特許第6876114号(P6876114)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6876114調整可能なインプラントにおける情報磁気フィードバックのためのシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6876114
(24)【登録日】2021年4月27日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】調整可能なインプラントにおける情報磁気フィードバックのためのシステム
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/44 20060101AFI20210517BHJP
   A61F 2/28 20060101ALI20210517BHJP
   A61B 17/70 20060101ALI20210517BHJP
   A61B 17/72 20060101ALI20210517BHJP
【FI】
   A61F2/44
   A61F2/28
   A61B17/70
   A61B17/72
【請求項の数】13
【外国語出願】
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2019-215999(P2019-215999)
(22)【出願日】2019年11月29日
(62)【分割の表示】特願2016-565469(P2016-565469)の分割
【原出願日】2015年4月28日
(65)【公開番号】特開2020-36987(P2020-36987A)
(43)【公開日】2020年3月12日
【審査請求日】2019年11月29日
(31)【優先権主張番号】61/985,406
(32)【優先日】2014年4月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516323172
【氏名又は名称】ニューヴェイジヴ スペシャライズド オーソペディクス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】チェン,シャンバオ
【審査官】 細川 翔多
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0004494(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0121323(US,A1)
【文献】 特表2011−502003(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/44
A61F 2/48
A61F 2/28
A61F 2/30
A61B 17/70
A61B 17/72
A61B 17/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線駆動信号を中に永久磁石を有する医療用インプラントに伝達するように構成されるドライバであって、前記無線駆動信号は、前記医療用インプラントにより力を生成させるとともに前記医療用インプラントの寸法を変化させるように構成される、ドライバと
磁気センサのアレイを有する第1の回路基板と、
磁気センサのアレイを有する第2の回路基板であって、前記第1の回路基板は前記第2の回路基板の上に位置する、第2の回路基板と、
前記医療用インプラントにより生成される力及び前記医療用インプラントの寸法の変化のうちの1つ又は複数を報告するように構成される、出力装置と、
を有する、
外部調整装置。
【請求項2】
前記無線駆動信号は、回転磁場を含む、
請求項1に記載の外部調整装置。
【請求項3】
前記第2の回路基板は、前記ドライバと前記医療用インプラントの前記永久磁石との間に位置する
請求項1又は2に記載の外部調整装置。
【請求項4】
前記医療用インプラントの前記寸法の変化は、前記回転磁場に応答してなされた前記医療用インプラントの前記永久磁石の回転数を数えることによって決定される、
請求項2又は請求項2を引用する請求項3に記載の外部調整装置。
【請求項5】
前記出力装置は、前記医療用インプラントにより生成される力及び前記医療用インプラントの寸法の変化のうちの1つ又は複数の指標を表示するように構成される1つ又は複数のディスプレイを有する、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の外部調整装置。
【請求項6】
前記医療用インプラントにより生成される力は、前記無線駆動信号に対する前記医療用インプラントの応答性の測定に基づいて計算される、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の外部調整装置。
【請求項7】
前記寸法の変化は、前記医療用インプラントの軸方向寸法の変化を含む、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の外部調整装置。
【請求項8】
前記回転磁場は、1つ又は複数の電磁石によって生成される、
請求項2に記載の外部調整装置。
【請求項9】
前記回転磁場は、1つ又は複数の永久磁石によって生成される、
請求項2に記載の外部調整装置。
【請求項10】
前記第1の回路基板の前記磁気センサ及び前記第2の回路基板の前記磁気センサは平行である
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の外部調整装置。
【請求項11】
前記第1の回路基板は第1のホール効果センサを含み前記第2の回路基板は第2のホール効果センサを含む
請求項10に記載の外部調整装置。
【請求項12】
前記医療用インプラントにより生成される力は、前記第1のホール効果センサと前記第2のホール効果センサとの間の電圧差から少なくとも部分的に判定される、
請求項11に記載の外部調整装置。
【請求項13】
前記医療用インプラントにより生成される力は、実験データ及び曲線適合データに少なくとも部分的に基づく推定値である、
請求項12に記載の外部調整装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
脊椎側弯症は、通常、胸部または胸腰部領域内の脊柱の側方(横方向)湾曲に対する一般用語である。脊椎側弯症は、一般に、思春期突発性脊椎側弯症、早発型脊椎側弯症、及び成人脊椎側弯症という異なる治療群に細分される。
【0002】
思春期突発性脊椎側弯症(AIS)は、典型的に、10歳〜16歳の間の子供に影響を及ぼし、体が発達するにつれて生じる急激な成長期の間に最も深刻になる。10歳〜16歳の間の子供の1〜2%は、ある程度の脊椎側弯症を有する。子供1000人のうち2〜5人は、治療を必要とするに足る深刻な湾曲を発症する。脊椎側弯症の程度は、典型的にCobb角によって説明され、これは通常、湾曲した部分の頂点の上及び下の最も傾斜した椎骨を取り、上椎骨の上部及び下椎骨の下部に対して垂直に引かれた交差線の間の角度を測定することによってX線画像から判定される。突発性という用語は、この湾曲の正確な原因が未知であるという事実を指す。脊椎側弯症は、急成長段階中に脊柱の黄色靱帯が過度に堅いときに生じ、脊柱の対称成長を妨げると推測する者がいる。例えば、脊柱の前部分が後部分よりも速く伸長すると、胸椎は、多くの場合、回転を伴って側方に湾曲するまでまっすぐに伸び始める。より深刻な場合、この回転は、実際に顕著な変形をもたらし、一方の肩がもう一方よりも低くなる。現在、多くの学区は、例えば、5年生全員に脊柱の外部目視評価を行う。「I」形状の代わりに、「S」形状または「C」形状が特定された生徒には、医師による脊柱の診察、及び一般に定期的な脊柱X線による経過観察を受けるように推奨される。
【0003】
典型的に、20°以下のCobb角を有する患者は治療されないが、多くの場合、後次X線によって定期的に監視される。40°以上のCobb角を有する患者には、通常、融合手術が推奨される。多くの患者は、数々の理由でこの脊柱評価を受けないことに留意すべきである。多くの学区はこの評価を行わず、多くの子供は、定期的に医師を受診しない。そのため湾曲は、多くの場合、急速かつ深刻に進行する。未治療の脊椎側弯症を有する成人が多数存在し、極端な症例では、90°以上ものCobb角を有する。しかしながら、これらの成人の多くは、この変形と関連した疼痛を経験せず、比較的通常の生活を営むが、多くの場合、移動性及び運動が制限される。AISにおいて、10°を下回る湾曲の男女比は、約1:1である。しかしながら、30°を超える角度では、女性が8:1で男性を上回る。融合手術は、AIS患者または成人脊椎側弯症患者に行われ得る。典型的な後方融合手術において、背中の長さに沿って下に切開が行われ、チタンまたはステンレス鋼の矯正棒が、脊柱の湾曲部分に沿って配置される。これらの棒は、典型的に、例えば、フックまたは骨スクリュー(例えば、椎弓根スクリュー)を用いて、脊柱をまっすぐにするのを可能にする方法で椎体に固定される。通常、椎間板は除去され、移植骨材料を配置して融合をもたらす。これが自家材料である場合、移植骨材料は、別個の切開を介して患者の臀部から採取される。
【0004】
代替的に、融合手術は前方で行われてもよい。アクセスのための側方及び前方切開が行われる。通常、脊柱へのアクセスを可能にするために、肺の一方が収縮される。単一の長い切開の代わりに、前方処置の低侵襲性バージョンでは、各々が長さ約3〜4cmの約5つの切開が、患者の片側の肋間腔(肋骨の間)に行われる。この最小侵襲性手術の1つのバージョンでは、テザー及び骨スクリューが配置され、湾曲の前方凹部分上の椎体に固定される。テザー/スクリューの組み合わせの代わりにステープルを使用する臨床試験が行われている。前方手法と比較したこの手術の1つの利点は、切開からの傷が劇的でないことであるが、それらは依然として頻繁に目に見える領域に位置する(例えば、水着を着たときに)。ステープルは、限界応力レベルに到達したときに骨から引き抜かれる傾向があるため、臨床試験では困難である。
【0005】
場合によって、手術後に、患者は、融合プロセスが生じる際、数ヶ月間にわたって保護ブレースを着用する。患者が脊柱成熟に到達すると、通常は、椎体の融合が棒自体を組み込むため、後次手術において棒及び関連ハードウェアを除去することが困難である。標準実践は、インプラントを生涯にわたって体内に残すことである。これら2つの手術方法のいずれかを用いて、融合後に、患者の脊柱はまっすぐになるが、いくつの椎体が融合されたかに応じて、多くの場合、屈曲及びねじりの両方において脊柱可撓性の程度に制限がある。被融合患者が成熟するにつれて、融合部分は、隣接した非融合椎体に大きな応力を付与する可能性があり、多くの場合、疼痛を含む他の問題がこれらの領域内で生じ得、時として更なる手術を必要とする。これは、高齢患者における問題を生じやすい脊柱の腰部分である傾向がある。多くの医師は、現在、融合の欠点のうちのいくつかを排除することができ得る脊椎側弯症のための無融合手術に関心がある。
【0006】
脊柱が特に動的である患者の一群は、早発型脊椎側弯症(EOS)として知られる亜群であり、典型的に、5歳前の子供において、及び女児よりも男児においてより頻繁に生じる。これは比較的稀な病態であり、子供10,000人のうち約1人または2人のみに生じるが、深刻であり得、内臓の正常な発達に影響を及ぼす。それでもこれらの子供の脊柱が治療後に大幅に成長するという事実のために、成長棒として知られる非融合牽引デバイス及びVEPTR−垂直拡張型補綴チタンリブ(「チタンリブ」)として知られるデバイスが開発された。これらのデバイスは、典型的に、子供が少なくとも8歳になるまで、時には彼らが15歳になるまで、子供の成長に合わせるために約6ヶ月毎に調整される。各調整は、デバイスの調整可能な部分にアクセスするために、手術切開を必要とする。患者は、生後6ヶ月という若さでデバイスを受容することがあるため、この治療は、多くの手術を必要とし、これらの患者に対する感染の可能性を増加させ得る。
【0007】
