特許第6876450号(P6876450)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6876450
(24)【登録日】2021年4月28日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】流体処理装置の監視制御システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20210517BHJP
   G01D 21/00 20060101ALI20210517BHJP
   G01M 99/00 20110101ALI20210517BHJP
【FI】
   G05B23/02 V
   G01D21/00 K
   G01M99/00 Z
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-16525(P2017-16525)
(22)【出願日】2017年2月1日
(65)【公開番号】特開2018-124803(P2018-124803A)
(43)【公開日】2018年8月9日
【審査請求日】2019年11月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004400
【氏名又は名称】オルガノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮ノ下 友明
(72)【発明者】
【氏名】本宮 明紘
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 仁治
【審査官】 堀内 亮吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−192184(JP,A)
【文献】 特開2014−078122(JP,A)
【文献】 特開2011−095049(JP,A)
【文献】 特開昭58−137096(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/00−23/02
G01M 99/00
G01D 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体処理装置の周辺に設置された軌道と、
検査対象の画像を撮影するカメラを含み、軌道上を移動し、流体処理装置の互いに離間した複数の検査対象の状況についての情報を収集して送信する移動式情報収集装置と、
移動式情報収集装置から情報を受信し、受信した検査対象の画像を含む情報を解析する制御装置と、
を含み、
移動式情報収集装置は、発泡性液体噴射装置を有し、流体処理装置における気体配管の継ぎ手部分を含む検査対象に噴射し、
制御装置は、カメラで得た画像における泡の発生の有無を確認することにより、検査対象での気体漏れを確認する
流体処理装置の監視制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載の流体処理装置の監視制御システムであって、
移動式情報収集装置は、軌道上を移動し、発泡性液体噴射装置からの発泡性液体の噴射方向、噴射位置を制御して、発泡性液体を検査対象に向けて噴射する、
流体処理装置の監視制御システム。
【請求項3】
流体処理装置の周辺に設置されたレールと、
レール上を移動し、流体処理装置の互いに離間した複数の検査対象の状況についての情報を収集して送信する移動式情報収集装置と、
移動式情報収集装置から情報を受信し、受信した情報を解析する制御装置と、
を含み、
レールの一部には、振動発生源に接続された振動検知ポイントが設けられ、
移動式情報収集装置は振動検知装置を有し、流体処理装置の振動検知ポイントに到達すると、振動検知ポイントのレールを介し伝達される振動を測定し、
制御装置は、測定結果に従い、振動発生部分の振動が正常か否かを確認する、
流体処理装置の監視制御システム。
【請求項4】
請求項3に記載の流体処理装置の監視制御システムであって、
前記振動検知ポイントのレールと振動源とは、振動伝達版で接続されている、
流体処理装置の監視制御システム。
【請求項5】
請求項3または4に記載の流体処理装置の監視制御システムであって、
前記振動検知ポイントのレールは、他の部分のレールから切り離されている、
