【文献】
Motorola,UE Maximum Power Scaling,3GPP TSG-RAN WG1#60b R1-102127,フランス,3GPP,2010年 4月 6日,Section 2
【文献】
LG Electronics Inc.,Management of UE Transmit Power in Dual Connectivity,3GPP TSG-RAN WG2♯83 R2-132582,フランス,3GPP,2013年 8月 9日,Sectio 2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の最大電力は、前記第1の基地局へのUL伝送及び前記第2の基地局へのUL伝送の両方が発生し得る時間間隔において用いられる最大電力である、請求項1に記載の方法。
前記第2の最大電力は、前記第1の基地局へのUL伝送及び前記第2の基地局へのUL伝送の一方のみが発生し得る時間間隔において用いられる最大電力である、請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下において説明される技術、装置、及びシステムは、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC−FDMA(single carrier frequency division multiple access)などのような種々の無線通信システムに使用されることができる。CDMAは、UTRA(universal terrestrial radio access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)として実現されることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(global system for mobile communications)/GPRS(general packet radio service)/EDGE(enhanced data rates for GSM(登録商標) evolution)のような無線技術として実現されることができる。OFDMAは、IEEE(institute of electrical and electronics engineers)802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802−20、E−UTRA(evolved UTRA)などのような無線技術として実現されることができる。UTRAは、UMTS(universal mobile telecommunications system)の一部である。3GPP(3rd generation partnership project) LTE(long term evolution)は、E−UTRA(evolved−UMTS terrestrial radio access)を使用するE−UMTS(evolved UMTS)の一部であって、下向きリンクでOFDMAを採用し、上向きリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(advanced)は、3GPP LTEの進化である。説明を明確にするために、本明細書は、3GPP LTE/LTE−Aに焦点を合わせる。しかし、本発明の技術的特徴がこれに制限されるものではない。
【0027】
図1は、無線通信システムを示す。無線通信システム10は、少なくとも1つの基地局(11;BS;base station)を含む。各BS(11)は、特定の地理的領域(一般に、セルという)15a、15b、15cに対して通信サービスを提供する。各セルは、さらに複数の領域(セクタともいう)に分けられることができる。端末(12;UE;user equipment)は、固定されるか、移動性を有することができ、MS(mobile station)、MT(mobile terminal)、UT(user terminal)、SS(subscriber station)、無線機器(wireless device)、PDA(personal digital assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)等、他の用語として呼ばれることができる。BS(11)は、一般に、UE(12)と通信する固定された地点をいい、eNB(evolved−NodeB)、BTS(base transceiver system)、アクセスポイント(access point)等、他の用語として呼ばれることができる。
【0028】
UEは、通常1つのセルに属するが、UEが属したセルをサービングセル(serving cell)という。サービングセルに対して通信サービスを提供するBSをサービングBSという。無線通信システムは、セルラーシステムであるから、サービングセルに隣接する他のセルが存在する。サービングセルに隣接する他のセルを隣接セル(neighbor cell)という。隣接セルに対して通信サービスを提供するBSを隣接BSという。サービングセル及び隣接セルは、UEを基準として相対的に決定される。
【0029】
この技術は、下向きリンク(DL;downlink)または上向きリンク(UL;uplink)に使用されることができる。一般に、DLは、BS(11)からUE(12)への通信を意味し、ULは、UE(12)からBS(11)への通信を意味する。DLにおいて送信機は、BS(11)の一部であり、受信機は、UE(12)の一部でありうる。ULにおいて送信機は、UE(12)の一部であり、受信機は、BS(11)の一部でありうる。
【0030】
無線通信システムは、MIMO(multiple−input multiple−output)システム、MISO(multiple−input single−output)システム、SISO(single−input single−output)システム、及びSIMO(single−input multiple−output)システムのうち、いずれか1つでありうる。MIMOシステムは、複数の伝送アンテナと複数の受信アンテナとを使用する。MISOシステムは、複数の伝送アンテナと1つの受信アンテナとを使用する。SISOシステムは、1つの伝送アンテナと1つの受信アンテナとを使用する。SIMOシステムは、1つの伝送アンテナと複数の受信アンテナとを使用する。以下において伝送アンテナは、1つの信号またはストリームを伝送するのに使用される物理的または論理的アンテナを意味し、受信アンテナは、1つの信号またはストリームを受信するのに使用される物理的または論理的アンテナを意味する。
【0031】
図2は、3GPP LTEの無線フレームの構造を示す。
図2に示すように、無線フレームは、10個のサブフレームを含む。サブフレームは、時間領域で2個のスロットを含む。1つのサブフレームを伝送するのにかかる時間は、TTI(transmission time interval)として定義される。例えば、1つのサブフレームの長さは1msでありうるし、1つのスロットの長さは0.5msでありうる。1つのスロットは、時間領域で複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含む。3GPP LTEがDLでOFDMAを使用するので、OFDMシンボルは、1つのシンボル区間を表現するためのものである。OFDMシンボルは、多重接続方式によって他の名称と呼ばれることができる。例えば、UL多重接続方式としてSC−FDMAが使用される場合、SC−FDMAシンボルということができる。資源ブロック(RB;resource block)は、資源割当単位であって、1つのスロットで複数の連続する副搬送波を含む。前記無線フレームの構造は、一例に過ぎないものである。したがって、無線フレームに含まれるサブフレームの個数やサブフレームに含まれるスロットの個数、またはスロットに含まれるOFDMシンボルの個数は様々に変更され得る。
【0032】
3GPP LTEは、1つのスロットが一般CP(cyclic prefix)で7OFDMシンボルを含み、拡張CPで6OFDMシンボルを含むことと定義する。
【0033】
無線通信システムは、大きくFDD(frequency division duplex)方式とTDD(time division duplex)方式とに分けることができる。FDD方式によれば、UL伝送とDL伝送とが互いに異なる周波数帯域を占めながらなされる。TDD方式によれば、UL伝送とDL伝送とが同じ周波数帯域を占めながら互いに異なる時間になされる。TDD方式のチャネル応答は、実質的に相互的(reciprocal)である。これは、与えられた周波数領域でDLチャネル応答とULチャネル応答とがほとんど同一であるということである。したがって、TDDに基づいた無線通信システムにおいてDLチャネル応答は、ULチャネル応答から得られることができるという長所がある。TDD方式は、全体周波数帯域をUL伝送とDL伝送とに時分割するので、BSによるDL伝送とUEによるUL伝送とが同時に行われ得ない。UL伝送とDL伝送とがサブフレーム単位に区分されるTDDシステムにおいて、UL伝送とDL伝送とは、互いに異なるサブフレームで行われる。
【0034】
フレーム構造タイプ1は、完全デュプレックス(full duplex)及び半デュプレックス(half−duplex)FDDの両方に適用することができる。それぞれの無線フレームは、T
f=307200×T
s=10msの長さを有し、T
slot=15360×T
s=0.5ms長さの20個スロットで構成され、これらは、0から19までの番号を有する。サブフレームは、サブフレームiがスロット2i及び2i+1で構成される2つの連続されるスロットとして定義される。
【0035】
