特許第6876481号(P6876481)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6876481
(24)【登録日】2021年4月28日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】レンズ駆動機構およびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20210101AFI20210517BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20210517BHJP
【FI】
   G03B5/00 J
   H04N5/225 300
【請求項の数】17
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-64633(P2017-64633)
(22)【出願日】2017年3月29日
(65)【公開番号】特開2017-191315(P2017-191315A)
(43)【公開日】2017年10月19日
【審査請求日】2019年10月7日
(31)【優先権主張番号】62/316,845
(32)【優先日】2016年4月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】106102854
(32)【優先日】2017年1月25日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】505259022
【氏名又は名称】台湾東電化股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】胡 朝彰
(72)【発明者】
【氏名】范 振賢
(72)【発明者】
【氏名】▲せん▼ 益良
【審査官】 ▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第103576414(CN,A)
【文献】 特開2007−058075(JP,A)
【文献】 特表2015−537247(JP,A)
【文献】 特開2009−092819(JP,A)
【文献】 特表2012−517611(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 5/00−5/08
G02B 7/02−7/16
H04N 5/225
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学レンズを移動させるように構成されたレンズ駆動機構であって、
中心軸を有するベース、
前記光学レンズを保持するように構成され、前記ベースに対して移動可能であるホルダ、
前記ホルダおよび前記ベースに連結された第1の弾性部材、および
前記ホルダおよび前記ベースに接続され、前記ホルダおよび前記光学レンズを前記ベースに対して移動させ、前記光学レンズの光軸が前記中心軸に対して角変位を有する第1の付勢要素を含み、
前記第1の付勢要素の一端は、前記第1の弾性部材を介して外部電源に接続し、前記第1の付勢要素の他端は、前記第1の弾性部材を介さないで前記外部電源に接続するレンズ駆動機構。
【請求項2】
前記第1の付勢要素は、形状記憶合金材料からなる請求項1に記載のレンズ駆動機構。
【請求項3】
インサート成形または3D成形回路部品技術によって前記ベース上に形成された導電体を更に含み、前記導電体は、前記第1の付勢要素に電気的に接続される請求項1に記載のレンズ駆動機構。
【請求項4】
前記第1の付勢要素は、第1の部分およびU字型の第2の部分を有し、前記第1の部分は、前記中心軸に実質的に平行であり、前記第2の部分に連結する請求項1に記載のレンズ駆動機構。
【請求項5】
前記第1の付勢要素は、前記中心軸に実質的に垂直である第3の部分を更に有し、前記第2の部分は、前記第1の部分および前記第3の部分に連結する請求項4に記載のレンズ駆動機構。
【請求項6】
前記第2の部分および前記第3の部分は、互いに前記第1の部分の反対側に配置される請求項5に記載のレンズ駆動機構。
【請求項7】
前記ベースは、本体および少なくとも1つの凸部を有し、前記凸部は、前記本体から前記ホルダに向けて突出し、前記第1の弾性部材は、前記凸部および前記ホルダに連結する請求項1に記載のレンズ駆動機構。
【請求項8】
