(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基部の裏面に取り付けられ、前記基部との間に、前記ポンプと連通し、前記第1開閉弁、前記第2開閉弁、及び前記第1圧力センサに対向配置された第1流路部分と、前記第2圧力センサに対向配置された第2流路部分と、を形成する流路カバーと、
前記第1開閉弁と前記第2流路部分とを流体的に接続する流路チューブと、
前記第1流路部分に接続されるセンシングカフと、
前記第2流路部分に接続される押圧カフと、
前記ポンプ、前記第1開閉弁、前記第2開閉弁、前記第1圧力センサ、前記第2圧力センサ、前記ポンプ、前記流路チューブ、前記第1流路部分、前記第2流路部分、前記押圧カフ、及び前記センシングカフにより構成された流体回路と、
を備える請求項1に記載の血圧測定装置。
前記基部は、前記第1開閉弁、前記第2開閉弁、前記第1圧力センサ、及び前記第2圧力センサより、前記外郭ケースの外周よりであって前記第2流路部分に対向する位置に、前記流路チューブが流体的に接続される孔を有する、
請求項2に記載の血圧測定装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態に係る血圧測定装置1の一例について、
図1乃至
図17を用いて以下例示する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係る血圧測定装置1の構成を、ベルト4を閉じた状態で示す斜視図である。
図2は、血圧測定装置1の構成を、ベルト4を開いた状態で示す斜視図である。
図3は、血圧測定装置1の構成を示す分解図である。
図4は、血圧測定装置1の構成を示すブロック図である。
図5は、血圧測定装置1の装置本体3の構成を裏蓋36側から示す斜視図である。
図6及び
図7は、装置本体3の内部の構成をそれぞれ風防32側及び裏蓋36側から示す平面図である。
【0023】
図8は、血圧測定装置1の装置本体3の構成を
図6中VIII−VIII線断面で模式的に示す断面図である。
図9は、血圧測定装置1の装置本体3の構成を、
図6中IX−IX線断面で模式的に示す断面図である。
図10は、血圧測定装置1の基部33の構成を示す平面図である。
図11は、血圧測定装置1の流路カバー34を基部33側から示す平面図である。
図12は、流路カバー34を裏蓋36側から示す平面図である。
図13は、血圧測定装置1のカフ構造体6の構成をセンシングカフ73側から示す平面図である。
【0024】
図14は、血圧測定装置1のカーラ5及びカフ構造体6の構成を
図13中XIV−XIV線断面で模式的に示す断面図である。
図15は、カーラ5及びカフ構造体6の構成を
図13中XV−XV線断面で示す断面図である。
図16及び
図17は、カフ構造体6の押圧カフ71及びセンシングカフ73が膨張したときの一例を側面及び断面で模式的に示す図である。なお、
図14において、カーラ5及びカフ構造体6は、説明の便宜上、直線形状で模式的に示すが、血圧測定装置1に設けられた構成においては、湾曲する形状である。
【0025】
血圧測定装置1は、生体に装着する電子血圧測定装置である。本実施形態においては、生体の手首100に装着するウェアラブルデバイスの態様をもつ電子血圧測定装置を用いて説明する。
図1乃至
図17に示すように、血圧測定装置1は、装置本体3と、ベルト4と、カーラ5と、押圧カフ71及びセンシングカフ73を有するカフ構造体6と、流体回路7と、を備える。
【0026】
図1乃至
図12に示すように、装置本体3は、ケース11と、表示部12と、操作部13と、ポンプ14と、流路部15と、開閉弁16と、圧力センサ17と、電力供給部18と、振動モータ19と、制御基板20と、を備える。装置本体3は、ポンプ14、開閉弁16、圧力センサ17及び制御基板20等によって、押圧カフ71に流体を供給する供給装置である。
【0027】
ケース11は、外郭ケース31と、外郭ケース31の上部開口を覆う風防32と、外郭ケース31の内部の下方に設けられた基部33と、基部33の裏面の一部を覆う流路カバー34と、基部33の表面の一部に設けられたパッキン35と、外郭ケース31の下方を覆う裏蓋36と、を備える。また、ケース11は、流体回路7の一部を構成する流路チューブ37を備える。
【0028】
外郭ケース31は、円筒状に形成される。外郭ケース31は、外周面の周方向で対称位置にそれぞれ設けられた一対のラグ31aと、2つの一対のラグ31a間にそれぞれ設けられるバネ棒31bと、を備える。風防32は、円形状のガラス板である。
【0029】
基部33は、表示部12、操作部13、ポンプ14、開閉弁16、圧力センサ17、電力供給部18、振動モータ19及び制御基板20を保持する。また、基部33は、流路部15の一部を構成する。ここで、ポンプ14は、外郭ケース31の中心Cに対して、血圧測定装置1が生体に装着されたときの生体の周方向の一方向にずれた位置に配置される。ここで、生体は、具体例として、ユーザの手首100である。血圧測定装置1が生体に装着されたときの生体の周方向の一方向は、具体例として、一方の2つのラグ31aから他方の2つのラグ31aへ向かう方向である。なお、本実施形態では、血圧測定装置1が生体に装着されたときの生体の周方向を周方向V1とする。また、外郭ケース31の中心Cに対してずれるとは、ポンプ14の中心と外郭ケース31の中心がずれることである。
【0030】
基部33は、外郭ケース31の内周面に沿う形状を有する。基部33は、具体例として、リブを有する円板状に形成される。基部33の縁33fは、外郭ケース31の内周面のうち2つの一対のラグ31aの間の部分に対向する部分33f1が円弧に形成され、外郭ケース31の内周面のうち2つの一対のラグ31aが形成される部分に対向する部分33f2が直線状に形成される形状を有している。
【0031】
基部33には、孔33cが形成される。孔33cは、基部33を貫通する。孔33cは、ポンプ14から吐出された空気を、流路部15に導く。
【0032】
