もしくは複数材料成形機械のいずれかにおいて、120℃〜250℃、例えば、140℃〜220℃の温度を使用して、フラッシュすることなく、一部に完全に充填するのに十分な射出圧において射出し、穴のサイズに依存して、配置および量は、300〜2500psiの範囲にあることができることが好ましい。サイクル時間は、同一のパラメーターに依存し、3〜30秒の範囲にあり得る。
【0056】
圧縮成形のため、製剤化された無水非溶媒組成物を、押出を介して、または混合器において、周囲もしくは高温で調製することができる。例えば、組成物を、Banburyまたは他の混合器において、高温で化合することができ、次に、シートに形成され、そのシートを、続いて圧縮成形されるストリップまたはプラークにカットすることができる。1つの実施形態において、担持重合体、PEO、および任意の活性成分を含む、密に混合された組成物を、例えば、Carver pressのような市販の圧縮成形装置を使用して、直接圧縮成形して、本発明の複合浸食性無水フィルムを形成させることができる。
【0057】
多くの実施形態において、浸食性無水フィルムを作るために使用される液体組成物は、以下の表Iにおいて示される材料を含む。
【表1】
【0058】
多くの実施形態において、浸食性無水フィルムを作るための非溶媒組成物、および浸食性無水フィルム自体は、以下の表Iaにおいて示される材料を含む。
【表2】
【0059】
いくつかの例示的な実施形態において、浸食性無水フィルムは、約0.1〜約25mm、または0.1〜10mmの厚さを有し、溶媒流延、押出、射出成形、および/または圧縮成形を含むプロセスにより調製される。
【0060】
例えば、例示的な実施形態の1つのセットにおいて、浸食性無水フィルムは、溶媒流延により、少なくとも一部分が、約2,000,000〜約10,000,000の分子量を有する1つまたは複数のポリエチレンオキシド重合体であるポリエチレンオキシド;メタクリレート重合体、アクリレート共重合体、メタクリレート共重合体、酢酸ビニル重合体もしくは共重合体、ポリビニルアルコール重合体もしくは共重合体、ビニルエーテル共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン共重合体、もしくは無水マレイン酸共重合体、前記重合体もしくは共重合体を含むブレンド、またはその組み合わせを含む1つまたは複数の担持重合体;治療剤、洗浄剤、および/もしくは加工助剤から選択される1つまたは複数の活性薬剤;無水液体組成物の総質量に基づき、15質量%〜約55質量%の量で存在し、また、水、例えば、0〜5質量%の水、典型的には、5質量%未満の水を含んでもよい1つまたは複数の無水溶媒を含む無水液体組成物から調製される。
これらの例示的な溶媒流延実施形態の多くにおいて、無水液体組成物の1つあるいは複数の溶媒は、1つもしくは複数のC
2−C
12アルコール、1つもしくは複数のC
5−C
20アルカン、1つもしくは複数のC
5−C
20アルケン、または1つもしくは複数のエーテル、しばしば、1つもしくは複数のC
2−C
12アルコール、または1つもしくは複数のC
5−C
20アルカンを含む。溶媒流延実施形態の多くにおいて、無水液体組成物の1つあるいは複数の担持重合体、および得られた浸食性無水フィルムは、(メタ)アクリレート重合体もしくは共重合体、酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール共重合体、ビニルエーテル共重合体、ビニルピロリドン共重合体、無水マレイン酸共重合体、またはその組み合わせを含み、例えば、1つまたは複数の担持重合体は、1つまたは複数の(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ポリメチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のモノアルキルエステル、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ベヘニルメタクリレート/t−ブチルメタクリレート共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体を、単独またはその組み合わせで含む。
【0061】
