【実施例】
【0074】
特に、添付の特許請求の範囲と共に、本発明の新規な特徴を記載する。 本発明の特徴および利点のよりよい理解は、本発明の原理を利用する以下の実施例を参照することによって得られるだろう。当業者は、ここに記載した実施例が本教示の単なる態様であり、本教示の範囲をいかなる様式にも限定することを意図したものではないことを理解するだろう。
【0075】
細胞培養培地、供給物、補助物質またはバッファーのペレットの製造
本明細書には、細胞培養培地、供給物、バッファーまたは補助物質の乾燥粉末からペレットを製造するための例示的なプロトコルが記載される。本明細書で述べられるこれらの手順および装置で使用される原理は、任意のペレット組成物を得るために当業者によって広く適用されてもよい。
【0076】
実施例1:微小懸濁物からペレットを製造する手動方法
押出成形プロセスを用いて供給物をペレット化する手動方法をここに提示する。
1)この実施例では、カタログ生成物Efficient Feed B AGT(
図1および2において、供給物1とも呼ばれる)[Thermo Fisherカタログ番号、凝集物、A2530番]が、出発物質となる粉砕したベース粉末であった。30gのEfficient Feed B AGT(ここではリン酸ナトリウムを使用しなかった)を計量して乳鉢に入れる。配合物にはリン酸塩が含まれている場合がある。
2)12.5mlのWFI(水)を添加する。
3)緑色のプラスチックの柔軟なスパチュラを用い、粉末が濡れ、水を「取り込み」、ペーストを生成し始めるまで混ぜる。均質化のために、ペーストを十分に迅速に混合する。
4)粘性ではあるが流動可能な混合物を製造することが必要な場合には、WFIを微小懸濁物に加え、十分に混合する。必要な場合には、乳棒と乳鉢を用いて湿式粉砕する。湿式粉砕によって、微小懸濁物がさらに均質になり、激しい混合によって生じる気泡が減る。
5)容器に集める。スパチュラを使用し、最後の量の微小懸濁物を容器に「こそげ取る」(容積は約29〜30mlであろう)。
6)プランジャーが完全に下げられたときに、切断部がプランジャー末端の位置と同じ位置まで離れていないことを確実にしながら、ハサミを用いて末端を約1/64インチまで切断することによって、0.5mlシリンジを備えるEppendorf Repeater−Plusを準備する。
7)位置0.5(5μl)に設定された、0.5mlシリンジを備えるEppendorf Repeater−Plusを用い、微小懸濁物をシリンジへとゆっくりと引き上げる。粘性の微小懸濁物中に空気が残って送達される量を変えないように、シリンジの中に空気を吸入しないことを確実にする。
8)Eppendorfレバーを数回押し下げ、シリンジを準備する。微小懸濁物がシリンジ末端から流出したら、シリンジ末端を拭き取る。次いで、固体疎水性表面(例えば、パラフィンまたはワックス紙)に垂直に近い位置にシリンジ末端を保持し、レバーを押し下げ、この表面に液滴を穏やかに置く。すぐに持ち上げ、レバーを再び押し下げ、これを繰り返す。非常に迅速な様式で、何回か行ってもよい。
9)ドラフトチャンバーに18〜24時間入れる。
図1A、1B、1Cおよび凡例を参照。
10)ペレットを集め、計量皿に入れ、CaSO
4の上の減圧乾燥チャンバーに置く。
11)ペレットを48〜72時間乾燥させる。この得られたペレットは、ペレット供給物1、または供給物1、または供給物1のペレットと呼ばれ、これらは時には、相互に置き換え可能に使用される。3.0mlのEfficient Feed B補助物質から、0.156gのビーズを製造した。ペレットの写真については、
図1A、1Bおよび1Cを参照。ビーズの大きさは、均一のようであり、ミリメートル範囲で測定した。実施例4に記載する生存率、増殖および性能(タンパク質力価)アッセイに、このビーズを使用した。
【0077】
実施例2:手動で調製した供給物1のペレットの生物学的評価
