【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0009】
すなわち、本発明の吸気音低減装置は、
吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成されるゴム状弾性体製の整流
ネット部と、
を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内に配置されると共に、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−90°よりも大きく90°よりも小さな範囲内にのみ設けられている(より好適には、第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられている)と共に、
前記整流ネット部のうち前記環状部の中央の位置側の部分と、前記環状部のうち前記整流ネット部が設けられている領域から離れた部分とを繋ぎ、前記整流ネット部を支持する支持部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の他の吸気音低減装置は、
吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成される剛体からなる整流ネット部と、
を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内に配置されると共に、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として
−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の他の吸気音低減装置は、
吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成されるゴム状弾性体製の整流ネット部と、
を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内と、該スロットルバルブが近付く側の領域内かつ気体が通過する領域内の2箇所に設けられており、
前記スロットルバルブが遠ざかる側の領域内においては、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられており、
前記スロットルバルブが近付く側の領域内においては、第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられると共に、
前記整流ネット部のうち前記環状部の中央に位置する部分と、前記環状部のうち前記整流ネット部が設けられている領域から離れた部分とを繋ぎ、前記整流ネット部を支持する支持部が設けられていることを特徴とする。
【0012】
更に、本発明の他の吸気音低減装置は、
吸気管に対して管の周壁に沿うように固定される環状部と、
該環状部の内側に設けられ、かつ前記環状部の中央の位置から該環状部内壁面に向かって2つ以上に区画された目を有する網目状の部材により構成される剛体からなる整流ネット部と、
を備え、吸気管内においてスロットルバルブの下流側に配置され、空気の流れを整流させる吸気音低減装置において、
前記整流ネット部は、前記環状部の内側の領域において、前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行かつ前記環状部の中央の位置を通る第一仮想直線に対して、バルブが開く際に該スロットルバルブが遠ざかる側の領域内かつ気体が通過する領域内と、該スロットルバルブが近付く側の領域内かつ気体が通過する領域内の2箇所に設けられており、
前記スロットルバルブが遠ざかる側の領域内においては、第一仮想直線に対して垂直、かつ第一仮想直線と前記環状部との交点間の中心点を通る第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられており、
前記スロットルバルブが近付く側の領域内においては、第二仮想直線に対して前記中心点を中心として−30°以上30°以下の範囲内にのみ設けられていることを特徴とする。
【0013】
これらの発明によれば、整流ネット部は上記の限られた範囲にのみ設けられているので、異音の発生を抑制しつつ、吸気時の圧力損失の抑制を図り、かつ材料を減らすことができる。
【0014】
また、整流ネット部がゴム状弾性体製の場合には、整流ネット部を支持する支持部が設けられているので、整流ネット部が大きく変形してしまうことを抑制することができ、異音の発生を十分に抑制することができる。
【0015】
なお、前記支持部は前記スロットルバルブの回転中心軸線と平行(例えば、第一仮想直線上)に設けられているとよい。
【0016】
これにより、整流ネット部の変形を効果的に抑制することができる。
【0017】
前記環状部は、前記吸気管を構成する2つの管のうち一方の管の端面と他方の管の端面との間の隙間を封止するガスケット部であるとよい。
【0018】
これにより、吸気音低減装置にガスケットとしての機能も発揮させることができる。
【0019】
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。