特許第6876207号(P6876207)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6876207
(24)【登録日】2021年4月27日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/88 20060101AFI20210517BHJP
   G01B 11/30 20060101ALI20210517BHJP
【FI】
   G01N21/88 Z
   G01B11/30 A
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2021-47681(P2021-47681)
(22)【出願日】2021年3月22日
【審査請求日】2021年3月22日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507014553
【氏名又は名称】株式会社レフ・テクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】浅香 尚洋
【審査官】 大河原 綾乃
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0120760(US,A1)
【文献】 特開2018−91770(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0019821(US,A1)
【文献】 特開2016−166811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 − 21/958
G01B 11/00 − 11/30
G01N 21/00 − 21/01
G01N 21/17 − 21/61
G02B 5/00 − 5/32
G02B 6/00 − 6/54
A61B 5/06 − 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる波長の光を出射する光源と、
前記光源からの出射光がコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第1のファイバオプティックプレートと、
前記第1のファイバオプティックプレートのコアからの出射光が入射面の法線に対して所定の角度で入射し、光の波長により異なる角度で光を出射する光学部材と、
複数の光ファイバを有するファイバオプティックプレートであって、前記光学部材からの出射光が入射して、内部を第1の方向である該光ファイバの光軸と交わる方向に進み、被検査面から前記第1の方向とは異なる第2の方向に反射された反射光が該光ファイバのコアに入射してコア内を進む第2のファイバオプティックプレートと、
前記第2のファイバオプティックプレートのコアからの出射光のうち、所定の色の光のみがコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第3のファイバオプティックプレートと、
前記第3のファイバオプティックプレートのコアからの出射光が入射するイメージセンサと、
を備え、
前記第3のファイバオプティックプレートの最大受光角が前記第2のファイバオプティックプレートの最大受光角より小さいことを特徴とする検査装置。
【請求項2】
前記光源の出射面と前記第1のファイバオプティックプレートの入射面が接しており、前記第1のファイバオプティックプレートの出射面と前記光学部材の入射面が接しており、前記光学部材の出射面と前記第2のファイバオプティックプレートの入射面が接しており、前記第2のファイバオプティックプレートの出入射面と前記被検査面が接しており、前記第2のファイバオプティックプレートの出射面と前記第3のファイバオプティックプレートの入射面が接しており、前記第3のファイバオプティックプレートの出射面と前記イメージセンサの受光面が接していることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
透光性を有する前記イメージセンサの入射面と反対側に配置された光源であって、その光軸の向きが前記第3のファイバオプティックプレートのコアの光軸の向きと略一致し、出射光が前記イメージセンサ、前記第3のファイバオプティックプレートのコア内から前記第2のファイバオプティックプレートのコア内を進んで前記被検査面に入射し、前記被検査面から反射された反射光が、前記第2のファイバオプティックプレートのコア内から前記第3のファイバオプティックプレートのコア内を進んで前記イメージセンサに入射する更なる光源を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の検査装置。
【請求項4】
異なる波長の光を出射する光源と、
前記光源からの出射光がコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第4のファイバオプティックプレートと、
前記第4のファイバオプティックプレートのコアからの出射光が入射面の法線に対して所定の角度で入射し、光の波長により異なる角度で光を出射する光学部材と、
前記光学部材からの出射光がコアに入射してコア内を進み、コアからの出射光が試料の第1の被検査面に入射する複数の光ファイバを有する第5のファイバオプティックプレートと、
前記第1の被検査面に入射した光が前記試料内を進んで、前記試料の第2の被検査面から出射した光がコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第6のファイバオプティックプレートと、
前記第6のファイバオプティックプレートのコアからの出射光のうち、所定の波長の光のみがコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第7のファイバオプティックプレートと、
前記第7のファイバオプティックプレートのコアからの出射光が入射するイメージセンサと、
を備え、
前記第7のファイバオプティックプレートの最大受光角が前記第6のファイバオプティックプレートの最大受光角より小さいことを特徴とする検査装置。
【請求項5】
前記光源の出射面と前記第4のファイバオプティックプレートの入射面が接しており、前記第4のファイバオプティックプレートの出射面と前記光学部材の入射面が接しており、前記光学部材の出射面と前記第5のファイバオプティックプレートの入射面が接しており、前記第5のファイバオプティックプレートの出射面と前記第1の被検査面が接しており、前記第2の被検査面と前記第6のファイバオプティックプレートの入射面が接しており、前記第6のファイバオプティックプレートの出射面と前記第7のファイバオプティックプレートの入射面が接しており、前記第7のファイバオプティックプレートの出射面と前記イメージセンサの受光面が接していることを特徴とする請求項4に記載の検査装置。