FDDに対し、それぞれの10ms間隔で10個のサブフレームが下向きリンク伝送のために使用可能であり、10個のサブフレームが上向きリンク伝送のために使用可能である。上向きリンク及び下向きリンク伝送は、周波数ドメイン内で分離される。半デュプレックスFDD動作において、UEは、同時に伝送と受信をすることができず、それに対し、完全デュプレックスFDDにはこのような制限がない。
【0036】
フレーム構造タイプ2は、TDDに適用することができる。長さがT
f=307200×T
s=10msであるそれぞれの無線フレームは、長さが各々153600×T
s=5msである2つのハーフフレームで構成される。各ハーフフレームは、30720×T
s=1msの長さを有する5個のサブフレームで構成される。支援される上向きリンク−下向きリンク構成が表1に列挙されている。
【0038】
表1において、無線フレーム内の各サブフレームに対して、「D」は、サブフレームが下向きリンク伝送のために留保されたことを表し、「U」は、サブフレームが上向きリンク伝送のために留保されたことを表し、「S」は、下向きリンクパイロット時間スロット(downlink pilot time slot:DwPTS)、保護周期(guard period:GP)、及び上向きリンクパイロット時間スロット(uplink pilot time slot:UpPTS)の3個のフィールドを有する特別なサブフレームを表す。それぞれのサブフレームiは、各サブフレームで長さがT
slot=15360×T
s=0.5msである2つのスロット、2i及び2i+1として定義される。
【0039】
5ms及び10msの両方の下向きリンクから上向きリンクへの切替ポイント周期性(switch−point periodicity)を有する上向きリンク−下向きリンク構成が支援される。5msの下向きリンクから上向きリンクへの切替ポイント周期性の場合、前記特別なサブフレームが2つのハーフフレームに存在する。10msの下向きリンクから上向きリンクへの切替ポイント周期性の場合、前記特別なサブフレームが1番目のハーフフレームにのみ存在する。サブフレーム0と5及びDwPTSは、いつも下向きリンク伝送のために留保される。UpPTS及び前記特別なサブフレームに直ちに繋がるサブフレームは、いつも上向きリンク伝送のために留保される。
【0040】
多重のセルが集合される場合、UEは、互いに異なるセル内で前記特別なサブフレームの保護周期が少なくとも1456×T
sの重ねを有すると仮定することができる。互いに異なる上向きリンク−下向きリンク構成を有する多重のセルが集合され、UEが、集合されたセル内で同時受信及び伝送を行うことができない場合、次のような制限が適用される:
【0041】
・1次セル内のサブフレームが下向きリンクサブフレームである場合、UEは、同じサブフレーム内の2次セル上でいかなる信号やチャネルも伝送しないべきであろう
【0042】
・1次セル内のサブフレームが上向きリンクサブフレームである場合、UEは、同じサブフレーム内の2次セル上でいかなる下向きリンク伝送も期待しない
【0043】
・1次セル内のサブフレームが特別なサブフレームであり、2次セル内の同じサブフレームが下向きリンクサブフレームである場合、UEは、同じサブフレーム内の2次セル内で物理的下向きリンク共有チャネル(physical downlink shared channel:PDSCH)/向上した物理的下向きリンク制御チャネル(enhanced physical downlink control channel:EPDCCH)/物理的マルチキャストチャネル(physical multicast channel:PMCH)/位置設定基準信号(positioning reference signal:PRS)伝送を受信することを期待せず、前記UEは、保護周期または1次セル内のUpPTSと重なるOFDMシンボル内の2次セル上でいかなる他の信号の受信も期待しない。
【0044】
図3は、1つのDLスロットに対する資源グリッド(resource grid)を示す。
図3に示すように、DLスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含む。ここで、1つのDLスロットは、7OFDMシンボルを含み、1つのRBは、周波数領域で12副搬送波を含むことを例示的に記述するが、これに制限されるものではない。資源グリッド上の各要素を資源要素(resource element)という。1つのRBは、7×12資源要素を含む。DLスロットに含まれる資源ブロックの数(N
DL)は、DL伝送帯域幅に従属する。ULスロットの構造もDLスロットの構造と同様でありうる。
【0045】
OFDMシンボルの数と副搬送波の数とは、CPの長さ、周波数間隔などによって様々に変更され得る。例えば、ノーマルCPの場合、OFDMシンボルの数は7であり、拡張CPの場合、OFDMシンボルの数は6である。1つのOFDMシンボルで副搬送波の数は、128,256,512,1024,1536及び2048のうち、1つを選定して使用することができる。
【0046】
図4は、DLサブフレームの構造を示す。
図4に示すように、サブフレーム内の1番目のスロットの先行の最大3OFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域である。残りのOFDMシンボルは、PDSCH(physical downlink shared channel)が割り当てられるデータ領域に対応する。3GPP LTEで使用されるDL制御チャネルの例示として、PCFICH(physical control format indicator channel)、PDCCH(physical downlink control channel)、PHICH(physical HARQ indicator channel)などを含む。PCFICHは、サブフレームの1番目のOFDMシンボルで伝送され、サブフレーム内で制御チャネルの伝送に使用されるOFDMシンボルの個数と関連した情報を運ぶ。PHICHは、UL伝送に対する応答であり、HARQ(hybrid automatic repeat request)ACK/NACK(acknowledgement/non−acknowledgement)信号を運ぶ。PDCCHを介して伝送される制御情報は、DCI(downlink control information)である。DCIは、ULまたはDLスケジューリング情報、若しくは任意のUEグループのためのUL伝送電力制御(TPC;transmit power control)命令を含む。
【0047】
PDCCHは、DL−SCH(downlink−shared channel)の資源割当及び伝送フォーマット、UL−SCH(uplink shared channel)の資源割当情報、ページングチャネル上のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上に伝送されるランダムアクセス応答のような上位階層制御メッセージの資源割当、任意のUEグループ内の個別UEに対するTPC命令の集合、及びVoIP(voice over internet protocol)の活性化などを運ぶことができる。複数のPDCCHが制御領域内で伝送され得る。UEは、複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは、1つまたはいくつかの連続的なCCE(control channel elements)の集合(aggregation)上に伝送される。CCEは、無線チャネルの状態に応じた符号化率を有するPDCCHを提供するために使用される論理的割当単位である。CCEは、複数のREG(resource element group)に対応する。
【0048】
CCEの数とCCE等により提供される符号化率の連関関係によってPDCCHのフォーマット及び可能なPDCCHのビット数が決定される。BSは、UEに伝送しようとするDCIによってPDCCHフォーマットを決定し、制御情報にCRC(cyclic redundancy check)を付ける。CRCは、PDCCHの所有者(owner)や用途によって固有な識別子(RNTI;radio network temporary identifier)でマスキングされる。特定UEのためのPDCCHであれば、UEの固有識別子、例えば、C−RNTI(cell−RNTI)がCRCにマスキングされ得る。または、ページングメッセージのためのPDCCHであれば、ページング指示識別子、例えば、P−RNTI(paging−RNTI)がCRCにマスキングされ得る。システム情報のためのPDCCHであれば、SI−RNTI(system information−RNTI)がCRCにマスキングされ得る。UEのランダムアクセスプリアンブルの伝送に対する応答であるランダムアクセス応答を指示するために、RA−RNTI(random access−RNTI)がCRCにマスキングされ得る。
【0049】
図5は、ULサブフレームの構造を示す。
図5に示すように、ULサブフレームは、周波数領域で制御領域とデータ領域とに分けられることができる。制御領域は、UL制御情報が伝送されるためのPUCCH(physical uplink control channel)が割り当てられる。データ領域は、ユーザデータが伝送されるためのPUSCH(physical uplink shared channel)が割り当てられる。上位階層で指示される場合、UEは、PUSCHとPUCCHの同時伝送を支援することができる。1つのUEに対するPUCCHは、サブフレームで資源ブロックペア(RB pair)に割り当てられる。RBペアに属する資源ブロックは、第1ののスロットと第2ののスロットとの各々で互いに異なる副搬送波を占める。これをPUCCHに割り当てられるRBペアが、スロット境界で周波数がホッピング(frequency−hopped)されたという。UEは、時間に応じてUL制御情報を互いに異なる副搬送波を介して伝送することにより、周波数ダイバーシティ利得を得ることができる。
【0050】
