(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記無撚紐を前記引抜成形帯金型を通して導く前に、当該無撚紐を誘導・圧縮ローラシステムを通して誘導して当該誘導・圧縮ローラシステムによって当該無撚紐を圧縮および圧密化するステップ
をさらに備えたことを特徴とする、請求項1に記載の帯紙形成方法。
前記無撚紐を前記引抜成形帯金型を通して導く前に、当該無撚紐を誘導溝付きローラを通して誘導して当該誘導溝付きローラによって当該無撚紐を圧縮および圧密化するステップ
をさらに備えたことを特徴とする、請求項1に記載の帯紙形成方法。
前記紙片を細長く切る工程は、当該紙片を幅狭に切る工程、および、当該紙片にミシン目を入れる工程のうち少なくとも一方を含むことを特徴とする、請求項22に記載の方法。
前記無撚紐をPVOHで湿ったローラの上面に対し引っ張って当該無撚紐に保水剤および水溶性軟化剤のうち少なくとも一方を含む水溶性PVOH接着剤を含浸させることにより、当該無撚紐に含浸処理を施すステップ
をさらに備えたことを特徴とする、請求項29に記載の方法。
前記無撚紐を前記複数の引抜成形紐金型のうち最後の引抜成形紐金型を通して導くとき、前記無撚紐を加熱して、当該無撚紐をコートするPVOHの活性化と当該無撚紐の圧縮とを容易にするステップ
をさらに備えたことを特徴とする、請求項30に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明では、開示されるさまざまな実施形態を完全に理解できるように、ある程度の具体的な詳細について述べる。これらの具体的な詳細の1つまたは複数がなくても実施形態を実施できることを当業者は認識できよう。他の例では、実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、帯紙機械に関連する周知の構造および機器、ならびに関連する装置および方法について詳細に示さない、または説明しない場合がある。
【0011】
以下の明細書および特許請求の範囲全体を通して、前後関係で特に必要ではない場合、用語「comprise(備える)」およびその変形形態、たとえば、「comprises」および「comprising」は、非限定的で包括的な意味で、すなわち、「含むがそれに限定されない」として解釈されるべきである。
【0012】
本明細書全体を通して、「one embodiment(一実施形態)」または「an embodiment(一実施形態)」と言う場合、その実施形態に関連して説明する特定の特徴、構造または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通してさまざまな場所で「in one embodiment(一実施形態では)」または「in an embodiment(一実施形態では)」という語句が出現することが、必ずしもすべて同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の機能、構造、または特徴が、1つまたは複数の実施形態で任意の適切な手法で結合されてもよい。
【0013】
本明細書および添付の特許請求で使用するとき、内容で明確に指示されない限り、単数形「a」、「an」、および「the」は複数の参照を含む。同じく、用語「or(または)」は、内容で明確に指示されない限り、一般に「and/or(および/または)」を含む意味で使用されることにも留意されたい。
【0014】
図1は、一実施形態による、無撚紐1を形成するための装置10を示す。装置10は、原紙が周りに巻かれる回転可能なリール(図示せず)を含んでもよい。巻かれた原紙は、紙片2を提供するために、回転しているリールから原紙が引っ張られるときに巻き戻しできるロール(たとえば、きつく巻かれたロール)を形成できる。いくつかの実施形態では、紙片2は接着剤でコートされてもよい。接着剤は、ポリビニルアルコール(「PVOH」)などの水溶性接着剤であってもよい。たとえば、原紙は、回転可能なリールから巻き戻され、原紙をコートし、かつコートされた紙片2を供給するように構成されてもよいコーティングシステムに導かれてもよい。いくつかの実施形態では、回転可能なリールの周りに巻かれた原紙は、コートされた紙片2を供給するために、水溶性接着剤で事前にコートされてもよい。
図1に示す実施形態を含む他の実施形態では、紙片2は、コートされないままで、巻き戻された原紙から供給されてもよい。装置10は、明確にするために取り除かれており、かつ回転可能なリールを回転させるのに十分な力で回転可能なリールから紙片2を引っ張るように構成されたモータ駆動ローラなどの追加構成要素を、たとえばピンチローラを含んでもよい。紙片2は、一定の幅Wを有するように選択できる。たとえば、紙片2の幅Wは、以下でより詳細に説明するように、一定の要件、たとえば、強度要件、最終用途要件などを満たすように選択できる。
【0015】
紙片2は、引抜成形紐金型4(たとえば、漏斗状金型、ノズル状金型など)を通して導かれる、および/または引っ張られる。この場合も、紙片2は、たとえばモータなどにより駆動されてもよいピンチローラなどのさまざまな手段を使用して、引抜成形紐金型4を通して導かれてもよい、および/または引っ張られてもよい。
図1に示す実施形態では、引抜成形紐金型4は漏斗状金型5、たとえばピペットである。漏斗状金型5は容器9を有する本体7を含む。容器9は、進入開口11と出口開口12の間に配置される。容器9は、一定状区間部分14およびテーパ状区間部分16を含む。一定状区間部分14は、進入開口11から延在し、第1の容積18を取り囲み、したがって、第1の容積18を画成する第1の壁17を含む。一定状区間部分14は、テーパ状区間部分16に滑らかに移行する。テーパ状区間部分16は、一定状区間部分14から延在し、第2の容積20を取り囲み、したがって、第2の容積20を画成する第2の壁19を含む。
テーパ状区間部分16はテーパ状になり、または狭くなり、出口開口12で終端する。いくつかの実施形態では、テーパ状区間部分16の後に一定の固定幅ゾーンがさらに含まれてもよい(図示せず)。
図1に示すように、紙片2は漏斗状金型5を通して引っ張られ、容器9を通過し、容器9で漏斗状金型5は紙片2を徐々に圧縮および/または圧密化し、その結果、漏斗状金型5を出る紙片2は中間形態の紐1aを形成し、中間形態の紐1aは略円筒形状を有する。
【0016】
装置10はまた、引抜成形紐金型21(たとえば、漏斗状金型、ノズル状金型など)を含む。中間形態の紐1aは、引抜成形紐金型21を通して導かれる、および/または引っ張られる。この場合も、中間形態の紐1aは、たとえばモータなどにより駆動されてもよいピンチローラなどのさまざまな手段を使用して、引抜成形紐金型21を通して引っ張られてもよい。
図1に示す実施形態では、引抜成形紐金型21はノズル状金型22である。ノズル状金型22は容器28を有する本体26を含む。容器28は、進入開口30と出口開口32の間に配置される。容器28は、一定状区間部分34およびテーパ状区間部分36を含む。テーパ状区間部分36は、進入開口30から延在し、第1の容積40を取り囲み、したがって、第1の容積40を画成する第1の壁38を含む。テーパ状区間部分36はテーパ状になり、または狭くなり、一定状区間部分34に滑らかに移行する。一定状区間部分34は、テーパ状区間部分36から延在し、第2の容積42を取り囲み、したがって、第2の容積42を画成する第2の壁41を含む。
一定状区間部分34は、出口開口32で終端する。中間形態の紐1aは、ノズル状金型22を通って導かれる、および/または引っ張られ、容器28を通過し、容器28でノズル状金型22は中間形態の紐1aを徐々に圧縮および/または圧密化して無撚紐1にする。この場合も、ノズル状金型22の容器28を通して中間形態の紐1aを導くことにより、中間形態の紐1aは継続して圧縮および/または圧密化され、その結果、無撚紐1は、実質的に堅く締まった円筒形状を有することが可能である。このようにして形成された無撚紐1では、有利には、撚り合わせる、折り重ねる、および/またはこれらの任意の組合せに関連する追加ステップを加えることが割愛される、および/または回避される。
【0017】
図示する金型(たとえば、4、5、21、22)は、明確にするために図示しなかったが、開示される主題の範囲に入る、ダイプレート、基礎板、ダイセット、ブッシング、ピンなどの他の構成要素を含んでもよい。さらに、図示する金型(たとえば、4、5、21、22)は、アルミニウム、タングステン、ステンレス鋼、低摩擦性で高い耐摩耗性のプラスチックもしくはセラミックに基づく材料、または他の適切な材料などのさまざまな材料から作成されてもよい。
【0018】
