【文献】
JP1/NETM/DM運用ガイド1 手引 ・操作書 第6版,株式会社日立製作所,2009年 7月23日,第6版,第614−617頁、第10−54図
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲーム配信システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すゲーム配信システムは、ゲームセンターやアミューズメント施設に設けられた店舗システム10内のゲーム装置に複数のゲームタイトルのゲーム(ゲームタイトル)のゲームプログラムを配信し、1台のゲーム装置において複数のゲームタイトルを実行可能にすることができるシステムである。ゲーム配信システムは、全国に存在する複数の店舗システム10(10−1,10−2,…,10−n)及びデータセンタ12を含み、それぞれが相互にインターネットなどのネットワーク2を介して接続される。
【0010】
店舗システム10は、ゲームセンターやアミューズメント施設に設けられており、少なくとも1台のゲーム装置が含まれる。店舗システム10に設けられるゲーム装置は、例えばデータセンタ12(認証・配信サーバ12a)から配信される複数のゲームのゲームプログラムを記憶し、プレーヤの操作により選択された何れかのゲームを実行することができる。また、ゲーム装置は、同じ店舗内の他のゲーム装置、あるいは他の店舗システム10に設けられた他のゲーム装置との間で対戦ゲームを実行することができる。
【0011】
データセンタ12は、複数の店舗システム10(ゲーム装置)において実行されるゲームの配信や対戦ゲームの管理等をするためのサーバ群であり、例えば認証・配信サーバ12a、ランキングサーバ12b、課金・ストレージサーバ12c、マッチングサーバ12dを含む。
【0012】
認証・配信サーバ12aは、店舗システム10のゲーム装置を利用するプレーヤが提示した識別データ(カードに記録されたカードID)について認証処理を実行する。また、認証・配信サーバ12aは、識別データ(カードID)が提示されたゲーム装置に対して、プレーヤが選択したゲームを実行するためのプログラムやデータ等を配信する。
【0013】
ランキングサーバ12bは、全ての店舗システム10のゲーム装置において実行されたゲームのゲーム結果をゲームタイトル別に集計し、認証・配信サーバ12aによって認証された識別データ(カードID)毎のランキングデータを生成する。ランキングサーバ12bは、ゲーム装置において実行可能な複数のゲーム毎に、それぞれランキングデータを生成する。ランキングサーバ12bは、例えばゲーム装置、あるいはプレーヤが使用する電子機器(パーソナルコンピュータ、スマートフォンなど)などに、ランキングデータを配信することができる。
【0014】
課金・ストレージサーバ12cは、店舗システム10のゲーム装置において、認証・配信サーバ12aから配信したゲームが実行されることにより課金を発生させ、例えば店舗システム10毎の課金額を記録する。
【0015】
マッチングサーバ12dは、店舗システム10のゲーム装置において実行されるゲームが対戦ゲームである場合に、対戦待ち状態にあるプレーヤ(カードIDにより識別される)をマッチングする。例えば、マッチングサーバ12dは、異なる店舗システム10のゲーム装置との間で対戦ゲームを実行する店舗間対戦と、同じ店舗システム10内の他のゲーム装置との間で対戦ゲームを実行する店内対戦のそれぞれに応じたマッチングを実行する。マッチングサーバ12dは、店舗間対戦の場合には、例えばプレーヤからの指定に応じて、(a)ランクマッチング、(b)フレンドマッチング、(c)店舗マッチングの何れかのマッチング方法によってプレーヤをマッチングすることができる。
【0016】
(a)ランクマッチングは、プレーヤ(カードID)毎にゲーム結果をもとに設定されるランク(あるいは、段位、ポイントなどの数値)をプレーヤにより指定させて、この指定されたランク(段位、ポイントなど)が一致する他の対戦待ち状態にあるプレーヤとをマッチングする。(b)フレンドマッチングは、プレーヤが指定した対戦相手のみとのマッチングを行う。(c)店舗マッチングは、指定した店舗(店舗システム10)に設置されたゲーム装置において対戦待ち状態にある相手とマッチングする。マッチングサーバ12dは、対戦相手としてマッチングしたプレーヤが使用する複数のゲーム装置に対して、それぞれ対戦ゲームの実行を通知する。マッチングサーバ12dから対戦ゲームの実行が通知されたゲーム装置は、相互に対戦ゲームの実行に必要なデータ等を送受信しながらゲームを実行する。
