(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
変更された縁部それぞれがさらに、前記変更した縁部の第2の自由端と前記変更した縁部の前記第1の領域の間に配置された第3の領域を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の薄層状ブランク。
前記少なくとも1対のダストフラップのダストフラップそれぞれでは、前記側部フラップ部が、前記それぞれの第1または第2の側部パネルの前記周辺縁を越えて、前記変更した縁部の前記幅(A)の75%未満延伸する、請求項5に記載の薄層状ブランク。
前記変更した縁部それぞれの第1の領域は、前記変更した縁部の長手方向に平行に延びる少なくとも3つの筋付け線を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の薄層状ブランク。
前記薄層状ブランクが、ボックス前部壁、ボックス後部壁および前記ボックス前部壁と前記ボックス後部壁との間を延伸するボックス側部壁を有するボックス部を備える前記容器の少なくとも一部を形成し、前記変更した縁部が、前記ボックス前部壁および前記ボックス後部壁の少なくとも一方を前記ボックス側部壁に結合する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の薄層状ブランクを折り畳むことにより得られる容器。
前記薄層状ブランクが、リッド前部壁、リッド後部壁および前記リッド前部壁と前記リッド後部壁との間を延伸するリッド側部壁を有するリッド部を備える前記容器の少なくとも一部を形成し、前記変更した縁部が、少なくとも前記リッド前部壁および前記リッド後部壁の一方を前記リッド側部壁に結合する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の薄層状ブランクを折り畳むことにより得られる容器。
【背景技術】
【0002】
紙巻たばこおよび葉巻たばこなどの喫煙物品は、通常フリップトップボックスまたはヒンジ式リッド付きボックスなどの軟質包装箱または硬質包装箱で提供される。これらは、典型的には、ボックス前部壁、ボックス後部壁、ボックス側壁およびボックス底部を有するボックス部を有する。それらはまた、通常、リッド前部壁、リッド後部壁、リッド側壁およびリッド上部を有するリッド部を有する。リッド部は、典型的には、容器の後部壁を横切って延びるヒンジ線に沿って前記ボックス部にヒンジ留めされる。硬質包装箱では、ボックスおよびリッドのいくつかの隅角部に丸みをつけるまたは面取りして容器に特徴ある外観を与えることが、知られている。容器の隅角部を形成する領域でブランクに筋付け線または筋押し線を与えることにより、これを実現することが以前は典型的であった。これらの線により、2つの隣接する壁の間で隅角部が急に曲がる代わりに徐々に曲がるような方法でブランクを折り曲げることが可能になる。
【0003】
面取り付きまたは丸み付き縁部ならびに所定の最大高、幅および奥行を有する容器を形成するために、同様の最大高、幅および奥行を有する直角縁型容器を形成するために使用されるブランクを、変更する必要がある。具体的には、面取り付きまたは丸み付き縁部により結合される平坦な容器壁を形成するブランクパネルの幅を、直角縁型容器の対応する隣接した平坦な壁を形成するブランクパネルの幅に対して、短くする必要がある。これは、形状の制約によるものだけでなく、ブランクが折り曲げられて容器を形成するときに、いくつかの対のブランクパネルが少なくとも部分的に重なって、貼り合わされて容器の壁を形成するためでもある。これは、容器の側部壁を形成するブランクの側部パネルの場合である。このように、内部ブランクパネルが、面取り付きまたは丸み付き縁部と干渉しないことが望ましい。そうでなければ、この干渉が自動折り畳み作業を妨げ、最終的に容器の面取り付きまたは丸み付き縁の形状を変えてしまい、したがって最終および全体的な容器の外観に潜在的に影響を及ぼす恐れがある。
【0004】
その結果、面取り付きまたは丸み付き縁部ならびに所定の最大高、幅および奥行を有する容器を形成するブランクの全体的な幅は、同様の最大高、幅および奥行を有する直角縁型容器を形成するブランクの幅に対して、一般的に、短くなっている。このように、包装機は、こうした変更されたブランクを受容し折り畳むことを可能にするために大きく変更されて、容器を形成する必要がある。これにより、明らかに望ましくない、一般的に追加の製造コストを伴う、機械のダウンタイムを上昇させることになる。さらに、ブランクまたは容器の形状にほんのわずかな変更がなされるたびに、新しい機械の調整が、通常必要になってくる。
【0005】
通常、筋付け線がブランク内に形成されて、容器の面取り付きまたは丸み付き縁部を規定する。しかし、こうした容器について、全ての筋付け線が所期の方法で確実に折り曲げられるようにするためには組立プロセスに追加の「予備曲げ」プロセスを含める必要がある。これは、専門機器を必要とし、また、製造プロセスに、複雑さ、費用および時間のうちの1つ以上を追加する。
【0006】
したがって、上述の欠点を克服する、丸み付きまたは面取り付きの縁部を有する、消費財用容器を製造するためのブランクを提供することが望ましい。具体的には、設計、生産および組立プロセスをより簡単により柔軟にするこうした容器を製造するためのブランクを提供することが望ましい。製造の観点から、大きな構造的変更無しに従来の包装機によって折り曲げることができるようなブランクを提供することが特に望ましい。
【発明の概要】
【0007】