前記レンズ駆動機構は、第2の付勢要素およびプレートを更に含み、前記第2の付勢要素は、前記ベースおよび前記プレートに連結し、前記第2の付勢要素は、前記ベースおよび前記ホルダを前記プレートに対して移動させる請求項1に記載のレンズ駆動機構。
【請求項9】
前記第2の付勢要素は、前記中心軸に実質的に垂直な方向に前記ベースおよび前記ホルダを前記プレートに対して移動させる請求項8に記載のレンズ駆動機構。
【請求項10】
前記第2の付勢要素は、形状記憶合金材料からなる請求項8に記載のレンズ駆動機構。
【請求項11】
前記第1の付勢要素および前記第2の付勢要素は、前記中心軸に沿って異なる位置に配置される請求項8に記載のレンズ駆動機構。
【請求項12】
前記レンズ駆動機構は、前記ベースおよび前記プレートの間に配置された転動体を更に含む請求項8に記載のレンズ駆動機構。
【請求項13】
前記ベースおよび前記プレートに接続された第2の弾性部材を更に含む請求項8に記載のレンズ駆動機構。
【請求項14】
前記レンズ駆動機構は、前記ベースに固定された画像センサを更に含む請求項8に記載のレンズ駆動機構。
【請求項15】
前記ベースは、前記ホルダと前記プレートの間に配置され、前記画像センサは、前記ベースと前記プレートの間に配置される請求項14に記載のレンズ駆動機構。
【請求項16】
請求項1に記載されたレンズ駆動機構を制御する方法であって、前記レンズ駆動機構は、それぞれ前記ベースの異なる側に配置された複数の前記第1の付勢要素を含み、前記方法は、
複数の駆動信号を前記各第1の付勢要素に印加し、前記ホルダを前記ベースに対して前記中心軸に沿って移動させる方法。
【請求項17】
請求項1に記載されたレンズ駆動機構を制御する方法であって、前記レンズ駆動機構は、それぞれ前記ベースの異なる側に配置された複数の前記第1の付勢要素を含み、前記方法は、
複数の駆動信号を前記各第1の付勢要素に印加し、前記光軸が前記中心軸に対して角変位を有するレンズ駆動機構を制御する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2016年4月1日に出願された米国特許仮出願番号第62/316845号、2017年1月25日に出願された台湾特許出願番号第106102854号についての優先権を主張するものであり、これらの全ては引用によって本願に援用される。
【0002】
本発明は、レンズ駆動機構に関し、特に、付勢要素を有するレンズ駆動機構に関するものである。
【背景技術】
【0003】
技術の発展に伴い、近年の電子機器(例えば、タブレットコンピュータおよびスマートフォン)は、通常、撮影または録画を支援できるレンズモジュールを含む。しかしながら、使用者が電子機器のレンズモジュールを振動させた場合、画像がぼやける可能性がある。画像の品質を向上させるために、耐震性のレンズモジュールを設計することがますます重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−65140
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
付勢要素を有するレンズ駆動機構を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来製品の欠陥に対応するために、本発明の実施形態は、光学レンズを移動させるように構成され、ホルダ、ベース、第1の弾性部材、および第1の付勢要素を含むレンズ駆動機構を提供する。光学レンズはホルダの収容空間に配置される。ベースは、中心軸を有し、ホルダは、ベースに対して移動可能である。第1の弾性部材は、ホルダおよびベースに連結される。第1の付勢要素は、ホルダに力を加え、光学レンズの光軸が中心軸に対して角変位を有する。
【0007】
いくつかの実施形態では、第1の付勢要素は、形状記憶合金材料からなる。
【0008】
いくつかの実施形態では、レンズ駆動機構は、インサート成形または3D成形回路部品技術によってベース上に形成され、導電体は、第1の付勢要素に電気的に接続される。
【0009】
いくつかの実施形態では、第1の付勢要素は、第1の部分およびU字型の第2の部分を有し、第1の部分は、中心軸に実質的に平行であり、第2の部分に連結する。
【0010】
いくつかの実施形態では、第1の付勢要素は、中心軸に実質的に垂直である第3の部分を更に有し、第2の部分は、第1の部分および第3の部分に連結する。
【0011】
いくつかの実施形態では、第2の部分および第3の部分は、第1の部分の反対側に配置される。