図2は、別の実施形態による、無撚紐101を形成するための装置100を示す。装置100は、引抜成形紐金型、たとえば漏斗状金型105と、紙片102が導かれる、および/または引っ張られる漏斗状金型105に隣接して位置する複数の引抜成形紐金型、たとえばノズル状金型122a、122b、122cとを含む。この場合も、漏斗状金型105は、容器109を有する本体107を含む。容器109は、進入開口110と出口開口112の間に配置される。容器109は、一定状区間部分114およびテーパ状区間部分116を含む。一定状区間部分114は、進入開口110から延在し、第1の容積118を取り囲み、したがって、第1の容積118を画成する第1の壁117を含む。
一定状区間部分114は、テーパ状区間部分116に滑らかに移行する。テーパ状区間部分116は、一定状区間部分114から延在し、第2の容積120を取り囲み、したがって、第2の容積120を画成する第2の壁119を含む。テーパ状区間部分116はテーパ状になり、または狭くなり、出口開口112で終端する。紙片102は、漏斗状金型105を通して導かれる、および/または引っ張られ、容器109を通過し、容器109で漏斗状金型105は紙片102を徐々に圧縮および/または圧密化し、その結果、漏斗状金型105を出る紙片102は中間形態の紐101aを形成し、中間形態の紐101aは略円筒形状を有する。
【0019】
その後、中間形態の紐101aは、無撚紐101を形成するために、ノズル状金型122aを通して導かれる、および/または引っ張られる。この場合も、ノズル状金型122aは、容器128aを有する本体126aを含む。容器128aは、進入開口130aと出口開口132aの間に配置され、一定状区間部分134aおよびテーパ状区間部分136aを含む。上述のように、テーパ状区間部分136aは、進入開口130aから延在し、第1の容積140aを取り囲み、したがって、第1の容積140aを画成する第1の壁138aを含む。テーパ状区間部分136aは、テーパ状になる、または狭くなり、一定状区間部分134aに徐々に移行し、第2の容積142aを取り囲み、したがって、第2の容積142aを画成する第2の壁141aを含む。
【0020】
その後、無撚紐101は、ノズル状金型122b、122cを通して導かれる、および/または引っ張られる。ノズル状金型122bはまた、容器128bを有する本体126bを含む。容器128bは、進入開口130bと出口開口132bの間に配置され、一定状区間部分134bおよびテーパ状区間部分136bを含む。
上述のように、テーパ状区間部分136bは、進入開口130bから延在し、第1の容積140bを取り囲み、したがって、第1の容積140bを画成する第1の壁138bを含む。テーパ状区間部分136bは、テーパ状になる、または狭くなり、一定状区間部分134bに徐々に移行し、第2の容積142bを取り囲み、したがって、第2の容積142bを画成する第2の壁141bを含む。
【0021】
ノズル状金型122cはまた、容器128cを有する本体126cを含む。容器128cは、進入開口130cと出口開口132cの間に配置され、一定状区間部分134cおよびテーパ状区間部分136cを含む。
上述のように、テーパ状区間部分136cは、進入開口130cから延在し、第1の容積140cを取り囲み、したがって、第1の容積140cを画成する第1の壁138cを含む。テーパ状区間部分136cは、テーパ状になる、または狭くなり、一定状区間部分134cに徐々に移行し、第2の容積142cを取り囲み、したがって、第2の容積142cを画成する第2の壁141cを含む。
【0022】
図2に示すように、ノズル状金型122a、122b、122cは、互いに隣接して位置決めされる。対応する容器128a、128b、128cの進入開口130a、130b、130cおよび出口開口132a、132b、132c、ならびに/または第1の容積140a、140b、140cおよび第2の容積142a、142b、142cは、連続する手法でサイズおよび/または容積が低減する、または縮小するように選択される。
たとえば、ノズル状金型122aの進入開口130aおよび出口開口132aは、ノズル状金型122bの進入開口130bおよび出口開口132bよりも大きな直径を有するように選択される。同様に、ノズル状金型122aの容器128aの第1の容積140aおよび第2の容積142aは、ノズル状金型122bの容器128bの第1の容積140bおよび第2の容積142bよりも大きくなるように選択される。このようにして、有利には、紙片102は、漏斗状金型105を通して導かれる、および/または引っ張られるときに、徐々に押しつけられる、および/または圧縮されることが可能であり、中間形態の紐101aは、ノズル状金型122aを通して導かれる、および/または引っ張られ、無撚紐101は、それぞれの連続するノズル状金型122b、122cを通して導かれる、および/または引っ張られる。さらに、
図2に示す実施形態はノズル状金型122a、122b、122cを示すが、他の実施形態では、装置100は、たとえばノズル状金型または漏斗状金型などの、任意の数の引抜成形紐金型を含んでもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、ノズル状金型122a、122b、122cの1つまたは複数は、中間形態の紐101aおよび/または無撚紐101が、対応する容器128a、128b、128cを通して導かれる、および/または引っ張られるときに、中間形態の紐101aおよび/または無撚紐101を加熱するように構成されてもよい。
図2に示す実施形態を含むいくつかの実施形態では、ノズル状金型122cは、無撚紐101を加熱するように構成されてもよい。ノズル状金型122cは、無撚紐101を加熱するためのコイルなどのような電気加熱システムを含んでもよい。他の実施形態では、ノズル状金型122cは、無撚紐101を加熱するように構成されてもよい加熱器、ランプなどのような、無撚紐101を加熱するための他のシステムおよび方法を含んでもよい。このようにして、ノズル状金型122cにより与えられた熱は、無撚紐101の圧縮および/または圧密化を容易にする場合がある。たとえば、PVOHなどの水溶性接着剤でコートされた無撚紐101を引っ張ったときに、ノズル状金型122cにより与えられた熱、またはたとえば水などの液体の適用により、接着剤の面粘着性を活性化できる。したがって、無撚紐101がノズル状金型(たとえば、122a、122b、12c)を通過するときに、水溶性接着剤の面粘着性の活性化が、無撚紐101の圧縮および/または圧密化を容易にする場合がある。
【0024】
いくつかの実施形態では、さまざまな金型4、5、21、22などの進入開口および出口開口(たとえば、進入開口11、30、出口開口12、32など)、ならびに容積(たとえば、第1の容積18、40、および第2の容積20、42など)は、有利には一定の強度特性を付与するように選択される。
たとえば、いくつかの実施形態では、進入開口(たとえば、11、30)は、およそ2.4mm−2.8mmの入口直径を有するように選択されてもよい。出口開口(たとえば、12、32)は、およそ1.2mm−1.6mmの出口直径を有するように選択されてもよい。いくつかの実施形態では、金型4、5、21、22のテーパ状区間部分(たとえば、テーパ状区間部分16、36)は、およそ3mm−5mmの長手方向の長さを有するように選択されてもよい。このようにしてさまざまな金型を選択することにより、紙片の圧縮および/または圧密化が容易になり、その結果、紙片は改善された強度的性質を有する場合がある。
【0025】
図3は、別の実施形態による、無撚紐201を形成するための装置200を示す。装置200は、片面をコートされた紙片202が加湿システム208を通して導かれる、および/または引っ張られる一変形形態を提供する。
図3に示す実施形態を含むいくつかの実施形態では、紙片202は、PVOHなどの水溶性接着剤で片側をコートされる。いくつかの実施形態では、加湿システム208は、紙片202の接着性コーティングを活性化するために、超微細ミスティングノズル、水霧浴、水蒸気室、または水などの微量の液体を塗布する他のシステムを含んでもよい。
図3に示す実施形態を含むいくつかの実施形態では、加湿システム208は、2対のローラ244a、244b(集合的に、ローラ244)を含む。いくつかの実施形態では、たとえば下側のローラの対244bの下部ローラなどの、ローラ244の対の少なくとも一方のロールは、液体浴に沈められる。いくつかの実施形態では、液体は、水であっても、他の適切な液体であってもよい。下側のローラ244bの下部ローラが液体浴を通して回転するとき、下側のローラ244bおよび上側のローラ244aは、外面248b、248aを介してその外面の液体、たとえば水を受け取るように構成される。下側のローラの対244bの上部ローラの面は、溝250を介して液体で満たされる。詳細には、溝250は、液体、たとえば水、または他の適切な液体を受け取り、かつローラ244aの外面248aを湿らすように構成される。