流体処理装置の監視制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動式情報収集装置を用いる流体処理装置の監視制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
純水装置、排水装置、糖液や有機溶剤の精製装置、ガス浄化装置等の流体処理装置において、運転管理、制御のための流量計、圧力計、温度計、pH計、導電率計、濁度計、溶存酸素濃度計、液漏れ感知装置、監視カメラや画像センサ等の各種センサ類が設けられ、これらセンサからの情報が流体処理装置の運転制御に利用されている。
【0003】
また、各種情報の収集のために、ドローンなどに搭載されたカメラを含む移動式のカメラを利用することも提案されている。なお、特許文献1には、コンピュータを用いた水処理装置の支援システムについて記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−117886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、各種センサからの情報を得るためには、情報収集が必要な個所に必用な数だけセンサを設置し、検出信号を送信するための装置をそれぞれ設けなければならない。また、移動式カメラによる情報収集は、防犯目的の不審者の検出に利用される場合が多いが、流体処理装置において具体的な提案はない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、流体処理装置の周辺に設置された軌道と、軌道上を移動し、流体処理装置の互いに離間した複数の検査対象の状況についての情報を収集して送信する移動式情報収集装置と、移動式情報収集装置から情報を受信し、受信した情報を解析する制御装置と、を含む。
【0007】
また、移動式情報収集装置は、検査対象の画像を撮影するカメラを含み、制御装置は、対象機器の画像を解析するとよい。
【0008】
また、移動式情報収集装置のカメラによって、流体処理装置の各所に取り付けられている現場計器の画像を取得し制御装置は、読み取った画像から計測値を読み取るとよい。
【0009】
また、移動式情報収集装置は取得した情報をメモリに取り込み、ホーム地点に戻ってからホーム地点に設置された制御装置と接続し、情報の送信を行うとよい。
【0010】
また、制御装置とは、通信ネットワークを介し別の外部コンピュータシステムに接続されており、前記外部コンピュータシステムは、複数の流体処理装置の制御装置からの情報を収集し、収集した情報について演算処理を行い、演算結果に応じた情報を制御装置に送信するとよい。
【0011】
本発明に係る流体処理装置の監視制御システムは、流体処理装置の周辺に設置された軌道と、検査対象の画像を撮影するカメラを含み、軌道上を移動し、流体処理装置の互いに離間した複数の検査対象の状況についての情報を収集して送信する移動式情報収集装置と、移動式情報収集装置から情報を受信し、受信した検査対象の画像を含む情報を解析する制御装置と、を含み、移動式情報収集装置は、発泡性液体噴射装置を有し、流体処理装置における気体配管の継ぎ手部分を含む検査対象に噴射し、制御装置は、カメラで得た画像における泡の発生の有無を確認することにより、検査対象での気体漏れを確認する。
【0012】
本発明に係る流体処理装置の監視制御システムは、流体処理装置の周辺に設置されたレールと、レール上を移動し、流体処理装置の互いに離間した複数の検査対象の状況についての情報を収集して送信する移動式情報収集装置と、移動式情報収集装置から情報を受信し、受信した情報を解析する制御装置と、を含み、レールの一部には、振動発生源に接続された振動検知ポイントが設けられ、移動式情報収集装置は振動検知装置を有し、流体処理装置の振動検知ポイントに到達すると、振動検知ポイントのレールを介し伝達される振動を測定し、制御装置は、測定結果に従い、振動発生部分の振動が正常か否かを確認する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、移動情報収集装置を用いて、流体処理装置の複数の検査対象についての情報を収集するので、通信装置などをセンサ毎に設ける必要がない。従って、全体として簡単なシステムで、多くの情報を効率的に収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態の全体構成を示すブロック図である。
図2】移動式情報収集装置の例1の構成を示す図である。
