(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記蓋部の裏面には、前記キー溝に隣接する位置に、パイプ部の内部に向かって突出する逆周り防止ピンが設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の道路標識柱。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常は、道路標識柱を施工した後は、破損等が発生し、交換するまでは設置されたままで取外ししない。
【0005】
しかし、例えば、降雪地域における除雪作業において、路上に立設されている標識柱本体が障害物になる場合がある。そのため、降雪が見込まれる冬季の間、一時的に標識柱本体を取外すことがある。
【0006】
従来の道路標識柱は、路面に埋設された埋設用脚(めねじアンカー)のネジ穴に対して、標識柱本体の下部に設けられた台座部の下方に突き出たボルト軸のネジ溝を螺合して取付けされている。
標識柱本体を反時計回りに回転させることによって、標識柱本体を取外すことができ、時計回りに回転させることによって、標識柱本体を再び取付けることができる。
【0007】
しかし、道路標識柱に使用されるボルトは、高速道路の規格によって、ネジサイズM24(P=3.0)のものを用いることが定められている。また、台座部からのボルトの突き出し長さについても、47±2mmとすることが定められている。そのため、埋設用脚とボルトの嵌合長さは28mm前後となり、標識柱本体を着脱するためには、約9回転、標識柱本体を回転させる必要があった。
【0008】
降雪地域の標識柱の数は、数千〜数万本という膨大な数であり、上記の約9回の転作業によって取付け及び取外しを行う作業は、大変な労力と時間を要する。
【0009】
そこで本発明の課題は、降雪期直前の取り外しの作業性や、降雪期を過ぎた後の取り付けの作業性が向上する道路標識柱を提供することにある。
【0010】
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
【0012】
1.標識柱本体と、
前記標識柱本体の下部に設けられる台座部と、
前記台座部から下方に突出する取付軸と、
路面に埋設され、前記取付軸を装着して固定する埋設用脚とを有する道路標識柱において、
前記取付軸には、軸方向と直行する方向に突出するキーが設けられ、
前記埋設用脚は、円筒状のパイプ部と、該パイプ部の上部に固定された蓋部からなり、
前記蓋部の中央部には、前記取付軸の軸径よりも大径な支持孔が設けられ、該支持孔の周囲の少なくとも1か所には、前記取付軸のキーが挿通されるキー溝が設けられ、
前記蓋部の裏面には、前記該裏面からパイプ部の内部に向かって突出するストップピンが形成され、
該ストップピンは、該キー溝から離れた位置に、少なくとも1個形成されており、
前記キーが該ストップピンに当接して、前記取付軸の回転を停止させることを特徴とする道路標識柱。
2.前記取付軸の表面に、前記キーが着脱可能に固定されていることを特徴とする前記1記載の道路標識柱。
3.前記取付軸は、長手方向に円周面を切欠くように平面部が形成され、
該平面部に前記キーが固定されていることを特徴とする前記1記載の道路標識柱。
4.前記キーが前記ストップピンに当接した金属音で、前記取付軸の回転を停止させることを特徴とする前記1、2又は3記載の道路標識柱。
5.前記蓋部の裏面には、前記キー溝に隣接する位置に、パイプ部の内部に向かって突出する逆周り防止ピンが設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の道路標識柱。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、降雪期直前の取り外しの作業性や、降雪期を過ぎた後の取り付けの作業性が向上する道路標識柱を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳しく説明する。
【0016】
〔第1実施形態〕
図1は第1実施形態に係る道路標識柱を説明する一部断面図であり、
図2は
図1に示す道路標識柱における取付け構造を拡大して示す一部断面図である。
【0017】
図1に示すように、道路標識柱1は、標識柱本体2、台座部3及び埋設用脚4を有している。
