(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ヘッド部と前記ケースとの間に介在され、前記第2方向に沿って長く形成され、互いに噛み合って相対的に移動自在になるように具備された突起と溝との組立体をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯用スプレー噴射構造。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、詳細な説明によって詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態によっても具現される。
【0022】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面を参照して説明するとき、同一であるか、あるいは対応する構成要素は、同一図面符号を付し、それに係わる重複説明は、省略する。
【0023】
以下の実施形態において、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的に使用された。
【0024】
以下の実施形態において、単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0025】
以下の実施形態において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、1以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性をあらかじめ排除するものではない。
【0026】
以下の実施形態において、領域、構成要素などの部分が他の部分の上または上部にあるとするとき、他の部分の真上にある場合だけではなく、その中間に、他の領域、構成要素などが介在されている場合も含む。
【0027】
図面においては、説明の便宜のために、構成要素がその大きさが誇張されていたり縮小されていたりする。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されているので、本発明は、必ずしも図示されたところに限定されるものではない。
【0028】
ある実施形態が異なって具現可能である場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なるようにも遂行される。例えば、連続して説明される2つの工程が、実質的に同時に遂行されもし、説明される順序と反対の順序にも進められる。
【0029】
以下の実施形態において、領域、構成要素などが連結されたとするとき、領域、構成要素が直接連結された場合だけではなく、領域、構成要素の中間、に他の領域、構成要素が介在され、間接的に連結された場合も含む。例えば、本明細書において、領域、構成要素などが機構的に連結されたとするとき、領域、構成要素などが直接連結された場合だけではなく、その中間に、他の領域、構成要素などが介在され、間接的に電気的に連結された場合も含む。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態による携帯用スプレー噴射構造に係わる斜視図である。
【0031】
図1及び
図2を参照すれば、携帯用スプレー噴射構造10は、カバー260を具備する。カバー260は、外装部材100の上側にも具備される。外装部材100は、上部外装部材110と下部外装部材120とを含み、上部外装部材110は、カバー260と対応する開口100opを含んでもよい。外装部材100は、アルミニウムのような金属材によって形成されるか、あるいはプラスチックのような絶縁材によっても形成される。
【0032】
カバー260は、外装部材100の上部に沿って曲がった形状を有することができる。例えば、カバー260は、第1部分261、及び第1部分261の端部と連結されるが、第1部分261と交差する方向に延長された第2部分262を含む。第1部分261は、外装部材100の上面111と対応し、第2部分262は、上面111に連結された一側面112と対応する。
【0033】
カバー260は、開口100opをカバーするように配置されていて、ユーザの手動作などにより、所定の軸を中心に回転して開けられる。開けられた状態のカバー260は、上下方向(z方向)に沿って線形移動可能な状態になり、カバー260の線形運動により、携帯用スプレー噴射構造10内に収容された内容物が外部に噴出される。
【0034】
