特許第6876792号(P6876792)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6876792ワイヤハーネス接続機構を備えた撮像装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6876792
(24)【登録日】2021年4月28日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】ワイヤハーネス接続機構を備えた撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 9/00 20060101AFI20210517BHJP
   H05K 7/00 20060101ALI20210517BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20210517BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20210517BHJP
   G03B 11/04 20210101ALI20210517BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20210517BHJP
【FI】
   H05K9/00 L
   H05K7/00 P
   G02B7/02 Z
   G03B15/00 V
   G03B11/04 B
   G03B17/02
【請求項の数】17
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-515977(P2019-515977)
(86)(22)【出願日】2017年9月22日
(65)【公表番号】特表2019-532510(P2019-532510A)
(43)【公表日】2019年11月7日
(86)【国際出願番号】US2017052907
(87)【国際公開番号】WO2018057857
(87)【国際公開日】20180329
【審査請求日】2019年3月22日
(31)【優先権主張番号】62/398,883
(32)【優先日】2016年9月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500115826
【氏名又は名称】ジェンテックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】ヘンドリックス マイケル ジー
【審査官】 五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】 実開平3−105070(JP,U)
【文献】 特開2010−278678(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0097519(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 9/00
G02B 7/02
G03B 11/04
G03B 15/00
G03B 17/02
H05K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
視野角を画定するレンズと、
前記レンズと動作可能に結合されたレンズホルダと、
フレックスラミネートによって結合された撮像素子基板及びコネクタ基板を含むプリント回路基板であって、前記視野角に対して略直角の方向に延在するワイヤハーネスと動作可能に結合されている、プリント回路基板と、
カバー及び基部を含むハウジングであって、前記カバー及び前記基部は、前記レンズと垂直な線及び前記ワイヤハーネスの長手方向範囲によって画定される線と交差する平面に沿って接合(インタフェース)する、ハウジングと、
前記基部の裏面上に配置された電磁妨害シールドと、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記コネクタ基板と前記電磁妨害シールドとの間に延在するワイヤハーネスプラグ
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記電磁妨害シールドは、前記レンズホルダの壁と係合するばねアームを含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記フレックスラミネートは、前記コネクタ基板及び前記撮像素子基板の面取りされたコーナー部に接続される
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項5】
前記レンズホルダの前方環状フランジが、前記ハウジングの前記カバーの内壁に対して着座されている
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項6】
