(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ポリマーストランドのアレイを備える網製品であって、前記ポリマーストランドが、前記アレイの全体を通して接着領域で周期的に一緒に結合し、前記ポリマーストランドが、単一材料から形成される第1のポリマーストランドのセットと、第1のポリマー材料の芯及び第2の異なるポリマー材料の鞘から形成される、前記第1のポリマーストランドの強度とは異なる強度を有する第2のポリマーストランドのセットとを交互に有し、前記第1のポリマーストランドのセットと前記第2のポリマーストランドのセットとが互いに交差しない、網製品。
【発明を実施するための形態】
【0019】
いくつかの実施形態では、複数のシムは、第1及び第2の空洞と第1の供給オリフィスとの間に通路を提供するシムを含む複数の少なくとも1つのシムの反復配列を備える。これら実施形態のいくつかでは、第1及び/又は第2の空洞、及び/又は第3の(又はそれ以上の)空洞と、第2の供給オリフィスとの間に通路を提供する更なるシムが存在するであろう。典型的には、本明細書に記載のシムの全てが通路を有するわけではなく、一部はいずれの空洞と供給オリフィスとの間にも通路を提供しないスペーサシムであり得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのスペーサシムを更に備える反復配列がある。第1の供給オリフィスに至る通路を提供するシムの数は、第2の供給オリフィスに至る通路を提供するシムの数に等しくても、又は等しくなくともよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1の供給オリフィスと第2の供給オリフィスは、同一直線上にある。いくつかの実施形態では、第1の供給オリフィスは同一直線上にあり、第2の供給オリフィスもまた同一直線上にあるが、第1の供給オリフィスからオフセットされ、それと同一直線上にはない。
【0021】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される押出成形ダイは、複数のシムを支持するための末端部ブロック対を含む。これらの実施形態では、末端部ブロック対の間のコネクターの通路に対して、それぞれ1つ以上の貫通孔を有し、シムの1つ又は全てに便利であり得る。そのような貫通孔内に配置されたボルトは、シムを末端部ブロックに組み付けるための1つの便利なアプローチであるが、通常の技術者は、押出成形ダイを組み立てるための他の代替案を認識し得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの末端部ブロックは、流体材料を空洞の一方又は両方に導入するための入口ポートを有する。
【0022】
いくつかの実施形態では、様々なタイプのシムの反復配列を提供するプランに従って、シムを組み立てる。反復配列は、反復毎に多様な数のシムを有することができる。第1の例については、溶融ポリマーが適切に提供される場合、芯/鞘型ストランドと交互になる単一材料ストランドを有する網製品を成形する14個のシムの反復配列が、
図7に関連付けて以下に説明される。
【0023】
例示の通路の断面形状は、正方形及び長方形を含む。例えば、シムの反復配列内の通路の形状は、同一であっても、異なっていてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第1の空洞と第1の供給オリフィスとの間に通路を提供するシムは、第2の空洞と第2の供給オリフィスとの間に導管を提供するシムと比較して、流量制限を有する場合がある。例えば、シムの反復配列内の遠位開口部の幅は、同一であっても、異なっていてもよい。例えば、第1の空洞と第1の供給オリフィスとの間に導管を提供するシムによって提供される遠位開口部の一部分は、第2の空洞と第2の供給オリフィスとの間に導管を提供するシムによって提供される遠位開口部の一部分よりも狭い可能性がある。
【0024】
いくつかの実施形態では、組み立てられたシム(末端部ブロックの間で好都合にボルト締めされた)は、シムを支持するためのマニホールド本体を更に備える。マニホールド本体は、その内部に少なくとも1つ(又はそれ以上(例えば、2つ又は3つ、4つ、若しくはそれ以上))のマニホールドを有し、このマニホールドは出口を有する。膨張シール(例えば、銅又はその合金でできている)は、膨張シールが、空洞(一部の実施形態では、第1及び第2の空洞の両方の一部)の少なくとも1つの一部を画定し、かつ膨張シールがマニホールドと空洞との間の導管を可能とするように、マニホールド本体及びシムをシールするように配設される。
【0025】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の押出成形ダイに関して、第1及び第2のアレイの各供給オリフィスは幅を有し、第1及び第2のアレイの各供給オリフィスは、対応の供給オリフィスの幅の最大2倍で離間されている。
【0026】
典型的には、空洞と供給オリフィスとの間の通路は、最大で5mmの長さである。場合によっては、流体通路の第1のアレイは、流体通路の第2のアレイよりも大きな流量制限を有する。
【0027】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の押出成形ダイについては、第1及び第2のアレイの各供給オリフィスは、断面積を有し、第1のアレイの各供給オリフィスは、第2のアレイのものとは異なる面積を有する。
【0028】
典型的には、オリフィス間の間隔は、オリフィスの幅の最大で2倍である。オリフィス間の間隔は、押出成形後のストランドの得られた直径より大きい。この直径は、一般的にはダイ膨張と呼ばれる。このオリフィス間の間隔が押出成形後のストランドの得られた直径より大きいことは、ストランドが互いに繰り返し衝突し、網製品の反復結合を形成することに繋がる。オリフィス間の間隔が大きすぎる場合には、ストランドは互いに衝突せず、網製品が成形されないであろう。
【0029】
本明細書に記載のダイ用のシムは、典型的には50マイクロメートル〜125マイクロメートルの範囲の厚さを有するが、この範囲を外れた厚さが有用である場合もある。典型的には、流体通路は、50マイクロメートル〜750マイクロメートルの範囲の厚さと、5mm未満の長さを有する(一般に、漸減的により薄い通路の厚さにはより短い長さが好ましい)が、これら範囲を外れた厚さ及び長さが有用な場合もある。大きな直径の流体通路については、数個のより薄い厚さのシムが重ね合わされてもよく、又は所望の通路幅の単一のシムが使用されてもよい。
【0030】
シム間のギャップ及びポリマーの漏れを防止するために、シムは緊密に圧縮される。例えば、典型的には12mm(0.5インチ)の直径のボルトが使用され、押出成形温度で、それらの推奨される定格トルクに締められる。また、位置合わせ不良は、ネットの所望の接着を妨害する、ダイから傾いて押出されるストランドにつながる可能性があるため、シムは、押出成形オリフィスからの均一の押出しをもたらすように位置合わせされる。位置合わせを補助するために、位置合わせキーがシムにカットされ得る。更に、振動テーブルは、押出成形先端部の円滑な表面位置合わせをもたらすために有用であり得る。
【0031】
ストランドの寸法(同一であっても又は異なっていても)は、例えば、押し出されるポリマーの組成、押し出されるストランドの速度、及び/又はオリフィスの設計(例えば、断面積(例えば、オリフィスの高さ及び/又は幅))によって調整され得る。例えば、第2のポリマーオリフィスよりも面積が3倍大きい第1のポリマーオリフィスは、隣接するストランド間の速度差を満たしながら、同一のストランド寸法を有する網製品を生成することができる。
【0032】
広くは、ストランド接着率は、高速のストランドの押出し速度に比例することが観察されている。更に、この接着率は、例えば、ポリマーの流速を所定のオリフィス寸法に対して増加させることによって、又は所定のポリマー流速に対してオリフィス面積を減少させることによって増加させ得ることが観察されている。接着間の距離(すなわち、ストランドピッチ)がストランド接着率に反比例し、かつ網製品がダイから引き抜かれる速度に比例することも観察されている。したがって、結合ピッチ及び網製品坪量は、オリフィス断面積、取り出し速度、及びポリマーの押出し速度の設計によって個々に制御され得ると考えられる。例えば、比較的短い結合ピッチを備えた比較的高坪量の網製品は、比較的小さなストランドオリフィス面積を有するダイを使用して、比較的低い網製品取り出し速度で、比較的高いポリマー流速で押出成形することによって製造され得る。