一実施形態による携帯用スプレー噴射構造10は、
図2でのようにも構成される。
【0035】
図2を参照すれば、携帯用スプレー噴射構造10は、内部に保存部210を含んでもよい。保存部210は、上部が開放された円柱の形状を有することができ、内部には、内容物を保存及び保管する。保存部210に収容された内容物は、化粧品、消臭剤、脱臭剤、芳香剤、口腔清潔剤、洗顔剤のように噴出可能な物質であるが、その種類を特別に制限するものではない。該内容物は、液体または気体でもある。液体である内容物は、例えば、所定の粘性(例えば、0.001〜0.6poiseの粘性)を有するか、あるいは粘性を有さない液体状態でもある。
【0036】
保存部210は、保存部210に収容された内容物を外部に排出するための圧力を提供するポンプ構造を有するポンピング部230と連結される。ポンピング部230は、ヘッド部250のポンピング動作、例えば、上下方向への線形移動により、内容物排出のための圧力を提供することができる。ポンピング部230の外側面には、突起232が具備され、突起222は、ケース300の内側に形成された溝と結合することができる。
【0037】
ヘッド部250は、吐出口255を含む。吐出口255は、ヘッド部250の一側面上にも配置される。保存部210の内容物は、ポンピング部230の管234を経て、吐出口255を介して外部に噴出される。
【0038】
カバー260は、ヘッド部250上に位置し、ヘッド部250と機構的に連結される。例えば、カバー260は、連結キャップ270を介して、ヘッド部250と機構的にも連結される。一実施形態において、カバー260は、x方向に沿って両側に突出した1対の突起265を含み、カバー260の突起265は、第1軸AX1方向であるx方向に沿って、連結キャップ270に具備された1対の溝275にも結合される。突起265が、溝275に結合された状態で、カバー260を開ける所定の力が加えられれば、溝275に結合された状態の突起265が、第1軸AX1を中心に回転しながら、カバー260が第1角度ほど回転することになる。
【0039】
前述のように、ヘッド部250やカバー260などは、連結キャップ270によって機構的に互いに連結され、以下では、機構的に連結されたヘッド部250とカバー260とを含む構造を、カバーアセンブリNAと総称する。
【0040】
カバーアセンブリNAは、ケース300内側に配置されるが、カバー260は、ケース300の開口300opを介して、外部に露出される。例えば、保存部210、ポンピング部230、ヘッド部250、ヘッド部250とカバー260とを連結する連結キャップ270は、ケース300内にも配置されるのに、このとき、カバー260は、ケース300に具備された開口300opを介して外部に露出される。
【0041】
開口300opは、ケース300は、上部に具備されるが、ケース300は、互いに結合される上部ケース310と下部ケース320とを含んでもよい。上部ケース310と下部ケース320とのうちいずれか一つ、例えば、上部ケース310は、下部ケース320に向けて延長されたスカート部315を含み、スカート部315の外側面上に形成された突起316を介して、上部ケース310は、下部ケース320と結合される。
【0042】
開口300opは、カバー260と対応する形状を有する。例えば、開口300opは、上部ケース310の上面310Aに具備された第1開口領域300op1、及び上面310Aに連結された一側面310Bに具備された第2開口領域300op2を含み、第1開口領域300op1と第2開口領域300op2は、一体に連結される。開口300opの第1開口領域300op1が、カバー260の第1部分261と対応し、第2開口領域300op2が、カバー260の第2部分262と対応するように、開口300opは、カバー260と対応する形状を有する。カバー260は、開口300opをカバーすることができると同時に、開口300opを介して外部にも露出される。
【0043】
カバー260は、ケース300の開口300opをカバーしていて、ユーザの手動作などにより、第1軸AX1を中心に回転して開けられるが、カバー260が開けられながら、カバー260により、外部と空間的に分離されていた吐出口255は、開口300op、例えば、第2開口領域300op2を介して外部に露出されながら、外部と空間的にも連結される。
【0044】
図2は、保存部210及びヘッド部250がケース300内側に収容され、またケース300が、外装部材100の内側に収容されるところを図示している。そのような場合、ケース300の開口300opは、外装部材100の開口100op(