【請求項6】
透光性を有する前記イメージセンサの入射面と反対側に配置された光源であって、その光軸の向きが前記第7のファイバオプティックプレートのコアの光軸の向きと略一致し、出射光が前記イメージセンサ、前記第7のファイバオプティックプレートのコア内から前記第6のファイバオプティックプレートのコア内を進んで前記第2の被検査面に入射し、前記第2の被検査面から反射された反射光が、前記第6のファイバオプティックプレートのコア内から前記第7のファイバオプティックプレートのコア内を進んで前記イメージセンサに入射する更なる光源を備えることを特徴とする請求項4または5に記載の検査装置。
【請求項7】
前記光学部材がフォトニック結晶素子であることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面の微小な凹凸を検出できる検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
面の微小な凹凸を検出できる検査装置が知られている。そのような検査装置の中には、ホログラフィック回折光学素子を用いて、光の色により異なる照射角度で光を被検査面に照射し、反射光を検出して色の変化により、照射面の凹凸を検査する表面検査装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018−91770号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の表面検査装置では、白色光源からの出射光が、ホログラフィック回折光学素子の入射面にその法線方向からそのまま入射するだけなので、ホログラフィック回折光学素子からの出射光について、光の色ごとに十分に出射角度を異ならせることができない虞がある。このため、面の微小な凹凸を正確に検出できない虞がある。また、カメラに内蔵されたレンズに入射する光を検出するので、撮影画像は、赤色、緑色及び青色が連続的に変化する縞模様のグラデーションとなる。つまり、平らな表面であっても、場所が異なれば異なる色の反射光になる。このため、色の変化による凹凸の検出のため膨大な解析時間を要するので、三次元解析には適さない。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、面の微小な凹凸を正確に検出できる三次元解析に適した検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様は、
異なる波長の光を出射する光源と、
前記光源からの出射光がコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第1のファイバオプティックプレートと、
前記第1のファイバオプティックプレートのコアからの出射光が入射面の法線に対して所定の角度で入射し、光の波長により異なる角度で光を出射する光学部材と、
複数の光ファイバを有するファイバオプティックプレートであって、前記光学部材からの出射光が入射して、内部を第1の方向である該光ファイバの光軸と交わる方向に進み、被検査面から前記第1の方向とは異なる第2の方向に反射された反射光が該光ファイバのコアに入射してコア内を進む第2のファイバオプティックプレートと、
前記第2のファイバオプティックプレートのコアからの出射光のうち、所定の色の光のみがコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第3のファイバオプティックプレートと、
前記第3のファイバオプティックプレートのコアからの出射光が入射するイメージセンサと、
を備え、
前記第3のファイバオプティックプレートの最大受光角が前記第2のファイバオプティックプレートの最大受光角より小さい検査装置である。
【0007】
本発明のその他の態様は、
異なる波長の光を出射する光源と、
前記光源からの出射光がコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第4のファイバオプティックプレートと、
前記第4のファイバオプティックプレートのコアからの出射光が入射面の法線に対して所定の角度で入射し、光の波長により異なる角度で光を出射する光学部材と、
前記光学部材からの出射光がコアに入射してコア内を進み、コアからの出射光が試料の第1の被検査面に入射する複数の光ファイバを有する第5のファイバオプティックプレートと、
前記第1の被検査面に入射した光が前記試料内を進んで、前記試料の第2の被検査面から出射した光がコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第6のファイバオプティックプレートと、
前記第6のファイバオプティックプレートのコアからの出射光のうち、所定の波長の光のみがコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第7のファイバオプティックプレートと、
前記第7のファイバオプティックプレートのコアからの出射光が入射するイメージセンサと、
を備え、
前記第7のファイバオプティックプレートの最大受光角が前記第6のファイバオプティックプレートの最大受光角より小さい検査装置である。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、上記の態様では、面の微小な凹凸を正確に検出できる三次元解析に適した検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施形態に係る検査装置の概要を示す模式図である。
図2】試料の被検査面の凹凸を検出する方法の概要を説明するための模式図である。
図3】本発明の第2の実施形態に係る検査装置の概要を示す模式図である。
図4】本発明の第3の実施形態に係る検査装置の概要を示す模式図である。
図5】本発明の第4の実施形態に係る検査装置の概要を示す模式図である。
図6】パルスレーザの照射による薄膜の改質工程に検査装置2を適用した場合を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための実施形態を説明する。各図面中、同一の機能を有する対応する部材には、同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示す場合があるが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせは可能である。後述の実施形態では前述の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態ごとには逐次言及しないものとする。