PUCCH上に伝送されるUL制御情報は、HARQ ACK/NACK、DLチャネル状態を表すCQI(channel quality indicator)、UL無線資源割当要請であるSR(scheduling request)などを含むことができる。
【0051】
PUSCHは、伝送チャネルであるUL−SCHにマッピングされる。PUSCH上に伝送されるULデータは、TTIの間に伝送されるUL−SCHのためのデータブロックである伝送ブロックでありうる。伝送ブロックは、ユーザ情報でありうる。または、ULデータは、多重化された(multiplexed)データでありうる。多重化されたデータは、UL−SCHのための伝送ブロックと制御情報とが多重化して得られたデータでありうる。例えば、データに多重化される制御情報は、CQI、PMI(precoding matrix indicator)、HARQ、RI(rank indicator)などを含むことができる。または、ULデータは、制御情報のみで構成されることもできる。
【0052】
搬送波集合(Carrier aggregation:CA)が記述される。これは、3GPP TS 36.300 V11.6.0の第5.5節を参照することができる(2013−06)。
【0053】
CAにおいて、2つまたはそれ以上の構成搬送波(component carrier:CC)が100MHzまたはそれ以上に達するより広い伝送帯域幅を支援するために集合される。UEは、その能力によって単一または多重のCCを受信するか、送信することができる。CAに対して単一なタイミングアドバンス(timing advance)能力を有するUEは、同じタイミングアドバンスを共有する多重のサービングセル(1つのタイミングアドバンスグループ(TAG)内でグループをなす多重のサービングセル)に該当する多重のCC上で同時に受信及び/又は送信を行うことができる。CAに対して多重のタイミングアドバンス能力を有するUEは、互いに異なるタイミングアドバンスを共有する多重のサービングセル(多重のTAG内でグループをなす多重のサービングセル)に該当する多重のCC上で同時に受信及び/又は送信を行うことができる。E−UTRANは、各TAGが少なくとも1つのサービングセルを含むことを保障する。CA能力を有さないUEは、単一CC上で受信し、1つのサービングセルにのみ該当する単一CC上で送信することができる(1つのTAGに1つのサービングセル)。
【0054】
サービングセルは、下向きリンク及び選択的に上向きリンク資源の組み合わせである。すなわち、サービングセルは、1つのDL CCと1つのUL CCとを含むことができる。他の方式として、サービングセルは、1つのDL CCで構成されることができる。CAは、複数のサービングセルを有することができる。前記複数のサービングセルは、1つの1次サービングセル(PCell)及び少なくとも1つの2次サービングセル(SCell)で構成されることができる。PUCCH伝送、任意接近手順などは、PCellのみで行われることができる。
【0055】
図6は、3GPP LTE−Aの搬送波集合(carrieraggregation)の例を見せる。
図6に示すように、各CCは、20MHzの帯域幅を有し、これは、3GPP LTEの帯域幅である。5個までのCCまたはそれ以上が集合され得るし、したがって、最大100MHzの帯域幅またはそれ以上が構成され得る。
【0056】
CAは、隣接及び非隣接CCの全てで支援され、各CCは、周波数ドメインで数秘学(numerology)Rel−8/9を使用して最大110RBに制限される。
【0057】
UEが、同じeNB及びUL及びDLでの互いに異なる可能な、互いに異なる帯域幅の、互いに異な数のCCを集合するように構成することも可能である。構成できるDL CCの個数は、UEのDL集合能力によって変わる。構成できるUL CCの個数は、UEのUL集合能力によって変わる。一般的なTDD配置において、CCの個数とUL及びDLで各CCの帯域幅は同一である。構成できる複数のTAGは、UEのTAG能力によって変わる。
【0058】
同じeNBから由来するCCが同じカバレッジを提供する必要はない。
【0059】
CCは、LTE Rel−8/9と互換性を有するようになるであろう。それにもかかわらず、Rel−8/9 UEがCC上に位置することを避けるために、既存のメカニズム(例えば、バーリング(barring))が使用され得る。
【0060】
隣接するように集合されたCCの中心周波数間の間隔は、300kHzの倍数になるべきであろう。これは、Rel−8/9の100kHz周波数ラスタと互換性を有するようにし、同時に15kHzの間隔を有する副搬送波の直交性を保存するためである。集合のシナリオによって、n×300kHz間隔は、隣接するCC間に使用されない少ない数の副搬送波を挿入することにより、さらに容易に実現されることができる。
【0061】
TDD CAに対して、下向きリンク/上向きリンク構成は、同じ帯域にある構成搬送波にわたって同様であり、互いに異なる帯域にある構成搬送波にわたっては同様であるか、互いに異なることができる。
【0063】
図7は、大型セル及び小型セルへの二重連結の例を見せる。
図7に示すように、UEは、大型セル及び小型セルの両方に連結されている。大型セルにサービスを提供する大型セルeNBは、二重連結でMeNBであり、小型セルにサービスを提供する小型セルeNBは、二重連結でSeNBである。前記MeNBは、少なくともS1−MMEを終結させるeNBであり、したがって、二重連結でのCNに向かう移動性アンカとして作用する。大型eNBが存在する場合、前記大型eNBは、一般的にMeNBとして機能することができる。SeNBは、UEに対する追加的な無線資源を提供するeNBであり、二重連結では、MeNBではない。前記SeNBは、一般的に最善の努力(BE)類型のトラフィックを伝送するように構成されることができ、それに対し、前記MeNBは、VoIP、ストリーミングデータ、または信号処理データのような他の類型のトラフィックを伝送するように構成されることができる。MeNB及びSeNB間のインタフェースは、Xnインタフェースと呼ばれる。前記Xnインタフェースは、理想的でないことと仮定され、言い替えれば、Xnインタフェースでの遅延が60msに達することができる。
【0064】
3GPP LTEの現在規格による上向きリンクパワー制御が記述される。これに対しては、3GPP TS 36.213 V11.3.0の第5.1節を参照することができる(2013−06)。PUSCHに対して、伝送パワーP^
PUSCH、c(i)は、まず、0でないPUSCH伝送を有するアンテナポートの個数に対する該当伝送体制に対して構成されたアンテナポートの個数の比により大きさが調節される。結果として、大きさが調節されたパワーは、さらにその上で前記0でないPUSCHが伝送されるアンテナポートにわたって同一に分割される。PUCCHまたはサウンディング参照信号(SRS;sounding reference signal)に対して、前記伝送パワーP^
PUCCH(i)またはP^
SRS、c(i)は、PUCCHまたはSRSに対して構成されたアンテナポートに対して同一に分割される。P^
SRS、c(i)は、P
SRS、c(i)の線形値である。
【0065】
PUSCHに対する上向きリンクパワー制御が記述される。PUSCH伝送に対するUE伝送パワーの設定は、次のように定義される。UEがサービングセルcに対して同時にPUCCHを伝送しないながらPUSCHを伝送する場合、サービングセルcに対するサブフレームiでのPUSCH伝送に対するUE伝送パワーP
PUSCH、c(i)は、数式1により与えられる。
【0067】
前記UEがサービングセルcに対してPUSCHをPUCCHと同時に伝送する場合、サービングセルcに対するサブフレームiでのPUSCH伝送のためのUE伝送パワーP
PUSCH、c(i)は、数式2により与えられる。
【0069】
UEがPUSCHに対するDCI様式3/3Aとして受信した伝送パワー制御(TPC)命令の蓄積のために、サービングセルcに対するPUSCHを伝送しない場合、前記UEは、サービングセルcに対するサブフレームiでのPUSCH伝送のためのUE伝送パワーP
PUSCH、c(i)は、数式3により計算されることと仮定することができる。
【0071】
前述された数式等において、P
CMAX、c(i)は、サービングセルcに対するサブフレームiでの構成されたUE伝送パワーであり、P^
CMAX、c(i)は、P
CMAX、c(i)の線形値である。P^
PUCCH(i)は、下記において説明されるP
PUCCH(i)の線形値である。M
PUSCH、c(i)は、サブフレームi及びサービングセルcに対して有効な資源ブロックの個数として表現されるPUSCH資源指定の帯域幅である。P
O_PUSCH、c(j)は、サービングセルcに対してj=0及び1に対する上位階層から提供されるコンポーネントP
O_NOMINAL_PUSCH、c(j)とj=0及び1に対する上位階層から提供されるコンポーネントP
O_UE_PUSCH、c(j)との合計で構成されるパラメータである。PL
cは、サービングセルcに対するUEにおいてdB単位で計算された下向きリンク経路損失評価であり、PL
c=referenceSignalPower(上位階層でフィルタリングされた基準信号受信パワー)(RSRP)であって、このとき、referenceSignalPowerは、上位階層により提供され、RSRP及び前記上位階層フィルタリング構成は、前記基準サービングセルに対して定義される。サービングセルcが1次セルを含むタイミングアドバンスグループ(TAG)に属する場合、前記1次セルの上向きリンクに対して、前記1次セルは、referenceSignalPower及び上位階層によりフィルタリングされたRSRPを決定するための基準サービングセルとして使用される。2次セルの上向きリンクに対して、上位階層パラメータpathlossReferenceLinkingにより構成されたサービングセルがreferenceSignalPower及び上位階層でフィルタリングされたRSRPを決定するための基準サービングセルとして使用される。サービングセルcが1次セルを含まないTAGに属する場合には、サービングセルcがreferenceSignalPower及びさらに上位階層フィルタリングされたRSRPを決定するための基準サービングセルとして使用される。
