【実施例】
【0040】
食物調製物作製のための一般的プロトコル
それぞれの未加工食物の可食部分から調製される市販の食物抽出物(Biomerica Inc.(17571 Von Karman Ave、Irvine、CA 92614)から入手可能)を使用して、ELISAプレートを製造者の説明書に従って調製した。
【0041】
いくつかの食物抽出物については、本発明者らは、食物抽出物を作製するための具体的な手順を用いて調製された食物抽出物が、市販の食物抽出物と比較した場合、IBS患者における上昇したIgG反応性を検出することにおいて、より優れた結果をもたらすことを見出した。例えば、穀物およびナッツについては、食物抽出物を作製する3工程手順が好ましい。第一工程が脱脂工程である。当該工程において、穀物およびナッツからの脂質が、穀物およびナッツの粉末を非極性溶媒と接触させ残渣を集めることによって抽出される。その後、脱脂された穀物粉末またはナッツ粉末は、当該粉末を高いpHと接触させて混合物を得ること、および、固形分を当該混合物から除いて液体抽出物を得ることによって抽出される。液体抽出物が得られると、当該液体抽出物は、水性製剤(aqueous formulation)を加えることによって安定化される。好ましい実施形態において、水性製剤は、
糖アルコール、金属キレート化剤、プロテアーゼ阻害剤、無機塩および緩衝液成分(4〜9のpHの、20〜50mMの緩衝液)を含む。この配合物は、活性の喪失を伴わない−70℃での長期貯蔵および多数回の凍結/融解を可能にした。
【0042】
別の一例として、肉および魚については、食物抽出物を作製する2工程手順が好ましい。第一工程が抽出工程である。当該工程において、加工されていない未調理の肉または魚からの抽出物が、加工されていない未調理の肉または魚を高衝撃圧力プロセッサーにより水性緩衝製剤中で乳化することによって作製される。その後、固形物を除いて液体抽出物を得る。液体抽出物が得られると、液体抽出物は、水性製剤を加えることによって安定化される。好ましい実施形態において、水性製剤は、糖アルコール、金属キレート化剤、プロテアーゼ阻害剤、無機塩および緩衝液成分(4〜9のpHの、20〜50mMの緩衝液)を含む。この配合物は、活性の喪失を伴わない−70℃での長期貯蔵および多数回の凍結/融解を可能にした。
【0043】
さらに別の一例として、果実および野菜については、食物抽出物を作製する2工程手順が好ましい。第一工程が抽出工程である。当該工程において、果実または野菜からの液体抽出物が、食物を粉砕しジュースを抽出するための抽出器(例えば、粉砕ジューサーなど)を使用して作製される。その後、固形物を除いて液体抽出物を得る。液体抽出物が得られると、液体抽出物は、水性製剤を加えることによって安定化される。好ましい実施形態において、水性製剤は、糖アルコール、金属キレート化剤、プロテアーゼ阻害剤、無機塩および緩衝液成分(4〜9のpHの、20〜50mMの緩衝液)を含む。この配合物は、活性の喪失を伴わない−70℃での長期貯蔵および多数回の凍結/融解を可能にした。
【0044】
ELISAプレートのブロッキング処理
シグナル対ノイズ比を最適化するために、プレートを独自のブロッキング緩衝液によりブロッキング処理した。好ましい実施形態において、ブロッキング緩衝液は、4〜9のp
Hの20〜50mMの緩衝液、動物起源のタンパク質、および短鎖アルコールを含む。いくつかの市販の調製物を含めて、他のブロッキング緩衝液を試みたが、これらは、要求される十分なシグナル対ノイズおよび低いアッセイ変動性を提供することができなかった。
【0045】
ELISA調製およびサンプルの試験
食物抗原調製物を、製造者の説明書に従ってそれぞれのマイクロタイターウェルに固定化した。アッセイのために、食物抗原を患者の血清中に存在する抗体と反応させ、過剰の血清タンパク質を洗浄工程によって除いた。IgG抗体結合を検出するために、酵素標識された抗IgG抗体コンジュゲートを抗原-抗体複合体と反応させた。色を、カップリン