図3】移動式情報収集装置の例1の構成を示すブロック図である。
図4】移動式情報収集装置の例1の変形例の構成を示す図である。
図5】移動式情報収集装置の例2の構成を示す図である。
図6】移動式情報収集装置の例2の構成を示すブロック図である。
図7】移動式情報収集装置の例3の構成を示す図である。
図8】移動式情報収集装置の例3の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明は、ここに記載される実施形態に限定されるものではない。
【0016】
<全体構成>
図1は、実施形態に係る液体処理システムの全体構成を示す図である。この実施形態では、流体処理装置として、二層ろ過装置を含む水処理装置が採用されている。
【0017】
各種の被処理水(原水)が原水槽10に導入される。原水槽10には、原水配管12の一端が接続され、原水配管12の他端は、ろ過塔16の上部に接続されている。
【0018】
原水配管12には、原水供給手段としての原水ポンプ14が設けられ、この吸い込み側がバルブV1を介し原水配管12の原水槽10側に接続され、原水ポンプ14の吐出側には、原水流量を計測する流量計F1、原水濁度を検出する濁度計T1、原水pHを計測するpHメータpHが配設されている。さらに、原水配管12の吐出側には、消毒剤供給部18からの消毒剤(NaClO:次亜塩素酸ナトリウムの水溶液)、凝集剤供給部20からの凝集剤(PAC:ポリ塩化アルミニウム)が供給されるようになっている。
【0019】
従って、バルブV1を開いた状態で原水ポンプ14を駆動することによって、原水槽10内の原水が凝集剤、消毒剤が添加されてろ過塔16に供給され、またその流量、濁度が計測される。
【0020】
ろ過塔16内には、ろ材26が配置されている。このろ材26は、砂層、アンスラサイト層などからなり、支持材によってろ過塔内に指示されている。
【0021】
ろ過塔16のろ材26の下方空間には、ろ過水配管28の一端が接続され、ろ過水配管28の他端は、処理水槽30に至っている。また、ろ過水配管28には、バルブV2が配置されている。従って、バルブV2を開いた状態において、ろ過塔16においてろ過処理された処理水が、ろ過水配管28を介し処理水槽30に導入される。また、ろ過水(処理水)の濁度が濁度計T2によって計測される。
【0022】
処理水槽30には、洗浄配管34の一端が接続されており、他端がろ過塔16の下方空間に接続されている。洗浄配管34には、逆洗ポンプ36が設けられる。洗浄配管34の逆洗ポンプ36の吐出側にはバルブV4、流量計F2が設けられている。従って、バルブV4を開いた状態で、逆洗ポンプ36を駆動することで、処理水槽30内の処理水が逆洗水としてろ過塔16の下方空間に供給される。また、流量計F2により、逆洗水量を計測することができる。
【0023】
ろ過塔16のろ材26の上方には、排水管40が接続されており、排水管40には、バルブV3が設けられている。従って、バルブV3を開いた状態で、排水管40から洗浄排水(逆洗排水)を排出できる。
【0024】
また、ろ過塔16の頂部には、他端が大気中に開放される空気流通管44が接続され、この空気流通管44には、バルブV6が設けられている。従って、バルブV6を開くことで、ろ過塔16の上方空間を大気圧にできる。なお、バルブV3、V5を閉じることで、原水のろ過処理(通水)工程において、原水ポンプ14によって原水をろ過塔16の上部に圧入して圧力式ろ過器と機能させることができる。また、バルブV3を開く場合には、バルブV6を開き上部空間を大気圧にしてろ過塔16内の水を引き抜く。なお、ろ過塔16の上方空間には圧力計PIが接続されており、圧力を計測することができる。
【0025】
ろ過塔16の下部空間には、空気配管42の一端が接続されており、バルブV5を介し他端はブロアBに接続されている。ブロアBからの吐出空気がろ過塔16の下方空間に導入され、この空気が上方に向かった上昇することでろ材26を空気洗浄することができる。また、流量計F3によって、逆洗空気流量が検出される。
【0026】
また、制御装置50が設けられており、各種計器の計測結果などに基づき、ポンプ、コンプレッサ、バルブ、薬剤の供給などを制御する。制御装置50は、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)52をメインの制御機構として有し、移動式情報収集装置80の充電および情報を受け取り記憶する充電器・データ記録装置54、外部との通信を行う通信装置56を有している。