【0011】
(第1の実施形態に係る検査装置)
はじめに、図1を参照しながら、本発明の第1の実施形態に係る検査装置の説明を行う。図1は、本発明の第1の実施形態に係る検査装置の概要を示す模式図である。
本実施形態に係る検査装置2は、現場に持ち運び可能な小型な装置であって、面の微少な凹凸を検出可能な検査装置である。図1では、試料100の被検査面Sに検査装置2を接触させて、面に存在する微少な凹凸を検出するところを示す。この第1の実施形態、並びに後述する第2の実施形態及びその変形例1、2に係る検査装置2は、被検査面Sの反射光を用いて凹凸を検出するようになっている。
【0012】
検査装置2は、光の進行順に、光源10と、光源10に接続された第1のファイバオプティックプレート20と、第1のファイバオプティックプレート20に接続された光学部材40と、光学部材40に接続された第2のファイバオプティックプレート22と、第2のファイバオプティックプレート22に接続された第3のファイバオプティックプレート24と、第3のファイバオプティックプレート24に接続されたイメージセンサ50とを備える。
【0013】
<光源>
光源10は、イメージセンサ50で検出可能な任意の波長の光を出射する光源を採用することができる。光源10からの出射光として、紫外線、可視光、近赤外線、赤外線を例示することができる。
【0014】
本実施形態では、光源10として、青色、緑色、赤色の三原色の光を発するLEDチップを備えた白色光源を用いている。ただし、これに限られるものではなく、青色、緑色、赤色のうちの2つの色のLEDチップを有する光源や、青色の光を発するLEDチップと青色光が入射すると黄色光を発する蛍光体を組み合わせた白色光源や、任意の数のLEDチップと蛍光体とを組み合わせた光源を用いることもできる。また、可視光だけでなく、紫外線、近赤外線、中赤外線、遠赤外線等を出射する光源を用いることもできる。特に、後述するように、光学部材40としてフォトニック結晶素子が用いる場合には、狭い波長帯域の中で光の進む角度を大きく変えることができるので、単色のLEDチップ(例えば、近赤外線LED)のみを用いることもできる。出射光の指向性を高めるため、LEDチップの出射側に反射面を有する光源が好ましい。また、レーザーダイオード(LD)を用いることも可能であり、その場合には、高い指向性を有する出射光が得られる。更に、光源は面光源には限られず、点光源とレンズまたはファイバオプティックプレートの組み合わせを用いることもできる。
【0015】
<第1のファイバオプティックプレート>
ファイバオプティックプレートは、コアガラスの周囲をクラッドガラスで覆った複数の光ファイバの束と、各光ファイバの間を埋める吸収ガラスから構成される光学部材である。各光ファイバは同じ方向に延びている。光ファイバの最大受光角以内の光は、コア(ガラス)とクラッド(ガラス)の境界で全反射を起こすため、高い伝達効率でコア内を光が伝送される。最大受光角を越える光はコアに入らないが、吸収ガラスで吸収されるため、他の光ファイバに影響を及ぼす虞はない。
【0016】
第1のファイバオプティックプレート20は、その入射面が光源10の出射面と接している。光源10の光軸の方向と第1のファイバオプティックプレート20を構成する各光ファイバの光軸の方向とは略一致している。本実施形態に係る第1のファイバオプティックプレート20は、光源10から出射された全ての波長の光がコアに入るように、大きな最大受光角を有するのが好ましい。本実施形態では、最大受光角が180度(全角)(開口数NA=1.0)のものを用いられている。コアに入った光は、コア内を進むことにより、光の指向性が高まる。
第1のファイバオプティックプレート20は、その出射面が光学部材40の入射面と接している。特筆すべきは、第1のファイバオプティックプレート20を構成する各光ファイバの光軸が、光学部材40の入射面の法線に対して、所定の角度を有している。つまり、第1のファイバオプティックプレート20を構成する各光ファイバからの出射光が、光学部材40の入射面に対して斜めに入射するようになっている。
【0017】
<光学部材>
本実施形態では、光学部材40として、フォトニック結晶素子が用いられている。フォトニック結晶の表面に斜めに光が入射するとき、結晶の中を伝わる光の向きが光の波長や入射角に応じて極めて敏感に変化するため、光の分解能力がガラスの100倍から1000倍近く大きくできるものである。このことをスーパープリズム効果とも称する。
上記のように、第1のファイバオプティックプレート20からの出射光が斜めにフォトニック結晶素子である光学部材40に入射するので、スーパープリズム効果により、光の色(波長)ごとに異なる角度で、光学部材40の出射面から出射させることができる。本実施形態では、青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)を、それぞれ異なる角度で、光学部材40の出射面から出射する。角度としては、青色光と赤色光との角度の差が最も大きく、緑色光がその中間の角度となる。なお、同じ色(波長)の光はほぼ平行に出射される。ここでは、青色光、緑色光及び赤色光を用いて説明しているが、フォトニック結晶素子では光の波長が10nm違うだけで、屈折角が約60度変化するので、狭い波長帯域の光を用いることもできる。
【0018】
本実施形態では、光学部材40として、フォトニック結晶素子を用いたが、これに限られるものではない。例えば、光学部材40として、ホログラフィック回折光学素子を用いることもできる。ホログラフィック回折光学素子を用いても、上記と同様に、青色光、緑色光及び赤色光を、それぞれ異なる角度で光学部材40の出射面から出射することができる。
【0019】
<第2のファイバオプティックプレート>
光学部材40の出射面は、第2のファイバオプティックプレート22の入射面22Aに接している。ただし、第2のファイバオプティックプレート22の入射面22Aは、第2のファイバオプティックプレート22のコアの入射面とは接していない。第2のファイバオプティックプレート22は、更に、試料100の被検査面Sと接する出入射面22B、及び第3のファイバオプティックプレート24の入射面と接する出射面22Cを有する。これにより、略三角形の側面形状を有する。被検査面Sと接する出入射面22Bは、第2のファイバオプティックプレート22のコアの入射面と接している。また、第2のファイバオプティックプレート22のコアの出射面は、第3のファイバオプティックプレート24のコアの入射面と接している。