基部33の、周方向V1に直交する直交方向V2でポンプ14を挟んで操作部13の釦51側相対する縁側には、パッキン35、開閉弁16、及び圧力センサ17を保持する取り付け部33dが形成される。
【0033】
取り付け部33dは、
図8及び
図10に示すように、具体例として、パッキン35の第1ノズル35aが嵌合する第1孔33d1、パッキン35の第2ノズル35bが嵌合する第2孔33d2、パッキン35の第3ノズル35cが嵌合する第3孔33d3、及び、パッキン35の第4ノズル35dが嵌合する第4孔33d4である。開閉弁16及び圧力センサ17は、具体例として、パッキン35を介して取り付け部33dに取り付けられる。
【0034】
これら第1孔33d1、第2孔33d2、第3孔33d3、及び第4孔33d4は、基部33を貫通し、流路部15に連通する。第1孔33d1、第2孔33d2、第3孔33d3、及び第4孔33d4は、後述する2つの開閉弁16、及び2つの圧力センサ17がパッキン35を介して設置される。第1孔33d1、第2孔33d2、第3孔33d3、及び第4孔33d4は、2つの開閉弁16、及び2つの圧力センサ17が周方向V1に並ぶように配置される。本実施形態では、第1孔33d1、第2孔33d2、第3孔33d3、及び第4孔33d4は、略周方向V1に並んでいる。
【0035】
このように構成された取り付け部33dの一部、具体例として、第2孔33d2、第3孔33d3、及び第4孔33d4は、ポンプ14に、周方向V1に直交する直交方向V2V2に並ぶ位置に配置される。
【0036】
また、基部33は、流路チューブ37が接続される孔33eが形成される。孔33eは、基部33を貫通する。孔33eは、第1孔33d1、第2孔33d2、第3孔33d3、及び第4孔33d4の列に対して、直交方向V2に基部33の縁側に配置される。このように配置された孔33eは、基部33において、円弧に形成された縁33fの部分33f1と、第1孔33d1、第2孔33d2、第3孔33d3、及び第4孔33d4が並ぶ列の間のスペースに配置される。さらに、本実施形態では、孔33eは、第3孔33d3に直交方向V2に並ぶ位置に配置される。
【0037】
流路カバー34は、基部33の裏蓋36側の外面である裏面に固定される。基部33及び流路カバー34は、一方又は双方に溝が設けられることで、流路部15の一部を構成する。流路カバー34は、孔33c、孔33e、第1孔33d1、第2孔33d2、第3孔33d3、及び第4孔33d4と対向する。
【0038】
流路カバー34は、具体例として、取り付け部33dと対向する第1部分34Aと、第1部分34Aから直交方向V2に突出し、孔33cと対向する第2部分34Bと、を有する。第2部分34Bは、押圧カフ71が接続される被接続部38A、及び、センシングカフ73が接続される被接続部38Bが形成される。このように形成された流路カバー34は、外観が略L字状に形成される。
【0039】
流路カバー34は、また、
図11に示すように、基部33側の外面となる表面34aにリブ34bが形成される。リブ34bは、表面34aの周縁に形成される環状の第1リブ34b1と、第1リブ34b1によって囲まれる領域を第1領域34c及び第2領域34dに二分する第2リブ34b2と、を有する。
【0040】
リブ34bによって囲まれる範囲が溝となる。この溝によって、表面34aと基部33との間に流路部15が構成される。リブ34bは、例えば超音波溶着によって、基部33の裏面に固定される。
【0041】
図7に示すように、第1領域34cは、第1孔33d1、第2孔33d2、第3孔33d3、及び、孔33cに対向する。第2領域34dは、孔33e、及び第4孔33d4が連通する。第2リブ34b2は、孔33eの近傍から直交方向V2に突出する。さらに、第2リブ34b2は、第3孔33d3を逃げるように、第4孔33df側に湾曲する形状を有する。
【0042】
このように構成された第1領域34cは、裏蓋36との間に、裏蓋36流路カバー34と基部33との間に形成される流路部15の一部分である、第1流路部分15aを構成する。第2領域34dは、裏蓋36との間に流路部15の一部分である、第2流路部分15bを構成する。
【0043】
また、流路カバー34は、
図11に示すように、押圧カフ71のチューブ82の接続部83が接続される被接続部38Aと、センシングカフ73のチューブ92の接続部94が接続される被接続部38Bと、が形成される。
【0044】
被接続部38Aは、第1領域34cに形成される。被接続部38Aは、
図9、11、12に示すように、流路カバー34に形成された窪み部39と、窪み部39に形成されたノズル40と、を有する。窪み部39は、具体例として、流路カバー34を、厚みを略一定にしたまま基部33側に突出させることにより構成される。
【0045】
被接続部38Bは、第2領域34dに形成される。被接続部38Bは、直交方向V2に被接続部38Aに隣接する。被接続部38Bは、
図9、11、12に示すように、流路カバー34に形成された窪み45と、窪み45に形成されたノズル50と、を有する。窪み45は、具体例として、流路カバー34を、厚みを略一定にしたまま基部33側に突出させることにより構成される。
【0046】
パッキン35は、
図3及び
図8に示すように、基部33の表面33aに載置されており、取り付け部33dに支持される。パッキン35は、弾性体から形成される。ここで言う弾性体とは、振動モータ19により生じる振動、及び、操作部13の釦51が操作されたことに起因して生じる基部33のひずみを吸収可能な弾性体である。パッキン35は、流路部15と、開閉弁16及び圧力センサ17との接続部を密封する。
【0047】
パッキン35は、開閉弁16及び圧力センサ17を収容する凹部が複数形成された直方体状に形成される。パッキン35は、具体例として、本実施形態では開閉弁16が2つ用いられ、圧力センサ17が2つ用いられることから、第1凹部35e、第2凹部35f、第3凹部35g、及び第4凹部35hを有する。
【0048】
