(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のトレースと前記第2のトレースとが分岐しているか否かを決定するステップは、前記第1のトレースにおけるi番目の点と前記第2のトレースにおけるi番目の点との間のユークリッド距離が、前記第1のトレースにおける後続するi+1番目の点と前記第2のトレースにおける後続するi+1番目の点との間のユークリッド距離よりも短い場合に、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが分岐していると決定するステップ、
前記第1のトレース及び前記第2のトレースにおけるi番目の点の間の平均ユークリッド距離が閾値よりも大きい場合に、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが分岐していると決定するステップ、又は
前記第1のトレース及び前記第2のトレースにおけるi番目の点の間の最大ユークリッド距離が閾値よりも大きい場合に、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが分岐していると決定するステップ
を有する、請求項1に記載の方法。
前記画像における前記構造の少なくとも1本の稜線を識別するステップは、前記第1のトレースと前記第2のトレースとの間の中間に位置するものとして、前記少なくとも1本の稜線を識別するステップを有する、請求項1又は6に記載の方法。
前記プロセッサが、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが一致すると決定された場合、前記第1のトレースと前記第2のトレースとの間にないものとして前記少なくとも1本の稜線を識別するステップを更に有する、請求項1、6、又は7のいずれか一項に記載の方法。
前記画像は2次元画像であり、前記画像における点は画素であるか、又は、前記画像は3次元画像であり、前記画像における点はボクセルである、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
前記画像は2次元画像であり、前記少なくとも1本の稜線は前記2次元画像における少なくとも1本の線であるか、又は、前記画像は3次元画像であり、前記少なくとも1本の稜線は前記3次元画像における少なくとも1つの面である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の方法。
コンピュータ読み取り可能な媒体を有する、コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ読み取り可能な媒体は、該媒体に実施化されたコンピュータ読み取り可能なコードを持ち、前記コンピュータ読み取り可能なコードは、適切なコンピュータ又はプロセッサによる実行の際に、前記コンピュータ又はプロセッサに、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法を実行させるよう構成された、コンピュータ読み取り可能な媒体。
前記プロセッサは、前記マッピングされた前記画像における前記第1のトレースの少なくとも一部を描画するよう、1つ以上のユーザインタフェースを制御するよう構成された、請求項12に記載の装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、肺葉(及び気管支構造)は、可視の溝により分離され、それ故識別が容易であるが、肺区画自体は、中心動脈に対して解剖学的に定義される。このことは、肺の画像において肺区画が迅速に識別されることを困難にし、その結果、経験のある放射線医によってさえも容易に混乱を招くものとなる。それ故、肺区画に関する結節位置レポート誤差が一般的である。
【0006】
更に、区画化のための既存の主砲は、ノイズの影響を受け易く、殆どの医療画像手法において利用できないような、画像における高い空間解像度に依存する(例えば、コンピュータ断層撮影によるスクリーニングについては低画像解像度が一般的である)。
【0007】
それ故、対象の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするための、改善された方法及び装置に対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上に示したように、既存の手法の制限は、対象の身体の一部の区画(例えば肺区画)の位置を特定することが難しいことである。区画はしばしば組織の血管構造に対して定義されるため、これらの問題を克服するためには、血管の逸脱の稜線(ridgeline)を特定する方法を備え、対象の身体の一部の区画の境界を、医師が容易に識別することを可能とすることが、有用となり得る。
【0009】
それ故、本発明の第1の態様によれば、対象の身体の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするための方法が提供される。該方法は、前記対象の身体の少なくとも一部の画像における第1の点を囲む第1の領域の第1の加重重心を決定するステップと、前記第1の加重重心を囲む第2の領域の第2の加重重心を決定するステップと、前記第1の加重重心の位置に対する前記第2の加重重心の位置に基づいて前記画像における前記構造の第1のトレースの少なくとも一部をマッピングするステップと、を有する。
【0010】
幾つかの実施例においては、前記構造は血管構造であっても良い。
【0011】
幾つかの実施例においては、前記加重重心は、強度加重重心、管状性(vesselness)加重重心、密度加重重心、又は強度の累乗に従って加重されたものであっても良い。幾つかの実施例においては、前記重心は更に、ユークリッド距離のガウス重みに従って加重されても良い。
【0012】
幾つかの実施例においては、前記方法は更に、前記第2の加重重心を囲む第3の領域の第3の加重重心を決定するステップと、前記第2の加重重心の位置に対する前記第3の加重重心の位置に基づいて、前記画像における前記構造の第1のトレースの少なくとも一部をマッピングするステップと、を有しても良い。
【0013】
幾つかの実施例においては、前記方法は更に、前記画像における第2の点を囲む第4の領域の第4の加重重心を決定するステップと、前記第4の加重重心を囲む第5の領域の第5の加重重心を決定するステップと、前記第5の加重重心の位置に対する前記第4の加重重心の位置に基づいて、前記画像における前記構造の第2のトレースの少なくとも一部をマッピングするステップと、前記第1のトレースと前記第2のトレースとを比較して、前記画像における前記構造の少なくとも1本の稜線を識別するステップと、を有しても良い。幾つかの実施例においては、前記比較するステップは、前記第1のトレースと前記第2のトレースとの間の局所的な逸脱最大値を決定するステップを有しても良い。幾つかの実施例においては、前記第2の点は、前記第1の点に隣接していても良い。
【0014】
幾つかの実施例においては、該方法は、前記画像における身体の一部の構造の少なくとも1つの他のトレースの少なくとも一部をマッピングするため、前記画像における少なくとも1つの他の点から開始して繰り返されても良い。
【0015】
幾つかの実施例においては、前記比較するステップは、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが逸脱しているか否かを決定するステップと、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが逸脱していると決定された場合、前記第1のトレースと前記第2のトレースとの間に位置するものとして、前記画像における前記構造の少なくとも1本の稜線を識別するステップと、を有しても良い。
【0016】