視野角を画定するレンズと、
前記レンズと動作可能に結合されたレンズホルダと、
前記レンズホルダに固定された撮像素子基板と前記レンズホルダ内で固定されていないコネクタ基板とを含むプリント回路基板と、
前記コネクタ基板と動作可能に結合されたフレックスコネクタと、
前記レンズの前記視野角の主軸に対して略直角の方向に延在するワイヤハーネスと、
後部開口部を含むワイヤハーネスカバーと、
前記後部開口部と動作可能に結合され、前記ワイヤハーネスを前記視野角に対して略直角の方向に配向する基部と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
前記コネクタ基板と電磁妨害シールドとの間に延在するワイヤハーネスプラグ
を更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記電磁妨害シールドは、前記レンズホルダの壁と係合するばねアームを含む
ことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記フレックスコネクタは、前記コネクタ基板及び前記撮像素子基板の面取りされたコーナー部に接続される
ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項10】
前記レンズホルダの前方環状フランジが、前記ワイヤハーネスカバーの内壁に対して着座されている
ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項11】
前記ワイヤハーネスプラグは、前記電磁妨害シールドを通って延在する
ことを特徴とする請求項7または8に記載の撮像装置。
【請求項12】
視野角を画定するレンズと、
前記レンズと動作可能に結合されたレンズホルダと、
底部開口及び後部カバーを含むハウジングと、
固定撮像素子基板とコネクタ基板とを含むプリント回路基板と、
前記固定撮像素子基板を前記コネクタ基板と動作可能に結合するフレックスコネクタであって、前記コネクタ基板が前記底部開口を通して延在するワイヤハーネスと着脱可能に係合している、フレックスコネクタと、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項13】
前記コネクタ基板と電磁妨害シールドとの間に延在するワイヤハーネスプラグ
を更に備えたことを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記電磁妨害シールドは、前記レンズホルダの壁と係合するばねアームを含む
ことを特徴とする請求項13に記載の撮像装置。
【請求項15】
前記フレックスコネクタは、前記コネクタ基板及び前記固定撮像素子基板の面取りされたコーナー部に接続される
ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項16】
前記レンズホルダの前方環状フランジが、前記ハウジングの内壁に対して着座されている
ことを特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項17】
前記ワイヤハーネスプラグは、前記電磁妨害シールドを通って延在する
ことを特徴とする請求項13または14に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、撮像装置に関連し、より詳細には、ワイヤハーネス接続機構を備えた撮像装置に関連する。
【発明の概要】
【0002】
本開示の一態様によれば、撮像装置は、視野角を画定するレンズを有する。レンズホルダが、レンズと動作可能に結合される。プリント回路基板が、フレックスラミネートによって結合された撮像素子基板とコネクタ基板とを含む。フレックスラミネートは、当該視野角に対して略直角の方向に延在するワイヤハーネスと動作可能に結合される。ハウジングが、カバー及び基部を含む。カバー及び基部は、レンズと垂直な線及びワイヤハーネスの長手方向範囲によって画定される線と交差する平面に沿って接合する。電磁妨害シールドが、基部の裏面上に配置される。
【0003】
本開示の別の態様によれば、撮像装置は、視野角を画定するレンズを含む。レンズホルダが、レンズと動作可能に結合される。プリント回路基板が、レンズホルダに固定される撮像素子基板とレンズホルダ内で固定されていないコネクタ基板とを含む。フレックスコネクタが、レンズの当該視野角の主軸に対して略直角の方向に延在するワイヤハーネスと動作可能に結合される。ハウジングが、後部開口部を含む。ワイヤハーネスカバーが、後部開口部と動作可能に結合され、ワイヤハーネスを当該視野角に対して略直角の方向に配向する。
【0004】