【0012】
いくつかの実施形態では、ベースは、本体および少なくとも1つの凸部を有し、凸部は、本体からホルダに向けて突出し、第1の弾性部材は、凸部およびホルダに連結する。
【0013】
いくつかの実施形態では、レンズ駆動機構は、第2の付勢要素およびプレートを更に含み、第2の付勢要素は、ベースおよびプレートに連結し、第2の付勢要素は、ベースおよびホルダをプレートに対して移動させる。
【0014】
いくつかの実施形態では、第2の付勢要素は、中心軸に実質的に垂直な方向にベースおよびホルダをプレートに対して移動させる。
【0015】
いくつかの実施形態では、第2の付勢要素は、形状記憶合金材料からなる。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1の付勢要素および第2の付勢要素は、中心軸に沿って異なる位置に配置される。
【0017】
いくつかの実施形態では、レンズ駆動機構は、ベースおよびプレートの間に配置された転動体を更に含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、レンズ駆動機構は、ベースおよびプレートに接続された第2の弾性部材を更に含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、レンズ駆動機構は、ベースに固定された画像センサを更に含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、ベースは、ホルダとプレートの間に配置され、画像センサは、ベースとプレートの間に配置される。
【0021】
本発明の実施形態は、レンズ駆動機構を制御する方法を提供し、レンズ駆動機構は、ベースの異なる側に配置された複数の第1の付勢要素を更に含み、前記方法は、複数の駆動信号を各第1の付勢要素に印加し、ホルダをベースに対して中心軸に沿って移動させる。
【0022】
本発明のもう1つの実施形態は、レンズ駆動機構を制御する方法を提供し、レンズ駆動機構は、ベースの異なる側に配置された複数の第1の付勢要素を更に含み、前記方法は、複数の駆動信号を各第1の付勢要素に印加し、光軸が中心軸に対して角変位を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
添付の図面とともに以下の本発明の様々な実施形態の詳細な説明を検討することで、本発明はより完全に理解できる。
図1】本発明の実施形態に係る、レンズ駆動機構の概略図である。
図2図1のレンズ駆動機構の分解図である。
図3図1のハウジングが省略されたレンズ駆動機構の概略図である。
図4】光軸の方向に移動するホルダの概略図である。
図5】中心軸に対して角変位を有する光軸の概略図である。
図6】本発明のもう1つの実施形態に係る、レンズ駆動機構の概略図である。
図7図6のレンズ駆動機構の分解図である。
図8図6のハウジングが省略されたレンズ駆動機構の概略図である。
図9図8のプレート、第2の弾性部材、第2の付勢要素、および転動体の上面図である。
図10】本発明のもう1つの実施形態に係る、レンズ駆動機構の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
レンズ駆動機構の実施形態の製造および使用が以下に詳細に論じられる。しかしながら、本実施形態は、さまざまな具体的な状況において適応する形で具現化され得る。論じられる特定の実施形態は、パッケージ構造を製造および使用する特定の態様の単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0025】
特に定義されなければ、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、この発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有している。さらに理解されることであろうが、一般に使用される辞書で定義されているような用語は、関連した技術分野の文脈におけるその意味と一致した意味を持つものとして解釈されるべきであり、本明細書で明確にそのように定義されない限り、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0026】