グされた酵素と反応する基質の添加によって発色させた。色の強度を測定した。色の強度が、特定の食物抗原に対して特異的なIgG抗体の濃度に正比例している。
【0046】
IBSをコントロール被験者から識別するためのELISAシグナルの能力の順で順位づけされた食物リストを決定するための方法論
最初の選択(例えば、100種の食品品目または150種の食品品目またはそれ以上)から、様々なサンプルを、意図された集団における少ない消費を理由に分析前に除外することができる。加えて、(両方の性別においてであることが最も好ましいが、単一の性別についての相間関係のためにも好適である)包括的な群に含まれる様々な種の中における相間関係が確立されている場合にはとりわけ、特定の食品品目を、より大きいより包括的な食物群を代表しているとして使用することができる。例えば、タイエビが除かれ、アメリカ湾岸白エビが「エビ」食物群を表すものとして加えられるであろうし、または、タラバガニが除かれ、アメリカイチョウガニが「カニ」食物群を表すものとして加えられるであろう。さらに好ましい局面において、最終的なリスト食物は50種未満の食品品目であり、より好ましくは40種以下の食品品目である。
【0047】
食物不耐性パネルのために最終的に選択される食物は特定の性について特異的ではないであろうから、性的中立な食物リストが必要であった。認められたサンプルは性別によって不均衡であったので(例えば、コントロール:22%が女性、IBS:64%が女性)、厳密に性別に起因するELISAシグナルの大きさにおける違いを、二標本t検定を使用し、かつ、残りをさらなる分析のために保存して、シグナルスコアを性別に対してモデル化することによって除いた。試験した食物のそれぞれについて、残りのシグナルスコアを、50,000回の再サンプリングによる二標本t検定での並べ替え検定を使用してIBSとコントロールとの間で比較した。サッタースウェイト近似を、分散の等質性の欠如を説明するための分母自由度のために使用し、両側並び替えp値が、それぞれの食物についての未処理p値であった。比較間の偽発見率(FDR)を、どのような統計学的手法であれ、許容される統計学的手法(例えば、Benjamini−Hochberg、ファミリーワイズ過誤率(Family−wise Error Rate;FWER)、比較あたり過誤率(Per Comparison Error Rate;PCER)など)によって調整した。
【0048】
その後、食物をそれらの両側FDR多重度調整p値に従って順位づけした。調整p値が所望のFDR閾値と同等以下である食物を、コントロール被験者よりも有意に大きいシグナルスコアをIBS被験者の中で有すると見なし、したがって、食物不耐性のパネルに含める候補物であると見なした。この統計学的手法の成果を代表する代表的な結果を表2に示す。この場合、食物の順位づけは、FDR調整を伴う両側並び替えT検定p値に従っている。
【0049】
注目すべきことに、本発明者らは、試験した同じ食物調製物についてさえ、少なくともいくつかの食品品目についてはそれらのELISAスコアが劇的に変動したことを発見した。例示的な未処理データを表3に示す。したがって、容易に理解されるであろうように
、性別によって階層化されていないデータは、同じカットオフ値が男性データおよび女性データについての未処理データに適用される場合には意味のある説明力を失うことになる。そのような短所を克服するために、本発明者らは、データを下記のように性別によって階層化した。
【0050】
それぞれの食物についてのカットポイント選択のための統計学的方法
