特許第6876243号(P6876243)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6876243
(24)【登録日】2021年4月28日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】穀物調製設備
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/02 20120101AFI20210517BHJP
   B02B 1/02 20060101ALI20210517BHJP
   B02B 5/02 20060101ALI20210517BHJP
   B02B 7/00 20060101ALI20210517BHJP
   F26B 17/14 20060101ALI20210517BHJP
【FI】
   G06Q50/02
   B02B1/02
   B02B5/02 A
   B02B7/00 C
   F26B17/14 B
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-14331(P2016-14331)
(22)【出願日】2016年1月28日
(65)【公開番号】特開2017-134653(P2017-134653A)
(43)【公開日】2017年8月3日
【審査請求日】2018年11月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078031
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 皓一
(74)【代理人】
【識別番号】100077779
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100200942
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 高史
(72)【発明者】
【氏名】岩井 通和
(72)【発明者】
【氏名】丸岡 政司
(72)【発明者】
【氏名】大家 生裕
(72)【発明者】
【氏名】高橋 努
(72)【発明者】
【氏名】喜安 一春
(72)【発明者】
【氏名】清家 丈晴
(72)【発明者】
【氏名】加茂 吉博
【審査官】 梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−222161(JP,A)
【文献】 特開2015−099435(JP,A)
【文献】 特公平04−027492(JP,B2)
【文献】 特開昭61−139754(JP,A)
【文献】 特開平01−147324(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
B02B 1/00− 7/02
F26B 1/00−25/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
張込み穀物を所定の水分値まで乾燥処理する穀物乾燥機(2)と、乾燥処理された穀物を籾摺処理する籾摺選別機(3)と、籾摺処理された穀物を更に選別した整粒玄米を計量袋詰めする米選機(4)と、これら各機器と相互に通信可能に情報接続した作業管理用携帯端末(5)とからなる穀物調製設備において、
前記穀物乾燥機(2)は、前記穀物乾燥機(2)が備える重量計によって測定された、前記穀物乾燥機(2)に張り込まれた張込み穀物乾燥後の重量に関する情報を含む穀物情報を、前記作業管理用携帯端末(5)に送信し、
前記籾摺選別機(3)は、前記籾摺選別機(3)の玄米排出口(12)と前記米選機(4)の供給口(13)との間に、前記籾摺選別機(3)から穀物を受け、これをロータリバルブ(3b)によって繰り出して前記米選機(4)の供給口(13)へと供給する貯留部(3a)を備え
前記米選機(4)は、前記貯留部(3a)による穀物の供給量を重量換算することで、前記米選機(4)によって袋詰めされた整粒玄米との重量の差を屑米量として算出し、算出された屑米量を、前記作業管理用携帯端末(5)に送信し、
前記作業管理用携帯端末(5)は、前記穀物乾燥機(2)から前記籾摺選別機(3)へ排出された乾燥後の張込み穀物の重量と、作業者から入力された当該重量に対する整粒玄米の前記米選機(4)による袋詰め数と、
前記穀物乾燥機(2)に張り込まれた乾燥後の張込み穀物の重量とに基づいて、前記穀物乾燥機(2)に張り込まれた張込み穀物の乾燥後の重量に対する前記米選機(4)の予測の袋詰め数を算出し、また、
前記穀物乾燥機(2)から取得した前記穀物情報と、前記籾摺選別機(3)から取得した前記算出された屑米量と、算出された前記予測の袋詰め数を示す袋詰め数量情報とを表示可能に構成されたことを特徴とする穀物調製設備。
【請求項2】
前記米選機(4)は、回転選別網(4a)を回転して穀物から屑米を選別除去することで得られた前記整粒玄米を、計量機(10)に載置された袋(H)に供給するよう構成され、かつ、袋(H)に供給された整粒玄米が所定量に到達すると、自動的に前記整粒玄米の供給を停止するよう構成され、