【0033】
本開示によるダイの実施形態の一部は、その内部で芯/鞘型ストランドが成形される前室のアレイを有する。
図8に関連付けて以下により具体的に説明するように、このようなダイは、複数のシムの反復配列を備える複数のシムを含むことができる。このような反復配列は、第1の空洞と前室の1つとの間に流体通路を提供するシムと、第2の空洞から同一の前室まで延在する第2の通路を提供するシムと、第2の空洞から同一の前室まで延在する第3の通路を提供するシムとを含むことができ、ここで、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路と反対側にあり、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路が前室に入る箇所において第1の通路よりも大きな寸法を有する。このことにより、第2及び第3の通路からの流れが、第1の通路から前室に入る材料を封入することが可能になる。第1の通路から入る芯材料の良好な封入を得ることは、一部は鞘材料の融解粘度に依存する。広くは、鞘材料の低融解粘度は、芯材料の封入を改善する。更に、封入は、一部は、第2及び第3の通路が、それらが前室に入る箇所において第1の通路よりも大きな寸法を有することの程度に依存する。概して、その寸法が、第1の通路に関する同一の寸法に対して、第2及び第3の通路に関してより大きい程度まで増加させることは、芯材料の封入を改善するであろう。前室内の鞘材料の流速及び前室内の芯材料の流速が互いに近づくように、通路の寸法及び空洞内の圧力が操作される場合、良好な結果が得られる。
【0034】
典型的には、ポリマーストランドは、重力の方向に押し出される。このことは、互いの整列がずれる前に、同一直線上のストランドが互いに衝突することを可能にする。いくつかの実施形態では、特に、第1及び第2のポリマーの押出成形オリフィスが互いに同一直線上にない場合、ストランドを水平方向に押し出すことが望ましい。
【0035】
本明細書に記載の方法を実行する上で、ポリマー材料は、単純に冷却することによって固化されてもよい。これは、周囲空気によって受動的に、又は例えば、押出された第1及び第2のポリマー材料を冷却表面(例えば、冷却ロール)上で急冷することによって能動的に便宜的に達成することができる。いくつかの実施形態では、第1及び/又は第2のポリマー材料は、架橋して固化する必要がある低分子量ポリマーであり、これは例えば、電磁又は粒子放射線によって行うことができる。いくつかの実施形態では、接着強さを増大するために急冷時間を最大化させることが望ましい。
【0036】
必要に応じて、このように製造された網製品を延伸することが望ましい場合もある。延伸はストランドを配向させ、網製品の引張強度特性を増大させることが観察されている。延伸はまた、全体のストランド寸法を低減させることもでき、これは比較的低い坪量から恩恵を受ける用途に望ましい場合がある。追加的な例として、材料及び延伸の程度が正確に選択される場合、延伸は、ストランドの一部に(その他のストランドはそうではないが)嵩高さを生じさせる傾向がある(例えば、嵩高さは、隣接する接着された網製品ストランド間の長さの差のために、又は接着を形成するストランドの降伏特性に起因する接着のカーリングによって、生じ得る)。この属性は、材料が比較的密集した形態で組立品を包装するよう出荷され、次いで現場で嵩高にされる包装製品用途で有用であり得る。嵩高さの属性は、フック・アンド・ループアタッチメントシステムのためのループとしても有用であり得、ここではストランドで作り出される嵩高さは、網製品ストランドへのフックアタッチメントを可能にする。第2の追加的例として、ストランドの第1及び第2のセットの材料が強度の異なるものである場合、機械横方向延伸が、1本のストランドを延伸させ、ストランドの第2のセットを延伸させない。このことは、例えば、機械方向弾性を提供する弾性ストランドを形成するために有用であり得、この弾性ストランドは、より小さな、配向されたストランドに接続され、この目的は、弾性ストランドを定位置に保持することである。いくつかの実施形態では、網製品は、非弾性である比較的大きなストランドに接続された、弾性である比較的小さなストランドで、横方向弾性で製造され得る。
【0037】
本明細書に記載のダイ及び方法は、ポリマーストランドが鞘/芯型配置で2つの異なる材料から形成されている網製品を成形するよう使用され得る。
図1〜5は、ストランドの1本が鞘/芯型配置であり、その他のストランドが単一材料である網製品を製造することが可能である押出成形ダイを組み立てるために有用である例示のシムを図示する。
図6は、これらのシムを採用する例示の反復配列の分解斜視組立図である。
図8は、
図6の反復配列に付属する供給表面の詳細な斜視図である。
図8は、その組み立てられた状態の
図7のシムの反復配列の斜視図である。
図9は、
図6のシムの反復配列の多数の反復から構成された押出成形ダイに好適なマウントの分解斜視図である。
図10は、組み立てられた状態の
図9のマウントを示す。
【0038】
ここで
図1を参照して、
図6からのシム4440の平面図を示す。シム4440は、第1の開口4460aと、第2の開口4460bと、第3の開口4460cとを有する。シム4440が、
図6に示すように他のシムと共に組み立てられる場合、開口4460aは第1の空洞4462aを画定するよう補助し、開口4460bは第2の空洞4462bを画定するよう補助し、かつ開口4460cは空洞4462cを画定するよう補助する。以下により具体的に説明されるように、空洞4462a及び4462c内の溶融ポリマーは、鞘/芯型配置を有するストランドで押し出され、空洞4462b内の溶融ポリマーは単一ストランドとして押し出されて、本明細書に記載の網製品を成形し得る。
【0039】
シム4440は、例えば、シム4440を保持するためのボルト及び以下に記載される他のものが組立品を通過できるようにする数個の孔47を有する。シム4440は、供給表面4467を有し、この特定の実施形態では、供給表面4467は、多種多様なシムをダイに組み立てることを容易にするための、適切に形作られたキーを受容することができる割り出し用溝4480を有する。シムはまた、ダイが所望の様式で組み立てられたことを確認することを補助するための識別ノッチ4482を有してもよい。この実施形態は、肩部4490及び4492を有し、これらは、
図9に関連付けられて以下に明確になるであろう様式で組み立てられたダイを装着する上で補助となることができる。
【0040】
ここで
図2を参照して、シム4540の平面図を示す。シム4540は、第1の開口4560aと、第2の開口4560bと、第3の開口4560cとを有する。シム4540が
図6に示すように、他のシムと共に組み立てられる場合、開口4560aは第1の空洞4462aを画定するよう補助し、開口4560bは第2の空洞4462bを画定するよう補助し、かつ開口4560cは空洞4462cを画定するよう補助する。シム4440と同様に、シム4540は、供給表面4567を有し、特定の実施形態では、供給表面4567は、割り出し用溝4580と、識別ノッチ4582と、肩部4590及び4592とを有する。例えば通路4568bを介する空洞4462bから供給オリフィス4566までの道がないようであるが、これは錯覚であり、
図6の反復配列が完全に組み立てられると、流れは図面寸法の平面に対して垂直のルートを有する。
【0041】
ここで
図3を参照して、シム4640の平面図を示す。シム4640は、第1の開口4660aと、第2の開口4660bと、第の3開港4460cとを有する。シム4640が
図6に示すように、他のシムと共に組み立てられる場合、開口4660aは第1の空洞4462aを画定するよう補助し、開口4660bは第2の空洞4462bを画定するよう補助し、かつ開口4660cは空洞4462cを画定するよう補助する。シム4440と同様に、シム4640は、供給表面4667を有し、特定の実施形態では、供給表面4667は、割り出し用溝4680と、識別ノッチ4682と、肩部4690及び4692とを有する。例えば通路4668aを介する空洞4462aから供給オリフィス4666までの道がないようであるが、これは錯覚であり、
