(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6876474
(24)【登録日】2021年4月28日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】合成樹脂製容器蓋
(51)【国際特許分類】
B65D 41/04 20060101AFI20210517BHJP
【FI】
B65D41/04
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-49865(P2017-49865)
(22)【出願日】2017年3月15日
(65)【公開番号】特開2018-154341(P2018-154341A)
(43)【公開日】2018年10月4日
【審査請求日】2020年2月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000228442
【氏名又は名称】日本クロージャー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075177
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 尚純
(74)【代理人】
【識別番号】100113217
【弁理士】
【氏名又は名称】奥貫 佐知子
(74)【代理人】
【識別番号】100186897
【弁理士】
【氏名又は名称】平川 さやか
(74)【代理人】
【識別番号】100194629
【弁理士】
【氏名又は名称】小嶋 俊之
(72)【発明者】
【氏名】島田 知
(72)【発明者】
【氏名】林 浩昭
(72)【発明者】
【氏名】杉山 尚
(72)【発明者】
【氏名】脇島 淳
(72)【発明者】
【氏名】大田 剛
(72)【発明者】
【氏名】谷 祐介
【審査官】
佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−199296(JP,A)
【文献】
特開2006−282225(JP,A)
【文献】
特許第4005208(JP,B2)
【文献】
特開2005−067699(JP,A)
【文献】
特開平08−183547(JP,A)
【文献】
特開2003−011999(JP,A)
【文献】
国際公開第2015/061892(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 41/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の口頸部に装着される蓋本体と該蓋本体に装着される外蓋とから構成され、
該蓋本体は上端が自由端面である円筒形状の被装着壁を含み、該被装着壁の外周面には雄螺条が形成されており、
該外蓋は天面壁と該天面壁から垂下する円筒形状の装着壁とを含み、該装着壁の内周面には雌螺条が形成されており、該装着壁の内周面における該雌螺条が形成されている部位よりも上方又は該天面壁の内面には周方向に間隔をおいて配設された複数個の突起或いは周方向に連続して延在する突起が形成されていて、該突起の下面によって周方向に間隔をおいて或いは周方向に連続して延在する肩面が規定されており、
該蓋本体の該被装着壁に形成されている該雄螺条に該外蓋の該装着壁に形成されている該雌螺条を螺合し、該外蓋の該肩面を該被装着壁の該自由端面に当接することによって該蓋本体に該外蓋が装着される合成樹脂製容器蓋において、
該外蓋の該肩面及び/又は該蓋本体の該被装着壁の該自由端面は、半径方向外方に向かって上方に傾斜しており、
該蓋本体の該被装着壁の該自由端面に該外蓋の該肩面が当接して該被装着壁に押圧力が加えられると、該被装着壁には上方に向かって半径方向外側に向けて力が加えられる、
ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋。
【請求項2】
該外蓋の該肩面及び/又は該被装着壁の該自由端面は水平に対して5乃至30度の傾斜角度で傾斜している、請求項1記載の合成樹脂製容器蓋。
【請求項3】
