特許第6876332号(P6876332)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6876332
(24)【登録日】2021年4月28日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】ポリエチレンテレフタレートの解重合
(51)【国際特許分類】
   C08J 11/20 20060101AFI20210517BHJP
   C07C 63/26 20060101ALI20210517BHJP
   C07C 51/00 20060101ALI20210517BHJP
   C07C 31/20 20060101ALI20210517BHJP
   C07C 29/128 20060101ALI20210517BHJP
   C07C 29/09 20060101ALI20210517BHJP
   C08J 11/16 20060101ALI20210517BHJP
   C08J 11/24 20060101ALI20210517BHJP
【FI】
   C08J11/20
   C07C63/26 Z
   C07C51/00
   C07C31/20 A
   C07C29/128
   C07C29/09
   C08J11/16ZAB
   C08J11/24
【請求項の数】17
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2017-568426(P2017-568426)
(86)(22)【出願日】2016年7月7日
(65)【公表番号】特表2018-522107(P2018-522107A)
(43)【公表日】2018年8月9日
(86)【国際出願番号】US2016041392
(87)【国際公開番号】WO2017007965
(87)【国際公開日】20170112
【審査請求日】2019年6月18日
(31)【優先権主張番号】14/795,116
(32)【優先日】2015年7月9日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518001070
【氏名又は名称】ループ インダストリーズ,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】エッサドダム,ハテム
【審査官】 柴田 啓二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−052173(JP,A)
【文献】 特表平04−505930(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08J 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
新規ポリマーの製造に使用するために、エステル官能基を含むポリマーを対応するアルコール成分およびカルボン酸成分へ解重合するプロセスであって、該プロセスが
i)エステル官能基を含むポリマーをハロゲン化溶媒と混合する工程と
(ii)アルコールおよび水酸化物の混合物からなるエステル官能基を分解するための薬剤を添加する工程と
(iii)結果として生じる混合物を、ポリマーの少なくとも一部を対応するアルコール成分およびカルボン酸成分に解重合するのに十分な時間にわたって混合する工程と、を含み、
およびここで、前記プロセスが、外部熱を加えることなく実行される、ことを特徴とする、プロセス。
【請求項2】
無極性溶媒対アルコールの比率が、1:10から1:50(v:v)である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
工程(iii)における混合する工程が、0時間から5時間にわたって実行される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
工程(iii)における混合する工程が、大気圧で実行される、請求項に記載のプロセス。
【請求項5】
アルコールが、直鎖C−Cアルコールである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
水酸化物が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、水酸化アンモニウム、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
ポリマーが、廃棄物質の形態をしている、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
廃棄物質がさらに、エステル官能基を含むポリマーを含まない異物を含む、請求項に記載のプロセス。
【請求項9】
異物が、ボトルキャップ、のり、紙、残留液、および不潔物の少なくとも1つを含む、請求項に記載のプロセス。
【請求項10】
エステル官能基を含むポリマーが、ポリエチレンテレフタレートであり、ポリマーの製造のための対応するアルコール成分およびカルボン酸成分が、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
解重合のプロセスから得られたテレフタル酸またはその塩が、1%未満の不純物(w/w)を含む、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
不純物が、イソフタル酸、フタル酸、4−メチル安息香酸、4−ホルミル安息香酸、および金属の少なくとも1つを含む、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
新規ポリマーの製造に使用するために、エステル官能基を含むポリマーを対応するアルコール成分およびカルボン酸成分へ解重合するプロセスであって、該プロセスが
i)エステル官能基を含むポリマーを、3から5%(vol.)のハロゲン化溶媒と混合する工程と
(ii)95から97%(vol.)の直鎖C−Cアルコールおよび水酸化物を添加する工程と
(iii)結果として生じる混合物を1時間混合する工程と;を含み、
およびここで、前記プロセスが、外部熱を加えることなく実行される、ことを特徴とする、プロセス。
【請求項14】
エステル官能基を含むポリマーが、ポリエチレンテレフタレートであり、ポリマーの製造のための対応するアルコール成分およびカルボン酸成分が、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールである、請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
解重合プロセスから得られたテレフタル酸またはその塩が、1%未満の不純物(w/w)を含む、請求項14に記載のプロセス。
【請求項16】
不純物が、イソフタル酸、フタル酸、4−メチル安息香酸、4−ホルミル安息香酸、および金属の少なくとも1つを含む、請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
ポリエチレンテレフタレートを、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールへ解重合するためのプロセスであって、該プロセスが:
(i)エステル官能基を含むポリマーを、3から5%(vol.)のハロゲン化溶媒と混合する工程と
(ii)95から97%(vol.)の直鎖C−Cアルコールおよび水酸化物を添加する工程と;
(iii)結果として生じる混合物を1時間混合する工程と;を含み、
およびここで、前記プロセスが、外部熱を加えることなく実行される、ことを特徴とする、プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願への相互参照>
この出願は、2015年7月9日に出願された米国出願第14/795、116号の一部継続出願であり、その全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ポリマーの解重合、および新規ポリマーの生産のために使用される出発物質の回収に関する。本発明は、ポリエチレンテレフタレート(PET)の解重合、ならびにテレフタル酸およびエチレングリコールの回収にも関する。
【背景技術】
【0003】
PETのリサイクル方法は、4つの群(すなわち第1、第2、第3、および第4のリサイクル)へと分類される。
【発明の概要】
【0004】
1つの態様では、エステル官能基を含むポリマーを、新規ポリマーの製造に使用される対応するアルコール成分およびカルボン酸成分へ解重合するプロセスが開示され、該プロセスが:ポリマーを(i)ポリマーを膨潤させるための無極性溶媒と;(ii)アルコールおよび水酸化物の混合物から成る、エステル官能基を分解可能な薬剤と;の混合物と混合する工程を含み、混合する工程は、ポリマーの少なくとも一部を対応するアルコール成分およびカルボン酸成分へ解重合するのに十分な時間にわたって継続され;そのプロセスは、外部熱を加えることなく実行される。
【0005】
いくつかの実施形態では、アルコールと水酸化物との混合物は、無極性溶媒と同時にポリマーに加えられる。
【0006】
いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は約1:10から約1:50(v:v)である。
【0007】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、約0時間から約5時間の間、無極性溶媒、水酸化物、およびアルコールと混合される。
【0008】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、大気圧で無極性溶媒、水酸化物、およびアルコールと混合される。
【0009】
いくつかの実施形態では、ポリマーを膨潤させることができる無極性溶媒は、ハロゲン化溶媒である。
【0010】
いくつかの実施形態では、アルコールは直鎖C−Cアルコールである。
【0011】
いくつかの実施形態では、水酸化物は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、水酸化アンモニウム、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される。
【0012】
いくつかの実施形態では、ポリマーは廃棄物質の形態をしている。
【0013】
いくつかの実施形態では、廃棄物はさらに、エステル官能基を含むポリマーを含まない異物(debris)を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、異物は、ボトルキャップ、のり、紙、残留液および不潔物の少なくとも1つを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーは、ポリエチレンテレフタレートであり、ポリマーの製造のための対応するアルコール成分およびカルボン酸成分は、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールである。
【0016】
いくつかの実施形態では、解重合プロセスから得られたテレフタル酸またはその塩は、約1%未満の不純物(w/w)を含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、不純物は、イソフタル酸、フタル酸、4−メチル安息香酸、4−ホルミル安息香酸、および金属の少なくとも1つを含む。
【0018】
別の態様において、エステル官能基を含むポリマーを、新規ポリマーの製造に使用される対応するアルコール成分およびカルボン酸成分へ解重合するプロセスが開示され、このプロセスは:ポリマーを(i)ポリマーを膨潤させるための約3から約5%(vol.)の無極性溶媒であって、その無極性溶媒がハロゲン化溶媒である、無極性溶媒と;(ii)約95から約97%(vol.)の直鎖C−Cアルコールと;(iii)水酸化物と;の混合物と混合する工程を含み、混合する工程は約1時間にわたって継続され;そのプロセスは、外部熱を加えることなく実行される。
【0019】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーは、ポリエチレンテレフタレートであり、ポリマーの製造のための出発物質は、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールである。
【0020】
いくつかの実施形態では、解重合プロセスから得られたテレフタル酸またはその塩は、約1%未満の不純物(w/w)を含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、不純物は、イソフタル酸、フタル酸、4−メチル安息香酸、4−ホルミル安息香酸、および金属の少なくとも1つを含む。
【0022】
別の態様では、ポリエチレンテレフタレートを、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールへ解重合するためのプロセスが開示され、該プロセスは:ポリエチレンテレフタレートを(i)ポリマーを膨潤させるための約3から約5%(vol.)の無極性溶媒であって、その無極性溶媒がハロゲン化溶媒である、無極性溶媒と;(ii)約95から約97%(vol.)の直鎖C−Cアルコールと;(iii)水酸化物と;の混合物と混合する工程を含み、混合する工程は約1時間にわたって継続され;そのプロセスは外部熱を加えることなく実行される。
【発明を実施するための形態】
【0023】