これらの例示的な実施形態の他のものにおいて、本発明の浸食性無水フィルムは、押出、射出成形、および、もしくは圧縮成形を含むプロセスにより、得られ、無水組成物は、上記のポリエチレンオキシド、メタクリレート重合体、アクリレート共重合体、メタクリレート共重合体、酢酸ビニル重合体もしくは共重合体、ポリビニルアルコール重合体もしくは共重合体、ビニルエーテル共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン共重合体、無水マレイン酸共重合体、スチレン重合体もしくは共重合体、ポリオレフィンもしくはポリオレフィン共重合体、前記重合体もしくは共重合体を含むブレンド、またはその組み合わせを含む1つあるいは複数の担持重合体、例えば、1つあるいは複数の(メタ)アクリレート重合体もしくは共重合体、酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール共重合体、ビニルエーテル共重合体、ビニルピロリドン共重合体、無水マレイン酸共重合体、耐衝撃性ポリスチレン、ポリプロピレン、ABS、またはその組み合わせ;例えば、1つまたは複数の(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ポリメチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のモノアルキルエステル、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ベヘニルメタクリレート/t−ブチルメタクリレート共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体を、単独またはその組み合わせで含む1つあるいは複数の担持重合体;ならびに治療剤、洗浄剤、および/もしくは加工助剤から選択される1つまたは複数の活性薬剤を含む。
【0062】
デバイスおよび使用方法
本明細書において開示される浸食性無水フィルムは、2〜3例を挙げると、パーソナルケア、布ケア、ならびに硬い表面の洗浄および処理のような、様々な適用において有用である。1つの実施形態において、毛髪および/または毛根を分解するか、または破壊するために、浸食性無水フィルムを、かみそり、かみそりカートリッジ、脱毛器のような除毛デバイスに、単独でまたは光源と組み合わせて組み込むか、またはそれと結合することができる。除毛デバイスが光源を含むなら、次に、光源は、コヒーレント(レーザー)光またはインコヒーレント光を生じてもよく、光を連続して、または不連続(パルス状の)様式で生じるよう適合されてもよい。
【0063】
好ましくは、除毛デバイスはかみそりである。かみそりの場合において、浸食性無水フィルムは、かみそりカートリッジ上にコンフォートストリップとして配置され、位置づけられるか、またはそうでなければ提供されてもよい。例えば、コンフォートストリップを、カットの向きで刃の前および/または後に好ましくは置くことができ、刃を完全に囲む連続する一部分として配置さえしてよい。国際特許出願公開第97/02116号は、かかるストリップが置かれてもよい、位置を説明する。
【0064】
浸食性無水フィルムは、任意の適当な様式で除毛デバイスに貼られてもよい。例えば、それを、別個のかみそりカートリッジに機械的に、または除毛デバイスに直接合わせることができる。あるいは、浸食性無水フィルムは、除毛デバイスに直接、または接着性組成物により間接的に接着されてもよい。直接的接着の1つの方法は、固体フィルムを、可能性のある基板として接着剤付きシート、例えば、アセテート(acetate)シートに流延長することを含み、次に、それは、接着を介して除毛デバイスに接着される。
【0065】
1つの例示的な実施形態において、かみそりのためのコンフォートストリップは、本発明の浸食性無水フィルムを含み、そのフィルムは、
40〜80質量%PEO;
6〜40質量%、または6〜35質量%アクリレートまたはメタクリレート重合体もしくは共重合体、例えば、(メタ)アクリレート共重合体、または(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体などのような担持重合体;
1〜25質量%、または1〜20質量%のグリセロールベースもしくは脂肪酸ベースの加工助剤、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアミド、シトレート(citrate)、シリコーンもしくはシロキサン可塑剤/柔軟剤などのような、1つまたは複数の可塑剤、柔軟剤、もしくは加工助剤;ならびに
最大10質量%アロエ、ビタミン、緩和剤、保湿剤、凝固剤、抗擦過剤、香料、脱毛剤、エッセンシャルオイル、酸化防止剤、抗刺激剤、防腐剤、皮膚冷却化合物、保護剤、他の滑沢剤などのようなスキンケア構成要素
を含む。
【0066】
シェービングおよび除毛デバイスにおいて、浸食性無水フィルムを、シェービング前、間、または後に、PEO、ならびにシェービング補助材およびスキンケア剤のような活性薬剤を皮膚または毛髪に制御可能かつ着実に送達することができる。PEOおよび活性薬剤を含有する、本明細書において記載される浸食性無水フィルムが、十分な量の水に曝露されると、浸食性無水フィルムを生じるシェービングまたは除毛デバイスが、皮膚を横断するにつれ、PEOおよび活性薬剤は、皮膚または毛髪に放出される。浸食性無水フィルムが皮膚を横断するにつれ、フィルムは浸食され、活性薬剤が容易にアクセス可能である、新たな表面をもたらす。これは、先行技術の押出または成形コンフォートストリップを超える改良であり、ここで、PEOが水不溶性マトリックス内に捕捉される。