20°〜40°の間のCobb角を有するAIS患者のための治療方法は、論争の的になっている。多くの医師は、ブレース(例えば、ボストンブレース)を処方し、患者は、身体上及び衣服の下に1日18〜23時間、骨格的に成熟するまで、例えば、16歳まで装着しなければならない。こうした患者は皆、社会的に要求が多い思春期の年を通過するため、1)上半身の大部分を覆う幾分大きいブレースを着用するか、2)大きな傷を残し、かつ動きを制限し得る融合手術を受けるか、または3)何もせず、外見が損なわれる、及び/もしくは身体障害になる危険を冒すかのいずれかの選択を強いられるという深刻な見込みがあり得る。例えば、校外の茂みで(いずれの関連する恥ずかしさからも逃れるために)患者がブレースを隠すことは一般に知られている。患者のブレースコンプライアンスは、特別なブレースが患者の身体を感知し、ブレースが着用される1日当たりの時間量を監視するために設計されているという点でとても問題となっている。それでも患者は、センサを騙すために物体をこの種類の未着用ブレースの代わりに配置することが知られている。一貫していない患者コンプライアンスに加えて、多くの医師は、適切に使用されたときでも、ブレースは脊椎側弯症の治癒において有効でないと考えている。これらの医師は、ブレーシングが湾曲(Cobb角)の進行を恐らく遅延し得るか、または更には一時的に停止することに同意し得るが、脊椎側弯症が、治療の開始時よりも深刻なCobb角度に急速に進行し、治療期間が終了するとすぐにブレースが着用されなくなることに留意している。ブレースは、脊柱全体ではなく、胴体の一部分にのみ作用するため、効果的でないと考える者もいる。BrAIST(思春期突発性脊椎側弯症治験におけるブレーシング)として知られている予期的ランダム化500患者臨床治験は、現在患者を登録している。患者の50%は、ブレースを使用して治療され、50%は単に監視される。Cobb角データは、骨格成熟まで、または50°のCobb角に到達するまで連続的に測定される。50°のCobb角に到達した患者は、矯正手術を受ける可能性がある。多くの医師は、BrAIST治験が、ブレースが無効であることを確立すると考えている。この場合、20°〜40°のCobb角を有するAIS患者を治療する方法に関する不確実性がより顕著になるだけである。「20°〜40°」の患者集団が「40°以上」の患者集団よりも10倍大きいことに留意すべきである。
【0008】
仮骨延長(distraction callotasis及びosteodistraction)としても知られる牽引骨形成は、身体の長い骨を成功裏に延長するために使用されている。典型的に、未だ骨折していない場合は、コルチコトミーによって骨を意図的に折り、骨の2つの部分を段階的に引き離し、それにより新たな骨が間隙に形成するのを可能にする。牽引速度が速すぎる場合、偽関節の危険性があり、速度が遅すぎる場合は、牽引が完了する前に2つの部分が互いに完全に融合する危険性がある。このプロセスを使用して所望の長さの骨が達成されたとき、骨は強化され得る。仮骨延長用途は、主に大腿骨または脛骨の成長に焦点を当てるが、上腕骨、顎骨(小顎症)、または他の骨を含んでもよい。骨を延長または成長させる理由は多重であり、限定されないが、骨肉腫後骨癌、低身長または小人症/軟骨形成不全における審美的延長(脚−大腿骨及び/または脛骨の両方)、一方の脚の、他方に適合させる延長(先天性、外傷後、骨格障害後、補綴膝関節)、ならびに偽関節が挙げられる。
【0009】
外部固定を使用する仮骨延長は、長年にわたって行われているが、外部固定具は、患者にとって扱いにくい可能性がある。また有痛性でもあり得、患者は、ピントラック感染、関節硬直、食欲不振、うつ病、軟骨損傷、及び他の副作用の危険性にさらされる。外部固定具を所定の位置に有することは、リハビリテーションの開始も遅らせる。
【0010】
外部固定具牽引の短所に対応して、全体が骨内に含まれる髄内牽引釘が外科的に埋め込まれている。患者の肢の反復回転によって自動的に延長され(時として患者にとって有痛であり得る)、多くの場合、無制御様式で進行し得る。したがって、これは偽関節(速すぎる場合)または早期固結(遅すぎる場合)を避ける、厳しい毎日または毎週の延長計画に従うことを困難にする。低い肢牽引は、1日当たり約1mmであり得る。アンテナによって遠隔制御される埋込み型モータを有する他の髄内釘が開発された。これらのデバイスは、制御様式で延長されるように設計されるが、それらの複雑性に起因して、入手可能な市販の製品として製造可能でない場合がある。牽引が外部固定子によって電磁的に駆動されるのを可能にする埋込み型磁石を含む髄内牽引器を提案した者もいる。外部固定子の複雑性及びサイズのために、この技術は、患者が毎日の延長を行うことを可能にするように、家に持ち帰ることができる簡単な費用効果の高いデバイスに縮小されていない。非侵襲的に(磁気的に)調整可能な埋込み型牽引デバイスが開発され、脊椎側弯症患者及び肢延長患者の両方において臨床的に使用されている。
【0011】
膝骨関節炎は、多くの患者、特に40歳超の患者に影響を及ぼす、膝関節の変形性疾患である。この疾患の普及は、この数十年にわたって著しく増加しており、完全ではないが、部分的に集団の高齢化及び肥満の増加によるものである。この増加は、部分的に集団内の高度に活発な人々の増加にも起因し得る。膝骨関節炎は、主に膝にかかる長期間の応力によって引き起こされ、膝関節の骨の連結表面を被覆する軟骨を劣化させる。多くの場合、問題は特定の外傷事象後に悪化するが、遺伝的プロセスでもあり得る。症状としては、疼痛、硬直、可動域の低減、膨張、変形、筋脆弱化、及びいくつかの他の症状が挙げられ得る。骨関節炎は、膝の3つのコンパートメント(脛大腿骨関節の中間コンパートメント、脛大腿骨関節の側方コンパートメント、及び膝蓋大腿関節)のうちの1つ以上を含み得る。いくつかの例では、劣化/罹患した部分を膝の新たな重量担持表面と交換するために、膝の部分置換または全置換が行われる。これらのインプラントは、典型的に、インプラントグレードのプラスチック、金属、またはセラミックから作製される。置換操作は、著しい術後疼痛を伴い、相当の身体治療を必要とし得る。回復期間は、数週間または数ヶ月続くことがある。この手術のいくつかの潜在的合併症が存在し、深部静脈血栓症、運動欠如、感染、及び骨折が挙げられる。回復後、単一コンパートメントまたは膝全置換を受けた手術患者は、活動を著しく低減しなければならず、ランニング及び高エネルギースポーツをライフスタイルから完全に除去する。
【0012】
これらの理由で、外科医は、膝置換手術を遅延させる、または更には排除するために早期介入を試みることがある。大腿骨または脛骨の骨切り術を行い、大腿骨と脛骨との間の角度を変化させることができ、それにより膝関節の異なる部分にかかる応力を調整する。閉じ合わせ楔状骨切り術及び閉じ楔状骨切り術において、骨の有角楔は除去され、残りの表面を一緒に融合させて、新たな改善した骨角度をもたらす。開き楔状骨切り術では、骨を切開し、切開の縁部を開いて新たな角度をもたらす。多くの場合、骨移植片を使用して、新たに開かれた楔状空間を充填し、多くの場合、プレートを骨スクリューで骨に取り付ける。これらの種類の骨切り術のいずれかの間に正しい角度を得ることは、ほとんど常に困難であり、結果が所望されたものに近い場合でも、正しい角度が後次に喪失され得る。この技法に伴って経験される他の合併症は、偽関節及び物質破壊が挙げられ得る。
【0013】
非侵襲的に調整されるように構成される多くの異なる種類の埋込み型牽引デバイスに加えて、非侵襲的に調整可能な埋込み型非牽引デバイス、例えば、GERD、肥満、もしくは括約筋弛緩(便失禁など)などの胃腸障害、または尿失禁における括約筋弛緩などの他の障害のための調整可能な制限デバイスも想定されている。これらのデバイスもまた、非侵襲的な調整を可能にするために磁石を組み込むことができる。
【0014】
任意の優先権出願に対する参照援用
国外または国内優先権主張が本出願と共に提出される出願データシートにおいて特定される、任意及び全ての出願は、37 CFR 1.57の下で本明細書に参照援用される。
【発明の概要】
【0015】
いくつかの実施形態では、医療用インプラントを調整するための遠隔制御装置は、ドライバと、少なくとも1つのセンサと、出力装置とを含む。ドライバは、無線駆動信号を伝達して、埋め込まれた医療用インプラントを調整するように構成される。医療用インプラントの調整は、医療用インプラントを用いて力を生成すること、及び医療用インプラントの寸法を変更することのうちの1つ以上を含む。少なくとも1つのセンサは、駆動信号に対するインプラントの応答を感知するように構成される。出力装置は、駆動信号に応答して、医療用インプラントにより生成された力及び医療用インプラントの寸法の変更のうちの1つ以上を報告するように構成される。いくつかの実施形態では、出力装置は、視覚出力装置(例えば、ディスプレイ)、聴覚出力装置(例えば、スピーカ、アラーム)、USB出力装置、Bluetooth出力装置、ソリッドステートメモリ出力装置(例えば、任意のリムーマブルまたは可読ソリッドステートメモリ)などである。
【0016】
いくつかの実施形態では、身体内の寸法の無線調整のための医療用インプラントは、身体内の第1の位置に結合するために構成される第1の部分、身体内の第2の位置に結合するために構成される第2の部分、及び第1の部分と第2の部分との間の相対距離を調整するように構成される磁気ドライブを含む。磁気ドライブは、少なくとも1つの被駆動磁石を含み、身体の外側の回転可能なドライバ磁石によって付与される磁場に応答して軸周囲を回転するように構成される。インプラントは、ドライバ磁石の移動に対する被駆動磁石の応答性を示す信号を伝達するように構成され、この応答性の変化は、身体によって第1及び第2のコネクタに印加される力の変化を示す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】外部調整デバイスの一実施形態を示す。
図2図1の外部調整デバイスのディスプレイ及び制御パネルの詳細図を示す。
図3図1の外部調整デバイスの下面または底面を示す。
図4図3の線4−4に沿って取った図3の外部調整デバイスの断面図を示す。
図5図3の線5−5に沿って取った図3の外部調整デバイスの断面図を示す。
図6】牽引デバイスの磁石に関する、外部調整デバイスの一実施形態の磁石の配向を示す。
図7】外部調整デバイスの一実施形態の回路基板上の様々なセンサを示す。
図8】外部調整デバイスの一実施形態の回路基板上の様々なホール効果センサを示す。
図9A】外部調整デバイスの一実施形態の磁石に関するホール効果センサの特定構成を示す。
図9B図9Aのホール効果センサの出力電圧を示す。
図9C】非同期状態の磁石を有する、図9Aのホール効果センサを示す。
図9D図9Cのホール効果センサの出力電圧を示す。
図10A】一実施形態の磁石に関するホール効果センサの構成を示す。
図10B図10Aのホール効果センサの出力電圧を示す。
図11】外部調整デバイスの一実施形態の外部磁石及び内部永久磁石の磁束密度プロットを示す。
図12A】外部調整デバイスの位置付け中の、外部調整デバイスの一実施形態の外部磁石及び内部永久磁石の断面図を示す。
図12B】外部調整デバイスの位置付け中の、外部調整デバイスの一実施形態の外部磁石及び内部永久磁石の側面図を示す。
図12C】外部調整デバイスの位置付け中の、外部調整デバイスの一実施形態の外部磁石及び内部永久磁石の上面図を示す。
図13A】外部調整デバイスの一実施形態の外部磁石と内部永久磁石との間のゼロトルク状態を示す。
図13B】外部調整デバイスの一実施形態の外部磁石と内部永久磁石との間の磁気結合を示す。
図13C】外部調整デバイスの一実施形態の外部磁石と内部永久磁石との間の結合トルクの増加を伴う連続回転を示す。
図13D】外部調整デバイスの一実施形態の外部磁石と内部永久磁石との間の滑りを示す。
図14】磁気センサのアレイを有する外部調整デバイスの一実施形態の内部図である。
図15】磁気センサを含む回路基板である。
図16】磁気センサのアレイを有する外部調整デバイスの一実施形態の正面図である。
図17】外部調整デバイスの一実施形態の外部磁石及び内部永久磁石に関する磁石センサの配置の正面図である。
図18】線18に沿って取られた図17の磁気センサの配置の断面図である。
図19】調整可能なインプラントを調整するためのシステムの外部調整デバイスの一実施形態の図である。
図20】調整可能なインプラントを調整するためのシステムの外部調整デバイスの一実施形態の論理配列の図である。
図21】調整可能なインプラントを調整するためのシステムの外部調整デバイスの一実施形態のユーザインターフェースである。
図22】一連の間隙距離にわたる電圧のグラフである。
図23】一連の間隙距離にわたる最大可能牽引力のグラフである。
図24】いくつかの電圧差動の実際の力のグラフである。
図25】磁気センサの対の差動電圧のグラフである。
図26】脊柱の長さまたはそれにかかる力を調整するための調整可能なインプラントの実施形態を示す。
図27】骨の部分間の距離または力を調整するための調整可能なインプラントの実施形態である。
図28】骨の部分間の回転角またはトルクを調整するための調整可能なインプラントの実施形態である。
図29】骨の部分間の角度または力を調整するための調整可能なインプラントの実施形態である。
図30】骨の部分間の角度または力を調整するための調整可能なインプラントの実施形態である。
図31】身体組織上の位置または力(張力)を調整するための調整可能なインプラントの実施形態である。
図32】身体の管の制限を調整するための調整可能なインプラントの実施形態である。
図33】外部調整デバイスの一実施形態の1つ以上の外部電磁石及び内部永久磁石に関する磁気センサの配置の正面図である。