【0017】
図2は、本実施形態における店舗システム10の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、店舗システム10は、ルータ20を通じてネットワーク2と接続される。ルータ20には、ハブ21を通じて、店舗サーバ24、複数のゲーム装置26(26−1,26−2,…,26−m)などが接続される。店舗サーバ24、複数のゲーム装置26(26−1,26−2,…,26−m)は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して相互に接続される。
【0018】
店舗サーバ24は、店舗に設置された複数のゲーム装置26を管理するための機能を有する。
ゲーム装置26は、プレーヤの入力操作に応じてゲームを実行する装置である。ゲーム装置26は、例えばデータセンタ12(認証・配信サーバ12a)から配信される複数のゲームのゲームプログラムを記憶し、プレーヤの操作により選択された何れかのゲームを実行することができる。また、ゲーム装置26は、1人あるいは複数人のプレーヤによるスタンドアロンでのソロプレー、同じ店舗内の他のゲーム装置26のプレーヤと対戦する店内対戦プレー、他の店舗のゲーム装置26と対戦する店舗間対戦プレーによりゲームを実行することができる。
【0019】
本実施形態におけるゲーム装置26は、データセンタ12(認証・配信サーバ12a)から配信されるゲームプログラムに含まれる、ゲームを制御あるいは管理するための各種設定をするためのテストモードを定義する定義ファイルをもとに、複数のゲームについて一括してテストモードと同様の設定操作をすることができる設定機能が設けられる。設定機能は、例えばランチャプログラム(設定プログラム)を実行することにより起動されるランチャにより実現される。ランチャの詳細については後述する。
【0020】
図3は、本実施形態における店舗サーバ24の構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、店舗サーバ24は、プロセッサ24a、メモリ24b、記憶装置24c、表示部24d、入力部24e、通信部24f、メディアI/F24g、及びカードリーダ24jを有する。
【0021】
プロセッサ24aは、メモリ24bに記憶されているプログラムやデータに基づいて、店舗サーバ24の全体の制御、記憶装置24cに記憶されるデータの管理、ゲーム装置26の制御/管理等の各種処理を実行する。
【0022】
メモリ24bは、プロセッサ24aにより実行される各種プログラムや、各種処理により実行される一時的にデータなどが記憶される。メモリ24bに記憶されるプログラムには、基本プログラム(OS(Operating System))の他、複数のゲーム装置26を制御/管理するための管理プログラムが含まれる。管理プログラムは、例えばデータセンタ12から配信された複数のゲームプログラムを蓄積し、各ゲーム装置26に記憶(インストール)させるゲーム管理処理を実行するゲーム管理処理プログラム、ゲーム装置26にインストールされた複数のゲームに対する各種設定をするための設定プログラム(ランチャプログラム)が含まれる。本実施形態では、基本的には、ゲーム装置26において個々にランチャを実行し、ランチャを通じてインストールされた複数のゲームに対する各種設定をするが、店舗サーバ24においてランチャを実行し、複数のゲーム装置26のそれぞれにインストールされた複数のゲームに対する各種設定をすることもできる。
【0023】
記憶装置24cは、各種プログラムやデータ等を記憶する。記憶装置24cには、データセンタ12から配信された複数のゲームプログラムを記憶しておくことができる。複数のゲームプログラムには、例えば、それぞれに対応するゲームについての各種設定をするためのテストモードを定義する定義ファイルが含まれる。
【0024】
表示部24dは、プロセッサ24aによる処理に応じた画面をLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイに表示させる。
入力部24eは、プロセッサ24aによる各種処理に応じたデータや指示を、キーボードやマウスなどの入力デバイスを通じて入力する。
通信部24fは、プロセッサ24aの制御のもとで、ネットワーク2を介した通信を制御する。
メディアI/F24gは、外部の記録媒体(USBメモリ等)や電子機器との間でデータを送受信するためのインタフェースである。メディアI/F24gは、例えば記録媒体や電子機器を電気的に接続するコネクタや、近接無線通信を制御する通信ユニットを含む。