本開示のさらに別の態様によれば、撮像装置は、視野角を画定するレンズを含む。レンズホルダが、レンズと動作可能に結合される。ハウジングが、底部開口及び後部カバーを含む。プリント回路基板が、固定撮像素子基板とコネクタ基板とを含む。フレックスコネクタが、撮像素子基板をコネクタ基板と動作可能に結合する。コネクタ基板は、底部開口を通して延在するワイヤハーネスと着脱可能に係合している。
【0005】
本開示の、これら及び他の特徴、利点、及び目的は、以下の明細書、特許請求の範囲、及び添付図面を参照して、当業者によって更に理解及び認識されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図面において、
【0007】
図1図1は、本開示の撮像装置の正面図である。
【0008】
図2図2は、図1の撮像装置の側面図である。
【0009】
図3図3は、図1の撮像装置の後部分解斜視図である。
【0010】
図4図4は、図1の撮像装置の側面分解図である。
【0011】
図5図5は、本開示の撮像装置の別の正面図である。
【0012】
図6図6は、ワイヤハーネスが除去された、図5の撮像装置の正面図である。
【0013】
図7図7は、エルボコネクタが除去された、図5の撮像装置の側面図である。
【0014】
図8図8は、図5の撮像装置の側面図である。
【0015】
図9図9は、エルボコネクタが除去された、図5の撮像装置の後部分解斜視図である。
【0016】
図10図10は、エルボコネクタが除去された、図5の撮像装置の側面分解図である。
【0017】
図11図11は、本開示の撮像装置の正面図である。
【0018】
図12図12は、図11の撮像装置の側面図である。
【0019】
図13図13は、図11の撮像装置の後部分解斜視図である。
【0020】
図14図14は、図11の撮像装置の側面分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の例証される実施形態は、主に、撮像装置に関連する方法の工程及び装置の構成要素の組み合わせに属する。したがって、本装置の構成要素及び方法の工程は、該当する場合、本明細書の説明の利益を得る当業者には容易に明らかとなろう詳細によって本開示を不明瞭にしないように、本開示の実施形態の理解に関係する特定の詳細のみを示す図面において、慣習的記号によって表されている。さらに、説明及び図面において、同様の数字は、同様の要素を表す。
【0022】
本明細書における記述の目的のために、用語「上部の」、「下部の」、「右の」、「左の」、「後方の」、「前方の」、「垂直の」、「水平の」、及びそれらについての派生語は、図1において関連付けられた開示に関するものとする。別様に述べられない限り、用語「前方の」は、装置を見ることを意図される者により近い装置の表面を指すものであり、用語「後方の」は、装置を見ることを意図された者からより離れた装置の表面を指すものである。しかしながら、それとは逆に明確に特定されたもの以外は、本発明はさまざまな代わりの配向をとり得る、と理解されるべきである。添付図面に図示され、かつ以下の明細書に記述された特定のデバイス及びプロセスは、添付された特許請求の範囲において定義された発明概念の単なる例示的な実施形態であることも理解されるべきである。したがって、本明細書に開示された実施形態に関する特定の寸法及び他の物理的特性は、特許請求の範囲が明示的に別段に述べない限り、限定するものと見なされるべきではない。
【0023】
用語「including(含む)」、「comprises(備える)」、「comprising(備える)」、または任意の他の変形は、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、または装置が、それらの要素のみを含むのではなく、このようなプロセス、方法、物品、または装置に明示的に列挙されもせず、固有でもない他の要素を含んでもよいように、非排他的包括にわたるように意図される。「comprises a...」によって始められる要素は、さらなる制約を受けずに、その要素を備えるプロセス、方法、物品、または装置において、追加の同一要素の存在を妨げない。
【0024】
図1乃至図4を参照すると、参照符号10は、概して、視線14を画定するレンズ組立体12を有する撮像装置を示す。レンズホルダ16が、レンズ組立体12と動作可能に結合されている。プリント回路基板(PCB)18が、フレックスラミネート20を含む。PCB18は、視線14に対して垂直方向に下方に延在するワイヤハーネスプラグ22と動作可能に結合されている。ハウジング24が、カバー26及び基部28を含む。カバー26及び基部28は、ワイヤハーネスプラグ22の長手方向範囲によって画定される略鉛直な線30(図4)と交差する平面に沿って接合している。電磁妨害(EMI)シールド32が、基部28の裏面上に配置されている。
【0025】