図34】外部調整デバイスの一実施形態の1つ以上の外部電磁石及び内部永久磁石に関する磁気センサのアレイの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1〜3は、調整可能なインプラント、例えば、より具体的には牽引デバイス1000(それに限定されないが)によって代表される、加力デバイスを調整するために構成される外部調整デバイス700を示す。牽引デバイス1000は、任意の数の牽引、または一般に調整可能な加力デバイス、例えば、米国特許第7,862,502号、同第7,955,357号、同第8,197,490号、同第8,449,543号、及び同第8,852,187号(これらの開示は、それら全体が本明細書に参照援用される)、ならびに/または米国特許出願第12/121,355号、同第12/411,107号、同第12/250,442号、同第12/761,141号、同第13/198,571号、同第13/655,246号、同第14/065,342号、同第13/791,430号、同第14/355,202号、同第14/447,391号、及び同第14/511,084号(これらの開示は、それら全体が本明細書に参照援用される)に記載されるものを含み得る。牽引デバイス1000は、一般に、外部調整デバイス700によって印加される磁場に応答して回転する、回転して取り付けられた内部永久磁石1010を含む。ある方向の磁石1010の回転は、デバイス1000の牽引を引き起こし、一方で反対方向の磁石1010の回転は、デバイス1000の引込みを引き起こす。デバイス1000の引込みは、圧縮力を生成することができ、一方でデバイス1000の牽引は、張力を生成することができる。外部調整デバイス700は、充電可能なバッテリーによって、または電力コード711によって給電され得る。外部調整デバイス700は、第1のハンドル702及び第2のハンドル704を含む。第2のハンドル704は、ループ形状であり、それを使用して外部調整デバイス700を運ぶ、及び/または使用中に外部調整デバイス700を安定させることができる。第1のハンドル702は、外部調整デバイス700の第1の端部から直線状に延在し、一方で第2のハンドル704は、外部調整デバイス700の第2の端部に位置し、実質的に軸から外れて延在する、または第1のハンドル702に対して角度を有する。一実施形態では、第2のハンドル704は、第1のハンドル702に対して実質的に垂直に配向され得るが、他の配置も可能である。
【0019】
第1のハンドル702は、図3に最も良く見られるように、ギア、ベルトなどを介して第1の外部磁石706及び第2の外部磁石708を駆動するモータ705を含む。第1のハンドル702上には、身体の輪郭806及び外部調整デバイス700を患者の身体上に配置する正しい方向を示す任意の配向矢印808を含む、任意の配向画像804があり、それにより牽引デバイスは、正しい方向に操作される。第1のハンドル702を保持している間、操作者は、牽引記号717を有し、第1の色(例えば、緑色)である牽引ボタン722を親指で押す。これが牽引デバイス1000を牽引する。牽引デバイス1000が過剰に牽引され、デバイス1000を引き込むこと、またはその牽引を減らすことが望ましい場合、操作者は、引込み記号719を有する引込みボタン724を親指で押す。
【0020】
牽引は、磁石706、708をある方向に回し、一方で引込みは、磁石706、708を反対方向に回す。磁石706、708は、窓811内で見ることができる縞模様809を有する。これは、磁石706、708が静止しているか、回っているか、それらがどの方向に回っているかの容易な特定、ならびにデバイスの操作者による迅速なトラブルシューティングを可能にする。操作者は、牽引デバイス1000の磁石が埋め込まれる患者上の点を決定し、次に患者の皮膚の対応する部分にマーキングすることによって、外部調整デバイス700を牽引デバイス1000に対して正しい位置に配置した後、外部調整デバイス700の整列窓716を通してこのスポットを見る。
【0021】
図2は、いくつかのボタン814、816、818、820を含む制御パネル812、及びディスプレイ715を示す。ボタン814、816、818、820は、ソフトキーであり、一連の異なる機能に対してプログラムすることができる。いくつかの実施形態では、ボタン814、816、818、820は、ディスプレイに現れる対応する凡例を有する。牽引デバイス1000上で行われる牽引の長さを設定するために、増加ボタン814及び/または減少ボタン816を使用して、標的牽引長さ830を調整する。緑色のプラス記号グラフィック822を有する凡例は、増加ボタン814に対応し、赤色のマイナス記号グラフィック824を有する凡例は、減少ボタン816に対応する。特定の特徴に対して使用される特定の色に関する本明細書での言及は、例証として見られるべきであることを理解されたい。本明細書に具体的に列挙されるもの以外の色が、本明細書に記載される発明の概念に関連して使用されてもよい。増加ボタン814を押す毎に、標的牽引長さ830を0.1mm増加させる。同じ方法で、減少ボタン816を押す毎に、標的牽引長さ830を0.1mm減少させる。0.1mm以外の減分/増分を使用することもできる。所望の標的牽引長さ830が表示され、外部調整デバイス700が患者上に配置されると、操作者は、牽引ボタン722を押し続け、外部牽引デバイス700は、標的牽引長さ830が達成されるまで(外部調整デバイス700が停止する点で)磁石706、708を回す。牽引プロセス中に、実際の牽引長さ832が表示され、0.0mmから開始して、標的牽引長さ830が達成されるまで増加/減少する。実際の牽引長さ832が増加/減少するにつれて、牽引プロセスグラフィック834が表示される。例えば、明色ボックス833は、左から右に暗色で塗り潰される。図2において、標的牽引長さ830は3.5mmであり、2.1mmの牽引が生じ、牽引プロセスグラフィック834のボックス833の60%が表示される。リセットグラフィック826に対応するリセットボタン818を押して、数字の一方または両方をゼロにリセットすることができる。追加ボタン820を他の機能(例えば、ヘルプ、データなど)に割り当てることができる。このボタンは、それ自体の対応するグラフィック828(図2において「?」として示される)を有し得る。代替的に、タッチスクリーン、例えば、容量性または抵抗性タッチキーを使用することができる。この実施形態では、ボタン814、816、818、820に代わって、または補足してグラフィック/凡例822、824、826、828がタッチキーであってもよい。特定の一実施形態では、822、824、826、828のタッチキーは、それぞれボタン814、816、818、820の機能を行い、ボタン814、816、818、820は排除される。いくつかの実施形態では、例えば、聴覚出力装置、USB出力装置、Bluetooth出力装置、または外部調整デバイス700の使用から生じるデータをユーザに効果的に報告することができる任意の他のデータ出力装置を含む、ディスプレイ以外の出力装置が使用されてもよい。
【0022】
ハンドル702、704は、いくつかの方法で保持され得る。例えば、第1のハンドル702は、牽引デバイス1000の埋め込まれた磁石の、患者における位置を見つけようとする間、掌を上に向けて保持され得る。指はハンドル702を包み込み、4本の指の指先または中点は、ハンドル702上でわずかに押し上げ、ある程度のバランスを保つ。これは、非常に敏感な感覚を可能にし、牽引デバイス1000内の磁石と外部調整デバイス700の磁石706、708との間の磁場をより明らかにする。牽引中に、第1のハンドル702は、掌を下に向けて保持されてもよく、操作者がデバイス700を患者の上にしっかりと押し下げて、外部調整デバイス700の磁石706、708と、牽引デバイス1000の磁石1010との間の距離を最小限にするのを可能にし、ひいてはトルク結合を最大化する。これは、患者が大きい、または過体重である場合に特に適切である。第2のハンドル704は、操作者の選好に依存して、磁石感知操作及び牽引操作中に掌を上に向ける、または掌を下に向けて保持されてもよい。
【0023】
図3は、外部調整デバイス700の底面または下面を示す。外部調整デバイス700の底部において、接触表面836は、エラストマー材料などのソフトデュロメータの材料、例えば、PEBAX(登録商標)(Arkema,Inc.,Torrance,California,USA)またはポリウレタンで作製され得る。これは、デバイス700が落ちた場合にそれを保護する衝撃防止を可能にする。またデバイスを患者の素肌に配置する場合、この性質の材料は、いくつかの他の材料のように迅速に患者から熱を引き離さないため、それらは硬質プラスチックまたは材料のように「冷たく感じない」。ハンドル702、704は、滑らないグリップとして機能するために、同様の材料でそれらを被覆することもできる。
【0024】
図3はまた、スマイリーフェイスのオプションを含む、子供向けのグラフィック837を示す。代替的に、これは、テディーベア、ウマ、またはウサギなどの動物の顔であり得る。複数の顔のセットは、様々な若年患者の好みに合うように、取り外し可能及び交換可能であり得る。加えて、デバイスの底面の顔の位置は、操作者がそれらの顔を幼い子供には見せるが、それほど喜ばないかもしれない大きい子供にはそれを隠したままにすることができる。代替的に、ソックパペットまたはヒト、動物、もしくは他のキャラクターを表す装飾カバーが製造されてもよく、これによりデバイスは、デバイスの操作に影響を及ぼすことなく、それらで薄く被覆され得るが、追加として、パペットまたはカバーは、牽引処置が行われた後に幼い患者に付与されてもよい。これは幼い子供が今後の処置に戻ることに興味を持ち続ける助けとなり得ると期待される。
【0025】
図4及び5は、図3に示される外部調整デバイス700の断面図であり、様々な中心線に沿って取られた外部調整デバイス700の内部構成要素を示す。図4は、図3の線4−4に沿って取られた外部調整デバイス700の断面図である。図5は、図3の線5−5に沿って取られた外部調整デバイス700の断面図である。外部調整デバイス700は、第1の筐体868と、第2の筐体838と、中央磁石部分725とを備える。第1のハンドル702及び第2のハンドル704は、グリップ703(第1のハンドル702上に示される)を含む。グリップ703は、エラストマー材料で作製されてもよく、手で握ったときに柔らかい感触を有し得る。しっかり把持するのを助けるために、粘着性の感触を有してもよい。電力は、電力コード711を介して供給され、歪除去体844を有する第2の筐体838に保持される。ワイヤ727は、それぞれギアボックス842、出力ギア848、及びセンターギア870を介して磁石706、708を回転させるモータ840を含む様々な電子構成要素を接続する。センターギア870は、各磁石706、708上に1つずつ2つの磁石ギア852を回転させる(1つのそのようなギア852は、図5に示される)。出力ギア848は、結合850を介してモータ出力装置に取り付けられ、両方のモータ840及び出力ギア848は、マウント846を介して第2の筐体838に固定される。磁石706、708は、磁石カップ862内に保持される。磁石及びギアは、低摩擦回転を助けるベアリング872、874、856、858に取り付けられる。モータ840は、モータプリント回路基板(PCB)854によって制御され、一方でディスプレイは、フレーム864に取り付けられるディスプレイPCB866によって制御される。
【0026】
図6は、第1及び第2の外部磁石706、708、及び牽引処置中の牽引デバイス1000の埋め込まれた磁石1010の極の配向を示す。説明の目的で、この配向は、時計の数字に関して記載される。第1の外部磁石706は、第2の外部磁石708と同期して(ギアリング、ベルトなどによって)回され、これにより第1の外部磁石706のN極902は、第2の外部磁石708のS極904が12時の位置を指しているとき、12時の位置を指す。したがって、この配向では、第1の外部磁石706のS極906は、第2の外部磁石708のN極908が6時の位置を指している間、6時の位置を指している。第1の外部磁石706及び第2の外部磁石708の両方は、それぞれの矢印914、916によって示されるように、第1の配向で回される。回転磁場は、埋め込まれた磁石1010上にトルクを印加し、それを矢印918によって示されるように、第2の方向で回転させる。トルク送達中の埋め込まれた磁石1010のN極1012及びS極1014の例示的な配向は、図6に示される。第1及び第2の外部磁石706、708が、示される方向とは反対に回されるとき、埋め込まれた磁石1010は、示される方向とは反対に回される。第1の外部磁石706及び第2の外部磁石708の互いに関する配向は、埋め込まれた磁石1010へのトルク送達を最適化するのに役立つ。外部調整デバイス700の操作中に、2つの外部磁石706、708が所望のとおり同期して駆動されているかを確認することは困難である場合が多い。
【0027】