図6の反復配列が完全に組み立てられると、流れは図面寸法の平面に対して垂直のルートを有する。
【0042】
ここで
図4を参照して、シム4740の平面図を示す。シム4740は、第1の開口4760aと、第2の開口4760bと、第3の開口4760cとを有する。シム4740が
図6に示すように、他のシムと共に組み立てられる場合、開口4760aは第1の空洞4462aを画定するよう補助し、開口4760bは第2の空洞4462bを画定するよう補助し、かつ開口4760cは空洞4462cを画定するよう補助する。シム4440と同様に、シム4740は、供給表面4767を有し、特定の実施形態では、供給表面4767は、割り出し用溝4780と、識別ノッチ4782と、肩部4790及び4792とを有する。シム4740は、供給オリフィス4766を有するが、このシムは供給オリフィス4766と空洞4462a、4462b、又は4462cのいずれかとの間の接続を有さないことに留意されたい。以下の説明でより完全に理解されるように、供給オリフィス4766の後ろのブラインド凹部4794が、シム4840から噴出される材料によってもたらされる、空洞4462aから芯の周りの鞘への材料の流れを形成することを補助する。
【0043】
図5を参照すると、シム4840の平面図を示す。シム4840は、第1の開口4860aと、第2の開口4860bと、第3の開口4860cとを有する。シム4840が
図6に示すように、他のシムと共に組み立てられる場合、開口4860aは第1の空洞4462aを画定するよう補助し、開口4860bは第2の空洞4462bを画定するよう補助し、開口4860cは空洞4462cを画定するよう補助する。シム4440と同様に、シム4840は、供給表面4867を有し、特定の実施形態では、供給表面4867は、割り出し用溝4880と、識別ノッチ4882と、肩部4890及び4892とを有する。例えば通路4868cを介する空洞4462cから供給オリフィス4866までの道がないようであるが、これは錯覚であり、
図6の反復配列が完全に組み立てられる場合、流れは図面寸法の平面に対して垂直のルートを有する。通路4868cは、供給オリフィス4866から上流の構成体4896を含むことに留意されたい。構成体4896は、鞘が噴出するファイバの芯を完全に包囲するのを補助することが、
図8に関連付けて理解されるであろう。
【0044】
ここで
図6を参照すると、
図1〜5のシムを採用するシムの反復配列の分解斜視組立図を示す。ここで
図7を参照すると、
図6に「詳細7」と示されたセクションの詳細図を示す。特定の図示した実施形態では、反復配列として、図面の右から左に向かって、シム4440の2つの実例、シム4540の4つの実例、シム4440の2つの実例、シム4640の1つの実例、シム4740の1つの実例、シム4840の2つの実例、シム4740の1つの実例、及びシム4640の1つの実例が挙げられる。
【0045】
ここで
図8を参照すると、
図7のシムの反復配列を、その組み立てられた状態で示す。この図では、シム4540の4つの実例の4つの供給オリフィス4566によって提供された出口から単一材料のストランドがどのように噴出されるかを理解することがより容易である。シム4640、4740、及び4840がどのように、供給オリフィス6066に向かう前室6000を一緒に形成するかを理解することもより容易である。シム4840の2つの実例上の構成体4896の存在は、通路4668aに沿う流入が、通路4868cが前室6000に入る箇所において、通路4868cよりも大きな寸法を有することを可能にする。シム4740の2つの実例上のブラインド凹部4794は、シム4640の2つの実例上の通路4668aに沿う流入に、シム4840の2つの実例上の通路4868cからの流入を包容させるよう共に動作することを可能にし、結果として鞘/芯型ストランドを生じる。いくつかの実施形態では、単一のより厚いシムが、4つの供給オリフィス4566を提供するためにあってもよい。
【0046】
ここで
図9を参照すると、
図6の反復配列の多数の反復から構成される押出成形ダイに好適なマウント5230の分解斜視図を示している。マウント5230は、
図1〜8に示すシム4440、4540、4640、4740及び4840を使用するために特に適合されている。しかしながら、視覚的明確さのために、シム4740の1つの実例だけを
図9に示している。
図6のシムの反復配列の多数の反復は、2つの末端部ブロック5244aと5244bの間で圧縮されている。好都合なことに、貫通ボルトがシムを末端部ブロック5244a及び5244bに組み立てるよう使用され得、シム4740等の内部の貫通孔47を通過する。
【0047】
この実施形態では、入口取付部品5250a及び5250b、及び5250cは、末端部ブロック5244a及び5244bを通して空洞4462a、4462b、及び4462cまでの溶融ポリマーの3つの流れのための流路を提供する。圧縮ブロック5204は、シム(例えば、4740上の4790及び4792)上の肩部に好都合に係合するノッチ5206を有する。マウント5230が完全に組み立てられる場合、圧縮ブロック5240が、例えば切削ボルトによって、背板5208に組み付けられる。カートリッジヒータ52の挿入のために、組立品内に孔が都合よく設けられる。
【0048】
ここで
図10を参照すると、
図9のマウント5230を、部分的に組み立てられた状態の斜視図で示している。数個のシム(例えば、4440)が、マウント5230内にそれらがどのように嵌合するかを示すために、それらの組み立てられた配置にあるが、組み立てられたダイを構成するシムの大部分は、視覚的明確さのために省略されている。
【0049】
ここで
図11を参照すると、本明細書に記載の例示の網製品の斜視図を示している。網製品1101は、単一材料から形成された第1のストランド1102と、それぞれが鞘1103によって包囲された芯1114を有する第2のストランド1104とを含む。
【0050】
ここで
図12を参照すると、本明細書に記載の例示の物品1201の斜視図を示している。本開示はまた、間に配設されたリボン領域を備えた、本明細書に記載されるような1つ以上の網製品を含む物品を提供する。典型的には、網製品及びリボンは一体式である。本開示はまた、2つのリボン領域の間に配設された本明細書に記載の網製品を含む物品を提供する。典型的には、網製品とリボン領域は一体式である。
図12に示す例のように、ここでは芯/鞘型ストランド1204a及び固体ストランド1202aを備える網製品が、リボン領域1299a及び1299bの間に配設されかつこれらに接続されている。芯/鞘型ストランド1204b及び固体ストランド1202bを備える網製品は、リボン領域1299b及び1299cの間に配設されかつそれらに接続されている。芯/鞘型ストランド1204c及び固体ストランド1202cを備える網製品は、リボン領域1299cに隣接しかつこれに接続されている。芯/鞘型ストランド1204a、1204b、及び1204cは、鞘1203によって包囲される芯1214を含む。リボン領域1299a、1299b、及び1299cは、全てが単一の空洞1つに接続されたシムの反復配列でダイの一部分を構築することによって形成され得る。
【0051】
図13は、単一材料から形成されたストランド1302と芯/鞘型配置で形成されたストランド1304を有する網製品(網製品は基材1390に接着されている)を含む、本明細書に記載の例示の物品1301の斜視図である。芯/鞘型ストランド1304は、鞘1303によって包囲された芯1314を含む。示した網製品は、接着線1392中の一連の接着点1320で基材1390に周期的に接着されている。基材1390は、例えば、物品1301に意図される最終用途に応じて、ポリマーフィルム又は不織布であってもよい。接着線1392は、熱又は超音波溶接によって形成され得、後者は、例えば、Branson Ultrasonics Corporation(Danbury,CT)から「OMHZ BRANSON 2000AED」の商品名で入手可能なものなどの音波接着機で達成され得る。
【0052】
図14は、本明細書に記載の例示の網製品(及び以下の実施例で記載されるように製造されたもの)1401の10倍の倍率におけるディジタル光学画像である。網製品1401は、固体材料の第1のストランド1402と芯/鞘型配置を有する第2のストランド1404とを含む。