供給物1のビーズを調製し(実施例1を参照)、細胞生存率、増殖および性能(タンパク質力価)アッセイに使用した。供給物1のペレット/ビーズの結果を、液体補助物質(ポジティブコントロール、すなわち、使用前に液体で再構築され、滅菌濾過されたA2530番)と比較した。このアッセイのために、DG44−IgG細胞株をCD−OptiCHO培地(Thermo Fisherカタログ番号12681)の中で増殖させた。培養物は、ペレット形態(時にはビーズと呼ばれる)で、または液体(ポジティブコントロール)として、Efficient Feed B(EFB)(Thermo Fisherカタログ番号A2530)または供給物1が追加されていた/追加されていなかった(示されている通り)。細胞を3日間で3回継代培養し、各継代培養物を用い、細胞を3×10e
5個の生存可能な細胞/mlに分けた。第4継代で、毎日の細胞数計測を行った。各条件を3個ずつ実施した(すなわち、曲線1、2、3が、それぞれの種類の補助物質についての3個である)。
図2Aにおいて、手動で調製したペレット(試験サンプル)の生存率を、ビーズ1、2、3の曲線に示す。液体(ポジティブコントロール)の生存率を、液体1、2、3に示す。補助物質を含まないもの(ネガティブコントロール)の生存率をネガティブコントロール1、2、3に示す。EFBビーズ/ペレットの濃度は、EFB液体フォーマットと比較して、等モル濃度であった。
図2Aからわかるように、ビーズ/ペレットEFBを追加した細胞培養物(1、2、3)は、液体EFBを追加した細胞培養物(1、2、3)と比較して、特に8〜16日目に良好な生存率%を示した。
【0078】
供給物1のペレット/ビーズを、細胞増殖アッセイにおいて、液体補助物質(ポジティブコントロール)と比較した(
図2B)。ここでも、CD−OptiCHO培地(Thermo Fisherカタログ番号12681)中のDG44−IgG細胞株を使用した。細胞を継代培養し、2Aについて上述したように分けた。第4継代で、毎日の細胞数計測を行った。各条件を3個ずつ実施した(すなわち、曲線1、2、3が、それぞれの条件についての3個である)。
図2Bでは、手動のペレット(試験サンプル)の増殖を、ビーズ1、2、3の曲線に示す。液体(ポジティブコントロール)の増殖曲線を、液体1、2、3に示す。補助物質を含まないもの(ネガティブコントロール)の増殖曲線をネガティブコントロール1、2、3に示す。EFBビーズ/ペレットの濃度は、EFB液体フォーマットと比較して、等モル濃度であった。
図2Bからわかるように、ビーズ/ペレットを追加した細胞培養物(1、2、3)は、液体を追加した細胞培養物(1、2、3)と比較して、培養15日間にわたり、遜色ない細胞増殖を示した。
【0079】
細胞性能またはタンパク質力価アッセイ(抗体産生を測定する)において、供給物1のペレット/ビーズを、液体補助物質(ポジティブコントロール)と比較した(
図2C)。ここでも、CD−OptiCHO培地(Thermo Fisherカタログ番号12681)中のDG44−IgG細胞株を使用した。細胞を継代培養し、2Aについて上述したように分けた。第4継代で、毎日の細胞数計測を行い、IgG産生をモニタリングした。各条件を3個ずつ実施した(すなわち、曲線1、2、3が、それぞれの条件についての3個である)。
図2Cからわかるように、手動のペレットのタンパク質力価(細胞性能)を、ビーズ1、2、3の曲線に示す。液体(ポジティブコントロール)のタンパク質力価を、液体1、2、3に示す。補助物質を含まないもの(ネガティブコントロール)のタンパク質力価をネガティブコントロール1、2、3に示す。
図2Cからわかるように、ビーズ/ペレットを追加した細胞培養物1、2、3は、培養15日間にわたり、約325μg/ml(産生)のIgG産生を示し、これは、ポジティブ液体コントロールEFB(1、2、3)を用いて約425μg/mlで産生したIgGよりもわずかに低かった。補助物質が追加されていないネガティブコントロールは、EFBビーズを追加した細胞培養物(試験)と比較して、かなり低いIgGを示した(約100μg/ml)。
【0080】
実施例3:例示的な自動化された流動床ペレット化プロセス
