特許第6876438号(P6876438)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6876438ガイドワイヤー(guide wire)のための挿入補助具(insertion aid)を有するバルーン カテーテル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6876438
(24)【登録日】2021年4月28日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】ガイドワイヤー(guide wire)のための挿入補助具(insertion aid)を有するバルーン カテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/10 20130101AFI20210517BHJP
   A61F 2/958 20130101ALI20210517BHJP
   A61M 25/09 20060101ALI20210517BHJP
【FI】
   A61M25/10
   A61F2/958
   A61M25/09 530
【請求項の数】23
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-571346(P2016-571346)
(86)(22)【出願日】2015年6月3日
(65)【公表番号】特表2017-522081(P2017-522081A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(86)【国際出願番号】EP2015062415
(87)【国際公開番号】WO2015185648
(87)【国際公開日】20151210
【審査請求日】2018年5月31日
(31)【優先権主張番号】14171435.2
(32)【優先日】2014年6月6日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】513046917
【氏名又は名称】ベー.ブラウン メルスンゲン アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110000109
【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
(72)【発明者】
【氏名】シャールシュミット カール ハインツ
(72)【発明者】
【氏名】カリッセ ヨルゲ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェープケン ヘニング
(72)【発明者】
【氏名】ギュンテル ペーター
【審査官】 鈴木 洋昭
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0208284(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0072712(US,A1)
【文献】 米国特許第6110146(US,A)
【文献】 特表2011−507663(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0213451(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/10
A61F 2/958
A61M 25/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルが、バルーンを少なくとも部分的に取り囲む(surrounds)保護スリーブ(protective sleeve)を有する、バルーンカテーテルであって、
ガイドワイヤーのための挿入補助具(insertion aid)(2)が、前記保護スリーブ(1;11)の遠位端(distal end)(3)において一体化され(integrated)、そして、
凹部(recess)が、樋または開放管路の形態で(in the manner of a trough or of an open duct)、挿入補助具の遠位端に配置される(configured)か、または、挿入補助具の遠位端で一体となって形成されている(integrally formed)ことを特徴とし、
ここで、
凹部が上部およびまた遠位部の両方で開放され、その結果、ガイドワイヤーが上方または側方のいずれかからも凹部にフィットして挿入され(fitted into)得る、バルーンカテーテル。
【請求項2】
カテーテルの内部に、ガイドワイヤーを挿入するための開口部(5)が、挿入補助具(2)の遠位に提供されていることを特徴とする、請求項1に記載のバルーンカテーテル。
【請求項3】
請求項1または2に記載されたバルーンカテーテルであって、
前記挿入補助具(2)が、ダクト状または管状のデザインを有することを特徴とし、
ここで、挿入補助具(2)が、樋または開放管路の形態で(in the manner of a trough or of an open duct)、遠位端に提供された、開口部(5)の方向に、漏斗状(like a funnel)(6)に拡大している、バルーンカテーテル。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のバルーンカテーテルであって、
凹部が、円弧(segment of a circle)の形状をした断面表面領域(cross−sectional surface area)、または、V字形断面表面領域(cross−sectional surface area)を有することを特徴とする、バルーンカテーテル。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一項に記載のバルーンカテーテルであって、
凹部が、半円の形状の断面表面領域(cross−sectional surface area)、または、V字形断面表面領域(cross−sectional surface area)を有することを特徴とする、バルーンカテーテル。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のバルーンカテーテルであって、
凹部の断面表面領域(cross−sectional surface area)が、前記挿入補助具の遠位端に向かって(toward the distal end of the insertion aid)、増加することを特徴とする、バルーンカテーテル。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか一項に記載のバルーンカテーテルであって、
凹部の断面表面領域(cross−sectional surface area)が、前記挿入補助具の遠位端に向かって(toward the distal end of the insertion aid)、連続的に増加することを特徴とする、バルーンカテーテル。
【請求項8】