【0018】
標識柱本体2は、樹脂製の柱状体からなり、上端部には頭部21を有している。標識柱本体2は大部分が中空状に形成されている。ここでは、標識柱本体2の内部に中空筒状の補強体22を設けた2重構造を例示しているが、補強体22は適宜省略してもよい。標識柱本体2の下端部は、例えば樹脂によって中実状に形成されたコア部23になっている。
【0019】
台座部3は、路面GL上に設置されるベース部分であり、樹脂などによって標識柱本体2よりも大径な円形状に形成されている。台座部3は、標識柱本体2を支持、固定している。
【0020】
標識柱本体2及び台座部3からなるユニットは、道路標識柱1において路面GL上に配置される部分であり、着脱の対象となる部分でもある。
【0021】
埋設用脚4は、例えばスチール等の金属によって形成され、路面GLに埋設される。埋設用脚4は、路面GLに対して接着剤Aによって固定されている。
【0022】
図2に示すように、標識柱本体2及び台座部3からなるユニットは、該ユニットに固定された取付軸5によって、埋設用脚4に取付けられる。
【0023】
取付軸5は、取付軸頭部51と軸本体52とを有している。
【0024】
取付軸頭部51は、標識柱本体2のコア部23を構成する樹脂内に配置されている。取付軸頭部51の周囲がコア部23を構成する樹脂に囲まれていることによって、取付軸5が標識柱本体2に対して回転することが防止される。
【0025】
軸本体52は、台座部3の底部中央を貫通して、該台座部3から下方に突出している。
【0026】
台座部3の下方に突出した軸本体52は、路面GLに埋設された埋設用脚4に取付けられる。
【0027】
以下に、第1実施形態における道路標識柱を構成する取付軸5、埋設用脚4について詳しく説明し、その後、道路標識柱の使用方法と着脱(取付け及び取外し)について説明する。
【0028】
まず、
図3を参照して、取付軸5について説明する。
図3(a)は平面図、
図3(b)は側面図、
図3(c)は正面図、
図3(d)は底面図である。
【0029】
取付軸5は金属によって形成され、取付軸頭部51は、軸本体52よりも大径であり、ここでは六角ボルトの場合を示しているが、これに限定されない。
【0030】
この第1実施形態では、ネジ溝を有する既製品のボルトを加工して利用する態様である。
【0031】
軸本体52には、側面にネジ溝が残っている。本実施形態は、道路標識柱の既製品に簡単な加工を施すだけで実施できる点に、一つの意義を有する。路上には既に膨大な数の既製品が存在しているからである。
【0032】
軸本体52の側面(円周面ともいう)には、平面部53が設けられている。ここでは、平面部53は、既製品の軸本体52のネジ溝が設けられた円周面を、軸本体52の軸方向に平行な平面を成すように切欠いて形成されている。
【0033】
平面部53は、軸本体52の軸方向の中央側から、軸本体52の下端までにわたって形成されている。平面部53は、軸本体52の軸中心を切欠かない範囲で、軸本体52の側面に形成されている。
【0034】
平面部53には、キー6が設けられている。本実施形態において、キー6は、平面部53に設けられたネジ穴54に螺合されボルトのキー頭部61によって構成されている。
【0035】
キー6は、キー頭部61と、ネジ穴54に螺合されるキー軸62とによって構成されている。
【0036】
キー6のキー頭部61は、キー軸62よりも大径であり、ここでは六角穴付きボルトの場合を示しているが、これに限定されない。キー頭部61からなるキー6は、道路標識柱の着脱時に鍵の役割を果たす
【0037】
キー6のキー軸62は、平面部53のネジ穴54に螺合されることによって、キー頭部61からなるキー6を所定の位置に保持している。
キー6が螺合された状態で、キー6は、取付軸5の軸本体52の円周面よりも外側の位置まで突出している。
【0038】
ここでいう、円周面とは、
図3(b)に点線Sで示される仮想的な円周面のことである。つまり、キー6が設けられる平面部53において、円周面は切欠かれており、実際には存在していないが、切欠かれていない部分の円周面の延長として仮想できる。
【0039】
次に、
図4を参照して、埋設用脚4について説明する。
図4(a)は平面図、
図4(b)は
図3(a)におけるb−b線断面図である。
