(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6876780
(24)【登録日】2021年4月28日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】アスベスト含有壁の除去方法及びアスベスト含有壁除去システム
(51)【国際特許分類】
E04G 23/02 20060101AFI20210517BHJP
【FI】
E04G23/02 Z
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-223828(P2019-223828)
(22)【出願日】2019年12月11日
【審査請求日】2020年9月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517307441
【氏名又は名称】株式会社ティーシージャパン
(73)【特許権者】
【識別番号】519279720
【氏名又は名称】佐々木 浩治
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100207789
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 良平
(72)【発明者】
【氏名】山下 真
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 浩治
【審査官】
兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】
特開平09−279861(JP,A)
【文献】
特開2018−109304(JP,A)
【文献】
特開2009−150129(JP,A)
【文献】
米国特許第5824161(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 23/02
E04G 23/08
E04G 21/32
B08B 15/00
B09B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物のアスベスト含有壁を除去して回収する前記アスベスト含有壁の除去方法であって、
前記建築物の外壁面と養生シートとで密閉された隔離空間を形成する隔離工程と、
作業員が前記養生シートの外側から前記隔離空間に対して高圧水を噴射可能な湿式除去手段及び固液混合物を吸引可能な吸引手段を通過させて導入する導入工程と、
前記養生シートの外側にいる作業員が前記隔離空間に導入された前記湿式除去手段を用いて前記アスベスト含有壁に前記高圧水を噴射して前記アスベスト含有壁を削り取る切削工程と、
前記高圧水と削り取られた前記アスベスト含有壁とが混ざった水含有処理材を前記吸引手段に誘導し収集する収集工程と、
前記吸引手段により前記水含有処理材を吸引して回収する吸引回収工程と、を有している、
アスベスト含有壁の除去方法。
【請求項2】
前記隔離空間を前記吸引手段により負圧とする、
請求項1に記載のアスベスト含有壁の除去方法。
【請求項3】
前記建築物の前記外壁面から間隔をあけて足場が設けられ、
前記足場の前記外壁面側に前記養生シートが固定されている、
請求項1又は請求項2に記載のアスベスト含有壁の除去方法。
【請求項4】
前記導入工程において、前記養生シートに貫通用の穴を形成し、該穴に前記湿式除去手段及び前記吸引手段を導入し、
前記穴と、前記湿式除去手段及び前記吸引手段と、の隙間が塞がれる、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアスベスト含有壁の除去方法。
【請求項5】
建築物のアスベスト含有壁を除去して回収するアスベスト含有壁除去システムであって、
前記建築物の外壁面との間に密閉された隔離空間を形成する養生シートと、
前記隔離空間に導入され、高圧水を噴射可能な湿式除去手段と、
前記噴射された前記高圧水と前記高圧水により切削された前記アスベスト含有壁とが混ざった水含有処理材を受けて溜める処理材収集部と、
前記隔離空間に導入され、前記処理材収集部に溜まった水含有処理材を吸引して回収する吸引手段と、を備え、
前記養生シートには、前記湿式除去手段及び前記吸引手段を前記養生シートの外側から前記隔離空間に導入するために開閉状態とされる穴が形成可能に設けられ、
前記養生シートの外側には、前記隔離空間に導入した前記湿式除去手段及び前記吸引手段を操作する作業員が配置される作業領域を有する、
アスベスト含有壁除去システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスベスト含有壁の除去方法及びアスベスト含有壁除去システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築物の壁面等に含まれるアスベスト等の有害物質を除去する方法が発明されている。
【0003】
特許文献1には、エレベータの昇降路内の壁面又は鉄骨に付着させられた被覆材を除去する方法について記載されている。