【0020】
光学部材40からの出射光は、第2のファイバオプティックプレート22の内部を光ファイバの光軸と交わる方向である図面で右上から左下の方向に進む。この方向を、第1の方向と称する(矢印D1参照)。光学部材40からの出射光は、光の色によって異なる角度に進むが、概ね矢印D1で示す第1の方向に進む。
第2のファイバオプティックプレート22の吸収ガラスの吸収剤の添加量を適切に調整することにより、ファイバオプティックプレートの機能を果たすとともに、光が第2のファイバオプティックプレート22内を第1の方向D1に進むようにすることができる。
【0021】
光学部材40からの出射光は、第2のファイバオプティックプレート22内を第1の方向D1に進んで、試料100の被検査面Sに接した出入射面22Bから被検査面Sに斜めに入射する。試料100の被検査面Sとしては、壁面のような平面を例示できる。被検査面Sに入射した光は、被検査面Sにより斜めに反射され、出入射面22Bから第2のファイバオプティックプレート22のコアに入射する。本実施形態に係る第2のファイバオプティックプレート22は、被検査面Sから出射された、進む角度が異なる青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)が全てコアに入るように、大きな最大受光角を有することが好ましい。本実施形態では、第2のファイバオプティックプレート22の最大受光角が180度(全角)になっている。第3のファイバオプティックプレート24のコアに入射した光は、コア内を進んで、光の指向性が高まる。
【0022】
光学部材40からの出射光が、試料100の被検査面Sに当たらずに、直接、イメージセンサ50に入らないようにするため、入射面22A、出入射面22B及び出射面22Cの大きさ、配置角度、コアの角度は、適切に調整されている。また、光が外部に漏れないように、第2のファイバオプティックプレート22の他の部材が接していない外面は、被部材60でシールされている。
【0023】
<第3のファイバオプティックプレート>
第2のファイバオプティックプレート22のコア内を進んだ光は、第2のファイバオプティックプレート22の出射面に接した第3のファイバオプティックプレート24の入射面に達する。
ここで、第3のファイバオプティックプレート24は、第2のファイバオプティックプレート22に比べて小さな最大受光角を有する。例えば、第3のファイバオプティックプレート24の最大受光角として、約51度(開口値NA=0.43)を例示できる。
【0024】
被検査面Sの凹凸のない平面から反射された光において、進む角度が異なる3色の光のうち、中央の緑色光(G)は、コアの最大受光角度以内なのでコアに入射する。しかし、その両側の青色光(B)及び赤色光(R)は、コアの最大受光角度を越えているので、コアには入射せず、基本的に吸収ガラスで吸収される。第2のファイバオプティックプレート22のコアを進む間に各色の光の指向性は高くなっているので、確実に所定の色の光(ここでは、緑色光(G))のみを、選択的に第3のファイバオプティックプレート24に取り込むことができる。
【0025】
なお、被検査面Sの凹凸がある場合には、反射光の進む角度が異なるので、緑色光(G)がコアには入射せず、逆に青色光(B)や赤色光(R)がコアに入射する場合もあり得るし、いずれの色の光もコアに入射しない場合もあり得る。これを利用して、被検査面Sの凹凸を検出できる。このことは、追って詳細に述べる。
なお、第3のファイバオプティックプレート24の最大受光角は、約51度に限られるものではなく、選択する光の波長の差や光学部材による光の進む角度の差に応じて、最適な最大受光角を有するファイバオプティックプレートを用いるのが好ましい。
【0026】
<イメージセンサ>
第2のファイバオプティックプレート22から所定の色の光(例えば、緑色光(G))のみが、第3のファイバオプティックプレート24の入射面に入射すると、コア内を進んで、コアからの出射光が、第3のファイバオプティックプレート24と接したイメージセンサ50の受光面に入射する。第3のファイバオプティックプレート24からイメージセンサ50に入射した光により、検査用の画像データを得ることができる。イメージセンサ50としては、CMOS、CCDをはじめとする任意の受光素子を用いることができる。
【0027】
以上のような構成の検査装置2における光の進み方をまとめて記載すると以下のようになる。
光源10からの出射光は、第1のファイバオプティックプレート20のコアに入射してコア内を進み、光学部材40の入射面に斜めに入射する。そして、光学部材40の出射面から、青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)が、光の色ごとに異なる角度で出射する。青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)は、第2のファイバオプティックプレート22内を第1の方向である光ファイバの光軸と交わる方向に進み、試料100の被検査面Sに斜めに入射する。
【0028】
被検査面Sからの反射光(青色光(B)、緑色光(G)、赤色光(R))は、第2のファイバオプティックプレート22のコアに入射してコア内を進む。そして、第3のファイバオプティックプレート24では、所定の色の光(緑色光(G))のみがコアに入射し、他の色の光は吸収ガラスに吸収される。これにより、所定の色の光(緑色光(G))のみがイメージセンサ50の受光面に入射する。
【0029】
試料100の被検査面Sが、凹凸がない平面である場合には、イメージセンサ50で得られた画像は緑色で示される。一方、第1の被検査面Sに凹凸がある場合には、光の進む角度が変わるので、イメージセンサ50に青色光(B)や赤色光(R)が入射したり、何れの光もメージセンサ50に入射しない場合が生じる。よって、凹凸を有する領域では、イメージセンサ50で得られた画像の色が凹凸のない領域の色と異なり(例えば、青色、赤色、黒色)、色によって凹凸を検出することができる。
【0030】
(凹凸を検出する方法)
次に、図2を参照しながら、上記の検査装置2を用いて、試料100の略平面である被検査面Sの凹凸を検出する方法の概要を説明する。図2は、試料の被検査面の凹凸を検出する方法の概要を説明するための模式図である。(a)は、光の進み方を模式的に示す側面図であり、(b)がイメージセンサで得られた画像を示す平面図である。