ローラ244は、紙片202が加湿システム208を通して導かれる、および/または引っ張られるときに、互いに対して、または互いに回転してもよい。このようにして、加湿システム208は、水溶性接着剤でコートされた紙片202を湿らせてもよい。水などの液体を塗布することにより、接着剤の面粘着性を活性化して、無撚紐201の圧縮および圧密化を容易にすることが可能である。いくつかの実施形態では、加湿システム208は、Anilox(登録商標)ローラなどの市販のローラを含んでもよい。しかしながら、通過する対象物の加湿を容易にする場合がある他のローラは、開示される主題の範囲に入る。
【0026】
図4は、別の実施形態による、無撚紐301を形成するための装置300を示す。装置300は、複数の細片部分352を画成するための複数の長手方向に延在するスリット350を紙片302が含んでもよい一変形形態を提供する。いくつかの実施形態では、装置300は、スライサ、ナイフ、スリッタ、または紙片302を長手方向に複数の細片部分352に切断する、こすり取る、またはスライスするための他の適切な機器を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、スリット350は、横方向に等間隔に離れて配置されてもよく、その結果、細片部分352の各々は、同じ距離だけ横方向に延在する。いくつかの実施形態では、スリット350の1つまたは複数は、横方向に不等間隔に離れて配置されてもよく、その結果、細片部分352の各々は、異なる距離だけ横方向に延在する。
【0027】
図4に示すように、細片部分352は、上述のように、無撚紐301を形成するために、引抜成形紐金型、たとえば漏斗状金型305,および複数の引抜成形紐金型、たとえばノズル状金型322a、322b、322cを通して導かれる、および/または引っ張られる。いくつかの実施形態では、紙片302は、水溶性PVOHなどの接着剤でコートされてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、コートされた紙片302は、加湿システム(たとえば、加湿システム208)を通して引っ張られてもよい、および/または導かれてもよい。他の実施形態では、紙片302は、漏斗状金型305を通して引っ張られている、および/または導かれているときに、コートされないままであってもよい。
【0028】
図5は、別の実施形態による、無撚紐401を形成するための装置400を示す。装置400は、複数の細片部分452を画成するための複数の長手方向に延在するミシン目450を紙片402が含んでもよい一変形形態を提供する。いくつかの実施形態では、装置400は、穿孔ガン、針、またはミシン目450を形成するための他の適切な機器を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ミシン目450は、横方向に等間隔に離れて配置されてもよく、その結果、細片部分452の各々は、同じ距離だけ横方向に延在する。
いくつかの実施形態では、ミシン目450の1つまたは複数は、横方向に不等間隔に離れて配置されてもよく、その結果、細片部分452の各々は、異なる距離だけ横方向に延在する。
【0029】
この場合も、
図5に示すように、細片部分452は、上述のように、無撚紐401を形成するために、引抜成形紐金型、たとえば漏斗状金型405,および複数の引抜成形紐金型、たとえばノズル状金型422a、422b、422cを通して導かれる、および/または引っ張られる。
いくつかの実施形態では、紙片402は、水溶性PVOHなどの接着剤でコートされてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、コートされた紙片402は、加湿システム(たとえば、加湿システム208)を通して引っ張られてもよい、および/または導かれてもよい。他の実施形態では、紙片402は、漏斗状金型405を通して引っ張られている、および/または導かれているときに、コートされないままであってもよい。
【0030】
図4および
図5に示す実施形態は、無撚紐(たとえば、無撚紐1、101、201、301、401)の強度的性質の増強を容易にする。本発明者らは、スライシング、穿孔、または一般に細片部分(たとえば、352、452)を提供することが、引抜成形紐金型(たとえば、漏斗状金型305、405、およびノズル状金型322a、322b、322c、422a、422b、422c)の進入開口および出口開口を通して紙片(たとえば、紙片302、402)の圧縮および/または圧密化を容易にし、そのことが、紙片(たとえば、紙片302、402)のクリンピングおよび/または歪みを制限する、抑制する、または低減することを実験的に発見した。
【0031】
図6は、垂直軸が引張荷重に対応し、水平軸が伸びに対応するグラフを示す。実線は、一実施形態に従って無撚紐を形成するために、引抜成形紐金型を通して、15の個々に手で引っ張られた紙片から組み立てられた帯に対応し、点線は、別の実施形態に従って無撚紐を形成するために、引抜成形紐金型を通して、15の個々に手で引っ張られたスリット紙片部分から組み立てられた帯に対応する。
4つの紙片部分を画成するために等間隔に離れて配置されたスリットを有する紙片から無撚紐が形成された。幅が19mmの紙片が、等しい幅(19/4mm)の4つの長手方向の紙片部分に細長く切られた。両方の無撚紐帯は、12%w/wの含有量の最終コート重量を付与するために、接着剤でコートされた。
図6に示すように、点線に対応する、細長く切られた細片から作成された無撚紐の実施形態は、12%の最終的強度増大を示した。
【0032】
図7は、別の実施形態による、無撚紐501を形成するための装置500を示す。装置500は、含浸システム560を含む一変形形態を提供する。含浸システム560は、無撚紐501を受け取るように構成され、器562およびローラ564を含む。器562は、無撚紐501をコートおよび/または含浸するための液体を含む。いくつかの実施形態では、液体は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよい水溶性PVOH接着剤を含んでもよい。PVOH溶液中の保水剤は、溶液中の水を保持するように作用して、紙が湿る速さを減速させる。きつく撚り合わせた紙紐は水の浸透を減速させるので、保水剤を添加する必要がない、紙をより合わせた紐とは対照的に、水溶性接着剤媒体に保水剤を添加することにより、ノズル状金型を通して湿った無撚紐を引抜成形する間に、湿った無撚紐が破損しないようになる。
いくつかの商用の水溶性PVOHグレードについては、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤の添加を割愛してもよい。紐および帯の可撓性に関しては、紙片を撚り合わせることにより紐に、したがって、最終的な帯紙に自然な可撓性が与えられる従来の紐および帯とは対照的に、無撚紐および関連する帯は、当然可撓性が劣る。その結果、水溶性接着剤は、無撚紐の可撓性を強化するために、ポリプロピレングリコール(分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならない。
図7に示すように、紙片502は、中間形態の紐501aを形成するために、引抜成形紐金型、たとえば漏斗状金型505を通して導かれる、および/または引っ張られ、その後、中間形態の紐501aは、無撚紐501を形成するために、第2組の引抜成形紐金型、たとえば第1のノズル状金型522aを通して導かれる、および/または引っ張られる。その後、無撚紐501は、第2のノズル状金型522bを通して導かれる、および/または引っ張られ、第1のノズル状金型522aと第2のノズル状金型522bの間に含浸システム560が配置される。ローラ564が回転するとき、水溶性接着剤で、たとえば、カルボキシルメチルセルロースなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤で、無撚紐501を含浸またはコートするために、無撚紐501は、第1のノズル状金型522aから引き出され、PVOHで湿ったローラ564の上面に対して引っ張られる。カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤で無撚紐501を含浸した後に、無撚紐501は、第2のノズル状金型522bを通して導かれる、および/または引っ張られる。
いくつかの実施形態では、第2のノズル状金型522bは、無撚紐501を加熱するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、無撚紐501は、無撚紐501を形成するために加熱されてもよい、または加熱されなくてもよい第3の、第4の、または任意の数のノズル状金型を通して引っ張られてもよい、および/または導かれてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の器562、および1つまたは複数のローラ564が、第1のノズル状金型522aと、ノズル状金型522b、および/またはノズル状金型522bの後に位置決めされた任意の数の後続のノズル状金型などの、任意の後続のノズル状金型との間に置かれてもよい。