図1乃至図4を再び参照すると、図示された撮像装置10は概して、車両の外部から画像データを収集するように構成されている。当然のことながら、撮像装置10は、車両の内部からもデータを収集し得る。撮像装置10のレンズ組立体12は、ハウジング24の前部開口40から突出している。レンズ組立体12は、概ね組立後にハウジング24内に配置される本体41を含む。レンズ組立体12はまた、当該バレル42の遠位端上に配置された端キャップ44を備えたバレル42を含む。当該バレル42はまた、当該バレル42の周りに延在する環状リング48を含む。端キャップ44は、内部光学レンズを水分、ちり、破片などから保護する保護レンズカバー46を含む。レンズ組立体12のバレル42は、ハウジング24のカバー26内に延在する。Oリング50が、ハウジング24の内部に配置されている。Oリング50接合面は、レンズホルダ16とカバー26との間にある。Oリング50は、環状フランジ52の後方の環状溝49と係合するように構成されている。環状溝49及び環状フランジ52は、レンズホルダ16の前方部分に位置し、ハウジング24の内壁53に近接してシール係合を提供している。レンズ組立体12は、レンズホルダ16に接着されている。レンズホルダ16は、壁51によって画定される、略正方形または長方形の本体を含み得る。前方円筒部分53が、本体から前方に延在する。レンズホルダ16は、レンズ組立体12をカバー26内に固定するように構成されており、同時に、ハウジング24内のPCB18の確実な係合を提供している。レンズホルダ16はまた、その金属特性によって、EMI保護を提供している。
【0026】
図1乃至図4を再び参照すると、PCB18は、フレックスラミネート20の形態のフレックスコネクタによって結合される撮像素子基板60とコネクタ基板62とを含む。当然のことながら、本明細書に記載される撮像装置のそれぞれについて、撮像素子基板60及びコネクタ基板62は、基板間のコネクタまたは短いハーネスにも取り付けられ得る。撮像素子基板60は、レンズ組立体12と接合し、コネクタ基板62は、車両に動作可能に結合されている間にデータ及び/または電力を中継して受ける電力及び/またはデータプラグと接合する。撮像素子基板60は、コネクタ基板62の前方、レンズ組立体12のより近くに、配置されている。図示した実施形態では、撮像素子基板60は、コネクタ基板62から所定の距離だけ離間している。加えて、撮像素子基板60の平面範囲及びコネクタ基板62の平面範囲は、略平行である。ただし、撮像素子基板60及びコネクタ基板62は、垂直方向や斜め方向などに配置されてもよい。この構成により、より小さくかつより緊密な撮像装置パッケージが提供される。撮像素子基板60及びコネクタ基板62の両方は、撮像装置10に機能を提供する多数のソフトウェア及びハードウェア特徴を含み得る。コネクタ基板62はまた、視線に垂直な方向に延在するワイヤハーネスプラグ22と結合されており、これは永久的または着脱可能な結合であり得る。ワイヤハーネスプラグ22は、PCB18への電力及び/またはデータ接続を提供し得る。ワイヤハーネスプラグ22は、ハウジング24の基部28から下方に突出する円筒形プラグの形態で中空接続機構63内に延在するように構成されている。接続機構63は、車両の相補的コネクタを用いてワイヤハーネスプラグ22を固定するように構成されたフック係合部材65を含む。ワイヤハーネスプラグ22は、データ及び電力の両方の接続可能性を提供するが、これらは中空接続機構63を通してルート決めされ、ワイヤハーネスプラグ22と接続されている。これにより、ワイヤハーネスプラグ22は、データ及び/または電力をコネクタ基板62及び撮像素子基板60に提供する。フレックスラミネート20は、撮像素子基板60及びコネクタ基板62の面取りされたコーナー部64で接続している。もっとも、当然のことながら、フレックスラミネート20は、撮像素子基板60及びコネクタ基板62の別の1または複数の縁部で接続してもよい。面取りされたコーナー部64はまた、レンズホルダ16の面取りされたコーナー部66と整列される。面取りされたコーナー部64には、機械的留め具がない。しかしながら、撮像素子基板60及びコネクタ基板62の残りのコーナー部の各々が、レンズホルダ16内の機械的留め具を介して固定され得る。
【0027】
再び図1乃至図4を参照すると、複数の機械的留め具67が、コネクタ基板62の後方に配置されており、これらが、撮像素子基板60、コネクタ基板62、または撮像素子基板60とコネクタ基板62の両方、を通って延在する接続開口63の中へと受容されている。機械的締め具67は、撮像素子基板60をレンズホルダ16内の留め具レシーバ70と固定する。図示する通り、コネクタ基板62は、自由にフロートしており、それによって、構造中のある程度の小さな動きが可能であるが、このことは、そうでなければ製造中にコネクタ基板62上に印加され得る応力を最小化する。EMIシールド32は、PCB18の後方に配置されている。EMIシールド32のばねアーム69が、レンズホルダ16の壁51内に画定される保持機構71内に嵌合する。