カードリーダ24jは、プレーヤに対して予め発行済みのカードに記録された識別データ(カードID)を、例えば近接無線通信により読み取る。
【0025】
図4は、本実施形態におけるゲーム装置26−1の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、ゲーム装置26−1は、プロセッサ26−1a、メモリ26−1b、記憶装置26−1c、表示部26−1d、入力部26−1e、通信部26−1f、メディアI/F26−1g、入力I/F26−1h、カードリーダ26−1jを有する。
【0026】
プロセッサ26−1aは、メモリ26−1bに記憶されているプログラムやデータに基づいて、ゲーム装置26−1の全体の制御等の各種処理を実行する。プロセッサ26−1aは、プレーヤの操作によって選択されたゲームのゲームプログラムに基づいてゲーム処理を実行する。また、プロセッサ26−1aは、ランチャプログラムに基づいて、複数のゲームに対するテストモードの設定処理を実行する。
【0027】
メモリ26−1bは、プロセッサ26−1aにより実行される各種プログラムや、各種処理により実行される一時的にデータなどが記憶される。メモリ26−1bに記憶されるプログラムには、基本プログラム(OS(Operating System))の他、カードリーダ26−1jにより読み取られたカードIDについての認証処理をする認証処理プログラム、プレーヤの操作によって選択されたゲームのゲームプログラム、複数のゲームに対するテストモードの設定処理をするランチャプログラムなどが含まれる。
【0028】
記憶装置26−1cは、各種プログラムやデータ等を記憶する。記憶装置26−1cには、データセンタ12(認証・配信サーバ12a)から配信された複数の異なるゲーム(タイトル)に対応するプログラムが記憶されており、プレーヤの操作により選択されたゲームのプログラムがメモリ26−1bに読み出される。複数のゲームプログラムには、例えば、それぞれに対応するゲームについての各種設定をするためのテストモードを定義する定義ファイルが含まれる。また、記憶装置26−1cは、ランチャ(テストモード)により設定された設定内容を含む、複数のゲームプログラムのそれぞれに対応する設定ファイルが記憶される。複数のゲームプログラムは、それぞれに対応する設定ファイルを参照して、設定内容に応じてゲーム処理を実行する。
【0029】
表示部26−1dは、プロセッサ26−1aによる処理に応じた画面をLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイに表示させる。
入力部26−1eは、プロセッサ26−1aによる各種処理に応じたデータや指示を、ジョイスティック、ボタン、ゲーム専用の入力デバイス、タッチパネル、管理者用のコントロールパネルに設けられたスイッチなどの入力デバイスを通じて入力する。
通信部26−1fは、プロセッサ26−1aの制御のもとで、ネットワーク2を介した通信を制御する。
メディアI/F26−1gは、外部の記録媒体(USBメモリ等)や電子機器との間でデータを送受信するためのインタフェースである。メディアI/F26−1gは、例えば記録媒体や電子機器を電気的に接続するコネクタや、近接無線通信を制御する通信ユニットを含む。
入力I/F26−1hは、外部デバイスからのデータを入力するためのインタフェースである。外部デバイスとしては、例えばマイクやカメラが含まれる。
カードリーダ26−1jは、プレーヤに対して予め発行済みのカードに記録されたカードIDを、例えば近接無線通信により読み取る。なお、カードリーダライタ(電子マネーユニット)を設けることで、電子マネーとして使用されるカードとの間でプレイ料金の決済のためのデータ送受信をできるようにしてもよい。
【0030】
図5は、本実施形態におけるゲーム装置26において動作するランチャ60の機能構成を示すブロック図である。
図5では、ゲーム装置26−1を対象にして説明するが、ゲーム装置26−2,…,26−mは、ゲーム装置26−1と同様の機能を有するランチャ60が動作するものとする。
【0031】
ゲーム装置26−1の記憶装置26−1cには、複数のゲームタイトル(1)〜(k)のそれぞれに対応する複数のゲームプログラム41〜4kが記憶(インストール)される。ゲームプログラム41〜4kは、実行プログラムやデータファイル等が含まれており、例えばゲームの動作を制御あるいは管理するための各種設定をするためのテストモードを定義する定義ファイル41a〜4kaがそれぞれ含まれている。定義ファイル41a〜4kaには、例えば、各種設定が可能な複数の設定項目、1つの設定項目に含まれるさらに詳細な設定項目や、それぞれの設定項目における選択肢を示すデータなどが含まれる。