【0072】
UEの全体伝送パワーがP^
CMAX(i)を超過するならば、UEは、サブフレームi内のサービングセルcに対するP^
PUSCH、c(i)の大きさを調節して数式4が満たされるようにする。
【0074】
数式4において、P^
PUCCH(i)は、P
PUCCH(i)の線形値、P^
PUSCH、c(i)は、P
PUSCH、c(i)の線形値、P^
CMAX(i)は、サブフレームiでUEの構成された合計最大出力パワーP
CMAXの線形値であり、w(i)は、サービングセルcに対するP^
PUSCH、c(i)のスケーリング因子であって、このとき、0≦w(i)≦1である。サブフレームi内にPUCCH伝送がない場合、P^
PUCCH(i)=0である。
【0075】
UEが、サービングセルj上で上向きリンク制御情報(UCI)があるPUSCH伝送及び残っているいかなるサービングセルでもUCIがないPUSCHを有し、また、UEの合計送信パワーがP^
CMAX(i)を超過しようとする場合、前記UEは、数式5を満たすようにサブフレームiでUCIを有さないサービングセルに対するP^
PUSCH、c(i)の大きさを調整する。
【0077】
P^
PUSCH、j(i)は、UCIがあるセルに対するPUSCH伝送パワーであり、w(i)は、UCIを有さないサービングセルcに対するP^
PUSCH、c(i)のスケーリング因子である。このような場合に、
【化1】
でなく、前記UEの合計送信パワーが依然としてP^
CMAX(i)を超過しようとする場合でない場合には、いかなるパワー大きさ調節もP^
PUSCH、j(i)に適用されない。w(i)>0であるとき、w(i)値がサービングセル等にわたって同一でありうるが、特定のサービングセル等に対してはw(i)が0になり得るということに留意しなければならない。
【0078】
前記UEが、サービングセルj上にUCIがあるPUCCHとPUSCH伝送及びいかなる残余サービングセルにもUCIがないPUSCH伝送を同時に有する場合に、また、UEの全体伝送パワーがP^
CMAX(i)を超過しようとする場合、前記UEは、数式6によるP^
PUSCH、c(i)を取得する。
【0080】
前記UEが多重のTAG等で構成され、TAG内の与えられたサービングセルに対するサブフレームi上での前記UEのPUCCH/PUSCH伝送が、さらに他のTAG内の他のサービングセルに対するサブフレームi+1上のPUSCH伝送の1番目シンボルの一部と重なる場合、前記UEは、重なるいかなる部分上でもP
CMAXを超過しないように自分の全体伝送パワーを調節するようになるであろう。
【0081】
前記UEが多重のTAG等で構成され、TAG内の与えられたサービングセルに対するサブフレームi上での前記UEのPUSCH伝送が、さらに他のTAG内の他のサービングセルに対するサブフレームi+1上のPUCCH伝送の1番目シンボルの一部と重なる場合、前記UEは、重なるいかなる部分上でもP
CMAXを超過しないように自分の全体伝送パワーを調節するようになるであろう。
【0082】
前記UEが多重のTAG等で構成され、TAG内の与えられたサービングセルに対するサブフレームi上のシンボルでの前記UEのSRS伝送が同一であるか、さらに他のTAG内の他のサービングセルに対するサブフレームi+1上のPUCCH/PUSCH伝送と重なる場合、前記UEは、シンボルの重なるいかなる部分上で自分の全体伝送パワーがP
CMAXを超過するようになると、SRSを脱落させることになるであろう。
【0083】
前記UEが多重のTAG等及び2個を越えるサービングセルで構成され、与えられたサービングセルに対するサブフレームi上のシンボルでの前記UEのSRS伝送が、互いに異なるサービングセル(等)上のサブフレームi上のSRS伝送及びさらに他のサービングセル(等)に対するサブフレームiまたはサブフレームi+1上のPUSCH/PUCCH伝送と重なる場合、前記UEは、シンボルの重なるいかなる部分上で自分の全体伝送パワーがP
CMAXを超過するようになると、前記SRS伝送を脱落させることになるであろう。
【0084】
前記UEが多重のTAG等で構成された場合、前記UEは、上位階層により2次サービングセル内の物理任意接続チャネル(PRACH)を他のTAGに属する互いに異なるサービングセルのサブフレーム上のシンボルでのSRS伝送と並行して伝送するようにする要請を受けると、シンボルの重なるいかなる部分上で自分の全体伝送パワーがP
CMAXを超過するようになる場合に、SRSを脱落させるであろう。
【0085】
前記UEが多重のTAG等で構成された場合、前記UEは、上位階層により2次サービングセル内のPRACHを他のTAGに属する互いに異なるサービングセル内のPUSCH/PUCCHと並行して伝送するようにする要請を受けると、シンボルの重なるいかなる部分上でも自分の全体伝送パワーがP
CMAXを超過しないようにPUSCH/PUCCHの伝送パワーを調節するようになるであろう。
【0086】
PUCCHに対する上向きリンクパワー制御が記述される。サービングセルcが1次セルである場合、サブフレームi内のPUCCH伝送のためのUE伝送パワーP
PUCCHの設定は、数式7により定義される。
【0088】
UEが1次セルに対するPUCCHを伝送していない場合には、PUCCHに対するDCI様式3/3Aとして受信されたTPC命令の蓄積のために、前記UEは、サブフレームiでのPUCCH伝送に対するUE伝送パワーP
PUCCHが数式8により計算されることと仮定することになるであろう。
【0090】
前述された数式等において、P
CMAX、c(i)は、サービングセルcに対するサブフレームiで構成されたUEである。パラメータΔ
F_PUCCH(F)は、上位階層により提供される。前記UEが2つのアンテナポート上でPUCCHを伝送するように上位階層により構成された場合、Δ
TxD(F’)の値は、上位階層により提供される。そうでない場合、Δ
TxD(F’)=0である。h(n
CQI、n
HARQ、n
SR)は、PUCCHフォーマットに依存する値であって、ここで、n
CQIは、チャネル品質情報(CQI)に対する情報ビットの個数に該当する。サブフレームiがUL−SCHに対するいかなる連関された伝送ブロックも有していないUEに対するSRのために構成された場合、n
SR=1であり、そうでない場合、n
SR=0=0である。P
O_PUCCHは、上位階層により提供されるパラメータP
O_NOMINAL_PUCCH及び上位階層により提供されるパラメータP
O_UE_PUCCHの合計で構成されるパラメータである。
【0091】
以下では、本発明の実施形態に係る上向きリンクパワーの制御のための方法が説明される。本発明の一実施形態は、UEに対してインタサイト(inter−site)搬送波集合が使用されるときのパワー制御の側面を提案することができる。インタサイト搬送波集合は、少なくとも2つの搬送波が理想的なバックホールまたは理想的でないバックホールに連結されることができる別のeNB等と連関されている場合、UEが多重の搬送波で構成されることと定義されることができる。UEが2つのUL伝送(PUSCH/PUCCHを含む)を同時に行うことができるときは、次のような場合が考慮され得る。
【0092】
・事例1:理想的バックホールにわたってFDD+FDDまたは同じDL/UL構成TDD+TDD
【0093】
・事例2:理想的でないバックホールにわたってFDD+FDDまたは同じDL/UL構成TDD+TDD
【0094】
・事例3:理想的FDD+TDDまたは互いに異なるDL/UL構成TDD+TDD
【0095】
・事例4:理想的でないFDD+TDDまたは互いに異なるDL/UL構成TDD+TDD
【0096】
UEが2つのUL伝送を同時に行うことができなければ、次のような場合が考慮され得る。
【0097】
・事例5:理想的FDD+FDDまたは同じDL/UL構成TDD+TDD
【0098】
・事例6:理想的でないFDD+FDDまたは同じDL/UL構成TDD+TDD
【0099】
・事例7:理想的FDD+TDDまたは互いに異なるDL/UL構成TDD+TDD
【0100】
・事例8:理想的でないFDD+TDDまたは互いに異なるDL/UL構成TDD+TDD
【0101】
以下では、便宜上、2つ以上の搬送波グループが、各搬送波グループがPUCCHを受信する搬送波を有することができる単一eNBにより構成される場合を「PUCCHオフロード(offloading)」と呼ぶことにする。PUCCH搬送波の番号が1つのみの搬送波グループに制限されることができるが、各搬送波グループは、多重搬送波を有することができる。以下に説明される本発明の実施形態は、PUCCHオフロードの場合に適用されることができる。
【0102】
FDD/TDD集合または互いに異なるDL/UL TDD構成に対する上向きリンクパワー制御が記述される。これは、上述された3、4、7、及び8に該当することができる。
【0103】
図8は、システムフレーム番号(system frame number:SFN)境界の誤った整列またはスロット/サブフレーム番号の誤った整列の例を見せる。構成により2つのeNB間のFDD及びTDD搬送波が集合されたり、互いに異なるDL/UL TDD搬送波が集合されるときには、UEが上向きリンク信号があるとき、これを1つのeNBにのみ伝送するサブフレームの集合があるようになる。例えば、