図1)と対応する。例えば、ケース300の開口300opと、外装部材100の開口100opは、互いに重畳され、実質的に同一サイズを有することができる。ケース300の開口300opが外装部材100の開口100opと対応するので、カバー260が、ケース300の開口300opだけではなく、外装部材100の開口100opを介しても露出され、カバー260の回転により、吐出口255が外部に露出されるということは言うまでもない。
【0045】
ケース300の内側面には、ヘッド部250の外側面に形成された溝251と対応する突起313(
図5)を含んでもよい。前記溝251は、ヘッド部250の移動方向Zに平行な方向に長く線形にも形成され、前記突起313も、それに対応する形状にも形成される。ヘッド部250の溝251に、ケース300内側面の突起313が挿入された状態で、後述するように、カバーアセンブリNAが線形移動するので、カバーアセンブリNAがケース300内で空回りすることを防止し、従って、カバーアセンブリNAが空回りしながら、上部ケース310の開口300opではない他の方向に内容物が吐出されることを防止し、カバー260が、開口300opから離脱したり壊れたりするような携帯用スプレー噴射構造10の機構的破損を防止することができる。そのように、前記のような溝251と突起313は、前述のヘッド部250とケース300との間に介在され、上下方向に沿って長く形成され、互いに噛み合い、相対的に移動可能になるように具備された突起と溝との組立体をなすことができる。このとき、溝251と突起313は、互いに反対に具備されてもよい。例えば、突起が、ヘッド部250の外側面に形成され、溝が、ケース300の内側面にも形成される。
【0046】
図2は、保存部210及びヘッド部250が、ケース300内側に収容され、またケース300が、外装部材100の内側に収容されるように図示しているが、本発明は、それに限定されるものではない。他の実施形態として、前記ケース300は、外装部材100と一体にも具備される。または、噴射構造10は、ケース300と外装部材100とのうちいずれか一つだけを具備することができる。例えば、ケース300が、外装材としての機能を具備することができ、その場合、
図2での外装部材100は、省略されてもよい。
【0047】
図3は、
図2に図示されたカバーアセンブリを示した分解斜視図であり、
図4A及び
図4Bは、
図3のカバーアセンブリの斜視図であり、
図4Aは、カバーが第1位置にある状態を示し、
図4Bは、カバーが第2位置にある状態を示す。
【0048】
図3を参照すれば、カバーアセンブリNAは、弾性部280を含んでもよい。弾性部280は、ヘッド部250とカバー260との間に配置されるが、さらに具体的には、ヘッド部250と連結キャップ270との間に配置され、連結キャップ270により、一端部がカバーされる。
【0049】
弾性部280の第1端部280aは、連結キャップ270により、ヘッド部250上でその位置が規制される。一実施形態において、連結キャップ270の下面に具備された結合突起272が、ヘッド部250の上面250aに具備された結合孔252に結合するが、結合突起272のうち一部が、弾性部280の第1端部280aのホール282を貫通したまま、結合孔252に結合されながら、弾性部280の第1端部280aが、ヘッド部250上にも固定される。弾性部280の第1端部280aは、連結キャップ270の一側エッジからヘッド部250に向けて延長された側部277によってカバーされ、ユーザに露出されない。弾性部280の第1端部280aの反対側に具備された弾性部280の第2端部280bは、連結キャップ270の開口部274を介して、カバー260と直接接触することができる。弾性部280の第2端部280bは、自由に移動自在な自由端であり、カバー260が、
図4A及び
図4Bに図示されているように、第1軸AX1を中心に、第1位置から第2位置に、第1角度(例えば、およそ90°)ほど回転するとき、カバー260に上下方向への弾性力を提供することができる。それを介して、ユーザは、重みがありながらも柔らかいカバー260の回転動作を感じることができる。弾性部280の第2端部280bは、連結キャップ270の開口部274を介して、カバー260と直接接触することができる。弾性部280は、板スプリングを含んでもよいが、必ずしもそれに限定されるものではなく、プラスチック射出材質の弾性部などを含んでもよい。弾性部280が射出材質によって形成される場合、前記弾性部280は、カバー260、連結キャップ270またはヘッド部250に一体に結合されたものでもある。