【0032】
また、記憶装置26−1cには、ランチャ60を通じて設定された設定内容を含む、複数のゲームプログラムのそれぞれに対応する複数の設定ファイル(1)50−1,…を含む設定ファイル50が記憶される。複数の設定ファイル(1)50−1,…は、それぞれに対応するゲームプログラム41〜4kのテストモードにより設定される設定内容を含む。本実施形態では、各ゲームプログラムによるテストモードを利用せずに、ランチャ60による設定処理をするための動作モードであるランチャテストモードを通じて、複数の設定ファイル(1)50−1,…に対して一括して設定内容が記憶される。なお、記憶装置26−1cには、複数のゲームプログラム41〜4kのそれぞれに対応する複数の設定ファイル(1)50−1,…が記憶されていても良いし、複数のゲームプログラム41〜4kについての設定内容が記憶される1つの設定ファイル50が記憶されても良い。
【0033】
ゲーム装置26−1は、ランチャプログラムを実行することにより、ランチャ60の機能を実現する。ランチャ60は、
図5に示すように、定義ファイル読込み部61、専用ページ生成部62、テストモードページ表示部63、設定記録部64、及び共有処理部65の機能を有する。
【0034】
定義ファイル読込み部61は、ゲーム装置26−1の記憶装置26−1cに記憶(インストール)されたゲームプログラムから、ゲームプログラムに含まれる定義ファイルを読み込む。定義ファイル読込み部61は、記憶装置26−1cに記憶済みのゲームプログラム41〜4kから一括してそれぞれの定義ファイル41a〜4kaを読み込むこともできるし、インストール時にインストールされたゲームプログラムから定義ファイルを読み込むことも可能である。
【0035】
専用ページ生成部62は、定義ファイル読込み部61により読み込まれた定義ファイルをもとに、この定義ファイルに対応するゲームプログラム(ゲームタイトル)の実行を制御するための各種設定の操作を受け付けるための専用ページを生成する。専用ページ生成部62は、定義ファイル読込み部61によって定義ファイルが読み込まれた時、あるいはランチャ60の実行時に管理者等の操作に応じて専用ページの生成を実行することができる。専用ページ生成部62は、定義ファイルに含まれる、各種設定が可能な複数の設定項目、1つの設定項目に含まれるさらに詳細な設定項目や、それぞれの設定項目における選択肢を示すデータをもとに、それぞれの設定項目に対する設定操作を受け付けることが可能なフォーマットのページを生成する。
【0036】
テストモードページ表示部63は、ランチャ60による設定処理をするための動作モードであるランチャテストモードが起動された場合に、テストモード専用ページ生成部62によって生成された各種設定を受け付けるための専用ページを表示部26−1dにおいて表示させる。テストモードページ表示部63は、複数のゲームプログラム41〜4kから設定対象として何れかが選択されることにより、この選択されたゲームプログラムに対応する専用ページを表示させる。
【0037】
設定記録部64は、テストモードページ表示部63によって表示された専用ページを通じて入力された、各種設定項目についての設定内容を、設定ファイル50に反映させる(記録/更新する)。設定記録部64は、設定処理に用いられた専用ページに対応する設定ファイルに対して設定内容を反映させる。
【0038】
共有処理部65は、他のゲーム装置26−2,…,26−mとの間で、ランチャ60により設定された設定内容(設定ファイル)を共有するための処理を実行する。共有処理部65は、他のゲーム装置26−2,…,26−m(ランチャ)において動作するランチャにより設定ファイルに設定された設定内容(共有設定値)を受信して設定ファイル50に反映させる共有設定値受信部66、及び設定ファイル50に設定された設定内容(共有設定値)を他のゲーム装置26−2,…,26−m(ランチャ)に送信する共有設定値送信部67を含む。
【0039】
図6は、本実施形態におけるランチャ60の機能を説明するための図である。
