特許第6875995号(P6875995)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6875995生体組織作製システム、医療費演算システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6875995
(24)【登録日】2021年4月27日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】生体組織作製システム、医療費演算システム
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/00 20060101AFI20210517BHJP
   C12M 3/00 20060101ALI20210517BHJP
   C12M 1/34 20060101ALI20210517BHJP
   A61L 27/00 20060101ALI20210517BHJP
   G06Q 50/22 20180101ALI20210517BHJP
   B33Y 50/00 20150101ALI20210517BHJP
【FI】
   C12M1/00 A
   C12M3/00 Z
   C12M1/34 B
   A61L27/00
   G06Q50/22
   B33Y50/00
【請求項の数】8
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-543051(P2017-543051)
(86)(22)【出願日】2016年9月5日
(86)【国際出願番号】JP2016076034
(87)【国際公開番号】WO2017056866
(87)【国際公開日】20170406
【審査請求日】2019年8月9日
(31)【優先権主張番号】特願2015-192077(P2015-192077)
(32)【優先日】2015年9月29日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000941
【氏名又は名称】株式会社カネカ
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 久由
(74)【代理人】
【識別番号】100143373
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 裕人
(72)【発明者】
【氏名】秋山 裕和
(72)【発明者】
【氏名】市村 昌紀
(72)【発明者】
【氏名】松田 拡敏
【審査官】 西垣 歩美
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−080599(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/074500(WO,A1)
【文献】 特開2002−236744(JP,A)
【文献】 特開2003−263495(JP,A)
【文献】 特開2005−258720(JP,A)
【文献】 特開2005−224106(JP,A)
【文献】 特開2015−110326(JP,A)
【文献】 中村真人,工学による組織作製 Bioprinting & Biofabrication ,日本,第10回動物性集合胚の取扱いに関する作業,2015年 6月10日
【文献】 齋籐梓, 他,3Dゲルプリンターによる組織・器官の3Dプリント技術,細胞工学,2015年 1月,Vol.34, No.2,pp.184-189,pp.186-188
【文献】 山本徳則, 他,馬蹄腎の3D血管イメージングと3Dプリンターを用いた臓器造形-馬蹄腎に伴った左下極腎細胞癌手術,2015年 9月25日,Vol.14, No.3,pp.56-60
【文献】 高戸毅, 他,骨・軟骨再生医療を用いた顎顔面再建,日本再生医療学会雑誌,2015年 9月10日,Vol.14, No.3,pp.46-51, p.47
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M 1/00−3/10
A61L 27/00
B33Y 50/00
G06Q 50/22
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/WPIDS/WPIX(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の生体組織を細胞から作製するための生体組織作製情報を生成する生体組織作製情報生成装置と、
前記生体組織作製情報生成装置によって生成された生体組織作製情報に基づいて、前記生体組織を作製するために必要な細胞数を演算する細胞数演算部と、
前記生体組織作製情報と前記細胞数演算部によって算出された前記細胞数とに基づいて、各細胞種が前記生体組織を作製するために必要な細胞数に達するための培養条件を決定する培養条件決定部と、
前記生体組織作製情報生成装置によって生成された生体組織作製情報に基づいて、前記培養条件で調製された細胞を立体的に配置することにより生体組織を作製する細胞立体配置部を備えた細胞立体配置作製装置とを備え、
前記生体組織作製情報生成装置は、
前記患者が検査を受けて得られた前記患者の生体組織の立体的な構造を表す組織構造情報を記憶する構造情報記憶部と、
前記組織構造情報で示される生体組織の各位置の細胞種を判定するために標準的な生体組織の構造を仮想的にモデル化した基準組織内の各位置に対応する細胞種を示す細胞種情報と前記組織構造情報とに基づいて、当該組織構造情報で示される生体組織内の各位置と、その各位置に配置すべき細胞種とを対応付ける情報として前記生体組織作製情報を生成する生体組織作製情報生成部とを備える生体組織作製システム。
【請求項2】
細胞数と、その細胞数の細胞の調製にかかる費用情報とを対応させた細胞調製費用情報を記憶する細胞調製費用情報記憶部と、
前記細胞数演算部から算出された生体組織を作製するために必要な細胞数と、前記細胞調製費用情報とに基づいて、前記生体組織を作製するための生体組織作製費用情報を演算する作製費用演算部とをさらに備える請求項1に記載の生体組織作製システム。
【請求項3】
患者の生体組織を細胞から作製するための生体組織作製情報を生成する生体組織作製システムであって、
記患者の生体組織の立体的な構造を表す組織構造情報を記憶する構造情報記憶部と、
前記組織構造情報で示される生体組織の各位置の細胞種を判定するための細胞種情報と前記組織構造情報とに基づいて、当該組織構造情報で示される生体組織内の各位置と、その各位置に配置すべき細胞種とを対応付ける情報として前記生体組織作製情報を生成する生体組織作製情報生成部と
前記患者の前記組織構造情報と、その患者のその組織構造情報より以前の前記組織構造情報とに基づき、前記組織構造情報で表される構造と前記以前の組織構造情報で表される構造との差異を求める構造差異演算部とを備え、
前記生体組織作製情報生成部は、前記構造差異演算部によって求められた差異に基づいて、前記生体組織作製情報を生成する生体組織作製システム。
【請求項4】
前記細胞種情報は、前記生体組織内の各位置と、細胞種との対応関係を示す情報であり、
前記細胞種情報を予め記憶する細胞種情報記憶部をさらに備える請求項1から3のいずれか1項に記載の生体組織作製システム。