【0067】
浸食性無水フィルムの別の実施形態は、創傷ケア材料を皮膚に送達することを伴う。使用者は、本明細書において記載される浸食性無水フィルムの1つを使用し、十分な量の水に曝露された後、または同時に、浸食性無水フィルムを、皮膚の開放性創傷に、または引っ掻いたもしくは擦り剥けた皮膚に置いてもよい。PEO、および創傷ケア材料は、接触の際、皮膚に直接放出される。創傷ケア材料は、凝固、治癒を促進し、治療剤を送達するか、または創傷、発疹、摩耗、切り傷などに付随する不快さを軽減するだろう。
【0068】
皮膚処置に関連して使用されるとき、浸食性無水フィルムを、スキンケア剤の皮膚表面への送達のための手動デバイスに組み込むことができる。例えば、浸食性無水フィルムは、皮膚処置デバイスにおいて入れ替え可能であることができる。例えば、にきびを予防するか、または処置するための皮膚処置において、液体組成物中のPEOの量は、液体組成物の総質量に基づき、約10質量%〜約20質量%、好ましくは、約15質量%であることが好ましい。液体組成物は、液体組成物の総質量に基づき、最大約5質量%、好ましくは、約1質量%サリチル酸、および少なくとも1つの界面活性剤を含有することも好ましい。使用者は、浸食性無水フィルムを十分な量の水で活性化し、次に、デバイスを、処置を必要とする彼らの皮膚のその一部分に接触させるだろう。
浸食性無水フィルムを利用する別の実施形態は、スキンケアワイプである。浸食性無水フィルムが、スキンケアワイプの形態であるとき、PEOを含む、ワイプ内の水溶性活性薬剤が、所望の範囲の皮膚に放出されるように、使用者は、ワイプをぬれた皮膚を横切って移動させるか、または使用の直前に浸食性無水フィルムを湿らせて、ワイプを水で活性化させる。好ましくは、1つのかかる実施形態は、PEOに加えて、公知の緩和剤、および保湿剤を含有する保湿製剤を含む、乾燥、水で活性化されるワイプとして販売され得る、スキンケアワイプを湿らせることである。例えば、かかるワイプは、ビニルピロリドン共重合体を担持重合体として、約3質量%〜約7質量%の量のPEO、保湿構成要素、例えば、緩和剤エステル、グリセリン、および香料を含んでもよい。液体組成物は、織られていない布、発泡体シート、または他の担持基板上で流延され、溶媒が取り除かれ、所望のサイズにカットされてもよい。
【0069】
スキンケアワイプの別の実施形態は、液体組成物を発泡体シート内に、または上に組み込み、浸食性無水フィルムを形成させることを含む。かかる実施形態の例として、HPUシートの少なくとも1つの表面上にくぼみを有する、親水性ポリウレタン発泡体(HPU)シートが、本明細書に記載される液体組成物で満たされてもよい。HPUは、くぼみを形成するように、型において一緒に混合され、発泡体を作る、水相および重合体相から作ることができる。液体組成物は、15質量%ポリビニルピロリドン(PVP);5質量%ポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(PVP/VA);14質量%PEO;ポリアミド共重合体緩和剤;1質量%サリチル酸、または2質量%過酸化ベンゾイルのような治療剤;イソプロパノール、および2質量%界面活性剤の混合物を含有してもよい。この液体組成物を、発泡体シートに流延してくぼみに落ち着かせ、乾燥させて、イソプロパノール溶媒を取り除くことができる。あるいは、浸食性無水フィルムが、発泡体シートの表面に、および/または発泡体シートの割れ目の空間に存在するように、発泡体シートを液体組成物で飽和させ、乾燥させることができる。
【0070】
浸食性無水フィルムのなお別の実施形態は、ヘアケアを期待し、ここで、コームまたはブラシが、本明細書において開示される浸食性無水フィルムを含む。浸食性無水フィルムは、コームもしくはブラシの「歯」の周りを覆うようストリップまたは糸に流延されるか、あるいは成形され、あるいは実際の「歯」自体を形成する。次に、PEOを含む、コーム/ブラシと関連した、または接着した浸食性無水フィルム内の水溶性活性薬剤が、毛髪表面に放出されるように、使用者は、コームをぬれた毛髪に通す。あるいは、使用者は、浸食性無水フィルムを十分な量の水で活性化させ、コームを乾いた毛髪に通すことができる。液体組成物は、上で記載された一般的な製剤のものであることができ、ここで、PEOは、約14質量%の量で存在し、担持重合体は、好ましくは、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート共重合体であり、PVP、およびPVP/VA重合体、または輝き、保湿、日焼け防止などをもたらすために毛髪を処置するのに有用であることが、当業者に公知である、他の重合体をさらに含む。好ましくは、溶媒は、エタノールまたはイソプロパノールである。