凹部の断面の表面領域(cross−sectional surface area)が、その近位端で(at its proximal end)、挿入補助具の開口部と同一平面にある(flush)ことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の、バルーンカテーテル。
【請求項9】
目に対する、その認識可能性(discernibility)を改善するために、凹部が、識別化されている(coded)ことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の、バルーンカテーテル。
【請求項10】
目に対する、その認識可能性(discernibility)を改善するために、凹部が、色分けされた(color−coded)ことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の、バルーンカテーテル。
【請求項11】
識別化するもの(coding)が、凹部の内面に提供されていることを特徴とする、請求項9に記載の、バルーンカテーテル。
【請求項12】
色分け(color coding)が、凹部の内面に提供されていることを特徴とする、請求項10に記載の、バルーンカテーテル。
【請求項13】
保護スリーブが、近位にて、挿入補助具に隣接し(proximally adjacent to)、保護スリーブの残りの部分の形状に関して、平坦である(flattened)、少なくとも1つの領域を有することを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載された、バルーンカテーテル。
【請求項14】
挿入補助具において、カテーテルを受入れ及び固定する(secure)ために、挿入補助具(2)が、漏斗状(like a funnel)(7)に、保護スリーブ(1)の近位端(4)に向かって、拡大していることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載された、バルーンカテーテル。
【請求項15】
保護スリーブの除去のための手段(8)が、その長手方向に、保護スリーブ(1;11)上に提供されていることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載された、バルーンカテーテル。
【請求項16】
前記手段(8)が、保護スリーブ(1;11)における、少なくとも1つの決められた切断点、少なくとも1つのミシン目および/または少なくとも1つの切り目(8)の形態であることを特徴とする、請求項15に記載された、バルーンカテーテル。
【請求項17】
保護スリーブ(1;11)の除去のための手段(8)のための、少なくとも1つの手段(handle)(9)が、ツマミ(tab)またはV字形の刻み目(notch)(9)の形状で提供されることを特徴とする、請求項15または請求項16に記載された、バルーンカテーテル。
【請求項18】
保護スリーブ(1;11)が、バルーンを少なくとも部分的に取り囲む、バルーンカテーテル用の保護スリーブ(1;11)であって、
ガイドワイヤーのための挿入補助具(2)が、保護スリーブ(1;11)の遠位端(3)において、一体化され(integrated)、そして、
凹部(recess)が、樋または開放管路の形態で(in the manner of a trough or of an open duct)、挿入補助具の遠位端に配置されるか、または挿入補助具の遠位端で、一体となって形成されることを特徴とし、ここで、
凹部が上部およびまた遠位部の両方で開放され、その結果、ガイドワイヤーが上方または側方のいずれかからも凹部にフィットして挿入され(fitted into)得る、保護スリーブ
【請求項19】
請求項2から17の主要部(characterizing parts)の特徴(features)の少なくとも1つによって、さらに、特定される、請求項18に記載された、保護スリーブ。
【請求項20】
バルーンカテーテルの内部にガイドワイヤーを挿入する方法であって、
バルーンカテーテルが入手可能で、当該バルーンカテーテルは、バルーンを、少なくとも部分的に取り囲む、保護スリーブを有することを特徴とし、ここで、
挿入補助具が、前記保護スリーブの遠位端で一体となっており、そして、その後、ガイドワイヤーが、前記保護スリーブに、遠位で挿入され、そして、凹部(recess)が、樋または開放管路の形態で(in the manner of a trough or of an open duct)、挿入補助具の遠位端に配置されるか、または、挿入補助具の遠位端で一体となって形成されており、ここで、
凹部が上部およびまた遠位部の両方で開放され、その結果、ガイドワイヤーが上方または側方のいずれかからも凹部にフィットして挿入され(fitted into)得る、方法。
【請求項21】
バルーンカテーテルが、ステントを有するバルーンカテーテルである、請求項1に記載された、バルーンカテーテル。
【請求項22】
バルーンカテーテルが、ステントを有するバルーンカテーテルである、請求項18に記載された、バルーンカテーテル用の保護スリーブ(1;11)。
【請求項23】
バルーンカテーテルが、ステントを有するバルーンカテーテルである、請求項20に記載された、バルーンカテーテルの内部にガイドワイヤーを挿入する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、バルーン カテーテル、特に、ステントを有するバルーン カテーテルに関し、前記カテーテルは、バルーンと、必要に応じて、ステントをも、少なくとも部分的に取り囲む、保護スリーブを有する。
また、本発明は、バルーン カテーテル用保護スリーブにも関し、そして、バルーン カテーテルの内部にガイドワイヤーを挿入するための方法にも関する。
【0002】
カテーテルは、様々な診断または治療を目的とする、医療に用いられる。一般に、カテーテルは、胃や腸などの中空臓器だけでなく、この方法で、本来の位置において(in situ)、診断や治療を許容するために、血流を介して、血管(blood vessels)に、または、心臓に挿入される。
【0003】
バルーン カテーテルと言われる、カテーテルは、特に、経皮経管的血管形成(percutaneous transluminal angioplasty)(PTA)、および、経皮的冠動脈形成(percutaneous transluminal coronary angioplasty)(PTCA)において、使用される。これらは、狭くなった血管または冠血管(blood vessel or coronary vessel)の拡大のため、または、閉塞された(occluded)(一般的に周辺の(peripheral))血管または冠血管を、再開するための、技術を含む。
【0004】
対応する技術について、PTCAを、非限定的な例として採用して、以下に、詳しく説明する。
【0005】