図1図2に示すように、図1は、本発明の実施形態に係る、レンズ駆動機構1の概略図であり、図2は、図1のレンズ駆動機構の分解図である。レンズ駆動機構1は、カメラ、タブレットコンピュータ、または携帯電話などの電子機器に配置されることができ、光学レンズ(図示されていない)がその中に配置されるように構成されることができる。光学レンズは、レンズ駆動機構1がオートフォーカス機能を有するように電子機器の画像センサと相対的に移動することができる。
【0027】
図1図2に示されるように、レンズ駆動機構1は、主に、ベース10、絶縁材料でできたホルダ20、ハウジング30、複数の第1の弾性部材S1〜S4、複数の第1の付勢要素W1〜W4、および複数の位置決め部材P1およびP2を含む。収容空間20Rは、ホルダ20を貫通し、光学レンズ(図示されていない)がその中に配置されることができる。イメージセンサ(図示されていない)は、ベース10の下方に配置され、レンズ駆動機構1の外部からの光線、且つ光学レンズを通過した光線を受光するように構成される。ベース10は、光学レンズの光軸Oと合致する中心軸を有する。ベース10は、正方形または長方形に形成された本体11および4つの凸部12を有する。凸部12は、本体11の4つのコーナーにそれぞれ配置され、本体11からホルダ20に向けて突出する。図3に示されるように、ホルダ20は、ベース10上に配置され、4つの第1の弾性部材S1〜S4(例えば、金属バネなど)によって、ベース10の4つの凸部12に連結される。
【0028】
第1の付勢要素W1〜W4は、ベース10およびホルダ20に接続される。第1の付勢要素W1〜W4は、形状記憶合金(SMA)材料からなることができ、その長さは、外部電源から1つ以上の駆動信号(例えば、電流)をそれらに印加することによって変更されることができる。例えば、駆動信号を印加して、第1の付勢要素W1〜W4を加熱したとき、第1の付勢要素W1〜W4は、変形される(例えば、伸長または短縮)。駆動信号の印加が停止したとき、変形された第1の付勢要素W1〜W4は、その元の長さに復元する。言い換えれば、適切な駆動信号を印加することによって、第1の付勢要素W1〜W4の長さは、ホルダ20の姿勢を変えるように制御されることができる。例えば、第1の付勢要素W1〜W4は、チタンニッケル(TiNi)合金、チタンパラジウム(TiPd)合金、チタンニッケル銅(TiNiCu)合金、チタンニッケルパラジウム(TiNiPd)合金、またはその組み合わせからなることができる。
【0029】
図2図3に示すように、図3は、図1のハウジング30が省略されたレンズ駆動機構1の概略図である。上述のように、ホルダ20は、4つの第1の弾性部材S1〜S4によって、ベース10の4つの凸部12にそれぞれ連結し、第1の付勢要素W1〜W4は、本体11の4つの異なる側にそれぞれ配置され、ホルダ20およびベース10に連結する。具体的には、各第1の付勢要素W1〜W4の両端は、2つの導電ブロックLにそれぞれ電気的に接続され、導電ブロックLは、ホルダ20およびベース10にそれぞれ固定される(例えば、導電ブロックLは、係合手段または接着によって固定される)。第1の付勢要素W1〜W4は、各導電ブロックLによって、対応する第1の弾性部材S1〜S4に電気的に接続されることができる。
【0030】
図3に示すように、レンズ駆動機構1は、ベース10上に形成された複数の導電体E(例えば、導線)を更に含み、インサート成形または3D成形回路部品(MID)技術によってベース10上に形成される。導電体Eは、第1の弾性部材S1〜S4および第1の付勢要素W1〜W4に電気的に接続され、4つの独立した回路を形成する。よって、駆動信号(例えば、電流)は、外部の電源からそれらに印加されることができ、第1の付勢要素W1〜W4の長さは、ホルダ20の姿勢を調整するように変えられることができる。留意すべきことは、導電体Eは、インサート成形または3D成形回路部品(MID)技術によってベース10上に形成されるため、レンズ駆動機構1の構成部材の数は、減少されることができ、その体積は、大幅に縮小されることができる。また、第1の弾性部材S1〜S4は、導電性(例えば、金属からなるバネ)であるため、第1の付勢要素W1〜W4および導電体Eは、互いに電気的に接続されることができ、追加の導線を必要としないため、空間を節約する。
【0031】