本発明によれば、消費者物品用容器を形成するための薄層状ブランク、および該薄層状ブランクを折り曲げることで取得される容器が提供される。薄層状ブランクは、容器の底部壁を形成する底部壁パネルおよび容器の上部壁を形成する上部壁パネルを備える。さらに、薄層状ブランクは、容器の少なくとも後部壁の一部を形成する後部壁パネルおよび容器の少なくとも前部壁の一部を形成する前部壁パネルを備える。さらに、薄層状ブランクは、後部壁パネルから延伸する2つの第1の側部パネルおよび前部壁パネルから延伸する2つの第2の側部パネルを備え、それにより、容器が薄層状ブランクから組み立てられると、第1および第2の側部パネルが重なって、少なくとも容器の左右側部壁の一部を形成することになる。少なくともこの第1の側部パネルの一方、少なくともこの第2の側部パネルの一方、または少なくともこの第1および第2の側部パネルのうちの一方は、変更した縁部によって、それぞれの後部壁パネルまたは前部壁パネルに結合される。変更した縁部それぞれは、変更した縁部の長手方向に実質的に延伸する複数の筋付け線を含む第1の領域と、実質的に筋付け線が無い第2の領域とを備え、第2の領域は変更した縁部の第1の自由端と変更した縁部の第1の領域との間に配置される。薄層状ブランクは、第1の側部パネルまたは第2の側部パネルまたは両方から延伸する少なくとも1対のダストフラップを備え、それにより、容器が薄層状ブランクから組み立てられたとき、対になったフラップが、底部壁パネルに重なって、底部壁を形成する、または上部壁パネルに重なって、上部壁を形成する。少なくとも1対のダストフラップのダストフラップそれぞれは、それぞれの第1または第2の側部パネルからの折れ線に沿って垂れ下がる主フラップ部およびそれぞれの第1または第2の側部パネルの周辺縁を越えてフラップの主部分から外側に延伸する側部フラップ部を備える。
【0008】
非直角隅角部を有する容器を形成するための既知のブランクと比較して、本発明は、変更した縁部の長手方向に実質的に延伸する複数の筋付け線を含む第1の領域と、実質的に筋付け線が無い第2の領域とを有し、第2の領域が変更した縁部の第1の自由端と変更した縁部の第1の領域との間に配置される、変更した縁部を備える。このことは、いくつかの利点を付与し得る。具体的には、第2の領域に実質的に筋付け線が無いため、薄層状ブランクのこの領域は、その関連する側部パネルに折り目力が作用しても、任意の1つの特定の点において曲がりにくい。このため、第2の領域は、印加した折り目力を第1のゾーンの複数の筋付け線にわたって移すのを助け、力が印加される点に最近接する筋付け線などの選択した数の筋付け線だけではなく該筋付け線の全てが折り目力に応じることを可能にし得る。したがって、変更した縁部の筋付け線は、単に単一の折り目力を印加することによって、所期の方法で折り曲げられ、変更した縁部に所期の形状を付与し得る。例えば、丸み付き縁部では、第2の領域は、変更した縁部の第1の領域の全ての筋付け線を印加された力に応じて曲げ、容器の変更した縁部周りの緩やかな曲線を規定することを可能にし得る。別の例として、ブランクの2つの所期の屈折点を規定する筋付け線を2つだけ有する面取り付き縁部を有する容器について、第2の領域は、印加された力に応じてブランクを両筋付け線の周りで曲げ、容器の変更された縁部周りに良好に規定された面取り付き断面が形成されることを可能にし得る。したがって、丸み付きまたは面取り付き縁部を有する本発明の容器は、予備曲げプロセスを最初に実行する必要なく、筋付けられた薄層状ブランクから形成することができる。したがって、本発明の容器は、変更した縁部の予備曲げのための構成要素の含有などのいずれの目立った変更をする必要なく、従来の包装機で組み立てることができ、製造プロセスにおける複雑さ、費用および時間のうちの1つ以上を省くことができる。
【0009】
さらに、ブランクの側部パネルから延伸する1対のダストフラップのダストフラップそれぞれは、それぞれの側部パネルからの折れ線に沿って垂れ下がる主フラップ部およびそれぞれの第1または第2の側部パネルの周辺縁を越えてフラップの主部分から外側に延伸する側部フラップ部を備える。
【0010】
このように、ブランクの全体の幅は、こうした側部フラップ部の幅の2倍に相当する量だけ増加する。これは、所望の容器の形状により規定される、実質的に同じ最大幅および奥行の直角縁型容器を形成するブランクと比較して、容器の前後および側部壁を形成するブランクパネルの幅の減少を少なくとも部分的に補う。
【0011】
したがって、本発明の容器は、直角縁型容器を組み立てる従来の包装機によるこうしたブランクの1つから、都合よく形成することができる。他方で、ブランクの修正された全体幅により、有利なことに、ブランクを目立った変更をする必要なく従来の包装機が受容し、折り畳むことが可能になる。さらに、容器の全体の寸法(最大幅および奥行の点で)が大きく変わらない場合、この出願者は、包装機の目立った変更が要求されないように、異なる形状を有する容器を形成するために本発明にしたがって、ブランクを適合することが容易であるので、有利であると気付いている。
【0012】
したがって、上記のダストフラップ配置および変更した縁部配置を有する薄層状ブランクの提供は、共に、有利なことに、従来の既存の包装機において、該機械を目立った変更をする必要なく、ある範囲の丸み付きまたは面取り付き縁部の容器を形成することを可能にし得る。
【0013】
「変更した縁部」という用語は、本明細書で使用されると、断面図に見られるように、非直角形状を有する容器の縁部を指す。これは、例えば、断面図に見られるように、円弧状形状を有する容器の端部である、「湾曲した端部」を指す場合がある。「円弧状」という用語は、円環状弧、放物線状弧、双曲線弧、楕円形状弧を含む任意の非直線を指す。さらにこれは、例えば、断面図に見られるように、容器の隣接する壁と0〜90度の角度を形成する実質的に真っ直ぐな形状を持つ容器の端部である「面取り付きの端部」を指す。