通常、PTCAにおいては、ガイド カテーテルとして知られているカテーテルは、一般的に、鼠径動脈(inguinal artery)を通るアクセスを伴い、心臓に向かい、血流に逆らって導入され、そして、そこで、冠動脈(coronary artery)の開口部に導入される。バルーン カテーテルは、その後、ガイド カテーテルの内部を通って、前進する。
問題の冠血管(coronary vessel)の狭窄(constriction)を拡張させる、バルーンは、バルーン カテーテルの遠位端に位置する。バルーンで拡張した後、新たな血管閉塞(renewed vascular occlusion)のリスクを減らすために、血管サポート(vascular support)は、しばしば、挿入される。これらの血管サポートは、収縮した状態で(in the contracted state)、バルーン カテーテルの上に設置される、薄いワイヤ メッシュ(ステントという)である。バルーンの拡張によって、前記ステントは、血管(vessel)の壁に押され、そして、この血管(vessel)はそれによって開いた状態を維持する。
【0006】
PTCAを実行できるようにするために、ガイドワイヤーと呼ばれる、薄いフレキシブルなワイヤーが、血管収縮後(past the vascular constriction)に、X線でモニターされながら(with X−ray monitoring)、使用されなければならない。
【0007】
このガイドワイヤーは、ある種のガイドレールとして寄与し、それに沿って、バルーン カテーテルが、後に、収縮(constriction)の中に移動する。
【0008】
そのようなガイドワイヤーは、非常に細く、そして、一般的に、1mmより、遥かに短い直径を持つ。
【0009】
上述のように、操作を進めるために、体にバルーン カテーテルを挿入する前に、対応するガイドワイヤーが、バルーン カテーテル自体に挿入(遠位で)される必要がある。そのときだけ、ガイドワイヤーは、バルーン カテーテルのためのガイドレールとしてその機能を発揮する。
【0010】
前記の小さい直径を有するガイドワイヤーは、ほんの少しだけ大きい直径を有する、カテーテルの内部に挿入されなければならないので、このガイドワイヤーの、バルーン カテーテルの中への挿入は、困難である。たとえば、心臓学における、そのような場合においては、約0.4mmの内部直径を有するチューブ/カテーテルの中に、0.36mmの直径を有するガイドワイヤーを挿入(スレッド)する必要がある。これは、特に、劣悪な照明の下では複雑で、そして、良い視力と着実な手(visual acuity and a steady hand)を必要とする。
【0011】
更なる問題は、バルーン カテーテルは、一般的には、バルーン自体、および、所望により存在するステントを、損傷から保護する保護スリーブを有するが、通常の保護スリーブは、ガイドワイヤーの挿入に先立ち、必ず、除去されなければならず、その結果、ガイドワイヤーの挿入時、バルーンと、所望によるステントが、必要な取扱いのために、後者またはいくつかの他の物(agency)によって損傷を受ける可能性がある、ということである。これは、さらにコーティングされている、バルーンおよびステントの場合には、特に、重要である。これらのコーティングは、たとえば、親水性コーティング、または、特に、医薬品の、活性物質よりなる、または、活性成分を有するコーティングのような、特定の適用に適したコーティング表面を形成する、たとえば、いわゆる、機能性コーティングと呼ばれるものである。このような場合、コーティングは、少なくとも部分的に破損を受けるか、または、剥離する。
【0012】
これに関し、バルーン カテーテルのユーザーが、通常、対応するカテーテルに、ガイドワイヤーを、どのように挿入するかについて、簡単に説明する。
【0013】
挿入補助具が存在しない場合、ユーザーは、ガイドの終わり、すなわち、カテーテルのフロント エンド、または、カテーテルの先端が、指の、特に、人差し指の、パッド(pad)の内側の面の上に寝かせるように、1つの手で、バルーン カテーテルを持つ。
【0014】
そして、カテーテルの正確な軸の維持が可能な限り(as far as possible in a precise axial continuation of the catheter)、もう一方の手で、前記ガイドワイヤーの(後ろ)端を、同様に、指パッドの対応する内側の面に寝かせる。
【0015】
ユーザーは、そして、ガイドワイヤーの前記末端を、バルーン カテーテルの上に押し付け、そして、バルーン カテーテルの開口部に、ガイドワイヤーを押し/スレッドするようにする。
【0016】
既に説明したように、このアプローチは、不利な点を有する。たとえば、所望によりコーティングされたバルーン カテーテル、特に、薬物でコーティングされたバルーン カテーテルを、指のパッドの上に置くと、常に、このコーティングを、指の領域で、部分的に、こすりとってしまうということである。その結果、バルーン カテーテルの上の薬物の用量が、望ましくない、予測不可能な方法で減少してしまう。
【0017】
また、説明した、押し/スレッドするアプローチは、特に、挿入時に、目標とする開口部が比較的小さいので、着実な手と良い目を必要とする。
【0018】
カテーテルのガイドワイヤーのための、いわゆる挿入補助具は、先行技術から知られている。これらは、カテーテル上に、遠位でマウントするべき、分離されたデバイスであり、そして、その設計は、カテーテルの中にガイドワイヤーの挿入を容易にするためのものである。例として、ここで、次の特許公報が参照される:米国A5,978,699、WO−A2−2008/036842、およびWO−A1−2012/115753。
【0019】
ただし、その使用後、記載した挿入補助具自体は、カテーテルと、患者の間のガイドワイヤーの上に同様に位置し、そして、それゆえ、ガイドワイヤーを、カテーテルから(または患者から)引きぬくことなく、再び、挿入補助具を除去することができることが必要である。
【0020】
また、この種の分離した挿入補助具もまた、バルーンと所望におけるステントに、損傷を与える可能性の問題を解決することができない。これらの挿入補助具の使用は、また、所望により存在する、保護スリーブが、ガイドワイヤーの挿入前に、除去されることを必要とする。バルーンまたはステントに対する損傷のリスク、特に、バルーンまたはステント上のコーティングへの損傷のリスクは、それゆえ、ここにも存在する。
【0021】
したがって、本発明の主題は、バルーンまたはバルーン カテーテルのステントに対する損傷のリスクを、従来、知られているデザインと比較して、最小限に抑えることである。同時に、カテーテルの中へ、ガイドワイヤーを挿入することは、それ自体、可能な限りシンプルでなければならない。医師(physician)が、特に、PTAまたはPTCAを施術するとき、不必要なまたは困難な、巧妙な措置を行うべきではない。
【0022】
この発明の目的は、
クレーム1の特徴を有するバルーン カテーテル、および、クレーム15の特徴を持つ保護スリーブによって、達成される。本発明は、また、バルーン カテーテルの中に、ガイドワイヤーを挿入する、請求項17に記載されている方法も含む。このバルーン カテーテル、この保護スリーブ、および、この方法の好ましい実施形態は、従属する物質クレームに規定されている。