第1凹部35eは、一方の開閉弁16を収容する。第2凹部35fは、他方の開閉弁16を収容する。第3凹部35gは、一方の圧力センサ17を収容する。第4凹部35hは、他方の圧力センサ17を収容する。第1凹部35e、第2凹部35f、第3凹部35g、及び第4凹部35hは、直線状に並んでいる。
【0049】
第1凹部35eの内面は、開閉弁16との間を密封する。第1凹部35eの基部33の表面33a側の外面となる裏面には、第1ノズル35aが形成される。第1ノズル35aは、第1凹部35e内に連通する。また、第1ノズル35aは、開閉弁16のノズル16aが嵌合する。
【0050】
第2凹部35fの内面は、開閉弁16との間を密封する。第2凹部35fの表面33a側の外面となる裏面には、第2ノズル35bが形成される。第2ノズル35bは、第2凹部35f内に連通する。また、第2ノズル35bは、開閉弁16のノズル16aが嵌合する。
【0051】
第3凹部35gの内面は、圧力センサ17との間を密封する。第3凹部35gの表面33a側の外面となる裏面には、第3ノズル35cが形成される。第3ノズル35cは、第3凹部35g内に連通する。また、第3ノズル35cは、圧力センサ17のノズル17aが嵌合する。
【0052】
第4凹部35hの内面は、圧力センサ17との間を密封する。第4凹部35hの表面33a側の外面となる裏面には、第4ノズル35dが形成される。第4ノズル35dは、第4凹部35h内に連通する。また、第4ノズル35dは、圧力センサ17のノズル17aが嵌合する。
【0053】
裏蓋36は、外郭ケース31の生体側の端部を覆う。裏蓋36は、例えば4つのビス36a等によって外郭ケース31又は基部33の生体側の端部に固定される。
【0054】
流路チューブ37は、流路部15の一部を構成する。流路チューブ37は、開閉弁16及び基部33の流路部15を構成する一部を接続する。流路チューブ37は、具体例として、流路チューブ37の一端が一方の開閉弁16の上部に接続され、他端部が、基部33の孔33eに流体的に接続される。ここで、流路チューブ37が流体的に接続されるとは、例えば流路チューブ37の他端にノズルが形成される場合は、このノズルが孔33eに嵌合することであってもよい。
【0055】
表示部12は、外郭ケース31の基部33上であって、且つ、風防32の直下に配置される。表示部12は、電気的に制御基板20に接続される。表示部12は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機エレクトロルミネッセンスディスプレイである。表示部12は、日時や最高血圧及び最低血圧などの血圧値や心拍数等の測定結果を含む各種情報を表示する。
【0056】
操作部13は、ユーザからの指令を入力可能に構成される。操作部13は、例えば、ケース11に設けられた複数の釦51と、釦51の操作を検出するセンサ52と、表示部12又は風防32に設けられたタッチパネル53と、を備える。操作部13は、ユーザが操作することで、指令を電気信号に変換する。センサ52及びタッチパネル53は、電気的に制御基板20に接続され、電気信号を制御基板20へ出力する。
【0057】
複数の釦51は、例えば3つ設けられる。釦51は、基部33に支持されるとともに、外郭ケース31の外周面から突出する。複数の釦51及び複数のセンサ52は、基部33に支持される。タッチパネル53は、例えば、風防32に一体に設けられる。
【0058】
ポンプ14は、例えば圧電ポンプである。ポンプ14は、空気を圧縮し、流路部15を介して圧縮空気をカフ構造体6に供給する。ポンプ14は、電気的に制御部59に接続される。
【0059】
流路部15は、基部33の裏蓋36側の主面及び基部33の裏蓋36側を覆う流路カバー34に設けられた溝等より構成された空気の流路である。流路部15は、第1流路部分15a及び第2流路部分15bを有する。流路部15は、ポンプ14から押圧カフ71へつながる流路、及び、ポンプ14からセンシングカフ73へつながる流路を構成する。また、流路部15は、押圧カフ71から大気へつながる流路、及び、センシングカフ73から大気へつながる流路を構成する。
【0060】
開閉弁16は、流路部15の一部を開閉する。開閉弁16は、例えば、複数設けられ、各開閉弁16の開閉の組み合わせによりポンプ14から押圧カフ71へつながる流路、ポンプ14からセンシングカフ73へつながる流路、押圧カフ71から大気へつながる流路、及び、センシングカフ73から大気へつながる流路を選択的に開閉する。例えば、開閉弁16は、2つ用いられる。2つの開閉弁16は、一方を第1開閉弁16Aとし、他方を第2開閉弁16Bとする。
【0061】
第2開閉弁16Bは、第1凹部35e内に嵌合される。第2開閉弁16Bのノズル16aは、第1ノズル35a内に嵌合される。ノズル16aと第1ノズル35aとの間は密封される。ノズル16aの先端の開口は、流路部15内に配置される。
【0062】
第1開閉弁16Aは、第2凹部35f内に嵌合される。他方の開閉弁16のノズル16aは、第2ノズル35b内に嵌合される。ノズル16aと第2ノズル35bとの間は密封される。ノズル16aの先端の開口は、流路部15内に配置される。
【0063】
圧力センサ17は、押圧カフ71及びセンシングカフ73の圧力を検出する。圧力センサ17は、電気的に制御基板20に接続される。圧力センサ17は、電気的に制御基板20に接続され、検出した圧力を電気信号に変換し、制御基板20へ出力する。圧力センサ17は、例えば、ポンプ14から押圧カフ71へつながる流路、及び、ポンプ14からセンシングカフ73へつながる流路に設けられる。これらの流路は押圧カフ71及びセンシングカフ73と連続することから、これら流路内の圧力を押圧カフ71及びセンシングカフ73の内部空間の圧力となる。このように、圧力センサ17は、2つ用いられる。2つの圧力センサ17の一方を第1圧力センサ17Aと、他方を第2圧力センサ17Bとする。
【0064】
第1圧力センサ17Aは、第3凹部35g内に嵌合される。
図7に示すように、第1圧力センサ17Aのノズル17aは、第3ノズル35c内に嵌合される。ノズル17aと第3ノズル35cとの間は、密封される。ノズル17aの先端の開口は、流路部15内に配置される。