【0033】
さらに、いくつかの実施形態では、ノズル状金型の1つまたは複数は、無撚紐501を加熱するように構成されてもよい。上述のように、無撚紐501を加熱するように構成されてもよいノズル状金型は、電気加熱システム、または加熱器、ランプなどのような、無撚紐を加熱するための他のシステムおよび方法を含んでもよい。この場合も、紙片502が中間形態の紐501aおよび無撚紐501に形成されるときに、漏斗状金型およびノズル状金型(たとえば、505、522a、522b)は、紙片502の圧縮および/または圧密化を容易にするようなサイズを有してもよい。
たとえば、進入開口および出口開口、ならびに対応する漏斗状金型およびノズル状金型の第1の容積および第2の容積は、紙片502、中間形態の紐501a、および無撚紐501の圧縮および/または圧密化を容易にするために、連続して徐々に縮小してもよい。
【0034】
図8は、一実施形態による、無撚紐601を圧縮するため、および無撚紐601を引抜成形帯金型の中に誘導し、組み立てるための装置600を示す。本実施形態は、無撚紐601に関連して記載されているが、以下でより詳細に説明するように、撚紐を引抜成形帯金型の中で圧縮し、誘導し、組み立てることは、開示される主題の範囲に入る。
【0035】
無撚紐601は、本明細書に記載するさまざまな実施形態に従って形成されてもよい。
図8に示す装置600は、任意選択で、および/または追加で、無撚紐601の圧縮および/または圧密化を容易にする場合がある。装置600は、複数の誘導および圧縮ローラシステム670を含む。
図8に示す実施形態は、3つの誘導および圧縮ローラシステム670を含むが、他の実施形態では、装置600は、1対の誘導および圧縮ローラシステム670、または任意の数の誘導および圧縮ローラシステム670を含んでもよい。誘導および圧縮ローラシステム670は、上部ローラ674および下部ローラ676を含む第1組のローラ672を含む。上部ローラ674は、第1の通過ギャップ680を画成するために、下部ローラ676に隣接して位置決めされる。第1の通過ギャップ680は、無撚紐601がそこを通過するときに、無撚紐601を誘導し、押しつける、および/または圧縮するように構成される。
【0036】
誘導および圧縮ローラシステム670は、左側ローラ684および右側ローラ686を含む第2組のローラ682を含む。左側ローラ684は、第2の通過ギャップ688を画成するために、右側ローラ686に隣接して位置決めされる。第2の通過ギャップ688は、無撚紐601がそこを通過するときに、無撚紐601を押しつける、および/または圧縮するように構成される。詳細には、第1組のローラ672および第2組のローラ682は、互いに対してある角度で向き合うように配列される。
たとえば、第1組のローラ672は、略水平方向に向けられ、一方では、第2組のローラ682は、略垂直方向に向けられ、第1組のローラ672の向きは、第2組のローラ682と略垂直になる。しかしながら、他の実施形態では、第1組のローラ672および第2組のローラ682の向きは、互いに対して平行になるように、または任意の他の適切な角度方向で配列されてもよい。
【0037】
図8に示す実施形態を含むいくつかの実施形態では、装置600は、任意選択で、および/または追加で、たとえば溝付きベアリングなどの1つまたは複数の誘導溝付きローラ689を含んでもよい。いくつかの実施形態では、装置600は、誘導および圧縮ローラシステム670を排除してもよく、誘導溝付きローラ689だけを含んでもよい。いくつかの実施形態では、装置600は、1つ、2つ、3つ、または任意の数の誘導溝付きローラ689を含んでもよい。
たとえば、
図8に示す実施形態は、複数の第1組のローラ672および第2組のローラ682に隣接して位置決めされた1対の誘導溝付きローラ689を含む。誘導溝付きローラ689は、溝付きローラ689の外面691を取り囲む凹所690を含む。凹所690は、撚紐または無撚紐601が誘導および圧縮ローラシステム670を通過するときに、撚紐または無撚紐601を受け取ることが可能なように、外面691上に位置決めされる。詳細には、誘導溝付きローラ689の凹所690は、撚紐または無撚紐601をさらに圧縮および/または圧密化するように構成される。さらに、以下で詳細に説明するように、誘導溝付きローラ689はまた、撚紐または無撚紐601が帯形成機器に送り込まれることがあるときに、撚紐または無撚紐601の整列を容易にする。
【0038】
図9および
図10は、一実施形態による引抜成形帯金型810を示す。引抜成形帯金型810は、上部部材842および下部部材844を含む。上部部材842は、下部部材844に結合されるように構成される。上部部材842は、固定具などによって下部部材844に結合されてもよい。固定具の使用により、必要なときはいつでも、引抜成形帯金型810を開けて、紐を配置できるようになる。上部部材842は、略長方形に形作られ、内側845および外側846を含む。内側845および外側846は、略平坦な面であり、かつ互いに平行であるそれぞれの面848、847を含む。下部部材844は、内側849および外側850を含む。内側は、入口開口852から出口開口853に延在する凹所851を含む。凹所851は、テーパ状区間部分855および一定状区間部分856を含む。テーパ状区間部分855は、入口開口852からテーパ状になり、または狭くなり、一定状区間部分856に滑らかに移行する。
一定状区間部分856は、テーパ状区間部分855から出口開口853まで長手方向に延在する。詳細には、凹所851は、一定状区間部分856では、一定の幅Wおよび一定の厚さTを有する。一定状区間部分856の幅Wは、略一定のままであり、幅Wを有する帯紙860を形成するように選択される。いくつかの実施形態では、一定状区間部分856の厚さTは、およそ1mm−1.2mmの範囲であってもよい。他の実施形態では一定状区間部分856の幅Wは、帯紙860が任意の所望の幅Wを有するように選択されてもよい。
一定状区間部分856の厚さTは、入口開口852に入る無撚紐801の直径に少なくとも等しい、またはそれよりもおよそ0.1mm−0.2mm大きくなるように選択されてもよい。この場合も、一定の厚さTを有するように一定状区間部分856を選択することにより、圧縮および/または圧密化が容易になり、したがって、帯紙860の強度的性質が改善される。他の実施形態では、一定状区間部分856の厚さTは、帯紙860が任意の所望の厚さTを有するように選択されてもよい。
【0039】
本明細書に記載するさまざまな実施形態(たとえば、1、101、201、301、401、501、601、701)によれば、
図10に最もよく示されているように、入口開口852はそこを通していくつかの撚紐または無撚紐801を受け取るように構成される。撚紐または無撚紐801は、凹所851のテーパ状区間部分855を通して導かれる、および/または引っ張られるとき、横方向に徐々に圧縮および/または圧密化される。
その後、撚紐または無撚紐801は、一定状区間部分856を通過し、一定状区間部分856で、撚紐または無撚紐801は横方向に続けて圧縮および/または圧密化され、したがって、撚紐または無撚紐801を互いに結合して、選択された幅Wを有する帯紙860を形成する。さらに、撚紐または無撚紐801をこのようにして圧縮および/または圧密化することにより、撚紐または無撚紐801の各々の間にあるギャップの低減が容易になる。撚紐または無撚紐801間のギャップが低減された、すなわち狭い帯紙860を形成することにより、有利には帯紙860の最終的引張強さ的性質が改善される。
【0040】
いくつかの実施形態では、引抜成形帯金型810は、室温で維持されてもよい。引抜成形帯金型810を室温で維持することは、無撚紐801にコートまたは塗布される任意の接着剤を液相で維持するのを容易にする場合がある。上述のように、いくつかの実施形態では、無撚紐801は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOHなどの水溶性接着剤で含浸および/またはコートされてもよい。そのような例では、たとえば、帯形成機器810は、任意の残留した水溶性接着剤を液相で維持するのを容易にするために、室温のままであってもよい。いくつかの実施形態では、引抜成形帯金型810は、選択された温度まで加熱されてもよい。たとえば、引抜成形帯金型810は、無撚紐801が凹所を通過するときに、無撚紐801を加熱するための、コイルなどのような電気加熱システムを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、引抜成形帯金型810は、加熱器、ランプなどのような、撚紐または無撚紐801を加熱するための他のシステムおよび方法を含んでもよい。