【0023】
全ての請求項の文言は、本説明の内容において、参照によって、ここに組み込まれる。
【0024】
本発明によれば、「バルーン カテーテル」は、主に、プラスチックで作成され、そして、一般的に、カテーテルの先端に位置する、配置可能な(deployable)バルーンを有する、カテーテルとして理解される。もし適切であれば、バルーンは、また、好適には、少なくとも1つの薬物または他の少なくとも1つの他の活性物質で、(機能的)コーティングがされていることができる。バルーン カテーテルは、バルーン カテーテルの長手方向に延びる、しばしば、少なくとも2つ、および、時々いくつかの空洞(ルーメン)を有する。内部ルーメン(lumen)は、ガイドワイヤーを受け、そして、外側にさらに配置されたルーメンは、バルーンの膨張媒体(inflating medium)を有する。バルーン カテーテルは、特に、すなわち、狭くなった血管を広げる血管形成術で使用される。
【0025】
「ステント」という文言は、中空の臓器を、開いた状態に保つために、導入される、血管サポートの形状の医療用インプラントを示す。そのようなステントは、金属および/またはプラスチックで作ることのできる、格子状のチューブとして、大抵の場合、製造される。さらに、そのようなステントは、特に、薬物または他の活性物質で、機能的にコーティングされることができる。
【0026】
本発明によれば、「保護スリーブ」という用語は、少なくとも部分的に(直接的に)バルーン カテーテルを取り囲む、スリーブまたはさや(sheat)の形状の、全てのものをカバーすることを意図し、そして、したがって、バルーン カテーテルの対応する部分を、外部の影響から、シールドまたは保護する。好ましくは、バルーン カテーテル、および、必要に応じて、追加で提供されているステントもまた、実質的に完全に、特に、完全に、すなわち、全体的に、保護スリーブによって、取り囲まれる。
【0027】
本発明によれば、「ガイドワイヤー」は、中空の器官内、特に、血管の内側において、ガイドレールのように、バルーン カテーテルの移動のために役立つことができる、ワイヤー(または、所望により、たとえば、スプリングチューブ(spring tube)のような、同様の機能を持つアイテムも)を意味する。
【0028】
本出願において使用される、「遠位“distal”」および「近位“proximal”」という用語は、カテーテルのユーザー、すなわち、例えば、医師に対する、カテーテルの位置および方向の意味において理解されるべきである。ここでは、「遠位」は、離れる方向を意味し、そして、「近位」は、近いことを意味する。したがって、保護スリーブまたはカテーテルの遠位端を参照する場合、これは、対応するアイテムの機能の状態に関連して、問題の端が、保護スリーブまたはカテーテルのフロント エンドを形成する、その端は、「ユーザー(医師)から離れた方向」にあることを意味する。ユーザー(医師)は、そして、たとえば、保護スリーブまたはカテーテルの近位(後部rear)末端で、カテーテルを掴む。
【0029】
本発明の請求項1によると、さらに、好ましくは、追加でステントを有する、バルーン カテーテルにおいて、バルーンと、必要に応じて、また、ステントをも、少なくとも部分的に取り囲む、好適には、実質的に完全に取り囲む、保護スリーブが提供される。本発明に従えば、挿入補助具、すなわち、バルーン カテーテルの内部に、すなわち、対応するバルーン カテーテルのルーメン(lumen)の中に、ガイドワイヤーの挿入を容易にするデバイスは、保護スリーブの遠位端において一体化される。
【0030】
つまり、先行技術と対照的に、分離した挿入補助具が不要であり、そして、代わりに、そのような挿入補助具は、既に、保護スリーブの遠位端に存在することを意味する。したがって、本発明の実施形態は、また、挿入補助具は、既に、保護スリーブに装着済みか、または、この保護スリーブと一体で形成される。
【0031】
そして、ガイドワイヤーを、実際、挿入補助具の助けを借りて、カテーテルの内部に挿入することができるために、対応する開口部は、保護スリーブにおいて一体化された、挿入補助具の上に、作られなければならないか、または、この開口部は、好適には、挿入補助具の上に、既に、提供されていることができる。そして、後者の場合には、最初の段階で、挿入補助具の上の、そのような開口部を作成するために、さらなる、おそらく困難な手段は必要ない。この点に関して、開口部を、容易に形成される手段は、挿入補助具の上に提供されていることも、また、可能である。たとえば、事前に決定された、切断点(breaking point)、ミシン目(perforations)、切目(incisions)は、保護スリーブに存在することができ、この手段によって、ガイドワイヤーは、簡単に、対応するサイトで、保護スリーブを貫通でき、そして、したがって、自動的に、挿入するために必要な開口部を作成できる。
【0032】
最後にした考察に関連して、保護スリーブの上に、挿入補助具の上の、対応する開口部を開いたまま維持するか、または、そのような開口部を形成することをより簡単にする、アイテムまたはツールを提供することも、また、所望により可能である。そのような手段は、また、(必要に応じて、挿入補助具の開口部に関連して、既に述べた機能に加えて)、カテーテルから、保護スリーブを誤って除去するのを防ぐために役立つ。
【0033】
そのような手段は、また、ガイドワイヤーのために、一方では、保護スリーブ上の開口部を開けることができ、または、開いたままにすることができ、そして、他方では、たとえば、外れて、カテーテルから、保護スリーブが偶発的に除去されるのを防ぐことができる、スタイレット(stylet)の方法でのツールであることができる。
【0034】
1つの展開において、保護スリーブにおいて、一体化された挿入補助具は、好ましくは、ダクト状または管状である。この方法で、細長いガイドワイヤーは、カテーテルの内部の方向において、挿入補助具の中に、簡単に導かれることができる。それは、もし、挿入補助具が、遠位端で提供される開口部の方向に、漏斗のような広がる場合、すなわち、カテーテルの内部の方向のよりも、この開口部の方向に、より大きい断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)を有する場合には、さらに望ましい。このような方法で、ガイドワイヤーは、挿入補助具のダクト状または管状の部分に、より簡単に、挿入(スレッド)することができる。
【0035】
ダクト状または管状の挿入補助具(漏斗状の拡大部を含む)の断面(cross−sectional)表面領域(surface area)の形状は、本発明によれば、重要ではない。そして、したがって、たとえば、三角形、長方形、正方形または楕円形またはその他の望ましい形の断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)を有することが可能である。好ましくは、ガイドワイヤーは、一般的に円形の断面(cross−sectional)表面領域(surface area)であるので、これに対応するために、対応する断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)は、円形である。