該外蓋の該装着壁の該内周面には、該雌螺条よりも上方で且つ該肩面よりも下方に位置し、周方向に間隔をおいて配設された複数個の突条或いは周方向に連続して延びる突条が形成されており、該突条の内径は該突起の内径よりも大きく、該蓋本体に該外蓋が装着されると、該突条の内面は該蓋本体の該被装着壁の外周面上端部の、該雄螺条が存在しない部位の外周面に対して間隔をおいて対向する、請求項1又は2記載の合成樹脂製容器蓋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の口頸部に装着される蓋本体とこの蓋本体に装着される外蓋とから構成された合成樹脂製容器蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
液体調味料の如き液体が収容されたガラス或いは合成樹脂製容器のための容器蓋として、下記特許文献1には、容器の口頸部に装着される蓋本体とこの蓋本体に装着される外蓋とから構成された合成樹脂製容器蓋が開示されている。蓋本体は上端が自由端面である円筒形状の被装着壁を含み、この被装着壁の外周面には雄螺条が形成されている。外蓋は天面壁とこの天面壁から垂下する円筒形状の装着壁とを含み、装着壁の内周面には雌螺条が形成されている。外蓋の天面壁の内面には、周方向に連続して延在する円筒形状の突起が形成されており、突起の下面によって周方向に連続して延在する肩面が規定されている。蓋本体の被装着壁に形成されている雄螺条に外蓋の装着壁に形成されている雌螺条を螺合することによって蓋本体に外蓋が装着される。蓋本体の雄螺条と外蓋の雌螺条との螺合度合は外蓋の肩面が蓋本体の被装着壁の自由端面に当接することによって規制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4005208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
而して、本発明者等の経験によれば、上述したとおりの従来の容器蓋には、蓋本体の被装着壁の自由端面に外蓋の肩面が当接して被装着壁
に押圧力が加えられると、被装着壁が上方に向かって半径方向内方に傾斜されてしまって、蓋本体の雄螺条に外蓋の雌螺条が過剰に螺合され、その結果、ネジを乗り越えて回転を生じる所謂オーバーターンが発生してしまう虞があることが判明した。
【0005】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、蓋本体の被装着壁が上方に向かって半径方向内方に傾斜されることが充分に防止され、従って蓋本体の雄螺条に外蓋の雌螺条が過剰に螺合されてしまうことが確実に防止される、新規且つ改良された合成樹脂製容器蓋を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は鋭意研究の結果、外蓋の肩面(かかる肩面は、天面壁の内面に形成された突起に代えて外蓋の装着壁の内周面における雌螺条が形成されている部位よりも上方に形成された突起の下面によって規定することができ、そしてまた周方向に連続した突起ではなく周方向に間隔をおいて形成された突起の下面によって規定することもできる)及び/又は被装着壁の自由端面を半径方向外方に向かって上方に傾斜することによって、上記主たる技術的課題を達成することができることを見出した。
【0007】
即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成する合成樹脂製容器蓋として、容器の口頸部に装着される蓋本体と該蓋本体に装着される外蓋とから構成され、
該蓋本体は上端が自由端面である円筒形状の被装着壁を含み、該被装着壁の外周面には雄螺条が形成されており、
該外蓋は天面壁と該天面壁から垂下する円筒形状の装着壁とを含み、該装着壁の内周面には雌螺条が形成されており、該装着壁の内周面における該雌螺条が形成されている部位よりも上方又は該天面壁の内面には周方向に間隔をおいて配設された複数個の突起或いは周方向に連続して延在する突起が形成されていて、該突起の下面によっ
て周方向に間隔をおいて或いは周方向に連続して延在する肩面が規定されており、
該蓋本体の該被装着壁に形成されている該雄螺条に該外蓋の該装着壁に形成されている該雌螺条を螺合し、該外蓋の該肩面を該被装着壁の該自由端面に当接することによって該蓋本体に該外蓋が装着される合成樹脂製容器蓋において、
該外蓋の該肩面及び/又は該蓋本体の該被装着壁の該自由端面は、半径方向外方に向かって上方に傾斜して
おり、
該蓋本体の該被装着壁の該自由端面に該外蓋の該肩面が当接して該被装着壁に押圧力が加えられると、該被装着壁には上方に向かって半径方向外側に向けて力が加えられる、
ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋が提供される。
【0008】
好ましくは、該外蓋の該肩面及び/又は該被装着壁の該自由端面は水平に対して5乃至30度の傾斜角度で傾斜している。該外蓋の該装着壁の該内周面には、該雌螺条よりも上方で且つ該肩面よりも下方に位置し、周方向に間隔をおいて配設された複数個の突条或いは周方向に連続して延びる突条が形成されており、該突条の内径は該突起の内径よりも大きく、該蓋本体に該外蓋が装着されると、該突条の内面は該蓋本体の該被装着壁の外周面上端部の、該雄螺条が存在しない部位の外周面に対して間隔をおいて対向する形態が好ましい
。
【発明の効果】
【0009】
本発明の合成樹脂製容器蓋によれば、蓋本体の被装着壁の自由端面に外蓋の肩面が当接して被装着壁に押圧力が加えられると、外蓋の肩面及び/又は蓋本体の被装着壁の自由端面は半径方向外方に向かって上方に傾斜している故に、被装着壁には上方に向かって半径方向内側ではなく半径方向外側に向けて力が加えられる。容器蓋における種々の構成上の制約等によって、被装着壁の上方に向かって半径方向内方への傾動を規制することは必ずしも容易ではないが、被装着壁の上方に向かって半径方向外方への傾動は、外蓋の装着壁の内周
面に突条を配設する等によって充分容易に規制することができる。かくして、本発明の合成樹脂製容器蓋によれば、外蓋の雌螺条が蓋本体の雄螺条に過剰に螺合されてしまうことが充分確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に従って構成された合成樹脂製容器蓋の好適実施形態を容器の口頸部に装着した状態において、一部を断面で示す正面図。
【
図2】
図1に示す合成樹脂製容器蓋における外蓋の断面図。
【
図3】
図1に示す合成樹脂製容器蓋における外蓋の底面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0012】
本発明に従って構成された、全体を番号2で示す容器蓋は蓋本体4及び外蓋6から構成されている。蓋本体4はポリエチレンの如き比較的軟質合成樹脂から射出成型することができ、外蓋6は高密度ポリエチレン又はポリプロピレンの如き比較的硬質合成樹脂から射出成形することができる。
【0013】
図1を参照して説明すると、蓋本体4は閉塞壁8と、この閉塞壁8の外周縁から垂下する円筒形状の側壁10とを備えている。閉塞壁8には軸方向に見て比較的上方に位置する円形中央領域8aと、軸方向に見て比較的下方に位置する円環形外周領域8bとが区画されている。閉塞壁8の中央領域8aには円環形状の破断可能ライン12によって規定された円形排出開口形成領域14が設けられている。閉塞壁8の上面には、外周領域8bの半径方向略中間位置において上方に延出し且つ上端が自由端面である円筒形状の被装着壁16と、外周領域8bの半径方向内側縁部において上方に延出する円筒形状の注出壁18と、中央領域8a(更に詳しくは排出開口形成領域14)の中央部において上方に延出する円筒形状の被係止壁20とが形成されている。被装着壁16の外周面には雄螺条22が形成されている。注出壁18の上端部は半径方向外方にカールせしめられている。注出壁18の延出高さは被装着壁16及び被係止壁20の延出高さよりも高い。被係止壁20の上端には実質上水平な円形壁部24が設けられている。被係止壁20の外周面の上端部には、周方向に連続して延在し且つ半径方向外方に突出する第一の被係止突条26と、この第一の被係止突条26よりも幾分下方において周方向に連続して延在し且つ半径方向外方に突出する補助突条28とが配設されている。被係止壁20の外周面における補助突条28の下方には、第一の周方向被係止手段30が配設されている。図示は省略するが、第一の周方向被係止手段30は周方向に等角度間隔をおいて6個配設されている。第一の周方向被係止手段30については後に言及する。被係止壁20の内周面には軸線方向に延びるリブ32が周方向に等角度間隔をおいて複数個形成されている。リブ32は、蓋本体4に外蓋6を装着する際に所定の治具と協働して外蓋6に対する蓋本体4の回転を規制することを可能とする。
【0014】