【0041】
さらに、いくつかの実施形態では、引抜成形帯金型810は、およそ50℃−90℃の範囲内の温度まで加熱されてもよい。さらに一般的に言えば、引抜成形帯金型810は、コートされた、またはコートされていない撚紐または無撚紐801が引抜成形帯金型810の凹所851を通過するときに、引抜成形帯金型810内の摩擦力を最小にできる適切な温度まで加熱されてもよい。さらにまた、引抜成形帯金型810を加熱することにより、同じく有利には、帯紙860を形成するために無撚紐801が圧縮および/または圧密化されるときに、無撚紐801の乾燥が容易になる場合がある。
【0042】
図11は、水溶性接着剤などの接着剤を、たとえば、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含んでもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤を、撚紐または無撚紐901に噴射するための装置900を示す。装置900は、引抜成形帯金型910および噴射機器915を含む。噴射機器915は、器(図示せず)または他の水溶性接着剤の供給源と流体でつながっている1つまたは複数の導管917を含んでもよい。噴射機器915は、1つまたは複数の導管917に結合した噴射ヘッド918を含んでもよい。
図11に示すように、噴射ヘッド918は、引抜成形帯金型910の進入開口952に近接して位置決めされる。詳細には、噴射機器915は、撚紐または無撚紐901が引抜成形帯金型910に入るときに、水溶性接着剤を噴霧する、噴射する、または塗布するように構成される。いくつかの実施形態では、装置900は、引抜成形帯金型910に隣接して位置決めされる含浸システム(たとえば、560)を含んでもよい。そのような実施形態では、撚紐または無撚紐901は、引抜成形帯金型910に入る前に、水溶性接着剤で、たとえば、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含んでもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOHで含浸されてもよい。
【0043】
図12は、本明細書に記載する装置、方法、および機器の実施形態に従って形成された帯紙706を示す。帯紙706は、一定状区間部分(たとえば、一定状区間部分856)が、およそ1.2mmの厚さT(図示せず)、および、およそ17mmの幅Wを有する凹所(たとえば、凹所851)を有する引抜成形帯金型(たとえば、引抜成形帯金型810、910)の一実施形態を通して14の無撚紐701を導くことにより形成される。無撚紐701は、引抜成形帯金型(たとえば、引抜成形帯金型810、910)を通して引抜成形されている間ずっと、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよい水溶性PVOH接着剤の噴射でコートされる。最終的な帯は12%w/wのPVOH接着剤含有量のコートを有している。その後の引張強さ試験が、撚紐から形成された市販されている従来の帯紙と比較して、最終的引張強さ的性質で顕著な改善を示す(たとえば
図17を参照のこと)。
【0044】
図13は、一実施形態による帯引抜成形機械1110の概略構成図である。帯引抜成形機械1110は、原紙が周りに巻かれる1つまたは複数の回転可能なリール(図示せず)を含んでもよい。巻かれた原紙は、1つまたは複数の回転しているリールから原紙が引っ張られるときに巻き戻しできるロール(たとえば、きつく巻かれたロール)を形成できる。
図13に示す実施形態では、1つまたは複数の回転可能なリールの周りに巻かれた原紙は、複数の事前にコートされた紙片1002を提供するために、ポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならないPVOHなどの水溶性接着剤で事前にコートされる。帯引抜成形機械1110は、1組のピンチローラに動作可能に結合したモータを含む第1の駆動システム1012を含む。第1の駆動システム1012は、加湿システム1008、およびたとえば引抜成形紐金型(たとえば、漏斗状金型5、105、205、305、405、505、およびノズル状金型22、122a、122b、122cなど)などの金型1014を通して紙片1002を引っ張るように構成される。詳細には、紙片1002は、たとえば、熱を加える、または液体を塗布することにより接着剤の面粘着性を活性化できる加湿システム208などの加湿システム1008を通して導かれる、および/または引っ張られる。上述のように、加湿システム1008は、ミスティングノズル、水霧浴、水蒸気室、または水溶性接着剤の面粘着性を活性化するために紙片1002に水などの液体を塗布する他のシステムを含んでもよい。
【0045】
加湿システム1008を通過した後、紙片1002はその後、第1組の引抜成形紐金型1014を通して導かれる、および/または引っ張られる。上述のように、いくつかの実施形態では、いくつかの紙片1002の各々は最初に、中間形態の紐を形成するために、漏斗状金型(たとえば、漏斗状金型5、105、205、305など)などの対応するいくつかの引抜成形紐金型を通して導かれてもよい、および/または引っ張られてもよい。その後、中間形態の紐は、互いに隣接して位置決めされたノズル状金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)などのいくつかの引抜成形紐金型を通して引っ張られてもよい、および/または導かれてもよい。
いくつかのノズル状金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)の各々は、対応する中間形態の紐、および無撚紐1001を受け取り、圧縮するための容器(たとえば、容器9、109など)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、紙片1002は、漏斗状金型から導かれ、中間形態の紐に形成され、対応するいくつかのノズル状金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)に導かれてもよい。中間形態の紐は、無撚紐1001を形成するために、第1組の引抜成形紐金型1014を通して導かれる、および/または引っ張られる。
【0046】
図13に示す実施形態を含むいくつかの実施形態では、いくつかの第1組の引抜成形紐金型1014の1つまたは複数は、コイルなどの電気加熱システムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、いくつかの第1組の引抜成形紐金型1014の1つまたは複数は、加熱器、ランプ、または無撚紐1001を加熱し、乾燥させるための他の適切な機器を含んでもよい。
【0047】
第1組の引抜成形紐金型1014を通過した後に、第2の駆動システム1069が、第2組の引抜成形紐金型1016を通して無撚紐1001を導いてもよい、および/または引っ張ってもよい。この場合も、上述のように、いくつかの実施形態では、いくつかの無撚紐1001の各々は、任意選択で最初に、漏斗状金型(たとえば、漏斗状金型5、105、305など)などの対応するいくつかの引抜成形紐金型を通して引っ張られてもよい、および/または導かれてもよい。
その後、無撚紐1001は、互いに隣接して位置決めされたノズル状金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)などのいくつかの引抜成形紐金型を通して引っ張られてもよい、および/または導かれてもよい。いくつかの引抜成形紐金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)の各々は、対応する無撚紐1001を受け取り、圧縮するための容器(たとえば、容器9、109など)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、無撚紐1001は、任意選択の漏斗状金型から、対応するいくつかの引抜成形紐金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)に導かれてもよい。
図13に示す帯引抜成形機械1110の実施形態では、第2組の帯引抜成形機械1016は、無撚紐1001を加熱するための手段を含まないが、他の実施形態では、いくつかの第2組の金型1016の1つが、無撚紐1001を加熱するための手段を含んでもよい。
【0048】