【0031】
上記のように、光学部材40からの出射光は、青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)それぞれ異なる角度で、試料100の被検査面Sに斜めに入射する。被検査面Sに凹凸の無い平面Saに入射した場合には、青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)は、それぞれ異なる角度反射されるが、第2のファイバオプティックプレート22の最大受光角が180度(全角)なので、全てが第2のファイバオプティックプレート22のコアに入射してコア内に進む。第3のファイバオプティックプレート24の入射面に達すると、第3のファイバオプティックプレート24の最大受光角は約51度なので、進む角度が異なる3色の光のうち、中央の緑色光(G)のみがコアに入射し。その他の色の光は、コアに入らず吸収ガラスに吸収される。よって、イメージセンサ50の受光面には緑色光(G)のみが入射するので、図2(b)に示すように、凹凸の無い被検査面Saでは、緑色の画像が得られる。
【0032】
図2では、試料100の被検査面Sに存在する三角形の側面断面形状を有する凹凸を示す。ここでは、斜めに隆起した面Sbに青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)が入射すると、赤色光(R)が、凹凸の無い被検査面Saから反射された緑色光の進む方向とほぼ平行な方向に反射される場合を示す。このため、被検査面Saで反射された青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)が第3のファイバオプティックプレート24の入射面に達すると、進む角度が異なる3色の光のうち、赤色光(R)は、コアの最大受光角度以内なのでコアに入射するが、その他の青色光(B)及び緑色光(G)は、コアに入らず吸収ガラスに吸収される。よって、イメージセンサ50の受光面には赤色光のみが入射するので、図2(b)に示すように、斜めに隆起した被検査面Sbでは、赤色の画像が得られる。
【0033】
図2では、更に、斜めに隆起した面Scに青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)が入射すると、青色光(B)が、凹凸の無い被検査面Saから反射された緑色光の進む方向とほぼ平行な方向に反射される場合を示す。このため、被検査面Scで反射された青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)が第3のファイバオプティックプレート24の入射面に達すると、進む角度が異なる3色の光のうち、青色光(B)は、コアの最大受光角度以内なのでコアに入射するが、その他の緑青色(G)光及び赤色光(R)は、コアに入らず吸収ガラスに吸収される。よって、イメージセンサ50の受光面には青色光(B)のみが入射するので、図2(b)に示すように、斜めに隆起した被検査面Scでは、青色の画像が得られる。
【0034】
以上のように、図2の(b)に示すように、色の変化で容易に、平面状の被検査面Sに存在する凹凸を検出することができる。図2に示す例では、簡単のため、凹凸として斜めに傾いた平面で構成された凸部を例示したが、湾曲した面を有する凸部をはじめとするその他の任意の凸部もあり得るし、平面が凹んだ任意の形状の凹部もあり得る。青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)が、そのような凸部や凹部に入射した場合、何れの色の光の反射光も第2のファイバオプティックプレート22のコアに入射しない場合もあり得る。その場合には、イメージセンサ50で得られた画像上では黒色に示される。このような場合でも、容易に平面状の被検査面Sに存在する凹凸を検出することができる。
【0035】
なお、上記では、波長差の大きい三原色の光を用いて凹凸を検出する場合を説明しているが、これに限られるものではない。より狭い波長域内の光を用いて凹凸を検出することもできる。例えば、光の波長の差が10nmあれば、フォトニック結晶素子である光学部材40で進む角度を約60度異ならせることができる。第2のファイバオプティックプレート22の最大受光角は180度なのに対して、第3のファイバオプティックプレート24の最大受光角は約51度なので、半角で90°から約25.5°へ変化する。よって、波長差が10nmといった狭い波長帯域の光を用いても、第3のファイバオプティックプレート24で所定に波長の光のみを選別可能である。このように、狭い波長帯域の光でも、第3のファイバオプティックプレート24で光を選択的にイメージセンサ50に送ることにより、凹凸を検出することができる。広い波長域内の光も狭い波長域内の光も適用できるので、検査対象の面の吸光性質に応じて最適な波長帯域を選択できる。
【0036】
(第2の実施形態に係る検査装置)
次に、図3を参照しながら、本発明の第2の実施形態に係る検査装置の説明を行う。図3は、本発明の第2の実施形態に係る検査装置の概要を示す模式図である。本実施形態においては、イメージセンサ50の背面側に更なる光源12が備えられている点で、上記の第1の実施形態と異なる。その他の構成については、基本的に第1の実施形態と同様である。
本実施形態のイメージセンサ50は、透光性を有する部材で形成されている。イメージセンサ50の受光面の反対側の背面に、更なる光源12の出射面が接するように取り付けられている。更なる光源12として、LEDを用いた白色光源を例示できる。
【0037】
更なる光源12からの出射光は、第3のファイバオプティックプレート24のコアに入射してコア内に進む。第3のファイバオプティックプレート24の最大受光角は大きくないが、更なる光源12からの出射光は、光学部材40を通過していないので、全ての波長の光が第3のファイバオプティックプレート24のコアに入射する。そして、第2のファイバオプティックプレート22のコアに入射してコア内を進み、試料100の被検査面Sに斜めに入射する。
【0038】
入射光は、被検査面Sにより斜めに反射されるが、第2のファイバオプティックプレート22の最大受光角は180度(全角)なので、ほぼ全ての反射光が第2のファイバオプティックプレート22のコアに入射して、コア内を入射時と180度反対側に進む。そして、第3のファイバオプティックプレート24のコアに入射してコア内に進む。第3のファイバオプティックプレート24の最大受光角は大きくないが、光学部材40を通過していないので、全ての波長の光が第3のファイバオプティックプレート24のコアに入射する。第3のファイバオプティックプレート24のコアに入射した白色光は、コア内を進んで、イメージセンサ50の受光面に入射する。