幾つかの実施例においては、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが逸脱しているか否かを決定するステップは、前記第1のトレースにおける点と前記第2のトレースにおける対応する点との間のユークリッド距離が、前記第1のトレースにおける後続する点と前記第2のトレースにおける後続する対応する点との間のユークリッド距離よりも短い場合に、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが逸脱していると決定するステップを有しても良い。幾つかの実施例においては、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが逸脱しているか否かを決定するステップは、前記第1のトレース及び前記第2のトレースにおける対応する点の間の平均ユークリッド距離が閾値よりも大きい場合に、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが逸脱していると決定するステップを有しても良い。
【0017】
幾つかの実施例においては、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが逸脱しているか否かを決定するステップは、前記第1のトレース及び前記第2のトレースにおける対応する点の間の最大ユークリッド距離が閾値よりも大きい場合に、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが逸脱していると決定するステップを有しても良い。
【0018】
幾つかの実施例においては、前記画像における前記構造の少なくとも1本の稜線を識別するステップは、前記第1のトレースと前記第2のトレースとの間の中間に位置するものとして、前記少なくとも1本の稜線を識別するステップを有しても良い。幾つかの実施例においては、前記方法は、前記第1のトレースと前記第2のトレースとが一致(converge)すると決定された場合、前記第1のトレースと前記第2のトレースとの間にないものとして前記少なくとも1本の稜線を識別するステップを更に有しても良い。
【0019】
幾つかの実施例においては、前記対象の身体の少なくとも一部の画像は、第1のガウスカーネルを用いて前記対象の身体の少なくとも一部の取得された画像を畳み込み、第1の平滑化された画像を得て、第2のガウスカーネルを用いて該取得された画像を畳み込み、第2の平滑化された画像を得て、前記第2の平滑化された画像から前記第1の平滑化された画像を減算して画像を得ることにより、得られても良い。幾つかの実施例においては、第1のガウスカーネルの標準的偏差は、第2のガウスカーネルの標準偏差よりも大きくても良い。
【0020】
幾つかの実施例においては、前記画像は2次元画像であり、前記画像における点は画素であるか、又は前記画像は3次元画像であり、前記画像における点はボクセルであっても良い。
【0021】
幾つかの実施例においては、前記画像は2次元画像であり、前記少なくとも1本の稜線は前記2次元画像における少なくとも1本の線であるか、又は、前記画像は3次元画像であり、前記少なくとも1本の稜線は前記3次元画像における少なくとも1つの面であっても良い。
【0022】
幾つかの実施例においては、前記方法は更に、第1の加重重心を決定する前に、等方的な画素又は等方的なボクセルを再サンプリングするステップを有しても良い。
【0023】
本発明の第2の態様によれば、コンピュータ読み取り可能な媒体を有する、コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ読み取り可能な媒体は、該媒体に実施化されたコンピュータ読み取り可能なコードを持ち、前記コンピュータ読み取り可能なコードは、適切なコンピュータ又はプロセッサによる実行の際に、前記コンピュータ又はプロセッサに、以上に説明された方法を実行させるよう構成された、コンピュータ読み取り可能な媒体が提供される。
【0024】
本発明の第3の態様においては、対象の身体の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするための装置が提供される。該装置は、前記対象の身体の少なくとも一部の画像における第1の点を囲む第1の領域の第1の加重重心を決定し、前記第1の加重重心を囲む第2の領域の第2の加重重心を決定し、前記第1の加重重心の位置に対する前記第2の加重重心の位置に基づいて前記画像における前記構造の第1のトレースの少なくとも一部をマッピングするよう構成されたプロセッサを有する。
【0025】
幾つかの実施例においては、前記プロセッサは更に、前記画像における第2の点を囲む第4の領域の第4の加重重心を決定し、前記第4の加重重心を囲む第5の領域の第5の加重重心を決定し、前記第5の加重重心の位置に対する前記第4の加重重心の位置に基づいて、前記画像における前記構造の第2のトレースの少なくとも一部をマッピングし、前記第1のトレースと前記第2のトレースとを比較して、前記画像における前記構造の少なくとも1本の稜線を識別するように構成されても良い。幾つかの実施例においては、前記第2の点は、前記第1の点に隣接していても良い。
【0026】
幾つかの実施例においては、前記プロセッサは、前記マッピングされた前記画像における前記第1のトレースの少なくとも一部を描画するよう、1つ以上のユーザインタフェースを制御するよう構成されても良い。
【0027】
以上の態様及び実施例によれば、特定の長さに亘って、画像の各点から対象の身体の構造(例えば血管構造)の少なくとも一部を自動的にトレースすることが可能となる。また、高い血管逸脱のもののような稜線を識別することが可能となる。更に、このこと簡便で効率の良い態様で実現される。該方法及び装置はまた、ノイズ及び低画像解像度に対しても非常に堅固である。識別された稜線は、元の画像に重畳されるときに、有用な(例えば放射線医のような医療専門家に対して)向き情報を含み、肺の区画の容易な識別を可能とする。
【0028】
斯くして、対象の身体の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするための、改善された方法及び装置が提供される。
【0029】
本発明のより好適な理解のため、また本発明がどのように実施され得るかをより明確に示すため、単に例として、添付図面への参照が為される。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以上に述べたように、本発明は、既存の問題を克服する、対象の身体の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするための、改善された方法及び装置を提供する。
【0032】
図1は、対象の身体の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするために用いられ得る、本発明の実施例による装置100のブロック図を示す。
【0033】
装置100は、装置100の動作を制御し、ここで説明される方法を実装することができる、プロセッサ102を有する。プロセッサ102は、ここで説明される態様で装置100を制御するよう構成又はプログラムされた、1つ以上のプロセッサ、処理ユニット、マルチコアプロセッサ又はモジュールを有しても良い。特定の実装においては、プロセッサ102は、本発明の実施例による方法の個々の又は複数のステップを実行するよう各々が構成された又は実行するための、複数のソフトウェア及び/又はハードウェアモジュールを有しても良い。
【0034】