さらに、前記算出された屑米量に応じて回転選別網(4a)の回転数を増減するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の穀物調製設備。
【請求項3】
前記穀物乾燥機(2)の重量計及び水分計で測定されたデータをICタグに記録するよう構成され、かつ、
前記米選機(4)によって一つの袋(H)の計量が完了する毎に、前記算出された屑米量と、前記整粒玄米の水分値を測定する水分計(16)によって測定された仕上水分値のデータを前記ICタグに追加情報として記録するように構成されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の穀物調製設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀物乾燥機、籾摺選別機、米選機等を備え、収穫籾を乾燥、籾摺して選別玄米を計量袋詰めする穀物調製設備に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示す穀粒乾燥調整加工装置により、穀物乾燥機と籾摺選別機と米選機をそれぞれ無線通信で接続し、運転状況を送信する例が知られており、これにより、工程間の連係調整稼動が可能となる。
また、特許文献2に示す農業支援システムにより、コンバインで収穫した収穫量情報を乾燥機に送信する例が知られており、これによって収穫作業と乾燥作業の連係が可能となる。
このように、各作業状況の情報連係により、それぞれの作業工程を効率よく稼動することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−84952号公報
【特許文献2】特開2015−99434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、米選機の作動結果である玄米製品として袋詰めした数量は、各作業工程間の連係稼動の結果として最終的に得られる情報であることから、事前に把握することができないという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、穀物調製処理において、収穫成果となる袋詰め製品としての玄米量を適切に把握することを可能とする穀物調製設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1係る発明は、張込み穀物を所定の水分値まで乾燥処理する穀物乾燥機(2)と、乾燥処理された穀物を籾摺処理する籾摺選別機(3)と、籾摺処理された穀物を更に選別した整粒玄米を計量袋詰めする米選機(4)と、これら各機器と相互に通信可能に情報接続した作業管理用携帯端末(5)とからなる穀物調製設備において、
前記穀物乾燥機(2)は、前記穀物乾燥機(2)が備える重量計によって測定された、前記穀物乾燥機(2)に張り込まれた張込み穀物乾燥後の重量に関する情報を含む穀物情報を、前記作業管理用携帯端末(5)に送信し、
前記籾摺選別機(3)は、前記籾摺選別機(3)の玄米排出口(12)と前記米選機(4)の供給口(13)との間に、前記籾摺選別機(3)から穀物を受け、これをロータリバルブ(3b)によって繰り出して前記米選機(4)の供給口(13)へと供給する貯留部(3a)を備え
前記米選機(4)は、前記貯留部(3a)による穀物の供給量を重量換算することで、前記米選機(4)によって袋詰めされた整粒玄米との重量の差を屑米量として算出し、算出された屑米量を、前記作業管理用携帯端末(5)に送信し、
前記作業管理用携帯端末(5)は、前記穀物乾燥機(2)から前記籾摺選別機(3)へ排出された乾燥後の張込み穀物の重量と、作業者から入力された当該重量に対する整粒玄米の前記米選機(4)による袋詰め数と、
前記穀物乾燥機(2)に張り込まれた乾燥後の張込み穀物の重量とに基づいて、前記穀物乾燥機(2)に張り込まれた張込み穀物の乾燥後の重量に対する前記米選機(4)の予測の袋詰め数を算出し、また、
前記穀物乾燥機(2)から取得した前記穀物情報と、前記籾摺選別機(3)から取得した前記算出された屑米量と、算出された前記予測の袋詰め数を示す袋詰め数量情報とを表示可能に構成されたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記米選機(4)は、回転選別網(4a)を回転して穀物から屑米を選別除去することで得られた整粒玄米を、計量機(10)に載置された袋(H)に供給するよう構成され、かつ、袋(H)に供給された整粒玄米が所定量に到達すると、自動的に前記整粒玄米の供給を停止するよう構成され、
さらに、前記算出された屑米量に応じて回転選別網(4a)の回転数を増減するよう構成されたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明において、前記穀物乾燥機(2)の重量計及び水分計で測定されたデータをICタグに記録するよう構成され、かつ、