【0039】
これにより、白色光を照射して得られる試料100の被検査面Sの平面カラー画像を得ることができる。以上のように、本実施形態では、一度の撮影で、色の変化により被検査面Sに存在する凹凸を示す画像とともに、被検査面Sの平面カラー画像を得ることができる。図2に示す例のように、第2のファイバオプティックプレート22を介して、領域により、青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)がイメージセンサ50に入射する場合には、既知の画像ソフトにより、被検査面Sの法線(ノーマル)マップを得ることもできる。
【0040】
上記の実施形態に係る検査装置2を用いた応用例として、トンネル平面等のクラッチ検査を例示できる、トンネルなどのインフラの外観検査の現場に、検査装置2を比較的容易に持って行くことができる。光源10による壁面の凹凸の検出に加えて、更なる光源12による平面カラーマップを取得することができるので、壁面の凹凸がキズやクラックによるものなのか、付着物によるものなのか等を迅速に判別できるようになる。
【0041】
また、例えば、近赤外線を出射する光源10を用いて凹凸の検出を行うことにより、高精細な指紋認証に適用することもできる。この場合においても、更なる光源12による法線(ノーマル)マップを有効に活用することができる。
【0042】
更に、本願の出願人の登録特許である特許4208941号に記載されたような、薄膜の改質工程に上記の実施形態に係る検査装置2を適用することもできる。これについて、図6を用いて説明する。図6は、パルスレーザの照射による薄膜改質工程に検査装置2を適用した場合を模式的に示す図である。
図6に示すように、液晶ポリマーの薄膜100にレーザーダイオード(LD)200からパルス状のレーザー光を照射することにより、薄膜100を改質することができる。パルスレーザを照射するとポリマー間にランダムに架橋構造ができるため、機械的強度や電磁気(光)のシーリング性能が増す。
【0043】
このとき、図6に示すように、薄膜200のレーザー照射面と反対側の面に検査装置2を設置して、薄膜100の表面の構造の変化を検出することができる。適切な波長帯域を用いることにより、検査装置2で三次元構造の撮影像を得て、パルスレーザの照射で生じた薄膜100の光学特性の変化をリアルタイムに捉えていくことができる。
【0044】
(被検査面で光が反射する検査装置全般)
上記の第1、第2の実施形態を総合すると、被検査面Sで光が反射する検査装置2は、
異なる波長の光を出射する光源10と、光源10からの出射光がコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第1のファイバオプティックプレート20と、第1のファイバオプティックプレート20のコアからの出射光が入射面の法線に対して所定の角度で入射し、光の波長により異なる角度で光を出射する光学部材40と、複数の光ファイバを有するファイバオプティックプレートであって、光学部材40からの出射光が入射して、内部を第1の方向D1である該光ファイバの光軸と交わる方向に進み、被検査面Sから第1の方向D1とは異なる第2の方向D2に反射された反射光が該光ファイバのコアに入射してコア内を進む第2のファイバオプティックプレート22と、第2のファイバオプティックプレート22のコアからの出射光のうち、所定の波長の光のみがコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第3のファイバオプティックプレート24と、第3のファイバオプティックプレート24のコアからの出射光が入射するイメージセンサ50と、を備え、第3のファイバオプティックプレート24の最大受光角(例えば、51度)が第2のファイバオプティックプレート22の最大受光角(例えば、180度)より小さくなっている。
【0045】
検査装置2は、光源10、イメージセンサ50、及び光学的な部材20、40、22、24を組み合わせた装置なので、小型で軽量な装置を実現できる。また、最大受光角が小さい第3のファイバオプティックプレート24により、所定の波長の光(例えば、緑色光(G))のみをイメージセンサ50に取り込むことができるので、イメージセンサ50で得られた画像の色(波長)の変化で、被検査面Sに存在する微少な凹凸を検出することができる。面上のどこにあろうとも、欠陥の構造(角度)が同じであれば同じ色(波長)の反射光をとらえることができる。よって、イメージセンサ50で得られた画像の色(波長)の変化は、一意に表面の構造のみに起因するので、より容易に三次元復元が可能となる。よって、面の微小な凹凸を正確に検出できる三次元解析に適した検査装置2を提供することができる。
【0046】
このような検出装置2では、光源10の出射面と第1のファイバオプティックプレート20の入射面が接しており、第1のファイバオプティックプレート20の出射面と光学部材40の入射面が接しており、光学部材40の出射面と第2のファイバオプティックプレート22の入射面22Aが接しており、第2のファイバオプティックプレート22の出入射面22Bと被検査面Sが接しており、第2のファイバオプティックプレート22の出射面22Cと第3のファイバオプティックプレート24の入射面が接しており、第3のファイバオプティックプレート24の出射面とイメージセンサ50の受光面が接している。
【0047】
これにより、コンパクトで堅固な検査装置2が得られる。更に、出射面と入射面(受光面)の間に外気が入ってこないので、防塵性能に優れ、様々な波長、環境下で使用することができる。
【0048】
第2の実施形態では、透光性を有するイメージセンサ50の入射面と反対側に配置された更なる光源12を備える。更なる光源12は、その光軸の向きが第3のファイバオプティックプレート24のコアの光軸の向きと略一致し、出射光がイメージセンサ50、第3のファイバオプティックプレート24のコア内から第2のファイバオプティックプレート22のコア内を進んで被検査面Sに入射し、被検査面Sから反射された反射光が、第2のファイバオプティックプレート22のコア内から第3のファイバオプティックプレート24のコア内を進んでイメージセンサ50に入射するようになっている。
【0049】
これにより、一度の撮影で、光源10による被検査面Sに存在する微少な凹凸を色で示す画像に加えて、更なる光源12による平面カラー画像を得ることができる。更なる光源12による平面画像により、検出された凹凸が何によりものか判別することができるので、一度の撮影で効果的な検査を実現できる。