【0065】
第2圧力センサ17Bは、第4凹部35h内に嵌合される。第2圧力センサ17Bのノズル17aは、第4ノズル35d内に嵌合される。ノズル17aと第4ノズル35dとの間は、密封される。ノズル17aの先端の開口は、流路部15内に配置される。
【0066】
電力供給部18は、例えば、リチウムイオンバッテリ等の二次電池である。電力供給部18は、制御基板20に電気的に接続される。電力供給部18は、制御基板20に電力を供給する。
【0067】
図4及び
図6に示すように、制御基板20は、例えば、基板55と、加速度センサ56と、通信部57と、記憶部58と、制御部59と、を備える。制御基板20は、加速度センサ56、通信部57、記憶部58及び制御部59が基板55に実装されることで構成される。
【0068】
基板55は、2つの一対のラグ31aが並ぶ方向にポンプ14と対向配置され、基部33にビス等によって固定される。
【0069】
加速度センサ56は、例えば、3軸加速度センサである。加速度センサ56は、装置本体3の互いに直交する3方向の加速度を表す加速度信号を制御部59に出力する。例えば、加速度センサ56は、検出された加速度から血圧測定装置1を装着した生体の活動量を測定するために用いられる。
【0070】
通信部57は、外部の装置と無線又は有線によって情報を送受信可能に構成される。通信部57は、例えば、制御部59によって制御された情報や測定された血圧値及び脈拍等の情報を、ネットワークを介して外部の装置へ送信し、また、外部の装置からネットワークを介してソフトウェア更新用のプログラム等を受信して制御部に送る。
【0071】
本実施形態において、ネットワークは、例えばインターネットであるが、これに限定されず、病院内に設けられたLAN(Local Area Network)等のネットワークであってもよく、また、USB等の所定の規格の端子を有するケーブルなどを用いた外部の装置との直接的な通信であってもよい。このため、通信部57は、無線アンテナ及びマイクロUSBコネクタ等の複数を含む構成であってもよい。
【0072】
記憶部58は、血圧測定装置1全体及び流体回路7を制御するためのプログラムデータ、血圧測定装置1の各種機能を設定するための設定データ、圧力センサ17で測定された圧力から血圧値や脈拍を算出するための算出データ等を予め記憶する。また、記憶部58は、測定された血圧値や脈拍等の情報を記憶する。
【0073】
制御部59は、単数又は複数のCPUにより構成され、血圧測定装置1全体の動作、及び、流体回路7の動作を制御する。制御部59は、表示部12、操作部13、ポンプ14、各開閉弁16及び各圧力センサ17に電気的に接続されるとともに、電力を供給する。また、制御部59は、操作部13及び圧力センサ17が出力する電気信号に基づいて、表示部12、ポンプ14及び開閉弁16の動作を制御する。
【0074】
例えば、制御部59は、
図4に示すように、血圧測定装置1全体の動作を制御するメインCPU56及び流体回路7の動作を制御するサブCPU57を有する。例えば、サブCPU57は、操作部13から血圧を測定する指令が入力されると、ポンプ14及び開閉弁16を駆動して押圧カフ71及びセンシングカフ73に圧縮空気を送る。
【0075】
また、サブCPU57は、圧力センサ17が出力する電気信号に基づいて、ポンプ14の駆動及び停止、並びに、開閉弁16の開閉を制御し、圧縮空気を押圧カフ71及びセンシングカフ73に選択的に送るとともに、押圧カフ71及びセンシングカフ73を選択的に減圧する。また、メインCPU56は、圧力センサ17が出力する電気信号から、最高血圧及び最低血圧などの血圧値や心拍数などの測定結果を求め、この測定結果に対応した画像信号を表示部12へ出力する。
【0076】
図1乃至
図3に示すように、ベルト4は、一方の一対のラグ31a及びバネ棒31bに設けられた第1ベルト61と、他方の一対のラグ31a及びバネ棒31bに設けられた第2ベルト62と、を備える。
【0077】
第1ベルト61は、所謂親と呼ばれ、帯状に構成される。第1ベルト61は、一方の端部に設けられ、第1ベルト61の長手方向に直交する第1孔部61aと、他方の端部に設けられ、第1ベルト61の長手方向に直交する第2孔部61bと、第2孔部61bに設けられた尾錠61cと、を有する。第1孔部61aは、バネ棒31bを挿入可能、且つ、バネ棒31bに関して第1ベルト61が回転可能な内径を有する。即ち、第1ベルト61は、一対のラグ31aの間であって、且つ、バネ棒31bに第1孔部61aが配置されることで、外郭ケース31に回転可能に保持される。
【0078】
第2孔部61bは、第1ベルト61の先端に設けられる。
【0079】
尾錠61cは、矩形枠状の枠状体61dと、枠状体61dに回転可能に取り付けられたつく棒61eを有する。枠状体61dは、つく棒61eが取り付けられた一辺が第2孔部61bに挿入され、第1ベルト61に関して回転可能に取り付けられる。
【0080】
第2ベルト62は、所謂剣先と呼ばれ、枠状体61dに挿入可能な幅を有する帯状に構成される。また、第2ベルト62は、つく棒61eが挿入される小孔62aを複数有する。また、第2ベルト62は、一方の端部に設けられ、第2ベルト62の長手方向に直交する第3孔部62bを有する。第3孔部62bは、バネ棒31bを挿入可能、且つ、バネ棒31bに関して第2ベルト62が回転可能な内径を有する。即ち、第2ベルト62は、一対のラグ31aの間であって、且つ、バネ棒31bに第3孔部62bが配置されることで、外郭ケース31に回転可能に保持される。
【0081】
このようなベルト4は、第2ベルト62が枠状体61dに挿入され、小孔62aにつく棒61eが挿入されることで、第1ベルト61及び第2ベルト62が一体に接続され、外郭ケース31とともに、手首100の周方向に倣った環状となる。
【0082】
カーラ5は、樹脂材料で構成され、手首の周方向に沿って湾曲する帯状に構成される。カーラ5は、例えば、一端が装置本体3の例えば基部33及び流路カバー34と裏蓋36との間に固定され、他端が装置本体3に近接して構成される。
【0083】