【0071】
布ケアの分野において、浸食性無水フィルムの別の実施形態はまた、乾燥機用シートもしくは洗濯洗剤フィルムの形態で、または乾燥機用シートもしくは洗濯洗剤フィルムと組み合わせて使用されてもよい。浸食性無水フィルムは、布が、乾燥機において、加熱および水蒸気の条件下で、乾燥機用シートと接触される、乾燥機において布を処理するか、または柔らかくする際に使用されてもよい。例えば、乾燥機用シートは、PVPが担持重合体である、上で記載された一般的な製剤の浸食性無水フィルム、ならびに追加で、約8質量%の混合された固体布軟化剤構成要素、香料、および固体非イオン界面活性剤、および珪藻土を含むことができる。液体組成物は、織られていない、または他の基板上に流延されてもよい。操作中に、洗濯機において布洗浄剤を洗浄水に、または処置材料を布に放出するように、洗濯洗剤フィルムとして、布は、水の存在下で、浸食性無水フィルムと接触される。かかる洗濯洗剤フィルムは、標準的または高い効率の洗浄機械における使用に適した濃縮された水溶性洗剤を含むことができる。例えば、洗濯洗剤フィルムは、上で記載された一般的な製剤の浸食性無水フィルムであることができるが、最小量の担持重合体、または水溶性担持重合体を選択することができる。好ましくは、担持重合体は、水溶性であり、PVP重合体を含むことができる。製剤はまた、約15質量%の量のPEO、ならびに界面活性剤、酵素洗浄剤、布漂白剤、香料などを含む、洗濯洗剤構成要素も含有することができる。
【0072】
いくつかの実施形態において、浸食性無水フィルムを、床、浴室、または台所表面および調理台などのような硬い表面を処理するか、または洗浄する際に使用することができる。浸食性無水フィルムを、硬い表面の洗浄剤の形態で、またはそれと組み合わせて使用して、この方法は、硬い表面を浸食性無水フィルムと湿った条件下で接触させるか、または水に溶解された浸食性無水フィルムを含む溶液を硬い表面に適用するステップを伴う。例えば、使用者が、床または調理台のような硬い表面を洗浄するため、ある量の水に浸食性無水フィルムを溶解するように、硬い表面の洗浄フィルムを、上で記載され、濃縮された量の1つまたは複数の水溶性洗剤をさらに含む、本発明の一般的な製剤から作ることができる。好ましくは、担持重合体は、水溶性であり、PVP重合体を含むことができ、PEOは、約2.5%の量であることができ、陽イオン、陰イオン、非イオン、および/または両性イオン界面活性剤を含む界面活性剤、脱脂剤などのような、他の構成要素を含むことができる。
【実施例】
【0073】
溶媒流延により調製した浸食性無水フィルム
発熱体およびスターラーを備え、2−プロパノールを含有するビーカーを45℃に加熱し、所望量のSYLVACLEAR(登録商標)A200Vを加え、SYLVACLEAR(登録商標)A200Vが溶解するまで、撹拌することにより、液体組成物を調製した。この透明な溶液に、撹拌しながら、DOW CORNINGエラストマー9546、続いて、SILFORM(登録商標)可撓性樹脂を加える。次に、溶液を室温まで冷却し、担持重合体、ADVANTAGE(登録商標)PLUS酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体を、約15分間混合しながら加え、その後、PEOを、ほとんど凝固することなく、混合物に完全に分散させるまで、粉末化したPEOをゆっくり加える。この分散液に、ポリエチレングリコール200を、約10分間撹拌しながら、加え、続いて、CERAPHYL(登録商標)375を、さらに約10分間撹拌しながら、加える。追加のイソプロパノールを加えて、粘度を約1200cPs〜約2000cPsまで調整する。
【0074】
1/8インチの厚さを有するステンレススチールプレートに、上部側にシリコーン処理された剥離紙のシートを装着する。適当なドクターブレードを使用して、液体組成物をドクターブレードの正面に紙を横切って注ぎ、液体組成物の水位を低下させる。次に、一定重量を達成するまで、流延液体組成物を、コンベクションオーブンにおいて、約80℃〜約85℃で乾燥させる。適当なドクターブレードを使用して、1mm、1.5mm、および2mmの厚さを有する乾燥フィルムを調製する。
浸食性無水フィルムを調製するのに有用なADVANTAGE(登録商標)PLUS酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体を含む、液体組成物の例示的な実施形態を、表IIにおいて示す。
【0075】
【表3】
【0076】
【0077】
[001]試料1〜16の液体組成物を流延し、溶媒を取り除いて、固体浸食性無水フィルムを形成させた。得られた浸食性無水フィルムの成分を、表IIIにおいて示す。
【表4】
【0078】
【0079】