【0014】
「筋付け線」という用語は、本明細書で使用されると、その周りでブランクを折り曲げることができるブランクの虚弱線を形成するための、例えば機械プレスまたは圧延によって機械的に変形された薄層状ブランクに沿った線を指す。具体的には、虚弱線は材料を除去することなく形成される。
【0015】
「自由端」という用語は、本明細書で使用されると、薄層状ブランクの端を指す。自由端は、薄層状ブランクの折り目ではない。したがって、自由端は本発明の薄層状ブランクの2つの隣接部分を結合しない。
【0016】
「変更した縁部の長手方向に実質的に延伸する」という用語は、本明細書では、変更した縁部の第1の点から変更した縁部の第2の点まで延伸する筋付け線であって、第1の点と第2の点が共に変更した縁部の長手方向に対して20度未満の角度を形成する仮想直線上にある、筋付け線を意味するために使用される。
【0017】
本明細書で使用される場合、「前部」、「後部」、「上側」、「下側」、「上部」、「下部」および「側部」という用語は、本発明による容器およびその構成要素の部分の相対的な位置を意味する。本発明による容器を記述する時、描写する容器の向きに関係なく、これらの用語が使用される。ヒンジ式リッド付き容器の場合、容器の後部壁は、リッドがその周りを枢動可能なヒンジ線を含む壁である。
【0018】
「内部表面」という用語は、本明細書全体を通して、容器が閉位置にある時に、容器が組み立てられると、その容器の内部に面する(例えば、消費財に面する)ブランクの一部の側部を意味するために使用される。同様に、「外部表面」という用語は、本明細書全体を通して、容器が組み立てられると、その容器の外側に面するブランクの一部の側部を意味するために使用される。
【0019】
「スプリングバック力」という用語は、薄層状ブランクの特定の特性を意味する当技術分野で既知の用語である。それは、「しわ回復性」とよく呼ばれ、15秒間90度に曲げられて折り目をつけられたサンプルを保持するために必要な力(N)を意味する。測定は、15秒間の終わりになされる。薄層状ブランクの一部のスプリンバック力は、(例えば、市販のMessmer and Buchel(英国)から入手可能な)既知のPIRA Crease and Board Stiffness Testerを使用して測定することができる。当技術分野で既知であるように、容器の湾曲した端部のスプリングバック力を測定するためには、試験すべき部分のサンプルを、最初に薄層状ブランクから除去する必要がある。丸みのある隅角のパックでは、本発明の目的のために、パックのスプリングバック力は、38±1mm×38±0.5mmの寸法のサンプルを用いて、ブランクの一方の側から21±0.5mmに配置された隅角部形成部とともに評価される。このブランクは、試験の前の少なくとも24時間、22℃、相対湿度60%で調整する必要がある。
【0020】
「1対の筋付け線中の筋付け線の間の距離」という表現は、単一の筋付け線の対の2本の筋付け線の間の変更した縁部の部分の幅を説明するために使用される。こうした距離は、変更した縁部の幅に沿って、筋付け線のそれぞれの左右対称軸の間で測定されるものと解釈される。実際には、筋付け線は、変更した縁部の長さに沿って延伸するので、単一の対の隣接する筋付け線の間の距離は、それら線自体に対して実質的に垂直に測定される。
【0021】
「隣接する筋付け線の対の間の距離」という表現は、2つの隣接する対の筋付け線を分離する変更した縁部の部分の幅を説明するために使用される。こうした距離は、変更した縁部の幅に沿って測定されると解釈される。実際には、筋付け線は、変更した縁部の長さに沿って延伸するので、筋付け線の隣接する対の間の距離は、筋付け線の主軸に対して実質的に垂直に測定される。
【0022】
「近接する」という用語は、本明細書を通して、平坦な壁などの容器の他の構成要素に直接に隣接する1対の筋付け線を説明するために使用される。実際には、一部の実施形態では、容器の第1の平坦な壁に隣接する第1の対の筋付け線の一方は、容器の平坦な壁と平坦な壁を別の平坦な壁に結合する変更した縁部との間の実質的に境界で延伸する。
【0023】
変更した縁部それぞれの第2の領域は、変更した縁部の第1の領域から、変更した縁部の第1の自由端まで、変更した縁部の長手方向に延伸することが好ましい。これにより、印加された折り目力を第1の領域の複数の筋付け線にわたって移すことを改善し得る。
【0024】
第1の領域の長さ(L1)はそれぞれの変更した縁部の長さ(L)の少なくとも約80%であることが好ましく、それぞれの変更した縁部の長さ(L)の少なくとも約90%であることがより好ましく、それぞれの変更した縁部の長さ(L)の少なくとも約95%であることがさらにより好ましい。
【0025】
第2の領域が変更した縁部の長手方向に3mm以下の長さ(L2)を有することが好ましく、変更した縁部の長手方向に1mm以下の長さ(L2)を有することがより好ましい。代替または追加として、第2の領域が変更した縁部の長手方向に0.1mm以上の長さ(L2)を有することが好ましく、変更した縁部の長手方向に0.5mm以上の長さ(L2)を有することがより好ましい。こうした比較的短い長さの第2の領域は、変更した縁部の大部分が第1の領域とその関連する筋付け線によって規定され、これによって容器が組み立て状態にあるときに変更した縁部に所期の形状を付与するのを助け得る。
【0026】