酸およびアルコールへの多くのエステルの変換は、塩基およびアルコールの混合物中でエステルを沸騰させることにより行なわれる。しかしながら、いくつかのエステルの変換は、ポリエステルをそれに対応する酸およびグリコールへ変換することと同様に、非常に困難である。ポリエステルは、アルコールおよび酸へのエステルの変換のために使用される溶媒中では通常溶解可能ではない。また、ポリエステルはたびたび高度に結晶化し、さらに、その溶解度を制限し、塩基によるエステル結合の攻撃を妨げる。
【0024】
一般にPETと省略されるポリエチレンテレフタレート(時にポリ(エチレンテレフタレート)と書かれる)は、ポリエステルファミリーのうちで最も一般的な熱可塑性ポリマー樹脂であり、衣類用の繊維、液体および食べ物用の容器、製造のための熱成形に使用され、ならびにエンジニアリングレジンのためのガラス繊維と組み合わせて使用される。それらは、商標名Mylar(登録商標)、Decron(登録商標)、terylene(登録商標)、またはRecron(登録商標)とも呼ばれる。
【0025】
世界のPET製造の大多数は合成繊維用(60%を超える)であり、ボトルの製造も世界的需要のうち約30%を占めている。ポリエステルは、世界のポリマー生産高の約18%を占め、3番目に最も生産されたポリマーである;ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)は、それぞれ1番目および2番目である。
【0026】
PETは、繰り返される(C10)単位(式I)を持つ、モノマーのエチレンテレフタレートの重合単位から成る:
【0027】
【化1】
【0028】
その処理および熱履歴を依存して、ポリエチレンテレフタレートはアモルファス(透明)、および半結晶性ポリマーとして存在する。半結晶性の材料は、その結晶構造および粒子サイズに応じて、透明(粒子サイズ<500nm)または不透明、および白く(数マイクロメーターまでの粒子サイズ)見えてもよい。そのモノマーのビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレートは、副産物として、水を用いて、テレフタル酸とエチレングリコールとの間のエステル化反応によって、または、副産物として、メタノールを用いて、エチレングリコールとジメチルテレフタレートとの間のエステル交換反応によって随意に合成される。重合は、副産物として水を伴うモノマーの重縮合反応(エステル化/エステル交換反応の直後に行われる)による。
【0029】
PETが優れた防水および防湿材料であるため、PETから作られたペットボトルは清涼飲料用に広く使用される。ビール封入用に指定されたような特定の特製ボトルに関して、PETは、その酸素ガス透過性をさらに縮小させるために付加的なポリビニルアルコール(PVOH)層を間にはさむ。
【0030】
二軸延伸PETフィルム(その商標の1つ、Mylar(登録商標)により大抵知られている)は、その透過性を縮小し、かつ反射性を付与し、不透明にする(MPET)するために、その上に向けて金属の薄膜を蒸発させることによりアルミニウムで処理されうる。これらの特性は、柔軟な食品包装および断熱材を含む多くの応用に有用である。その高い機械的強度のために、PETフィルムは、磁気テープのためのキャリヤ、または感圧性接着テープのためのバッキングなどのテープ貼り付けにしばしば使用される。PETは、ポーラーフリースの生地を作るために使用される。
【0031】
無延伸PETシートは、包装トレーおよびブリスターパックを作るために熱成形されうる。結晶性PETが使用されるとき、それらは冷凍およびオーブン焼きの温度の両方に耐えるため、トレーは凍らされた夕食のために使用することができる。透明である非結晶PETとは対照的に、結晶性PETまたはCPETは、色が黒色である傾向がある。
【0032】
PETは、薄膜および太陽電池における基板としても使用される。
【0033】
第1のリサイクル:
再押出としても知られる第1のリサイクルは、PETをリサイクルする最も古い方法である。それは、本来の生成物と同様の特徴を持つスクラップ材の「工場内での」リサイクルを指す。このプロセスは、簡潔性および低価格を保証するが、汚染されていないスクラップが必要とされ、かつ単一タイプの廃棄物のみしか処理できず、そのことによってこのプロセスはリサイクル業者にとって人気のない選択肢とされている。
【0034】
第2のリサイクル:
メカニカルリサイクルとしても公知な第2のリサイクルは、1970年代に商業化された。それは、その混入物からポリマーを分離することを伴い、機械的手段を介してそれを粒状体へと再処理する。メカニカルリサイクルの工程は、廃棄物の選別および分離、混入物の除去、粉砕および研削によるサイズの縮小、熱による押出、および再形成を含む。その廃棄物が、より複雑であり混入があればあるほど、機械的にリサイクルすることがより難しくなる第2のリサイクルの主要な問題の中には、固形廃棄物の異種混成、およびリサイクルされるごとの生成物の特性の劣化がある。重合における反応はすべて理論上可逆的であるので、熱の利用は光酸化および機械的な応力を結果としてもたらし、生成物の特性の劣化の原因となる。別の問題は、同じ種類だが異なる色の樹脂を有する廃棄物から、望ましくないグレー色を結果として生じることである。
【0035】
第3のリサイクル:
ケミカルリサイクルとしてより一般に知られている第3のリサイクルは、PETポリマー鎖の変化を伴う。通常、加溶媒分解性の鎖切断によって、このプロセスは、そのモノマーへ戻る完全な解重合、またはそのオリゴマーおよび他の工業用化学薬品への部分的な解重合のいずれかになりうる。PETは、官能性エステル基を有するポリエステルである故に、水、アルコール、酸、グリコール、およびアミンなどのいくつかの試薬により切断されうる。また、PETは可逆的な重縮合反応によって形成されるため縮合物の添加によって反対方向への反応を押し進めることにより、そのモノマーまたはオリゴマーの単位まで変化されうる。その後、これらの低分子の生成物を、精製し、原料として再使用し、高品質の化学製品を生成することができる(Carta et al.、2003、Environmental Science And Pollution Research、Vol.10、No.6、pp.390−394)。リサイクル方法のうちケミカルリサイクルは、ポリマーが構成される元々の原料(モノマー)の形成をもたらすため、将来世代のニーズを満たす能力を妥協することなく、現行世代のニーズを満たす開発として定義される「持続可能な開発」の原則に従って、最も確立されており、容認可能なただ一つの方法である。このように、環境には重荷とならずに、また、PETの生産のための追加の資源の必要もない。追加する水酸基含有分子に依存する、PETのケミカルリサイクルにおける3つの主要な方法が存在する:解糖のためのグリコール、加メタノール分解のためのメタノール、および加水分解のための水。他の方法は、アミノ分解およびアンモニア分解を含む。
【0036】
加水分解:
加水分解は、酸性、アルカリ性、または中性の環境中に水を添加することで、PETを、テレフタル酸(TPA)およびエチレングリコールへ解重合することを伴う。加水分解生成物は、新しいPETを生産するために随意に使用されるか、シュウ酸のようなより高価な化学製品に随意に変えられる(Yoshioka et al.、2003、Ind.Eng.Chem.Res.、Vol.42、No.4、pp.675−679)。濃硫酸が酸加水分解(US3952053;US4355175)のために、水酸化ナトリウムがアルカリ加水分解(Alter、1986、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、pp.103−128、Herman Mark、 Wiley Interscience)のために、および水または水蒸気が中性加水分解(Campanelli et al.、J.Appl.Polym.Sci.、Vol.48、No.3、(April 1993)、pp.443−451、およびCampanelli et al.、J.Appl.Polym.Sci.、Vol.53、No.8、(August 1994)、pp.985−991)のために、通常使用される。3つの解重合剤(すなわち水、メタノール、エチレングリコール)のうち、水が最も弱い求核試薬であるので、加水分解は、加メタノール分解および解糖と比較して遅い。加水分解では、常に高温または高圧、またはそれらの組み合わせも使用される。加水分解の別の欠点は、TPAモノマーの回収の難しさであり、それは要求される純度を達成するために多数の工程を必要とする。
【0037】
加メタノール分解:
加メタノール分解は、メタノールによるジメチルテレフタレート(DMT)およびエチレングリコール(EG)へのPETの解重合である。
【0038】
解糖:
解糖は、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート(BHET)および他のPETグリコール酸塩を生産するためにエチレングリコールを使用して実行され、不飽和樹脂、ウレタンフォーム、コポリエステル、アクリル樹脂塗料および疎水性の染料を製造するために使用されうる。解糖によって生産されたBHETは、新たなBHETを加えることができ、そして、その混合物は、2つのPET生産(DMTベースまたはTPAベースの)ラインのいずれにも使用することができる。その汎用性に加えて、解糖は最も単純で、最も古く、および、最低限の資本集約的なプロセスである。これらの理由のために、多くの関心がPETの解糖に向けられてきた。多数の研究がPETの解糖に関して公表され、その反応は、広範囲の温度および時間において実施されてきた。
【0039】
PETの解糖の動態に関する研究は、触媒(金属塩、ゼオライト、またはイオン性液体など)を用いない解糖は非常に遅く、BHETへのPETの完全な解重合を達成できないことを示してきた。また、それは、BHETモノマーだけでなく著しい量の他のオリゴマーを含む最終生成物をもたらす。このことは、その最終生成物が所望の生成物である場合、BHETモノマーを回収する困難さを結果としてもたらす。したがって、研究努力は、非常に効果的な触媒および他の技術の開発することによって、比率および産出されるBHETモノマーを増加させること、および反応条件(例えば温度、時間、PET/EG比率、PET/触媒比率)を最適化することを対象としてきた。
【0040】
第4のリサイクル:
第4のリサイクルは、焼却によりプラスチック廃棄物からエネルギー含有量を回収することを意味する。プラスチック廃棄物の収集、分類、および分離が難しい、経済的に実現可能ではない、または廃棄物を取り扱うには有毒で危険であるとき、最も良い廃棄物を管理するための選択肢は、プラスチック廃棄物を焼却し、その中に蓄えられた化学エネルギーを熱エネルギーの形態で回収することである。しかしながら、第4のリサイクルは、浮遊する有害物質からの潜在的な健康リスクのために、生態学的には受け入れがたいと思われる。
【0041】
PETリサイクルの改善
パッケージおよび繊維(カーペットおよび他の織物)産業における増大するポリエチレンテレフタレートの使用のために、ポリエチレンテレフタレートを再生成する目的でテレフタル酸およびエチレングリコールを生成するためにポリエチレンテレフタレートを解重合するような、効果的、低エネルギー、高収率、および費用対効果の高い方法が必要である。
【0042】
1つの態様では、エステル官能基を含むポリマーを、新規ポリマーの生産において使用される出発物質へ解重合するプロセスが開示され、このプロセスは:ポリマーを(i)ポリマーを膨潤させることができる無極性溶媒と;(ii)エステル官能基を分解することができる薬剤と;の混合物と混合する工程を含み、混合する工程は、ポリマーの少なくとも一部を出発物質へ解重合するのに十分な時間にわたって継続され;そのプロセスは、外部熱を加えることなく実行される。
【0043】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を分解することができる試薬は、アルコールと水酸化物との混合物である。
【0044】
いくつかの実施形態では、アルコールと水酸化物との混合物は、無極性溶媒と同時にポリマーに加えられる。
【0045】
いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は約1:10から約1:50(v:v)である。
【0046】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、約0時間から約5時間の間、無極性溶媒、水酸化物、およびアルコールと混合される。
【0047】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、大気圧で無極性溶媒、水酸化物、およびアルコールと混合される。
【0048】
いくつかの実施形態では、ポリマーを膨潤させることができる無極性溶媒は、ハロゲン化溶媒である。
【0049】
いくつかの実施形態では、アルコールは直鎖C−Cアルコールである。
【0050】
いくつかの実施形態では、水酸化物は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、水酸化アンモニウム、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される。
【0051】
いくつかの実施形態では、ポリマーは廃棄物質の形態をしている。
【0052】
いくつかの実施形態では、廃棄物はさらに、エステル官能基を含むポリマーを含まない異物を含む。
【0053】