図1乃至
図3、
図16に示すように、カーラ5は、例えば、手首の周方向に対して直交する方向、換言すると手首の長手方向からの側面視で手首100の周方向に沿って湾曲する形状を有する、樹脂材料で形成される。カーラ5は、例えば、装置本体から手首の手の甲側から一方の側方側を通って手の平側へと渡り、他方の側方側の中央側へと延びる。即ち、カーラ5は、手首の周方向に沿って湾曲することで、手首100の周方向の大半に渡るとともに、両端が所定の間隔を有して離間する。
【0084】
カーラ5は、可撓性及び形状保持性を有する硬さを有する。ここで、可撓性とは、カーラ5に外力が印加されたときに径方向に形状が変形することをいい、例えば、ベルト4によってカーラ5が押圧されたときに、手首に近接するか、手首の形状に沿うか、又は、手首の形状に倣うように側面視の形状が変形することをいう。また、形状保持性とは、外力が印加されないときに、カーラ5が予め賦形された形状を維持できること、本実施形態においてはカーラ5の形状が手首の周方向に沿って湾曲する形状を維持できることである。カーラ5は、樹脂材料で構成される。カーラ5は、例えば、ポリプロピレンによって厚さが1mm程度に形成される。カーラ5は、カーラ5の内面形状に沿ってカフ構造体6を保持する。
【0085】
図1乃至
図4、
図14乃至
図16に示すように、カフ構造体6は、押圧カフ71と、背板72と、センシングカフ73と、を備える。カフ構造体6は、押圧カフ71、背板72、及びセンシングカフ73が積層され、一体に構成される。カフ構造体6は、カーラ5の内面に固定される。
【0086】
押圧カフ71は、カフの一例である。押圧カフ71は、流路部15を介してポンプ14に流体的に接続される。押圧カフ71は、膨張することで背板72及びセンシングカフ73を生体側に押圧する。押圧カフ71は、複数の空気袋81と、空気袋81と連通するチューブ82と、チューブ82の先端に設けられた接続部83と、を含む。
【0087】
ここで、空気袋81とは、袋状構造体であり、本実施形態においては血圧測定装置1がポンプ14により空気を用いる構成であることから、空気袋を用いて説明するが、空気以外の流体を用いる場合には、袋状構造体は液体袋等の流体袋であってもよい。
【0088】
複数の空気袋81は、積層され、積層方向に流体的に連通する。具体例として、押圧カフ71は、積層方向に流体的に連通する二層の空気袋81と、一方の空気袋81の長手方向の一方の端部に設けられたチューブ82と、チューブ82の先端に設けられた接続部83と、を備える。
【0089】
押圧カフ71は、一方の空気袋81の主面がカーラ5の内面に固定される。例えば、押圧カフ71は、カーラ5の内面に両面テープや接着剤により貼付される。
【0090】
二層の空気袋81は、一方向に長い矩形状に構成される。空気袋81は、例えば、一方向に長い二枚のシート部材86を組み合わせ、縁部を熱により溶着することで構成される。具体例として、二層の空気袋81は、
図9乃至
図13に示すように、生体側から、第1シート部材86aと、第1シート部材86aと一層目の空気袋81を構成する第2シート部材86bと、第2シート部材86bと一体に接着される第3シート部材86cと、第3シート部材86cと二層目の空気袋81を構成する第4シート部材86dと、を備える。
【0091】
第1シート部材86a及び第2シート部材86bは、四辺の周縁部が溶着されることで空気袋81を構成する。第2シート部材86b及び第3シート部材86cは、対向して配置され、それぞれ、二つの空気袋81を流体的に連続させる複数の開口86b1、86c1を有する。第4シート部材86dは、カーラ5側の外面に接着剤層や両面テープが設けられ、この接着剤層や両面テープによりカーラ5に貼付される。
【0092】
第3シート部材86c及び第4シート部材86dは、四辺の周縁部が溶着されることで空気袋81を構成する。また、例えば、第3シート部材86c及び第4シート部材86dの一辺に、空気袋81の内部空間と流体的に連続するチューブ82が配置され、溶着により固定される。例えば、第3シート部材86c及び第4シート部材86dは、第3シート部材86c及び第4シート部材86dの間にチューブ82が配置された状態で四辺の周縁部を溶着して空気袋81を成形することで、チューブ82が一体に溶着される。
【0093】
チューブ82は、二層の空気袋81の一方に接続されるとともに、空気袋81の長手方向の一方の端部に設けられる。具体例として、チューブ82は、二層の空気袋81のカーラ5側であって、且つ、装置本体3に近い端部に設けられる。チューブ82は、先端に、接続部83を有する。チューブ82は、流体回路7のうち、装置本体3と空気袋81との間の流路を構成する。接続部83は、流路カバー34の被接続部38Aのノズル40を内側に嵌合する、例えばニップルである。接続部83は、ノズル40を内側に嵌合することにより、接続部83の外周面とノズル40の内周面との間が密封される。
【0094】
背板72は、押圧カフ71の第1シート部材86aの外面86a1に、接着剤層や両面テープ等により貼付される。背板72は、樹脂材料で形成され、板状に形成される。背板72は、例えば、ポリプロピレンからなり、厚さが1mm程度の板状に形成される。背板72は、形状追従性を有する。
【0095】
ここで、形状追従性とは、配置される手首100の被接触箇所の形状を倣うように背板72が変形可能な機能をいい、手首100の被接触箇所とは、背板72と接触する領域をいい、ここでの接触とは、直接的な接触及び間接的な接触の双方を含む。
【0096】
このため、形状追従性とは、押圧カフ71に設けられた背板72が、又は、押圧カフ71及びセンシングカフ73の間に設けられた背板72が、背板72自身が又は背板72に設けられたセンシングカフ73が手首100に倣うか、又は、手首100に倣い密着する程度まで変形する機能である。
【0097】