変更した縁部それぞれがさらに、変更した縁部の第2の自由端と変更した縁部の第1の領域の間に配置された第3の領域を備えることが好ましい。これにより、印加された折り目力を複数の筋付け線にわたって移すことを改善し得る。こうした実施形態では、第3の領域は、第1の領域から、変更した縁部の第2の自由端まで、変更した縁部の長手方向に延伸することが好ましい。これにより、印加された折り目力を複数の筋付け線にわたって移すことを改善し得る。
【0027】
変更した縁部それぞれが第3の領域を備える場合、第3の領域が変更した縁部の長手方向に3mm以下の長さ(L3)を有することが好ましく、変更した縁部の長手方向に1mm以下の長さ(L3)を有することがより好ましい。代替または追加として、第3の領域が変更した縁部の長手方向に0.1mm以上の長さ(L3)を有することが好ましく、変更した縁部の長手方向に0.5mm以上の長さ(L3)を有することがより好ましい。こうした比較的短い長さの第3の領域は、変更した縁部の大部分が第1の領域とその関連する筋付け線によって規定され、これによって容器が組み立て状態にあるときに変更した縁部に所期の形状を付与するのを助け得る。
【0028】
変更した縁部それぞれは、変更した縁部の長手方向の長さ(L)および変更した縁部にわたる長さ(L)に対して横方向に延伸する幅(w)を有する。少なくとも1対のダストフラップのダストフラップそれぞれでは、側部フラップ部は、それぞれ第1または第2の側部パネルの周辺縁を越えて、変更した縁部の幅(w)の少なくとも約25%ほど延伸することが、好ましい。少なくとも1対のダストフラップのダストフラップそれぞれでは、側部フラップ部は、それぞれ第1または第2の側部パネルの周辺縁を越えて、変更した縁部の幅(w)の少なくとも約35%ほど延伸することが、より好ましい。
【0029】
追加、または代替として、少なくとも1対のダストフラップのダストフラップそれぞれでは、側部フラップ部は、それぞれ第1または第2の側部パネルの周辺縁を越えて、変更した縁部の幅(w)の約75%未満延伸することが、好ましい。少なくとも1対のダストフラップのダストフラップそれぞれでは、側部フラップ部は、それぞれ第1または第2の側部パネルの周辺縁を越えて、変更した縁部の幅(w)の約65%未満延伸することが、より好ましい。少なくとも1対のダストフラップのダストフラップそれぞれでは、側部フラップ部は、それぞれ第1または第2の側部パネルの周辺縁を越えて、変更した縁部の幅(W)の約55%未満延伸することが、最も好ましい。
【0030】
薄層状ブランクは、最大幅(W)および最大奥行(D)を有する容器を形成するためのものであり、Wが、容器の最大幅であり、Dが容器の最大奥行である場合、変更した縁部の幅(w)は、少なくとも約0.025×(W+2D)であることが、好ましい。追加、または代替として、薄層状ブランクは、最大幅および最大奥行を有する容器を形成するためのものであり、Wが、容器の最大幅であり、Dが容器の最大奥行である場合、変更した縁部の幅(w)は、約0.07×(W+2D)未満であることが、好ましい。変更した縁部の幅(w)は、約0.06×(W+2D)で未満であることが、より好ましい。
【0031】
実際には、容器の最大幅(W)および最大奥行(D)は、容器の側部壁の間の最大距離および、それぞれ容器の前部壁と後部壁との間の最大距離に実質的に一致する。四角形すなわち長方形の横断面を実質的に有する多くの実施形態では、容器の最大幅(W)および最大奥行(D)は、容器の上部壁または底部壁の最大寸法に実質的に一致する。
【0032】
少なくとも1対のダストフラップのダストフラップそれぞれでは、Wが容器の最大幅でDが容器の最大奥行である場合、薄層状ブランクの有効全体最大幅は実質的に(W+2D)に等しくなるように、側部フラップ部は、それぞれ第1および第2の側部パネルの周辺縁部を長さ(E)だけ超えて延伸するのが、好ましい。
【0033】
当業者であれば、ブランクが最大寸法WおよびDで容器を作成するという考え方で設計されるとき、参照の容器は、典型的には、従来の完全に直角の直方体形状容器であると理解する。この形状は、W+2Dという有効全体幅を有するブランクに一致する。このように、従来の包装機の協力ガイドは、その有効全体幅に相当する距離に実質的に設定されている。側部フラップ部が、上記に規定するように、それぞれ第1および第2の側部パネルの周辺縁を長さ(E)だけ越えて延伸する本発明による容器では、側部フラップが、前部/後部および側部パネルの幅の減少を補うように特に適合されて、丸み付き/面取り付きの結合縁部に適応するために必要になる丸み付き/面取り付きの結合縁部に適応する。実際には、これは、合計がW*+2D*+2A+2Eで得られる条件に近似し、
(W*+2D*)は、非直角縁部を有する容器を形成するためのブランクの後部/前部パネルの幅であり、それは、最大幅Wより短く、
2Aは、変更した縁部の全体幅であり、
2Eは、側部フラップ部の全体幅であり、
実質的に(W+2D)に等しい。
【0034】
変更した縁部それぞれの第1の領域は、変更した縁部の長手方向に平行に延伸する少なくとも3つの筋付け線を備えることが好ましい。
【0035】
変更した縁部それぞれが複数の筋付け線の対を備え、すべての筋付け線が、湾曲した端部の長手方向に平行に延び、変更した縁部の幅(W)に沿って測定される、各対の2本の筋付け線の間の距離(X)が、変更した筋付け線の幅(W)に沿って測定される、2対の隣接する筋付け線の間の距離(Y)より短いことが好ましい。驚くことに、こうした筋付け線の配置は、容器の丸み付き隅角部を形成すると、より簡単であり、消費者の一部の視覚、触覚検査時に、より滑らかな容器の外部表面を形成することになることが分かっている。さらに、容器の丸み付き隅角部は、相対的に少ない数の筋付け線で理論上の基準丸み付き形状に有効に近似させる。したがって、同時に、丸み付き隅角部で容器の力を良好に維持することができる。