ランチャ60は、例えばゲーム装置26−1の管理者等によるコントロールパネルに対する操作に応じてランチャテストモード70を起動する。ランチャテストモード70では、ゲームプログラム41〜4kのそれぞれに対応するゲーム(1)用テストモード71、ゲーム(2)用テストモード72、…、ゲーム(k)用テストモード7kを実行可能であり、それぞれに対応する専用ページを表示させて各種設定項目についての設定内容を入力することができる。ゲーム(1)用テストモード71、ゲーム(2)用テストモード72、…、ゲーム(k)用テストモード7kは、設定対象とするゲームプログラムを選択することで任意に切り替えることができる。
【0040】
ゲーム(1)用テストモード71、ゲーム(2)用テストモード72、…、ゲーム(k)用テストモード7kでは、それぞれ専用ページを通じて入力された設定内容を、ゲームプログラムに対応する設定ファイル(1)50−1、設定ファイル(2)50−2、…、設定ファイル(k)50−kに反映させる。ゲームプログラム41〜4kは、それぞれに対応する設定ファイルの設定内容に応じてゲーム処理を制御する。すなわち、ランチャ60を通じて設定された設定内容を、それぞれのゲームタイトルにおけるゲーム処理に反映させることができる。
【0041】
次に、本実施形態におけるゲーム装置26において実行されるランチャ60の動作について、
図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ランチャ60は、例えばゲーム装置26−1の管理者等によるコントロールパネルに対する操作に応じて起動される。ランチャ60は、起動時に、記憶装置26−1cに新規のゲームプログラムが追加されているかを確認する。ここで、追加ゲームがあることが確認された場合(ステップA1、Yes)、定義ファイル読込み部61により追加ゲームのゲームプログラムから定義ファイルを読み込み(ステップA2)、専用ページ生成部62により定義ファイルに定義された設定項目等のデータをもとに追加ゲームのテストモードの専用ページを生成する(ステップA3)。
【0042】
なお、ランチャ60は、起動中に、新規のゲームプログラムがインストールされた場合には(ステップA1、Yes)、前述と同様にして、インストールされたゲームプログラムから定義ファイルを読み込み(ステップA2)、定義ファイルをもとに専用ページを生成する(ステップA3)。
【0043】
次に、ランチャ60は、例えば管理者等の操作によってランチャテストモード70の起動が指示されると(ステップA4、Yes)、ランチャテストモード70を起動して、例えば設定対象とするゲームプログラムを選択させるためのメニュー、すなわちインストール済みのゲームタイトルを一覧表示させる。
【0044】
ここで、何れかのゲームタイトル(ゲームプログラム)が選択されると(ステップA5、Yes)、ランチャ60は、テストモードページ表示部63によって、選択されたゲームタイトルに対応する専用ページを表示部26−1dに表示させる(ステップA7)。
【0045】
専用ページでは、選択されたゲームタイトルの定義ファイルに応じた、例えば各種設定が可能な複数の設定項目が一覧表示されたメニューが表示され、何れかの設定項目を任意に選択して設定をすることができる。また、1つの設定項目を指定することで、さらに詳細な設定項目が一覧表示されたメニューが表示され、個々の設定項目について設定内容を指示することができる。設定項目には、例えばシステム設定、表示や音声についての設定や動作確認のためのテスト、ネットワークのテスト、入出力に関する設定やテストなどがある。
【0046】
ランチャ60は、専用ページに対する例えばジョイスティックやボタンを用いた設定操作に応じて、選択項目に対する設定内容を示す指示を入力し、設定内容を一時記憶しておく(ステップA8)。
【0047】
また、選択されたゲームタイトルについての設定が完了した場合、ランチャ60は、前述と同様にして、ゲームタイトルの一覧表示から別のゲームタイトルを選択させて、同様にして設定の指示を入力することができる(ステップA5〜A9)。すなわち、ランチャ60を使用することにより、ランチャ60を通じて複数のゲームタイトルについて、それぞれのゲームタイトルに応じた専用ページを利用して各種の設定のための操作をすることができる。従って、ゲーム装置26−1に複数のゲームタイトルがインストールされており、それぞれのゲームタイトルに対して設定操作をする必要があっても、各ゲームタイトルを個別に実行してテストモードを起動することなく、複数のゲームタイトルに対する設定操作をすることができる。
【0048】
ランチャ60は、設定終了が指示されると(ステップA9、No)、各ゲームタイトルの専用ページを通じて設定された設定内容を、