【0053】
第1及び第2のストランドの外側の部分は、接着領域で一緒に接着する。本明細書に記載の網製品を製造するための本明細書に記載の方法では、接着は、比較的短時間で(典型的には、1秒未満)で起こる。接着領域、並びにストランドは、典型的には、空気及び自然対流及び/又は放射を通して冷却される。ストランド用のポリマーを選択する上で、いくつかの実施形態では、双極子相互作用(若しくは、水素結合)又は共有結合を有する接着ストランドのポリマーを選択することが望ましい場合がある。ストランド間の接着は、ストランドが融解されてポリマー間のより多くの相互作用を可能にする時間を増大させることによって改善されることが観察されている。ポリマーの接着は、ポリマー相互作用を改善し及び/又は結晶化の割合若しくは量を低減するために、少なくとも1つのポリマーの分子量を低減することによって及び/又は追加のコモノマーを導入することによって改善されることが、一般的に観察されている。いくつかの実施形態では、接着強度は、接着を形成するストランドの強度を超える。いくつかの実施形態では、接着が破断されることが望ましい場合があり、故に、接着はストランドよりも弱いであろう。
【0054】
本明細書に記載されるダイからの押出成形、本明細書に記載される方法、及び本明細書に記載される複合層に適したポリマー材料としては、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン及びポリエチレン)、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)並びにそれらのコポリマー及びブレンドを含む、熱可塑性樹脂が挙げられる。本明細書に記載されるダイからの押出成形、本明細書に記載される方法、及び本明細書に記載される複合層に適したポリマー材料としては、エラストマー材(例えば、ABAブロックコポリマー、ポリウレタン、ポリオレフィンエラストマー、ポリウレタンエラストマー、メタロセンポリオレフィンエラストマー、ポリアミドエラストマー、エチレンビニルアセテートエラストマー、及びポリエステルエラストマー)も挙げられる。本明細書に記載されるダイからの押出成形、本明細書に記載される方法、及び本明細書に記載される複合層のための例示的接着剤としては、アクリレートコポリマー感圧性接着剤、ゴム系接着剤(例えば、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ブチルゴム、スチレンブロックコポリマーゴムなどをベースとするもの)、シリコーンポリウレア又はシリコーンポリオキサミド系接着剤、ポリウレタン型接着剤、及びポリ(ビニルエチルエーテル)、並びにそれらのコポリマー又はブレンドが挙げられる。他の望ましい材料としては、例えば、スチレン−アクリロニトリル、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルローストリアセテート、ポリエーテルスルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンナフタレート、ナフタレンジカルボン酸系コポリマー又はブレンド、ポリオレフィン、ポリイミド、それらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。本明細書に記載されるダイからの押出成形、本明細書に記載される方法、及び本明細書に記載される複合層のための例示的剥離剤としては、米国特許第6,465,107号(Kelly)及び同第3,471,588号(Kannerら)に記載されるものなどのシリコーングラフト化ポリオレフィン、1996年12月12日に公開されたPCT公開第WO96039349号に記載されるものなどのシリコーンブロックコポリマー、米国特許第6,228,449号(Meyer)、同第6,348,249号(Meyer)、及び同第5,948,517号(Meyer)に記載されるものなどの低密度ポリオレフィン材料が挙げられ、これらの開示は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0055】
いくつかの実施形態では、鞘は融点又は軟化点のいずれかを有し、芯は融点又は軟化点のいずれかを有し、鞘の融点又は軟化点の少なくとも1つは、芯の融点又は軟化点の少なくとも1つよりも低い。
【0056】
いくつかの実施形態では、第1のポリマーストランド及び第2のポリマーストランドは、両方とも芯/鞘型配置で形成される。特に、第1のポリマーストランドは、第1のポリマー材料の芯と、第2の異なる高分子材料の鞘とを有することができ、第2のポリマーストランドは、第3のポリマー材料の芯と第4のポリマー材料の鞘とを有することができる。このシナリオのためのダイ設計は、4つの空洞を有する必要があるだろう。鞘芯型ストランド及び単一ポリマーストランドは、2つの空洞(芯用の1つの空洞、並びに鞘及び第2のストランド用の1つの空洞)で押し出され得る。鞘芯型ストランドの第2のアレイを伴う鞘芯型ストランドの第1のアレイもまた、2つの空洞で押し出され得ることが想定される。第1の空洞は鞘用であり、第2の空洞は芯用であるだろう。
【0057】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の網製品を製造するために使用されるポリマー材料は、機能的目的(例えば、光学的効果)及び/又は美的目的(例えば、それぞれが異なる色彩/濃淡を有する)で、着色剤(例えば、顔料及び/又は染料)を含むことができる。様々なポリマー材料における使用に適した着色剤は、当該技術分野において既知のものである。着色剤によって付与される例示的な色としては、白、黒、赤、ピンク、オレンジ、黄、緑、水色、紫、及び青が挙げられる。いくつかの実施形態では、ポリマー材料の1つ以上が不透明度の特定の水準を有することが望ましい。特定の実施形態で使用される着色剤の量は、当業者によって容易に決定することができる(例えば、所望の色、色調、不透明度、透過性等を達成するため)。所望であれば、同一又は異なる色を有するようにポリマー材料を配合してもよい。着色されたストランドが比較的微細な(例えば、50マイクロメートル未満の)直径である場合、ウェブの外観は絹を連想させる輝きを有することができる。
【0058】
本明細書に記載の方法を使用して製造されるストランドは、実質的に(すなわち、本数で少なくとも50%(少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95、99%、又は更には100%))互いに交差することはない。
【0059】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の網製品は、典型的には、最大で750マイクロメートル(いくつかの実施形態では、最大で500マイクロメートル、250マイクロメートル、100マイクロメートル、75マイクロメートル、50マイクロメートル、又は更には最大で25マイクロメートル;10マイクロメートル〜750マイクロメートル、10マイクロメートル〜750マイクロメートル、10マイクロメートル〜500マイクロメートル、10マイクロメートル〜250マイクロメートル、10マイクロメートル〜100マイクロメートル、10マイクロメートル〜75マイクロメートル、10マイクロメートル〜50マイクロメートル、又は更には10マイクロメートル〜25マイクロメートルの範囲)の厚さを有する。
【0060】
いくつかの実施形態では、ポリマーストランドは、10マイクロメートル〜500マイクロメートルの範囲で(10マイクロメートル〜400マイクロメートル、又は更には10マイクロメートル〜250マイクロメートルの範囲で)平均幅を有する。
【0061】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の網製品、例えば本明細書に記載のダイから製造されるような網製品は、5g/m
2〜400g/m
2(いくつかの実施形態では、10g/m
2〜200g/m
2)の範囲内の坪量を有する。いくつかの実施形態では、延伸された後の本明細書に記載の網製品は、0.5g/m
2〜40g/m
2(いくつかの実施形態では、1g/m
2〜20g/m
2)の範囲内の坪量を有する。