図7及び8に戻り、外部調整デバイス700が適切に作動していることを保証するために、モータプリント回路基板854は、1つ以上のエンコーダシステム、例えば、フォトインタラプタ920、922、及び/またはホール効果センサ924、926、928、930、932、934、936、938を備える。フォトインタラプタ920、922はそれぞれ、エミッタ及び検出器を備える。放射状に縞模様のリング940は、外部磁石706、708の一方または両方に取り付けられてもよく、フォトインタラプタが角度のある運動を光学的にエンコードするのを可能にする。光921、923は、放射状に縞模様のリング940とフォトインタラプタ920、922との間に概略的に示される。
【0028】
独立して、ホール効果センサ924、926、928、930、932、934、936、938を非光学的エンコーダとして使用して、外部磁石706、708の一方または両方の回転を追跡することができる。8つのそのようなホール効果センサが図7に示されているが、それより少ない、またはより多くのセンサが用いられてもよいことを理解すべきである。ホール効果センサは、外部磁石706、708が回転するにつれてホール効果センサが磁場の変化を感知するのを可能にする位置で、モータプリント回路基板854に接続される。各ホール効果センサ924、926、928、930、932、934、936、938は、磁場強度の増加または減少に対応する電圧を出力する。図9Aは、センサ924、938に対するホール効果センサの1つの基本配置を示す。第1のホール効果センサ924は、第1の外部磁石706に関して9時に位置する。第2のホール効果センサ938は、第2の外部磁石708に関して3時に位置する。磁石706、708が同期運動で回転するとき、第1のホール効果センサ924の第1の電圧出力940及び第2のホール効果センサ938の第2の電圧出力942は、外部磁石706、708の全回転周期の電圧をグラフ化する図9Bに見られるものと同じパターンを有する。このグラフは、出力電圧の正弦波分散を示すが、クリップされたピークは、信号の飽和に起因する。この設計で使用されるホール効果センサがこの効果を引き起こす場合でも、第1の電圧出力940及び第2の電圧出力942を経時的に比較するのに十分な信号が依然として存在する。2つのホール効果センサ924、938のうちのいずれかが、外部調整デバイス700の操作中に正弦波信号を出力しない場合、これは、対応する外部磁石が回転を停止したことを明示する。図9Cは、外部磁石706、708の両方が同じ近似角速度で回転しているが、N極902、908が正しく同期していない状態を示す。このために、第1の電圧出力940及び第2の電圧出力942は非同時性であり、移相(Φ)を呈する。これらの信号は、プロセッサ915(図8に示される)によって処理され、エラー警告は、外部調整デバイス700のディスプレイ715上に表示され、これによりデバイスは、再同期され得る。
【0029】
独立したステッパモーターが使用される場合、再同期プロセスは、単に再プログラミングの1つであり得るが、2つの外部磁石706、708が、例えばギアリングまたはベルトによって一緒に結合される場合、機械的リワークが必要とされ得る。図9Aのホール効果センサ構成の代替が図10Aに示される。この実施形態では、ホール効果センサ928は、外部磁石706に関して12時に位置し、ホール効果センサ934は、外部磁石708に関して12時に位置する。この構成を用いる場合、外部磁石706のN極902は、外部磁石708のS極904がホール効果センサ934に向かって指しているとき、ホール効果センサ928に向かって指しているべきである。この配置によって、ホール効果センサ928は、出力電圧944を出力し、ホール効果センサ934は、出力電圧946を出力する(図10B)。出力電圧944は、設計によって、出力電圧946と非同時性である。図9Aのホール効果センサ構成の利点は、各センサがそれと、反対側の磁石(例えば、外部磁石708と比較してホール効果センサ924)との間により大きい距離を有し、それにより干渉の可能性が低くなる。図10Aのホール効果センサ構成に対する利点は、より小型の(幅が狭い)外部調整デバイス700を作製することが可能であり得ることである。図10Bの非同時性パターンを分析して、磁石の同期性を確認することもできる。
【0030】
図7及び8に戻り、追加のホール効果センサ926、930、932、936が示されている。これらの追加のセンサは、外部調整デバイス700の外部磁石706、708の回転角フィードバックに対して更なる精度を可能にする。更に、ホール効果センサの特定の数及び配向が異なり得る。ホール効果センサの代わりに、磁気抵抗エンコーダを使用することもできる。
【0031】
更に別の実施形態では、追加の情報をプロセッサ915によって処理することができ、ディスプレイ715上に表示することができる。例えば、外部調整デバイス700を使用する牽引は、医療関係者によって診察室で、または患者もしくは患者の家族によって自宅で行うことができる。いずれの場合においても、後でアクセスするために、各牽引セッションからの情報を記憶することが望ましい場合がある。例えば、各牽引の日時、試行された牽引の量、及び得られた牽引の量。この情報は、プロセッサ915内、またはプロセッサ915と関連した1つ以上のメモリモジュール(図示せず)内に記憶されてもよい。加えて、医師は、牽引長さの限度、例えば、各セッションにおいて牽引され得る最大量、1日に牽引され得る最大量、1週間に牽引され得る最大量などを入力することができる。医師は、患者がアクセスすることができないデバイスのキーまたはボタンを使用するセキュアエントリーを使用することによって、これらの限度を入力することができる。
【0032】
図1に戻り、一部の患者において、牽引デバイス1000の第1の端部1018を、患者の頭に向かって置き、牽引デバイス1000の第2の端部1020を、患者の足に向かって配置することが望ましい場合がある。牽引デバイス1000のこの配向は、順方向と呼ばれ得る。他の患者において、牽引デバイス1000の第2の端部1020を有する牽引デバイス1000を、患者の頭に向かって配向し、牽引デバイス1000の第1の端部1018を、患者の足に向かって配向することが望ましい場合がある。牽引デバイス1000のこの配向は、逆方向と呼ばれ得る。ナット内でスクリューを回すために磁石1010が回転する牽引デバイスでは、患者において順方向または逆方向のいずれかである牽引デバイス1000の配向は、牽引デバイス1000が順方向に配置されるとき、外部調整デバイス700を配向画像804に従って配置する必要があるが、牽引デバイス1000が逆方向に配置されるとき、配向画像804の反対側に配置する必要があることを意味する。ソフトウェアは、プロセッサ915が、牽引デバイス1000が順方向に埋め込まれたか、または逆方向に埋め込まれたかを認識し、次に牽引ボタン722が配置されたとき、磁石706、708を適切な方向に回すようにプログラムされ得る。
【0033】
例えば、モータ705は、順方向に配置された牽引デバイス1000を牽引するとき、磁石706、708を第1の方向に回転させ、逆方向に配置された牽引デバイス1000を牽引するとき、第2の反対方向に回転させるように命令され得る。医師は、例えば、制御パネル812を使用して、牽引デバイス1000が順方向に配置されたか、または逆方向に配置されたかを入力するように、ディスプレイ715によって促され得る。次に患者は、モータ705が、牽引及び引込みの両方に対して正しい方向に磁石706、708を回すことを保証するように、同じ外部調整デバイス700を使用し続けることができる。代替的に、牽引デバイスは、RFIDチップ1022(図1に示される)を組み込んでもよく、外部調整デバイス700上のアンテナ1024によって読み取り、書き込むことができる。患者における牽引デバイス1000の位置(順方向または逆方向)は、RFIDチップ1022に書き込むことができ、したがって任意の外部調整デバイス700のアンテナ1024によって読み取ることができ、どの外部調整デバイス700が使用されるかにかかわらず、患者が正しい牽引及び/または引込みを受けるのを可能にする。
【0034】
図11は、外部調整デバイス700の2つの外部磁石706、708、及び牽引デバイス1000の内部永久磁石1010を取り囲む領域内の磁場特徴の磁束密度プロット100である。本開示の目的で、回転可能な磁石を組み込む任意の種類の調整可能な加力(またはトルク印加)インプラントが、代替として企図される。磁束密度プロット100において、一連の束線110は、配向及び大きさを有するベクトルとして描かれ、大きさは、矢印の長さによって表される。外部磁石706、708が内部永久磁石1010と磁気的に結合し、モータ840によって回されて(図4)、内部永久磁石1010を回すと(図6に関して記載されるとおり)、束線110の大きさ及び配向は大幅に変化する。本発明の実施形態は、ホール効果センサなどの磁気センサのアレイを使用して、変化する磁場特徴についての情報を受信し、外部調整デバイス700の、及びより重要なことには、牽引デバイス1000自体の使用及び機能を助けるパラメータを判定する。第1のパラメータは、牽引デバイス1000の内部永久磁石1010に対する、外部調整デバイス700の外部磁石706、708の一般近接である。外部調整デバイス700の外部磁石706、708を、それが機能するように、牽引デバイス1000の内部永久磁石1010に対して十分近くに配置することが望ましい。このシステムの目標は、外部磁石706、708が内部永久磁石上に付与するトルクを最大化すること、故に牽引デバイス1000によって送達される牽引力を最大化することであり得る。第2のパラメータは、外部調整デバイス700と牽引デバイス1000との間の距離、特に外部調整デバイス700の外部磁石706、708と牽引デバイス1000の内部永久磁石1010との間の距離の推定である。この距離の推定は、より詳細に説明されるように、後次パラメータを推定する際に使用され得る。第3のパラメータは、牽引長さなどの牽引デバイス1000の推定可変寸法である。いくつかの種類の調整可能なインプラントに関して、可変寸法は長さであり得る。他の種類の調整可能なインプラントに関して(例えば、制限デバイスにおいて)、調整可能なパラメータは、直径または円周であり得る。第4のパラメータは、牽引力である。牽引力は、特に、成長中の患者において、骨格系上の引張負荷の増加が成長を加速させ得るため、脊椎側弯症において有用なパラメータであり得る。これは、Heuter−Volkmann原理として知られている。牽引力はまた、骨の長さを増加させること、または骨の角度もしくは回転配向を変更することに関係して、臨床用途で有用である。更に、インプラントに応じて、第4のパラメータは、例えば、米国特許第8,852,187号に開示されるものなどの外傷用途において、他の力、例えば、調整可能な圧縮インプラントにおける圧縮力を組み込むことができる。調整可能な医療用インプラントを使用する他の医療用途において、印加される力の代わりに、またはそれと共に身体部分に印加されるモーメントを知ることは有用であり得る。例えば、脊椎側弯症の湾曲において、「非屈曲モーメント」は、牽引デバイスによって湾曲上に配置され、それをまっすぐにするモーメントを説明する。特定の力値の場合、このモーメントは、牽引デバイスが脊椎側弯症の湾曲の先端から横方向にどれだけ離れて位置しているかに応じて異なる。例えば、X線画像によって横方向の距離がわかる場合、非屈曲モーメントは、印加される力を判定することから計算され得る。
【0035】
外部調整デバイス700の最適位置付けを判定することは、常に可能であるとは限らない。当然のことながら、埋め込まれた牽引デバイス1000は、外部調整デバイス700の操作者から見えず、X線画像を使用して、その正確な位置を判定することは困難であり得るため、追加の放射に起因して望ましくない。埋め込まれた牽引デバイス1000の位置を定義するX線画像を用いる場合でも、患者の皮膚に隣接した所望の位置における外部調整デバイス700の配置は、患者の身体の表面の極端な湾曲によって(例えば、胴体に著しい変形を有する脊椎側弯症患者において)、または異なる厚さの骨格系周囲の筋肉及び脂肪によって(例えば、脚延長術患者における大腿周囲)複雑化され得る。図12Aは、デカルト形態で、Y軸及び外部調整デバイス700の外面とのタンジェント707と、牽引デバイス1000の外面とのタンジェント709との間の間隙Gと整列された外部調整デバイス700の中心線106を示す。外部磁石706、708と内部永久磁石1010との間の距離は、外部調整デバイス700及び牽引デバイス1000それぞれにおけるそれらの位置に起因して、間隙Gよりもわずかに大きいことがある(すなわち、筐体が間隙Gにわずかに追加する)。外部磁石706、708が牽引デバイス1000の内部永久磁石1010の近くに配置されるとき、生成され得る牽引力が増加する。整列の横方向のずれは、外部調整デバイス700の中心線106と内部永久磁石1010の中心との間でX軸に沿ってXによって表される。外部調整デバイス700がたった1つの外部磁石を有する実施形態では、横方向のずれは、x軸に沿って、外部磁石の中心と内部永久磁石1010の中心との間の距離によって表される。多くの場合、Xが小さいほど、最大可能牽引力は高くなる。また角度Rだけ傾けられ、外部磁石706′を、Rがゼロに近付く場合よりも内部永久磁石1010から遠く離す、外部調整デバイス700′は、破線で示される。