【請求項5】
前記組織構造情報は、前記生体組織内の各位置の細胞種を識別可能な情報を含み、
前記組織構造情報から、前記細胞種情報を生成する細胞種情報生成部をさらに備える請求項1からのいずれか1項に記載の生体組織作製システム。
【請求項6】
前記細胞は複数種類あり、
前記複数種類の細胞の内、少なくとも一部の種類の細胞に対して、その細胞と代替可能な代替細胞の種類を対応付ける代替細胞種情報を予め記憶する代替細胞記憶部をさらに備え、
前記生体組織作製情報生成部は、前記生体組織作製情報において、前記代替細胞種情報に基づき、前記代替細胞の種類を前記各位置に配置するべき細胞種として対応付ける請求項1からのいずれか1項に記載の生体組織作製システム。
【請求項7】
前記生体組織の種類と、当該生体組織の作製に適した支持体の種類とを対応付ける支持体情報を予め記憶する支持体情報記憶部と、
前記生体組織の種類に基づき、支持体を選択する支持体選択部とをさらに備え、
前記生体組織作製情報生成部は、前記支持体選択部によって選択された支持体を用いて前記生体組織を作製させるように前記生体組織作製情報を生成する請求項1からのいずれか1項に記載の生体組織作製システム。
【請求項8】
生体組織の移植医療を受ける患者の医療費を演算するための医療費演算システムであって、
請求項に記載の生体組織作製システムと、当該生体組織の移植に要する治療費を演算する治療費演算部を備えた治療費演算装置とを有し、当該生体組織作製システムにより生成された生体組織作製費用情報と、当該治療費演算装置により生成された治療費情報とに基づき、生体組織の移植医療を受ける患者の医療費を演算するための医療費演算システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の生体組織の構造を模倣した生体組織を作製するための生体組織作製情報を生成する生体組織作製情報生成装置、生体組織作製情報に基づいて生体組織を作製する生体組織作製システム、生体組織の移植医療を受ける患者の医療費を演算するための医療費演算システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、既存治療では治癒できない疾患や怪我に対する新たな治療として、細胞により治療を行う再生医療が注目されており、当該医療の発展に繋がる技術の開発が求められている。中でも、細胞と支持体(スキャフォールド(scaffold))を組み合わせることで、立体的な構造を持つ組織を作製するティッシュエンジニアリング(Tissue Engineering)に関する技術は再生医療の発展において重要になっている。
【0003】
従来、立体的な構造を持つ生体組織の作製には、細胞をポリ乳酸やポリグリコール酸等の支持体に後から播種するアプローチが行われてきた。しかしながら、組織内の細胞の配置を制御することができないため、実際の生体組織のような複数種の細胞が高度に秩序だって配置された複雑な組織を作製することが困難であった。一方で、最近では、この課題を解決する新たな技術として、複数種の細胞を立体的に所望の位置に精密に配置することで組織を作製する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、静電インクジェット現象を利用し、細胞と細胞外マトリクスをパターニングする装置、特許文献2には、細胞塊を針状体に突き刺す装置、が開示されている。
【0004】
また、実際の生体組織は多くの細胞種(細胞の種類)から構成されているため、生体組織と同様の細胞種構成を持つ生体組織の作製には、各種細胞の確保も重要な課題である。従来から、間葉系幹細胞(MSC)を始めとした体性幹細胞、人工多能性幹細胞(iPS細胞)及び胚性幹細胞(ES細胞)といった多能性幹細胞を分化誘導することで目的細胞を調製する方法が主流になっている。それらの方法の技術的進展は著しく、組織作製に必要な細胞の確保に関する課題は解決されてきている。
【0005】
さらに、再生医療の発展においては、立体的な構造を持つ組織を作製する技術だけではなく、患者の疾患や怪我の状態に応じて患者に適した組織を作製、提供するシステムの開発も必要となる。例えば、特許文献3には、患者の身体の疾患部位や欠損部位の画像を送信し、その画像に基づき、治療に必要な培養皮膚組織の数を医療機関に提供することができる医療物質情報提供方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO2010/008002A1
【特許文献2】特開2013−5751号公報
【特許文献3】特開2003−281270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献3に開示された方法は、皮膚や角膜といった構造的に単純で患者毎の組織構造の相違を考慮する必要がない組織に特化したものである。そのため、この方法を、複数種の細胞から構成され、かつそれらが高度に秩序立って配置された複雑な生体組織の再生治療へ応用することは困難であった。このため、患者毎の組織構造の相違を考慮する必要がある組織の作製を可能とする装置やシステムの開発が求められている。一方で、特許文献1や特許文献2に開示された装置は、あらかじめ装置に入力された情報に基づき、組織を作製するものであるため、患者毎の生体組織を模倣した組織を作製することは困難であった。
【0008】
本発明は、係る問題に鑑み、患者の生体組織の構造を模倣した生体組織を作製するための生体組織作製情報を生成する生体組織作製情報生成装置、生体組織作製情報に基づき生体組織を作製する生体組織作製システム、生体組織の移植医療を受ける患者の医療費を演算する医療費演算システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一局面に従う生体組織作製情報生成装置は、患者の生体組織を細胞から作製するための生体組織作製情報を生成する生体組織作製情報生成装置であって、前記患者の生体組織の立体的な構造を表す組織構造情報を記憶する構造情報記憶部と、前記組織構造情報で示される生体組織の各位置の細胞種を判定するための細胞種情報と前記組織構造情報とに基づいて、当該組織構造情報で示される生体組織内の各位置と、その各位置に配置すべき細胞種とを対応付ける情報として前記生体組織作製情報を生成する生体組織作製情報生成部とを備えることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、生体組織作製情報生成装置が生体組織作製情報を生成することにより、立体的な構造の生体組織を作製するために必要な情報が得られる。
【0011】
また、この構成によれば、生体組織作製情報は、患者の生体組織の立体的な構造の情報に基づいた生体組織内の各位置と、その各位置に配置するべき細胞種とを対応付けた情報であるため、本発明の一局面に従う生体組織作製情報生成装置は、複数種の細胞から構成され、かつそれらが高度に秩序立って配置された、患者の生体組織の構造を精密に作製することが可能な情報が生成できる。
【0012】
また、前記細胞種情報は、前記生体組織内の各位置と、細胞種との対応関係を示す情報であり、前記細胞種情報を予め記憶する細胞種情報記憶部をさらに備えてもよい。
【0013】
この構成によれば、細胞種情報記憶部が予め生体組織の種類毎に生体組織内の各位置に対応する細胞種を記憶しているので、各位置を構成する細胞種を特定することができる。