【0050】
カバー260は、
図3に図示されているように、第1部分261と、第1部分261に対して折り曲げられた第2部分262とを含むが、第1部分261の平均厚は、第2部分262の平均厚より厚く形成され、カバー260の回転及び/または線形移動のために、カバー260に加えられる力によってカバー260が折れるような損傷を防止することができる。
【0051】
カバー260の第1部分261において、突起265と隣接した部分の厚みは、他の部分より厚く形成され、第1部分261の内側面261iは、曲面を含んでもよい。例えば、第1部分261の内側面261iにおいて、突起265と隣接した一部領域は、弾性部280に向けて他の領域より凸状に突出しており、第1部分261の内側面261iにおいて、凸状の一部領域261i−pは、弾性部280の第2端部280bと接触することができる。
【0052】
一実施形態によれば、前記カバー260の第1部分261は、第1−1部分261−1及び第1−2部分261−2を含んでもよい。前記第1−1部分261−1は、第2部分262の端部から延長された部分であり、x方向に、第2部分262とほぼ同一幅にも形成される。前記第1−2部分261−2は、第1−1部分261−1から、−y方向に沿って前方に突出したものであり、x方向に、第1−1部分261−1より狭幅にも形成される。前記第1−2部分261−2は、第1−1部分261−1の大体中央部分から突出するようにも形成される、前記溝275に向かった第1−2部分261−2の下端には、前述の突起265が形成される。そのような構造により、前記第1部分261は、xy平面方向への断面が、大体T字形状をなす。
【0053】
前記第1−1部分261−1は、第1−2部分261−2よりz方向に長く形成されるが、それにより、
図4Bのような第2位置において、第1−1部分261−1の端部261−3、がヘッド部250のリセス259にも収容される。第2位置において、第1−1部分261−1の端部261−3が、リセス259に収容されるように、連結キャップ270の対応する位置は、扁平面273を形成することができる。
【0054】
図5は、
図1の上部ケースの一部を示した斜視図であり、
図6は、
図5のVI−VI線に沿って切り取った断面図であり、
図7は、第2位置での、上部ケースとカバーアセンブリとを示した斜視図である。
【0055】
図5及び
図6を参照すれば、上部ケース310は、掛かり部312gを含んでもよい。掛かり部312gは、所定深みを有する溝の形状であり、
図4Bでのように、カバー260が第2位置にある場合、カバー260に具備された突起265を収容することができる。前述のように、カバー260の第1位置から第2位置への回転時に作用する弾性部280の力により、予期せずに連結キャップ270から分離または離脱されることを防止するために、上部ケース310は、掛かり部312gを含んでもよい。具体的には、一実施形態として、カバー260の突起265との結合のために、連結キャップ270の溝275上部が開放されたC字形状である場合(
図4B参照)、弾性部280からカバー260に作用する力の方向が、前記溝275の上部と実質的に併行であるなので、カバー260が、溝275の上部を介して分離及び離脱されながら、連結キャップ270からも離脱されるが、上部ケース310の掛かり部312gが突起265の離脱を抑制するので、前述の問題を防止することができる。
【0056】
上部ケース310は、第1開口領域300op1を真ん中としたまま並んで配置された1対のリブ(または、突出部312)を含んでもよい。例えば、1対のリブ312は、第1開口領域300op1の両側エッジにも配置される。リブ312それぞれの第1端部は、第1開口領域300op1を定義する上部ケース310の内側壁311aから、第1距離dほど離隔されても配置される。従って、前記リブ312と、上部ケース310の内側壁311aとによって定義された空間は、y方向に向かったT字形開口にもなる。前記リブ312と、上部ケース310の内側壁311aとによって定義された空間は、第2位置でのカバー260の第1部分261のT字形構造、特に、第1−1部分261−1の占有空間に該当し、第1−1部分261−1は、リブ312と、上部ケース310の内側壁311aとの間から上下方向に移動する。例えば、