【0036】
図12Bは、図12Aと同様であるが、図12Bは、外部調整デバイス700及び内部永久磁石1010の側面図を示し、z軸は左右、y軸は上下である。軸オフセットZは、外部磁石708の軸中心と内部永久磁石1010の軸中心との間に描かれている。また代替構成が示され、外部磁石708′は、角度Rに傾けられている。軸オフセットZは、最大可能牽引力を低下させる傾向がある。図12Cは、外部磁石706と内部永久磁石1010との間の第3の傾斜角度Rを示す上面図である。臨床使用において、R及びRは、ほぼ常に非ゼロの大きさであるが、それらが大きいほど、電位結合トルクは低くなり、したがって電位牽引力が低くなる。
【0037】
図13A〜13Dは、調整処置中に外部磁石706、708と内部永久磁石1010との間の磁気結合の変動を示す。図13Aは、例えば、外部磁石706、708の回転を開始する前、または外部調整デバイス700の操作の開始時に存在し得る、ゼロトルク状態を示す。図示されるように、外部磁石706のN極902は、正のy方向を指し、外部磁石706のS極906は、負のy方向を指し、一方で外部磁石708のS極904は、正のy方向を指し、外部磁石708のN極908は、負のy方向を指している。内部永久磁石1010のN極1011は、外部磁石706のS極906に取り付けられ、したがって、実質的に負のx方向に保持され、内部永久磁石1010のS極1013は、外部磁石708のN極908に取り付けられ、したがって正のx方向に保持される。全ての磁石706、708、1010は、均衡状態であり、互いに対立していない。外部磁石706、708が回り始めるように、外部調整デバイス700が操作されるとき(図13Bに示されるように)、多くの場合、内部永久磁石1010を回転可能に保持する機構上に公称抵抗トルクが存在する。例えば、ピンもしくは軸上の摩擦、またはリードスクリューと牽引機構のナットとの間の摩擦。この特定の説明において、外部調整デバイスは、単一外部磁石706を有するか、または互いに同期して回転する(他の実施形態が可能であるが)2つ以上の外部磁石706、708を有するかのいずれかであると想定されるため、簡潔性のために、ここでは外部磁石706のみを参照する。外部磁石706が、第1の角度αまで第1の回転方向102に回されるとき、第2の反対回転方向104の回転を開始させるのに十分に大きい印加トルクτを内部永久磁石1010上に印加しなかった。例えば、印加トルクτが、内部永久磁石1010の静的閾値抵抗トルクτstよりも小さいとき。しかしながら、角度αを超えるとき、印加トルクτは、内部永久磁石1010の静的閾値抵抗トルクτstよりも大きくなり、したがって、内部永久磁石1010の第2の回転方向104の回転が始まり、外部磁石706が角度αだけ回転する間継続する。故に、外部磁石706が角度α(α=α+α)に到達するとき、内部永久磁石1010は、角度βだけ回転し、角度βは、角度αよりも小さい。角度βは、角度α以下である。内部永久磁石1010が角度βだけ回転するにつれて動的抵抗トルクτDRが増加する場合、角度βは、角度αよりも小さい。
【0038】
図13Cは、追加の回転が生じた後、及び動的抵抗トルクτDRが増加したときの磁石706、708、1010の配向を示す。これは、典型的に、牽引デバイス1000の機構内の摩擦の増加に起因して、牽引デバイス1000の牽引力が増加するときに生じ、第1の回転中または数回の回転後に生じ得る。故に図13Cに見られるように、内部永久磁石1010は、外部磁石706よりも小さい追加量だけ回転した。位相遅れという用語を使用して、外部磁石706と内部永久磁石1010との間の回転配向の差を説明する。動的抵抗トルクτDRが増加すると、位相遅れも増加する。図13Aに示されるゼロトルク状態における外部磁石706のN極902と内部永久磁石1010のN極1011との間の位相遅れは、90°と定義される。しかしながら、本発明の実施形態の目的で、位相遅れは、図13Aのゼロトルク状態で0°であると定義される。位相遅れを定義するために選択される方法にかかわらず、重要な要素は、経時的な(または回転数にわたる)位相遅れの変化である。動的抵抗トルクτDRが更に増加するにつれて、動的抵抗トルクτDRが印加されたトルクτよりも高くなる点に到達する。これは、外部磁石(複数可)及び内部永久磁石の係合極が互いを超えて滑るか、またはそれらの磁気係合を喪失する滑り状態(またはストール状態)をもたらす。したがって、外部調整デバイス700の外部磁石706、708は、内部永久磁石1010を回転させることができなくなる。滑りの直前の位相遅れは、90°であり得る。滑り点において、極が互いを超えて滑るとき、内部永久磁石1010は、典型的に、全回転よりも小さいいくらかの角度で回転方向102(それが回転していた回転方向104の反対)に突然かつ迅速に逆回転する。これは、図13Dに示される。
【0039】
知的調整システム500は、図14に例示され、第1の部分404及び第2の部分406を含み、第1の部分404に関して調整可能である、調整可能な医療用デバイス400を調整するように構成される、磁気センサアレイ503を有する外部調整デバイス502を含む。調整可能な医療用デバイス400は、非侵襲的に調整可能であり、回転可能な永久磁石402、例えば、放射状分極円筒形永久磁石を含む。調整可能な医療用インプラント400は、身体内で調整可能な力を印加するように構成される。永久磁石402は、第2の部分406内で雌ネジ410と係合するように構成される、リードスクリュー408に回転可能に結合されてもよく、これにより永久磁石402の回転は、雌ネジ410内でリードスクリュー408の回転を引き起こし、ひいては第1の部分404及び第2の部分406を、互いに対して長手方向に移動させる。永久磁石402は、外部調整デバイス502の1つ以上の外部磁石510(または図16の511)を用いてトルクを印加することによって非侵襲的に回転され得る。調整可能な医療用デバイス400は、患者の体内への埋込みのために構成され、図示されるように、第1の部分404が第1の位置で患者に結合され得、第2の部分406が第2の位置で患者に結合され得るように更に構成される。いくつかの実施形態では、調整可能な医療用デバイス400は、第1の位置と第2の位置との間の牽引力を増加させるように非侵襲的に調整され得る。いくつかの実施形態では、調整可能な医療用デバイス400は、第1の位置と第2の位置との間の牽引力を減少させるように非侵襲的に調整され得る。いくつかの実施形態では、調整可能な医療用デバイス400は、第1の位置と第2の位置との間の圧縮力を増加させるように非侵襲的に調整され得る。いくつかの実施形態では、調整可能な医療用デバイス400は、第1の位置と第2の位置との間の圧縮力を減少させるように非侵襲的に調整され得る。いくつかの実施形態では、調整可能な医療用デバイス400は、これらの機能のうちの2つ以上を行うように非侵襲的に調整され得る。代替的に、調整可能な医療用デバイスは、直径を増加または減少させるように調整されるよう構成される、制限デバイスであってもよい。例えば、直径は、血管、消化管、または尿路などの身体導管を少なくとも部分的に制限する。この性質の実施形態では、第2の部分406に関する第1の部分406の移動は、ケーブルまたは引張部材上の牽引または張力を増加または減少させることができ、次に制限デバイスの直径の制限(または場合によっては増加)を引き起こす。
【0040】
磁気センサアレイ503は、2つの回路基板516、518、例えば、プリント回路基板(PCB)を備え得る。第1の回路基板516は、第2の回路基板518の反対側に配置され得る。例えば、第1の回路基板516は、第2の回路基板518の上、かつ概して平行に配置され得る。各回路基板516、518は、磁気センサ536、538、540、542のサブアレイ520、例えば、ホール効果センサを有し得る。第2の外部磁石511(図16)または更に多くの外部磁石を、外部調整デバイス502上に配設してもよい。図14において、第2の外部磁石511は、磁気センサアレイ503の詳細を示すために除去されている。スタンドオフブロック526、528は、外部調整デバイス502上に配設され、第1及び第2の回路基板516、518を所定の位置に保持することができる。スタンドオフブロック526、528は、1つ以上の方向に移動可能であり、必要に応じて各回路基板516、518の多次元の微調整を可能にして磁気センサアレイ503を調整することができる。1つ以上の外部磁石510は、基部532に回転可能に固定され、静止円筒形磁石カバー530で被覆され得る。1つ以上の外部磁石510を、それらが振動しないように、またはがたつかないように十分に基部に回転可能に固定することが望ましい場合があり、それにより磁気センサの信号対ノイズ比及びセンサアレイ503の全体有効性を有利に増加させる。
【0041】
回路基板516、518は、互いに実質的に同一であり得るか、または互いの鏡像であり得る。図15は、回路基板516をより詳細に示す。5つのホール効果センサ(HES)は、前HES534、後HES536、左HES538、右HES540、及び中間HES542を含む。図14において、回路基板516は、上方に延在するホール効果センサ534、536、538、540、542を有して示されているが、回路基板518は、下方に延在するそのホール効果センサ(図14では見えない)を有して示されている。いくつかの実施形態では、ホール効果センサと永久磁石402との間の距離を最小化するために下方に延在する回路基板518のHESを有することが有利であり得る。いくかの実施形態では、したがって回路基板518は、回路基板516に対する鏡像を有することができ、これにより、例えば回路基板516の左HES538は、回路基板518の左HESの真上にある。しかしながら、左HESに使用されるホール効果センサが、右HESに使用されるホール効果センサと同一であり、前HESと後HESについても同様である場合、同じ回路基板を両方の回路基板516、518に使用することができ、ひいては製造コストを低減する。プリント回路基板(PCB)を使用して、各ホール効果センサの電圧源(例えば、+5ボルト)への接続のための導体トラックを可能にすることが想定される。
【0042】
いくつかの実施形態では、ホール効果センサ534、536、538、540、542は、直線ホール効果センサを含む。回路基板516、518の構成(すなわち、一方がもう一方の上にある)は、図17に関して説明されるように、異なるモードでのそれらの使用を助ける。中間HES542は、両方の回路基板516、518において、外部磁石510、511から最も遠いホール効果センサであるため、飽和の傾向が低くなり得る。したがって、このような実施形態では、感度の高いホール効果センサを、中間HES542として使用することができる。例えば、約4.75〜約5.25ミリボルト/ガウス(mV/G)の間、より具体的には5.0mV/Gの感度を有する、Allegro Microsystems LLC(Irvine,California,USA)によって製造されたA1324を使用してもよい。外部磁石510、511の近くに位置し、飽和される可能性が高い他のホール効果センサ(例えば、534、536、538、540)の場合、感度の低いホール効果センサを使用することができる。例えば、約1.3mV/Gの感度を有する、これもAllegro Microsystems LLC(Irvine,California,USA)によって製造されたA1302を使用してもよい。
【0043】
図16に戻り、各回路基板516、518の配向が、各外部磁石510、511に関して示される。例示的な配置は、約2.54cm(1.0インチ)〜8.89cm(3.5インチ)の間、より具体的には、約2.54cm(1.0インチ)〜6.35cm(2.5インチ)の直径を有する外部磁石510、511を含む。外部磁石510、511の長さは、約3.81cm(1.5インチ)〜12.7cm(5.0インチ)の間、または約3.81cm(1.5インチ)〜7.62cm(3.0インチ)の間であり得る。特定の実施形態では、外部磁石は、約3.81cm(1.5インチ)の直径、及び約5.08cm(2.0インチ)の長さを有し、ネオジミウム−鉄−ホウ素などの希土類材料から、例えば、N42より高い、N45より高い、N50より高い、または約N52のグレードを使用して作製される。図14に戻り、永久磁石402の例示的なサイズは、約6.35mm(0.25インチ)〜8.89mm(0.35インチ)の間、約6.85mm(0.27インチ)〜8.13mm(0.32インチ)の間、または約7.11mm(0.28インチ)の直径を含み得る。永久磁石402は、約1.27cm(0.50インチ)〜3.81cm(1.50インチ)の間、約1.77cm(0.70インチ)〜3.18cm(1.25インチ)の間、または約1.85cm(0.73インチ)、または約2.54cm(1.00インチ)の長さを有し得る。特定の実施形態では、永久磁石402は、ネオジミウム−鉄−ホウ素などの希土類材料から、例えば、N42より高い、N45より高い、N50より高い、または約N52のグレードを使用して作製され得る。