各第1の付勢要素W1〜W4は、電気的に独立して外部電源に接続することが理解されるべきである。従って、複数の異なる駆動信号は、外部電源によって第1の付勢要素W1〜W4にそれぞれ印加されることができ、第1の付勢要素W1〜W4は、独立して制御され、異なるまたは同じ長さの変化を有する。例えば、駆動信号を第1の付勢要素W1〜W4に印加して第1の付勢要素W1〜W4が変形されたとき、第1の付勢要素W1〜W4は、ホルダ20および光学レンズをベース10に対して光軸Oに沿って移動させる、またはベース10の中心軸Cに対して角変位を有することができ、高速な光学フォーカス(fast optical focus)または光学手ブレ補正(OIS)の機能を達成する。
【0032】
なお図3に示すように、2つの柱状の位置決め部材P1およびP2は、ベース10の本体11の各側に配置される。第1の付勢要素W1〜W4は、位置決め部材P1およびP2と接触し、位置決め部材P1およびP2の周囲に延伸される。全ての第1の付勢要素W1〜W4は、3つの部分、第1の部分W11、第2の部分W12、および第3の部分W13に分割されることができる。第1の部分W11は、中心軸Cに実質的に平行であり、第2の部分W12は、U字型構造を有し、第1の部分W11に連結する。第3の部分W13は、中心軸Cに実質的に垂直であり、第2の部分W12は、第1の部分W11および第3の部分W13に連結され、第2の部分W12および第3の部分W13は、第1の部分W11の左側および右側にそれぞれ配置される。第1の付勢要素W1〜W4が位置決め部材P1およびP2の周囲に延伸し、3つの部分W11、W12、およびW13を形成したとき、本体11の各側に配置された第1の付勢要素W1〜W4の長さは増加されることができる。従って、第1の付勢要素W1〜W4が変形されたとき、より多くの長さの変化を生じることができる。また、中心軸Cの方向にある位置決め部材P1およびP2間の距離により、第1、第2、および第3の部分W11、W12、およびW13間の短絡は、回避されることができる。
【0033】
以下、第1の付勢要素W1〜W4の長さの変化を制御することによって、どのようにホルダ20および光学レンズがベース10に対して移動されるかが以下に詳述される。本実施形態では、図4に示すように、駆動信号が本体11の4つの側の第1の付勢要素W1〜W4に印加された時に、その長さの変化が実質的に同じである場合、第1の付勢要素W1〜W4は、ホルダ20および光学レンズを光軸Oの方向でベース10に対して移動させることができる。
【0034】
一方、異なる駆動信号が第1の付勢要素W1〜W4に印加され、その長さの変化が互いに異なっているとき、ホルダ20および光学レンズの光軸Oは、ベース10の中心軸Cに対して傾く角変位θを有することができる(図5に示すように)。
【0035】
即ち、異なる駆動信号を第1の付勢要素W1〜W4に付加することで、その長さの変化がそれぞれ制御されることができ、ホルダ20と光学レンズが光軸Oに沿ってベース10に対して移動されることができるか、または光軸Oがベース10の中心軸Cに対して角変位θを有することができるため、レンズ駆動機構1のオートフォーカスおよび光学手ブレ補正(OIS)を容易にする。また、他の実施形態では、レンズ駆動機構1は、1つの第1の弾性部材S1および1つの第1の付勢要素W1だけを有して、導電体Eおよび外部電源と回路ループを形成する。駆動信号が第1の付勢要素W1に印加されて第1の付勢要素W1が変形されたとき、光軸Oは、ベース10の中心軸Cに対して角変位θをずらし、レンズ駆動機構1のチルト角の補償を達成することができる。
【0036】
上述の実施形態に基づいて、複数の駆動信号を第1の付勢要素W1〜W4に印加し、ホルダ20および光学レンズが光軸Oの方向に移動するステップを含む、レンズ駆動機構1の制御方法が更に提供される。または、複数の駆動信号が第1の付勢要素W1〜W4に印加されて、光学レンズの光軸Oがベース10の中心軸Cに対して角変位θを有することができる。
【0037】
図6図7は、本発明のもう1つの実施形態に係る、レンズ駆動機構2の概略分解図である。本実施形態のレンズ駆動機構2と前述の実施形態のレンズ駆動機構1との主な違いは、レンズ駆動機構2がプレート40、複数の第2の弾性部材SR1およびSR2、複数の第2の付勢要素WR1〜WR4、および複数の転動体Bを更に含み、上述の実施形態(図1図5)に対応する同じ構成要素は、ここでは再度詳述しない。
【0038】