【0004】
特許文献1に記載されている被覆材除去方法は、エレベータのかご上に1階分の高さのフレームを組み、1階分の高さの壁面又は鉄骨をカバー部で覆い、カバー部で覆われた空間を負圧とする。カバー部の外側の作業者が、カバー部に形成された作業部を介して、カバー部で覆われた空間に導入された工具を操作し、エレベータの昇降路内の壁面又は鉄骨に付着させられた被覆材を除去する。除去された被覆材は、カバー部の下方に接続された収納部に収納される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−113986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されている被覆材除去方法は、1階分の作業毎にカバー部と壁面との間の空間を形成し直さなくてはならず、施工範囲が広範囲となる場合には手間がかかってしまう。
【0007】
上記事情を踏まえ、本発明は、施工効率を向上させることで、施工にかかる手間や時間を低減できるアスベスト含有壁の除去方法及びアスベスト含有壁除去システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、建築物のアスベスト含有壁を除去して回収する前記アスベスト含有壁の除去方法であって、前記建築物の外壁面と養生シートとで密閉された隔離空間を形成する隔離工程と、
作業員が前記養生シートの外側から前記隔離空間に対して高圧水を噴射可能な湿式除去手段及び固液混合物を吸引可能な吸引手段を
通過させて導入する導入工程と、
前記養生シートの外側にいる作業員が前記隔離空間に導入された前記湿式除去手段を用いて前記アスベスト含有壁に前記高圧水を噴射して前記アスベスト含有壁を削り取る切削工程と、前記高圧水と削り取られた前記アスベスト含有壁とが混ざった水含有処理材を前記吸引手段に誘導し収集する収集工程と、前記吸引手段により前記水含有処理材を吸引して回収する吸引回収工程と、を有していることを特徴とする。
また、本発明は、
前記導入工程において、前記養生シートに貫通用の穴を形成し、該穴に前記湿式除去手段及び前記吸引手段を導入し、前記穴と、前記湿式除去手段及び前記吸引手段と、の隙間が塞がれることを特徴としてもよい。
【0009】
本発明によれば、アスベスト含有壁が、隔離された空間において、湿式除去手段から噴射された高圧水により削り取られるため、広範囲のアスベスト含有壁が素早く削り取られる。また、高圧水と削り取られたアスベスト含有壁とが混ざった水含有処理材が、吸引手段に誘導され、吸引手段により吸引されるため、大量の水含有処理材を素早く、かつ確実に回収することができる。したがって、本発明では、アスベスト含有壁の除去作業を効率よく行うことができ、施工にかかる手間や時間を低減することができる。
【0010】
本発明のアスベスト含有壁の除去方法は、前記隔離空間を前記吸引手段により負圧としてもよい。
【0011】
本発明によれば、隔離空間内で削り取られたアスベスト含有壁の処理材が隔離空間外に飛散することを抑制できる。
【0012】
本発明のアスベスト含有壁の除去方法は、前記建築物の前記外壁面から間隔をあけて足場が設けられ、前記足場の前記外壁面側に前記養生シートが固定されてもよい。
【0013】
本発明によれば、建築物の高層部のアスベスト含有壁の除去ができ、さらに養生シートが動くことを防止でき作業性が向上する。
【0014】
本発明のアスベスト含有壁除去システムは、建築物のアスベスト含有壁を除去して回収するアスベスト含有壁除去システムであって、前記建築物の外壁面との間に密閉された隔離空間を形成する養生シートと、前記隔離空間に導入され、高圧水を噴射可能な湿式除去手段と、前記噴射された前記高圧水と前記高圧水により切削された前記アスベスト含有壁とが混ざった水含有処理材を受けて溜める処理材収集部と、前記隔離空間に導入され、前記処理材収集部に溜まった水含有処理材を吸引して回収する吸引手段と、を備え
、前記養生シートには、前記湿式除去手段及び前記吸引手段を前記養生シートの外側から前記隔離空間に導入するために開閉状態とされる穴が形成可能に設けられ、前記養生シートの外側には、前記隔離空間に導入した前記湿式除去手段及び前記吸引手段を操作する作業員が配置される作業領域を有することを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、アスベスト含有壁が、養生シートで隔離された空間において、湿式除去手段から噴射された高圧水により削り取られるため、広範囲のアスベスト含有壁が素早く削り取られる。また、高圧水と削り取られたアスベスト含有壁とが混ざった水含有処理材が、防水漕により吸引手段に誘導され、吸引手段により吸引されるため、大量の水含有処理材を素早く、かつ確実に回収することができる。したがって、本発明では、アスベスト含有壁の除去作業を効率よく行うことができ、施工にかかる手間や時間を低減することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のアスベスト含有壁の除去方法及びアスベスト含有壁除去システムは、施工効率を向上させることで、施工にかかる手間や時間を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係るアスベスト含有壁の除去方法を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について、