どのELISAシグナルスコアが「陽性」応答を構成するであろうかの判定を、コントロール被検者間におけるシグナルスコアの分布をまとめることによって行った。それぞれの食物について、コントロール被験者分布の選択された分位数よりも大きいスコアまたはそのような分位数と等しいスコアが認められたIBS被験者を「陽性」であると見なした。カットポイント決定に対するいずれか1名の被験者の影響を弱めるために、それぞれの食物特異的かつ性別特異的なデータセットを1000回のブートストラップ・リサンプリングに供した。それぞれのブートストラップ・レプリケートの中で、コントロールシグナルスコアの90パーセンタイルおよび95パーセンタイルを決定した。このブートストラップサンプルにおけるそれぞれのIBS患者を90パーセンタイルおよび95%パーセンタイルと比較して、この被験者が「陽性」応答を有したかどうかを判定した。それぞれの食物および性別についての、90パーセンタイルおよび95パーセンタイルに基づく最終的カットポイントを、1000個のサンプルにわたる平均90パーセンタイルおよび平均95パーセンタイルとして算出した。それぞれのIBS被験者が「陽性」として評価された食物の数を、データを食物全体にわたってプールすることによって算出した。そのような方法を使用して、本発明者らは次に、表4から理解され得るようにほとんどの場合において実質的に異なる所定のパーセンタイル順位のためのカットオフ値を特定することができた。
【0051】
小麦に関する血中のIgG応答における性差についての典型例が
図1A〜
図1Dに示され、
図1Aは、男性におけるシグナル分布を、男性コントロール集団から決定されるような95パーセンタイルカットオフとともに示す。
図1Bは、90パーセンタイルおよび95パーセンタイルを超える男性IBS被験者の割合の分布を示し、一方、
図1Cは、女性におけるシグナル分布を、女性コントロール集団から決定されるような95パーセンタイルカットオフとともに示す。
図1Dは、90パーセンタイルおよび95パーセンタイルを超える女性IBS被験者の割合の分布を示す。同じ様式で、
図2A〜
図2Dは、ココアに対する示差的な応答を例示的に示し、
図3A〜
図3Dは、ライ麦に対する示差的な応答を例示的に示し、
図4A〜
図4Dは、紅茶に対する示差的な応答を例示的に示す。
図5A〜
図5Bは、90パーセンタイル(5A)および95パーセンタイル(5B)で誘因食物として特定された食物の数別のIBS被験者の分布を示す。本発明者らは、特定の食品品目にもかかわらず、男性および女性の応答が著しく明瞭であったことを意図する。
【0052】
当該技術分野では、IBSに関連づけられる予測可能な食物群で、性別によって階層化される予測可能な食物群がいかなるものあっても提供されていないことに留意しなければならない。したがって、男女別の異なる応答を示す食品品目の発見は、驚くべき結果であり、この結果は、すべてのこれまでに利用可能な技術を考慮して明白に予想され得ないものである。言い換えれば、性別階層化に基づく食品品目の選択は、男性または女性IBS患者の間における誘因性食物としての特定の食品品目についての統計学的有意性が有意に改善されているような予想外の技術的効果をもたらしている。
【0053】
IgG応答データの正規化
患者のIgG応答結果の未処理データは、応答の強さを所与の食物の間で比較するために使用することができるが、患者のIgG応答結果を正規化し、所与の食物に対する応答の相対的強さを比較するための無名数を得るために指標化することもまた意図される。例えば、患者の食物特異的なIgG結果のうちの1つまたは複数(例えば、アメリカイチョ
ウガニに対して特異的なIgGおよび卵に対して特異的なIgG)を患者の全IgGに対して正規化することができる。アメリカイチョウガニに対して特異的な患者IgGの正規化された値を0.1とすることができ、卵に対して特異的な患者IgGの正規化された値を0.3とすることができる。この状況において、卵に対する患者の応答の相対的強さは、アメリカイチョウガニと比較して、3倍大きい。その後、卵およびアメリカイチョウガニに対する患者の感受性をそのようなものとして指標化することができる。
【0054】