前記米選機(4)によって一つの袋(H)の計量が完了する毎に、前記算出された屑米量と、前記整粒玄米の水分値を測定する水分計(16)によって測定された仕上水分値のデータを前記ICタグに追加情報として記録するように構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明により、穀物情報、屑米量、袋詰め数量情報の表示によって、収穫成果となる袋詰め製品としての玄米量を適切に把握することができる。
【0013】
請求項に係る発明により、請求項1の効果に加え、米選機の回転選別網の回転数と連動させることで、良好な選別を行うことができる。
【0014】
請求項に係る発明により、請求項1または請求項2の効果に加え、穀物のトレーサビリティ管理をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】穀物調製設備のシステム構成図
図2】乾燥別処理情報の表示例
【発明を実施するための形態】
【0019】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について、以下に図面を参照しつつ説明する。
【0020】
穀物調製設備1は、システム構成図を図1に示すように、生産者が収穫した直後の張込み穀物を所定の水分値まで乾燥処理する穀物乾燥機2と、乾燥処理された穀物を籾摺処理する籾摺選別機3と、籾摺処理された穀物を選別して計量袋詰めする米選機4と、これら各機器と相互に各種情報を通信可能に接続したタブレット等の作業管理用携帯端末5および携帯電話等の管理者用携帯端末6と、圃場作物管理支援のための不図示のデータ処理部とによって構成される。
【0021】
管理用携帯端末5と穀物乾燥機2、籾摺選別機3、米選機4とは近距離用の通信(Bluetooth(登録商標)等)回線を介して接続し、作業時は乾燥調製設備1内に載置し、管理用携帯端末5と管理者用携帯端末6はインターネット回線を介して接続する。
また、穀物乾燥機2から乾燥済みの籾を籾摺選別機3に排出し、籾摺選別機3で選別した玄米を米選機4に供給する構成である。
【0022】
穀物乾燥機2は、張込穀物(籾)重量を測定する重量計(図示せず)又は、張込容量を測定する張込量センサ(図示せず)を備え、乾燥済みの穀物を籾摺選別機3に排出している時は、重量を減算する。
【0023】
籾摺選別機は、籾摺する籾摺部14と籾と玄米を選別する選別部15を備え、選別部15で選別した玄米を1番出口12から排出させるか、機内を循環させるかを切り替える排出循環切換弁(図示せず)を備えている。
【0024】
米選機4は、上下方向に延びる円筒状の回転選別網4aで籾すりした玄米から屑米を選別除去した整粒玄米を、計量機10に載置した袋Hに供給し、所定量(例えば30Kg)に到達すると、自動的に供給を停止する。そしてオペレータは当該袋Hを計量機10から降ろして袋詰めする。袋詰め数は、情報通信によってデータ確認できるように、また、米選機4もデータ通信可能に構成し、収穫面積、穀物量をタブレット等の作業管理用携帯端末5から予め入力できるようにし、乾燥別処理情報の表示例を図2に示すように、処理量(米選機4による袋数、籾摺時間)によって圃場一反あたりの袋数をわかりやすく表示する。
【0025】
図2について説明すると、複数の穀物乾燥機の穀物情報(水分値・張込重量・乾燥後重量等)と、米選機4で選別された製品重量(整粒玄米量)や製品外重量(屑米重量)が表示される。なお、備考欄又は袋数表示欄に実際にカウントされた袋数を表示する。
【0026】
選別機構部品等の消耗交換時期については、米選機4による袋数を換算して判りやすくすることができる。すなわち、袋詰めした袋数が設定数(例えば1000袋)に到達する毎に、回転選別網4a等のメンテナンスをする旨を作業管理用携帯端末5に表示するようにしても良い。
【0027】
籾摺選別作業が終わるまでの予測時間は、籾摺の開始から所定時間、例えば5分間の袋数又は製品重量をカウントして米選機4による能率を換算し、合わせて穀物乾燥機の穀物量から換算して作業管理用携帯端末5に表示する。
【0028】
籾摺選別作業が開始するとは、本実施の形態においては、例えば、排出循環切換弁を循環側から排出側に切り替え、玄米が1番出口12から排出可能になった時点にする構成としても良い。また、籾摺選別作業が終了するとは、排出循環切換弁を排出側から循環側に切り替え、玄米が1番出口から常時排出されなくなった時点にする構成としても良い。
【0029】
籾摺選別機3の1番出口12から米選機4の供給口13の間には、繰出量を調節可能なロータリバルブ3b付きのチャージタンク3aを設ける。ロータリバルブ3bの最大繰出量は米選機4の最大能力に合わせ、米選機4に供給する場合は、常にタンク内を充満させてロータリバルブ3bの回転により米選機4に供給する。
【0030】
ロータリバルブ3bによる供給量は重量換算し、米選機4によって分離される屑米量を袋詰め玄米量との差として算出することができることから、屑米量の把握により、計量出荷の際の歩留りを容易に把握することができる。また、米選機4の回転選別網4aの回転数と連動させることで、良好な選別を行うように構成しても良い。
【0031】