【0036】
本発明によれば、バルーン カテーテルの実施形態は、好ましくは、凹部は、挿入補助具の遠位端において、雨樋(trough)またはオープンダクト(open duct)の方法で構成される。もし適切であれば、この凹部も、また、挿入補助具のこの末端で、一体として、形成することができる。
【0037】
この雨樋(trough)状、またはダクト状の凹部は、(さらに)ガイドワイヤーの挿入を、すなわち、対応する開口部、ここでは、挿入補助具の開口部の中に、記述された、押しまたはスレッドすること(pushing or threading)を、容易にするのに役立つ。すなわち、一般的に、凹部は、先端部で開いており、そして、好ましくは、使用の状態の1つの端でも、また開いているので、1つの末端の凹部開口部は、実際、ガイドワイヤーは、側から、および/または、先端部から、この凹部にフィットすることができるという利点を有する。この方法で、ガイドワイヤーは、押され/スレッドされる、開口部に関して、自動的に、正しく配置される。ガイドワイヤーを軸方向に、対応する開口部に、対応する開口部に正確に狙いをつけて、進めることは、この方法では、回避される。
【0038】
記載した、好ましい実施形態において、説明した凹部は、原則的に、任意の望ましい断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)を有することができる。特に、好適には、円のセグメントの形をした断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)、好ましくは、半円の形をした断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)、または、V字型の断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)である。これらのような断面(cross−sectional)表面領域(surface area)では、凹部に導入/挿入された後、ガイドワイヤーは、凹部の低い領域に安定し(settle)、そして、それにより達成された案内により、開口部への方向に可動できる。
【0039】
そのような凹部、特に、当該好適な断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)を有する凹部は、円錐状の漏斗と比べて、同じ量の材料でも、ガイドワイヤーの「捕捉表面(capturing surface)」を、かなり増加することができる。そのような凹部は、全体として、より浅く(shallower)作成できるからである。さらに、そのようなオフセット(offset)は、プッシュ(push)/スレッド(thread)プロセスに、否定的な影響を与えないので、軸方向の凹部の幾何学的なオフセット(offset)(挿入補助具の残りの部分の幾何学に関して)を、また受け入れることができる。
【0040】
本発明によれば、そのような好適な実施形態において、もし、凹部の断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)が、挿入補助具の遠位端に向けて、増加する、特に、継続して増加するのであれば、それは、さらに有利である。特に、もし、ガイドワイヤーが、横から、凹部に配置されるならば、挿入補助具の中への、ガイドワイヤーの貫通(penetration)は、さらに、それによって、容易になる。
【0041】
既に説明しているように、本発明によって提供される、凹部は、挿入補助具の開口部に、ガイドワイヤーを、押し/スレッドすることをより容易にする。したがって、もし、凹部に導入されたガイドワイヤーが、必ず、開口部に向かう凹部の対応する末端の、適切な構造によってアシストすることができる、この開口部の中にスライドするように、この開口部が、凹部の断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)の最も低いポイントで平坦(flush)であるのであれば、さらに好ましい。したがって、好適には、ガイドワイヤーが、その後、挿入補助具から案内される、バルーン カテーテルの開口部もまた、その後、凹部の断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)の最も低いポイントのレベルにある(lies preferably level with the lowest point of the cross−sectional surface area of the recess)。
【0042】
挿入補助具の遠位端に凹部を有する、本発明における、バルーン カテーテルの好ましい実施態様において、もし、この凹部がコード(code)化され、特に、ユーザーに対する、その視覚的な認識可能性(discernibility)を改善するために、コード化(code)されているのであれば、さらに好ましい。そのようなコーディングは、特に、カラー・コーディングである。この(カラー)コーディングは、ガイドワイヤーが、配置され、又は、挿入されるべき凹部を、ユーザーが、識別することを、より容易にする。
【0043】
このコーディング、特に、このカラー・コーディングは、好ましくは、凹部の内面に、すなわち、ガイドワイヤーが接触する、凹部表面に提供される。
【0044】
本発明の、バルーン カテーテルの展開において、もし、保護スリーブが、挿入補助具の近位に隣接して(proximally adjacent)、保護スリーブの残りの部分の形状に関して、平坦である、少なくとも1つの領域を有する場合、好ましい。挿入補助具の使用の状態で、この平坦な領域は、少なくとも、保護スリーブの下方向(downwardly)に向かう面の上に、すなわち、たとえば、記載した方法で、ユーザーの指と接触する側の上に、配置することができる。好ましくは、対応する平坦は、特に、そのような平坦な形状は、より作成し易いという観点から、挿入補助具のこの下面の上だけでなく、その上面にも、配置することができる。
【0045】
前記平坦化のために、挿入補助具/保護スリーブの対応する領域は、ユーザーの指のパッドに、容易に置く(positioned)ことができる。この方法でも、バルーン カテーテルは、簡単に、指のパッドから、抜け落ちない(slip away)。本発明の、バルーン カテーテルの取扱は、このように、全体的に向上される。
【0046】