いくつかの実施形態では、異物は、ボトルキャップ、のり、紙、残留液および不潔物の少なくとも1つを含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーは、ポリエチレンテレフタレートであり、ポリマーの製造のための出発物質は、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールである。
【0055】
いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約1%未満の不純物(w/w)を含む。
【0056】
いくつかの実施形態では、不純物は、イソフタル酸、フタル酸、4−メチル安息香酸、4−ホルミル安息香酸、および金属の少なくとも1つを含む。
【0057】
別の態様では、エステル官能基を含むポリマーを、新規ポリマーの生産において使用される出発物質へ解重合するプロセスが開示され、このプロセスは:ポリマーを(i)ポリマーを膨潤させることができる約3から約5%(vol.)の無極性溶媒であって、その無極性溶媒がハロゲン化溶媒である、無極性溶媒と;(ii)約95から約97%(vol.)の直鎖C−Cアルコールと;(iii)水酸化物と;の混合物と混合する工程を含み、混合する工程は約1時間にわたって継続され;そのプロセスは、外部熱を加えることなく実行される。
【0058】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーは、ポリエチレンテレフタレートであり、ポリマーの製造のための出発物質は、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールである。
【0059】
いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約1%未満の不純物(w/w)を含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、不純物は、イソフタル酸、フタル酸、4−メチル安息香酸、4−ホルミル安息香酸、および金属の少なくとも1つを含む。
【0061】
別の態様では、ポリエチレンテレフタレートを、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールへ解重合するためのプロセスであって、該プロセスが:ポリエチレンテレフタレートを(i)ポリマーを膨潤させることができる約3から約5%(vol.)の無極性溶媒であって、その無極性溶媒がハロゲン化溶媒である、無極性溶媒と;(ii)約95から約97%(vol.)の直鎖C−Cアルコールと;(iii)水酸化物と;の混合物と混合する工程を含み、混合する工程は約1時間にわたって継続され;そのプロセスは、外部熱を加えることなく実行される。
【0062】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、変換が迅速であり、研削工程を必要としないので、バルク廃棄物などのいかなる形状の、エステル官能基を含むポリマーの解重合にも有益である。いくつかの実施形態では、ポリマーフレークが使用される。いくつかの実施形態では、ポリマーは、限定されないが、ボトルキャップ、のり、紙、残留液、不潔物、またはそれらの組み合わせなどの、異物と混合される。
【0063】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリグリコリドまたは、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシバレラート)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ベクトラン(登録商標)、およびそれらの組み合わせから選択される。
【0064】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーは、ポリエチレンテレフタレート(PET)である。
【0065】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーは、テレフタル酸/エチレングリコールのオリゴマーである。
【0066】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーはジカルボン酸/ジアルコールオリゴマーである。ジカルボン酸は、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、およびその組み合わせから成る群から選択され、ジアルコールは、トリメチレングリコール、1、2−プロパンジオール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、デカンメチレングリコール、ドデカメチレングリコ−ル、1、4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジ(テトラメチレン)グリコール、トリ(テトラメチレン)グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ペンタエリトリトール、2、2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される。
【0067】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、変換が迅速であり、研削工程を必要としないので、バルク廃棄物などのいかなる形状のポリエチレンテレフタレートの解重合にも有益である。いくつかの実施形態では、廃棄物は解重合の前に洗浄される。いくつかの実施形態では、廃棄物は解重合の前には洗浄されない。いくつかの実施形態では、ポリマーフレークが使用される。いくつかの実施形態では、ポリエチレンテレフタレートは、限定されないが、ボトルキャップ、のり、紙、残留液、不潔物、またはそれらの組み合わせなどの異物と混合される。
【0068】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、エステル官能基を含むポリマーの選択的な解重合に有益であり、エステル官能基を含むポリマーは、限定されないが、例えば、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、またはそれらの組み合わせなどの、他のポリマーと混合される。
【0069】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、ポリエチレンテレフタレートの選択的な解重合に有益であり、ポリエチレンテレフタレートは、限定されないが、例えば、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、またはそれらの組み合わせなどの、他のポリマーと混合される。
【0070】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、エステル官能基を含むポリマーを、新規ポリマーの生産において使用される出発物質へ解重合するのに有益であり、該プロセスは、(i)ポリマーを膨潤させることができる無極性溶媒と;(ii)エステル官能基を分解することができる薬剤と;の混合物とともにポリマーを混合する工程、を含み、混合する工程は、ポリマーの少なくとも一部を出発物質へ解重合するのに十分な時間にわたって継続され;そのプロセスは、外部熱を加えることなく実行される。
【0071】
エステル官能基を含むポリマーを解重合する以前の方法は、プロセスにおいて使用される溶媒が、水酸化物などのエステル官能基を分解するために使用されるイオンの求核性を強化可能な溶解であることが必要であったことを教示した。したがって、当技術分野におけるその教示は、解重合の最適速度が、アルコールと水との混合物、またはDMSOと水との混合物などの高い誘電率を持つ溶媒系を用いて達成されたということであった。さらに、そのような溶媒系中の強い溶媒−溶媒相互作用に関しては、水酸化物イオンなどのイオンの求核性を強化する必要があった。これらの溶媒を使用するには、効果的にポリマーを解重合するために、高い温度が必要であった。
【0072】
対照的に、本明細書に記載された溶媒は、無極性溶媒であり、また、ポリマーを解重合するために必要な温度は、周囲温度または周囲温度付近である。本明細書に記載された方法の向上された効率によって、エネルギーおよびコストの大幅な節約がもたらされ、それによって、そのようなポリマーのリサイクルが、経済的に実現可能で競争力のあるプロセスとなる。
【0073】
いくつかの実施形態では、無極性溶媒は、ポリマー中の水素結合を分解することができる溶媒である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒は、ポリマーを膨潤させることができる。いくつかの実施形態では、無極性溶媒は、ポリマーを溶解することができる。いくつかの実施形態では、無極性溶媒は、非プロトン性の無極性溶媒である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒は、ハロゲン化溶媒である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒は塩素系溶剤である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒は、ジクロロメタンジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、トリクロロエタン、またはそれらの組み合わせである。
【0074】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を分解することができる薬剤は、アルコールと塩基との混合物である。いくつかの実施形態では、エステル官能基を分解することができる薬剤は、アルコールと酸との混合物である。
【0075】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を分解することができる薬剤に使用されるアルコールは、塩基を溶解することができるアルコールである。いくつかの実施形態では、アルコールは直鎖アルコール、分岐アルコール、環状アルコール、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、アルコールは直鎖C−Cアルコールである。いくつかの実施形態では、アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、アルコールはメタノールである。いくつかの実施形態では、アルコールはエタノールである。いくつかの実施形態では、アルコールは分岐C−Cアルコールである。いくつかの実施形態では、アルコールは、t−ブタノール、s−ブタノール、i−ブタノール、i−プロパノール、s−プロパノール、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、アルコールは環状のC−Cアルコールである。いくつかの実施形態では、アルコールは、シクロプロパノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、またはそれらの組み合わせである。
【0076】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を分解することができる薬剤に使用される塩基は、最終溶液中に実質的に可溶な塩基である。
【0077】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を分解することができる塩基は、アルコキシドである。いくつかの実施形態では、アルコキシドはC−Cアルコキシドである。いくつかの実施形態では、アルコキシドは、メトキシド、エトキシド、n−プロポキシド、n−ブトキシド、t−ブトキシド、s−ブトキシド、i−ブトキシド、i−プロポキシド、s−プロポキシド、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される。いくつかの実施形態では、アルコキシドは、メトキシド、エトキシド、またはそれらの組み合わせである。
【0078】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を分解することができる塩基は、水酸化物である。いくつかの実施形態では、水酸化物は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、水酸化アンモニウム、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される。いくつかの実施形態では、水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化アンモニウム、テトラアルキル水酸化アンモニウム、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される。いくつかの実施形態では、水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態では、水酸化物は水酸化ナトリウムである。いくつかの実施形態では、水酸化物は水酸化カリウムである。いくつかの実施形態では、水酸化物は、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムとの混合物である。