図1を参照して説明を続けると、閉塞壁8の下面における外周領域8bには、その半径方向略中間位置において下方に延出する環状シール壁34と、半径方向内側端部に位置するラチェット凹部36とが形成されている。ラチェット凹部36はそれ自体周知の構成であり、蓋本体4に外蓋6を装着する際に所定の治具と協働して外蓋6に対する蓋本体4の回転を規制することを可能とする(特開2008−273531号公報を参照されたい)。閉塞壁8の下面の中央領域8aには、破断可能ライン12の半径方向内側において閉塞壁8の下面に接続された基端から半径方向外方に向かって下方に傾斜して延出し、延出端は半径方向において破断可能ライン12よりも外方に位置する環状シール片38も形成されている。シール片38は比較的肉薄であり弾性的に変形することが可能である。
【0015】
側壁10の外周面の上端部には、周方向に連続して延在し且つ半径方向外方に突出する第二の被係止突条40が配設されている。側壁10の外周面の下端部には、第二の周方向被係止手段42が配設されている。図示は省略するが、第二の周方向被係止手段42は周方向に等角度間隔をおいて複数配設されている。第二の周方向被係止手段42については後に言及する。側壁10の内周面の下端部には、半径方向内方に突出する係止突条44が配設されている。
【0016】
図1と共に
図2及び
図3を参照して説明を続けると、外蓋6は円形天面壁46と、この天面壁46の外周縁から垂下する円筒形状のスカート壁48とを備えている。天面壁46の内面には、その外周縁部において下方に垂下する円筒形状の装着壁50、及び中央領域において下方に垂下する円筒形状の係止壁52が形成されている。天面壁46の内面には、半径方向に見て装着壁50と係止壁52との間において下方に垂下する筒状液留め片54、及び半径方向に見て液留め片54と係止壁52との間において下方に垂下する筒状補助シール片56も形成されている。装着壁50の内周面の下端部には雌螺条58が配設されている。装着壁50の内周面における雌螺条58が形成されている部位よりも上方には周方向に間隔をおいて配設された複数個(図示の実施形態においては6個)の突起60が形成されていて、突起60の下端には周方向に間隔をおいて肩面62が規定されている。図示の実施形態においては、夫々の突起60は天面壁46の内面から鉛直下方に延び、その下端部を除く主部の横断面形状は矩形である。所望ならば、上記突起を装着壁50の内周面における雌螺条58が形成されている部位よりも上方に位置することに代えて、(装着壁50の内周面から半径方向内方に幾分離隔して)天面壁46の内面に形成するようにしてもよい。また、上記突起を周方向に間隔をおいて複数個配設することに代えて、周方向に連続して延在させるようにしてもよい。上記突起を周方向に連続して延在させるようにした場合には、上記肩面も周方向に連続して延在するように規定される。
【0017】
本発明にかかる容器蓋2においては、外蓋6の肩面62及び/又は蓋本体4の被装着壁16の自由端面が、半径方向外方に向かって上方に傾斜していることが重要である。そして、外蓋6の肩面62及び/又は被装着壁16の自由端面は水平に対して5乃至30度の傾斜角度で傾斜しているのが好ましい。図示の実施形態においては、外蓋6の肩面62が半径方向外方に向かって上方に10度傾斜している。装着壁50の内周面であって且つ夫々の肩面62の半径方向外側端部には、肩面62から下方に延び縦断面形状が矩形である突条64が形成されている(換言すると、装着壁50の内周面には、雌螺条58よりも上方で且つ肩面62よりも下方の位置において、周方向に間隔をおいて配設された複数個の突条64が形成されているおり、この突条64の外径は突起60の内径よりも大きい)。所望ならば、上記突条を周方向に間隔をおいて複数個配設することに代えて、周方向に連続して延びるようにしてもよい
。
【0018】
図2及び
図3を参照して説明を続けると、係止壁52の内周面の下端部には、周方向に連続して延在し且つ半径方向内方に突出する第一の係止突条66が配設されている。係止壁52の内周面における第一の係止突条66の下方には、第一の周方向係止手段68が配設されている。
図3を参照することによって明確に理解されるとおり、第一の周方向係止手段68は周方向に等角度間隔をおいて6個配設されており、第一の周方向係止手段68の各々は蓋本体4に配設された第一の周方向被係止手段30の各々と協働する。即ち、蓋本体4に対して外蓋6が時計方向に回転する際には、外蓋6に設けられた第一の周方向係止手段68は蓋本体4に設けられた第一の周方向被係止手段30を弾性的に乗り越えるが、蓋本体4に対して外蓋6が反時計方向に回転する際には、外蓋6に設けられた第一の周方向係止手段68は蓋本体4に設けられた第一の周方向被係止手段30によって規制される。