例えば、背板72は、背板72の両主面に、それぞれ対向する位置にであって、且つ、背板72の長手方向に等間隔に配置された複数の溝72aを有する。これにより、背板72は、複数の溝72aを有する部位が溝72aを有さない部位に比べて薄肉となることで、複数の溝72aを有する部位が変形しやすいことから、手首100の形状に倣って変形する形状追従性を有する。背板72は、手首100の手の平側を覆う長さに形成される。背板72は、手首100の形状に沿った状態で、押圧カフ71からの押圧力をセンシングカフ73の背板72側の主面に伝達する。
【0098】
センシングカフ73は、背板72の生体側の主面に固定される。センシングカフ73は、
図16に示すように、手首100の動脈が存する領域に直接接触する。センシングカフ73は、背板72の長手方向及び幅方向で、背板72と同一形状か、又は、背板72よりも小さい形状に形成される。センシングカフ73は、膨張することで手首100の手の平側の動脈110が存する領域を圧迫する。センシングカフ73は、膨張した押圧カフ71により、背板72を介して生体側に押圧される。
【0099】
具体例として、センシングカフ73は、一つの空気袋91と、空気袋91と連通するチューブ92と、チューブ92の先端に設けられた接続部93と、を含む。センシングカフ73は、空気袋91の一方の主面が背板72に固定される。例えば、センシングカフ73は、背板72の生体側の主面に両面テープや接着剤層等により貼付される。
【0100】
ここで、空気袋91とは、袋状構造体であり、本実施形態においては血圧測定装置1がポンプ14により空気を用いる構成であることから、空気袋を用いて説明するが、空気以外の流体を用いる場合には、袋状構造体は液体袋等であってもよい。このような複数の空気袋91は、積層され、積層方向に流体的に連通する。
【0101】
空気袋91は、一方向に長い矩形状に構成される。空気袋91は、例えば、一方向に長い二枚のシート部材を組み合わせ、縁部を熱により溶着することで構成される。具体例として、空気袋91は、
図14及び
図15に示すように、生体側から第5シート部材96a及び第6シート部材96bを備える。
【0102】
例えば、第5シート部材96a及び第6シート部材96bは、第5シート部材96a及び第6シート部材96bの一辺に、空気袋91の内部空間と流体的に連続するチューブ92が配置され、溶着により固定される。例えば、第5シート部材96a及び第6シート部材96bは、第5シート部材96a及び第6シート部材96b間にチューブ92が配置された状態で四辺の周縁部を溶着して空気袋91を成形することで、チューブ92が一体に溶着される。
【0103】
チューブ92は、空気袋91の長手方向の一方の端部に設けられる。具体例として、チューブ92は、空気袋91の装置本体3に近い端部に設けられる。チューブ92は、先端に、接続部93を有する。チューブ92は、流体回路7のうち、装置本体3と空気袋91との間の流路を構成する。接続部83は、流路カバー34の被接続部38Aのノズル40を内側に嵌合する、例えばニップルである。接続部83は、ノズル40を内側に嵌合することにより、接続部83の外周面とノズル40の内周面との間が密封される。
【0104】
また、押圧カフ71及びセンシングカフ73を形成する各シート部材86、96は、熱可塑性エラストマーにより構成される。シート部材86、96を構成する熱可塑性エラストマーとしては、例えば、熱可塑性ポリウレタン系樹脂(Thermoplastic PolyUrethane、以下TPUと表記する)、塩化ビニル樹脂(PolyVinyl Chloride)、エチレン酢酸ビニル樹脂(Ethylene-Vinyl Acetate)、熱可塑性ポリスチレン系樹脂(Thermoplastic PolyStyrene)、熱可塑性ポリオレフィン樹脂(Thermoplastic PolyOlefin)、熱可塑性ポリエスえる系樹脂(ThermoPlastic Polyester)及び熱可塑性ポリアミド樹脂(Thermoplastic PolyAmide)を用いることができる。熱可塑性エラストマーとしては、TPUを用いることが好ましい。シート部材は、単層構造を有していても良く、また、複層構造を有していても良い。
【0105】
なお、シート部材86、96は、熱可塑性エラストマーに限定されず、シリコーン等の熱硬化性エラストマーであってもよく、また、熱可塑性エラストマー(例えばTPU)と熱硬化性エラストマー(例えばシリコーン)との組み合わせであっても良い。
【0106】
シート部材86、96は、熱可塑性エラストマーを用いる場合には、Tダイ押し出し成形や射出成形等の成形方式が用いられ、熱硬化性エラストマーを用いる場合には、金型注型成形等の成形方式が用いられる。シート部材は、各成形方式で成形された後、所定の形状にサイジングされ、そして、サイジングした個片を接着や溶着等により接合することで袋状構造体81、91を構成する。接合の方式としては、熱可塑性エラストマーを用いる場合には、高周波ウェルダーやレーザー溶着が用いられ、熱硬化性エラストマーを用いる場合には、分子接着剤が用いられる。
【0107】
流体回路7は、ケース11、ポンプ14、流路部15、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、第2圧力センサ17B、押圧カフ71、及び、センシングカフ73によって構成される。以下、流体回路7の具体例を説明する。
【0108】
流体回路7は、
図4に示すように、例えば、ポンプ14から押圧カフ71を連続する第1流路7aと、第1流路7aの中途部が分岐されることで構成され、ポンプ14からセンシングカフ73を連続する第2流路7bと、第1流路7aと大気を接続する第3流路7cと、を備える。また、第1流路7aは、第1圧力センサ17Aを含む。第1流路7a及び第2流路7bの間には第1開閉弁16Aが設けられる。第2流路7bは、第2圧力センサ17Bを含む。第1流路7a及び第3流路7cの間には、第2開閉弁16Bが設けられる。
【0109】