【0044】
再度図16を参照し、回路基板516(上側回路基板とも呼ばれる)は、約15mm〜32mm、または約21mmの、外部磁石510、511の中心からの距離Yに位置し得る。回路基板518(下側回路基板とも呼ばれる)は、約17mm〜35mm、または約26mmの、外部磁石510、511の中心からの距離Yに位置し得る。外部調整デバイス502は、2つの外部磁石510、511間のくぼみ544を含み、外部調整デバイスが患者に押し付けられたとき、皮膚及び/または脂肪がそのくぼみに移動するのを可能にし得、それにより外部磁石510、511を永久磁石402の可能な限り近くに配置するのを可能にする。2つの外部磁石510、511を有する外部調整デバイス502のいくつかの実施形態では、2つの外部磁石510、511の中心軸は、約50mm〜100mmの間、約55mm〜80mmの間、または約70mmだけ互いから分離され得る。
【0045】
図17において、外部調整デバイス502(図14及び16の)の正面図は、同じ差動増幅器に結合されたホール効果センサの対を示す。回路基板516の左HES538は、回路基板518の右HES540と対合される。回路基板518の左HES538は、回路基板516の右HES540と対合される。図18において、回路基板516の前HES534は、回路基板518の前HES534と対合される。回路基板516の中間HES542は、回路基板518の中間HES542と対合される。また回路基板516の後HES536は、回路基板518の後HES536と対合される。図17及び18の両方において、この対合をより良く示すために点線が引かれている。
【0046】
図19において、センサアレイ503を有し、回転のために構成された少なくとも1つの外部磁石510を有する外部調整デバイス502は、電源504によって給電される。この電源504(または別個の電源)は、ホール効果センサ(図17及び18の534、536、538、540、542)が結合される差動増幅器505に給電する。外部調整デバイス502の少なくとも1つの外部磁石510は回転され(例えば、図4のモータ840によって)、調整可能な医療用デバイス400の永久磁石402に磁気的に結合される。少なくとも1つの外部磁石510と永久磁石402との間の結合は、構成要素(すなわち、ベクトル)512及び514によって表される異なる磁場を引き起こす可変結合及びトルク特徴を有する(例えば、動的抵抗トルクτDRを増加させる)。1つ以上の回転可能な外部磁石(複数可)510、511が1つ以上の電磁石であり、例えば、2つの回転可能な永久磁石によってもたらされるものに相当する回転可能な磁場をもたらすように実施形態が構築され得ることは、依然として本発明の範囲内であることを述べるべきである。図33は、回転可能な磁場をもたらすために、2つの電磁石606、608を含む外部調整デバイス600を示す。外部調整デバイス600は、他の点では図14〜19の外部調整デバイス502に類似している。図19に戻り、プロセッサ506(例えば、マイクロプロセッサ)は、差動増幅器505からの信号を処理し、結果として得られる情報は、ユーザインターフェース508上に表示される。
【0047】
図20は、知的調整システム(例えば、図14の500)内のシステム論理200を示し、センサアレイ503によって受信された信号を取るのを可能にし、1)外部調整デバイス700、502の外部磁石706、708、510、511の、牽引デバイス1000、400の内部永久磁石1010に対する一般近接性、2)外部調整デバイス700、502と牽引デバイス1000、400との間の距離、特に、外部調整デバイス700、502の外部磁石706、708、510、511と牽引デバイス1000、400の内部永久磁石1010、402との間の距離、3)牽引デバイス1000、400の推定牽引長さ、及び4)牽引力を判定または推定するのを可能にする。データは、いくつかの実施形態では、連続モードで、例えば、1,000Hzのサンプリング速度で取得される。ステップ202では、中間HES542、左HES538、及び右HES540からの差動入力を、各全回転周期の最大値及び最小値(電圧)を用いて分析し、したがってステップ204では、中間HES542の波形の増幅を特定する。この増幅は、いくつかの後次機能プログラミング206ステップ中に使用される。ステップ208では、回転検出が行われる。例えば、一実施形態では、波形の増幅が4.2ボルトよりも小さい場合、次に牽引デバイス1000、400の永久磁石1010、402は、回転的に静止していると判定される。ステップ210では、外部調整デバイス700、502の、牽引デバイス1000、400の永久磁石1010、402に対する一般近接性が判定される。例えば、外部調整デバイス700、502が永久磁石1010、402に十分に近いか否かの判定は、外部調整デバイス700、502の操作を可能にする。一実施形態では、データ取得アレイを分析し、最初と最後の要素(すなわち、データ取得アレイ内で測定される値の全て)が0.5ボルトよりも小さい場合、次にホール効果センサによって生成される波形のピークの処理が完了する。波形の増幅が9.2ボルトよりも大きい場合、外部調整デバイス700、502は、停止することなく連続調整を保証するために、牽引デバイス1000、400の永久磁石1010、402に許容可能に近い。
【0048】
ステップ212において、外部調整デバイス700、502と牽引デバイス1000、400との間(または外部磁石706、708、510、511と永久磁石1010、402との間)の実際の距離の推定が行われる。実験データ及び曲線適合データを使用して、この距離(間隙G)を推定する。例えば、特定の一実施形態について、図22は、一連の間隙Gの電圧(V)に関して得られた実験データのグラフ266を示す。曲線適合は、以下のような等式を生成した。
【数1】
式中、Vは電圧(ボルト)であり、Gは、間隙G(ミリメートル)である。
【0049】
図20に戻り、ステップ214では、現在の距離(間隙G)での最大牽引力が、実験データ及び曲線適合データに基づいて推定される。例えば、特定の一実施形態について、図23は、一連の間隙Gの最大可能力(ポンド(lbs.))のグラフ268を示す。曲線適合272は、以下の等式を生成した。
【数2】
式中、Fは、力(ポンド(lbs.))であり、Gは、間隙G(ミリメートル)である。
【0050】
図20に戻り、ステップ216では、実験データ及び曲線適合データに基づいて牽引力のリアルタイム推定が行われる。例えば、特定の一実施形態について、図24は、電圧差動の範囲にわたる推定または実際の牽引力(ポンド(lbs.))のグラフ270を示す。曲線適合274は、以下の等式を生成した。
F=0.006×V・・・0.2168×V+3.8129×V+1.1936
式中、Fは、力(ポンド(lbs.))であり、Vは、差動電圧(ボルト)である。
【0051】
図20に戻り、この力の値が所望される場合はいつも、ユーザインターフェース226上のボタンを押すことができる、または連続的に更新するように設定され得る。ステップ218では、外部磁石706、708、510、511と永久磁石1010、402との間の滑りが検出される。最初に、ステップ222では、左及び右HES538、540間の差動入力が取得され、最大値及び最小値が得られる。次に、ステップ224では、ストール検出論理が実行される。一実施形態では、2つの期間の間の波形の最大値と最小値との間の比率が、有効波形期間中に0.77ボルトよりも大きい場合、またそれが2回続けて起こる場合、滑りが検出される(例えば、回路基板516の左HES538と回路基板518の右HES540との間、及び/または回路基板516の右HES40と回路基板518の左HES538との間)。特定の一実施形態では、電流増幅が以前の電流増幅よりも1.16倍(以上)大きい(または1.16倍以上小さい)場合、滑りが検出される。一実施形態では、最大指数と最小指数との間の差が12ボルトよりも小さい場合、滑りが検出される。左及び右HES538、540によってストールが検出される場合、滑りが検出される。滑りが検出される場合、アラーム228が鳴る、または点灯し得る。図25は、本発明の実施形態における経時的な2つの差動電圧のグラフ276を示す。回路基板516の中間HES対542と回路基板518の542との間の差動電圧286(細線)を使用して、パラメータの多くを計算することができる。三角形の摂動290は、典型的に、差動電圧286の周期内に位置する。この三角形の摂動の増幅の変化は、例えば、滑りを表し得るか、または結合トルクの変化を表し得る。側対の間(例えば、回路基板516の左HES538と回路基板518の右HES540との間)の差動電圧288(太線)は、磁気滑りの確認のために使用される。摂動292は、典型的に、差動電圧288の周期内に位置する。摂動292の増幅の変化は、磁気滑り中に生じ得る。
【0052】
図20に戻り、ステップ230では、リアルタイムトルク値が要求されるとき(例えば、ユーザインターフェース226上のボタンを押しているが)、波形の電圧または増幅が記録される。ステップ220では、回転周期をカウントする(これは連続的に生じる)。牽引長さもカウントされる。例えば、一実施形態では、0.32mmの直線牽引が、内部永久磁石1010、402の全ての回転に対して生じる。別の実施形態では、0.005mmの直線牽引が、内部永久磁石1010、402の全ての回転に対して生じる。回転数は、内部永久磁石1010、402の回転数、または内部永久磁石1010、402の回転の分数または倍数であり得る(すなわち、「回転」は、非整数であり得、1未満または1超であり得る)。例えば、内部永久磁石1010、402とリードスクリュー408との間にギアモジュール412(図14)を有する牽引デバイス1000、400において、内部永久磁石1010、402の回転数をカウントしてギア減速で割ることが望ましい場合がある。例えば、リードスクリュー408が内部永久磁石1010、402の64分の1回である単位時間当たりの回転数で回転する64:1のギア減速において、システム500によってカウントされた数は、内部永久磁石1010、402の回転数を64で割ったものであり得る。
【0053】
磁気センサアレイ503を用いて可能な、記載の機能に加えて、外部磁石(複数可)706、708、510、511の回転を追跡するために、図7〜10Bに関して記載される実施形態のホール効果センサ924、926、928、930、932、934、936、938の代わりに磁気センサアレイ503を使用することが可能である。
【0054】
ユーザに情報を伝達し、ユーザからの入力を受信するためのユーザインターフェース226の一実施形態が図21に示される。このユーザインターフェース226は、グラフィックユーザインターフェース(GUI)を含んでもよく、またディスプレイ及び制御ボタン、または1つ以上のタッチスクリーンを含んでもよい。ユーザインターフェースは、外部調整デバイス700、502と牽引デバイス1000、400との間、または外部磁石706、708、510、511と牽引デバイス1000、400の内部永久磁石1010、402との間の近似距離(間隙G)をユーザに知らせる推定間隙ディスプレイ232を含み得る。この間隙Gが十分に小さい場合、視覚(例えば、LED)、触覚、または聴覚インジケータによって、「牽引OK(OK to distract)」インジケータ234が点灯するか、振動するか、または音が鳴り得る。この点で、ユーザは、外部調整デバイス700、502の「開始」ボタン236を押すことによって牽引デバイス1000、400の牽引/引込みを開始することができる。代替的に、間隙Gが許容可能なレベル内であると判定されるまで「牽引OK」インジケータ234も「開始」ボタン236もユーザインターフェース226上に出現しないことがあり、判定された後にのみ「開始」ボタン236がユーザインターフェース226上に表示される。例えば、一実施形態では、許容可能な間隙Gは、それ以下で外部調整デバイス700、502の外部磁石706、708、510、510と牽引デバイス1000、400の内部永久磁石1010、402との間に生成され得る、著しい牽引力を生成するために十分な(例えば、骨、関節、または組織を牽引するために十分な)距離である。いくつかの実施形態では、これは、51mm以下の間隙Gであり得る。他の実施形態では、これは、25mm以下の間隙Gであり得る。他の実施形態では、これは、12mm以下の間隙であり得る。いくつかの実施形態では、骨、関節、または組織を牽引するための著しい牽引力は、1ポンド以上であり得る。他の実施形態では、20ポンド以上であり得る。他の実施形態では、50ポンド以上であり得る。いくつかの実施形態では、間隙Gが小さすぎる場合、追加のインジケータが存在してもよい。例えば、間隙が1mm以下である場合、例えば、大きすぎる力またはトルクからの身体組織の構成要素を保護するために、システム500は、機能しないように設定され得る。この特徴は、図22からのデータなどのデータに基づいて機能し得る。最大可能力ディスプレイ240は、現在の状態(すなわち、間隙G)において予想される最大可能力を、図のようにグラフィック的に、または例えば、図23のデータなどのデータからの数のディスプレイを用いるかのいずれかで示すことができる。