【0036】
したがって、本発明のさらなる態様によると、消費者物品用の容器を形成するための薄層状ブランクであって、容器と底部壁を形成するための底部壁パネルおよび容器の上部壁を形成するための上部壁パネルと、少なくとも容器の後部壁の一部を形成するための後部壁パネルおよび少なくとも容器の前部壁を形成するための前部壁パネルと、後部壁パネルから延伸する2つの第1の側部パネルおよび前部壁パネルから延伸する2つの第2の側部パネルと、を備え、それによって、容器が薄層状ブランクから形成されると、第1および第2の側部パネルが重なって少なくとも容器の左右の側壁の一部を形成し、少なくとも第1の側部パネルの一方、少なくとも第2の側部パネルの一方、または少なくとも第1の側部パネルの一方および少なくとも第2の側部パネルのうちの一方は、それぞれの後部壁パネルまたは前部壁パネルに変更した縁部によって結合され、変更した縁部それぞれが、変更した縁部の実質的に長手方向に延伸する複数の筋付け線を含む第1の領域と、実質的に筋付け線の無い第2の領域とを含み、第2の領域は変更した縁部の第1の自由端と変更した縁部の第1の領域との間に配置され、薄層状ブランクが第1の側部パネルまたは第2の側部パネルまたは両方から延伸する少なくとも1対のダストフラップをさらに備え、それによって、容器が薄層状ブランクから形成されると、対のフラップのフラップが底部壁パネルと重なって底部壁を、または上部壁パネルと重なって上部壁を形成し、少なくとも1つのダストフラップ対のダストフラップそれぞれがそれぞれの第1または第2の側部パネルからの折れ線に沿って垂れ下がる主フラップ部と、それぞれの第1または第2の側部パネルの周辺縁を越えてフラップの主部分から外側に延伸する側部フラップ部を含み、変更した縁部それぞれの第1の領域が複数の筋付け線の対を含み、全ての筋付け線が湾曲した縁部の長手方向に平行に延伸し、変更した縁部の幅(W)に沿って測定される、各対の2本の筋付け線の間の距離(X)は、変更した縁部の幅(W)に沿って測定される、2つの隣接する筋付けの対の間の距離(Y)より短い、薄層状ブランクが提供される。
【0037】
各対の2本の筋付け線の間の距離(X)は、約1mm未満であることが好ましい。各対の2本の筋付け線の間の距離(X)は、約0.8mm未満であることがより好ましい。さらに、各対の2本の筋付け線の間の距離(X)は、少なくとも約0.4mmであることが好ましい。各対の2本の筋付け線の間の距離(X)は、少なくとも約0.6mmであることがより好ましい。
【0038】
筋付け線の隣接する2つの対の間の距離(Y)は、約1.2mm未満であることが好ましい。2対の隣接する筋付け線の間の距離(Y)は、約1mm未満であることがより好ましい。追加、または代替として、2対の隣接する筋付け線の間の距離(Y)は、少なくとも約0.6mmである。2対の隣接する筋付け線の間の距離(Y)は、少なくとも約0.8mmであることがより好ましい。
【0039】
理論に縛られることを望むものではないが、2対の隣接する筋付け線の間の距離(Y)に対する各対の2本の筋付け線の間の距離(X)の特定の比率は、比較的少ない筋付け線でとりわけ滑らかな外観の丸みのある隅角部を提供可能なことが確認されている。具体的には、各対の2本の筋付け線の間の距離(X)が、2対の隣接する筋付け線の間の距離(Y)の約70%〜約85%であることが好ましく、隣接する2つの筋付け線の対の間の距離(Y)の約75%〜約80%であることがより好ましい。
【0040】
一部の好ましい実施形態では、変更した縁部は、少なくとも第1の平坦な壁に近接する第1の筋付け線の対および第2の平坦な壁に近接する第2の筋付け線の対を備える。
【0041】
一部の代替の実施形態では、変更した縁部は、それぞれ第1の平坦な壁および第2の平坦な壁に隣接する第1の単一の筋付け線および第2の単一の筋付け線を備える。さらに、変更した縁部は、少なくとも第1および第2の単一の筋付け線の間を延伸する第1の筋付け線の対および第2の筋付け線の対を備える。第1の筋付け線の対と第1の単一の筋付け線との間の距離(Z1)または第2の筋付け線の対と第2の単一の筋付け線との間の距離(Z2)または両方は、変更された縁部の幅(W)に沿って測定される各対の2本の筋付け線との間の距離(X)より長い。第1の筋付け線の対と第1の単一の筋付け線との間の距離(Z1)は、第2の筋付け線の対と第2の単一の筋付け線との間の距離(Z2)と実質的に等しいことが好ましい。
【0042】
第1の対の筋付け線と第1の単一の筋付け線との間の距離(Z1)は、少なくとも約0.6mmであることが好ましく、少なくとも0.8mmであることがより好ましい。第1の対の筋付け線と第1の単一の筋付け線との間の距離(Z1)は、約1.2mm未満であることが好ましい。
【0043】
筋付け線それぞれは、少なくとも約0.05mmの幅(CW)を有することが好ましく、少なくとも約0.1mmを有することがより好ましく、少なくとも約0.2mmを有することがさらにより好ましい。追加、または代替として、筋付け線それぞれは、約0.6mm未満の幅(CW)を有し、約0.5mm未満を有することが好ましく、約0.4mmを有することが好ましく、約0.3mm未満を有することが好ましく、約0.2mm未満を有することがさらにより好ましい。一部の好ましい実施形態では、筋付け線それぞれは、約0.05mm〜約0.4mmの幅(CW)を有し、約0.1mm〜約0.3mmの幅を有することがより好ましい。
【0044】