【0079】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を分解することができる薬剤に使用される酸は、有機酸である。いくつかの実施形態では、エステル官能基を分解することができる薬剤に使用される酸は、無機酸である。いくつかの実施形態では、酸は、硫酸、塩酸、またはそれらの組み合わせである。
【0080】
いくつかの実施形態では、塩基または酸の、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、1:1よりも大きい。いくつかの実施形態では、塩基の、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、1:1よりも大きい。いくつかの実施形態では、水酸化物の、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、1:1よりも大きい。いくつかの実施形態では、アルコキシドの、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、1:1よりも大きい。いくつかの実施形態では、塩基または酸の、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、1:1よりも小さい。いくつかの実施形態では、塩基の、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、1:1よりも小さい。いくつかの実施形態では、水酸化物の、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、1:1よりも小さい。いくつかの実施形態では、アルコキシドの、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、1:1よりも小さい。いくつかの実施形態では、塩基または酸の、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、約1:1である。いくつかの実施形態では、塩基の、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、約1:1である。いくつかの実施形態では、水酸化物の、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、約1:1である。いくつかの実施形態では、アルコキシドの、ポリマー中にあるエステル結合に対するモル比は、約1:1である。
【0081】
いくつかの実施形態では、アルコールと、塩基または酸との混合物は、無極性溶媒を加える前にポリマーへ加えられる。いくつかの実施形態では、アルコールと、塩基または酸との混合物は、無極性溶媒を加えた後にポリマーへ加えられる。いくつかの実施形態では、アルコールと、塩基または酸との混合物は、無極性溶媒と同時にポリマーに加えられる。いくつかの実施形態では、アルコールと塩基との混合物は、無極性溶媒と同時にポリマーに加えられる。いくつかの実施形態では、アルコールと水酸化物との混合物は、無極性溶媒と同時にポリマーに加えられる。いくつかの実施形態では、アルコールとアルコキシドとの混合物は、無極性溶媒と同時にポリマーに加えられる。いくつかの実施形態では、塩基は、無極性溶媒へ加える前にアルコールに溶解される。
【0082】
いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:1(v:v)から約1:100(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:1(v:v)から約1:10(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:10(v:v)から約1:20(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:20(v:v)から約1:30(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:30(v:v)から約1:40(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:40(v:v)から約1:50(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:50(v:v)から約1:60(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:60(v:v)から約1:70(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:70(v:v)から約1:80(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:80(v:v)から約1:90(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:90(v:v)から約1:100(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:1(v:v)から約1:50(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:2(v:v)から約1:50(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:3(v:v)から約1:50(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:4(v:v)から約1:50(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:5(v:v)から約1:50(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:6(v:v)から約1:50(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:7(v:v)から約1:50(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:8(v:v)から約1:50(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:9(v:v)から約1:50(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は、約1:10(v:v)から約1:50(v:v)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒対アルコールの比率は約1:10(v:v)、約1:11(v:v)、約1:12(v:v)、約1:13(v:v)、約1:14(v:v)、約1:15(v:v)、約1:16(v:v)、約1:17(v:v)、約1:18(v:v)、約1:19(v:v)、約1:20(v:v)、約1:21(v:v)、約1:22(v:v)、約1:23(v:v)、約1:24(v:v)、約1:25(v:v)、約1:26(v:v)、約1:27(v:v)、約1:28(v:v)、約1:29(v:v)、約1:30(v:v)、約1:31(v:v)、約1:32(v:v)、約1:33(v:v)、約1:34(v:v)、約1:35(v:v)、約1:36(v:v)、約1:37(v:v)、約1:38(v:v)、約1:39(v:v)、約1:40(v:v)、約1:41(v:v)、約1:42(v:v)、約1:43(v:v)、約1:44(v:v)、約1:45(v:v)、約1:46(v:v)、約1:47(v:v)、約1:48(v:v)、約1:49(v:v)、または約1:50(v:v)である。
【0083】
いくつかの実施形態では、アルコールの量は、混合物の全体積の約70%から約99%(vol.)である。いくつかの実施形態では、アルコールの量は、混合物の全体積の約95%から約97%(vol.)である。いくつかの実施形態では、アルコールの量は、混合物の全体積の約70%(vol.)、約71%(vol.)、約72%(vol.)、約73%(vol.)、約74%(vol.)、約75%(vol.)、約76%(vol.)、約77%(vol.)、約78%(vol.)、約79%(vol.)、約80%(vol.)、約81%(vol.)、約82%(vol.)、約83%(vol.)、約84%(vol.)、約85%(vol.)、約86%(vol.)、約87%(vol.)、約88%(vol.)、約89%(vol.)、約90%(vol.)、約91%(vol.)、約92%(vol.)、約93%(vol.)、約94%(vol.)、約95%(vol.)、約96%(vol.)、約97%(vol.)、約98%(vol.)、または約99%(vol.)である。
【0084】
いくつかの実施形態では、無極性溶媒の量は、混合物の全体積の約1%から約30%(vol.)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒の量は、混合物の全体積の約3%から約5%(vol.)である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒の量は、混合物の全体積の約1%(vol.)、約2%(vol.)、約3%(vol.)、約4%(vol.)、約5%(vol.)、約6%(vol.)、約7%(vol.)、約8%(vol.)、約9%(vol.)、約10%(vol.)、約11%(vol.)、約12%(vol.)、約13%(vol.)、約14%(vol.)、約15%(vol.)、約16%(vol.)、約17%(vol.)、約18%(vol.)、約19%(vol.)、約20%(vol.)、約21%(vol.)、約22%(vol.)、約23%(vol.)、約24%(vol.)、約25%(vol.)、約26%(vol.)、約27%(vol.)、約28%(vol.)、約29%(vol.)、または約30%(vol.)である。
【0085】
いくつかの実施形態では、ポリマーは、ポリマーの少なくとも一部をポリマーの生産のための出発物質へと解重合するために、エステル官能基を分解することができる、無極性溶媒および薬剤と十分な時間混合される。
【0086】
いくつかの実施形態では、解重合は即効性がある。いくつかの実施形態では、ポリマーの少なくとも一部を、新規ポリマーの生産のための出発物質へと解重合するのに十分な時間は、約0時間から約24時間である。いくつかの実施形態では、ポリマーの少なくとも一部を、新規ポリマーの生産で使用される出発物質へと解重合するのに十分な時間は、約0時間から約20時間、約0時間から約15時間、約0時間から約10時間、0時間から約5時間、約0時間から約4時間、約0時間から約3時間、約0時間から約2時間、または約0時間から約1時間である。いくつかの実施形態では、ポリマーの少なくとも一部を、ポリマーの生産のための出発物質へと解重合するのに十分な時間は、約0時間、0.1時間、0.2時間、0.3時間、約0.4時間、約0.5時間、約0.6時間、約0.7時間、約0.8時間、約0.9時間または約1時間である。
【0087】
エステル官能基を含むポリマー(例えばPET)を解重合するための、解重合プロセスを完了させるために約80℃から約150℃の温度などの高温を用いる必要がある以前の方法とは対照的に、本明細書に記載された方法は、周囲温度または周囲温度付近で、エステル官能基を含むポリマー(例えばPET)を解重合する迅速な方法を提供する。その結果、エステル官能基を含むポリマー(例えばPET)を解重合するための本明細書に提供される方法は、エネルギー効率がより高く、このリサイクルプロセスを、リサイクルされる物質から生産されていない出発物質を使用するプロセスに匹敵させるコストの節約で、新しい物質を生産するための出発物質を提供する。いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは周囲温度で実施される。いくつかの実施形態では、周囲温度は25±5℃である。
【0088】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは外部熱を加えることなく実施される。いくつかの実施形態では、その反応は発熱性であり、その反応混合物の温度は、少なくとも30℃、少なくとも35℃、少なくとも40℃、少なくとも45℃、少なくとも50℃、少なくとも55℃、または少なくとも60℃まで上昇する。いくつかの実施形態では、外部熱源は、反応混合物の温度を増加させるために使用されない。
【0089】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは外部熱を用いて実施される。いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、約20℃から約100℃の外部熱を用いて実施される。いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、約20℃、約21℃、約22℃、約23℃、約24℃、約25℃、約26℃、約27℃、約28℃、約29℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、または約100℃で実施される。