ペレットを製造するための例示的な自動化されたプロセスをここに示す。ここで、ローター技術を流動床装置/処理チャンバー(例えば、Glatt Technologies、NJ)に使用した。流動床を取り付けた任意のスピニング処理チャンバーを、細胞培養培地ペレットを製造するように適合させることができる。出発物質となる乾燥粉末(細胞培養培地、供給物など)を、回転によって移動する流動床装置のローターディスクに投入し、流動床装置に空気を流した。この場合、制御された速度で、時には断続的に、制御された温度で注意深く液体を導入し(例えば、微細な噴霧、霧、蒸気、しずく、凝縮または小さな液滴)、その結果、乾燥粉末のペレット生成が起こった。典型的には、ペレットを製造するために、他の自動装置も使用可能である。これらの装置としては、限定されないが、粉砕装置、微粉化装置、流動床プロセッサ、スピニングディスクローター、溶媒のための噴霧機などが挙げられる。培地をペレット化するための例示的なワークフローについては、
図8を参照。特定の実施形態では、ペレットを以下のように作成した。
a.粉砕された乾燥ベース粉末(顆粒化していない)から出発する。任意で、ベース粉末は、適切な溶媒で前もって濡らされていてもよい。乾燥粉末は、バインダーおよび/または賦形剤を含んでいてもよく、または含んでいなくてもよい。これに加え、噴霧される溶媒は、バインダーおよび/または賦形剤を含んでいてもよく、または含んでいなくてもよい。
b.バインダーおよび/または賦形剤が乾燥ベース粉末中に存在しない場合、または、(ベース粉末に存在するよりも)もっと多くのバインダーおよび/または賦形剤が、ペレットを作成するために必要な場合には、噴霧される溶媒溶液は、適切な量のおよび/または賦形剤を含むだろう。
c.細胞培養供給物のペレットを得るための例示的なプロセスパラメータを本明細書に記載する。これらのパラメータは、試験される配合物について選択された。
i.噴霧速度:最も好ましくは5gm/分(噴霧速度の範囲:配合物に依存して、約1gm/分から約30gm/分まで)
ii.入口温度 25℃(20〜25℃)
iii.生成物の温度 (20〜30℃)(培地/供給物が、温度感受性の構成要素を含むため)
iv.空気の容積 (30〜40m
3/hr)
v.霧化空気圧 2bar
vi.流動床プロセッサの中のペレットのための乾燥温度(50〜60℃)(培地が、温度感受性の構成要素を含むため)。
【0081】
実施例4:自動化されたペレット化プロセスに使用される例示的な培地の調製
以下の培地組成物を使用し、自動化されたシステムでペレットを調製した。これらの組成物は、単なる例として役立ち、限定するものと解釈すべきではない。
【0082】
Thermo Fisherカタログ生成物PL002616P1は、ペレット供給物2、ペレット供給物3、ペレット供給物4およびペレット供給物5を調製するための出発物質となる乾燥ベース粉末であった。以下に記載する例示的な供給物を、ペレット化のために試験した。
【0083】
ペレットは、バインダーおよび/または賦形剤を含んでいてもよく、または含んでいなくてもよく、これを粉砕したベース粉末とブレンドしてもよく、および/またはこの粉末を用い、処理チャンバーへと噴霧してもよい。以下のペレットを得るために種々の条件を使用した。以下に詳細に記載されるペレット供給物2、ペレット供給物3、ペレット供給物4、およびペレット供給物5。このようにして得られたペレットを、3種類のアッセイで評価した。1)物理的特徴(顕微鏡写真と粒度分布を参照:
図3AおよびB、4AおよびB、5AおよびB、ならびに6AおよびB);2)ペレット化前後の内容物の分析。供給物のペレットを、化学組成についてHPLCによって試験し、粉砕した粉末出発物質と比較した。アミノ酸含有量、水溶性ビタミン含有量、疎水性アミノ酸含有量などの培地構成要素のためのHPLC分析(データは示していない)は、供給培地中の複数の成分が、ペレット化の間に行った工程と乾燥工程の後に、許容範囲内で残っていることを示していた。供給物2、3、4、および5それぞれについてのペレット化前とペレット化後の分析データは、遜色ないものであった。3)これらの生物学的活性について、細胞培養物中の性能(