ブランクは、変更した縁部によって結合される任意の2つのパネルの間に約10ミリニュートンメートル未満のスプリングバック力を有することが好ましく、約9ミリニュートンメートル未満を有することがより好ましく、約7ミリニュートンメートル未満を有することがさらにより好ましい。ブランクは、変更した縁部によって結合される任意の2つのパネルの間に少なくとも約3ミリニュートンメートルのスプリングバック力を有することが好ましく、少なくとも約4ミリニュートンメートルを有することがより好ましい。
【0045】
本発明によるブランクには、特に喫煙物品などの細長い消費財用の容器の製造のための用途がある。しかし、それはまた、菓子などのいくつかの他の種類の消費財用に使用することができる。具体的には、容器は、本発明によるブランクから形成することができ、薄層状ブランクは、ボックス前部壁、ボックス後部壁およびボックス前部壁とボックス後部壁との間を延伸するボックス側部壁を有するボックス部を含む容器の少なくとも一部を形成し、変更した縁部は、ボックス前部壁およびボックス後部壁の少なくとも一方をボックス側部壁に結合する。代替として、容器は、本発明によるブランクから形成することができ、薄層状ブランクは、リッド前部壁、リッド後部壁およびリッド前部壁とリッド後部壁との間を延伸するリッド側部壁を有するリッド部を含む容器の少なくとも一部を形成し、変更した縁部は、リッド前部壁およびリッド後部壁の少なくとも一方をリッド側部壁に結合する。
【0046】
本発明によるブランクは、厚紙、板紙、プラスチック、金属、またはその組み合わせを含むがこれに限定されない、任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成しうる。ブランクは、約100グラム/平方メートル〜約350グラム/平方メートルの重さを持つ層状の厚紙ブランクであることが好ましい。好ましい実施形態では、ブランクは約200μm〜約400μmの厚さを持ち、250μm〜350μmの厚さを持つことがより好ましい。
【0047】
本発明によるブランクから形成される容器は、適宜外側ラッパーを含んでもよく、例えば、高密度または低密度のポリエチレン、ポリプロピレン、方向性ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、セルロースフィルム、またはその組み合わせの透明高分子フィルムであることが好ましく、また外側ラッパーは、従来的な方法で適用される。外側ラッパーは開封テープを含みうる。さらに、外側ラッパーは画像、消費者情報、またはその他のデータを印刷されていてもよい。
【0048】
さらに、消費者物品は、金属箔または金属化紙で形成される内部パッケージに覆われた包みの形態をしたような容器に入れても提供することができる。内側パッケージ材料は、金属化ポリエチレンフィルムおよびライナー材料のラミネートとして形成されうる。ライナー材料は、スーパー仕上げグラシンペーパーでもよい。さらに、内側パッケージ材料には、印刷受容性のトップコートを提供してもよい。内側パッケージは、容器のリッドがそれぞれの開位置にあるとき、消費財を取り出すことができる出し入れ口を有する。
【0049】
ブランクは、幅の狭い2つの壁によって離間された幅の広い2つの壁を含む、長方形の直方体平行六面体の容器を形成することが好ましい。この容器によるブランクから形成可能なヒンジ式リッド付き容器は、典型的には、前部壁に2つの長手方向の丸み付きまたは面取り付きの縁、および/または後部壁に2つの長手方向の丸み付きまたは面取り付きの縁を含む。これらは随意に、1つ以上の丸み付きまたは面取り付きの横断縁と組み合わせてもよい。
【0050】
容器が面取り付きの端を含む場合、面取り付きの端の幅は、約1mm〜約10mmであることが好ましく、約2mm〜約6mmであることが好ましい。
【0051】
本発明による容器は、例えば、紙巻たばこ、葉巻たばこまたはシガリロなど、細長い喫煙物品用のパックとしての特定用途がある。当然のことながら、その寸法を適切に選択することにより、本発明による容器は、異なる数の従来サイズ、キングサイズ、スーパーキングサイズ、スリムまたはスーパースリムの紙巻たばこ用に設計しうる。別の方法として、その他の消費財を容器内に収容してもよい。
【0052】
寸法の適切な選択によって、本発明による容器は、異なる合計数の喫煙物品、または異なる配置の喫煙物品を保持するよう設計しうる。例えば、寸法の適切な選択によって、本発明による容器は、合計10〜30本の喫煙物品を保持するよう設計しうる。喫煙物品は、喫煙物品の合計数に応じて、異なる並べ方で配置しうる。本発明によるブランクから形成される容器は、同一のタイプまたはブランドの、または異なるタイプまたはブランドの喫煙物品を保持しうる。さらに、フィルターなし喫煙物品および各種フィルターチップ付きの喫煙物品の両方を含みうるほか、異なる長さ(例えば、約40mm〜約180mm)、直径(例えば、約4mm〜約9mm)の喫煙物品も含みうる。容器の寸法は、喫煙物品の長さ、および喫煙物品の並べ方に適合させることが好ましい。容器の外部寸法は通常、容器内に収容された喫煙物品の束の寸法よりも約0.5mm〜約5mmだけ大きい。本発明による容器の長さ、幅および奥行きは、容器の結果的な全体的寸法が、20本の紙巻たばこの典型的な使い捨てパックの寸法と類似するような寸法としうる。
【0053】
このように、容器内の喫煙物品の全体数および配置が、一般的に容器の最大幅および奥行、したがって、上述の本発明による所定のブランクの形状の特性に直接影響を与えることになる。特に、いくつかの好ましい実施形態では、ダストフラップの側部のサイズは、所与の配置で予め決められた数の喫煙物品を、容器が確実に収容可能なように選択される場合がある。したがって、当業者であれば、本発明が、所与の配置で実質的に任意の数の喫煙物品を受容するために好適な容器を設計し製造する、有用で多用途のツールを提供することが理解されよう。