挿入補助具は、好適には、また、近位端の方向、すなわち、その近位端の方向で、漏斗状の形態で広がることができる。これは、また、勿論、挿入補助具の、この近位端に起きる、カテーテルを受け、および固定することを(receiving and securing)を容易にする。ここでも、漏斗状に拡大した断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)の形状は、好ましくは、カテーテルの断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)の形状と調和され(coordinated)、この場合の、これらの断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)は、また、特に、円形の断面(cross−sectional)の表面領域(surface area)である。
【0047】
本発明により、クレームされた、バルーン カテーテルにおいて、もし、保護スリーブの除去が、カテーテルの内部にガイドワイヤーを挿入した後(のみ)、起こるのであれば、好都合である。本発明によれば、もし、本発明による、バルーン カテーテルの好ましい実施形態において、カテーテルから、保護スリーブを除去するための手段が、当該保護スリーブに提供されているのであれば、従って、有利である。そのような手段は、好ましくは、保護スリーブの長手方向に(カテーテルおよび、そこに挿入されたガイドワイヤーの長手方向に関して)提供される。この方法において、保護スリーブは、ガイドワイヤーから、および/またはカテーテルから、容易に引き抜かれ(drawn)、または、剥ぎ取られる(peel)ことができるので、長手方向にアレンジされた、そのような手段は、保護スリーブの除去を容易にする。これは、図を用いて、より明確に説明される。
【0048】
カテーテル(および/または、必要に応じて、既に挿入された、ガイドワイヤー)から、保護スリーブを除去する手段は、好ましくは、保護スリーブにおける、少なくとも1つの予め決められた切断点(breaking point)、または、保護スリーブにおける、少なくとも1つのミシン目(perforation)、または、保護スリーブにおける、少なくとも1つの切り目(incision)の形態である。有利には、前述の手段のいくつかが、また、同時に、保護スリーブの上または、保護スリーブの中で提供されることができる。
【0049】
前述の手段の全ては、共通に、それらによって、保護スリーブが、カテーテルの周り、必要に応じて、ステントの周り、および/またはガイドワイヤーの周りで、簡単に開くことができ、そして、これらから、簡単に切り離すことができる、ということを有する。このように、保護スリーブは、損傷から、バルーンとそのコーティングを、確実に守ることができる、安定で、機械的に強い素材から作成できる。この種の強い(リジッドな)素材を使用することによって、保護スリーブとバルーンの外側の表面間の、望ましくない接触を原則として、回避、または、少なくとも削減することも、また可能である。ナイフ、はさみ等のツールが必要な、保護スリーブの(続く)切開、切削オープン(cutting open)等は必要ない。
【0050】
保護スリーブの除去するための手段が提供されている、本発明のバルーン カテーテルの実施形態の展開において、一種類の手段(handle)が、追加で、これらの手段のために提供される。好適には、ツマミ(tab)か、V字の刻み目(notch)の方法でデザインすることができる、この手段(handle)の補助で、保護スリーブの除去のための手段は、より簡単に作動(actuated)することができる。たとえば、ユーザーは、対応するツマミ(tab)か、V字の刻み目(notch)でバルーン カテーテルを掴むことができ、そして、その後、このように、たとえば、そこにあるミシン目によって、保護スリーブを、簡単に分離し、または、破ってオープンすることができる。
【0051】
本発明の実施形態の全てにおいて、前記保護スリーブは、様々な素材で作ることができ、好ましくは、使用されるプラスチックが使用される。ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリエーテル ブロック アミドなどの材料は、純粋に、実施例として、ここに記載される。
【0052】
ユーザーが、カテーテルから、保護スリーブを剥離せず(detaching)に、患者の体に、バルーン カテーテルを挿入することを防ぐために、保護スリーブは、視覚的にコード化されるか、または、たとえば、目立つ(conspicuous)(信号)の色、および/または、パターンで、色付けされることができる。少なくとも、その長さの一部に沿って、保護スリーブの意図的に拡大された直径も、また、この(安全)機能を満たすことができる。
【0053】
最後に、本発明によると、バルーン カテーテルは、好適には、滅菌包装内に存在することができる。したがって、本発明による、バルーン カテーテルが含まれている、この種の滅菌パッケージは、また、発明の主題を形成する。
【0054】
本発明は、また、本発明のバルーン カテーテルに関連して、すでに述べた、一体化された挿入補助具を有する、保護スリーブを含む。そのような保護スリーブは、バルーン カテーテル、特に、ステントを有するバルーン カテーテルのために提供され、そして、それは、バルーンおよび必要に応じて、ステントをも、少なくとも部分的に取り囲む、好適には、実質的に完全に取り囲む。本発明によれば、ガイドワイヤーのための挿入補助具は、保護スリーブにおいて、特に、保護スリーブの遠位端において一体化される。
【0055】
1つの展開において、保護スリーブは、本発明によるバルーン カテーテルの好ましい実施形態に関して、既に記載したように、有利に、設計できる。これは、したがって、ガイドワイヤーの挿入のための挿入補助具における開口部の特徴である、所望により、遠位および/または近位方向において、漏斗状の広がりを有する、挿入補助具のダクト状、または管状のデザインに関連する。これに関連して、雨樋状、またはダクト状の凹部を有する、挿入補助具の、全ての実施形態は、特に、参照される。
カテーテルから、保護スリーブを除去するための、記載されている手段、および、この点に関して、開示された手段は、また、前記保護スリーブの特徴に関連する記載の一部として、参照されることを、ここに、意図する。
【0056】
最後に、本発明も、また、バルーン カテーテル、特に、ステントを有するバルーン カテーテルの内部に、ガイドワイヤーを挿入する方法を含む。当該方法において、バルーン カテーテル、または、ステントを有するバルーン カテーテルでも実施可能であり、このバルーン カテーテルは、前記バルーンおよび、所望により、ステントをも、少なくとも部分的に取り囲む、好適には、実質的に完全に取り囲む、保護スリーブを有する。挿入補助具(本発明による)は、追加で、保護スリーブの遠位端において、一体化される。本方法によれば、ガイドワイヤーは、その後、遠位で、挿入補助具を介して保護スリーブに挿入される。
【0057】
記載された発明は、全部の利点を有する。
【0058】
したがって、一体化した挿入補助具を有する、本発明の保護スリーブは、非常に異なるバルーン カテーテルにも使用できる。これらは、ステントを有するか、または、有しない、バルーン カテーテルとできる。本発明の保護スリーブの使用は、特に、コーティングされたバルーン カテーテル、特に、薬物でコーティングされたバルーン カテーテルに関して好適である。ここで、バルーンまたは、(代替または追加で)所望による本ステントは、コーティングされることができる。