【0090】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは大気圧で実施される。いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは高圧で実施される。いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、約大気圧から約220psiの間の圧力で実施される。いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、約14psi、約15psi、約16psi、約17psi、約18psi、約19psi、約20psi、約30psi、約40psi、約50psi、約60psi、約70psi、約80psi、約90psi、約100psi、約110psi、約120psi、約130psi、約140psi、約150psi、約160psi、約170psi、約180psi、約190psi、約200psi、約210psi、または約220psiで実施される。
【0091】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは撹拌することなく実施される。いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは撹拌を増大させて実施される。いくつかの実施形態では、撹拌バッチ反応器が撹拌を提供するために使用される。いくつかの実施形態では、連続反応器が撹拌を提供するために使用される。
【0092】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、触媒を添加することなく実施される。いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、触媒を添加して実施される。いくつかの実施形態では、本発明の解重合プロセス中で使用される触媒は、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、アンチモン化合物、亜鉛化合物、カドミウム化合物、マンガン化合物、マグネシウム化合物、コバルト化合物、シリコン化合物、スズ化合物、鉛化合物、およびアルミニウム化合物の少なくとも1つを含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、本発明の解重合プロセス中で使用される触媒は、二酸化ゲルマニウム、酢酸コバルト、四塩化チタン、リン酸チタン、チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラメトキシド、テトラキス(アセチルアセトナート)チタン錯体、テトラキス(2、4−ヘキサンジオナート)チタン錯体、テトラキス(3、5−ヘプタンジオナート)チタン錯体、ジメトキシビス(アセチルアセトナート)チタン錯体、ジエトキシビス(アセチルアセトナート)チタン錯体、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン錯体、ジ−n−プロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン錯体、ジブトキシビス(アセチルアセトナート)チタン錯体、チタンジヒドロキシビスグリコレート、チタンジヒドロキシビスグリコレート、チタンジヒドロキシビスラクテート、チタンジヒドロキシビス(2―ヒドロキシプロピオネート)、チタン乳酸塩、チタンオクタンジオレート、チタンジメトキシビストリエタノールアミナート、チタンジエトキシビストリエタノールアミナート、チタンジブトキシビストリエタノールアミナート、ヘキサメチルジチタナート、ヘキサエチルジチタナート、ヘキサプロピルジチタナート、ヘキサブチルジチタナート、ヘキサフェニルジチタナート、オクタメチルトリチタナート、オクタエチルトリチタナート、オクタプロピルトリチタナート、オクタブチルトリチタナート、オクタフェニルトリチタナート、ヘキサアルコキシジチタナート、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、メチルケイ酸塩、塩化亜鉛、酢酸鉛、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酢酸、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、ゼオライト、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化第二鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、三酸化アンチモン、および三酢酸アンチモンの少なくとも1つを含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、エステル官能基を含むポリマーを、新規ポリマーの生産において使用される出発物質へ解重合するのに有益であり、該プロセスは、ポリエチレンテレフタレートを(i)ポリマーを膨潤させることができる約3から約5%(vol.)の無極性溶媒であって、その無極性溶媒が塩素系溶剤である、無極性溶媒と;(ii)約95から約97%(vol.)の直鎖C−Cアルコールと;(iii)水酸化物と;の混合物と混合する工程を含み、混合する工程は約1時間にわたって継続され;そのプロセスは、外部熱を加えることなく実行される。
【0095】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーは、ポリエチレンテレフタレートである。いくつかの実施形態では、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は、テレフタル酸/エチレングリコールのオリゴマーまたはその塩、テレフタル酸またはその塩、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩、エチレングリコール、およびそれらの組み合わせから成る群から選択される。
【0096】
いくつかの実施形態では、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールである。
【0097】
いくつかの実施形態では、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩、およびエチレングリコールである。
【0098】
いくつかの実施形態では、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は、テレフタル酸/エチレングリコールのオリゴマーである。
【0099】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、ポリエチレンテレフタレートを、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールへ解重合するのに有益であり、該プロセスは、ポリエチレンテレフタレートを(i)ポリマーを膨潤させることができる無極性溶媒と;(ii)エステル官能基を分解することができる薬剤と;の混合物と混合する工程を含み、その混合する工程は、ポリエチレンテレフタレートの少なくとも一部を、テレフタル酸またはその塩、およびエチレングリコールへ解重合するのに十分な時間にわたって継続され;そのプロセスは、外部熱を加えることなく実行される。
【0100】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、ポリエチレンテレフタレートを、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩、およびエチレングリコールへ解重合するのに有益であり、該プロセスは、ポリエチレンテレフタレートを(i)ポリマーを膨潤させることができる無極性溶媒と;(ii)エステル官能基を分解することができる薬剤と;の混合物と混合する工程を含み、その混合する工程は、ポリエチレンテレフタレートの少なくとも一部を、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩、およびエチレングリコールへ解重合するのに十分な時間にわたって継続され;そのプロセスは、外部熱を加えることなく実行される。
【0101】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、ポリエチレンテレフタレートを、テレフタル酸またはその塩およびエチレングリコールへ解重合するのに有益であり、そのプロセスは、ポリエチレンテレフタレートを(i)ポリエチレンテレフタレートを膨潤させることができる約3から約5%(vol.)の無極性溶媒であって、その無極性溶媒が塩素系溶剤である、無極性溶媒と;(ii)約95から約97%(vol.)の直鎖C−Cアルコールと;(iii)水酸化物と;の混合物と混合する工程を含み、混合する工程は約1時間にわたって継続され;そのプロセスは、外部熱を加えることなく実行される。
【0102】
いくつかの実施形態では、本発明のプロセスは、ポリエチレンテレフタレートを、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩、およびエチレングリコールへ解重合するのに有益であり、そのプロセスは、ポリエチレンテレフタレートを(i)ポリエチレンテレフタレートを膨潤させることができる約3から約5%(vol.)の無極性溶媒であって、その無極性溶媒が塩素系溶剤である、無極性溶媒と;(ii)約95から約97%(vol.)の直鎖C−Cアルコールと;(iii)水酸化物と;の混合物と混合する工程を含み、混合する工程は約1時間にわたって継続され;そのプロセスは、外部熱を加えることなく実行される。
【0103】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約10%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約9%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約8%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約7%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約6%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約5%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約4%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約3%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約2%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約1%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約0.5%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約0.4%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約0.3%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約0.2%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含むポリマーを解重合する工程から得られる、新規ポリマーの生産で使用される出発物質は約0.1%未満の不純物(w/w)を含む。
【0104】
いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約10%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約9%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約8%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約7%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約6%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約5%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約4%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約3%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約2%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約1%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約0.5%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約0.4%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約0.3%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約0.2%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸またはその塩は、約0.1%未満の不純物(w/w)を含む。
【0105】
いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約10%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約9%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約8%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約7%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約6%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約5%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約4%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約3%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約2%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約1%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約0.5%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約0.4%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約0.3%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約0.2%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、4−(メトキシカルボニル)安息香酸またはその塩は、約0.1%未満の不純物(w/w)を含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、得られるエチレングリコールは、約10%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約9%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約8%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約7%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約6%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約5%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約4%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約3%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約2%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約1%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約0.5%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約0.4%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約0.3%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約0.2%未満の不純物(w/w)を含む。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約0.1%未満の不純物(w/w)を含む。
【0107】
いくつかの実施形態では、ポリエチレンテレフタレートを解重合する工程から得られた新規ポリマーの生産で使用される出発物質に含まれる不純物は、イソフタル酸、フタル酸、4―メチル安息香酸および4−ホルミル安息香酸の少なくとも1つを含む。
【0108】
いくつかの実施形態では、ポリエチレンテレフタレートを解重合する工程から得られる新規ポリマーの生産で使用される出発物質は、約100ppm未満の4−ホルミル安息香酸、約90ppm未満の4−ホルミル安息香酸、約80ppm未満の4−ホルミル安息香酸、約70ppm未満の4−ホルミル安息香酸、約60ppm未満の4−ホルミル安息香酸、約50ppm未満の4−ホルミル安息香酸、約40ppm未満の4−ホルミル安息香酸、約30ppm未満の4−ホルミル安息香酸、約20ppm未満の4−ホルミル安息香酸、または約10ppm未満の4−ホルミル安息香酸を含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、ポリエチレンテレフタレートを解重合する工程から得られる新規ポリマーの生産で使用される出発物質は、約200ppm未満の4−メチル安息香酸、約190ppm未満の4−メチル安息香酸、約180ppm未満の4−メチル安息香酸、約170ppm未満の4−メチル安息香酸、約160ppm未満の4−メチル安息香酸、約150ppm未満の4−メチル安息香酸、の−メチル安息香酸、約140ppm未満の4−メチル安息香酸、約130ppm未満の4−メチル安息香酸、約120ppm未満の4−メチル安息香酸、約110ppm未満の4−メチル安息香酸、約100ppm未満の4−メチル安息香酸、約90ppm未満の4−メチル安息香酸、約80ppm未満の4−メチル安息香酸、約70ppm未満の4−メチル安息香酸、約60ppm未満の4−メチル安息香酸、約50ppm未満の4−メチル安息香酸、約40ppm未満の4−メチル安息香酸、約30ppm未満の4−メチル安息香酸、約20ppm未満の4−メチル安息香酸、または約10ppm未満の4−メチル安息香酸を含む。
【0110】
いくつかの実施形態では、ポリエチレンテレフタレートを解重合する工程から得られる新規ポリマーの生産で使用される出発物質中に含まれる不純物は、金属を含む。いくつかの実施形態では、その金属の不純物は、アルミニウム、ヒ素、カルシウム、コバルト、クロム、鉄、カリウム、マンガン、モリブデン、ナトリウム、ニッケル、チタン、および鉛の少なくとも1つを含む。
【0111】
いくつかの実施形態では、ポリエチレンテレフタレートを解重合する工程から得られる新規ポリマーの生産で使用される出発物質は、約250ppm未満の任意の金属、約240ppm未満の任意の金属、約230ppm未満の任意の金属、約220ppm未満の任意の金属、約210ppm未満の任意の金属、約200ppm未満の任意の金属、約190ppm未満の任意の金属、約180ppm未満の任意の金属、約170ppm未満の任意の金属、約160ppm未満の任意の金属、約150ppm未満の任意の金属、約140ppm未満の任意の金属、約130ppm未満の任意の金属、約120ppm未満の任意の金属、約110ppm未満の任意の金属、約100ppm未満の任意の金属、約90ppm未満の任意の金属、約80ppm未満の任意の金属、約70ppm未満の任意の金属、約60ppm未満の任意の金属、約50ppm未満の任意の金属、約40ppm未満の任意の金属、約30ppm未満の任意の金属、約20ppm未満の任意の金属、約10ppm未満の任意の金属、約5ppm未満の任意の金属、約4ppm未満の任意の金属、約3ppm未満の任意の金属、約2ppm未満の任意の金属、約1ppm未満の任意の金属、約0.9ppm未満の任意の金属、約0.8ppm未満の任意の金属、約0.7ppm未満の任意の金属、約0.6ppm未満の任意の金属、約0.5ppm未満の任意の金属、約0.4ppm未満の任意の金属、約0.3ppm未満の任意の金属、約0.2ppm未満の任意の金属、約0.1ppm未満の任意の金属、約0.09ppm未満の任意の金属、約0.08ppm未満の任意の金属、約0.07ppm未満の任意の金属、約0.06ppm未満の任意の金属、約0.05ppm未満の任意の金属、約0.04ppm未満の任意の金属、約0.03ppm未満の任意の金属、約0.02ppm未満の任意の金属、または約0.01ppm未満の任意の金属を含む。
【0112】
いくつかの実施形態では、ポリエチレンテレフタレートを解重合する工程から得られる新規ポリマーの生産で使用される出発物質は、微量の触媒、阻害剤、または安定剤を含む。いくつかの実施形態では、触媒、阻害剤、または安定剤は、出発物質のポリエチレンテレフタレート中に存在した。阻害剤は、モノマーが高温であるときに、製造と精製中に重合の連鎖開始反応および/または連鎖生長反応の工程を妨害するように働く。安定剤は、エステル官能基を含むポリマーの分解と変色を低減する目的で、触媒を捕捉するために、重合工程中で使用される。重合触媒は、縮合反応において形成されたポリマーの分解を、最終的に触媒または促進し始めるだろう。例えば、ポリエチレンテレフタレートの分解は、アセトアルデヒドの形成、およびポリエチレンテレフタレートの変色または黄変を結果としてもたらす。
【0113】
いくつかの実施形態では、触媒は、ゲルマニウム化合物、チタン化合物、アンチモン化合物、亜鉛化合物、カドミウム化合物、マンガン化合物、マグネシウム化合物、コバルト化合物、シリコン化合物、スズ化合物、鉛化合物、およびアルミニウム化合物の少なくとも1つを含む。
【0114】
いくつかの実施形態では、触媒は、二酸化ゲルマニウム、酢酸コバルト、四塩化チタン、リン酸チタン、チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラメトキシド、テトラキス(アセチルアセトナート)チタン錯体、テトラキス(2、4−ヘキサンジオナート)チタン錯体、テトラキス(3、5−ヘプタンジオナート)チタン錯体、ジメトキシビス(アセチルアセトナート)チタン錯体、ジエトキシビス、ジイソプロポキシビス、ジエトキシビス(アセチルアセトナート)チタン錯体、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン錯体、ジ−n−プロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン錯体、ジブトキシビス(アセチルアセトナート)チタン錯体、チタンジヒドロキシビスグリコレート、チタンジヒドロキシビスグリコレート、チタンジヒドロキシビスラクテート、チタンジヒドロキシビス(2つのヒドロキシプロピオネート)、チタン乳酸塩、チタンオクタンジオレート、チタンジメトキシビストリエタノールアミナート、チタンジエトキシビストリエタノールアミナート、ジメトキシビストリエタノールアミナート、ジエトキシビストリエタノールアミナート、チタンジブトキシビストリエタノールアミナート、ヘキサメチルジチタナート、ヘキサエチルジチタナート、ヘキサプロピルジチタナート、ヘキサブチルジチタナート、ヘキサフェニルジチタナート、オクタメチルトリチタナート、オクタエチルトリチタナート、オクタプロピルトリチタナート、オクタブチルトリチタナート、オクタフェニルトリチタナート、ヘキサアルコキシジチタナート、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、メチルケイ酸塩、酢酸鉛、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酢酸、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、ゼオライト、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化第二鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、三酸化アンチモン、および三酢酸アンチモンの少なくとも1つを含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、阻害剤は、ニトロベンゼン、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ジフェニルピクリルヒドラジル(DPPH)、ターシャリーブチルカテコール(TBC)、ヒドロキノン、またはそれらの組み合わせの少なくとも1つを含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、エステル官能基を含む出発物質のポリマー中にある安定剤は、リン酸塩、ホスホネートおよびホスファイト化合物を含む。いくつかの実施形態では、エステル官能基を含む、出発物質のポリマー中に存在する安定剤は、ポリリン酸、リン酸、有機リン化合物、有機リン酸エステル、有機ホスファイト、有機ホスホン酸、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ビスマスリン酸、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、モノアンモニウムリン酸塩の少なくとも1つと;少なくとも1つの、遊離アルコール性水酸基、βグリセロリン酸ナトリウム、βグリセロリン酸カルシウム、リンタングステン酸、リンタングステン酸アンモニウム、リンタングステン酸ナトリウム、第三級ホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリフェニルホスフィン、エチルフェニルトリルホスフィン、第四級ホスホニウム化合物、トリフェニルメチルホスホニウムヨージド、トリフェニルベンジルホスホニウムクロリド、および第四級ホスホニウム化合物有するリン酸エステルの塩と;を含む。