【0014】
また、前記組織構造情報は、前記生体組織内の各位置の細胞種を識別可能な情報を含み、前記組織構造情報から、前記細胞種情報を生成する細胞種情報生成部をさらに備えてもよい。
【0015】
この構成によれば、検査で得られた組織構造情報から、患者の生体組織内の各位置の細胞種を識別することができるため、患者の生体組織の各細胞種とその位置を正確に反映した生体組織作製情報を生成できる。
【0016】
また、前記細胞は複数種類あり、前記複数種類の細胞の内、少なくとも一部の種類の細胞に対して、その細胞と代替可能な代替細胞の種類を対応付ける代替細胞種情報を予め記憶する代替細胞記憶部をさらに備え、前記生体組織作製情報生成部は、前記生体組織作製情報において、前記代替細胞種情報に基づき、前記代替細胞の種類を前記各位置に配置するべき細胞種として対応付けるようにしてもよい。
【0017】
この構成によれば、代替細胞記憶部が、本来配置するべき細胞に代替可能な細胞種を対応付ける代替細胞種情報を記憶しているため、別の種類の細胞を使用して目的とする生体組織を作製することが可能な生体組織作製情報を生成することができる。
【0018】
また、前記生体組織の種類と、当該生体組織の作製に適した支持体の種類とを対応付ける支持体情報を予め記憶する支持体情報記憶部と、前記生体組織の種類に基づき、支持体を選択する支持体選択部とをさらに備え、前記生体組織作製情報生成部は、前記支持体選択部によって選択された支持体を用いて前記生体組織を作製させるように前記生体組織作製情報を生成してもよい。
【0019】
この構成によれば、支持体情報記憶部が、生体組織の種類と、当該生体組織の作製に適した支持体の種類とを対応付ける支持体情報を予め記憶しているため、当該情報に基づいて、支持体選択部は作製しようとする生体組織に適した支持体を選択できる。
【0020】
また、前記患者の前記組織構造情報と、その患者のその組織構造情報より以前の前記組織構造情報とに基づき、前記組織構造情報で表される構造と前記以前の組織構造情報で表される構造との差異を求める構造差異演算部をさらに備え、前記生体組織作製情報生成部は、前記構造差異演算部によって求められた差異に基づいて、前記生体組織作製情報を生成してもよい。
【0021】
この構成によれば、構造差異演算部が、患者の組織構造情報と、その患者のその組織構造情報より以前の前記組織構造情報とに基づき、前記組織構造情報で表される構造と前記以前の組織構造情報で表される構造との差異を求めるため、構造の差異がある箇所の生体組織を作製することが可能な生体組織作製情報を生成できる。
【0022】
また、前記生体組織作製情報生成部によって生成された生体組織作製情報に基づいて、前記生体組織を作製するために必要な細胞数を演算する細胞数演算部をさらに備えてもよい。
【0023】
この構成によれば、細胞数演算部が、生体組織作製情報に基づいて、目的とする生体組織を作製するために必要な細胞数を演算するため、生体組織の作製に必要な細胞数が得られる。
【0024】
また、細胞数と、その細胞数の細胞の調製にかかる費用情報とを対応させた細胞調製費用情報を記憶する細胞調製費用情報記憶部と、前記細胞数演算部から算出された生体組織を作製するために必要な細胞数と、前記細胞調製費用情報とに基づいて、前記生体組織を作製するための生体組織作製費用情報を演算する作製費用演算部とをさらに備えてもよい。
【0025】
この構成によれば、細胞調製費用情報記憶部が、細胞数と、その細胞数の細胞の調製にかかる費用情報とを対応させた細胞調製費用情報を記憶し、作製費用演算部が、生体組織を作製するために必要な細胞数と、この細胞調製費用情報とから、生体組織を作製するための生体組織作製費用情報を演算するため、生体組織の作製に必要な費用が得られる。
【0026】
さらに、本発明の一局面に従う生体組織作製システムは、前記生体組織作製情報生成装置と、前記生体組織作製情報生成装置によって生成された生体組織作製情報に基づいて、細胞を立体的に配置することにより生体組織を作製する細胞立体配置部とを備えた細胞立体配置作製装置を有することを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、生体組織作製情報生成装置が、生体組織内の各位置と、その各位置に配置すべき細胞種を対応付けた生体組織作製情報を生成し、細胞立体配置作製装置が、当該生体組織作製情報に基づき、細胞を立体的に配置することにより生体組織を作製するため、本発明の一局面に従う生体組織作製システムは、複数種の細胞から構成され、かつそれらが高度に秩序立って配置された、患者の実際の生体組織の構造を模倣した生体組織を精密に作製することができる。
【0028】
また、本発明の一局面に従う生体組織作製システムは、前記生体組織作製情報に基づいて、各細胞種が生体組織を作製するために必要な細胞数に達するための培養条件を決定する培養条件決定部を備えた培養装置をさらに備えてもよい。
【0029】
この構成によれば、培養条件決定部が、前記生体組織作製情報に基づいて、各細胞種が生体組織を作製するために必要な細胞数に達するための培養条件を決定するため、培養装置は最適な培養条件で細胞を調製できる。
【0030】
本発明の一局面に従う医療費演算システムは、生体組織の移植医療を受ける患者の医療費を演算するための医療費演算システムであって、前記生体組織作製情報生成装置と、当該生体組織の移植に要する治療費を演算する治療費演算部を備えた治療費演算装置とを有し、当該生体組織作製情報生成装置により生成された生体組織作製費用情報と、当該治療費演算装置により生成された治療費情報とに基づき、生体組織の移植医療を受ける患者の医療費を演算することを特徴とする。
【0031】
この構成によれば、生体組織作製情報生成装置が生成する生体組織作製費用情報と、治療費演算装置が生成する治療費情報とに基づき、生体組織の移植医療を受ける患者の医療費を演算できる。
【発明の効果】
【0032】
以上にしてなる本発明の一局面に従う生体組作製情報生成装置は、患者の生体組織の構造を模倣した生体組織を作製するための生体組織作製情報を生成でき、本発明の一局面に従う生体組織作製システムは、生体組織作製情報に基づき生体組織を作製でき、本発明の一局面に従う医療費演算システムは、生体組織の移植医療を受ける患者の医療費を演算できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の一実施形態に係る生体組織作製情報生成装置、生体組織作製システム、及び医療費演算システムの説明図である。
図2】本発明の一実施形態に係る生体組織作製情報生成装置、生体組織作製システム、及び医療費演算システムの説明図である。
図3図1及び図2に示す生体組織作製情報生成装置、及び生体組織作製システムの構成の一例を示すブロック図である。
図4】生体組織作製情報についての説明図である。
図5図5(a)は腎臓癌により腎臓を部分切除した現在の組織構造情報で表される腎臓の3次元画像であり、図5(b)は腎臓を部分切除する前の健康時の直近の組織構造情報で表される腎臓の3次元画像であり、図5(c)は構造差異情報で表される腎臓の3次元画像である。
図6図1に示す生体組織作製情報生成装置、及び医療費演算システムの構成の一例を示すブロック図である。