【0059】
本発明の重要な利点は、先行技術から知られている、分離された挿入補助具と比較し、本発明の場合、バルーン カテーテルのバルーン、または、存在する場合にはステントを、ガイドワイヤーの挿入時に触れる必要がない。本発明によるバルーン カテーテルと、本発明の保護スリーブの正確な取り扱いにより、ガイドワイヤーの挿入/スレッド(threading)中に、バルーンまたはステントに触れることは、実際、不可能である。特に、好ましい実施形態において、一体化された挿入補助具を有する、保護スリーブは、本発明によるバルーン カテーテルの他の全ての構成部品を完全にカバーする。当該利点は、特に、コーティングされた/薬物コーティングされたバルーン カテーテル(ステント有り、または、なし)に見られる。ここでは、取扱いの際、すなわち、本件では、特に、ガイドワイヤーの挿入中に、接触することは、完全に避けられるべきである。そうでなければ、適用された層、特に、適用された薬物層は、損傷を受け、そして、その結果、コーティングの機能は、阻止されない場合でも、少なくとも、減弱される。
【0060】
記載すべき、更なる利点は、本発明のバルーン カテーテルを使用する人にとって、ガイドワイヤーの挿入中の取扱いは、かなり簡単になる。実際に、挿入を許可するために、分離された挿入補助具を、最初に、接着する必要がない。特に、雨樋のようなまたはダクトのような凹部を有する本実施形態において、一体化された挿入補助具は、ガイドワイヤーの挿入を、すぐに開始することが可能であることを意味する。
【0061】
後者に関して、保護スリーブにおいて、挿入補助具を一体化することは、一般的に、保護スリーブの製造時に、容易であることも、また、留意すべきである。したがって、分離された挿入補助具の使用と比較して、ユーザーのコストは、一般的に減少する。
【0062】
記載した利点、および更なる利点は、図面および実施例と組み合わせて、以下の説明から明らかになるであろう。そこに記述された特徴は、個別に、または組み合わせて、本発明において、実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
図面において:
図1図1は、一体化された挿入補助具を有する、本発明の保護スリーブの略平面図(schematic plan view)を示す。
図2図2は、一体化された挿入補助具を有する、本発明による、さらなる保護スリーブの略断面図(schematic sectional view)を示す。
図3図3は、一体化された挿入補助具が、雨樋状またはダクト状の(trough−like or duct−like)凹部(側面図(side view))を有する、本発明の保護スリーブの概略図を示す。そして、
図4図4は、図3(平面図(plan view))から、本発明の保護スリーブの概略図を示す。
【0064】
図1における、保護スリーブ1は、全てのその詳細は表示されていないが、一体化された挿入補助具2を有する。図1において、左側の参照記号3は、保護スリーブ1の遠位端に割り当てられ、そして、右側の参照記号4は、保護スリーブ1の近位端に割り当てられる。
【0065】
説明においてした観察に沿って、ガイドワイヤー(図1には表示されていない)は、適宜、図(遠位)の左側から、保護スリーブ1の内部に、挿入される。実際のバルーン カテーテル(ステントがある、または、なし)は、保護スリーブ1の内部に位置する;分かりやすくするために、図1には表示されていない。この種のバルーン カテーテルは、保護スリーブ1の近位端4を経由して、保護スリーブ1の内部に導入される。この導入は、近位端4で、断面の表面領域(surface area)(図1では、詳細には示されていない)が拡大する、という事実によって、より簡単になる。
【0066】
保護スリーブにおいて、一体化された挿入補助具2は、本質的に、遠位端3で、提供された、開口部5の方向に、漏斗6の方法で拡大する、管状部分で構成される。漏斗状の拡大部を有する管状の部分は、図1に示される場合では、円形断面の表面領域(surface area)を有する。開口部5を経由して、ガイドワイヤー(図1には示されてない)は、保護スリーブ1の内部に導入することができる。漏斗状の拡大部6は、管状の挿入補助具2の内部に、ガイドワイヤーを導入/スレッド(thread)することが、より簡単であることを保証する。
【0067】
保護スリーブ1の近位端4の方向に向かい、狭い管状部分の後、挿入補助具2が、同様に、漏斗7の形状で拡大する。図1に示されていないが、一般的に、バルーン カテーテル(ステントあり、または、なし)は、保護スリーブ1の近位端4の方向から、この漏斗状の拡大部7に案内され、そこで固定される。これは、ガイドワイヤーが、漏斗状の拡大部6と挿入補助具の(狭い)管状部分2を通過した後、そして、漏斗状の拡大部7を通過した後、バルーン カテーテルの内部(内部ルーメン(inner lumen))にスライドし、そして、バルーン カテーテルのこの内部を通ってさらに案内されることを意味する。保護スリーブ1において、一体化された、挿入補助具2の有利な機能が、図1において、こうして、明確に示されている。
【0068】
さらに、保護スリーブ1の長軸方向において、保護スリーブ1(一体化された挿入補助具2を有する)の材料を通って、長軸方向に切断する、切り目(incision)8が提供される。この切り目(incision)は、保護スリーブの材料の完全な厚さを通して、または、少なくとも、この材料の厚みのかなりの部分を通って拡張することができる。最初のケースでは、保護スリーブの材料は、したがって、完全に切り開かれ、そして、(依然として)一緒に、機械的に、例えば、対応するプラスチック材料の材料の応力(material stress)によって、保持(held)される。2番目のケースにおいては、材料が、ほぼ完全に分離しているので、切り目(incision)に沿って、保護スリーブの完全なオープンを齎すために、わずかな力だけが必要である。匹敵する解決策は、不完全な切り目(incision)の代わりに、縦方向に、ミシン目(perforations)でも、実現することができる。
【0069】
切り目(incision)8に沿って、より容易に、保護スリーブの材料を開くことができるようにするために、V 字形の刻み目(notch)9が、保護スリーブ1の近位端4で提供される。これにより、本発明のバルーン カテーテルを使用している人が、簡単に、保護スリーブを掴む(take hold of)ことを許容し、そして、このように、切り目(incision)に沿って開かれた、または、依然として、開かれるべき状態にある、保護スリーブは、カテーテルおよび/またはガイドワイヤーから切り離すことができる。
【0070】
図2は、一体化した挿入補助具を有する、本発明の、保護スリーブの更なる実施形態の概略断面図を示す。
【0071】
明確性のため、そして、図1との比較を許容するために、図2における、保護スリーブ11の主要なコンポーネントは、たとえば、その漏斗状の拡大部6と7を有する、一体化された挿入補助具2のように、図1における同じ参照記号によって指定した。