図6に示すように、ゲームタイトルにそれぞれ対応する設定ファイルに記録する(ステップA10)。従って、ゲームプログラム41〜4kは、ランチャ60を通じてそれぞれ設定された設定内容に応じた動作をすることが可能となる。
【0049】
なお、ランチャ60によるランチャテストモードでは、ゲームタイトル(ゲームプログラム)を選択させて、専用ページを通じてゲームプログラム毎の設定操作を可能にするだけでなく、その他の設定操作を可能とすることができる。例えば、ランチャ60についての設定処理が指示された場合に(ステップA5、No)、ランチャ60についての設定処理のためのページを表示させて設定操作を入力できるようにする(ステップA6)。ランチャ60についての設定処理では、例えば定義ファイルの読込みのタイミングの設定、専用ページの形式の設定、設定値共有処理(後述する)の動作を制御するための設定などがある。
【0050】
このようにして、本実施形態におけるゲーム装置26は、ランチャ60を実行することにより、複数のゲームプログラム41〜4kについての設定処理を、個々にゲームプログラム41〜4kを起動しなくても一括して実行することができるため、ゲームの動作を制御するための各種設定を容易に実行することが可能となる。
【0051】
なお、前述した説明では、1台のゲーム装置26−1において設定ファイル50を実行することにより、インストール済みの複数のゲームプログラム41〜4kについての設定ファイル50について設定内容を反映させているが、本実施形態では、1台のゲーム装置26−1により設定された設定内容を他のゲーム装置26−2,…,26−mと共有することができる。以下、設定ファイル50に設定された設定内容(設定値)を共有するための設定値共有処理(設定値共有処理1,2)について説明する。
【0052】
まず、設定値共有処理1について、
図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。設定値共有処理1は、設定値のコピー元とコピー先のゲーム装置26をそれぞれ決めておく方法を用いる。
図8(A)は、コピー元のゲーム装置26におけるランチャ60の動作を説明するためのフローチャート、
図8(B)は、
コピー先のゲーム装置26におけるランチャ60の動作を説明するためのフローチャートである。
図9は、設定値共有処理1の動作を説明するための図である。
図9では、コピー元のゲーム装置26をゲーム装置26−Aとし、コピー先のゲーム装置26をゲーム装置26−B,26−Cとして説明する。ゲーム装置26−Dは設定値を共有しないものとする。ゲーム装置26−Aでは、前述したように、ランチャ60を通じて、複数のゲームプログラム41〜4kに対する設定処理が実行されたものとする。
【0053】
まず、コピー先のゲーム装置26−Bは、ランチャ60のランチャテストモード70が起動され(ステップC1、Yes)例えば管理者の操作によって待受モードの移行が指示される(ステップC2、Yes)。待受モードの移行の指示に応じて、ランチャ60の共有設定値受信部66は、ゲーム装置26−Bを待受モードに移行させて(ステップC4)、他のゲーム装置26からの受信待ち状態となる。同様にして、ゲーム装置26−Cも待受モードに設定される。すなわち、
図9(A)に示すように、コピー先のゲーム装置26−B,26−Cは、予め待受中の状態に設定される。
【0054】
一方、コピー元のゲーム装置26−Aは、ランチャ60のランチャテストモード70が起動され(ステップB1、Yes)、設定ファイル50に設定された設定値の送信が指示されると(ステップB2、Yes)、
図9(B)に示すように、共有設定値送信部67により全ての他のゲーム装置26に設定ファイル50(複数のゲームプログラム41〜4kに対応する複数の設定ファイル(1)50−1,…)を送信する(ステップB4)。ランチャ60は、共有設定値送信部67により全ての他のゲーム装置26に対して設定ファイル50の送信が完了すると処理を終了する(ステップB5、Yes)。
【0055】
待受状態に設定されたゲーム装置26−Bのランチャ60は、ゲーム装置26−Aから受信があると(ステップC5、Yes)、共有設定値受信部66によりゲーム装置26−Aから設定ファイル50に含まれる複数のゲームプログラム41〜4kに対応する複数の設定ファイル(1)50−1,…を順次受信する。そして、ランチャ60の共有設定値受信部66は、
図9(C)に示すように、ゲーム装置26−Aから全ての設定ファイル(1)50−1,…の受信を完了すると(ステップC7、Yes)、受信した設定ファイル50(設定値)をコピーして記録(反映)する(ステップC8)。