このような流体回路7は、第1開閉弁16A及び第2開閉弁16Bが閉じることで、第1流路7aのみがポンプ14と接続し、ポンプ14及び押圧カフ71が流体的に接続される。流体回路7は、第1開閉弁16Aが開き、そして、第2開閉弁16Bが閉じることで、第1流路7a及び第2流路7bが接続され、ポンプ14及び押圧カフ71、並びに、ポンプ14及びセンシングカフ73が流体的に接続される。流体回路7は、第1開閉弁16Aが閉じ、そして、第2開閉弁16Bが閉じることで、第1流路7a及び第3流路7cが接続され、押圧カフ71及び大気が流体的に接続される。流体回路7は、第1開閉弁16A及び第2開閉弁16Bが開くことで、第1流路7a、第2流路7b及び第3流路7cが接続され、押圧カフ71、センシングカフ73及び大気が流体的に接続される。
【0110】
次に、血圧測定装置1を使用した血圧値の測定の一例について、
図18乃至
図21を用いて説明する。
図18は、血圧測定装置1を用いた血圧測定の一例を示す流れ図であり、ユーザの動作及び制御部59の動作の双方を示す。また、
図19乃至
図21は、ユーザが手首100に血圧測定装置1を装着する一例を示す。
【0111】
先ず、ユーザは、手首100に血圧測定装置1を装着する(ステップST1)。具体例として、例えば、ユーザは、
図19に示すように、手首100の一方をカーラ5内に挿入する。
【0112】
このとき、血圧測定装置1は、装置本体3及びセンシングカフ73がカーラ5の相対する位置に配置されることから、センシングカフ73を手首100の手の平側の動脈110が存する領域に配置される。これにより、装置本体3は、手首100の手の甲側に配される。次いで
図20に示すように、ユーザが血圧測定装置1を配した手とは反対の手によって、第1ベルト61の尾錠61cの枠状体61dに第2ベルト62を通す。次いで、ユーザは、第2ベルト62を引っ張り、カーラ5の内周面側の部材、即ち、カフ構造体6を手首100に密着させ、小孔62aにつく棒61eを挿入する。これにより、
図21に示すように、第1ベルト61及び第2ベルト62が接続され、血圧測定装置1が手首100に装着される。
【0113】
次に、ユーザは、操作部13を操作して、血圧値の測定開始に対応した指令の入力を行う。指令の入力操作が行われた操作部13は、測定開始に対応した電気信号を制御部59へ出力する(ステップST2)。制御部59は、当該電気信号を受信すると、例えば、第1開閉弁16Aを開くとともに、第2開閉弁16Bを閉じ、ポンプ14を駆動し、第1流路7a及び第2流路7bを介して押圧カフ71及びセンシングカフ73へ圧縮空気を供給する(ステップST3)。これにより、押圧カフ71及びセンシングカフ73は膨張を開始する。
【0114】
第1圧力センサ17A及び第2圧力センサ17Bは、押圧カフ71及びセンシングカフ73の圧力をそれぞれ検出し、この圧力に対応した電気信号を制御部59へ出力する(ステップST4)。制御部59は、受信した電気信号に基づいて、押圧カフ71及びセンシングカフ73の内部空間の圧力が血圧測定のための所定の圧力に達しえるか否かを判断する(ステップST5)。例えば、押圧カフ71の内圧が所定の圧力に達しておらず、且つ、センシングカフ73の内圧が所定の圧力に達した場合には、制御部59は、第1開閉弁16Aを閉じ、第1流路7aを介して圧縮空気を供給する。
【0115】
押圧カフ71の内圧及びセンシングカフ73の内圧が、双方ともに所定の圧力に達した場合には、制御部59は、ポンプ14の駆動を停止する(ステップST5でYES)。このとき、
図16に示すように、押圧カフ71は十分に膨張しており、膨張した押圧カフ71は、手首100、背板72を押圧する。
【0116】
さらに、センシングカフ73は、内圧が血圧を測定するために要する圧力となるように所定の空気量が供給され、膨張しており、そして、押圧カフ71に押圧された背板72によって手首100に向かって押圧される。このため、センシングカフ73は、手首100内の動脈110を押圧し、
図17に示すように動脈110を閉塞する。
【0117】
また、制御部59は、第2開閉弁16Bを制御し、第2開閉弁16Bの開閉を繰り返すか、又は、第2開閉弁16Bの開度を調整することで、押圧カフ71の内部空間の圧力を加圧させる。この加圧の過程において第2圧力センサ17Bが出力する電気信号に基づいて、制御部59は、最高血圧及び最低血圧等の血圧値や心拍数等の測定結果を求める。
なお、血圧測定時における第1開閉弁16A及び第2開閉弁16Bの開閉のタイミングは適宜設定でき、また、制御部55は、押圧カフ71の加圧過程において血圧を算出する例を説明したが、押圧カフ71の減圧過程で血圧を算出してもよく、また、押圧カフ71の加圧過程及び減圧過程の双方で血圧を算出してもよい。次に、制御部59は、求めた測定結果に対応した画像信号を、表示部12へ出力する。
【0118】
表示部12は、画像信号を受信すると、当該測定結果を画面に表示する。ユーザは、表示部12を視認することで、当該測定結果を確認する。なお、ユーザは、測定終了後、小孔62aからつく棒61eを外し、枠状体61dから第2ベルト62を外し、カーラ5から手首100を抜くことで、手首100から血圧測定装置1を取り外す。
【0119】
このように構成された一実施形態に係る血圧測定装置1は、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、及び第2圧力センサ17Bが、基部33の、ポンプ14に対して直交方向V2にずれた範囲に周方向V1に並んで設置される。この構成により、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、及び第2圧力センサ17Bを、ポンプ14に近接配置できる。さらに、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、及び第2圧力センサ17B間の距離を短くできる。このように、流体回路7を小型化できるので、血圧測定装置1を小型化できる。
【0120】