【0055】
「開始」ボタン236が押され、外部調整デバイス700、502が牽引デバイス1000、400を牽引し始める場合、システム500は、内部永久磁石1010、402の回転をカウントし始め、記載されるように推定牽引長さを判定する。これは、牽引長さディスプレイ238上に表示され得る。推定力または実際の力ディスプレイ242は、現在の牽引力(または圧縮力もしくは他の力)を示すことができる。これは、任意の範囲の更新速度で更新され得る。代替的に、ユーザが「力を判定(Determine Force)」ボタン244を押すときにのみ更新され得る。磁石510、511と内部永久磁石402との間、または磁石706、708と内部永久磁石1010との間の滑りが検出される場合、「延長しない(Not Lengthening)」インジケータ250は、視覚(例えば、LED)、触覚、または聴覚インジケータによって、点灯するか、振動するか、または音がなり得る。任意の時点で、ユーザが通知されるべき任意の重要な事象が生じる場合、アラーム246は、視覚(例えば、LED)、触覚、または聴覚インジケータによって、点灯するか、振動するか、または音が鳴り得る。このような事象は、過剰に高い力に到達すること、またはその最大または最小長さなどの牽引デバイス1000、400の限度に到達することを含み得る。データ入力モジュール248を使用して、データ、例えば、牽引デバイス1000、400の開始牽引長さ、牽引デバイスのモデル、及び/または任意の関連する患者の人口統計データを入力することができる。システム500の操作中の任意の時点で、ユーザは「停止」ボタン252を押して全ての動作を停止させることができる。グラフ254が、ユーザインターフェース226上に含まれてもよく、例えば、最大可能力256及び実際の力258を経時的に示す。最大可能力256の経時的な移行260は、間隙Gによって引き起こされることがあり、ユーザが外部調整デバイス700、502に多少の圧力を印加することに起因して変化する。実際の牽引力258のグラフは、牽引デバイス1000、400が、最初に著しい抵抗なしに動き、次に組織または骨によって引き起こされる抵抗に遭遇し始めるとき、ランプアップ262を含むことがある。内部永久磁石1010、402上の印加トルクτはほとんど増加せず、滑りが生じると急速に減少し、後次に外部磁石706の次の極によって捕捉され、わずかに増加するため、滑りジャンプ264を含むこともある。
【0056】
デバイスが不適切に使用されていることを電圧値が明示する場合、システム500は、システムをシャットダウンする限度を有し得る。外部磁石706、708に対する上記言及は、適切な場合、外部磁石510、511に対する言及も考慮され得、逆もまた同様である。例えば、患者が外部調整デバイス502を逆に回す、及び/または外部磁石510、511を誤方向に走行させる場合である。これはまた、内部永久磁石1010及び402、牽引デバイス1000及び調整デバイス400、ならびに外部調整デバイス700、502についても当てはまる。
【0057】
システム500との併用のために構成された調整可能なインプラントのいくつかの実施形態が図26〜32に示されている。図26の調整可能な脊柱インプラント300は、椎骨282及び椎間板284を有する脊柱280に固定される。第1の端部312は、脊柱280の部分、例えば、第1の椎骨316に椎弓根スクリュー318で固定される。第2の端部314は、脊柱280の部分、例えば、第2の椎骨320に椎弓根スクリュー322で固定される。代替的に、フック、ワイヤ、または他の係留システムを使用して、調整可能な脊柱インプラント300を脊柱280に固定することができる。椎骨の多くの異なる部分を使用して、調整可能な脊柱インプラント300を脊柱280に固定することができる。椎骨多くの異なる部分を使用して、調整可能な脊柱インプラント300を固定することができる。例えば、前方に配置された調整可能な脊柱インプラント300中の、例えば、椎弓根、棘突起、横突起(複数可)、薄板、及び椎体。調整可能な脊柱インプラント300は、代替的に、肋骨または腸骨の一方または両方の端部に固定されてもよい。調整可能な脊柱インプラント300は、第1の部分301及び第2の部分302を含む。第1の部分301は、中空筐体324を含み、第2の部分302は、両方向で軸方向に延伸可能であり、中空筐体324内に伸縮可能に含まれる棒326を含む。永久磁石304は、中空筐体324内に含まれ、回転のために構成される。永久磁石304は、中間ギアモジュール310を介してリードスクリュー306に結合される。ギアモジュール310は、いくつかの実施形態では、リードスクリュー306に直接接続された永久磁石304を用いて排除され得る。いずれかの実施形態では、永久磁石304の回転は(例えば、外部調整デバイス700、502の外部的に印加された移動磁場の印加によるものを含む)、リードスクリュー306の回転を引き起こす(使用されるギアリングに応じて同じ回転速度または異なる回転速度のいずれかで)。リードスクリュー306は、棒326内に配設される雌ネジ308とネジ係合される。調整可能な脊柱インプラント300の特定の実施形態は、脊柱280の牽引または脊柱280の圧縮のために使用され得る。調整可能な脊柱インプラント300の特定の実施形態を使用して、例えば、脊椎側弯症、高(もしくは低)脊柱後弯症、または高(もしくは低)脊柱前弯症に起因する脊柱変形を有する患者の脊柱を矯正することができる。調整可能な脊柱インプラント300の特定の実施形態を使用して、患者の疼痛を引き起こした可能性のある脊柱管を開くために、脊柱を牽引することができる。調整可能な脊柱インプラント300の特定の実施形態は、可動域の制御のために、脊柱の調整可能な動的固定のために使用され得る。調整可能な脊柱インプラント300の特定の実施形態を使用して、脊椎すべり症を矯正することができる。調整可能な脊柱インプラント300の特定の実施形態を使用して、融合中に脊柱を安定させることができ、荷重配分の制御または脊柱の選択可能な除荷を可能にする。調整可能な脊柱インプラント300は、特定の実施形態では、調整可能な人工ディスクとして、または椎体の高さを調整するように構成され得る。早発型脊椎側弯症の治療において、調整可能な脊柱インプラント300は、脊椎側弯的湾曲296にわたって患者の脊柱280に固定され、システム500によって断続的に延長される。脊柱の所望の成長速度を得るために、該患者に最も有効な特定の力が判定され得る。または全体平均力(例えば、20ポンド)が、延長(牽引処置)中の力標的として有効であると判定され得る。システム500は、標的力に到達したかどうかを操作者が判定するのを可能にし、脊柱280上に配置された過大な力から保護することもできる。図26において、距離Dは、脊柱調整デバイス300の中心と尖椎骨282での脊柱280との間に示される。これは、例えば、X線画像から測定され得る。標的力は、標的「曲戻し」モーメントから導出され得、以下のように定義される。
【数3】
式中、Mは、標的曲戻しモーメントであり、Dは、距離Dであり、Fは、標的力である。
【0058】
図27は、髄内的に調整可能なインプラント330が髄管332内に配置された骨328を示す。この特定例では、骨328は大腿骨であるが、脛骨及び上腕骨を含むが、これらに限定されない様々な他の骨が企図される。髄内的に調整可能なインプラント330は、空洞338を有する第1の部分334と、第1の部分334内に伸縮可能に配設された第2の部分336とを含む。第1の部分334の空洞338内には、回転可能な永久磁石340があり、これは第1の例として、ギアモジュール344を介してリードスクリュー342に回転して結合される。第1の部分334は、例えば、骨スクリュー350を使用して、骨328の第1の部分346に固定される。第2の部分336は、例えば、骨スクリュー352を使用して、骨328の第2の部分348に固定される。永久磁石340の回転は(例えば、外部調整デバイス700、502の外部的に印加された移動磁場の印加による)、第2の部分336内に配設された雌ネジ354内のリードスクリュー342の回転を引き起こし、第1の部分334及び第2の部分336を一緒にまたは離して移動させる。肢延長用途において、骨切り術356を行い、次に2つの骨部分346、348を段階的に牽引して互いから離すことによって、骨328の長さを増加することが所望される場合がある。1日当たり約1ミリメートルの速度が、骨の長さを成長させることにおいて有効であり、最小の偽関節または早期固結を伴う。周囲軟組織の伸長は、患者に著しい疼痛を引き起こし得る。システム500の使用によって、患者または医師は、患者の疼痛閾値とシステム500によって測定される力との間の関係を判定することができる。更なる延長において、力を測定することができ、疼痛閾値力が回避される。特定の用途(例えば、外傷、問題の肢延長)において、肢延長が必要とされない場合、皮膚硬結を形成するために、2つの骨部分346、348の間に制御された圧縮力を加えて制御された骨成長を誘導するか、または単に治癒を誘導することが望ましい場合がある。システム500を使用して、2つの骨部分346、348の間の空間に制御された圧縮を加えることができる。
【0059】
骨328は、髄管332内に配置された髄内的に調整可能なインプラント358と共に図28に示される。この特定例において、骨328は、大腿骨であるが、脛骨及び上腕骨を含むが、これらに限定されない様々な他の骨が企図される。髄内的に調整可能なインプラント358は、空洞362を有する第1の部分360と、第1の部分360内に回転可能に配設された第2の部分364とを含む。第1の部分360の空洞362内には、回転可能な永久磁石366があり、これは第1の例として、ギアモジュール370を介してリードスクリュー368に回転して結合される。第1の部分360は、例えば、骨スクリュー350を使用して、骨328の第1の部分346に固定される。第2の部分364は、例えば、骨スクリュー352を使用して、骨328の第2の部分348に固定される。永久磁石366の回転は(例えば、外部調整デバイス700、502の外部的に印加された移動磁場の印加による)、回転モジュール374内に配設された雌ネジ372内のリードスクリュー368の回転を引き起こし、第1の部分360及び第2の部分364を互いに対して回転移動させる。回転モジュール374は、米国特許第8,852,187号に開示される実施形態を利用することができる。骨回転変形用途では、骨切り術356を行い、次に骨部分346、348を互いに対して段階的に回転させることによって、骨328の第1の部分346と第2の部分348との間の配向を変更することが望ましい場合がある。周囲軟組織の伸長は、患者に著しい疼痛を引き起こし得る。システム500の使用によって、患者または医師は、患者の疼痛閾値とシステム500によって測定される力との間の関係を判定することができる。更なる回転において、力を測定することができ、疼痛閾値力が回避される。
【0060】
膝関節376は、図29及び30に示され、大腿骨328、脛骨394、及び上腕骨384を含む。膝関節376の骨関節炎を有する特定の患者は、脛骨394において行われる、脛骨394を第1の部分390と第2の部分394とに分割する楔状骨切り術388の角度を非侵襲的に調整するように構成されるインプラントに適格であり得る。2つのこのようなインプラントとしては、髄内的に調整可能なインプラント386(図29)及び調整可能なプレートインプラント420(図30)が挙げられる。髄内的に調整可能なインプラント386は、1つ以上の骨スクリュー378、380を使用して、脛骨394の第1の部分390に固定される第1の部分396と、1つ以上の骨スクリュー382を使用して、脛骨394の第2の部分392に固定される第2の部分398とを含む。髄内的に調整可能なインプラント386内の永久磁石381は、リードスクリュー383に回転結合され、次に第2の部分398の雌ネジ385に係合する。特定の実施形態では、骨ネジ378は、髄内的に調整可能なインプラント386を旋回インターフェース387にて通過する。骨切り術388の角度が1つ以上の非侵襲的調整によって増加すると、骨スクリュー378は、髄内的に調整可能なインプラント386に関して旋回することができるが、依然として髄内的に調整可能なインプラント386を脛骨394の骨に固定して保持する。1日当たり約0.5mm〜2.5mmの速度は、骨の角度を成長させることにおいて有効であり得、最小の偽関節または早期固結を伴う。周囲軟組織の伸長は、患者に著しい疼痛を引き起こし得る。システム500の使用によって、患者または医師は、患者の疼痛閾値とシステム500によって測定される力との間の関係を判定することができる。更なる延長において、力を測定することができ、疼痛閾値力が回避される。