【0056】
なお、ゲーム装置26−Cのランチャ60もゲーム装置26−Bと同様に動作して、ゲーム装置26−Aから送信された設定ファイル50を受信してコピーすることができる。また、ゲーム装置26−Dは、ゲーム装置26−Aから設定ファイル50が送信される前に、予め待受モードに設定されていないため、ゲーム装置26−Aから設定ファイル50から送信されても受信しない。
【0057】
このようにして、設定値共有処理1では、設定値(設定ファイル50)のコピー先のゲーム装置26を待受状態にし、コピー元のゲーム装置26において設定ファイル50の送信実行を指示することで、コピー元とコピー先のゲーム装置26をそれぞれ決めて、設定ファイル50(設定値)を共有することができる。設定値共有処理1では、複数のゲーム装置26−1〜26−mの何れかを任意に選択してコピー元のゲーム装置26として動作させることができる。
【0058】
次に、設定値共有処理2について、
図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。設定値共有処理2は、設定値のコピー元のゲーム装置26をマスタ、コピー先のゲーム装置26をスレーブとしてそれぞれ決めておく方法を用いる。また、1台のマスタと少なくとも1台のスレーブのゲーム装置26を含むグループを設定することができ、グループ毎に設定値(設定ファイル50)を共有できるものとする。
図10(A)は、スレーブ(コピー先)のゲーム装置26におけるランチャ60の動作を説明するためのフローチャート、
図10(B)は、マスタ(コピー元)のゲーム装置26におけるランチャ60の動作を説明するためのフローチャートである。
図11は、設定値共有処理2の動作を説明するための図である。
図11では、2つのグループA,Bが設定されているものとする。
図11では、グループAのマスタをゲーム装置26−Dとし、グループAのスレーブをゲーム装置26−A,26−Bとし、ゲーム装置26−CをグループBのマスタとして説明する。グループAのマスタであるゲーム装置26−Dでは、前述したように、ランチャ60を通じて、複数のゲームプログラム41〜4kに対する設定処理が実行されたものとする。
【0059】
まず、スレーブ(グループA)のゲーム装置26−Aは、起動されると(ステップD1、Yes)、
図11(A)に示すように、ランチャ60により全ての他のゲーム装置26に対して、設定ファイルについての問い合わせ(ブロードキャスト)を自装置が属するグループを示す識別データと共に送信する(ステップD2)。
【0060】
マスタ(グループA)のゲーム装置26−Dは、他のゲーム装置26から問い合わせが有ると(ステップE1、Yes)、ランチャ60により、問い合わせ送信元のゲーム装置26が属するグループが自装置に設定されたグループと同一であるか識別データをもとに判別する。ここで、同じグループであると判別された場合(ステップE2、Yes)、ゲーム装置26−Dは、ランチャ60の共有設定値送信部67により、
図11(B)に示すように、問い合わせの送信元であるゲーム装置26−Aに設定ファイル50に送信(返信)する(ステップE3)。ゲーム装置26−Dのランチャ60は、設定ファイル50(複数のゲームプログラム41〜4kに対応する複数の設定ファイル(1)50−1,…)を送信し、送信が完了すると処理を終了する(ステップE4、Yes)。
【0061】
なお、グループAのスレーブであるゲーム装置26−Bは、自装置がスレーブに設定されているため、ゲーム装置26−Dからの問い合わせに対して応答しない。また、ゲーム装置26−Cは、マスタに設定されているが、時装置がグループBに設定されているため、グループAに属するゲーム装置26−Dからの問い合わせについて応答しない。
【0062】
一方、ゲーム装置26−Aのランチャ60は、ゲーム装置26−Dから返信があると(ステップD3、Yes)、共有設定値受信部66によりゲーム装置26−Dから設定ファイル50に含まれる複数のゲームプログラム41〜4kに対応する複数の設定ファイル(1)50−1,…を順次受信する(ステップD5)。そして、ランチャ60は、
図11(C)に示すように、ゲーム装置26−Dから全ての設定ファイル(1)50−1,…の受信を完了すると(ステップD6、Yes)、受信した設定ファイル50(設定値)をコピーして記録する(ステップD7)。
【0063】