【0117】
いくつかの実施形態では、プロセスは、以下の通りである。
【0118】
ポリエチレンテレフタレートを、反応器へと投入する。いくつかの実施形態では、その反応器は、不活性材料で作られている。いくつかの実施形態では、その反応器は、ステンレス鋼で作られている。いくつかの実施形態では、その反応器は、高密度ポリエチレン(HDPE)で作られている。
【0119】
いくつかの実施形態では、ポリエチレンテレフタレートは、限定されないが、ボトルキャップ、のり、紙、残留液、不潔物、またはそれらの組み合わせなどの異物と混合される。
【0120】
いくつかの実施形態では、ポリエチレンテレフタレートは、限定されないが、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、またはそれらの組み合わせなどの、他のポリマーと混合される。
【0121】
無極性溶媒を、ポリエチレンテレフタレートに加え、続いてエステル官能基を分解することができる薬剤を加える。
【0122】
いくつかの実施形態では、その薬剤は塩基とアルコールとの混合物である。いくつかの実施形態では、その薬剤は酸とアルコールとの混合物である。いくつかの実施形態では、無極性溶媒および薬剤は同時に加えられる。いくつかの実施形態では、薬剤は無極性溶媒の前に加えられる。いくつかの実施形態では、薬剤は無極性溶媒の添加の後に加えられる。
【0123】
エステル官能基を分解することができる薬剤を添加すると、ポリエチレンテレフタレートの解重合が開始する。
【0124】
いくつかの実施形態では、その反応は大気圧で実行される。
【0125】
いくつかの実施形態では、その反応は周囲温度で実行される。
【0126】
いくつかの実施形態では、反応は発熱性がある。いくつかの実施形態では、その反応は発熱性であり、また、反応混合物の温度は、少なくとも30℃、少なくとも35℃、少なくとも40℃、少なくとも45℃、少なくとも50℃、少なくとも55℃、または少なくとも60℃まで上昇する。しかしながら、外部熱源は、反応混合物の温度を上昇させるために使用されない。
【0127】
いくつかの実施形態では、反応混合物を撹拌する。いくつかの実施形態では、反応混合物を撹拌しない。
【0128】
いくつかの実施形態では、解重合反応の完了後に、テレフタル酸、テレフタル酸塩、テレフタル酸誘導体、未反応のポリマー、および異物を含む固体が得られる。いくつかの実施形態では、テレフタル酸誘導体は、テレフタル酸/エチレングリコールのオリゴマー、テレフタル酸エステル、またはその組み合わせである。いくつかの実施形態では、テレフタル酸誘導体は、ジメチルテレフタレート、4―(メトキシカルボニル)安息香酸、またはその組み合わせである。
【0129】
いくつかの実施形態では、固体は、主要量のテレフタル酸塩、少量のテレフタル酸誘導体、未反応のポリマー、および異物を含む。
【0130】
いくつかの実施形態では、固体は、少量のテレフタル酸塩、主要量のテレフタル酸誘導体、未反応のポリマー、および異物を含む。
【0131】
いくつかの実施形態では、固体は、テレフタル酸塩を含まず、テレフタル酸誘導体、未反応のポリマー、および異物のみを含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸誘導体は4―(メトキシカルボニル)安息香酸を含む。
【0132】
いくつかの実施形態では、反応混合物をろ過し、ろ過ケークおよびろ液を得る。いくつかの実施形態では、反応混合物を遠心分離機にかけ、液体から固体を分離する。いくつかの実施形態では、反応混合物を液液抽出により精製する。
【0133】
いくつかの実施形態では、得られたろ過ケークをいくらかの追加のアルコールで洗浄する。いくつかの実施形態では、得られたろ過ケークを脱イオン水で洗浄する。
【0134】
いくつかの実施形態では、ろ過ケークは、主要量の4―(メトキシカルボニル)安息香酸を含む。いくつかの実施形態では、4―(メトキシカルボニル)安息香酸を単離して精製する。
【0135】
いくつかの実施形態では、得られたろ過ケークを塩基性水溶液に加える。いくつかの実施形態では、ろ過ケークはテレフタル酸誘導体を含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸誘導体はテレフタル酸/エチレングリコールのオリゴマー、テレフタル酸モノエステル、テレフタル酸ジエステルの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、テレフタル酸誘導体を塩基性溶液と接触させた上でテレフタル酸に変える。その後、その溶液をろ過し、非溶解性の未反応のポリマー、非溶解性のオリゴマー、および異物を取り除く。得られたろ液は、可溶化されたテレフタル酸塩を含む。その後、(直接または基本的な処理に従って)得られたろ液のpHを、低下させる。いくつかの実施形態では、酸性水溶液を添加することによりpHを低下させる。いくつかの実施形態では、ドライアイスを添加することによりpHを低下させる。いくつかの実施形態では、pHを9まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを8.5まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを8まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを7.5まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを7まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを6.5まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを6まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを5.5まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを5まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを4.5まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを4まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを3.5まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを3まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを2.5まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを2まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを1.5まで低下させる。いくつかの実施形態では、pHを1まで低下させる。
【0136】
沈殿物をろ過する。いくつかの実施形態では、沈殿物をいくらかの追加のアルコールで洗浄する。いくつかの実施形態では、沈殿物を脱イオン水で洗浄する。その後、沈殿物を乾燥させる。
【0137】
いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約99.9%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約99.8%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約99.7%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約99.6%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約99.5%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約99.4%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約99.3%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約99.2%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約99.1%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約99.0%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約98.9%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約98.8%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約98.7%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約98.6%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約98.5%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約98.4%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約98.3%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約98.2%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約98.1%の純粋なテレフタル酸である。いくつかの実施形態では、得られた沈殿物は、約98.0%の純粋なテレフタル酸である。
【0138】
アルコール溶媒および無極性溶媒を含むろ液を容器内に集める。
【0139】
いくつかの実施形態では、ろ液は、エチレングリコール、エチレングリコール誘導体、アルコール性溶媒、可溶化されたテレフタル酸(terephthatic acid)、および可溶な不純物の少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、その可溶な不純物は、出発物質のポリエチレンテレフタレート中に存在した触媒、阻害剤、安定剤、顔料(pigments)または残った食物である。
【0140】
ろ液を蒸留する。いくつかの実施形態では、大気圧(約14psi)で、または圧力下(約0.4psiまで)において蒸留を行う。いくつかの実施形態では、蒸留を高温で実行する。いくつかの実施形態では、蒸留温度は約100℃未満である。いくつかの実施形態では、蒸留物は、無極性溶媒、アルコール溶媒、微量のエチレングリコール、微量の水、および微量のエチレングリコール誘導体を含む。
【0141】
いくつかの実施形態では、本発明の解重合プロセスの第1の工程で、無極性溶媒およびアルコール溶媒を含む蒸留物を再使用する。いくつかの実施形態では、無極性溶媒およびアルコール溶媒の追加量を加える。
【0142】
いくつかの実施形態では、蒸留の後に残る残留物は、エチレングリコール、エチレングリコール誘導体、および不揮発性の不純物を含む。いくつかの実施形態では、不揮発性の不純物は固体である。いくつかの実施形態では、不揮発性の不純物をろ過する。
【0143】
ろ液は、エチレングリコールおよびエチレングリコール誘導体を含む。
【0144】
いくつかの実施形態では、エチレングリコールを蒸留によって精製する。いくつかの実施形態では、大気圧(約14psi)で、または圧力(約0.4psiまで)下において蒸留を行う。いくつかの実施形態では、蒸留を上昇させた温度で実行する。いくつかの実施形態では、蒸留温度は約250℃未満である。
【0145】
いくつかの実施形態では、エチレングリコールをセラミック膜ろ過によって精製する。
【0146】
いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約99.9%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約99.8%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約99.7%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約99.6%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約99.5%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約99.4%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約99.3%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約99.2%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約99.1%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約99.0%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約98.9%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約98.8%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約98.7%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約98.6%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約98.5%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約98.4%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約98.3%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約98.2%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約98.1%の純度である。いくつかの実施形態では、エチレングリコールは、約98.0%の純度である。