選択成分および量を変更して、得られた浸食性無水フィルム特性を調整しながら、以下の表IVにおいて示す、PEO、および市販のアクリレート重合体を含む液体組成物を調製した。
【0080】
【表5】
【0081】
【表6】
【0082】
(例22)PEOおよびポリウレタンを含む溶媒流延浸食性無水フィルム
テトラヒドロフラン190グラム中のLUBRIZOL SP 80A−150ポリウレタン重合体18グラム、およびLUBRIZOL SG 80Aポリウレタン重合体12グラムの溶液を、混合物Aとして調製した。混合物A11グラムに、テトラヒドロフラン13.5グラム中の、53μm未満の粒子サイズを有する、ポリエチレンオキシド粒子14.25グラムを含む分散液(混合物B)を加えた。得られた組成物を混合し、枠に注ぎ、溶媒を蒸発させるため40分間空気乾燥させた。関連するライナーを有する感圧接着剤の層をフィルム上に置き、次に、フィルムを枠から取り除き、オーブンにおいて80℃で24時間さらに乾燥させた。PEO/ポリウレタンフィルムは、11質量%ポリウレタン、および89質量%PEOを含んでいた。混合物A22グラム、および上で用意した混合物Bを使用して、手順を繰り返したとき、得られたPEO/ポリウレタンフィルムは、22質量%ポリウレタン、および78質量%PEOを含んでいた。
【0083】
様々な担持重合体を有する溶媒流延浸食性無水フィルム
PEO、および様々な担持重合体化学を含む液体組成物を、先の例1〜16のものと類似の手法に従い、調製し、次に、浸食性無水流延フィルムに変換した。表VIにおいて示す、以下の担持重合体を使用した:
PVP K−90 ポリビニルピロリドン
DERMACRYL(登録商標)2.0 アクリレート/オクチルアクリレート
DERMACRYL(登録商標)79 アクリレート/オクチルアクリレート
GANEX(登録商標)V−220−F ビニルピロリドン/エイコセン共重合体
LUVISET(登録商標)CAN 酢酸ビニル/クロトネート/ビニルネオデカノエート共重合体
FLEXAN(登録商標)II ナトリウムポリスチレンスルホネート
AQUAFLEX(登録商標)SF−40 ビニルピロリドン/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレート共重合体
【0084】
【表7】
【0085】
射出成形により調製した無水浸食性無水フィルム
PEO、およびメタクリル酸−エチルアクリレート共重合体、EUDRAGIT(登録商標)L100−55を含む浸食性無水フィルムを、射出成形により調製した。製剤、および処理温度を、表VIIにおいて示す。
【表8】
【0086】
EUDRAGIT(登録商標)L100−55重合体について、1つのシリーズにおいて、1:1メタクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、すなわち、EUDRAGIT(登録商標)L100、および別のシリーズにおいて、2:1メタクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、すなわち、EUDRAGIT(登録商標)S100を置き換えて、類似の浸食性無水フィルムも調製した。
【0087】
クエン酸トリエチル可塑剤およびステアリン酸を加工助剤として含有するEUDRAGIT(登録商標)製剤を、温度200°F未満で成形することができる。ステアリン酸を含まない、例30の製剤は、一部の完全な充填をもたらさず(またはおそらく、放出の際の一部縮小)、弾性のあるテクスチャーを有し、より高い処理温度を要求した。例31におけるPOLYOX(登録商標)WSR N750、およびPEG4600のような加工助剤の使用は、同様に、成形し難い、弾性のあるテクスチャーを有する一部をもたらした。ステアリン酸およびモノステアリン酸グリセロール加工助剤を含む例33は、190°Fの低い温度で十分に成形され、十分に処理された強固な部分をもたらした。
【0088】
最小値にて、これらの組成物の全てが、水と接触したとき、およびシミュレーションしたシェービング条件下で、PEOを放出した。組成物の多くが、PEO、ならびに他のシェービング補助材を、(1)制御可能に、(2)着実な速度で、および(3)複数回の湿った使用後でさえ持続的に放出した。
【0089】
潤滑性および衣服
溶媒流延により調製した、ポリエチレンオキシド、および酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体を含む、例1の浸食性無水フィルムを、コンフォートストリップとして5刃のかみそりカートリッジに組み込み、PEOの放出を可能にする一連の開放を含む、非浸食性基板内に保持されたゲル形成超音波圧縮ポリエチレンオキシドのリザーバーを含むかみそりカートリッジ(すなわち、Edgewell Personal Care、LLCが販売するSCHICK(登録商標)HYDRO(登録商標)かみそりに類似)に対する認識した潤滑およびシェービングパフォーマンスの維持について評価した。