図1から
図3を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態に係るアスベスト含有壁の除去方法及びアスベスト含有壁除去システム1は、建築物のアスベスト含有壁を切削して除去し、さらに回収するための方法及びシステムである。
【0019】
図1、
図2は、本発明の一実施形態に係るアスベスト含有壁の除去方法におけるアスベスト含有壁Wの隔離工程、ウォータージェット2及びバキュームカー4の吸引ホース4aの導入工程、及び高圧水Waを噴射してアスベスト含有壁Wを削り取る切削工程を示している。
図1では、建築物Bの外壁面に設けられているアスベスト含有壁Wは、コンクリート壁に下地としてアスベストが塗布され、そのアスベスト塗布面上に塗料が塗布されている。このため、塗料の剥離・除去に当たっては下地のアスベストの塗布層を含んで除去される。また、除去物中にはアスベストが含まれているために、廃棄物としての除去物は、法規制により、排出されてから処理されるまでの間、常に注意して取り扱うこととされている「特別管理産業廃棄物」、いわゆる「特管物」として扱われる。以下、各工程を順に説明する。
【0020】
(隔離工程)
アスベスト含有壁の除去方法では、
図1、
図2に示すように、先ず、建築物Bのアスベスト含有壁Wを、例えばビニールシート5(養生シート)で外壁面から間隔を空けた状態で覆い隔離して密閉する。
【0021】
図1、
図2に示すように、ビニールシート5は、例えば縁が建築物Bに接着され、建築物Bに固定される。例えば、ビニールシート5の上端縁5aが、建築物Bの上面と接着され、ビニールシート5が建築物Bの外周全体を覆うように設置される。
【0022】
ビニールシート5と建築物Bとが密着した部分は、シール部5Sとなり、ビニールシート5で覆われた隔離空間ISに気密性を付与する。シール部5Sは、例えば、ビニールシート5と建築物Bとをブチルテープ等で接着させることで形成されてもよく、当て木と建築物Bとでビニールシート5を挟み、当て木とビニールシート5と建築物Bとに釘等を打ち込んで固定して形成されてもよい。
【0023】
ビニールシート5の下端縁5bは、同様にして、建築物Bの下方の周縁に設置される後述の防水漕5Rと接着される。このようにして、建築物Bのアスベスト含有壁Wが隔離される。
【0024】
(導入工程)
次に、ビニールシート5で覆われた隔離空間ISに、高圧水を噴射可能な湿式除去手段として例えばウォータージェット2の噴射ノズル2oを導入し、固液混合物や気体を吸引可能な吸引手段として例えばバキュームカー4(吸引手段)の吸引ホース4aの吸引口4sを導入する。
【0025】
噴射ノズル2o及び吸引口4sの導入は、例えば、ビニールシート5を切開して穴Hを形成し、穴Hに噴射ノズル2o及び吸引口4sを通して行われる。吸引口4sは、後述する防水漕5Rの底部に接触するように導入される。穴Hと噴射ノズル2o及び吸引口4sとの隙間は、例えばブチルテープ等を用いて塞がれる。噴射ノズル2o及び吸引口4sの導入するための穴Hは、ビニールシート5に予め設けたファスナー等を開放して形成してもよい。
【0026】
(切削工程)
次に、ウォータージェット2から放出される高圧水Waを用いて、建築物Bのアスベスト含有壁Wを切削する。
【0027】
アスベスト含有壁Wの切削は、ウォータージェット2を手に持った作業員Mが、ウォータージェット2の噴射ノズル2oを切削対象箇所に向け、噴射ノズル2oから切削対象箇所に向けて高圧水Waを吹き付け、高圧水Waの圧力でアスベスト含有壁Wを削ることにより行われる。
【0028】
ウォータージェット2への高圧水Waの供給は、高圧水供給ホース3aを介して高圧水生成車3から行われる。
【0029】
ウォータージェット2の噴射ノズル2oは、ビニールシート5に形成した穴Hの縁とブチルテープ等を介して接着されている。しかし、ビニールシート5は柔軟性を有しているため、噴射ノズル2oは固定されず、作業員Mが操作することで噴射ノズル2oの向きは自由に変えられる。そのため、一つの穴Hを形成することで、その周辺の広範囲のアスベスト含有壁Wを切削することができる。
【0030】
作業員Mは、一つの穴Hの周辺のアスベスト含有壁Wの切削が完了すると、ウォータージェット2からの放水を停止し、穴Hから噴射ノズル2oを引き抜く。噴射ノズル2oを引き抜いた後の穴Hは、例えばブチルテープ等で塞がれる。
【0031】
作業員Mは、穴Hを塞いだ後、建築物Bの周囲を囲んで組立られた足場Fをつたい、ウォータージェット2の高圧水Waが届かずにアスベスト含有壁Wが切削できていない箇所に移動する。
【0032】