作業管理用携帯端末5の作業一覧画面上には、籾摺ボタン(調整ボタン)を設け、作業一覧より籾摺を行う乾燥終了後の作業を選択し、籾摺ボタンを押し下げることで、籾摺(または選別機)のデータ収集が始まり、製品重量棚に籾摺中(または調整中)のステイタス表示を行い、作業が終了すると製品重量を自動で書き込むように構成することにより、自動でデータ収集が可能となる。
【0032】
米選機4の作動所要時間は、重量表示が「0」から「1」になった時点からの袋数を換算することにより、作業時間を明確に算出することができる。
【0033】
また、米選機4の重量表示が増減しなくなった時点でカウントを中止し、重量表示が「0」から「1」になった時点でカウントを開始し、さらに、米選機4のモータ停止時の重量表示増加はカウントせず、モータ起動によって重量表示が「0」から「1」になった時点でカウントを開始することにより、作業時間を明確に算出することができる。
【0034】
また、米選機4に袋数表示または回転選別網4aの回転数制御(表示)の機能がある場合は、その変化によってカウントを変更することにより、作業時間を明確に算出することができる。
【0035】
(別構成例)
次に、ICタグによってデータ連係する別の構成例について説明する。
重量計、水分計を装備した乾燥機で測定したデータとをICタグに記録して米選機4に使用する玄米袋に貼り付けて、米選機4で計量が完了する毎にそのデータを米選機4のコントローラにカウントしていくように構成することにより、トレーサビリティ管理および収穫から出荷までの収量管理が可能となる。
【0036】
この場合において、米選機4に前記整粒玄米用の水分計16を装備することで、玄米のみによる高精度の仕上水分値で管理することができるので、計量完了時にICタグにも追加情報として記憶するとともに、圃場作物管理支援の一元管理化データとして活用することにより、トレーサビリティ管理および収穫から出荷までの収量管理とその一元管理化が可能となる。
【0037】
また、米選機4に屑米量を検知する屑米センサを装備して屑米率を管理できるようにして、計量完了時にICタグにも追加情報として記憶するとともに、圃場作物管理支援の一元管理化データとして活用することにより、トレーサビリティ管理および収穫から出荷までの収量管理とその一元管理化が可能となる。
【0038】
(技術的意義)
上述の構成による穀物調製設備の技術的意義についてまとめると、次のとおりである。
穀物調製設備1は、乾燥別処理情報の表示例を図2に示すように、穀物乾燥機2の張込籾の生産者情報と、張込籾情報と、袋詰め数量等が、作業管理用携帯端末5に乾燥処理単位で一連の表形式で見易く表示され、生産者毎の収穫の成果(玄米量)を30kg袋等による袋詰め製品数量で容易に把握することができる。
【0039】
また、穀物乾燥機2の張込穀物量情報に基づいて、米選機4による袋詰めの予測袋数を演算し、籾摺選別作業中に作業管理用携帯端末5に表示することにより、表示された予測数量を目安として管理者が作業予測を立てやすくなり、また、作業時間の予測が容易となる。
【0040】
例を挙げれば、乾燥終了時点の籾の重量が1600kgで、袋詰め作業開始から5分間で袋詰めされた袋数が5袋(約150kg)で、穀物乾燥機2から排出された籾量が160kgであった場合には、残りの籾を袋詰めするのに要する時間は約45分と演算できる。
【0041】
また、穀物乾燥機の張込籾量を換算した玄米量により袋数を予測演算することにより、精度の高い予測袋数を算出できる。
【0042】
また、米選機4の計量開始から所定時間について袋詰め数をカウントして終了までに要する時間を算出する予測作業時間演算手段を備えることにより、籾摺選別作業の作業時間を予測することができる。
【0043】
また、米選機4に繰出量調節弁付きの供給タンク4aを設けて籾摺選別機3から玄米を受け、供給タンク4aの繰出量と米選機4の袋詰め量との差を算出する小米量演算手段を備えることにより、小米量を高精度で把握することができる。
【0044】
また、米選機4による袋詰め数量を所定数の累積毎に作業管理用携帯端末5から情報配信を受ける管理者用携帯端末6を備えることにより、一定作業量(例えば、50袋)毎に袋詰め数が管理者用携帯端末6に情報配信される構成にすることで、袋詰めの経過から管理者が籾摺選別作業を容易に管理することができる。
【0045】
本実施の形態の穀物調製設備の技術的思想について詳述する。
穀物乾燥機2で乾燥済みの籾を籾摺選別機3で籾摺り選別、及び米選機4で米選する作業に要する時間を管理者が予測できることが望ましい。そのため、米選作業開始後の最初の設定時間で袋詰めされた袋数から、袋詰め作業に要する作業時間を予測する。これにより、管理者は収穫時期の作業全体の予定を組みやすくすることができる。
【0046】
また、管理者にとって、重要なのは、袋詰めされる製品重量(整粒玄米)の量である。そのため、実際に袋詰めされた袋数や整粒玄米を作業管理用携帯端末5に入力することにより、例えば、圃場毎の収量を把握することが可能となり、管理者が当該情報を有効に利用できる。
【符号の説明】
【0047】
1 穀物調製設備
2 穀物乾燥機
3 籾摺選別機
4 米選機
4a 供給タンク
5 作業管理用携帯端末
6 管理者用携帯端末

図1
図2