また、流体回路7を、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A,第2圧力センサ17B,ポンプ14、流路部15、流路チューブ37、押圧カフ71、及びセンシングカフ73により構成することにより、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、及び第2圧力センサ17Bの間の距離を短くできるので、ポンプ14とセンシングカフ73とを流体的に接続する流路を短くすることができる。さらに、ポンプ14と押圧カフ71とを流体的に接続する流路を短くすることができる。この為、流体回路7を小型化できる。
【0121】
また、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A,及び第2圧力センサ17Bが、周方向V1に、第2圧力センサ17B、第1圧力センサ17A、第1開閉弁16A、第2開閉弁16Bの順番に配置される。さらに、流体回路7は、流路カバー34によって、第1流路7aの一部となる、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、及び第1圧力センサ17Aが設けられる第1流路部分15aと、第2流路7bの一部となる、第2圧力センサ17Bが設けられる第2流路部分15bと、を形成する。
【0122】
この構成により、ポンプ14とセンシングカフ73とを流体的に接続する第1流路7aを短くすることができる。さらに、ポンプ14と押圧カフ71とを流体的に接続する第2流路7bを短くすることができる。このように、第1流路7a及び第2流路7bを短くできるので、流体回路7を小型化できる。
【0123】
また、流路チューブ37が接続される孔33eが、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、及び第2圧力センサ17Bに対して直交方向V2にずれた位置に形成されることによって、ケース11内での、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、第2圧力センサ17B、及び流路チューブ37の設置容積を小さくできる。
【0124】
この効果について、具体的に説明する。孔33eを、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、及び第2圧力センサ17Bが並ぶ列に形成すると、当該列は長くなる。列が長くなることによって、ケース11内での、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、第2圧力センサ17B、及び流路チューブ37の設置容積が大きくなる。さらに、孔33eを、例えば第2圧力センサ17Bに並ぶ位置に形成すると、第1開閉弁16Aから孔33eまでの距離が長くなるので、流路チューブ37が長くなる。流路チューブ37が長くなることによって、ケース11内での、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、第2圧力センサ17B、及び流路チューブ37の設置容積が大きくなる。
【0125】
しかしながら、孔33eを、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、及び第2圧力センサ17Bに対して直交方向V2にずれた位置に形成することによって、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、及び第2圧力センサ17Bの間隔を小さくできる。さらに、孔33eによって、流路チューブ37を長くすることがない。この為、ケース11内での、第1開閉弁16A、第2開閉弁16B、第1圧力センサ17A、第2圧力センサ17B、及び流路チューブ37の設置容積を小さくできる。
【0126】
また、孔33eが、第1圧力センサ17Aと直交方向V2に並ぶ位置に配置されることによって、流路チューブ37を短くすることができる。
【0127】
また、孔33eを、基部33の、縁が円弧に形成された部分33f1に配置することによって、孔33eを、基部33の小スペースに配置するので、基部33の表面の設置スペースを有効に利用して第1開閉弁16A等の他の構成要素を配置できる。この為、血圧測定装置1を小型化できる。
【0128】
さらに、流路チューブ37を短くできるので、流路チューブ37の設置作業を効率よく行うことができる。
【0129】
さらに、孔33eを第3孔33d3に対して直交方向V2に並ぶ位置に配置し、かつ流路カバー34の第2リブ34b2が、第3孔33d3を逃げるように湾曲する形状を有することにより、流路チューブ37を、より短くすることができる。
【0130】
上述したように、本実施形態の血圧測定装置1によれば、基部33の表面33aの、ポンプ14に対して周方向V1に直交する直交方向V2の一方向側で、第1圧力センサ17A及び第2圧力センサ17Bを、周方向V1に並んで配置し、さらに、第1開閉弁16A及び第2開閉弁16Bを、第1圧力センサ17A及び第2圧力センサ17Bに対して周方向V1に並んで配置することによって、血圧測定装置1を小型化できる。
【0131】
なお、本実施形態において、装置本体3が手首100の手の甲側に配置する構成をしたが、装置本体3は、手首100の手の平側に配置してもよい。即ち、装置本体3は、カーラ5のセンシングカフ73が配される領域の外面に固定される構成であってもよい。このような構成の血圧測定装置1は、装置本体3が手の平側に配されることで、手首100の動脈が存する領域に配置されることから、センシングカフ73との距離が近く、このため、センシングカフ73に設けられるチューブ92の長さが短くて良い。
【0132】
なお、本実施形態では、カーラ5は、一端が装置本体3の例えば基部33及び流路カバー34と裏蓋36との間に固定され、他端が装置本体3に近接して構成される。なお、カーラ5は、
図22に示すように、裏蓋36の外面に固定され、一端が裏蓋36の一方の一対のラグ31a側から突出するとともに、一端から他端に向かって裏蓋36の他方の一対のラグ31a側から突出し、他端が一端に隣接する位置まで延設される構成であってもよい。
【0133】
ただし、上述した各実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。