図3〜7、それぞれの供給物のペレットについて、適用可能な場合にはサブセクションCを参照)。
【0084】
培地または供給物のペレットは、細胞培養において種々の用途を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、細胞培養物に使用するための水系培地/供給物懸濁物の調製に、0ミクロンから約500ミクロン未満の範囲の粒径のペレット粒子を使用してもよい。他の実施形態では、約800〜約500ミクロンの範囲の粒径のペレット粒子を、細胞培養物に使用するための複数粒子の培地/供給物錠剤の調製に使用してもよい。さらに別の実施形態では、約500〜約2000ミクロンの範囲の粒径のペレット粒子を、細胞培養物に使用するための培地/供給物カプセルの調製に使用してもよい。このようなペレット化された供給物を調製するための例示的な配合を以下に提示する。
【0085】
実施例5:粉末の物理的特徴を測定するための例示的な方法
フロー分析手順のための例示的な方法
この手順を、フロー分析に使用することができ、決定することができる測定値としては、FRI(フローレート指数);FDI(供給密度指数);BDI(容器密度指数)およびSPI(バネ密度指数)が挙げられる。
1.サンプルカップの底部にある支持インサートの上にクランプで固定した適切なメッシュふるいを配置することによって、インジサイザー(indicizer)(任意のフレーレートインジサイザーシステム、例えば、Johanson Innovations,Inc、サンルイスオビスポ、CA製)のサンプル容器を組み立てる。
2.適切な秤で、インジサイザーのサンプル容器の風袋を計量する。
3.約100グラムのサンプルを適切な容器に入れ、サンプルをスプーンまたはウィスクを用いて混合することによって空気を含ませる。
4.スパチュラを用い、サンプルの一部を取り出し、そのサンプルを、サンプルが圧縮されるのを避けつつ、組み立てたインジサイザーのサンプル容器に穏やかに入れる。
5.ペレットサンプルが溢れる/インジサイザーのサンプル容器より上になるまで、サンプルの添加を繰り返す。
6.過剰量をかき取ることによって、ペレットサンプルの高さを、インジサイザーのサンプル容器の上部と穏やかに合わせる。
7.既に風袋を計量した秤を用い、インジサイザーのサンプル容器中のペレットサンプルのサンプル重量を計量し、記録する。
8.サンプル容器をインジサイザーに入れ、サンプル容器に送気管を接続する。
9.容器角度(Bin Angle)、出口の直径(Outlet diameter)、容器の直径(Bin diameter)について、インジサイザーに対して処理パラメータを設定する。試験が終了した後、インジサイザーの出力を記録する。
【0086】
安息角を測定するための例示的な手順
1.約50グラムのサンプルを適切な容器に入れ、サンプルをスプーンまたはウィスクを用いて混合することによって空気を含ませる。
2.支持プラットフォームの上に長方形の粉末床ボックスをセットする。
3.支持プラットフォームを0(ゼロ)°に確実に設定し、プラットフォームの底部で読み取る。
4.材料がこのボックスの少なくとも1つの側壁に接触し、円錐形を形成するまで、漏斗を介し、材料を長方形の粉末床ボックスに注ぐ。
5.可能な限りなめらかな移動を確保する支持スクリューを用い、サンプル床ボックスとプラットフォームをゆっくりと一定速度で上昇させる。
6.材料のピークがシフトしたらすぐに、支持スクリューの回転を止め、デバイスの分度器を用いて安息角を測定し、支持プラットフォームの基部で分度器の角度を読み取る。
【0087】
実施例6:ローター技術を用いた流動床自動ペレット化−ペレット供給物2の生産
供給物2のペレット/ビーズを、以下に記載する自動化されたプロセスで調製した。
1.粉砕された乾燥ベース粉末(顆粒化していない)Thermo Fisherカタログ番号PL002616P1−950.0g(正味の重量)を用いて開始する。任意で、ベース粉末は、特定の実施形態では、前もって濡らされていてもよい(ここではしていない)。