【0040】
埋設用脚4は、板状の蓋部41と、筒状のパイプ部42とを有している。
【0041】
蓋部41は、パイプ部42の上端を覆うように設けられている。蓋部41の中央部には、取付軸5の軸本体52を挿通させるための支持孔43が設けられている。支持孔43は、軸本体52の径より僅かに大径の円形状である。
【0042】
支持孔43の一端には、支持孔43を側方(径方向)に拡張するように、キー溝44が連設されている。キー溝44は、支持孔43に軸本体52を挿通した際に、該キー溝44に対して位置合わせされたキー6の通過が可能になるように形成されている。
【0043】
取付軸5の軸本体52に設けられたキー6は、軸本体52と支持孔43とを同心的に配置したときに、支持孔43の径を超えて突出するが、キー溝44に納まる大きさを有している。
【0044】
蓋部41の下面には、パイプ部42の内部に向けて下方に突出するように、ストップピン45が設けられている。ストップピン45は、支持孔43に軸本体52を挿通させた状態で取付軸5を時計回りに所定量回転させたときに、キー6と当接する位置に設けられている。ストップピン45は、支持孔43から見てキー溝44とは反対側に設けられている。本実施形態では円柱状のストップピン45を用いているが、ストップピン45の形状はこれに限定されない。
【0045】
パイプ部42の下部には、パイプ部42の壁面を貫通する穴46が設けられている。穴46は、パイプ部42の円周上に、所定の間隔で複数(図示の例では4つ)設けられている。穴46は、該穴46の内部に接着剤Aを流入させることによって、路面GLからの埋設用脚4の抜け止めや、路面GLに対する埋設用脚4の回り止めの機能を発揮する。
【0046】
次に、道路標識柱の使用方法と着脱機構を説明することによって、道路標識柱について更に詳しく説明する。
【0047】
図5は道路標識柱の取付け方法を説明する一部断面図であり、
図6は
図5の要部(取付軸5及び埋設用脚4)を拡大した斜視図である。
【0048】
図5に示すように、埋設用脚4は、路面GLに埋設され、パイプ部42の外周及び下部を取り囲む接着剤Aによって路面GLに対して固定されている。
【0049】
埋設に際して、パイプ部42の下端は予め下蓋47によって塞がれていることが好ましい。下蓋47は、パイプ部42の下端を塞ぐものであれば格別限定されず、パイプ部42の下端の外周に被せて蓋をするキャップ状のものや、パイプ部42の下端の内部に挿入して蓋をする栓状のもの等を用いることができる。図示の例では、栓状の下蓋47を用いている。
【0050】
下蓋47が設けられることによって、パイプ部42の内部に接着剤Aが流入することが防止される。これにより、パイプ部42の内部に、取付軸5の軸本体52を受容するための空間を確実に確保することができる。
【0051】
更に、下蓋47として栓状のものを用いる場合は、
図5に示すように、該下蓋47によって、パイプ部42の下部に設けられた穴46を内側から塞ぐことができる。これにより、穴46による上述した抜け止めや回り止めの効果を維持しつつ、穴46からパイプ部42の内部に接着剤Aが流入することを防止できる。
【0052】
台座部3の下方に突き出した取付軸5の軸本体52には、例えばポリエチレン等の樹脂からなるパッキン11と、例えばSUS304等の金属からなる止め輪12とが装着されている。パッキン11は、止め輪12と台座部3の底面との間に配置されている。パッキン11及び止め輪12の少なくとも一方、好ましくは両方を用いることで、取付け後の道路標識柱を安定に保持できる効果が得られる。
【0053】
道路標識柱の取付けを行う際には、まず、
図6に示すように、軸本体52の平面部53に設けられたキー6が、埋設用脚4の支持孔43の一端に設けられたキー溝44側に配向されるように位置合わせをする。この状態で、キー6を有する軸本体52を、キー溝44を有する支持孔43に差し込み、キー6が埋設用脚4の蓋部41よりも下方に配置されるまで挿入する。
【0054】
キー6が埋設用脚4の蓋部41よりも下方に配置されたところで、
図5に示した止め輪12の下面が、蓋部41の上面に当接し、それ以上の挿入が防止される。止め輪12に代えて、パッキン11や、台座部3の下面が、蓋部41の上面に当接するように構成してもよい。
【0055】