図8に示すように、2つのeNBが各々単一CCを有し、大型eNBはFDDを採択し、小型セルeNBはTDD DL/UL構成1を採択し、2つのeNB間の時間同期化が整列される場合、前記UEは、少なくともサブフレーム#0、#4、#5、#9で、大型eNBにただ1つの上向きリンク伝送が発生し、それに対し、他のサブフレームでは、潜在的に2つの上向きリンク伝送が2つのeNBに同時に発生できると仮定することができる。ただ1つのeNBのみが上向きリンク受信をすることができるULサブフレームの集合(例えば、サブフレーム#0、#4、#5、#9)は、「HI_UL」と呼ばれることができ、潜在的に2つのeNBが上向きリンク受信をすることができる他のULサブフレーム(例えば、サブフレーム#2、#3、#7、#8、(#1、#6))は、各eNBに対して「LO_UL」と呼ばれることができる。各eNBが2つ以上のCCを有するとき、HI_ULは、前記eNB内の少なくとも1つのCCが構成された上向きリンクサブフレームを有し、他のeNBは、同じサブフレーム内で構成されたULサブフレームを有さないULサブフレームを含むことができる。これは、またLO_UL集合にも同様に適用されることができる。
【0104】
このような面を効率的に活用するために、HI_UL(P
CMAX、eNBj、2)及びLO_UL(P
CMAX、eNBj、1)で使用される2つのP
CMAX、eNBj値が各々与えられ得る。例えば、
図8に示すように、P
CMAX、eNBj、1がサブフレーム#6、#7、#1、#2で使用され、P
CMAX、eNBj、2が他のサブフレームで使用され得る。TDD搬送波の特別なサブフレームと衝突するFDD ULサブフレームでは、P
CMAX、eNBj、2が使用されることと仮定されることができる。しかし、SRS伝送が特別なサブフレームで頻繁に発生できる場合、P
CMAX、eNBj、1が使用されることと仮定されることができる。どこでP
CMAX、eNBj、2が使用されたかを表すビットマップは、上位階層によりシグナリングされ得る。これを支援するために、インタサイト(inter−site)CAが使用されるとき、eNBのうちの1つは、ネットワーク同期化またはサブフレーム境界のオフセットを探し出すための発見を行うか、前記UEが2つの搬送波間のオフセットを知らせることができる。このような接近方式の動機は、TDDを採択したSCellがいかなるデータも伝送しないときは、UEがさらに高いUL TXパワーを使用し、TDDを採択したSCellがデータを伝送するときは、前記UEが多少低いUL TXパワーを使用するように許すためのことである。さらに他の潜在的動機は、1つの範囲内の他のeNBへの2つのUL伝送パワーの差を維持することである。例えば、小型セルへのUL TXパワーが非常に小さい場合、大型セルへのUL TXパワーが(同時に伝送されるとき)特定のしきい値を超過しないことができる。したがって、PCellに対するP
CMAXは、他のeNBへの同時上向きリンク伝送が潜在的に発生できるサブフレームに制限され得る。このような動機を実現することと係り、次のようないくつの他の接近方式が使用可能である。
【0105】
(1)2つのP
CMAX、eNBjを有する構成:上述したように、2つのP
CMAX値が構成されて各集合で活用され得る(他のeNB ULを有し、他のeNB UL無しで)
【0106】
(2)パワー制御数式の変更:PUSCH伝送のためのUE伝送パワーの設定は、次のように定義される。これは、数式1を本発明の一実施形態に係る数式に変更することでありうる。
【0107】
同じ技術が、2つの留保された最小パワーが各搬送波グループに対する互いに異なるサブフレーム集合毎に構成され得る各搬送波グループ当り、留保された最小パワー割当に適用されることができる。このうち、一例は、導かれた最小パワーの高い値をeIMTA動作に対して構成されたサブフレームの1番目の集合に対して許し、導かれた最小パワーの低い値をeIMTA動作に対して構成されたサブフレームの2番目の集合に対して許すものである。
【0108】
UEが、他のサービングセルへのPUCCHまたはPUSCH伝送無しで、また、サービングセルcに対して同時PUCCH無しでサービングセルcに対するPUSCHを伝送する場合、前記サービングセルcに対するサブフレームi内でのPUSCH伝送に対するUE伝送パワーP
PUSCH、c(i)は、数式9により与えられる。
【0110】
UEは、「パワー適応(power adaptation)CC」=xCellで構成されることができ、ここで、他のCCが同じ時間に伝送している場合には、xCellのULパワーが低められるようになるであろう。例えば、xCellは、PCellまたはSCellでありうる。
【0111】
UEが、サービングセルcがxCellである所で他のサービングセルへのPUCCHまたはPUSCH伝送無しで、また、サービングセルcに対して同時PUCCH無しでサービングセルcに対するPUSCHを伝送する場合、前記サービングセルcに対するサブフレームi内でのPUSCH伝送に対するUE伝送パワーP
PUSCH、c(i)は、数式10により与えられる。
【0113】
数式10において、P
UL、otherCC(i)は、他のCCに指定された上向きリンクパワーの合計である。
【0114】
UEが、サービングセルcがxCellである所で他のサービングセルへのPUCCHまたはPUSCH伝送無しで、また、サービングセルcに対して同時PUCCHを有してサービングセルcに対するPUSCHを伝送する場合、前記サービングセルcに対するサブフレームi内でのPUSCH伝送に対するUE伝送パワーP
PUSCH、c(i)は、数式11により与えられる。
【0116】
UEが、サービングセルcがxCellである所で他のサービングセルへのPUCCHまたはPUSCH伝送で、また、サービングセルcに対する同時PUCCHを有してサービングセルcに対するPUSCHを伝送する場合、前記サービングセルcに対するサブフレームi内でのPUSCH伝送に対するUE伝送パワーP
PUSCH、c(i)は、数式12により与えられる。
【0118】
これは、2つのみのeNB間のUL伝送に拡張されることができる。これが拡張されれば、PUSCH伝送に対するUE伝送パワーの設定は、次のように定義される。
【0119】
UEが他のeNBへのPUCCHまたはPUSCH伝送無しで、また、サービングセルcに対して同時PUCCH無しでeNBjのサービングセルcに対するPUSCHを伝送する場合、前記サービングセルcに対するサブフレームi内でのPUSCH伝送に対するUE伝送パワーP
PUSCH、c(i)は、数式13により与えられる。
【0121】
UEが他のeNBへのPUCCHまたはPUSCH伝送を有し、また、サービングセルcに対して同時PUCCH無しでeNBjのサービングセルcに対するPUSCHを伝送する場合、前記サービングセルcに対するサブフレームi内でのPUSCH伝送に対するUE伝送パワーP
PUSCH、c(i)は、数式14により与えられる。
【0123】
数式14において、P^
CMAX、eNB|1−j](i)は、他のeNB UL伝送に対して構成された最大パワーである。
【0124】
UEが他のサービングセルへのPUCCHまたはPUSCH伝送無しで、また、サービングセルcに対して同時PUCCHを有してeNBjのサービングセルcに対するPUSCHを伝送する場合、前記サービングセルcに対するサブフレームi内でのPUSCH伝送に対するUE伝送パワーP
PUSCH、c(i)は、数式15により与えられる。
【0126】
UEが、サービングセルcがxCellである所で他のサービングセルへのPUCCHまたはPUSCH伝送を有し、また、サービングセルcに対する同時PUCCHを有してサービングセルcに対するPUSCHを伝送する場合、前記サービングセルcに対するサブフレームi内でのPUSCH伝送に対するUE伝送パワーP
PUSCH、c(i)は、数式16により与えられる。
【0128】
PUSCH伝送に対するUE伝送パワーを計算する実際方程式は、上述した数式9ないし16と多少異なることができる。このようなアイデアは、他のeNBへの潜在的な上向きリンク伝送がある場合に、上向きリンク信号伝送の最大パワーを縮小しようとするものである。他のeNBが小型セルであることと仮定すれば、前記小型セルに対して構成された最大パワーは非常に小さいことができる。したがって、本発明は、保守的なパワー制御を仮定する。しかし、(潜在的な)2つのeNBへの同時上向きリンク伝送が存在する場合、UL信号を減少させるために、一部他の値(または、大きさが下向き調節された値)が使用され得る。より詳しくは、eNBjは、大型セル(または、さらに高い最大ULパワーで構成されたeNB)に制限され得る。言い替えれば、PCellまたはC平面セルによりサービスを受けるCCのみが小型セルまたはSCellに対するULパワーを考慮し得る。
【0129】
(3)P
CMAX、cとともにスケーリング因子ρの使用:例えば、P
CMAX、c(i)は、構成されたCCのうち、ただ1つのULサブフレーム内と同様でありうるし、P
CMAX、c(i)は、構成されたCCのうち、2つ以上のULサブフレーム内でρ×P
CMAX、c(i)に大きさが小さく調整され得る。例えば、ρ=0.8である。これは、2つのeNB間のみのUL伝送に拡張されることができる。このような場合、P
CMAX、eNBj(i)は、単一UL受信eNBが予想される所と同様でありうるし、P
CMAX、eNBj(i)は、構成されたCCのうち、2つ以上のUL受信eNBが予想される所でρ×P
CMAX、eNBj(i)に大きさが小さく調整され得る。他の方式として、P
CMAX、eNBj(i)=P
CMAXであり、このとき、単一UL受信eNBが予想され、P
CMAX、eNBj(i)=ρ×P
CMAXであり、このとき、2つ以上のUL受信eNBが予想される。ρは、各eNBに対して構成されるか、各eNB当り、計算されることができる。
【0130】
同様に、P
CMAX、cは、HI_ULサブフレームで使用されることに対し、P
alloc、xeNBのように構成されたパワーは、LO_ULに対するガイドラインとして使用される。言い替えれば、他のeNBがいかなる上向きリンク伝送も有していない場合には、DL/UL構成、不連続的な受信(DRX)構成、非活性化、向上した干渉緩和、及びトラフィック適用(eIMTA)などにより、未使用のパワーが1つのeNBに適用され得る。
【0131】
非同期搬送波が集合されたときの上向きリンクパワー制限が記述される。