2.ローターディスクを取り付けた流動床プロセッサに粉末を入れる。
3.流動床プロセッサの電源を入れ、あらかじめ設定した条件(研究試行の間に特定した)にし、粉末からの直接的なペレット化を開始する。パラメータを制御する(例えば、空気の容積、霧化空気圧、流速、入口温度、出口温度、生成物温度、溶媒噴霧速度、ローターディスクの速度、ディスクギャップ、ディスク形状の空気容積、霧化空気圧流速、入口温度、出口温度、生成物温度、溶媒噴霧速度、ローターディスクの速度、ディスクギャップ、ディスク形状など)。
4.処理中にサンプルを測定する(例えば、顕微鏡
図3A、他の物理的特性=表2、粒径
図3Bおよび以下の表3)ことによって、ペレット形成をモニタリングし、いつ処理が終了するかを決定する。
5.流動床プロセッサから濡れたペレット(合計重量805.0g)を取り出す。
6.濡れたペレットを乾燥させ、物理特性分析を行う(表2)。
7.粒径測定のために約50.0gのペレットを取り出す(表3)。
【0088】
自動化方法によるペレット供給物2の物理的特徴の評価
【0089】
(表2)ペレット供給物2:物理的特徴
【0090】
安息角が50°より小さい(34.7)ことは、ペレット供給物2が良好な流動性を有することを示す。バルク密度は、所望な場合には、粒子を圧縮することができることを示す。
【0091】
(表3)ペレット供給物2:粒径分析
【0092】
供給物2の粒径分析は、粒子の約95%が60メッシュより大きく、一方、粒子の約87.8%が40メッシュより大きく、すなわち、約87.8%>0.4mmであることを示す。
【0093】
次いで、供給物2のビーズを、細胞生存率、増殖および性能(タンパク質力価)アッセイで評価した。供給物2のペレット/ビーズの結果を、液体補助物質(ポジティブコントロール)、すなわち、使用前に液体で再構築され、滅菌濾過されたThermo Fisherカタログ番号PL002616P1と比較した。このアッセイのために、DG44−IgG細胞株をCD−CHO培地(Thermo Fisherカタログ番号12490)の中で増殖させた。培養物に、ペレット形態(時にはビーズと呼ばれる)で、または液体(ポジティブコントロール)として、Thermo Fisherカタログ番号PL002616P1を追加した(示されている通り)/追加しなかった。細胞を、3日間かけて第3継代まで培養し、各継代を用い、細胞を3×10e
5個の生存可能な細胞/mlに分けた。第4継代で、毎日の細胞数計測を行った。
【0094】
自動化された供給物2のペレット/ビーズを、細胞増殖アッセイにおいて、液体補助物質(ポジティブコントロール)と比較した(
図3C)。ビーズ/ペレットを追加した細胞培養物は、液体を追加した細胞培養物と比較して、培養15日間にわたり、遜色ない細胞増殖を示した。ペレット供給物2は、ポジティブコントロール供給物を追加した細胞培養物(約8×10e
6)よりわずかに大きな約10×10e
6細胞/ml(増殖)の生存可能な細胞数を示した。
【0095】
ペレット供給物2について生存率アッセイを行い、ポジティブコントロール(液体供給物を追加)またはネガティブコントロール(液体またはペレット補助物質の追加がない)と比較した(
図7A)。7Aのグラフからわかるように、供給物2、3、および4は、特に6日後に、ポジティブコントロールと同様、ネガティブコントロールよりも良好であり、十分に遜色ないものであった。
【0096】
ペレット供給物2について細胞性能(抗体産生)アッセイを行い、ポジティブコントロール(液体供給物を追加)またはネガティブコントロール(液体またはペレット補助物質の追加がない)と比較した(
図7B)。グラフ7Bからわかるように、供給物2は、特に4日後に、ポジティブコントロールと同様、ネガティブコントロールよりも良好であり、十分に遜色ないものであった。ペレット供給物2(約229μg/ml)を追加した細胞培養物は、ポジティブコントロール供給物を用いて産生した約228μg/ml(14日目)のIgGと遜色ないIgG産生度を示した。補助物質を追加していない細胞培養物アッセイ(ネガティブコントロール)は、ペレット供給物2を追加した細胞培養物と比較して、かなり低いIgG(約100μg/ml)を示した。