簡潔に言うと、プロセッサ102は、対象の身体の少なくとも一部の画像における第1の点を囲む第1の領域の第1の加重重心を決定し、前記第1の加重重心を囲む第2の領域の第2の加重重心を決定し、前記第1の加重重心の位置に対する前記第2の加重重心の位置に基づいて前記画像における前記構造の第1のトレースの少なくとも一部をマッピングするよう構成される。幾つかの実施例においては、前記画像は2次元画像であり、前記画像における点は画素である。他の実施例においては、前記画像は3次元画像であり、前記画像における点はボクセルである。該画像は、コンピュータ断層撮影(CT)画像、磁気共鳴(MR)画像、超音波(US)画像、X線画像又は他のいずれかの医療画像のような、医療画像であっても良い。
【0035】
幾つかの実施例においては、該対象の身体の少なくとも一部の画像における構造は、血管構造、リンパ腺構造又は肺構造である。該構造の例は、動脈、静脈及び毛細血管のような管を含む。該対象の身体の一部は、マッピングされるべき構造を有する、該対象の身体のいずれの部分であっても良い。例えば、該対象の身体の一部は、該対象の肺、該対象の腸、該対象の腎臓、該対象の肝臓、該対象の胸部、該対象のその他の肺組織、又はその他のマッピングされるべき構造を有する該対象の身体の他の部分であっても良い。該対象の身体の一部、及び画像における該対象の身体の少なくとも一部の構造として、例が示されたが、本発明は該対象の身体の他の部分の他の構造をマッピングするためにも用いられ得ることは、理解されるであろう。
【0036】
ここで説明された実施例のいずれにおいても、加重重心は、いずれの適切な態様で重み付けされても良い。例えば、加重重心は、強度により重み付けされた重心(強度加重重心と呼ばれ得る)であっても良いし、密度により加重された重心(密度加重重心と呼ばれ得る)であっても良いし、強度の累乗により加重された重心(強度累乗加重重心と呼ばれ得る)であっても良いし、又は管状性により加重された重心(管状性加重重心と呼ばれ得る)であっても良い。これらの例のいずれにおいても、重みは、スカラー強度値、スカラー密度値、強度値のスカラー累乗、又はスカラー管状性値のような、スカラー特性値であっても良い。画像における点を囲む(又は加重重心を囲む)領域の加重重心を決定するため、該領域の各点の座標値は、該点についての重みにより乗算され、その結果の値が合計されて、これら重みの全ての合計により除算される。
【0037】
画像における点(又は加重重心)を囲む領域の強度加重重心を決定するため、該領域における各点の座標値は、該点についてのスカラー強度値により乗算され、その結果の値が合計されて、次いでスカラー強度値の全ての合計により除算される。画像における構造(例えば血管)は、典型的には背景よりも明るく、該領域における各点の強度値は、重み因子として直接に用いられ得るため、強度加重重心は有用となり得る。強度加重重心は、ゼロ導関数により重み付けされた重心の一例である。画像における点(又は加重重心)を囲む領域の強度累乗加重重心を決定するため、該領域における各点の座標値は、該点についての強度値のスカラー累乗により乗算され、その結果の値が合計されて、次いでの強度値のスカラー累乗の全ての合計により除算される。
【0038】
画像における点(又は加重重心)を囲む領域の密度加重重心を決定するため、該領域における各点の座標値は、該点についてのスカラー密度値により乗算され、その結果の値が合計されて、次いでスカラー密度値の全ての合計により除算される。密度加重重心は、強度加重重心に類似するが、光子の数が受けられた光子の密度として記録されている画像に適用されることができる。幾つかの実施例(例えばコンピュータ断層撮影画像の実施例又はX線画像の実施例)においては、密度は、重心を重み付けするための強度値により示される。点の密度は、該点の強度に比例し得る。
【0039】
幾つかの実施例によれば、画像における点(又は加重重心)を囲む領域の管状性加重重心を決定するため、該領域における各点の座標値は、該点についてのスカラー管状性値により乗算され、その結果の値が合計されて、次いでスカラー管状性値の全ての合計により除算される。スカラー管状性値は、画像における点が管に属する可能性がどれだけ高いかを定義する。幾つかの実施例においては、管状性は、ヘッシアン(Hessian)行列に基づいて決定されても良い。例えば、管状性は、ヘッシアン行列の固有値により定義され得る。幾つかの実施例においては、管状性は、構造テンソルに基づいて決定されても良い。
【0040】
幾つかの実施例においては、幾つかの実施例により画像における点(又は加重重心)を囲む領域の管状性加重重心を決定するため、該領域の各点の座標値の第1の空間導関数が決定されても良い。これら第1の空間導関数は、行列(具体的には、2次元画像については2×2行列、3次元画像については3×3行列)を導出するための、径方向ベクトルを用いてベクトル外積において用いられ得る勾配ベクトルを形成する。例えば、全ての行列の合計は対称構造テンソルを導出し、該テンソルから固有値が決定され得る。第2の固有値の大きさは、円筒構造(例えば管)を表し、従って幾つかの実施例においては、第2の固有値の大きさは、画像中の円筒構造を強調するための重み因子として用いられることができる。代替として、又はこれに加えて、幾つかの実施例においては、最大の固有値に対する第2の固有値の比が、重みの因子として用いられても良い。
【0041】
幾つかの実施例によれば、該領域の各点の座標値の第1の空間導関数を決定する代わりに、該領域の各点の座標値の第2の空間導関数が決定されても良い。第2の空間導関数は、2次元の対称行列(具体的には、2次元画像については2×2行列、3次元画像については3×3行列)を形成し、それぞれ2及び3個の固有値を導出する。(以上に説明されたような)第1の導関数及び第2の導関数による加重は、背景領域の上で構造(又はより具体的には管)を強調するために用いられることができる管状性加重の例である。
【0042】
以上に説明された実施例のいずれにおいても、更なる重み付けが適用されても良い(例えば以下に説明されるようなガウシアン加重のような空間的な重み付け)。
【0043】
再び
図1に戻ると、幾つかの実施例においては、装置100は、少なくとも1つのユーザインタフェース104を更に有しても良い。代替として、又はこれに加えて、ユーザインタフェース104は、装置100の外部にあっても良い(即ち装置100とは別個の又は装置100から離れたものであって良い)。例えば、ユーザインタフェース104は、他の装置の一部であっても良い。
【0044】
ユーザインタフェース104は、前記対称又は装置100のその他のユーザ(例えば医療提供者、医療専門家、介護者又はその他の人物)に、本発明による方法に起因する情報を提供する際に用いられ得る。プロセッサ102は、本発明による方法に起因する情報を提供するよう、1つ以上のユーザインタフェース104を制御するよう構成されても良い。例えば、プロセッサ102は、マッピングされた画像における構造の第1のトレースの少なくとも一部を描画するよう、1つ以上のユーザインタフェース104を制御するよう構成されても良い。代替として、又はこれに加えて、ユーザインタフェース104は、ユーザ入力を受信するよう構成されても良い。換言すれば、ユーザインタフェース104は、対象又は装置100の他のユーザが、データ、命令又は情報を手動で入力することを可能とし得る。プロセッサ102は、1つ以上のユーザインタフェース104からユーザ入力を取得するよう構成されても良い。
【0045】
ユーザインタフェース104は、対象又は装置100の他のユーザに対する、情報、データ又は信号の描画(又は出力)を可能とし得る。代替として、又はこれに加えて、ユーザインタフェース104は、対象又は装置100の他のユーザが、ユーザ入力を装置100に供給すること、装置100とインタラクトすること、及び/又は装置100を制御することを可能としても良い。例えば、ユーザインタフェース104は、1つ以上のスイッチ、1つ以上のボタン、キーパッド、キーボード、タッチ画面、若しくはアプリケーション(例えばタブレット又はスマートフォン上の)、表示画面、若しくはその他の視覚的なインジケータ、1つ以上のスピーカ、1つ以上のマイクロフォン、他のいずれかの音声会話要素、1つ以上の照明、触知的なフィードバックを提供するための要素(例えば振動機能)、又はその他のいずれかのユーザインタフェース若しくはユーザインタフェースの組み合わせを有しても良い。