【0132】
図9は、非同期UL伝送の例を見せる。
図9において説明された例と同様に、2つのeNBがUEのUL伝送が整列されるように整列されていない場合がありうる。P
CMAXを扱うことと係り、このような場合は、適宜扱われなければならない。特に、各eNBに対して単一及び二重UL伝送サブフレームを活用するために、2つのP
CMAX値が構成される場合、このような値をいかに適用するかも明確に明かされなければならない。
【0133】
図10は、本発明の一実施形態に係る上向きリンクパワーを制御するための方法の例を見せる。本発明のこのような実施形態に係る1つの接近方式は、HI_ULサブフレームを決定するためのサブフレーム指標に基づいたものである。このような場合、上向きリンクサブフレームを有する互いに異なるeNB内で同じサブフレーム指標を有するサブフレーム(サブフレームオフセットを有するか、有さない)のみがLO_ULサブフレームとして考慮され得る。すなわち、このような接近方式では、HI_ULパワーを適用するとき、部分的な重ねが考慮されない。
【0134】
図11は、本発明の一実施形態に係る上向きリンクパワーを制御するための方法のさらに他の例を見せる。本発明の実施形態に係る他の接近方式は、互いに異なるeNB内のULサブフレームとの重ねを有するようになるULサブフレームをLO_ULサブフレームとしてみなすことである。低い最大パワーが2つの上向きリンク伝送を仮定してLO_ULサブフレームに適用され得る。すなわち、このような接近方式において、HI_ULパワーを適用するとき、部分的な重ねが考慮される。
【0135】
それぞれの接近方式は、それ自体の欠点と利点を有している。1番目の接近方式が使用される場合、追加的なパワースケーリングが必要であろう。したがって、1番目の接近方式は、UEがパワースケーリングで構成されるか、2つのeNBに対する2つのULが互いに衝突するとき、パワースケーリングを使用する場合に使用されることができる。2番目の接近方式は、一部の場合に、特に、部分的に重なるサブフレームが大きい場合に完全なパワーを達成できないこともできる。しかし、これは、潜在的なパワースケーリングや発生できる脱落の場合を避けるための簡単な接近方式である。
【0136】
したがって、非同期CCが1つのeNB内に集合されるときは、UEがパワーリミテッドケースを扱うためにパワースケーリングを使用することができるので、1番目の接近方式が使用され得る。パワーリミテッドケースを扱うために、2つのeNB間に脱落のためのメカニズムが使用される場合、2番目の接近方式が考慮され得る。
【0137】
上述されたように提案された概念は、サブフレームの部分集合を有する一般的な二重連結シナリオに適用され得る。すなわち、上述されたように提案された概念は、最大上向きリンクパワーが異なるように構成され得る所でサブフレームの2つ以上の部分集合が構成される場合に適用され得る。一例として、UEが大型セルと小型セルに二重で連結され、小型セルがeIMTAを行うことにより、これにより、2つの上向きリンクパワーループを構成するとき、大型セルで使用可能な最大パワーが上向きリンクパワー制御の集合によってサブフレーム当り、変化することができる。このような概念は、一般性を喪失しないつつ、このような一般的な場合に適用され得る。2つの互いに異なるサブフレームの集合毎に、異なる最大パワー値及び/又はパワー構成が設定され得る。このような場合、UEは、HI_ULサブフレームにおいて、他のeNBへの上向きリンク伝送がないと仮定しないことができる。その代わりに、LO_ULサブフレームに比べて低いパワーのうちの1つが使用され得る。したがって、前記UEは、ターゲットeNBへのHI_ULサブフレームでさらに高いパワーを使用することができる。HI_UL及びLO_ULは、各eNBに対してまたは搬送波グループに対して構成されることができる。または、1つの構成が、このような構成がPCellを含む搬送波グループに適用される所で共有され得る。
【0138】
現在のパワー制御手順によれば、ほとんどの場合、UEは、2つ以上のeNBへの同時伝送をパワーの制限無しで扱うことができる。特に、大型セルと小型セルへの高いパワーの上向きリンク及び相対的に低いパワーの上向きリンク連結が管理される二重連結シナリオに対して、大型セルに対する上向きリンクパワー設定が小型セルに対する低いパワーのために大きくないときは、2つのパワーを合わせたものがUE最大パワーを超過しないことができる。しかし、UEが大型セルから多少離れることができ、これにより、大型セルに対する上向きリンクパワーが高いことができる。小型セルへの伝送を保護するために、次のような種々の接近方法が考慮され得る。
【0139】
(1)2つのeNBのうちの1つ、または2つのeNBの両方に対するHIパワー及び/又はLOパワーサブフレームの一部静的な(semi−static)構成:一例は、各eNBに対して互いに異なる最大パワーが構成され得る所で互いに異なる上向きリンクサブフレーム集合を構成するものである。
【0140】
図12は、本発明の一実施形態によってeNBに対する互いに異なる上向きリンクサブフレーム集合及び互いに異なる最大パワーを設定することの例を見せる。ここで、互いに異なるPCMAX、cを構成する代わりに、eIMTA設定またはセル間干渉調整(inter−cell interference coordination:ICIC)設定で使用されたP0及び/又はαのような他のパラメーターが考慮され得る。言い替えれば、2つのeNB間の調整を介して、パワーが互いに異なるサブフレームで均等でない優先権で分配されることができる。
【0141】
(2)大型セルのみでパワースケーリングを行う:パワー制限が発生すれば、パワースケーリングまたは上向きリンク伝送脱落が大型セルのみで発生するようにして、小型セルでの伝送が保護され得る。他の方式として、C平面でない、セルでのパワースケーリングも考慮され得る。
【0142】
(3)PHR触発:さらに他の接近方式は、パワー制限が発生すれば、伝送パワーを他のeNB(等)または搬送波(等)に反射させることである。このような場合、他のeNB(等)または搬送波(等)への伝送パワーを考慮して、PHRが触発されてアップデートとともに報告され得る。
【0143】
上述されたHIパワーは、構成されない場合にP
CMAX、cと同様でありうる。UEは、低いパワー(またはパワー共有)を有するサブフレームのみで使用され得るP
CMAX、cLOで構成されることができ、それに対し、高いパワーまたはP
CMAX、cは、他のサブフレームでも使用されることができる。また、LOパワー及びHIパワーは、搬送波毎でない、搬送波グループ毎に構成されることができる。このような場合、サブフレーム集合当り、各搬送波グループに対して割り当てられた最大パワーが互いに異なり得る。また、1ms境界毎のパワー予算によって、UEは、他の上向きリンク伝送との重ねを考慮してパワーが制限されたか否かを決定することができる。
【0144】
時間−ドメインにわたったパワー分割が記述される。UEがパワーの使用を最大化できるようにするために、MeNB及びSeNB間のPUCCH伝送に対する上向きリンクサブフレームを分割することが考慮され得る。例えば、FDD及びTDDが集合される場合、UEが与えられたサブフレームでHARQ−ACKを報告するように、基準下向きリンクHARQ構成がMeNBに対する前記UEに与えられることができる。しかし、HARQ−ACKタイミングは、例えば、DL HARQ基準構成が構成#0である場合、FDD/TDD CAを支援するための構成#0による新しいタイミングが当該問題のために支援されるように、FDD/TDD搬送波集合メカニズムに従うことができる。ここで、核心ポイントは、PUCCH伝送に対するHARQ−ACKを扱うために、TDD DL/UL基準構成を構成できるようにすることである。PUSCHに対し、これは、PUCCH上でのパワースケーリングがMeNB及びSeNBの両方に対して発生してはならない場所を予定することにより解決されることができる。基準構成により解決され得ないDLサブフレームが存在する場合、UEがデータを成功的に復号化できる場合にも、前記UEが当該サブフレーム上のHARQ−ACKを報告することを省略するのを仮定することができる。
【0145】
FDD/FDDインタノード資源集合に対して、基準TDD HARQ−ACK構成が各eNBに与えられ得る。上向きリンク間の整列(PUCCHサブフレーム間の重ね)が最小化されるか、除去されるようにオフセットが使用され得る。例えば、オフセット3を有する構成#0及び#1がMeNB及びSeNB間で使用されて、PUCCH伝送に対する重ねを避けることができる。これは、PRACH伝送に対しても使用されることができる。
【0146】
TDD/TDDインタノード資源集合のために、上向きリンクを分けることが難しいため、下向きリンクHARQタイミングをオフセットとともにSeNBに付与することが考慮され得る。SeNBは、可能であれば、他のオフセットを使用することができる。そうでない場合、UEは、パワー分割または他のメカニズムで構成されることができる。
【0147】
DL HARQ−ACK基準構成がUEに構成されるとき、eNBスケジューリング制限により扱われるRRCの曖昧さがありうる。基準構成がMeNBに与えられれば、このような基準構成が(SeNB追加/構成段階で)潜在的なオフセット(サブフレーム移動)とともにSeNBに与えられることができる。
【0148】
非同期的ネットワークを考慮するために、UEは、可能なPUCCHサブフレーム構成の集合をネットワークに報告して、ネットワークがHARQ−ACKタイミングも適宜再構成するようにすることができる。例えば、SeNBがTDD構成#0を有する場合、UEは、構成#1を(オフセットとともに)勧められるHARQ−ACKタイミングとしてMeNBに報告することができる。
【0149】