なお、ゲーム装置26−Aのランチャ60は、全ての他のゲーム装置26に対して、設定ファイルについての問い合わせを送信した後、何れのゲーム装置26からも返信がない場合(ステップD3、No)、所定の時間が経過した後(ステップD4、No)、再び、全ての他のゲーム装置26に対して問い合わせを送信する(リトライ)。ゲーム装置26−Aのランチャ60は、問い合わせに対する返信があるまで、予め決められた時間、あるいは予め決められた回数のリトライを繰り返して実行する(ステップD2〜D4)。また、管理者等の操作によって問い合わせのキャンセルが指示された場合には(ステップD4、Yes)、ランチャ60は、その時点でリトライを中止して、設定値共有処理を終了することもできる。
【0064】
なお、前述した説明では、ゲーム装置26−Aの起動時に、設定ファイルについての問い合わせを送信するものとしているが、通常の動作中にランチャテストモード70が起動された時、あるいはランチャテストモード70において管理者等の指示があった時に、設定ファイルについての問い合わせを送信するようにしても良い。これにより、例えば、マスタのゲーム装置26−Dにおいて設定処理が実行された後、直ちに、スレーブのゲーム装置26に対して設定内容(設定値)をコピーすることができる。
【0065】
このようにして、設定値共有処理2では、起動時に自動的に送信されるスレーブに設定されたゲーム装置26からの問い合わせに対して、同じグループのマスタのゲーム装置26が応答して設定値(設定ファイル50)を送信することができるので、グループ内で設定ファイル50(設定値)を簡単に共有することができる。
【0066】
なお、前述した説明では、ランチャ60は、ゲームタイトル毎のテストモードの専用ページを生成し、それぞれの専用ページを通じて設定内容を入力してゲームタイトル別の設定ファイルに設定内容を記憶させているが、1つのテストモードの専用ページに設定された設定内容を複数のゲームタイトルの設定ファイルに反映させるようにしても良い。例えば、ランチャ60は、複数のゲームにそれぞれ対応する複数の定義ファイルに共通する設定項目がある場合、複数のゲームタイトルに対する共通設定項目が設けられた専用ページを生成して、ランチャテストモード70のページに表示させる。そして、ランチャテストモード70の専用ページにおいて、共通設定項目に対する設定操作がされた場合に、共通設定項目に対応する設定項目が定義された複数のゲームプログラムの設定ファイルのそれぞれに設定内容を反映させる。
【0067】
これにより、複数のゲームタイトルに共通する設定項目については、ランチャ60における1つの共通設定項目に対する設定操作により、一括して複数のゲームのそれぞれに対応する複数の設定ファイルに対して設定内容を反映させることが可能となる。このため、テストモードにおける設定作業を効率的に簡単に実行することが可能となる。
【0068】
なお、ランチャ60(ランチャテストモード70)では、ゲームタイトル毎のテストモードの専用ページを通じて設定操作をするか、あるいは複数のゲームタイトルに共通する共通設定項目を含むページを通じて設定操作をするかを、管理者等による操作によって切り替えられるようにしても良い。また、ランチャテストモード70におけるページ内に、ゲームタイトル用の専用の設定項目と複数のゲームタイトルに共通する共通設定項目とが混在して設けられていても良い。
【0069】
また、前述した説明では、ゲーム装置26においてランチャ60が実行された場合について説明しているが、店舗サーバ24において前述したランチャ60と同様の処理を実行させるようにしても良い。この場合、店舗サーバ24は、ゲーム装置26−1〜26−mにインストールされた複数のゲームプログラムにそれぞれ対応する設定ファイル50を記憶し、ランチャ60を通じて設定された設定内容を設定ファイル50に記憶させる。そして、店舗サーバ24は、ランチャ60により更新された設定内容を含む設定ファイル50を、例えば前述した設定値共有処理1,2によりゲーム装置26−1〜26−mに送信して記憶させる。これにより、ゲーム装置26−1〜26−mは、店舗サーバ24においてランチャ60を通じて設定された設定内容に応じて、各ゲームプログラムを実行させることができる。
【0070】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0071】
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO、Blu−ray(登録商標)等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。