そこに提供された、開口部5を有する、遠位端3、および、近位端4も、また、同じ参照記号で提供される。これは、また、その補助で、保護スリーブ11は、前述の方法で、容易に開くことができる、切り目(incision)8とV 字形の刻み目(notch)9にも、適用される。
【0072】
図1における、保護スリーブ1と比較すると、図2に示される、保護スリーブ11において、一体化された挿入補助具を有する、本発明の保護スリーブの、実際の有利な機能について、決定的な側面は、保護スリーブ1または11、および、一体化された挿入補助具2の内側の形状や内側輪郭線である、ということが、単純に記載されている。図1のビューは、特に、この内側輪郭線を表示するに合わせて調整されている。保護スリーブ1の外側の輪郭線は、詳細には示されていない。そして、したがって、図1の形状において、実質的に、内側の輪郭線の形状に対応することができる。
【0073】
対照的に、図2による形状において、保護スリーブ11の外側の形状または外側の輪郭線は、本発明のその機能に関しては、重要ではないということが示されている。図2に示すように、保護スリーブ11の外側輪郭線10は、図1のビューに対応する、そこに示されている内側の輪郭線から、望む方法で逸脱できる。保護スリーブの内側輪郭線は、保護スリーブに一体化された、挿入補助具の内側輪郭線と一緒になって、ガイドワイヤー(表示されていない)が、遠位端3から、挿入補助具を経由して、保護スリーブの内部に導入されることができ、そして、その後、保護スリーブに固定されたバルーン カテーテルの中に、さらに遠くに挿入することができるように、設計されていることが、本発明に重要である。
【0074】
図3における、保護スリーブは、基本的に、示されている,一体化された挿入補助具32を有する部分だけで、そして、図式的に描かれたガイドワイヤー33は、まだ、挿入補助具32に挿入されていない。
【0075】
図3において、前記保護スリーブ31の挿入補助具32は、その近位端で(左側に示される)、漏斗状拡大部34を有し、それは、カテーテルを(図3には表示されていない)受けるために提供されている。開口部34は、遠位にアレンジされた挿入補助具32の開口部36において終了する、管状ダクト35によって、補助される(adjoined)。
【0076】
挿入補助具32の(最外側)の遠位端には、雨樋状の凹部(trough-like recess)37があり、先端とおよび、また、遠位端の両方で開いている(すなわち、図3の右側に向って)。ガイドワイヤーは、上部から、または、(図3に示したように)横から(ここでは、右手側)、生じた凹部37に挿入されることができる
【0077】
凹部37の断面の表面領域(surface area)は、開口部36と同じ高さにあって、ガイドワイヤー33は、凹部37に導入された後、開口部36に容易にスライドすることができ、そして、開口部34の方向のダクト35を通る。
【0078】
また、図3は、先端および、また、底の両方において、どのように、保護スリーブ31の挿入補助具32が、凹部37に近位で隣接する(proximally adjacent to)、領域38を平坦(flattened area)(平坦化(flattenings))にしたかを示す。ここで、これにより、既に説明した方法で、ユーザーは、挿入補助具32に、ガイドワイヤー33を、容易に導入することができる。
【0079】
図4は、挿入補助具32を有する保護スリーブ31の平面図、特に、ガイドワイヤー33が、挿入補助具32の補助を有するカテーテルに、すでに位置する状態を示す。
【0080】
図4によると、ガイドワイヤー33は、開口部36を経由し、そして、ダクト35を(図4に詳細を示さない)経由して、導入後(右側から;遠位)、カテーテルの遠位端39に挿入され、そして、したがって、カテーテルの中に位置する。
【0081】
本発明の特徴と利点を、再び、実施例に関連して、以下に説明する。
【0082】
実施例
【0083】
本発明の保護スリーブを有する(一体化された挿入補助具を有する)、本発明のバルーン カテーテルの機能を、図1、3および4に関連して、以下に再度説明する。
【0084】
開始点は、保護スリーブ1(一体化された挿入補助具2を有する)の内部に位置する、バルーン カテーテル(ステントあり、または、なし)である。図1によると、バルーン カテーテルは、挿入補助具2の漏斗状の拡大部7に、その先端で配置される。有利には、保護スリーブ1は、完全にバルーン カテーテルを取り囲む。(図1には示されていない)
【0085】
たとえば、PTAまたはPTCAにおいて、バルーン カテーテルの使用のために準備するために、ガイドワイヤーは、開口部5を経由して挿入され、挿入補助具2の遠位端3で、挿入補助具2の内部に提供される。開口部5は、既に、挿入補助具2の上に存在するか、または、そこに提供された手段の補助で、および/またはツール(例えばスタイレット)の補助で作成することができる。挿入補助具2の遠位端3における、漏斗状の拡大部6、および、もし適当であれば、挿入補助具32の凹部37は、挿入補助具の内部に、ガイドワイヤーを挿入することを容易にする。ガイドワイヤーが、挿入補助具を経過した後、それは、(自動的に)バルーン カテーテルの内部(内部ルーメン)に、挿入/スレッドされる。ここで、バルーン カテーテルは、保護スリーブ1内に位置し、そして、バルーン カテーテルの内部をさらに前進する。ガイドワイヤーの全体の挿入は、保護スリーブ1が、敏感なコンポーネント部分、または、好ましくは完全に、バルーン カテーテルをカバーする状態で行われる。バルーンおよび/またはステントの上に提供される、コーティングを含む、バルーン カテーテルに接触することは、必要ではなく、また、実際、その可能性さえない。
【0086】
バルーン カテーテル内部に、ガイドワイヤーが挿入された後、保護スリーブ1は、カテーテルから切り離すことができる。これは、好ましくは、バルーン カテーテル自体が、保護スリーブの内部から、保護スリーブ1の近位端4を経由して、引き出される(近位方向で)状態で起こる。この状態では、保護スリーブ1は、そのとき、依然として、ガイドワイヤーの上にだけ位置する。これは、一方で、保護スリーブの除去が、バルーン カテーテルの凡そ敏感な部分の上(例えばコーティング上)では起こらないという利点を有する。他方、ガイドワイヤー自体は、ガイドワイヤーからの、保護スリーブの脱離が、その寸法のために、より容易であるように、バルーン カテーテルよりも小さい直径を有する。
【0087】
保護スリーブ1の実際の除去のため、保護スリーブは、その後、切り目(incision)8に沿って開かれ、そして、少なくとも部分的に、展開/広げられる(unfolded/unfurled)。これは、保護スリーブ1の上に提供された、V 字形の刻み目(notch)9によって、より容易に行われる。保護スリーブ1は、その後、バルーン カテーテル自体が、この除去によって影響を受けることがなく、ガイドワイヤーから除去することができる。
図1
図2
図3
図4