帯引抜成形機械1110は、たとえば誘導および圧縮ローラシステム670に類似する1つまたは複数の誘導および圧縮ローラシステム1070、およびたとえば誘導溝付きローラ689に類似する1つまたは複数の誘導溝付きローラ1089を含む。いくつかの実施形態では、無撚紐1001の各々は、1つまたは複数の誘導および圧縮ローラシステム1070、および/または誘導溝付きローラ1089のうち同じものに導かれてもよい。
他の実施形態では、無撚紐1001の各々は、1つまたは複数の誘導および圧縮ローラシステム1070、および/または誘導溝付きローラ1089のうち対応するものに導かれてもよい。上述のように、誘導および圧縮ローラシステム1070および/または誘導溝付きローラ1089は、無撚紐1001の圧縮および/または圧密化をさらに容易にし、たとえば含浸システム560に類似する含浸システム1060に無撚紐1001を誘導してもよい。
【0049】
含浸システム1060は、器(たとえば、器562)およびローラ(たとえば、ローラ564)を含んでもよい。器(たとえば、器562)は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤、または任意の他の適切な水溶性接着剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤などの、無撚紐1001をコートおよび/または含浸するための液体を含んでもよい。
ローラ(たとえば、ローラ564)が回転するとき、無撚紐1001は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤で無撚紐501を含浸またはコートするために、PVOHで湿ったローラ(たとえば、ローラ564)の上面に対して引っ張られる。たとえば、コーティング液の1つの配合が、脱イオン水中の24%w/wのPVOHおよび2%のカルボキシルメチルセルロースナトリウムからなる。コーティング液の第2の配合が、19%w/wのPVOHおよび19%w/wのポリプロピレングリコール(分子量=2000)からなる。
【0050】
帯引抜成形機械1110はまた、たとえば引抜成形帯金型810、910などの引抜成形帯金型1020を含む。無撚紐1001の各々は、引抜成形帯金型1020に引っ張られる、および/または導かれる。上述のように、引抜成形帯金型1020は、無撚紐1001を圧縮および結合して、たとえば帯紙860などの帯紙1062にしてもよい。
図13に示す実施形態を含むいくつかの実施形態では、引抜成形帯金型1020は、たとえばコイル、加熱器、ランプなどのような電気加熱システムによって、PVOH、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤、および無撚紐1001を加熱するための手段を含んでもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、帯引抜成形機械1110は、任意選択で、および/または追加で、たとえば噴射機器915に類似する噴射機器1015を含んでもよい。上述のように、噴射機器1015は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤、または任意の他の適切な水溶性接着剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤などの水溶性接着剤を含有する器と流体でつながっている1つまたは複数の導管(たとえば、導管917)を含んでもよい。
噴射機器1015は、無撚紐1001が引抜成形帯金型1020のテーパ状区間などの引抜成形帯金型1020に入るときに、水溶性接着剤を噴霧する、噴射する、または塗布するように構成された、1つまたは複数の導管(たとえば、導管917)に結合された噴射ヘッド(たとえば、噴射ヘッド918)を含んでもよい。あるいは、帯引抜成形機械1110は、引抜成形帯金型1020に隣接して位置決めされる含浸システム(たとえば、含浸システム560)を含んでもよい。
【0052】
帯引抜成形機械1110は、帯乾燥機1049をさらに含む。帯乾燥機1049は、室温で気流を供給して、帯紙1062の乾燥を容易にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、帯乾燥機1049は、より高い温度で気流を供給して、高くなった温度で帯紙1062の乾燥を加速するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、帯引抜成形機械1110は、任意選択で、追加で、または代わりに、加熱されたロール、ランプなどのような他の乾燥システムを含んでもよい。
図13に示すように、帯引抜成形機械1020は、ピンチローラに動作可能に結合したモータを有する複数の駆動システム1069をさらに含む。駆動システム1069は、帯乾燥機1049に隣接して位置決めされる。複数の駆動システム1069は、個々に、または第1の駆動システム1012と組み合わせて、紙片1002、中間形態の紐、無撚紐1001、および/または帯紙1062を引っ張る、駆動する、導く、および/または誘導するように構成される。帯紙1062は、帯乾燥機1049を通過した後に、帯コイル1077またはロールを形成するために、リール上に巻かれる。
【0053】
図14は、別の実施形態による帯引抜成形機械2110の概略構成図である。帯引抜成形機械2110は、原紙が周りに巻かれる1つまたは複数の回転可能なリール(図示せず)を含んでもよい。巻かれた原紙は、複数の紙片を提供するために、1つまたは複数の回転しているリールから原紙が引っ張られるときに巻き戻しできるロール(たとえば、きつく巻かれたロール)を形成できる。
図14に示す実施形態は、1つまたは複数の回転可能なリールの周りに巻かれた原紙が接着剤で事前にコートされていない一変形形態を提供し、コートされていない紙片2002を提供するように構成される。
【0054】
帯引抜成形機械2110は、1組のピンチローラに動作可能に結合したモータを含む第1の駆動システム2012を含む。第1の駆動システム2012は、第1組の引抜成形紐金型1014を通して紙片2002を導く、および/または引っ張るように構成される。上述のように、いくつかの実施形態では、いくつかの紙片2002の各々は最初に、中間形態の紐を形成するために、漏斗状金型(たとえば、漏斗状金型5、105、305など)などの対応するいくつかの引抜成形紐金型を通して導かれてもよい、および/または引っ張られてもよい。
その後、中間形態の紐は、互いに隣接して位置決めされたノズル状金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)などのいくつかの引抜成形紐金型を通して引っ張られてもよい、および/または導かれてもよい。ノズル状金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)などのいくつかの引抜成形紐金型の各々は、対応する中間形態の紐、および無撚紐2001を受け取り、圧縮するための容器(たとえば、容器9、109など)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、紙片2002は、漏斗状金型から導かれ、中間形態の紐に形成され、ノズル状金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)などの対応するいくつかの引抜成形紐金型に導かれてもよい。中間形態の紐は、無撚紐2001を形成するために、第1組の引抜成形紐金型2014を通して導かれる、および/または引っ張られる。
【0055】
帯引抜成形機械2110は、器(たとえば、器562)およびローラ(たとえば、ローラ564)を含んでもよい第1の含浸システム2060を含む。器(たとえば、器562)は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤、または任意の他の適切な水溶性接着剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤などの、無撚紐2001をコートおよび/または含浸するための液体を含んでもよい。
ローラ(たとえば、ローラ564)が回転するとき、無撚紐2001は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤で無撚紐2001を含浸またはコートするために、PVOHで湿ったローラ(たとえば、ローラ564)の上面に対して引っ張られる。第1の含浸システム2060を通過した後、無撚紐2001は、第2組の引抜成形紐金型2016を通して導かれてもよい、および/または引っ張られてもよい。この場合も、上述のように、いくつかの実施形態では、いくつかの無撚紐2001の各々は、任意選択で最初に、漏斗状金型(たとえば、漏斗状金型5、105、305など)などの対応するいくつかの引抜成形紐金型を通して引っ張られてもよい、および/または導かれてもよい。