【0062】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の網製品は、0.5mm〜20mmの範囲で(いくつかの実施形態では、0.5mm〜10mmの範囲で)ストランドピッチを有する。
【0063】
本開示により製造された網製品の実施形態のいくつかが延伸される場合、これらは、延伸前のそれらの最初の長さ未満である長さまで緩むことが観察されている。理論によって束縛されることを望むものではないが、これは、網目構造内の接着領域のカーリングに起因すると考えられる。
【0064】
必要に応じて、本明細書に記載の網製品は、裏材に取り付けられてもよい。この裏材は、例えば、フィルム、ネット、又は不織布のうちの1つであってよい。フィルムは、例えば、鮮明な印刷又はグラフィックスを利用する用途に、特に望ましい。不織布又はネットは、例えば、フィルムが一般的には有さない柔軟性及び静音性が望ましい場合に、特に好ましいことがある。網製品は延伸され、フィルム又は不織布の少なくとも2つの層の間に接着され得、ここでは接着点は、接着内に網製品を含まない複数の(少なくとも2つの)接着点を有する。あるいは、非延伸の網製品が、フィルム又は不織布の少なくとも2つの層の間に接着され得、ここでは接着点は、接着内に網製品を含まない複数の(少なくとも2つの)接着点を有する。これら構成は、活性化弾性積層とするために、局部的(「リングロール(ring rolling)」)又は全体的のいずれかの後続の延伸を必要とする場合がある。
【0065】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の網製品は弾性である。いくつかの実施形態では、ポリマーストランドは、機械方向及び機械横方向を有し、ここでは、ポリマーストランドの網目又はアレイは機械方向に弾性であり、機械横方向に非弾性である。弾性とは、材料が延伸された後にその最初の形状を実質的に回復する(すなわち、室温における中等度の(すなわち、約400〜500%;いくつかの実施形態では、最大で300%〜1200%、又は更には最大で600〜800%の)伸び量で、最初の長さの50%未満(いくつかの実施形態では、25、20%未満、又は更には10%未満)である、変形及び弛緩後に小さい永久歪のみが持続する)ことを意味する。弾性材は、純粋なエラストマー、及び室温で十分なエラストマー特性を有するエラストマー相又は含有物とのブレンドの両方であり得る。
【0066】
熱収縮性及び非熱収縮性弾性を使用することは、本開示の範囲内である。非熱収縮性とは、延伸される場合、エラストマーが、室温において(すなわち、約25℃で)上述のように小さな永久歪が持続することを実質的に取り戻すことを意味する。
【0067】
いくつかの実施形態では、交互の第1及び第2のポリマーストランドである本明細書に記載の網製品は、ダイヤモンド形又は六角形の開口の少なくとも1つを呈する。
【0068】
いくつかの実施形態では、ポリマーストランドは、10マイクロメートル〜500マイクロメートルの範囲で(10マイクロメートル〜400マイクロメートル、又は更には10マイクロメートル〜250マイクロメートルの範囲で)平均幅を有する。
【0069】
いくつかの実施形態では、ストランド(すなわち、第1のストランド、第2のストランド、及び接着領域、並びに他の任意のストランド)は、それぞれ実質的に同一である厚さを有する。
【0070】
いくつかの実施形態では、接着領域は、ストランドの厚さに垂直な平均最大寸法を有し、接着領域の平均最大寸法は、第1のストランド又は第2のストランドの少なくとも1つの平均幅より少なくとも2倍(いくつかの実施形態では、少なくとも3、4、5、10倍、又は更には少なくとも15倍)大きい。
【0071】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の網製品は、網製品に係合するための係合ポスト(例えば、フック)のアレイを含む。係合フックは、当該技術分野において既知であるように製造され得る(例えば、米国特許第5,077,870号(Melbyeら)を参照されたい)。
【0072】
本明細書で記載されるポリマーストランドの網製品は多様な用途を有し、これには創傷治癒及び他の医療用途(例えば、弾性包帯様材料、外科的ドレープ及びガウン用の表面層、及びギプスパッド)、テープ(医療用途を含む)、濾過材、吸収物品(例えば、おむつ及び婦人衛生製品)(例えば、物品内の層(複数可)及び/又はこの物品又は弾性構成部品のためのアタッチメントシステムの部品として)、害虫駆除物品(蚊よけネット)、ジオテキスタイル用途(例えば、浸食制御織布)、布材料の水/蒸気管理、不織布物品(例えば、紙タオル)用の補強、網製品の厚さが、平均の第1の降伏強さを有する第1のストランドを備える網製品を延伸することによって増加し、第2のストランドが第1の降伏強さとは異なる(例えば、少なくとも10%異なる)平均の第2の降伏強さを有する(例えば、包装用の)自己膨化物品、床敷物(例えば、ラグ及び仮設マット)、工具用のグリップ支持体、運動競技用物品、通気性の弾性リストバンド及びヘッドバンド、パターンコーティング接着剤、並びにパターンコーティング接着剤が含まれる。
【0073】
例えば、いくつかのテープ及び創傷包帯用の裏材として使用される場合の本明細書に記載の網製品のいくつかの実施形態の利点としては、特に横方向における柔軟性が挙げられる(例えば、機械方向における少なくとも50%の伸び量)。
【0074】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の網製品は、それらを吸収性にするために、親水性材料から作られるか又は親水性材料でコーティングされる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の網製品は、創傷からの過剰な滲出物を取り除くための創傷吸収材として有用であり、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の網製品は、生体再吸収性ポリマーから作製される。
【0075】
一部の濾過用途では、この網製品は、例えば、濾過パックに濾過層の間にスペーサを提供するために、及び/又は濾過媒体に剛性及び支持を提供するために使用され得る。いくつかの実施形態では、網製品の幾重の層が使用され、各層は、最適な濾過をもたらすようセットされる。更に、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の一部の網製品の弾性特性が、フィルタが充填されるにつれてフィルタの膨張を容易にする。
【0076】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の網製品は、高弾性率及び低弾性率のストランドを有することで、カールした接着領域を有する網製品を延伸させることが、フックアタッチメントのための(すなわち、アタッチメントシステムのための)嵩高い、アクセス可能なファイバを作り出す。このような配向された網目のアタッチメントループは、配向されていない網目より大きなファイバ強度を有することができる。
【0077】
いくつかの実施形態では、弾性である本明細書に記載の網製品は、機械方向で、横方向で、又はこれら両方向で屈曲することができ、例えば、おむつ等に快適性及びフィット感を提供することができる。弾性網製品はまた、通気可能で、柔らかく、かつ可撓性のアタッチメント機構をもたらすことができる(例えば、弾性網製品は、弾性ネットを貫通して嵌合するポストに取り付けられることが可能であり、弾性網製品は、フィンガーリフトをもたらすために、網目に取り付けられるリボン領域セクションと共に作製され得、この弾性は、弾性及び非弾性ストランドで一方向では弾性であり、第2の方向では非弾性であるように作製可能であり、又はリボン領域セクションは、ループにアタッチメントを提供するために成形されたフックを有することができる)。
【0078】
いくつかの実施形態では、工具用のグリップ支持体、運動競技用物品等に有用な本明細書に記載の網製品は、高摩擦ポリマーを使用して作製される。
【0079】
本明細書に記載の網製品のいくつかの実施形態は、例えば、体液(例えば、発汗、尿、血液、及び経血)を吸収するための人の吸収性物品、及び同様の体液又は典型的な家庭の漏出物を清掃するために使用される使い捨ての家庭用拭き取り用品に有用であり得る、使い捨て吸収性物品として又はその内部で使用され得る。
【0080】