図7に図示されているように、カバー260に加えられる力Fにより、上下方向に移動することができる。カバー260に加えられる力F’が、カバー260の線形移動方向(z方向)に対して、斜めに作用する場合、カバー260が上下方向に移動する前、及び/または内容物が噴出される前、第1位置に逆回転してしまう問題がありうるが、前述のように、リブ312が配置されているので、意図しないカバー260の閉鎖、すなわち、第2位置から第1位置への逆回転を防止することができる。一方、リブ312は、カバー260の閉鎖動作時、ストッパとしての役割を行うことができる。例えば、内容物の吐出を終え、カバー260が、開口300opをカバーするように閉じるとき、上部ケース310の第1開口領域300op1の両側辺に配置されたリブ312は、カバー260が過度に回転しながら、開口300opを経て、さらに内側に進入することを防止することができる。
【0057】
図5ないし
図7においては、リブ312が、第1開口領域300op_1の側辺に沿って、所定長さほど延長された状態を図示しているが、リブ312の長さは、図示されたところより短くも形成されるということは言うまでもない。
【0058】
図8Aないし
図8Cは、ケースに係わるカバーの回転移動を示し、
図8Dは、ケースに係わるカバーの線形移動を示す断面図である。
【0059】
カバー260は、
図8Aに図示されているように、第1位置において、上部ケース310の開口300opをカバーする。ヘッド部250の吐出口255は、カバー260の第2部分262で隠されて外部に露出されないので、汚染を防止することができる。
【0060】
ユーザの手などにより、カバー260を開ける力が加えられれば、
図8B及び
図8Cに図示されているように、カバー260が第1軸AX1を中心に回転し、第2位置に移動する。第1位置から第2位置へのカバー260の移動時、カバー260の下に配置された弾性部280は、カバー260を押し上げる力を加える。一実施形態において、弾性部280の第2端部280bは、第1位置において、カバー260の第1部分261の厚肉部261Tの第1内側面S1と接触してから、第2位置において、第1部分261の第2内側面S2と接触(
図8C参照)しながら、カバー260が第2位置にも置かれる。第2端部280bの終端は、下方に折れており、第1内側面S1と接触していて、第2内側面S2に接触が変更される過程において、第2端部280bが、意図せずに、カバー260の第1内側面S1及び第2内側面S2に掛かることなどを防止することができる。ここで、第2内側面S2は、厚肉部261Tの第1内側面S1と連結されるが、第1内側面S1とは交差する方向に延長された面である。また、弾性部280の第2端部280bは、
図8Cに図示されているように、カバー260の第1部分の第2内側面S2下で、カバー260を支持することができるので、カバー260は、所定の力以上の外力が加えられない限り、意図せずに、第2位置から第1位置に逆回転しない。
【0061】
前述のリブ312などの構造、及びカバー260に弾性力を提供する弾性部280の複合的な構造により、カバー260は、所定の強度以上の力が作用しない限り、容易に開閉することがないので、意図しないカバー260の開閉動作を防止することができ、所定の力以上が作用する場合には、容易にカバー260を開閉することができる。
【0062】
その後、
図8Dに図示されているように、力Fが作用すれば、カバー260が、第1軸AX1に垂直である下方に移動し、カバー260の下にあるヘッド部250も、下方に移動しながら、吐出口255を介して、内容物が噴出される。カバー260の線形移動による力がそのままヘッド部250にも伝達されるように、ヘッド部250の上部には、カバー260の一端、具体的には、第1−1部分261−1の端部261−3を収容することができるリセス259を含んでもよい。
【0063】
力Fにより、機構的に連結されたカバー260、連結キャップ270、弾性部280及びヘッド部250が一体に移動しながら、カバー260の軸AX1も、カバー260と共に線形的に移動することができる。
【0064】
力Fにより、カバー260、連結キャップ270、弾性部280及びヘッド部250が一体に移動しながら、ポンピング作用を行うとき、上部ケース310の内側壁311aと、カバー260との間に間隙が生じもするが、該間隙にポンピング動作時に異物が流入したり、吐出口255から吐出される液体が一部抜け出したりもする。一実施形態によれば、前記リセス259と、このリセス259に収容される第1−1部分261−1の端部261−3とにより、ポンピング動作時、異物の流入、及び吐出液体の流出を遮断し、審美的不便感を解消することができる。