その後、無撚紐2001は、互いに隣接して位置決めされたノズル状金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)などのいくつかの引抜成形紐金型を通して引っ張られてもよい、および/または導かれてもよい。ノズル状金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)などのいくつかの引抜成形紐金型の各々は、対応する無撚紐2001を受け取り、圧縮するための容器(たとえば、容器9、109など)を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、無撚紐2001は、任意選択の漏斗状金型からノズル状金型(たとえば、ノズル状金型22、122a、122b、122cなど)などの対応するいくつかの引抜成形紐金型に導かれてもよい。
図14に示す実施形態を含むいくつかの実施形態では、いくつかの第2組の引抜成形紐金型2016の1つまたは複数は、無撚紐2001を加熱するための手段を、たとえば、コイルなどのような電気加熱システムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、いくつかの第2組の金型2016の1つまたは複数は、加熱器、ランプ、または紙の無撚紐2001を加熱するための他の適切な機器を含んでもよい。
【0056】
帯引抜成形機械2110は、たとえば誘導および圧縮ローラシステム670に類似する1つまたは複数の誘導および圧縮ローラシステム2070、およびたとえば誘導溝付きローラ689に類似する1つまたは複数の誘導溝付きローラ2089を含む。いくつかの実施形態では、無撚紐2001の各々は、1つまたは複数の誘導および圧縮ローラシステム2070、および/または誘導溝付きローラ2089のうち同じものに導かれてもよい。
他の実施形態では、無撚紐2001の各々は、1つまたは複数の誘導および圧縮ローラシステム2070、および/または誘導溝付きローラ2089のうち対応するものに導かれてもよい。上述のように、誘導および圧縮ローラシステム2070および/または誘導溝付きローラ2089は、無撚紐2001の圧縮および/または圧密化をさらに容易にする場合があり、無撚紐2001をたとえば含浸システム560などの第2の含浸システム2061に誘導してもよい。
【0057】
第2の含浸システム2061は、器(たとえば、器562)およびローラ(たとえば、ローラ564)を含んでもよい。器(たとえば、器562)は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤、または任意の他の適切な水溶性接着剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤などの、無撚紐2001をコートおよび/または含浸するための液体を含んでもよい。ローラ(たとえば、ローラ564)が回転するとき、無撚紐2001は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤で無撚紐2001を含浸またはコートするために、PVOHで湿ったローラ(たとえば、564)の上面に対して引っ張られる。
【0058】
帯引抜成形機械2110はまた、たとえば引抜成形帯金型810、910に類似する引抜成形帯金型2020を含む。無撚紐2001の各々は、引抜成形帯金型2020に引っ張られる、および/または導かれる。上述のように、引抜成形帯金型2020は、無撚紐2001を圧縮および結合して、たとえば帯紙860などの帯紙2062にしてもよい。
図14に示す実施形態を含むいくつかの実施形態では、引抜成形帯金型2020は、たとえば、コイル、加熱器、ランプなどのような電気加熱システムによってPVOHおよび無撚紐2001を加熱するための手段を含んでもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、帯引抜成形機械2110は、任意選択で、および/または追加で、たとえば噴射機器915に類似する噴射機器2015を含んでもよい。上述のように、噴射機器2015は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤、または任意の他の適切な水溶性接着剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤などの水溶性接着剤を含有する器と流体でつながっている1つまたは複数の導管(たとえば、導管917)を含んでもよい。
噴射機器2015は、無撚紐2001が引抜成形帯金型2020のテーパ状区間などの引抜成形帯金型2020に入るときに、水溶性接着剤を噴霧する、噴射する、または塗布するように構成された、1つまたは複数の導管(たとえば、導管917)に結合された噴射ヘッド(たとえば、噴射ヘッド918)を含んでもよい。あるいは、帯引抜成形機械2110は、引抜成形帯金型2020に隣接して位置決めされる含浸システム(たとえば、含浸システム560)を含んでもよい。
【0060】
帯引抜成形機械2110は、帯乾燥機2049をさらに含む。帯乾燥機2049は、室温で気流を供給して、帯紙2062の乾燥を容易にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、帯乾燥機2049は、より高い温度で気流を供給して、高くなった温度で帯紙2062の乾燥を加速するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、帯引抜成形機械2110は、任意選択で、追加で、または代わりに、加熱されたロール、ランプなどのような他の乾燥システムを含んでもよい。
図14に示すように、引抜成形帯金型2020は、ピンチローラに動作可能に結合したモータを有する複数の駆動システム2069をさらに含む。駆動システム2069は、帯乾燥機2049に隣接して位置決めされる。複数の駆動システム2069は、個々に、または第1の駆動システム2012と組み合わせて、紙片2002、中間形態の紐、無撚紐2001、および/または帯紙2062を引っ張る、駆動する、導く、および/または誘導するように構成される。帯紙2062は、帯乾燥機2049を通過した後に、帯コイル2077を形成するために、リール上に導かれる、および/または巻かれる。
【0061】
図15は、別の実施形態による帯引抜成形機械3110の概略構成図である。帯引抜成形機械3110は、複数の撚紐3005、たとえば撚り合わせた紙片が1つまたは複数の回転可能なリール(図示せず)を通して提供されてもよい一変形形態を提供する。
【0062】
帯引抜成形機械3110は、たとえば誘導および圧縮ローラシステム670に類似する1つまたは複数の誘導および圧縮ローラシステム3070、およびたとえば誘導溝付きローラ689に類似する1つまたは複数の誘導溝付きローラ3089を含む。いくつかの実施形態では、撚紐3005の各々は、1つまたは複数の誘導および圧縮ローラシステム3070、および/または誘導溝付きローラ3089のうち同じものに導かれてもよい。
他の実施形態では、撚紐3005の各々は、1つまたは複数の誘導および圧縮ローラシステム3070、および/または誘導溝付きローラ3089のうち対応するものに導かれてもよい。上述のように、圧縮ローラシステム3070および/または誘導溝付きローラ3089は、撚紐3005の圧縮および/または圧密化をさらに容易にし、撚紐3005をたとえば含浸システム560などの含浸システム3060に誘導してもよい。
【0063】
含浸システム3060は、器(たとえば、器562)およびローラ(たとえば、ローラ564)を含んでもよい。器(たとえば、器562)は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤、または任意の他の適切な水溶性接着剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤などの、撚紐3005をコートおよび/または含浸するための液体を含んでもよい。ローラ(たとえば、ローラ564)が回転するとき、撚紐3005は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤で撚紐3005を含浸またはコートするために、PVOHで湿ったローラ(たとえば、ローラ564)の上面に対して引っ張られる。
【0064】
帯引抜成形機械3110はまた、たとえば引抜成形帯金型810、910などの引抜成形帯金型3020を含む。撚紐3005の各々は、引抜成形帯金型3020まで引っ張られる、および/または導かれる。上述のように、引抜成形帯金型3110は、撚紐3005を圧縮および結合して、帯紙3062にしてもよい。