他の例では、患者の食物特異的なIgG結果のうちの1つまたは複数(例えば、エビに対して特異的なIgGおよび豚肉に対して特異的なIgG)をその患者の食物特異的なIgG結果の全体的平均に対して正規化することができる。患者の食物特異的なIgGの全体的平均を患者の食物特異的なIgGの総量によって見積もることができる。この状況において、エビに対する患者の特異的IgGを、患者の総食物特異的IgGの平均(例えば、エビ、豚肉、アメリカイチョウガニ、鶏肉、エンドウ豆に対するIgGレベルの平均)に対して正規化することができる。しかしながら、患者の食物特異的IgGの全体的平均が、複数の検査による具体的タイプの食物に対する患者のIgGレベルによって見積もられ得ることもまた意図される。患者が、エビに対する感受性について5回、豚肉に対する感受性について7回以前に試験されていたならば、エビまたは豚肉に対する患者の新しいIgG値が、エビに対する5回の検査結果の平均に対して、または、豚肉に対する7回の検査結果の平均に対して正規化される。エビに特異的な患者IgGの正規化された値を6.0とすることができ、豚肉に特異的な患者IgGの正規化された値を1.0とすることができる。この状況において、患者は、エビに対するその平均感受性と比較して今回は、エビに対する6倍大きい感受性を有し、しかし、豚肉に対しては実質的に類似した感受性を有する。その後、エビおよび豚肉に対する患者の感受性をそのような比較に基づいて指標化することができる。
【0055】
IBSの根底にある食物過敏性を有するIBS患者のサブセットを決定するための方法論
食物過敏性がIBSの様々な徴候および症状において実質的役割を果たすことが疑われるが、一部のIBS患者は、IBSの根底にある食物過敏性を有しない場合がある。それらの患者は、IBSの徴候および症状を処置するための食事介入から恩恵を受けないであろう。そのような患者のサブセットを決定するために、IBS患者および非IBS患者の体液サンプルを、検査デバイスを24種の食物サンプルとともに使用するELISA検査により試験することができる。
【0056】
表5には、例示的な未処理データが提供される。容易に理解されるはずであるように、データは、90パーセンタイル値に基づく24種のサンプル食物からの陽性結果の数を示している。表5に示される未処理データから、陽性食物の数の平均および標準偏差をIBS患者および非IBS患者について算出した。加えて、陽性食物が認められない患者の数および割合をIBSおよび非IBSの両方について計算した。陽性食物が認められない患者の数および割合が、IBS集団では非IBS集団の約5分の1である(それぞれ、6%対38%)。したがって、感受性が陽性食物に対して認められないIBS患者は、IBSの徴候および症状の根底にある食物過敏性を有する可能性が低いことを容易に理解することができる。
【0057】
表6および表7は、表5に示される2つの患者集団の未処理データをまとめる例示的な統計学的データを示す。統計学的データには、正規性、算術平均、中央値、百分位数、ならびに、IBS集団および非IBS集団における陽性食物の数を表す平均および中央値についての95%信頼区間(CI)が含まれる。
【0058】
表8および表9は、表5に示される2つの患者集団の未処理データをまとめる別の例示的な統計学的データを示す。表8および表9では、未処理データが、データ解釈を改善す
るために対数変換によって変換された。
【0059】
表10および表11は、陽性食物の幾何平均数をIBSサンプルと非IBSサンプルとの間で比較するための独立T検定(表10、対数変換データ)およびマン・ホイットニー検定(表11)の例示的な統計学的データを示す。表10および表11に示されるデータにより、IBS集団と非IBS集団との間での食物の陽性数の幾何平均における統計学的有意差が示される。両方の統計学的検定において、24種の食物サンプルを用いた陽性応答の数がIBS集団では非IBS集団の場合よりも有意に大きく、平均判別p値が0.001以下であることが示される。これらの統計学的データはまた、
図6Aでは箱ひげ図として例示され、
図6Bでは切り込み箱ひげ図として例示される。
【0060】