【0054】
本発明による容器の高さは約60mm〜約150mmであることが好ましく、高さが約70mm〜約125mmであることがより好ましいが、ここで高さは、容器の底部壁から上部壁までを測定したものである。
【0055】
本発明による容器の幅は約12mm〜約150mmであることが好ましく、幅が約70mm〜約125mmであることがより好ましいが、ここで幅は、容器の一方の側壁から他方の側壁までを測定したものである。
【0056】
本発明による容器の奥行きは約6mm〜約150mmであることが好ましく、奥行きが約12mm〜約25mmであることがさらに好ましいが、ここで奥行きは、容器の前部壁から後部壁までを測定したものである。
【0057】
容器の高さ対容器の奥行きの比は、約0.3対1〜約10対1であることが好ましく、約2対1〜約8対1であることがさらに好ましく、約3対1〜5対1であることが最も好ましい。
【0058】
容器の幅対容器の奥行きの比は、約0.3対1〜約10対1であることが好ましく、約2対1〜約8対1であることがさらに好ましく、約2対1〜3対1であることが最も好ましい。
【0059】
リッド後部壁の高さの、外側スリーブのボックス後部壁の高さに対する比は、約0対1(リッドが容器の上端に位置)〜約1対1であることが好ましく、約1対5〜約1対10であることがさらに好ましく、約1対6〜約1対8であることが最も好ましい。
【0060】
外側スリーブのリッド前部壁の高さの、外側スリーブのボックス前部壁の高さに対する比は、約1対0(リッドが前部壁全体を覆う)〜約1対10であることが好ましく、約1対1〜約1対5であることがさらに好ましく、約1対2〜約1対3であることが最も好ましい。
【0061】
容器の外部表面に相当する本発明によるブランクの表面は、製造元またはブランドのロゴ、商標、スローガンおよびその他の消費者情報およびしるしで、印刷、エンボス加工、デボス加工またはその他の方法で装飾しうる。
【0062】
本発明による容器は、同一のタイプまたはブランドの、または異なるタイプまたはブランドの喫煙物品を保持しうる。さらに、フィルターなし喫煙物品および各種フィルターチップ付きの喫煙物品の両方を含みうるほか、異なる長さ(例えば、約40mm〜約180mm)、直径(例えば、約4mm〜約9mm)の喫煙物品も含みうる。容器の寸法は、喫煙物品の長さ、および喫煙物品の並べ方に適合させることが好ましい。容器の外部寸法は通常、容器内に収容された喫煙物品の束の寸法よりも約0.5mm〜約5mmだけ大きい。
【0063】
本発明による容器の長さ、幅および奥行きは、容器の結果的な全体的寸法が、20本の紙巻たばこの典型的な使い捨てパックの寸法と類似するような寸法としうる。
【0064】
本発明による容器の高さは約60mm〜約150mmであることが好ましく、高さが約70mm〜約125mmであることがより好ましいが、ここで高さは、容器の底部壁から上部壁までを測定したものである。
【0065】
本発明による容器の幅は約12mm〜約150mmであることが好ましく、幅が約70mm〜約125mmであることがより好ましいが、ここで幅は、容器の一方の側壁から他方の側壁までを測定したものである。
【0066】
本発明による容器の奥行きは約6mm〜約150mmであることが好ましく、奥行きが約12mm〜約25mmであることがさらに好ましいが、ここで奥行きは、容器の前部壁から後部壁までを測定したものである。
【0067】
容器の高さ対容器の奥行きの比は、約0.3対1〜約10対1であることが好ましく、約2対1〜約8対1であることがさらに好ましく、約3対1〜5対1であることが最も好ましい。
【0068】
容器の幅対容器の奥行きの比は、約0.3対1〜約10対1であることが好ましく、約2対1〜約8対1であることがさらに好ましく、約2対1〜3対1であることが最も好ましい。
【0069】
リッド後部壁の高さの、外側スリーブのボックス後部壁の高さに対する比は、約0対1(リッドが容器の上端に位置)〜約1対1であることが好ましく、約1対5〜約1対10であることがさらに好ましく、約1対6〜約1対8であることが最も好ましい。
【0070】
外側スリーブのリッド前部壁の高さの、外側スリーブのボックス前部壁の高さに対する比は、約1対0(リッドが前部壁全体を覆う)〜約1対10であることが好ましく、約1対1〜約1対5であることがさらに好ましく、約1対2〜約1対3であることが最も好ましい。
【0071】
本発明による容器の外部表面は、製造元またはブランドのロゴ、商標、スローガンおよびその他の消費者情報およびしるしを用いた、印刷、エンボス加工、デボス加工またはその他の方法で装飾されうる。
本発明は以下の添付図面を参照しながら、例証としてのみであるがさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0073】
図3は、本発明による消費財用容器を形成する厚紙薄層状ブランク300の図である。
図4Aも、
図3の厚紙薄層状ブランク300を示しており、変更した縁部3100、3110、3120、および3130の筋付け線をはっきりと見ることができる。
図4Bは、
図4Aの拡大図を示す。
【0074】
ブランク300は、容器のボックス部を形成するボックスブランク部3001および容器のリッド部を形成するリッドブランク部3002を含む。ボックスブランク部3001は、ヒンジ線3003に沿って、リッドブランク部3002から垂れ下がる。
【0075】