【0065】
前述の構造を有する携帯用スプレー噴射構造10は、内容物の吐出のために、肉眼で噴射方向を確認せずに、ユーザの手感覚だけでも、噴射方向を確認することができる。例えば、ポケットなどに保管されていた噴射構造10を取り出すと同時に、カバー260を開きながら、所望方向に内容物を噴射することができ、片手を利用しても、カバー260の開閉が可能であるという長所がある。
【0066】
図9は、本発明の他の実施形態によるカバーアセンブリを示した分解斜視図である。
【0067】
図9を参照すれば、カバーアセンブリNA’は、一体に形成された弾性部1280と、連結キャップ1270と、を含む。弾性部1280は、連結キャップ1270と同一金型で射出され、連結キャップ1270と一体にも形成される。弾性部1280は、連結キャップ1270の一部構成であり、連結キャップ1270をなす物質と同一物質(例:プラスチックなど)を含んでもよい。
【0068】
連結キャップ1270は、ヘッド部1250の上面と対応する扁平面1273(または、上面ともいう)を含むが、扁平面1273に対して垂直に折り曲げられ、ヘッド部1250の側面をカバーする側部1277を含んでもよい。連結キャップ1270は、ヘッド部1250の吐出口1255を隠さないように、一部領域が除去されながら形成された開口領域1274を含んでもよい。連結キャップ1270の側部1277は、ケース300の内側面の突起313(
図5)と対応する溝1251を含んでもよい。
【0069】
連結キャップ1270の下面に具備された結合突起1272が、ヘッド部1250の上面1250aに具備された結合孔1252に結合しながら、連結キャップ1270は、ヘッド部1250上で、その位置が固定される。
図9には、1対の結合突起1272、及び1対の結合孔1252を図示している。
【0070】
弾性部1280は、連結キャップ1270の一側エッジから、所定の角度を有するように斜めにも延長される。例えば、弾性部1280の第1端部1280aは、連結キャップ1270の上面1273と側部1277とを連結するエッジと一体に形成された固定端でもある。弾性部1280の第1端部1280aの反対側である弾性部1280の第2端部1280bは、自由に移動自在な自由端でもある。
図3の弾性部280の第2端部280bが、吐出口1255に向け(前方に向けて)、−y方向に沿って延長されたところと異なり、
図9の弾性部1280の第2端部1280bは、吐出口1255から遠くなるように(後方に向けて)、y方向に沿って延長されているところを図示している。他の実施形態において、
図9に図示されたところと異なり、弾性部1280の第2端部1280bは、
図3でのように、吐出部に向けても延長される。
【0071】
弾性部1280の第2端部1280bは、先に
図4A及び
図4Bを参照して説明したところのように、カバー1260が、第1軸AX1を中心に、第1位置から第2位置に、第1角度(例えば、約90°)ほど回転するとき、上下方向への弾性力を、カバー1260に提供することができる。それを介して、ユーザは、重みがありつつも、柔らかいカバー1260の回転動作を感じることができる。弾性部1280の第2端部1280bは、カバー1260と直接接触することができる。
【0072】
カバー1260は、溝1275と突起1265との構造を利用し、連結キャップ1270に結合される。
図9は、連結キャップ1270、が1対の溝1275を具備し、カバー1260が溝1275に結合する突起1265を含むように図示されている。
【0073】
カバー1260は、
図9に図示されているように、第1部分1261、及び第1部分1261に対して折り曲げられた第2部分1262を含む。第1部分1261の平均厚は、第2部分1262の平均厚より厚くも形成され、従って、カバー1260の回転及び/または線形移動のために、カバー1260に加えられる力により、カバー1260が折れるような損傷を防止することができる。
【0074】
カバー1260の第1部分1261において、突起1265と隣接した部分の厚みは、他の部分より厚くも形成される。第1部分1261の内側面1261iは、平らな面によっても形成される。例えば、第1部分1261の内側面1261iにおいて、突起1265と隣接した一部領域は、他の領域より厚くも形成される。
【0075】