【0046】
幾つかの実施例においては、装置100はまた、装置100が、装置100の内部にあるか又は外部にあるいずれかのインタフェース、センサ及び装置と通信することを可能とするための通信インタフェース106を有しても良い。通信インタフェース106は、無線で又は有線接続を介して、いずれかのインタフェース、センサ及び装置と通信しても良い。例えば、ユーザインタフェース104が装置100の外部にある実施例においては、通信インタフェース106は、無線で又は有線接続を介して、該外部のユーザインタフェースと通信しても良い。
【0047】
幾つかの実施例においては、装置100はまた、ここで説明される方法を実行するためプロセッサ102により実行されることができるプログラムコードを保存するよう構成されたメモリ108を有しても良い。メモリ108は、装置100のプロセッサ102により、又は装置100の外部にあるいずれかの装置、センサ及びインタフェースによりつくられた又は取得された、情報、データ、信号及び測定値を保存するために用いられても良い。
【0048】
図1は、本発明の当該態様を説明するために必要な構成要素のみを示し、実用的な実装においては、装置100は、示されたものに加えて更なる構成要素を有しても良いことは、理解されるであろう。例えば、装置100は、装置100に電力供給するためのバッテリ又はその他の電源、又は装置100を主電源に接続するための手段を有しても良い。
【0049】
図2は、一実施例による対象の身体の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするための方法200を示す。図示された方法200は、一般に装置100のプロセッサ102により又はプロセッサ102の制御の下で実行されることができる。
【0050】
図2を参照すると、ブロック202において、対象の身体の少なくとも一部の画像における第1の点を囲む第1の領域の第1の加重重心が決定される。実際には、該画像における第1の点は、該画像における第1のトレースのための開始点として用いられる。該画像における第1の点は、該画像において任意に選択された点であっても良いし、又は該画像における所定の点であっても良い。該第1の加重重心はこのとき、該画像における構造の第1のトレースのための次の点である。該第1の加重重心は、該画像における第1の点を囲む第1の領域の加重重心である。ここで、点(又は加重重心)を囲む領域は、点(又は加重重心)のまわりの局所的な隣接域とも呼ばれ得る。
【0051】
点を囲む領域のサイズは、所定の領域であっても良い。例えば、幾つかの実施例においては、点を囲む領域は、メモリ108に保存された予めプログラムされた領域であっても良い。幾つかの実施例においては、該領域は、試験的なデータセットに対して実行された試験から学習された情報、又はユーザインタフェース104を介して受信されたユーザ入力に基づいて、プロセッサ102により設定されても良い。該領域はまた、プロセッサ102により学習された情報、又はユーザインタフェース104を介して受信されたユーザ入力に基づいて、プロセッサ102により適合可能なものであっても良い。幾つかの実施例においては、該領域は、該画像のサイズ、マッピングされるべき特徴のサイズ、及び/又は該画像とマッピングされるべき特徴との相対的なサイズに応じて、設定されても良い。幾つかの実施例においては、異なる特徴については、異なるサイズの領域が用いられ得る。例えば、小さな特徴(例えば毛細血管)は、大きな特徴(例えば静脈又は動脈)をマッピングするために用いられるものよりも、小さなサイズの領域を用いてマッピングされても良い。幾つかの実施例においては、異なるスケールにおける対象を位置決めするため、異なるサイズの領域の範囲を用いて、画像が1回よりも多くマッピングされても良い。例えば、肺区画(即ち肺葉を形成するサブユニット)の典型的なサイズは、約50mmである。それ故、肺区画がマッピングされるべき場合には、重心を計算するために用いられる領域は、当該サイズよりも小さな等価な画素又はボクセル幅を持つよう設定されて、肺区画が区別されることを可能としても良い。
【0052】
ブロック204において、第1の加重重心を囲む第2の領域の第2の加重重心が決定される。ブロック206において、該第1の加重重心の位置に対する該第2の加重重心の位置に基づいて、該画像における構造の第1のトレースの少なくとも一部がマッピングされる。該第1の加重重心の位置に対する該第2の加重重心の位置の間のマッピングは、第1のトレース(の部分又は一部の)ステップとして示され得る。従って、第1のトレースの少なくとも一部のマッピングは、第1の加重重心と第2の加重重心との相対位置に基づいて定義される。このようにして、第1の加重重心及び第2の加重重心は、第1のトレースの一部を形成する。第1のトレースは斯くして、少なくとも第1の(開始)点、第1の加重重心、及び第2の加重重心を含む、複数の重心を有する。幾つかの実施例においては、例えば、第1のトレースの少なくとも一部のマッピングは、第2の加重重心を第1の加重重心に接続する線(直線であっても良いし又は曲線であって良い)として定義され得る。
【0053】
実際には、画像における構造の第1のトレースの少なくとも一部のマッピングは、該画像における構造の少なくとも一部の位置を、該画像から抽出するか、該画像から推論する。それ故、以上に説明された方法によれば、連続的な加重重心が、該構造の特徴に向かう又は該構造の特徴に沿った、該画像における経路をプロットする。例えば、連続的な加重重心は、毛細血管に沿った連続的な点をプロットし得る(例えば関連する静脈又は動脈に向かう毛細血管の最も微細な端部から)。幾つかの実施例においては、重畳が生成され、該構造の第1のトレースの少なくとも一部が該重畳上に提供されても良い。
【0054】
画像における構造の第1のトレースの少なくとも一部は次いで、対象又は他のユーザに対して描画されても良い。例えば、前述したように、プロセッサ102は、マッピングされた該構造の第1のトレースの少なくとも一部を描画するよう、1つ以上のユーザインタフェース104を制御するよう構成されても良い。一実施例においては、マッピングされた該構造の第1のトレースの少なくとも一部は、表示画面により描画される。前述したように、幾つかの実施例においては、重畳が生成され、該構造の第1のトレースの少なくとも一部が該重畳上に提供されても良い。斯くして、幾つかの実施例においては、マッピングされた該構造の第1のトレースの少なくとも一部は、元の画像の上に重畳されたものとして描画され得る。このようにして、該画像における身体の一部の構造は、視覚化され又は強調されることができる。
【0055】
図2の方法は、該画像における身体の一部の構造の少なくとも1つの他のトレースの少なくとも一部をマッピングするため、該画像における少なくとも1つの他の点から開始して繰り返されても良い。幾つかの実施例においては、該画像における各点は、トレースのための開始点として用いられる。換言すれば、トレースは、幾つかの実施例によれば、該画像における各点から開始される。
【0056】
図3は、他の実施例による、対象の身体の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするための方法300を示す。図示された方法300は、一般に装置100のプロセッサ102により又はプロセッサ102の制御の下で実行されることができる。
【0057】