【0027】
そして、図1において、模式的に示すように、水処理装置の周辺の全体に亘って、軌道としてのレール70が設けられ、このレール70上を移動式情報収集装置80が走行する。図1においては、レール70は模式的に表してある。移動式情報収集装置80は、レール70上を走行して流体処理装置の各所における情報を収集する。なお、移動式情報収集装置80により必要な情報を収集可能な位置であれば、レール70は、流体処理装置に直接取り付けてもよいし、地面や、別の構造物に取り付けてもよい。例えば、移動式情報収集装置80がカメラを含む場合は、所望の解像度の対象の画像が撮影できる場所に移動式情報収集装置80を位置させることができるようにレールを設置するとよい。
【0028】
レール70は、ホーム地点Hを有しており、このホーム地点Hには制御装置50が設置されている。そこで、移動式情報収集装置80は、ホーム地点Hにおいて制御装置50の充電器・データ記録装置54と接続される。この例において、移動式情報収集装置80は、バッテリ、モータを搭載し、そのバッテリでモータを駆動して走行する自走式の車両である。そこで、ホーム地点Hにおいて、移動式情報収集装置80を充電器・データ記録装置54と接続することにより、移動式情報収集装置80のバッテリを充電し、また移動式情報収集装置80において収集した情報を充電器・情報を充電器・データ記録装置54に記憶することができる。
【0029】
また、通信装置56には、通信ネットワーク66を介し、外部コンピュータシステム60が接続されている。この外部コンピュータシステム60は、データサーバ62、演算装置64を含む。データサーバ62には、多数の他の事業所(事業所B、C)も接続される。この場合、本事業所は事業所Aである。
【0030】
外部コンピュータシステム60においては、複数の事業所からのデータをデータサーバ62に記憶する。また、データサーバ62には、演算装置64が接続されており、データサーバ62内のデータを利用して各種演算処理を行う。
【0031】
演算装置64での演算結果は、データサーバ62に記憶され、外部に送信することもできる。さらに、データサーバ62は、図示されている事業所Aの通信装置56だけでなく、他の事象所(事業所B,C)とも通信が可能である。
【0032】
なお、外部コンピュータシステム60は、クラウド型のシステムとすることも好適である。
【0033】
そこで、データサーバ62は、多くの事業所における流体処理装置の運転データについて、随時蓄積していく。もちろん、各事業所の流体処理装置の仕様についても必要なデータを記憶しておく。このため、各事業所毎に、どのような処理を行い、またどのような洗浄を実施したかのデータが、時間の経過とともに蓄積されていく。特に、各事業所において、操作員の経験などの相違により各種の運転条件における運転データを蓄積できる。
【0034】
そして、ある程度のデータが収集できた場合には、演算装置64は、データサーバ62に記憶されているデータに基づいて、各事業所における流体処理装置の運転方法について各種の制御データを算出し、これを各事業所に送信する。そして、各事業所では送られてきた制御データ受信し、これを参考にして、制御装置50が流体処理装置の運転制御を行う。さらに、運転が継続されていれば、データの収集は引き続いて行うことで、より多くのデータが蓄積され、演算装置64による制御データの精度が向上する。
【0035】
<移動式情報収集装置の例1>
図2,3には、移動式情報収集装置80の例1の構成を示してある。移動式情報収集装置80は、基本的のレール70上を自走する車両である。そして、この例では、移動式情報収集装置80は、カメラ82を有し、各種の対象を撮影することができる。図3に示すように、カメラ82には、データ記録装置84が接続されており、カメラ82からのデータはデータ記録装置84に記録される。データ記録装置84は、カメラ82に内蔵のものでも構わない。データ記録装置84には、通信装置86が接続されており、この通信装置86が充電器・データ記録装置54と接続されて、データ記録装置84内の撮像データが充電器・データ記録装置54に供給される。この接続は有線による接続でも、無線による接続でもよい。
【0036】