【0097】
実施例7:ローター技術を用いた、自動化された流動床ペレット化−ペレット供給物3の生産
供給物3のペレット/ビーズを、以下に記載する自動化されたプロセスで調製した。
1.粉砕された乾燥ベース粉末(顆粒化していない)Thermo Fisherカタログ番号PL002616P1−950.0g(正味の重量)を用いて開始する。任意で、ベース粉末は、特定の実施形態では、前もって濡らされていてもよい(ここではしていない)。
2.ローターディスクを取り付けた流動床プロセッサに粉末を入れる。
3.流動床プロセッサの電源を入れ、あらかじめ設定した条件(研究試行の間に特定した)にし、粉末からの直接的なペレット化を開始する(例えば、空気の容積、霧化空気圧、流速、入口温度、出口温度、生成物温度、溶媒噴霧速度、ローターディスクの速度、ディスクギャップ、ディスク形状など)。
4.処理中にサンプルを測定する(例えば、顕微鏡
図4A、他の物理的特性=表4、粒径
図4Bおよび以下の表5)ことによって、ペレット形成をモニタリングし、いつ処理が終了するかを決定する。流動床プロセッサから濡れたペレット(合計重量770.0g)を取り出す。
5.濡れたペレットを乾燥させ、物理特性分析を行う(表4)。
6.粒径測定のために約50.0gのペレットを取り出す(表5)。
【0098】
(表4)ペレット供給物3:粒径分析
【0099】
安息角が50°より小さい(34.9)ことは、ペレット供給物3が良好な流動性を有することを示す。バルク密度は、所望な場合には、粒子を圧縮することができることを示す。
【0100】
(表5)ペレット供給物3:粒径分析
【0101】
供給物3の粒径分析は、粒子の約88.7%が60メッシュより大きく、一方、粒子の約69.9%が40メッシュより大きく、すなわち、約69.9%>0.4mmであることを示す。
【0102】
次いで、供給物3のビーズを、供給物2とまったく同じように、細胞生存率、増殖および性能(タンパク質力価)アッセイで評価した。供給物3のペレット/ビーズの結果を、液体補助物質(ポジティブコントロール、すなわち、使用前に液体で再構築され、滅菌濾過されたThermo Fisherカタログ番号PL002616P1)と比較した。このアッセイのために、供給物2とまったく同じように、DG44−IgG細胞株をCD−CHO培地(Thermo Fisherカタログ番号12490)の中で増殖させた(供給物2のペレット=ペレット化試行1、供給物3のペレット=ペレット化試行2)。細胞を、3日間かけて第3継代まで培養し、各継代を用い、細胞を3×10e
5個の生存可能な細胞/mlに分けた。第4継代で、毎日の細胞数計測を行った。
【0103】
自動化された供給物3のペレット/ビーズを、細胞増殖アッセイにおいて、液体補助物質(ポジティブコントロール)と比較した(
図4C)。ペレット供給物3を追加した細胞培養物は、特に、ネガティブコントロールと比較して(7日目以降)、培養物中、14日間にわたって、ポジティブコントロールと遜色ない細胞増殖を示した。ペレット供給物3は、ポジティブコントロール供給物を追加した細胞培養物(約8×10e
6)よりわずかに大きな約9×10e
6細胞/ml(増殖)の生存可能な細胞数を示した。
【0104】
ペレット供給物3について生存率アッセイを行い、ポジティブコントロール(液体供給物を追加)またはネガティブコントロール(液体またはペレット補助物質の追加がない)と比較した(
図7A)。7Aのグラフからわかるように、供給物2、3は、特に6日後に、ポジティブコントロールと同様、ネガティブコントロールよりも良好であり、十分に遜色ないものであった。
【0105】
ペレット供給物2、3、および4について細胞性能(抗体産生)アッセイを行い、ポジティブコントロール(液体供給物を追加)またはネガティブコントロール(液体またはペレット補助物質の追加がない)と比較した(