【0050】
また、光学部材40がフォトニック結晶素子である場合には、僅かな光の波長の差で、大きく光の進む角度を異ならせることができるので、狭い波長帯域の光を用いても、確実に凹凸の検出を行うことができる。
【0051】
(第3の実施形態に係る検査装置)
次に、図4を参照しながら、本発明の第3の実施形態に係る検査装置の説明を行う。図4は、本発明の第3の実施形態に係る検査装置の概要を示す模式図である。
本実施形態に係る検査装置2も、現場に持ち運び可能な小型な装置である。本実形態、及び後述する第4の実施形態に係る検査装置2は、試料100の透過光を用いて、試料100の外面の凹凸や、内部に存在する物体等を検出するようになっている。
【0052】
本実施形態は、光を試料100の中を透過させて検査する点で異なるが、構成する部材の過半は、上記の反射型の第1の実施形態と同様である。よって、同様な構成部材の詳細な説明は省略する。
検査装置2は、光の進行順に、光源10と、光源10に接続された第4のファイバオプティックプレート30と、第4のファイバオプティックプレート30に接続された光学部材40と、光学部材40に接続され、試料100の第1の被検査面S1に接する第5のファイバオプティックプレート32と、試料100の第2の被検査面S2に接する第6のファイバオプティックプレート34と、第6のファイバオプティックプレート34に接続された第7のファイバオプティックプレート36と、第7のファイバオプティックプレート36に接続されたイメージセンサ50と、を備える。
【0053】
第5のファイバオプティックプレート32及び第6のファイバオプティックプレート34は、図示されていない接続部材で、所定の間隔があくように互いに固定されている。第5のファイバオプティックプレート32及び第6のファイバオプティックプレート34の間の空間に、試料100が挿入されるようになっている。試料100の厚みに応じて、第5のファイバオプティックプレート32及び第6のファイバオプティックプレート34の間の距離を変更する機構を有するのが好ましい。
【0054】
光源10は、上記の実施形態と同様であり、青色、緑色、赤色の三原色の光を発するLEDチップを備えた白色光源を用いている。第4のファイバオプティックプレート30は、上記の第1のファイバオプティックプレート20と同様であり、その最大受光角は180度(全角)である。光学部材40は、上記と同様なフォトニック結晶素子である。
第5のファイバオプティックプレート32及び第6のファイバオプティックプレート34は、上記の第2のファイバオプティックプレート22に対応する光学部材である。試料100は、第1の被検査面S1及び第2の被検査面S2が略平行な板状の形状を有している。
【0055】
第5のファイバオプティックプレート32は、図面下側の試料100の第1の被検査面S1に接し、第6のファイバオプティックプレート34は、図面上側の試料100の第2の被検査面S2に接している。第5のファイバオプティックプレート32及び第6のファイバオプティックプレート34の最大受光角は、180度(全角)である。第5のファイバオプティックプレート32及び第6のファイバオプティックプレート34の光ファイバの光軸の向きは、略平行で、第1の被検査面S1及び第2の被検査面S2の法線に対して、所定の角度を有している。ただし、これに限られるものではなく、第5のファイバオプティックプレート32及び第6のファイバオプティックプレート34の光ファイバの光軸が、第1の被検査面S1及び第2の被検査面S2の法線方向に略一致している場合もあり得る。
第7のファイバオプティックプレート36は、上記の第3のファイバオプティックプレート24と同様であり、その最大受光角は約51度である。
【0056】
以上のような構成の検査装置2における光の進み方を説明する。光源10からの出射光は、第4のファイバオプティックプレート30のコアに入射してコア内を進み、光学部材40の入射面に斜めに入射する。そして、光学部材40の出射面から、青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)が、光の色ごとに異なる角度で出射する。青色光(B)、緑色光(G)及び赤色光(R)は、第5のファイバオプティックプレート32のコアに入射してコア内を進み、試料100の第1の被検査面S1に斜めに入射する。そして、試料100内を進んで、試料100の第2の被検査面S2から出射する。
【0057】
被検査面S2からの出射光(青色光(B)、緑色光(G)、赤色光(R))は、第6のファイバオプティックプレート34のコアに入射してコア内を進む。そして、第7のファイバオプティックプレート36では、基本的に所定の色の光(緑色光(G))のみがコアに入射し、他の色の光は吸収ガラスに吸収される。これにより、所定の色(緑色光(G))のみがイメージセンサ50の受光面に入射する。
【0058】
試料100の第1の被検査面S1及び第2の被検査面S2が、凹凸がない平面であり、試料100の内部に光の進行に干渉する物体が存在しない場合には、イメージセンサ50で得られた画像は緑色で示される。一方、第1の被検査面S1、第2の被検査面S2に凹凸がある場合や、試料100の内部に不純物等が存在する場合には、光の進む角度が変わるので、青色や赤色で示される領域や、黒色で示される領域が生じて、それにより凹凸や不純物を検出することができる。
【0059】
(第4の実施形態に係る検査装置)
次に、図5を参照しながら、本発明の第4の実施形態に係る検査装置の説明を行う。図5は、本発明の第4の実施形態に係る検査装置の概要を示す模式図である。
本実施形態においては、イメージセンサ50の背面側に更なる光源12が備えられている点で、上記の第3の実施形態と異なる。その他の構成については、基本的に第3の実施形態と同様である。
【0060】
本実施形態のイメージセンサ50は、上記の第2の実施形態と同様で、透光性を有する部材で形成されている。イメージセンサ50の受光面反対側の背面に、更なる光源12からの出射面が接するように取り付けられている。更なる光源12として、LEDを用いた白色光源を例示できる。
更なる光源12からの出射光は、試料100の第1の被検査面S1で反射されて、イメージセンサ50の受光面に入射する。これにより、第1位の被検査面S1の平面カラー画像が得られる。第1の被検査面S1の平面カラー画像が得られる光の進む経路は、上記の第2の実施形態と同様なので、更なる詳細な説明は省略する。
【0061】
(試料内を光が通過する検査装置全般)
上記の第3、第4の実施形態を総合すると、試料100内を光が通過する検査装置2は、