また、移動式情報収集装置80は、駆動制御装置88を有しており、モータを含む駆動装置90の駆動を制御する。駆動装置90には、車輪92が接続されており、駆動装置の出力軸の回転に応じて車輪が回転して、移動式情報収集装置80が走行する。また、移動式情報収集装置80は、駆動装置90のモータに電力を供給するためにバッテリ94を搭載している。なお、バッテリ94からの電力は他の搭載機器にも電力を供給するとよい。
【0037】
このような移動式情報収集装置80を流体処理装置の周辺に設けたレール70を設置し、そのレール70を移動させる。そして、流体処理装置の各所に取り付けられているセンサ類の計測値をカメラ82によって読み取り、データ記録装置84に記録する。そして、通信装置86により、読み取ったデータを有線または無線によって制御装置50に送信する。
【0038】
また、本例では、移動式情報収集装置80がホーム地点に戻ってから、制御装置50にデータを送信するが、取得した画像をその場で制御装置50に送信してもよい。
【0039】
そして、制御装置50では、送信されてきた計測値を画像解析して、計測データを認識する。すなわち、濁度計、圧力計、流量計、pHメータなどのセンサ類は、通常表示器を有しており、作業員が見て計測値を認識できるようになっている。これによって、作業員は、現場で計測値を認識することで、現場のその他の状況などと合わせて、現場の状況を把握することができる。
【0040】
移動式情報収集装置80は、そのような表示器の画像を撮影し、画像解析することで、計測値認識する。アナログ式の表示器でも、デジタル式の表示器でも認識は可能である。また、表示器の表示パターンはある程度決まっているので、予め画像認識(パターン認識)の手法を記憶しておき、いずれかのパターン認識手法で表示を認識してもよい。さらに、各センサ類の設置場所、表示器の外観などは、わかっているので、センサ類毎に画像認識手順を予め決定しておいてもよい。
【0041】
いずれの場合においても、カメラ82によって得た画像より計測値を認識するという手法をとることによって、センサ類は送信機能を有する必要がなく、また既設のセンサ類をなんら改造することなくその計測値を取得することができる。
【0042】
また、画像認識は、制御装置50において行ってもよいが、移動式情報収集装置80のデータ記録装置84に演算機能を備え、ここで画像解析し、得られた計測値を制御装置50に送ってもよい。
【0043】
なお、対象となるセンサ類の設置場所は予めわかっているので、その移動式情報収集装置80の駆動制御装置88において、センサ類の位置を記憶しておき、設定位置において移動式情報収集装置80を停止させればよい。また、センサ類の表示器の近傍に、高周波タグや、バーコードなどを設置しておき、これらを利用して検出位置を決定し、停止して撮像してもよい。
【0044】
また、レール70は、移動式情報収集装置80の軌道となるもので、図1に示すように、センサ類の位置にカメラ82を位置させる必要がある。そこで、軌道は、地上だけでなく、上方にも移動できるように設置するとよい。この際、必要であれば、車輪92が脱線しないように、ガイドなどを設けるとよい。また、カメラ82により撮像が困難な位置に配置されているセンサ類については、センサ類に送信機能を備えることが好適である。また、レール70は1本で、移動式情報収集装置80がモノレール車両であってもよい。
【0045】
図4には、移動式情報収集装置80の他の構成例を示す。この例では、移動式情報収集装置80の本体から上方に伸びる支持柱96が設けられており、この支持柱96にカメラ82が上下動自在に配置されている。このような構成とすることによって、レール70自体は、地上に配置すればよいことになる。なお、レール70を空中に配置して、移動式情報収集装置80をそのレール70から吊り下げてもよい。
【0046】
また、カメラ82をロボットアームの先端に取付、任意の位置に移動できるようにしてもよい。
【0047】
このような構成により、センサ類の多くが通信機能不要となり、計装関係の設備費を低減できる。そして、得られたデータは、ろ過装置の運転状態、水質監視、運転制御に利用することができる。
【0048】
また、液体配管の映像を解析することも好適である。これによって、わずかな水漏れ等目視でないと判断が難しい異常についても容易に確認できる。
【0049】
さらに、カメラ82としてサーモグラフィーを採用することで、カメラ映像から温度検出もできる。これによって、逆洗配管など水が動かず凍結しやすい場所についての温度を検出し、必要な場合には水を流すことができる。さらに、サーモグラフィーによってポンプ(モータ)の温度を検出し、動力機器の異常検出を行うこともできる。