これは、前記UEがパワーリミテッドケースを頻繁に経る場合にのみ適用されることができる。または、パワーリミテッドケースが頻繁に発生するとき、前記UEは、ネットワークに基準DL HARQタイミングを指定することを要請するか、各搬送波グループに対する別のパワーを構成することができる。これは、パワーリミテッドケースのイベントを表すことにより実現されることができる。
【0150】
自動的なUEパワー選択が説明される。UEが各eNBに対するパワーを自動的に選択する場合、(パワーを変更する瞬間に)PHRを報告するのが好ましい。言い替えれば、2つのeNB間のパワー分割が変更されるとき、PHRが触発されたり報告されることができる。これは、経路損失の変更により触発されることができる。UEが搬送波グループ当り、最大パワーを計算するとき、前記UEは、(上向きリンクで)構成された搬送波の個数と経路損失の両方を使用することができる。例えば、上向きリンクパワーは「成功的なPRACH伝送のために使用されるパワー」+余分になるように構成されることができる。前記余分は、ネットワークにより与えられるか、構成されることができる。言い替えれば、許容可能な最大余分は、ネットワークにより構成されることができ、ここで、ネットワークは、当該余分ウィンドーでのパワー制御を行うであろう。これに基づいて、UEは、PHRを各eNBに報告することができる。ネットワーク構成の余分の代わりに、UEは、各搬送波グループに対する余分を決定し、その値をさらにネットワークに報告することができる。
【0151】
UEがこのような余分を各eNBに指定するときは、いくつの規則が考慮され得る。1つは、十分な(または固定された)余分を(最小余分がUEに構成されるか、事前構成されたことと仮定)MeNBに指定し、PHRを介して各eNBに報告される残り(経路損失によって動的に変化する)を使用することである。さらに他の接近方式は、全体余分を2つのeNB間に均等に(または、スケーリング因子を使用して)分割することである。MeNB及びSeNB間の互いに異なるUL構成を考慮して、PHRの報告が2つの値を含むことができる所では、HI及びLO集合の各々に対する2つの余分値も考慮され得る。UEが余分を決定する場合には、メッセージ3(Msg3)がPHRの報告を含むことができる。言い替えれば、PHRがMsg3伝送で触発されて、前記計算された最大値が2つのeNBに報告され得る。各eNBのうちの1つに使用可能な上向きリンクがない場合、その次に使用可能な上向きリンクがPHRを報告するために各々使用され得る。言い替えれば、各eNBに対するPHR触発は、独立的でありうる。
【0152】
このような場合、SeNB条件が発生するとき、UEがMeNBに割り当てられたパワーを超過できるMeNBからのPUSCH及び/又はPUCCHに対して構成されたパワーを有することが可能である。このような場合、MeNBは、状況変化を決定するためにPHR値を使用し、パワーを適宜構成する。このような場合、前記UEは、新しく決定されたP
CMAX、cで整列された各搬送波に対して蓄積されたパワーをリセットさせることができる。言い替えれば、eNBi搬送波でP
CMAX、c=min{P
CMAX、eNBj、P
CMAX、c}であり、また、SeNB追加が発生したり、新しい搬送波が構成/活性化される場合、UEは、P
CMAX、eNBjを再度決定し、PHRを各eNBに報告することができる。その後、P
CMAX、cが再度計算され得る。パワーP
PUSCHまたはP
PUCCHまたはP
SRSのうち、いずれか1つでもP
CMAX、cを超過する場合、これは、P
CMAX、cにリセットされることができる。これは、各チャネルの最大パワーが変更されたネットワークに通報されることができる。
【0153】
PHRを触発するために、物理階層は、PHRが適宜触発され得るように、パワー設定変更または経路損失変更に対する信号をさらに上位階層に送ることができる。
【0154】
図13は、本発明の一実施形態によって上向きリンクパワーを制御するための方法のさらに他の例を見せる。MeNBは、経路損失の変化をUEに伝送し、前記UEは、MeNBへのPRACH伝送を行う。同様に、SeNBは、経路損失の変化をUEに伝送し、前記UEは、SeNBへのPRACH伝送を行う。このような場合、P
CMAXは、P
CMAX、cとして決定されることができる。SeNBは、任意接近半応(random access response:RAR)をUEに伝送する。前記UEは、Msg3をPHRとともにSeNBに伝送する。このような場合、P
CMAX、SeNBは、{P
CMAX、c、PREAMBLE_POWER(経路損失に基づく)+marginSeNB}}として決定されることができる。UEは、PHRをMeNBに伝送する。このような場合、P
CMAX、MeNBは、min{P
CMAX、c、PREAMBLE_POWER(経路損失に基づく)+marginMeNB}}として決定されることができる。
【0155】
MeNBへの同じカバレッジを維持できるようにするために、SeNB PRACH伝送のために使用可能なパワーを制限することにより、このパワーがPCMAX−P
CMAX、MeNBを超過しないようにすることが考慮され得る。P
CMAX、MeNBを決定することと係り、いくつの接近方式が考慮され得る。
【0156】
(1)サブフレームでP
CMAX、MeNB=P
PUCCH、c(i)
【0157】
(2)P
CMAX、MeNBは、上位階層により構成されるか、上位階層構成を使用して計算されることができる。例えば、パワー分画が2つのeNB間で80%/20%である場合、P
CMAX、MeNB=80%×P
CMAXである。
【0158】
(3)PUCCH/PUSCH同時伝送が構成される場合、P
CMAX、MeNB=P
PUCCH、c(i)+P
PUSCH、c(i)
【0159】
(4)P
CMAX、MeNB=preambleInitialReceivedTargetPower+DELTA_PREAMBLE+余分であり、このとき、余分は、上位階層により構成されるか、事前に決定されるか、UEにより自動的に選択される。
【0160】
パワー制限のため、PRACHが失敗する場合、UEは、SeNBで構成されず、eNBに報告されないことができる。ULを有する追加的な搬送波が活性化される度に、類似した手順が適用され得る。
【0161】
同様に、前記SeNBが再構成されれば、PHRが触発され、再度MeNBに報告されることができる。これは、搬送波再活性化に適用され得る(前記搬送波がULを有する場合)。
【0162】
特別なサブフレームでの上向きリンク伝送パワー制御が記述される。
【0163】
図14は、特別なサブフレームでのパワー制御問題の一例を見せる。
図14−(a)に示すように、PCell1は、TDDを採択し、SCellは、TDDを採択する。PCellのサブフレームは、TDD構成のうちの1つに従うことができる。
図14−(b)に示すように、その上でパワースケーリングが行われる領域は、
図14−(a)で記述されたサブフレームである。
【0164】
UEが2つ以上の上向きリンクを同時に伝送できると仮定すれば、1つのCCが特別なサブフレームを有し、他のCC(等)が正常な上向きリンクサブフレームを有するサブフレームでのパワー制御が適宜調整され得る。
【0165】
(1)FDD SCellでのPUCCH伝送:TDD PCellがSRSまたはPRACHを伝送し、それに対し、SCellは、PUCCHを伝送する場合、パワースケーリング(上向きリンクパワーが最大パワーを超過する場合)が起こらないことができる。または、短縮されたPUCCHが使用され得る(2つのOFDMシンボルに短縮されたPUCCHもPRACH+PUCCH伝送のために使用可能なことと仮定)。
【0166】
(2)FDD SCellでのPUSCH伝送:TDD PCellがSRSまたはPRACHを伝送し、それに対し、SCellは、PUCCHを伝送する場合、短縮されたPUSCHが使用されないならば、最後の2つのOFDMシンボル上でのパワースケーリング(上向きリンクパワーが最大パワーを超過する場合)がPUSCH伝送のために使用され得る。または、(どれほど多くの上向きリンクシンボルがPCell上向きリンク伝送に対して使用されたかによって)1つまたは2つがPUSCH伝送のために消えることができる。または、PCell及びSCell ULが理想的でないバックホールを介して連結された場合、UEは、(UpPTSでのPCell UL伝送と関係なく)いつも最後の1つまたは2つのOFDMシンボルが(PCellの特別なサブフレーム構成によって)上向きリンク伝送に対して消えることと仮定することができる。これは、全体上向きリンクパワーが最大パワーを超過する場合にさらに制限される場合、UEは、最後の1つまたは2つのOFDMシンボルが(PCellの特別なサブフレーム構成によって)SCellに対する上向きリンク伝送のために使用されないことと仮定することができる。
【0167】
(3)FDD SCellでのSRS伝送:PCell及びSCellが理想的でないバックホールを介して連結された場合、サブフレームでPCellに対するSRSが構成されたとき、サブフレームで特別なサブフレーム及び正常な上向きリンクサブフレームが互いに衝突する場合に、前記UEは、このようなサブフレームではSCellに対するSRSを伝送しないことができる。
【0168】
(4)FDD SCellでのPRACH伝送:PCell及びSCellが理想的でないバックホールを介して連結された場合、サブフレームでPRACHが予定されたとき、サブフレームで特別なサブフレーム及び正常な上向きリンクサブフレームが互いに衝突する場合に、前記UEは、このようなサブフレームではSCellに対するPRACHを伝送しないことができる。
【0169】
UpPTS OFDMシンボルが2つ以上のSCell上向きリンクサブフレームと重なるようにタイミング進展が使用されるとき、2次上向きリンクサブフレームは、全体の特別なサブフレーム及び正常な上向きリンクが最後の1つまたは2つのOFDMで互いに衝突するサブフレームを除いたサブフレームにわたってパワーが調整され得る。全体パワーが1msの期間の間、最大パワーを超過する場合、これは、最後のいくつのOFDMシンボルの大きさを縮小することができる。