異なる波長の光を出射する光源10と、光源10からの出射光がコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第4のファイバオプティックプレート30と、第4のファイバオプティックプレート30のコアからの出射光が入射面の法線に対して所定の角度で入射し、光の波長により異なる角度で光を出射する光学部材30と、光学部材30からの出射光がコアに入射してコア内を進み、コアからの出射光が試料100の第1の被検査面S1に入射する複数の光ファイバを有する第5のファイバオプティックプレート32と、第1の被検査面S1に入射した光が試料100内を進んで、試料の第2の被検査面S2から出射した光がコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第6のファイバオプティックプレート34と、第6のファイバオプティックプレート34のコアからの出射光のうち、所定の波長の光のみがコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第7のファイバオプティックプレート36と、第7のファイバオプティックプレート36のコアからの出射光が入射するイメージセンサ50と、を備え、第7のファイバオプティックプレート36の最大受光角(例えば、約51度)が第6のファイバオプティックプレート34の最大受光角(例えば、180度)より小さくなっている。
【0062】
検査装置2は、光源10、イメージセンサ50、及び光学的な部材30、40、32、34、36を組み合わせた装置なので、小型で軽量な装置を実現できる。また、最大受光角が小さい第7のファイバオプティックプレート36により、所定の色の光(例えば、緑色光(G))のみをイメージセンサ50に取り込むことができるので、イメージセンサ50で得られた画像の色の変化で、第1、第2の被検査面S1、S2に存在する微少な凹凸や、試料100内に存在する物体を検出することができる。特に、イメージセンサ50で得られた画像の色(波長)の変化は、一意に表面または内部の構造のみに起因するので、より容易に三次元復元が可能となる。よって、面の微小な凹凸や試料内の物体を正確に検出できる三次元解析に適した検査装置2を提供することができる。
【0063】
このような検出装置2では、光源10の出射面と第4のファイバオプティックプレート30の入射面が接しており、第4のファイバオプティックプレート30の出射面と光学部材40の入射面が接しており、光学部材40の出射面と第5のファイバオプティックプレート32の入射面が接しており、第5のファイバオプティックプレート32の出射面と第1の被検査面S1が接しており、第2の被検査面S2と第6のファイバオプティックプレート34の入射面が接しており、第6のファイバオプティックプレート34の出射面と第7のファイバオプティックプレート36の入射面が接しており、第7のファイバオプティックプレート36の出射面とイメージセンサ50の受光面と接している。
【0064】
これにより、コンパクトで堅固な検査装置2が得られる。更に、出射面と入射面(受光面)の間に外気が入ってこないので、防塵性能に優れ、様々な波長、環境下で使用することができる。
【0065】
第4の実施形態では、透光性を有するイメージセンサ50の入射面と反対側に配置された更なる光源12を備える。更なる光源12では、その光軸の向きが第7のファイバオプティックプレート36のコアの光軸の向きと略一致し、出射光がイメージセンサ50、第7のファイバオプティックプレート36のコア内から第6のファイバオプティックプレート34のコア内を進んで第2の被検査面S2に入射し、第2の被検査面S2から反射された反射光が、第6のファイバオプティックプレート34のコア内から第7のファイバオプティックプレートのコア36内を進んでイメージセンサ50に入射するようになっている。
【0066】
これにより、一度の撮影で、光源10による被検査面Sに存在する微少な凹凸や試料100内に存在する物体を色で示す画像に加えて、更なる光源12による平面画像を得ることができる。更なる光源12による平面画像により、検出された凹凸や物体が何によりものか判別することができるので、一度の撮影で効果的な検査を実現できる。
【0067】
本発明の実施の形態、実施の態様を説明したが、開示内容は構成の細部において変化してもよく、実施の形態、実施の態様における要素の組合せや順序の変化等は請求された本発明の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
【符号の説明】
【0068】
2 検査装置
10 光源
12 更なる光源
20 第1のファイバオプティックプレート
22 第2のファイバオプティックプレート
24 第3のファイバオプティックプレート
26 透光性部材
30 第4のファイバオプティックプレート
32 第5のファイバオプティックプレート
34 第6のファイバオプティックプレート
36 第7のファイバオプティックプレート
40 光学部材
50 イメージセンサ
100 試料
S 被検査面
S1 第1の被検査面
S2 第2の被検査面
【要約】
【課題】 面の微小な凹凸を正確に検出できる三次元解析に適した検査装置を提供する。
【解決手段】 異なる波長の光を出射する光源10と、光源10からの出射光がコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第1のファイバオプティックプレート20と、第1のファイバオプティックプレート20のコアからの出射光が入射面の法線に対して所定の角度で入射し、光の波長により異なる角度で光を出射する光学部材40と、複数の光ファイバを有するファイバオプティックプレートであって、光学部材40からの出射光が入射して、内部を第1の方向D1である該光ファイバの光軸と交わる方向に進み、被検査面Sから第1の方向D1とは異なる第2の方向D2に反射された反射光が該光ファイバのコアに入射してコア内を進む第2のファイバオプティックプレート22と、第2のファイバオプティックプレート22のコアからの出射光のうち、所定の波長の光のみがコアに入射してコア内を進む複数の光ファイバを有する第3のファイバオプティックプレート24と、第3のファイバオプティックプレート24のコアからの出射光が入射するイメージセンサ50と、を備え、第3のファイバオプティックプレート24の最大受光角が第2のファイバオプティックプレート22の最大受光角より小さい検査装置22を提供する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6