本明細書に記載の網製品を含む使い捨て吸収性物品の特定の例は、乳児用おむつ又はトレーニングパンツ、成人の失禁用製品、婦人衛生製品(例えば、生理用ナプキン及びパンティーライナー)などの使い捨て吸収性衣類である。このタイプの典型的な使い捨て吸収性衣類は、液体透過性の身体側ライナーと液体不透過性の外側カバーとの間に配置された吸収性アセンブリを含む、複合構造体として形成される。これらの構成要素は、弾性材及び封じ込め構造など、他の材料及び特徴と組み合わせて、その意図される目的に特定して適した製品を形成することができる。女性用衛生タンポンも周知であり、通常は吸収性アセンブリから、場合によっては流体透過性材料の外側ラップからも構成される。
【0081】
本明細書に記載のストランドは、釣り糸、及び伸縮性のあるおむつを含む多様な用途を有する。
【0082】
本明細書に記載の網製品を製造し使用する上で有用であり得る更なる情報は、本開示と組み合わされる場合、2011年8月22日に出願されたUSシリアル番号第61/526,001号を有する出願で見出され得、この開示は、参照することにより本明細書に組み込まれるものとする。
【0083】
代表的な実施形態
1A.(典型的には隣接する)ポリマーストランドのアレイを備える網製品であって、このポリマーストランドは、アレイの全体を通して接着領域で周期的に一緒に結合し、少なくとも複数の(すなわち、少なくとも2本の)ポリマーストランドが、第1のポリマー材料の芯と、第2の異なるポリマー材料の鞘を有し、ここで(a)ストランドは実質的に(すなわち、本数で、少なくとも50%(少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、95、99%、又は更には100%))互いに交差しないこと、又は(b)網製品は、最大で750マイクロメートル(いくつかの実施形態では、最大で500マイクロメートル、250マイクロメートル、100マイクロメートル、75マイクロメートル、50マイクロメートル、又は更には最大で25マイクロメートル;10マイクロメートル〜750マイクロメートル、10マイクロメートル〜750マイクロメートル、10マイクロメートル〜500マイクロメートル、10マイクロメートル〜250マイクロメートル、10マイクロメートル〜100マイクロメートル、10マイクロメートル〜75マイクロメートル、10マイクロメートル〜50マイクロメートル、又は更には10マイクロメートル〜25マイクロメートルの範囲)の厚さを有すること、の少なくとも1つである、網製品。
2A.押出成形された網製品である実施形態1Aに記載の網製品。
3A.芯の少なくともいくつかが、少なくとも2つの(いくつかの実施形態では、少なくとも3つまたはそれ以上の)鞘を有する、実施形態1A〜2Aのいずれか一項に記載の網製品。
4A.5g/m
2〜400g/m
2(いくつかの実施形態では、10g/m
2〜200g/m
2)の範囲内の坪量を有する、実施形態1A〜3Aのいずれか一項に記載の網製品。
5A.0.5g/m
2〜40g/m
2(いくつかの実施形態では、1g/m
2〜20g/m
2)の範囲内の坪量を有する、実施形態1A〜3Aのいずれか一項に記載の網製品。
6A.0.5mm〜20mmの範囲で(いくつかの実施形態では、0.5mm〜10mmの範囲で)ストランドピッチを有する、実施形態1A〜5Aのいずれか一項に記載の網製品。
7A.負の永久歪を有する、実施形態1A〜6Aのいずれか一項に記載の網製品。
8A.弾性である、実施形態1A〜6Aのいずれか一項に記載の網製品。
9A.機械方向及び機械横方向を有し、網製品が機械方向に弾性であり、機械横方向に非弾性である、実施形態1A〜6Aのいずれか一項に記載の網製品。
10A.機械方向及び機械横方向を有し、網製品が機械方向に非弾性であり、機械横方向に弾性である、実施形態1A〜6Aのいずれか一項に記載の網製品。
11A.網製品が延伸される、実施形態1A〜10Aのいずれか一項に記載の網製品。
12A.接着領域が、ストランド厚さに垂直な平均最大寸法を有し、接着領域の平均最大寸法が、第1のストランド又は第2のストランドの少なくとも1つの平均幅より少なくとも2倍(いくつかの実施形態では、少なくとも3、4、5、10倍、又は更には少なくとも15倍)大きい、実施形態1A〜11Aのいずれか一項に記載の網製品。
13A.第1又は第2のポリマー材料の少なくとも1つが、その中に染料又は顔料の少なくとも1つを含む、実施形態1A〜12Aのいずれか一項に記載の網製品。
14A.ポリマーストランドのアレイが、ダイヤモンド形又は六角形の開口の少なくとも1つを呈する、実施形態1A〜13Aのいずれか一項に記載の網製品。
15A.第1及び第2のポリマーが、個々に熱可塑性である(例えば、接着剤、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタン、エラストマー(例えば、スチレンブロックコポリマー)、及びこれらの配合物)、実施形態1A〜14Aのいずれか一項に記載の網製品。
16A.ポリマーストランドが、10マイクロメートル〜500マイクロメートルの範囲で(10マイクロメートル〜400マイクロメートル、又は更には10マイクロメートル〜250マイクロメートルの範囲で)平均幅を有する、実施形態1A〜15Aのいずれか一項に記載の網製品。
17A.複数のストランドが、交互の第1及び第2のポリマーストランドを含む、実施形態1A〜16Aのいずれか一項に記載の網製品。
18A.第2のストランドが、10マイクロメートル〜500マイクロメートルの範囲で(10マイクロメートル〜400マイクロメートル、又は更には10マイクロメートル〜250マイクロメートルの範囲で)平均幅を有する、実施形態17Aに記載の網製品。
19A.鞘が融点又は軟化点の少なくとも1つを有し、芯が融点又は軟化点の少なくとも1つを有し、鞘の融点又は軟化点の少なくとも1つが、芯の融点又は軟化点の少なくとも1つよりも低い、実施形態1A〜18Aのいずれか一項に記載の網製品。
20A.実施形態1A〜19Aのいずれか一項に記載の網製品をその主表面上に有する裏材を備える、物品。
21A.裏材がフィルム、ネット、又は不織布のうちの1つである、実施形態20Aに記載の物品。
22A.接着線を含む、実施形態21Aに記載の物品。
23A.2つの不織布層の間に配設された実施形態1A〜19Aのいずれか一項に記載の網製品を備える物品。
24A.それらの間に配設されたリボン領域を有する、実施形態1A〜19Aのいずれか一項に記載の2つの網製品を備える物品。
25A.網製品とリボン領域が一体式である、実施形態24Aに記載の物品。
26A.2つのリボン領域の間に配設された、実施形態1A〜19Aのいずれか一項に記載の網製品を備える物品。
27A.網製品がリボン領域のそれぞれと一体式である、実施形態26Aに記載の物品。
28A.実施形態1A〜19Aのいずれか一項に記載の網製品と、網製品に係合するための係合ポスト(例えば、フック)のアレイとを備えるアタッチメントシステム。
29A.実施形態28Aに記載のアタッチメントシステムを備える失禁用物品。
30A.実施形態1A〜19Aのいずれか一項に記載の網製品を製造する方法であって、
互いに隣接して配置された複数のシム(このシムは、少なくとも第1の空洞と第2の空洞とを一緒に画定する)と、供給表面とを備える押出成形ダイを提供することであって、供給表面は前室のアレイによって画定される供給オリフィスのアレイを有し、複数のシムは、複数のシムの反復配列を備え、反復配列は、第1の空洞と前室の1つとの間に流体通路を提供するシムと、第2の空洞から同じ前室まで延在する第2の通路を提供するシムと、第2の空洞から同じ前室まで延在する第3の通路を提供するシムを備え、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路の反対側にあり、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路が前室に入る箇所で、第1の通路よりも大きな直径を有する、押出成形ダイを提供することと、
第1のストランド速度が、第2のストランド速度の少なくとも2倍(いくつかの実施形態では、2〜6倍、又は更に2〜4倍)であり、第1のポリマーストランドを第1のストランド速度で第1の供給オリフィスから分配し、一方これと同時に第2のポリマーストランドを第2のストランド速度で第2の供給オリフィスから分配して、網製品を提供することと、を含む、方法。