図3を参照すると、ブロック302において、対象の身体の少なくとも一部の画像における第1の点を囲む第1の領域の第1の加重重心が決定される。ブロック304において、第1の加重重心を囲む第2の領域の第2の加重重心が決定される。ブロック306において、該第1の加重重心の位置に対する該第2の加重重心の位置に基づいて、該画像における構造の第1のトレースの少なくとも一部がマッピングされる。前述したように、該第1の加重重心の位置に対する該第2の加重重心の位置の間のマッピングは、第1のトレースの第1のステップである。換言すれば、それぞれ
図2のブロック202、ブロック204及びブロック206を参照しながら以上に説明された方法が実行される。該方法の詳細はここでは繰り返されないが、
図3のブロック302、304及び306にも当てはまることは理解されるであろう。
【0058】
図3のブロック308において、第2の加重重心を囲む第3の領域の第3の加重重心が決定される。ブロック310において、該第2の加重重心の位置に対する該第3の加重重心の位置に基づいて、該画像における構造の第1のトレースの少なくとも一部がマッピングされる。該第2の加重重心の位置に対する該第3の加重重心の位置の間のマッピングは、第1のトレースの第2のステップである。斯くして、第1のトレースは、複数の重心を有し、本実施例においては、少なくとも第1の(開始)点、第1の加重重心、第2の加重重心、及び第3の加重重心を含む。
【0059】
ブロック312において、ブロック308及び310の方法は、第1のトレースにおける少なくとも1つの他のステップ(又は少なくとも1つの他の加重重心)について繰り返される。ここで、該少なくとも1つの他の加重重心のそれぞれは、以前の加重重心を囲む領域に基づいて決定され、該構造の第1のトレースの少なくとも一部は、以前の加重重心に対する該少なくとも1つの他の加重重心の位置に基づいてマッピングされる。以前の加重重心に対する各少なくとも1つの他の加重重心の間のマッピングは、第1のトレースにおける更なるステップである。このようにして、第1のトレースは、複数のステップNを有し得る。
【0060】
ブロック308及び310の方法は、所定の数のステップNについて(又は所定の数の加重重心について)又は所定の回数だけ繰り返されても良い。幾つかの実施例においては、所定の数のステップN(又は所定の数の加重重心)又は所定の回数についての値は、メモリ108に保存された予めプログラムされた値であっても良い。幾つかの実施例においては、該値は、試験的なデータセットに対して実行された試験から学習された情報、又はユーザインタフェース104を介して受信されたユーザ入力に基づいて、プロセッサ102により設定されても良い。該値はまた、プロセッサ102により学習された情報、又はユーザインタフェース104を介して受信されたユーザ入力に基づいて、プロセッサ102により適合可能なものであっても良い。
【0061】
ブロック308及び310の方法が繰り返されるたびに、決定される加重重心は、対象の身体の少なくとも一部の画像における構造に向かって又は該構造に沿って移動する。例えば、重心が密度加重されている場合、決定される加重重心は、該画像におけるより密な(及び/又は厚い)構造に向かって、及び該構造のより密な(及び/又は厚い)部分へと該構造に沿って移動する。同様に、重心が強度加重されている場合、決定される加重重心は、該画像におけるより高い強度の構造に向かって、及び該構造のより高い強度の部分へと該構造に沿って移動する。このようにして、画像における高い密度又は高い強度の構造のトレースを生成することが可能となる。
【0062】
該構造のマッピングされた第1のトレースは次いで、対象又はその他のユーザに対して描画されても良い。例えば、前述したように、プロセッサ102は、該構造のマッピングされた第1のトレースを描画するよう、1つ以上のユーザインタフェース104を制御するよう構成されても良い。一実施例においては、該構造のマッピングされた第1のトレースは、表示画面により描画される。マッピングされた該構造の第1のトレースの少なくとも一部は、元の画像の上に重畳されたものとして描画されても良い。このようにして、該画像における身体の一部の構造は、視覚化され又は強調されることができる。
【0063】
図3の方法は、該画像における身体の一部の構造の少なくとも1つの他のトレースの少なくとも一部をマッピングするため、該画像における少なくとも1つの他の点から開始して繰り返されても良い。幾つかの実施例においては、該画像における各点は、トレースのための開始点として用いられる。換言すれば、トレースは、幾つかの実施例によれば、該画像における各点から開始される。
【0064】
図4は、他の実施例による、対象の身体の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするための方法400を示す。図示された方法400は、一般に装置100のプロセッサ102により又はプロセッサ102の制御の下で実行されることができる。
【0065】
図4を参照すると、ブロック402において、対象の身体の少なくとも一部の画像における第1の点を囲む第1の領域の第1の加重重心が決定される。ブロック404において、第1の加重重心を囲む第2の領域の第2の加重重心が決定される。ブロック406において、該第1の加重重心の位置に対する該第2の加重重心の位置に基づいて、該画像における構造の第1のトレースの少なくとも一部がマッピングされる。前述したように、該第1の加重重心の位置に対する該第2の加重重心の位置の間のマッピングは、第1のトレースの第1のステップである。換言すれば、それぞれ
図2のブロック202、ブロック204及びブロック206を参照しながら以上に説明された方法が実行される。該方法の詳細はここでは繰り返されないが、
図4のブロック402、404及び406にも当てはまることは理解されるであろう。
【0066】
ブロック408において、画像における第2の点を囲む第4の領域の第4の加重重心が決定される。該画像における第2の点は、第1の点に対して該画像において隣接する(又は近隣の)点であって良い。例えば、第1の点と第2の点とは、2次元画像における隣接する(又は近隣の)画素であっても良いし、又は3次元画像における隣接する(又は近隣の)ボクセルであっても良い。実際には、画像における2つの隣接する(又は近隣の)点が、開始点としてそれぞれ用いられる。第2の点は、画像における身体の少なくとも一部の構造の第2のトレースのための開始点である。
【0067】
ブロック410において、第4の加重重心を囲む第5の領域の第5の加重重心が決定される。ブロック412において、該第5の加重重心の位置に対する該第4の加重重心の位置に基づいて、該画像における構造の第2のトレースの少なくとも一部がマッピングされる。該第5の加重重心の位置に対する該第4の加重重心の位置の間のマッピングは、第2のトレースの第1のステップである。斯くして、第2のトレースは、少なくとも第2の(開始)点、第4の加重重心、及び第5の加重重心を含む、複数の重心を有する。実際には、第1のトレースと第2のトレースとは、画像における身体の少なくとも一部の構造の2つの独立したトレースを表す。
【0068】
ブロック414において、第1のトレースと第2のトレースとが比較され、該画像における構造の少なくとも1本の稜線を識別する。稜線は、画像における構造の領域間の境界である。例えば、稜線は、反対の又は対向する流れ方向を持つ構造の領域間の境界、又は、構造が逸脱する(例えば分岐)領域間の境界であっても良い。画像が3次元画像である実施例においては、稜線は該3次元画像における平面又は表面であっても良い。例えば、稜線は、構造の異なる部分間の境界、又は逸脱する構造の部分間の境界を定義する、面又は表面であっても良い。画像が2次元画像である実施例においては、稜線は該2次元画像における線であっても良い。例えば、稜線は、構造の異なる部分間の境界、又は逸脱する構造の部分間の境界を定義する線であっても良い。