【0050】
<移動式情報収集装置の例2>
図5、6には、移動式情報収集装置80の例2の構成を示してある。この例では、移動式情報収集装置80には、石鹸水タンク100、噴射装置102、噴射口104が設けられている。従って、噴射装置102を駆動することで、石鹸水を噴射口104から噴射することができる。噴射装置102の駆動は、駆動制御装置88または同等の制御装置によって行えばよい。また、噴射装置102を移動可能にすることなどによって、噴射口104を移動可能として、石鹸水の噴射の方向、位置を制御可能とするとよい。なお、噴射装置102は、通常の液体ポンプなどを採用すればよい。
【0051】
そして、流体処理装置における、気体配管の継ぎ手部分等に石鹸水を噴射し、カメラ82によって取得した画像を解析することで、泡の発生の有無を判定する。泡の発生によって、気体漏れを確認することができる。例えば、嫌気性メタン発酵装置におけるガス回収ラインの継手等を対象とすることが好適である。
【0052】
なお、噴射装置102と噴射口104をフレキシブルパイプなどで接続するとともに、噴射口104をロボットアームで支持し、継ぎ手部分に石鹸水を確実に吹き付けられるようにすることが好適である。また、気体漏れの確認は、移動式情報収集装置80のデータ記録装置84で行ってもよいし、制御装置50で行ってもよい。
【0053】
このような構成によって、例えば、嫌気メタン発酵装置におけるメタンガス回収ラインや、ガス浄化装置のガス配管の継手等の各種ガス配管からのガスの漏れ検知することができる。そして、気泡発生を画像が認識したら警報を出したり、場合によっては装置停止、遮断弁を閉じる等の制御を行うとよい。警報は、メール送信でも行うことができる。
【0054】
<移動式情報収集装置の例3>
図7、8には、移動式情報収集装置80の例3の構成を示してある。この例では、移動式情報収集装置80は、振動センサ110を有している。また、レール70の一部であって、振動検知ポイントにあるレール70aが、振動伝達板112によって振動源であるポンプ114に接続されている。従って、レール70aの振動により移動式情報収集装置80が振動し、振動センサ110によって振動が測定される。すなわち、移動式情報収集装置80が振動源に接続され、振動源の振動が測定される。なお、振動検知ポイントにあるレール70aは、通常のレール70とは切り離されていることが好適である。また、振動源としては、ポンプの他、各種動力機器のモータ部分などの振動発生源がある。
【0055】
このような構成によって、移動式情報収集装置80が振動検知ポイントに到達すると移動式情報収集装置80の振動センサ110によって振動を測定し、振動が正常か異常かを確認する。振動が正常か否かの判定は、移動式情報収集装置80のデータ記録装置84で行ってもよいし、制御装置50で行ってもよい。
【0056】
さらに、振動センサ110ではなく、カメラ82で得た画像から振動が正常か否かを判定してもよい。すなわち、振動検知ポイントでは、移動式情報収集装置80が振動するので、カメラ82で得た画像も振動することになる。そこで、画像解析によって画像の振動を検出し、振動の強度を判定することで、異常判定が行える。
【0057】
例えば、海水淡水化用RO膜(逆浸透膜)装置の原水ポンプの振動検知に利用することが可能である。また、通常時の振動パターンと異なる振動パターンを検知したら警報を出すとよい。この警報は、メール送信によることができる。
【符号の説明】
【0058】
10 原水槽、12 原水配管、14 原水ポンプ、16 ろ過塔、18 消毒剤供給部、20 凝集剤供給部、26 ろ材、28 ろ過水配管、30 処理水槽、34 洗浄配管、36 逆洗ポンプ、40 排水管、42 空気配管、44 空気流通管、50 制御装置、52 PLC、54 充電器・データ記録装置、56 通信装置、60 外部コンピュータシステム、62 データサーバ、64 演算装置、66 通信ネットワーク、70,70a レール、80 移動式情報収集装置、82 カメラ、84 データ記録装置、86 通信装置、88 駆動制御装置、90 駆動装置、92 車輪、94 バッテリ、96 支持柱、100 石鹸水タンク、102 噴射装置、104 噴射口、110 振動センサ、112 振動伝達板、114 ポンプ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8