【0170】
TDDは、SCellであることに対し、FDDは、PCellである場合、SCell UpPTSで構成されたSRS/PRACHは、全体パワーが最大パワーを超過するときは伝送されないことができる。FDD及びTDDが理想的でないバックホールにわたって集合された場合には、最大パワーと関係なく、UpPTSが非活性化され得る。言い替えれば、SCellの特別なサブフレームが「短縮された(shortened)」下向きリンクサブフレームとして取り扱われることができる。
【0171】
最大パワーを扱うためのパワースケーリングまたは上向きリンクチャネルの脱落と関連した他の規則は、理想的なバックホール及び理想的でないバックホールにわたっての多重時間進展を扱うために決定された規則に従うことができる。FDD及びTDDが理想的でないバックホールにわたって集合されたときは、他のチャネルの大きさがPCellまたはSCellと関係なく縮小される所では、SRS及び/又はPUCCH上のパワースケーリングが不能に設定されるか、潜在的な場合(例えば、サブフレーム+正常な上向きリンクサブフレーム)が予想されるサブフレームでSRS及び/又はPRACHが省略され得る。他のサブフレームパワー制御は、各CCに対するスケールの「事前割当(pre−allocating)」により(例えば、パワースケーリングがPCell及びSCell伝送に対して60%及び40%の割合で発生するようになる所でPCell/SCellに対する60%/40%のスケーリング)またはTDMによる同時伝送や各CC当り、事前設定された最大パワーを避けることで(例えば、PCellに対して1/2 PCMAX及びSCellに対して1/2 PCMAX)扱われることによって各CCの最大パワーが制限され、これにより、全体パワーが全体PCMAXを超過しないようにすることができる。他の方式として、潜在的な曖昧さなどを避けるために、UEが理想的でないバックホールを介して連結されたeNBに同時伝送できないようにすることができる。このような場合、PCellは、(TDMに対する)各eNBに対する上向きリンクサブフレームのビットマップを構成するか、ただ1つの上向きリンクCC(排他的)のみを指定することができる。
【0172】
MeNBまたはSeNBのうちの1つでeIMTAを扱うことが記述される。MeNBまたはSeNBのうち、1つのどの搬送波でeIMTAが使用されれば、パワーヘッドルーム報告が影響を受けることができる。MeNBに対してPHRが触発されたと仮定すれば、SeNB搬送波に対するPHR値は、この値が過度に楽観的な値の代わりに、PHRの「下限(lower bound)」を与えるように計算されなければならない。したがって、eIMTAの観点(柔軟であるか、固定された上向きリンクサブフレームのうちの1つ)での上向きリンクサブフレーム構成と関係なく、柔軟なサブフレーム上のPHR(すなわち、高いパワーまたは低いPHR)が報告され得る。他の方式として、eIMTAがどの搬送波に対して構成された場合には、2つのPHR値が当該搬送波に対して報告され得る。しかし、PHRが1つのeNBに報告されるとき、他のeNBにより管理される搬送波に対して、eIMTAが他のeNBに属する搬送波に対して構成された場合、PHR報告コンテナフォーマットを変えないようにするために、1つのPHR値のみを報告するのが好ましいであろう。
【0173】
MeNB及びSeNBで使用されるFDD/TDDインタノード(inter−node)集合またはeIMTAまたは他のTDD DL/UL構成において、SeNBに対する搬送波がMeNBに対するPHRを報告したサブフレームで下向きリンクを有するようにすることも可能である。現在規格によれば、UEは、仮想パワーを報告することができる。仮想パワー報告がそんなに有用でないことができるので、本発明は、PUSCHが搬送波に対して予定されなかったとき、PHRを計算するために使用され得る「基本値(default)」の資源割当または上向きリンク付与を仮定することを提案する。このような(資源割当、MCSなどのような)基本値の構成は、上位階層によりMeNBによって管理されて、2つのeNB間でバックホール(backhaul)信号伝送で調整されるようになるUEで信号を伝送することができる。他の方式として、次のサブフレームが上向きリンクサブフレームである場合、前記UEは、PHRに対する次のサブフレームを使用することができる。PHRが1つのeNBに報告されるときは、基本値の上向きリンク付与の使用が他のeNBにより構成された搬送波に制限され得る。前記他のeNBにより構成された搬送波への実際伝送がある場合、現在値の構成が使用されたか、または実際伝送が発生したかを知らせるために、別のフラグが伝送され得る。
【0174】
非同期的MeNB及びSeNBが考慮されれば、MeNB及びSeNBが当時にDL/UL構成を正確に認識していないことが可能である。したがって、基本値の構成に基づいた仮想パワーまたはPHRがどの下向きリンクで使用されれば、これは、PHRを報告する代わりに、「適用することができない(Not applicable)」PHR値を報告でき、これにより、他のeNBは、一部サブフレームがeNBによる上向きリンク伝送に活用され得ないことが分かるようになる。または、UEは、単純に当該PHR報告サブフレームで下向きリンクを有する搬送波に対してPHRを省略することができる。2つのeNB間の非同期的伝送に対して上向きリンク及び下向きリンクが重なる場合、前記UEは、PHRを報告するための上向きリンクを選択することができる。
【0175】
UL/DLのeIMTA動的再構成を考慮して、前記UEは、前記受信されたUL/DL変更を空中インタフェースを介して再度他のeNBに伝送することができる。例えば、SeNBに属する搬送波がDL/UL構成を構成#5に変更し、これをMeNBに再度信号を伝送することができる。このような信号生成を許すために、PUCCHフォーマット2のようなコンテンツが活用され得る。
【0176】
パワースケーリングに対しては、eIMTA下での柔軟な上向きリンクサブフレームがPUCCHを運搬できないので、低い優先権を有することができる。したがって、パワースケーリングが必要になると、柔軟な上向きリンクサブフレームを有する搬送波が他の搬送波に比べて最も低い優先権を有するようになるであろう。
【0177】
UEがeIMTA及びCA(ここで、各搬送波がeIMTAを構成)で構成され、また、2つのパワー制御パラメーターで構成されるとき、低いパワーのサブフレームが高いパワーのサブフレームに対してさらに高い優先権を有することができる(言い替えれば、干渉がない搬送波に対する上向きリンク伝送が、干渉があるさらに他の上向きリンク伝送に対してさらに高い優先権を有するようになるであろう)。例えば、パワー制限が発生するとき、CC1及びCC2がPUSCHを同時に伝送し、CC1が潜在的な干渉無しで上向きリンク伝送を有する場合(及び、つまり、パワーブースティング(power boosting)が要請されなかった場合)、UEがCC1上でさらに高い優先権を有する。
【0178】
図15は、本発明の実施形態が実現される無線通信システムを示す。
【0179】
eNB800は、プロセッサ(processor)810、メモリ(memory)820、及びRF部(radio frequency unit)830を備えることができる。プロセッサ810は、本明細書で説明された機能、過程、及び/又は方法を実現するように構成されることができる。無線インタフェースプロトコルの階層は、プロセッサ810により実現されることができる。メモリ820は、プロセッサ810と連結され、プロセッサ810を駆動するための様々な情報を格納する。RF部830は、プロセッサ810と連結され、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0180】
端末900は、プロセッサ910、メモリ920、及びRF部930を備えることができる。プロセッサ910は、本明細書で説明された機能、過程、及び/又は方法を実現するように構成されることができる。無線インタフェースプロトコルの階層は、プロセッサ910により実現されることができる。メモリ920は、プロセッサ910と連結され、プロセッサ910を駆動するための様々な情報を格納する。RF部930は、プロセッサ910と連結され、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0181】
プロセッサ810、910は、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路及び/又はデータ処理装置を備えることができる。メモリ820、920は、ROM(read−only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体、及び/又は他の格納装置を備えることができる。RF部830、930は、無線周波数信号を処理するためのベースバンド回路を備えることができる。実施形態がソフトウェアで実現されるとき、前述した技法は、前述した機能を果たすモジュール(過程、機能など)で実現されることができる。モジュールは、メモリ820、920に格納され、プロセッサ810、910により実行されることができる。メモリ820、920は、プロセッサ810、910の内部または外部にあり、よく知られた様々な手段でプロセッサ810、910と連結されることができる。
【0182】
前述した例示的なシステムにおいて、前述した本発明の特徴によって実現されることができる方法は、流れ図に基づいて説明された。便宜上、方法は、一連のステップまたはブロックで説明したが、請求された本発明の特徴は、ステップまたはブロックの順序に限定されるものではなく、あるステップは、異なるステップと、前述と異なる順序にまたは同時に発生できる。また、当業者であれば、流れ図に示すステップが排他的でなく、他のステップが含まれ、または流れ図の1つまたはそれ以上のステップが本発明の範囲に影響を及ぼさずに削除可能であることを理解することができる。