【0069】
一実施例においては、第1のトレースと第2のトレースとの比較は、第1のトレースと第2のトレースとの間の局所的な逸脱最大値の決定、第1のトレースと第2のトレースとの間の平均ユークリッド距離の決定、及び第1のトレース及び第2のトレースにおける対応する点間のユークリッド距離の決定のうち1つ以上を有しても良い。
【0070】
平均ユークリッド距離が決定される場合、これら2つのトレースにおける対応する点についての平均距離が決定される。例えば、第1のトレースにおける各点について、第1のトレースにおける該点と、第2のトレースにおける対応する点と、の間のユークリッド距離が決定され、このとき平均距離は、これら決定されたユークリッド距離の平均である。換言すれば、第1のトレースにおける各点について、第1のトレースにおけるi番目の点と、第2のトレースにおけるi番目の点と、の間のユークリッド距離が決定され、第1のトレースにおけるi+1番目の点と、第2のトレースにおけるi+1番目の点と、の間のユークリッド距離が決定される、等し、これら決定されたユークリッド距離の平均(平均ユークリッド距離とも呼ばれ得る)が、決定された距離として用いられる。
【0071】
代替として、又はこれに加えて、局所的な逸脱最大値が決定される場合、これら2つのトレースにおける対応する点についての最大距離が決定される。例えば、第1のトレースにおける各点について、第1のトレースにおける該点と、第2のトレースにおける対応する点と、の間のユークリッド距離が決定される。このとき、最大距離は、これら決定されたユークリッド距離の最大値である。換言すれば、第1のトレースにおける各点について、第1のトレースにおけるi番目の点と、第2のトレースにおけるi番目の点と、の間のユークリッド距離が決定され、第1のトレースにおけるi+1番目の点と、第2のトレースにおけるi+1番目の点と、の間のユークリッド距離が決定される、等し、これら決定されたユークリッド距離の最大値又は最長値(局所的な逸脱最大値とも呼ばれ得る)が、決定された距離として用いられる。
【0072】
決定された距離(例えば第1のトレース及び第2のトレースにおける対応する点間の平均ユークリッド距離、又は第1のトレース及び第2のトレースにおける対応する点間の最大ユークリッド距離)が、所定の閾値以下である場合、該決定された距離は、第1のトレースと第2のトレースとが一致することを示唆する。他方、決定された距離(例えば第1のトレース及び第2のトレースにおける対応する点間の平均ユークリッド距離、又は第1のトレース及び第2のトレースにおける対応する点間の最大ユークリッド距離)が、所定の閾値以上である場合、該決定された距離は、第1のトレースと第2のトレースとが逸脱していることを示唆する。幾つかの実施例においては、該所定の閾値は、メモリ108に保存された予めプログラムされた閾値であっても良い。幾つかの実施例においては、該閾値は、試験的なデータセットに対して実行された試験から学習された情報、又はユーザインタフェース104を介して受信されたユーザ入力に基づいて、プロセッサ102により設定されても良い。該閾値はまた、プロセッサ102により学習された情報、又はユーザインタフェース104を介して受信されたユーザ入力に基づいて、プロセッサ102により適合可能なものであっても良い。該所定の閾値は、40mm、50mm、55mm、60mm又はいずれかの間の値に設定されても良い。所定の閾値についての例が示されたが、他のいずれの値が用いられても良いことは理解されるであろう。
【0073】
代替として、又はこれに加えて、第1のトレース及び第2のトレースにおける対応する点間のユークリッド距離が決定される場合、第1のトレース及び第2のトレースにおける点間のユークリッド距離が、第1のトレース及び第2のトレースにおける後続する点間のユークリッド距離と比較される。例えば、第1のトレースにおける各点について、第1のトレースにおける点と、第2のトレースにおける対応する点と、の間のユークリッド距離が決定される。換言すれば、第1のトレースにおける各点について、第1のトレースにおけるi番目の点と、第2のトレースにおけるi番目の点と、の間のユークリッド距離が決定され、第1のトレースにおけるi+1番目の点と、第2のトレースにおけるi+1番目の点と、の間のユークリッド距離が決定される、等する。次いで、これらトレースにおける2つ以上の連続する点について、決定されるユークリッド距離が増大するか減少するかが決定される。例えば、第1のトレース及び第2のトレースのi+1番目の点間のユークリッド距離が、第1のトレース及び第2のトレースのi番目の点間のユークリッド距離より大きいか又は小さいかが決定される。これらトレースにおける2つ以上の連続する点について決定されたユークリッド距離が増大している場合(例えば、第1のトレース及び第2のトレースのi+1番目の点間のユークリッド距離が、第1のトレース及び第2のトレースのi番目の点間のユークリッド距離より大きい場合)、第1のトレースと第2のトレースとは逸脱していると決定される。換言すれば、第1のトレースにおける点と第2のトレースにおける対応する点との間のユークリッド距離が、第1のトレースにおける後続する点と第2のトレースにおける対応する後続する点との間のユークリッド距離よりも小さい場合、第1のトレースと第2のトレースとが逸脱していると決定される。他方、これらトレースにおける2つ以上の連続する点について決定されたユークリッド距離が減少している場合(例えば、第1のトレース及び第2のトレースのi+1番目の点間のユークリッド距離が、第1のトレース及び第2のトレースのi番目の点間のユークリッド距離より小さい場合)、第1のトレースと第2のトレースとは一致していると決定される。換言すれば、第1のトレースにおける点と第2のトレースにおける対応する点との間のユークリッド距離が、第1のトレースにおける後続する点と第2のトレースにおける対応する後続する点との間のユークリッド距離よりも大きい場合、第1のトレースと第2のトレースとが一致していると決定される。
【0074】
斯くして、以上に説明されたいずれの態様においても、第1のトレースと第2のトレースとが逸脱(又は一致)しているか否かが決定され得る。第1のトレースと第2のトレースとが逸脱していると決定された場合、構造の稜線は第1のトレースと第2のトレースとの間に存する(又は位置する)よう識別される。例えば、該構造の稜線は、第1のトレースと第2のトレースとの間の等距離にある線に沿ってのように、第1のトレースと第2のトレースとの間の中間に存する(又は位置する)よう識別されても良い。他方、第1のトレースと第2のトレースとが一致していると決定された場合、構造の稜線は第1のトレースと第2のトレースとの間に存する(又は位置する)よう識別されないか、又は第1のトレースと第2のトレースとの間にないものとして識別される。
【0075】
このようにして、第1のトレースと第2のトレースとの比較を通して、画像における構造の少なくとも1本の稜線を識別することが可能となる。2つのトレースは、管構造の分岐特性によって、一致するか逸脱するかすることとなるため、このことは、例えば画像における血管構造に対して有用である。実際には、第1のトレース及び第2のトレースは、増大して大きな管に引き寄せられ、画像における構造の区画又は葉の内部構造に追従する。
【0076】
該識別された画像における構造の少なくとも1本の稜線は次いで、対象又は他のユーザに対して描画されても良い。例えば、プロセッサ102は、該構造の少なくとも1本の稜線を描画するよう、1つ以上のユーザインタフェース104を制御するよう構成されても良い。一実施例においては、該識別された構造の少なくとも1本の稜線は、表示画面により描画される。該識別された構造の少なくとも1本の稜線は、元の画像の上に重畳されたものとして描画されても良い。このようにして、該画像における身体の一部の構造は、視覚化され又は強調されることができる。