このような導入工程と切削工程が繰り返され、建築物B全体のアスベスト含有壁Wが切削される。なお、建築物Bの上方から下方に向かってアスベスト含有壁Wの切削対象箇所を移動させていくことで、効率的にアスベスト含有壁Wの切削を行うことができる。
【0033】
(収集工程)
次に、ウォータージェット2の高圧水Waで切削されたアスベスト含有壁Wが高圧水Waと混合された水含有処理材Dを収集する。
【0034】
図3に示すように、水含有処理材Dは、切削対象箇所から落下する。建築物Bの下方には、建築物Bの周縁に密着し、建築物Bの周縁を沿うように、上方に開口した防水漕5R(処理材収集部)が設置される。防水漕5Rの外周の上端にはビニールシート5の下端縁5bが隙間なく接着される。そのため、切削対象箇所から落下した水含有処理材Dは、直接又は建築物B若しくはビニールシート5をつたい、防水漕5Rに誘導されて、防水漕5Rに溜められる。
【0035】
防水漕5Rは、例えば、複数のコンクリートブロック又はU字溝を連結して骨格を形成して表面にウレタン塗装を施すことで形成されてもよく、ゴムシートで形成されてもよく、半割れ管で形成されてもよい。
【0036】
(吸引回収工程)
次に、防水漕5Rに溜められた水含有処理材Dを、バキュームカー4により吸引し、隔離空間ISから回収する。
【0037】
バキュームカー4の吸引ホース4aの吸引口4sが、導入工程において、防水漕5Rの底部に接触するように導入される。そのため、
図3に示すように、吸引口4sは、防水漕5Rに水含有処理材Dが溜まった場合、水含有処理材Dに浸かる。
【0038】
バキュームカー4のバキュームを起動させることにより、防水漕5Rに溜まった水含有処理材Dが、吸引口4s及び吸引ホース4aを介してバキュームカー4に吸引され、隔離空間ISから回収される。
【0039】
以上のような構成をとり運用される本実施形態のアスベスト含有壁の除去方法及びアスベスト含有壁除去システム1は、ウォータージェット2等の湿式除去手段によりアスベスト含有壁Wを切削するため、広範囲のアスベスト含有壁Wを素早く切削できる。また、高圧水Waと削り取られたアスベスト含有壁Wとが混ざって生成される水含有処理材Dが、防水漕5Rにより受けられ、バキュームカー4の吸引口4s等の吸引手段に誘導され、吸引手段により吸引されるため、大量の水含有処理材が素早く回収される。そのため、アスベスト含有壁Wの除去の施工範囲が広範囲となる場合に手間がかからない。
【0040】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。
【0041】
例えば、隔離空間ISを、バキュームカー4等の吸引手段を用いて負圧としてもよい。隔離空間ISを負圧とすることで、切削されたアスベスト含有壁Wの処理材が隔離空間IS外に飛散することを防止できる。また、水含有処理材Dの回収及び隔離空間ISの負圧化をバキュームカー4等の吸引手段で一括して行うことで、水含有処理材Dの回収手段と隔離空間ISの負圧化手段とに必要な系統が一系統となり、装置の規模を小さくし、コストを低くすることが可能である。
【0042】
ビニールシート5を足場Fに固定してもよい。ビニールシート5を足場Fに固定することで、ビニールシート5の自重を支持することができ、ビニールシート5の自重によりビニールシート5と建築物Bとの接着が剥がれてしまうことが防止できる。
【0043】
足場Fは設けられなくてもよい。建築物Bが高くない場合や、はしご車を用いた場合は、足場Fが設けられなくても建築物B全体のアスベスト含有壁Wの切削が可能である。
【0044】
防水漕5Rは、地面Gに接していなくてもよく、建築物Bの中層部等の外周に設置されてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 アスベスト含有壁除去システム
2 ウォータージェット(湿式除去手段)
2o 噴射ノズル
3 高圧水生成車
3a 高圧水供給ホース
4 バキュームカー(吸引手段)
4a 吸引ホース
4s 吸引口
5 ビニールシート(養生シート)
5a 上端縁
5b 下端縁
5R 防水漕(処理材収集部)
5S シール部
B 建築物
F 足場
G 地面
IS 隔離空間
M 作業員
W アスベスト含有壁
Wa 高圧水
【要約】
【課題】施工効率を向上させることで、施工にかかる手間や時間を低減できるアスベスト含有壁の除去方法及びアスベスト含有壁除去システムを提供する。
【解決手段】アスベスト含有壁の除去方法は、建築物Bのアスベスト含有壁Wを除去して回収するアスベスト含有壁の除去方法であって、建築物Bの外壁面と養生シート5とで密閉された隔離空間ISを形成する隔離工程と、隔離空間ISに高圧水Waを噴射可能な湿式除去手段2及び固液混合物を吸引可能な吸引手段4を導入する導入工程と、湿式除去手段2を用いてアスベスト含有壁Wに高圧水Waを噴射してアスベスト含有壁Wを削り取る切削工程と、高圧水Waと削り取られたアスベスト含有壁Wとが混ざった水含有処理材を前記吸引手段に誘導し収集する収集工程と、前記吸引手段により前記水含有処理材を吸引して回収する吸引回収工程と、を有していることを特徴とする。
【選択図】
図1