図7図2に示す生体組織作製情報生成装置、及び医療費演算システムの構成の一例を示すブロック図であり、図6とは異なる例である。
図8】生体組織作製情報生成装置、及び生体組織作製システムに関するフロー図の一例である。
図9】生体組織作製情報生成装置、及び医療費演算システムに関するフロー図の一例である。
図10】代替細胞種情報の一例を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の一実施形態における生体組織作製システム1Aは、図1図2及び図3に示すように、生体組織作製情報生成装置2と、細胞立体配置作製装置3とによって構成される。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
【0035】
生体組織作製情報生成装置2は、図1及び図2に示すように、患者Ptが病院H等の検査機関で検査を受けて得られた当該患者Ptの生体組織の立体的な構造を表す情報が含まれる組織構造情報D1に基づき、当該患者Ptの生体組織の構造を模倣した組織を細胞から作製するための生体組織作製情報D3を生成する。そして、生体組織作製情報生成装置2によって生成された生体組織作製情報D3に基づいて、細胞立体配置作製装置3が生体組織Tを作製する。
【0036】
前記生体組織Tは、例えば、患者Ptへの移植、患者Ptへの移植前の移植練習、患者Ptに適した薬剤のスクリーング等に使用される。
【0037】
まず、生体組織作製情報生成装置2について説明する。生体組織作製情報生成装置2は、例えば、コンピュータにより構成されている。生体組織作製情報生成装置2は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置やクラウドシステム等に予め記憶された所定のプログラムを実行することができる。生体組織作製情報生成装置2は、例えばそのプログラムを実行することにより、図3に示すように、構造情報記憶部10、生体組織作製情報生成部11、細胞種情報記憶部12、細胞種識別情報記憶部13、細胞種情報生成部14、代替細胞記憶部15、支持体情報記憶部16、支持体選択部17、構造差異演算部18、細胞数演算部19、細胞調製費用情報記憶部20、作製費用演算部21、出力部22として動作する。
【0038】
構造情報記憶部10は、患者Ptが病院H等の検査機関で検査を受けて得られた生体組織の立体的な構造を表す立体構造情報を含む組織構造情報D1を記憶する。具体的には、構造情報記憶部10は、メモリーカード、CD−ROM、HDD、SSD等の記憶媒体である。
【0039】
立体構造情報は、患者PtがX線CT(Computerized Tomography)検査、MRI(Magnetic Resonance Imaging)検査、PET(Positron Emission Tomography)検査、超音波検査などの検査を受けて得られた情報や、3次元スキャナー等によって撮影された患者Ptの外観形状等の情報である。また、組織構造情報D1は、立体的な構造の情報を含まないHLA(ヒト白血球抗原)型、アレルギー、2次元の画像等の患者の情報を含んでいてもよい。例えば、細胞調製コスト等の観点により、前記生体組織Tを他家細胞で作製する必要がある場合は、前記患者のHLA型の情報に基づき、免疫拒絶のリスクを低減できるHLA型を持ったドナーの細胞を選別できる。
【0040】
また、この組織構造情報D1は罹患時の患者Ptの情報だけであってもよいが、健康診断等で定期的に取得しておき、病院Hの記録装置に記録しておいてもよいし、図1及び図2に示すように、データセンタDC等の記録装置に記録しておいてもよい。また、患者Pt自身で記録媒体に組織構造情報D1を記録してもよい。これらの過去の検査で得られた組織構造情報D1も、構造情報記憶部10に記憶させることができる。
【0041】
生体組織作製情報生成部11は、組織構造情報D1に基づいて生体組織T内の各位置と、その各位置に配置するべき細胞種とを対応付ける情報として生体組織作製情報D3を生成する。
【0042】
より具体的には、生体組織作製情報生成部11は、組織構造情報D1から立体的な構造を解析し、図4に示すような生体組織の3次元画像Aを表示する。そして、この組織構造情報D1から得られた立体構造の3次元座標の位置を示す座標点(x,y,z)と、その座標点に配置するべき細胞種とを対応させた生体組織作製情報D3を生成する。
【0043】
例えば、生体組織Tが心臓のときには、図4に示すように、心臓の3次元画像Aの位置P(x,y,z)に心筋細胞を配置し、位置P(x,y,z)に血管内皮細胞を配置するという情報とを生成する。
【0044】
生体組織作製情報生成部11が、生体組織T内の各位置と、その各位置に配置するべき細胞種を特定する方法としては、組織構造情報D1を画像で表示し、その画像に基づいて、医師等の医療従事者などの専門家が各位置の細胞種を特定してもよい。
【0045】
また、生体組織作製情報生成部11が、組織構造情報D1に含まれる立体構造情報から生体組織の構造上の特徴点を検出し、細胞種を特定してもよい。例えば、心臓の表面にある筒状の隆起した構造を検出した場合には、この箇所が血管であると判定し、当該箇所の細胞が血管内皮細胞から構成されていると特定してもよい。
【0046】
さらに、生体組織作製情報生成部11が、X線CT検査、MRI検査、超音波検査、組織学的検査、フローサイトメトリー、DNAマイクロアレイ等の検査によって得られた情報の1又は複数から、細胞種を特定してもよい。例えば、各検査データより得られる検出レベル値の大小や、各検査データから得られる検出レベル値の組み合わせ、又は細胞マーカーや遺伝子発現情報などから細胞種を特定してもよい。
【0047】
細胞種情報記憶部12は、生体組織毎に基準として予め定められた基準組織内の各位置に対応する細胞種を示す細胞種情報D4を予め記憶する。前記基準組織内の各位置と、その各位置に対応する細胞種に関する情報の一例としては、年齢、性別、身長、体重毎に、各生体組織内の各位置に対応する細胞種とを平均化して対応付けたものが挙げられる。
【0048】
生体組織とは、例えば心臓、肝臓、腎臓、目、胃、腸、皮膚、骨等といった生体の組織である。基準組織とは、標準的な生体組織の構造を仮想的にモデル化したものである。基準組織は、生体組織毎に設定されている。例えば、心臓の基準組織、胃の基準組織、腸の基準組織というように、生体組織毎に、その生体組織の標準的な構造をモデル化した基準組織が設定されている。そして、基準組織をデータ化して表す基準組織情報が、予め例えば細胞種情報記憶部12に記憶されている。
【0049】
基準組織は、例えば、年齢、性別、身長、体重といった、人体を特徴付ける複数の特徴条件の組み合わせに対応して、それらの特徴条件の組み合わせに対応する基準組織が設定されている。例えば30歳、男、身長170cm、体重60Kgという特徴条件の組み合わせに対応して、心臓の基準組織、胃の基準組織、腸の基準組織等の各基準組織が設定されている。各基準組織は、例えば対応する特徴条件の組み合わせに合致する人々の生体組織の大きさ、形状、生体組織内の各位置の細胞種、等に関する情報を平均化することで得られる。
【0050】