【0077】
図4に戻ると、ブロック416において、ブロック404、406、408、410、412及び414の方法は、画像における該構造の少なくとも1つの他の第1及び第2のトレースについて繰り返されても良い。ここで、第1及び第2のトレースの両方について、以前の加重重心を囲む領域に基づいて各加重重心が決定され、以前の加重重心に対する加重重心の位置が、画像における構造のトレースにおけるステップを決定するために用いられる。ブロック404、406、408、410、412及び414の方法は、所定の数のステップNについて(又は所定の数の加重重心について)又は所定の回数だけ繰り返されても良い。幾つかの実施例においては、画像における各点は、トレースのための開始点として用いられる。換言すれば、トレースは、幾つかの実施例によれば、該画像における各点から開始される。幾つかの実施例においては、稜線の位置の正確さは、第1の対のトレースに対して異なる開始点を持つ1つ又は更なる対のトレース(以上に説明されたものと同じ態様における)を生成し、異なる逸脱するトレースの位置を比較することにより稜線の位置を内挿することにより、改善させられ得る。
【0078】
前述したように、いずれの説明された実施例においても、ここで説明される方法において用いられる、対象の身体の少なくとも一部の画像は、いずれの適切な態様で取得されても良い。該画像は、対象の身体の少なくとも一部の元の画像(例えば生の又は未処理の画像)であって良いし、又は対象の身体の少なくとも一部の取得された画像を最初に処理することにより得られたものであっても良い。
【0079】
該画像が、対象の身体の少なくとも一部の取得された画像を処理することにより得られたものである場合、該取得された画像は、第1のガウスカーネルを用いて畳み込まれ、第1の平滑化された画像を得る。該取得された画像はまた、第2のガウスカーネルを用いて畳み込まれ、第2の平滑化された画像を得る。ここで説明される方法において用いられる、対象の身体の少なくとも一部の画像は次いで、第2の平滑化された画像から第1の平滑化された画像を減算することにより得られる。幾つかの実施例においては、第1のガウスカーネルの標準的偏差は、第2のガウスカーネルの標準偏差よりも大きい。幾つかの実施例においては、ガウスカーネルのスケールは、マッピングされている構造よりおも小さくなるよう選択される。例えば、肺区画(又は肺葉)がマッピングされている場合、カーネルは典型的な肺区画サイズよりもスケールが小さくなるよう選択される。
【0080】
幾つかの実施例においては、ここで説明される実施例のいずれかにより対象の身体の少なくとも一部の画像が処理される前に、該方法は最初に、画像を複数の区画に分割するステップを有する。これらの実施例においては、該方法は次いで、該複数の画像区画の少なくとも1つについて実行されても良い。該複数の画像区画は、対象の身体の異なる部分のものであっても良い。例えば、画像が対象の肺のものである場合、一方の画像区画は左肺のものであり、他方の画像区画が右肺のものであっても良い。
【0081】
いずれの説明された実施例においても、加重重心(第1の加重重心、第2の加重重心、第3の加重重心、第4の加重重心、第5の加重重心、又はその他のいずれかの加重重心)は、いずれの適切な態様で重み付けされても良い。例えば、加重重心は、以上に説明されたように、強度加重重心、密度加重重心、管状性加重重心又は強度の累乗に応じて加重されたものであっても良い。
【0082】
これらの重みに加えて、重心は更に、局所的な近隣領域内で均一な重み(例えばボックスフィルタ)に従って、又は空間的な重み(例えばユークリッド距離のガウシアン重み)に従って、重み付けされても良い(即ち強度加重重心、密度加重重心、管状性加重重心又は強度の累乗に応じた加重が、更に重み付けされても良い)。一実施例においては、開始点又は以前の加重重心cを囲む領域における複数の点x(又は各点x)が選択されても良い。各選択された点xについて、ユークリッド距離d(x)=|x−c|が決定される。次いで、各点xの重みw(x)が、ガウス正規分布を用いて決定される。例えば、各点xの重みw(x)を決定するためのガウス正規分布の式は、
w(x)=exp(−0.5*(d*d)/(s*s))
と表現されることができ、ここでsは所定の値である。所定の値sは、メモリ108に保存された予めプログラムされた値であっても良い。幾つかの実施例においては、所定の値sは、試験的なデータセットに対して実行された試験から学習された情報、又はユーザインタフェース104を介して受信されたユーザ入力に基づいて、プロセッサ102により設定されても良い。所定の値sはまた、プロセッサ102により学習された情報、又はユーザインタフェース104を介して受信されたユーザ入力に基づいて、プロセッサ102により適合可能なものであっても良い。
【0083】
幾つかの実施例においては、加重重心は、整数値の累乗に応じて局所的な管フィルタにより乗算されたユークリッド距離のガウス重みに応じて、重み付けされても良い。例えば、管フィルタの応答が、画像における各点について決定されても良い。管フィルタは、管状性値を提供する。前述したように、管状性値は、画像における点(又は加重重心)が管に属する可能性がどれだけ高いかを記述するスカラー値である。累乗は、1、2、3、4、5、6又は他のいずれかの整数値のような、いずれの整数値であっても良い。このように管フィルタを用いることは、管の強調を提供し得る。換言すれば、画像における高い強度値は強調され、画像における低い強度値は強調を低下させられる。
【0084】
ここで説明されたいずれの実施例においても、第1の加重重心を決定する(
図2のブロック202、
図3のブロック302、又は
図4のブロック402において)前に、該方法は更に、画像を等方的な点に再サンプリングするステップを有しても良い。例えば、2次元画像の実施例における等方的な点は、等方的な画素であり、3次元画像の実施例における等方的な点は、等方的なボクセルである。このようにして、点の間隔が等距離ではない画像が再サンプリングされて、点間の間隔が全ての方向に等距離である等方的な間隔が実現されることができる。例えば、x、y及びz方向においてボクセルの間隔が等距離ではない画像ボリュームは、再サンプリングされて、3つの方向x、y及びzにおいてボクセル間の間隔が等距離である等方的なボクセル間隔が実現されることができる。これらの実施例においては、再サンプリングされた画像における第1の等方的な点は、
図2、3又は4の実施例のいずれにおいても、第1の加重重心を決定するために用いられ得る。同様に、再サンプリングされた画像における第2の等方的な点は、
図4の実施例において、第4の加重重心を決定するために用いられ得る。このようにして、画像における非等方的な点は、等方的に再サンプリングされ、ここで開示された方法が、画像における点の間隔を考慮することなく、また幾何学的な歪みをもたらすことなく、実行されることができるようにされ得る。
【0085】
いずれの実施例によっても、画像における第1の点及び第2の点(及び他のいずれかの開始点)、決定された加重重心、第1のトレース及び第2のトレース(及び他のいずれかのトレース)は例えば、プロセッサ102の制御の下で、メモリ108に保存されても良い。このようにして、保存された情報は容易に取得されることができる。
【0086】
図5は、一実施例による、対象の身体の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするための方法500を示す。本実施例においては、該画像は3次元画像であり、画像における点はボクセルである。図示された方法500は、一般に装置100のプロセッサ102により又はプロセッサ102の制御の下で実行されることができる。
【0087】