表12は、IBS被験者を非IBS被験者から識別するために表5で使用される検査の診断力を明らかにするために表5〜表11に示されるデータの受信者動作特性(ROC)曲線分析の例示的な統計学的データを示す。陽性食物が2を超えるカットオフ判断基準が使用されるとき、検査はデータを72.4%の感度および72.2%の特異度でもたらし、曲線下面積(AUROC)が0.771である。ROCについてのp値は、0.0001未満のp値で有意である。
図7は、表12に示される統計学的データに対応するROC曲線を例示する。IBS集団と非IBS集団との間における統計的差異が、検定結果が2の陽性数で打ち切られるときには有意であるので、患者を試験して陽性である食物の数が、IBSの一次臨床診断の確認として、また、食物過敏性が患者のIBSの徴候および症状の根底である可能性があるかどうかの確認として使用され得るかもしれない。したがって、上記検査は、IBSについて診断するための現在利用可能な臨床判断基準に加えるための別の「受入れ」検査として使用することができる。
【0061】
「陽性」と宣言される食物の1人あたりの数の分布を決定するための方法
1人あたりの「陽性」食物の数の分布を決定し、また、診断成績を見積もるために、分析を表1からの24種の食品品目(これらはIBS患者に対する最も陽性の応答を示す)に関して行った。これら24種の食品品目には、ココア、紅茶、オートムギ、キャベツ、牛乳、黄タマネギ、ハチミツ、ライ麦、トウモロコシ、酵母、白小麦、大豆、卵、マグロ、レモン、パイナップル、キュウリ、オレンジ、オヒョウ、クルミ、グレープフルーツ、甘蔗糖、鶏肉、アメリカ湾岸白エビが含まれる。この分析に対するいずれか1名の被験者の影響を弱めるために、それぞれの食物特異的かつ性別特異的なデータセットを1000回のブートストラップ・リサンプリングに供した。その後、ブートストラップサンプルにおけるそれぞれの食品品目について、性別特異的なカットポイントを、コントロール集団の90パーセンタイルおよび95パーセンタイルを使用して決定した。性別特異的カットポイントが決定されると、この性別特異的カットポイントを、コントロール被験者およびIBS被験者の両方についての認められたELISAシグナルスコアと比較した。この比較では、認められたシグナルがカットポイント値と同等以上であるならば、そのシグナルは「陽性」食物であると判定され、認められたシグナルがカットポイント値未満であるならば、そのシグナルは「陰性」食物であると判定される。
【0062】
すべての食品品目が陽性または陰性のいずれかであると判定されると、それぞれの被験者についての48回(24種の食物×2つのカットポイント)の呼び出しの結果がそれぞれのブートストラップ・レプリケートの内部に保存された。その後、それぞれの被験者について、24回の呼び出しを、90パーセンタイルをカットポイントとして使用して「陽性食物の数(90位)」を得るために総計し、残る24回の呼び出しを、95パーセンタイルを使用して「陽性食物の数(95位)」を得るために総計した。その後、それぞれのレプリケートの中で、「陽性食物の数(90位)」および「陽性食物の数(95位)」を被験者全体にわたってまとめて、それぞれのレプリケートについての記述統計学を下記のように得た:1)平均の平均に等しい全体の平均、2)標準偏差の平均に等しい全体の標
準偏差、3)中央値の平均に等しい全体の中央値、4)最小値の最小値に等しい全体の最小値、および、5)最大値の最大値に等しい全体の最大値。この分析では、頻度分布およびヒストグラムを算出するときの非整数の「陽性食物の数」を避けるために、著者らは、同じ元データセットの1000回の繰り返しが実際には、元サンプルに加えられる同じサイズの新しい被験者の999組であったようにした。データがまとめられると、頻度分布およびヒストグラムを、プログラム“a_pos_foods.sas,a_pos_foods_by_dx.sas”を使用して、両方の性別について、また、IBS被験者およびコントロール被験者の両方について、「陽性食物の数(90位)」および「陽性食物の数(95位)」の両方について得た。
【0063】
診断成績を見積もるための方法