一実施形態によれば、前記カバー1260の第1部分1261は、第1−1部分1261−1及び第1−2部分1261−2を含んでもよい。前記第1−1部分1261−1は、第2部分1262の端部から延長され、外部にも露出される部分であり、x方向に、第2部分1262とほぼ同一幅にも形成される。前記第1−2部分1261−2は、第1−1部分1261−1から−y方向に沿って前方に突出したものであり、x方向に、第1−1部分1261−1より狭幅にも形成される。前記第1−2部分1261−2は、第1−1部分1261−1のほぼ中央部分から突出するようにも形成され、前記溝1275に向かった第1−2部分1261−2の下端に、前述の突起1265が形成される。そのような構造により、前記第1部分1261は、xy平面方向での断面が、ほぼT字形状をなすことができる。前記第1−1部分1261−1は、第1−2部分1261−2よりz方向に長くも形成される。
【0076】
図10Aないし
図10Cは、ケースに対するカバーの回転移動を示し、
図10Dは、ケースに対するカバーの線形移動を示す断面図である。
【0077】
カバー1260は、
図10Aに図示されているように、第1位置において、上部ケース310の開口300opをカバーする。ヘッド部1250の吐出口1255は、カバー1260の第2部分1262で隠され、外部に露出されないので、汚染を防止することができる。
【0078】
ユーザの手などにより、カバー1260を開ける力が加えられれば、
図10B及び
図10Cに図示されているように、カバー1260が、第1軸AX1を中心に回転し、第2位置に移動する。第1位置から第2位置へのカバー1260の移動時、カバー1260の下に配置された連結キャップ1270の弾性部1280は、カバー1260を押し上げる力を加える。一実施形態において、弾性部1280の第2端部1280bは、第1位置において、カバー1260の第1部分1261の厚肉部1261Tの第1内側面S1と接触していて、第2位置において、第1部分1261の第2内側面S2と接触(
図10C参照)しながら、カバー1260が第2位置にも置かれる。ここで、第2内側面S2は、厚肉部1261Tの第1内側面S1と連結されるが、第1内側面S1とは交差する方向に延長された面である。例えば、第2位置において、第1部分1261の第1−1部分1261−1の端部、及び第1−2部分1261−2の端部は、弾性部1280の上面と接触することができる。
【0079】
また、弾性部1280の第2端部1280bは、
図10Cに図示されているように、カバー1260の第1部分1261の第2内側面S2下において、カバー1260を支持することができるので、カバー1260は、所定の力以上の外力が加えられない限り、意図せずに、第2位置から第1位置に逆回転しない。
【0080】
図5ないし
図7を参照して説明したリブ312などの構造、及びカバー1260に弾性力を提供する弾性部1280の複合的な構造により、カバー1260は、所定の強度以上の力が作用しない限り、容易に開閉されないので、意図していないカバー1260の開閉動作を防止することができ、所定の力以上が作用する場合には、容易にカバー1260を開閉することができる。
【0081】
その後、
図10Dに図示されているように、力Fが作用すれば、カバー1260が、第1軸AX1に垂直である下方に移動し、カバー1260の下にあるヘッド部1250も、下方に移動しながら、吐出口1255を介して内容物が噴出される。前述のように、カバー1260の第1部分1261の端部が、直接ヘッド部1250の上面と接触しながら、カバー1260に加えられる力Fは、ヘッド部1250にそのまま伝達される。力Fによって機構的に連結されたカバー1260、弾性部1280を具備した連結キャップ1270、及びヘッド部1250が一体に移動しながら、カバー1260の第1軸AX1も、カバー1260と共に線形的に移動することができる。
【0082】
前述の構造を有する携帯用スプレー噴射構造は、内容物の吐出のために、肉眼で噴射方向を確認せず、ユーザの手感覚だけでも噴射方向を確認することができる。例えば、ポケットなどに保管されていた噴射構造10を取り出すと同時に、カバー1260を開きながら、所望方向に内容物を噴射させることができ、片手を使用しても、カバー1260の開閉が可能であるという長所がある。
【0083】
そのように、本発明は、図面に図示された一実施形態を参照にして説明したが、それらは、例示的なものに過ぎず、当該分野において当業者であるならば、それらから多様な変形、及び実施形態の変形が可能であるいう点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決められるものである。