特徴条件は、適宜設定することができ、その条件の種類も年齢、性別、身長、体重に限らず、その種類の数も3以下、5以上、あるいは一つであってもよい。各条件についても、例えば年齢であれば、幼児(0〜5歳)、小児(6〜15歳)、青年(16〜30歳)、壮年(31〜44歳)、中年(45〜64歳)、高年(65歳以上)というような区分で表してもよく、同様に、身長や体重についても、区分によって表すことができる。また、基準組織は、複数の特徴条件の組み合わせに対応して設定される例に限られず、一つの特徴条件に対応して設定されていてもよい。
【0051】
細胞種情報D4については、作製しようとする生体組織Tが心臓のときには、特徴条件の組み合わせ毎に、心臓組織内の各位置を構成する細胞種の情報を、細胞種情報D4として予め記憶する。例えば、生体組織Tとして心臓を作製するときには、心臓の左心室壁内の各位置を構成する細胞種は、「心筋細胞」、「繊維芽細胞」、「血管内皮細胞」、及び「血管壁細胞」であるといった情報と、その心筋細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞、及び血管壁細胞における細胞マーカーや遺伝子発現情報などが細胞種情報D4として予め記憶されている。そして、生体組織作製情報生成部11は、細胞種情報記憶部12に記憶されている細胞種情報D4の中から、生体組織Tと同一種類の基準組織に関する細胞種情報D4を選択したうえで、さらに患者Ptの年齢、性別、身長、体重等の情報に少なくとも1つは一致している細胞種情報D4を選択する。そして、生体組織作製情報生成部11は、その選択された細胞種情報D4に基づいて、生体組織T内の各位置と、その各位置に配置するべき細胞種とを対応付ける。
【0052】
細胞種識別情報記憶部13は、生体組織から得られた組織構造情報D1から細胞種を識別するための細胞種識別情報D5を予め記憶する。細胞種識別情報D5をより具体的に説明すると、X線CT検査、MRI検査、超音波検査、組織学的検査、フローサイトメトリー、DNAマイクロアレイ等の検査によって得られる検出レベル値の大小や、各検査により得られる検出レベル値の組み合わせ、又は細胞マーカーや遺伝子発現情報と、細胞種とを対応付けた情報である。
【0053】
細胞種情報生成部14は、細胞種識別情報記憶部13に予め記憶された細胞種識別情報D5、患者Ptの生体組織内の各位置の細胞種を識別可能な情報を含んだ組織構造情報D1とから、細胞種情報D4を生成する。
【0054】
より具体的には、細胞種情報生成部14は、細胞種識別情報記憶部13に記憶されている細胞種識別情報D5と、構造情報記憶部10に記憶されている組織構造情報D1とに基づいて、組織構造情報D1に含まれる生体組織と同一種の生体組織の細胞種識別情報D5を選択する。さらに細胞種情報生成部14は、その選択された細胞種識別情報D5と組織構造情報D1とを比較することによって、組織構造情報D1が示す患者Ptの生体組織の各位置の細胞種を識別して細胞種情報D4を生成する。例えば、細胞種情報生成部14は、組織構造情報D1から得られる任意の位置のX線CT検査やMRI検査の検出レベル値と、細胞種識別情報D5とを比較して当該位置の細胞種を識別し、細胞種情報D4を生成する。
【0055】
代替細胞記憶部15は、各種類の細胞の内、少なくとも一部の種類の細胞に対して、その細胞と代替することが可能な代替細胞の種類を対応付ける代替細胞種情報D6を予め記憶する。なお、代替細胞とは、作製しようとする生体組織Tに本来配置すべき細胞種と同等の機能を備えた細胞や、本来配置すべき細胞種に分化することが可能な細胞のことである。つまり、代替細胞記憶部15は、作製しようとする生体組織Tに本来配置するべき細胞種と、当該細胞種に代替可能な細胞種とを対応付けた情報を記憶している。
【0056】
本来配置すべき細胞種に代替可能な細胞種としては、iPS細胞(人工多能性幹細胞)、ES細胞(胚性幹細胞)、Muse(Multi-lineage differentiating Stress Enduring)細胞といった多能性幹細胞、多能性幹細胞を分化誘導することで得られる内胚葉、中胚葉、外胚葉の幹細胞/前駆細胞(例えば、メサンギウム芽細胞など)、間葉系幹細胞のような成体幹細胞、本来配置するべき細胞への分化を促進する遺伝子を導入した幹細胞、等が挙げられる。例えば、生体組織Tに骨芽細胞を配置すべき場合、骨芽細胞を配置する以外にも、間葉系幹細胞を配置するようにすることもできる。
【0057】
図10に代替細胞種情報D6の一例を挙げている。図10に示す代替細胞種情報D6では、本来配置すべき細胞種に対して代替可能な細胞種が対応付けられている。例えば、配置すべき細胞種が「骨芽細胞」のときには代替可能な細胞種として「iPS細胞、ES細胞、間葉系幹細胞」が対応している。同様に、配置すべき細胞種が「神経細胞」のときには代替可能な細胞種として「iPS細胞、ES細胞、神経幹細胞」が対応している。
【0058】
そして、生体組織作製情報生成部11は、代替細胞種情報D6に基づき、生体組織作製情報D3において代替可能な細胞種を、各位置に配置するべき細胞種と対応付ける。代替可能な細胞種が複数あるときには、各代替細胞種の調製の難易度等を参考に、医師等の医療従事者などの専門家の判断によって代替細胞種を選択してもよい。
【0059】
支持体情報記憶部16は、生体組織Tの種類と、当該生体組織Tの作製に適した支持体の種類とを対応付ける支持体情報D8を予め記憶する。当該生体組織Tに対してその作製に適した支持体の種類を対応付けることは、例えば当該生体組織Tに対してその作製に使用することが可能な支持体を関連付けることである。また、支持体選択部17は、生体組織作製情報D3、生体組織作成費用情報D13、及び/又は支持体の費用や医師等の医療従事者などの専門家による支持体の生体適合性等に関する見解に基づき、生体適合性が良好な支持体、及び費用が安価な支持体ほど優先的に、当該生体組織Tの作製に使用する支持体として支持体情報D8から選択する。そして支持体選択部17は、選択された支持体の情報を示す選択支持体情報D9を生成する。
【0060】
支持体とは、生体組織内に細胞を保持するとともに、生体組織の形状や強度を維持し、さらに細胞の機能向上を誘導するための物質である。支持体の一例としては、コラーゲン(タイプI, II, III, V, XI)、ゼラチン、エラスチン、キトサン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、ラミニン、テネイシン(TN-C, TN-R, TN-W, TN-X, TN-Y)、アルギン酸、ヒアルロン酸、リコンビナントのタンパク質やペプチド等の物質を挙げることができる。また、支持体の構成成分は1種類であっても良いし、2種類以上であっても良い。さらに、生体組織内の領域毎に使用する支持体を変えても良い。
【0061】
より具体的には、生体組織Tとして心筋組織を作製するときには、支持体情報D8として、上述した支持体であるコラーゲン、フィブロネクチン、ラミニン、人工マトリクス等の情報が記憶されている。支持体選択部17がこれらの支持体の中から、使用する支持体を選択する。生体組織作製情報生成部11は、支持体選択部17によって選択された支持体を用いて生体組織Tを作製するように生体組織作製情報D3を生成する。
【0062】