31A.実施形態1A〜19Aのいずれか一項に記載の網製品を製造する方法であって、
互いに隣接して配置された複数のシム(このシムは、少なくとも第1の空洞と第2の空洞とを一緒に画定する)と、供給表面とを備える押出成形ダイを提供することであって、供給表面は前室のアレイによって画定される第1の供給オリフィスの第1のアレイと、第2の供給オリフィスの第2のアレイとを有し、複数のシムは、複数のシムの反復配列を備え、反復配列は、第1の空洞と前室の1つとの間に流体通路を提供するシムと、第2の空洞から同じ前室まで延在する第2の通路を提供するシムと、第2の空洞から同じ前室まで延在する第3の通路を提供するシムを備え、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路の反対側にあり、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路が前室に入る箇所で、第1の通路よりも大きな直径を有し、反復配列が空洞から第2の供給オリフィスの1つに至る通路を提供するシムを更に備える、押出成形ダイを提供することと、
第1のストランド速度は、第2のストランド速度の少なくとも2倍(いくつかの実施形態では、2〜6倍、又は更には2〜4倍)であり、第1のポリマーストランドを第1のストランド速度でアレイの第1の供給オリフィスから分配し、一方これと同時に第2のポリマーストランドを第2のストランド速度でアレイの第2の供給オリフィスから分配して、網製品を提供することと、を含む、方法。
1B.少なくとも第1及び第2の空洞と、第1の空洞から供給オリフィスを画定する前室まで延在する第1の通路と、それぞれが第1の通路と反対側にあり、それぞれが第1の通路が前室に入る箇所で第1の通路よりも大きな寸法を有する、第2の空洞から前室まで延在する第2及び第3の通路とを有する押出成形ダイ。
2B第1のポリマー材料の芯と、第2の異なるポリマー材料の鞘とを有するポリマーストランドの製造の方法であって、ポリマーストランドを実施形態1Bに記載の押出成形ダイの供給オリフィスから分配することを含む、方法。
1C.互いに隣接して配置された複数のシム(このシムは、少なくとも第1の空洞と第2の空洞とを一緒に画定する)と、供給表面とを備える押出成形ダイであって、供給表面は前室のアレイによって画定される供給オリフィスのアレイを有し、複数のシムは、複数のシムの反復配列を備え、反復配列は、第1の空洞と前室の1つとの間に流体通路を提供するシムと、第2の空洞から同じ前室まで延在する第2の通路を提供するシムと、第2の空洞から同じ前室まで延在する第3の通路を提供するシムを備え、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路の反対側にあり、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路が前室に入る箇所で、第1の通路よりも大きな直径を有する、押出成形ダイ。
2C.反復配列が、少なくとも1つのスペーサシムを更に備える、実施形態1Cに記載の押出成形ダイ。
3C.少なくとも1000個のシムを備える、実施形態1C又は2Cのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
4C.第1の供給オリフィス及び第2の供給オリフィスが、同一直線上にある、実施形態1C〜3Cのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
5C.第1の供給オリフィスが同一直線上にあり、第2の供給オリフィスが同一直線上にあるが、第1の供給オリフィスからオフセットされている、実施形態1C〜4Cのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
6C.シムを支持するマニホールド本体であって、内部に少なくとも1つのマニホールドを有し、該マニホールドが出口を有する、マニホールド本体と、マニホールド本体及びシムを密封するように配置された膨張シールと、を更に備え、膨張シールが、空洞の少なくとも1つの一部分を画定し、マニホールドと空洞との間に導管をもたらす、実施形態1C〜5Cのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
7C.膨張シールが、第1及び第2の空洞の両方の一部分を画定する、実施形態6Cに記載の押出成形ダイ。
8C.第1及び第2のアレイの各供給オリフィスが幅を有し、第1及び第2のアレイの各供給オリフィスが、対応の供給オリフィスの幅の2倍以下で離間されている、実施形態1C〜7Cのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
9C.流体通路が、最大で5mmの長さである、実施形態1C〜8Cのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
10C.第1のポリマー材料の芯と、第2の異なるポリマー材料の鞘とを有するポリマーストランドを製造する方法であって、実施形態1C〜9Cのいずれか一項に記載の押出成形ダイを使用して、供給オリフィスのアレイからポリマーストランドを分配することを含む方法。
1D.互いに隣接して配置された複数のシム(このシムは、少なくとも第1の空洞と第2の空洞とを一緒に画定する)と、供給表面とを備える押出成形ダイであって、供給表面は前室のアレイによって画定される第1の供給オリフィスの第1のアレイと、第2の供給オリフィスの第2のアレイとを有し、複数のシムは、複数のシムの反復配列を備え、反復配列は、第1の空洞と前室の1つとの間に流体通路を提供するシムと、第2の空洞から同じ前室まで延在する第2の通路を提供するシムと、第2の空洞から同じ前室まで延在する第3の通路を提供するシムを備え、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路の反対側にあり、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路が前室に入る箇所で、第1の通路よりも大きな直径を有し、反復配列が空洞から第2の供給オリフィスの1つに至る通路を提供するシムを更に備える、押出成形ダイ。
2D.反復配列が、少なくとも1つのスペーサシムを更に備える、実施形態1Dに記載の押出成形ダイ。
3D.少なくとも1000個のシムを備える、実施形態1D又は2Dのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
4D.第1の供給オリフィス及び第2の供給オリフィスが、同一直線上にある、実施形態1D〜3Dのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
5D.第1の供給オリフィスが同一直線上にあり、第2の供給オリフィスが同一直線上にあるが、第1の供給オリフィスからオフセットされている、実施形態1D〜4Dのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
6D.シムを支持するマニホールド本体であって、内部に少なくとも1つのマニホールドを有し、該マニホールドが出口を有する、マニホールド本体と、マニホールド本体及びシムを密封するように配置された膨張シールと、を更に備え、膨張シールが、空洞の少なくとも1つの一部分を画定し、マニホールドと空洞との間に導管をもたらす、実施形態1D〜5Dのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
7D.膨張シールが、第1及び第2の空洞の両方の一部分を画定する、実施形態6Dに記載の押出成形ダイ。
8D.第1及び第2のアレイの各供給オリフィスが幅を有し、第1及び第2のアレイの各供給オリフィスが、対応の供給オリフィスの幅の2倍以下で離間されている、実施形態1D〜7Dのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
9D.第1及び第2の空洞に、第1の圧力で第1のポリマーが、及び第2の圧力で第2のポリマーが供給されて、第1のストランド速度で第1のアレイから芯/鞘型ストランドを分配し、第2の供給オリフィスに、ある圧力でポリマーが供給されて、第2のストランド速度で第2のアレイからストランドを分配し、第1及び第2のストランド速度は、少なくとも2倍(いくつかの実施形態では、2〜6倍の範囲で、又は更には2〜4倍の範囲で)互いに異なることで、交互になる第1及び第2のポリマーストランドのアレイを備える網製品が成形される、実施形態1D〜8Dのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