図5を参照すると、ブロック502において、画像ボリュームが等方的に再サンプリングされる。画像ボリューム(非等方的なボクセルグリッドを有し得る)の等方的な再サンプリングは、後続するステップが、ボクセル間隔を考慮せずに、また幾何学的な歪みをもたらすことなく、実行されることができるようにする。
【0088】
ブロック504において、画像における構造(例えば少なくとも1本の管)が強調される。このことは、第1のガウスカーネルを用いて該画像を畳み込んで第1の平滑化された画像を取得し、第2のガウスカーネルを用いて該画像を畳み込んで第2の平滑化された画像を取得し、第2の平滑化された画像から第1の平滑化された画像を減算することにより、前述した態様で実行される。本実施例においては、第1のガウスカーネルの標準的偏差σ1は、第2のガウスカーネルの標準偏差σ2よりも大きい。
【0089】
ブロック506において、加重重心は、要素毎の態様で決定される。例えば、空間的な位置の要素xについて3次元のボリュームM
xのガウス平滑化は、
M
x=x・I
k(X)
のように実行され、ここでI
k(x)は位置X=(x,y,z)における管フィルタ強度(又は代替としては画像強度)であり、kは平均値を高い管強度に移動させるための正の整数値(例えば8の整数値又は他のいずれかの正の整数値)である。ここで、空間的な位置要素xが合計され、画像における各点における局所的な強度により重み付けされる。
【0090】
同様に、空間的な位置要素yについての3次元ボリュームM
yのガウス平滑化、空間的な位置要素zについての3次元ボリュームM
zのガウス平滑化、及び3次元ボリュームM
0のガウス平滑化は、
M
y=y・I
k(X)、M
z=z・I
k(X)、M
0=I
k(X)
のように実行される。
【0091】
換言すれば、各空間的な位置要素x、y、zが独立して合計され、画像における各点における局所的な強度により重み付けされる。ここで、3次元ボリュームM
0は、画像における各点における局所的な強度の重みの合計である。
【0092】
実際には、3次元空間位置要素x、y、zのガウス平滑化は、元の画像と同じ程度の4つのボリュームを導出する。斯くして、次のトレース点x'は、xyz要素により、
X'=[Gσ*M
x(X),Gσ*M
y(X),Gσ*M
z(X)]/(Gσ*M
0(X))
により与えられる。
【0093】
ここで、3つの空間的な位置要素x、y、zは、各要素の重み付けされた合計から決定され、重みの合計により除算される(即ち、各要素についての加重平均)。
【0094】
ブロック508において、各ボクセル位置Xについて、次のトレース点X'が、後続する取得のためにメモリ108に保存される。
【0095】
このようにして、本実施例による図示された方法500は、一連のガウス畳み込みを用いる。該一連のガウス畳み込みは、対象の身体の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするための方法が、効率の良い態様で、該対象の身体の少なくとも一部の(例えば肺)の全体のボリュームについて実行されることを可能とする。
【0096】
図6は、一実施例による元の画像A及び処理された画像Bを示す。処理された画像Bは、元の画像Aの上に描画される重畳として提供され、該画像における身体の一部の構造を表す。図示されるように、最も高い管逸脱値600は、処理された画像Bの重畳において暗く見える。本図から、処理された画像Bの重畳において描画される稜線は、可視の肺葉の溝においてのみならず、逸脱の位置において形成される。
【0097】
それ故、対象の身体の少なくとも一部の画像における構造の少なくとも一部をマッピングするための、改善された方法及び装置が適用される。該方法及び装置は、医療撮像解析及び視覚化ツールにおいて有用となり得る。例えば、該方法及び装置は、癌のスクリーニングに特に有用である。
【0098】
本発明は、コンピュータプログラム、特に本発明を実行するように構成された、担体上又は担体中のコンピュータプログラムにも拡張されることは、理解されるであろう。該プログラムは、ソースコード、オブジェクトコード、部分的にコンパイルされた形態のようなコード中間ソース及びオブジェクトコード、又は本発明による方法の実装における使用に適した他のいずれかの形態であっても良い。斯かるプログラムは、多くの異なる構造的な設計を持ち得ることも理解されるであろう。例えば、本発明による方法又はシステムの機能を実装するプログラムコードは、1つ以上のサブルーチンに分割されても良い。これらサブルーチンに機能を分散させる多くの方法が、当業者には明らかであろう。これらサブルーチンは、1つの実行可能ファイルに合わせて保存され、内蔵型プログラムを形成しても良い。斯かる実行可能ファイルは、例えばプロセッサ命令及び/又はインタプリタ命令(例えばJava(登録商標)インタプリタ命令)のような、コンピュータ実行可能な命令を有しても良い。代替として、これらサブルーチンの1つ以上又は全てが、少なくとも1つの外部のライブラリファイルに保存され、例えば実行時に、静的又は動的にメインプログラムとリンクされても良い。メインプログラムは、これらサブルーチンの少なくとも1つに対する少なくとも1つの呼び出しを含む。また、これらサブルーチンは、互いに対する関数呼び出しを有しても良い。コンピュータプログラムに関連する実施例は、開示された方法の少なくとも1つの処理ステップの各々に対応するコンピュータ実行可能な命令を有する。これら命令はサブルーチンに分割されても良く、及び/又は静的又は動的にリンクされ得る1つ以上のファイルに保存されても良い。コンピュータプログラムに関連する他の実施例は、開示されたシステム及び/又はコンピュータプログラムの少なくとも1つの手段の各々に対応するコンピュータ実行可能な命令を有する。これら命令はサブルーチンに分割されても良く、及び/又は静的又は動的にリンクされ得る1つ以上のファイルに保存されても良い。
【0099】
コンピュータプログラムの担体は、該プログラムを担持することが可能ないずれのエンティティ又は装置であっても良い。例えば、該担体は、例えばCD−ROM若しくは半導体ROMといったROMのような記憶媒体、又は例えばハードディスクのような磁気記録媒体を含んでも良い。更に、該担体は、電気若しくは光ケーブル、無線、又はその他の手段を介して搬送され得る、電気又は光信号のような、送信可能な媒体であっても良い。該プログラムが斯かる信号において実施化される場合には、該担体は斯かるケーブル又はその他の装置若しくは手段により構成されても良い。代替として、該担体は、関連する方法を実行するように又は関連する方法の実行における使用のために構成された、該プログラムが組み込まれた集積回路であっても良い。
【0100】
図面、説明及び添付される請求項を読むことにより、請求される本発明を実施化する当業者によって、開示された実施例に対する変形が理解され実行され得る。請求項において、「有する(comprising)」なる語は他の要素又はステップを除外するものではなく、「1つの(a又はan)」なる不定冠詞は複数を除外するものではない。単一のプロセッサ又はその他のユニットが、請求項に列記された幾つかのアイテムの機能を実行しても良い。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に利用されることができないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又は他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体又は固体媒体のような適切な媒体上で保存/配布されても良いが、インターネット又はその他の有線若しくは無線通信システムを介してのような、他の形態で配布されても良い。請求項におけるいずれの参照記号も、請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。