構造差異演算部18は、患者Ptの組織構造情報D1と、その患者Ptのその組織構造情報D1より以前の組織構造情報D1とに基づき、組織構造情報D1で表される構造と以前の組織構造情報D1で表される構造との差異を求める。具体的には、患者Ptは予め毎年又は数年ごとに検査を行い、検査の都度、検査で得られた組織構造情報D1をデータセンタDC等に累積的に記憶しておく。患者Ptが疾患や怪我などで生体組織Tを作製する状況になったときに、構造差異演算部18は当該患者Ptの現在の組織構造情報D1に含まれる立体構造情報と、健康時の直近の組織構造情報D1に含まれる立体構造情報とを比較して構造上の差異を検出する。そして、構造差異演算部18は、構造上の差異を検出した部分の直近すなわち以前の組織構造情報D1を構造差異情報D10として生成する。そして、生体組織作製情報生成部11は構造差異情報D10に基づき、生体組織Tの構造を示す生体組織作製情報D3を生成する。
【0063】
図5(a)は腎臓癌により腎臓を部分切除した患者Ptの現在の組織構造情報D1で表される腎臓K1の3次元画像を示す説明図であり、図5(b)は腎臓を部分切除する前の健康時の直近の組織構造情報D1で表される腎臓K2の3次元画像を示す説明図であり、図5(c)は、構造差異情報D10で表される3次元構造部分の腎臓K3の3次元画像を示す説明図である。つぎに、図5を用いて構造差異演算部18について一例を挙げて説明する。例えば、図5(a)に示すように、現在、腎臓に一部欠損を生じている場合、構造差異演算部18は図5(b)に示す健康時の直近の組織構造情報D1と、図5(a)に示す現在の組織構造情報D1とを取得する。そして、構造差異演算部18は現在の組織構造情報D1と直近すなわち以前の組織構造情報D1との構造上の差異を検出し、図5(c)に示すように、構造の差異が検出された領域についてその直近の組織構造情報D1を抽出し、構造差異情報D10を生成する。そして、生体組織作製情報生成部11は、構造差異情報D10で示される部分の欠損前の3次元組織構造を示す情報を、作製すべき生体組織Tの構造を示す生体組織作製情報D3として生成する。
【0064】
このように、患者Ptが過去に検査を受けて得られた生体組織の情報と、現状の当該生体組織との情報とを比較して構造上の差異を求め、差異のある部分、すなわち図5(c)で表される部分に相当する生体組織Tを作製することができる。上述の例では生体組織Tとして腎臓を一例としてあげているが、腎臓以外の生体組織であってもよい。さらには、美容形成領域を始めとした、組織の外観形状が審美的に重要な生体組織の作製にも使用できる。例えば、乳癌により乳房を全摘出した場合には、摘出前の健康時の乳房を3次元スキャナー等で撮影した画像データやX線CT検査等の検査データの組織構造情報D1から、摘出した乳房と同一構造の乳房組織の生体組織作製情報D3を生成する。
【0065】
細胞数演算部19は、生体組織作製情報生成部11によって生成された生体組織作製情報D3に基づいて、生体組織Tを作製するために必要な細胞数を演算する。そして、演算によって求められた細胞数を表す細胞数情報D11は、後述する作製費用演算部21や培養装置4にて使用される。
【0066】
具体的には、生体組織の種類と、各生体組織内の領域毎の平均的な細胞密度の情報を予め記憶しておく。そして、生体組織作製情報D3から、作製しようとする生体組織Tの領域毎の体積を求め、その領域毎の体積と、前記各生体組織内の領域毎の平均的な細胞密度の情報に基づいて、生体組織Tの作製に必要な細胞数を演算できる。細胞数の演算は、生体組織Tを作製するために必要な全ての細胞の総数だけを演算してもよいが、細胞種毎に細胞数を演算する方がより好ましい。
【0067】
細胞調製費用情報記憶部20は、細胞数と、その細胞数の細胞の調製にかかる費用情報とを対応させた細胞調製費用情報D12を予め記憶する。細胞調製費用情報D12は、細胞種に関係なく、細胞数別に費用情報とを対応させてもよいが、細胞種毎に、細胞数別の細胞調製にかかる費用情報とを対応させて、より正確な費用を演算できるようにする方がより好ましい。また、細胞調製費用情報D12は、生体組織Tの作製に用いる細胞や支持体の調達費、作製した生体組織Tの輸送費等、に関する情報も含んでもよい。
【0068】
作製費用演算部21は、細胞数演算部19によって演算された細胞数と、細胞調製費用情報記憶部20に記憶している細胞調製費用情報D12とに基づいて、生体組織Tを作製するための生体組織作製費用情報D13を演算する。細胞調製費用情報記憶部20に、細胞種毎の細胞調製費用情報D12を記憶している場合は、作製費用演算部21は細胞種毎に演算した細胞調製費用に基づいて、生体組織Tの組織作製費用を演算する方がより好ましい。
【0069】
出力部22は、生体組織作製情報生成部11、細胞数演算部19、作製費用演算部21からの情報を、後述する細胞立体配置作製装置3や培養装置4、及び他のコンピュータ等の機器に出力する。例えば、出力部22は、生体組織作製情報生成部11で生成された生体組織作製情報D3を細胞立体配置作製装置3に出力し、生体組織作製情報D3と細胞数演算部19で生成された細胞数情報D11とを培養装置4に出力する。また、出力部22は、医療費演算システム5A及び医療費演算システム5Bにおいて、生体組織作製情報生成部11で生成された生体組織作製情報D3及び/又は作製費用演算部21で生成された生体組織作製費用情報D13を、後述する治療費演算装置6A、治療費演算装置6B、医療費演算装置7に出力する。
【0070】
細胞立体配置作製装置3は、生体組織作製情報生成装置2によって生成された生体組織作製情報D3に基づいて、別途調製された細胞を立体的に配置することにより生体組織Tを作製する細胞立体配置部30を備えている。細胞立体配置部30を用いて細胞を立体的に配置する方法は特に限定されないが、細胞を1細胞ずつ配置してもよいし、予め調製した細胞凝集塊や後述する培養装置4等で調製された細胞を配置してもよい。
【0071】
前記細胞を立体的に配置する方法の例としては、ディスペンシング方法、インクジェット方法、レーザーによる細胞転写方法などが挙げられる。前記ディスペンシング方法は、シリンジ内にインク材料をいれて、空気圧や機械駆動で連続的にノズル部分から押し出して造形する手法であり、高粘度の溶液や細胞凝集塊を含有する溶液を吐出することができる。前記インクジェット方法は、ピエゾ方式、サーマル方式、電界方式などの打ち出し方式により個々の細胞を打ち出して造形する手法であり、高解像度の描写とマルチノズルによる打ち出しをすることができる。前記レーザーによる細胞転写方法は、光吸収層をもつガラス基板上に細胞を塗布し、背面より光吸収層に1点に集光したパルスレーザービームを照射することで、ガラス基板上に塗布された細胞を打ち出して造形する手法であり、ノズルつまりという概念がなく、高粘度の溶液を吐出することができる。
【0072】
また、細胞立体配置作製装置3は細胞を立体的に配置した後に、培養する機能を備えてもよい。特に、生体組織Tに本来配置するべき細胞種に対する代替細胞種として、ES細胞又はiPS細胞を用いる場合、これら細胞を未分化のまま移植すると奇形種を形成する恐れがあるため、ES細胞又はiPS細胞を配置後に分化誘導のための培養が必須である。また、成体幹細胞や前駆細胞を代替細胞種として用いる場合にも、これら細胞の配置後に本来配置するべき細胞種への分化誘導のための培養を行った方がよい。細胞立体配置作製装置3としては、例えば、株式会社サイフューズ製のバイオ3DプリンターRegenovaを用いてもよい。
【0073】