10D.シムが、第3の空洞を一緒に画定し、第2の供給オリフィスが、第3の空洞から供給される、実施形態1D〜9Dのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
11D.第1のポリマー材料の芯と、第2の異なるポリマー材料の鞘とを有するポリマーストランドを製造する方法であって、実施形態1D〜9Dのいずれか一項に記載の押出成形ダイを使用して、供給オリフィスのアレイからポリマーストランドを分配することを含む方法。
1E.互いに隣接して配置された複数のシム(このシムは、少なくとも第1の空洞と第2の空洞とを一緒に画定する)と、供給表面とを備える押出成形ダイであって、供給表面は、少なくとも1つのネット成形ゾーンと少なくとも1つのリボン成形ゾーンとを有し、ネット成形ゾーン内の供給表面は前室のアレイによって画定される第1の供給オリフィスの第1のアレイと、第2の供給オリフィスの第2のアレイとを有するゾーンを有し、複数のシムは、複数のシムの反復配列を備え、反復配列は、第1の空洞と前室の1つとの間に流体通路を提供するシムと、第2の空洞から同じ前室まで延在する第2の通路を提供するシムと、第2の空洞から同じ前室まで延在する第3の通路を提供するシムを備え、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路の反対側にあり、第2及び第3の通路のそれぞれは、第1の通路が前室に入る箇所で、第1の通路よりも大きな直径を有し、反復配列は、空洞から第2の供給オリフィスのアレイに至る通路を提供するシムを更に備える、押出成形ダイ。
2E.反復配列が、少なくとも1つのスペーサシムを更に備える、実施形態1Eに記載の押出成形ダイ。
3E.少なくとも1000個のシムを備える、実施形態1E又は2Eのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
4E.第1の供給オリフィス及び第2の供給オリフィスが、同一直線上にある、実施形態1E〜3Eのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
5E.第1の供給オリフィスが同一直線上にあり、第2の供給オリフィスが同一直線上にあるが、第1の供給オリフィスからオフセットされている、実施形態1E〜4Eのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
6E.シムを支持するマニホールド本体であって、内部に少なくとも1つのマニホールドを有し、該マニホールドが出口を有する、マニホールド本体と、マニホールド本体及びシムを密封するように配置された膨張シールと、を更に備え、膨張シールが、空洞の少なくとも1つの一部分を画定し、マニホールドと空洞との間に導管をもたらす、実施形態1E〜5Eのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
7E.膨張シールが、第1及び第2の空洞の両方の一部分を画定する、実施形態6Eに記載の押出成形ダイ。
8E.第1及び第2のアレイの各供給オリフィスが幅を有し、第1及び第2のアレイの各供給オリフィスが、対応の供給オリフィスの幅の2倍以下で離間されている、実施形態1E〜7Eのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
9E.第1及び第2の空洞に、第1の圧力で第1のポリマーが、及び第2の圧力で第2のポリマーが供給されて、第1のストランド速度で第1のアレイから芯/鞘型ストランドを分配し、第2の供給オリフィスに、ある圧力でポリマーが供給されて、第2のストランド速度で第2のアレイからストランドを分配し、第1及び第2のストランド速度は、少なくとも2倍(いくつかの実施形態では、2〜6倍の範囲で、又は更には2〜4倍の範囲で)互いに異なることで、交互になる第1及び第2のポリマーストランドのアレイを備える網製品が成形される、実施形態1E〜8Eのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
10E.リボン成形ゾーンが供給スロットを有し、ポリマーが空洞から供給スロットまで分配されて、網製品に取り付けられるリボンが成形される、実施形態1E〜9Eのいずれか一項に記載の押出成形ダイ。
【0084】
本発明の利点及び実施形態は、以下の実施例により更に例示されるが、これらの実施例に列挙したその特定の材料及び量、並びに他の条件及び詳細は、本発明を過度に限定すると解釈されるべきではない。全ての部及びパーセンテージは、特に記載されていない限り、重量に基づく。
【実施例】
【0085】
3つのマニホールド空洞を有する、
図10に概略的に示すような共押出成形ダイを準備した。5つの独特のシムを、
図6に概略的に図示したように、反復毎に14個のシムの反復配列でセットアップした。第1及び第2のシムは、
図1に概略的に図示するように、4ミル(0.102mm)の厚さのスペーサシム4440であった。第3、第4、第5、及び第6のシムは、それぞれ4ミル(0.102mm)の厚さであり、
図2に概略的に図示するように、第1の空洞4462bへの通路4568b接続を有した。第1の空洞4462b及び接続されたオリフィス4566を、単一ポリマーストランドの押出成形用に提供した。第7及び第8のシムは、第1及び第2のシムと同様に、スペーサシムであった。第9及び第14のシムは、
図3に概略的に図示するように、第3の空洞4462aへの通路接続4668aを有する2ミル(0.51mm)のシムであった。第3の空洞4462a及び通路4668aは、鞘ポリマーの押出成形用に提供した。第10及び第13のシムは、
図4に概略的に図示するように、2ミル(0.051mm)の厚さのスペーサシムであった。第11及び第12のシムは、
図5に概略的に図示するように、第2の空洞4462cへの通路接続4868cを有する4ミル(0.102mm)の厚さであった。第2の空洞4462c及び通路4868cは、ポリマー芯の押出成形用に提供した。シムは、ワイヤ電子放電機械加工によってカットされた穿孔を有する、ステンレススチールで形成された。第1の押出成形オリフィスの高さを、30ミル(0.762mm)にカットした。押出成形オリフィスの第2のセットの高さを、30ミル(0.762mm)にカットした。第2の空洞に接続するシムの通路は、10ミル(0.254mm)の通路セクションで縮小幅を有した。第10及び第13のスペーサシムは、第3の空洞のポリマーによる第2の空洞のポリマーの封入が可能となる空洞を作り出すよう形成された。押出成形オリフィスを、同一直線の交互の配置で整列させた。シムセットアップの全体の幅は15cmであった。
【0086】
2つの末端部ブロック上の入口取付具は、それぞれ従来の単独推進器押出成形機に接続した。冷却ロールは、押出された材料を受容するように、共押出成形ダイの遠位開口部に隣接して位置付けた。第1の空洞に給送する押出成形機に、ポリプロピレンコポリマー樹脂(ExxonMobilから商品名「Vistamax 3000」で入手)を装填した。
【0087】
第2の空洞に給送する押出成形機に、スチレンイソプレンスチレンブロックコポリマーペレット(Kraton Polymers(Houston,TX)から商品名「Kraton 1114」で入手)を装填した。
【0088】
第3の空洞に給送する押出成形機に、100のメルトフローインデックスのポリプロピレンペレット(Total Petrochemicals(Houston,TX)から商品名「TOTAL 3860」で入手)を装填した。
【0089】
その他の処理条件を以下に列挙する。
【0090】
【表1】
【0091】
光学顕微鏡を使用して、網製品の寸法を測定し、これを以下に示す。
【0092】
【表2】
【0093】
得られた網製品は、0.36:1の断面積比で、第1ストランド断面から第2ストランド断面を有した。網製品の光学写真を
図14に示す。
【0094】
本発明の範囲及び趣旨から外れることなく、本開示の予測可能な修正及び変更が当業者には自明であろう。本発明は、説明を目的として本出願に記載される各実施形態に限定されるべきものではない。