図7図9に示すように、画像センサ(図示されていない)は、プレート40上に配置され、ベース10は、プレート40上に配置され、第2の弾性部材SR1とSR2および第2の付勢要素WR1〜WR4は、プレート40およびベース10に接続される。具体的に言えば、第2の弾性部材SR1およびSR2の両端は、それぞれプレート40およびベース10にそれぞれ連結する。第2の付勢要素WR1〜WR4の両端は、導電ブロックL(図8図9に示されるように)によって、プレート40およびベース10に連結し、第2の付勢要素WR1〜WR4および第1の付勢要素W1〜W4は、中心軸Cの方向上の異なる位置に配置される。外部電源が異なる駆動信号を第2の付勢要素WR1〜WR4に印加したとき、第2の付勢要素WR1〜WR4は、変形し、ベース10およびホルダ20を光軸Oに実質的に垂直な方向でプレート40に対して移動させる。従って、水平方向でのレンズ駆動機構2の振動による光軸Oと中心軸C間の変位が補償される。
【0039】
留意すべきことは、レンズ駆動機構2の転動体B、例えば、ボールまたはローラなどは、プレート40とベース10の間に挟設される。第2の付勢要素WR1〜WR4が伸縮してベース10およびホルダ20をプレート40に対して移動させたとき、ベース10およびホルダ20は、転動体Bによって導かれた水平方向に移動するように導かれることができる。従って、プレート40とベース10間の接触による機構への損傷は、効果的に回避される。
【0040】
図10は、本発明のもう1つの実施形態に係る、レンズ駆動機構3の概略図である。本実施形態のレンズ駆動機構3と前述の実施形態のレンズ駆動機構2との主な違いは、レンズ駆動機構3のプレート40’が画像センサを収容する収容空間を有しないことである。プレート40’は、電子機器のケースに固定され、イメージセンサIMは、ベース10の裏面101に固定される。ここでは、ベース10は、ホルダ20とプレート40’の間に位置し、イメージセンサIMは、ベース10とプレート40’の間に位置する。従って、第2の付勢要素WR1〜WR4が変形したとき、第2の付勢要素WR1〜WR4は、ベース10、ホルダ20、およびイメージセンサIMを光軸Oに実質的に垂直な方向で一緒に移動させることができる。言い換えれば、イメージセンサIMおよびホルダ内に配置された光学レンズは、プレート40’に対して一緒に移動することができ、レンズ駆動機構2の振動補償を達成することができる。
【0041】
要約すると、レンズ駆動機構およびその制御方法が提供される。レンズ駆動機構は、光学レンズを駆動するように構成され、主にホルダ、ベース、少なくとも1つの第1の弾性部材、および少なくとも1つの第1の付勢要素を含む。第1の弾性部材は、ホルダおよびベースに連結する。第1の付勢要素もホルダおよびベースに連結する。第1の付勢要素の長さの変化が生じたとき、ホルダおよび光学レンズは移動する、またはベースの中心軸に対して角変位を有する。従って、光学フォーカスまたは光学手ブレ補正の機能を達成することができる。
【0042】
明細書における「第1の」、「第2の」、「第3の」等の序数詞の使用は、それ自体が優先度、序列、又は順序を示唆するものではなく、むしろ、単に2つ以上の特徴、要素、項目等を区別するためのラベルとして使用している。クレーム要素を変えるための、請求項における「第1の」、「第2の」、「第3の」等の序数詞の使用は、それ自体が、1つのクレーム要素を他のクレーム要素と比較して優先度、序列、又は順序、もしくは方法を実施する行為の時間的順序を示唆するものではなく、むしろ、単にクレーム要素を区別するために、特定の名前を有する1つのクレーム要素を同じ名前を有する他の要素から区別するためのラベルとして(だけ、序数詞を)使用している。
【0043】
以上、実施例を示して本発明を説明しているが、当業者は、本発明の思想と技術的範囲から逸脱しない種々の修正及び変更を行い得る。実施形態および実施例は、例示的なものであるに過ぎず、本発明の範囲は、以下の請求項及びその均等のものによって規定されて保護される。
【符号の説明】
【0044】
1、2、3 レンズ駆動機構
10 ベース
101 ベースの裏面
11 本体
12 凸部
20 ホルダ
20R 収容空間
30 ハウジング
40、40’ プレート
B 転動体
C 中心軸
E 導電体
IM イメージセンサ
L 導電ブロック
O 光軸
P1、P2 位置決め部材
S1〜S4 第1の弾性部材
SR1、SR2 第2の弾性部材
W1〜W4 第1の付勢要素
W11 第1の部分
W12 第2の部分
W13 第3の部分
WR1〜WR4 第2の付勢要素
θ 角変位
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10