本発明の一実施形態における生体組織作製システム1Bは、図1図2及び図3に示すように、生体組織作製情報生成装置2と、細胞立体配置作製装置3と、培養装置4とによって構成される。
【0074】
培養装置4について説明する。培養装置4は、細胞を調製するための装置であり、細胞種に応じて培養に適した培養条件を決定できるようになっている。さらに、細胞の増殖や分化を促進できる機能があってもよい。また、培養空間への外部空気の取り入れ時に雑菌などが混入しないように、空気を清浄化するためのHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)等のフィルタが備わっていてもよい。培養装置4としては、例えば、株式会社カネカ製の閉鎖型自動細胞培養装置P4CSを用いてもよい。
【0075】
培養装置4は、生体組織作製情報D3に基づいて、生体組織を作製するために必要な各種細胞の培養条件を決定する培養条件決定部40を備えている。培養条件決定部40は、生体組織作製情報D3から得られる細胞種の情報と、当業者が生体組織Tの作製に必要と判断する細胞数、又は細胞数演算部19によって算出された生体組織Tの作製に必要な細胞数情報D11に基づいて、各種細胞が生体組織Tを作製するために必要な細胞数に達するための培養条件を決定する。
【0076】
培養条件決定部40には、各細胞種に適した温度、培地、培地交換の頻度、培養期間などの培養条件情報が予め記憶されている。また、各細胞種に適した酸素濃度、pH条件、二酸化炭素濃度、培地への添加剤などの培養条件情報が記憶されていてもよい。培養条件決定部40は、細胞種及び細胞数に対応する培養条件を決定する。例えば、培養する細胞種及び細胞数と培養条件とを対応付けるルックアップテーブルを予め記憶しておき、そのルックアップテーブルを参照することで、培養条件を決定する。
【0077】
本発明の一実施形態における医療費演算システム5Aは、図6に示すように、生体組織作製情報生成装置2と、治療費演算部61と医療費演算部62Aとを有する治療費演算装置6Aと、会計装置8とを含んでいる。なお、医療費演算システム5Aは、会計装置8を含んでいなくてもよい。
【0078】
生体組織作製情報生成装置2については、既に説明をしているため説明を省略する。
【0079】
治療費演算装置6Aは、例えば、コンピュータ等により構成されている。治療費演算装置6Aは、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置やクラウドシステム等に予め記憶された所定のプログラムを実行可能とされている。治療費演算装置6Aは、当該プログラムを実行することにより、図6に示すような治療費情報記憶部60、治療費演算部61、医療費演算部62A、及び出力部63Aとして機能する。
【0080】
治療費情報記憶部60は、生体組織の移植の治療費に関する治療費情報D14を予め記憶する。治療費情報D14は、移植する生体組織Tの種類毎に、診察、手術、入院にかかる費用を対応させた情報である。また、費用は、移植する生体組織Tの種類に加え、生体組織Tの大きさや部位等毎に細かく対応させてもよい。
【0081】
治療費演算部61は、生体組織Tの移植を受ける患者の治療費を演算する。具体的には、治療費演算部61は、生体組織作製情報生成装置2で生成された生体組織作製情報D3と、治療費情報記憶部60に記憶された治療費情報D14とに基づき、治療費情報D15を演算する。なお、治療費演算部61は、必ずしも生体組織作製情報D3に基づいて演算を行う必要はなく、医師等の医療従事者により治療費演算装置6Aに手動で入力された生体組織Tの種類、大きさ、部位等の情報と、治療費情報D14とに基づき、治療費情報D15を演算してもよい。
【0082】
医療費演算部62Aは、治療費演算部61で演算された治療費情報D15と、生体組織作製情報生成装置2の作製費用演算部21で演算された生体組織作製費用情報D13とに基づき、生体組織Tの移植医療を受ける患者の医療費情報D16を演算する。
【0083】
本実施形態における治療費演算装置6Aの出力部63Aは、医療費演算部62Aで演算された医療費情報D16を、会計装置8に出力する。
【0084】
会計装置8は、患者の医療費を管理するための装置である。具体的には、会計装置8の会計部65が、医療費情報D16を受け取り、医療費を管理する。会計装置8は、例えば、医療機関の事務等に設置されることで、医療従事者が医療費を確認できるようになっている。これにより、医療従事者は、生体組織Tの移植医療を受ける患者に医療費を提示できる。
【0085】
本発明の一実施形態における医療費演算システム5Bは、図7に示すように、生体組織作製情報生成装置2と、治療費演算部61を有する治療費演算装置6Bと、医療費演算部62Bを有する医療費演算装置7とによって構成されている。
【0086】
生体組織作製情報生成装置2については、既に説明をしているため説明を省略する。
【0087】
治療費演算装置6Bは、例えば、コンピュータ等により構成されている。治療費演算装置6Bは、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置やクラウドシステム等に予め記憶された所定のプログラムを実行可能とされている。そして、治療費演算装置6Bは、図7に示すような治療費情報記憶部60、治療費演算部61、及び出力部63Bとして機能する。
【0088】
治療費演算部61は、生体組織Tの移植を受ける患者の治療費を演算する。具体的には、治療費演算部61は、生体組織作製情報生成装置2で生成された生体組織作製情報D3と、治療費情報記憶部60に記憶された治療費情報D14とに基づき、治療費情報D15を演算する。なお、治療費演算部61は、必ずしも生体組織作製情報D3に基づいて演算を行う必要はなく、医師等の医療従事者により治療費演算装置6Bに手動で入力された生体組織Tの種類、大きさ、部位等の情報と、治療費情報D14とに基づき、治療費情報D15を演算してもよい。
【0089】
出力部63Bは、治療費演算部61で演算された治療費情報D15を医療費演算装置7に出力する。
【0090】
医療費演算装置7の医療費演算部62Bは、治療費演算装置6Bで演算された治療費情報D15と、生体組織作製情報生成装置2の作製費用演算部21で演算された生体組織作製費用情報D13とに基づき、生体組織Tの移植医療を受ける患者の医療費情報D16を演算する。
【0091】
出力部64は、医療費演算部62Bで生成された医療費情報D16を、会計装置8に出力する。
【0092】
会計装置8については、既に説明をしているため説明を省略する。
【0093】
また、本発明の一実施形態における医療費演算システムは、図7に示すような生体組織作製情報生成装置2と、治療費演算部61を有する治療費演算装置6Bとを備える一方で、医療費演算装置7を備えていなくてもよい。つまり、生体組織作製情報生成装置2で生成された生体組織作製費用情報D13と、治療費演算装置6Bで生成された治療費情報D15とに基づき、医療従事者等が手動で医療費を計算してもよい。
【0094】
図8は、生体組織作製情報生成装置2、生体組織作製システム1A及び生体組織作製システム1Bに関するフロー図の一例である。図1図2図3図8に基づいて生体組織作製情報生成装置2、生体組織作製システム1A及び生体組織作製システム1Bを説明する。
【0095】