【0019】
スカート壁48の下端部には周方向に延びる破断可能ライン70が形成されており、スカート壁48は破断可能ライン70よりも上方の主部48aと破断可能ライン70よりも下方のタンパーエビデント裾部48bとに区画される。軸線方向に見て、破断可能ライン70は、装着壁50の下端と同一或いはこれよりも下方に位置するのが好ましい。スカート壁48における主部48aの外周面には掛けられる指の滑りを防止するためのナール(凹凸形状)72が形成されている。タンパーエビデント裾部48bの内周面の上端部には、周方向に連続して延在し且つ半径方向内方に突出する第二の係止突条74が配設されている。タンパーエビデント裾部48bの内周面の下端部には、第二の周方向係止手段76が配設されている。
図3を参照することによって明確に理解されるとおり、第二の周方向係止手段76は周方向に等角度間隔をおいて多数配設されており、第二の周方向係止手段76の各々は蓋本体6に配設された第二の周方向被係止手段42の各々と協働する。即ち、蓋本体4に対して外蓋6が時計方向に回転する際には、外蓋6に設けられた第二の周方向係止手段76は蓋本体4に設けられた第二の周方向被係止手段42を弾性的に乗り越えるが、蓋本体4に対して外蓋6が反時計方向に回転する際には、外蓋6に設けられた第二の周方向係止手段76は蓋本体4に設けられた第二の周方向被係止手段42によって規制される。
【0020】
上述したとおりの蓋本体4と外蓋6とは、蓋本体4に外蓋6を被嵌した状態で蓋本体4に対して外蓋6を上方から見て時計方向に回転し、蓋本体4の雄螺条22に外蓋6の雌螺条58を螺合せしめることによって相互に組み合わされる。この際には、上述したとおり蓋本体4のリブ32及びラチェット凹部36に所定の治具を作用させて、外蓋6に対する蓋本体4の回転を規制した状態で行われる。蓋本体4に対して外蓋6を上記方向に回転せしめて外蓋6が蓋本体4に対して降下する際には、上述したとおり、外蓋6における第一の周方向係止手段68は蓋本体4における第一の周方向被係止手段30を弾性的に乗り越えると共に、外蓋6における第二の周方向係止手段76も蓋本体4における第二の周方向被係止手段42を弾性的に乗り越える。従って蓋本体4に対する外蓋6の回転が第一の周方向係止手段30と第一の周方向被係止手段68との共働及び第二の周方向係止手段76と第二の周方向被係止手段42との共働によって規制されることはない。蓋本体4の雄螺条22に外蓋6の雌螺条58を螺合せしめて蓋本体4と外蓋6とが組み合わされる際には更に、外蓋6の係止壁52に配設されている第一の係止突条66が蓋本体4の被係止壁20に配設されている第一の係止突条26を弾性的に乗り越えてこれの下方に係止され、さらに、外蓋6のスカート壁48に配設されている第二の係止突条74が蓋本体4の側壁10に配設されている第二の係止突条40を弾性的に乗り越えてこれの下方に係止される。外蓋6は、その装着壁50に形成された肩面62が蓋本体4の被装着壁16の自由端面に当接するまで蓋本体4に対して回転せしめられ、かくして外蓋6は蓋本体4に装着される。外蓋6が蓋本体4に装着された状態にあっては、
図1に示すとおり、外蓋6の補助シール片56の外周面が蓋本体4の注出壁18の上端部の内周面に密着する。また、突条64の内面は蓋本体4の被装着壁16の外周面上端部の雄螺条22が存在しない部位の外周面に対して間隔をおいて対向する(突条を外蓋6の装着壁50の内周面に形成することに代えて、蓋本体4の被装着壁16の外周面上端部の、雄螺条22が存在しない部位の外周面に形成した場合には、蓋本体4に外蓋6が装着されると、突条の外面は外蓋6の装着壁50の内周面における肩面62よりも下方で且つ雌螺条58よりも上方の部位に対して間隔をおいて対向することとなる)。
【0021】
本発明の合成樹脂製容器蓋によれば、蓋本体4の被装着壁16の自由端面に外蓋6の肩面62が当接して被装着壁16に押圧力が加えられると、外蓋6の肩面62及び/又は蓋本体4の被装着壁16の自由端面は半径方向外方に向かって上方に傾斜している故に、被装着壁16には上方に向かって半径方向内側ではなく半径方向外側に向けて力が加えられる。容器蓋における種々の構成上の制約等によって、被装着壁16の上方に向かって半径方向内方への傾動を規制することは必ずしも容易ではないが、被装着壁16の上方に向かって半径方向外方への傾動は、外蓋6の装着壁50の内周