【0090】
評価は、3回の従前の潤滑検証研究に参加した、22人の男性のひげそりのパネルを利用した。それぞれのパネリストに2つのかみそりを与え、3桁のデジタルコード番号によってのみ同定し、彼の顔の一方の半分を、第1のかみそりで、および彼の顔のもう一方の半分を第2のかみそりで、毎日40日間ひげそりするよう指示した。それぞれのペアにおける1つのかみそりは、本発明の例1よる浸食性無水フィルムを含むコンフォートストリップを有するカートリッジを含有し、第2のかみそりは、比較用のコンフォートテクノロジーを有するカートリッジ、すなわち、リザーバー中にPEO組成物を含有した。それぞれのパネリストは、毎日、ひげをそらずに検査施設に到着し、施設にてひげをそり、次に、シェービングしながら、滑り、クッション性、粘性、油性について、シェービングしながら、糸引き、引きまたは牽引、擦過、安全性、全般的なパフォーマンス、残りについて、洗浄後、密接度、刺激、滑らかさ、油性、ならびに洗浄後、残った量について、互いに対してかみそりを採点するアンケートを完了した。
【0091】
試験した品質の多くについて期間中示された統計上有意な差はほとんど存在しなかった。しかしながら、試験が進むにつれ、すなわち、何回かのひげそり後、本発明の浸食性無水フィルムをコンフォートストリップとして含むかみそりは、擦過をほとんど示さず、刺激をほとんど示さず、引きまたは牽引をほとんど示さず、ゲル形成コンフォート組成物のリザーバーを含むかみそりより多い量のクッション性および滑りを示すことを把握した。これらの認識は、一般に、1日目〜20日目の半分のひげそりにおいて、より顕著であったが、20日目〜40日目後にあまり顕著でなく、これは、約20回の半分のひげそりだが、本発明の浸食性無水コンフォートストリップが、ゲル形成組成物の比較用のリザーバーより良好にその活性を維持したことを示している。すなわち、比較用のコンフォートテクノロジーは、1回のひげそりを通じて、本発明の浸食性無水コンフォートストリップより高い程度まで活性を失い、本発明の浸食性無水ストリップの特性の喪失は、20回の半分のひげそり後、同様に目立った程度の特性喪失に近づき始めたのみであった。
伝統的な押出マトリックスコンフォートストリップを含むSCHICK(登録商標)QUATTRO(登録商標)かみそり(Edgewell Personal Care、LLCが販売)に対する、4つの刃のかみそりカートリッジに組み込んだときの潤滑およびシェービングパフォーマンスについて、例10も評価した。
【0092】
評価は、バランスのとれた順次単一体デザインにおいて、それぞれの製品での5(5)回の全部のひげそりを完了した、120人の男性のひげそりのパネルを利用した。それぞれのひげそり後、パネリストは、それぞれの製品のパフォーマンスについてアンケートを完了した。5回の全部のひげそり後、例10の浸食性無水フィルムでのかみそりは、かかる特質、潤滑品質、かみそり滑り、ほとんどない引きおよび牽引、ならびにより低い刺激について、シェービングコンフォートより高度に有意に高い平均スコア(99%の信頼度)を有した。
【0093】
上の例から見られる通り、本発明の浸食性無水フィルムは、容易に調製され、ポリエチレンオキシド、および補助的成分の着実な放出を長時間にわたりもたらす。所望の材料を表面に輸送するための手段としての浸食性無水フィルムの使用はまた、他の類似の技術を超えた、特に、より長い耐用年数の点での利点を有することも示された。
【0094】
本発明は、その詳細な実施形態について示され、記載されているが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更が成されてもよく、均等物は、その構成要件について置き換えられてもよいことは、当業者により理解されるだろう。加えて、修飾は、その本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本発明の教示に合わせて、成されてもよい。それ故、発明は、上の詳細な説明において開示された特定の実施形態に限定されないが、発明が、添付の特許請求の範囲の範囲内にある、全ての実施形態を含むであろうことが、意図される。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕浸食性無水フィルムの総質量に基づき、
約40質量%〜約80質量%のポリエチレンオキシドであって、前記ポリエチレンオキシドの少なくとも一部分が、約2,000,000〜約10,000,000の分子量を有する1つまたは複数のポリエチレンオキシド重合体である、ポリエチレンオキシド;