図7B)。グラフからわかるように、供給物3は、特に4日後に、ポジティブコントロールと同様、ネガティブコントロールよりも良好であり、十分に遜色ないものであった。ペレット供給物3(約243μg/ml)を追加した細胞培養物は、ポジティブコントロール供給物を用いたものよりもわずかに高いIgG産生度を示した。補助物質を追加していない細胞培養物アッセイ(ネガティブコントロール)は、ペレット供給物3を追加した細胞培養物と比較して、かなり低いIgG(約100μg/ml)を示した。
【0106】
実施例8:ローター技術を用いた、自動化された流動床ペレット化−ペレット供給物4の生産
供給物4のペレット/ビーズを、以下に記載する自動化されたプロセスで調製した。
1.バインダー、例えば、Avicel(登録商標)Microcrystalline Cellulose(正味の重量400.0g)FMC BioPolymer Type PH−101、Lot No.P114826548とブレンドした、粉砕された乾燥ベース粉末(顆粒化していない)Thermo Fisherカタログ番号PL002616P1−600.0g(正味の重量)を用いて開始した。
2.ローターディスクを取り付けた流動床プロセッサに、ブレンドした粉末を入れた。
7.流動床プロセッサの電源を入れ、あらかじめ設定した条件(研究試行の間に特定した)にし、粉末からの直接的なペレット化を開始した(例えば、空気の容積、霧化空気圧、流速、入口温度、出口温度、生成物温度、溶媒噴霧速度、ローターディスクの速度、ディスクギャップ、ディスク形状など)。
3.処理中にサンプルを測定する(例えば、顕微鏡
図5A、他の物理的特性=表6、分析:粒径
図5Bおよび以下の表7)ことによって、ペレット形成をモニタリングし、いつ処理が終了するかを決定する。
4.流動床プロセッサから濡れたペレット(合計重量824.1g)を取り出す。
5.濡れたペレットを乾燥させ、物理特性分析を行う(表6)。
6.粒径測定のために約50.0gのペレットを取り出す(表7)。
【0107】
(表6)ペレット供給物4:物理的特徴
【0108】
安息角が50°より小さい(43)ことは、ペレット供給物4が良好な流動性を有することを示す。バルク密度は、所望な場合には、粒子を圧縮することができることを示す。
【0109】
(表7)ペレット供給物4:粒径分析
【0110】
供給物4の粒径分析は、粒子のわずか約38.5%が60メッシュより大きく、一方、粒子のわずか約15%が40メッシュより大きく、すなわち、約15%のみ>0.4mmであることを示す。粒径の広がりは大きく、多くの粒子が、小さい粒径を有していた。
【0111】
供給物4のビーズを、供給物2および供給物3とまったく同じように、細胞生存率、増殖および性能(タンパク質力価)アッセイで評価した。供給物4のペレット/ビーズの結果を、液体補助物質(ポジティブコントロール、すなわち、使用前に液体で再構築され、滅菌濾過されたThermo Fisherカタログ番号PL002616P1)と比較した。このアッセイのために、DG44−IgG細胞株をCD−CHO培地(Thermo Fisherカタログ番号12490)の中で増殖させた。細胞を、3日間かけて第3継代まで培養し、各継代を用い、細胞を3×10e
5個の生存可能な細胞/mlに分けた。第4継代で、毎日の細胞数計測を行った。
【0112】
さらなるバインダー(結晶性セルロース)を含む自動化された供給物4のペレット/ビーズを、細胞増殖アッセイにおいて、液体補助物質(ポジティブコントロール)と比較した(
図5C)。ペレット供給物4を追加した細胞培養物は、特に、ネガティブコントロールと比較して(7日目以降)、培養物中、14日間にわたって、ポジティブコントロールと遜色ない細胞増殖を示した。
【0113】
ペレット供給物4について生存率アッセイを行い、ポジティブコントロール(液体供給物を追加)またはネガティブコントロール(液体またはペレット補助物質の追加がない)と比較した(
図7A)。7Aのグラフからわかるように、供給物2、3、および4は、特に6日後に、ポジティブコントロールと同様、ネガティブコントロールよりも良好であり、十分に遜色ないものであった。
【0114】