EMIシールド32は、基部28の後部壁72に当接するように構成されている。特に、基部28及びカバー26は、ワイヤハーネスプラグ22の長手方向軸に沿って鉛直方向に延在する線30と交差する平面に沿って接合する。基部28及びカバー26の接合面は、ハウジング24の前方底部縁部からハウジング24の後方上部縁部まで延びている。当該平面はまた、視線14によって画定され後方に延在してレンズ組立体12の前方に突出している線と交差している。言い換えると、視線14が撮像装置10を通って後方に投影された場合、基部28及びカバー26の接合面平面はその線と交差し得る。カバー26のリム73が、当該接合面平面において基部28のリム75と接合している。ガスケットが、当該接合面平面において、カバー26と基部28との間に配置され得る。カバー26と基部28との間の角度は、組立中のクリアランスを提供する。注目すべきは、接合面平面の角度が変わり得ることである。角度付き接合面の目的は、基部28内の成形コネクタのための空間を作ること、及び、基部28のカバー26への組立中に望ましい場合があるクリアランスを許容すること、である。
【0028】
ここで図5乃至図10を参照すると、撮像装置100の内部構成要素を保護するハウジング102を含む撮像装置100が図示されている。特に、レンズ組立体12、Oリング50、レンズホルダ16、PCB18、及びEMIシールド32を含む撮像装置100の内部構成要素は、図1乃至図4で参照された構成要素と同じまたは類似である。したがって、冗長を最小限とするために、これらの構成要素については詳述しない。当然のことながら、前記で概説された内部構成要素の特徴は、必要に応じて当該構造にも適用され、同様の参照番号を含み得る。ハウジング102は、ちり、破片、水分などから内部構成要素を保護する。レンズ組立体12のバレル42は、ハウジング102の前部開口104内に突出している。ハウジング102は、Oリング50、レンズホルダ16、PCB18、及び後部EMIシールド32を受容するように構成された後方開口を含む。
【0029】
図9及び図10を再び参照すると、ハウジング102の後部壁106は、PCB18のコネクタ基板62から後方に延在してワイヤハーネス111と係合するワイヤハーネスプラグ112を保護するよう構成された中空接続機構108を含む。ワイヤハーネスプラグ112は、レンズ組立体12のバレル42と軸方向に整列してコネクタ基板62から後方に延在し得る。あるいは、ワイヤハーネスプラグ112は、バレル42に対してオフセットされ得る。位置決め機構109が、後部壁106上に配置され得て、組立中に後部壁106をハウジング102と整列させるのを助けるように構成され得る。位置決め機構109は、ハウジング102内の相補的位置決め機構110と係合するように構成される。ワイヤハーネスプラグ112は、直線コネクタまたはエルボコネクタ114のうちの一つと係合するフック係合部材113を含む。当該係合は、スナップ嵌合接続であり得る。後部EMIシールド32は、ハウジング102内に配置され、ハウジング102の後部壁106に対して当接している。後部EMIシールド32は、コネクタ基板62の後方に延在し、それを通してワイヤハーネスプラグ112がハウジング102の後部壁106のワイヤハーネス111内に延在する開口116を含む。後部EMIシールド32は、レンズホルダ16の保持機構71と係合するように構成された対向するばねアーム69を含む。この構成では、レンズホルダ16はまた、Oリング50を受けるための溝121を形成する前方環状フランジ120及び後方環状フランジ122を含む。前方環状フランジ120は、レンズ組立体12のバレル42または前部開口104を画定するハウジング102の内壁126のいずれかに当接している。これにより、Oリング50は、前方環状フランジ120と後方環状フランジ122との間に置かれて、ハウジング102内の内部構成要素を保護するための略シールされた環境を作り出す。Oリング50はまた、レンズ組立体12の本体41周りに延在する。
【0030】
図8に示すように、後部壁106及び特に中空の接続機構108は、横方向部分130及び縦方向部分132を含むエルボコネクタ114と係合するように構成される。固定カラー136が縦方向部分132の下方に配置され、ワイヤハーネスプラグ112をハウジング102及びPCB18との確実な係合状態に維持する。固定カラー136は、スナップ嵌合またはねじ込みされ得て、縦方向部分132に対して締め付けられ得て、ワイヤハーネス111を固定して当該ワイヤハーネス111がエルボコネクタ114に入る開口部を封止し得る。
【0031】