ボックスブランク部分3001は、前部壁パネル308、後部壁パネル312、および底部壁パネル309を備える。2つの側部パネル310は、前部壁パネル308から延び、2つの側壁パネル311は後部壁パネル312から延び、2つのボックスダストフラップ313は側壁パネル311から延びる。容器のボックス部をボックスブランク部分3001から組み立てるとき、前部壁パネル308は容器の前部壁を形成し、後部壁パネル312は容器の後部壁を形成し、側壁パネル310と311とは重なって左右の容器側壁を形成し、ボックスダストフラップ313は底部壁パネル309と重なって容器底部壁を形成する。側壁パネル310、311は相互に実質的に同一のサイズおよび形状である。容器が形成されたとき、側壁パネル310、311は互いに真上にあり、それらの自由端は実質的に整列しており、これにより内部側壁パネルはほとんど見ることができない。ボックスダストフラップ313は、底部壁パネル309より小さい。容器が形成されたとき、ボックスダストフラップ313は底部壁パネル309の内側になる。これらは容器の底部壁に追加的な構造的な支持を提供するが、容器の外側からは見えない。
【0076】
リッドブランク部分3002は、前部壁パネル322、後部壁パネル320、および上部壁パネル314を備える。2つの側壁パネル316は、前部壁パネル322から延び、2つの側壁パネル317は後部壁パネル320から延び、リッドダストフラップ319は側壁パネル317から延びる。容器のリッド部をリッドブランク部分3002から組み立てるとき、前部壁パネル322は容器の前部壁を形成し、後部壁パネル320は容器の後部壁を形成し、側壁パネル316と317とは重なって左右の容器側壁を形成し、リッドダストフラップ319は上部壁パネル314と重なってリッド上部壁を形成する。側壁パネル316、317は相互に実質的に同一のサイズおよび形状である。容器が形成されたとき、側壁パネル316、317は互いに真上にあり、それらの自由端は実質的に整列しており、これにより内部側壁パネルはほとんど見ることができない。リッドダストフラップ319は、上部壁パネル314より小さい。容器が形成されたとき、リッドダストフラップ319は上部壁パネル314の内側になる。これらは容器の(リッド)上部壁に追加的な構造的な支持を提供するが、容器の外側からは見えない。
【0077】
図3、
図4Aおよび
図4Bに示すように、ダストフラップ313および319それぞれは、それぞれの側部パネル311、317からの折れ線に沿って垂れ下がる主フラップ部およびそれぞれの側部パネル311、317の周辺縁を越えてフラップの主部分から外側に延伸する側部フラップ部を備える。より詳細には、いずれの対のダストフラップのダストフラップ313、319それぞれにおいても、Wが容器の最大幅(矢印W)でDが容器の最大奥行(矢印D)である場合、ブランクの全体最大幅(矢印MAX)が実質的に(W+2D)に等しくなるように、側部フラップ部は、それぞれ側部パネル311、317の周辺縁部を長さ(矢印E)だけ超えて延伸する。
【0078】
側部パネル310、311、317および316は、変更した縁部3100、3110、3120および3130bによって、前部壁パネル308、後部壁パネル312、前部後部壁パネル320、および前部壁パネル322にそれぞれ結合される。それぞれの変更した縁部3100、3110、3120および3130は、内部および外部表面を有する。変更した縁部3100、3110、3120および3130はそれぞれ、それぞれの変更した縁部3100、3110、3120および3130の長手方向に平行に延びる8つの筋付け線をそれぞれ含むそれぞれの第1の領域3100a、3110a、3120a、および3130aを備える。
【0079】
変更した縁部3100、3110、3120および3130はそれぞれ、実質的に筋付け線が無いそれぞれの第2の領域3100b、3110b、3120bおよび3130bも備える。第2の領域3100b、3110b、3120bおよび3130bはそれぞれ、それぞれの第1の領域3100a、3110a、3120aおよび3130aとそれぞれの変更した縁部3100、3110、3120および3130の第1の自由端との間に配置される。
【0080】
筋付け線それぞれの幅は、約0.1mmである。明瞭とするために、筋付け線は
図3では図示されないが、
図4Aおよび4Bでははっきりと見ることができる。変更した縁部3120および3130の詳細をより良好に例示するために、リッドブランク部分3002の拡大図を
図4Bに図示する。
【0081】
図5は、
図3、4Aおよび4Bのブランクの変更した縁部それぞれの第1の領域の概略断面図を示す。
【0082】
図5に例示するように、第1の領域Aはボックス前部壁パネル308などの第1のパネル20に近似する筋付け線の第1の対40と、ボックス側部壁パネル310などの第2のパネル24に近似する筋付け線の第2の対42を備える。変更した縁部の幅Wに沿って測定される、対のそれぞれの2本の筋付け線40、42の間の距離Xは、約0.8mmである。さらに、第1の領域は別の筋付け線の対44を備える。変更した縁部の幅Wに沿って測定される、例えば、対40と対44との間の距離などの、2対の隣接する筋付け線の間の距離Yは、約1mmである。
【0083】
ブランク300が、最大幅Wおよび最大奥行Dを有する直方体ヒンジ式リッド付き容器を形成する従来の包装機に送り込まれるとき、この包装機は、容易にブランクを折り曲げて同じ最大幅および奥行を有する丸み付き縁部を有する容器を形成する。
【0084】
代替の実施形態(図示せず)では、変更した縁部それぞれは、縁部の長手方向に平行に延伸する第1および第2の筋付け線からのみなってもよい。代替の実施形態が、最大幅Wおよび最大奥行Dを有する直方体ヒンジ式リッド付き容器を形成する従来の包装機に送り込まれるとき、この包装機は、容易にブランクを折り曲げて、同じ最大幅および奥行を有する面取り付き縁部を有する容器を形成する。