【0147】
特定の化学用語
本明細書で使用される段落の表題は、組織化する目的のみのためで、記載された内容を限定すると解釈されるものではない。
【0148】
特段の定めのない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語と科学用語は、請求される内容が属する、一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書の用語に複数の定義がある場合、この項の定義が優先される。
【0149】
一般的な記載と詳細な記載は典型的で説明的なものに過ぎず、いずれかの内容に限定されるものではないことが理解されよう。本出願では、単数の使用は、特別に別記しない限り、複数を含む。明細書および添付の請求項内で用いられる通り、単数形「a」、「an」、および「その(the)」は、その文脈が明確に他のことを定めていない限り、複数の指示対象を含む。本出願において、「または」の使用は特に明記しない限り、「および/または」を意味する。さらに、用語「含んでいる(including)」の使用は、「含む(include)」、「含む(includes)」、および「含まれる(included)」といった他の形態と同じく、限定的なものではない。
【0150】
文脈が特別に必要としない限り、以下の明細書と請求項の全体にわたって、「含む(comprise)」という単語およびその変更形態(例えば、「含む(comprises)」または「含むこと(comprising)」)は、開かれた包括的な意味であり、すなわち、「限定されないが、〜を含む」という意味で解釈されるものとする。さらに、本明細書で提供される表題は、便宜上のものであり、主題の本発明の範囲や意味を解釈するものではない。
【0151】
明細書および添付の請求項内で用いられるように、単数形「a」、「an」および「the」は、内容が他に明確に指示していない限り、複数の指示物を含む。用語「または」は、その内容がそれ以外のものを明確に指示していない限り、「および/または」を含む意味で一般に用いられていることにも留意されたい。
【0152】
本明細書で使用されるように、用語「約」または「およそ」は、与えられた値または範囲の20%以内、好ましくは10%以内、およびより好ましくは5%以内を意味する。
【0153】
本明細書に使用されるように、周囲温度は、典型的な、または好まれる室内(空調された)温度のための口語的表現であり、人々が一般的に慣れている温度である。その温度は、暑く感じず、冷たくも感じない大気の温度であるおよそ21℃の小さな範囲を表す。いくつかの実施形態では、周囲温度は25±5℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は18℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は19℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は20℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は21℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は22℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は23℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は24℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は25℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は26℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は27℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は28℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は29℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は30℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は31℃である。いくつかの実施形態では、周囲温度は32℃である。
【0154】
本明細書および添付された請求項において使用されるように、解重合は、ポリマーをその出発物質へ分解する方法を指す。解重合は、本質的には重合の反対である。いくつかの実施形態では、グリコール、メタノール、または水などの使用される解重合の反応物によりそれぞれ分類される、解糖、加メタノール分解、または加水分解によって、解重合が達成される。
【0155】
標準的な化学用語の定義は、限定されないが、Carey and Sundberg”ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 4TH ED.”Vols.A(2000)and B(2001)、Plenum Press、 New Yorkを含む参考文献において見られることもある。
【0156】
本明細書で使用されるような以下の用語は、別段の定めのない限り、以下の意味を有する。
【0157】
「直鎖アルキル」は、単結合により分子の残りに結びつく直線の炭化水素鎖ラジカルを指す。例えば、最大で4つの炭素原子を含む直鎖アルキルは、直鎖C−Cアルキルと呼ばれ、同様に、最大で3つの炭素原子を含む直鎖アルキルは直鎖C−Cアルキルである。直鎖アルキル基は、直鎖C−Cアルキル、直鎖C−Cアルキル、直鎖C−Cアルキル、直鎖C−Cアルキル、および直鎖C−Cアルキルを含む。代表的なアルキル基は、メチル、エチル、プロピル、およびブチル含む。
【0158】
「分岐アルキル」は、単結合により分子の残りに結びつく分岐した炭化水素鎖ラジカルを指す。3および4つの炭素原子を含む分岐アルキルを、分岐C−Cアルキルと呼ぶ。代表的な分岐アルキル基は、限定されないが、t−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、i−プロピル、およびs−プロピルを含む。
【0159】
「環状アルキル」は、単結合により分子の残りに結びつく環状の炭化水素鎖ラジカルを指す。3および8つの炭素原子を含む環状のアルキルを、環状C−Cアルキルと呼ぶ。環状アルキル基は、環状C−Cアルキル、環状C−Cアルキル、環状C−Cアルキル、および環状C−Cアルキルを含む。代表的な環状アルキル基は、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、またはシクロヘプチルを含む。
【0160】
Rが上に定義されるようなアルキルラジカル(alkyl radical)である場合、「直鎖C−Cアルコール」、「分岐C−Cアルコール」および「環状C−Cアルコール」は、化学式ROHを指す。代表的なアルコールは、限定されないが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、s−ブタノール、i−ブタノール、i−プロパノール、s−プロパノール、シクロプロパノール、シクロブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、またはシクロヘプタノールを含む。いくつかの実施形態では、アルコールはメタノールである。いくつかの実施形態では、アルコールはエタノールである。
【0161】
「C−Cアルコキシ」は、Rが1から4つの炭素原子を有すると定義されるような、アルキルラジカルである場合、化学式ORのラジカルを指す。代表的なアルコキシ基は、限定されないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、s−ブトキシ、i−ブトキシ、i−プロポキシ、およびs−プロポキシを含む。いくつかの実施形態では、アルコキシはメトキシである。いくつかの実施形態では、アルコキシはエトキシである。
【0162】
実施例
次の実施例は、開示された実施形態を示すが、それを限定しないように意図される。
【0163】
実施例1:
洗浄し細切れにしたポリエチレンテレフタレート(2kg、キャップおよびラベルを含む)をステンレス鋼の反応器中に投入した。ジクロロメタン(300mL)を加えて、その混合物を周囲温度および大気圧で撹拌した。その後、メタノール(6L)中に溶解され、続いてメタノールの添加量(0.4L)を加えた水酸化カリウム(716g)を反応混合物へ加え、結果として生じる混合物を、66分間撹拌した(2、10、25、35、および50分で採取したアリコートは、解重合反応が25分後に完了したことを示していた)。その後、反応混合物をろ過した。ろ過ケーク(キャップ、ラベル、解重合されていないポリエチレンテレフタレート、微量のエチレングリコール、およびテレフタル酸の少量のカリウム塩を含む)を脱イオン水で洗浄した。
【0164】
硫酸水溶液を添加することにより、ろ液のpHを約2まで低下させた。得られた沈殿物をろ過して、最小量のメタノールで洗浄し、テレフタル酸をもたらした。
【0165】
そのろ液を蒸留し、まずジクロロメタンおよびメタノールを回収して、その後エチレングリコールを回収した。
【0166】
実施例2:比較例
実験#1:
【0167】
洗浄し細切れにしたポリエチレンテレフタレート(2.5g、キャップおよびラベルを含む)を、水酸化カリウム溶液(10mL、メタノール中5M)およびDMSO(40mL)の溶液へ加えた。結果として生じる混合物を、周囲温度および大気圧で30分間撹拌した。
【0168】
実験#2:
【0169】
洗浄し細切れにしたポリエチレンテレフタレート(2.5g、キャップおよびラベルを含む)を、水酸化カリウム溶液(10mL、メタノール中5M)およびジクロロメタン(40mL)の溶液へ加えた。結果として生じる混合物を、周囲温度および大気圧で30分間撹拌した。
【0170】
30分後、実験#1の解重合がやっと始まった一方、実験#2では解重合が完全に達成された。3日後でも、実験#1の解重合はなお完了していなかった。
【0171】
実験#2の場合、1.7gのテレフタル酸が回収された。
【0172】
実施例3:
洗浄し細切れにしたポリエチレンテレフタレート(58g、キャップおよびラベルを含む)を、水酸化カリウム溶液(メタノール中100g)とジクロロメタンの溶液へ加えた。結果として生じた混合物を大気圧で撹拌し、40gのテレフタル酸をもたらした。
【0173】
実施例4:
キャップまたはラベルを含まない、洗浄され細切れにされた白いポリエチレンテレフタレート(BLT等級、15kg)に、ジクロロメタン(4.5kg)を加えた。その混合物を、周囲温度で18分間撹拌し、続いて水酸化カリウム(8.8kg)とメタノール(30kg)の混合物を添加した。内部温度を50℃になるように測定した。結果として生じる混合物を45分撹拌した。結果として生じるテレフタル酸の不純物プロファイルを、表1に示す。
【0174】
【表1】
【0175】
実施例5:
250mLのPYREX(登録商標)フラスコ中に、ポリエチレンテレフタレート(10g)およびジクロロメタン(6g)を投入した。水酸化ナトリウム(4.32g)を、水(3.6g)およびメタノール(32.93g)中に、別々に溶解した。20分後、それらの塩基性溶液をジクロロメタン/PETの混合物に加え、混合を室温および大気圧で10日間継続させた。水(200mL)を加えてテレフタル酸塩をすべて溶解し、その溶液を0.1gの未反応の出発物質または不溶性のオリゴマーをもたらすためにろ過した。水溶液を酸性化し、沈殿を形成させた。その固体をろ過し、99%のテレフタル酸およびテレフタル酸誘導体をもたらした。
【0176】
実施例6:
250mLのPYREX(登録商標)フラスコ中に、ポリエチレンテレフタレート(10g)およびジクロロメタン(5g)を投入した。水酸化ナトリウム(2.65g)および水酸化カリウム(1.5g)を別々に、メタノール(50g)中にそれぞれ溶解した。20分後、それらの塩基性溶液をジクロロメタン/PETの混合物に加え、混合を室温および大気圧で3日間継続させた。水(200mL)を加え、テレフタル酸塩およびテレフタル酸誘導体のすべてを溶解させた。その溶液をろ過し、0.85gの未反応の出発物質または不溶性のオリゴマーをもたらした。水溶液を酸性化し、沈殿を形成させた。その固体をろ過し、4.65gのテレフタル酸/4―(メトキシカルボニル)安息香酸の混合物(2.16:1の比率)をもたらした。