それぞれの食品品目についての診断成績をそれぞれの被験者について見積もるために、本発明者らは、上記のそれぞれのブートストラップ・レプリケートの中のそれぞれの被験者についての「陽性食物の数(90位)」および「陽性食物の数(95位)」のデータを使用した。この分析では、カットポイントが1に設定された。従って、被験者が1つまたは複数の「陽性食物の数(90位)」を有するならば、この被験者は、「IBSに罹患している」と呼ばれる。被験者が1未満の「陽性食物の数(90位)」を有するならば、この被験者は、「IBSに罹患していない」と呼ばれる。すべての呼び出しが行われたとき、これらの呼び出しを実際の診断と比較して、呼び出しが、真の陽性(TP)、真の陰性(TN)、偽陽性(FP)または偽陰性(FN)であったかどうかを判定した。比較を被験者全体にわたってまとめて、カットポイントがそれぞれの方法について1に設定されるときの「陽性食物の数(90位)」および「陽性食物の数(95位)」の両方についての感度、特異度、陽性予測値および陰性予測値の成績測定基準を得た。それぞれ(感度、1−特異度)の対がこのレプリケートについてのROC曲線上の点となる。
【0064】
精度を高めるために、上記の分析を、カットポイントを2から24にまで漸増することによって繰り返し、かつ、1000個のブートストラップ・レプリケートのそれぞれについて繰り返した。その後、1000個のブートストラップ・レプリケートの全体にわたる成績測定基準を、プログラム“t_pos_foods_by_dx.sas”を使用して平均を計算することによってまとめた。女性および男性についての診断成績の結果を表13(女性)および表14(男性)に示す。
【0065】
当然のことながら、食物調製物におけるある特定の変形が、本明細書中に示される発明の主題を変更することなく行われ得ることが理解されなければならない。例えば、食品品目が黄タマネギであったとき、その品目は、同等の活性を検査において有することが実証された他のタマネギ品種もまた含むことが理解されなければならない。実際、本発明者らは、それぞれの試験した食物調製物について、ある種の他の関連した食物調製物もまた、同じ様式または同等な様式で試験したことに注目している(データは示されず)。したがって、試験されかつ主張されたそれぞれの食物調製物が、検査における実証された等しい反応または同等の反応を伴う同等の関連した調製物を有するであろうことが理解されなければならない。
【0066】
既に記載された改変のほかに、さらに多くの改変が、本明細書中における発明の概念から逸脱することなく可能であることが、当業者には明らかである。したがって、本発明の主題は、添付された請求項の精神における場合を除いて限定されることはない。そのうえ、明細書および請求項の両方を解釈する際には、すべての用語は、文脈と一致するできる限り広い様式で解釈されなければならない。具体的には、用語“comprises”(含む)および用語“comprising”(含む)は、要素、成分または工程を非排他的様式で示すとして解釈されなければならず、このことは、示された要素、成分または工程が、明示的に示されない他の要素、成分または工程と一緒に存在してもよいこと、ある
いは、明示的に示されない他の要素、成分または工程とともに利用されてもよいこと、あるいは、明示的に示されない他の要素、成分または工程と組み合わされてもよいことを示している。明細書、請求項が、A、B、C、・・・およびNからなる群から選択される何かの少なくとも1つを示す場合、この文言は、A+N、または、B+Nなどではなく、この群からの1つのみを必要とするとして解釈されなければならない。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表3-4】
【表3-5】
【表3-6】
【表3-7】
【0070】
【表4】
【0071】
【表5-1】
【表5-2】
【表5-3】
【0072】
【表6】
【0073】
【表7】
【0074】
【表8】
【0075】
【表9】
【0076】
【表10】
【0077】
【表11】
【0078】
【表12】
【0079】
【表13】
【0080】
【表14】