面に突条64を配設する等によって充分容易に規制することができる。かくして、本発明の合成樹脂製容器蓋によれば、外蓋6の雌螺条58が蓋本体4の雄螺条22に過剰に螺合されてしまうことが充分確実に防止される。
【0022】
上記のとおりに組み合わされた容器蓋2は、
図1において二点鎖線で示す容器の口頸部78に対して
図1に示す状態まで強制的に下降せしめることによって容器の口頸部78に装着される。かくすると、蓋本体4における側壁10の内周面に形成されている係止突条44が口頸部78の外周面に形成されている係止あご部80を弾性的に乗り越えてこれに係止せしめられ、蓋本体4が口頸部78に固着される。また、蓋本体4のシール壁34が口頸部78内に進入せしめられ、これによって口頸部78が密封される。
【0023】
容器の内容物を消費する際には、外蓋6のスカート壁48に指を掛けて、蓋本体4に装着されている外蓋6を上方から見て反時計方向に回転する。蓋本体4に対して外蓋6を上記方向に回転すると、外蓋6の装着壁50に形成されている雌螺条58と蓋本体4に形成されている雄螺条22との螺合が解除されて蓋本体4に対して外蓋6が上昇せしめられる。このとき、外蓋6の係止壁52に配設されている第一の係止突条66が蓋本体4の被係止壁20に配設されている第一の被係止突条26に係止して蓋本体4に対する外蓋6の上昇が規制されると共に、外蓋6の係止壁52に配設されている第一の周方向係止手段68が蓋本体4の被係止壁20に配設されている第一の周方向被係止手段30に係止して蓋本体4に対する外蓋6の回転が規制される。従って、外蓋6を更に蓋本体4に対して上記方向に回転せしめると、第一の係止突条66及び第一の被係止突条26と、第一の周方向係止手段68及び第一の周方向被係止手段30とを介して閉塞壁8に設けられた破断可能ライン12に応力が伝えられこれに集中し、かかる力によって破断可能ライン12が破断され、排出開口が形成される。破断可能ライン12が破断して蓋本体4の閉塞壁8に排出開口が形成された後、外蓋6を蓋本体4に対して上記方向に更に回転せしめると、排出開口形成領域14が閉塞壁8のその他の部分から分離され外蓋6と共に排出開口形成領域14が蓋本体4に対して上昇する。排出開口形成領域14が閉塞壁8のその他の部分から除去される際にはシール片38は弾性的に撓んで上記その他の部分より上方に移動する。
【0024】
蓋本体4に対して外蓋6を上記方向に回転させ、蓋本体4に対して外蓋6が上昇せしめられる際には更に、外蓋6のスカート壁48に配設されている第二の係止突条74が蓋本体4の側壁10に配設されている第二の被係止突条40に係止して蓋本体4に対する外蓋6の上昇が規制されると共に、外蓋6のスカート壁48に配設されている第二の周方向係止手段76が蓋本体4の側壁10に配設されている第二の周方向被係止手段42に係止して蓋本体4に対する外蓋6の回転が規制される。従って、外蓋6を更に蓋本体4に対して上記方向に回転せしめると、第二の係止突条74及び第二の被係止突条40と、第二の周方向係止手段76及び第二の周方向被係止手段42とを介してスカート壁48に設けられた破断可能ライン70に応力が伝えられこれに集中し、かかる力によって破断可能ライン70も破断される。しかる後においては、タンパーエビデント裾部48bを残して主部48aは回転と共に上方に移動して蓋本体4から離脱され、これにより蓋本体4の閉塞壁8に生成された排出開口が露呈され、かかる排出開口を通して内容物を排出することができる。
【0025】
内容物の必要量の排出が終了した後においては、外蓋6を蓋本体4に被嵌し、次いで上方から見て時計方向に回転して外蓋6の装着壁50の内周面に形成されている雌螺条58を蓋本体4の被装着壁16の外周面に形成されている雄螺条22に螺合せしめて蓋本体4に対して外蓋6を降下させる。外蓋6を蓋本体4に対して上記方向に回転して蓋本体4に対して外蓋6を降下させると、図示は省略するが、シール片38が閉塞壁8の上記その他の部分の上面に当接して排出開口形成領域14の下方への移動が阻止されると共に、閉塞壁8に生成された排出開口が閉じられる。かくして、蓋本体4から離脱された外蓋6が蓋本体4に再装着される。
【符号の説明】
【0026】
2:容器蓋
4:蓋本体
6:外蓋
16:被装着壁
22:雄螺条
46:天面壁
50:装着壁
58:雌螺条
60:突起
62:肩面
64:突条