キー6が埋設用脚4の蓋部41よりも下方に配置されたら、取付軸5を半周回転させる。
【0056】
キー6がストップピン45に当接した金属音で取付軸の回転を停止させる。この金属音を感知するだけで、取付終了が判明するので、作業性が大幅に向上する。
【0057】
図7は、道路標識柱の着脱機構の一例を説明する図である。
図7(a)は取付軸5の半周回転前(取付け作業中の状態及び取外し可能な状態)の状態、
図7(b)は取付軸5の半周回転後の状態(取付けられた状態)をそれぞれ示している。
図7において、
図7(a−1)及び
図7(b−1)は平面図を示し、
図7(a−2)及び
図7(b−2)は側面図、
図7(a−3)及び
図7(b−3)は取付軸5と埋設用脚4との位置関係を説明する概念図である。
【0058】
まず、
図7(a)に示されるように、取付軸5の半周回転前の状態において、キー6はキー溝44と位置合わせされている。この状態では、取付軸5を上方に引き抜くことによって、道路標識柱を取外すことが可能である。
【0059】
一方、
図7(b)に示されるように、取付軸5の半周回転後の状態において、キー6はキー溝44とずれた位置に配置されている。この状態では、取付軸5を上方に引き抜こうとしても、キー6が埋設用脚4の蓋部41の下面に当接し、引き抜くことができない。キー6が支持孔43の径を超えて突出しているからである。これにより、道路標識柱の取付けが完了する。
【0060】
このとき、蓋部41の下面に設けられたストップピン45は、取付軸5の時計回りの回転を所定位置で制限する機能を発揮する。即ち、取付軸5の回転に伴って円周方向に移動するキー6が、ストップピン45に当接することによって、上記のように金属音を発生させて回転の終了を感知させる機能を発揮する。
【0061】
特に多数の道路標識柱の取付けのために、取付軸5を半周回転させる作業を迅速に行おうとすると、過剰な力が働いて、過剰な回転を生じ易い。これに対して、ストップピン45が設けられることによって、過剰な力が働いても、取付軸5を所定位置まで確実に半周回転することができ、作業の迅速さと、取付けの確実性を両立できる。
【0062】
本明細書において、「半周回転」というのは、必ずしも180°の回転を意味するものではなく、
図7(b)にも示されるように、キー6がキー溝44と位置合わせされないような回転であればよく、1周回転に満たない回転であればよい。ストップピン45は、意図する回転量で回転が制限されるように、所望の位置に設けることができる。
【0063】
道路標識柱の取外す際には、取付軸5を逆方向に半周回転することによって、
図7(a)に示した状態とし、上方に引き抜くことによって、道路標識柱1取外すことが可能である。
【0064】
以上のようにして、道路標識柱1の着脱を迅速に行うことができる効果が得られる。特に、道路標識柱1は路面GLに多数設置されるため、取付け作業の効率を格段に向上することができる。更に、道路標識柱1の破損や寿命等に伴う交換作業や、降雪地域での除雪作業に伴う一時的な取外し作業の効率も格段に向上することができる。
【0065】
〔第2実施形態〕
第2実施形態は、取付軸5を、既製品のボルトを利用せず、新規に加工形成した場合について説明する。その他の構成については、第1実施形態と同様のものを用いることができるため、説明を省略する。
【0066】
第2実施形態では、新規に取付軸5を加工形成するため、軸本体52の側面のネジ溝は設ける必要はない。また、この場合、取付軸5の軸本体52に設けられたキー6は、取付軸を加工形成する際に、取付軸5の本体と一体として加工形成されたものでもあってもよいし、キー6を固定するネジ孔を取付軸5の側面に設けて、キー6を着脱可能に固定してもよい。
【0067】
更に、軸本体52の側面に、加工して、平面部53を形成して、キー6を設けてもよいし、平面部53にネジ孔を設けて、平面部53に、平面部53と直行する方向にキー6を螺合して着脱可能に固定してもよい。
【0068】
〔第3実施形態〕
第3実施形態では、埋設用脚4の蓋部41の下面に設けられるピンの数を複数設けた場合について説明する。本実施形態の説明以外の部分は、第1実施形態及び第2実施形態のものを用いるため説明を省略する。
【0069】
本実施形態では、蓋部41の下面に設けられるピンの数は、一つである場合に限定されず、複数であってもよい。以下に、
図8及び