図15に示す実施形態を含むいくつかの実施形態では、引抜成形帯金型3010は、たとえば、コイル、リード線、加熱器、ランプなどのような電気加熱システムによってPVOHおよび撚紐3005を加熱するための手段を含んでもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、帯引抜成形機械3110は、任意選択で、および/または追加で、たとえば噴射機器915に類似する噴射機器3015を含んでもよい。上述のように、噴射機器3015は、カルボキシルメチルセルロースナトリウムなどの保水剤を含有してもよく、かつポリプロピレングリコール(たとえば、分子量=2000)などの水溶性軟化剤、または任意の他の適切な水溶性接着剤を含有してもよい、または含有しなければならない水溶性PVOH接着剤などの水溶性接着剤を含有する器と流体でつながっている1つまたは複数の導管(たとえば、導管917)を含んでもよい。
噴射機器3015は、撚紐3005が引抜成形帯金型3020に入るときに、水溶性接着剤を噴霧する、噴射する、または塗布するように構成された、1つまたは複数の導管(たとえば、導管917)に結合された噴射ヘッド(たとえば、噴射ヘッド918)を含んでもよい。あるいは、帯引抜成形機械3110は、引抜成形帯金型3020に隣接して位置決めされる含浸システム(たとえば、含浸システム560)を含んでもよい。
【0066】
帯引抜成形機械3110は、帯乾燥機3049をさらに含む。帯乾燥機3049は、室温で気流を供給して、帯紙3062の乾燥を容易にするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、帯乾燥機3049は、より高い温度で気流を供給して、高くなった温度で帯紙3062の乾燥を加速するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、帯引抜成形機械3110は、任意選択で、追加で、または代わりに、加熱されたロール、ランプなどのような他の乾燥システムを含んでもよい。
図15に示すように、帯引抜成形機械3110は、ピンチローラに動作可能に結合したモータを有する複数の駆動システム3069を含む。駆動システム3069は、帯乾燥機3049に隣接して位置決めされる。複数の駆動システム3069は、個々に、または組み合わせて、撚紐3005および/または帯紙3062を引っ張る、駆動する、導く、および/または誘導するように構成される。帯紙3062は、帯乾燥機3049を通過した後に、帯コイル3077またはロールを形成するために、リール上に巻かれる。
【0067】
上記でより詳細に説明したように、帯紙(たとえば、帯紙502、860、1062、2062、3062)のさまざまな実施形態は、有利には、紙片(たとえば紙片1、101、201、301、401など)間のギャップが低減されるように形成される。本発明者らは、帯紙の最終的引張強さと帯紙の緊度の間に直線関係を確立できることを、さまざまな実験手順を経て発見した。緊度は、帯内の紙片の数、および紙片間のギャップと相関関係がある、またはより具体的には、帯紙の横断面に対する帯の直線重量の比と相関関係がある。
図16は、垂直軸が帯紙の最終的引張荷重に対応し、水平軸が帯紙の緊度に対応するグラフである。
図16に示すように、より高い襟度が、商業的に作成された帯紙の最終的引張強さを改善することになる。
【0068】
図17は、水平軸が帯紙の緊度に対応し、垂直軸が最終的引張荷重に対応するグラフである。詳細には、
図17は、本明細書に記載するさまざまな実施形態に従って無撚紐(non−twisted string、NTS)から形成された帯紙と撚り合わせた紙紐から形成された従来の帯紙を比較する実験的試験結果を示す。
図17に示すように、本明細書に記載するさまざまな実施形態に従って形成された帯紙は、帯紙の最終的引張強さを著しく改善することになる。
【0069】
図18は、水平軸が帯の直線フィート当たりの紙の重さに対応し、左側の垂直軸が最終的引張荷重に対応し、右側の垂直軸が相対的な最終的引張荷重に対応するグラフである。詳細には、
図18は、帯紙の直線フィート当たりの紙の重さと、本明細書に記載するさまざまな実施形態に従って引抜成形された無撚紐(NTS)から形成された帯紙、および撚り合わせた紙紐から形成された従来の帯紙から形成された帯紙の最終的引張強さとを比較する実験的試験結果を示す。
図18に示すように、本明細書に記載するさまざまな実施形態による帯紙は、たとえば、44.5kgf/(g/直線フィート)と比較して54.1kgf/(g/直線フィート)などの、従来の紙片に対して実質的に費用効率の高い引張強さの改善をもたらすことが可能である。
【0070】
さらに、本明細書に記載するさまざまな方法、機器、および装置に加えて、またはそれらの代わりに、いくつかの実施形態では、帯紙の最終的引張強さはまた、帯紙を形成する原紙を補強することにより改善される場合がある。たとえば、いくつかの実施形態では、原紙は、機械的調質(たとえば、叩解)、化学的乾燥、および/または湿潤強さ添加剤などのような、製紙前のパルプ調質により補強される場合がある。
【0071】
図19は、Northern Bleach Softwood Kraft(「NBSK」)のパルプ調質の実験結果を示す。水平軸はCanadian Standard Freeness(カナダ標準ろ水度、「CSF」)レベルに対応し、垂直軸は比引張強さに対応する。異なるCSFレベルに調質されたNBSKパルプから60g/m
2のハンドシートを準備するために、TAPPI標準試験法T−205を使用した。
図19に示すように、さまざまなCSFレベルにNBSKパルプを調質することにより、およそ617CSFレベルを有する調質されていないパルプに対して、およそ425CSFレベルでの比引張強さで160%の改善など、比引張強さに著しい改善が達成される場合がある。
【0072】
いくつかの実施形態では、帯紙を形成する原紙は、強度添加剤を添加することにより補強されてもよい。カチオン性デンプン、合成重合体、セルロース誘導体、および/またはセルロースフィラメントなどの強度添加剤は、湿った状態であってもよい、および/または乾燥した状態であってもよい。本明細書に記載するさまざまな実施形態では、たとえば、無撚紐および/または撚紐が、本明細書に記載するさまざまな方法、システム、機器、装置によって引抜成形機械で帯紙を形成する実施形態では、セルロースフィラメントの添加が、詳細には、たとえば紐が湿った状態にある場合、他の強度添加剤およびセルロース誘導体よりも有利であることを示唆する場合がある。
セルロースフィラメントは、それが組み入れられた紙の湿潤強さを改善する助けになる可能性がある。このように湿潤強さが加わったことにより、湿った紙を作成する工程中に、紙または巻取紙の破損に対してよりよい耐性をさらにまた与えることが可能である。さらに、たとえば湿った紙の無撚紐は、引抜成形機械の引っ張る動作による張力に、よりよい耐性があり、それにより、引抜成形中の紐の破損を防止し、機械の操業性を改善する。
【0073】
図20は、強度添加剤を添加することにより最終的引張強さに改善をもたらす実験結果を示す。水平軸は強度添加剤のw/wパーセンテージに対応し、垂直軸は比引張強さに対応する。425CSFレベルに調質されたNBSKパルプから60g/m
2のハンドシートを準備するために、TAPPI標準試験法T−205を使用した。その後、NBSKパルプにカチオン性デンプンおよび/またはセルロースフィラメントを添加した。
図20に示すように、0.75%w/wのカチオン性デンプンをNBSKパルプに添加することにより、最大およそ18%だけハンドシートの比引張強さが増大した。さらに、パルプに対して、およそ1.5%w/wのカチオン性デンプンと、およそ5%w/wのセルロースフィラメントの両方を組み合わせることにより、最大およそ32%だけハンドシートの比引張強さが増大した。
【0074】
上記で説明した実施形態は、パルプ調質および/または強さ添加剤の添加によって基材シートを補強することにより最終的引張強さを改善するが、他の実施形態では、基材シートはまた、基材シートの基準重さを増大させる、製紙中に繊維の向きを最適化するなどにより改善される場合がある。
【0075】
2015年6月3日に出願された米国仮特許出願第62/170,443号明細書の開示は、全体が本明細書に援用される。
【0076】
さらに、上記に記載のさまざまな実施形態は、他の実施形態を提供するために結合できる。これらおよび他の変更は、上記の詳細な記載を考慮すると、実施形態にできる。一般に、以下の特許請求の範囲では、使用する用語は、明細書および特許請求の範囲で開示される具体的実施形態に特許請求の範囲を限定すると解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲と共にすべての可能な実施形態を含むと解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は、本開示により限定されない。