【0061】
調整可能なプレートインプラント420(図30)は、1つ以上の骨スクリュー426、428を使用して、脛骨394の第1の部分390に外部固定される第1のプレート438を有する第1の部分422と、1つ以上の骨スクリュー430を使用して、脛骨394の第2の部分392に外部固定される第2のプレート440を有する第2の部分424とを含む。調整可能なプレートインプラント420内の永久磁石432は、リードスクリュー434に回転結合され、次に第2の部分424の雌ネジ436に係合する。周囲軟組織の伸長は、患者に著しい疼痛を引き起こし得る。システム500の使用によって、患者または医師は、患者の疼痛閾値とシステム500によって測定される力との間の関係を判定することができる。更なる延長において、力を測定することができ、疼痛閾値力が回避される。
【0062】
調整可能な縫合糸アンカー444が図31に示される。この実施形態は、肩関節136の回旋筋腱板134内に示されるが、調整可能な縫合糸アンカー444は、前十字靭帯(ACL)修復、または固定張力が重要である骨付着のための任意の他の軟組織における適用も有する。調整可能な縫合糸アンカー444は、第1の端部446と、皮質骨146及び海面骨142を通して上腕骨138の頭部140に挿入されるように構成される第2の端部448とを含む。第1の端部446におけるネジ460は、皮質骨146に固定され、第2の端部448は、追加として、更なる安定化のためにポケット144に挿入され得る。縫合糸450は、調整可能な縫合糸アンカー444内の糸巻き458に巻き付けられ、調整可能な縫合糸アンカー444から延出し、例えば、上腕骨138の大結節148における1つ以上のノット452によって穿孔152を通して筋肉132の腱150に付着される。永久磁石454は、調整可能な縫合糸アンカー444内に回転保持され、例えば、ギアモジュール456を介して糸巻き458に回転結合される。手術中及び/または手術後に、非常に特定の張力範囲で筋肉を骨に固定したまま保つことが望ましい場合があり、それにより治癒が最大化され、可動域が最適化される。システム500を使用して、力を測定することができ、それに従って手術時、手術直後、及び手術後数週間の治癒期間中に調整することができる。
【0063】
図32は、身体管120の周囲に固定され、閉鎖具またはスナップ474で閉鎖されるように構成される調整可能なリング472を有する調整可能な制限デバイス462を示す。この調整可能な制限デバイス462は、腹腔鏡手術において埋め込まれてもよい。縫合糸タブ466を有する筐体464は、例えば、縫合糸タブ466内の穴468を通して腹筋の筋膜などの患者の組織に縫合することによって患者に固定される。筐体464内には、リードスクリュー482に回転結合される磁石478がある。ナット480は、リードスクリュー482とネジ係合し、ワイヤ、例えば、ニチノールワイヤを含み得る張力線476とも係合する。張力線476は、保護鞘470を通過し、調整可能なリング472を形成する可撓性ジャケット484の周囲を通る。可撓性ジャケット484は、シリコーンで構成されてもよく、より小さい直径に圧縮するその能力を助ける波形状486を有し得る。管120は、該管120の制限内部488を示すために、調整可能なリング472の縁部の断面で示される。胃、食道、及び小腸を含む特定の消化管は、調整可能に制限され得る。肛門及び尿道括約筋などの括約筋も調整可能に制限され得る。肺動脈などの血管も調整可能に制限され得る。調整可能な制限デバイス462の調整中に、外部調整デバイス700、502は、患者に近接して配置され、磁石478は、非侵襲的に回転される。磁石478の回転は、リードスクリュー482を回転させ、回転の方向に応じて、ナット480を磁石478に向かって引くか、またはナットを磁石478から押し離し、それによりそれぞれ制限を増加させるか、または制限を解放する。制限された管は、複雑な形状を有することがあるため、それらの有効サイズは、CTまたはMRIなどの3次元撮像方法を使用しても特性化が困難である。管上の圧縮力は、有効な制限を推定するより正確な方法であり得る。例えば、胃は、接線力(張力線476上の張力に類似する)により約1ポンド制限される。1インチ当たり約80個のネジを有する細いリードスクリューによって、ナット480の微調整、したがって調整可能なリングの微調整が行われ得る。磁石478とリードスクリュー482との間にギアモジュール490を含めることによって、更に正確な調整が行われ得る。システム500の使用によって、調整中に力を測定することができ、それにより変化が患者内で生じた後(組織成長、変形など)に、「理想的な制限」が戻され得る。
【0064】
図34は、本明細書の他の実施形態に記載されるように、永久磁石または電磁石を含み得る1つ以上の磁石1106、1108を有する外部調整デバイス1100を示す。いくつかの用途では、ホール効果センサ534、538、540のうちの1つ以上は、望ましくない量の飽和を経験し得る。筋肉/脂肪1116及び皮膚1104内に延在する骨1118を有する上脚部分1102が図34に示される。磁石1010を有する肢延長インプラントなどのインプラント1110は、骨1118の髄管内に配置される。大きい上脚部分1102に、例えば、大量の筋肉または脂肪1116を有する患者において、磁石1010とホール効果センサ534、538、540との間の距離「A」は、磁石1010がホール効果センサ534、538、540上に付与することができる信号を減少させ、ひいては1つ以上の磁石1106、1108がホール効果センサ534、538、540上に有する相対効果を増加させる。外部調整デバイス1100は、1つ以上の磁石1106、1108から離間配置された1つ以上のホール効果センサ597、599を含む。1つ以上のホール効果センサ597、599は、直接または遠隔的に外部調整デバイス1100に電気的に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のホール効果センサ597、599は、外部調整デバイス1100に機械的に取り付けられ得るか、または患者の身体に、例えば、上脚部分1102に取り付け可能であり得る。距離B及びCは、それぞれ約5cm〜15cmの間、約7cm〜11cmの間、または約8cm〜10cmの間の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ホール効果センサ597、599の一方または両方は、プレートなどのシールド1112、1114を含み得る。シールドは、鉄またはMuMETAL(登録商標)(Magnetic Shield Corporation,Bensenville,illinois,USA)を含み得る。シールドは、それが特定のホール効果センサ597、599と磁石1010との間にないが、特定のホール効果センサ597、599と1つ以上の磁石1106、1108との間にあるように成形または配向され得る。ホール効果センサ597、599をそれぞれ使用して、他のホール効果センサ534、538、540に関して記載されるように、差動電圧を取得することができる。ホール効果センサ597、599と1つ以上の磁石1106、1108との間のより大きい距離は、磁石1106、1108に起因する飽和の量を有利に最小化することができる。追加として、シールド1112、1114は、飽和の量を著しく最小化することができる。
【0065】
実施形態が図示され、説明されたが、本明細書に開示される本発明の概念の範囲から逸脱することなく、様々な修正を行うことができる。したがって、本発明(複数可)は、以下の特許請求の範囲及びそれらの同等物を除いて制限されるべきではない。
【0066】
次の付記を記す。
(付記1) 医療用インプラントを調整するための遠隔制御装置であって、
無線駆動信号を伝達して埋め込まれた医療用インプラントを調整するように構成されるドライバであって、前記医療用インプラントの調整が、前記医療用インプラントを用いて力を生成すること及び前記医療用インプラントの寸法を変更することのうちの1つ以上を含む、ドライバと、
前記駆動信号に対する前記インプラントの応答を感知するように構成される、少なくとも1つのセンサと、
前記駆動信号に応答して、前記医療用インプラントにより生成された力及び前記医療用インプラントの寸法の変化のうちの1つ以上を報告するように構成される、出力装置と、を備える、遠隔制御装置。
(付記2) 前記無線駆動信号が、磁場を含む、付記1に記載の遠隔制御装置。
(付記3) 前記インプラントの前記応答が、前記インプラント内の要素の回転を含む、付記2に記載の遠隔制御装置。
(付記4) 前記駆動信号に応答して、前記インプラントの調整量の指標を表示するように構成される1つ以上のディスプレイを更に備える、付記2に記載の遠隔制御装置。
(付記5) 前記調整量の前記指標が、前記駆動信号に応答して実際に達成される回転数の指標を含む、付記4に記載の遠隔制御装置。
(付記6) 前記力が、前記駆動信号に対する前記インプラントの応答性の測定に基づいて計算される、付記2に記載の遠隔制御装置。
(付記7) 前記インプラントが、前記遠隔制御装置内の少なくとも1つのドライバ磁石に応答して移動される少なくとも1つの被駆動磁石を備え、
前記力が、前記ドライバ磁石と前記被駆動磁石との間の応答性の測定に基づいて計算される、付記6に記載の遠隔制御装置。
(付記8) 前記寸法の変化が、前記医療用インプラントの少なくとも一部分の軸方向寸法の変化を含む、付記2に記載の遠隔制御装置。
(付記9) 前記磁場が、1つ以上の電磁石によって生成される、付記2に記載の遠隔制御装置。
(付記10) 前記磁場が、1つ以上の永久磁石によって生成される、付記2に記載の遠隔制御装置。
(付記11) 前記少なくとも1つのセンサが、ホール効果センサアレイを含む、付記2に記載の遠隔制御装置。
(付記12) 前記ホール効果センサアレイが、その上に含まれる第1及び第2のホール効果センサを有する第1の回路基板と、その上に第3及び第4のホール効果センサ容器を有する第2の回路基板とを含む、付記11に記載の遠隔制御装置。
(付記13) 前記第1の回路基板が、少なくとも5つのホール効果センサを含み、前記第2の回路基板が、少なくとも5つのホール効果センサを含む、付記12に記載の遠隔制御装置。
(付記14) 前記医療用インプラントによって加えられる力の強さが、前記第1の回路基板の前記5つのホール効果センサのうちの少なくとも2つと、前記第2の回路基板の前記5つのホール効果センサのうちの少なくとも2つのとの間の1つ以上の電圧差動から少なくとも部分的に判定される、付記13に記載の遠隔制御装置。
(付記15) 前記医療用インプラントによって加えられる力の強さが、実験データ及び曲線適合データに少なくとも部分的に基づく推定値である、付記14に記載の遠隔制御装置。
(付記16) 前記インプラント内の前記要素が、磁気要素を備え、前記磁気要素が前記ドライバの移動に対する応答性の既定の閾値を達成していないことを示すための指標を表示するために、第2のディスプレイを更に備える、付記3に記載の遠隔制御装置。
(付記17) 身体内の寸法の無線調整のための医療用インプラントであって、
前記身体内の第1の場所に結合するために構成される、第1の部分と、
前記身体内の第2の場所に結合するために構成される、第2の部分と、
前記第1の部分と前記第2の部分との間の相対距離を調整するように構成される、磁気ドライブであって、少なくとも1つの被駆動磁石を含み、前記身体の外側のドライバ磁石によって付与される磁場に応答して軸周囲を回転するように構成される、磁気ドライブと、を備え、
前記インプラントが、前記被駆動磁石の応答性を示す信号を前記ドライバ磁石に伝達するように構成され、
前記応答性の変化が、前記身体と、前記第1及び第2のコネクタとの間に加えられる力の変化を示す、医療用インプラント。
(付記18) 前記力が、圧縮力、延長力、引張力、及び回転力からなる群から選択される、付記17に記載の医療用インプラント。
(付記19) 前記力が、モーメントに変換される、付記17に記載の医療用インプラント。
(付記20) 前記力が、磁気結合トルクから少なくとも部分的に導出される、付記17に記載の医療用インプラント。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
図12C
図13A
図13B
図13C
図13D
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
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図28
図29
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図33
図34