図9を参照して、第2実施形態として、蓋部41の裏面に2つのピンを設ける態様について説明する。
【0070】
図8は第3実施形態に係る道路標識柱の埋設用脚を説明する図である。
図8(a)は平面図、
図8(b)は
図8(a)におけるb−b線断面図である。
【0071】
図8に示す埋設用脚4は、蓋部41の裏面に、上述したストップピン45に加えて、逆周り防止ピン48を有している。
【0072】
ストップピン45は、上述したように、標識柱本体の取付け作業において、取付軸5の回転量を制限する機能を発揮する。
【0073】
一方、逆周り防止ピン48は、ストップピン45と同様に、支持孔43に軸本体52を挿通させた状態で、取付軸5を回転させたときに、キー6と接触する位置に設けられている。しかし、逆周り防止ピン48は、ストップピン45とは異なり、キー溝44に対して隣接する位置に設けられている。図示の例では、キー溝44に対して反時計回りに隣接する位置に設けられている。
【0074】
逆周り防止ピン48を備える態様について、
図9を参照して説明する。
【0075】
図9は第3実施形態に係る道路標識柱の着脱機構の一例を説明する図である。
図9(a)は取付軸5の挿通直後の状態(取付け作業中の状態及び取外し可能な状態)を示し、
図9(b)は取付軸5の半回転後の状態(取付けられた状態)をそれぞれ示している。
図9において(a−1)、(b−1)は平面図、(a−2)、(b−2)は側面図、(a−3)、(b−3)は取付軸5と埋設用脚4との位置関係を説明する概念図である。
【0076】
図9(a)に示すように、取付軸5の挿通直後の状態において、キー6はキー溝44と位置合わせされている。この状態で、回転方向が逆回転方向に回そうとした場合(図示の例では、反時計回りの場合)、逆周り防止ピン48があることによって、反時計回りには回らないようになっている。つまり、時計回りにしか回転ができないようになっている。
【0077】
そして、時計回りに半回転させると、
図9(b)に示すような状態になる。
つまり、時計回りに半回転させると、キー6がストップピン45に当接し、これ以上回らないになる。これにより取付け作業が完了する。
【0078】
これにより、道路標識柱の取付け作業時においては、取付軸5の回転方向が一定方向に制限される。これにより、回転方向について迷うことなく作業することができるため、取付け作業の更なる迅速化を図ることができる。
【0079】
一方、取外し作業時においては、
図9(b)に示す状態から、
図9(a)に示す状態にする。すなわち、ストップピン45に当接されていたキー6を、取付軸5を反時計回りに半周回転することによって、キー6をキー溝44に位置合わせする。
【0080】
そして、
図9(a)に示す状態になったら、道路標識柱を引き抜くことによって、取り外し作業が完了する。
【0081】
このとき、逆周り防止ピン48があることによって、キー6とキー溝44が位置合わせされた状態から、これ以上反時計周りに回転できないようになっている。このため、キー6とキー溝44の位置調整を細かく行わなくても、逆周り防止ピン48にキー6を当接させることによって、キー6とキー溝44の位置合わせが容易になる。
【0082】
これにより、道路標識柱を取外し作業時においては、取付軸5のキー6とキー溝44の位置合わせが容易になるため、取外し作業の更なる迅速化を図ることができる。
【0083】
以上の説明では、ストップピン45、逆周り防止ピン48を埋設用脚4の蓋部41の裏面に設ける場合について説明したが、これに限定されない。ストップピン45、逆周り防止ピン48は、埋設用脚4に、キー6と当接するように設けられていればよく、例えばパイプ部42の内周面に設けられていてもよい。
【0084】
以上の説明では、取付軸5の軸本体52に設けられる平面部53が、軸本体52の軸方向の中央側から、軸本体52の下端までにわたって形成されている場合について説明したが、これに限定されない。平面部53が少なくともキー6が設けられる位置に設けられることによって、キー6を安定に保持できる効果が得られる。
【0085】
本発明において、キー6のキー頭部61は、軸本体52の外周面より突出されるように形成されていればよく、標識柱本体2を取り付けた際に、取付軸5が、支持孔43から抜けないように、キー6が突出するように形成されていればよい。