【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の具体的な技術的解決手段は、以下のとおりである。
【0005】
本発明は、高周波でヒートシールされた少なくとも2枚の圧密木板層と、隣接する2枚の前記圧密木板層の間に設置された圧密砕木層とを含む高周波非接着性圧密技術に基づく砕木圧密材料を提供する。
【0006】
本発明の圧密砕木層と圧密板層に用いられる原料は、いずれもポプラ、リンデン、マツを含むが、それに限定されるものではない。
【0007】
さらに、圧密砕木層は砕木ブロック及び/又は砕木粒子を含み、前記砕木ブロックの長さは15cm以内であり、前記砕木粒子の粒径は2cm以内である。
【0008】
本発明は、さらに高周波非接着性圧密技術に基づく砕木圧密材料の製造方法を提供する。その製造方法は以下のステップを含む。
【0009】
a.積層処理:2枚または2枚以上の木板を直接圧力方向に積層放置し、隣接する2枚の前記木板の間に砕木とPVBの中間膜を敷設し、積層木板を作製する。
【0010】
b.加熱加圧処理:前記積層木板を80−100℃に加熱し、8−10min保温し、前記直接受力方向に予め設定された圧縮率に従って加圧処理を行い、6−10min保温加圧する。
【0011】
c.硬化処理:加熱加圧処理された木板を木板温度180−220℃に高周波加熱し、5−8min保温し、硬化処理を行い、硬化木板を作製する。
【0012】
d.降温処理:硬化処理された木板表面を30−40℃に冷却する。
【0013】
e.養生処理:降温処理された木板を15−20日放置し、高周波による混合材の非接着性圧密材料を得る。
【0014】
本発明において、以上の方法で製造した圧密材料は、木材のスクラップを十分に有効に利用でき、圧密材料の木板層の吸水膨張率を顕著に低下させることができる。
【0015】
さらに、ステップaの前記積層処理では、隣接する2枚の木板の間に砕木とPVB中間膜を敷設する場合に、さらに隣接する2枚の木板の間に木枠を設置することを含み、前記木枠の長さと幅は、いずれも前記木板の長さと幅よりも大きくなく、前記砕木とPVB中間膜は、いずれも前記木枠内に配置される。
【0016】
本発明は、木枠を設置することにより、すべての砕木ブロックを木枠に嵌め込むことができ、圧密過程で2枚の木板の間から砕木ブロックが押し出されることを回避するために固定的な役割を果たすことができる。
【0017】
さらに、ステップaの前記積層処理では、隣接する2枚の木板の間に砕木とPVB中間膜を敷設する場合に、各層において第1の木板、第1のPVB中間膜、砕木、第2のPVB中間膜、第2の木板の順に重ねる。前記第1のPVB中間膜と第2のPVB中間膜をいずれも砕木に接触させる。
【0018】
さらに、ステップaの前記積層処理では、隣接する2枚の木板の間に砕木とPVB中間膜を敷設する場合に、各層において第1の木板、砕木、第2の木板の順に重ねる。そのうち敷設前に砕木をPVBの中間膜チップと可塑性樹脂粒子と均一に十分に混合させ、前記PVB中間膜チップの幅は2cmを超えない。
【0019】
ステップaにおいて前記隣接する2枚の木板の間に砕木とPVB中間膜を敷設し、前記砕木敷設は、具体的には、以下の方法を含む。
【0020】
(1)隣接する2枚の木板の間に規則的及び/又は不規則な長さ15cm以下の砕木ブロックを敷設する。
【0021】
(2)隣接する2枚の木板の間に粒径2cm以下の砕木粒子を敷設する。
【0022】
(3)隣接する2枚の木板の間の周囲領域に砕木ブロック、中間領域に砕木粒子を敷設し、前記砕木ブロックと砕木粒子の重量比は1−20:1−20であり、前記砕木ブロックの長さは15cm以下、前記砕木粒子の粒径は2cm以下である。
【0023】
さらに、加熱加圧処理と硬化処理の間には、さらに加熱加圧処理された木材を木材温度160−170℃に高周波加熱し、8−10min保温し、前記直接受力方向に第2の圧縮率に従って加圧処理を行い、4−6min保温加圧し、前記第1の圧縮率を20%−30%とし、前記第2の圧縮率を50%−60%とする昇温圧縮処理を含む。
【0024】
加熱加圧処理後に、さらに木材を昇温圧縮処理し、加熱して木材中のリグニン、セルロースとヘミセルロースを十分に溶解させ、流れ、固定成形し、3つの成分を十分に融合させ、分子間に互いに拡散し、加圧後の3つの成分の融合物質が木質紋様孔を強固に閉鎖し、吸水膨脹率を低減させる役割を果たす。
【0025】
さらに、前処理木板と前記前処理砕木ブロックの質量比は4−5:3−4である。
【0026】
本発明は、前処理木板と前処理砕木ブロックの質量比を限定することで、最終製品の各層の密度をより均一にすることができる。
【0027】
さらに、降温処理は、具体的には、硬化木板を5−15℃/minの速度で70℃−80℃に水冷し、また乾燥窖内に放置し、乾燥媒体の乾式球温度と湿式球温度の差を2−3℃よりも低くなるように抑えて4−6h保持し、さらに硬化木板を20−30℃の風で30℃−40℃に風冷し、前記水冷の水流速を0.5−1.1m/sとし、前記風冷の風速を5.4−8.8m/sとする。
【0028】
木板は砕木ブロックよりも1枚少ないため、積層処理の場合、最上層と最下層をいずれも砕木ブロックになるようにし、それは高周波加熱されにくいため、保温時間にわたって木板と砕木ブロックを熱均一にし、さらに接着強度を高める。
【0029】
さらに、ステップaの前記積層処理では、木板が砕木ブロックよりも1枚少なく、積層処理と前記加熱加圧処理前にさらに前処理を含み、前記前処理では前記砕木ブロックを60℃−70℃に加熱する。
【0030】
砕木ブロックを前処理することで、木板と砕木ブロックの昇温時の温度差を縮め、砕木ブロックを速やかに昇温し、さらに接着強度を高めることができる。
【0031】
さらに、ステップaの前記木板と砕木ブロックの厚さの比は1:1−100:1である。
【0032】
本発明は、木板と砕木ブロックの厚さを限定することで、さらに木板と砕木ブロックの昇温時の温度差を縮め、長時間加熱による焦げ付きを回避することができる。
【0033】
さらに、加熱加圧処理と前記硬化処理の間には、さらに加熱加圧処理された木材を木材温度130−140℃に高周波加熱し、含水率4−5%に保温する昇温圧縮処理を含む。。
【0034】
当該ステップは下押さえ板と最下層の圧密木の間にスクリーンを設置することで実現され、圧密中に発生する水分はスクリーンを通して流出し、含水率が4%−5%以下となり、本発明では昇温圧縮処理により圧密材料の吸湿回復率を顕著に低下させることができる。
【0035】
さらに、ステップdの前記降温処理では、具体的に以下のステップを含む。
【0036】
d1.水冷技術で硬化木板を表面温度130℃−140℃に降温し、水流速を3−5m/sとする。
【0037】
d2.風冷技術で水冷後の硬化木板を表面温度70℃−90℃に降温し、風冷温度を50℃−60℃とし、風冷方向と砕木ブロック側壁との間の角度を60°−90°とする。