ペレット供給物4(バインダーセルロースを含む)について細胞性能(抗体産生)アッセイを行い、ポジティブコントロール(液体供給物を追加)またはネガティブコントロール(液体またはペレット補助物質の追加がない)と比較した(
図7B)。グラフからわかるように、供給物4は、特に4日後に、ポジティブコントロールと同様、ネガティブコントロールよりもはるかに良好であり、十分に遜色ないものであった。ペレット供給物4(約200μg/ml)を追加した細胞培養物は、ポジティブコントロール供給物を用いたものよりもわずかに低いIgG産生度を示した。一方、補助物質を追加していない細胞培養物アッセイ(ネガティブコントロール)は、任意のペレット供給物4を追加した細胞培養物と比較して、かなり低いIgG(約100μg/ml)を示した。
【0115】
実施例9:ローター技術を用いた、自動化された流動床ペレット化−ペレット供給物5の生産
供給物5のペレット/ビーズを、以下に記載する自動化されたプロセスで調製した。
1.粉砕された乾燥ベース粉末Thermo Fisherカタログ番号PL002616P1−950.0g(正味の重量)を用いて開始した。
2.ローターディスクを取り付けた流動床プロセッサに粉末を入れた。
3.流動床プロセッサの電源を入れ、あらかじめ設定した条件(研究試行の間に特定した)にし、粉末からの直接的なペレット化を開始した(例えば、空気の容積、霧化空気圧、流速、入口温度、出口温度、生成物温度、溶媒噴霧速度、ローターディスクの速度、ディスクギャップ、ディスク形状など)。
4.処理中にサンプルを測定する(例えば、顕微鏡
図6A、他の物理的特性=表8、粒径
図6Bおよび以下の表9)ことによって、ペレット形成をモニタリングし、いつ処理が終了するかを決定する。
5.流動床プロセッサから濡れたペレット(合計重量824.1g)を取り出す。
6.濡れたペレットを乾燥させ、物理特性分析を行う(表8)。
7.粒径測定のために約50.0gのペレットを取り出す(表9)。
【0116】
(表8)ペレット供給物5:物理的特徴
【0117】
安息角が50°より小さい(34.9)ことは、ペレット供給物5が良好な流動性を有することを示す。バルク密度は、所望な場合には、粒子を圧縮することができることを示す。
【0118】
(表9)ペレット供給物5:粒径分析
【0119】
供給物5の粒径分析は、粒子の約83.7%が60メッシュより大きく、一方、粒子の約27.3%が40メッシュより大きく、すなわち、約27.3%>0.4mmであることを示す。
【0120】
次いで、供給物5のビーズを、供給物2、3、4とまったく同じように、細胞生存率、増殖および性能(タンパク質力価)アッセイで評価した(データは示していない)。このアッセイのために、DG44−IgG細胞株をCD−CHO培地(Thermo Fisherカタログ番号12490)の中で増殖させた。細胞を、3日間かけて第3継代まで培養し、各継代を用い、細胞を3×10e
5個の生存可能な細胞/mlに分けた。第4継代で、毎日の細胞数計測を行った。供給物5のペレット/ビーズの結果を、液体補助物質(ポジティブコントロール、使用前に液体で再構築され、滅菌濾過されたThermo Fisherカタログ番号PL002616P1)と比較した。
【0121】
ペレット供給物5を追加した細胞培養物は、供給物2、3、および4の結果と同様に、培養物中、14日間にわたって、ポジティブコントロールと同様の細胞増殖アッセイ、細胞生存率アッセイ、細胞性能(抗体産生)アッセイを得た(データは示していない)。
【0122】
本発明の好ましい実施形態が、本明細書に示され、記載されているが、当業者にとって、このような実施形態が、単なる例として与えられていることは明らかであろう。多くの改変、変形および置き換えが、本発明から逸脱することなく、当業者によってなされるだろう。本明細書に記載する本発明の実施形態に対する種々の変更を本発明を実施する際に使用してもよいことが理解されるべきである。 以下の特許請求の範囲が、本発明の範囲を規定し、これらの特許請求の範囲内の方法および構造、およびこれらの等価物が、特許請求の範囲によって包含されることを意図している。