約5質量%〜約40質量%の1つまたは複数の担持重合体であって、前記1つまたは複数の担持重合体が、メタクリレート重合体、アクリレート共重合体、メタクリレート共重合体、酢酸ビニル重合体もしくは共重合体、ポリビニルアルコール重合体もしくは共重合体、ビニルエーテル共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン共重合体、無水マレイン酸共重合体、スチレン重合体もしくは共重合体、ポリオレフィンもしくはポリオレフィン共重合体、前記重合体もしくは共重合体を含むブレンド、またはその組み合わせを含む、1つまたは複数の担持重合体;ならびに
治療剤、洗浄剤、もしくは加工助剤から選択される1つまたは複数の薬剤
を含む、浸食性無水フィルム。
〔2〕1つまたは複数の担持重合体が、1つもしくは複数の(メタ)アクリレート重合体もしくは共重合体、酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール共重合体、ビニルエーテル共重合体、ビニルピロリドン共重合体、無水マレイン酸共重合体、耐衝撃性ポリスチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、またはその組み合わせを含む、前記〔1〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔3〕1つまたは複数の担持重合体が、1つもしくは複数の(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ポリメチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のモノアルキルエステル、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ベヘニルメタクリレート/t−ブチルメタクリレート共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体を、単独もしくはその組み合わせで含む、前記〔2〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔4〕治療剤が、アロエ、ビタミン、保水剤、緩和剤、保湿剤、凝固剤、抗擦過剤、香料、脱毛剤、エッセンシャルオイル、酸化防止剤、アルファ−ヒドロキシ酸、アルファ−ケト酸、抗菌剤、抗真菌剤、抗微生物剤、抗ウイルス剤、鎮痛剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、抗刺激剤、抗悪性腫瘍剤、免疫ブースト剤、免疫抑制剤、抗ニキビ剤、抗老化剤、麻酔薬、防腐剤、防虫剤、皮膚冷却化合物、皮膚加温化合物、皮膚保護剤、皮膚浸透増強剤、スクラブ剤、滑沢剤、もしくはその組み合わせの1つまたは複数を含む、前記〔1〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔5〕洗浄剤が、脱脂剤、界面活性剤、酵素、柔軟剤、抗微生物剤、抗菌剤、抗真菌剤、またはその組み合わせを含む、前記〔1〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔6〕加工助剤が可塑剤を含み、可塑剤が、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタレングリコール、グリセリン、またはその組み合わせを含む、前記〔1〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔7〕加工助剤が軟化剤を含み、軟化剤が、シリコーン樹脂、ワックス、エラストマー、ポリアミド、またはその組み合わせを含む、前記〔1〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔8〕加工助剤が充填剤を含み、充填剤が、窒化ホウ素、グラファイト、タルク、粘土、ケイ酸塩、珪藻土、またはその組み合わせを含む、前記〔1〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔9〕PEOと、ポリビニルピロリドン、および/またはグリセロール、および/またはポリアルキレングリコールとの組み合わせを含む、前記〔1〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔10〕1つまたは複数の担持重合体が、約6質量%〜約35質量%の量で存在する、前記〔1〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔11〕ポリエチレンオキシドの少なくとも一部分が、約2,000,000〜約10,000,000ダルトンの分子量を有する1つまたは複数のポリエチレンオキシド重合体であるポリエチレンオキシド;