ここで図11乃至図14を参照すると、レンズ組立体12のバレル42を受容するように構成された前部開口204を有するハウジング202を含む撮像装置200が図示されている。バレル42は、ハウジング202から前部開口204を通って突出している。撮像装置200の後部壁206は、取り外し可能であってもよく、ハウジング202内に延在する当接フランジ208を含む。ハウジング202の底部部分は、電力及び/またはデータのワイヤリングハーネス212を受けるように構成された機械的クリップの形態の接続機構210を含む。電力及び/またはデータのワイヤリングハーネス212は、PCB18のコネクタ基板62のプラグ214と動作可能に結合される。ハウジング202の接続機構210は、電力及び/またはデータワイヤリングハーネス212がPCB18のプラグ214から外れないように、電力及び/またはデータワイヤリングハーネス212上の連結器216に係合して当該電力及び/またはデータワイヤリングハーネス212を固定する。接続機構210はまた、ワイヤハーネス212上にシールを保持して、ワイヤハーネス212がハウジング202に入る領域でハウジング202を封止する。図示する通り、プラグ214は、ワイヤリングハーネス212のコネクタ220を受ける。撮像装置200の内部構成要素の多くは、前述の構成要素と類似しており、同様の参照番号で参照される。
【0032】
図1乃至図14のすべてを参照すると、レンズホルダ16は、全体として、ハウジング24内で多数の機能を実施している。具体的には、レンズホルダ16は、撮像素子基板60を固定して支持し、コネクタ基板62が自由にフロートするための十分な空間を提供している。この機能は、組立中にワイヤハーネスプラグをコネクタ基板62と結合する時に特に有用である。コネクタ基板62を自由にフロートさせることによって、コネクタ基板62上に過度な応力が印加されない。さらに、EMIシールド32を取り付ける前に、レンズホルダ16内に柔軟な空間が提供される。もっとも、一部の用途においては、固定コネクタ基板62と固定撮像素子基板60とを有することが、組立中に有用であることが証明され得る。
【0033】
記述された開示及び他の構成要素の構築は、いなかる特定の材料にも限定されないことが、当業者によって理解されるだろう。本明細書に開示された発明の他の例示的な実施形態は、本明細書に別段の記載がある場合を除き、広範な材料から形成され得る。
【0034】
本開示用に、用語「coupled(結合された)」(couple,coupling,coupledなどその形式のすべてにおいて)は、直接的であれ間接的であれ、互いに2つの構成要素(電気的または機械的)が接合することを概して意味する。このような接合は、本質的に静止状態かまたは本質的に可動状態であってもよい。このような接合は、2つの構成要素(電気的または機械的)、ならびに、互いとまたは2つの構成要素と1つの単体として一体成形される付加的中間部材で、達成されてもよい。このような接合は、本質的に永続的であってよいか、または、別段の記載がない限り、本質的に取外し可能つまり遊離可能であってもよい。
【0035】
例示的な実施形態において示されるような本開示の要素の構築及び配置は、単に説明的であることに注意することも重要である。本発明の少数の実施形態だけが、本開示において詳細に記述されているが、本開示を検討する当業者は、列挙された主題の新規の教示及び利点から逸脱することなく、多くの修正が可能(例えば、さまざまな要素のサイズ、寸法、構造、形及び比率、パラメータ値、取り付け方法、材料の使用、色、向きなど)であることを容易に認識するだろう。例えば、一体成形として示される要素は、複数の部品が一体成形されてもよいように示される複数の部品または要素から構成されてもよく、インターフェースの操作が逆にまたは他の態様に変化されてもよく、システムの構造及び/または部材またはコネクタまたは他の要素の長さまたは幅が変化されてもよく、要素間に提供された調整位置の性質または個数が変化されてもよい。システムの要素及び/またはアセンブリは、任意の広範な色、質感、及び組合せにおいて、十分な強度または耐久性を提供する、任意の広範な材料から構成されてもよい。その結果、すべてのこのような修正は、本発明の範囲内に含まれるように意図される。他の代用、修正、変化、及び省略は、本発明の精神から逸脱することなく、所望の他の例示的な実施形態のデザイン、操作条件及び配置において、なされ得る。
【0036】
いずれの説明されたプロセスまたは説明されたプロセス内のステップも、その他の開示されたプロセスまたはステップと組み合わされ、本開示の範囲内で構造を形成し得ることが理解されるであろう。本明細書に開示された例示的な構造及びプロセスは、説明のためのものであり、制限として解釈してはならない。
【0037】
変形及び修正が、本開示の概念から逸脱することなく、前述の構造及び方法においてなされ得ることも理解されるべきであり、更に、このような概念は、特許請求の範囲がそれらの言葉で別段に明確に述べられていない限り、以下の特許請求の範囲に含まれるものとされることが理解されるべきである。
図1
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