患者Ptが、病院H等の検査機関でX線CT検査等の検査を受けることで、組織構造情報D1を取得できる(ステップS1)。この組織構造情報D1を構造情報記憶部10に記憶させる(ステップS2)。当該患者Ptの過去の組織構造情報D1が病院HやデータセンタDC等に記憶されている場合は、構造情報記憶部10に過去の組織構造情報D1も記憶させてよい。
【0096】
つぎに、生体組織作製情報生成部11が、組織構造情報D1から生体組織の立体的な構造を解析する(ステップS3)。当該患者の過去の組織構造情報D1がある場合には、構造差異演算部18は、現在と過去の生体組織の構造の差異を検出してもよい。
【0097】
つぎに、生体組織作製情報生成部11は、組織構造情報D1に基づいて、生体組織T内の各位置に配置するべき細胞種を特定する(ステップS4)。また、生体組織作製情報生成部11は、代替細胞記憶部15に予め記憶されている代替細胞種情報D6に基づき、生体組織Tに本来配置するべき細胞種に代替可能な細胞種を選択してもよい。さらに、支持体選択部17は、生体組織作製情報D3、生体組織作成費用情報D13、及び/又は支持体の費用や医師等の医療従事者などの専門家による支持体の生体適合性等の見解に基づき、当該生体組織Tの作製に使用する支持体を支持体情報D8から選択してもよい。
【0098】
生体組織作製情報生成部11は、組織構造情報D1で示される生体組織T内の各位置に配置するべき細胞種として生体組織作製情報D3を生成する(ステップS5)。また、細胞数演算部19は、生体組織作製情報D3に基づき、生体組織Tの作製に必要な細胞数を演算してもよい。さらに、作製費用演算部21は、細胞数演算部19で演算された細胞数と、細胞調製費用情報記憶部20に予め記憶された細胞調製費用情報D12に基づき、生体組織Tの作製費用を演算してもよい。
【0099】
生体組織作製情報生成装置2は、生体組織作製情報D3を細胞立体配置作製装置3に出力する(ステップS6)。また、培養装置4に生体組織作製情報D3を出力してもよい。さらに、細胞数演算部19で生体組織Tの作製に必要な細胞数が演算されている場合には、必要細胞数に関する情報である細胞数情報D11を生体組織作製情報D3とともに培養装置4に出力してもよい。培養装置4に情報が出力された場合は、その情報に基づき、培養条件決定部40が生体組織Tの作製に必要な各種細胞の培養条件を決定し、培養装置4は各種細胞の調製を行う。
【0100】
細胞立体配置作製装置3の細胞立体配置部30は、生体組織作製情報D3に基づいて、細胞を立体的に配置することで(ステップS7)、生体組織Tを作製する。
【0101】
上記のように構成された生体組織作製情報生成装置2は、患者から得られる生体組織の立体的な構造の情報に基づいて、作製しようとする生体組織T内の各位置と、その各位置に配置するべき細胞種とを対応付けた情報を生成するため、生体組織作製システム1A及び生体組織作製システム1Bは、この情報に基づき、複数種の細胞から構成され、かつそれらが高度に秩序立って配置された、患者の生体組織の構造を模倣した生体組織を精密に作製できる。
【0102】
上述の実施例では、生体組織作製情報生成装置2、生体組織作製システム1A及び生体組織作製システム1Bは、患者Ptに移植する生体組織Tの作製を目的としているが、移植練習を目的とした、移植用組織と同一の生体組織Tや、疾患等で状態が悪化した生体組織Tの作製にも応用できる。移植練習ができるようになることで、難易度が高い手術の成功率を向上させることができる。加えて、生体組織Tは、患者Ptの薬剤スクリーニングにも応用することができ、患者に適した薬剤のスクリーニングができるようになる。
【0103】
図9は、生体組織作製情報生成装置2、医療費演算システム5A及び医療費演算システム5Bに関するフロー図の一例である。図1図2図6図7図9に基づいて生体組織作製情報生成装置2と、医療費演算システム5A及び医療費演算システム5Bを説明する。
【0104】
図9に示すステップS1からステップS5までは図8に示すステップS1からステップS5と同様であり、既に説明しているためその説明を省略する。
【0105】
生体組織作製情報生成装置2の細胞数演算部19は、生体組織作製情報D3に基づき、生体組織Tの作製に必要な細胞数を演算し、細胞数情報D11を生成する(ステップS16)。そして、生体組織作製情報生成装置2の作製費用演算部21は、細胞数情報D11と、細胞調製費用情報記憶部20に予め記憶された細胞調製費用情報D12に基づき、生体組織Tの作製費用を演算する(ステップS17)。
【0106】
つぎに、治療費演算装置6Aの治療費演算部61又は治療費演算装置6Bは、生体組織作製情報生成装置2で生成された生体組織作製情報D3と、治療費情報記憶部60に記憶された治療費情報D14とに基づいて、治療費を演算する(ステップS18)。なお、治療費演算装置6Aの治療費演算部61又は治療費演算装置6Bは、必ずしも生体組織作製情報D3に基づいて演算を行う必要はなく、医師等の医療従事者により治療費演算装置6A又は治療費演算装置6Bに入力された生体組織Tの種類、大きさ、部位等の情報と、治療費情報D14とに基づき、治療費を演算してもよい。
【0107】
生体組織作製情報生成装置2の細胞数演算部19で演算された生体組織作製費用情報D13と、治療費演算装置6Aの治療費演算部61又は治療費演算装置6Bで演算された治療費情報D15とに基づき、治療費演算装置6Aの医療費演算部62A又は医療費演算装置7が生体組織Tの移植を受ける患者の医療費を演算する(ステップS19)。
【0108】
上記のように構成された医療費演算システム5A及び医療費演算システム5Bは、生体組織作製情報生成装置2が生体組織Tの作製費用を演算し、治療費演算装置6A又は治療費演算装置6Bが生体組織Tの移植医療を受ける患者Ptの治療費を演算する。そして、生体組織Tの作製費用と、患者Ptの治療費とに基づき、治療費演算装置6A又は医療費演算装置7によって、患者Ptの医療費を演算できる。
【符号の説明】
【0109】
1A 生体組織作製システム
1B 生体組織作成システム
2 生体組織作製情報生成装置
3 細胞立体配置作製装置
4 培養装置
5A 医療費演算システム
5B 医療費演算システム
6A 治療費演算装置
6B 治療費演算装置
7 医療費演算装置
8 会計装置
10 構造情報記憶部
11 生体組織作製情報生成部
12 細胞種情報記憶部
13 細胞種識別情報記憶部
14 細胞種情報生成部
15 代替細胞記憶部
16 支持体情報記憶部
17 支持体選択部
18 構造差異演算部
19 細胞数演算部
20 細胞調製費用情報記憶部
21 作製費用演算部
22 出力部
30 細胞立体配置部
40 培養条件決定部
60 治療費情報記憶部
61 治療費演算部
62A 医療費演算部
62B 医療費演算部
63A 出力部
63B 出力部
64 出力部
65 会計部
D1 組織構造情報
D3 生体組織作製情報
D4 細胞種情報
D5 細胞種識別情報
D6 代替細胞種情報
D8 支持体情報
D9 選択支持体情報
D10 構造差異情報
D11 細胞数情報
D12 細胞調製費用情報
D13 生体組織作製費用情報
D14 移植治療費情報
D15 治療費情報
D16 医療費情報
DC データセンタ
H 病院
K 腎臓
P 位置
Pt 患者
T 生体組織
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10