メタクリレート重合体、アクリレート共重合体、メタクリレート共重合体、酢酸ビニル重合体もしくは共重合体、ポリビニルアルコール重合体もしくは共重合体、ビニルエーテル共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン共重合体、もしくは無水マレイン酸共重合体、前記重合体もしくは共重合体を含むブレンド、またはその組み合わせを含む1つまたは複数の担持重合体;
治療剤、洗浄剤、もしくは加工助剤から選択される1つまたは複数の活性薬剤;ならびに無水液体組成物の総質量に基づき、15質量%〜約55質量%の量で存在する1つまたは複数の無水溶媒;
を含む無水液体組成物を用意すること;
無水液体組成物を基板上に、または型に、または最終使用デバイスもしくは最終使用デバイスの成分における穴に注ぐことにより、浸食性無水フィルムを流延すること;ならびにこのように流延された無水液体を乾燥させること
を含むプロセスにより得られる、前記〔1〕から〔10〕のいずれか1項に記載の浸食性無水フィルム。
〔12〕無水液体組成物の1つまたは複数の溶媒が、1つもしくは複数のC2−C12アルコール、1つもしくは複数のC5−C20アルカン、1つもしくは複数のC5−C20アルケン、または1つもしくは複数のエーテルを含む、前記〔11〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔13〕前記無水液体組成物の総質量に基づき、5質量%未満の量で水をさらに含む、前記〔11〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔14〕無水液体組成物の1つまたは複数の担持重合体が、(メタ)アクリレート重合体もしくは共重合体、酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール共重合体、ビニルエーテル共重合体、ビニルピロリドン共重合体、無水マレイン酸共重合体、またはその組み合わせを含む、前記〔11〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔15〕1つまたは複数の担持重合体が、1つまたは複数の(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ポリメチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体のモノアルキルエステル、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ベヘニルメタクリレート/t−ブチルメタクリレート共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/イソボルニルアクリレート三元重合体を、単独もしくはその組み合わせで含む、前記〔14〕に記載の浸食性無水フィルム。
〔16〕前記ポリエチレンオキシド、前記1つまたは複数の担持重合体、ならびに治療剤、洗浄剤、および/もしくは加工助剤から選択される前記1つまたは複数の活性薬剤を含む無水組成物を押出、射出成形、および、または圧縮成形することを含むプロセスにより得られる、前記〔1〕から〔10〕のいずれか1項に記載の浸食性無水フィルム。
〔17〕基板に接着する、前記〔1〕から〔10〕のいずれか1項に記載の浸食性無水フィルム。
〔18〕前記〔1〕から〔10〕のいずれか1項に記載の浸食性無水フィルムの1つまたは複数の層を含む、多層フィルム。
〔19〕前記〔1〕から〔10〕のいずれか1項に記載の浸食性無水フィルムを含む、スキンケアワイプ。
〔20〕前記〔1〕から〔10〕のいずれか1項に記載の浸食性無水フィルムを含む、創傷ケアデバイス。
〔21〕前記〔1〕から〔10〕のいずれか1項に記載の浸食性無水フィルムを含む、ヘアケアデバイス。
〔22〕前記〔1〕から〔10〕のいずれか1項に記載の浸食性無水フィルムを含む、布ケアデバイス。
〔23〕前記〔1〕から〔10〕のいずれか1項に記載の浸食性無水フィルムを含む、浸食性シェービング補助材。
〔24〕前記〔23〕に記載の浸食性シェービング補助材を含む、除毛デバイス。
〔25〕前記〔1〕から〔10〕のいずれか1項に記載の浸食性無水フィルムを含むデバイスを用意するステップ;ならびに
水または水蒸気への曝露により、デバイスを活性化するステップ;ならびに
ポリエチレンオキシド、および1つまたは複数の活性薬剤が表面に放出されるように、表面を活性化されたデバイスと接触させるステップ
を含む、活性薬剤を表面に送達する方法。
〔26〕デバイスを用意するステップが、ヘアケアデバイス、除毛デバイス、創傷ケアデバイス、布ケアデバイス、またはスキンケアワイプの1つを用意することを含む、前記〔25〕に記載の方法。
〔27〕表面を接触させるステップが、ケラチン表面を接触させることを含む、前記〔25〕に記載の方法。
〔28〕表面を接触させるステップが、硬い表面を接触させることを含む、前記〔25〕に記載の方法。
〔29〕表面を接触させるステップが、布を接触させることを含む、前記〔25〕に記載の方法。